JP2006117579A - 毛髪処理剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 毛先のチリつきを抑え、均一なしっとりした感触と艶を毛髪に付与し得る毛髪処理剤組成物を提供する。
【解決手段】 少なくとも、アミノ変性シリコーンとポリオキシアルキレンベンジルエーテルとが配合されてなるものであり、上記アミノ変性シリコーンが、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体および/またはアミノエチルアミノプロピルメチルポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体であり、かつ上記ポリオキシアルキレンベンジルエーテルが、ベンジルアルコール1モルに対し、平均モル数でエチレンオキサイドが2モル付加しているもの、および/または、ベンジルアルコール1モルに対し、平均モル数で、エチレンオキサイドが2モルとプロピレンオキサイドが1モル付加しているものであることを特徴とする毛髪処理剤組成物である。
【解決手段】 少なくとも、アミノ変性シリコーンとポリオキシアルキレンベンジルエーテルとが配合されてなるものであり、上記アミノ変性シリコーンが、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体および/またはアミノエチルアミノプロピルメチルポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体であり、かつ上記ポリオキシアルキレンベンジルエーテルが、ベンジルアルコール1モルに対し、平均モル数でエチレンオキサイドが2モル付加しているもの、および/または、ベンジルアルコール1モルに対し、平均モル数で、エチレンオキサイドが2モルとプロピレンオキサイドが1モル付加しているものであることを特徴とする毛髪処理剤組成物である。
Description
本発明は、根元から毛先にまで均一なしっとりとした感触と艶を与え、毛先のチリつき(毛髪がダメージを受けることで、その毛先が様々な方向に向き、まとまりがなくなること)を抑える効果を有する毛髪処理剤組成物に関するものである。
近年、毛髪の色味を変化させるためのファッションカラーや、白髪を目立たなくするためのグレーカラーなど、毛髪を染毛する商品が多く開発されている。現在、一般的に用いられているものとしては、酸化染料を含有するアルカリ性のものなどがあり、これらは毛髪を膨潤させて毛髪内のメラニン色素を分解し、同時に毛髪内部に侵入した酸化染料を酸化重合させて発色させる機構を有している。しかしながら、このような染毛剤によって染色した毛髪では、重合した染料が経日的に毛髪外部に流出してしまう。このような毛髪はブリーチ毛と呼ばれているが、このような染毛処理を繰り返すことで、毛髪はパサパサした感触に加えて、毛髪本来の艶もなくなる。さらに、毛先付近は何度もこのような処理を繰り返されることによって損傷度が大きくなり、これが原因で毛先はチリつき、外側に広がるようになる。そして結果的に理想とするヘアースタイルを作ることができなくなるといった問題が生じている。
上記のような毛髪の問題点を解消する毛髪処理剤として、シリコーン油や油脂類といった油分や多価アルコールなどの保湿剤などを配合したものが多く開発されている。しかし、このような毛髪処理剤組成物を用いて毛先のチリつきを抑えた場合、該組成物における毛先のチリつきを抑えるための成分が、毛先のみならず、毛髪の全体に亘って付着するため、特に根元部位に過度なべたつき感を与えることが多く、根元から毛先にかけて不均一な感触を付与してしまい、結果的に自然な艶を与えることが難しかった。
ところで、乾燥後の毛髪に柔らかさとしっとり感を与えることを目的として、アミノ変性シリコーンを用い得ることが知られている。例えば、特許文献1には、アミノ変性シリコーンを低粘度のシリコーンと一定の比率で組み合わせ、さらにカチオン性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、高級アルコールを含有する毛髪処理剤組成物が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示の組成物では、アミノ変性シリコーンの配合量が多い場合に、毛髪の根元がべたつく問題が発生してしまうため、該アミノ変性シリコーンの配合量が制限されてしまうことから、損傷毛に対し、乾燥後の毛先のチリつきを十分に抑えることができなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、毛先のチリつきを抑え、均一なしっとりした感触と艶を毛髪に付与し得る毛髪処理剤組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定のアミノ変性シリコーンと、特定のポリオキシアルキレンベンジルエーテルを配合した毛髪処理剤組成物であれば、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の毛髪処理剤組成物は、少なくとも、アミノ変性シリコーンとポリオキシアルキレンベンジルエーテルとが配合されてなるものであり、上記アミノ変性シリコーンが、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体および/またはアミノエチルアミノプロピルメチルポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体であり、かつ上記ポリオキシアルキレンベンジルエーテルが、ベンジルアルコール1モルに対し、平均モル数でエチレンオキサイドが2モル付加しているもの、および/または、ベンジルアルコール1モルに対し、平均モル数で、エチレンオキサイドが2モルとプロピレンオキサイドが1モル付加しているものであることを特徴とするものである。
本発明の毛髪処理剤組成物によれば、毛先のチリつきを抑え、均一なしっとりした感触と艶を毛髪に付与し得る。
本発明の毛髪処理剤組成物に係るアミノ変性シリコーンは、被処理物である毛髪(特に損傷を受けた毛髪)に吸着し、しっとりとした質感や艶を付与し、毛先のチリつきを抑えるための成分である。
本発明でいう「アミノ変性シリコーン」とは、シリコーン主鎖と、アミノ基を含有する側鎖を有する化合物を意味している。本発明で使用するアミノ変性シリコーンとしては、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(例えば、下記式(1)で表されるもの)、およびアミノエチルアミノプロピルメチルポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体(例えば、下記式(2)で表されるもの)が挙げられる。このようなアミノ変性シリコーンは、毛髪への初期吸着性に優れており、また、これらを毛髪処理剤組成物に適用すると、毛髪表面に、洗浄に対して抵抗力の強い皮膜を形成し、持続性のある櫛通りや、ソフト感、光沢を付与でき、また、特にリンスやコンディショナーに適用した場合には、洗髪後の乾燥性も良好であるため、ドライヤー使用による毛髪の損傷を低減させるといった効果も得ることができる。
[上記式(1)中、Aは、−(CH2)3NH(CH2)2NH2を表し、m>1、n>1で、かつm+n>10である。また、上記式(2)中、Aは上記式(1)のAと同じであり、o>1、p>1で、かつo+p>10である。]
アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体の市販品としては、「SM8704」(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)や「XF42−C0330」(GE東芝シリコーン社製)などが挙げられ、アミノエチルアミノプロピルメチルポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体の市販品としては、「SF8451C」、「SF8452C」(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)などが挙げられる。これらのアミノ変性シリコーンは、1種単独で使用してもよく、異なる種類のものを同時に使用しても構わない。
本発明に係るポリオキシアルキレンベンジルエーテルは、アミノ変性シリコーンを毛先から毛髪の中段程度までに付着するようにし、特に毛髪の根元への付着を抑えて、べたつき感の発生や、艶が不均一になることを抑制するための成分である。本発明で用いるポリオキシアルキレンベンジルエーテルとしては、ベンジルアルコール1モルに対し、平均モル数でエチレンオキサイドが2モル付加しているもの[以下、ポリオキシエチレン(2E.O.)ベンジルエーテルという。ここで、(2E.O.)はエチレンオキサイドの平均付加モル数である。]や、ベンジルアルコール1モルに対し、平均モル数で、エチレンオキサイドが2モル、プロピレンオキサイドが1モル付加しているもの[以下、ポリオキシエチレン(2E.O.)ポリオキシプロピレン(1P.O.)ベンジルエーテルという。ここで、(2E.O.)はエチレンオキサイドの平均付加モル数、(1P.O.)はプロピレンオキサイドの平均付加モル数である。]が挙げられる。すなわち、ポリオキシエチレン(2E.O.)ベンジルエーテルの代表的な構造は下記式(3)で示され、ポリオキシエチレン(2E.O.)ポリオキシプロピレン(1P.O.)ベンジルエーテルの代表的な構造は下記式(4)で示される。
なお、上記ポリオキシエチレン(2E.O.)ベンジルエーテルや上記ポリオキシエチレン(2E.O.)ポリオキシプロピレン(1P.O.)ベンジルエーテルについては、上で製法的な表現をしているが、これらの製法については特に限定されず、結果として、前者についてはベンジルアルコール1モルに対し、エチレンオキサイドが平均モル数で2モル付加した状態(構造)のものであればよく、また、後者については、ベンジルエーテル1モルに対し、平均モル数で、エチレンオキサイドが2モル、プロピレンオキサイドが1モル付加した状態(構造)のものであればよい。上記毛髪処理剤組成物においては、上記のポリオキシアルキレンベンジルエーテルを1種単独で使用してもよく、異なる種類のものを同時に用いてもよい。
上記毛髪処理剤組成物において、アミノ変性シリコーンと、ポリオキシアルキレンベンジルエーテルの配合比率は、例えば、アミノ変性シリコーン100質量部に対し、ポリオキシアルキレンベンジルエーテルが10質量部以上、より好ましくは20質量部以上、更に好ましくは40質量部以上であって、500質量部以下、より好ましくは200質量部以下、更に好ましくは100質量部以下であることが望ましい。アミノ変性シリコーンに対するポリオキシアルキレンベンジルエーテルの配合量が少なすぎると、ポリオキシアルキレンベンジルエーテルの添加による効果が不十分となることがある。また、アミノ変性シリコーンに対するポリオキシアルキレンベンジルエーテルの配合量が多すぎると、頭皮に刺激を与え、不快な臭いを発生することがある他、例えば、毛髪処理剤組成物が乳化物の場合に、乳化を壊したりすることがある。
また、上記毛髪処理剤組成物において、アミノ変性シリコーンの含有量は0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であって、10質量%以下、より好ましくは5質量%以下であることが望ましい。アミノ変性シリコーンの含有量を上記のような値とすることで、アミノ変性シリコーンを配合することによる効果を十分に確保できると共に、毛髪の不要なべたつき感などの発生を抑制することができる。
上記毛髪処理剤組成物は、通常、上記のアミノ変性シリコーンおよび上記のポリオキシアルキレンベンジルエーテル以外に、これらの溶媒として、水が配合される。
また、本発明の毛髪処理剤組成物には、ヘアトリートメント、染毛剤、パーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤、スタイリング剤などの目的に応じ、種々の添加剤を配合することができる。例えば、上記毛髪処理剤組成物をヘアトリートメントに適用する場合には、上記のアミノ変性シリコーンおよびポリオキシアルキレンベンジルエーテル以外に、添加剤として、油脂、炭化水素、シリコーン類、ロウ類、高級脂肪酸、高級アルコール類、脂肪酸エステル類、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、防腐剤、キレート剤、香料などが使用される。
油脂としては、ヒマシ油、オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、グレープシード油、ミンク油、卵黄油、カカオ脂、ヤシ脂、パーム油、モクロウなどが挙げられる。炭化水素としては、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。シリコーン類としては、ジメチルシリコーン、高重合ジメチルシリコーン、環状シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン[上記式(1)および(2)で示されるもの以外のもの]、メチルハイドロジェンシリコーンなどが挙げられる。ロウ類としては、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウなどが挙げられる。高級脂肪酸としては、イソステアリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘニン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、ラノリン脂肪酸、硬質ラノリン脂肪酸、軟質ラノリン脂肪酸、リノール酸などが挙げられる。高級アルコール類としては、ラウリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、オクチルドデカノールなどが挙げられる。脂肪酸エステル類としては、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸コレステリル、オクタン酸セチル、オレイン酸オクチルドデシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸コレステリル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、などが挙げられる。
界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムなどの塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリンなどのカチオン性界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤;ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどのノニオン性界面活性剤;コカミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどの両性界面活性剤;などが挙げられる。保湿剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、加水分解コラーゲン、加水分解ケラチン、ヒアルロン酸、ソルビトールなどが挙げられる。増粘剤としては、カラギーナン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。防腐剤としては、安息香酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸メチルなどが挙げられる。キレート剤としては、エデト酸、エデト酸二ナトリウム、クエン酸、酒石酸、サリチル酸などが挙げられる。
界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムなどの塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリンなどのカチオン性界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤;ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどのノニオン性界面活性剤;コカミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどの両性界面活性剤;などが挙げられる。保湿剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、加水分解コラーゲン、加水分解ケラチン、ヒアルロン酸、ソルビトールなどが挙げられる。増粘剤としては、カラギーナン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。防腐剤としては、安息香酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸メチルなどが挙げられる。キレート剤としては、エデト酸、エデト酸二ナトリウム、クエン酸、酒石酸、サリチル酸などが挙げられる。
また、毛髪処理剤組成物を染毛剤に適用する場合の添加剤としては、上記のヘアトリートメント剤における各種添加剤が用いられる他、染料やアルカリ剤が使用される。染料としては、例えば、ニトロ−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノールなどの直接染料の他、p−フェニレンジアミン、p−アミノフェノール、トルエン−2,5−ジアミン、o−アミノフェノールなどの染料中間体などが挙げられ、このような染料中間体は、m−アミノフェノール、m−フェニレンジアミン、レゾルシンなどのカップラーと共に使用される。アルカリ剤としては、アンモニア水、モノエタノールアミン、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
毛髪処理剤組成物をパーマネントウェーブ剤や縮毛矯正剤、スタイリング剤に適用する場合には、上記のヘアトリートメント剤における各種添加剤が用いられる他、還元剤やアルカリ剤が使用される。アルカリ剤としては、上記染毛剤において例示した各種アルカリ剤が使用できる。還元剤としては、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、L−システイン、L−システイン塩酸塩、N−アセチル−L−システインなどが挙げられる。なお、縮毛矯正剤の場合には、より高粘度とすることがあり、また、毛髪へ付与後、熱アイロンを用いられることもある。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下の実施例などにおいて、「%」は「質量%」を意味している。また、毛髪処理剤組成物の配合量としては、全体で100%となるように各成分の配合量を%で示し、後記の各表中ではその%の表示を省略し、配合量を表す数値のみで表示する。
なお、実施例および比較例で用いた原材料は、以下の通りである。
(1)臭化ステアリルトリメチルアンモニウム:東邦化学工業社製「カチナールSTB−70」、
(2)セタノール:花王株式会社製「カルコール6870」、
(3)アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体:ジーイー・東芝シリコーン社製「XF42−C0330」、
(4)ポリオキシエチレン(2E.O.)ベンジルエーテル:日本サーファクタント工業社製「NIKKOL BZ−2」、
(1)臭化ステアリルトリメチルアンモニウム:東邦化学工業社製「カチナールSTB−70」、
(2)セタノール:花王株式会社製「カルコール6870」、
(3)アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体:ジーイー・東芝シリコーン社製「XF42−C0330」、
(4)ポリオキシエチレン(2E.O.)ベンジルエーテル:日本サーファクタント工業社製「NIKKOL BZ−2」、
実施例1〜8、比較例1〜3
表1および表2に示す組成で配合を行い、毛髪処理剤組成物を調製した。
表1および表2に示す組成で配合を行い、毛髪処理剤組成物を調製した。
なお、表1および表2において、精製水の欄の「計100とする」とは、毛髪処理剤組成物を構成する精製水以外の各成分の合計量に、精製水の量を加えて100質量%となるようにしたことを意味している。
得られた毛髪処理剤組成物を損傷した毛髪に使用した場合の、毛先のチリつき抑制効果および均一な感触の付与効果について、パネラー20人による官能評価を行った。まず、パネラーの毛髪の毛先に物理的損傷を与えるために、櫛を300回通し、続いて、下記のブリーチ処理およびパーマネントウェーブ処理を施して、毛髪に更なる損傷を与えた。
ブリーチ処理に係るブリーチ剤としては、35%過酸化水素水:17.14%を含み、精製水で全量を100%としたものと、25%アンモニア水:1.00%を含み、精製水で全量を100%としたものとを等量配合して調製したものを用いた。また、パーマネントウェーブ処理のための第1剤としては、DL−システイン塩酸塩:5.5%、アセチルシステイン:0.5%、50%チオグリコール酸アンモニウム液:1.8%、および80%モノエタノールアミン液:4.7%を含み、25%アンモニア水でpH9.3に調製し、精製水で全量を100%にしたものを用意した。また、第2剤としては、臭素酸ナトリウム:6.5%、クエン酸:0.1%、リン酸:0.05%、およびリン酸水素一ナトリウム:0.5%を含み、精製水で全量を100%にしたものを用意した。
ブリーチ処理は、上記ブリーチ剤:100mL中に、上記の櫛による物理的処理を施した毛束を浸漬し、35℃の恒温振とう器で30分間振とうすることによって行った。その後毛束を精製水で洗浄し、直径:10mmのロッドに巻き付け、これら全体を上記のパーマネントウェーブ用第1剤:100mL中に浸漬し、35℃の恒温振とう器で30分間振とうし、その後精製水で洗浄した。次いで、ロッドに巻き付けた毛束をロッドごと上記パーマネントウェーブ用第2剤:100mL中に浸漬し、35℃の恒温振とう器で30分間振とうし、精製水で洗浄した後、自然乾燥させてパーマネントウェーブ処理を行った。これらのブリーチ処理とパーマネントウェーブ処理を、それぞれ3回ずつ繰り返した。
上記のようにして損傷を与えた毛髪に対し、表1および表2に示す組成の各毛髪処理剤組成物を0.5g塗布して処理し、下記基準に従って、毛先のチリつき抑制効果および均一な感触(しっとりとした感触)と艶付与効果について評価した。これらの結果を、表3に示す。
<毛先のチリつき抑制効果>
以下の基準に従って、評価した。◎および○が合格である。
◎:チリつきが全くなく、おさまっている;
○:殆どチリつきがなく、ややおさまっている;
△:ややチリついている;
×:チリついている。
以下の基準に従って、評価した。◎および○が合格である。
◎:チリつきが全くなく、おさまっている;
○:殆どチリつきがなく、ややおさまっている;
△:ややチリついている;
×:チリついている。
<均一な感触と艶付与効果>
各パネラーが、均一な感触であると感じた場合に1点、不均一な感触であると感じた場合に0点で点数を付け、各毛髪処理剤組成物について、各パネラーが付けた点を合計し、下記基準に従って評価した。◎および○が合格である。
◎:点数の合計が16点以上;
○:点数の合計が12点以上16点未満;
△:点数の合計が8点以上12点未満;
×:点数の合計が8点未満。
また、艶の付与効果については、処理後の毛髪に艶があるか無いかで評価した。
各パネラーが、均一な感触であると感じた場合に1点、不均一な感触であると感じた場合に0点で点数を付け、各毛髪処理剤組成物について、各パネラーが付けた点を合計し、下記基準に従って評価した。◎および○が合格である。
◎:点数の合計が16点以上;
○:点数の合計が12点以上16点未満;
△:点数の合計が8点以上12点未満;
×:点数の合計が8点未満。
また、艶の付与効果については、処理後の毛髪に艶があるか無いかで評価した。
表3から分かるように、実施例1〜8の毛髪処理剤組成物では、損傷毛のチリつきを良好に抑えており、かつ均一なしっとり感と艶も付与できている。これに対し、アミノ変性シリコーンを配合していない比較例1および2の毛髪処理剤組成物、並びにポリオキシアルキレンベンジルエーテルを配合していない比較例3の毛髪処理剤組成物では、損傷毛のチリつきを十分に抑えることができておらず、また、均一なしっとり感と艶も付与できていない。
Claims (2)
- 少なくとも、アミノ変性シリコーンとポリオキシアルキレンベンジルエーテルとが配合されてなる毛髪処理剤組成物であって、
上記アミノ変性シリコーンが、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体および/またはアミノエチルアミノプロピルメチルポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体であり、かつ
上記ポリオキシアルキレンベンジルエーテルが、ベンジルアルコール1モルに対し、平均モル数でエチレンオキサイドが2モル付加しているもの、および/または、ベンジルアルコール1モルに対し、平均モル数で、エチレンオキサイドが2モルとプロピレンオキサイドが1モル付加しているものであることを特徴とする毛髪処理剤組成物。 - 上記アミノ変性シリコーン100質量部に対し、上記ポリオキシアルキレンベンジルエーテルが10〜500質量部である請求項1に記載の毛髪処理剤組成物。
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2004
- 2004-10-21 JP JP2004306440A patent/JP2006117579A/ja active Pending
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