JP2006092927A - 微小電子源装置及びその製造方法、平面型表示装置 - Google Patents

微小電子源装置及びその製造方法、平面型表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006092927A
JP2006092927A JP2004277377A JP2004277377A JP2006092927A JP 2006092927 A JP2006092927 A JP 2006092927A JP 2004277377 A JP2004277377 A JP 2004277377A JP 2004277377 A JP2004277377 A JP 2004277377A JP 2006092927 A JP2006092927 A JP 2006092927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron source
source device
carbon nanotube
micro electron
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004277377A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Muroyama
雅和 室山
Hiroyuki Ito
啓之 伊藤
Ichiro Saito
一郎 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2004277377A priority Critical patent/JP2006092927A/ja
Publication of JP2006092927A publication Critical patent/JP2006092927A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

【課題】カーボンナノチューブの分散性を維持しつつ微小電子源装置を安定に形成できる微小電子源装置の製造方法を提供し、さらにカーボンナノチューブの電子放出特性の劣化を抑制し、寿命を改善することのできる微小電子源装置を提供する。また、寿命が改善された該微小電子源装置を用いた平面型表示装置を提供する。
【解決手段】基板10上にカソード電極11、絶縁層13、ゲート電極14が順に積層されてなり、ゲート電極14及び絶縁層13に形成された開口部15と、開口部15の底部に形成された微小電子源層12とを備える微小電子源装置において、前記微小電子源層12は、表面に耐酸化性皮膜が被覆されているカーボンナノチューブ12aが導電性のマトリクス12b中に埋め込まれ、カーボンナノチューブ12aの一端が前記マトリクスから突出してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、微小電子源装置及びその製造方法、並びに該微小電源装置を用いたFED等の平面型表示装置に関するものである。
テレビジョン受像機や情報端末機器等の表示措置は、薄型化、軽量化、大画面化、高精細表示化の要求に答えるため、重量や厚みに限界のあるCRTから平面型表示装置(フラットパネル表示装置)への移行する開発が盛んに行われている。情報端末機器のフラットパネル表示装置としては液晶パネルが広く普及しているが、高輝度化、大型化が困難なために家庭用テレビジョン受像器は開発段階に留まっている。
一方、フィールドエミッションディスプレー(以下、FEDと略す)は、少ない電力消耗で高解像度・高輝度のカラー表示が行えるというメリットから有力な大型のフラットパネル表示装置用賭して開発が進んでいる。FEDは電子放出を行うチップ型カソードとカソードから放出された電子が衝突することにより蛍光体を励起発光させて所望のパターン、文字、記号を表示する装置である。
公知のFEDの構成は複数本の行配線につながったカソードと複数本の列配線につながったゲートからなるエミッタアレイパネルと蛍光体を塗布されたアノードパネルを絶縁性のスペーサを挟んで積層するものである(例えば、特許文献1,2参照。)。
また、エミッタアレイパネルはガラス等の誘電体板もしくはSi板上にCVD法、エッチング法、真空蒸着法もしくはスパッタ法及び光リソグラフィー法により所望の画素数に応じたマトリックスをなす行配線・列配線と1画素当り複数のカソードチップ及びカソードチップと誘電体で絶縁されたカソードチップに対応した穴を開口したゲート電極を形成して作成する。
アノードパネルはガラス等の誘電体板にITO等の透明電極を堆積させた上に各1画素に対応した赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の蛍光体についてそれぞれ遮光格子を介して縞状に塗布して作成する。
従来の電界放出型ディスプレイでは、電子放射エミッタを2次元的に配列し、これに引き出し電極とカソード電圧用配線をマトリックス状に配置し、カソード先端から強電界によって放射されてきた電子により蛍光体を光らせる手法が用いられている。
従来のWを始めとする金属製のエミッタが用いられてきたが、近年になってエミッタ材料の仕事関数を下げることにより低しきい値でのエミッションを可能にする材料としてDLC(ダイヤモンド状カーボン)を始めとするカーボン材料が注目されている。
また、従来の様にエミッタ構造を作ることなく平面から電子放出させる試みが開示されおり(例えば、非特許文献1参照。)、特にカーボンナノチューブと呼ばれる微細構造を有する炭素系構造体は、その良好な電子放出特性を有することから注目を集めている(例えば、非特許文献2参照。)。さらに、これらのカーボンナノチューブの特徴を生かして導電性材料と混合して電子放出源を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
米国特許第4908539号明細書 特開昭61-221783号公報 特開2003-229044号公報 第60回応用物理学会学術講演会 講演予稿集p.631(講演番号2P-H-6) 第60回応用物理学会学術講演会 講演予稿集p.632(講演番号2P-H-11)
このようなカーボンナノチューブと呼ばれる微細構造を有する炭素系構造体の構造は炭素の六員環構造を持った炭素原子が積層した構造を有している。そのため、理想的な状態ではその分子構造から熱的、化学的に非常に安定な構造を有している。
しかし、カーボンナノチューブ合成の過程で用いる触媒金属の除去工程、所謂精製工程を行う過程で用いる薬剤や加熱等によりその結晶性や構造の規則性が低下することが広く知られている。これらの工程で発生したカーボンナノチューブの結晶性や構造の規則性が低下した部位は電子放出時に表示装置内の真空雰囲気に含まれる微量の各種酸化性の気体と反応を生じて微小電子源の寿命が著しく低下することが懸念される。
これらの問題点に鑑み表示装置を形成した後、カーボンナノチューブにシリコン酸化物等をスパッタ法等により成膜して微小電子源の寿命を改善する方法が提案されている。本方法については、例えば、2004年3月に開催された真空ナノエレクトロニクスシンポジウム講演会予稿集に詳細に記載されている。
しかしながら、表示装置を形成した後に該技術を適用する場合には、導電性物質を用いる場合にはゲート電極とカソード電極間に電気的な短絡が発生してしまうことから適用が難しかった。また、配向したカーボンナノチューブに処理を行うので処理時に配向性が低下して電子放出特性が低下する懸念があった。
これらのことから、微小電子源を形成する製造工程に於いて、簡便な手法により表示装置内でのカーボンナノチューブの電子放出特性の劣化を抑制する技術が切望されている。
また、このようなカーボンナノチューブと導電性材料の原料を用いて該電子源を形成する場合には、カーボンナノチューブ、導電性材料及び溶媒との親和性や溶解性を考慮して設計する必要がある。このうち、カーボンナノチューブはその精製工程が複雑なことからその表面が親水性や疎水性に変化することが知られており、導電性材料である金属酸化物の有機化合物溶液中での分散性を確保することが難しい。従来は、分散剤の添加などによりその分散性を確保しているが、分散剤を多量に添加すると焼成過程を経ても電子源層に残留して電子源の寿命を著しく低下することが懸念された。
これらのことから、微小電子源を安定に形成する形成工程に於いて、カーボンナノチューブの分散性を維持して微小電子源を安定に形成する方法を確立することが急務になっている。従って、簡便な手法により微小電子源を形成する技術が切望されている。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、カーボンナノチューブの分散性を維持しつつ微小電子源装置を安定に形成できる微小電子源装置の製造方法を提供し、さらにカーボンナノチューブの電子放出特性の劣化を抑制し、寿命を改善することのできる微小電子源装置を提供することを目的とする。また、寿命が改善された該微小電子源装置を用いた平面型表示装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、基板上にカソード電極、絶縁層、ゲート電極が順に積層されてなり、前記ゲート電極及び絶縁層に形成された開口部と、該開口部の底部に形成された微小電子源層とを備える微小電子源装置において、前記微小電子源層は、表面に耐酸化性皮膜が被覆されているカーボンナノチューブが導電性のマトリクス中に埋め込まれ、該カーボンナノチューブの一端が前記マトリクスから突出してなることを特徴とする微小電子源装置である(請求項1)。
ここで、前記耐酸化性皮膜は、In,Sn,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Si,Y,Zr,Nb,Mo,Pd,Ta,W,Pt,Pb,Srから選ばれる少なくとも1つの金属、その金属酸化物、その金属窒化物、その金属炭化物の少なくとも一種からなることが好ましい。
また、前記耐酸化性皮膜の膜厚は、0.1〜100nmであることが好適である。
また、前記マトリクスは、In,Sn,Zn,Alの少なくとも1つを含有する有機金属化合物を含む結合剤からなることが好ましい。
前記課題を解決するために提供する本発明は、支持基板上にカソード電極を形成する工程と、カーボンナノチューブが結合剤からなる導電性のマトリクス中に埋め込まれた複合層を前記カソード電極上に形成する工程と、前記複合層の上層部の前記マトリクスを除去することにより、前記複合層の表面に前記カーボンナノチューブの一端を突出させて微小電子源層とする工程とを有する微小電子源装置の製造方法において、前記カーボンナノチューブが前記マトリクス中に埋め込まれる前にその表面に耐酸化性皮膜を形成する皮膜形成工程を有することを特徴とする微小電子源装置の製造方法である(請求項5)。
ここで、前記耐酸化性皮膜は、In,Sn,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Si,Y,Zr,Nb,Mo,Pd,Ta,W,Pt,Pb,Srから選ばれる少なくとも1つの金属、その金属酸化物、その金属窒化物、その金属炭化物の少なくとも一種からなることが好ましい。
また、前記皮膜形成工程は、物理気相成長法により耐酸化性皮膜を形成する工程であることが好ましい。
また、前記皮膜形成工程は、ゾルゲル法により耐酸化性皮膜を形成する工程であることが好ましい。
とくに前記皮膜形成工程は、水と非相溶性で沸点が100℃以上の非水系溶液を用いた還流処理によりカーボンナノチューブ表面の吸着水を除去する工程と、水と非相溶性で沸点が100℃以上の非水系溶液中で還流処理をしながら前記カーボンナノチューブ表面に金属アルコキシド、金属錯体、金属ハロゲン化物のいずれかを付着させ、ゾルゲル法により耐酸化性皮膜である金属酸化物皮膜を形成する工程とからなることが好適である。
また、前記耐酸化性皮膜が表面に形成されたカーボンナノチューブとIn,Sn,Zn,Alの少なくとも1つを含有する有機金属化合物を含む結合剤と溶媒とからなるカーボンナノチューブ分散液を塗布して、前記複合層を形成することが好ましい。
前記課題を解決するために提供する本発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載の微小電子源装置が平面上に複数形成されたカソードパネルと、前記微小電子源装置に対向する蛍光体層とアノード電極を有するアノードパネルとを備えることを特徴とする平面型表示装置である(請求項11)。
本発明の微小電子源装置によれば、耐酸化性皮膜により外部の酸化性ガスとカーボンナノチューブとの反応が抑制されるため、微小電子源装置の寿命を改善することができる。また、耐酸化性皮膜によりカーボンナノチューブ分散液中でカーボンナノチューブの高い分散性を確保することが可能となり、微小電子源層におけるカーボンナノチューブの分散性を高めることができ、ひいては微小電子源装置における電子放出特性の均一性を向上させることができる。とくに導電性材料を耐酸化性皮膜としてカーボンナノチューブ表面に形成すればカーボンナノチューブ分散液中の導電性材料溶液との親和性を向上させることができるため、より高い分散性を確保することができる。さらに、カーボンナノチューブ分散液中の分散剤を削減することができるため、微小電子源層中の有機物量が削減され、微小電子源装置の寿命を向上させることができる。
本発明の微小電子源装置の製造方法によれば、カーボンナノチューブに予め表面に耐酸化性皮膜を形成し、その後は従来の微小電子源装置の製造工程に準拠して行うという簡便な手法で電子放出均一性が高く、寿命の長い微小電子源装置を製造することができる。
また、物理気相成長法によれば、耐酸化性皮膜を所望の膜厚に制御することが可能であるため、微小電子源装置の電子放出特性と寿命とを両立させることができる。
また、ゾルゲル法によれば簡便に金属酸化物からなる耐酸化性皮膜を形成することが可能である。とくにカーボンナノチューブに吸着されている多量の吸着水を可及的に除去後、直ちに金属酸化物による皮膜を形成する工程により、カーボンナノチューブの疎水化処理が完全に近いものとなり、水分や不純物の再付着が防止され、良好な耐酸化性皮膜を形成することができる。また、吸着水の除去工程および金属酸化物の皮膜形成工程は、一つの還流装置で連続的に施すことが可能であるため、連続工程中に被処理基体を大気に曝すことなく、水分の再吸着の影響を排除することができる。加えて該還流装置は構造的に極めて簡単な装置であり、クリーンルーム内における設置スペースの問題や、ダスト発生の問題も極めて少ないため、簡便な手法で微小電子源装置を確実に形成することが可能となり電子放出の均一性及び寿命が良好な特性を得ることが可能となる。
なお、上述の表示装置を形成した後にカーボンナノチューブにシリコン酸化物等を後付けで成膜する方法では、ゲート電極とカソード電極間の電気的な短絡や後付け処理時のカーボンナノチューブの配向性低下等による電子放出特性低下の問題があるが、本発明によれば予めカーボンナノチューブに処理を行うのでそのような問題は発生せず、耐酸化性皮膜の材料として導電性及び非導電性にかかわらず任意の材料を選択することが可能である。
本発明の平面型表示装置によれば、上記微小電子源装置を備えているため、表示性能に優れ、長寿命の平面型表示装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の微小電子源装置の構成を示す断面図である。
本発明の微小電子源装置は、平面型表示装置においてカソードパネル1のベースとなる絶縁性の基板(例えば、ガラス基板)10と、この基板10上に積層状態で順に形成されたカソード電極11、絶縁層13及びゲート電極14と、ゲート電極14及び絶縁層13に形成された開口部(ゲートホール)15と、この開口部15の底部に形成された微小電子源層12とによって構成されている。
カソード電極11及びゲート電極14は、導電材料からなる導電膜である。例えばスパッタリング法により形成される厚み0.2μm程度のクロム(Cr)層である。
微小電子源層12は、主としてカーボンナノチューブ本体の表面に耐酸化性皮膜が被覆されているカーボンナノチューブ12aとバインダ材料(マトリックス)12bとを含む複合層が加工されてなるものであり、前記カーボンナノチューブ12aが導電性のマトリクス12b中に埋め込まれ、該カーボンナノチューブ12aの一端が前記マトリクス12bから突出した状態となっている。
カーボンナノチューブ本体は、例えば平均直径1nm、平均長さ1μmといった非常に細長いチューブ構造(繊維状)を有するものを用いる。あるいは、例えば平均直径30nm、平均長さ1μmのファイバー構造を有するカーボンナノファイバーを用いてもよい。
耐酸化性皮膜は、カーボンナノチューブ本体の耐酸化性を向上させるものであり、金属、その金属酸化物、その金属窒化物、その金属炭化物の少なくとも一種からなる皮膜である。とくにIn,Sn,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Si,Y,Zr,Nb,Mo,Pd,Ta,W,Pt,Pb,Srから選ばれる少なくとも1つの金属、その金属酸化物、その金属窒化物、その金属炭化物の少なくとも一種からなることが好ましい。
ここで、カーボンナノチューブ12aからの電子放出により周辺の結合剤や対極のアノード電極より酸化性ガスが放出されることが確認されている。このため、温度上昇に伴って、発生した酸化性ガスと反応してカーボンナノチューブ本体が燃焼等の反応により電子放出特性が劣化することが懸念される。耐酸化性皮膜は、該酸化性ガスとカーボンナノチューブ本体との反応を抑制して電子放出特性の劣化を抑制するものである。そのため、耐酸化性皮膜が薄すぎる場合には耐酸化性が発現しない。一方、電子放出はカーボンナノチューブ12aからのトンネル電流であるため、耐酸化性皮膜が厚すぎる場合には電子放出特性が劣化してしまう。
このため、耐酸化性皮膜の膜厚は、0.1〜100nmであることが好ましく、0.3〜10nmで最もよい効果を発現する。
カーボンナノチューブ本体に被覆される耐酸化性皮膜は外部からの酸化性ガスとカーボンナノチューブ本体との反応を抑制する効果があるが、カーボンナノチューブ12aからの電子放出時に耐酸化性皮膜の温度上昇が推測されることから、該耐酸化皮膜が金属酸化物の皮膜である場合、該酸化物の酸素とカーボンナノチューブ本体とが反応する可能性がある。そこで耐酸化性皮膜は酸素を含有していない非酸化物(金属、その金属窒化物、その金属炭化物のいずれか)の皮膜が好適である。あるいは、酸化物の皮膜を用いる場合には酸素脱離の少ない膜を選択することが非酸化物の皮膜と同様な特性を得るために重要である。
また、微小電子源層12を構成するマトリクス12bは、In,Sn,Zn,Alの少なくとも1つを含有する有機金属化合物を含む結合剤からなることが好ましい。
絶縁層13は、例えばシリコン酸化物(SiO)からなる層間絶縁膜である。
開口部15は、ゲート電極14に形成された第1の開口部15Aと、この第1の開口部15Aに連通する状態で絶縁層13に形成された第2の開口部15Bとから構成されている。
図2は本発明に係る平面型表示装置のパネル構造の一例を示す断面図である。
図2に示すように、カソードパネル(カソード基板)1とアノードパネル(アノード基板)2とを所定の間隙を介して対向状態に配置するとともに、それらのパネル1,2を枠体3によって一体的に組み付けることにより、画像表示のための一つのパネル構体(表示パネル)が構成されている。
カソードパネル1上には本発明の微小電子源装置が複数形成されている。これら複数の微小電子源装置は、カソードパネル1の有効領域(実際に表示部分として機能する領域)に2次元マトリックス状に多数形成されている。
図3に示すように、カソード電極11は、複数のカソードラインを形成するようにストライプ状に形成されている。ゲート電極14は、各々のカソードラインと交差(直交)する複数のゲートラインを形成するようにストライプ状に形成されている。
一方、アノードパネル2は、ベースとなる透明基板21と、この透明基板21上に形成された蛍光体層22及びブラックマトリックス23と、これら蛍光体層22及びブラックマトリックス23を覆う状態で透明基板21上に形成されたアノード電極24とを備えて構成されている。蛍光体層22は、赤色発光用の蛍光体層22Rと、緑色発光用の蛍光体層22Gと、青色発光用の蛍光体層22Bとから構成されている。ブラックマトリックス23は、各色発光用の蛍光体層22R,22G,22Bの間に形成されている。アノード電極24は、カソードパネル1の電子放出素子と対向するように、アノードパネル2の有効領域の全域に積層状態で形成されている。
これらのカソードパネル1とアノードパネル2とは、それぞれの外周部(周縁部)で枠体3を介して接合されている。また、カソードパネル1の無効領域(有効領域の外側の領域で、実際に表示部分として機能しない領域)には真空排気用の貫通孔16が設けられている。貫通孔16には、真空排気後に封じ切られるチップ管17が接続されている。ただし、図2は表示装置の組み立て完了状態を示しているため、チップ管17は既に封じ切られた状態となっている。また、図2、図3においては、各々のパネル1,2間のギャップ部分に介装される耐圧用の基板(スペーサ)の表示を省略している。
上記構成のパネル構造を有する表示装置においては、カソード電極11に相対的な負電圧がカソード電極制御回路18から印加され、ゲート電極14には相対的な正電圧がゲート電極制御回路19から印加され、アノード電極24にはゲート電極11よりも更に高い正電圧がアノード電極制御回路20から印加される。かかる表示装置において、実際に画像の表示を行う場合は、例えば、カソード電極11にカソード電極制御回路18から走査信号を入力し、ゲート電極14にゲート電極制御回路19からビデオ信号を入力する。あるいは又、カソード電極11にカソード電極制御回路18からビデオ信号を入力し、ゲート電極14にゲート電極制御回路19から走査信号を入力する。
これにより、カソード電極11とゲート電極14との間に電圧が印加され、これによって微小電子源層12の先鋭部(カーボンナノチューブ12aの先端部)に電界が集中することにより、量子トンネル効果によって電子がエネルギー障壁を突き抜けて微小電子源層12から真空中へと放出される。こうして放出された電子はアノード電極24に引き付けられてアノードパネル2側に移動し、透明基板21上の蛍光体層22(22R,22G,22B)に衝突する。その結果、蛍光体層22が電子の衝突により励起されて発光するため、この発光位置を画素単位で制御することにより、表示パネル上に所望の画像を表示することができる。
本発明の微小電子源装置及び平面型表示装置はつぎの手順で作製する。
(S1)複数のカーボンナノチューブ本体それぞれの表面に耐酸化性皮膜を形成する(皮膜形成工程)。耐酸化性皮膜の形成方法としては、物理気相成長法による方法と、ゾルゲル法による方法とがある。
(物理気相成長法による表面処理方法)
本発明のカーボンナノチューブの表面処理方法に採用する物理気相成長装置の一例を、図4に示す。本方法は、例えば、特開2003-33668号公報に記載されている方法である。
すなわち、図4に示すように、物理気相成長装置は、スパッタベルジャー30内に耐酸化性皮膜の原材料を含むスパッタターゲット31と、スパッタターゲット31と対向配置されカーボンナノチューブ本体である導電性粉体32と振動増幅手段である表面が平滑な球体33とを混合してある程度の厚みをもった粉体層として振動面34a上に保持される容器34と、容器34に振動を与える電磁コイル式又は超音波ホーンからなる振動子35とからなる。この場合、球体33は、直径1から10ミリのセラミックス又は金属製の球体であることが好ましい。
耐酸化性皮膜の形成に当たっては、容器34と振動子35とからなる振動装置36を用いて容器34を振動させることにより、導電性粉体32は球体33とぶつかり合って混ざり合い、流動し、前記振動面34a上の一箇所に留まることがなくなり、粉体層内部の導電性粉体32も粉体層表面に順次露出することになる。そして、この状態でスパッタリング法による表面処理を行うことにより、容器34内の導電性粉体32(カーボンナノチューブ本体)すべてについて、より均一に、金属、その金属酸化物、その金属窒化物、その金属炭化物の少なくとも一種からなる物質を付着させて耐酸化性皮膜とすることができる。
(ゾルゲル法による表面処理方法)
本発明のカーボンナノチューブの表面処理方法に採用する還流装置の一例を、図5に示す。本方法は、例えば、特開2000-150510号公報に記載されている方法である。
すなわち、図5に示す還流装置は、処理槽40と還流塔50とに大別される。処理槽40は実質的に密封された閉鎖内部空間を有し、処理液体を導入する第1の導入管44および第2の導入管45が接続され、その内部にはカーボンナノチューブ本体である被処理基体41を載置するステージ42がある。第1の導入管44から注入されたキシレン等の非水溶媒46はヒータ43により加熱され、その沸点に達する。非水溶媒46の蒸気は処理槽40の上部空間を満たす。この蒸気は非水溶媒および水分等が共沸して発生したものである。なお第2の導入管45は金属化合物を導入する配管である。
還流塔50は、その上部にチラー52からの循環冷媒等により冷却される冷却部51と、下部に水分を排出するドレン54を有し、処理槽40とは蒸気還流管55および液体還流管56により連結されている。かかる構成により、処理槽40の上部空間から導入される蒸気は、蒸気還流管55から還流塔50に導入され、冷却部51で液化する。液化した非水溶媒および水分は還流塔50下部に落下し、水分53は最下部に溜まる。低比重の非水溶媒46は水分53の上部に溜まるとともに、液体還流管56より処理槽40に還流される。
以上の還流装置は基本的な構成であり、種々の変更が可能である。例えば被処理基体は枚葉式の他にバッチ式で載置してよく、不図示のキャリア等に載置して処理槽40内に搬入してもよい。また冷却部51をペルチェ素子で冷却すれば、装置全体の小型化に寄与する。
ゾルゲル法による表面処理方法は、被処理基体41の吸着水を除去する工程と、吸着水が除去された被処理基体41であるカーボンナノチューブ本体に、ゾルゲル法により金属酸化物による表面処理層(耐酸化皮膜)を形成する工程とを順次施すことを特徴とし、とくにカーボンナノチューブ本体に吸着した水分を可及的に除去した後、直ちに金属酸化物を含有している層を形成するものである。また、吸着水の除去工程および金属酸化物の皮膜形成工程は、上記還流装置1つで連続的に施すことが可能である。
まず、被処理基体41の吸着水の除去工程は、水と非相溶性で沸点が100℃以上の非水系溶液を用いた還流処理により被処理基体41(カーボンナノチューブ本体)表面の吸着水を除去する工程を含むことにより好ましく達成される。すなわち、ステージ42上の被処理基体41を、水との相溶性のない、キシレン等の非水溶媒中で沸点において還流処理することにより、吸着水分が脱離するとともに、脱離した水分は還流系から除去され、再付着が防止される。したがって、カーボンナノチューブ本体の吸着水は、高度に除去される。
ついで、金属酸化物による耐酸化皮膜形成工程は、水と非相溶性で沸点が100℃以上の非水系溶液中で還流処理をしながら前記被処理基体41(カーボンナノチューブ本体)表面に金属アルコキシド、金属錯体、金属ハロゲン化物のいずれかを付着させ、ゾルゲル法により耐酸化性皮膜である金属酸化物皮膜を形成する工程である。ここで、乾燥した被処理基体41を金属酸化物として少なくともIn,Sn,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Si,Y,Zr,Nb,Mo,Pd,Ta,W,Pt,Pb,Sr等から選ばれる金属の酸化物を含む乾燥非水溶媒中で還流処理することにより、単分子膜に近い薄い表面処理層(耐酸化性皮膜)をカーボンナノチューブ本体に形成することが好ましい。また、余剰の加水分解生成物や不純物が残留することはなく、形成される表面処理層はカーボンナノチューブ本体に主として形成されるので、他の特性への影響は少ない。
なお、カーボンナノチューブ本体上に形成される単分子膜の膜厚範囲は、0.1nm〜100nmが好ましく、0.3nm〜10nmで最も本発明の効果が発現する。
(S2)基板10上にCr等からなるカソード電極形成用の導電膜11Lを形成した後、導電膜11Lの所定の位置に常法のフォトリソグラフィによりレジスト層R1を形成する(図6(a))。ついで、反応性イオンエッチング(RIE)により導電膜11Lをエッチング加工してストライプ状のカソード電極11とする。この時点で基板10上には複数本のカソードラインが形成される。
(S3)ステップS1で作製した複数のカーボンナノチューブと、In,Sn,Zn,Alの少なくとも1つを含有する有機金属化合物を含む結合剤と、溶媒とを所定量混合して調製されたカーボンナノチューブ分散液をカソード電極11及び基板10上に塗布した後、焼成して複合層12Lを形成する。この複合層12Lは結合剤からなる導電性のマトリクス中に前記カーボンナノチューブが分散して埋め込まれた状態である。
(S4)ついで、カソード電極11上の複合層12L上に常法のフォトリソグラフィによりカソード電極11上の複合層12Lのみにレジスト層を形成し、ウェットエッチングにより複合層12Lをエッチング加工してカソード電極11上の複合層12Lだけを残す。これにより基板10上にカソード電極11と複合層12Lとの積層部が形成される。
(S5)基板10上において、カソード電極11、複合層12Lの積層部を覆うように層間絶縁膜13Lを形成し、さらに該層間絶縁膜13L上にゲート電極形成用の導電膜14Lを形成する(図6(b))。例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)を原料ガスとして使用するCVD法により、基板10の全面に例えばSiOからなる厚さ約1μmの層間絶縁膜13Lを形成し、次いで、層間絶縁膜13Lの上にCrからなる導電膜14Lをスパッタリング法によって形成すればよい。
(S6)導電膜14L上にレジストマスク層R2を形成する(図6(c))。ついで、このレジストマスク層R2を利用して反応性イオンエッチング(RIE)により導電膜14L、層間絶縁膜13Lを貫通するエッチング加工を行い、開口部(ゲートホール)15を有する絶縁層13、ゲート電極14とする。また、ゲート電極14は絶縁層13上でカソード電極11と略直交する状態のストライプ形状に加工されている。すなわち、上記カソードラインに直交する複数本のゲートラインが形成される。また、開口部15は、例えば直径20μmの円形に形成されており、1画素当たり複数個(例えば、数十個)形成される。
(S7)次に、開口部15を通して複合層12Lの上層部のマトリックスを除去することにより、表面にカーボンナノチューブの一部を露出させる。複合層12Lの上層部でマトリクスを除去する際の手法としては、ウェットエッチングやドライエッチングなどのエッチング法(ハーフエッチング)を好ましく用いることができる。ウェットエッチング、ドライエッチングそれぞれを適用する場合の条件を以下に示す。このエッチングにより複合層12Lの上層部でマトリクス材料を選択的に除去することにより、表面に多数のカーボンナノチューブを露出させることができる。
(ウェットエッチング条件)
・使用エッチング液 :KMnO4
・エッチング温度 :80℃
・エッチング時間 :1〜10分
(ドライエッチング条件)
・エッチング装置 :ICP−エッチング装置
・使用ガス :CF4:O2=100:10(sccm比)
・エッチング温度 :室温〜80℃
・プラズマ励起パワー:1500W
・RFバイアス :20〜100W
・エッチング時間 :1〜10分
(S8)その後、エッチングされた複合層12Lの表面で各々のカーボンナノチューブが一様にほぼ垂直に起立するように、カーボンナノチューブの配向処理を行う。具体的には、例えば基板10上で図示しない粘着テープをゲート電極14の上から貼り付けた後、粘着テープを引き剥がすことにより、基板10に対してカーボンナノチューブの長手方向をほぼ垂直に配向させる。カーボンナノチューブを配向させる際の方向は、基板10の面方向に対してほぼ垂直な方向とする。このとき、複合層12Lの表面には多数のカーボンナノチューブが露出した状態となっている。そのため、粘着テープの貼り付け及び引き剥がしを行うことにより、多数のカーボンナノチューブを垂直に配向させることができる。これにより、前記カーボンナノチューブが導電性のマトリクス中に埋め込まれ、該カーボンナノチューブの一端がマトリクスから突出してなる微小電子源層12となる(図6(d))。
なお、カーボンナノチューブの配向処理方法としては、上述した粘着テープの貼り付け及び引き剥がしによる方法以外にも、例えば、カソード電極11に電圧を印加することにより、カソード電極11とカーボンナノチューブを同じ極性で帯電させ、これに伴う反発力により各々のカーボンナノチューブを互いに分離した状態で垂直に配向させることも可能である。
(S9)その後、平面型表示装置の組み立てを行う。具体的には、蛍光体層31と微小電子源装置とが対向するようにアノードパネル2とカソードパネル1とを配置し、アノードパネル2とカソードパネル1(より具体的には、基板21と基板10)とを、枠体3を介して、周縁部において接合する。接合に際しては、枠体3とアノードパネル2との接合部位、及び枠体3とカソードパネル1との接合部位にフリットガラスを塗布し、アノードパネル2とカソードパネル1と枠体3とを貼り合わせ、予備焼成にてフリットガラスを乾燥した後、約450℃で10〜30分の本焼成を行う。その後、アノードパネル2とカソードパネル1と枠体3とフリットガラスとによって囲まれた空間を、貫通孔及びチップ管を通じて排気し、空間の圧力が10-4Pa程度に達した時点でチップ管を加熱溶融により封じ切る。このようにして、アノードパネル2とカソードパネル1と枠体3とに囲まれた空間を真空にすることができる。その後、必要な外部回路との配線を行い、平面型表示装置を完成させる。
本発明の実施例を以下に示す。なお、本実施例は例示であり、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
つぎの手順で微小電子源装置を作製した。
(S11)耐酸化性皮膜の形成
図4に示す物理気相成長装置において、スパッタターゲット31を珪素ターゲット、導電性粉体32をカーボンナノチューブ、球体33を直径1mmの窒化珪素球体とした。
この装置において、カーボンナノチューブと窒化珪素球体とを混合させて、容器34内の振動面34a上に配置し、室温雰囲気にて電磁コイル式からなる振動子35によって振動をかけ、同時にスパッタベルジャ30内にAr+窒素混合ガスを導入しながら、スパッタリングを行った。その結果、耐酸化性皮膜として厚み1nmの窒化珪素層を、導電性粉体32としてのすべてのカーボンナノチューブ上に均一に形成することができた。
得られた耐酸化性皮膜が形成されたカーボンナノチューブについて、熱重量分析法にて空気中での燃焼温度を測定したところ、未処理のカーボンナノチューブと比較して燃焼温度が100℃上昇していた。
(S12)図6(a)に示したようにガラスからなる基板10上にCrからなるカソード電極形成用の導電膜11Lを形成した後、導電膜11Lの所定の位置に常法のフォトリソグラフィによりレジスト層R1を形成する。ついで、反応性イオンエッチング(RIE)により導電膜11Lをエッチング加工してカソード電極11とした。
(S13)ステップS11で作製した複数の窒化珪素被覆カーボンナノチューブを用いて以下の組成のカーボンナノチューブ分散液を調製した。
<カーボンナノチューブ分散液(1)>
・窒化珪素被覆カーボンナノチューブ 1重量部
・有機錫化合物及び有機インジウム化合物 1重量部
・酢酸ブチル 残余
ついで、このカーボンナノチューブ分散液を用いて、回転塗布法(塗布条件:2000回転/分、30秒)によりカソード電極11及び基板10上に塗布した後、空気中で300℃、1時間の焼成を行い複合層12Lを形成した。
(S14)ついで、複合層12Lについて常法のフォトリソグラフィ及びエッチング加工を行い、カソード電極11上の複合層12Lだけを残し、基板10上にカソード電極11と複合層12Lとの積層部を形成した。
(S15)基板10上において、カソード電極11、複合層12Lの積層部を覆うように層間絶縁膜13Lとしてシリコン酸化膜を形成し、さらに該層間絶縁膜13L上にCrからなる導電膜14Lを形成した(図6(b))。
(S16)導電膜14L上にレジストマスク層R2を形成し(図6(c))、ついで反応性イオンエッチング(RIE)により導電膜14L、層間絶縁膜13Lを貫通するエッチング加工を行い、開口部(ゲートホール)15を形成した。
(S17)次に、開口部15を通して複合層12Lの上層部のマトリックスを除去することにより、表面にカーボンナノチューブの一部を露出させた。
(S18)その後、エッチングされた複合層12Lの表面で各々のカーボンナノチューブが一様にほぼ垂直に起立するように、カーボンナノチューブの配向処理を行い、微小電子源装置とした(図6(d))。
得られた微小電子源装置サンプルの電子放出特性としてつぎの評価を行った。
(1)電子放出均一性
微小電子源装置サンプルと蛍光体を塗布したアノード電極を真空中で対向させて、5v/μm程度の高電界を印加し、この時の蛍光体上に設定した100個程度の1μm角の画素領域について輝度を測定した。ついで各画素の輝度の平均偏差を算術平均して算出し、この蛍光体上の輝度の均一性を電子放出均一性として評価した。
(2)寿命
上記電界値条件で連続的電子放出させた場合に電流が半分になる時間を微小電子源装置の寿命と定義して評価した。
(実施例2)
実施例1のステップS11において、スパッタターゲット31をチタンターゲット、球体33を直径1mmのチタン球体、導入ガスをArガスとし、それ以外は実施例1と同じ条件でスパッタリングを行った。その結果、耐酸化性皮膜として厚み0.5nmのチタン層を、導電性粉体32としてのすべてのカーボンナノチューブ上に均一に形成することができた。また、得られた耐酸化性皮膜(チタン)が形成されたカーボンナノチューブについて、熱重量分析法にて空気中での燃焼温度を測定したところ、未処理のカーボンナノチューブと比較して燃焼温度が80℃上昇していた。
さらに、実施例1のステップS12以降のうち、ステップS13におけるカーボンナノチューブ分散液を本実施例で得られたチタン被覆カーボンナノチューブを用いて以下の組成とし、それ以外は実施例1と同じ条件で微小電子源装置を作製した。
<カーボンナノチューブ分散液(2)>
・チタン被覆カーボンナノチューブ 1重量部
・有機亜鉛化合物 2重量部
・酢酸ブチル 残余
(実施例3)
実施例1のステップS11における耐酸化性皮膜の形成方法を以下に示すゾルゲル法に変更した。また、以降の工程において、得られた酸化インジウム被覆カーボンナノチューブを用い、それ以外は実施例1と同じ条件として微小電子源装置を作製した。
(耐酸化性皮膜の形成)
図5に示す還流装置において、被処理基体41であるカーボンナノチューブをステージ42上にセッティングし、第1の導入管44からo−キシレン(bp=144℃)を処理槽40内に導入する。非水溶媒46としてのo−キシレンの液面は、カーボンナノチューブの表面が充分に隠れる程度とする。なお非水溶媒としてはo−キシレンの他にm−,p−キシレンや、鎖状あるいは環状の炭化水素であって、親水基を持たない化合物、すなわち水と相溶性のない化合物が選ばれる。またその沸点は、100℃以上、200℃程度以下が取り扱いの点で好ましい。
つぎにヒータ43によりo−キシレンを沸点まで加熱し、還流を開始する。この還流により、被処理基体41の吸着水はo−キシレンとともに共沸し、共沸蒸気は蒸気還流管55から還流塔50に達する。共沸蒸気はここで冷却部51により液化し、還流塔50下部に滴下する。このとき、o−キシレンと相溶しない水は分離し、比重の差により還流塔50の最下部に水分53となって溜まる。一方、o−キシレンは還流塔50下部ではあるが水分53の上に溜まり、液体還流管56より処理槽40に還流する。この還流o−キシレンは水分を含まない乾燥非水溶媒である。
還流操作を60分程度継続し、カーボンナノチューブの吸着水をほぼ完全に脱離する。還流塔50最下部の水分53は、ドレン54より適宜排出する。この吸着水除去は重要な工程であり、カーボンナノチューブに吸着水が残留している場合には、次の表面処理層の形成工程において、トリプロポキシインジウム等の有機金属化合物が溶液中で反応生成物を形成するため、表面処理層が安定して形成できない。
この後、ただちに耐酸化性皮膜(表面処理層)の形成工程に入る。還流塔50最下部の水分53をドレン54より最終的に排出後、有機金属化合物としてトリプロポキシインジウムを第2の導入管45から非水溶媒16中に添加する。トリプロポキシインジウムの添加量は、o−キシレンの1重量%程度とする。o−キシレンの沸点温度での還流を継続することにより、カーボンナノチューブ11の表面に表面処理層を安定に形成することができた。
その後、空気中で300℃、1時間焼成して、厚み0.3μmの酸化インジウムが被覆されたカーボンナノチューブとした。
(実施例4)
実施例3の耐酸化性皮膜の形成方法のうち、耐酸化性皮膜の形成工程において、導入する有機金属化合物をo−キシレンの3重量%程度のテトラブトキシ錫として、厚み0.2μmの酸化錫が被覆されたカーボンナノチューブを作製した。
ついで、実施例3の以降の工程のうち、カーボンナノチューブ分散液の組成を本実施例で得られた酸化錫被覆カーボンナノチューブを用いて以下の組成とし、それ以外は実施例3と同じ条件で微小電子源装置を作製した。
<カーボンナノチューブ分散液(3)>
・酸化錫被覆カーボンナノチューブ 1重量部
・有機亜鉛化合物及び有機インジウム化合物 2重量部
・酢酸ブチル 残余
(比較例1〜4)
実施例1〜4それぞれにおいて、耐酸化皮膜の形成を省略して未処理のカーボンナノチューブを用い、それ以外は実施例1〜4それぞれと同じ条件で微小電子源装置を作製した。
以上の結果を表1に示す。
実施例1〜4の電子放出均一性は、未処理(比較例1〜4)のそれぞれよりも良好な結果が得られた。また、寿命についても、比較例よりも大幅に改善されていた。
また、実施例1〜4の微小電子源装置を用いたカソードパネルと、アノードパネルとを組み合わせて平面型表示装置を作製したところ、それぞれの平面型表示装置は表示性能に優れ、寿命も改善されていた。
Figure 2006092927
なお、本実施例ではカーボンナノチューブを被覆してなる耐酸化性皮膜に窒化珪素、チタン、酸化インジウム、酸化錫を用いたが、本材料に限定されることなく本発明の主旨を逸脱しない範囲で構造、条件等は適宜変更可能である。
本発明に係る微小電子源装置の構成を示す断面図である。 本発明に係る平面型表示装置の構成を示す断面図である。 本発明に係る平面型表示装置の構成を示す概略図である。 本発明で使用する物理気相成長装置の構成を示す断面図である。 本発明で使用する還流装置の構成を示す断面図である。 本発明の微小電子源装置の製造工程図である。
符号の説明
1・・・カソードパネル、2・・・アノードパネル、10・・・基板、11・・・カソード電極、11L,14L・・・導電層、12・・・微小電子源層、12a・・・カーボンナノチューブ、12b・・・マトリクス、12L・・・複合層、13・・・絶縁層、13L・・・層間絶縁膜、14・・・ゲート電極、15・・・開口部、R1,R2・・・レジスト層、21・・・透明基板、22,22R,22G,22B・・・蛍光体層、23・・・ブラックマトリクス、24・・・アノード電極、30・・・スパッタベルジャ、31・・・スパッタターゲット、32・・・導電性粉体、33・・・球体、34・・・容器、34a・・・振動面、35・・・振動子、36・・・振動装置、40・・・処理槽、41・・・被処理基体、42・・・ステージ、43・・・ヒータ、44,45・・・導入管、46・・・非水溶媒、50・・・還流塔、51・・・冷却部、52・・・チラー、53・・・水分、54・・・ドレン、55・・・蒸気還流管、56・・・液体還流管


Claims (11)

  1. 基板上にカソード電極、絶縁層、ゲート電極が順に積層されてなり、前記ゲート電極及び絶縁層に形成された開口部と、該開口部の底部に形成された微小電子源層とを備える微小電子源装置において、
    前記微小電子源層は、表面に耐酸化性皮膜が被覆されているカーボンナノチューブが導電性のマトリクス中に埋め込まれ、該カーボンナノチューブの一端が前記マトリクスから突出してなることを特徴とする微小電子源装置。
  2. 前記耐酸化性皮膜は、In,Sn,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Si,Y,Zr,Nb,Mo,Pd,Ta,W,Pt,Pb,Srから選ばれる少なくとも1つの金属、その金属酸化物、その金属窒化物、その金属炭化物の少なくとも一種からなることを特徴とする請求項1に記載の微小電子源装置。
  3. 前記耐酸化性皮膜の膜厚は、0.1〜100nmであることを特徴とする請求項1に記載の微小電子源装置。
  4. 前記マトリクスは、In,Sn,Zn,Alの少なくとも1つを含有する有機金属化合物を含む結合剤からなることを特徴とする請求項1に記載の微小電子源装置。
  5. 支持基板上にカソード電極を形成する工程と、
    カーボンナノチューブが結合剤からなる導電性のマトリクス中に埋め込まれた複合層を前記カソード電極上に形成する工程と、
    前記複合層の上層部の前記マトリクスを除去することにより、前記複合層の表面に前記カーボンナノチューブの一端を突出させて微小電子源層とする工程と
    を有する微小電子源装置の製造方法において、
    前記カーボンナノチューブが前記マトリクス中に埋め込まれる前にその表面に耐酸化性皮膜を形成する皮膜形成工程を有することを特徴とする微小電子源装置の製造方法。
  6. 前記耐酸化性皮膜は、In,Sn,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Si,Y,Zr,Nb,Mo,Pd,Ta,W,Pt,Pb,Srから選ばれる少なくとも1つの金属、その金属酸化物、その金属窒化物、その金属炭化物の少なくとも一種からなることを特徴とする請求項5に記載の微小電子源装置の製造方法。
  7. 前記皮膜形成工程は、物理気相成長法により耐酸化性皮膜を形成する工程であることを特徴とする請求項5に記載の微小電子源装置の製造方法。
  8. 前記皮膜形成工程は、ゾルゲル法により耐酸化性皮膜を形成する工程であることを特徴とする請求項5に記載の微小電子源装置の製造方法。
  9. 前記皮膜形成工程は、水と非相溶性で沸点が100℃以上の非水系溶液を用いた還流処理によりカーボンナノチューブ表面の吸着水を除去する工程と、水と非相溶性で沸点が100℃以上の非水系溶液中で還流処理をしながら前記カーボンナノチューブ表面に金属アルコキシド、金属錯体、金属ハロゲン化物のいずれかを付着させ、ゾルゲル法により耐酸化性皮膜である金属酸化物皮膜を形成する工程とからなることを特徴とする請求項5に記載の微小電子源装置の製造方法。
  10. 前記耐酸化性皮膜が表面に形成されたカーボンナノチューブとIn,Sn,Zn,Alの少なくとも1つを含有する有機金属化合物を含む結合剤と溶媒とからなるカーボンナノチューブ分散液を塗布して、前記複合層を形成することを特徴とする請求項5に記載の微小電子源装置の製造方法。
  11. 請求項1〜4のいずれか一に記載の微小電子源装置が平面上に複数形成されたカソードパネルと、前記微小電子源装置に対向する蛍光体層とアノード電極を有するアノードパネルとを備えることを特徴とする平面型表示装置。
JP2004277377A 2004-09-24 2004-09-24 微小電子源装置及びその製造方法、平面型表示装置 Pending JP2006092927A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004277377A JP2006092927A (ja) 2004-09-24 2004-09-24 微小電子源装置及びその製造方法、平面型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004277377A JP2006092927A (ja) 2004-09-24 2004-09-24 微小電子源装置及びその製造方法、平面型表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006092927A true JP2006092927A (ja) 2006-04-06

Family

ID=36233713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004277377A Pending JP2006092927A (ja) 2004-09-24 2004-09-24 微小電子源装置及びその製造方法、平面型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006092927A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007324064A (ja) * 2006-06-02 2007-12-13 Sonac Kk 冷陰極電子源
JP2008091263A (ja) * 2006-10-04 2008-04-17 Rohm Co Ltd 電界電子放出装置及びその製造方法

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08325195A (ja) * 1995-05-31 1996-12-10 Nec Corp 金属被覆カーボンナノチューブおよびその製造方法
JP2000150510A (ja) * 1998-11-05 2000-05-30 Sony Corp 複合多孔質絶縁膜およびその形成方法、ならびに電子装置およびその製造方法
JP2000223004A (ja) * 1999-01-25 2000-08-11 Lucent Technol Inc カ―ボンナノチュ―ブを含むデバイスおよびフィ―ルドエミッション構造を含むデバイスおよびその製造方法
JP2001167692A (ja) * 1999-10-18 2001-06-22 Lucent Technol Inc 位置合せされたナノワイヤを備えた物品および物品を製作するプロセス
JP2002203471A (ja) * 2000-12-19 2002-07-19 Iimu Jisuun フィールド・エミッタ
JP2003523603A (ja) * 2000-02-16 2003-08-05 フラーレン インターナショナル コーポレイション 効率的な電子電界放出のためのダイヤモンド/カーボンナノチューブ構造体
JP2004002621A (ja) * 2002-03-26 2004-01-08 Toray Ind Inc カーボンナノチューブ含有ペースト、カーボンナノチューブ分散コンポジットおよびカーボンナノチューブ分散コンポジットの製造方法
JP2004079223A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Hitachi Ltd カーボンナノチューブを有する電子源とそれを用いた電子顕微鏡および電子線描画装置
JP2004149954A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Nikkiso Co Ltd 金属/金属化合物被覆カーボンナノファイバー及びその製造方法
JP2004179026A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Sony Corp 電子放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法
JP2004241292A (ja) * 2003-02-07 2004-08-26 Sony Corp 冷陰極電界電子放出表示装置
JP2005317542A (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Samsung Sdi Co Ltd 電界放出素子

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08325195A (ja) * 1995-05-31 1996-12-10 Nec Corp 金属被覆カーボンナノチューブおよびその製造方法
JP2000150510A (ja) * 1998-11-05 2000-05-30 Sony Corp 複合多孔質絶縁膜およびその形成方法、ならびに電子装置およびその製造方法
JP2000223004A (ja) * 1999-01-25 2000-08-11 Lucent Technol Inc カ―ボンナノチュ―ブを含むデバイスおよびフィ―ルドエミッション構造を含むデバイスおよびその製造方法
JP2001167692A (ja) * 1999-10-18 2001-06-22 Lucent Technol Inc 位置合せされたナノワイヤを備えた物品および物品を製作するプロセス
JP2003523603A (ja) * 2000-02-16 2003-08-05 フラーレン インターナショナル コーポレイション 効率的な電子電界放出のためのダイヤモンド/カーボンナノチューブ構造体
JP2002203471A (ja) * 2000-12-19 2002-07-19 Iimu Jisuun フィールド・エミッタ
JP2004002621A (ja) * 2002-03-26 2004-01-08 Toray Ind Inc カーボンナノチューブ含有ペースト、カーボンナノチューブ分散コンポジットおよびカーボンナノチューブ分散コンポジットの製造方法
JP2004079223A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Hitachi Ltd カーボンナノチューブを有する電子源とそれを用いた電子顕微鏡および電子線描画装置
JP2004149954A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Nikkiso Co Ltd 金属/金属化合物被覆カーボンナノファイバー及びその製造方法
JP2004179026A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Sony Corp 電子放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法
JP2004241292A (ja) * 2003-02-07 2004-08-26 Sony Corp 冷陰極電界電子放出表示装置
JP2005317542A (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Samsung Sdi Co Ltd 電界放出素子

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007324064A (ja) * 2006-06-02 2007-12-13 Sonac Kk 冷陰極電子源
JP2008091263A (ja) * 2006-10-04 2008-04-17 Rohm Co Ltd 電界電子放出装置及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100888671B1 (ko) 형광체 분말, 표시용 패널, 및 평면형 표시 장치
US6991949B2 (en) Manufacturing method of an electron emitting apparatus
KR100860894B1 (ko) 전자방출소자, 그것을 이용한 전자원, 화상표시장치 및 정보표시장치, 및 이들의 제조방법
JP2002150922A (ja) 電子放出装置、冷陰極電界電子放出素子及びその製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置及びその製造方法
JP2003323854A (ja) 冷陰極電界電子放出表示装置
WO2003085688A1 (fr) Film, electrode et affichage a emission electronique de champ
US7843118B2 (en) Electron-emitting device, electron source using the same, image display apparatus, and information displaying and reproducing apparatus
US20060079012A1 (en) Method of manufacturing carbon nanotube field emission device
JP2006114265A (ja) 微小電子源装置の製造方法
JP2006092927A (ja) 微小電子源装置及びその製造方法、平面型表示装置
JP3633598B2 (ja) 電子放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法
JP2003249166A (ja) 電子放出体の製造方法、冷陰極電界電子放出素子の製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法
JP2001143608A (ja) 炭素薄膜の加工方法、冷陰極電界電子放出素子の製造方法、及び冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法
JP2002197965A (ja) 電子放出装置、冷陰極電界電子放出素子及びその製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置及びその製造方法
JP2005116469A (ja) 冷陰極電界電子放出素子の製造方法
JP2003115259A (ja) 電子放出装置及びその製造方法、冷陰極電界電子放出素子及びその製造方法、冷陰極電界電子放出表示装置及びその製造方法、並びに、薄膜のエッチング方法
JP2006066169A (ja) 表示装置の製造方法
JP2003007200A (ja) 電子放出装置の製造方法、冷陰極電界電子放出素子の製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法
JP2004241292A (ja) 冷陰極電界電子放出表示装置
JP2002338959A (ja) 蛍光体粒子及びその製造方法、表示用パネル及びその製造方法、並びに、平面型表示装置及びその製造方法
JP2007026711A (ja) 微小電子源装置及びその製造方法、平面型発光装置並びに平面型表示装置
JP2004014234A (ja) 電子放出素子及びその製造方法
JP2006092903A (ja) 微小電子源装置の製造方法
JP2007280949A (ja) カーボンナノチューブを利用した電界放出電極及びその製造方法
JP4622145B2 (ja) 電子放出装置の製造方法、冷陰極電界電子放出素子の製造方法、及び、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070810

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090916

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090916

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110628

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111108