JP2006039033A - ズームレンズ及び投影装置 - Google Patents

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JP2006039033A JP2004215822A JP2004215822A JP2006039033A JP 2006039033 A JP2006039033 A JP 2006039033A JP 2004215822 A JP2004215822 A JP 2004215822A JP 2004215822 A JP2004215822 A JP 2004215822A JP 2006039033 A JP2006039033 A JP 2006039033A
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靖彦 帯金
Jun Nishikawa
純 西川
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【課題】 小型軽量化を図ると共に、レンズ枚数を増やすこと無しに諸収差を良好に補正することが出来るズームレンズ及び該ズームレンズを使用した投影装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 負、正、正、正の4群構成とされ、拡大側から順に、変倍に際して固定で、フォーカシングを行うための負の屈折力を有する第1レンズ群G1、連続変倍及び連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、相互に関係を持って移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2及び正の屈折力を有する第3レンズ群G3、変倍に際して固定の正の屈折力を有する第4レンズ群G4を配列して成る。そして、fwを広角端におけるレンズ系全体の焦点距離、G2tを広角端と望遠端との間の変倍時における第2レンズ群の移動距離、G3tを広角端と望遠端との間の変倍時における第3レンズ群の移動距離として条件式(1)0.2<G2t/fw<0.5及び(2)0.2<G3t/fw<0.5を満足する。
【選択図】 図1

Description

本発明は新規なズームレンズ及び該ズームレンズを使用した投影装置に関する。詳しくは、小型であると共に変倍時に全長が変化せず、さらに結像性能が良好であると共にレンズ枚数を少なくすることが出来るズームレンズ及び該ズームレンズを使用した投影装置に関する。
近年のプロジェクター等の投影装置においては、高画素化・高解像力化と同時に、小型化、低コスト化への要望が大きい。従って、プロジェクター等に用いられる投射型のズームレンズとして、高性能であるとともに、小型で低コストなものの開発が望まれている。
従来、このような投射型のズームレンズにおいては5群構成からなり、変倍に際して3つの群が移動するズームレンズが多く公開されている。しかし、5群構成で変倍に際して3つの群が移動するズームレンズとなると、変倍時の機構部品やレンズ枚数が多くなり、コスト面では低コスト化が難しくなることが考えられる。
特許文献1や特許文献2には、変倍時に3つの群が移動する4群構成のズームレンズが示されているが、変倍時に全長が変わることで、レンズ全長の小型化という要望には応えることが出来ない。
特許文献3では変倍時に2つのレンズ群が移動すると共に全長が変わることがない4群構成のズームレンズが示されているが、レンズ枚数が12〜13枚と多く、低コスト化の要望に対して応えることが出来ない。また、「全長を短く抑えたまま変倍を行っても諸収差を良好に補正するための条件式」として、移動群である第2レンズ群と第3レンズ群の結像倍率の積(β2 × β3)の数値を規定しているが、単にβ2 × β3が−2.2を超えるべきことのみが規定されており、上限については言及されていない。また、「全長を短く抑えたまま変倍を行っても諸収差の良好な補正がより行いやすい移動群の結像倍率の積は1倍付近」である旨の記載があるが、具体的には、−1.95〜−1.41の範囲内の実施例が示されているのみである。
特開平11−326763号公報 特開2001−188172号公報 特開2000−275519号公報
本発明は上記した事情に鑑みて為されたものであり、変倍に際して2つのレンズ群が移動する4群構成のレンズ系として小型軽量化を図ると共に、レンズ枚数を増やすこと無しに諸収差を良好に補正することが出来るズームレンズ及び該ズームレンズを使用した投影装置を提供することを課題とするものである。
本発明ズームレンズは、上記した課題を解決するために、負、正、正、正の4群構成とされ、拡大側から順に、変倍に際して固定で、フォーカシングを行うための負の屈折力を有する第1レンズ群G1、連続変倍及び連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、相互に関係を持って移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2及び正の屈折力を有する第3レンズ群G3、変倍に際して固定の正の屈折力を有する第4レンズ群G4を配列して成り、fwを広角端におけるレンズ系全体の焦点距離、G2tを広角端と望遠端との間の変倍時における第2レンズ群の移動距離、G3tを広角端と望遠端との間の変倍時における第3レンズ群の移動距離として条件式(1)0.2<G2t/fw<0.5及び(2)0.2<G3t/fw<0.5を満足するものである。
また、本発明投影装置は、上記した課題を解決するために、画像形成部と該画像形成部によって形成された画像を拡大投影するズームレンズとを備え、上記ズームレンズは、負、正、正、正の4群構成とされ、拡大側から順に、変倍に際して固定で、フォーカシングを行うための負の屈折力を有する第1レンズ群G1、連続変倍及び連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、相互に関係を持って移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2及び正の屈折力を有する第3レンズ群G3、変倍に際して固定の正の屈折力を有する第4レンズ群G4を配列して成り、条件式(1)0.2<G2t/fw<0.5及び(2)0.2<G3t/fw<0.5を満足するものである。
従って、本発明にあっては、第1レンズ群はフォーカシング時にのみ移動され、変倍時にレンズ全長が変わることがない。また、レンズ全長を短くすることが出来ると共に、レンズ枚数を増やすこと無しに諸収差を良好に補正することが出来る。
本発明ズームレンズは、負、正、正、正の4群構成とされ、拡大側から順に、変倍に際して固定で、フォーカシングを行うための負の屈折力を有する第1レンズ群G1、連続変倍及び連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、相互に関係を持って移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2及び正の屈折力を有する第3レンズ群G3、変倍に際して固定の正の屈折力を有する第4レンズ群G4を配列して成り、fwを広角端におけるレンズ系全体の焦点距離、G2tを広角端と望遠端との間の変倍時における第2レンズ群の移動距離、G3tを広角端と望遠端との間の変倍時における第3レンズ群の移動距離として、条件式(1)0.2<G2t/fw<0.5、(2)0.2<G3t/fw<0.5を満足することを特徴とする。
また、本発明投影装置は、画像形成部と該画像形成部によって形成された画像を拡大投影するズームレンズとを備えた投影装置であって、上記ズームレンズは、負、正、正、正の4群構成とされ、拡大側から順に、変倍に際して固定で、フォーカシングを行うための負の屈折力を有する第1レンズ群G1、連続変倍及び連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、相互に関係を持って移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2及び正の屈折力を有する第3レンズ群G3、変倍に際して固定の正の屈折力を有する第4レンズ群G4を配列して成り、fwを広角端におけるレンズ系全体の焦点距離、G2tを広角端と望遠端との間の変倍時における第2レンズ群の移動距離、G3tを広角端と望遠端との間の変倍時における第3レンズ群の移動距離として、条件式(1)0.2<G2t/fw<0.5、(2)0.2<G3t/fw<0.5を満足することを特徴とする。
従って、本発明にあっては、第1レンズ群はフォーカシング時にのみ可動で、変倍時には固定であるため、レンズ全長の小型化に寄与する。また、2つの移動レンズ群の変倍時における移動距離の焦点距離に対する割合を適切に規定したので、レンズ全長の小型化が可能になると共に、レンズ枚数を増やすこと無しに、諸収差の補正や変倍時の像面補正を容易に行うことが出来る。
請求項2に記載した発明にあっては、bfを空気換算バックフォーカスとして、条件式(3)1.0<bf/fw<1.5を満足するので、テレセントリック性を確保して、色合成素子等の挿入のための十分なバックフォーカスを確保することが出来ると共に、レンズ枚数を増やすこと無しに各種収差の補正を良好に行うことが出来る。
請求項3及び請求項4に記載した発明にあっては、β2を第2レンズ群の結像倍率、β3を第3レンズ群の結像倍率として、条件式(4)−1.4<β2×β3<−0.8を満足するので、2群のみの移動群によって、変倍時の像面の移動を確実に補正することが出来ると共に、移動群の移動量が大きくなることが無く、レンズ全長の小型化に寄与する。
請求項5乃至請求項8に記載した発明にあっては、f2を第2レンズ群の焦点距離、f3を第3レンズ群の焦点距離として、条件式(5)2.0<f2/fw<5.0及び(6)2.0<f3/fw<5.0を満足するので、変倍時における像面移動の補正及び各種収差の補正を良好に行うことが出来ると共に、レンズ全長の小型化に寄与する。
以下に、本発明ズームレンズ及び投影装置を実施するための最良の形態について添付図面を参照して説明する。
本発明ズームレンズは負、正、正、正の4群構成を基本とする。拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4が配列されて構成され、連続変倍のため及び連続変倍によって生じる像面の移動を補正するために第2レンズ群G2と第3レンズ群G3とが相互に関係を持って光軸方向に移動し、第1レンズ群G1及び第4レンズ群G4は変倍に際して固定であり、第1レンズ群G1はフォーカシングを行うために移動可能にされている。
上記したように、本発明ズームレンズにあっては、変倍に際しては第2レンズ群G2と第3レンズ群G3のみが移動するので、変倍時の可動レンズ群が少なく、全体の駆動機構をコンパクトに構成することが出来、小型化に寄与する。また、第1レンズ群G1は変倍に際して移動することがないので、レンズ全長がほとんど変化せず、これによって、レンズ全長の小型化に寄与する。
本発明ズームレンズは、fwを広角端におけるレンズ系全体の焦点距離、G2tを広角端と望遠端との間の変倍時における第2レンズ群の移動距離、G3tを広角端と望遠端との間の変倍時における第3レンズ群の移動距離として、以下の条件式(1)及び(2)を満足する。
(1)0.2<G2t/fw<0.5
(2)0.2<G3t/fw<0.5
上記条件式(1)、(2)は焦点距離に対する移動レンズ群G2、G3の移動距離の割合を定めたものであり、条件式(1)、(2)の上限値を超えると、焦点距離に対する移動レンズ群G2、G3の移動距離が大きくなり過ぎ、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の間隔をより大きく保たなければならなくなり、ズームレンズの全長を短くする事が困難になってしまう。
また、条件式(1)、(2)の下限値を下回ると、各移動レンズ群G2、G3の移動距離が焦点距離に対して小さくなりすぎるため、所望の変倍率を得るためには、各レンズ群G2、G3のパワーを大きくしなければならず、そのために、各レンズ群G2、G3を構成する各レンズの屈折率や曲率でパワーを上げたり、レンズ枚数を増やす等の工夫をしなければならず、低コスト化が難しくなり、また、パワーの大きいレンズ群を移動させなければならないことにより、像面補正が難しくなる等の問題が発生し収差補正が困難になる。また、移動レンズ群G2、G3が大きなパワーを持つため、2つの移動レンズ群G2、G3の相関的な移動に関しより高い精度が要求されて高い精度のレンズ移動機構が必要になって、コスト増を招くという問題が生じる。
本発明ズームレンズは、bfを空気換算バックフォーカスとして、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
(3)1.0<bf/fw<1.5
条件式(3)は焦点距離に対するバックフォーカスの割合を定めたものであり、条件式(3)の上限値を超えると、レトロフォーカスを更に強調させる設計にしなければならないため、収差補正の為に更にレンズ枚数を増やさなければならなくなり、低コスト化が難しくなる。
また、条件式(3)の下限値を下回ると、色合成素子等の挿入に対しての充分なスペースの確保やテレセントリック性の確保が困難になる。
投影光学系では投影レンズと液晶素子等の画像表示部との間に偏光ビームスプリッターや色合成プリズムを配置している。このため、投影レンズには長いバックフォーカスが必要となってくる。また、画像表示部に液晶素子を使用する場合は、液晶素子の配光特性、又は、複数の色光を合成するときの色合成ダイクロイック膜の角度依存性の影響を排除するため、及び、照明系との良好なマッチングを図り良好な周辺での照度を確保するために射出瞳が無限遠にあるいわゆるテレセントリック光学系であることが望ましい。そのため、上記条件式(3)を満足することが好ましい。
本発明ズームレンズは、β2を第2レンズ群の結像倍率、β3を第3レンズ群の結像倍率として、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
(4)−1.4<β2 ×β3<−0.8
条件式(4)は変倍に際しての移動群である第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の結像倍率の積を規定するものであり、条件式(4)の上限値を超えると、移動群である第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3の移動量が多くなりズームレンズの全長を短くする事が困難になってしまう。
また、条件式(4)の下限値を下回ると、変倍時の像面の移動に対する補正が難しくなり、移動群を2群だけで構成することが困難になる。
本発明ズームレンズにあっては、移動群である第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の結像倍率の積を、−1.4〜−0.8と、1倍付近に設定することによって、移動群の数を増やすことなしに、全長を短く抑えたまま変倍を行っても諸収差の良好な補正がより行いやすいようにしている。この点は、上記した従来の特許文献3に示されたズームレンズの各実施例において、移動群の結像倍率の積が−1.95〜−1.41の範囲であるのと大いに異なる。
本発明ズームレンズは、f2を第2レンズ群の焦点距離、f3を第3レンズ群の焦点距離として、以下の条件式(5)及び(6)を満足することが好ましい。
(5)2.0<f2/fw<5.0
(6)2.0<f3/fw<5.0
条件式(5)、(6)は広角端におけるレンズ系全体の焦点距離に対する各移動群G2、G3の焦点距離の割合を定めたものであり、条件式(5)、(6)の上限値を超えると、各移動群G2、G3のパワーが弱く移動距離を大きく取らないと所望の変倍比を得ることが出来なくなり、ズームレンズの全長を短くすることが困難になってしまう。
また、条件式(5)及び(6)の下限値を下回ると、変倍時における像面移動の補正が難しくなる等の問題が発生し収差補正が困難になる。
以上のような、本発明ズームレンズによれば、全長の小型化を図りながら、液晶表示素子等で表示された画像情報をスクリーン面上に高い光学性能を維持しつつ、投影することが出来る。
以下に、本発明ズームレンズの具体的な実施例について説明する。
図1は本発明の実施例1にかかるレンズ構成を示す図である。図1の上段に広角端での状態を示し、下段に望遠端での状態を示す。
ズームレンズ1は、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4が配列されて構成され、広角端から望遠端への連続変倍のためと連続変倍によって生じる像面の移動を補正するために第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3が相関的に概ね太い矢印で示すように光軸方向に移動する。また、第1レンズ群G1は変倍時に固定であるが、フォーカシングのために移動する。
第1レンズ群G1は、拡大側から順に配列された、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11、拡大側に凸面を向けると共に両面が非球面で構成された負メニスカスレンズL12、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13により構成され、第2レンズ群G2は、拡大側から順に配列された、両凸レンズと拡大側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズL21、拡大側に凹面を向けた正メニスカスレンズL22、両凹レンズと両凸レンズとの接合レンズL23により構成され、第3レンズ群は縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3で構成され、第4レンズ群G4は両凸レンズL4で構成されている。なお、図1においてGBは、液晶パネル(液晶表示素子)等の原画像(被投影面)並びに色合成プリズムや偏光フィルター、そして、カラーフィルター等のガラスブロックから成る画像形成部を示す。
実施例1にかかるズームレンズ1のレンズデータを表1に示す。なお、表1及び以下の表において、面番号「i」は拡大側からi番面の面を、曲率半径「r」は第i面の曲率半径を、面間隔「d」はi番目の面とi+1番目の面との間のレンズ肉厚又は空気間隔である軸上面間隔を、屈折率「n」はi番面の面を拡大側に有する硝材のd線に対する屈折率を、アッベ数「ν」はi番面の面を拡大側に有する硝材のd線に対するアッベ数を、「f」は焦点距離を、「F」はFナンバーを、それぞれ示している。
また、本明細書において、非球面は以下の数1式によって表される。
Figure 2006039033
ここで、「Y」は光軸からの高さ、「Z」は非球面頂点における接平面と非球面との光軸からの高さYにおける光軸方向の距離、「C」は非球面頂点の曲率(=1/r)、「K」は円錐定数、A、A、A、A10は非球面係数である。
Figure 2006039033
変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の軸上面間隔d6、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の軸上面間隔d14及び第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の軸上面間隔d16が可変である。これら軸上面間隔d6、d14、d16の広角端と望遠端での値を以下の表2に示す。
Figure 2006039033
第1レンズ群G1の第2レンズL12の両面(第3面及び第4面)は非球面で構成されている。そこで、以下の表3に上記各面の非球面係数を円錐定数と共に示す。
Figure 2006039033
実施例1にかかるズームレンズ1の上記条件式(1)〜(6)対応値を以下の表4に示す。
Figure 2006039033
上記ズームレンズ1の広角端での収差図を図2に、また、望遠端での収差図を図3にそれぞれ示す。これらの図2、図3において、実線dはd線に対する球面収差、点線gはg線に対する球面収差、破線CはC線に対する球面収差を表しており、実線Sはサジタル面での非点収差、破線Mはメリディオナル面での非点収差を表している。また、「F」はFナンバーを、「W」は半画角を、それぞれ示す。
これらの図から、実施例1にかかるズームレンズ1では収差が良好に補正されており、優れた光学性能を有していることが分かる。
図4は本発明の実施例2にかかるレンズ構成を示す図である。図4の上段に広角端での状態を示し、下段に望遠端での状態を示す。
ズームレンズ2は、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4が配列されて構成され、広角端から望遠端への連続変倍のためと連続変倍によって生じる像面の移動を補正するために第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3が相関的に概ね太い矢印で示すように光軸方向に移動する。また、第1レンズ群G1は変倍時に固定であるが、フォーカシングのために移動する。
第1レンズ群G1は、拡大側から順に配列された、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11、縮小側に強い凹面を向けると共に両面が非球面で構成された負レンズL12、拡大側に凸面を向けた2枚の正メニスカスレンズの接合レンズL13により構成され、第2レンズ群G2は、拡大側から順に配列された、拡大側に強い凸面を向けた正レンズL21、両凹レンズと両凸レンズとの接合レンズL22により構成され、第3レンズ群は縮小側に強い凸面を向けた正レンズL3で構成され、第4レンズ群G4は拡大側に強い凸面を向けた正レンズL4で構成されている。なお、図4においてGBは、液晶パネル(液晶表示素子)等の原画像(被投影面)並びに色合成プリズムや偏光フィルター、そして、カラーフィルター等のガラスブロックから成る画像形成部を示す。
実施例2にかかるズームレンズ2のレンズデータを表5に示す。
Figure 2006039033
変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の軸上面間隔d7、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の軸上面間隔d12及び第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の軸上面間隔d14が可変である。これら軸上面間隔d7、d12、d14の広角端と望遠端での値を以下の表6に示す。
Figure 2006039033
第1レンズ群G1の第2レンズL12の両面(第3面及び第4面)は非球面で構成されている。そこで、以下の表7に上記各面の非球面係数を円錐定数と共に示す。
Figure 2006039033
実施例2にかかるズームレンズ2の上記条件式(1)〜(6)対応値を以下の表8に示す。
Figure 2006039033
上記ズームレンズ2の広角端での収差図を図5に、また、望遠端での収差図を図6にそれぞれ示す。これらの図5、図6において、実線dはd線に対する球面収差、点線gはg線に対する球面収差、破線CはC線に対する球面収差を表しており、実線Sはサジタル面での非点収差、破線Mはメリディオナル面での非点収差を表している。また、「F」はFナンバーを、「W」は半画角を、それぞれ示す。
これらの図から、実施例2にかかるズームレンズ2では収差が良好に補正されており、優れた光学性能を有していることが分かる。
図7は本発明の実施例3にかかるレンズ構成を示す図である。図7の上段に広角端での状態を示し、下段に望遠端での状態を示す。
ズームレンズ3は、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4が配列されて構成され、広角端から望遠端への連続変倍のためと連続変倍によって生じる像面の移動を補正するために第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3が相関的に概ね太い矢印で示すように光軸方向に移動する。また、第1レンズ群G1は変倍時に固定であるが、フォーカシングのために移動する。
第1レンズ群G1は、拡大側から順に配列された、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11、縮小側に強い凹面を向けると共に両面が非球面で構成された負メニスカスレンズL12、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13により構成され、第2レンズ群G2は、拡大側から順に配列された、両凸レンズL21、両凹レンズと両凸レンズとの接合レンズL22により構成され、第3レンズ群は縮小側に強い凸面を向けた正レンズL3で構成され、第4レンズ群G4は拡大側に強い凸面を向けた正レンズL4で構成されている。なお、図7においてGBは、液晶パネル(液晶表示素子)等の原画像(被投影面)並びに色合成プリズムや偏光フィルター、そして、カラーフィルター等のガラスブロックから成る画像形成部を示す。
実施例3にかかるズームレンズ3のレンズデータを表9に示す。
Figure 2006039033
変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の軸上面間隔d6、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の軸上面間隔d11及び第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の軸上面間隔d13が可変である。これら軸上面間隔d6、d11、d13の広角端と望遠端での値を以下の表10に示す。
Figure 2006039033
第1レンズ群G1の第2レンズL12の両面(第3面及び第4面)は非球面で構成されている。そこで、以下の表11に上記各面の非球面係数を円錐定数と共に示す。
Figure 2006039033
実施例3にかかるズームレンズ3の上記条件式(1)〜(6)対応値を以下の表12に示す。
Figure 2006039033
上記ズームレンズ2の広角端での収差図を図8に、また、望遠端での収差図を図9にそれぞれ示す。これらの図8、図9において、実線dはd線に対する球面収差、点線gはg線に対する球面収差、破線CはC線に対する球面収差を表しており、実線Sはサジタル面での非点収差、破線Mはメリディオナル面での非点収差を表している。また、「F」はFナンバーを、「W」は半画角を、それぞれ示す。
これらの図から、実施例3にかかるズームレンズ3では収差が良好に補正されており、優れた光学性能を有していることが分かる。
図10は本発明の実施例4にかかるレンズ構成を示す図である。図10の上段に広角端での状態を示し、下段に望遠端での状態を示す。
ズームレンズ4は、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4が配列されて構成され、広角端から望遠端への連続変倍のためと連続変倍によって生じる像面の移動を補正するために第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3が相関的に概ね太い矢印で示すように光軸方向に移動する。また、第1レンズ群G1は変倍時に固定であるが、フォーカシングのために移動する。
第1レンズ群G1は、拡大側から順に配列された、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11、縮小側に強い凹面を向けた負メニスカスレンズL12、両凹レンズL13、両凹レンズと両凸レンズとの接合レンズL14により構成され、第2レンズ群G2は、拡大側から順に配列された、両凸レンズL21、両凹レンズと両凸レンズとの接合レンズL22により構成され、第3レンズ群は縮小側に強い凸面を向けた正レンズL3で構成され、第4レンズ群G4は拡大側に強い凸面を向けた正メニスカスレンズL4で構成されている。なお、図10においてGBは、液晶パネル(液晶表示素子)等の原画像(被投影面)並びに色合成プリズムや偏光フィルター、そして、カラーフィルター等のガラスブロックから成る画像形成部を示す。
実施例4にかかるズームレンズ4のレンズデータを表13に示す。
Figure 2006039033
変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の軸上面間隔d9、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の軸上面間隔d14及び第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の軸上面間隔d16が可変である。これら軸上面間隔d9、d14、d16の広角端と望遠端での値を以下の表14に示す。
Figure 2006039033
実施例4にかかるズームレンズ4の上記条件式(1)〜(6)対応値を以下の表15に示す。
Figure 2006039033
上記ズームレンズ4の広角端での収差図を図11に、また、望遠端での収差図を図12にそれぞれ示す。これらの図11、図12において、実線dはd線に対する球面収差、点線gはg線に対する球面収差、破線CはC線に対する球面収差を表しており、実線Sはサジタル面での非点収差、破線Mはメリディオナル面での非点収差を表している。また、「F」はFナンバーを、「W」は半画角を、それぞれ示す。
これらの図から、実施例4にかかるズームレンズ4では収差が良好に補正されており、優れた光学性能を有していることが分かる。
以上に説明したように、本発明によれば、変倍に際して2つのレンズ群が移動する4群構成のズームレンズとして従来の5群ズームレンズ、3つのレンズ群が移動する4群ズームレンズに対し小型軽量化が図れると共に、レンズ枚数の削減により低コスト化も実現できる。
また、小型軽量でありながら、諸収差が良好に補正され、高画素化・高解像力化にも対応することが可能で、テレセントリック性を有し、バックフォーカスが充分に長く、投影装置に使用するのに適したズームレンズを提供することができる。
図13に本発明投影装置の実施の形態を示す。
投影装置10は液晶プロジェクターとして構成されたものであり、投影レンズ20と該投影レンズ20によってスクリーン上に投影される画像を形成する画像形成部30及び光源部40を備える。投影レンズ20は鏡筒21内に図示しない複数のレンズが4群構成となるように配置されてなり、具体的には上記した本発明ズームレンズ、例えば、上記実施例1乃至実施例4に示したズムレンズ1〜4が使用される。
画像形成部30は、赤(R)、緑(G)、青(B)各色に対応した画像を表示する液晶パネル31R、31G、31B、色合成プリズム32を備える。上記各液晶パネル31R、31G、31Bは色合成プリズム32の各入射面32r、32g、32bに対向して配置される。
光源部40は、白色光源41、リフレクタ42、フライアイレンズ43、全反射ミラー44、偏光変換素子45、ダイクロイックミラー46a、46b、全反射ミラー47a、47b、47c、コンデンサーレンズ48a、48b、48c、リレーレンズ49等を備える。
白色光源41から出射された白色光はリフレクタ42で前方へ反射され、フライアイレンズ43で光軸に垂直な平面内で光量が均一にされ、全反射ミラー44を介して偏光変換素子45で偏光方向がそろえられ、色分解系へ送られる。色分解系の第1のダイクロイックミラー46aでR光が透過され、G光、B光が反射される。第1のダイクロイックミラー46aを透過したR光は全反射ミラー47aで全反射されてコンデンサーレンズ48aによって液晶パネル31Rへ照射される。
第1のダイクロイックミラー46aによって反射されたG光、B光は第2のダイクロイックミラー46bで分光される。すなわち、第2のダイクロイックミラー46bでG光が反射され、B光が透過される。そして、G光はコンデンサレンズ48bによって液晶パネル31Gに照射される。
第2のダイクロイックミラー46bを透過したB光は全反射ミラー47b、リレーレンズ49、全反射ミラー47cを経てコンデンサレンズ48cによって液晶パネル31Bに照射される。
そして、上記各液晶パネル31R、31G、31Bを透過して空間変調された各光R光、G光、B光は色合成プリズム32の各入射面32r、32g、32bから各別に色合成プリズム32内に入射し、色合成プリズム32内で合成されて出射面32oから出射し、さらに、投影レンズ20によって前方の図示しないスクリーンに投影される。
なお、上記した投影装置において、投影光を空間変調する手段として透過型液晶パネルを使用したが、空間変調手段が液晶パネルに限定されることを意味するものではなく、また、液晶パネルを使用する場合でも、透過型に限らず、反射型の液晶パネルを使用することも出来る。
また、上記投影装置10は、本発明を外部の反射型スクリーンに画像を投影する装置として適用したものであるが、透過型スクリーンの裏側から投影する装置として、例えば、プロジェクションテレビ等として適用することも出来る。
その他、上記した実施の形態及び実施例において示した各部の形状及び数値は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
小型で高性能でありながら、低コスト化が可能であり、さらに、投影装置に使用するのに好適なズームレンズを得ることが出来る。
図2及び図3と共に本発明ズームレンズの実施例1を示すものであり、本図はレンズ構成を示す図である。 広角端における球面収差、歪曲収差、非点収差を示す図である。 望遠端における球面収差、歪曲収差、非点収差を示す図である。 図5及び図6と共に本発明ズームレンズの実施例2を示すものであり、本図はレンズ構成を示す図である。 広角端における球面収差、歪曲収差、非点収差を示す図である。 望遠端における球面収差、歪曲収差、非点収差を示す図である。 図8及び図9と共に本発明ズームレンズの実施例3を示すものであり、本図はレンズ構成を示す図である。 広角端における球面収差、歪曲収差、非点収差を示す図である。 望遠端における球面収差、歪曲収差、非点収差を示す図である。 図11及び図12と共に本発明ズームレンズの実施例4を示すものであり、本図はレンズ構成を示す図である。 広角端における球面収差、歪曲収差、非点収差を示す図である。 望遠端における球面収差、歪曲収差、非点収差を示す図である。 本発明投影装置の実施の形態を示す概略構成図である。
符号の説明
1…ズームレンズ、2…ズームレンズ、3…ズームレンズ、4…ズームレンズ、G1…第1レンズ群、G2…第2レンズ群、G3…第3レンズ群、G4…第4レンズ群、10…投影装置、30…画像形成部

Claims (9)

  1. 負、正、正、正の4群構成とされ、拡大側から順に、変倍に際して固定で、フォーカシングを行うための負の屈折力を有する第1レンズ群G1、連続変倍及び連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、相互に関係を持って移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2及び正の屈折力を有する第3レンズ群G3、変倍に際して固定の正の屈折力を有する第4レンズ群G4を配列して成り、以下の条件式(1)、(2)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    (1)0.2<G2t/fw<0.5
    (2)0.2<G3t/fw<0.5
    但し、
    fw:広角端におけるレンズ系全体の焦点距離
    G2t:広角端と望遠端との間の変倍時における第2レンズ群の移動距離
    G3t:広角端と望遠端との間の変倍時における第3レンズ群の移動距離
  2. 以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
    (3)1.0<bf/fw<1.5
    但し、
    bf:空気換算バックフォーカス
  3. 以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
    (4)−1.4<β2×β3<−0.8
    但し、
    β2:第2レンズ群の結像倍率
    β3:第3レンズ群の結像倍率
  4. 以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項2記載のズームレンズ。
    (4)−1.4<β2×β3<−0.8
  5. 以下の条件式(5)、(6)を満足することを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
    (5)2.0<f2/fw<5.0
    (6)2.0<f3/fw<5.0
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  6. 以下の条件式(5)、(6)を満足することを特徴とする請求項2記載のズームレンズ。
    (5)2.0<f2/fw<5.0
    (6)2.0<f3/fw<5.0
  7. 以下の条件式(5)、(6)を満足することを特徴とする請求項3記載のズームレンズ。
    (5)2.0<f2/fw<5.0
    (6)2.0<f3/fw<5.0
  8. 以下の条件式(5)、(6)を満足することを特徴とする請求項4記載のズームレンズ。
    (5)2.0<f2/fw<5.0
    (6)2.0<f3/fw<5.0
  9. 画像形成部と該画像形成部によって形成された画像を拡大投影するズームレンズとを備えた投影装置であって、
    上記ズームレンズは、負、正、正、正の4群構成とされ、拡大側から順に、変倍に際して固定で、フォーカシングを行うための負の屈折力を有する第1レンズ群G1、連続変倍及び連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、相互に関係を持って移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2及び正の屈折力を有する第3レンズ群G3、変倍に際して固定の正の屈折力を有する第4レンズ群G4を配列して成り、以下の条件式(1)、(2)を満足することを特徴とする投影装置。
    (1)0.2<G2t/fw<0.5
    (2)0.2<G3t/fw<0.5
    但し、
    fw:広角端におけるレンズ系全体の焦点距離
    G2t:広角端と望遠端との間の変倍時における第2レンズ群の移動距離
    G3t:広角端と望遠端との間の変倍時における第3レンズ群の移動距離
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