JP2006013420A - 電子部品収納用パッケージおよび電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子部品の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができ、かつ電子部品を放熱部材に強固に接合させることが可能な電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置を提供すること。
【解決手段】 電子部品収納用パッケージ8は、上面に電子部品11の搭載部10を有する平板状の放熱部材1と、放熱部材1の上面に搭載部10を取り囲んで取着された、内面から外面に導出する複数の配線導体6を有する枠体5とを具備しており、放熱部材1は、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体2の中央部の上面から下面にかけて銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体3が埋設されているとともに、基体2および貫通金属体3の上下面を覆ってそれぞれ銅層4が形成されており、放熱部材1の上面側の銅層4aは下面側の銅層4bより厚い。
【選択図】 図1

Description

本発明は良好な放熱特性の放熱構造を有する、半導体素子などの電子部品を収納するための電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置に関するものである。
従来、半導体素子や圧電振動子、発光素子などの電子部品を収容するための電子部品収納用パッケージは、一般に酸化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等の電気絶縁材料から成る枠体と、電子部品が搭載されてその動作時に発生する熱を外部もしくは大気中に良好に放散させるための銅とタングステンとの合金材料または銅とモリブデンとの合金材料から成る放熱部材と、蓋体とから構成されており、放熱部材の上面の電子部品の搭載部を取り囲むように枠体が配置されているとともに、これら枠体および放熱部材によって形成される凹部の内側から外側にかけて、タングステン,モリブデン,マンガン,銅,銀等から成る複数の配線導体が枠体に被着され導出されている。
そして、放熱部材の上面の搭載部に電子部品をガラス,樹脂,ロウ材等の接着剤を介して接着固定するとともに、この電子部品の各電極をボンディングワイヤを介して配線導体に電気的に接続し、しかる後、枠体に蓋体をガラス,樹脂,ロウ材等から成る封止材を介して接合し、放熱部材と枠体と蓋体とから成る容器の内部に電子部品を収容することによって製品としての電子装置となる(例えば、下記の特許文献1参照)。この電子装置は、さらに放熱効率を向上させるために、ねじ止め等によって外部放熱板に搭載される場合もある。
このようなタングステンと銅との合金材料等から成る放熱部材を具備した電子部品収納用パッケージは、放熱部材の熱伝導率が高く、なおかつ放熱部材の熱膨張係数が、電子部品としての半導体素子の構成材料であるシリコン,ガリウム砒素やパッケージの構成材料として使われるセラミック材料等と熱膨張係数が近似することから、パワーICや高周波トランジスタ等の高発熱半導体素子を搭載する電子部品収納用パッケージとして注目されている。
また電子装置として、図5に示すように、第1の金属材料102の上下両面に第1の金属材料102よりも熱伝導率の高い第2の金属材料104a,104bをロウ付け接合して形成するとともに、第2の金属材料104aの上面に搭載された電子部品111のほぼ直下の第1の金属材料102に貫通孔が形成され、貫通孔に第1の金属材料102よりも熱伝導率の高い第3の金属材料103が挿入された金属放熱体101と、金属放熱体101の上面に電子部品111が搭載され、電子部品111を包囲するように、金属放熱体101の上面に装着された枠体105と、枠体105の上面に載せた蓋体とを備えた電子装置114が提案されている(例えば、下記の特許文献2参照)。
この電子装置114の第1の金属材料102はモリブデン,タングステン,鉄合金等から成り、第2の金属材料104a,104bは銅等から成り、第3の金属材料103は銅,銀,アルミニウム,ダイヤモンド等から成る。
この構成によって、金属放熱体101に反りが生じたり、金属放熱体101に接合する枠体105に割れが生じたりすることなく、良好な放熱性を備えた電子装置114を容易に得ることができる。
特開平9−312361号公報 特開2000−183222号公報
近年、パワーICや高周波トランジスタの高集積化に伴う発熱量の増大によって、現在では300W/m・K以上の熱伝導率を持つ放熱部材が求められている。しかしながら、前述のタングステンと銅との合金材料またはモリブデンと銅との合金材料から成る放熱部材の熱伝導率は200W/m・K程度とその要求に対して低いため、放熱特性が不十分であるという問題点があった。
これに対し、タングステンまたはモリブデンと銅とがマトリクス状に構成された複合材料、つまり、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る放熱部材を用いることが提案されている。
しかしながら、このタングステンまたはモリブデンと銅とがマトリクス状に構成された複合材料から成る放熱部材を用いた電子部品収納用パッケージでは、タングステンまたはモリブデンは熱伝導率,熱膨張係数が共に低く、銅は熱伝導率,熱膨張係数が共に高いため、銅の含有量を増加させるに伴って放熱部材の熱伝導率,熱膨張率も共に増加することとなる。よって、放熱部材の熱伝導率を向上させるために銅の含有量を増加させると、電子部品と放熱部材との熱膨張係数の差が大きくなり、電子部品を放熱部材に強固に接合することができなくなるという問題点があった。
本発明は上記従来の技術における問題に鑑み案出されたものであり、その目的は、電子部品の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができ、かつ電子部品を放熱部材に強固に接合させることが可能な電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置を提供することにある。
本発明の電子部品収納用パッケージは、上面の中央部に電子部品の搭載部を有する平板状の放熱部材と、該放熱部材の上面に前記搭載部を取り囲んで取着された、内面から外面に導出する複数の配線導体を有する枠体とを具備しており、前記放熱部材は、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体の中央部の上面から下面にかけて銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体が埋設されているとともに、前記基体および前記貫通金属体の上下面を覆ってそれぞれ銅層が形成されており、前記放熱部材の上面側の前記銅層は下面側の前記銅層より厚いことを特徴とする。
また、本発明の電子部品収納用パッケージは、上面の中央部に電子部品の搭載部を有する平板状の放熱部材と、該放熱部材の上面に前記搭載部を取り囲んで取着された、内面から外面に導出する複数の配線導体を有する枠体とを具備しており、前記放熱部材は、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体の中央部の上面から下面にかけて銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体が埋設されているとともに、前記基体および前記貫通金属体の上下面を覆ってそれぞれ銅板が銀を主成分とする合金から成るロウ材を介して接合されることによって銅層が形成されており、前記ロウ材は、前記放熱部材の上面側のものが下面側のものよりも厚いことを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、前記ロウ材は、前記放熱部材の上面側の厚みと下面側の厚みの差が10μm乃至20μmであることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、前記放熱部材の前記基体は、その外側面に側面金属層が被着されていることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、前記放熱部材の上面側の前記銅層と下面側の前記銅層との厚みの差が100μm乃至200μmであることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、前記放熱部材の上面側の前記銅層および下面側の前記銅層の少なくとも一方は、前記放熱部材の中央部から外周部にかけて漸次厚くなっていることを特徴とする。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品収納用パッケージと、前記搭載部に搭載されるとともに電極が前記配線導体に電気的に接続された前記電子部品と、前記枠体の上面に前記電子部品を覆うように取着された蓋体または前記枠体の内側に前記電子部品を覆うように充填された封止樹脂とを具備していることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージによれば、放熱部材は、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体の中央部の上面から下面にかけて銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体が埋設されているとともに、基体および貫通金属体の上下面を覆ってそれぞれ銅層が形成されており、放熱部材の上面側の銅層は下面側の銅層より厚いことから、従来のタングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る放熱部材に比べて、電子部品の搭載部の下に、より体積の大きい銅から成る高熱伝導部分を配置することができるので、電子部品で発生した熱を電子部品の搭載面に直角な方向により多く伝えることができ、また、枠状の基体がタングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成ることにより、基体の熱伝導率が向上し、放熱部材の放熱特性をより優れたものとすることができる。その結果、電子部品に発生する熱をこの放熱部材を介して大気中あるいは外部放熱板に極めて良好に放散することができる。
また、銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体が熱膨張しても、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体が貫通金属体を拘束して放熱部材全体の熱膨張を抑制することができる。よって、電子部品と放熱部材との強固な接合を維持することができる。
さらに、放熱部材の上下面に形成された銅層により、電子部品が発生した熱を放熱部材の主面に平行な方向にもより多く伝えることができ、特に上面側の銅層が厚いので電子部品から発せられた熱を即時に、放熱部材の主面に直角な方向と平行な方向の両方に伝達することができ、電子部品の放熱性を極めて向上させることができる。その結果、電子部品を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが可能となる。
本発明の電子部品収納用パッケージによれば、放熱部材は、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体の中央部の上面から下面にかけて銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体が埋設されているとともに、基体および貫通金属体の上下面を覆ってそれぞれ銅板が銀を主成分とする合金から成るロウ材を介して接合されることによって銅層が形成されており、ロウ材は、放熱部材の上面側のものが下面側のものよりも厚いことから、従来のタングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る放熱部材に比べて、電子部品の搭載部の下により体積の大きい銅から成る高熱伝導部分を配置することができるので、電子部品で発生した熱を電子部品の搭載面に垂直な方向により多く伝えることができ、また、枠状の基体がタングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成ることにより、基体の熱伝導率が向上し、放熱部材の放熱特性をより優れたものとすることができる。その結果、電子部品に発生する熱をこの放熱部材を介して大気中あるいは外部放熱板に極めて良好に放散することができる。
また、銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体が熱膨張しても、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体が貫通金属体を拘束して放熱部材全体の熱膨張を抑制することができる。よって、放熱部材における銅の占める割合が大きいにもかかわらず、放熱部材全体の熱膨張を小さくすることができ、電子部品と放熱部材との強固な接合を維持することができる。
さらに、放熱部材の上下に形成された銅層により、電子部品が発生した熱を放熱部材に平行な方向にもより多く伝えることができ、放熱部材に垂直な方向と平行な方向の両方に伝達することができ、電子部品の放熱性を極めて向上させることができる。その結果、電子部品を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが可能となる。
また、ロウ材は放熱部材の上面側のものが下面側のものよりも厚いことから、電子部品で発生した熱を熱伝導率のよい銀を主成分とする合金から成る厚い上面側のロウ材でより効率よく伝達することができる。また、放熱部材と枠体との接合時に、放熱部材と枠体との熱膨張係数の違いによって放熱部材に反りを生じさせようとする応力が生じても、上面側の厚いロウ材で良好に応力を緩和することができる。よって、放熱部材に反りが発生するのを有効に防止して放熱部材の下面の平坦性を維持し、外部基板への密着性を極めて良好にして放熱部材から外部基板へ効率よく熱伝導させることができる。その結果、放熱部材の良好な熱伝導性と外部基板への高効率な熱伝導によって、電子部品収納用パッケージの放熱性を極めて高くすることができる。
本発明の電子部品収納用パッケージによれば、好ましくは、ロウ材は放熱部材の上面側の厚みと下面側の厚みの差が10μm乃至20μmであることから、上面側と下面側とのロウ材の厚みによるバランスがとれ、貫通金属体の周囲の隙間を通じて下面側にロウ材が引き寄せられるのを防止できるので、上面側のロウ材に厚みばらつきが生じたり空隙が生じたりするのを有効に防止することができ、放熱部材の熱伝導性を極めて良好にすることができる。
また、この構成により、電子部品から発せられた熱を即時に、放熱部材の主面に直角な方向と平行な方向の両方に非常に良好に伝達して電子部品の放熱性を極めて向上させることができるとともに、放熱部材の上下のロウ材の厚みの差によって生じる放熱部材の歪を最小限に抑えることができる。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、放熱部材の基体は、その外側面に側面金属層が被着されていることから、電子部品から発生した熱のうち放熱部材の上面側の銅層の中央部から外周部に伝わったものを基体の側面で放熱部材の下面側に伝達させて放熱させることができ、上面側の銅層の中央部と外周部との温度差を大きくすることができるので、上面側の銅層の伝熱を効率的に行なわせることができる。そして、放熱部材を外部電気回路基板等に載置固定することによって、電子部品から発せられた熱を放熱部材の下面の外部電気回路基板等に効率よく放散させることができる。その結果、電子部品を効率的に冷却し、長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが可能となる。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、放熱部材の上面側の銅層と下面側の銅層との厚みの差が100μm乃至200μmであることから、電子部品から発せられた熱を即時に、放熱部材の主面に直角な方向と平行な方向の両方に非常に良好に伝達して電子部品の放熱性を向上させることができるとともに、放熱部材の上下の銅層の厚さの差によって生じる熱膨張差で放熱部材が歪もうとしても、枠体で放熱部材を良好に拘束することができ、電子部品収納用パッケージの気密信頼性を良好に維持することができる。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、放熱部材の上面側の銅層および下面側の銅層の少なくとも一方は、放熱部材の中央部から外周部にかけて漸次厚くなっていることから、銅層の外周部の厚い部位に熱をより移動しやすくすることができ、電子部品の放熱性をより向上させることができる。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品収納用パッケージと、搭載部に搭載されるとともに電極が配線導体に電気的に接続された電子部品と、枠体の上面に電子部品を覆うように取着された蓋体または枠体の内側に電子部品を覆うように充填された封止樹脂とを具備していることから、本発明の電子部品収納用パッケージの特徴を備えた、電子部品の放熱特性が極めて良好な、長期にわたって安定して電子部品を作動させることができる電子装置を提供することができる。
次に、本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置の実施の形態の一例を示す断面図であり、1は放熱部材、2は放熱部材1の基体、3は貫通金属体、4は銅層(4aは上面側の銅層,4bは下面側の銅層)、5は枠体、6は配線導体である。これら放熱部材1と枠体5とで電子部品11を収納する電子部品収納用パッケージ8が構成される。また、この放熱部材1の搭載部10に電子部品11を搭載した後に、放熱部材1と枠体5とからなる凹部5aに電子部品11を覆うように封止樹脂13を注入して電子部品11を覆うことにより、または、枠体5の上面に蓋体を凹部5aを覆うように取着して電子部品11を封入することにより、本発明の電子装置14が構成される。
枠体5は酸化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等から成り、銀ロウ,銀−銅ロウ等のロウ材を介して放熱部材1の上面に搭載部10を取り囲んで接着固定されることにより取着される。なお、このロウ材による接着固定に際しては、ロウ付け用の金属層(図示せず)が枠体5の放熱部材1との接合部に形成されてもよい。また、枠体5は金属から構成されていてもよく、その場合、配線導体6を枠体5を構成する金属と絶縁させるために配線導体6の周囲をセラミックスや樹脂、ガラス等の絶縁体で覆えばよい。
以下、枠体5は四角枠状として説明するが、必ず四角枠状である必要はなく、多角形状,円形や楕円形状等の所要の形状とすることができる。
また、放熱部材1には、その上面の中央部の搭載部10に電子部品11が樹脂,ガラス,ロウ材等の接着剤を介して固定される。なお、接着剤としてロウ材を用いる場合には、ロウ付け用の金属層(図示せず)が放熱部材1の電子部品11との接合部10に形成されてもよい。ただし、放熱部材1の上面の搭載部10に接合された銅層4aにより十分なロウ付けができる場合には、ロウ付け用の金属層は特に必要ではない。
以下、放熱部材1は、四角平板状として説明するが、必ず四角平板状である必要はなく、多角形状,円形や楕円形状等の所要の形状とすることができる。
枠体5は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤,分散剤等を混合添加して泥漿状となすとともに、これからドクターブレード法やカレンダーロール法を採用することによってセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を形成し、しかる後に、このセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに、タングステン,モリブデン,マンガン,銅,銀,ニッケル,パラジウム,金等の金属材料粉末に適当な有機バインダ,溶剤を混合してなる導電性ペーストをグリーンシートに予めスクリーン印刷法等により所定の配線導体6のパターンに印刷塗布した後に、このグリーンシートを複数枚積層し、約1600℃の温度で焼成することによって作製される。
また、枠体5には、放熱部材1と枠体5とで構成される凹部5aの内面(搭載部10周辺)から枠体5の外面にかけて導出する配線導体6が形成されており、配線導体6の凹部5aの内側の一端には電子部品11の各電極がボンディングワイヤ12を介して電気的に接続される。また、配線導体6の枠体5の外側の他端には外部電気回路基板との接続用のリード端子7が接続される。
配線導体6はタングステン,モリブデン等の高融点金属から成り、タングステン,モリブデン等の金属粉末に適当な有機バインダ,溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを枠体5となるセラミックグリーンシートに予めスクリーン印刷法等によって所定のパターンに印刷塗布しておくことによって、放熱部材1および枠体5による凹部5aの内面から枠体5の外面にかけて被着形成される。
また、配線導体6はその露出する表面にニッケル,金等の耐食性に優れ、かつボンディングワイヤ12のボンディング性に優れる金属を1〜20μmの厚みにメッキ法によって被着させておくと、配線導体6の酸化腐食を有効に防止できるとともに配線導体6へのボンディングワイヤ12の接続を強固となすことができる。従って、配線導体6は、その露出する表面にニッケル,金等の耐食性に優れ、かつボンディング性に優れる金属を1〜20μmの厚みに被着させておくことが望ましい。
本発明の放熱部材1は、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体2の中央部の上面から下面にかけて銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体3が埋設されているとともに、基体2および貫通金属体3の上下面を覆ってそれぞれ銅層4a,4bが形成されており、放熱部材1の上面側の銅層4aは下面側の銅層4bより厚くなっている。なお、貫通金属体3は必ずしも直方体状である必要はなく、多角柱状や円柱状等所要の形状とすることができる。
放熱部材1は、電子部品11の作動に伴い発生する熱を吸収するとともに大気中に放散させる、あるいは外部放熱板に伝導させる機能を有する。このような放熱部材1は、例えば、先ず平均粒径が5〜40μmのタングステン粉末またはモリブデン粉末を、電子部品11の搭載部10となる部位に貫通穴が形成されるように加圧成形し、これを1300〜1600℃の雰囲気中で焼結することにより、電子部品11の搭載部10に上面から下面にかけて形成された貫通穴を持つ多孔体を作製する。そして、この多孔体に水素雰囲気下において約1200℃で10〜50質量%の銅を含浸させることにより、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る(タングステンまたはモリブデンと銅とのマトリクスから成る)平板状の基体2を作製する。この基体2の中央に形成された貫通穴に、基体2の上面から下面にかけて銅から成る貫通金属体3を埋設し、さらに、この基体2および貫通金属体3の上面を覆って銅層4aならびに基体2および貫通金属体3の下面を覆って銅層4bを被着することによって形成される。
ここで、基体2はタングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成ることにより、タングステン単体またはモリブデン単体からなる場合に比べて熱伝導率が向上し、放熱部材1の放熱特性をより優れたものとさせることができる。
基体2の貫通穴への貫通金属体3の埋設方法、および、上下の銅層4の被着方法は、例えば、基体2にめっき処理をする方法、銅粉末を含む金属ペーストを印刷塗布した後、焼成する方法、あるいは、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体と所定量の銅とを同時に加熱して銅を溶融させ、毛細管現象によって多孔質の焼結体に銅を含浸させるとともに貫通金属体3および銅層4を形成する方法が挙げられる。また、基体2の貫通穴へ貫通金属体3を埋設した後、基体2の上下面に上下の銅層4となる金属板を銀ロウ,銀−銅ロウ,金ロウ,金−銅ロウ等のロウ材を用いてのロウ付け、または超音波接合することにより形成してもよい。なお、超音波接合によって接合すると、基体2と銅層4となる金属板に高温を加えることなく接合でき、基体2と銅層4となる金属板との間に大きな熱膨張差を発生させることがない点で好ましい。
なお、貫通金属体3の材料は純銅に限られるものではなく、銅を主成分とする合金でもよい。このような銅を主成分とする合金とは、銅を50質量%より多く含む合金であり、例えば、銅−タングステン合金や銅−モリブデン合金,黄銅等が用いられる。また、基体2に含浸される銅も同様に純銅に限らず、貫通金属体3と同様の銅を主成分とする合金でもよい。
銅層4は、上面側、即ち、電子部品11の搭載部10側の銅層4aの厚みが、下面側の銅層4bの厚みより厚い。これにより、放熱部材1の上下に形成された銅層4により、電子部品11が発生した熱を放熱部材1の主面に平行な方向にもより多く伝えることができ、特に上面側の銅層4aが厚いので電子部品11から発せられた熱を即時に、放熱部材1の主面に直角な方向と平行な方向の両方に良好に伝達することができ、電子部品11の放熱性を向上させることができる。その結果、電子部品11を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが可能となる。
本発明の放熱部材1は、図2に示すように、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体2の中央部の上面から下面にかけて銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体3が埋設されているとともに、基体2および貫通金属体3の上下面を覆ってそれぞれ銅板4a,4bが銀を主成分とするロウ材15(15aは放熱部材1の上面側のロウ材、15bは放熱部材1の下面側のロウ材)で接合されていて、放熱部材1の上面側のロウ材15aは下面側のロウ材15bよりも厚い構成であってもよい。
これにより、電子部品11で発生した熱を熱伝導率のよい銀を主成分とする合金から成る厚い上面側のロウ材15aでより効率よく伝達することができる。また、放熱部材1と枠体5との接合時に、放熱部材1と枠体5との熱膨張係数の違いによって放熱部材1に反りを生じさせようとする応力が生じても、上面側の厚いロウ材15aで良好に応力を緩和することができる。よって、放熱部材1に反りが発生するのを有効に防止して放熱部材1の下面の平坦性を維持し、外部基板への密着性を良好にして放熱部材1から外部基板へ効率よく熱伝導させることができる。その結果、放熱部材1の良好な熱伝導性と外部電気回路基板への高効率な熱伝導によって、電子部品収納用パッケージ8の放熱性を高くすることができる。
また、上下の銅板4の形成方法は、例えば、基体2の貫通穴へ貫通金属体3を埋設した後、基体2の上下面に上下の銅板4a,4bを銀を主成分とするロウ材15で接合することにより形成することができる。
銀を主成分とするロウ材15とは、銀を50質量%以上含む合金であり、例えば、B銀合金(銀が72.0質量%および銅が28.0質量%)やA銀合金(銀が85.0質量%および銅が15.0質量%)、等が挙げられる。
放熱部材1は、好ましくは、ロウ材15の、放熱部材1の上面側の厚みと下面側の厚みとの差が10μm乃至20μmであるのがよい。上面側と下面側のロウ材15の厚みは、ロウ材15のプリフォームの量で調整される。また、銅板4の基体2との接合面側に所定高さに調整された突起を設けておいてもよい。
そして、厚みの差が10μm乃至20μmの範囲であることにより、上面側と下面側とのロウ材15の厚みバランスがとれ、貫通金属体3の周囲の基体2との間隙を通じて、下面側にロウ材15が引き寄せられるのを防止できるので、放熱部材の上面側のロウ材15の厚みばらつきが生じたり、ロウ材15の内部に、引き寄せられた側のロウ材15が周囲の空気を巻き込むことによる空隙が生じたりするのを有効に防止することができ、放熱部材1の熱伝導性を良好にすることができる。
上面側のロウ材15aと下面側のロウ材15bとの厚みの差が10μm未満の場合、上面側と下面側とのロウ材15に起因する熱応力がほぼ同じ大きさになって、上面側と下面側の熱膨張も同じとなり、その結果、放熱部材1単体では上面側と下面側との熱応力のバランスがとれて反りのない状態となるが、放熱部材1の上面に枠体5が接合されると、放熱部材1は枠体5に拘束され、放熱熱材1の上面と下面とで熱膨張の大きさが異なるようになるので、放熱部材1が搭載部10側が外周部よりも高く凸になるような反りが発生し、外部電気回路基板への密着性が悪くなって放熱部材1から外部電気回路基板へ効率よく熱伝導させることが困難となる。また、電子部品11と放熱部材1との密着性も悪くなって電子部品11から放熱部材1への熱伝導性も低下しやすくなる。
また、厚みの差が20μmを超える場合、上面側のロウ材15aが厚くなるため、放熱部材1の上下のロウ材15a,15bの厚みの差によって生じる放熱部材1の歪が大きくなり易いとともに、上面側のロウ材15aに厚みばらつきが生じたり空隙が生じたりしやすくなり、熱伝導効率が低下しやすくなる。
また、好ましくは、放熱部材1の上面側の銅層4aと下面側の銅層4bとの厚みの差が100μm乃至200μmであるのがよい。これにより、電子部品11から発せられた熱を即時に、放熱部材1に直角な方向と平行な方向の両方に非常に良好に伝達して電子部品11の放熱性を極めて向上させることができるとともに、放熱部材1の上下の銅層4の厚さの差によって生じる熱膨張差で放熱部材1が歪もうとしても、枠体5で放熱部材1を良好に拘束することができ、電子部品収納用パッケージ8の気密信頼性を良好に維持することができる。
また、放熱部材1を約780℃に加熱することにより銅層4を焼鈍してもよい。銅層4を焼鈍することにより、銅層4の延性が大きくなり、上面側の銅層4aと下面側の銅層4bとの厚さの差によって生じる熱応力が小さくなるので、放熱部材1に生じる歪みを抑制できる。なお、銅層4を焼鈍することにより熱伝導率が損なわれることはほとんどない。
さらに、好ましくは、図4に示すように、基体2は、側面に側面金属層4cが被着されているのがよい。この構成により、電子部品11から発生した熱のうち放熱部材1の上面側の銅層4aの中央部から外周部に伝わったものを基体2の側面で側面金属層4cを通じて放熱部材1の下面側に伝達させて放熱させることができ、上面側の銅層4aの中央部と外周部との温度差を大きくすることができるので、上面側の銅層4aの伝熱を効率的に行なわせることができる。そして、放熱部材1を外部電気回路基板等に載置固定することによって、電子部品11から発せられた熱を放熱部材1の下面の外部電気回路基板等に効率よく放散させることができる。その結果、電子部品11を効率的に冷却し、長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが可能となる。
なお、側面金属層4cは、基体2の側面の全周にわたって被着されている必要はなく、一部分でも上面側の銅層4aと下面側の銅層4bとに接している側面金属層4cが被着されていればよい。例えば、放熱部材1が四角形である場合、少なくとも対向する2辺の側面で、上面側の銅層4aと下面側の銅層4bとに接している側面金属層4cが被着されていればよい。この構成においても、電子部品11から発生する熱を下面側の銅層4bから十分効率よく放散させることができる。
また、側面金属層4cは、上面側の銅層4aおよび下面側の銅層4bと一体に連続的に形成されているのが最も好ましいが、上面側の銅層4aと下面側の銅層4bとを接続するようにロウ材15を介して銅板が接合された形態、または、側面金属層4cが例えば上下に2分割され、間にわずかな空隙を介して隣接したり空隙にロウ材15を埋め込んだりするような形態でも十分効果を奏することができる。
また、側面金属層4cの厚みは、上面側の銅層4aよりも電子部品11からの距離が離れており、伝熱量を多く必要としないので上面側の銅層4aより薄くても機能させることができ、放熱部材1の熱膨張が大きくなるのを抑制することができる。
また、側面金属層4cの表面粗さは、銅層4aの表面粗さよりも粗いのがよい。この構成により、面粗な側面金属層4cの表面から直接外部に放散される熱量を増大させることができ、放熱部材1の熱放散性をさらに高めることが可能となる。
側面金属層4cは、銅,銀,銀−銅合金等の熱伝導率が高く熱伝達性に優れた材料から成るのがよい。また、側面金属層4cの基体2への被着方法は、上面側の銅層4aと下面側の銅層4bと同様の方法によって被着させたり、放熱部材1と枠体5との接着固定用のロウ材が銀ロウ,銀−銅ロウ等のロウ材である場合には、このロウ材を基体2の側面に垂れ込ませたりすることによって形成されるロウ材層により実現してもよい。
また、好ましくは、図3に示すように、貫通金属体3の外周は、電子部品11の外周より大きくなっているのがよく、特に好ましくは、貫通金属体3の側面と電子部品11の側面との間の距離が基体2の厚みTであるように大きくなっているのがよい。これにより、電子部品11で発生した熱を放熱部材1の上面の電子部品11の搭載部10から放熱部材1の下面へと垂直な方向に多く伝えることができるとともに、貫通金属体3内においても電子部品11の外周から外側へ放熱部材1の主面に平行な方向への熱の広がりを持たせることが可能となり、放熱性をより向上させることができる。
なお、貫通金属体3の外周は、電子部品11の外周に対して基体2の厚みTよりも大きくなると、貫通金属体3の熱膨張が大きくなって搭載部10が歪みやすくなる。その結果、電子部品11が剥離しやすくなる。
また、放熱部材1の下面側、即ち、電子部品11が搭載される搭載部10とは反対側の銅層4bの表面の算術平均粗さRaは、Ra≦30μmであることが好ましい。通常、電子部品収納用パッケージ8は、アルミニウムや銅等の金属体あるいは、高熱伝導を有するセラミック体から成る支持基板へネジ止めにより、またははんだ等の溶融金属やロウ材を用いて接続される。このとき、基体2の下面の銅層4bの下面の算術平均粗さRaがRa>30μmの場合には、電子部品収納用パッケージ8と支持基板とを十分に密着させることが困難となり、両者の間に空隙やボイドが発生しやすくなり、その結果、電子部品11で発生した熱を電子部品収納用パッケージ8からこの支持基板へ効率よく伝達させることができなくなるおそれがある。従って、下面の銅層4bの外側表面となる下面は、支持基板との良好な密着性が得られるように、Ra≦30μmの平滑面であることが望ましい。
銅層4a,4bの厚みは、それぞれ800μmより厚くなると厚み1〜3mmの基体2と銅層4a,4bとの熱膨張差によって発生する応力が大きくなり十分な接合強度が得られない傾向があることから、800μm以下としておくことが望ましい。また、銅層4a,4bの厚みが50μm以上であれば、電子部品11の作動に伴い発生する熱が銅層4a,4bの平面方向に十分広がるので、放熱部材1の熱放散性はさらに向上することから50μm以上としておくことが望ましい。
なお、放熱部材1の基体2の上下面に接合される銅層4(4a,4b)の材料は、純銅に限られるものではなく、熱伝導性が良好でタングステンまたはモリブデンと銅とのマトリックスである基体2と十分な接合強度が得られるものであれば、銅を主成分とする各種の銅合金であっても構わない。
また、放熱部材1の基体2の上下面に接合される銅層4(4a,4b)は、少なくとも放熱部材1と枠体5とからなる凹部5aの底面と同じ面積で上下面に形成されれば十分であり、必ずしも図1,図2に示すように放熱部材1の上下面の全面を覆うように形成される必要はない。側面金属層4cを設ける場合は、側面金属層4cが設けられている側面方向にのみ延在するように銅層4を設ければよい。
かくして、上述の電子部品収納用パッケージ8によれば、放熱部材1の搭載部10上に電子部品11をガラス,樹脂,ロウ材等から成る接着剤を介して接着固定するとともに、電子部品11の各電極をボンディングワイヤ12を介して所定の配線導体6に電気的に接続し、しかる後に、放熱部材1と枠体5とからなる凹部5aの内側に電子部品11を覆うようにエポキシ樹脂等の封止樹脂13を充填して電子部品11を封入することによって、あるいは、樹脂や金属,セラミックス等から成る蓋体を枠体5の上面に凹部5aを覆うように取着して電子部品11を封入することによって製品としての電子装置14となる。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更が可能である。例えば、電子部品11で発生した熱を放熱部材1から大気中に効率よく放散させるために、放熱部材1の基体2および貫通金属体3の下面に接合される銅層4bの下面が放熱フィンの形状に成形されたり、銅層4bに放熱フィンを接合して放熱フィンが放熱部材1の銅層4bと一体化した形状としたりしてもよく、これによって、電子部品11の作動に伴い発生する熱を放熱部材1により吸収するとともに大気中に放散させる作用をさらに向上することができる。
本発明の電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた本発明の電子装置の実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた本発明の電子装置の実施の形態の他の例を示す断面図である。 図1または図2の電子部品収納用パッケージの要部拡大平面図である。 本発明の電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた本発明の電子装置の実施の形態の他の例を示す断面図である。 従来の電子装置の例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・放熱部材
2・・・・・・・・・・基体
3・・・・・・・・・・貫通金属体
4、4a、4b・・・・銅層
4c・・・・・・・・・側面金属層
5・・・・・・・・・・枠体
5a・・・・・・・・・凹部
6・・・・・・・・・・配線導体
8・・・・・・・・・・電子部品収納用パッケージ
10・・・・・・・・・・搭載部
11・・・・・・・・・・電子部品
14・・・・・・・・・・電子装置
15、15a、15b・・・ロウ材

Claims (7)

  1. 上面の中央部に電子部品の搭載部を有する平板状の放熱部材と、該放熱部材の上面に前記搭載部を取り囲んで取着された、内面から外面に導出する複数の配線導体を有する枠体とを具備しており、前記放熱部材は、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体の中央部の上面から下面にかけて銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体が埋設されているとともに、前記基体および前記貫通金属体の上下面を覆ってそれぞれ銅層が形成されており、前記放熱部材の上面側の前記銅層は下面側の前記銅層より厚いことを特徴とする電子部品収納用パッケージ。
  2. 上面の中央部に電子部品の搭載部を有する平板状の放熱部材と、該放熱部材の上面に前記搭載部を取り囲んで取着された、内面から外面に導出する複数の配線導体を有する枠体とを具備しており、前記放熱部材は、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る枠状の基体の中央部の上面から下面にかけて銅または銅を主成分とする合金から成る貫通金属体が埋設されているとともに、前記基体および前記貫通金属体の上下面を覆ってそれぞれ銅板が銀を主成分とする合金から成るロウ材を介して接合されることによって銅層が形成されており、前記ロウ材は、前記放熱部材の上面側のものが下面側のものよりも厚いことを特徴とする電子部品収納用パッケージ。
  3. 前記ロウ材は、前記放熱部材の上面側の厚みと下面側の厚みの差が10μm乃至20μmであることを特徴とする請求項2記載の電子部品収納用パッケージ。
  4. 前記放熱部材の前記基体は、その外側面に側面金属層が被着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子部品収納用パッケージ。
  5. 前記放熱部材の上面側の前記銅層と下面側の前記銅層との厚みの差が100μm乃至200μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子部品収納用パッケージ。
  6. 前記放熱部材の上面側の前記銅層および下面側の前記銅層の少なくとも一方は、前記放熱部材の中央部から外周部にかけて漸次厚くなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子部品収納用パッケージ。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電子部品収納用パッケージと、前記搭載部に搭載されるとともに電極が前記配線導体に電気的に接続された前記電子部品と、前記枠体の上面に前記電子部品を覆うように取着された蓋体または前記枠体の内側に前記電子部品を覆うように充填された封止樹脂とを具備していることを特徴とする電子装置。
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