JP2005511873A - モノマー含有量の少ないポリウレタン−プレポリマーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ポリイソシアネートにポリオールを反応させることによる末端イソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーの製造法であって、次の合成過程(I)および(II)を含むことを特徴とする該製造法に関する:
(I)a)少なくとも1種の非対称ジイソシアネートをポリイソシアネートとして使用し、b)平均分子量(Mn)が60〜3000g/molの少なくとも1種のポリオールをポリオールとして使用し、c)イソシアネート基対ヒドロキシル基の比を1.2:1〜4:1に調整し、およびd)触媒を添加する条件下において反応をおこない、次いで、
(II)e)少なくとも1種の他のポリオールを、イソシアネート基対ヒドロキシル基の全体比が1.1:1〜2:1になるような割合で添加して反応をおこなう。
この製造法によって得られるポリウレタンプレポリマーは1成分系および2成分系の接着剤およびシーラント(特に、貼合せ用接着剤)の製造原料並びにホットメルト接着剤の成分として適している。本発明によるポリウレタンプレポリマーは低粘性で、モノマー含有量が少なく、また、ポリウレタンプレポリマーを脱モノマー化のために熱加工するときに通常生成するような副生物を含有しない。

Description

本発明は、ポリイソシアネートとポリオールを段階的に反応させることによって末端イソシアネート基を有するポリウレタン−プレポリマーを製造する方法および該ポリウレタン−プレポリマーの使用に関する。
複合材料(特に多層フィルム)を製造するためには、反応性末端基を有するポリウレタン(PU)−プレポリマーに基づく貼合せ用接着剤および塗布接着剤(反応性接着剤)が実用上しばしば利用されている。
水または酸性水素原子を有するその他の化合物と反応するのは特に末端基である。この反応性に起因して、反応性ポリウレタンを所望の場所へ所望の様式によって加工可能な状態(通常は液状〜高粘性状態)で供給し、次いで水または酸性水素原子を有するその他の化合物(この場合には硬化剤と呼ばれる)の添加によって硬化される。
この所謂「2K系」の場合には、通常は適用の直前に普通は硬化剤が添加されるので、硬化剤の添加後には作業者が利用できる加工時間は非常に制限される。
しかしながら、反応性末端基を有するポリウレタンは、硬化剤を添加しなくても、空気中の水分との反応によって単独で硬化することができる(1K系)。通常、このような1K系は2K系に比べて、適用前にしばしば粘性の成分を混合しなければならないという煩わしさから解放されるという利点を有する。
1K系または2K系に通常使用されている反応性末端基を有するポリウレタンには、例えば、好ましくは末端に位置するイソシアネート(NCO)基を有するポリウレタンが含まれる。
末端NCO基を有するポリウレタンを得るためには、普通は、多官能性アルコールを過剰量のモノマー性ポリイソシアネート(通常はジイソシアネートを少なくとも主成分とする)と反応させる。この反応の終了後、反応時間にかかわらず、過剰に使用するモノマー性ジイソシアネートが一定量残存することが知られている。
PUを基材とする接着剤/シーラント、特にホットメルト接着剤は比較的高温で加工されるので、易揮発性ジイソシアネートが問題になるときには、例えば、モノマー性ポリイソシアネートの存在が有害な作用をする。ホットメルト接着剤の加工温度は100〜200℃であり、貼合せ接着剤の加工温度は室温〜150℃である。揮発性ジイソシアネート(例えば、IPDIおよびTDI等)は室温においてさえも無視できない蒸気圧を示す。
この著しく高い蒸気圧は特に噴霧塗装の場合に重大な問題をもたらす。何故ならば、この場合には、刺激的で感じやすい作用をする点で毒性である多量のイソシアネートの蒸気もしくはエーロゾルが塗布装置の上方に発生するからである。この種の易揮発性ジイソシアネートの含有量の高い製品の使用が必要であり、使用者の側では、製造加工者を保護するためのコストのかかる措置、特に呼吸用空気を清浄状態に維持するためのコストのかかる措置が、作業場における空気中のガス、蒸気もしくは浮遊物質としての作業物質の最高許容濃度によって法的に要求されている(連邦労働社会省の技術規則TRGS900による年間実施MAK値リスト参照)。
通常、保護措置と清浄化措置には高い財政上の投資またはコストを伴うので、使用者の側においては、使用するイソシアネートに応じて、易揮発性ジイソシアネートの含有量が出来るだけ少ない製品が要求されている。
本明細書において使用する「易揮発性」という用語は、約30℃において約0.0007mmHg以上の蒸気圧または70mPaで190℃未満の沸点を有する物質に関して用いる。
易揮発性ジイソシアネートの代りに、難揮発性ジイソシアネート、特に広く使用されている二環式ジイソシアネート(例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート)を用いると、通常は、簡単な加工法に使用可能な範囲外の粘度を有するPU−プレポリマーまたはこれを基材とする接着剤が得られる。この現象は、NCO/OH比を低下させることによってモノマー含有量を低減させるときもしくはこれに付随してみられる。このような場合には、ポリウレタン−プレポリマーの粘度は適当な溶剤の添加によって低下させることができる。
粘度を低下させる別の方法は、過剰の単官能性または多官能性モノマー(例えば、モノマー性ポリイソシアネート)を所謂反応性希釈剤として添加する方法である。硬化剤の添加または湿気の影響下での硬化による後硬化過程において、該希釈剤は被覆層または貼着層中へ取り込まれる。
ポリウレタン−プレポリマーの粘度はこの方法によって実際上は低下させることができるが、通常は反応性希釈剤の不完全な反応および未反応の出発物質であるモノマー性ポリイソシアネートの一般的存在に起因して、遊離のモノマー性ポリイソシアネートが貼着層、例えば、被覆物もしくは貼着物の内部にしばしば含まれるようになるか、または被覆された材料または貼着された材料の内部へ移動する。この種の移動性成分は当該分野においてはしばしば「移動物(Migrate)」と呼ばれている。
移動物のイソシアネート基は、湿気と接触することによってアミノ基へ連続的に変化する。このようにして生成するアミン(特に芳香族第1アミンの含有量は、塩酸アニリンに基づく検出限界値によれば、試料100mlあたりの塩酸アニリンとして0.2μg未満でなければならない[保健的消費者保護と獣医学の連邦研究所(BGVV);§35 LMBGによる検査方法と公的編集物(食料品の検査/水性被験食料品中の芳香族第1アミンの測定)参照]。
包装分野、特に食料品の包装分野においては、移動物は望ましくない。包装材料を通過する移動物の移動は被包装品の汚染をもたらし、また、移動性の遊離のモノマー性ポリイソシアネートの量に応じて、包装材料に移動物が含まれなくなって使用可能になるまで長時間待たなければならない。
モノマー性ポリイソシアネートの移動によってもたらされるその他の望ましくない効果は、積層プラスチックフィルム製の財布や携帯バッグの製造に際しての所謂「耐封止効果」である。積層プラスチックフィルムは脂肪酸アミドを基材とする潤滑剤をしばしば含有する。移動したモノマー性ポリイソシアネートと脂肪酸アミドおよび/または水分との反応によって、該フィルムの表面上には、プラスチックフィルムの封止温度よりも高い融点を有する尿素化合物が形成される。これによって、被封止フィルムの間に異種の耐封止層が形成され、該層は均質な封止接合の形成を妨げる。
モノマー性ポリイソシアネートを含有する反応性接着剤は、その使用だけでなく、そのマーケティングにおいても問題をもたらしている。従って、遊離のMDIまたはTDIを例えば、0.1%よりも多く含有する原料と調製品は危険物の規制に該当し、これに応じた表示がなされる。この表示義務は包装と輸送のための特別な措置と関連している。
複合材料の製造に適したNCO基含有ポリウレタンは適当な加工粘度を有しているべきであるが、可能な限り流動性もしくは移動性の物質を周囲へ遊離させないか、または該物質を含有しないようにすべきである。さらに、この種のポリウレタンには次のことが要求される。即ち、該ポリウレタンは、塗布後、結合材料の元の成分への分離を防止して接着された材料の相互移動を可能な限り防止するのに十分に強い初期接着力が伴って被接合材料の少なくとも1種へ直接的に接合されるべきである。さらに、この種の接着剤は、加工段階に存在する結合材料に対して通常加えられる種々の引張負荷と延伸負荷に対して、接着結合と接着された材料の損傷を伴うことなく耐性を発揮するのに十分な可撓性を有していなければならない。
NCO基含有モノマー性ポリウレタンは国際公開公報WO98/29466に記載されている。該ポリウレタンは次の工程(i)および(ii)を含む方法によって調製される。
(i)第1反応過程:異なる反応性を有するNCO基含有ジイソシアネート(非対称ジイソシアネート)と多官能性アルコールを、OH:NCOの比が4〜0.55の範囲になる条件下で反応させることによって、反応性のより高いNCO基の実質上全てをOH基の一部と反応させる。
(ii)第2反応過程:第1反応過程で得られたイソシアネートに含まれる反応性の低いNCO基に比べて反応性の高いジイソシアネート(対称性ジイソシアネート)を、遊離のOH基に基づいて過剰量になる割合で添加して反応をおこなう(この場合、所望により常套の触媒および/または昇温条件が使用される)。
国際公開公報WO01/40342には、ポリオールと高分子量ジイソシアネートとの反応生成物を基材とする反応性ポリウレタン接着剤/シーラント組成物が記載されている。この場合、最初にジオール成分を化学量論的に過剰量のモノマー性ジイソシアネートと反応させて高分子量ジイソシアネートを生成させ、この高分子量ジイソシアネートを、例えば、モノマー性ジイソシアネートの高分子量ジイソシアネートに対して非溶剤の添加によって反応混合物から沈殿させる。第2の反応過程において、この高分子量ジイソシアネートをポリオールと反応させることによってイソシアネート末端基を有する反応性プレポリマーが得られる。
独国特許公報DE130908A1には、NCO含有PUプレポリマー(A)を対応するOH基含有硬化剤(B)と反応させることによって調製される接着性PU組成物が記載されている。成分(A)は次の2段階によって調製される。第1段階においては、少なくとも1種の2官能性イソシアネートを少なくとも1種の第1ポリオール成分と、NCO:OH比が2未満になる割合で反応させる。この場合、ポリオール成分中には遊離のOH基がなお存在する。第2段階においては、別の少なくとも2官能性のイソシアネートを添加し、第1過程で得られるプレポリマーと反応させる。この場合、別の少なくとも2官能性のイソシアネートは、第1段階で得られるプレポリマー中の大部分のNCO基よりも高い反応性を有する。
独国特許公報DE4136490には、ポリオールとイソシアネート基含有プレポリマーを基材とする系であって、調製後の短時間における移動度が低くて溶剤を含有しない被覆系と接着剤系が記載されている。NCO基含有プレポリマーは、ポリオール混合物(平均官能価:2.05〜2.5;第2ヒドロキシル基の含有量:少なくとも90mol%)および反応性の異なるイソシアネート基を有するジイソシアネートを、NCO基:OH基の比が1.6:1〜1.8:1の範囲になる割合で反応させることによって得られる。プレポリマー中の残存モノマーTDI(実施例C)および2,4’−MDI(実施例B)の含有量はそれぞれ0.03%および0.4%である。
米国特許公報US5925781には、NCO含有量が2〜16%、室温での粘度が約10000mPas、およびTDIモノマーの好ましい含有量が0.3%未満のプレポリマーが記載されている。このプレポリマーは、2,4−TDIおよび少なくとも1種のポリエーテルポリオール(平均分子マス:3000〜8000)を、NCO:OH比が1.3:1〜2.3:1の範囲になる割合で反応させ、生成物にジフェニルメタン系列の液状ジイソシアネートを反応させて得られる生成物にさらにアルコールもしくはポリオールを反応させることによって調製される。
独国特許公報DE2438948には、次の反応過程によって得られるポリウレタンプレポリマーが記載されている。第1の反応過程においては、アリーレンジイソシアネートとポリオキシプロピレントリオールをNCO/OH当量比が1.6:0.1〜2.25:0.6の範囲になる割合で反応させ、第2過程においては、ポリオキシプロピレンジオールと残余のアリーレンジイソシアネートを、NCO/OH比が2.0:1.0になる条件下で反応させ、次いで脂肪酸ジイソシアネートを添加する。
イソシアネートとポリオールとの反応を触媒、例えばルイス酸またはルイス塩基の添加によって促進させることも知られている。国際公開公報WO98/02303にはラミネートの硬化促進法が記載されている。この方法においては、インクを触媒と共にほとんど完全に第1フィルム層へ塗布し、次いでこの第1フィルムを接着剤を用いて第2フィルムと貼り合せ、該接着剤の硬化は該触媒によって促進される。
上述の従来技術にもかかわらず、モノマー含有量が少ない溶剤不含型もしくは溶剤型のNCO基含有ポリウレタンに対する要請が依然としてある。この理由は、一部の用途においては、粘度が高過ぎ、また、モノマー性ポリイソシアネートの含有量を低減させるためには、コスト高で複雑な精製過程を実施しなければならないからである。具体的な精製法としては、過剰のモノマー性ポリイソシアネートを、例えば、超臨界二酸化炭素を用いる選択的抽出法、薄層蒸留法、薄膜蒸発法、およびNCO基含有ポリウレタンを反応混合物から沈殿させる方法が例示される。さらに、モノマー含有量が少なく、末端にNCO基を有するポリウレタンプレポリマーを調製するためには長い反応時間が必要である。
本発明の課題は、粘度が低く、末端にNCO基を有する溶剤不含型もしくは溶剤含有型のポリウレタンプレポリマーであって、短い反応時間で調製することができ、しかもコスト高の精製過程を伴うことなくモノマー性ポリイソシアネートの含有量が少ない該ポリウレタンプレポリマーを提供することである。
上記課題の本発明による解決手段は特許請求の範囲の記載から理解される。この解決手段は、
ポリイソシアネートとポリオールを反応させることによって末端イソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを製造する方法において、次の合成過程(I)および(II)を含むことを特徴とするポリウレタンプレポリマーの製造方法に実質的に存する:
(I)第1合成過程において、
a)少なくとも1種の非対称ジイソシアネートをポリイソシアネート成分として使用し、
b)平均分子量(Mn)が60〜3000g/molの少なくとも1種のポリオールをポリオール成分として使用し、
c)イソシアネート基対ヒドロキシル基の比を1.2:1〜4:1に調整し、および
d)触媒を添加する
という条件下で反応をおこない、次いで
(II)第2合成過程において、
a)少なくとも1種の他のポリオールを、イソシアネート基対ヒドロキシル基の全体比が1.1:1〜2:1になるように調整して添加する
という条件下で反応をおこなう。
以下の説明においてポリマー化合物に関して用いる分子量は、特に言及しない限り、数平均分子量(Mn)を示す。また、全ての分子量は、特に言及しない限り、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)に基づいて得られた値を示す。
ポリイソシアネートとしては、一般式O=C=N−X−N(式中、Xは脂肪族基、脂環式基もしくは芳香族基を示し、好ましくは炭素原子数が4〜18の脂環式基もしくは芳香族基を示す)で表わされる化合物が重要である。
適当なイソシアネートとしては次の化合物が例示される:1,5−ナフチレンジイソシアネート、2,4−もしくは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水素化MDI(H12MDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、ジ−もしくはテトラアルキレンジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート(TDI)の異性体、1−メチル−2,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,6−ジイソシアナト−2,2,4−トリメチルヘキサン、1,6−ジイソシアナト−2,4,4−トリメチルヘキサン、1−イソシアナトメチル−3−イソシアナト−1,5,5−トリメチルシクロヘキサン(IPDL)、塩素化もしくは臭素化ジイソシアネート、リン含有ジイソシアネート、4,4−ジイソシアナトフェニルペルフルオルエタン、テトラメトキシブタン−1,4−ジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサン−1,6−ジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、フタル酸−ビス−イソシアナトエチルエステル、反応性ハロゲン原子を有するその他のジイソシアネート、例えば、1−クロロメチルフェニル−2,4−ジイソシアネート、1−ブロムメチルフェニル−2,6−ジイソシアネート、3,3−ビス−クロルメチルエーテル−4,4’−ジフェニルジイソシアネート。
芳香族ポリイソシアネート群からは、例えばメチレントリフェニルトリイソシアネート(MIT)が使用される。芳香族ジイソシアネートは、イソシアネート基がベンゼン核に直接結合した化合物として定義される。芳香族ジイソシアネートとしては、特に2,4−もしくは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トルイレンジイソシアネート(TDI)の異性体およびナフタリン−1,5−ジイソシアネート(NDI)が使用される。
硫黄含有ポリイソシアネートは、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート2モルにチオジグリコールまたはジヒドロキシジヘキシルスルフィド1モルを反応させることによって得られる。別の使用可能なジイソシアネートとしては、例えば、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトブタン、1,12−ジイソシアナトドデカンおよびダイマー脂肪酸ジイソシアネートが挙げられる。特に適当なジイソシアネートとしては次の化合物が挙げられる:テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ウンデカンジイソシアネート、ドデカンメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサン−2,3,3−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−もしくは1,4−テトラメチルキシロールジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)およびリジンエステルジイソシアネート。
少なくとも3官能性のイソシアネートとしては、ジイソシアネートの三量化もしくは低重合化またはジイソシアネートと多官能性のヒドロキシル基もしくはアミノ基を有する化合物との反応によって調製されるポリイソシアネートが適当である。三量体を調製するのに適当なイソシアネートは前記のジイソシアネートである。この場合、HDI、MDIまたはIPDIの三量化生成物が特に好ましい。
さらに、ブロック化もしくは可逆的ギャップ化ポリキスイソシアネート、例えば、1,3,5−トリス[6−(1−メチル−プロピリデン−アミノキシカルボニルアミノ)−ヘキシル]−2,4,6−トリキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジンも適当なイソシアネートである。
ポリマー性イソシアネート、例えば、ジイソシアネートの蒸留に際して蒸留容器中の残渣として生成するポリイソシアネートも使用するのに適当である。この場合、MDIの蒸留に際して蒸留残渣から得られるポリマー性MDIが特に適当である。
本発明の好ましい態様においては、例えば、次の市販品が使用される:デスモデュール(Desmodur)N3300、デスモデュールN100およびIPDIの三量化イソシアヌレートT1890(バイエル社製)。
ポリイソシアネートの選択に際しては、ポリイソシアネートのNCO基が、イソシアネートに対して反応性のある官能性を有する化合物に対して異なる反応性を示すということに留意すべきである。このことは、特に異なる化学的環境にあるNCO基を有するジイソシアネート、従って、非対称ジイソシアネートに対しても当てはまる。二環式ジイソシアネートもしくは一般に対称性ジイソシアネートは、非対称性もしくは単環式ジイソシアネートの第2のイソシアネート基に比べて早い反応速度を示すことが知られている。
この明細書で用いる「ポリオール」の概念には、ポリウレタンの製造に使用することができる1種のポリオールおよび2種もしくはそれ以上のポリオールの混合物も包含される。ポリオールは多官能アルコール、即ち、分子中に1個よりも多くのOH基を有する化合物を意味する。
使用可能なポリオールとしては、1分子中に2〜4個のOH基を有する脂肪族アルコールが例示される。OH基は第1ヒドロキシル基であってもよく、あるいは第2ヒドロキシル基であってもよい。適当な脂肪族アルコールとしては次のアルコールが例示される:エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール−1,4、ヘキサンジオール−1,6、ヘプタンジオール−1,7、オクタンジオール−1,8、およびこれらのより高位の同族体または異性体、例えば、当業者には明らかなように、炭化水素鎖をCH基で順次延長させることによって得られる同族体または炭素原子鎖中に分枝を導入して得られる異性体。より高位の官能性アルコール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット、および上記化合物のオリゴマー性エーテルまたはこのようなエーテルの2種もしくはそれ以上の混合物も適当である。
さらに、低分子量多官能性アルコールとアルキレンオキシド(所謂「ポリエーテル」)との反応生成物もポリオール成分として使用することができる。アルキレンオキシドは2〜4個の炭素原子を有するのが好ましい。この種のポリエーテルとして適当なものは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール異性体、ヘキサンジオールもしくは4,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルプロパンとエチレンオキシド、プロピレンオキシドもしくはブチレンオキシドまたはこれらの2種もしくはそれ以上の混合物との反応生成物である。さらに、多官能性アルコール、例えば、グリセリン、トリメチロールエタンもしくはトリメチロールプロパン、ペンタエリトリットもしくは糖アルコールまたはこれらの2種もしくはそれ以上の混合物を、ポリエーテルポリオールに関して先に言及したアルキレンオキシドと反応させて得られる生成物も適当である。従って、所望の分子量に応じて、低分子量の多官能性アルコール1モルに対して低いモル数のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドあるいは100モルより高いモル数のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドを付加させて得られる生成物も使用できる。その他のポリエーテルポリオールは、例えば、水の脱離を伴うグリセリンまたはペンタエリトリットの縮合によっても製造することができる。
ポリウレタンの化学において一般に使用されているポリオールはテトラヒドロフランの重合によって調製されている。上記のポリエーテルポリオールのなかでも、低分子量の多官能性アルコールをプロピレンオキシドと、少なくとも部分的に第2ヒドロキシル基が生成するような条件下で反応させて得られる生成物は、特に第1合成段階において適当である。ポリエーテルは、当業者には既知の方法により、反応性水素原子を有する出発物質にアルキレンオキシド、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド、テトラヒドロフランもしくはエピクロルヒドリンまたはこれらの2種もしくはそれ以上の混合物を反応させることによって得られる。
適当な出発物質としては次のものが例示される:水、エチレングリコール、プロピレングリコール−1,2もしくは−1,3、ブチレングリコール−1,4もしくは−1,3、ヘキサンジオール−1,6、オクタンジオール−1,8、ネオペンチルグリコール、1,4−ヒドロキシメチルシクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール−1,2,6、ブタントリオール−1,2,4、トリメチロールエタン、ペンタエリトリット、マンニトール、ソルビトール、メチルグリコシド、糖、フェノール、イソノニルフェノール、レゾルシン、ヒドロキノン、1,2,2−もしくは1,1,2−トリス−(ヒドロキシフェニル)−エタン、アンモニア、メチルアミン、エチレンジアミン、テトラ−もしくはヘキサメチレンアミン、トリエタノールアミン、アニリン、フェニレンジアミン、2,4−もしくは2,6−ジアミノトルエンおよびポリフェニルポリメチレンポリアミン(例えば、アニリン−ホルムアルデヒド縮合によって得られる生成物)、およびこれらの2種もしくはそれ以上の混合物。
ビニルポリマーによって変性されたポリエーテルもポリオール成分として使用するのに適している。この種の生成物は、例えば、スチレンもしくはアクリロニトリルまたはこれらの混合物をポリエーテルの存在下において重合させることによって得られる。
末端イソシアネート基を有するポリウレタン−プレポリマーを調製するためには、ポリエステルポリオールも適当である。例えば、低分子量アルコール、特にエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、ブタンジオール、プロピレングリコール、グリセリンもしくはトリメチロールプロパンにカプロラクトンを反応させることによって得られるポリエステルポリオールを使用することができる。また、ポリエステルポリオールを調製するための多官能性アルコールとしては、次の化合物が適当である:1,4−ヒドロキシメチルシクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ブタントリオール−1,2,4、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコールおよびポリブチレングリコール。
別の適当なポリエステルポリオールは重縮合によって調製することができる。例えば、2官能性および/または3官能性アルコールを不十分な量のジカルボン酸および/またはトリカルボン酸あるいはこれらの反応性誘導体と縮合させることによってポリエステルポリオールを調製することができる。適当なジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、コハク酸および炭素原子数が16までのこれらの同族体、不飽和ジカルボン酸、例えば、マレイン酸、フマル酸並びに芳香族ジカルボン酸、特にフタル酸異性体(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸)等が挙げられる。トリカルボン酸としては、例えば、クエン酸またはトリメリット酸が適当である。これらのカルボン酸は単独で使用してもよく、あるいは2種もしくはそれ以上の混合物として使用してもよい。
本発明の範囲内においては、少なくとも1種の前記のジカルボン酸とグリセリンから得られるポリエステルポリオールであって、残余OH基を有するものが特に適当である。特に適当なアルコールはヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコールもしくはネオペンチルグリコールまたはこれらの2種もしくはそれ以上の混合物である。特に適当な酸はイソフタル酸、アジピン酸またはこれらの混合物である。高い分子量を有するポリエステルポリオールは第2合成段階において使用することができ、例えば、多官能性(好ましくは2官能性)アルコール(所望により少量の3官能性アルコールを含有していてもよい)と多官能性(好ましくは2官能性)カルボン酸との反応生成物が挙げられる。遊離のポリカルボン酸の代りに、可能な場合には、対応するポリカルボン酸無水物または好ましくは炭素原子数が1〜3のアルコールとの対応するポリカルボン酸エステルを使用することができる。
ポリカルボン酸は脂肪族、脂環式、芳香族もしくは複素環式またはこれらの混成のポリカルボン酸であってもよい。このようなポリカルボン酸は、所望により、例えば、アルキル基、アルケニル基、エーテル基またはハロゲン原子等によって置換されていてもよい。ポリカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、テトラクロルフタル酸無水物、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、グルタル酸無水物、マレイン酸、マレイン酸無水物、フマル酸、ダイマー脂肪酸、トリマー脂肪酸または2種もしくはそれ以上のこれらの混合物等が挙げられる。所望により、副次的な量の単官能性脂肪酸を反応混合物中に存在させてもよい。
ポリエステルは所望により少量のカルボキシル末端基を有していてもよい。ラクトン、例えば、ε−カプロラクトン(ポリカプロラクトンとも呼ばれる)またはヒドロキシカルボン酸、例えば、ω−ヒドロキシカプロン酸等を基材として得られるポリエステルも使用することができる。
油脂化学に由来するポリエステルポリオールも使用することができる。この種のポリエステルポリオールは、例えば、少なくとも部分的にオレフィン性不飽和結合を有する脂肪酸含有脂肪混合物のエポキシ化トリグリセリドを炭素原子数が1〜12の1種もしくは複数種のアルコールで完全に開環させた後、トリグリセリド誘導体を部分的にエステル交換により炭素原子数が1〜12のアルキル基を有するアルキルエステルポリオールに変換する方法によって調製することができる。その他の適当なポリオールはポリカーボネート−ポリオール、「ダイマージオール」(ヘンケル社の市販品)、ヒマシ油およびこれらの誘導体である。また、ヒドロキシ官能性ポリブタジエン、例えば、商品名「ポリ−bd」で市販されている製品等も本発明による組成物用のポリオールとして使用することができる。
ポリアセタールもポリオール成分としては適当である。ポリアセタールは、例えば、ジエチレングリコール、ヘキサンジオールまたはこれらの混合物のようなグリコールとホルムアルデヒドから得られる化合物である。本発明の範囲内において使用可能なポリアセタールは環状アセタールの重合によっても得ることができる。
さらに、ポリカーボネートもポリオールとしては適当である。ポリカーボネートは、例えば、ジオール(例えば、プロピレングリコール、ブタンジオール−1,4、ヘキサンジオール−1,6、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールまたは2種もしくはそれよりも多くのこれらの混合物)とジアリールカーボネート(例えば、ジフェニルカーボネート)またはホスゲンとの反応によって得ることができる。
また、OH基を有するポリアクリレートもポリオール成分として適当である。このようなポリアクリレートは、例えば、OH基を有するエチレン性不飽和モノマーの重合によって得られる。この種のモノマーは、例えば、エチレン性不飽和結合を有するカルボン酸と2官能性アルコールとのエステル化によって得られる(この場合、通常、アルコールはわずかに過剰量存在させる)。この場合に適当なエチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびマレイン酸が例示される。OH基を有する対応するエステルとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレートまたは2種もしくはそれよりも多くのこれらの混合物等が例示される。
第1合成段階においては、少なくとも1種の非対称のジイソシアネートがポリイソシアネートとして使用される。非対称ジイソシアネートは芳香族、脂肪族または脂環式のジイソシアネートから成る群から選択される。異なる反応性NCO基を有する適当な芳香族ジイソシアネートはトルイレンジイソシアネート(TDI)の全ての異性体(純粋な異性体または異性体混合物)、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート(NDI)および1,3−フェニレンジイソシアネートである。異なる反応性NCO基を有する脂肪族ジイソシアネートとしては、1,6−ジイソシアナト−2,2,4−トリメチルヘキサン、1,6−ジイソシアナト−2,4,4−トリメチルヘキサンおよびリジンジイソシアネートが例示される。異なる反応性NCO基を有する適当な脂環式ジイソシアネートとしては、1−イソシアナトメチル−3−イソシアナト−1,5,5−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート;IPDI)および1−メチル−2,4−ジイソシアナトシクロヘキサンが例示される。
第1合成段階においては、次の群から選択される少なくとも1種の非対称ジイソシアネートを使用するのが好ましい:トルイレンジイソシアネート(TDI)(純粋な異性体または異性体混合物)、1−イソシアナトメチル−3−イソシアナト−1,5,5−トリメチル−ジイソシアネート(イソホロンジイソシアネート;IPDI)、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート。
第1合成段階においては、ポリオールとして、60〜3000g/mol(好ましくは100〜2000g/mol、特に好ましくは200〜1200g/mol)の平均分子量(Mn)を有する少なくとも1種のポリオールが使用される。
第1合成段階においては、100〜3000g/mol(好ましくは150〜2000g/mol)の分子量(Mn)を有する少なくとも1種のポリエーテルポリオールおよび/または100〜3000g/mol(好ましくは250〜2500g/mol)の分子量を有する少なくとも1種のポリエステルポリオールを使用するのが好ましい。
好ましい実施態様においては、異なる反応性ヒドロキシル基を有する少なくとも1種のポリオールが第1合成段階で使用される。反応性の相違は、例えば、第1ヒドロキシル基と第2ヒドロキシル基との間に存在する。
本発明に用いるポリオールの具体例としては次のものが挙げられる:1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、3000g/molまで(特に2500g/molまで)の平均分子量(数平均分子量:Mn)を有するポリプロピレンのより高位の同族体、ポリプロピレングリコールのコポリマー、例えば、エチレンオキシドとプロピレンオキシドからのブロックコポリマーもしくはランダムコポリマー。
第1合成段階においては、イソシアネート基対ヒドロキシル基の比は1.2:1〜4:1(好ましくは1.5:1〜3:1、特に好ましくは1.8:1〜2.5:1)に調整される。
少なくとも1種の非対称ジイソシアネートと少なくとも1種のポリオール[平均分子量(Mn):60〜3000g/mol]との反応は20〜80℃(好ましくは40〜75℃)でおこなわれる。特に好ましい実施態様においては、第1段階におけるこの反応は室温でおこなわれる。
本発明の特別な実施態様においては、第1段階におけるこの反応は非プロトン性溶剤中でおこなわれる。非プロトン性溶剤との混合物中における反応混合物の含有量は20〜80重量%(好ましくは30〜60重量%、特に好ましくは35〜50重量%)である。
非プロトン性溶剤中での反応は20〜100℃(好ましくは25〜80℃、特に好ましくは40〜75℃)でおこなう。非プロトン溶剤としては、例えば、ハロゲン含有有機溶剤が挙げられるが、アセトン、メチルイソブチルケトンおよび酢酸エチルが好ましい。
第1合成段階の反応混合物は触媒を含有する。本発明において使用可能な触媒は金属有機化合物および/または第3アミンであって、その使用濃度は0.1〜5重量%(好ましくは0.3〜2重量%、特に好ましくは0.5〜1重量%)である。スズ、鉄、チタン、ビスマスまたはジルコニウムの金属有機化合物が好ましい。特に好ましい金属有機化合物としては次のものが例示される:カルボン酸のスズ(II)塩もしくはチタン(II)塩、強塩基、例えば、アルカリヒドロキシド、アルカリアルコレートおよびアルカリフェノレート、例えば、ジ−n−オクチル−スズ−メルカプチド、ジブチルスズ−マレエート、ジブチルスズ−ジアセテート、ジブチルスズ−ジラウレート、ジブチルスズ−ジクロリド、ジブチルスズ−ビスドデシル−メルカプチド、スズ(II)−アセテート、スズ(II)−エチルヘキソエート、スズ(II)−ジエチルヘキソエート、テトライソプロピルチタネートおよび鉛−フェニル−エチル−ジチオカルバミネート。
別の化合物群としてはジアルキル−スズ(IV)−カルボキシレート類が挙げられる。カルボン酸の炭素原子数は少なくとも2(好ましくは少なくとも10、特に14〜32)である。ジカルボン酸も使用することができる。カルボン酸としては次の化合物が例示される:アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン酸、テレフタル酸、フェニル酢酸、安息香酸、酢酸、プロピオン酸、2−エチルヘキサン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸。具体的な化合物としては、ジブチルスズ−もしくはジオクチル−スズジアセテート、−マレエート、−ビス−(2−エチルヘキソエート)、−ジラウレート、トリブチルスズアセテート、ビス(β−メトキシカルボニル−エチル)スズジラウレートおよびビス(β−アセチル−エチル)スズジラウレートが例示される。
スズの酸化物、硫化物およびチオール酸塩も使用可能であり具体的化合物としては次のものが例示される:ビス(トリブチルスズ)オキシド、ビス(トリオクチルスズ)オキシド、ジブチルスズ−もしくはジオクチルスズ−ビス(2−エチル−ヘキシルチオレート)、ジブチルスズ−もしくはジオクチルスズ−ジドデシルチオレート、ビス(β−メトキシカルボニル−エチル)スズジドデシルチオレート、ビス(β−アセチル−エチル)スズ−ビス(2−エチル−ヘキシルチオレート)、ジブチルスズ−もしくはジオクチルスズ−ジドデシルチオレート、ブチルスズ−もしくはオクチルスズ−トリス(チオグリコール酸−2−エチルヘキソエート)、ジブチルスズ−もしくはジオクチルスズ−ビス(チオグリコール酸−2−エチルヘキソエート)、トリブチルスズ−もしくはトリオクチルスズ−(チルグリコール酸−2−エチルヘキソエート)、ブチルスズ−もしくはオクチルスズ−トリス(チオエチレングリコール−2−エチルヘキソエート)、ジブチルスズ−もしくはジオクチルスズ−ビス(チオエチレングリコール−2−エチルヘキソエート)、式Rn+1Sn(SCHCHOCOC173−n(式中、Rは炭素原子数が4〜8のアルキル基を示す)で表されるトリブチルスズ−もしくはトリオクチルスズ−(チオエチレングリコール−2−エチルヘキソエート)、ビス(β−メトキシカルボニル−エチル)スズ−ビス(チオエチレングリコール−2−エチルヘキソエート)、ビス(β−メトキシカルボニル−エチル)−スズ−ビス(チオグリコール酸−2−エチルヘキソエート)、ビス(β−アセチル−エチル)スズ−ビス(チオエチレングリコール−2−エチルヘキソエート)、およびビス(β−アセチル−エチル)スズ−ビス(チオグリコール−2−エチルヘキソエート)。
ビスマス有機化合物、例えば、トリアリールビスマス化合物、該化合物の酸化物、RBiXおよびRBiX型のアルキル−もしくはアリール−ハロゲンビスマス、並びにビスマスのフェノレートもしくはカルボキシレートも使用することができる。ビスマス有機化合物としては、特にビスマスカルボキシレートが使用される[この場合、カルボン酸の炭素原子数の炭素原子数は2〜20(好ましくは4〜14)である]。このようなカルボン酸としては酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、イソ酪酸および2−エチルへキサン酸が例示される。ビスマスカルボキシレートとその他の金属カルボキシレート(例えば、スズカルボキシレート)との混合物も使用することができる。
特に、下記の第3アミンは単独または少なくとも1種の前記の触媒との混合状態で触媒として使用される:ジアザビシクロオクタン(Dabco)、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン[バイエル社製の「デスモラピッド(Desmorapid)DB」]、ビス−ジメチルアミノエチルエーテル[UCC社製の「触媒A1」]、テトラメチルグアニジン、ビス−ジメチルアミノメチルフェノール、2,2’−ジモノホリノジエチルエーテル、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノール、2−ジメチルアミノエチル−3−ジメチルアミノプロピルエーテル、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N−ジメチルピペラジン、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−アザノルボラン、「タキャット(Tacat)DP−914」(テキサコ・ケミカル社製)、「ジェフキャット(Jeffcat)」(登録商標)、N,N,N,N−テトラメチルブタン−1,3−ジアミン、N,N,N,N−テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン、N,N,N,N−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン、トリエタノールアミンおよびトリイソプロパノールアミン。
上記の触媒はオリゴマー化もしくはポリマー化した形態(例えば、N−メチル化ポリエチレンイミン)で存在させてもよい。
次の化合物も適当である:1−メチルイミダゾール、2−メチル−1−ビニルジミダゾール、1−アリルイミダゾール、1−フェニルイミダゾール、1,2,4,5−テトラメチルイミダゾール、1(3−アミノプロピル)イミダゾール、ピリミダゾール、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジン、4−モルホリノピリジン、4−メチルピリジンおよびN−ドデシル−2−メチルイミダゾール。
本発明においては、金属有機化合物とアミンの併用は特に好ましく、アミン対金属有機化合物の混合比は0.5:1〜10:1(好ましくは1:1〜5:1、特に好ましくは1.5:1〜3:1)である。
本発明の好ましい実施態様においては、触媒としてε−カプロラクタムが使用される。第1合成段階において使用される非対称ジイソシアネートとポリオールの全量に基づき、ε−カプロラクタムの使用量は0.05〜6重量%(好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは0.2〜0.8重量%)である。ε−カプロラクタムは粉末、顆粒または液体として使用することができる。
第1合成段階で得られる反応生成物は3〜22重量%(特に好ましくは3.5〜11.5重量%)のNCO−値を示すのが好ましい(シュピーゲルベルガー、EN ISO11909による)。
第2合成段階においては、少なくとも1種の他のポリオールが添加される。この場合、イソシアネート基対ヒドロキシル基の全体比は1.1:1〜2:1(好ましくは1.3:1〜1.8:1、特に好ましくは1.45:1〜17.5:1)に調整される。この第2合成段階においては、少なくとも1種の他のポリオールは20〜100℃(好ましくは25〜90℃)の温度で添加される。このポリオールとしては、約100〜10000g/mol(好ましくは約200〜約5000g/mol)の分子量(Mn)を有するポリエーテルもしくはポリエーテル混合物、および/または約200〜10000g/molの分子量(Mn)を有するポリエステルポリオールもしくはポリエステルポリオール混合物が好ましい。
特定の実施態様においては、100〜3000g/molの分子量(Mn)を有する少なくとも1種のポリエステルポリオールおよび/または少なくとも1種のポリエーテルポリオールが第1合成段階において使用され、100〜約10000g/molの分子量(Mn)を有する少なくとも1種のポリエーテルポリオールおよび/または200〜10000g/molの分子量(Mn)を有する少なくとも1種のポリエステルポリオールが第2合成段階において使用される。
別の特定の実施態様においては、第2合成段階は少なくとも1種の前述の非プロトン性溶剤中でおこなわれる。非プロトン性溶剤との混合物中の全反応混合物の好適な量は30〜60重量%(好ましくは35〜50重量%)である。溶剤を含有しないポリウレタンが所望されるときには、反応終了後に30〜90分間にわたって後撹拌をおこなうことによって溶剤を蒸発させる。
上述のポリオールのほかに、イソシアネートに対して反応性のある官能基を有するさらに別の化合物(例えば、アミン、水等)をポリウレタン−プレポリマーの調製に使用することができる。具体例を以下に示す。
(i)コハク酸−ジ−2−ヒドロキシエチルアミド、コハク酸−ジ−N−メチル−(2−ヒドロキシエチル)アミド、1,4−ジ(2−ヒドロキシメチルメルカプト)−2,3,5,6−テトラクロルベンゾール、2−メチレンプロパンジオール−1,3、2−メチルプロパンジオール−1,3、3−ピロノジノ−1,2−プロパンジオール、2−メチレンペンタンジオール−2,4、3−アルコキシ−1,2−プロパンジオール、2−エチルヘキサンジオール−1,3、2,2−ジメチルプロパンジオール−1,3、1,5−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、3−フェノキシ−1,2−プロパンジオール、3−ベンジルオキシ−1,2−プロパンジオール、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、3−(4−メトキシフェノキシ)−1,2−プロパンジオールおよびヒドロキシメチルベンジルアルコール。
(ii)脂肪族、脂環式および芳香族ジアミン、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,4−シクロヘキシレンジアミン、ピペラジン、N−メチルプロピレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルジメチルメタン、2,4−ジアミノ−6−フェニルトリアジン、イソホロンジアミン、ダイマー脂肪酸ジアミン、ジアミノジフェニルメタン、アミノジフェニルアミンおよびフェニレンジアミンの異性体。
(iii)カルボヒドラジドおよびジカルボン酸のヒドラジド。
(iv)アミノアルコール、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンおよびより高位のジ−もしくはトリ(アルカノールアミン)。
(v)脂肪族、脂環式、芳香族および複素環式のモノ−もしくはジアミノカルボン酸、例えば、グリシン、1−アラニン、2−アラニン、6−アミノカプロン酸、4−アミノ酪酸、モノ−もしくはジアミノ安息香酸およびモノ−もしくはジアミノナフトエ酸の異性体。
末端イソシアネート基を有するポリウレタン−プレポリマーは、所望により、付加的に安定剤、付着性調整用添加剤(例えば、粘着性付与性樹脂)、フィラー、顔料、可塑剤および/または溶剤を含有していてもよい。
本発明における「安定剤」とは、一方の観点からは、本発明によるポリウレタンの製造時、貯蔵時および適用時における粘度安定性をもたらす添加剤を意味する。この意味での安定剤としては単官能性カルボン酸の塩化物、単官能性の高反応性イソシアネートおよび非腐食性無機酸が適当であり、例えば、ベンゾイルクロリド、トルエンスルホニルイソシアネート、リン酸およびリン含有酸等が挙げられる。
本発明における「安定剤」とは、他方の観点からは、酸化防止剤、UV安定剤または加水分解安定剤を意味する。このような安定剤の選択は、一方では本発明によるポリウレタンの主成分に応じておこなわれ、他方では適用条件および硬化製品に対して予想される荷重に応じておこなわれる。本発明によるモノマー含有量の少ないポリウレタンが主としてポリエーテル成分から構成される場合には、主として酸化防止剤が必要となり、所望によりUV安定剤を併用してもよい。このような安定剤としては市販されているヒンダードフェノール類および/またはチオエーテルおよび/または置換ベンゾトリアゾールおよびHALS(ヒンダードアミン光安定剤)型のヒンダードアミン類が例示される。
末端イソシアネート基を有するポリウレタン−プレポリマーの主成分がポリエステル成分から構成される場合には、加水分解安定剤、例えば、カルボジイミド型の安定剤を使用することができる。
本発明方法によって調製される末端イソシアネート基を有するポリウレタン−プレポリマーを貼合せ用接着剤中で使用する場合には、これらのポリウレタンまたはポリウレタン組成物は、付着性付与性樹脂(例えば、アビエチン酸、アビエチン酸エステル、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂または炭化水素樹脂)並びに充填剤(例えば、シリケート、タルク、炭酸カルシウム、粘土、カーボンブラック)、可塑剤(例えば、フタレート)もしくはチキソトロピー調整剤(例えば、ベントン、熱分解法ケイ酸、尿素誘導体、微細繊維、パルプ短繊維)またはカラーペーストおよび顔料を含有していてもよい。
さらに、この場合には、本発明方法によって調製されるポリウレタン−プレポリマーは、好ましくは極性非プロトン溶剤を用いる溶液状態で調製し、1K型もしくは2K型の貼合せ用接着剤として使用することができる。好ましい溶剤は約50〜140℃の沸点を有するハロゲン含有炭化水素が適当であるが、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)またはアセトンが特に好ましい。
第2の反応段階においては、ポリオールと共に好ましくは別のジイソシアネートを使用することができるが、トリイソシアネートを使用することもできる。この態様は、ポリオールとの併用によっておこなってもよいが、ジイソシアネート/トリイソシアネートの単独添加によっておこなってもよい。トリイソシアネートとしては、ジイソシアネートと低分子量トリオールとの付加物、特に、芳香族ジイソシアネートとトリオール(例えば、トリメチロールプロパンもしくはグリセリン)との付加物が好ましい。
脂肪族トリイソシアネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のビウレット化物、HDIのイソシアヌレート化物およびイソホロンジイソシアネート(IPDI)の同様の3量化物も本発明による組成物にとって適当である。この場合、ジイソシアネートの添加量は1重量%未満であり、また、4官能性もしくはこれよりも高位の多官能性イソシアネートの添加量は25重量%を越えない。容易な入手性の観点からは、上記のHDIもしくはIPDIの3量化物が特に好ましい。ポリイソシアネートは25〜100℃の温度で添加される。
本発明方法によって調製される末端イソシアネート基を有するポリウレタン−プレポリマーはモノマー含有量が少ない。「モノマー含有量が少ない」とは、本発明によって調製されるポリウレタン−プレポリマー中の出発ポリイソシアネートの濃度が低いことを意味する。
モノマーの濃度は、溶剤を含有しないポリウレタン−プレポリマーの全重量に基づいて1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、特に、0.3重量%未満、特に好ましくは0.1重量%未満である。モノマー性の非対称ジイソシアネートの含有量はガスクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)またはゲル透過クロマトグラフィー(GPC)を用いて決定される。
本発明方法によって調製されるポリウレタン−プレポリマーのブルックフィールド粘度は100℃において、100〜15000mPas、好ましくは150〜12000mPas、特に好ましくは200〜10000mPasである(ISO2555に従った測定値)。
本発明方法によって調製されるポリウレタン−プレポリマー中のNCO含有量は1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%、特に好ましくは2.2〜6重量%である(シュピーゲルベルガーによる:EN ISO11909)。
従って、本発明によって調製されるポリウレタン−プレポリマーは、作業衛生上問題となるモノマー性の易揮発性ジイソシアネート(分子量:500g/mol未満)の含有量が著しく少ないことによって特徴づけられる。本発明方法は経済的な利点も有する。即ち、費用のかかるコスト高な作業段階を必要とすることなくモノマー含有量の低減化を達成することができる。さらに、このようにして調製されるポリウレタン−プレポリマーは通常の熱的加工段階で発生する副生成物、例えば、架橋生成物または解重合生成物を含有しない。本発明方法によれば、反応時間が短縮されるにもかかわらず、非対称ジイソシアネートの異なる反応性NCO基の間の選択性が維持される限り、低粘性ポリウレタン−プレポリマーが得られる。
本発明によって調製されるポリウレタン−プレポリマーは、プラスチック、金属および紙を貼合せるための基剤もしくは有機溶剤溶液、好ましくは接着剤または接着剤成分として適している。移動性のあるモノマー性ジイソシアネートの含有量が著しく少ないことに起因して、本発明によって調製されるポリウレタン−プレポリマーは繊維製品、アルミニウム箔、プラスチック膜、金属蒸着膜、酸化物蒸着膜または紙を貼合せるために特に適している。この場合、硬化剤として比較的高分子量の多官能性ポリオールを添加することができ(2成分系)、また、一定の湿度を有する表面へ本発明によって調製される生成物を直接的に貼合せることができる。
本発明によって調製されるポリウレタン−プレポリマーを基剤として製造されるラミネートフィルムはホットシールにおいて高い加工精度を示す。これは、ポリウレタン中に含まれる移動性のある低分子量生成物の含有量が著しく少ないことに起因する。さらに、本発明によって調製されるモノマー含有量の少ないNCO基含有ポリウレタン−プレポリマーは押出しプライマー、加圧プライマー、金属化プライマーおよびホットシールにおいても使用可能である。さらにまた、本発明によって調製されるポリウレタンは硬質発泡体、軟質発泡体および封止剤の製造にも適している。
以下、本発明を実施例によってさらに説明する。
(実施例1)
配合処方は次の通りである。
配合成分 配合量(g)
ポリエーテルポリオール(OH価:275) 122.8
IPDI(NCO:37.8%) 134.7
ポリエステルポリオール(OH価:60) 291.5
IPDIに基づくイソシアヌレート(NCO:17.2%) 50.0
触媒(ジブチルスズジラウレート) 1.0
酢酸エチル 400.0
装置:接点温度計、撹拌モーター付撹拌機、乾燥管付還流冷却管および加熱マッシュルームを具備する三つ首フラスコ−撹拌装置。
操作:ポリエーテルポリオールを酢酸エチルに加えた。IPDIと触媒(ジブチルスズジラウレート)を添加した後、混合物を加熱し、還流条件下で撹拌した。
第1段階で得られた最終生成物は、NCO含有量が3.9重量%のポリウレタン−プレポリマーであった。次いで、ポリエステルポリオールを添加した。この反応混合物を還流条件下で撹拌した。
第2段階で得られた最終生成物は、NCO含有量が1.4重量%のポリウレタン−プレポリマーであった。ポリウレタン−プレポリマーを調製するための第1段階と第2段階に要した全反応時間は6時間であった。
IPDIに基づくイソシアヌレートを添加した後、混合物を均質撹拌処理230分間付した。最後に、反応生成物を冷却した後、別の容器へ移した。
反応生成物の性状を以下に示す。
NCO値 2.1重量%
粘度(*) 261.6mPas
IPDIモノマー含有量 0.3重量%
(*)ブルックフィールド、LVT型;スピンドル2;50rpm;20℃
(実施例2)
配合処方は次の通りである。
配合成分 配合量(g)
ポリエステルポリオール(OH価:60) 292.2
IPDI(NCO:37.8%) 134.1
ポリエーテルポリオール(OH価:275) 122.7
IPDIに基づくイソシアヌレート(NCO:17.2%) 50.0
触媒(ジブチルスズジラウレート) 1.0
酢酸エチル 400.0
装置:接点温度計、撹拌モーター付撹拌機、乾燥管付還流冷却管および加熱マッシュルームを具備する三つ首フラスコ−撹拌装置。
操作:ポリエステルポリオールを酢酸エチルに加えた。IPDIと触媒(ジブチルスズジラウレート)を添加した後、混合物を加熱し、還流条件下で撹拌した。
第1段階で得られた最終生成物は、NCO含有量が4.6重量%のポリウレタン−プレポリマーであった。次いで、ポリエーテルポリオールを添加した。反応混合物を還流条件下でさらに撹拌した。
第2段階で得られた最終生成物は、NCO含有量が1.3重量%のポリウレタン−プレポリマーであった。ポリウレタン−プレポリマーを調製するための第1段階と第2段階に要した全反応時間は6時間であった。
IPDIに基づくイソシアヌレートを添加した後、混合物を均質撹拌処理に30分間付した。最後に、反応生成物を冷却した後、別の容器へ移した。
反応生成物の性状を以下に示す。
NCO値 2.1重量%
粘度(*) 281mPas
IPDIモノマー含有量 0.12重量%
(*)ブルックフィールド、LVT型;スピンドル2;50rpm;20℃
(実施例3)
配合処方は次の通りである。
配合成分 配合量(g)
ポリエーテルポリオール1(OH価:108) 630.32
TDI(NCO:48.2%) 207.60
ポリエーテルポリオール2(OH価:53) 157.08
触媒(ε−カプロラクタム) 5.00
装置:接点温度計、撹拌モーター付撹拌機、乾燥管および加熱マッシルームを具備する三つ首フラスコ−撹拌装置。
操作:ポリエーテルポリオール1を装置内へ導入し、触媒(ε−カプロラクタム)と混合させた。次いで、TDIを添加した。発熱が弱まった後、反応混合物を約70〜80℃においてさらに撹拌することによって第1段階による最終生成物を得た。
第1段階で得られた最終生成物は、NCO含有量が5.8重量%のポリウレタン−プレポリマーであった。次いで、ポリエーテルポリオール2を添加し、反応混合物をさらに約70〜80℃で撹拌した。
第2段階で得られた最終生成物は、NCO含有量が4.0重量%のポリウレタン−プレポリマーであった。ポリウレタン−プレポリマーを調製するための第1段階と第2段階に要した全反応時間は3時間であった。
反応生成物の性状を以下に示す。
NCO値 4.0重量%
粘度(*) 4000〜6000mPas
TDIモノマー含有量 0.03重量%
(*)ブルックフィールド、RVT型;スピンドル27;50rpm;40℃
(実施例4)
配合処方は次の通りである。
配合成分 配合量(g)
ポリエーテルポリオール1(OH価:108) 631.38
TDI(NCO:48.2%) 188.97
ポリエーテルポリオール2(OH価:53) 176.65
触媒(DABCO) 3.00
装置:接点温度計、撹拌モーターを有する撹拌機、乾燥管および加熱マッシルームを具備する三つ首フラスコ−撹拌装置。
操作:ポリエーテルポリオール1を装置内へ導入し、触媒(DABCO)と混合させた。発熱が弱まった後、反応混合物を約70〜80℃においてさらに撹拌することによって第1段階による最終生成物を得た。
第1段階で得られた最終生成物は、NCO含有量が5.5重量%のポリウレタン−プレポリマーであった。次いで、ポリエーテルポリオール2を添加し、反応混合物をさらに約70〜80℃で撹拌した。
第2段階で得られた最終生成物は、NCO含有量が3.9重量%のポリウレタン−プレポリマーであった。ポリウレタン−プレポリマーを調製するための第1段階と第2段階に要した全反応時間は3時間であった。
反応生成物の性状を以下に示す。
NCO値 3.5重量%
粘度(*) 28000〜32000mPas
TDIモノマー含有量 0.03重量%
(*)ブルックフィールド、RVT型;スピンドル27;50rpm;40℃
(実施例5:比較例)
配合処理は次の通りである。
配合成分 配合量(g)
ポリエーテルポリオール1(OH価:108) 631.38
TDI(NCO:48.2%) 188.97
ポリエーテルポリオール2(OH価:53) 176.65
装置:接点温度計、撹拌モーターを有する撹拌器、乾燥管および加熱マッシルームを具備する三つ首フラスコ−撹拌装置。
操作:ポリエーテルポリオール1を装置内へ導入した後、TDIを添加した。発熱が弱まった後、約70〜80℃でさらに撹拌することによって第1段階による最終生成物を得た。
第1段階で得られた最終生成物は、NCO含有量が7.1重量%のポリウレタン−プレポリマーであった。次いで、ポリエーテルポリオール2を添加し、反応混合物をさらに約70〜80℃で撹拌した。
第2段階で得られた最終生成物は、NCO含有量が4.8重量%のポリウレタン−プレポリマーであった。ポリウレタン−プレポリマーを調製するための第1段階と第2段階に要した全反応時間は5時間であった。
反応生成物の性状を以下に示す。
NCO値 4.8重量%
粘度(*) 3250mPas
TDIモノマー含有量 0.55重量%
(*)ブルックフィールド、RVT型;スピンドル27;50rpm;40℃


Claims (12)

  1. ポリイソシアネートとポリオールを反応させることによって末端イソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを製造する方法において、次の合成過程(I)および(II)を含むことを特徴とするポリウレタンプレポリマーの製造方法:
    (I)第1合成過程において、
    a)少なくとも1種の非対称ジイソシアネートをポリイソシアネート成分として使用し、
    b)平均分子量(Mn)が60〜3000g/molの少なくとも1種のポリオールをポリオール成分として使用し、
    c)イソシアネート基対ヒドロキシル基の比を1.2:1〜4:1に調整し、および
    d)触媒を添加する
    という条件下で反応をおこない、次いで
    (II)第2合成過程において、
    a)少なくとも1種の他のポリオールを、イソシアネート基対ヒドロキシル基の全体比が1.1:1〜2:1になるように調整して添加する
    という条件下で反応をおこなう。
  2. 第1合成過程において、次の群から選択される少なくとも1種の非対称ジイソシアネートを使用する請求項1記載の方法:トルイレンジイソシアネート(TDI)(純粋な異性体または複数の異性体混合物)、1−イソシアナトメチル−3−イソシアナト−1,5,5−トリメチル−ジイソシアネート(イソホロンジイソシアネート;IPDI)および2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート。
  3. 第1合成過程において、平均分子量(Mn)が、200〜1200g/molの少なくとも1種のポリオールを使用する請求項1記載の方法。
  4. 第1合成過程において、平均分子量(Mn)が、100〜3000g/molの少なくとも1種のポリエーテルポリオールおよび/または平均分子量(Mn)が100〜3000g/molの少なくとも1種のポリエステルポリオールを使用する請求項1記載の方法。
  5. 触媒として金属有機化合物を使用する請求項1記載の方法。
  6. 触媒としてε−カプロラクタムを使用する請求項1記載の方法。
  7. 第2合成過程において、分子量が100〜10000g/molのポリエーテルポリオールおよび/または分子量が200〜10000g/molのポリエステルポリオールを使用する請求項1記載の方法。
  8. 製造されるポリウレタン−プレポリマーのモノマー濃度が0.3重量%未満である請求項1記載の方法。
  9. ポリウレタン−プレポリマーのブルックフィールド粘度が100〜15000mPas/100℃(ISO2555)である請求項1記載の方法。
  10. 請求項1から9いずれかに記載の末端イソシアネート基を有するポリウレタン−プレポリマーの使用であって、1成分系または2成分系の反応性接着剤/シーラントを製造するための該使用。
  11. 反応性ホットメルト接着剤および溶剤不含もしくは溶剤含有貼合せ用接着剤を製造するための請求項10記載の使用。
  12. 請求項1から9いずれかに記載の末端イソシアネート基を有するポリウレタン−プレポリマーの使用であって、組立発泡体、注封材料、軟質発泡体、硬質発泡体および一体発泡体を製造するための該使用。


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