JP2005319593A - インクジェット記録用媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 染料インク、顔料インクのいずれを用いても優れた記録品質を得られ、又、耐光性及び耐ガス性にともに優れたインクジェット記録用媒体を提供する。
【解決手段】 それぞれ顔料と接着剤とを含む2層以上のインク受理層を支持体表面に設けてなり、最表層のインク受理層が数平均分子量80000以上、カチオン化密度6.5meq/g以上の第1のカチオン性高分子化合物を含有し、最表層に隣接する下層のインク受理層が数平均分子量1000〜50000の第2のカチオン性高分子化合物を含有し、さらに最表層及び下層の接着剤が、重合度1000以上で鹸化度89mol%以下であるポリビニルアルコールを含有する。
【選択図】 なし
【解決手段】 それぞれ顔料と接着剤とを含む2層以上のインク受理層を支持体表面に設けてなり、最表層のインク受理層が数平均分子量80000以上、カチオン化密度6.5meq/g以上の第1のカチオン性高分子化合物を含有し、最表層に隣接する下層のインク受理層が数平均分子量1000〜50000の第2のカチオン性高分子化合物を含有し、さらに最表層及び下層の接着剤が、重合度1000以上で鹸化度89mol%以下であるポリビニルアルコールを含有する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、インクジェット記録方式に用いられるインクジェット記録用媒体に関する。
インクジェット記録方式は、フルカラー化が容易で、印字騒音が少ないこと等から急速に普及している。このインクジェット記録方式は、ノズルから記録媒体にインクの微小液滴を高速で飛翔、付着させて記録を行うものであり、インク中に多量の溶媒を含んでいる。従って、インクジェット記録用媒体にはインクを速やかに吸収する特性が要求される。また、最近のコンピューターやデジタルカメラの普及により、インクジェット記録方式にも銀塩写真に近い画像品質が要求されている。
このようなことから、インク吸収性の高いインク受理層を記録媒体表面に設ける技術が開発されている。
このようなことから、インク吸収性の高いインク受理層を記録媒体表面に設ける技術が開発されている。
ところで、従来からインクジェット記録方式には水性染料インクが主に使用されている。この水性染料インクは色剤として低分子化合物の染料を使用するため、発色性は良好であるものの、耐水性、耐候性に劣る。そこで、耐水性、耐光性を向上させるため、色剤として顔料を用いたインクも実用化されている(例えば特許文献1〜3参照)。しかし、顔料インクの場合、印字濃度が低下したり、ベタ印字部の均一性に劣る等の問題がある。また、発色を高めるため顔料インクを多く吐出させると、色剤が記録用媒体表面に堆積して耐摩擦性が低下し、印字物汚れが生じたり、色剤の堆積によってインク中溶媒の吸収を阻害することもある。
このように、近年、インクジェット記録に染料インクと顔料インクがともに使用されていることから、これらのインクに共に適合した記録用媒体が要求されている。そこで、インク受理層中に顔料と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とからなる接着剤とを用い、両インクへの適性を付与する技術も開示されている(例えば特許文献4参照)。
このように、近年、インクジェット記録に染料インクと顔料インクがともに使用されていることから、これらのインクに共に適合した記録用媒体が要求されている。そこで、インク受理層中に顔料と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とからなる接着剤とを用い、両インクへの適性を付与する技術も開示されている(例えば特許文献4参照)。
さらに、近年ではインクジェット記録画像が高品質になるに伴い、画像の保存性(耐光性、耐ガス(オゾン、NOx等)性、耐可塑剤性など)が重要になってきている。この要求に応える技術として、インク自体を改善する他、インク受容層に種々の化合物を含有する技術が開発されている。
例えば、多孔質のインク受理層にチオ尿素誘導体を含ませ、印字後の長期保存時の退色を防止する技術が開示されている(例えば、特許文献5参照)。又、酸化防止剤を含有する酸性紙を支持体に用いる技術が開示されている(例えば、特許文献6参照)。この技術によれば、長期保存時の白紙部の黄変を防止して耐光性を向上することができる。
例えば、多孔質のインク受理層にチオ尿素誘導体を含ませ、印字後の長期保存時の退色を防止する技術が開示されている(例えば、特許文献5参照)。又、酸化防止剤を含有する酸性紙を支持体に用いる技術が開示されている(例えば、特許文献6参照)。この技術によれば、長期保存時の白紙部の黄変を防止して耐光性を向上することができる。
しかしながら、上記特許文献4記載の技術の場合、画像の保存性についてはまったく検討されていない。
又、上記特許文献5記載の技術の場合、インク受容層に含有させる化合物(チオ尿素誘導体)の安全性の点で難がある。さらに、上記特許文献6記載の技術の場合、画像の耐光性は改善できるが耐ガス性を向上することは困難である。この理由は、光は記録媒体の内部まで届かないので、耐光性は記録媒体の表面近傍での反応に影響されるが、ガス(オゾン、NOx等)は記録媒体の内部へ透過し、耐ガス性は記録媒体全体の反応に影響されるためと考えられる。
従って、本発明の目的は、染料インク、顔料インクのいずれを用いても優れた記録品質を得ることができ、又、耐光性及び耐ガス性にともに優れたインクジェット記録用媒体を提供することにある。
又、上記特許文献5記載の技術の場合、インク受容層に含有させる化合物(チオ尿素誘導体)の安全性の点で難がある。さらに、上記特許文献6記載の技術の場合、画像の耐光性は改善できるが耐ガス性を向上することは困難である。この理由は、光は記録媒体の内部まで届かないので、耐光性は記録媒体の表面近傍での反応に影響されるが、ガス(オゾン、NOx等)は記録媒体の内部へ透過し、耐ガス性は記録媒体全体の反応に影響されるためと考えられる。
従って、本発明の目的は、染料インク、顔料インクのいずれを用いても優れた記録品質を得ることができ、又、耐光性及び耐ガス性にともに優れたインクジェット記録用媒体を提供することにある。
一般に、インクジェット印刷における染料インク及び顔料インクの定着には、記録用媒体のインク受理層中のカチオン性高分子化合物が関与することが知られていたが、染料インクと顔料インクの発色機構の違いから、両方のインクに適合したインクジェット記録用媒体を実現することは困難であった。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、インク受理層の所定部分に特定のカチオン性高分子化合物を含有させることで本発明を完成するに至った。
この理由は以下のように考えられる。つまり、染料インクは水溶性のアニオン性高分子であり、インク受理層にカチオン化度の高いカチオン性物質を含有させると染料インクがカチオン性物質と凝集し、発色性が向上する。一方、顔料インクはインク自体が粒子であるため、インク受理層の空隙を減少させてこの表面にインクが留まるようにすると、発色性が向上する。
そこで、下層のインク受理層にインク吸収性の高い顔料と低分子量のカチオン性高分子化合物とを含有させ、層中の顔料の空隙をカチオン性高分子化合物で埋めることで、上層側のインク受理層から浸透してきた顔料インク色剤が下層のインク受理層内に急速に沈着するのを防止し、その結果、上層のインク受理層での顔料インクの発色性を向上させることができる。又、上層のインク受理層には高分子量でカチオン化密度の高いカチオン性高分子化合物を含有させることで、染料インクをこの層内に凝集、吸収させて染料インクの発色性を向上できると考えられる。
又、所定の重合度及び鹸化度のポリビニルアルコールを接着剤に用いることで、耐光性と耐ガス性がともに向上することが判明した。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、インク受理層の所定部分に特定のカチオン性高分子化合物を含有させることで本発明を完成するに至った。
この理由は以下のように考えられる。つまり、染料インクは水溶性のアニオン性高分子であり、インク受理層にカチオン化度の高いカチオン性物質を含有させると染料インクがカチオン性物質と凝集し、発色性が向上する。一方、顔料インクはインク自体が粒子であるため、インク受理層の空隙を減少させてこの表面にインクが留まるようにすると、発色性が向上する。
そこで、下層のインク受理層にインク吸収性の高い顔料と低分子量のカチオン性高分子化合物とを含有させ、層中の顔料の空隙をカチオン性高分子化合物で埋めることで、上層側のインク受理層から浸透してきた顔料インク色剤が下層のインク受理層内に急速に沈着するのを防止し、その結果、上層のインク受理層での顔料インクの発色性を向上させることができる。又、上層のインク受理層には高分子量でカチオン化密度の高いカチオン性高分子化合物を含有させることで、染料インクをこの層内に凝集、吸収させて染料インクの発色性を向上できると考えられる。
又、所定の重合度及び鹸化度のポリビニルアルコールを接着剤に用いることで、耐光性と耐ガス性がともに向上することが判明した。
すなわち本発明のインクジェット記録用媒体は、それぞれ顔料と接着剤とを含む2層以上のインク受理層を支持体表面に設けてなり、最表層のインク受理層が数平均分子量80000以上、カチオン化密度6.5meq/g以上の第1のカチオン性高分子化合物を含有し、該最表層に隣接する下層のインク受理層が数平均分子量1000〜50000の第2のカチオン性高分子化合物を含有し、さらに前記最表層及び前記下層の接着剤が、重合度1000以上で鹸化度89mol%以下であるポリビニルアルコールを含有することを特徴とする。
前記最表層及び/又は前記下層のインク受理層は、前記顔料100質量部に対し、それぞれ前記第1のカチオン性高分子化合物及び/又は前記第2のカチオン性高分子化合物を2〜20質量部含有していることが好ましく、前記最表層及び/又は前記下層のインク受理層は、前記顔料100質量部に対し、前記ポリビニルアルコールを5〜35質量部含有していることが好ましい。
本発明によれば、染料インク、顔料インクのいずれを用いても優れた記録品質を得ることができ、又、耐光性及び耐ガス性にともに優れたインクジェット記録用媒体が得られる。
以下本発明の実施形態について説明する。本発明のインクジェット記録用媒体は、インク受理層を支持体表面に設けてなる。
本発明に用いられる支持体は、特に制限されるものではなく、紙、樹脂フィルム、樹脂被覆紙、合成紙、蒸着紙、粘着シート、木材繊維や合成繊維を主体とした不織布、布が挙げられる。特に、紙や塗工層を有する支持体等、吸収性の高いものが好ましい。
<支持体>
支持体に用いる紙としては、木材繊維を主体とする普通紙、コート紙又は中性紙又は酸性紙が挙げられる。紙に使用するパルプとしては、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ、ケナフ等の木材以外のパルプ等から適宜選択することができる。
支持体に用いる紙としては、木材繊維を主体とする普通紙、コート紙又は中性紙又は酸性紙が挙げられる。紙に使用するパルプとしては、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ、ケナフ等の木材以外のパルプ等から適宜選択することができる。
又、原紙中に、上記パルプの他、従来公知の原料、填料類、サイズ剤、カチオン化澱粉等のカチオン性水溶性樹脂、ポリアクリルアミドや澱粉等の紙力増強剤、歩留まり向上剤等の各種添加剤を1種以上内添することができる。填料類としては、クレー、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン等が挙げられる。サイズ剤としては、硫酸バンド、ロジン系、アルキルケテンダイマー、アルケニルコハク酸等のサイズ剤が挙げられる。又、原紙中に、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、保水剤、帯電防止剤、滑剤、剥離剤、架橋剤、pH調整剤、糖類、アルコール類などを必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲で適宜内添することもできる。
そして、これらを混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の従来公知の各種抄紙機にて紙匹を形成し、乾燥して紙支持体を得ることができる。また、紙匹を積層して多層紙としたものを支持体に用いてもよい。また、酸化澱粉、アセチル化澱粉等の澱粉及びその誘導体、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン等のバインダー類、スチレン、アクリル、オレフィン、マレイン酸、ポリアミド等の重合体やこれらを組み合わせた共重合体からなる表面サイズ剤等でサイズ処理を行うこともできる。さらに必要に応じてマシンカレンダーやスーパーカレンダー等を使用することもできる。
本発明におけるインク受理層は2層以上からなり、それぞれの層が顔料と接着剤とを含んでいる。なお、本発明においては、最表層のインク受理層と下層のインク受理層が連続して積層されていることを必須とするが、例えば、下層のインク受理層と支持体の間に他の層が介装されていてもよく、又、上層のインク受理層の表面に他の層が積層されていてもよい。
<最表層のインク受理層>
(顔料)
顔料は、染料インク色剤や顔料インク色剤の吸着とインク溶媒の吸収を行い、他の助剤の担体となる等の機能を有する。顔料としては、例えば、ゲル法、沈降法、乾式法等で合成された合成シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、気相法シリカ、気相法アルミナ、ベーマイト、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リポトン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、タルク、クレー、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト等を用いることができる。さらに、上記顔料の1種または複数種を混合使用することができる。
(顔料)
顔料は、染料インク色剤や顔料インク色剤の吸着とインク溶媒の吸収を行い、他の助剤の担体となる等の機能を有する。顔料としては、例えば、ゲル法、沈降法、乾式法等で合成された合成シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、気相法シリカ、気相法アルミナ、ベーマイト、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リポトン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、タルク、クレー、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト等を用いることができる。さらに、上記顔料の1種または複数種を混合使用することができる。
(第1のカチオン性高分子化合物)
最表層のインク受理層は、数平均分子量80000以上、カチオン化密度6.5meq/g以上の第1のカチオン性高分子化合物を含有する。インク受理層に高分子量でカチオン化密度の高いカチオン性高分子化合物を含有させることで、染料インクをこの層内に凝集、吸収させて染料インクの発色性を向上できると考えられる。
ここで、カチオン性高分子化合物のカチオン化密度が6.5meq/g未満であると、特に染料インクの発色性が低下する。一方、カチオン化密度が高くなりすぎるとインクの定着性は向上するが、インク吸収性を阻害する場合があるため、12.0meq/g以下が好ましい。より好ましくはカチオン化密度を7.0〜12.0meq/gとする。
又、上記カチオン性高分子化合物の上層の数平均分子量は、80,000以上、好ましくは100,000〜10,000,000である。数平均分子量が80000未満であると、この層でのインク溶媒吸収性が悪化し、画像がにじんだり、インクが溢れる原因となる。一方、数平均分子量が大きいほどインクの定着能が向上しインクの発色が良好となるが、数平均分子量が大き過ぎると塗工液の粘度が上昇して塗工性が悪化し、必要な塗工量を確保できない場合があるので、10,000,000以下とするのが好ましい。
最表層のインク受理層は、数平均分子量80000以上、カチオン化密度6.5meq/g以上の第1のカチオン性高分子化合物を含有する。インク受理層に高分子量でカチオン化密度の高いカチオン性高分子化合物を含有させることで、染料インクをこの層内に凝集、吸収させて染料インクの発色性を向上できると考えられる。
ここで、カチオン性高分子化合物のカチオン化密度が6.5meq/g未満であると、特に染料インクの発色性が低下する。一方、カチオン化密度が高くなりすぎるとインクの定着性は向上するが、インク吸収性を阻害する場合があるため、12.0meq/g以下が好ましい。より好ましくはカチオン化密度を7.0〜12.0meq/gとする。
又、上記カチオン性高分子化合物の上層の数平均分子量は、80,000以上、好ましくは100,000〜10,000,000である。数平均分子量が80000未満であると、この層でのインク溶媒吸収性が悪化し、画像がにじんだり、インクが溢れる原因となる。一方、数平均分子量が大きいほどインクの定着能が向上しインクの発色が良好となるが、数平均分子量が大き過ぎると塗工液の粘度が上昇して塗工性が悪化し、必要な塗工量を確保できない場合があるので、10,000,000以下とするのが好ましい。
カチオン性高分子化合物の種類としては、一級アミン、二級アミン、三級アミン、四級アンモニウム塩および環状アミン、または、これらの塩を単量体とした高分子化合物が挙げられる。具体的には、ビニルイミン、アルキルアミン、アルキレンアミン、ビニルアミン、脂環式アミン、エピハロヒドリン、ジアルキルアミノエチルメタクリレート、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウム塩、アクリルアミド、アミドアミン、アミジン等を単量体とするカチオン性高分子化合物が例示される。又、いわゆる、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリアミン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドエピクロルヒドリン系樹脂、ポリアミンピクロルヒドリン系樹脂、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン系樹脂、ポリジアリルアミン系樹脂、ジシアンジアミド縮合物等が挙げられる。上記、カチオン性高分子化合物は1種または複数種混合したものを使用できる。
特に、染料インクと顔料インクのいずれを用いても印字品質に優れ、とりわけ印字濃度や耐水性が高くなる、ジアルキル(アルキレン)アミンエピハロヒドリン、及びジアリルジメチルアンモニウム塩の縮合体(ホモポリマー)、共重合体、及び誘導体が好ましい。特に、ジアルキル(アルキレン)アミンエピハロヒドリンの重合体(ホモポリマー)、この化合物の共重合体、及びこの化合物の誘導体は、低分子量でもインク受理層のインク吸収性を阻害しにくいので最も好ましい。
以上述べたカチオン性高分子化合物の製造方法は、例えば、特開平6−92012号、特開平6−240154号、特開平9−87561号、特開平10−81065号、特開平10−152544号の各公報に記載されている。
なお、カチオン性高分子化合物を複数種混合したものを用いる場合は、混合物の数平均分子量およびカチオン化密度の質量平均値が上記規定範囲内である必要がある。
カチオン性高分子化合物の配合量は、顔料100質量部に対し2〜20質量部であるのが好ましく、特に3〜15質量部が好ましい。カチオン性高分子化合物の配合量が2質量部未満であると、カチオン性高分子化合物によるインクの定着能や印字濃度の向上等の効果が発揮されず、又、20質量部を超えるとインク受理層のインク吸収性が低下し、印字画像のムラやニジミの原因となることがある。
特に、染料インクと顔料インクのいずれを用いても印字品質に優れ、とりわけ印字濃度や耐水性が高くなる、ジアルキル(アルキレン)アミンエピハロヒドリン、及びジアリルジメチルアンモニウム塩の縮合体(ホモポリマー)、共重合体、及び誘導体が好ましい。特に、ジアルキル(アルキレン)アミンエピハロヒドリンの重合体(ホモポリマー)、この化合物の共重合体、及びこの化合物の誘導体は、低分子量でもインク受理層のインク吸収性を阻害しにくいので最も好ましい。
以上述べたカチオン性高分子化合物の製造方法は、例えば、特開平6−92012号、特開平6−240154号、特開平9−87561号、特開平10−81065号、特開平10−152544号の各公報に記載されている。
なお、カチオン性高分子化合物を複数種混合したものを用いる場合は、混合物の数平均分子量およびカチオン化密度の質量平均値が上記規定範囲内である必要がある。
カチオン性高分子化合物の配合量は、顔料100質量部に対し2〜20質量部であるのが好ましく、特に3〜15質量部が好ましい。カチオン性高分子化合物の配合量が2質量部未満であると、カチオン性高分子化合物によるインクの定着能や印字濃度の向上等の効果が発揮されず、又、20質量部を超えるとインク受理層のインク吸収性が低下し、印字画像のムラやニジミの原因となることがある。
(接着剤)
接着剤はインク受理層の塗膜強度を確保し、重合度1000以上で鹸化度89mol%以下であるポリビニルアルコール(PVA)を主に含む。上記範囲のポリビニルアルコールを用いると、理由は不明であるが記録用媒体の耐光性及び耐ガス性が向上する。ここで、ポリビニルアルコールの重合度が1000未満であると、インク受理層の強度が低下し、シートの搬送性等が悪化する。また、重合度が高すぎると、塗料の安定性が悪くなり、塗工適性が劣る傾向がある為、重合度は3000以下であることが好ましい。また、鹸化度が89mol%を超えると、耐光性及び耐ガス性の改良効果が認められない。好ましくは、上記鹸化度を83%以下とする。
なお、ポリビニルアルコールを複数種混合したものを用いる場合は、混合物の重合度および鹸化度の質量平均値が上記規定範囲内である必要がある。ポリビニルアルコールとしては、ポリビニルアルコール単体の他、シリル変性ポリビニルアルコール、およびカチオン変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール並びにその変性物が例示される。
又、接着剤として、ポリビニルアルコール以外のものを併用することができるが、ポリビニルアルコールによる耐光性及び耐ガス性の向上効果を得るため、接着剤全体に対するポリビニルアルコールの割合を50〜100質量%とすることが好ましく、特に80〜100質量%とすることが好ましい。
接着剤はインク受理層の塗膜強度を確保し、重合度1000以上で鹸化度89mol%以下であるポリビニルアルコール(PVA)を主に含む。上記範囲のポリビニルアルコールを用いると、理由は不明であるが記録用媒体の耐光性及び耐ガス性が向上する。ここで、ポリビニルアルコールの重合度が1000未満であると、インク受理層の強度が低下し、シートの搬送性等が悪化する。また、重合度が高すぎると、塗料の安定性が悪くなり、塗工適性が劣る傾向がある為、重合度は3000以下であることが好ましい。また、鹸化度が89mol%を超えると、耐光性及び耐ガス性の改良効果が認められない。好ましくは、上記鹸化度を83%以下とする。
なお、ポリビニルアルコールを複数種混合したものを用いる場合は、混合物の重合度および鹸化度の質量平均値が上記規定範囲内である必要がある。ポリビニルアルコールとしては、ポリビニルアルコール単体の他、シリル変性ポリビニルアルコール、およびカチオン変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール並びにその変性物が例示される。
又、接着剤として、ポリビニルアルコール以外のものを併用することができるが、ポリビニルアルコールによる耐光性及び耐ガス性の向上効果を得るため、接着剤全体に対するポリビニルアルコールの割合を50〜100質量%とすることが好ましく、特に80〜100質量%とすることが好ましい。
ポリビニルアルコールと併用できる接着剤としては、例えば、酸化澱粉、アセチル化澱粉やエーテル化澱粉等の澱粉類およびその誘導体;カゼイン、ゼラチン、および大豆蛋白等の蛋白質;ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、およびヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;等の水溶性高分子結着剤が使用できる。また、SBラテックス、NBラテックス、アクリルラテックス、酢酸ビニルラテックス、エチレン酢酸ビニルラテックス、ポリウレタン、不飽和ポリエステル樹脂等も使用できる。上記接着剤を1種または複数種混合使用することができる。
上記接着剤全体の配合量は、顔料100質量部に対し、5〜60質量部であることが好ましい。配合量が5質量部未満であると、塗工層表面の強度が不十分となり、60質量部を超えるとインク吸収性を阻害する場合がある。
上記接着剤全体の配合量は、顔料100質量部に対し、5〜60質量部であることが好ましい。配合量が5質量部未満であると、塗工層表面の強度が不十分となり、60質量部を超えるとインク吸収性を阻害する場合がある。
<下層のインク受理層>
最表層に隣接する下層のインク受理層は、顔料、接着剤、及び数平均分子量1000〜50000の第2のカチオン性高分子化合物を含有している。顔料、接着剤及びその配合量は、上記最表層のインク受理層の場合と同様であるので説明を省略する。
(第2のカチオン性高分子化合物)
第2のカチオン性高分子化合物の数平均分子量は1000〜50000、好ましくは2,000〜30,000である。ここで、数平均分子量が1000未満であると、下層のインク受理層中の空隙や無機微粒子の細孔がカチオン性高分子化合物で埋められ過ぎて、インク(溶媒)の吸収性が悪化し、インクの溢れ、画像のにじみ、インクの乾燥性低下が生じる。一方、上記数平均分子量が50000を超えると、下層のインク受理層中の空隙や無機微粒子の細孔がカチオン性高分子化合物で充分に埋められないため、インクの浸透が早くなり過ぎ、染料インクで印字した場合、色剤(染料インク)が下層のインク受理層よりさらに下層のアンダー層や支持体に定着し、裏抜けや、印字濃度の低下が生じる。
最表層に隣接する下層のインク受理層は、顔料、接着剤、及び数平均分子量1000〜50000の第2のカチオン性高分子化合物を含有している。顔料、接着剤及びその配合量は、上記最表層のインク受理層の場合と同様であるので説明を省略する。
(第2のカチオン性高分子化合物)
第2のカチオン性高分子化合物の数平均分子量は1000〜50000、好ましくは2,000〜30,000である。ここで、数平均分子量が1000未満であると、下層のインク受理層中の空隙や無機微粒子の細孔がカチオン性高分子化合物で埋められ過ぎて、インク(溶媒)の吸収性が悪化し、インクの溢れ、画像のにじみ、インクの乾燥性低下が生じる。一方、上記数平均分子量が50000を超えると、下層のインク受理層中の空隙や無機微粒子の細孔がカチオン性高分子化合物で充分に埋められないため、インクの浸透が早くなり過ぎ、染料インクで印字した場合、色剤(染料インク)が下層のインク受理層よりさらに下層のアンダー層や支持体に定着し、裏抜けや、印字濃度の低下が生じる。
第2のカチオン性高分子化合物のカチオン化密度を2.5〜6.5meq/g、特に3.0〜6.0meq/gとすることが好ましい。カチオン化密度が2.5meq/g未満であると染料インクを用いた場合のインク吸収性に劣り、6.5meq/gを超えると、インクの吸収が早くなり過ぎ、上層のインク受理層から浸透した色剤が下層のインク受理層の内部まで浸透してしまい、発色性が低下することがある。
なお、上記各カチオン性高分子の数平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー)により測定した値である。又、上記カチオン性高分子のカチオン化密度は、滴定薬として0.001mol/Lのポリビニル硫酸カリウム(PVSK)溶液を用い、粒子表面電荷測定装置(MUTEC TOLEDO DL−50)にて測定し、下記の計算式により得られた値である。
<最表層及び下層のインク受理層による作用>
以上のように、下層のインク受理層中では、比較的低分子量のカチオン性高分子化合物が層や顔料の細孔中に入り込み、これによって下層のインク受理層自体の空隙が小さくなるため、インク色剤成分が下層のインク受理層へ急速に浸透することを抑制し、その結果、最上層のインク受理層に色剤が保持されて、顔料インクや染料インクの発色性が向上する。また、最上層のインク受理層は、高カチオン化密度のカチオン性高分子化合物を含むため、インク溶媒の吸収性が高く、インク発色が鮮明となる。
なお、最上層のインク受理層を設けずに下層のインク受理層のみを形成させた場合、インク溶媒の吸収性が悪いために、特に染料インクで印字するとインクの溢れ、画像のにじみやムラが生じ易くなる。
以上のように、下層のインク受理層中では、比較的低分子量のカチオン性高分子化合物が層や顔料の細孔中に入り込み、これによって下層のインク受理層自体の空隙が小さくなるため、インク色剤成分が下層のインク受理層へ急速に浸透することを抑制し、その結果、最上層のインク受理層に色剤が保持されて、顔料インクや染料インクの発色性が向上する。また、最上層のインク受理層は、高カチオン化密度のカチオン性高分子化合物を含むため、インク溶媒の吸収性が高く、インク発色が鮮明となる。
なお、最上層のインク受理層を設けずに下層のインク受理層のみを形成させた場合、インク溶媒の吸収性が悪いために、特に染料インクで印字するとインクの溢れ、画像のにじみやムラが生じ易くなる。
<他のインク受理層>
上記下層のインク受理層と支持体の間、又は、上記最表層及び下層のインク受理層と反対面に他のインク受理層を設けてもよい。このインク受理層に用いる顔料、接着剤及びその配合量は、上記最表層及び下層のインク受理層の場合と同様であるので説明を省略する。又、上記と同様、各種カチオン性高分子化合物を用いることもできる。なお、接着剤としてはポリビニルアルコールを用いることが透明性や強度の点から好ましい。
上記下層のインク受理層と支持体の間、又は、上記最表層及び下層のインク受理層と反対面に他のインク受理層を設けてもよい。このインク受理層に用いる顔料、接着剤及びその配合量は、上記最表層及び下層のインク受理層の場合と同様であるので説明を省略する。又、上記と同様、各種カチオン性高分子化合物を用いることもできる。なお、接着剤としてはポリビニルアルコールを用いることが透明性や強度の点から好ましい。
<インク受理層の形成>
上記各インク受理層は、上記顔料、接着剤、カチオン性高分子化合物等を含む塗工液を、例えばブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、ブラッシュコーター、キスコーター、スクイズコーター、カーテンコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、コンマコーター等の公知の塗工機を用いて塗工することにより形成することができる。また、塗工量の総量は5〜30g/m2とするのが好ましく、より好ましくは10〜20g/m2の範囲とする。
また下層のインク受理層を塗工後、その塗工面が湿潤状態のまま最上層のインク受理層を塗工形成させてもよい。
さらに、湿潤状態の最上層のインク受理層に所定の処理液を塗工した後、加熱した鏡面仕上げ面にこのインク受理層を圧着、乾燥することにより、インク受理層表面に光沢を付与する、いわゆるキャストコートを施してもよい。処理液を塗工する際のインク受理層は、湿潤状態であっても乾燥状態であってもよいが、特に、湿潤状態のインク受理層に処理液を塗工すれば、鏡面仕上げ面の写し取りが容易であり表面の微小な凹凸を少なくすることができるので、銀塩写真並の光沢感を得やすい。そして、上記処理液の塗工後、蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒーター、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ、シリンダードライヤーなどの通常の方法で乾燥すればよい。
上記各インク受理層は、上記顔料、接着剤、カチオン性高分子化合物等を含む塗工液を、例えばブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、ブラッシュコーター、キスコーター、スクイズコーター、カーテンコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、コンマコーター等の公知の塗工機を用いて塗工することにより形成することができる。また、塗工量の総量は5〜30g/m2とするのが好ましく、より好ましくは10〜20g/m2の範囲とする。
また下層のインク受理層を塗工後、その塗工面が湿潤状態のまま最上層のインク受理層を塗工形成させてもよい。
さらに、湿潤状態の最上層のインク受理層に所定の処理液を塗工した後、加熱した鏡面仕上げ面にこのインク受理層を圧着、乾燥することにより、インク受理層表面に光沢を付与する、いわゆるキャストコートを施してもよい。処理液を塗工する際のインク受理層は、湿潤状態であっても乾燥状態であってもよいが、特に、湿潤状態のインク受理層に処理液を塗工すれば、鏡面仕上げ面の写し取りが容易であり表面の微小な凹凸を少なくすることができるので、銀塩写真並の光沢感を得やすい。そして、上記処理液の塗工後、蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒーター、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ、シリンダードライヤーなどの通常の方法で乾燥すればよい。
<インクジェット記録用インク>
本発明のインクジェット記録用媒体が適用されるインクジェット記録用インクとしては、水系インク組成物、油系インク組成物、固体インク組成物等が例示できるが、水系インクを特に好ましく用いることができる。インクに用いられる色剤としては、酸性染料、直接染料、反応性染料、あるいは分散染料を用いた染料インク;不溶性顔料、レーキ顔料等の有機顔料およびカーボンブラックなどを使用した顔料インク;を用いることができる。
本発明のインクジェット記録用媒体が適用されるインクジェット記録用インクとしては、水系インク組成物、油系インク組成物、固体インク組成物等が例示できるが、水系インクを特に好ましく用いることができる。インクに用いられる色剤としては、酸性染料、直接染料、反応性染料、あるいは分散染料を用いた染料インク;不溶性顔料、レーキ顔料等の有機顔料およびカーボンブラックなどを使用した顔料インク;を用いることができる。
染料インクを用いる場合、特にアニオン性基を有する水溶性染料などのアニオン性化合物が含有されたものが好ましい。この水溶性染料としては、例えば、スルホン基やカルボキシル基などのアニオン性基を有する水溶性の直接染料、酸性染料、反応性染料などが挙げられる。この水溶性染料はインクに対し約0.1〜20質量%の割合で含有されたものを使用することができる。
顔料インクを用いる場合、色剤として、不溶性顔料、レーキ顔料等の有機顔料およびカーボンブラックなどを使用できる。これらの顔料には、必要に応じて顔料分散剤を用いてもよく、顔料の分散方法としては、各種分散機を用いることができる。また、顔料分散体の粗粒分を除去する目的で、遠心分離装置を使用したり、フィルターを使用することが好ましい。
顔料インクを用いる場合、色剤として、不溶性顔料、レーキ顔料等の有機顔料およびカーボンブラックなどを使用できる。これらの顔料には、必要に応じて顔料分散剤を用いてもよく、顔料の分散方法としては、各種分散機を用いることができる。また、顔料分散体の粗粒分を除去する目的で、遠心分離装置を使用したり、フィルターを使用することが好ましい。
以下に、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。又、以下の「部」、「%」は特に断りがない限り「質量部」、「質量%」を表す。
(支持体の製造)
広葉樹漂白クラフトパルプ90%と針葉樹漂白クラフトパルプ10%とを混合叩解して濾水度を370mlに調整したパルプ100部に、軽質炭酸カルシウム15部、カチオン化澱粉0.4部、及び歩留まり向上剤0.3部を添加し、長網抄紙機で抄造乾燥した後、サイズプレスによって片面当たりの乾燥塗工量が1.0g/m2となるように酸化澱粉を塗工し、坪量110g/m2の支持体を製造した。
広葉樹漂白クラフトパルプ90%と針葉樹漂白クラフトパルプ10%とを混合叩解して濾水度を370mlに調整したパルプ100部に、軽質炭酸カルシウム15部、カチオン化澱粉0.4部、及び歩留まり向上剤0.3部を添加し、長網抄紙機で抄造乾燥した後、サイズプレスによって片面当たりの乾燥塗工量が1.0g/m2となるように酸化澱粉を塗工し、坪量110g/m2の支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
下記の塗工液Aを用い、上記支持体の片面にバーブレードコーターにより乾燥塗工量が8g/m2となるように該塗工液Aを塗工し、下層のインク受理層を形成した。
塗工液A:顔料として合成非晶質シリカ(ファインシールX−12:BET比表面積240m2/g トクヤマ社製)100部、接着剤としてポリビニルアルコール(重合度2000、鹸化度81mol%)30部及びエチレン酢酸ビニルエマルジョン(スミカフレックス401 住友化学社製)4部、並びにカチオン性高分子化合物(数平均分子量10000のポリアミンエピクロロヒドリン)8部を配合し、さらに希釈水とともに攪拌混合して固形分濃度20%の水性塗工液Aを調製した。
下記の塗工液Aを用い、上記支持体の片面にバーブレードコーターにより乾燥塗工量が8g/m2となるように該塗工液Aを塗工し、下層のインク受理層を形成した。
塗工液A:顔料として合成非晶質シリカ(ファインシールX−12:BET比表面積240m2/g トクヤマ社製)100部、接着剤としてポリビニルアルコール(重合度2000、鹸化度81mol%)30部及びエチレン酢酸ビニルエマルジョン(スミカフレックス401 住友化学社製)4部、並びにカチオン性高分子化合物(数平均分子量10000のポリアミンエピクロロヒドリン)8部を配合し、さらに希釈水とともに攪拌混合して固形分濃度20%の水性塗工液Aを調製した。
(最上層のインク受理層の形成)
下記塗工液Bを用い、上記下層のインク受理層上にバーコーターにより乾燥塗工量が8g/m2となるように該塗工液Bを塗工して最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
塗工液B:上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度7.8meq/gのポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、上記塗工液Aとまったく同様にして、固形分濃度22%の塗工液Bを調製した。
下記塗工液Bを用い、上記下層のインク受理層上にバーコーターにより乾燥塗工量が8g/m2となるように該塗工液Bを塗工して最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
塗工液B:上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度7.8meq/gのポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、上記塗工液Aとまったく同様にして、固形分濃度22%の塗工液Bを調製した。
(支持体の製造)
カチオン化澱粉の添加量を0.5部としたこと以外は、実施例1とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
上記塗工液Aにおいて、上記ポリビニルアルコールに代え、重合度1000、鹸化度88mol%のポリビニルアルコールを用い、上記カチオン性高分子化合物に代え、数平均分子量3000のジアリルジメチルアンモニウム塩を8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
上記塗工液Bにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度6.6meq/gのジアリルジメチルアンモニウム塩アクリルアミドを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
カチオン化澱粉の添加量を0.5部としたこと以外は、実施例1とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
上記塗工液Aにおいて、上記ポリビニルアルコールに代え、重合度1000、鹸化度88mol%のポリビニルアルコールを用い、上記カチオン性高分子化合物に代え、数平均分子量3000のジアリルジメチルアンモニウム塩を8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
上記塗工液Bにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度6.6meq/gのジアリルジメチルアンモニウム塩アクリルアミドを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
(支持体の製造)
実施例2とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
上記塗工液Aにおいて、上記ポリビニルアルコールに代え、重合度1700、鹸化度88mol%のポリビニルアルコールを用い、上記カチオン性高分子化合物に代え、数平均分子量30000のジシアンジアミド縮合物を8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
上記塗工液Bにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度11.0meq/gのポリアリルアミンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
実施例2とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
上記塗工液Aにおいて、上記ポリビニルアルコールに代え、重合度1700、鹸化度88mol%のポリビニルアルコールを用い、上記カチオン性高分子化合物に代え、数平均分子量30000のジシアンジアミド縮合物を8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
上記塗工液Bにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度11.0meq/gのポリアリルアミンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
<比較例1>
(支持体の製造)
カチオン化澱粉の添加量を0.6部としたこと以外は、実施例1とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
上記塗工液Aにおいて、上記ポリビニルアルコールに代え、重合度1700、鹸化度98mol%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
上記塗工液Bにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度7.0meq/gのポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
(支持体の製造)
カチオン化澱粉の添加量を0.6部としたこと以外は、実施例1とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
上記塗工液Aにおいて、上記ポリビニルアルコールに代え、重合度1700、鹸化度98mol%のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
上記塗工液Bにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度7.0meq/gのポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
<比較例2>
(支持体の製造)
カチオン化澱粉の添加量を0.7部としたこと以外は、実施例1とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
上記塗工液Aにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、数平均分子量500のポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
(支持体の製造)
カチオン化澱粉の添加量を0.7部としたこと以外は、実施例1とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
上記塗工液Aにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、数平均分子量500のポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
<比較例3>
(支持体の製造)
カチオン化澱粉の添加量を0.8部としたこと以外は、実施例1とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
上記塗工液Aにおいて、上記ポリビニルアルコールに代え、重合度1700、鹸化度98mol%のポリビニルアルコールを用い、上記カチオン性高分子化合物に代え、数平均分子量500のポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
上記塗工液Bにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度5.0meq/gのポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
(支持体の製造)
カチオン化澱粉の添加量を0.8部としたこと以外は、実施例1とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
上記塗工液Aにおいて、上記ポリビニルアルコールに代え、重合度1700、鹸化度98mol%のポリビニルアルコールを用い、上記カチオン性高分子化合物に代え、数平均分子量500のポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
上記塗工液Bにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度5.0meq/gのポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
<比較例4>
(支持体の製造)
実施例1とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
上記塗工液Bにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度5.0meq/gのポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
(支持体の製造)
実施例1とまったく同様にして支持体を製造した。
(下層のインク受理層の形成)
実施例1とまったく同様にして下層のインク受理層を形成した。
(最上層のインク受理層の形成)
上記塗工液Bにおいて、上記カチオン性高分子化合物に代え、カチオン化密度5.0meq/gのポリアミンエピクロロヒドリンを8部配合したこと以外は、実施例1とまったく同様にして最上層のインク受理層を形成し、インクジェット記録用媒体を得た。
<評価>
1. 印字品質
上記各実施例及び比較例の記録用媒体について、それぞれ顔料インク及び染料インクを用いたインクジェットプリンターにより印字を行い、下記に示す方法で印字品質を評価した。
インクジェットプリンターとして、顔料インクの場合はセイコーエプソン社製のPX−G900(商品名)を用い、染料インクの場合はセイコーエプソン社製のPM−G800(商品名)を用いた。
1. 印字品質
上記各実施例及び比較例の記録用媒体について、それぞれ顔料インク及び染料インクを用いたインクジェットプリンターにより印字を行い、下記に示す方法で印字品質を評価した。
インクジェットプリンターとして、顔料インクの場合はセイコーエプソン社製のPX−G900(商品名)を用い、染料インクの場合はセイコーエプソン社製のPM−G800(商品名)を用いた。
1−1. 印字濃度(インク発色性)
マイクロソフト社製の表計算ソフト「エクセル」を用いてブラック、シアン、マゼンダ、及びイエローのベタ画像を作製し印字した。印字後の記録用媒体を恒温恒湿室にて24時間放置した後、マクベス濃度計(商品名:RD915、Macbeth社製)を用いて各色の印字濃度を測定し、得られた測定値の合計(マクベス4色計)により評価した。
顔料インクの場合
○:4色合計が6.00を超える
△:4色合計が5.80〜6.00である
×:4色合計が5.80未満である
染料インクの場合
○:4色合計が7.00を超える
△:4色合計が6.80〜7.00である
×:4色合計が6.80未満である
マイクロソフト社製の表計算ソフト「エクセル」を用いてブラック、シアン、マゼンダ、及びイエローのベタ画像を作製し印字した。印字後の記録用媒体を恒温恒湿室にて24時間放置した後、マクベス濃度計(商品名:RD915、Macbeth社製)を用いて各色の印字濃度を測定し、得られた測定値の合計(マクベス4色計)により評価した。
顔料インクの場合
○:4色合計が6.00を超える
△:4色合計が5.80〜6.00である
×:4色合計が5.80未満である
染料インクの場合
○:4色合計が7.00を超える
△:4色合計が6.80〜7.00である
×:4色合計が6.80未満である
1−2. インク吸収性
レッドとグリーンの混色ベタ画像を印字し、印字境界部の滲み具合を目視評価した。
○:境界部が鮮明でかつ滲みが認められない
△:境界部がやや不鮮明で滲みが認められる
×:境界部が不鮮明で滲みが認められる
レッドとグリーンの混色ベタ画像を印字し、印字境界部の滲み具合を目視評価した。
○:境界部が鮮明でかつ滲みが認められない
△:境界部がやや不鮮明で滲みが認められる
×:境界部が不鮮明で滲みが認められる
印字品質の総合評価は、以下の基準とした。
総合評価○:印字濃度の判定とインク吸収性の判定がいずれも○
総合評価△:印字濃度の判定とインク吸収性の判定がいずれかが△
総合評価×:印字濃度の判定とインク吸収性の判定がいずれかが×
総合評価○:印字濃度の判定とインク吸収性の判定がいずれも○
総合評価△:印字濃度の判定とインク吸収性の判定がいずれかが△
総合評価×:印字濃度の判定とインク吸収性の判定がいずれかが×
2. 画像保存性
各記録用媒体に、染料インクを用いたインクジェットプリンター(セイコーエプソン社製 PM−970C)により、マゼンタインクのベタ色印字を行なった後、下記の耐光性及び耐ガス性試験に供した。
2−1. 耐光性
キセノンメーター(放射照度65W/m2)を試料の印字面に24時間照射して行った。そして、照射前後の画像濃度をマクべス濃度計で測定し、式(1)
画像残存率(%)={(照射後の画像濃度)/(照射前の画像濃度)}×100 (1)
から画像残存率を求め、耐光性の指標とした。残存率が90%未満のものを評価×とした。
各記録用媒体に、染料インクを用いたインクジェットプリンター(セイコーエプソン社製 PM−970C)により、マゼンタインクのベタ色印字を行なった後、下記の耐光性及び耐ガス性試験に供した。
2−1. 耐光性
キセノンメーター(放射照度65W/m2)を試料の印字面に24時間照射して行った。そして、照射前後の画像濃度をマクべス濃度計で測定し、式(1)
画像残存率(%)={(照射後の画像濃度)/(照射前の画像濃度)}×100 (1)
から画像残存率を求め、耐光性の指標とした。残存率が90%未満のものを評価×とした。
2−2. 耐ガス性
オゾン発生機にてオゾンを連続発生させ、オゾン濃度約10ppmとした雰囲気中に試料を5時間暴露して行なった。そして、暴露前後の画像濃度をマクベス濃度計で測定し、上記式(1)から画像残存率を求め、耐ガス(オゾン)性の指標とした。残存率が95%未満のものを評価×とした。
オゾン発生機にてオゾンを連続発生させ、オゾン濃度約10ppmとした雰囲気中に試料を5時間暴露して行なった。そして、暴露前後の画像濃度をマクベス濃度計で測定し、上記式(1)から画像残存率を求め、耐ガス(オゾン)性の指標とした。残存率が95%未満のものを評価×とした。
得られた結果を表1に示す。各表中、○又は△の評価であれば実用上問題ないが、×の評価では実用上問題がある。
表1から明らかなように、各実施例のインクジェット記録用媒体の場合、顔料インクと染料インクのいずれを用いてもインクジェット印字品質(印字濃度、インク吸収性)に優れるとともに、耐光性及び耐ガス性にともに優れている。
一方、鹸化度が89mol%を超えたポリビニルアルコールを接着剤として用いた比較例1の場合、耐光性及び耐ガス性がいずれも低下した。下層のインク受理層のカチオン性高分子化合物の数平均分子量が1000未満である比較例2の場合、顔料インクを用いた際の印字品質(発色性)が低下した。鹸化度が89mol%を超えたポリビニルアルコールを接着剤に用い、さらに下層のインク受理層のカチオン性高分子化合物の数平均分子量が1000未満である比較例3の場合、顔料インクを用いた際の印字品質、耐光性、耐ガス性がいずれも低下した。最上層のインク受理層のカチオン性高分子化合物のカチオン化密度が6.5meq/g未満である比較例4の場合、染料インクを用いた際の印字品質(発色性)が低下した。
Claims (3)
- それぞれ顔料と接着剤とを含む2層以上のインク受理層を支持体表面に設けてなり、最表層のインク受理層が数平均分子量80000以上、カチオン化密度6.5meq/g以上の第1のカチオン性高分子化合物を含有し、該最表層に隣接する下層のインク受理層が数平均分子量1000〜50000の第2のカチオン性高分子化合物を含有し、さらに前記最表層及び前記下層の接着剤が、重合度1000以上で鹸化度89mol%以下であるポリビニルアルコールを含有することを特徴とするインクジェット記録用媒体。
- 前記最表層及び/又は前記下層のインク受理層は、前記顔料100質量部に対し、それぞれ前記第1のカチオン性高分子化合物及び/又は前記第2のカチオン性高分子化合物を2〜20質量部含有していることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用媒体。
- 前記最表層及び/又は前記下層のインク受理層は、前記顔料100質量部に対し、前記ポリビニルアルコールを5〜35質量部含有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用媒体。
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