JP2005261735A - 内視鏡用注射針及び内視鏡処置システム - Google Patents

内視鏡用注射針及び内視鏡処置システム Download PDF

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Abstract

【課題】 一つの操作部の操作によって、針体の突没操作と薬剤等の注入操作とを可能とする内視鏡用注射針及び内視鏡処置システムを提供すること。
【解決手段】 貫通孔2が設けられた底部25を有する外筒26と、中空の針体6が底面27Aに接続されたシリンダ27と、外筒26内周とシリンダ27外周との摺動抵抗よりも大きい作動抵抗でシリンダ27内を摺動可能なピストン28とを備えている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内視鏡用注射針及び内視鏡処置システムに関する。
微量の薬剤等の注入物を患者の体内の治療対象組織に注入する際に、内視鏡とともに使用する注射針が種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
しかし、針体を突出させた状態でチャンネル内を挿通させるとチャンネルを傷つける可能性があるため、針先がチューブ内から突没可能とされ、この突没操作を行う突没操作部と薬剤等を注入するためのシリンジ操作部とを有するものが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平8−150203号公報(第1図) 特開平8−150205号公報(第1図) 特開2001−58006号公報(第1図、第2図)
しかしながら、上記従来の内視鏡用注射針は、針体の突没操作と薬剤等の注入操作とを異なる操作部によって行うため、操作が面倒である。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、一つの操作部の操作によって、針体の突没操作と薬剤等の注入操作とを可能とする内視鏡用注射針及び内視鏡処置システムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る内視鏡用注射針は、貫通孔が設けられた底部を有する外筒と、該外筒内を摺動可能とされ、前記貫通孔を貫通可能な中空の針体が底面側に接続されたシリンダと、前記外筒内周と前記シリンダ外周との摺動抵抗よりも大きい作動抵抗で前記シリンダ内を摺動可能なピストンとを備えていることを特徴とする。
この内視鏡用注射針は、ピストンを押し込んだとき、ピストンがシリンダに対して移動する前にシリンダが外筒に対して移動するので、ピストンとともにシリンダを外筒底部まで移動させることができ、針体を外筒外方に突出させることができる。さらにそのままピストンを移動すると、シリンダが外筒に当接されてピストンをシリンダに対して移動させることができ、シリンダ内にピストンを押しこむことができる。
また、ピストンを引き込む際も、ピストンがシリンダに対して移動する前にシリンダが外筒に対して移動するので、ピストンとともにシリンダを外筒底部から移動させて針体を外筒内方に没入させることができる。
本発明に係る内視鏡処置システムは、可撓性を有する挿入部と該挿入部の基端側に接続される操作部と前記挿入部と前記操作部との内部を連通するチャンネルとを有する内視鏡と、該チャンネル内を挿通可能な請求項1に記載の内視鏡用注射針と、前記ピストンと接続されて前記チャンネルに沿って移動可能な駆動手段とを備え、前記外筒外周と前記チャンネル内周との摺動抵抗が前記外筒内周と前記シリンダ外周との摺動抵抗よりも小さくされていることを特徴とする。
この内視鏡処置システムは、本発明に係る内視鏡用注射針のピストンを駆動手段に接続して進退操作することによって、内視鏡用注射針全体をチャンネル内に進退操作させることができる。また、ピストンを移動させたとき、ピストンがシリンダに対して移動する前にシリンダが外筒に対して移動するので、ピストンとともにシリンダを外筒底部まで移動させることができ、針体を外筒外方に突出させることができる。さらにそのままピストンを移動すると、シリンダが外筒に当接されてピストンをシリンダに対して移動させることができ、シリンダ内にピストンを押しこむことができる。
また、ピストンを引き込む際も、ピストンがシリンダに対して移動する前にシリンダが外筒に対して移動するので、ピストンとともにシリンダを外筒底部から移動させて針体を外筒内方に没入させることができる。
また、本発明に係る内視鏡処置システムは、前記内視鏡処置システムであって、前記内視鏡用注射針と前記駆動手段とが着脱可能とされていることを特徴とする。
この内視鏡処置システムは、内視鏡用注射針の交換ができ、内視鏡用注射針を複数用意することによって、複数の注射処置を迅速に行うことができる。
本発明によれば、外筒に対するピストンの進退方向の移動操作のみによって針体の突没操作と薬剤等の注入操作を行うことができ、操作を容易に行うことができる。
本発明に係る第1の実施形態について、図1を参照しながら説明する。
本実施形態に係る内視鏡用注射針1は、底面側が突出して形成されて貫通孔2が設けられた底部3を有する外筒5と、外筒5内を摺動可能とされ、貫通孔2を貫通可能な中空の針体6が先端に配された樹脂製の内チューブ7が底面8A側に接続されたシリンダ8と、外筒5内周とシリンダ8外周との摺動抵抗よりも大きい作動抵抗でシリンダ8内を摺動可能なピストン10とを備えている。
底部3には内チューブ7が内部で進退可能な樹脂製の外チューブ11が貫通孔2に連通して接続されている。
ピストン10はシリンダヘッド12がシリンダ8内に圧入されて配されており、シリンダ8は、所定のクリアランスを有して外筒5内に挿入されている。
次に、本実施形態に係る内視鏡用注射針1の使用方法、及び、作用・効果について説明する。
まず、薬液をシリンダ8内に所定量注入する。
そして、予め体腔内に挿入した図示しない内視鏡の図示しないチャンネル内に針体6を引き込んだ状態で外チューブ11を挿入し、先端部分をチャンネル先端から突出させる。
次に、ピストン10を外筒5に対して押しこむ。このとき、外筒5の内周とシリンダ8の外周との摺動抵抗よりもピストン10の作動抵抗のほうが大きいので、まず、ピストン10とシリンダ8とがともに外筒5に対して移動する。この際、外チューブ11に対して内チューブ7が先端側に移動して、外チューブ11先端から針体6が突出する。
ここで、内チューブ7内の空気を放出させるため、薬液を少量押出す操作を行う。そのため、シリンダ8の底面8Aを外筒5の底部3に当接させると、外筒5にシリンダ8が係止されるので、シリンダ8に対してピストン10がシリンダ8の底面8A側に移動する。
このとき、シリンダ8内の薬液が、ピストンヘッド12に押されて内チューブ7内に流入し、針体6から放出される。
続いて、ピストン10を保持した状態で外チューブ11をチャンネル内にさらに挿入して対象組織を穿刺する。
この状態でさらにピストン10を押出すと、上述のように針体6から薬液が放出されて対象組織内に注入される。
薬液の注入後にピストン10を引き込む場合も、外筒5の内周とシリンダ8の外周との摺動抵抗よりもピストン10の作動抵抗のほうが大きいので、シリンダ8がピストン10とともに外筒5内を基端側に移動し、これにともない針体6を外チューブ11内に引き込む。その後、外チューブ11をチャンネルから抜去する。
この内視鏡用注射針1によれば、外筒5に対するピストン10の進退方向の移動操作のみによって針体6の外チューブ11からの突没操作と、針体6からの薬剤等の注入操作の両方を行うことができ、注液操作を容易に行うことができる。
次に、第2の実施形態について図2から図6を参照しながら説明する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
本実施形態に係る内視鏡処置システム15は、図2に示すように、可撓性を有する挿入部16と、挿入部16の基端側に接続される操作部17と、挿入部16と操作部17との内部を連通するチャンネル18とを有する内視鏡20と、チャンネル18内を挿通可能な内視鏡用注射針ユニット21と、チャンネル18に沿って移動可能な駆動手段22と、内視鏡用注射針ユニット21と駆動手段22とを着脱させる着脱手段23とを備えている。
内視鏡用注射針ユニット21は、図3に示すように、貫通孔2が設けられた底部25を有する外筒26と、中空の針体6が底面27Aに接続されたシリンダ27と、外筒26内周とシリンダ27外周との摺動抵抗よりも大きい作動抵抗でシリンダ27内を摺動可能なピストン28とを備えている。
駆動手段22は、コイル状に形成され、着脱手段23によって内視鏡用注射針ユニット21の外筒26と着脱可能な外套管30と、外套管30内を進退可能とされ、着脱手段23によってピストン28と着脱可能な操作部材31と、コイル状に形成されて操作部材31の基端側を覆う操作管32と、外套管30を挟んで連結駆動可能に対向して配され、外套管30を径方向から圧接する一対のローラ33A、33Bと、操作管32を挟んで連結駆動可能に対向して配され、操作管32を径方向から圧接する一対のローラ34A、34Bと、ローラ33A、34Aをそれぞれ回転駆動させるモータ等からなる駆動部35と、駆動部35に外套管30、及び操作管32をともにチャンネル18に対して進退駆動指示を入力する進退スイッチ36Aと、操作管32のみを外套管30に対して進退駆動指示を入力する押引スイッチ36Bとを備えている。
内視鏡20の操作部17には、チャンネル18の途中に連通されて内視鏡用注射針ユニット21を挿入可能な開口部37が設けられている。操作部17の基端には、外套管30を収納可能な収納部38を備えている。
着脱手段23は、外套管30の先端に接続され内周面の周方向に沿って溝部40が設けられた短管部41と、外筒26の基端に接続され外周面に溝部40と係合可能なフランジ部42が配された口金43と、ピストン28の基端に接続されて操作部材31の先端と接続可能な接続部45とを備えている。
次に、本実施形態に係る内視鏡処置システム15の操作方法、及び、作用・効果について説明する。
まず、内視鏡20の挿入部16を体腔内に挿入し、進退スイッチ36Aにて駆動部35を駆動して、外套管30及び操作管32をチャンネル18先端側へ移動させる方向にローラ33A、34Aを同一方向に同一速度で回転させて外套管30及び操作部材31の先端を開口部37まで移動する。
続いて、シリンダ27内に薬液46が注液された内視鏡用注射針ユニット21を開口部37内に挿入して、図4に示すように、短管部41の溝部40に口金43のフランジ部42を係合し、操作部材31の先端に接続部45を接続する。
再び駆動部35を駆動してローラ33A、34Aを回転駆動して外套管30及び操作部材31を移動させ、内視鏡用注射針ユニット21をチャンネル18先端側に移動してチャンネル18先端から突出させる。
次に、押引スイッチ36Bを操作してローラ34Aのみを回転駆動させ、外套管30に対して操作管32とともに操作部材31を移動する。このとき、外筒26の内周とシリンダ27の外周との摺動抵抗よりもピストン28の作動抵抗のほうが大きいので、第1の実施形態と同様に、操作部材31に接続されたピストン28がシリンダ27とともに外筒26に対して移動して、針体6が外筒26の貫通孔2から突出する。
シリンダ27の底面を外筒26の底部25に当接させた後、さらに操作部材31をチャンネル18先端側に移動すると、ピストン28がシリンダ27内を移動して、図6に示すように、薬液46を針体6から放出する。
放出後、押引スイッチ36Bを操作してローラ34Aを上述とは逆方向に回転駆動して操作部材31をチャンネル18の基端側に移動させる。これによって、シリンダ27が外筒26内に引き込まれて針体6が外筒26内に収納される。そして、進退スイッチ36Aを操作してローラ33Aを上述とは逆方向に回転駆動させて外套管30をチャンネル18の基端側に移動して、内視鏡用注射ユニット21を開口部37まで移動する。
この内視鏡処置システム15によれば、駆動手段22によって内視鏡用注射ユニット21をチャンネル18内で進退移動させることができるとともに、ピストン28を操作部材31にて進退操作することによって、第1の実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
また、内視鏡用注射針ユニット21が着脱可能とされているので、内視鏡用注射針ユニット21のみの交換ができ、内視鏡用注射針ユニット21を複数用意することによって、複数の注射処置を迅速に行うことができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、開口部37にて内視鏡用注射針ユニット21の着脱操作を行っているとしているが、チャンネル先端にて着脱させても構わない。
また、薬液はシリンダ内に予め注入されていても、後から注入しても構わない。
本発明の第1の実施形態に係る内視鏡用注射針を示す一部断面を含む側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る内視鏡処置システムを示す一部断面を含む側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る内視鏡用注射針ユニットを示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る内視鏡処置システムの操作方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る内視鏡処置システムの操作方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る内視鏡処置システムの操作方法を示す説明図である。
符号の説明
1 内視鏡用注射針
2 貫通孔
3、25 底部
5、26 外筒
6 針体
8、27 シリンダ
10、28 ピストン
15 内視鏡処置システム
16 挿入部
17 操作部
18 チャンネル
20 内視鏡
21 内視鏡用注射針ユニット(内視鏡用注射針)
22 駆動手段

Claims (3)

  1. 貫通孔が設けられた底部を有する外筒と、
    該外筒内を摺動可能とされ、前記貫通孔を貫通可能な中空の針体が底面側に接続されたシリンダと、
    前記外筒内周と前記シリンダ外周との摺動抵抗よりも大きい作動抵抗で前記シリンダ内を摺動可能なピストンとを備えていることを特徴とする内視鏡用注射針。
  2. 可撓性を有する挿入部と該挿入部の基端側に接続される操作部と前記挿入部と前記操作部との内部を連通するチャンネルとを有する内視鏡と、
    該チャンネル内を挿通可能な請求項1に記載の内視鏡用注射針と、
    前記ピストンと接続されて前記チャンネルに沿って移動可能な駆動手段とを備え、
    前記外筒外周と前記チャンネル内周との摺動抵抗が前記外筒内周と前記シリンダ外周との摺動抵抗よりも小さくされていることを特徴とする内視鏡処置システム。
  3. 前記内視鏡用注射針と前記駆動手段とが着脱可能とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡処置システム。



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