JP2005192286A - 直流モータの駆動制御装置 - Google Patents

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靖二 日▲高▼
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Abstract

【課題】 構成を複雑化することなく、外乱に対する直流モータの安定性を向上させることができる直流モータの駆動制御装置を提供する。
【解決手段】 ブラシレスモータ11は、運転状態に応じて複数相の巻き線16〜18の通電相が選択的に切り替えられて回転駆動される。コントローラ13は、モータドライバ12にて通電相の巻き線の一側端子を直流電源27の正極に接続固定するとともに、通電相の巻き線の他側端子を通電相の所定PWM周期のオンデューティに相当する期間で直流電源27の負極に接続して給電量をPWM制御する。コントローラ13は、モータドライバ12にて通電相の所定PWM周期のオフデューティに相当する期間で、非通電相の巻き線を直流電源27の正極に接続して複数相の巻き線16〜18を短絡しブレーキ状態を設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、直流モータの駆動制御装置に関するものである。
従来、ブラシレスモータなどの直流モータの駆動制御においては、例えば非特許文献1に記載されるようにPWM(pulse width modulation)制御による高い周波数でのスイッチングによって通電相の巻き線を流れる実質的な電流を制御することが行われている。このPWM制御による直流モータの駆動制御では、各PWM周期のオンデューティに相当する期間で駆動状態、オフデューティに相当する期間でフリー(惰性)状態となっている。
見城尚志、永守重信著「新・ブラシレスモータ」総合電子出版社、p.64−66
ところで、こうした直流モータの駆動制御では、例えば外力により同モータが押される状態になったときにモータは加速されてしまう。例えば、最大回転速度が10000rpmの直流モータに無負荷(外力なし)で50%のデューティ比(時比率)が設定されると、単純計算で回転速度は5000rpm(=10000rpm×50%)になる。しかしながら、外力により押されると、直流モータの回転速度は5000rpmよりも大きくなってしまう。特に、各PWM周期のオフデューティに相当する期間では、直流モータがフリー状態となっていることから、外力によって同モータが動かされてしまう。
つまり、直流モータは外力などの外乱に対して安定性が低いということになる。そして、外乱を監視しにくいシステムでは、外乱によって制御性が著しく損なわれ、直流モータの円滑な駆動が困難となる。一方、外乱を監視する場合であっても、制御システム自体が複雑になってその調整が煩雑になってしまう。
本発明の目的は、構成を複雑化することなく、外乱に対する直流モータの安定性を向上させることができる直流モータの駆動制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、運転状態に応じて複数相の巻き線の通電相が選択的に切り替えられて回転駆動される直流モータであって、該通電相の巻き線の一側端子を直流電源の第1極に接続固定するとともに、該通電相の巻き線の他側端子を該通電相の所定PWM(pulse width modulation)周期のオンデューティに相当する期間で該直流電源の第2極に接続して給電量をPWM制御する直流モータの駆動制御装置において、前記通電相の前記所定PWM周期のオフデューティに相当する期間で、非通電相の巻き線を前記直流電源の第1極に接続して前記複数相の巻き線を短絡しブレーキ状態を設定するブレーキ手段を備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の直流モータの駆動制御装置において、前記ブレーキ手段は、前記通電相の前記所定PWM周期のオフデューティに相当する期間の開始直後及び終了直前の少なくとも一方において、前記非通電相の巻き線と前記直流電源の第1極とを非接続にするデッドタイムを設定することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、回転子の回転位置を検出する検出手段と、前記検出された回転位置が目標回転位置に一致するように所定PWM周期のオンデューティを演算する演算手段と、複数相の巻き線と直流電源の第1極及び第2極との接続状態を切り替えるスイッチング手段と、前記スイッチング手段に制御信号を出力して、運転状態に応じて前記複数相の巻き線の通電相を選択的に切り替えさせ、該通電相の巻き線の一側端子を前記直流電源の第1極に接続固定させるとともに、該通電相の巻き線の他側端子を該通電相の所定PWM周期の前記演算されたオンデューティに相当する期間で該直流電源の第2極に接続させて給電量をPWM制御し、前記回転子を回転させる制御手段とを備える直流モータの駆動制御装置において、前記制御手段は、前記スイッチング手段に制御信号を出力して、前記通電相の前記所定PWM周期のオフデューティに相当する期間で、非通電相の巻き線を前記直流電源の第1極に接続させて前記複数相の巻き線を短絡させブレーキ状態を設定することを要旨とする。
(作用)
請求項1又は3に記載の発明によれば、通電相の所定PWM周期のオフデューティに相当する期間で、非通電相の巻き線が前記直流電源の第1極に接続されて前記複数相の巻き線が短絡され、ブレーキ状態が設定される。従って、通電相の所定PWM周期のオフデューティに相当する期間であっても直流モータのフリー状態が抑制され、外力などの外乱に対する直流モータの安定性が向上される。また、通電相の所定PWM周期のオフデューティに相当する期間で、非通電相の巻き線を前記直流電源の第1極に接続して前記複数相の巻き線を短絡する、極めて簡易な構成で直流モータの安定性が向上される。
請求項2に記載の発明によれば、前記通電相の前記所定PWM周期のオフデューティに相当する期間の開始直後及び終了直前の少なくとも一方において、前記非通電相の巻き線と前記直流電源の第1極とを非接続にするデッドタイムが設定される。従って、オンデューティに相当する期間である直流モータの駆動状態と、上記ブレーキ状態との切り替え時に前記複数相の巻き線が短絡されてしまうことがより確実に防止される。
以上詳述したように、請求項1乃至3に記載の発明では、構成を複雑化することなく、外乱に対する直流モータの安定性を向上させることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図1は、本発明が適用されるブラシレスモータシステムを示すブロック図である。同図に示されるように、このブラシレスモータシステムは、3相モータである直流モータとしてのブラシレスモータ11と、インバータ回路で構成されるモータドライバ12と、コントローラ13とを備えている。
上記ブラシレスモータ11は、固定子に所定角度ごとに巻装された1相巻き線16、2相巻き線17及び3相巻き線18を有している。そして、所定角度ごとに磁石が固着された回転子は、この固定子に囲まれるように軸支される。なお、1相巻き線16及び3相巻き線18の接続部、1相巻き線16及び2相巻き線17の接続部、2相巻き線17及び18の接続部は、それぞれU相端子11a、V相端子11b、W相端子11cとなっている。ブラシレスモータ11は、これらU相端子11a、V相端子11b、W相端子11cにおいて前記モータドライバ12と接続されている。
上記モータドライバ12は、例えばPNPトランジスタからなる第1スイッチング素子21,22,23と、NPNトランジスタからなる第2スイッチング素子24,25,26とを備えている。そして、上記U相端子11a、V相端子11b、W相端子11cは、それぞれ第1スイッチング素子21〜23のコレクタと接続されており、これらのエミッタを介して直流電源27の正極(第1極)と接続されている。また、上記U相端子11a、V相端子11b、W相端子11cは、それぞれ第2スイッチング素子24〜26のコレクタと接続されており、これらのエミッタを介して直流電源27の負極(第2極)と接続されている。これら第1及び第2スイッチング素子21〜26のベースは、それぞれ前記コントローラ13と接続されている。第1及び第2スイッチング素子21〜26は、コントローラ13からこれらのベースへと出力される制御信号UH,VH,WH,UL,VL,WLによりオン・オフ制御される。
なお、上記U相端子11a、V相端子11b、W相端子11cはそれぞれ、フライホイールダイオード28を介して直流電源27の正極と接続されており、フライホイールダイオード29を介して直流電源27の負極と接続されている。
上記コントローラ13は、上記制御信号UH,VH,WH,UL,VL,WLの出力により1相巻き線16、2相巻き線17及び3相巻き線18への給電を制御することでブラシレスモータ11の回転駆動を制御する。すなわち、コントローラ13には、ブラシレスモータ11の運転状態等を監視する各種状態信号が入力されている。また、コントローラ13には、ブラシレスモータ11の実回転位置θrを検出する角度センサ14が接続されている。コントローラ13は、上記制御信号UH,VH,WH,UL,VL,WLの出力によりU相端子11a、V相端子11b、W相端子11cのレベル(電位)を制御して、1相巻き線16、2相巻き線17及び3相巻き線18を流れる電流方向を順次切り替える通電相の選択的な切り替えを行ってブラシレスモータ11の回転駆動を制御する。また、コントローラ13は、上記通電相の切り替え制御に併せて、入力された状態信号から求めた目標回転位置θtと角度センサ14からの実回転位置θrとの偏差に基づき、例えばPID制御等の周知のフィードバック制御にてこれら回転位置が一致するように上記制御信号UH,VH,WH,UL,VL,WLをPWM制御してブラシレスモータ11の回転駆動を制御する。
ここで、コントローラ13による通電相の切り替え制御について、上記制御信号UH,VH,WH,UL,VL,WLに係る図2のタイミングチャートに基づき説明する。なお、同図ではハイレベルの制御信号によって対応するスイッチング素子がオンすることを表している。同図に示されるように、このブラシレスモータシステムでは、これら制御信号のレベルの組み合わせにより6つのパターン(相切替パターン)A〜Fが存在する。例えば、パターンAでは、制御信号UL,VHがハイレベルである。従って、パターンAでは、U相端子11aは第2スイッチング素子24を介して直流電源27の負極と電気的に接続され、V相端子11bは第1スイッチング素子22を介して直流電源27の正極と電気的に接続される。そして、1相巻き線16が通電相として選択され、2相巻き線17及び3相巻き線18が非通電相として選択される。
コントローラ13は、これらパターンA〜Fを順次切り替えることでブラシレスモータ11の回転駆動を制御する。なお、これらパターンA〜Fの各設定期間は、通電相のPWM制御の周期(所定PWM周期T)に比べて十分に長い、例えば数[ms]のオーダーとなっている。そして、各パターンでの通電相の巻き線16〜18に対して、以下に説明する態様でPWM制御が実行される。
図3は、上記制御信号UH,VH,WH,UL,VL,WLに係る本実施形態でのPWM制御態様を示すタイミングチャートである。同図では、パターンAの一部を時間的に拡大して示している。ここではパターンAを代表して説明するが、残りのパターンB〜Fでも同様であることはいうまでもない。
同図に示されるように、パターンAでは、コントローラ13により制御信号VHが常時ハイレベルに固定設定され、V相端子11b(一側端子)は第1スイッチング素子22を介して直流電源27の正極と電気的に接続された状態を維持する。一方、制御信号ULは、コントローラ13によりPWM周期Tごとに設定されるデューティAのオンデューティに相当する期間T1に対応してハイレベルに設定され、同期間T1においてU相端子11a(他側端子)は第2スイッチング素子24を介して直流電源27の負極と電気的に接続される。この期間T1において、その他の制御信号UH,WH,VL,WLが全てローレベルに設定されて非通電相の巻き線(17,18)に接続された第1スイッチング素子21,23及び第2スイッチング素子25,26が遮断されていることは従前と同様である。そして、この期間T1においてブラシレスモータ11は駆動状態に設定される。つまり、本実施形態では、直流電源27の負極側のデューティ設定で通電相のPWM制御を行う、いわゆるロー側駆動を採用している。
ここで、パターンAでは制御信号VL,WLが常時ローレベルに設定されることは従前と同様である。また、本実施形態では、制御信号UH,WHは、コントローラ13によりPWM周期Tごとに設定されるデューティBのオンデューティに相当する期間T2に対応してハイレベルに設定され、同期間T2においてU相端子11a及びW相端子11cはV相端子11bとともに第1スイッチング素子21,23を介して直流電源27の正極と電気的に接続される。この期間T2は、コントローラ13によりPWM周期Tごとに設定されるオフデューティに相当する期間T3(=T−T1)に重畳して同期間T3よりも所定時間αだけ短くなるように設定されている。すなわち、上記期間T2は、期間T3の開始時刻から所定時間α/2後に開始し、且つ、同期間T3の終了時刻(次のPWM周期Tの開始時刻)よりも所定時間α/2前で終了するように設定されている。
この期間T2では、U相端子11a、V相端子11b及びW相端子11cは全て直流電源27の正極と電気的に接続されることで短絡され、ブラシレスモータ11はブレーキ状態に設定される。ブラシレスモータ11にこのようなブレーキ状態を設定するのは、これがフリー状態となるオフデューティに相当する期間T3において、外力により押されてモータが加速することを抑制するためである。このとき、ブラシレスモータ11はPWM周期T内における極めて短い期間(高い周波数)で駆動状態とブレーキ状態とが繰り返される。なお、期間T3に対して期間T2の前後に所定時間α/2のデッドタイムを設定したのは、駆動状態からブレーキ状態への切り替え時に短絡することをより確実に抑制するためである。
次に、本実施形態における作用について図4に基づき説明する。なお、図4は、外力により押される状態での目標回転位置θt及びこれに対する実回転位置θrの推移を示すタイミングチャートであって、(a)は通電相のPWM周期Tのオンデューティに相当する期間に駆動を行うのみの従前(通常)の場合を示し、(b)はこれに併せて通電相のPWM周期Tのオフデューティに相当する期間にブレーキ設定を行う場合を示す。図4(a)(b)に示した回転位置は、PWM周期Tに比して十分に長い期間での推移を示している。
図4(a)から明らかなように、駆動を行うのみの通常の場合では、外力に押されることで目標回転位置θtに対し実回転位置θrがハンチングすることが確認される。そして、このハンチングがPWM周期Tに比べて長い周期を有する(低周波数になる)ことから、音・振動の発生原因になり得る。一方、図4(b)から明らかなように、駆動状態とブレーキ状態とを繰り返す本実施形態の場合では、目標回転位置θtに対し実回転位置θrがブレーキの影響で若干、小さくなることを除いて実回転位置θrは、外力に押されても概ね目標回転位置θtに沿って推移する。このときの目標回転位置θtと実回転位置θrとの偏差は、モータ制御に影響しない規定範囲内に収まることが確認されている。
ちなみに、外力が予測可能であれば、例えば特開平10−191682号公報などに記載される一般的なブレーキを行うことで上述のハンチングを防止することができるが、予測不能であれば対処できない。本実施形態では、基本的に従前のモータ制御(PID制御等)を流用したとしても、これに上述のブレーキ状態を設定するのみで外力の影響を抑制して回転位置の制御が可能となる。また、駆動状態とブレーキ状態とをPWM周期T内の非常に短い期間で繰り返すことで、音・振動の発生も抑制される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、通電相のPWM周期Tのオフデューティに相当する期間T3で、非通電相の巻き線が直流電源27の正極に接続されて複数相の巻き線16〜18が短絡され、ブレーキ状態が設定される。従って、通電相のPWM周期Tのオフデューティに相当する期間T3であってもブラシレスモータ11のフリー状態が抑制され、外力などの外乱に対するブラシレスモータ11の安定性を向上できる。また、通電相のPWM周期Tのオフデューティに相当する期間T3で、非通電相の巻き線を直流電源27の正極に接続して複数相の巻き線16〜18を短絡する、極めて簡易な構成でブラシレスモータ11の安定性を向上できる。すなわち、従前(既存)のPID制御等のシステム構成を流用した若干の変更でブラシレスモータ11の安定性を向上できる。
(2)本実施形態では、通電相のPWM周期Tのオフデューティに相当する期間T3の開始直後及び終了直前において、非通電相の巻き線と直流電源27の正極とを非接続にするデッドタイム(α/2)を設定した。従って、オンデューティに相当する期間T1であるブラシレスモータ11の駆動状態と、上記ブレーキ状態との切り替え時に複数相の巻き線16〜18が短絡されてしまうことをより確実に防止できる。
(3)本実施形態では、デッドタイムを所定時間(α/2)としたことで、例えばタイマなどで予め設定された計時に同期させるなど極めて簡易にデッドタイムの設定を行うことができる。
(4)本実施形態では、デューティ比が小さい低デューティのときなどブラシレスモータ11をゆっくりと動かしたいときには、駆動状態に対してブレーキ状態が長く設定されることで外力の影響が抑制され、ブラシレスモータ11は円滑にゆっくりとした動作を行うことができる。つまり、円滑、且つ、微少又は低速の動きを必要とする低いモータ出力では、ブレーキ状態の設定で高いロバスト性を確保することができる。
一方、デューティ比が大きい高デューティのときには、駆動状態に対してブレーキ状態が短く設定されることで高いモータ出力を得ることができる。つまり、ブレーキ状態の設定を行うようにしても、従前と同様に高いモータ出力を得ることができる。そして、高いモータ出力では、外力などの外乱の影響が抑制されることでロバスト性を確保することができる。
このように、モータ駆動のデューティ制御のみでロバスト性が確保されるため、既存のサーボ駆動制御(PID制御等)をそのまま使用することができ、高い汎用性を得ることができる。
(5)本実施形態において、ブレーキ状態に対応して複数相の巻き線16〜18を短絡するとき、ブレーキによるエネルギーによってこれらの電位が直流電源27の正極の電位よりも高くなれば、直流電源27に回生させることができ、直流電源27の電力損失を減少させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態においては、直流電源27の負極側で通電相の巻き線のPWM制御を行うロー側駆動を採用したが、直流電源27の正極側で通電相の巻き線のPWM制御を行うハイ側駆動を採用してもよい。いうまでもなく、この場合のブレーキ状態の設定では、直流電源27の負極側で巻き線16〜18を短絡させる。
・前記実施形態においては、スイッチング素子としていわゆるバイポーラトランジスタを採用したが、例えば電界効果トランジスタ(FET)であってもよい。
・前記実施形態においては、ブラシレスモータ11を3相モータとしたが、例えば6相モータなど3n(nは自然数)相モータであればよい。
・前記実施形態において、ブレーキ状態の設定等を行うコントローラ13を、デジタルコンピュータを中心に構成して各種制御をソフトウェア的に行ってもよい。あるいは、上記コントローラ13を、オペレーションアンプ等を組み合わせて構成し、各種制御をハードウェア的に行ってもよい。
・前記実施形態においては、デッドタイムを所定時間(α/2)に設定したが、例えばブラシレスモータ11の高速回転時と低速回転時とでデッドタイムの設定が異なるように変更してもよい。このようにブラシレスモータ11に対するブレーキ状態の設定を行うことで、より緻密な外乱の抑制を実現できる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)請求項2に記載の直流モータの駆動制御装置において、前記デッドタイムは所定時間に設定されることを特徴とする直流モータの駆動制御装置。この技術的思想によれば、デッドタイムの設定を、例えばタイマなどで予め設定された計時に同期させて行うことで極めて簡易に行うことができる。
(ロ)請求項2に記載の直流モータの駆動制御装置において、前記デッドタイムは運転状態に応じて変更設定されることを特徴とする直流モータの駆動制御装置。この技術的思想によれば、例えば直流モータの高速回転時と低速回転時とでデッドタイムの設定が異なるように変更してブレーキ状態を設定することで、より緻密な外乱の抑制を実現できる。
本発明の一実施形態を示すブロック図。 同実施形態の制御態様を示すタイミングチャート。 同実施形態の制御態様を示すタイミングチャート。 (a)(b)は、目標回転位置に対する実回転位置の推移を示すタイミングチャート。
符号の説明
11…直流モータとしてのブラシレスモータ、12…スイッチング手段としてのモータドライバ、13…ブレーキ手段、演算手段、制御手段を構成するコントローラ、14…検出手段としての角度センサ、16…巻き線としての1相巻き線、17…巻き線としての2相巻き線、18…巻き線としての3相巻き線、27…直流電源。

Claims (3)

  1. 運転状態に応じて複数相の巻き線の通電相が選択的に切り替えられて回転駆動される直流モータであって、該通電相の巻き線の一側端子を直流電源の第1極に接続固定するとともに、該通電相の巻き線の他側端子を該通電相の所定PWM(pulse width modulation)周期のオンデューティに相当する期間で該直流電源の第2極に接続して給電量をPWM制御する直流モータの駆動制御装置において、
    前記通電相の前記所定PWM周期のオフデューティに相当する期間で、非通電相の巻き線を前記直流電源の第1極に接続して前記複数相の巻き線を短絡しブレーキ状態を設定するブレーキ手段を備えたことを特徴とする直流モータの駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載の直流モータの駆動制御装置において、
    前記ブレーキ手段は、前記通電相の前記所定PWM周期のオフデューティに相当する期間の開始直後及び終了直前の少なくとも一方において、前記非通電相の巻き線と前記直流電源の第1極とを非接続にするデッドタイムを設定することを特徴とする直流モータの駆動制御装置。
  3. 回転子の回転位置を検出する検出手段と、
    前記検出された回転位置が目標回転位置に一致するように所定PWM周期のオンデューティを演算する演算手段と、
    複数相の巻き線と直流電源の第1極及び第2極との接続状態を切り替えるスイッチング手段と、
    前記スイッチング手段に制御信号を出力して、運転状態に応じて前記複数相の巻き線の通電相を選択的に切り替えさせ、該通電相の巻き線の一側端子を前記直流電源の第1極に接続固定させるとともに、該通電相の巻き線の他側端子を該通電相の所定PWM周期の前記演算されたオンデューティに相当する期間で該直流電源の第2極に接続させて給電量をPWM制御し、前記回転子を回転させる制御手段とを備える直流モータの駆動制御装置において、
    前記制御手段は、前記スイッチング手段に制御信号を出力して、前記通電相の前記所定PWM周期のオフデューティに相当する期間で、非通電相の巻き線を前記直流電源の第1極に接続させて前記複数相の巻き線を短絡させブレーキ状態を設定することを特徴とする直流モータの駆動制御装置。
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