JP2005118694A - プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理において、腐食性ガスが陽極ノズルに接触
することによって、短時間で腐食してしまい、長時間安定したフロンの分解処理ができな
かった。その結果、フロンガスの分解処理コストの増大を招くなど、満足した分解処理が
行われていなかった。
【解決手段】
フロンの分解処理中において分解処理空間で発生する腐食性ガスは、プラズマアークの絞
り込み制御することにより、陽極ノズル側へ逆流して陽極ノズルに接触するのが防止され、
安定したフロンの分解をすることができる。
【選択図】 図1
プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理において、腐食性ガスが陽極ノズルに接触
することによって、短時間で腐食してしまい、長時間安定したフロンの分解処理ができな
かった。その結果、フロンガスの分解処理コストの増大を招くなど、満足した分解処理が
行われていなかった。
【解決手段】
フロンの分解処理中において分解処理空間で発生する腐食性ガスは、プラズマアークの絞
り込み制御することにより、陽極ノズル側へ逆流して陽極ノズルに接触するのが防止され、
安定したフロンの分解をすることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理方法及びその装置に関する。
オゾン層は有害な紫外線を吸収することにより、生命を保護する大切な役割を果たして
いる。しかし、このオゾン層をクロロフルオロカーボン(フロン)等の化学物質が破壊す
ることが1970年代後半から問題視されるようになった。これらのほとんど分解されず
に成層圏に達し、そこで紫外線によってフロン等から解離した塩素原子がオゾンを破壊し
ている。また、強力な温室効果ガスでもあるため、これらを分解処理することが必要であ
る。これらの化学物質の分子内にフッ素、塩素、臭素等を含んだフロン、トリクロロメタ
ン、ハロン等の有機ハロゲン化合物は、冷媒、溶剤、消化剤等の幅広い用途に大量に使用
されている。これらの化合物は揮発性が高いため、未処理のまま、大気、土壌、水等の環
境に放出されやすい。従来の有機ハロゲン化合物(以下、フロンという)の処理技術とし
ては、廃棄物焼却炉のロータリーキルン法やセメントキルン法、フロンのみを分解処理す
るために開発された技術を用いる方法として、高温水蒸気分解法、プラズマ法等がある。
これらの技術については、モントリオール議定書締約国会合において承認されている。
いる。しかし、このオゾン層をクロロフルオロカーボン(フロン)等の化学物質が破壊す
ることが1970年代後半から問題視されるようになった。これらのほとんど分解されず
に成層圏に達し、そこで紫外線によってフロン等から解離した塩素原子がオゾンを破壊し
ている。また、強力な温室効果ガスでもあるため、これらを分解処理することが必要であ
る。これらの化学物質の分子内にフッ素、塩素、臭素等を含んだフロン、トリクロロメタ
ン、ハロン等の有機ハロゲン化合物は、冷媒、溶剤、消化剤等の幅広い用途に大量に使用
されている。これらの化合物は揮発性が高いため、未処理のまま、大気、土壌、水等の環
境に放出されやすい。従来の有機ハロゲン化合物(以下、フロンという)の処理技術とし
ては、廃棄物焼却炉のロータリーキルン法やセメントキルン法、フロンのみを分解処理す
るために開発された技術を用いる方法として、高温水蒸気分解法、プラズマ法等がある。
これらの技術については、モントリオール議定書締約国会合において承認されている。
プラズマ法では、プラズマアークに例えば処理すべきフロンとともに水(水蒸気)を送
り込んで反応させ、フッ化水素、塩化水素に分解処理する。そして、これら強酸性の腐食
性ガスを消石灰の水溶液(アルカリ水溶液)中に放出して中和、無害化し、塩化カルシウ
ムとフッ化カルシウムを生成し、CO2を大気に排出する。このように、プラズマ法によ
るフロンの無害化(分解処理)は、フロンを強酸性ガスとし、これを中和処理してしてC
O2を大気中に排出するというものである。
り込んで反応させ、フッ化水素、塩化水素に分解処理する。そして、これら強酸性の腐食
性ガスを消石灰の水溶液(アルカリ水溶液)中に放出して中和、無害化し、塩化カルシウ
ムとフッ化カルシウムを生成し、CO2を大気に排出する。このように、プラズマ法によ
るフロンの無害化(分解処理)は、フロンを強酸性ガスとし、これを中和処理してしてC
O2を大気中に排出するというものである。
図1は、このようなプラズマ法を利用した従来のプラズマによる有機ハロゲン化合物の
分解処理装置10の要部の概略構成縦断面図である。このものは、陰極(軸部)21と銅
製の陽極ノズル31の電極間に窒素などのプラズマガスを供給するように構成され、プラ
ズマガスをこの陽極ノズル31から噴出してその噴出先方に形成された有機ハロゲン化合
物の分解処理空間110に、所定の電圧を印加すると、プラズマアークPLを形成するよ
うに構成されている。そして、プラズマアークPLが形成される分解処理空間110には、
処理すべきフロンとともに水蒸気を送り込むように貫通穴115、116が設けられ、そ
れぞれに配管(図示せず)が接続されている。
分解処理装置10の要部の概略構成縦断面図である。このものは、陰極(軸部)21と銅
製の陽極ノズル31の電極間に窒素などのプラズマガスを供給するように構成され、プラ
ズマガスをこの陽極ノズル31から噴出してその噴出先方に形成された有機ハロゲン化合
物の分解処理空間110に、所定の電圧を印加すると、プラズマアークPLを形成するよ
うに構成されている。そして、プラズマアークPLが形成される分解処理空間110には、
処理すべきフロンとともに水蒸気を送り込むように貫通穴115、116が設けられ、そ
れぞれに配管(図示せず)が接続されている。
このような装置10においては、陰極21と、その下方に配置された銅製の陽極ノズル
31との間でパイロットアークを発生させる。そして、陰極と陽極ノズルの電極間に窒素
などのプラズマガスを供給し、この陽極ノズル31から下向きに噴出してその噴出先方の
有機ハロゲン化合物の分解処理空間110にプラズマアークPLを形成する。そして、こ
のようなプラズマアークPLにフロンとともに水蒸気を供給することによって分解処理す
るように構成されている。なお、図6に示したように、分解処理空間形成用ブロック11
1の下には、消石灰を混合撹拌してなる水溶液(アルカリ水溶液)121を収容した水槽
122が設けられ、この中に垂下状に立て管125を配管し、その下端部を液中で開口し
ておく。こうして分解処理されて発生したガス(フッ化水素、塩化水素)をその水溶液中
に排出し、排気ダクト130からCO2を大気に排出することで、上記したように中和、
無害化して処理するのである。
31との間でパイロットアークを発生させる。そして、陰極と陽極ノズルの電極間に窒素
などのプラズマガスを供給し、この陽極ノズル31から下向きに噴出してその噴出先方の
有機ハロゲン化合物の分解処理空間110にプラズマアークPLを形成する。そして、こ
のようなプラズマアークPLにフロンとともに水蒸気を供給することによって分解処理す
るように構成されている。なお、図6に示したように、分解処理空間形成用ブロック11
1の下には、消石灰を混合撹拌してなる水溶液(アルカリ水溶液)121を収容した水槽
122が設けられ、この中に垂下状に立て管125を配管し、その下端部を液中で開口し
ておく。こうして分解処理されて発生したガス(フッ化水素、塩化水素)をその水溶液中
に排出し、排気ダクト130からCO2を大気に排出することで、上記したように中和、
無害化して処理するのである。
ところが、上記のようなアークプラズマ法によるフロンガスの分解処理装置10では、
陽極ノズル31が短時間で腐食して消耗してしまうため、長時間安定した分解処理(分解
反応)が実現できないといった問題があった。その原因は次のようである。すなわち、上
記のようなプラズマによるフロンガスの処理装置では、フロンと水との反応により強酸性
かつ腐食性のガスが発生する。一方、陽極ノズル31は導電性及び熱伝導性から銅製のも
のとされる。なお、本明細書において銅製とは、銅を主成分とする合金製を含む。そして、
発生した腐食性ガスの一部が、フロンの分解処理空間110から電極側に流れて銅製の陽
極ノズル31に接触するためである。
陽極ノズル31が短時間で腐食して消耗してしまうため、長時間安定した分解処理(分解
反応)が実現できないといった問題があった。その原因は次のようである。すなわち、上
記のようなプラズマによるフロンガスの処理装置では、フロンと水との反応により強酸性
かつ腐食性のガスが発生する。一方、陽極ノズル31は導電性及び熱伝導性から銅製のも
のとされる。なお、本明細書において銅製とは、銅を主成分とする合金製を含む。そして、
発生した腐食性ガスの一部が、フロンの分解処理空間110から電極側に流れて銅製の陽
極ノズル31に接触するためである。
このように、上記した従来のプラズマ法によるフロンガスの分解処理技術では、その銅
製の陽極ノズルの寿命が短いため、頻繁にその交換をせざるを得ない。この結果、フロン
ガスの分解処理コストの増大を招くなど、決して満足のいく分解処理が行われていなかっ
た。
製の陽極ノズルの寿命が短いため、頻繁にその交換をせざるを得ない。この結果、フロン
ガスの分解処理コストの増大を招くなど、決して満足のいく分解処理が行われていなかっ
た。
本発明は、こうした問題点に鑑みてなされたもので、銅製の陽極ノズルの腐食を防止し
てその長寿命化を図り、長時間安定した分解反応を実現できるようにすることにある。
てその長寿命化を図り、長時間安定した分解反応を実現できるようにすることにある。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、陰極と銅製の陽極ノズルの電極間
にプラズマガスを供給し、該プラズマガスを該陽極ノズルから噴出してその噴出先方に形
成された有機ハロゲン化合物の分解処理空間にプラズマアークを形成し、該プラズマアー
クに有機ハロゲン化合物を水とともに供給することによって分解処理する、プラズマによ
る有機ハロゲン化合物の分解処理方法において、前記陽極ノズルと前記分解処理空間との
間で、前記プラズマガスの噴出方向を軸線としかつその軸線周りに前記プラズマアークを
絞り込み制御することにより、前記分解処理空間で発生する腐食性ガスが前記陽極ノズル
側へ逆流して該陽極ノズルに接触するのを防止することを特徴とする。
にプラズマガスを供給し、該プラズマガスを該陽極ノズルから噴出してその噴出先方に形
成された有機ハロゲン化合物の分解処理空間にプラズマアークを形成し、該プラズマアー
クに有機ハロゲン化合物を水とともに供給することによって分解処理する、プラズマによ
る有機ハロゲン化合物の分解処理方法において、前記陽極ノズルと前記分解処理空間との
間で、前記プラズマガスの噴出方向を軸線としかつその軸線周りに前記プラズマアークを
絞り込み制御することにより、前記分解処理空間で発生する腐食性ガスが前記陽極ノズル
側へ逆流して該陽極ノズルに接触するのを防止することを特徴とする。
そして、請求項2記載に記載した本発明は、陰極と銅製の陽極ノズルの電極間にプラズ
マガスを供給し、該プラズマガスを該陽極ノズルから噴出してその噴出先方に形成された
有機ハロゲン化合物の分解処理空間にプラズマアークを形成し、該プラズマアークに有機
ハロゲン化合物を水とともに供給することによって分解処理する、プラズマによる有機ハ
ロゲン化合物の分解処理装置において、前記陽極ノズルと前記分解処理空間との間に、前
記プラズマガスの噴出方向を軸線としかつその軸線周りに前記プラズマアークを絞り込み
制御するプラズマアーク絞り込み穴を備え、前記分解処理空間で発生する腐食性ガスが前
記陽極ノズル側へ逆流して該陽極ノズルに接触するのを防止可能に形成された腐食性ガス
逆流防止体を設けたことを特徴とする。
マガスを供給し、該プラズマガスを該陽極ノズルから噴出してその噴出先方に形成された
有機ハロゲン化合物の分解処理空間にプラズマアークを形成し、該プラズマアークに有機
ハロゲン化合物を水とともに供給することによって分解処理する、プラズマによる有機ハ
ロゲン化合物の分解処理装置において、前記陽極ノズルと前記分解処理空間との間に、前
記プラズマガスの噴出方向を軸線としかつその軸線周りに前記プラズマアークを絞り込み
制御するプラズマアーク絞り込み穴を備え、前記分解処理空間で発生する腐食性ガスが前
記陽極ノズル側へ逆流して該陽極ノズルに接触するのを防止可能に形成された腐食性ガス
逆流防止体を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、そのフロンの分解処理中において前記分解処理空間で発生する腐食性
ガスは、前記銅製の陽極ノズルと前記分解処理空間との間で、前記プラズマガスの噴出方
向を軸線としかつその軸線周りに前記プラズマアークを絞り込み制御することにより、前
記陽極ノズル側へ逆流して該陽極ノズルに接触するのが防止される。つまり、仮に、前記
陽極ノズルと前記分解処理空間との間で、前記プラズマアークを絞り込み制御しない場合
には、分解処理空間において発生する腐食性ガスはその一部が逆流して陽極ノズルに接触
する。これに対し、本発明では、前記プラズマアークが絞り込み制御されていることから、
分解処理空間において発生する腐食性ガスは前記陽極ノズル側へ逆流して該陽極ノズルに
接触することがない。このため、陽極ノズルの腐食が積極的に防止される。
ガスは、前記銅製の陽極ノズルと前記分解処理空間との間で、前記プラズマガスの噴出方
向を軸線としかつその軸線周りに前記プラズマアークを絞り込み制御することにより、前
記陽極ノズル側へ逆流して該陽極ノズルに接触するのが防止される。つまり、仮に、前記
陽極ノズルと前記分解処理空間との間で、前記プラズマアークを絞り込み制御しない場合
には、分解処理空間において発生する腐食性ガスはその一部が逆流して陽極ノズルに接触
する。これに対し、本発明では、前記プラズマアークが絞り込み制御されていることから、
分解処理空間において発生する腐食性ガスは前記陽極ノズル側へ逆流して該陽極ノズルに
接触することがない。このため、陽極ノズルの腐食が積極的に防止される。
前記手段において、腐食ガス逆流防止体における前記プラズマアーク絞り込み穴(以下、
アーク絞り込み穴又は単に絞り込み穴ともいう)は、絞られすぎると腐食ガス逆流防止体
にプラズマアークが冷やされてフロンを分解するのに必要なエネルギーを失ってしまう。
腐食ガス逆流防止体は、耐熱材で形成すればよいが、ガス逆流防止体台の内部に冷却液の
循環水路を備えたものにより間接的に冷却することによってプラズマアークを冷やすこと
なく腐食ガスの逆流を防止することができる。腐食ガス逆流防止体は、長時間(例えば1
00時間程度)の使用において熱による変形があるので、交換できることが良い。このよ
うな構造にすることで、容易に耐熱性が高められ、その形成が容易となり、コストの増大
を招かないためである。もっとも、前記腐食性ガス逆流防止体は、アルミナなどのセラミ
ック製としてもよいが、前記プラズマアーク絞り込み穴の内周面のみをセラミック材で形
成してもよい。
アーク絞り込み穴又は単に絞り込み穴ともいう)は、絞られすぎると腐食ガス逆流防止体
にプラズマアークが冷やされてフロンを分解するのに必要なエネルギーを失ってしまう。
腐食ガス逆流防止体は、耐熱材で形成すればよいが、ガス逆流防止体台の内部に冷却液の
循環水路を備えたものにより間接的に冷却することによってプラズマアークを冷やすこと
なく腐食ガスの逆流を防止することができる。腐食ガス逆流防止体は、長時間(例えば1
00時間程度)の使用において熱による変形があるので、交換できることが良い。このよ
うな構造にすることで、容易に耐熱性が高められ、その形成が容易となり、コストの増大
を招かないためである。もっとも、前記腐食性ガス逆流防止体は、アルミナなどのセラミ
ック製としてもよいが、前記プラズマアーク絞り込み穴の内周面のみをセラミック材で形
成してもよい。
本発明によれば、プラズマーアーク法による有機ハロゲン化合物の分解処理時において、
強酸性ガスなどの腐食性ガスが発生し、それが逆流して陽極ノズルに接触することが防止
されるため、陽極ノズルの侵食が防止される。このため、その分、安定してプラズマーア
ークを発生させることができ、分解処理の安定性の向上が図られる。そして、陽極ノズル
の交換回数を減らすことができるため、装置の取扱い性の向上及び処理コストの低減も図
られる。
強酸性ガスなどの腐食性ガスが発生し、それが逆流して陽極ノズルに接触することが防止
されるため、陽極ノズルの侵食が防止される。このため、その分、安定してプラズマーア
ークを発生させることができ、分解処理の安定性の向上が図られる。そして、陽極ノズル
の交換回数を減らすことができるため、装置の取扱い性の向上及び処理コストの低減も図
られる。
フロン分解処理時のプラズマアークの安定させるという目的をプラズマアークの絞り込
みを制御することにより、腐食ガスを陽極ノズルに接触させないということを実現した。
みを制御することにより、腐食ガスを陽極ノズルに接触させないということを実現した。
本発明の実施の例について図1〜図4を参照して詳細に説明する。図1は本発明のプラ
ズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理装置の要部の概略構成縦断面図、図2は図1の
要部拡大図、図3は図2をさらに要部を拡大した図、図4は腐食性ガス逆流防止体の斜視
図である。
ズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理装置の要部の概略構成縦断面図、図2は図1の
要部拡大図、図3は図2をさらに要部を拡大した図、図4は腐食性ガス逆流防止体の斜視
図である。
図中、11は本形態の分解処理装置の要部である。プラズマ発生部は、陰極に接続され
て上方が大径で下方が小径の円断面の軸状をなす垂下状の陰極軸部21と、陽極に接続さ
れてノズル穴30を備えた銅製の陽極ノズル31とからなっている。陽極ノズル31は、
横断面円形とされ、その上端寄り部位32は陰極軸部21の下端寄り部位の外径とほぼ同
一径の外径とされている。そして、陽極ノズル31の上端面35と、陰極軸部21の下端
面25とは微小な空隙を保持して対面状に配置されている。そして、陽極ノズル31は、
そのノズル穴30の軸線Gと陰極軸部21とが同軸状に配置されている。また、陽極ノズ
ル31のノズル穴30は、その上端寄り部がストレート穴とされその内径D1が直径1.
5mmとされ、ノズル穴30の下端寄り部位がストレート穴の下端から下向きに外広がり
テーパーをなしている。なお、テーパー角度αは、15度程度であり、ノズル穴30の下
端部の最大内径(直径)D2が6mmとされている。
て上方が大径で下方が小径の円断面の軸状をなす垂下状の陰極軸部21と、陽極に接続さ
れてノズル穴30を備えた銅製の陽極ノズル31とからなっている。陽極ノズル31は、
横断面円形とされ、その上端寄り部位32は陰極軸部21の下端寄り部位の外径とほぼ同
一径の外径とされている。そして、陽極ノズル31の上端面35と、陰極軸部21の下端
面25とは微小な空隙を保持して対面状に配置されている。そして、陽極ノズル31は、
そのノズル穴30の軸線Gと陰極軸部21とが同軸状に配置されている。また、陽極ノズ
ル31のノズル穴30は、その上端寄り部がストレート穴とされその内径D1が直径1.
5mmとされ、ノズル穴30の下端寄り部位がストレート穴の下端から下向きに外広がり
テーパーをなしている。なお、テーパー角度αは、15度程度であり、ノズル穴30の下
端部の最大内径(直径)D2が6mmとされている。
このような陽極ノズル31は、その外周部をリング板状の例えば真鍮製の陽極電極台4
1の中央の段付きの空穴43に導通を保持して嵌合状とされて固定されている。なお陽極
電極台41の中央の空穴は、その上部が円柱空穴状に拡径され、この拡径凹部45には、
陽極ノズル31の上端部位32と陰極軸部21の下端部を包囲するように、セラミック製
でリング状をなす電極包囲リング51がはめ込まれている。なお、この電極包囲リング5
1は所定厚さに形成され、プラズマガスがノズル穴30を旋回して通過するようにその外
周面と内周面とに旋回する向きに貫通する貫通穴53を適数備えている。この貫通穴53
は、後述するプラズマガス流路を介して電極間の空隙に旋回したプラズマガスを送りこみ、
陽極ノズル31から下向きにプラズマアークPLを形成するためのものである。
1の中央の段付きの空穴43に導通を保持して嵌合状とされて固定されている。なお陽極
電極台41の中央の空穴は、その上部が円柱空穴状に拡径され、この拡径凹部45には、
陽極ノズル31の上端部位32と陰極軸部21の下端部を包囲するように、セラミック製
でリング状をなす電極包囲リング51がはめ込まれている。なお、この電極包囲リング5
1は所定厚さに形成され、プラズマガスがノズル穴30を旋回して通過するようにその外
周面と内周面とに旋回する向きに貫通する貫通穴53を適数備えている。この貫通穴53
は、後述するプラズマガス流路を介して電極間の空隙に旋回したプラズマガスを送りこみ、
陽極ノズル31から下向きにプラズマアークPLを形成するためのものである。
そして、この陽極電極台41の上には、陰極軸部21を内挿状に保持してなる絶縁保持
部材61が載置状に配置され、陽極電極台41と陰極軸部21との絶縁を保持している。
ただし、平面視、その中心寄り部位の下面側には、前記した電極包囲リング51の外周面
及び上面を空間を保持して収容可能のリング状の凹部63が形成されている。そして、そ
の凹部63には電極包囲リング51の外周面及び上面と連通するように、前記したプラズ
マガス流路65が形成され、このプラズマガス流路65からプラズマガスを陽極ノズル3
1に向けて供給するように構成されている。なお、図示しないが、絶縁保持部材61の外
周面に開口するプラズマガス流路(用貫通孔)67の開口部には、プラズマガスの供給用
の配管が接続されている。
部材61が載置状に配置され、陽極電極台41と陰極軸部21との絶縁を保持している。
ただし、平面視、その中心寄り部位の下面側には、前記した電極包囲リング51の外周面
及び上面を空間を保持して収容可能のリング状の凹部63が形成されている。そして、そ
の凹部63には電極包囲リング51の外周面及び上面と連通するように、前記したプラズ
マガス流路65が形成され、このプラズマガス流路65からプラズマガスを陽極ノズル3
1に向けて供給するように構成されている。なお、図示しないが、絶縁保持部材61の外
周面に開口するプラズマガス流路(用貫通孔)67の開口部には、プラズマガスの供給用
の配管が接続されている。
陰極軸部21の軸線G上には、下端面25より1.6mmのハフニウム27が埋め込ま
れており、所定の電圧を印加することによって下端面25のハフニウム27と陽極ノズル
31で通電する。陰極軸部21と陰極電極台71及び陽極電極台41には図示しないが内
部に冷却液の循環水路を備え、常にそれぞれの電極を冷却している。また、この絶縁保持
部材61の上には、陰極軸部21に電気的に接続された陰極電極台71が載置するように
配置されている。こうして、陽極電極台41と、絶縁保持部材61、陰極電極台71等が
絶縁を保持して配置され、詳しくは図示しないが、適数のボルトによるボルト締めにより
気密状にして組み立てられている。なお、これらボルトにはの外周面には絶縁材が嵌めら
れており、後述する腐食性ガス逆流防止体91と陽極電極台41との絶縁が確保されてい
る。
れており、所定の電圧を印加することによって下端面25のハフニウム27と陽極ノズル
31で通電する。陰極軸部21と陰極電極台71及び陽極電極台41には図示しないが内
部に冷却液の循環水路を備え、常にそれぞれの電極を冷却している。また、この絶縁保持
部材61の上には、陰極軸部21に電気的に接続された陰極電極台71が載置するように
配置されている。こうして、陽極電極台41と、絶縁保持部材61、陰極電極台71等が
絶縁を保持して配置され、詳しくは図示しないが、適数のボルトによるボルト締めにより
気密状にして組み立てられている。なお、これらボルトにはの外周面には絶縁材が嵌めら
れており、後述する腐食性ガス逆流防止体91と陽極電極台41との絶縁が確保されてい
る。
このような陰極電極台71及び陽極電極台41はそれぞれ図示しない配線を介して、パ
イロットアーク発生用回路及びプラズマアーク発生用回路が形成されている。そして、各
回路に所定の電圧を印加することで、電極間にはパイロットアークが発生し、また、その
状態の下で絶縁保持部材61のプラズマガス流路65にプラズマガス(例えば窒素ガスを
12L/min)で送り込むと、それが電極包囲リング51の貫通穴53から電極間の空
隙を経て、陽極ノズル31から下向きに噴出され、その噴出方向を軸線としてプラズマア
ークPLが下向きに形成されるように構成されている。
イロットアーク発生用回路及びプラズマアーク発生用回路が形成されている。そして、各
回路に所定の電圧を印加することで、電極間にはパイロットアークが発生し、また、その
状態の下で絶縁保持部材61のプラズマガス流路65にプラズマガス(例えば窒素ガスを
12L/min)で送り込むと、それが電極包囲リング51の貫通穴53から電極間の空
隙を経て、陽極ノズル31から下向きに噴出され、その噴出方向を軸線としてプラズマア
ークPLが下向きに形成されるように構成されている。
さて次に、本発明の要旨とする腐食性ガス逆流防止体91について説明する。本形態で
は、腐食性ガス逆流防止体91は、ガス逆流防止体台92に自身のねじによって固定され、
ガス逆流防止体台92は陽極電極台41の下面に、絶縁プレート84を介して気密状に固
定されている。ガス逆流防止体台92は、図示しないが内部に冷却液の循環水路を備え、
腐食性ガス防止体91を間接的に冷却する。この腐食性ガス逆流防止体91は、ステンレ
ス合金製(例えばSUS316)からなり、外観は、一定厚さ(例えば15〜20mm)
の円柱状をなしている。ただし、陽極ノズル31のノズル穴30の軸線Gと同軸(同心)
にして上下に貫通する形で、プラズマガスの噴出方向を軸線としかつその軸線周りにプラ
ズマアークを絞り込み制御するためのプラズマアーク絞り込み穴96を備えている。この
プラズマアーク絞り込み穴(以下、絞り込み穴ともいう)96は、本例では、ストレート
穴で直径D3は6mmとされている。
は、腐食性ガス逆流防止体91は、ガス逆流防止体台92に自身のねじによって固定され、
ガス逆流防止体台92は陽極電極台41の下面に、絶縁プレート84を介して気密状に固
定されている。ガス逆流防止体台92は、図示しないが内部に冷却液の循環水路を備え、
腐食性ガス防止体91を間接的に冷却する。この腐食性ガス逆流防止体91は、ステンレ
ス合金製(例えばSUS316)からなり、外観は、一定厚さ(例えば15〜20mm)
の円柱状をなしている。ただし、陽極ノズル31のノズル穴30の軸線Gと同軸(同心)
にして上下に貫通する形で、プラズマガスの噴出方向を軸線としかつその軸線周りにプラ
ズマアークを絞り込み制御するためのプラズマアーク絞り込み穴96を備えている。この
プラズマアーク絞り込み穴(以下、絞り込み穴ともいう)96は、本例では、ストレート
穴で直径D3は6mmとされている。
またこの分解処理空間形成用ブロック111の内外周面に貫通するように、本例では上
下の位置においてそれぞれ貫通穴115、116が形成されている。そして、上の貫通穴
115には、分解処理空間110内に処理すべきフロンが供給されるように図示しない配
管が接続され、下の貫通穴116には、同処理空間内に水蒸気が供給されるように図示し
ない配管が接続されている。なお、分解処理空間形成用ブロック111の下には、従来と
同様に、詳しく図示しないが例えば、消石灰を混合撹拌してなる水溶液(アルカリ水溶液)
を収容した水槽122中に、垂下状にステンレス製の立て管125が延設配管されている。
そして、図示しないが、その立て管125の下端部の開口が例えば水槽の低部にて開口さ
れ、プラズマアークによってフロンが分解処理されて発生するガス(フッ化水素、塩化水
素)がその水溶液中に排出され、中和後、上方の図示しないダクトを介して大気に排出さ
れるようになっている。
下の位置においてそれぞれ貫通穴115、116が形成されている。そして、上の貫通穴
115には、分解処理空間110内に処理すべきフロンが供給されるように図示しない配
管が接続され、下の貫通穴116には、同処理空間内に水蒸気が供給されるように図示し
ない配管が接続されている。なお、分解処理空間形成用ブロック111の下には、従来と
同様に、詳しく図示しないが例えば、消石灰を混合撹拌してなる水溶液(アルカリ水溶液)
を収容した水槽122中に、垂下状にステンレス製の立て管125が延設配管されている。
そして、図示しないが、その立て管125の下端部の開口が例えば水槽の低部にて開口さ
れ、プラズマアークによってフロンが分解処理されて発生するガス(フッ化水素、塩化水
素)がその水溶液中に排出され、中和後、上方の図示しないダクトを介して大気に排出さ
れるようになっている。
このような本形態では、パイロットアーク発生用回路に所定の電圧を印加し、パイロッ
トアークを発生させる。そして、プラズマアーク発生用回路に所定の電圧を印加し、プラ
ズマガス(圧縮空気)を圧送してプラズマアークPLを発生させる。発生したプラズマア
ークPLは、プラズマアーク絞り込み穴96において、プラズマガスの噴出方向を軸線と
しかつその軸線Gの周りに絞り込み制御されると同時に、分解処理空間110内において
は図1,2に示した形状となる。すなわち、プラズマアークPLは、プラズマアーク絞り
込み穴96において括れるように絞り込み制御されているため、プラズマアークPLの基
部の外周面は絞り込み穴96の内周面に接触しており、分解処理空間110内において膨
拡している。
トアークを発生させる。そして、プラズマアーク発生用回路に所定の電圧を印加し、プラ
ズマガス(圧縮空気)を圧送してプラズマアークPLを発生させる。発生したプラズマア
ークPLは、プラズマアーク絞り込み穴96において、プラズマガスの噴出方向を軸線と
しかつその軸線Gの周りに絞り込み制御されると同時に、分解処理空間110内において
は図1,2に示した形状となる。すなわち、プラズマアークPLは、プラズマアーク絞り
込み穴96において括れるように絞り込み制御されているため、プラズマアークPLの基
部の外周面は絞り込み穴96の内周面に接触しており、分解処理空間110内において膨
拡している。
この状態の下で、分解処理すべきフロンと、水蒸気を分解処理空間形成用ブロック11
1の上下の貫通穴115、116から、それぞれ圧力、流量を調整して供給し、プラズマ
アークPLによって反応させる。こうして、供給されたフロンと水蒸気とが反応して、フ
ッ化水素、塩化水素及びCO2が発生し、発生したこれらのガスは、分解処理空間形成用
ブロック111の下に、図示しない消石灰を混合撹拌してなる水溶液中に、垂下状の立て
管125の下端部の開口から排出され、同水溶液中にて中和され、塩化カルシウムとフッ
化カルシウムを成生する一方、CO2が浮上して大気に排出され、フロンの無害化処理が
なされる。
1の上下の貫通穴115、116から、それぞれ圧力、流量を調整して供給し、プラズマ
アークPLによって反応させる。こうして、供給されたフロンと水蒸気とが反応して、フ
ッ化水素、塩化水素及びCO2が発生し、発生したこれらのガスは、分解処理空間形成用
ブロック111の下に、図示しない消石灰を混合撹拌してなる水溶液中に、垂下状の立て
管125の下端部の開口から排出され、同水溶液中にて中和され、塩化カルシウムとフッ
化カルシウムを成生する一方、CO2が浮上して大気に排出され、フロンの無害化処理が
なされる。
このようなフロンの分解処理過程のうち、分解処理空間110で発生する、フッ化水素
及び塩化水素の腐食性ガスは、従来の装置によれば、その一部ないし多くが、分解処理空
間110に露出する陽極ノズル31に接触するため、それの表面が短時間(例えば1時間
程度)で腐食し、侵食してしまう。これに対し、本形態ではプラズマアークPLの基部の
外周面は絞り込み穴96の内周面に接触しているため、その下の分解処理空間110内に
おいて発生する腐食性ガスは絞り込み穴96を逆流できないことから、陽極ノズル31に
接触しない。かくして、従来のような陽極ノズル31の侵食によるその寿命の低下が防止
される。因みに、上記形態において、腐食性ガス逆流防止体91を介することなく、つま
り銅製の陽極ノズル31を固定した陽極電極台41の下に、絶縁プレート84を介して分
解処理空間形成用ブロック111を直接組み付けてなる従来の装置における陽極ノズル3
1の下端面の侵食が1mmに達するまでの時間は1時間であったのに対し、本形態におけ
る陽極ノズル31の下端面の侵食が1mmに達するまでの時間は30時間であった。この
結果は本発明の効果を実証するものである。
及び塩化水素の腐食性ガスは、従来の装置によれば、その一部ないし多くが、分解処理空
間110に露出する陽極ノズル31に接触するため、それの表面が短時間(例えば1時間
程度)で腐食し、侵食してしまう。これに対し、本形態ではプラズマアークPLの基部の
外周面は絞り込み穴96の内周面に接触しているため、その下の分解処理空間110内に
おいて発生する腐食性ガスは絞り込み穴96を逆流できないことから、陽極ノズル31に
接触しない。かくして、従来のような陽極ノズル31の侵食によるその寿命の低下が防止
される。因みに、上記形態において、腐食性ガス逆流防止体91を介することなく、つま
り銅製の陽極ノズル31を固定した陽極電極台41の下に、絶縁プレート84を介して分
解処理空間形成用ブロック111を直接組み付けてなる従来の装置における陽極ノズル3
1の下端面の侵食が1mmに達するまでの時間は1時間であったのに対し、本形態におけ
る陽極ノズル31の下端面の侵食が1mmに達するまでの時間は30時間であった。この
結果は本発明の効果を実証するものである。
本発明において、腐食性ガス逆流防止体91の絞り込み穴96は、プラズマガスの噴出
方向を軸線Gとしかつその軸線周りにプラズマアークを絞り込み制御することができ、分
解処理空間110で発生する腐食性ガスが陽極ノズル31側へ逆流して該陽極ノズル31
に接触するのを防止できるものであればよい。したがって、絞り込み穴96の径や深さは、
発生するプラズマアークの径や長さに応じて設定すればよい。すなわち、絞り込み穴96
にて絞り込まれたプラズマアークPLと、発生した腐食性ガスがプラズマアークPLと絞
り込み穴96の聞から陽極ノズル31に向って逆流するのが防止できればよい。
方向を軸線Gとしかつその軸線周りにプラズマアークを絞り込み制御することができ、分
解処理空間110で発生する腐食性ガスが陽極ノズル31側へ逆流して該陽極ノズル31
に接触するのを防止できるものであればよい。したがって、絞り込み穴96の径や深さは、
発生するプラズマアークの径や長さに応じて設定すればよい。すなわち、絞り込み穴96
にて絞り込まれたプラズマアークPLと、発生した腐食性ガスがプラズマアークPLと絞
り込み穴96の聞から陽極ノズル31に向って逆流するのが防止できればよい。
前記形態では、腐食性ガス逆流防止体91をステンレス(例えばSUS316)製とし
たが、本発明においては、これに限定されるものではない。耐熱性のある金属であれば、
タングステン、モリブデン等の高融点金属で形成してもよいし、カーボン製としてもよい。
なお、腐食性ガス逆流防止体本体を金属製とし、絞り込み穴の内周面を形成する部位のみ
をアルミナなどのセラミック製としてもよい。
たが、本発明においては、これに限定されるものではない。耐熱性のある金属であれば、
タングステン、モリブデン等の高融点金属で形成してもよいし、カーボン製としてもよい。
なお、腐食性ガス逆流防止体本体を金属製とし、絞り込み穴の内周面を形成する部位のみ
をアルミナなどのセラミック製としてもよい。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない限りにお
いて適宜に設計変更して具体化できる。また上記においては、分解処理すべき有機ハロゲ
ン化合物をフロンの場合で説明したが、本発明では、これに限定されるものではない。分
解処理時に強酸性ガスなどの腐食性ガスが発生し、これが陽極ノズルを侵食することにな
る有機ハロゲン化合物の分解処理に広く適用できる。
いて適宜に設計変更して具体化できる。また上記においては、分解処理すべき有機ハロゲ
ン化合物をフロンの場合で説明したが、本発明では、これに限定されるものではない。分
解処理時に強酸性ガスなどの腐食性ガスが発生し、これが陽極ノズルを侵食することにな
る有機ハロゲン化合物の分解処理に広く適用できる。
11 プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理装置
21 陰極(陰極軸部)
31 銅製の陽極ノズル
91 腐食性ガス逆流防止体
96 プラズマアーク絞り込み穴
110 有機ハロゲン化合物の分解処理空間
PL プラズマアーク
G プラズマガスの噴出方向の軸線
21 陰極(陰極軸部)
31 銅製の陽極ノズル
91 腐食性ガス逆流防止体
96 プラズマアーク絞り込み穴
110 有機ハロゲン化合物の分解処理空間
PL プラズマアーク
G プラズマガスの噴出方向の軸線
Claims (3)
- 陰極と銅製の陽極ノズルの電極間にプラズマガスを供給し、該プラズマガスを該陽極ノ
ズルから噴出してその噴出先方に形成された有機ハロゲン化合物の分解処理空間にプラズ
マアークを形成し、該プラズマアークに有機ハロゲン化合物を水とともに供給することに
よって分解処理する、プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理方法において、前記
陽極ノズルと前記分解処理空間との間で、前記プラズマガスの噴出方向を軸線としかつそ
の軸線周りに前記プラズマアークを絞り込み制御することにより、前記分解処理空間で発
生する腐食性ガスが前記陽極ノズル側へ逆流して該陽極ノズルに接触するのを防止するこ
とを特徴とする、プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理方法。 - 陰極と銅製の陽極ノズルの電極間にプラズマガスを供給し、該プラズマガスを該陽極ノ
ズルから噴出してその噴出先方に形成された有機ハロゲン化合物の分解処理空間にプラズ
マアークを形成し、該プラズマアークに有機ハロゲン化合物を水とともに供給することに
よって分解処理する、プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理装置において、前記
陽極ノズルと前記分解処理空間との間に、前記プラズマガスの噴出方向を軸線としかつそ
の軸線周りに前記プラズマアークを絞り込み制御するプラズマアーク絞り込み穴を備え、
前記分解処理空間で発生する腐食性ガスが前記陽極ノズル側へ逆流して該陽極ノズルに接
触するのを防止可能に形成された腐食性ガス逆流防止体を設けたことを特徴とする、プラ
ズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理装置。 - 前記腐食性ガス逆流防止体の前記プラズマアーク絞り込み穴の内周面がセラミック製で
あることを特徴とする請求項2記載のプラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003357501A JP2005118694A (ja) | 2003-10-17 | 2003-10-17 | プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003357501A JP2005118694A (ja) | 2003-10-17 | 2003-10-17 | プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005118694A true JP2005118694A (ja) | 2005-05-12 |
Family
ID=34614370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003357501A Pending JP2005118694A (ja) | 2003-10-17 | 2003-10-17 | プラズマによる有機ハロゲン化合物の分解処理方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005118694A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007522935A (ja) * | 2004-02-20 | 2007-08-16 | ザ ビーオーシー グループ ピーエルシー | フッ素化化合物−含有ガス流を処理する方法及び装置 |
JP2007326089A (ja) * | 2006-06-07 | 2007-12-20 | Global Standard Technology Co Ltd | プラズマトーチを用いた廃ガス処理装置 |
KR100904663B1 (ko) * | 2007-08-07 | 2009-06-24 | 주식회사 케이피씨 | 플라즈마 아크 토치를 이용한 스크러버 |
KR101373196B1 (ko) * | 2011-08-30 | 2014-03-18 | 주식회사 아이지티 | 플라즈마를 이용한 폐가스 처리기 |
JP2014511756A (ja) * | 2011-03-18 | 2014-05-19 | パイロジェネシス・カナダ・インコーポレーテッド | オゾン破壊物質の蒸気プラズマアーク加水分解 |
KR101930486B1 (ko) * | 2017-02-20 | 2018-12-31 | (주)엔노피아 | 폐가스 처리를 위한 플라즈마 토치 |
-
2003
- 2003-10-17 JP JP2003357501A patent/JP2005118694A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007522935A (ja) * | 2004-02-20 | 2007-08-16 | ザ ビーオーシー グループ ピーエルシー | フッ素化化合物−含有ガス流を処理する方法及び装置 |
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KR100904663B1 (ko) * | 2007-08-07 | 2009-06-24 | 주식회사 케이피씨 | 플라즈마 아크 토치를 이용한 스크러버 |
JP2014511756A (ja) * | 2011-03-18 | 2014-05-19 | パイロジェネシス・カナダ・インコーポレーテッド | オゾン破壊物質の蒸気プラズマアーク加水分解 |
JP2019188397A (ja) * | 2011-03-18 | 2019-10-31 | パイロジェネシス・カナダ・インコーポレーテッド | オゾン破壊物質の蒸気プラズマアーク加水分解 |
KR101373196B1 (ko) * | 2011-08-30 | 2014-03-18 | 주식회사 아이지티 | 플라즈마를 이용한 폐가스 처리기 |
KR101930486B1 (ko) * | 2017-02-20 | 2018-12-31 | (주)엔노피아 | 폐가스 처리를 위한 플라즈마 토치 |
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