JP2005107470A - 光源装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 例えばシロッコファンよりなる送風ファン9が送風口13より送出する空気は、空気案内部材14内を経て、空気流入口7から反射鏡1の内方側の光源3の電極封止部に向けて集中的に吹き付けられ、この光源3の電極封止部を冷却する。
【選択図】 図4
Description
そして、このような画像表示装置においては、近年、表示画像の高輝度化が強く要請されている。表示画像を高輝度化するには、放電管光源の光出力を上げる必要があり、近年、放電管光源の高出力化が図られている。そのため、このような画像表示装置においては放電管光源の冷却能力が重要な問題となっている。
従来の光源装置においては、軸流ファンを用いて、外気を導入してこの外気を放電管光源の周囲に導いてこの放電管光源を冷却することが行われている。軸流ファンは、いわゆるプロペラ状のファンのことであり、回転軸に平行な方向に送風するファンのことである。
また、近年は、シロッコファンを用いて冷却を行うようにした光源装置も提案されている。シロッコファンは、多数の羽根(フィン)を有する円筒体を回転させ、回転軸から遠心方向に吐き出される空気流をスクロールケーシングで回収して排気口から排気させる構成のファンである。
例えば、特開2001−125195号公報には、冷却用のファンにより送風された空気を、導風路を介して、凹面反射鏡(リフレクタ)の内部に送風するようにした光源装置が記載されている。
また、本発明に係る光源装置においては、前記空気流入口と前記送風ファンの送風口との間の流線に沿う方向における最大距離が、該送風ファンの送風口の該送風ファンの厚み方向の口径程度以下となっていることが好ましい。
さらに、この光源装置においては、前記距離は、前記口径の3倍以下であることが好ましい。この光源装置においては、これらの構成により、送風ファンにより放電管光源を効率良く冷却することができる。
また、この光源装置においては、前記送風ファンが送風口より送出する空気は、前記空気制御ユニット内の整流板によって、前記光源の前記所定部分に向けて集中して吹き付けられることが好ましい。
この光源装置においては、送風ファンによる送風方向の中心が光源の前記所定部分となっていることにより、効率良く冷却を行うことができる。
前記空気流入口から前記所定部分に至る流線は、前記空気流入口の近傍及び前記所定部分の近傍を除いて、前記空気流入口と前記所定部分を結ぶ直線にほぼ平行であることが好ましい。
図1乃至図3は、本発明に係る光源装置の外観を異なった方向から示した斜視図及び側面図である。
この光源装置は、図2に示すように、凹面状に形成され前端部が開口端となされた反射鏡(リフレクタ)1を備えている。この実施の形態においては、この反射鏡1は、回転楕円面からなる楕円鏡である。この反射鏡1は、放物面鏡であってもよい。図4は、図3で示した光源装置の放電管光源3の中心を通る光軸を含む水平面での断面図である。
この放電管光源3は、発光部が略々球状に膨出拡径された円筒状の硝子チューブを有して構成されている。この硝子チューブは、密封されており、超高圧水銀ランプでは、水銀等が、メタルハライドランプでは、水銀の他に沃化物ガスやハロゲン化物ガス等が、キセノンランプでは、キセノンガスが封入されている。この硝子チューブの両端部は電極封止部となっており、この両端部に口金3a及びリード線3bが取付けられている。リード線3bは、硝子チューブ内に挿入されており、硝子チューブ内において、モリブデン箔3cを介して、陰極3dに接続されている。また、口金3aは、硝子チューブ内のモリブデン箔3eを介して、陽極3fに接続されている。これら陰極3d及び陽極3fは、発光部において両端側から互いに対峙しており、これら陰極3d及び陽極3f間で放電が起こることにより、発光する。
また、上記反射鏡1の後端部の開口が、後端部排気口30となっており、後述するように、この後端部排気口30より一部の冷却風が外へ排出されるようになっている。またこのソケット2の外側には、例えば軸流ファン32が設けられており、上記ソケット2に対して送風することにより、上記後端部排気口30より排出された冷却風を系外へ放出するようになっている。
このランプボックス4は、放電管光源3より発せられ反射鏡1により反射された光の光路となる部分に開口部5を有し、この開口部5内にコリメータレンズ6を備えている。コリメータレンズ6は、透明材料からなる凹レンズである。このコリメータレンズ6は、反射鏡1の断面が楕円の場合にはこの反射鏡1に反射されてこの反射鏡1の第2焦点に向かう光を平行光束にする。なお、反射鏡1が放物面鏡である場合には、開口部5内には、このコリメータレンズ6に代えて、透明な平行平面板を設けることとなる。
このシロッコファン9は、図4に示すように、ケース10内に回転可能に支持され複数の放射状の羽根を有するフィン11を有しており、このフィン11をモータ等によって回転操作される。このフィン11の回転により、このフィン11をなす各羽根の間の空気は、遠心力によってケース10の外周側に押し出されるとともに、このケース10の側面部に設けられた送風口13を介して、このケース10の外方側に送出される。そして、ケース10内には、図4中の矢印Bで示すように、フィン11の中心部分に対応して形成された吸気口12を介して、外方の空気が吸入される。
すなわち、シロッコファン9は、反射鏡1の前端部より前方の側面に設置されており、反射鏡1の前端部とシロッコファン9の送風口13とが対向している。したがって、図3中矢印Aで示す反射鏡1に反射されて出射する光束の方向と、図3中矢印Cで示すシロッコファン9の排気方向とは、互いに平行であって、かつ、対向する方向となっている。なお、シロッコファン9の長手方向は、必ずしも反射鏡1に反射されて出射する光束の方向に平行である必要はない。
さらに、空気流入口7とシロッコファン9の送風口13との間の空気の流線に沿う方向における最大距離は、シロッコファン9の送風口13のシロッコファン9の厚み方向の口径の3倍以下であることが好ましい。
図7は、シロッコファン9の形状を示す斜視図である。
この図7に示すように、シロッコファン9により送出された空気は、ダクト14内に設けられた第1乃至第4の仕切壁15,16,17,18からなる空気制御ユニット34により、風向きの方向をあまり曲げられることなく整風され、それ以外の損失を受けることなく、直接に、反射鏡1内の放電管光源3のモリブデン箔3cがある部分の付近、すなわち、放電管光源3の所定部に集中して吹き付けられる。これら仕切壁からなる空気制御ユニット34は、反射鏡1の前端部の開口に略々接している。
なお、放電管光源3のうち、略々球状のバルブ(発光部)は、発光メカニズムが完遂できるような適切な高温に保つ必要があるが、逆に、陽極あるいは、陰極を中に含む両側棒状部(電極封止部)は、電極封止上の要請により、積極的な冷却が必須となる。そのうち、陽極は、反射鏡1が冷却作用を及ぼすため、先端側となる陰極部分を効率良く冷却することが重要となる。
空気制御ユニット34の形状の例としては、第1の実施の形態として、図4、図6及び図7に示すものがある。この空気制御ユニット34は、第1乃至第4の仕切壁15,16,17,18から構成されている。第1及び第2の仕切壁15,16により、空気のZ−Y面内の方向制御を行い、第3及び第4の仕切壁17,18により、空気のX方向の制御を行っている。
図8は、第1及び第2の仕切壁15,16の形状を示す断面図である。
この実施の形態においては、第2の仕切壁16の先端側が、図8に示すように、内部に向かって折り曲げられている。この折り曲げ部分19と、第1の仕切壁15とは、略々平行となっており、これらの間で、Z−Y平面内(図1,2)での送風方向が制御される。
これにより、放電管光源3の両端の電極封止部は十分に冷却されることになり、また中央のバルブ(発光部)も拡散的に広がる冷却風、及び渦巻状に旋回する冷却風に取り囲まれて、電極封止部よりも弱められた冷却風によって冷却されることになる。
この空気制御ユニット34aの第2の実施の形態としては、図9に示すように、第2の仕切壁16aの形状を、「へ」の字のように、中間部を内方側に屈曲させた構造が考えられる。第2の仕切壁16aの先端側部分20と、第1の仕切壁15とは、略々平行となっており、これらの間で、Z−Y平面内(図1,2)での送風方向が制御される。
なお、第3及び第4の仕切壁17,18でX方向(図1,2)の制御を行うことは、上述の第1の実施の形態と同様であり、第3の仕切壁17を光軸OAに対して5度程度傾斜させていることも同様である。
この空気制御ユニット34bの第3の実施の形態においては、図11及び図12に示すように、第2の仕切壁16bは、上述の第2の実施の形態と同じあるが、少なくても1個の整流板21を有している。そして、第3の仕切壁17bは、図6に示す第3の仕切壁17とは異なり、光軸OAに平行となされている。これは、整流板21によって、シロッコファン9のフィン11の回転による接線方向の成分の整風が実現されており、第3の仕切壁17bに角度をつける必要がなくなるからである。この目的を達成するために整流板21の所定部分側の端部の接線が所定部分方向を向く整流板21が配置される。図11及び図12では空気制御ユニット34b内に1つの整流板21を設けて、この内部を上下に完全に2つに分離している。
図13は、空気制御ユニット34cの第4の実施の形態を有する光源装置の分解斜視図、図14は図13に示す空気制御ユニット34cの送風口の構成を示す斜視図、図15はシロッコファンの送風口の風量の第1のシミュレーションを示す図、図16はシロッコファンの送風口の風量の第2のシミュレーションを示す図、図17は第4の実施の態様を示す概略断面図、図18は冷却風の流れを示す斜視図である。
ここでは空気制御ユニット34c内に複数の整流板を設けて、この長さや取り付け位置を適正化している。
この場合、各流路42a、42b、42c内を流れる各風量が適切な分布となるように各整流板40a、40bの上下方向の取り付け位置や各整流板40a、40bの長さ、或いは上流側端部の位置を適切に設定する。
図示例では下段の整流板40bの上流側端部40b’の位置を、上段の整流板40aの上流側端部40a’よりも僅かに、例えば数mm程度だけ長く設定しており、各流路42a〜42cに対して風量を適切に分配し得るようになっている。第3の仕切壁17cは、上述の第3の実施の形態と同じように、光軸OAに平行となされている(図15)。
そして、送風口13より吹き出された冷却風を放電管光源3側へ案内する空気制御ユニット34内に整流板40a、40bを上述のように設ける。この時、例えば上段の整流板40aの長さを少し短くして、その上流側端部40a’を送風口13より少し後退させて設け、逆に下段の整流板40bの長さを少し長くして、その上流側端部40b’を送風口13の内部に少し食い込むように延長させて設ける。これにより、例えば風量が少なくなりがちな最下段の流路42cに流れる風量を、例えば、通常よりも増加させることができる。このように整流板40a、40bの長さや上流側端部40a’、40b’の位置を調整することで、各流路42a〜42cに流れる風量を適宜変更することができる。
この場合、吹き出し風の勢力中心の仰角θ(図17参照)は、例えば、15〜19度程度である。尚、図中の矢印の大きさは風量の大きさに比例している。この場合には、例えば、下段側の整流板40bの上流側端部40b’を僅かに延ばしているが、中央の流路42b内へ誘導される風量が最も多く、上下側の流路42a、42c内へ誘導される風量が共に少なくなっている。
このようにして、空気流入口7より反射鏡1内へ流れ込む風量の分布を変えることができる。この風量の分布は、各流路42a〜42c内の風量をほぼ等しくするようにしてもよいし、上下段側の流路42a、42cの風量が共に多く等しくなるようにしてもよいし、下段側の流路42a、或いは下段側の流路42c内の風量が他の流路の風量よりも最も多くなるように設定してもよい。このように制御することにより、例えば反射鏡1の内面に当たった冷却風の形成する渦巻きの方向や流速等を最適に設計することができる。
そして、例えば風量分布の関係を、”流路42b<流路42c<流路42a”の関係に設定することにより、バルブ(発光部)へ直接当たる冷却風は弱められ、勢力の強い流路42c、42aからの冷却風の多くは反射鏡1の内壁に沿って進んでバルブの反対側でぶつかり合ったりする。その際、下段の整流板40bを長めにしたり、上段の整流板40aを短めにしたりすることにより得られた最下段の流路42cからの冷却風が、上段の流路42aからの冷却風よりも勢力が強めになるように設定した場合は、両冷却風がぶつかり合った後、勢力の強い方の冷却風によって押され、反射鏡1の内壁に沿ってバルブの周辺に渦を巻くようにして旋回し、多くは前方の排気口8より外へ排出され、残りは反射鏡1の後端部に設けた後端部排気口30より排出される。
ここで、図18は冷却風の流れを示す斜視図であり、図19は渦巻き状態に流れる冷却風の一部の流れを模式的に示す斜視図である。図19(A)はダクト14(図19(B)参照)の空気出口下側から出た冷却風の流れを示しており、放電管光源3に下側を通過しており、また、図19(B)はダクト14の空気出口上側から出た冷却風の流れを示している。両冷却風は、共に放電管光源3の前面からみて時計回り方向に渦を巻いて後端部排気口30(図4参照)より外へ排出されている。
このように構成した場合にも、空気流入口7より送出された冷却風は、放電管光源3の先端部の電極封止部(陰極)に集中的に当たってこれを冷却し、そして、この冷却風は反射鏡1の内面に当たってこの内面に沿って渦巻状に旋回しつつ多くの冷却風は前方の排気口8より排出され、残りの冷却風は放電管光源3の基端部の電極封止部(陽極)を冷却しつつ後端部排気口30より排出されることになる。これにより、放電管光源3の両端の電極封止部は十分に冷却されることになり、また中央のバルブ(発光部)も拡散的に広がる冷却風、及び渦巻状に旋回する冷却風に取り囲まれて、電極封止部よりも弱められた冷却風によって冷却されることになる。
また上述のように、放電管光源3のバルブ(発光部)への直接流を弱くすると共に、冷却風の渦巻きを適正に生ぜしめることにより、このバルブを過度に冷却することなく、このバルブの上下の温度差が少なくなるように温度制御でき、従って、プロジェクターの姿勢を天地逆にして設置しても大きな温度バランスを崩すことなく、安定的な点灯が維持でき、設置の自由度も向上させることができる。
図20は、反射鏡1内において、光軸を含む断面上における風の流れの位置を計測した結果を示す側面図である。図21は、反射鏡1内において、図20中の線分Eで示す光軸を含む断面上における流速を計測した結果を示すグラフである。図21のグラフにおいて、横軸上の位置の距離、例えば、位置“1”と位置“9”との距離は約0.3mmである。
図20に示すように、位置“9”光軸近傍に位置し、位置“1”と位置“18”が断面Eと反射鏡1との交点にほぼ対応する。すなわち、これらの結果から、シロッコファン9が送風口13より送出する空気は、ダクト14内の各仕切板15,16,17,18によって、空気流入口7から放電管光源3の前記所定部分へ向かう流線に沿う流速(図20の位置“16”に対応)が、その周辺の流線に沿う流速よりも大きくなっていることがわかる。また、この計測結果に示されるように、シロッコファン9から約2m/secの速さの風が出ると放電管光源3の電極封止部sに、効率的に、約2m/sec(位置“16”)の風が当たっていることがわかる。さらに、図20から分かるように、空気流入口21から放電管光源3の前記所定部分に至る流線は、空気流入口21の近傍及び前記所定部分の近傍を除いて、空気流入口21と前記所定部分を結ぶ直線にほぼ平行である。
尚、上記各実施の態様では、空気制御ユニット34内の各整流板21、42a、42bはこの内部を完全に仕切る、或いは分割するように形成したが、これに限定されず、空気制御ユニット34内の幅方向の途中まで形成し、いわば片持ち支持させるようにして整流板を形成するようにしてもよい。
3 放電管光源(光源)
4 ランプボックス
6 コリメータレンズ
7 空気流入口
9 シロッコファン(送風ファン)
13 送風口
14 ダクト
30 後端部排気口
34、34a、34b、34c 空気制御ユニット
40a、40b 整流板
Claims (7)
- 凹面状に形成され前端部が開口端となされた反射鏡と、
前記反射鏡の焦点位置に発光部を位置させて支持された光源と、
前記反射鏡の前端部に取付けられてこの前端部を閉蓋するとともに、側面側に空気流入口を有し、少なくとも前記光源より発せられ前記反射鏡により反射された光の光路となる部分が透明となされた蓋状部材と、
前記蓋状部材の空気流入口の前方位置であって前記光源より発せられ前記反射鏡により反射された光の光路を遮らない位置に配置され、送風口を前記空気流入口に向けている送風ファンと、
前記送風ファンの送風口と前記蓋状部材の空気流入口とをつないでいる空気制御ユニットを備え、
前記送風ファンが送風口より送出する空気は、前記空気制御ユニットを経て整調された後、前記蓋状部材の空気流入口から前記反射鏡の内方側の前記光源の所定部分に向けて吹き付けられ、前記所定部分を冷却することを特徴とする光源装置。 - 前記空気制御ユニットの内部には、単数、或いは複数の整流板が設けられることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
- 前記送風ファンが送風口より送出する空気は、前記空気制御ユニット内の整流板によって、空気流入口から前記所定部分へ向かう流線に沿う流速が、その周辺の流線に沿う流速よりも大きいことを特徴とする請求項2記載の光源装置。
- 前記空気流入口からの空気が集中的に吹き付けられる部分は前記光源の電極封止部であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光源装置。
- 前記送風ファンの送風口より空気を送出する方向は、前記光源より発せられ前記反射鏡により反射された光の出射方向と反対側であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光源装置。
- 前記空気流入口から前記所定部分に至る流線は、前記空気流入口の近傍及び前記所定部分の近傍を除いて、前記空気流入口と前記所定部分を結ぶ直線にほぼ平行であることを特徴とする請求項1、請求項2のいずれかに記載の光源装置。
- 前記反射鏡の後端部側で前記光源の他方の電極封止部を支持すると共に前記反射鏡の基端部には後端部排気口が設けられており、前記所定部分に向けて吹き付けられた風は、前記反射鏡に当たった後に前記反射鏡の内壁に沿って渦を巻きながらその一部は前記後端部排気口から排出されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光源装置。
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