JP2005080301A - 動画像符号化方法および動画像復号化方法 - Google Patents

動画像符号化方法および動画像復号化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 低ビットレートであっても、フィルムグレインや高周波成分が多い部分等を甦らせて再現性を向上させることができる動画像符号化方法および動画像復号化方法を提供する。
【解決手段】 動画像符号化装置100は、入力画像を符号化して符号列を生成する符号化部110と、少なくとも1つのマクロブロックのフィルムグレイン成分を選択して代表パターンとし、この代表パターンを符号化するフィルムグレイン符号化部130とを備える。一方、動画像復号化装置200は、符号列を復号化して復号化画像データを生成する復号化部210と、代表パターンおよび付加情報に基づいて重畳パターンを生成するフィルムグレイン生成部230と、復号化画像データと重畳パターンとを合成する合成部240とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、動画像を構成する各ピクチャをブロック単位で符号化する動画像符号化方法、および符号化された符号列を復号化する動画像復号化方法に関する。
フィルム動画像は、フィルムの写真乳剤の中に分散されているハロゲン化銀結晶により構成されている。写真フィルムに記録される各画像は、ハロゲン化銀結晶を感光させて現像することによって生成される。カラー画像では、現像の後に銀は化学的に除去される。しかし、銀結晶の構造は、現像後も小さな色素の粒子として残る。銀結晶は乳剤の中で不規則な形をしているため、その粒子は画像の中でも不規則に形成され散らばっている。認知できる粒子構造のことをフィルムグレイン(フィルム粒子)といい、例えば図27に示すような粒子構造である。
動画像再生を見ている人は、0.002mmからその10分の1程度の大きさの粒子ひとつひとつには気がつかない。しかし、粒子のかたまりは認知し、それがフィルムグレインだと確認できる。
生成された画像の解像度を上げると、それにつれてフィルムグレインの認知度も上がる。特に、映画再生や高解像度ビデオ画像においては、フィルムグレインははっきりと認知できる。一方、標準的なテレビ画像やもっと小さいテレビ表示形式においては、フィルムグレインはあまり目立たない。
ところで、動画像を用いたアプリケーションへは、テレビ電話通信やテレビ会議からDVD(Digital Versatile Disk)やデジタルテレビに至るまで、どんどん増えてきている。動画像を送信したり記録したりする際、大量のデータを周波数帯域の限られた従来の伝送チャネルを通じて送信したり、データ容量の限られた従来の記憶メディアに保存したりしなくてはならない。デジタルデータを従来のチャネルやメディアで送信したり保存したりするには、デジタルデータの圧縮は必要不可欠である。
動画像データを圧縮するために、多くの動画像符号化規格が開発されている。例えば、H.26xと呼ばれるITU‐T(国際電気通信連合 電気通信標準化部門)規格、MPEG‐xと呼ばれるISO(国際標準化機構)/IEC(国際電気標準会議)規格などがある。最新かつ先進のビデオ符号化規格は、H.264もしくはMPEG‐4 AVCと呼ばれるものである。
こういった規格の基礎となる符号化のアプローチは主に以下のような段階を踏んで行われる。まず、動画像を構成するピクチャがいくつかの画素の固まりであるブロック単位でデータ圧縮されるように、各ピクチャをブロックに分割する。次に、動画像データの各ブロックを空間領域から周波数領域へと変換し、得られた変換係数を量子化し、量子化された変換係数をエントロピー符号化することによって、ピクチャの空間的な冗長性を減少させる。さらに、他のピクチャのブロックとの時間的相関性を利用して、他のピクチャとの変化量だけを符号化する。これは、動き検出・補償の技術を使って行われる。
様々な動画像圧縮技術の中でも最も効果的なものとして、いわゆるハイブリッド符号化技術が知られている。ハイブリッド符号化技術は、時間的・空間的圧縮技術を統計的符号化と結びつけたものである。ここでは、動き補償、離散コサイン変換(DCT)、DCT係数の量子化、可変長符号化(VLC)といった技術を使用する。動き補償は、対象ピクチャと符号化済みピクチャとの間の画像の動きを決定し、決定した動きから対象ピクチャを予測して、対象ピクチャとその予測ピクチャとの差異を表す差分画像を生成するものである。
このような動画像圧縮において、ビットレートを下げて符号化を行うと、フィルムグレインが削除されてしまい、フィルムグレインによる映画独特の質感が失われるという問題がある。一般に動画像圧縮では情報量削減のために画像の高域成分を除去するが、フィルムグレインは高精細成分であり高域成分信号であるため、圧縮処理によって除去されてしまう。
そこで、フィルムグレイン情報を画像内容とは別に処理するひとつの方法として、フィルムグレイン情報をビデオシーケンスから取り除き、所定のフィルムグレインモデルに基づきフィルムグレイン情報をパラメータ化し、統計的フィルムグレインパラメータを送信して符号化動画像データに追加することが考えられる。フィルムグレインパラメータは、MPEG−4 AVC方式ではSEI(Supplemental Enhancement Information)の形で送信することができる。現在の動画像符号化規格のSEIモードでは、符号化ピクチャ内での表示能力を提供するために、送信するビットストリームの追加情報を含ませている。現在では、SEI情報は、ピクチャフリーズ、ピクチャスナップショット、ビデオ分割、プログレッシブリファインメント、キー入力を提供している。これらのオプションは、サポート機能を備えたデコーダと、ビットストリーム内での機能性の提供を目的としている。
図28は、フィルムグレインパラメータ送信の概要を示すブロック図である。符号化装置700に入力された動画像データは、フィルムグレイン除去フィルタ701に送られ、フィルムグレインが動画像データから取り除かれる。フィルムグレインが取り除かれた動画像データは、符号化部702によって標準的な動画像符号化プロセスを施される。符号化動画像データは符号列(符号化ビデオストリーム)として、対応する復号化装置800に送信される。
ここでは、フィルムグレイン除去フィルタ701は、動き補償された時間的メディアンフィルタによって実現される。フィルムグレインは不規則な構造をしているため、動きがない限り時間的メディアンフィルタを使って画像シーケンスから簡単に取り除くことができる。画像内容に動きを含むビデオシーケンスの場合はさらに高度なアプローチが必要である。そのため、動き補償した時間的メディアンフィルタは、ピクチャからピクチャへと動きを追って、それぞれの画像内容をフィルタリングし、フィルムグレインを取り除く。
フィルムグレイン情報が取り除かれた動画像データは既存の動画像符号化規格のいずれかに従って符号化されるが、フィルムグレイン情報はフィルムグレインパラメータ化部703に送られて、統計的モデルに従ってフィルムグレインがパラメータ化される。
このフィルムグレインのパラメータ化では、元の信号フォーマットによってカラー変換及び/または画素補間を伴うことも可能である。典型的な例として、フィルムグレインはRGBカラー空間でモデル化され、写真フィルムのカラー構成を近似する。あるいは、モノクロフィルムグレインはYUVカラー空間におけるY成分(輝度成分)に加えることができる。
フィルムグレインをパラメータ化する簡単な方法は、フィルムグレインを画像信号に加えられたガウス形ノイズとして処理することである。より高い忠実度のフィルタ粒子パラメータ化モデルでは、各カラー成分及び/または粒子レベルセットごとに異なるパラメータを送信する必要がある。
その結果得られたフィルムグレインパラメータは、SEIメッセージの形でビデオストリームに含められて送信される。
符号化動画像データおよびフィルムグレインパラメータを含むSEIメッセージは復号化装置800に送信される。復号化装置800は符号化動画像データを復号化する復号化部801と、フィルムグレインシミュレータ部802を備える。フィルムグレインシミュレータ部802は、受信したフィルムグレインパラメータに従ってフィルムグレインを生成し、生成したフィルムグレインを復号化した動画像データに加える。このようにして、フィルムグレインを重畳した動画像データを再生することができる。
フィルムグレインシミュレーションは、完全に復号化装置800側で行われる。フィルムグレインシミュレーションは、特定の未使用フィルム上でフィルムグレインを再生するための所定のモデルに依存している。あるいは、フィルムグレインシミュレーションは、構成可能なモデルのパラメータ化によって行われる。そして、フィルムグレインシミュレーションは、動画像データを復号化した後、動画像データを表示する前に行われる。
この方法の欠点は、それぞれのパラメータを得るためには、フィルムグレイン情報を公知の統計的フィルムグレインモデルに従って標準化しなくてはならないことである。従って、標準的な統計的フィルムグレインモデルにあてはまるフィルムグレインだけしか、正しい復号化および再生ができるように適切に符号化して送信することができない。
このような従来のフィルムグレイン除去方法では、特に、動き補償フィルタリングが原因で、高度な計算と複雑なハードウェアが必要である。
また、別の方法として、動画像を符号化する際に、画像中に含まれるノイズ量を検出し、そのノイズ量を示すフラグを符号化して伝送し、ビットストリームを復号化した後にフラグに従ってホワイトノイズを付加する動画像符号化方法および動画像復号化方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−79765号公報
しかしながら、この動画像符号化方法および動画像復号化方法では、プリフィルタで削除されたノイズ量を示すフラグに従って一律にホワイトノイズを付加しているだけであり、画像の再現性が低いという問題がある。
また、例えば、木々の緑のように高周波成分が多い部分を有する細かい画像をビットレートを下げて符号化すると、フィルムグレインと同様に高周波成分が削除されてしまい、細かい部分が再現できないという問題がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、低ビットレートであっても、フィルムグレインや高周波成分が多い部分等を甦らせて再現性を向上させることができる動画像符号化方法および動画像復号化方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る動画像符号化方法は、動画像を構成する各ピクチャをブロック単位で符号化する動画像符号化方法であって、符号化対象ピクチャを符号化する第1符号化ステップと、前記符号化対象ピクチャから高精細成分を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出された前記高精細成分から少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を選択する選択ステップとを含むことを特徴とする。
ここで、前記動画像符号化方法は、さらに、前記選択ステップにより選択された少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を符号化する第2符号化ステップを含むことが好ましい。
また、本発明に係る動画像復号化方法は、動画像を構成する各ピクチャがブロック単位で符号化された符号列を復号化する動画像復号化方法であって、前記符号列を復号化して復号化画像データを生成する第1復号化ステップと、少なくとも1ブロック分の高精細成分を取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を前記復号化画像データに重畳する重畳ステップとを含むことを特徴とする。
なお、ここで高精細成分には、フィルムグレイン成分が含まれる。
これによって、入力画像を低ビットレートで符号化した場合あっても、高精細成分を甦らせて再現性を向上することができる。また、低ビットレートで送った符号列を後から高画質化することができる。
さらに、本発明は、このような動画像符号化方法および動画像復号化方法として実現することができるだけでなく、このような動画像符号化方法および動画像復号化方法が含む特徴的なステップを手段として備える動画像符号化装置および動画像復号化装置として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る動画像符号化方法および動画像復号化方法によれば、入力画像を低ビットレートで符号化した場合あっても、高精細成分を甦らせて再現性を向上することができる。また、低ビットレートで送った符号列を後から高画質化することができる。
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る動画像符号化方法および動画像復号化方法を用いた動画像符号化装置および動画像復号化装置の全体構成を示すブロック図である。
動画像符号化装置100は、フィルムグレインを主画像とは別に符号化するための装置であり、図1に示すように符号化部110およびフィルムグレイン符号化部130を備えている。一方、動画像復号化装置200は、フィルムグレインを復号化画像に重畳するための装置であり、図1に示すように復号化部210、フィルムグレイン生成部230、および合成部240を備えている。
まず、動画像符号化装置100について説明する。
図2は、動画像符号化装置100の符号化部110の構成を示すブロック図である。
符号化部110は、図2に示すように制御部111、予測残差符号化部112、可変長符号化部113、予測残差復号化部114、ピクチャメモリ115、動きベクトル検出部116、動き補償符号化部117、差分演算部118、加算演算部119、およびスイッチ120を備えている。
動きベクトル検出部116は、符号化済みの復号化画像データを参照ピクチャとして用いて、そのピクチャ内の探索領域において、入力された画像に最も近い画像領域の位置への動き量を示す動きベクトルの検出を行う。
動き補償符号化部117は、動きベクトル検出部116で検出された動きベクトルを用いてブロックの符号化モードを決定し、この符号化モードに基づいて予測画像データを生成する。この符号化モードとは、マクロブロックをどのような方法で符号化するかを示すものである。
差分演算部118は、入力された入力画像データと、動き補償符号化部117より入力された予測画像データとの差分を演算し、予測残差画像データを生成する。
予測残差符号化部112は、入力された予測残差画像データに対して例えば離散コサイン変換(DCT)等の周波数変換や量子化等の符号化処理を行い、符号化データを生成する。可変長符号化部113は、入力された符号化データに対して可変長符号化等を行い、さらに動き補償符号化部117から入力された動きベクトルの情報、および符号化モードの情報等を付加することにより符号列を生成する。
制御部111は、予測残差符号化部112で行われる量子化におけるパラメータ、スイッチ120等を制御する。
予測残差復号化部114は、入力された符号化データに対して逆量子化や逆周波数変換等の復号化処理を行い、復号化差分画像データを生成する。加算演算部119は、予測残差復号化部114より入力された復号化差分画像データと、動き補償符号化部117より入力された予測画像データとを加算し、復号化画像データを生成する。ピクチャメモリ115は、生成された復号化画像データを格納する。
図3は、動画像符号化装置100のフィルムグレイン符号化部130の構成を示すブロック図である。
フィルムグレイン符号化部130は、図3に示すように抽出部131、選択部132、および可変長符号化部133を備えている。
抽出部131は、入力された入力画像データと、加算演算部119より入力された復号化画像データとの差分を演算し、フィルムグレイン成分を抽出する。
選択部132は、抽出部131によって抽出された符号化対象ピクチャのフィルムグレイン成分を例えば16×16画素のマクロブロックに分割し、少なくとも1つのマクロブロックのフィルムグレイン成分を選択して代表パターンとして出力する。以下、この選択部132の構成について、3つの構成例を説明する。
図4(a)は、フィルムグレイン符号化部130の選択部132の第1の構成例を示すブロック図である。
選択部132は、ブロック分割部1321、分散計算部1322、ヒストグラム生成部1323、およびブロック選択部1324を備えている。
ブロック分割部1321は、抽出部131によって抽出された符号化対象ピクチャのフィルムグレイン成分を、例えば16×16画素のマクロブロックに分割する。
分散計算部1322は、ブロック分割部1321で分割されたマクロブロック毎の分散値、すなわちマクロブロックを構成する各画素の画素値の分散値を算出する。この分散値は、例えば次式を用いて算出できる。
Figure 2005080301
ここで、Nはマクロブロックを構成する画素数、xは各画素の画素値である。
ヒストグラム生成部1323は、分散計算部1322で算出された分散値のヒストグラムを例えば図4(b)に示すように生成し、ヒストグラムの頻度がピークとなる分散値を有しているマクロブロックがどれであるかをブロック選択部1324へ通知する。なお、ヒストグラムの頻度がピークとなる分散値を有しているマクロブロックは複数存在することになるので、ブロック選択部1324へ通知するマクロブロックは複数となる。
ブロック選択部1324は、ヒストグラム生成部1323から通知されたマクロブロックの中からいずれか1つのマクロブロックを選択し、そのマクロブロックのフィルムグレイン成分を代表パターンとして出力する。ここで、選択するマクロブロックは、ブロック選択部1324から通知されたマクロブロックの中のいずれであっても構わない。
また、ブロック選択部1324は、さらに付加情報として、出力するフィルムグレイン成分に対する、重畳時における許可パターンまたは禁止パターンを指定する。この許可パターンまたは禁止パターンの指定は、ピクチャ毎、またはフィルムグレイン成分毎に行う。この許可パターンまたは禁止パターンについては、後述する動画像復号化装置の構成で詳しく説明する。
なお、ヒストグラム生成部1323は、例えば図4(c)に示すように生成したヒストグラムで頻度がピークとなる分散値が2つ存在するような場合には、2つの分散値を有しているマクロブロックがどれであるかをブロック選択部1324へ通知する。そして、ブロック選択部1324は、それぞれの分散値を有しているマクロブロックの中からそれぞれ1つのマクロブロック(合計2つのマクロブロック)を選択し、そのマクロブロックのフィルムグレイン成分を代表パターンとして出力する。
図5は、フィルムグレイン符号化部130の選択部132の第2の構成例を示すブロック図である。
選択部132は、ブロック分割部1321、分散計算部1322、およびブロック選択部1325を備えている。なお、ブロック分割部1321および分散計算部1322は、図4(a)に示した場合と同様である。
ブロック選択部1325は、あらかじめ設定された所定の分散値を保持している。そして、ブロック選択部1325は、分散計算部1322で算出された各マクロブロックの分散値の中で、所定の分散値と同じ分散値を有しているマクロブロックの中から1つのマクロブロックを選択し、そのマクロブロックのフィルムグレイン成分を代表パターンとして出力する。
また、ブロック選択部1325は、上記第1の構成例のブロック選択部1324と同様に、さらに付加情報として、出力するフィルムグレイン成分に対する、重畳時における許可パターンまたは禁止パターンを指定する。
図6(a)は、フィルムグレイン符号化部130の選択部132の第3の構成例を示すブロック図である。
選択部132は、ブロック分割部1321、および中央値計算部1326を備えている。なお、ブロック分割部1321は、図4(a)に示した場合と同様である。
中央値計算部1326は、ブロック分割部1321で分割されたマクロブロック中の画素位置毎に、各マクロブロックを通して中央値を算出する。例えば、図6(b)に示すように分割された各マクロブロック(図6(b)では4×4画素)の左上の画素値「0」、「2」、…「−2」の中央値を、次に左上の右隣の画素値「3」、「2」、…「1」の中央値を、次にその右隣の画素値「1」、「3」、…「−1」の中央値をというように順次算出する。そして、中央値計算部1326は、算出した画素位置毎の中央値を1マクロブロック分のフィルムグレイン成分として出力する。すなわち、上記の例では、図6(c)に示すように画素値「0」、「2」、「1」、…となる成分を1マクロブロック分の代表パターンとして出力する。
また、中央値計算部1326は、上記第1の構成例のブロック選択部1324と同様に、さらに付加情報として、出力するフィルムグレイン成分に対する、重畳時における許可パターンまたは禁止パターンを指定する。
なお、上記第1の構成例において、分散計算部1322は算出した各マクロブロックの分散値の中で所定の閾値以下のマクロブロックだけをヒストグラム生成部1323へ通知するように構成しても構わない。
可変長符号化部133は、選択部132によって出力された代表パターンを符号化する。例えば、符号化対象ピクチャの画素値が8ビットで表されていた場合、選択部132によって出力された代表パターンは差分値であるため、9ビットで表わすことができる。選択部132によって出力された代表パターンである1マクロブロック分のフィルムグレイン成分が、例えば図7(a)に示すような成分を有していた場合、可変長符号化部133はそのまま図7(b)に示すような成分を9ビットで出力する。
なお、可変長符号化部133は、選択部132によって出力された代表パターンに対して例えば離散コサイン変換(DCT)等の周波数変換を行って、その係数を符号化しても構わない。この場合、代表パターンを完全に再現するために量子化は行わないほうが好ましいが、小さい量子化パラメータを用いて量子化を行っても構わない。
次に、上記のように構成された動画像符号化装置の動作について説明する。ここでは、フィルムグレイン符号化部130の選択部132が第1の構成例である場合について説明する。図8は、この場合の動画像符号化装置の動作を示すフローチャートである。
入力画像は、表示時間順にピクチャ単位で符号化部110およびフィルムグレイン符号化部130に入力される。符号化部110は、符号化対象ピクチャを符号化し、符号列を生成する(ステップS101)。また、符号化部110は、復号化画像データを生成し、フィルムグレイン符号化部130へ出力する(ステップS102)。フィルムグレイン符号化部130の抽出部131は、入力画像データと、符号化部110の加算演算部119より入力された復号化画像データとの差分を演算し、フィルムグレイン成分を抽出する(ステップS103)。
ブロック分割部1321は、抽出部131によって抽出されたフィルムグレイン成分を、例えば16×16画素等のマクロブロックに分割する(ステップS104)。次に、分散計算部1322は、ブロック分割部1321で分割されたマクロブロック毎の分散値を算出する(ステップS105)。ヒストグラム生成部1323は、分散計算部1322で算出された分散値のヒストグラムを生成し、ヒストグラムの頻度がピークとなる分散値を有しているマクロブロックがどれであるかをブロック選択部1324へ通知する(ステップS106)。
ブロック選択部1324は、ヒストグラム生成部1323から通知されたマクロブロックの中からいずれか1つのマクロブロックを選択し、そのマクロブロックのフィルムグレイン成分を代表パターンとして出力する(ステップS107)。また、ブロック選択部1324は、さらに付加情報として、出力する代表パターンに対する、重畳時における許可パターンまたは禁止パターンを指定し、出力する(ステップS108)。次に、可変長符号化部133は、選択部132によって出力された代表パターンおよび付加情報を符号化する(ステップS109)。符号化した代表パターンおよび付加情報は、符号化部110で生成された符号列とは別の符号列として送る。なお、符号化した代表パターンおよび付加情報を符号化部110で生成された符号列のユーザデータとして送ることも可能である。
次に、動画像復号化装置200について説明する。
動画像復号化装置200は、上記にも述べたが図1に示すように復号化部210、フィルムグレイン生成部230、および合成部240を備えている。
図9は、動画像復号化装置200の復号化部210の構成を示すブロック図である。
復号化部210は、可変長復号化部211、予測残差復号化部212、ピクチャメモリ213、動き補償復号化部214、スイッチ215、および加算演算部216を備えている。
可変長復号化部211は、入力された符号列より復号化モードの情報、および符号化時に用いられた動きベクトルの情報等の各種データの抽出を行う。予測残差復号化部212は、入力された予測残差符号化データの復号化を行い、予測残差画像データを生成する。動き補償復号化部214は、復号化モードの情報、および動きベクトルの情報等に基づいて、動き補償画像データを生成する。
加算演算部216は、予測残差復号化部212より入力された予測残差画像データと、動き補償復号化部214より入力された動き補償画像データとを加算し、復号化画像データを生成する。ピクチャメモリ213は、生成された復号化画像データを格納する。
フィルムグレイン生成部230は、動画像符号化装置100より送信されたフィルムグレイン成分および付加情報に基づいて、重畳パターンを生成する。以下、このフィルムグレイン生成部230の構成について、2つの構成例を説明する。
図10は、フィルムグレイン生成部230の第1の構成例を示すブロック図である。
フィルムグレイン生成部230は、可変長復号化部231、修正部232、修正パターン選択部233、および乱数発生部234を備えている。
可変長復号化部231は、動画像符号化装置100で符号化されて送信された代表パターンおよび付加情報を可変長復号化する。乱数発生部234は、ランダム関数を用いて乱数を発生させることによって、修正部232においてどのような修正を行うかという修正パターンを生成する。例えば、修正パターンとして図11(a)に示すようにそのまま(修正なし)、図11(b)に示すように反転、図11(c)に示すように90度右に回転、図11(d)に示すように反転したものを90度右に回転、図11(e)に示すように180度回転、図11(f)に示すように反転したものを180度回転、図11(g)に示すように90度左に回転、図11(h)に示すように反転したものを90度左に回転というようなパターンを決定する。
また、例えば、修正パターンとして図12(a)に示す領域50の代表パターンを図12(b)に示すように左にシフトさせ、領域50からはみ出た領域51を、図12(c)に示すように空いた領域52に移動させるというようにパターンを決定することもできる。この場合、乱数を発生させることによって、シフト量を決定すればよい。
修正パターン選択部233は、付加情報として禁止パターンが指定されていれば、乱数発生部234から通知された修正パターンの中で禁止パターンを除いた修正パターンを修正部232へ通知する。一方、付加情報として許可パターンが指定されていれば、修正パターン選択部233は、乱数発生部234から通知された修正パターンの中で許可パターンだけを修正部232へ通知する。また、付加情報として許可パターンおよび禁止パターンが指定されていなければ、乱数発生部234から通知されたすべての修正パターンを修正部232へ通知する。
修正部232は、修正パターン選択部233から通知された修正パターンにより、復号化された代表パターンを修正して重畳パターンを生成する。
図13は、フィルムグレイン生成部230の第2の構成例を示すブロック図である。
フィルムグレイン生成部230は、可変長復号化部231、修正部232、および修正パターン保持部236を備えている。なお、可変長復号化部231、および修正部232は、図10に示した場合と同様である。
修正パターン保持部236は、あらかじめ設定された修正パターンを保持している。この修正パターンとしては、例えば図11に示した例であれば修正パターンおよび修正パターンの順序を保持する。また、例えば図12に示した例であればシフト量およびそのシフト量を行う順序を保持する。
合成部240は、復号化部210から出力された復号化画像データと、フィルムグレイン生成部230から出力された重畳パターンとを図14に示すように合成する。
次に、上記のように構成された動画像復号化装置の動作について説明する。ここでは、フィルムグレイン生成部230が第1の構成例である場合について説明する。図15は、この場合の動画像復号化装置の動作を示すフローチャートである。
まず、復号化部210は、動画像符号化装置100から送信された符号列を復号化する(ステップS201)。また、フィルムグレイン生成部230の可変長復号化部231は、動画像符号化装置100で符号化されて送信された代表パターンおよび付加情報を可変長復号化する(ステップS202)。次に、乱数発生部234は、乱数を発生させることによって、修正パターンを生成する(ステップS203)。
修正パターン選択部233は、付加情報として禁止パターンが指定されているか否かを判定する(ステップS204)。この判定の結果、禁止パターンが指定されていれば、乱数発生部234から通知された修正パターンの中で禁止されたパターンを除いた修正パターンを修正部232へ通知する(ステップS205)。一方、禁止パターンが指定されていなければ、乱数発生部234から通知されたすべての修正パターンを修正部232へ通知する。修正部232は、修正パターン選択部233から通知された修正パターンにより、復号化された代表パターンを修正して重畳パターンを生成する(ステップS206)。
合成部240は、復号化部210から出力された復号化画像データと、フィルムグレイン生成部230から出力された重畳パターンとを合成する(ステップS207)。
以上のように、動画像符号化装置100において、入力画像を符号化した符号列とは別に、少なくとも1つのマクロブロックのフィルムグレイン成分を代表パターンとして符号化して送信し、動画像復号化装置200において、符号列を復号化した復号化画像データに、代表パターンに基づいて生成した重畳パターンを重畳しているので、入力画像を低ビットレートで符号化した場合あっても、フィルムグレインを甦らせて再現性を向上することができる。また、送信する代表パターンの数が少ないため、付加情報量が少なくなる。さらに、代表パターンを乱数を用いて様々な方法で変形することにより、視覚上で違和感のないフィルムグレイン成分を生成することができる。
なお、乱数発生部234は、例えば復号化対象ピクチャのピクチャ番号や時間情報を復号化部210から取得し、ランダム関数の初期値(種)として用いる構成としても構わない。この場合、再生ごとに同じピクチャに対してランダム関数の初期値(種)が同じであるので、乱数発生パターンが同じになる。これによって、再生ごとに同じ重畳パターンを生成されるので、復号化画像データに重畳される重畳パターンが再生ごとに変わるということを防止することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、代表パターンを別に符号化するのではなく、符号化対象ピクチャの中で一部のマクロブロックだけを高画質に符号化する場合について説明する。
図16は、本発明の実施の形態2に係る動画像符号化装置の符号化部140およびフィルムグレイン符号化部150の構成を示すブロック図である。なお、実施の形態1と同様の部分については、同じ符号を付し説明を省略する。
本実施の形態では、符号化部140の制御部141と、フィルムグレイン符号化部150の選択部151および可変長符号化部152との動作が、実施の形態1とは相違する。
フィルムグレイン符号化部150の選択部151は、実施の形態1と同様に選択したマクロブロックの位置情報を、可変長符号化部152および符号化部140の制御部141へ通知する。可変長符号化部152は、選択されたマクロブロックの位置情報を可変長符号化する。
制御部141は、通知された位置情報により特定されたマクロブロックを、符号化対象ピクチャの他のブロックより量子化パラメータを低く設定(例えば量子化パラメータを0)して、または所定の量子化パラメータ(例えば最小の量子化パラメータ)を用いて再度符号化するように、予測残差符号化部112へ指示する。予測残差符号化部112は、指示された量子化パラメータを用いて符号化処理を行い、符号化データを生成する。
これによって、符号化対象ピクチャの中で位置情報により特定されたマクロブロックだけが高画質に符号化され、フィルムグレインを損なわずに符号化されたことになる。
図17は本発明の実施の形態2に係る動画像復号化装置の復号化部250の構成を示すブロック図であり、図18はフィルムグレイン生成部260の第1の構成例を示すブロック図であり、図19はフィルムグレイン生成部260の第2の構成例を示すブロック図である。なお、実施の形態1と同様の部分については、同じ符号を付し説明を省略する。
本実施の形態では、復号化部250の予測残差復号化部212で生成された予測残差符号化データがフィルムグレイン生成部260にも入力される。
フィルムグレイン生成部260は、実施の形態1の可変長復号化部231に替えてフィルムグレインパターン取得部261を備えている。
フィルムグレインパターン取得部261は、動画像符号化装置から送信された位置情報を復号化する。また、フィルムグレインパターン取得部261は、位置情報により特定されたマクロブロックの予測残差符号化データと、そのマクロブロックが参照する他のマクロブロックとの差分を算出し、代表パターンとして修正部232へ出力する。すなわち、位置情報により特定されたマクロブロックは高画質に符号化されているので、そのマクロブロックが参照する他のマクロブロックとの差分を算出することで、実施の形態1の代表パターンと同様の成分を取り出すことができる。
以上のように、符号化対象ピクチャの中で一部のマクロブロックだけを高画質に符号化し、実施の形態1の代表パターンと同様の成分を取り出すことによって、実施の形態1と同様に入力画像を低ビットレートで符号化した場合あっても、フィルムグレインを甦らせて再現性を向上させることができる。また本実施の形態によれば、1つの符号列で実現することができるという利点も有する。
(実施の形態3)
上記実施の形態1、2では、フィルムグレイン成分に関して説明したが、本実施の形態では、高周波成分が多い部分を有する細かい画像等に含まれる高精細成分を扱う場合について説明する。フィルムグレイン成分は高精細成分であるため、フィルムグレイン成分以外の高周波成分に対しても同様の方法を適用することができる。
図20は、本発明の実施の形態3に係る動画像符号化方法および動画像復号化方法を用いた動画像符号化装置および動画像復号化装置の全体構成を示すブロック図である。
動画像符号化装置300は、高精細成分を主画像とは別に符号化するための装置であり、図20に示すように符号化部310および高精細成分符号化部330を備えている。一方、動画像復号化装置400は、高精細成分を復号化画像に重畳するための装置であり、図20に示すように復号化部410、高精細成分復号化部420、および高精細成分重畳部430を備えている。
動画像符号化装置300の符号化部310および高精細成分符号化部330は、実施の形態1と同様の構成である。相違する点は、高精細成分符号化部330の選択部132のブロック選択部1324おいて、出力する高精細成分である代表パターンに対する、重畳時における重畳位置情報およびゲイン情報を付加情報として指定する。このゲイン情報は、例えば代表パターンの画素値を何倍にして重畳させるかを指定するものである。
動画像復号化装置400の復号化部410は、実施の形態1の復号化部210と同様の構成である。また、動画像復号化装置400の高精細成分復号化部420および高精細成分重畳部430は、実施の形態1のフィルムグレイン生成部230および合成部240と同様の動作を行う。相違する点は、復号化部210で復号化された復号化画像データに対して、上記のように指定されたゲイン情報に基づいて代表パターンの画素値を何倍かにした値を、上記のように指定された重畳位置に重畳させる点である。
以上のように、位置を特定して所定の位置だけに高精細成分である代表パターンを重畳しているので、入力画像を低ビットレートで符号化した場合あっても、高周波成分が多い部分を有する細かい画像等に含まれる高精細成分を甦らせて再現性を向上させることができる。
(実施の形態4)
上記実施の形態3では、代表パターンを重畳させる位置情報を動画像符号化装置から送信していたが、本実施の形態では、動画像復号化装置において重畳位置を決定する場合について説明する。
図21は、本発明の実施の形態4に係る動画像復号化装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態の動画像復号化装置は、実施の形態3の構成に加えて重畳位置決定部520を備えている。
重畳位置決定部520は、復号化部210で復号化された復号化画像データに対して、代表パターンを重畳させる重畳位置を決定する。重畳位置決定部520は、例えば離散コサイン変換(DCT)により変換された係数の非0係数が1つでもマクロブロックの所定範囲に含まれていれば、高域成分があると判定し、そのマクロブロックに対しては代表パターンを重畳させると決定する。なお、高域成分があるとの判定は、これに限られるものではなく、例えばn個以上の非0係数がマクロブロックの所定範囲に含まれていれば、高域成分があると判定しても構わない。また、各係数の絶対値和が所定値以上であるマクロブロックを高域成分があると判定しても構わない。
以上のように、動画像復号化装置側で、重畳位置を特定して所定の位置だけに高精細成分である代表パターンを重畳しているので、入力画像を低ビットレートで符号化した場合あっても、高周波成分が多い部分を有する細かい画像等に含まれる高精細成分を甦らせて再現性を向上させることができる。また、重畳位置の情報を動画像符号化装置から動画像復号化装置へ送信する必要がない。
(実施の形態5)
さらに、上記実施の形態1で示した動画像符号化方法または動画像復号化方法の構成を実現するためのプログラムを、フレキシブルディスク等の記憶媒体に記録するようにすることにより、上記実施の形態1で示した処理を、独立したコンピュータシステムにおいて簡単に実施することが可能となる。
図22は、上記実施の形態1の動画像符号化方法または動画像復号化方法を格納したフレキシブルディスクを用いて、コンピュータシステムにより実施する場合の説明図である。
図22(b)は、フレキシブルディスクの正面からみた外観、断面構造、及びフレキシブルディスクを示し、図22(a)は、記録媒体本体であるフレキシブルディスクの物理フォーマットの例を示している。フレキシブルディスクFDはケースF内に内蔵され、該ディスクの表面には、同心円状に外周からは内周に向かって複数のトラックTrが形成され、各トラックは角度方向に16のセクタSeに分割されている。従って、上記プログラムを格納したフレキシブルディスクでは、上記フレキシブルディスクFD上に割り当てられた領域に、上記プログラムとしての動画像符号化方法が記録されている。
また、図22(c)は、フレキシブルディスクFDに上記プログラムの記録再生を行うための構成を示す。上記プログラムをフレキシブルディスクFDに記録する場合は、コンピュータシステムCsから上記プログラムとしての動画像符号化方法または動画像復号化方法をフレキシブルディスクドライブを介して書き込む。また、フレキシブルディスク内のプログラムにより上記動画像符号化方法をコンピュータシステム中に構築する場合は、フレキシブルディスクドライブによりプログラムをフレキシブルディスクから読み出し、コンピュータシステムに転送する。
なお、上記説明では、記録媒体としてフレキシブルディスクを用いて説明を行ったが、光ディスクを用いても同様に行うことができる。また、記録媒体はこれに限らず、ICカード、ROMカセット等、プログラムを記録できるものであれば同様に実施することができる。
さらにここで、上記実施の形態で示した動画像符号化方法や動画像復号化方法の応用例とそれを用いたシステムを説明する。
図23は、コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムex100の全体構成を示すブロック図である。通信サービスの提供エリアを所望の大きさに分割し、各セル内にそれぞれ固定無線局である基地局ex107〜ex110が設置されている。
このコンテンツ供給システムex100は、例えば、インターネットex101にインターネットサービスプロバイダex102および電話網ex104、および基地局ex107〜ex110を介して、コンピュータex111、PDA(personal digital assistant)ex112、カメラex113、携帯電話ex114、カメラ付きの携帯電話ex115などの各機器が接続される。
しかし、コンテンツ供給システムex100は図23のような組合せに限定されず、いずれかを組み合わせて接続するようにしてもよい。また、固定無線局である基地局ex107〜ex110を介さずに、各機器が電話網ex104に直接接続されてもよい。
カメラex113はデジタルビデオカメラ等の動画撮影が可能な機器である。また、携帯電話は、PDC(Personal Digital Communications)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、W−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式、若しくはGSM(Global System for Mobile Communications)方式の携帯電話機、またはPHS(Personal Handyphone System)等であり、いずれでも構わない。
また、ストリーミングサーバex103は、カメラex113から基地局ex109、電話網ex104を通じて接続されており、カメラex113を用いてユーザが送信する符号化処理されたデータに基づいたライブ配信等が可能になる。撮影したデータの符号化処理はカメラex113で行っても、データの送信処理をするサーバ等で行ってもよい。また、カメラex116で撮影した動画データはコンピュータex111を介してストリーミングサーバex103に送信されてもよい。カメラex116はデジタルカメラ等の静止画、動画が撮影可能な機器である。この場合、動画データの符号化はカメラex116で行ってもコンピュータex111で行ってもどちらでもよい。また、符号化処理はコンピュータex111やカメラex116が有するLSIex117において処理することになる。なお、動画像符号化・復号化用のソフトウェアをコンピュータex111等で読み取り可能な記録媒体である何らかの蓄積メディア(CD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスクなど)に組み込んでもよい。さらに、カメラ付きの携帯電話ex115で動画データを送信してもよい。このときの動画データは携帯電話ex115が有するLSIで符号化処理されたデータである。
このコンテンツ供給システムex100では、ユーザがカメラex113、カメラex116等で撮影しているコンテンツ(例えば、音楽ライブを撮影した映像等)を上記実施の形態同様に符号化処理してストリーミングサーバex103に送信する一方で、ストリーミングサーバex103は要求のあったクライアントに対して上記コンテンツデータをストリーム配信する。クライアントとしては、上記符号化処理されたデータを復号化することが可能な、コンピュータex111、PDAex112、カメラex113、携帯電話ex114等がある。このようにすることでコンテンツ供給システムex100は、符号化されたデータをクライアントにおいて受信して再生することができ、さらにクライアントにおいてリアルタイムで受信して復号化し、再生することにより、個人放送をも実現可能になるシステムである。
このシステムを構成する各機器の符号化、復号化には上記各実施の形態で示した動画像符号化装置あるいは動画像復号化装置を用いるようにすればよい。
その一例として携帯電話について説明する。
図24は、上記実施の形態で説明した動画像符号化方法と動画像復号化方法を用いた携帯電話ex115を示す図である。携帯電話ex115は、基地局ex110との間で電波を送受信するためのアンテナex201、CCDカメラ等の映像、静止画を撮ることが可能なカメラ部ex203、カメラ部ex203で撮影した映像、アンテナex201で受信した映像等が復号化されたデータを表示する液晶ディスプレイ等の表示部ex202、操作キーex204群から構成される本体部、音声出力をするためのスピーカ等の音声出力部ex208、音声入力をするためのマイク等の音声入力部ex205、撮影した動画もしくは静止画のデータ、受信したメールのデータ、動画のデータもしくは静止画のデータ等、符号化されたデータまたは復号化されたデータを保存するための記録メディアex207、携帯電話ex115に記録メディアex207を装着可能とするためのスロット部ex206を有している。記録メディアex207はSDカード等のプラスチックケース内に電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)の一種であるフラッシュメモリ素子を格納したものである。
さらに、携帯電話ex115について図25を用いて説明する。携帯電話ex115は表示部ex202及び操作キーex204を備えた本体部の各部を統括的に制御するようになされた主制御部ex311に対して、電源回路部ex310、操作入力制御部ex304、画像符号化部ex312、カメラインターフェース部ex303、LCD(Liquid Crystal Display)制御部ex302、画像復号化部ex309、多重分離部ex308、記録再生部ex307、変復調回路部ex306及び音声処理部ex305が同期バスex313を介して互いに接続されている。
電源回路部ex310は、ユーザの操作により終話及び電源キーがオン状態にされると、バッテリパックから各部に対して電力を供給することによりカメラ付ディジタル携帯電話ex115を動作可能な状態に起動する。
携帯電話ex115は、CPU、ROM及びRAM等でなる主制御部ex311の制御に基づいて、音声通話モード時に音声入力部ex205で集音した音声信号を音声処理部ex305によってディジタル音声データに変換し、これを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。また携帯電話機ex115は、音声通話モード時にアンテナex201で受信した受信データを増幅して周波数変換処理及びアナログディジタル変換処理を施し、変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、音声処理部ex305によってアナログ音声データに変換した後、これを音声出力部ex208を介して出力する。
さらに、データ通信モード時に電子メールを送信する場合、本体部の操作キーex204の操作によって入力された電子メールのテキストデータは操作入力制御部ex304を介して主制御部ex311に送出される。主制御部ex311は、テキストデータを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して基地局ex110へ送信する。
データ通信モード時に画像データを送信する場合、カメラ部ex203で撮像された画像データをカメラインターフェース部ex303を介して画像符号化部ex312に供給する。また、画像データを送信しない場合には、カメラ部ex203で撮像した画像データをカメラインターフェース部ex303及びLCD制御部ex302を介して表示部ex202に直接表示することも可能である。
画像符号化部ex312は、本願発明で説明した動画像符号化装置を備えた構成であり、カメラ部ex203から供給された画像データを上記実施の形態で示した動画像符号化装置に用いた符号化方法によって圧縮符号化することにより符号化画像データに変換し、これを多重分離部ex308に送出する。また、このとき同時に携帯電話機ex115は、カメラ部ex203で撮像中に音声入力部ex205で集音した音声を音声処理部ex305を介してディジタルの音声データとして多重分離部ex308に送出する。
多重分離部ex308は、画像符号化部ex312から供給された符号化画像データと音声処理部ex305から供給された音声データとを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化データを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。
データ通信モード時にホームページ等にリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、アンテナex201を介して基地局ex110から受信した受信データを変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、その結果得られる多重化データを多重分離部ex308に送出する。
また、アンテナex201を介して受信された多重化データを復号化するには、多重分離部ex308は、多重化データを分離することにより画像データのビットストリームと音声データのビットストリームとに分け、同期バスex313を介して当該符号化画像データを画像復号化部ex309に供給すると共に当該音声データを音声処理部ex305に供給する。
次に、画像復号化部ex309は、本願発明で説明した動画像復号化装置を備えた構成であり、画像データのビットストリームを上記実施の形態で示した符号化方法に対応した復号化方法で復号化することにより再生動画像データを生成し、これをLCD制御部ex302を介して表示部ex202に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画データが表示される。このとき同時に音声処理部ex305は、音声データをアナログ音声データに変換した後、これを音声出力部ex208に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まる音声データが再生される。
なお、上記システムの例に限られず、最近は衛星、地上波によるディジタル放送が話題となっており、図26に示すようにディジタル放送用システムにも上記実施の形態の少なくとも動画像符号化装置または動画像復号化装置のいずれかを組み込むことができる。具体的には、放送局ex409では映像情報のビットストリームが電波を介して通信または放送衛星ex410に伝送される。これを受けた放送衛星ex410は、放送用の電波を発信し、この電波を衛星放送受信設備をもつ家庭のアンテナex406で受信し、テレビ(受信機)ex401またはセットトップボックス(STB)ex407などの装置によりビットストリームを復号化してこれを再生する。また、記録媒体であるCDやDVD等の蓄積メディアex402に記録したビットストリームを読み取り、復号化する再生装置ex403にも上記実施の形態で示した動画像復号化装置を実装することが可能である。この場合、再生された映像信号はモニタex404に表示される。また、ケーブルテレビ用のケーブルex405または衛星/地上波放送のアンテナex406に接続されたセットトップボックスex407内に動画像復号化装置を実装し、これをテレビのモニタex408で再生する構成も考えられる。このときセットトップボックスではなく、テレビ内に動画像復号化装置を組み込んでも良い。また、アンテナex411を有する車ex412で衛星ex410からまたは基地局ex107等から信号を受信し、車ex412が有するカーナビゲーションex413等の表示装置に動画を再生することも可能である。
更に、画像信号を上記実施の形態で示した動画像符号化装置で符号化し、記録媒体に記録することもできる。具体例としては、DVDディスクex421に画像信号を記録するDVDレコーダや、ハードディスクに記録するディスクレコーダなどのレコーダex420がある。更にSDカードex422に記録することもできる。レコーダex420が上記実施の形態で示した動画像復号化装置を備えていれば、DVDディスクex421やSDカードex422に記録した画像信号を再生し、モニタex408で表示することができる。
なお、カーナビゲーションex413の構成は例えば図25に示す構成のうち、カメラ部ex203とカメラインターフェース部ex303、画像符号化部ex312を除いた構成が考えられ、同様なことがコンピュータex111やテレビ(受信機)ex401等でも考えられる。
また、上記携帯電話ex114等の端末は、符号化器・復号化器を両方持つ送受信型の端末の他に、符号化器のみの送信端末、復号化器のみの受信端末の3通りの実装形式が考えられる。
このように、上記実施の形態で示した動画像符号化方法あるいは動画像復号化方法を上述したいずれの機器・システムに用いることは可能であり、そうすることで、上記実施の形態で説明した効果を得ることができる。
また、本発明はかかる上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形または修正が可能である。
なお、各実施形態の各機能ブロックは典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。(例えばメモリ以外の機能ブロックが1チップ化されていても良い。)
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサー を利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
また、各機能ブロックのうち、符号化または復号化の対象となる画像データを格納する手段(ピクチャメモリ)は1チップ化せずに別構成としても良い。
以上のように、本発明に係る動画像符号化方法および動画像復号化方法は、例えば携帯電話、DVD装置、およびパーソナルコンピュータ等で、動画像を構成する各ピクチャを符号化して符号列を生成したり、生成された符号列を復号化したりするための方法として有用である。
本発明の実施の形態1に係る動画像符号化方法および動画像復号化方法を用いた動画像符号化装置および動画像復号化装置の全体構成を示すブロック図である。 動画像符号化装置の符号化部の構成を示すブロック図である。 動画像符号化装置のフィルムグレイン符号化部の構成を示すブロック図である。 (a)フィルムグレイン符号化部の選択部の第1の構成例を示すブロック図であり、(b)および(c)ヒストグラムの一例を示す図である。 フィルムグレイン符号化部の選択部の第2の構成例を示すブロック図である。 (a)フィルムグレイン符号化部の選択部の第3の構成例を示すブロック図であり、(b)分割された各マクロブロックの画素値の例を示す図であり、(c)中央値計算部で算出された1マクロブロック分のフィルムグレイン成分の例を示す図である。 (a)1マクロブロック分のフィルムグレイン成分の例を示す図であり、(b)可変長符号化部で出力される成分の例を示す図である。 動画像符号化装置の動作を示すフローチャートである。 動画像復号化装置の復号化部の構成を示すブロック図である。 フィルムグレイン生成部の第1の構成例を示すブロック図である。 (a)〜(h)修正パターンの例を示す図である。 (a)〜(c)修正パターンの例を示す図である。 フィルムグレイン生成部の第2の構成例を示すブロック図である。 合成部による復号化画像データと重畳パターンとの合成の例を示す図である。 動画像復号化装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る動画像符号化装置の符号化部およびフィルムグレイン符号化部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る動画像復号化装置の復号化部の構成を示すブロック図である。 フィルムグレイン生成部の第1の構成例を示すブロック図である。 フィルムグレイン生成部の第2の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る動画像符号化方法および動画像復号化方法を用いた動画像符号化装置および動画像復号化装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る動画像復号化装置の構成を示すブロック図である。 各実施の形態の動画像符号化方法および動画像復号化方法をコンピュータシステムにより実現するためのプログラムを格納するための記録媒体についての説明図であり、(a) 記録媒体本体であるフレキシブルディスクの物理フォーマットの例を示した説明図、(b) フレキシブルディスクの正面からみた外観、断面構造、及びフレキシブルディスクを示した説明図、(c) フレキシブルディスクFDに上記プログラムの記録再生を行うための構成を示した説明図である。 コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムの全体構成を示すブロック図である。 携帯電話の一例を示す図である。 携帯電話の内部構成を示すブロック図である。 ディジタル放送用システムの全体構成を示すブロック図である。 フィルムグレインの粒子構造を示す模式図である。 フィルムグレインパラメータ送信の概要を示すブロック図である。
符号の説明
100、300 動画像符号化装置
110、140、310 符号化部
111、141 制御部
112 予測残差符号化部
113 可変長符号化部
114 予測残差復号化部
115 ピクチャメモリ
116 動きベクトル検出部
117 動き補償符号化部
118 差分演算部
119 加算演算部
120 スイッチ
130、150 フィルムグレイン符号化部
131 抽出部
132、151 選択部
133、152 可変長符号化部
1321 ブロック分割部
1322 分散計算部
1323 ヒストグラム生成部
1324 ブロック選択部
1325 ブロック選択部
1326 中央値計算部
200、400 動画像復号化装置
210、250、410、510 復号化部
211 可変長復号化部
212 予測残差復号化部
213 ピクチャメモリ
214 動き補償復号化部
215 スイッチ
216 加算演算部
230、260 フィルムグレイン生成部
231 可変長復号化部
232 修正部
233 修正パターン選択部
234 乱数発生部
236 修正パターン保持部
240 合成部
261 フィルムグレインパターン取得部
330 高精細成分符号化部
420、530 高精細成分復号化部
430、540 高精細成分重畳部
520 重畳位置決定部

Claims (35)

  1. 動画像を構成する各ピクチャをブロック単位で符号化する動画像符号化方法であって、
    符号化対象ピクチャを符号化する第1符号化ステップと、
    前記符号化対象ピクチャから高精細成分を抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップにより抽出された前記高精細成分から少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を選択する選択ステップと
    を含むことを特徴とする動画像符号化方法。
  2. 前記動画像符号化方法は、さらに、
    前記選択ステップにより選択された少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を符号化する第2符号化ステップを含む
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の動画像符号化方法。
  3. 前記第2符号化ステップでは、前記高精細成分の値を符号化する
    ことを特徴とする請求の範囲2記載の動画像符号化方法。
  4. 前記第2符号化ステップでは、前記高精細成分を、空間周波数成分を示す係数に変換して符号化する
    ことを特徴とする請求の範囲2記載の動画像符号化方法。
  5. 前記第1符号化ステップでは、前記選択ステップにより選択された少なくとも1ブロックを、前記符号化対象ピクチャの他のブロックより量子化パラメータを低く設定して、または所定の量子化パラメータを用いて、再度符号化する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の動画像符号化方法。
  6. 前記抽出ステップでは、前記符号化対象ピクチャと、前記符号化対象ピクチャが符号化された後に復号化された復号化済みピクチャとの差分を算出することにより、前記高精細成分を抽出する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の動画像符号化方法。
  7. 前記選択ステップでは、前記符号化対象ピクチャ毎に少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を選択する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の動画像符号化方法。
  8. 前記選択ステップでは、前記抽出ステップにより抽出された前記高精細成分についてブロック毎の分散値を算出し、算出した分散値に基づいて、少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を選択する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の動画像符号化方法。
  9. 前記選択ステップでは、算出した前記分散値のヒストグラムの頻度がピークとなる分散値を有するブロックの前記高精細成分を選択する
    ことを特徴とする請求の範囲8記載の動画像符号化方法。
  10. 前記選択ステップでは、算出した前記分散値が所定の分散値であるブロックの前記高精細成分を選択する
    ことを特徴とする請求の範囲8記載の動画像符号化方法。
  11. 前記選択ステップでは、前記抽出ステップにより抽出された前記高精細成分について、ブロック中の画素位置毎に中央値を算出し、算出した中央値を1ブロック分の前記高精細成分として選択する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の動画像符号化方法。
  12. 前記選択ステップでは、選択した前記高精細成分に対して付加情報を付与する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の動画像符号化方法。
  13. 前記選択ステップでは、前記付加情報として、選択した前記高精細成分に対する、重畳時における許可または禁止するパターンをピクチャ毎に指定する
    ことを特徴とする請求の範囲12記載の動画像符号化方法。
  14. 前記選択ステップでは、前記付加情報として、選択した前記高精細成分に対する、重畳時における許可または禁止するパターンを前記高精細成分毎に指定する
    ことを特徴とする請求の範囲12記載の動画像符号化方法。
  15. 前記選択ステップでは、前記付加情報として、選択した前記高精細成分に対する、重畳時における重畳位置を指定する
    ことを特徴とする請求の範囲12記載の動画像符号化方法。
  16. 前記選択ステップでは、前記付加情報として、選択した前記高精細成分に対する、重畳時におけるゲインを指定する
    ことを特徴とする請求の範囲12記載の動画像符号化方法。
  17. 動画像を構成する各ピクチャがブロック単位で符号化された符号列を復号化する動画像復号化方法であって、
    前記符号列を復号化して復号化画像データを生成する第1復号化ステップと、
    少なくとも1ブロック分の高精細成分を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにより取得された少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を前記復号化画像データに重畳する重畳ステップと
    を含むことを特徴とする動画像復号化方法。
  18. 前記動画像復号化方法は、さらに、
    前記取得ステップにより取得された少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を修正する修正ステップを含み、
    前記重畳ステップでは、修正ステップにより修正された前記高精細成分を前記復号化画像データに重畳する
    ことを特徴とする請求の範囲17記載の動画像復号化方法。
  19. 前記動画像復号化方法は、さらに、
    前記取得ステップにより取得された少なくとも1ブロック分の前記高精細成分をどのように修正するかを示す修正パターンを作成するパターン作成ステップを含み、
    前記修正ステップでは、前記高精細成分を修正パターンに基づいて修正する
    ことを特徴とする請求の範囲18記載の動画像復号化方法。
  20. 前記パターン作成ステップでは、回転、反転、レベル変化、および位置シフトの少なくとも1つの修正パターンを作成する
    ことを特徴とする請求の範囲19記載の動画像復号化方法。
  21. 前記パターン作成ステップでは、前記修正パターンをランダム関数に基づいて、ランダムに作成する
    ことを特徴とする請求の範囲19記載の動画像復号化方法。
  22. 前記パターン作成ステップでは、前記ランダム関数の初期値を一定として前記修正パターンを作成する
    ことを特徴とする請求の範囲21記載の動画像復号化方法。
  23. 前記パターン作成ステップでは、前記ランダム関数の初期値を前記符号列より取得する
    ことを特徴とする請求の範囲21記載の動画像復号化方法。
  24. 前記取得ステップは、さらに初期値情報を取得し、
    前記パターン作成ステップでは、前記取得ステップにより取得された前記初期値情報を前記ランダム関数の初期値として前記修正パターンを作成する
    ことを特徴とする請求の範囲21記載の動画像復号化方法。
  25. 前記パターン作成ステップでは、あらかじめ所定の前記修正パターンと前記修正パターンの順序を保持する
    ことを特徴とする請求の範囲19記載の動画像復号化方法。
  26. 前記取得ステップでは、さらに禁止パターンを取得し、
    前記修正ステップでは、前記修正パターンの中から前記禁止パターンを除いた修正パターンに基づいて、前記高精細成分を修正する
    ことを特徴とする請求の範囲19記載の動画像復号化方法。
  27. 前記動画像復号化方法は、さらに、
    重畳位置を取得する重畳位置取得ステップを含み、
    前記重畳ステップでは、前記復号化画像データに対して前記重畳位置取得ステップにより取得された重畳位置に前記高精細成分を重畳する
    ことを特徴とする請求の範囲17記載の動画像復号化方法。
  28. 前記重畳位置取得ステップでは、前記符号列に基づいて前記重畳位置を取得する
    ことを特徴とする請求の範囲27記載の動画像復号化方法。
  29. 動画像を構成する各ピクチャをブロック単位で符号化する動画像符号化装置であって、
    符号化対象ピクチャを符号化する第1符号化手段と、
    前記符号化対象ピクチャから高精細成分を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された前記高精細成分から少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を選択する選択手段と
    を備えることを特徴とする動画像符号化装置。
  30. 動画像を構成する各ピクチャがブロック単位で符号化された符号列を復号化する動画像復号化装置であって、
    前記符号列を復号化して復号化画像データを生成する第1復号化手段と、
    少なくとも1ブロック分の高精細成分を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を前記復号化画像データに重畳する重畳手段と
    を備えることを特徴とする動画像復号化装置。
  31. 動画像を構成する各ピクチャをブロック単位で符号化するためのプログラムであって、
    符号化対象ピクチャを符号化する第1符号化ステップと、
    前記符号化対象ピクチャから高精細成分を抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップにより抽出された前記高精細成分から少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を選択する選択ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  32. 動画像を構成する各ピクチャがブロック単位で符号化された符号列を復号化するためのプログラムであって、
    前記符号列を復号化して復号化画像データを生成する第1復号化ステップと、
    少なくとも1ブロック分の高精細成分を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにより取得された少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を前記復号化画像データに重畳する重畳ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  33. 動画像を構成する各ピクチャをブロック単位で符号化するための集積回路であって、
    符号化対象ピクチャを符号化する第1符号化手段と、
    前記符号化対象ピクチャから高精細成分を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された前記高精細成分から少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を選択する選択手段と
    を備えることを特徴とする集積回路。
  34. 動画像を構成する各ピクチャがブロック単位で符号化された符号列を復号化するための集積回路であって、
    前記符号列を復号化して復号化画像データを生成する第1復号化手段と、
    少なくとも1ブロック分の高精細成分を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された少なくとも1ブロック分の前記高精細成分を前記復号化画像データに重畳する重畳手段と
    を備えることを特徴とする集積回路。
  35. 符号化ストリームであって、
    動画像を構成する各ピクチャがブロック単位で符号化された符号列から復号化された復号化画像データに重畳するための少なくとも1ブロック分の高精細成分を含む
    ことを特徴とする符号化ストリーム。
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