JP2005047614A - 一体型混合容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の技術には次のような欠点があった。使用時に混合する必要のある溶剤、食品付加物の別容器、別包が2、3種も付属する飲食品などにおいては、付加物を混入する時に、収容物の飛散、こぼれ、手や被服への付着、周辺の汚損、こぼすことによる混入量の不足から生じる品質の性能、効果などに問題があった。
【解決手段】 収容物を外部へ漏出させることなく、上下に連結する一体型容器の内部において、混入、混合させる構成で、付加物の落下、破断を容易化する構造を設けた遮蔽幕をひずみにより破断させ、上部容器の付加物を下部容器へ落下、混合させること、従来の技術の容器に付設する半球形容器の一部を破断させ、付加物を飛散、混入させること、3種以上の収容物を混合すること、を可能にし、しかも安価に製品化できる一体型混合容器を提供することにより、従来の技術による問題を解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】 収容物を外部へ漏出させることなく、上下に連結する一体型容器の内部において、混入、混合させる構成で、付加物の落下、破断を容易化する構造を設けた遮蔽幕をひずみにより破断させ、上部容器の付加物を下部容器へ落下、混合させること、従来の技術の容器に付設する半球形容器の一部を破断させ、付加物を飛散、混入させること、3種以上の収容物を混合すること、を可能にし、しかも安価に製品化できる一体型混合容器を提供することにより、従来の技術による問題を解決する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、使用時に混合する必要がある溶剤、飲食時に混入することがより効果的な食品付加物など、混入、混合する収容物(以下、「付加物」という。)を、混合を必要とする収容物の収容されている容器へ、確実、簡単に混入し、目的とする混合溶剤、飲食物などを造ることのできる一体型の混合容器に関する。
従来から2種混合容器に関する技術は知られているが、使用時に混入、混合する必要のある日用品や飲食品など、家庭で日常的に使われる製品においては、従来の技術による2種混合容器はほとんど使用されていない。もっぱら、それぞれ別個の容器に収容された商品や2、3種もの別容器、別包の食品付加物が付属する飲食品がほとんどであり、構造が簡単で日常的に使用可能な使い勝手の良い2種混合容器は、普及していない。また、3種以上の収容物を混合できる簡易な構造の容器は見受けられない。
従来の技術には、次のような欠点があった。
それぞれ別個の容器に収容されている溶剤などの収容物を混合するためには、使用時に、それぞれの容器を開封し、付加物を別の収容物の収容されている容器へ混入させる作業が必要であった。そのため、混入時に、付加物や収容物を飛散させたり、こぼしたりすること、手や被服へ付着させること、周辺を汚損すること、手間がかかることなどの問題のほか、こぼすことにより必要な混入量が不足すること、必ずしも正確な量の混入が保証されないなど、目的とする混合溶剤などの品質に関わる問題も生じていた。さらに、食文化の充実に伴い、飲食品付加物の多様化、商品の劣化防止、保存性の問題などから、別包や別容器として、2、3種もの調味料、トッピング材料などの付属する飲食品が販売されるようになってきたが、これらの食品付加物は、いずれも、飲食時に開封し、混入する作業が必要で、上述のような問題のほかにも、混入が手作業のため、調味料などが、容器内へ満遍なく混入できるとは限らず、せっかくの食品付加物としての効果が薄れるという問題もあった。これらの問題から、別容器の付加物を混入して使用する商品は、消費者から、必ずしも歓迎されていなかった。
それぞれ別個の容器に収容されている溶剤などの収容物を混合するためには、使用時に、それぞれの容器を開封し、付加物を別の収容物の収容されている容器へ混入させる作業が必要であった。そのため、混入時に、付加物や収容物を飛散させたり、こぼしたりすること、手や被服へ付着させること、周辺を汚損すること、手間がかかることなどの問題のほか、こぼすことにより必要な混入量が不足すること、必ずしも正確な量の混入が保証されないなど、目的とする混合溶剤などの品質に関わる問題も生じていた。さらに、食文化の充実に伴い、飲食品付加物の多様化、商品の劣化防止、保存性の問題などから、別包や別容器として、2、3種もの調味料、トッピング材料などの付属する飲食品が販売されるようになってきたが、これらの食品付加物は、いずれも、飲食時に開封し、混入する作業が必要で、上述のような問題のほかにも、混入が手作業のため、調味料などが、容器内へ満遍なく混入できるとは限らず、せっかくの食品付加物としての効果が薄れるという問題もあった。これらの問題から、別容器の付加物を混入して使用する商品は、消費者から、必ずしも歓迎されていなかった。
本発明は、上述のような欠点を解消するため、混入する付加物を、容器外へ漏出させることなく、一体型の容器内において、簡単な操作で、確実、簡便に、混合を必要とする収容物の収容されている容器へ、混入、混合させることができる一体型混合容器を実現する。併せて、簡単な構造である本発明は、安価に製品化することが可能であり、家庭で日常的に使用する製品向けの安価な一体型混合容器の提供を可能にするとともに、2種以上の付加物を混入、混合させることも可能な一体型混合容器を実現することにより、上述の問題の解消を目的とするものである。
また、消費者の需要に応え、簡単な構造の混合容器を広く普及させ、上述の問題の解消をめざすため、請求項3の本発明を、従来の技術による飲食品などの容器(袋)に、取り付け、従来の技術による容器(袋)(以下、「従来容器」という。)と一体化することにより、混入する付加物を従来容器外へ漏出させることなく、従来容器内において、簡単な操作で、確実、簡便に混入、混合させることができる簡便型の一体型混合容器を実現する。また、本発明は、充填する不活性ガスの噴出により、付加物を従来容器内へ放出、拡散させる機能を併せ持つので、飮食時に調味料などを付加することによるおいしさ効果を実現することができ、食品付加物を飲食時に混入することの、本来の目的を達成することが可能であり、上述の問題の解消を図ることができる。
本発明は、上下に連結した容器の隔壁として、共有する1枚の遮蔽幕を破断することにより、上部容器の付加物を、外部へ漏出させることなく、下部容器内へ落下させ、混入、混合させる構成とする。そのため、容器の操作に起因して生じる遮蔽幕のひずみにより、付加物の落下、混入を補完し、遮蔽幕の破断を容易化する構造を持つ遮蔽幕を破断させるもので、遮蔽幕にひずみを生じさせるような仕組みにより、遮蔽幕と上下の容器を連結する一体型混合容器を提供することによって、上述の目的を達成するものである。
請求項2において、本発明の基本的な構成、上部容器の付加物を下部容器へ落下させる構成は、請求項1と同じであり、請求項1の構造の遮蔽幕を、遮蔽幕のひずみにより破断させる構造であるが、ひずみを生じさせる構造は、請求項1とは異にする。すなわち、上部容器の操作に伴い、上部容器内に設ける壁板が遮蔽幕にひずみを生じさせ、そのひずみにより遮蔽幕を破断させるもので、遮蔽幕にひずみを生じさせるような仕組みにより、遮蔽幕と上下の容器を連結する一体型混合容器を提供することによって、上述の目的を達成するものである。
本発明は、上述の目的を達成するために、複数の付加物を同時に、混入、混合する機能を併せ持つものである。すなわち、上部容器内の請求項1の遮蔽幕上に、複数の室空間を設け、各室空間の底板である遮蔽幕を、遮蔽幕に生じさせるひずみにより破断させることによって、同時に2種以上の付加物を下部容器内へ落下させ、混合することができるな仕組みにより遮蔽幕と上下の容器を連結する一体型混合容器を提供することによって、複数の付加物を混入、混合することの上述の目的を達成するものである。
さらに、請求項3において、従来容器の内部に、請求項1の遮蔽幕と同様の、遮蔽幕の破断を容易化する構造を球面に持つ半球形容器を付設する。外部から半球形容器に押圧を加えその一部を破断させ、内圧を高め充填する不活性ガスの噴出に伴い、付加物を広く放出、拡散させ、均一的に混入、混合することにより、付加物を付加することの本来の効果を高めることができ、上述の目的を達成するものである。また、本発明は、従来容器に複数の半球形容器を内包させ、複数の付加物を混入、混合する機能を可能にすることにより、上述の目的を達成するものである。
また、請求項3の本発明は、従来容器に付設することが可能で、本発明を内包することにより、従来容器を本発明と一体化した混合容器とすることができる。本発明は、ほとんどの従来容器に、簡単に取り付けることが可能で、このような簡便型の一体型混合容器を広く普及させることにより、消費者の需要に応えることができる。特に、飲食時に混入、混合することの効果の大きい食品付加物の用途として簡便型の一体型混合容器は、その使用効果を発揮することができる。
本発明によれば、使用時に混合しなければならない溶剤などの付加物を別個の容器に収容する必要がなくなる。連結した一体型の上下の容器、または、請求項3の従来容器及び内包する半球形容器にそれぞれ収容し、簡単な操作により目的とする混合物を造ることができる。単純な操作で混入、混合が完成する簡便度の高い混合容器であり、また、定められた分量の付加物を、正確、確実に、混入、混合できるので、本発明の用途は広く、精密を求められる薬剤、溶剤から、簡便を求められる日常的に使用する家庭用品、飲食品まで、およそ混合することを必要とする製品の容器として、提供することができる。
また、本発明により、従来、別個の容器に収容されていた付加物や収容物のそれぞれの容器を開封し、混入する作業が必要なくなり、一体型の容器内において、混入、混合ができるので、収容物の容器外への漏出が起こらないため、混入時の収容物の飛散、漏出などにより生ずる諸問題が皆無となり、付加物を、正確、確実、簡便に、混合を必要とする収容物の容器へ混入させ、混合する作業ができる。
さらに、本発明は、付加物を収容する複数の室空間を設けることができるので、2種以上の付加物を収容し、簡単な操作で、それらを、混入、混合させることにより、同時に、3種以上の混合物を造ることが可能である。
また、請求項3の本発明は、充填する不活性ガスの噴出に伴い、付加物を容器内へ広く放出する機能を有するので、例えば、飲食時に付加物を付加することにより効果を高めることのできる食品付加物、食品の保存性を高めるため、あるいは、食品の劣化を防止するために別容器とされていた調味料などを、従来容器内の飲食物へ広く拡散させ、混入、混合することができるため、食品付加物を均一的に付加することにより、よりおいしさを追及する本来の目的を達成することができる。
特に、請求項3の本発明の半球形容器は、ほとんどすべての従来容器に取り付けることが可能であるため、混入、混合させたい付加物を収容する別容器を擁する従来容器の製品を、半球形容器を内包する容積は増えるものの、その形状をほとんど変更することなく、簡便型の一体型混合容器へ変更することができる。
本発明は、いずれも構造が簡単なため、容器に与える重量的な負担が軽く、また、容器の製品化のための材料に制約が少なく、材質の選択の範囲が広い。例えば、紙などによる製品化も可能であり、安価な一体型混合容器を提供できる。安価な材料による製品化により、比較的廉価な家庭用品、飲食物の混合容器としての利用効果が高い。
本発明は、いずれも、一体型の混合容器であるため、その形状は単体であり、本発明を容器とする製品、商品を開発した場合に、その形状から、製品、商品の包装、梱包が簡潔にできる。このため、本発明の一体型混合容器を容器として使用することにより、包装費、梱包費、さらには、運搬費用の軽減につながる。
本発明の一体型混合容器は、基本的には、上部容器(1)、下部容器(2)及びこれらの容器に接着、粘着する1枚の遮蔽幕(3)から構成される。また、請求項3においては、従来容器(10)及び半球形容器(11)から構成される。
請求項1及び請求項2において、基本的な構成は、次のとおりである。上部容器(1)と下部容器(2)とを遮蔽幕(3)を介在して接着、粘着により連結する。遮蔽幕は、上下の容器の隔壁であり、上部容器の底板である同時に、下部容器の上蓋でもあるので、遮蔽幕を破断させることにより、上部容器の付加物は下部容器内へ落下する。付加物の落下による混入、混合によって、下部容器内において目的の混合物が造られる。
遮蔽幕(3)には、その破断開口部を拡大し、上部容器(1)の付加物を下部容器(2)へ確実に落下させるため、また、遮蔽幕の破断を補完し、その破断を容易化するため、破断補助切り込み線(4)を設ける。破断補助切り込み線は、遮蔽幕の片面もしくは両面に、遮蔽幕を貫通しない切れ目として、半切り込み、型押しなどの方法により、破断し易いように形成する。
また、破断補助切り込み線(4)の形状は、例えば、波型、十字型、Y字型、アスタリスク型などのほか、請求項3においては、穴型の形状も可能で、遮蔽幕(3)の材質、付加物の特性、質、量、遮蔽幕の材質、遮蔽幕を破断するための容器の操作方法、複数の付加物を収容するために形成する室空間の形状などを考慮して、付加物の落下、混入に十分な破断開口部を確保できるような形状を形成するようにする。
上部容器(1)に複数の付加物を収容する場合には、次により室空間を設ける。上部容器内部の上蓋から遮蔽幕(3)に到達する長さの柔軟な材質の帯状の仕切りを付設する。仕切りは、上部容器の上蓋に取り付け、両端において、上部容器の内壁と接合する。仕切りと遮蔽幕との接合は、遮蔽幕にひずみを生じることに影響を与えない方法、例えば、粘着などによる。室空間は、遮蔽幕(3)上に、仕切り、上部容器の上蓋及び内壁から囲まれ形成される。室空間を設けることにより、本発明の一体型混合容器は、上部容器に複数の付加物を収容し、下部容器(2)へ、同時に落下させ、混入、混合することができる。なお、請求項2の室空間については、後述する。
遮蔽幕(3)の破断は、次の方法による。上下の容器を左右の反対方向に回転させること、または、上部容器(1)を上方へ引くことのいずれかの方法で容器を操作する。その結果、操作に起因するひずみが遮蔽幕に生じる。操作を継続することによりひずみは拡大し、遮蔽幕の破断補助切り込み線(4)に亀裂を生じさせ、遮蔽幕の破断に至る。遮蔽幕の破断により、上部容器内の付加物は、その破断開口部から下部容器(2)内へ落下する。なお、請求項2の遮蔽幕の破断については、後述する。
遮蔽幕(3)にひずみを生じさせるため、遮蔽幕の上面及び下面に1箇所ないし数箇所のひずみ起点(5a、5b)を設ける。ひずみ起点は、遮蔽幕の縁において、上下の容器と接合する箇所に設定する。ひずみ起点の箇所数は、上部容器(1)に収容する付加物の特性、質、量、遮蔽幕の材質、などにより可変とする。
遮蔽幕(3)の上面及び下面に各1箇所のひずみ起点(5a、5b)を設ける場合には、下面のひずみ起点(5b)は、上面のひずみ起点(5a)に対して180度反対側の対角腺上の相対する箇所で、かつ、遮蔽幕の下面(裏面)に設定する。
遮蔽幕(3)の上面及び下面に各2箇所のひずみ起点(5a、5a、5b、5b)を設ける場合には、上面のひずみ起点(5a、5a)は、それぞれ180度反対側の対角腺上の相対する箇所に設定する。また、下面のひずみ起点(5b、5b)は、上面同様、それぞれ180度反対側の対角腺上の相対する箇所に設定する。この場合、遮蔽幕の上面及び下面の計4箇所のひずみ起点は、図3に示すように、遮蔽幕の表裏の位置関係になるが、それぞれ90度の角度を持つ箇所とする。
さらに、遮蔽幕(3)の上面及び下面に各3箇所のひずみ起点(5a、5a、5a、5b、5b、5b)を設ける場合には、上面のひずみ起点(5a、5a、5a)は、それぞれ60度の角度を持つ箇所に設定する。また、下面のひずみ起点(5b、5b、5b)は、上面同様、それぞれ60度の角度を持つ箇所に設定する。この場合、遮蔽幕の上面及び下面の計6箇所のひずみ起点は、図4に示すように、遮蔽幕の表裏の位置関係になるが、それぞれ120度の角度を持つ箇所とする。
また、遮蔽幕(3)の上面及び下面に各4箇所のひずみ起点(5a、5a、5a、5a、5b、5b、5b、5b)を設ける場合には、上面のひずみ起点(5a、5a、5a、5a)は、それぞれ90度の角度を持つ箇所に設定する。また、下面のひずみ起点(5b、5b、5b、5b)は、上面同様、それぞれ90度の角度を持つ箇所に設定する。この場合、遮蔽幕の上面及び下面の計8箇所のひずみ起点は、図5に示すように、遮蔽幕の表裏の位置関係になるが、それぞれ135度の角度を持つ箇所とする。なお、上面及び下面に各5箇所以上のひずみ起点を設けることは、生じるひずみの規模が小さくなり、遮蔽幕の破断には効果的ではないが、遮蔽幕の材質、付加物の特性などにより、特殊な必要性のある場合には、その設定が可能である。
上部容器(1)及び下部容器(2)と遮蔽幕(3)との連結には、接着剤及び粘着剤を用いる。ひずみ起点(5a、5b)の連結は、遮蔽幕にひずみを生じさせる容器の操作に耐えられる接着力の接着剤を使用する。上面のひずみ起点(5a)は上部容器と、下面のひずみ起点(5b)は下部容器とそれぞれ接着する。また、ひずみ起点以外の部分の連結は、上下の容器内の付加物や収容物が漏出しない程度の粘着力で、ひずみ起点の接着力より粘着力の低い粘着剤を使用する。このような連結のため、容器の操作により遮蔽幕にひずみが生じ、その拡大に伴い、遮蔽幕の粘着部分は、上下の容器から剥離し、遮蔽幕の破断開口部は拡大する。なお、接着を要する箇所の連結は、強固な方法であれば、接着以外の接合とすることも可能である。
請求項2において、遮蔽幕(3)を破断するため、上部容器(1)内部に、その上蓋から遮蔽幕に到達する長さを持つ縦板型の壁板(6)を設ける。壁板は遮蔽幕と粘着する。壁板は、例えば、直線型、十字型、Y字型などの形状が想定される。壁板の形状は、その幅員とともに、付加物の特性、質、量、遮蔽幕の材質、などにより可変とする。下部容器(2)を取り巻くストッパー(8)を離脱させ、上部容器を下方に押す操作により、壁板が遮蔽幕を押圧し遮蔽幕にひずみが生じる。操作を継続することによりひずみは拡大し、遮蔽幕の破断補助切り込み線(4)に亀裂を生じさせ、遮蔽幕の破断に至る。遮蔽幕の破断により、上部容器内の付加物は、下部容器(2)内へ落下する。なお、ストッパーは、上部容器の落下を防止するために設けるものである。
請求項2において、上部容器(1)に複数の付加物を収容する場合には、室空間(9)を設ける。室空間は、遮蔽幕上に、たわみ壁(7)、壁板(6)及び上部容器の上蓋から形成される。たわみ壁は、上部容器内部に付設し、上部容器内部の上蓋から遮蔽幕(3)に到達する長さの柔軟な材質の帯状で、その上蓋及び遮蔽幕に、上部容器の内壁と同心円状に取り付け、遮蔽幕を破断する容器の操作においても、上部容器の上蓋及び遮蔽幕から離脱しない接合とする。また、この場合における壁板は、その両端でたわみ壁と接合する。
室空間(9)は、付加物の種類に合わせて、必要な個数を設けることが可能である。室空間は、壁板(6)の形状により形成される個数を異にする。例えば、Y字型の形状の壁板では3室が形成される。十字型の形状の壁板では、4種の付加物の収容が可能になる。この室空間の形成により、本発明の一体型混合容器は、2種以上の付加物を収容することが可能になり、上部容器を下方へ押す1回の操作により、同時に、それらを下部容器(2)へ落下させ、混入、混合することができる。
たわみ壁(7)の付設により、上部容器(1)の付加物が上下の容器の連結部からの漏出することを防止するとともに、付加物を確実に下部容器(2)内へ落下させることができる。たわみ壁は、上部容器を下方に押す操作に伴い、上部容器の上蓋と遮蔽幕(3)の間でたわみ、たわみ壁と遮蔽幕の接合部と壁板(6)の押圧する遮蔽幕の部分との間に変位が生じる。これにより、遮蔽幕上に破断補助切り込み線(4)に向かう傾斜ができ、付加物は破断された破断補助切り込み線から下部容器内へ落下することとなる。なお、上部容器内に室空間(9)を形成しない場合でも、上部容器の付加物が漏出する可能性があるときは、たわみ壁を付設する。
請求項2において、上部容器(1)及び下部容器(2)は、上部容器の内壁部分と下部容器の外壁部分との間で、粘着、その他の方法により連結する。粘着の場合は、上部容器を下方に押す操作により、容易に粘着部分が剥離する程度の粘着とする。その他の方法においても、同程度の強度の連結とする。容器内部における連結は、遮蔽幕(3)と下部容器とを接着その他の強固な方法で接合する。また、遮蔽幕とたわみ壁(7)の連結も同様の強固な接合とする。一方、遮蔽幕と壁板(6)との連結は粘着とし、遮蔽幕のひずみの拡大、破断に伴い、遮蔽幕と壁板とが剥離する程度の粘着とする。また、壁板とたわみ壁との接続は、粘着その他の方法により、室空間の付加物が漏出しない接合方法による。
請求項3において、付加物を収容する容器を、従来容器(10)に内包させることにより、一体型の混合容器とする。従来容器内部の上蓋に、付加物を収容する半球形の形状の容器を付設する。この半球形容器(11)の球面には、請求項1の付加物の落下を補完し、遮蔽幕の破断を容易化する構造と同様の構造の破断補助切り込み線(4)を設ける。この場合の破断補助切り込み線は、球面の片面もしくは両面に、球面を貫通しない切れ目として、半切り込み、型押しなどの方法により設ける。破断補助切り込み線は、付加物の特性、質、量、半球形容器の材質、注入ガスの圧力などを考慮して、付加物が従来容器内へ可能な限り広く飛散できるような形状で、かつ、破断し易いように形成する。なお、従来容器が、袋様の形状である場合の半球形容器の付設箇所は、本発明の効果が実現できる箇所とする。
半球形容器(11)には、付加物を従来容器(10)内へ、広く、均一的に飛散させるため、従来容器内部より高い圧力の不活性ガスを注入する。半球形容器の球面の破断による注入ガスの噴出に伴い、付加物を放出するため、容器に内圧の高いガスを注入すること、また、付加物を容器内に残さず飛散させる必要性から、付加物の容器は、半球形の形状の容器とし、その効果を高める。半球形容器の半球形部分は、ガスバリヤー性に優れたフィルムなどから継ぎ目のない一体成型により形成する。
半球形容器(11)の上蓋は、平面として半球形部分とともに、従来容器(10)内部の上蓋に取り付ける。半球形容器の取り付けは、指による押圧によっても、半球形容器が、従来容器から離脱しないよう、接着その他の方法で強固に接合する。
半球形容器(11)を取り付けた箇所の従来容器(10)の上蓋の表面側には、半球形容器に指で押圧するための、ミシン目などによる押し込み口を設ける。この押し込み口を押圧することにより、半球形容器に充填された不活性ガスが加圧され、半球形容器の球面の破断補助切り込み線が破断され、不活性ガスの噴出とともに、付加物が従来容器内へ放出、飛散される。
本発明の一体型混合容器は、粉末、液体、固体を問わず収容することが可能である。上下の容器への付加物や収容物の収容は、その連結部の接着、粘着以前に行うか、または、連結後に注入口を設けて行い後に閉鎖するなどの方法による。請求項3の半球形容器(11)への付加物の収容も同様とする。
上下の容器の連結をはめ込み式などにより補完する本発明の一体型混合容器及び半球形容器を内包することにより形成される一体型混合容器は、単純な操作で混入、混合が完成するため、簡便度の高い混合容器であり、日常的に使用する家庭用品、飲食品などのほか、精密な混合を求められる医薬品などの混合容器として使用できる。
上部容器(1)の上蓋に通気性のメッシュ機構を設け、収容溶剤の混合後に、メッシュ機構の被覆を離脱すれば、本発明の混合型一体容器は、例えば、微揮発性のゲル状混合溶剤の容器として利用することができる。
上下の容器の連結部より下方に、ねじ機構、はめ込み式の着脱機構などを付設することにより、連結部より下方部分の下部容器(2)は、飲食品などの食器として利用することが可能である。
1 上部容器
2 下部容器
3 遮蔽膜
4 破断補助切り込み腺
5a 遮蔽膜上面(表面)のひずみ起点
5b 遮蔽膜下面(裏面)のひずみ起点
5c 遮蔽膜下面(裏面)のひずみ起点の下面側接着箇所
6 壁板
7 たわみ壁
8 ストッパー
9 室空間
10 従来容器
11 半球形容器
2 下部容器
3 遮蔽膜
4 破断補助切り込み腺
5a 遮蔽膜上面(表面)のひずみ起点
5b 遮蔽膜下面(裏面)のひずみ起点
5c 遮蔽膜下面(裏面)のひずみ起点の下面側接着箇所
6 壁板
7 たわみ壁
8 ストッパー
9 室空間
10 従来容器
11 半球形容器
Claims (3)
- 上部容器及び下部容器の隔壁である1枚の遮蔽幕を破断させ、収容物を外部へ漏出させることなく、一体型容器の内部において混入、混合させる構成の混合容器で、遮蔽幕にひずみ起点を設定することにより、上下の容器を操作することに起因して遮蔽幕にひずみを生じさせる構造とし、そのひずみにより、上部容器の収容物の落下、遮蔽幕の破断を容易にする構造を設けた遮蔽幕を破断させ、上部容器の収容物を下部容器内へ落下させ、混入、混合する仕組みにより、遮蔽幕と複数の収容物を収容するための室空間の形成が可能な上部容器及び下部容器とを連結する一体型混合容器。
- 上部容器及び下部容器の隔壁である1枚の遮蔽幕を破断させ、収容物を外部へ漏出させることなく、一体型容器の内部において混入、混合させる構成の混合容器で、上部容器の操作に伴い壁板が押圧し生じる遮蔽幕のひずみにより、請求項1の遮蔽幕の破断を容易にする構造の遮蔽幕を破断させ、上部容器の収容物を下部容器内へ落下させ、混入、混合する仕組みにより、また、上部容器内の遮蔽幕上に設けるたわみ壁、壁板、上部容器の上蓋から形成する複数の室空間に収容する複数の収容物を同時に下部容器内へ落下させ、混入、混合する仕組みにより、遮蔽幕と上部容器及び下部容器とを連結する一体型混合容器。
- 別の容器を従来の技術による容器(袋)内部に付設することにより、従来の技術による容器(袋)と一体化を形成する混合容器で、その形状を、従来の技術による容器(袋)より内圧を高めた不活性ガスを充填すること、収容物を残さず放出、飛散させることに効果的な半球形の形状の容器とし、その半球形容器に充填する不活性ガスを押圧により加圧し、請求項1の遮蔽幕と同様の構造である、破断を容易にする構造を設けた半球形容器の球面を破断させるとともに、噴出する不活性ガスにより、半球形容器内の収容物を、従来の技術による容器(袋)内へ放出、飛散させ、混入、混合させる構造で、従来の技術による容器(袋)内部へ取り付ける半球形容器。
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ID=34269583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003309398A Pending JP2005047614A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 一体型混合容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005047614A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011514296A (ja) * | 2008-02-26 | 2011-05-06 | ネステク ソシエテ アノニム | 収容用区画部付き蓋 |
-
2003
- 2003-07-28 JP JP2003309398A patent/JP2005047614A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011514296A (ja) * | 2008-02-26 | 2011-05-06 | ネステク ソシエテ アノニム | 収容用区画部付き蓋 |
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