JP2005042564A - 筒内燃料噴射式内燃機関の始動方法 - Google Patents

筒内燃料噴射式内燃機関の始動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】膨張行程にあるシリンダの燃焼室内に燃料を噴射し、その燃料を燃焼させて始動を行う場合に、失火により始動しなかった際にスタータにより始動をすると、未燃焼ガスを排出することがあった。
【解決手段】機関停止状態である場合に膨張行程に対応する状態にある特定気筒に対して、その内部に燃料を直接噴射して点火することで始動させる筒内燃料噴射式内燃機関の始動方法であって、特定気筒での燃焼が不完全であることを検出した場合には電動機により筒内燃料噴射式内燃機関を回転駆動し、筒内燃料噴射式内燃機関を回転駆動することにより特定気筒内のピストンが上昇する間は特定気筒の排気弁を閉成した状態に維持し、上昇に連続するピストンの下降時には特定気筒の吸気弁を開成する。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スタータ以外で内燃機関を始動する筒内燃料噴射式内燃機関の始動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、筒内燃料噴射式内燃機関いわゆる直噴エンジンでは、例えば特許文献1に記載のもののように、運転を停止した際に、膨張行程にある気筒を検出し、検出した気筒内に燃料を噴射し、始動させるために点火して気筒内に燃焼を生起させ、その燃焼圧で始動するものが知られている。この特許文献1のものでは、上記のようにして始動を行う場合に、始動が不完全であればスタータを補助的に作動させて始動を完全にするフェイルセーフ機能を備えるようにしている。
【0003】
また、スタータを使用して始動を行うものにおいて、例えば特許文献2に記載したもののように、不完全燃焼を検出した場合には、吸気弁と排気弁との開閉を制御して、圧縮行程及び膨張行程を重複して実施するとともにその都度点火を実施するものが知られている。つまりこの特許文献2のものでは、通常の4サイクル運転に代えて、不完全燃焼時には吸気行程、圧縮行程、膨張行程、再圧縮行程、再膨張行程及び排気行程の6サイクル運転を実施して、未燃焼ガスが排出されることを抑制するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−4985号公報
【特許文献2】
特開平10−252511号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1のもののように、膨張行程にある状態で運転を停止すると、膨張行程にある気筒では、ピストンが上死点から例えばクランク角度で60°までの位置で停止してるため、気筒内にある空気量は通常の運転時に比べて極めて少ない。このため、この気筒に燃料を噴射して気筒内に混合気を生成して点火しても失火する場合があり、失火した後にスタータにより始動を継続すると、未燃焼ガスがそのまま排出されるので、エミッションの増加を招いた。
【0006】
このような不具合は、特許文献2のもののように構成することにより、未燃焼ガスの排出は防止することができるが、6サイクル運転の中では改めて吸気されないため、スタータによりクランキングを開始した場合に新気が増加するものではない。したがって、再圧縮されても、空気量が少ないために必ずしも燃焼が開始されるものではなく、失火する可能性がある。しかも、このようにして失火が生じると、その後に他の気筒においてエンジンが始動すると、失火により生じた未燃焼ガスが排出されることになった。
【0007】
本発明は、以上のような不具合を解消するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の筒内燃料噴射式内燃機関の始動方法は、機関停止状態である場合に膨張行程に対応する状態にある特定気筒に対して、その内部に燃料を直接噴射して点火することで始動させる筒内燃料噴射式内燃機関の始動方法であって、特定気筒での燃焼による始動が不完全であることを検出した場合には電動機により筒内燃料噴射式内燃機関を回転駆動し、筒内燃料噴射式内燃機関を回転駆動することにより特定気筒内のピストンが上昇する間は特定気筒の排気弁を閉成した状態に維持し、上昇に連続するピストンの下降時には特定気筒の吸気弁を開成する構成である。
【0009】
機関停止状態である場合に膨張行程に対応する状態にあるとは、燃焼室内の混合気の燃焼により、ピストンが上死点から下死点に向かって下降する膨張行程に対応させて、機関停止状態においてピストンが上死点と下死点との間に停止しており、かつ燃焼が始まることによりピストンが下降する状態に静止していることを含むものである。
【0010】
また、ピストンが上昇するとは、ピストンが下死点側から上死点側に向けて移動することを意味するものであり、ピストンの下降とは、この逆に、ピストンが上死点側から下死点側に向かって移動することを指すものである。
【0011】
このような構成であれば、電動機を使用せずに始動を行う場合に、特定気筒への燃料供給し、点火を試みた場合に燃焼による始動が不完全であれば、排気弁を閉成して未燃焼ガスの排出を防止し、かつその後の連続する行程において吸気弁を開成するので、新気を吸入させることが可能になる。したがって、始動に際して必要となる空気量を確保することができ、未燃焼ガスを確実に燃焼させることが可能になる。
【0012】
電動機を使用しないで始動を行う利点を活用するためには、機関停止状態が、アイドル運転において運転を停止することにより生じるものであるものが好ましい。このように、電動機を使用せずに始動する場合、電動機の回転音、ギアの噛み合いにより生じる音などがないため、始動時の騒音レベルを低減することが可能になる。また、アイドル運転において運転を停止した場合の始動において、電動機による始動に切り替えても、その切り替えに係る時間のズレを運転者に感じにくくすることが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0014】
図1に1気筒の構成を概略的に示した筒内燃料噴射式エンジン(以下、エンジンと称する)100は、例えば自動車用の4気筒のもので、シリンダSRのシリンダヘッド1に燃料噴射弁2が取り付けられて、燃料であるガソリンが燃焼室3内に直接噴射される形式で、非常時の始動のための電動機であるスタータSTを備えている。また、シリンダヘッド1には、吸気弁4、排気弁5、及びスパークプラグ6が取り付けられる。吸気弁4及び排気弁5は、スタータSTを使用しての始動に切り替える際に、吸気弁4と排気弁5との開閉を通常の運転時のものと異なるタイミングにより実施するために、図示しない電磁駆動装置により開閉状態を制御されるものである。電磁駆動装置は、例えば開成用の電磁コイルと閉成用の電磁コイルとを備え、それぞれの電磁コイルが通電されていない場合には、吸気弁4及び排気弁5は全開と全閉との中間位置に静止し、開成用の電磁コイルに通電されると開弁し、閉成用の電磁コイルに通電されると閉弁するように構成してある。なお、開弁と閉弁との作動がより応答性によいものになるように、コイルスプリングを組み合わせるものであってよい。
【0015】
さらに、エンジン100の吸気系7には図示しないアクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ8が配設されるとともに、そのスロットルバルブ8を迂回するバイパス通路9には、主としてエンジン100のアイドル回転制御(以下、ISCと称する)の際の吸入空気量を調整するための流量制御弁たるISCバルブ10が配設してある。加えて、エンジン100には、エンジン100の冷却水温を検出するための水温センサ11、エンジン回転数を検出するための回転数センサ12、吸入空気圧力を検出する吸気圧センサ13、エンジンの回転状態を検出して気筒判別信号とクランク角度基準位置信号とクランク角度信号とを出力するクランク角度センサ14等が取り付けてある。そして、それぞれのセンサから出力される信号が、電子制御装置15に入力される。なお、図示しないが、排気系16には、燃焼室3から排気弁5を介して排出された排気ガス中の酸素濃度を測定するためのOセンサ、及び排気ガスを浄化するための三元触媒が取り付けられている。
【0016】
電子制御装置15は、中央演算処理装置15aと、記憶装置15bと、入力インターフェース15cと、出力インターフェース15dとを具備してなるマイクロコンピュータシステムを主体に構成されている。入力インタフェース15cには、吸気圧センサ13から出力される吸気圧信号a、回転数センサ12から出力されるエンジン回転数信号b、スロットルバルブ8の開閉状態を検出するためのアイドルスイッチ17から出力されるIDL信号c、水温センサ11から出力される水温信号d、クランク角度センサ14から出力される気筒判別信号e、クランク角度基準位置信号f及びクランク角度信号g、O センサから出力される空燃比信号等が入力される。一方、出力インターフェースからは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号が、スパークプラグ6に対して点火指令信号kが、さらには吸気弁4及び排気弁5のそれぞれの電磁駆動装置に対しては開弁のための開成信号及び閉弁のための閉成信号が出力されるようになっている。
【0017】
電子制御装置15は、それぞれのセンサから出力される信号に基づいてエンジン100の運転状態すなわち始動制御、燃料噴射制御、点火時期制御などの制御をするもので、記憶装置15bにはエンジン100の各種の制御のための制御プログラムが格納してある。すなわち、電子制御装置15は、始動時にあっては、後述する始動制御プログラムによりスタータSTを使用しない始動時のエンジン100の制御をするとともに、暖機後のフィードバック制御時にあっては、エンジン回転数と吸入空気圧とに基づいて燃料噴射弁2を開弁するための燃料噴射時間を設定し、空燃比が理論空燃比近傍となるように燃料噴射量を制御する。フィードバック制御のためのプログラムは、当該分野で広く知られたものを使用することができる。
【0018】
次に、始動制御について説明する。
【0019】
電子制御装置15は、エンジン100が停止状態である場合に膨張行程に対応する状態にある特定気筒に対して、その内部に燃料を直接噴射して点火することで始動させるものであって、特定気筒での燃焼による始動が不完全であることを検出した場合にはスタータSTによりエンジン100を回転駆動し、エンジン100を回転駆動することにより特定気筒内のピストンPTが上昇する間は特定気筒の排気弁5を閉成した状態に維持し、上昇に連続するピストンPTの下降時には特定気筒の吸気弁4を開成するようにプログラムされている。
【0020】
特定気筒は、例えば第一気筒に設定するもので、膨張行程を開始した後の状態にピストンPTを位置させるようにエンジン100の停止位置を制御することにより、エンジン100を停止した場合に膨張行程に対応する状態に特定気筒に状態を設定するものである。つまり、特定気筒においては、エンジン100が停止した際に、通常の運転状態における膨張行程の初期の段階におけるピストン位置と同じ位置、つまりクランク角度にして上死点から60°〜120°程度の範囲内にピストンPTが位置して停止するものである。
【0021】
このように、第一気筒を膨張行程に対応する状態にてエンジン100を停止させて、スタータSTを使用せずに始動を行うものである。このような始動を、以下においては、スタータレス始動と称する。すなわち、このスタータレス始動は、第一気筒の燃料制御弁2を駆動して燃料を第一気筒内に噴射し、噴射した燃料に対してスパークプラグ6により点火を行い、燃焼による圧力によりピストンPTが押し下げられてクランキングが開始されるものである。
【0022】
このように、スタータSTを使用せずに始動する場合、スタータSTの回転音、スタータSTのギアとクランク軸のギアとの噛み合いにより生じる音などがないため、始動時の騒音レベルを低減することができる。また、このような始動が、アイドル運転において運転を停止した場合の始動である場合、スタータSTによる始動に切り替えても、その切り替えに係る時間のズレを運転者に感じにくくすることができる。
【0023】
このようなスタータレス始動において、失火を検出した場合には、失火検出から所定時間後、スタータSTに通電してスタータSTによるクランキングを開始し、吸気弁4と排気弁5とを所定のタイミングで制御して、スタータSTによる始動を開始する。
【0024】
具体的には、ステップS1では、上記したようにして、スタータレス始動を実行する。次に、所定の時間の経過後、失火もしくは不完全燃焼を判定する。この失火もしくは不完全燃焼の判定は、スパークプラグ6を駆動した後、所定の時間内にクランク角度センサ14から全く信号が出力されないことにより行うものである。ステップS2において、失火もしくは不完全燃焼を検出した場合は、ステップS3において、スタータSTを駆動してスタータ始動を実施し、検出しなかった場合は、ステップS6に移行する。この実施の形態では、スタータ始動を実行するまでの間に、吸気弁4及び排気弁5を動作させるための作動準備時間を設けている。この作動準備時間は、吸気弁4及び排気弁5を電磁駆動しているので、その電磁駆動装置に対する通電を制御して、所望のタイミングにおいて開閉が可能な状態にするための時間である。したがって、スタータ始動にあっては、スタータSTに通電されて実際にスタータSTが回転し始めるのは作動準備時間が経過した後である。
【0025】
ステップS4では、吸気弁4を開成する。吸気弁4の開成は、このスタータ始動において、クランキングが始まりクランク角度センサ14が信号を出力するので、その出力信号により第一気筒のピストンPTが下死点に達したことを検出した時点で実行され、次にピストンPTが下死点に達したことを検出するまで維持される。この場合、第一気筒は、膨張行程に対応した状態からピストンPTが作動しているので、次の行程としては排気行程となり排気弁5が開成される状態となるが、ステップS5において、排気弁5の開成を中止言い換えれば排気弁5は強制的に閉成された状態を維持する。そして、ピストンPTが上死点に達した時点で、吸気弁4及び排気弁5の制御は、ステップS4及びステップS5におけるものとは異なる通常の制御に移行する。
【0026】
ステップS6では、失火でない、あるいは不完全燃焼でない、つまり燃焼が正常に始まったので、通常の始動制御を実行する。すなわち、エンジン100の温度や負荷の状態などを考慮して燃料噴射量を決定し、決定した燃料噴射量により始動を行う。
【0027】
このような構成において、走行途中に車両が停止し、エンジン100がアイドル運転状態となり、アイドル運転状態を停止するべくエンジン100が停止した状態から再始動される場合について説明する。
【0028】
エンジン100は、アイドル運転状態になって所定の時間が経過すると、燃料カットの後、上述のようにして、第一気筒を膨張行程に対応する状態で停止される。この後、例えば発進のためにアクセルペダルが操作され、再始動が要求される条件が成立すると、ステップS1においてスタータレス始動を実行する。その結果、点火に成功した場合には、ステップS2からステップS3に進み、通常に始動を実行する。
【0029】
一方、ステップS1を実行したが、点火に失敗し、ステップS2において失火と判定した場合は、スタータSTに通電してスタータSTによる始動に切り替える。この場合は、失火の判定から作動準備時間が経過した後に、スタータSTが回転することによりクランキングが開始されて、図3に示すように、第一気筒のピストンPTが下死点に達した時点でステップS4を実行し、吸気弁4を開成するとともにステップS5を実行して、排気弁5を閉成した状態に維持する。すなわち、この始動制御において、失火となった行程は膨張行程であり、膨張行程に続く行程としては排気行程となり排気弁5が開成されるが、この始動制御では強制的に排気弁5を閉じて失火による未燃焼ガスが排出されることを防止する。この時同時に吸気弁4を開いて、ピストンPTに圧力が加わることを回避し、スタータSTにかかる負荷を軽減している。このように吸気弁4を開いている間に、下死点に達したピストンPTが上昇するので、未燃焼ガスは吸気弁4を介して吸気系7に吹き戻される。なお、この始動制御中に、第四気筒は膨張行程となり、燃焼が行われる。
【0030】
この後、上死点に達したピストンPTが下降するに応じて、吸気弁4がこの時点でも開かれているので、吹き戻された未燃焼ガスとともに大量の新気がシリンダSR内に吸入される。この状態は、通常の運転状態における吸気行程と同じであり、したがってこの後、圧縮行程が開始され、十分な新気と混合された燃料であるので効率よく燃焼が進行する。なお、図3において、下向きの矢印は、点火のタイミングであり、スタータレス始動においては、点火の時期は燃料噴射後のタイミングであるが、スタータSTを用いた始動に切り替えた後の点火タイミングは、通常の運転時のタイミングと同じであり、ほぼ圧縮行程におけるピストンPTが上死点近傍となったタイミングである。また、第二気筒から第四気筒の行程については、当該分野で知られているエンジンと同じであるので、図示を省略する。
【0031】
このように、スタータSTを使用せずにエンジンを始動する際に、その始動が失敗に終わるとスタータSTを使用した始動に切り替えるが、この場合に吸気弁4と排気弁5との開閉を通常の運転状態の場合とは異なる作動とすることにより、未燃焼ガスを大気に放出することなく再利用することができる。しかもこの場合に、図3に示すように、始動時のおいても、膨張、排気、吸気及び圧縮の各行程の通常の順序(シーケンス)は維持するので、特殊な行程が増加することなく、遅延なく始動から通常に運転状態に円滑に移行することができる。加えて、通常の吸気行程と同様に新気を吸入するので、空気量の不足による燃焼不良を解消することができる。
【0032】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
【0033】
上記実施の形態では、スタータレス始動の場合に噴射した燃料によりスタータSTを使用した場合の始動を行ったが、燃料は吸気弁4を開成している際あるいは圧縮行程において再度噴射するものであってもよい。このように、新気を吸入する際に新たに燃料を噴射することにより、混合気がより燃焼容易な空燃比となり、確実な燃焼の結果、始動を行うことができる。
【0034】
また、上記実施の形態にあっては、電動機としてスタータSTを説明したが、電動機と内燃機関とを組み合わせて動力源としたいわゆるハイブリッドエンジンにあっては、走行用の電動機を始動時に作動させるものであってよい。
【0035】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、電動機を使用せずに始動を行う場合に、特定気筒への燃料供給し、点火を試みた場合に燃焼が不完全であれば、排気弁を閉成して未燃焼ガスの排出を防止し、かつその後の連続する行程において吸気弁を開成するので、新気を吸入させることができる。したがって、始動に際して必要となる空気量を確保することができ、未燃焼ガスを確実に燃焼させることができ、エミッションの増加を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す概略構成説明図。
【図2】同実施の形態の概略的な制御手順を示すフローチャート。
【図3】同実施の形態の吸気弁及び排気弁の開成タイミングを示すタイミングチャート。
【符号の説明】
2…燃料噴射弁
3…燃焼室
4…吸気弁
5…排気弁
15…電子制御装置
PT…ピストン
ST…スタータ

Claims (2)

  1. 機関停止状態である場合に膨張行程に対応する状態にある特定気筒に対して、その内部に燃料を直接噴射して点火することで始動させる筒内燃料噴射式内燃機関の始動方法であって、
    特定気筒での燃焼による始動が不完全であることを検出した場合には電動機により筒内燃料噴射式内燃機関を回転駆動し、
    筒内燃料噴射式内燃機関を回転駆動することにより特定気筒内のピストンが上昇する間は特定気筒の排気弁を閉成した状態に維持し、
    上昇に連続するピストンの下降時には特定気筒の吸気弁を開成する筒内燃料噴射式内燃機関の始動方法。
  2. 機関停止状態が、アイドル運転において運転を停止することにより生じるものである請求項1記載の筒内燃料噴射式内燃機関の始動方法。
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