JP2005031197A - Full-color image forming apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンデム型電子写真方式の画像形成装置に関する。詳しくは、高速フルカラーの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を利用したフルカラー画像形成装置としては、一般的には2つの方式が知られている。1つはシングル方式あるいはシングルドラム方式と呼ばれるものであり、装置中に1つの電子写真感光体が搭載され、4色の現像部材が搭載されたものである。この方式においては、感光体上もしくは被転写部材(出力用の紙に直接、あるいは中間転写体に一旦転写され、その後に紙に転写される)に4色(シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック)のトナー像が形成される。この場合、感光体の周りに配置される帯電部材、露光部材、転写部材、クリーニング部材、定着部材は共通化することが可能で、後述のタンデム方式に比べ、小型で、低コストに設計することが可能である。
【0003】
一方、もう1つの方式としてタンデム方式あるいはタンデムドラム方式と呼ばれるものがある。これは、少なくとも装置中に複数の電子写真感光体が搭載されたものである。一般的には、1本のドラムに対し、帯電、露光、現像、クリーニングの各部材が1つずつ配置され、1つの画像形成要素を形成し、これが複数個(一般的には4つ)搭載されている。この方式においては、1つの電子写真要素で1色のトナー像を形成し、順次、被転写体にトナー像を転写し、フルカラー像を形成する。この方式のメリットは、第1に高速画像形成が可能であることが挙げられる。これは上述のように、各色のトナー像を並列処理にて作製できるためである。このため、シングル方式に比べ、画像形成処理時間がおよそ4分の1の時間で済み、4倍の高速プリントに対応が可能になる。第2のメリットは、感光体をはじめとする前記画像形成要素中に具備された各部材の耐久性を実質的に高められるということである。これは、シングル方式においては、1本の感光体で4回の帯電、露光、現像の各工程を行ない、1つのフルカラー像を形成するのに対し、タンデム方式では上記動作を1本で1回しか行なわないからである。
【0004】
ところが、ダンデム方式では装置全体が大きくなってしまう、またコストが高いものになってしまうというデメリットも併せ持っている。装置全体が大きくなる点に関しては、感光体を小径化し、感光体周りに設置される各部材を小型化し、1つの画像形成要素を小さくすることで対応が行なわれてきた。これにより、装置の小型化のみならず材料費の低減といった効果も生じ、装置全体としての低コスト化も多少進んだ。しかしながら、装置のコンパクト化・小型化に伴い、画像形成要素に搭載された感光体を含めた各部材の耐久性を上げなければならないという、新しい課題も新たに発生した。
【0005】
例えば、タンデム型フルカラー装置の小型化のために、帯電部材としてスコロトロン・チャージャーから帯電ローラの使用へシフトしてきた。帯電ローラを使用した場合、スコロトロン・チャージャーを使用した場合に比べ、感光体への帯電均一性に劣る場合が存在する。タンデム方式のフルカラー画像形成装置においては、この帯電不均一性は致命的な問題であり、特にカラーバランス(色再現性)を劣化させる原因となる。このため、帯電に際して直流成分に交流成分を重畳した交番電界が印加される。これにより帯電均一性が向上し、良好な画像が得られるようになる。しかしながら、交流成分の重畳は、感光体の繰り返し使用に対して大きな影響を及ぼす。具体的には、感光体表面の摩耗を促進したり、画像ボケ、およびトナーフィルミングを促進させる。一方、スコロトロン・チャージャーの使用は、チャージャーから発生するオゾンガスの臭気がオフィス環境を劣化させるなどの問題により実施することは困難である。このため、タンデム方式のフルカラー画像形成装置にとって、交番電界を使用する帯電ローラの使いこなし技術は必要不可欠なものであった。
【0006】
このようにカラー機の高速化が進み、徐々にビジネス文書等に使用される様になってきたが、当初はモノクロ原稿とカラー原稿の割合は、半々程度であった。このため、タンデム型フルカラー機に搭載された複数の画像形成要素のうち、黒色トナーを現像する画像形成要素が他の画像形成要素に比べ2倍程度使用されることになった。このため、特に黒色トナー現像用画像形成要素の耐久性を実質的高めなければならなかった。
【0007】
このような課題に対しては、黒色トナー現像用画像形成要素に搭載される感光体を他の画像形成要素に搭載される感光体よりも耐久性の高めたものを用いるという考え方が出てきた。例えば、特許文献1では、黒色トナー像を使用する感光体に特定の膜厚以上のアモルファスシリコン感光体を用い、他のカラー3色用としてOPC(有機感光体)を用いる提案がなされている。また、特許文献2では、黒色トナー像を使用する感光体に特定の膜厚以上のa−SiC光導電層からなるものを使用する提案がなされている。この他に、特許文献3には黒色トナー像用感光体の感光層に高分子電荷輸送物質を用いる記載が、特許文献4には黒色トナー像用感光体の最表層に保護層を設ける記載が、特許文献5には黒色トナー像用感光体の感光層の膜厚が他のトナー像用感光体の感光層膜厚よりも厚いものを使用する記載がある。
【0008】
いずれもフルカラープリンタもしくは複写機において、出力される原稿のうち、モノクロ(黒色)印字の割合が多く、黒色トナー像を形成する感光体の耐久性を高めることで、実質的にシステム全体の耐久性を高めようとするものである。この考え方はコストを考慮した寿命設計上、極めてリーズナブルな考え方である。しかしながら、1つの画像形成装置中に複数個の画像形成要素を用い、お互いに光導電層が異なる感光体を設置すると、それぞれの特性差により所望どおりの着色が得られない問題が発生する。
【0009】
近年では、カラー機の使用方法が本来のカラー機としての使われ方がなされ、原稿のかなりの割合がカラー画像の入ったものになってきた。特に、ビジネス文書等では、原稿の片隅にロゴマークを挿入したり、定形フォーマット等文書の一部が固定された原稿が増え、このような使われ方が増えてきた。このような場合、感光体の長手方向に対して特定の部分の使用頻度が高くなることになり、その他の部分とは異なる状況になってしまう。
【0010】
ここで言う、異なる状況とは、下記の通り幾つか存在する。
1)静電疲労に対してあまり耐久性の高くない感光体においては、使用頻度の高い部分の疲労が促進されてしまう。
2)耐摩耗性のあまり高くない感光体においては、使用頻度の高い部分の摩耗が促進してしまう。
3)耐摩耗性の非常に高い感光体においては、使用頻度の高い部分に紙粉、トナー等の固着(いわゆるフィルミング)などの現象が起こってしまう。
【0011】
このような状況は、一般論としても好ましくないことではあるが、モノクロ電子写真装置あるいはシングル方式の画像形成装置(画像形成要素が1つ)の場合には、以下のような手段で対応が可能である。
1)に対して、感光体の静電疲労の小さなものを使用する。
2)に対して、耐摩耗性の高い感光体を使用する。
3)に対して、クリーニング方式を強固にする。
【0012】
しかしながら、タンデム型のフルカラー画像形成装置においては、モノクロ機では課題にならないカラーバランス(色再現性)という点において、非常に大きな課題になってしまう。特に、感光体の高耐久化に対して、耐摩耗性を重視し、画像形成における感光体10000回転あたりの摩耗量が0.1μm以下の耐摩耗性を有するような感光体を使用した場合には、顕著な課題になってしまう。
一方、耐摩耗性の低い感光体の場合には、部分的な摩耗量が大きくなってしまい、この原因によって別の異常画像が発生し、カラーバランスの問題が発生する以前に感光体の寿命を迎えることになり交換することとなる。あるいは、感光体表面に紙粉やトナー成分が付着(固着)するスピードよりも感光体表面の摩耗速度が大きく、フィルミングのような現象が起こらない(当然、寿命は短い)。このため、本発明に使用する高耐摩耗性の感光体のような課題が浮き彫りにならない。
【0013】
従って、本発明の対象は、タンデム方式のフルカラー画像形成装置において、非常に耐摩耗性の高い感光体を用い、高耐久な画像形成装置におけるフルカラー画像出力時特有の課題(感光体の部分的疲労や偏摩耗)を解決するものである。上述の公知技術では、このような課題は解決できるものではなかった。
【0014】
このような感光体偏摩耗による異常画像の発生を防止する技術として、特許文献6、特許文献7に記載がある。いずれも感光体の偏摩耗を見込んで、感光体長手方向の膜厚を変化させたものを使用する、あるいは表面保護層中のフィラー量の分布を変えることで摩耗速度を長手方向で変えることにより前記課題に対応するものである。しかしながら、感光体偏摩耗を完全に予測することは困難であり、むしろ初期的には感光体長手方向での感光体特性が変わることによる悪影響の方が大きいものである。
【0015】
また、フルカラー画像形成装置において透明トナーを使用する技術が幾つか開示されている。例えば、特許文献8には、感光体の静電潜像を転写した転写手段に4つの現像手段と透明トナーを現像する現像手段を設けて、各々の有色トナーの非現像部に透明トナーを現像する方法が記載され、これにより各色トナー層の高さを揃えることにより画像表面の凹凸を無くすことを提案している。しかしながら、この方法はシングル方式で用いられるものであり、高速画像出力に対応できず、また感光体の局部的な使用による劣化に対して対応できない。特許文献9には、1本の感光体にリボルバー方式の5つの現像器が順に当接するようにセットされ、そのうちの1つが透明トナーである画像形成装置が開示され、これにより転写紙上に転写されたトナー層の凹凸を無くし、定着時のトナー不完全溶融部の発生を防止することを提案している。しかしながら、この装置もシングル方式で用いられるものであり、高速画像出力に対応できず、また感光体の局部的な使用による劣化に対して対応できない。特許文献10には、タンデム方式の画像形成装置において、有色トナーを転写部材に転写する前に、転写部材上に透明トナーを全面に転写させておく技術が開示され、これにより記録画像のレジずれを防止することが提案されている。しかしながら、この装置においては有色トナーの感光体への現像は従来技術と何ら変わりがなく、感光体の局部的な使用による劣化に対して対応できない。
【0016】
また、タンデム方式のフルカラー画像形成装置において、1本の感光体に対して2つの現像器を有する画像形成装置が、特許文献11に記載されている。この技術は2つの現像器を用いて有色トナーの濃度の高いトナーと濃度の低いトナーを用いることで、良好な階調性を有する画像を提供するというものである。しかしながら、感光体の全面にトナーを現像するというものではなく、感光体の局部的な使用による劣化に対して対応できない。
【0017】
【特許文献1】
特開平10−333393号公報
【特許文献2】
特開平11−82599号公報
【特許文献3】
特開2001−330974号公報
【特許文献4】
特開2001−330975号公報
【特許文献5】
特開2001−330976号公報
【特許文献6】
特開2002−318461号公報
【特許文献7】
特開2002−341577号公報
【特許文献8】
特開平6−175461号公報
【特許文献9】
特開平7−5738号公報
【特許文献10】
特開平10−123853号公報
【特許文献11】
特開2002−91165号公報
【特許文献12】
特開2002−148904号公報
【特許文献13】
特開2002−148905号公報
【特許文献14】
特開昭52−36016号公報
【特許文献15】
特開平5−94049号公報
【特許文献16】
特開平5−113688号公報
【特許文献17】
特開平3−109406号公報
【特許文献18】
特開2000−206723号公報
【特許文献19】
特開2001−34001号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、あらゆる原稿の出力に際しても、感光体の部分的な劣化を防止し、高耐久で繰り返し使用に対し色再現性の良い安定な画像を形成可能な、高速フルカラー画像形成装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記の過去に行なわれてきた結果を踏まえ検討を重ねた結果、少なくとも高速フルカラー対応、高耐久を同時満足するためには、以下の条件が必要不可欠であることが分かった。
【0020】
すなわち、(1)複数の画像形成要素を搭載したタンデム型画像形成装置を用いること、(2)複数の画像形成要素を高耐久化するためには、画像形成要素の寿命を決定してしまう感光体の耐久性を向上すること、(3)感光体の高耐久化を実現するために、感光体の静電的高耐久化および耐摩耗性の向上を図ること、が挙げられる。
【0021】
このような画像形成装置は既に存在するものであるが、前述の如く、フルカラー画像形成装置の使用方法が複雑になってきており、過去には考えられないような使用方法が、ユーザーによって行われはじめ、上述のような単純な高耐久化では対応できなくなるケースが存在してきた。端的な例としては、感光体長手方向に対して局部的に頻度が高く使用され、この結果、感光体の一部が劣化して、繰り返し使用により画像上の一部に異常画像が発生してしまうなどの例が挙げられる。
【0022】
従って、複数の画像形成要素に搭載される感光体は、いずれも画像形成における感光体10000回転あたりの摩耗量が0.1μm以下の耐摩耗性を有するような耐摩耗性の高い感光体を使用し、かつ、どの様な画像形成が行われたとしても、全ての感光体全面が同様な使われ方が行われるような構成の画像形成装置にすることが必要である。
【0023】
上記の設計指針に基づき、タンデム型フルカラー画像形成装置に使用する画像形成要素の構成について検討した結果、各画像形成要素にそれぞれ有色トナー画像形成手段と透明トナー画像形成手段を設け、各々の感光体に対して、1回ごとの画像形成において有色トナー画像形成を行わなかった領域(非画像形成領域)全てに透明トナー画像形成を行い、常に感光体全面に画像形成を行うことにより、感光体の全面が常に均一に使用されることになり、感光体全面の摩耗、静電疲労を均一にするものである。
【0024】
以上の構成要件を満足することにより、高耐久・高安定なタンデム型画像形成装置を設計できることが分かり本発明を完成するに至った。
【0025】
従って、上記課題は、以下の(1)〜(24)により解決される。
(1)少なくとも帯電部材に対し直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加することにより感光体に帯電を与える帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、および画像形成における感光体10000回転あたりの摩耗量が0.1μm以下の耐摩耗性を有する表面保護層を設けた電子写真感光体を具備してなる画像形成要素を複数配列したフルカラー画像形成装置であって、各画像形成要素における有色トナー画像形成に用いられる画像露光手段と転写手段との間に、前記画像露光に基づく現像を行う有色トナー現像手段と、有色トナーの非画像形成領域を透明トナーにより現像する現像手段を設けることを特徴とするフルカラー画像形成装置。
【0026】
(2)前記画像形成要素中の有色トナー現像手段と透明トナー現像手段との間に、第2の画像露光手段を設け、感光体全面に光照射を行い、次いで透明トナーによる現像を行うことを特徴とする前記(1)に記載のフルカラー画像形成装置。
【0027】
(3)前記画像形成要素中の有色トナー現像手段と透明トナー現像手段との間に、第2の画像露光手段を設け、第2の画像露光手段による書き込みを有色トナー像露光を行わない部分にのみ行い、次いで透明トナーによる現像を行うことを特徴とする前記(1)に記載のフルカラー画像形成装置。
【0028】
(4)少なくとも前記第2の画像露光手段が、半導体レーザ(LD)あるいは発光ダイオード(LED)によって感光体上に静電潜像の書き込みを行うことを特徴とする前記(2)又は(3)に記載のフルカラー画像形成装置。
【0029】
(5)前記透明トナーの現像が、非接触状態で行われることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
【0030】
(6)前記透明トナーの帯電極性が有色トナーの帯電極性と逆極性であることを特徴とする前記(1)に記載のフルカラー画像形成装置。
【0031】
(7)前記有色トナー画像形成に用いられる画像露光手段が半導体レーザ(LD)あるいは発光ダイオード(LED)によって感光体上に静電潜像の書き込みを行うものであり、入力原稿の向きに依らず出力する紙の長手方向を感光体の長手方向に揃えて画像出力することを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
【0032】
(8)前記画像形成装置において、感光体長手方向の有効画像形成領域の長さよりも出力する紙の長手方向の長さが短い場合には、出力する紙の範囲外の有効画像形成領域にも透明トナーを現像することを特徴とする前記(7)に記載のフルカラー画像形成装置。
【0033】
(9)前記帯電手段が帯電部材を感光体に非接触近接配置したものであることを特徴とする前記(1)乃至(8)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
(10)前記帯電部材と感光体間の空隙が200μm以下であることを特徴とする前記(9)に記載のフルカラー画像形成装置。
【0034】
(11)前記画像形成要素に用いられる有色トナーと透明トナーのいずれもワックス類を含有し、両者に含有されるワックス類の含有量がほぼ同一であることを特徴とする前記(1)乃至(10)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
【0035】
(12)前記画像形成要素に用いられる有色トナーと透明トナーのいずれも滑剤を含有し、両者に含有される滑剤量がほぼ同一であることを特徴とする前記(1)乃至(10)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
(13)前記滑剤がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする前記(12)に記載のフルカラー画像形成装置。
【0036】
(14)前記画像形成要素に用いられる有色トナーと透明トナーのいずれも流動化剤を含有し、両者に含有される流動化剤量がほぼ同一であることを特徴とする前記(1)乃至(10)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
【0037】
(15)前記電子写真感光体の保護層が比抵抗1010Ω・cm以上の無機顔料又は金属酸化物を含有することを特徴とする前記(1)乃至(14)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
(16)前記金属酸化物が、比抵抗1010Ω・cm以上のアルミナ、酸化チタン、シリカのいずれかであることを特徴とする前記(15)に記載のフルカラー画像形成装置。
(17)前記金属酸化物が、比抵抗1010Ω・cm以上のα−アルミナであることを特徴とする前記(16)に記載のフルカラー画像形成装置。
【0038】
(18)前記保護層が高分子電荷輸送物質を含有することを特徴とする前記(1)乃至(17)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
【0039】
(19)前記電子写真感光体に含有される電荷発生物質が、下記(XI)式で表されるアゾ顔料であることを特徴とする前記(1)乃至(18)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
【0040】
【化3】
(式(XI)中、Cp1、Cp2はカップラー残基を表す。R201、R202はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基のいずれかを表し、同一でも異なっていても良い。またCp1、Cp2は下記(XII)
式で表され、
【0041】
【化4】
式(XII)中、R203は、水素原子、炭素数が1〜4のアルキル基、アリール基を表す。R204、R205、R206、R207、R208はそれぞれ、水素原子、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、炭素数が1〜4のアルキル基、炭素数が1〜4のアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、水酸基を表し、Zは置換もしくは無置換の芳香族炭素環または置換もしくは無置換の芳香族複素環を構成するのに必要な原子群を表す。)
【0042】
(20)前記アゾ顔料のCp1とCp2が互いに異なるものであることを特徴とする前記(19)に記載のフルカラー画像形成装置。
【0043】
(21)前記電子写真感光体に含有される電荷発生物質が、CuKαの特性X線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンであることを特徴とする前記(1)乃至(18)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
【0044】
(22)前記チタニルフタロシアニンが、CuKαの特性X線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、かつ最も低角側の回折ピークとして7.3゜にピークを有し、7.3°のピークと9.4°のピークの間にピークを有さず、かつ26.3゜にピークを有さないことを特徴とする前記(21)に記載のフルカラー画像形成装置。
【0045】
(23)前記電子写真感光体の導電性支持体表面が、陽極酸化皮膜処理されたものであることを特徴とする前記(1)乃至(22)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
【0046】
(24)前記フルカラー画像形成装置において、少なくとも感光体が、帯電手段、露光手段、クリーニング手段の中から選ばれた1つの手段と共に1つのユニットに収納されたカートリッジ形態からなることを特徴とする前記(1)乃至(23)のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置。
【0047】
【発明の実施の形態】
図面を用いて本発明の画像形成装置を詳しく説明する。
図1は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図であり、下記するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図1において、ドラム状の感光体1C、1M、1Y、1Kは図中の矢印方向に回転し、その周りに少なくとも回転順に帯電手段としての帯電部材2C、2M、2Y、2K、有色トナー現像手段としての現像部材4C、4M、4Y、4K、透明トナー現像手段としての現像部材5C、5M、5Y、5K、転写用帯電部材7C、7M、7Y、7K、クリーニング手段としてのクリーニング部材6C、6M、6Y、6Kが配置されている。帯電部材2C、2M、2Y、2Kは、感光体表面を均一に帯電するための帯電装置を構成する帯電部材である。この帯電部材2C、2M、2Y、2Kと現像部材4C、4M、4Y、4Kの間の感光体表面に図示しない画像露光手段としての露光部材からのレーザ光3C、3M、3Y、3Kが照射され、感光体1C、1M、1Y、1Kに有色トナー像用の静電潜像が形成されるようになっている。そして、このような感光体1C、1M、1Y、1Kを中心とした4つの画像形成要素11C、11M、11Y、11Kが、転写材搬送手段である転写搬送ベルト8に沿って並置されている。転写搬送ベルト8は各画像形成ユニットの透明トナー現像部材5C、5M、5Y、5Kとクリーニング部材6C、6M、6Y、6Kの間で感光体1C、1M、1Y、1Kに当接しており、転写搬送ベルト8の感光体側の裏側に当たる面(裏面)には転写バイアス(電圧)を印加するための転写用帯電部材7C、7M、7Y、7Kが配置されている。各画像形成要素11C、11M、11Y、11Kは有色トナー用現像装置内部のトナーの色が異なるだけで、その他は全て同様の構成となっている。
【0048】
図1に示す構成のカラー画像形成装置において、画像形成動作は次のようにして行なわれる。まず、各画像形成要素11C、11M、11Y、11Kにおいて、感光体1C、1M、1Y、1Kが矢印方向(感光体と連れ周り方向)に回転すると帯電部材2C、2M、2Y、2Kにより帯電され、次に露光部でレーザ光3C、3M、3Y、3Kにより、作成する各有色の画像に対応した静電潜像が形成される。次に有色トナー用現像部材4C、4M、4Y、4Kにより潜像を現像してトナー像が形成される。有色トナー用現像部材4C、4M、4Y、4Kは、それぞれC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のトナーで現像を行う現像部材である。次いで、透明トナー用現像部材5C、5M、5Y、5Kにより、感光体表面の有色トナーが書き込まれない部分(非画像形成領域)に透明トナーが現像され、4つの感光体1C、1M、1Y、1K上で作られた各色および透明トナー像は転写紙上で重ねられる。
【0049】
透明トナーの現像方法には少なくとも2つの方法がある。以下に有色トナーの現像をデジタル方式で一般的なネガ・ポジ現像で行う場合の方法について述べる。1つは、有色トナーと透明トナーの帯電極性を逆にする方法である。この場合、感光体に対して書き込みを行った部分に有色トナーを反転現像により現像を行い、次いで透明トナーを正規現像により現像を行う方法である。もちろん、有色トナーを正規現像にて現像する場合には、透明トナーは反転現像により現像される。もう1つは、有色トナーを現像した後、第2の露光部材13C、13M、13Y、13Kにより感光体に光を照射し、有色トナーの非現像領域の表面電位を低下させ、ここに透明トナーを現像する方法が挙げられる。このような一例を図2に示す。この場合には先の場合と異なり、有色トナーと透明トナーの帯電極性は同一となる。この際、有色トナーの非現像領域に光を照射するため、感光体全面に光を照射しても構わないが、LDやLEDを使用して非画像部のみに光を照射することが感光体の光疲労防止のためには望ましい。このような方法は入力画像信号をデジタル処理することにより容易に行うことができる。また、いずれの現像方式の場合においても、透明トナーの現像は接触状態で行っても構わないが、画像の乱れを防止するために、非接触状態で行うことが望ましい。
【0050】
転写紙12は給紙コロ(図示せず)によりトレイ(図示せず)から送り出され、一対のレジストローラ9で一旦停止し、上記感光体上への画像形成とタイミングを合わせて転写搬送ベルト8に送られる。転写搬送ベルト8上に保持された転写紙12は搬送されて、各感光体1Y、1M、1C、1Kとの当接位置(転写部)で各色トナーおよび透明トナー像の転写が行なわれる。感光体上のトナー像は、転写用帯電部材7Y、7M、7C、7Kにより印加された転写バイアスと感光体1Y、1M、1C、1Kとの電位差から形成される電界により、転写紙12上に転写される。そして4つの転写部を通過して4色のトナー像が重ねられた記録紙12は定着装置10に搬送され、トナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙される。また、転写部で転写されずに各感光体1Y、1M、1C、1K上に残った残留トナーは、クリーニング装置6Y、6M、6C、6Kで回収される。なお、図1の例では各画像形成要素は転写紙搬送方向上流側から下流側に向けてY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の色の順で並んでいるが、この順番に限るものではなく、色順は任意に設定されるものである。また、黒色のみの原稿を作成する際には、黒色以外の画像形成要素11Y、11M、11Cが停止するような機構を設けることは本発明に特に有効に利用できる。
【0051】
次に通紙方向について述べる。図3(a)に示されるように、転写紙103の長手方向が感光体101の長手方向と向きが揃っていない場合、原稿を1枚出力するために感光体を多く回転させる必要がある。これに対して、図3(b)に示されるように、感光体101の長手方向に対して、転写紙103の長手方向を揃えることにより、図3(a)の場合に比べて少ない回転数で同じ画像を形成することができる。このような方法は、入力された信号をデジタル処理により90度回転させることにより容易に達成できるものである。これにより、画像出力1枚あたりの感光体回転数を低減させることが出来、感光体の高耐久化に寄与することができる。また、使用する透明トナーの量も低減することが出来、低コスト化並びに環境保護の観点からも有効な手段である。尚、図中の感光体長手方向両端の部材は、感光体を駆動するためのフランジ102である。
【0052】
また、感光体長手方向に転写紙の長手方向を揃えても、転写紙の長手方向長さが感光体長手方向長さよりも短い場合があり得る。例えば、A4の長手方向長さを有する感光体を使用し、B5サイズの転写紙に画像形成を行うような場合である(図4参照)。このような場合には、転写紙の長手方向を感光体の長手方向に揃えた場合でも、図4に示すように感光体長手方向の両端もしくは片端に転写紙と当接しない領域が出てくる(図4の感光体上の斜線領域)。通常、このような場合には、この領域には帯電は行っても現像が行われないように、書き込みを行わない。しかしながら、本発明においては、この領域も有色トナーの現像されない領域として、透明トナーを現像するものである。このようにすることにより、感光体長手方向全面が均一に使用されることになる。
【0053】
このように現像され、転写紙上に転写された有色トナー及び透明トナーからなるトナー層の状態図を図5に示す。図から分かるように、積層された各色トナー層の層厚はほぼ均一となり、転写紙上での全体のトナー層厚はほぼ一定になる。この結果、定着も均一化され、転写紙上のトナー層表面の凹凸が少なくなり、光沢性などが全面で均一化される。また、各有色トナー画像の周りを全て透明トナーで覆っているため、2色目以降の転写の際に、1色目のトナー像を乱されることが少なく、静電潜像に忠実な現像を経て、忠実な転写が行われる。これにより、解像性の高い、フルカラー画像形成が行われる。このような結果、本発明のもう一つの効果として、感光体および画像形成要素の高耐久化に加えて、出力画像の高画質化が再現される。
【0054】
次に図1あるいは図2に記載された各部材に関して説明する。図1あるいは図2において帯電部材2C、2M、2Y、2Kは感光体と当接しているが、両者の間に適当なギャップ(10〜200μm程度)を設けてやることにより、両者の摩耗量が低減できると共に、帯電部材へのトナーフィルミングが少なくて済み良好に使用できる。このような非接触近接配置した帯電部材とは、感光体表面と帯電部材表面の間に200μm以下の空隙(ギャップ)を有するように非接触状態で近接配置したタイプのものである。このギャップは、大きすぎた場合には帯電が不安定になりやすく、また小さすぎた場合には、感光体に残留したトナーが存在する場合に、帯電部材表面が汚染されてしまう可能性がある。従って、ギャップは10〜200μm、好ましくは10〜100μmの範囲が適当である。空隙の距離から、コロトロン、スコロトロンに代表される公知のチャージ・ワイヤータイプの帯電器、接触方式の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電ブレードなどの接触帯電部材とは区別されるものである。
【0055】
このような近接配置された帯電部材は、その表面が感光体表面と非接触状態で設置されるため、帯電部材表面へのトナー汚染が少ない、帯電部材表面の摩耗が少ない、帯電部材表面の物理的/化学的劣化が少ないといった利点を有し、帯電部材そのものの高耐久化も実現できるものである。接触帯電部材を使用して上記のような不具合が発生し、帯電部材の耐久性が低くなった場合、画像形成装置内での繰り返し使用において、帯電能力が低下したり、帯電が不均一になったりする。この帯電不良を回避するために、繰り返し使用においては帯電能力の低下にあわせて帯電部材への印加電圧を上昇させるなどの処置を施す。その場合には、感光体にかかる帯電によるハザードが大きくなり、結果として感光体の耐久性を低下させたり、異常画像の発生を生み出す。更に帯電部材への印加電圧上昇に伴って、帯電部材そのものの耐久性も低下させてしまう。しかしながら、非接触帯電部材を使用することにより、帯電部材の高耐久化に伴って、帯電部材の帯電能が安定することにより、帯電部材、感光体、ひいては画像形成要素及びシステム全体の耐久性・安定性を向上させることになる。
【0056】
本発明において使用される近接配置された帯電部材は、感光体表面との空隙を適切に制御できる機構のものであればいかなる形状のものでも良い。例えば、感光体の回転軸と帯電部材の回転軸を機械的に固定して、適正ギャップを有するような配置にすればよい。中でも、帯電ローラの形状の帯電部材を用い、帯電部材の非画像形成部両端にギャップ形成部材を配置して、この部分のみを感光体表面に当接させ、画像形成領域を非接触配置させる、あるいは感光体非画像形成部両端ギャップ形成部材を配置して、この部分のみを帯電部材表面に当接させ、画像形成領域を非接触配置させるような方法が、簡便な方法でギャップを安定して維持できる方法である。特に特許文献12、特許文献13に記載された方法は良好に使用できる。帯電部材側にギャップ形成部材を配置した近接帯電機構の一例を図6に示す。図6中、2は帯電部材、21はギャップ形成部材である。前記方式を用いることで、帯電効率が高くオゾン発生量が少ない、装置の小型化が可能、更には、トナー等による汚れが生じない、接触による機械的摩耗が発生しない等の利点を有していることから良好に使用される。
【0057】
更に印加方式としては、交流重畳を用いることでより帯電ムラが生じにくい等の利点を有し、良好に使用できる。特に、後述のタンデム型のフルカラー画像形成装置においては、モノクロ画像形成装置の場合に発生する帯電ムラによるハーフトーン画像の濃度ムラの問題に加え、カラーバランス(色再現性)の低下という大きな問題につながる。直流成分に交流成分を重畳することにより、前記問題点は大きく改善されるものであるが、交流成分の条件(周波数、ピーク間電圧)が大きすぎる場合には、感光体へのハザードが大きくなり、感光体の劣化を早めてしまう場合がある。このため、交流成分の重畳は必要最低限にとどめることが好ましい。
【0058】
交流成分の周波数に関しては感光体線速等により変化するものであるが、3kHz以下、好ましくは2kHz以下が妥当である。ピーク間電圧に関しては、帯電部材への印加電圧と感光体への帯電電位の関係をプロットすると、電圧を印加しているにもかかわらず感光体が帯電しない領域があり、ある点から帯電が立ち上がる電位が認められる。この立ち上り電位の2倍程度がピーク間電圧としては最適な電位(通常、1200〜1500V程度)になる。しかしながら、感光体の帯電能が低かったり、線速が非常に大きい場合には、前記の如く立ち上り電位の2倍のピーク間電圧では不足する場合がある。逆に帯電性が良好な場合には、2倍以下でも充分に電位安定性を示すことがある。従って、ピーク間電圧は立ち上り電位の3倍以下、好ましくは2倍以下が好ましい。ピーク間電圧を絶対値として書き直せば、3kV以下、好ましくは2kV以下、より好ましくは1.5kV以下で使用されることが望ましい。
【0059】
また、画像露光部3C、3M、3Y、3Kには、LED、LD、EL(エレクトロルミネッセンス)などの高輝度を確保できる光源が使用される。これらの光源のうち、LED、及びLDは照射エネルギーが高く、良好に使用される。
【0060】
有色トナー用現像部材4C、4M、4Y、4Kは、使用するトナーの帯電極性により、正規現像にも反転現像にも対応可能である。感光体の帯電極性と逆極性のトナーを使用した場合には正規現像が使用され、同極性のトナーを用いた場合には反転現像によって、静電潜像が現像される。先の画像露光部に使用する光源によっても異なるが、近年使用するデジタル光源の場合には、一般的に画像面積率が低いことに対応して、書込部分にトナー現像を行う反転現像方式が光源の寿命等を考慮すると有利である。また、トナーのみで現像を行う1成分方式と、トナーおよびキャリアからなる2成分現像剤を使用した2成分方式の2通りの方法があるが、いずれの場合にも良好に使用できる。
【0061】
透明トナー用現像部材5C、5M、5Y、5Kは、前記有色トナー用現像部材と同様の構成となっており、使用するトナーが有色、透明の違いがある。この場合にもトナーの極性を変えることで、正規現像にも反転現像にも使用することができる。
【0062】
透明トナーの現像においては、有色トナーにより形成されたトナー像に影響を与えないため、非接触状態で現像を行うことが望ましい。図1あるいは図2に示した透明トナー用現像部材5C、5M、5Y、5Kにおいて、現像時、現像スリーブには、図示しない電源により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。地肌部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。これによって透明トナー用現像部材5C、5M、5Y、5Kに向きが交互に変化する交互電界が形成される。この交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナーが現像スリーブおよびキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体ドラム1C、1M、1Y、1Kに飛翔し、感光体ドラムの潜像に対応して付着する。振動バイアス電圧の最大値と最小値の差(ピーク間電圧)は、0.5〜5kVが好ましく、周波数は1〜10kHzが好ましい。振動バイアス電圧の波形は、矩形波、サイン波、三角波等が使用できる。振動バイアスの直流電圧成分は、上記したように地肌部電位と画像部電位の間の値であるが、画像部電位よりも地肌部電位に近い値である方が、地肌部電位領域へのかぶりトナーの付着を防止する上で好ましい。振動バイアス電圧の波形が矩形波の場合、デューティ比を50%以下とすることが望ましい。ここでデューティ比とは、振動バイアスの1周期中でトナーが感光体に向かおうとする時間の割合である。このようにすることにより、トナーが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を大きくすることができるので、トナーの運動がさらに活発化し、トナーが潜像面の電位分布に忠実に付着してざらつき感や解像力を向上させることができる。またトナーとは逆極性の電荷を有するキャリアが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を小さくすることができるので、キャリアの運動を沈静化し、潜像の地肌部にキャリアが付着する確率を大幅に低減することができる。
【0063】
また、必要に応じて配置される第2の露光手段の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、LED、LD、ELなどの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。特に、有色トナーの非画像形成領域にのみ光照射(書き込み)を行う場合には、LEDやLDの使用が有効である。また、感光体上の形成されたトナー像は、転写紙に転写されることで転写紙上の画像となるものであるが、この際、2つの方法がある。1つは図1に示すような感光体表面に現像されたトナー像を転写紙に直接転写する方法と、もう1つはいったん感光体から中間転写体にトナー像が転写され、これを転写紙に転写する方法である。いずれの場合にも本発明において用いることができる。
【0064】
図1あるいは図2には転写部材として、転写ベルト8が記載されているが、このほかに転写チャージャー、転写ローラを用いることも可能である。中でも、オゾン発生量の少ない転写ベルトや転写ローラ等の接触型を用いることが望ましい。このような転写部材は、構成上、本発明の構成を満足できるものであれば、いずれも公知のものを使用することができる。
【0065】
尚、転写時の電圧/電流印加方式としては、定電圧方式、定電流方式のいずれの方式も用いることが可能であるが、転写電荷量を一定に保つことができ、安定性に優れた定電流方式がより望ましい。特に、転写部材に電荷を供給する電源供給用部材(高圧電源)から出力された電流のうち、転写部材に関連する部分に流れ、感光体に流れ込まない電流を差し引くことにより、感光体への電流値を制御する方法が好ましい。具体的には、転写ベルトを保持するローラなどに流れる電流を求めるため、ローラなど関連部材をアースに直接落とすのではなく、関連部材に流れた電流を高圧電源に戻すような構成とし、高圧電源の出力との差を求め、この差が一定値となるようなフィードバック機能を有する高圧電源を用い、定電流制御することが望ましい。転写電流は、感光体に静電的に付着しているトナーを引きはがし、被転写体(転写紙もしくは中間転写体など)へ移行させるために与える必要電荷量に基づく電流である。転写残などの転写不良を回避するためには、転写電流を大きくすれば良いことになるが、ネガ・ポジ現像を用いた場合には、感光体の帯電極性と逆極性の帯電を与えることになり、感光体の静電疲労が著しいものとなる。転写電流は大きいほど、感光体−トナー間の静電付着力を上回る電荷量を与えられるため有利であるが、ある閾値を越えると転写部材−感光体間で放電現象を生じてしまい、微細に現像されたトナー像を散らせる結果になる。このため、上限値としてはこの放電現象を起こさない範囲ということになる。この閾値は転写部材−感光体間の空隙(距離)、両者を構成する材料などによって変わるものであるが、概ね200μA以下程度で使用することにより、放電現象を回避できる。従って、転写電流の上限値は200μA程度である。
【0066】
クリーニング部材6C、6M、6Y、6Kとしては、クリーニングブレード、クリーニングブラシ、クリーニングローラ等、公知の部材を用いることができる。転写率が高く、転写後感光体表面に残存するトナーが少ない場合には、この部材を省略することもできる。
【0067】
また、図1あるいは図2には図示していないが、クリーニング部材6C、6M、6Y、6Kと帯電部材2C、2M、2Y、2Kの間に、除電機構を設けても良い。除電機構の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、LED、LD、ELなどの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。帯電部材2C、2M、2Y、2Kに交流を印加するような場合には、帯電時に感光体の残留電荷をキャンセルすることができるため、除電機構は省略することができる。
【0068】
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、各々の電子写真要素はプロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段等を含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの一例を図7に示す。
【0069】
次に、本発明に用いられる電子写真感光体を図面に沿って説明する。
図8は、本発明に用いられる電子写真感光体の構成例を示す断面図であり、導電性支持体31上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35と、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37とが積層され、更に電荷輸送層上に画像形成における感光体10000回転あたりの摩耗量が0.1μm以下の耐摩耗性を有する表面保護層39が積層された構成をとっている。
【0070】
図8では、感光層が電荷発生層と電荷輸送層の積層構成からなっているが、電荷発生物質と電荷輸送物質が同一の層に含有された単層構成の感光層からなっても構わない。
【0071】
導電性支持体31としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特許文献14に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体31として用いることができる。
【0072】
また、これらの中でも陽極酸化皮膜処理を簡便に行うことのできるアルミニウムからなる円筒状支持体が最も良好に使用できる。ここでいうアルミニウムとは、純アルミ系あるいはアルミニウム合金のいずれをも含むものである。具体的には、JIS1000番台、3000番台、6000番台のアルミニウムあるいはアルミニウム合金が最も適している。陽極酸化皮膜は各種金属、各種合金を電解質溶液中において陽極酸化処理したものであるが、中でもアルミニウムもしくはアルミニウム合金を電解質溶液中で陽極酸化処理を行ったアルマイトと呼ばれる被膜が本発明に用いる感光体には最も適している。特に、反転現像(ネガ・ポジ現像)に用いた際に発生する点欠陥(黒ポチ、地汚れ)を防止する点で優れている。
【0073】
陽極酸化処理は、クロム酸、硫酸、蓚酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸などの酸性浴中において行われる。このうち、硫酸浴による処理が最も適している。一例を挙げると、硫酸濃度:10〜20%、浴温:5〜25℃、電流密度:1〜4A/dm2、電解電圧:5〜30V、処理時間:5〜60分程度の範囲で処理が行われるが、これに限定するものではない。このように作製される陽極酸化皮膜は、多孔質であり、又絶縁性が高いため、表面が非常に不安定な状況である。このため、作製後の経時変化が存在し、陽極酸化皮膜の物性値が変化しやすい。これを回避するため、陽極酸化皮膜を更に封孔処理することが望ましい。封孔処理には、フッ化ニッケルや酢酸ニッケルを含有する水溶液に陽極酸化皮膜を浸漬する方法、陽極酸化皮膜を沸騰水に浸漬する方法、加圧水蒸気により処理する方法などがある。このうち、酢酸ニッケルを含有する水溶液に浸漬する方法が最も好ましい。封孔処理に引き続き、陽極酸化皮膜の洗浄処理が行われる。これは、封孔処理により付着した金属塩等の過剰なものを除去することが主な目的である。これが支持体(陽極酸化皮膜)表面に過剰に残存すると、この上に形成する塗膜の品質に悪影響を与えるだけでなく、一般的に低抵抗成分が残ってしまうため、逆に地汚れの発生原因にもなってしまう。洗浄は純水1回の洗浄でも構わないが、通常は多段階の洗浄を行う。この際、最終の洗浄液が可能な限りきれいな(脱イオンされた)ものであることが好ましい。また、多段階の洗浄工程のうち1工程に接触部材による物理的なこすり洗浄を施すことが望ましい。以上のようにして形成される陽極酸化皮膜の膜厚は、5〜15μm程度が望ましい。これより薄すぎる場合には陽極酸化皮膜としてのバリア性の効果が十分でなく、これより厚すぎる場合には電極としての時定数が大きくなりすぎて、残留電位の発生や感光体のレスポンスが低下する場合がある。
【0074】
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体31として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
【0075】
更に、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体31として良好に用いることができる。
【0076】
次に感光層について説明する。感光層は単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず図8に示される電荷発生層35と電荷輸送層37で構成される場合から述べる。
【0077】
電荷発生層35は、電荷発生物質を主成分とする層である。
電荷発生層35には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合してもかまわない。
【0078】
特に前記(XI)式で表わされるアゾ顔料や特定の結晶型を有する(CuKαの特性X線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有する)チタニルフタロシアニンは高感度で耐久性が高く、特に光疲労に強いため、本発明のフルカラー画像形成装置には有効に用いることができる。
【0079】
また、前記(XI)式において、Cp1とCp2が異なるものは前記(XI)式で表される材料の中でも特に高感度を示し、本発明の感光体の電荷発生物質として良好に使用される。
前記(XI)式で表されるアゾ顔料を以下に例示する。
まずは、Cp1とCp2が同一の場合について示す。
【0080】
【化5】
【0081】
【化6】
【0082】
次に、Cp1とCp2が異なる場合について示す。
【化7】
【0083】
【化8】
【0084】
【化9】
【0085】
【化10】
【0086】
また、27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンの中でも、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、かつ最も低角側の回折ピークとして7.3゜にピークを有し、7.3°のピークと9.4°のピークの間にピークを有さず、更に26.3゜にピークを有さないチタニルフタロシアニン結晶は、特に高感度を示し、また感光体の繰り返し使用における帯電性の低下も小さく、本発明の感光体の電荷発生物質として良好に使用できる。
【0087】
電荷発生層35は、必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
【0088】
必要に応じて電荷発生層35に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
【0089】
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
【0090】
電荷発生層35の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
【0091】
電荷輸送層37は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
【0092】
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
【0093】
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
【0094】
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。更に、後述する高分子電荷輸送物質も電荷輸送層の結着樹脂として好適に用いられる。高分子電荷輸送物質を含む電荷輸送層を用いた場合には、後述の表面保護層を積層する際に、高分子からなる故、電荷輸送物質の上層への溶け出しが少なく良好な結果を得る場合が多い。
【0095】
電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜100μm程度とすることが好ましい。ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
【0096】
本発明の感光体において電荷輸送層37中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいは、オリゴマーが使用され、その使用量は結着樹脂に対して、0〜1重量%が適当である。
【0097】
次に感光層が単層構成の場合について述べる。上述した電荷発生物質を結着樹脂中に分散した感光層が使用できる。単層感光層は、電荷発生物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。更に、この感光層には上述した電荷輸送物質を添加した機能分離タイプとしても良く、良好に使用できる。また必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
【0098】
結着樹脂としては、先に電荷輸送層37で挙げた結着樹脂をそのまま用いることができるほかに、電荷発生層35で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろん、後述の高分子電荷輸送物質も結着樹脂および電荷輸送物質として、良好に使用できる。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましくさらに好ましくは50〜150重量部である。単層感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を必要ならば電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成できる。単層感光層の膜厚は、5〜100μm程度が適当である。
【0099】
本発明の感光体においては、導電性支持体31と感光層(電荷発生層)との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
【0100】
これらの下引き層は前述の感光層の如く適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、Al2O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
【0101】
また、本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質およびレベリング剤を添加することができる。これらの化合物の代表的な材料を以下に記す。
【0102】
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)フェノール系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、トコフェロール類など。
【0103】
(b)パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−N,N−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミン
など。
【0104】
(c)ハイドロキノン類
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
【0105】
(d)有機硫黄化合物類
ジラウリル−3,3−チオジプロピオネ−ト、ジステアリル−3,3−チオジプロピオネ−ト、ジテトラデシル−3,3−チオジプロピオネートなど。
【0106】
(e)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
【0107】
各層に添加できる可塑剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
【0108】
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
【0109】
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
【0110】
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
(k)スルホン酸誘導体
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
【0111】
各層に添加できる滑剤としては、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなど。
(b)脂肪酸系化合物
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
(c)脂肪酸アミド系化合物
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
(d)エステル系化合物
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
(e)アルコール系化合物
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなど。
(f)金属石けん
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
(g)天然ワックス
カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなど。
(h)その他
シリコーン化合物、フッ素化合物など。
【0112】
各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2,4,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなど。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4ジ−t−ブチルフェニル3,5−ジ−t−ブチル4ヒドロキシベンゾエートなど。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ3−ターシャリブチル5−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾールなど。
【0113】
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレートなど。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル(2,2チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
【0114】
更に、本発明で使用される感光体においては、感光層保護の目的で表面保護層39が感光層の上に設けられる。この表面保護層(以降、保護層と略記される場合がある)としては、画像形成における感光体10000回転あたりの摩耗量が0.1μm以下の耐摩耗性を有する保護層であることが必須である。
【0115】
このような保護層39に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。中でも、ポリカーボネートもしくはポリアリレートが最も良好に使用できる。
【0116】
また、上記バインダー樹脂の他に、熱硬化型樹脂や光硬化型樹脂を用いることもできる。熱硬化型樹脂や光硬化型樹脂としては、高い耐摩耗性を発現し、電子写真特性に影響を及ぼさないものであれば、公知のいかなるものも使用できる。特に、分子中に3つ以上の官能基を有する多官能モノマーあるいはオリゴマーを用い、3次元硬化(架橋)させた硬化物からなる保護層は、耐摩耗性が極めて高く、有効に使用することができる。
【0117】
保護層にはその他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれらの樹脂に酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、シリカ等の無機フィラー、また有機フィラーを分散したもの等を添加することができる。
【0118】
また、感光体の保護層に用いられるフィラー材料のうち有機性フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機性フィラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、アルミナ、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。特に、フィラーの硬度の点からは、この中でも無機材料を用いることが有利である。特に、シリカ、酸化チタン、アルミナが有効に使用できる。更に、この中でも六方ちょう密構造を有するα−アルミナが最も有効に使用できる。
【0119】
保護層中のフィラー濃度は使用するフィラー種により、また感光体を使用する画像形成プロセス条件によっても異なるが、保護層の最表層側において全固形分に対するフィラーの比で5重量%以上、好ましくは10重量%以上、50重量%以下、好ましくは30重量%以下程度が良好である。
【0120】
また、使用するフィラーの体積平均粒径は、0.1μm〜2μmの範囲が良好に使用され、好ましくは0.3μm〜1μmの範囲である。この場合、平均粒径が小さすぎると耐摩耗性が充分に発揮されず、大きすぎると塗膜の表面性が悪くなったり、塗膜そのものが形成できなかったりする。
【0121】
尚、本発明におけるフィラーの平均粒径とは、特別な記載のない限り体積平均粒径であり、超遠心式自動粒度分布測定装置:CAPA−700(堀場製作所製)により求めたものである。この際、累積分布の50%に相当する粒子径(Median系)として算出されたものである。また、同時に測定される各々の粒子の標準偏差が1μm以下であることが重要である。これ以上の標準偏差の値である場合には、粒度分布が広すぎて、本発明の効果が顕著に得られなくなってしまう場合がある。
【0122】
また、本発明で使用するフィラーのpHも解像度やフィラーの分散性に大きく影響する。その理由の一つとしては、フィラー、特に金属酸化物は製造時に塩酸等が残存することが考えられる。その残存量が多い場合には、画像ボケの発生は避けられず、またそれは残存量によってはフィラーの分散性にも影響を及ぼす場合がある。
【0123】
もう一つの理由としては、フィラー、特に金属酸化物の表面における帯電性の違いによるものである。通常、液体中に分散している粒子はプラスあるいはマイナスに帯電しており、それを電気的に中性に保とうとして反対の電荷を持つイオンが集まり、そこで電気二重層が形成されることによって粒子の分散状態は安定化している。粒子から遠ざかるに従いその電位(ゼータ電位)は徐々に低くなり、粒子から充分に離れて電気的に中性である領域の電位はゼロとなる。従って、ゼータ電位の絶対値の増加によって粒子の反発力が高くなることによって安定性は高くなり、ゼロに近づくに従い凝集しやすく不安定になる。一方、系のpH値によってゼータ電位は大きく変動し、あるpH値において電位はゼロとなり等電点を持つことになる。従って、系の等電点からできるだけ遠ざけて、ゼータ電位の絶対値を高めることによって分散系の安定化が図られることになる。
【0124】
本発明の構成においては、フィラーとしては前述の等電点におけるpHが、少なくとも5以上を示すものが画像ボケ抑制の点から好ましく、より塩基性を示すフィラーであるほどその効果が高くなる傾向があることが確認された。等電点におけるpHが高い塩基性を示すフィラーは、系が酸性であったほうがゼータ電位はより高くなることにより、分散性及びその安定性は向上することになる。
【0125】
ここで、本発明におけるフィラーのpHは、ゼータ電位から等電点におけるpH値を記載した。この際、ゼータ電位の測定は、大塚電子(株)製レーザーゼータ電位計にて測定した。
【0126】
更に、画像ボケが発生しにくいフィラーとしては、電気絶縁性が高いフィラー(比抵抗が1010Ω・cm以上)が好ましく、フィラーのpHが5以上を示すものやフィラーの誘電率が5以上を示すものが特に有効に使用できる。また、pHが5以上のフィラーあるいは誘電率が5以上のフィラーを単独で使用することはもちろん、pHが5以下のフィラーとpHが5以上のフィラーとを2種類以上を混合したり、誘電率が5以下のフィラーと誘電率が5以上のフィラーとを2種類以上混合したりして用いることも可能である。また、これらのフィラーの中でも高い絶縁性を有し、熱安定性が高い上に、耐摩耗性が高い六方細密構造であるα型アルミナは、画像ボケの抑制や耐摩耗性の向上の点から特に有用である。
【0127】
本発明において使用するフィラーの比抵抗は以下のように定義される。フィラーのような粉体は、充填率によりその比抵抗値が異なるので、一定の条件下で測定する必要がある。本発明においては、特許文献15(図1参照)、特許文献16(図1参照)に示された測定装置と同様の構成の装置を用いて、フィラーの比抵抗値を測定し、この値を用いた。測定装置において、電極面積は4.0cm2である。測定前に片側の電極に4kgの荷重を1分間かけ、電極間距離が4mmになるように試料量を調節する。測定の際は、上部電極の重量(1kg)の荷重状態で測定を行ない、印加電圧は100Vにて測定する。106Ω・cm以上の領域は、HIGH RESISTANCE METER(横河ヒューレットパッカード)、それ以下の領域についてはデジタルマルチメーター(フルーク)により測定した。これにより得られた比抵抗値を本発明でいうところの比抵抗値と定義するものである。
【0128】
フィラーの誘電率は以下のように測定した。上述のような比抵抗の測定と同様なセルを用い、荷重をかけた後に、静電容量を測定し、これより誘電率を求めた。静電容量の測定は、誘電体損測定器(安藤電気)を使用した。
【0129】
更に、これらのフィラーは少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることがフィラーの分散性の面から好ましい。フィラーの分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤すべてを使用することができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al2O3、TiO2、ZrO2、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性及び画像ボケの点からより好ましい。シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。表面処理量については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないとフィラーの分散効果が得られず、また多すぎると残留電位の著しい上昇を引き起こす。これらフィラ−材料は単独もしくは2種類以上混合して用いられる。フィラーの表面処理量に関しては、上述のようにフィラー量に対する使用する表面処理剤の重量比で定義される。
【0130】
これらフィラー材料は、適当な分散機を用いることにより分散できる。また、保護層の透過率の点から使用するフィラーは1次粒子レベルまで分散され、凝集体が少ないほうが好ましい。
【0131】
また、保護層39には残留電位低減、応答性改良のため、電荷輸送物質を含有しても良い。電荷輸送物質は、電荷輸送層の説明のところに記載した材料を用いることができる。電荷輸送物質として、低分子電荷輸送物質を用いる場合には、保護層中における濃度傾斜を設けても構わない。耐摩耗性向上のため、表面側を低濃度にすることは有効な手段である。ここでいう濃度とは、保護層を構成する全材料の総重量に対する低分子電荷輸送物質の重量の比を表わし、濃度傾斜とは上記重量比において表面側において濃度が低くなるような傾斜を設けることを示す。
【0132】
また、保護層には電荷輸送物質としての機能とバインダー樹脂の機能を持った高分子電荷輸送物質も良好に使用される。これら高分子電荷輸送物質から構成される保護層は耐摩耗性に優れるだけでなく、繰り返し使用における画像ボケの発生を低減化させる効果もあり、本発明において非常に有用である。高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できるが、特に、トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートが良好に用いられる。中でも、(I)〜(X)式で表される高分子電荷輸送物質が良好に用いられ、これらを以下に例示し、具体例を示す。
【0133】
【化11】
式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R4は水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基、o、p、qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表される2価基を表す。尚、(I)式は2つの共重合種が交互共重合体の形で記載されているが、ランダム共重合体でも構わない。
【0134】
【化12】
R101、R102は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表す。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表す。)または、
【0135】
【化13】
(aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表す)
を表す。ここで、R101とR102、R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。
【0136】
【化14】
式中、R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基、Ar1、Ar2、Ar3は同一又は異なるアリレン基を表す。 X、k、jおよびnは、(I)式の場合と同じである。尚、(II)式は2つの共重合種が交互共重合体の形で記載されているが、ランダム共重合体でも構わない。
【0137】
【化15】
式中、R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基、Ar4、Ar5、Ar6は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、(I)式の場合と同じである。尚、(III)式は2つの共重合種が交互共重合体の形で記載されているが、ランダム共重合体でも構わない。
【0138】
【化16】
式中、R11、R12は置換もしくは無置換のアリール基、Ar7、Ar8、Ar9は同一又は異なるアリレン基、pは1〜5の整数を表す。X、k、jおよびnは、(I)式の場合と同じである。尚、(IV)式は2つの共重合種が交互共重合体の形で記載されているが、ランダム共重合体でも構わない。
【0139】
【化17】
式中、R13、R14は置換もしくは無置換のアリール基、Ar10、Ar11、Ar12は同一又は異なるアリレン基、X1、X2は置換もしくは無置換のエチレン基、又は置換もしくは無置換のビニレン基を表す。X、k、jおよびnは、(I)式の場合と同じである。尚、(V)式は2つの共重合種が交互共重合体の形で記載されているが、ランダム共重合体でも構わない。
【0140】
【化18】
式中、R15、R16、R17、R18は置換もしくは無置換のアリール基、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16は同一又は異なるアリレン基、Y1、Y2、Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表し、同一であっても異なってもよい。X、k、jおよびnは、(I)式の場合と同じである。尚、(VI)式は2つの共重合種が交互共重合体の形で記載されているが、ランダム共重合体でも構わない。
【0141】
【化19】
式中、R19、R20は水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表し、R19とR20は環を形成していてもよい。Ar17、Ar18、Ar19は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、(I)式の場合と同じである。尚、(VII)式は2つの共重合種が交互共重合体の形で記載されているが、ランダム共重合体でも構わない。
【0142】
【化20】
式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、(I)式の場合と同じである。尚、(VIII)式は2つの共重合種が交互共重合体の形で記載されているが、ランダム共重合体でも構わない。
【0143】
【化21】
式中、R22、R23、R24、R25は置換もしくは無置換のアリール基、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、(I)式の場合と同じである。尚、(IX)式は2つの共重合種が交互共重合体の形で記載されているが、ランダム共重合体でも構わない。
【0144】
【化22】
式中、R26、R27は置換もしくは無置換のアリール基、Ar29、Ar30、Ar31は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、(I)式の場合と同じである。尚、(X)式は2つの共重合種が交互共重合体の形で記載されているが、ランダム共重合体でも構わない。
【0145】
また、保護層に使用される高分子電荷輸送物質として、上述の高分子電荷輸送物質の他に、電荷輸送層の成膜時には電子供与性基を有するモノマーあるいはオリゴマーの状態で、成膜後に硬化反応あるいは架橋反応をさせることで、最終的に2次元あるいは3次元の架橋構造を有する重合体も含むものである。
【0146】
これら電子供与性基を有する重合体から構成される保護層、あるいは架橋構造を有する重合体は耐摩耗性に優れたものである。通常、画像形成装置においては、帯電電位(未露光部電位)は一定であるため、繰り返し使用により感光体の表面層が摩耗すると、その分だけ感光体にかかる電界強度が高くなってしまう。この電界強度の上昇に伴い、地汚れの発生頻度が高くなるため、感光体の耐摩耗性が高いことは、地汚れに対して有利である。これら電子供与性基を有する重合体から構成される保護層は、自身が高分子化合物であるため成膜性に優れ、低分子分散型高分子からなる保護層に比べ、電荷輸送部位を高密度に構成することが可能で電荷輸送能に優れたものである。このため、高分子電荷輸送物質を用いた保護層を有する感光体には高速応答性が期待できる。
【0147】
その他の電子供与性基を有する重合体としては、公知単量体の共重合体や、ブロック重合体、グラフト重合体、スターポリマーや、また、例えば特許文献17、特許文献18、特許文献19等に開示されているような電子供与性基を有する架橋重合体などを用いることも可能である。この場合にも、先の移動度を満足できるような材料が有効に使用できる。
【0148】
保護層の形成法としては通常の湿式塗工法が採用される。なお保護層の厚さは0.1〜10μm程度が適当である。また、以上のほかに真空薄膜作成法にて形成したa−C、a−SiCなど公知の材料を保護層として用いることができる。
【0149】
次に、本発明に用いられる現像剤(有色トナー、透明トナーおよびキャリア)について述べる。本発明で使用される現像剤は、トナーのみからなる1成分系現像剤、トナーとキャリアから構成される2成分系現像剤のいずれも良好に使用できる。
【0150】
本発明の静電潜像現像用キャリアと共に現像剤を構成するトナーとしては、従来公知の方法で製造されたものを使用できる。バインダー樹脂、着色剤及び極性制御剤よりなる混合物を熱ロールミルで溶融混練した後、冷却固化せしめ、これを粉砕分級して得られる。具体的には、バインダー樹脂、着色剤、荷電制御剤、必要に応じて任意の添加物などから構成される。
【0151】
バインダー樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが、単独あるいは混合して使用できる。
【0152】
また、トナーに用いられる極性制御剤として、以下のものが挙げられる。
トナーを負荷電性に制御する極性制御剤としては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸系金属錯体、芳香族ダイカルボン酸系金属錯体があげられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、その無水物、そのエステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体類がある。
【0153】
トナーを正荷電性に制御する極性制御剤としては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き四級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩の如きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物)が挙げられる。
【0154】
トナーに使用される極性制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部の範囲で用いられる。0.1重量部未満では、トナーの帯電量が不足し実用的でない。また、20重量部を越える場合には、トナーの帯電量が大きすぎ、キャリアとの静電的吸引力の増大のため、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
【0155】
トナーに含有される黒色の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック等が使用できる。シアンの着色剤としては、例えば、フタロシアニンブルー、メチレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー等が使用できる。マゼンタの着色剤としては、例えば、ローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキ等が使用できる。イエローの着色剤としては、例えば、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラジン等が使用できる。
【0156】
透明トナーの場合には、上記の着色剤をトナー中に添加しないことで、透明トナーを構成することができる。また透明トナーには、後述の各種添加剤を用いることができるが、いずれも透明トナーの特性(透明性)を阻害しないように、トナーの状態で透明性を維持できる添加剤が使用される。
【0157】
本発明で用いるトナー粒子には、結着樹脂と着色剤の他に、必要に応じて、オフセット防止のための離型剤を添加することができる。離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン等のワックス類が挙げられる。
【0158】
本発明に用いられるワックスは、エステル系もしくはオレフィン系が望ましい。これらワックスは、使用するバインダー樹脂に対し、一般的には非相溶性を示し、バインダー中に微分散されやすい。エステル系ワックスとは、エステル結合を有するものであり、例えば、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス等の天然ワックス、及びモンタンワックス等が挙げられる。オレフィンワックスとしては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等の合成ワックスが挙げられる。
【0159】
バインダー樹脂の中で前記ワックスの平均分散径は、0.2〜5.0μmが望ましい。0.2μm未満であるとワックスの染みだし効果が得られず、本発明の効果が発現しにくい。また、0.2μm未満に分散するためには、溶融混練時にバインダー樹脂に過剰な分散エネルギーを加える必要があり、樹脂の分子が切断され、本来の機能を失う場合がある。また、5.0μmを超えると、トナーの定着性、流動性、保存性、耐久性等を悪化させてしまう。
【0160】
また、ワックスの添加量はバインダー樹脂に対して、10重量%以下が適当である。これ以上になると、トナーの流動性、オフセット性が悪くなる。
【0161】
更に、トナーに磁性材料を含有させ、磁性トナーとしても使用し得る。磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金及びその混合物などが挙げられる。これらの強磁性体は平均粒径が0.05〜2μm程度のものが望ましく、トナー中に含有させる量としては、樹脂成分100重量部に対し約20〜200重量部、特に好ましくは、樹脂成分100重量部に対し40〜150重量部である。
【0162】
また、トナーに添加する滑剤としては、PTFE、PFA、PVDF等の各種フッ素含有樹脂、シリコーン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ステアリン酸亜鉛、ラウリル酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム等の脂肪酸金属塩などが挙げられる。中でも、ステアリン酸亜鉛が最も好ましい。現像剤中への滑剤添加量は、現像剤中のトナーに対して0.001〜0.2重量%の範囲が望ましい。
【0163】
また、トナーに添加する流動化剤としては、例えば、コロイド状シリカ、疎水性シリカ、テフロン(登録商標)、フルオロポリマー、低分子量ポリオレフィン、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウムなど)、金属酸化物(酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化アンチモンなど)、導電性付与剤(カーボンブラック、酸化錫など)、磁性体、更にそれら添加物を表面処理したものなど、が挙げられる。その中でも、シリカ、チタニア、アルミナ、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグウネシウム及びリン酸カルシウム等の無機微粒子、フッ素含有樹脂微粒子、シリカ含有樹脂微粒子及び窒素含有樹脂微粒子等の有機樹脂微粒子が好ましい。これら流動化剤は、1種または2種以上を合わせて用いてよく、含有量は一般にトナー100部に対して、0.1〜10重量部が適切である。また、目的に応じて外部添加剤表面に表面処理を施してもよい。表面処理剤としては、疎水化処理を行うためのシラン化合物、シランカップリング剤、シリコーンオイル等が挙げられる。
【0164】
さらに、2種以上の粒径の異なる外部添加剤を含有することが好ましく、平均粒径で2〜5倍程度の粒径差のある外部添加剤を含有することが好ましい。2種以上の粒径の異なる外部添加剤を含有しない場合は、経時での外部添加剤のトナー母体への埋没が急激に進み、トナー流動性の悪化が急激に進んでしまう。従って、トナーの流動性が低下することによる画像ムラが発生しやすく、またトナーへの付着力が強くなり難く、トナーからの脱離が容易に起こり、感材傷、画像ぬけの原因となる。2種以上の粒径の異なる外部添加剤を含有すれば、大粒径外部添加剤がスペーサーの役割を果たし、トナー流動性に効果がある小粒径外部添加剤のトナー母体への埋没が防止され、トナー流動性を維持できる。
【0165】
以上のように構成されるトナーは、有色トナーと透明トナーにおいて着色剤の有無を除き、同様の構成であることが望ましい。特に、ワックス類を使用する場合、および流動化剤を使用する場合は、感光体の摩耗量に影響を及ぼすため、有色トナーと透明トナーに含有される両者の量はほぼ同一であることが重要である。
【0166】
ワックス類を使用する場合、感光体表面にワックス類が転移して、クリーニング部における感光体表面の摩耗量を低減する働きがある。このため、有色トナーと透明トナー中に含有されるワックス類の添加量がほぼ同一の場合、繰り返し使用における感光体の摩耗量が小さい方向で均一化される。ワックス類を使用する場合の副作用としては、感光体表面へのトナーフィルミングや画像ボケが発生しうる。このため、感光体表面の組成にも依存するが、このような現象が起こらないようにプロセス条件を決定する必要がある。
【0167】
滑剤を使用する場合、感光体表面に滑剤が付着し、クリーニング部における残留トナーのクリーニング性を向上させると共に、感光体表面の摩耗量を低減する働きがある。このため、有色トナーと透明トナーに含有される滑剤の添加量がほぼ同一の場合、繰り返し使用における感光体の摩耗量が小さい方向で均一化される。滑剤を使用する場合の副作用としては、画像ボケが発生しうる。このため、感光体表面の組成にも依存するが、このような現象が起こらないようにプロセス条件を決定する必要がある。
【0168】
流動化剤を使用する場合、感光体表面に流動化剤が付着し、転写残の流動化剤がクリーニング部に到達すると、感光体の摩耗を促進する働きがある。このため、有色トナーと透明トナー中に含有される流動化剤の添加量がほぼ同一の場合、繰り返し使用における感光体の摩耗量が大きい方向で均一化される。流動化剤を使用する場合の副作用としては、感光体表面摩耗量が大きくなり、スジなどの異常画像の発生および感光体寿命の低下が発生しうる。このため、感光体表面の組成にも依存するが、このような現象が起こらないようにプロセス条件を決定する必要がある。
【0169】
本発明に使用しうるキャリアとしては、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉の如き磁性を有する粉体及びその表面を樹脂等で処理したものなどがあげられる。本発明に用いられるトナーの摩擦帯電性をより安定化させ、潜像を忠実に現像させるために本発明に用いられるキャリアは、樹脂及び/またはシリコーン化合物で被覆してあることが好ましい。これによって、トナーの荷電制御を目的として行うこともできる。
【0170】
キャリアの被覆層を形成するための樹脂としては、例えばシリコーン系化合物、フッ素系樹脂等を好ましく用いることができる。キャリアの被覆層を形成するためのフッ素系樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロエチレン、ポリトリフルオルクロルエチレンのようなパーフルオロポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオルプロピレン、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとトリフルオルクロルエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、フッ化ビニルとフッ化ビニリデンとの共重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデン及び非フッ素化単量体のターポリマーのようなフルオロターポリマー等が好ましく用いられる。キャリアの被覆層の形成においては、上記の如きフッ素系樹脂をそれぞれ単独で用いてもよいし、あるいはこれらをブレンドしたものを用いてもよい。また、これらにさらにその他の重合体をブレンドしたものを用いてもよい。
【0171】
また、キャリアの被覆層を形成するためのシリコーン系化合物としては、ポリシロキサン、例えばジメチルポリシロキサン、フェニルメチルポリシロキサン等が全て用いられ、また、アルキド変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、アクリル変性シリコーン等の変性樹脂も使用可能である。また、変性形態として、ブロック共重合体、グラフト共重合体、くし形グラフトポリシロキサン等いずれも使用可能である。
【0172】
実際の磁性粒子表面への塗布に際しては、上記樹脂を浸漬法あるいは流動床法等により磁性粒子に噴霧する方法等がとられる。
【0173】
本発明に使用されるキャリアの芯材の材質としては、例えば、表面酸化または未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合金または酸化物などが使用できるが、好ましくは金属酸化物、より好ましくはフェライト粒子が使用できる。また、その製造方法としては、特別な制約はない。本発明のキャリア並びにトナーの使用量としては、トナー粒子がキャリア粒子のキャリア表面に付着して、その表面積の30〜90%を占める程度に両粒子を混合するのが好ましい。
【0174】
【実施例】
以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明が実施例により制約を受けるものではない。なお、部はすべて重量部である。
<チタニルフタロシアニンAの合成>
1,3−ジイミノイソインドリン292gとスルホラン2000mlを混合し、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド20.4gを滴下する。滴下終了後、徐々に180℃まで昇温し、反応温度を170〜180℃の間に保ちながら5時間撹拌して反応を行なった。反応終了後、放冷した後析出物を濾過し、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄し、つぎにメタノールで数回洗浄し、さらに80℃の熱水で数回洗浄した後乾燥し、粗チタニルフタロシアニンを得た。粗チタニルフタロシアニンを20倍量の濃硫酸に溶解し、100倍量の氷水に撹拌しながら滴下し、析出した結晶をろ過、ついで洗浄液が中性になるまで水洗いを繰り返し、チタニルフタロシアニン顔料のウェットケーキを得た。得られたこのウェットケーキ20gをテトラヒドロフラン200gに投入し、4時間攪拌を行なった後、濾過を行ない、乾燥して、チタニルフタロシアニンA粉末を得た。
【0175】
<チタニルフタロシアニンBの合成>
チタニルフタロシアニンAの合成過程と同様に粗チタニルフタロシアニンを得、更に同様に濃硫酸によるアシッドペースト処理により、チタニルフタロシアニン顔料のウェットケーキを得た。得られたウェットケーキ20gを2−ブタノン200gに投入し、4時間の撹拌を行なった後、濾過を行ない、乾燥して、チタニルフタロシアニンB粉末を得た。
【0176】
<チタニルフタロシアニンCの合成>
上述のように合成したチタニルフタロシアニンB粉末20gを、テトラヒドロフラン200gと共にボールミリング処理を24時間行なった後、濾過を行ない、乾燥して、チタニルフタロシアニンC粉末を得た。
【0177】
以上のように合成したチタニルフタロシアニンA、B、Cは、下記の測定条件により、X線回折スペクトルを測定した。
(X線回折スペクトル測定条件)
X線管球:Cu
電圧: 50kV
電流: 30mA
走査速度:2°/分
走査範囲:3〜40°
時定数: 2秒
チタニルフタロシアニンA、B、CのX線回折スペクトルを図9〜11に示す。
【0178】
図9から、チタニルフタロシアニンAのX線回折スペクトルは、Cu−Kα線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θが27.2±0.2°に最大ピークを有し、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、かつ最も低角側の回折ピークとして7.3゜にピークを有し、7.3°のピークと9.4°のピークの間にピークを有さず、かつ26.3゜にピークを有さないものであることが分かる。
【0179】
図10から、チタニルフタロシアニンBのX線回折スペクトルは、Cu−Kα線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θが27.2±0.2°に最大ピークを有し、かつ最も低角側の回折ピークとして7.5゜にピークを有するものであることが分かる。
【0180】
図11から、チタニルフタロシアニンCのX線回折スペクトルは、Cu−Kα線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θが26.3±0.2°に最大ピークを有するものであることが分かる。
【0181】
このように、チタニルフタロシアニンA、B、Cは、それぞれ結晶型の異なるチタニルフタロシアニンであることが分かる。
【0182】
<感光体1の作製>
長さ340mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS3010)上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液および保護層塗工液を、順次塗布・乾燥し、3.5μmの中間層、0.2μmの電荷発生層、20μmの電荷輸送層、5μmの保護層からなる電子写真感光体を形成した。
【0183】
◎下引き層塗工液
二酸化チタン粉末 400部
メラミン樹脂 65部
アルキッド樹脂 120部
2−ブタノン 400部
【0184】
◎電荷発生層塗工液
下記構造のジスアゾ顔料 8部
【化23】
ポリビニルブチラール 5部
2−ブタノン 200部
シクロヘキサノン 400部
【0185】
◎電荷輸送層塗工液
Z型ポリカーボネート 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
【化24】
テトラヒドロフラン 80部
【0186】
◎保護層塗工液
ポリカーボネート(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
【化25】
α−アルミナ微粒子
(比抵抗:2.5×1012Ω・cm、平均一次粒径:0.4μm) 6部
シクロヘキサノン 150部
テトラヒドロフラン 500部
【0187】
<感光体2の作製>
感光体1の作製において、保護層を設けず、電荷輸送層の膜厚を25μmに変更した以外は、感光体1の作製と同様に感光体を作製した。
【0188】
<感光体3の作製>
感光体1の作製において、保護層塗工液を以下のものに変更した以外は、感光体1と同様に感光体を作製した。
◎保護層塗工液
下記構造式の高分子電荷輸送物質 15部
【化26】
(GPCで分子量を測定した結果、nはおよそ220であった。)
シクロヘキサノン 150部
テトラヒドロフラン 500部
【0189】
<感光体4の作製>
感光体1の作製において、保護層塗工液を以下のものに変更した以外は、感光体1と同様に感光体を作製した。
◎保護層塗工液
ポリカーボネート(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製) 13部
下記構造式の電荷輸送物質 8部
【化27】
α−アルミナ微粒子
(比抵抗:2.5×1012Ω・cm、平均一次粒径:0.4μm) 1部
シクロヘキサノン 200部
テトラヒドロフラン 600部
【0190】
<感光体5の作製>
感光体1の作製において、保護層塗工液を以下のものに変更した以外は、感光体1と同様に感光体を作製した。
◎保護層塗工液
ポリカーボネート(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
【化28】
シリカ微粉末
(比抵抗:4x1013Ω・cm、平均一次粒径:0.3μm) 8部
シクロヘキサノン 150部
テトラヒドロフラン 500部
【0191】
<感光体6の作製>
感光体1の作製において、保護層塗工液を以下のものに変更した以外は、感光体1と同様に感光体を作製した。
◎保護層塗工液
ポリカーボネート(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
【化29】
酸化チタン微粒子
(比抵抗:1.5×1010Ω・cm、平均一次粒径:0.5μm) 7部
シクロヘキサノン 150部
テトラヒドロフラン 500部
【0192】
<感光体7の作製>
感光体1の作製において、保護層塗工液を以下のものに変更した以外は、感光体1と同様に感光体を作製した。
◎保護層塗工液
ポリカーボネート(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
【化30】
酸化錫−酸化アンチモン粉末
(比抵抗:106Ω・cm、平均一次粒径:0.4μm) 6部
シクロヘキサノン 150部
テトラヒドロフラン 500部
【0193】
<感光体8の作製>
感光体1の作製において、保護層塗工液を以下のものに変更した以外は、感光体1と同様に感光体を作製した。
◎保護層塗工液
下記構造式の高分子電荷輸送物質 17部
【化31】
(GPCで分子量を測定した結果、nはおよそ250であった。)
α−アルミナ微粒子
(比抵抗:2.5×1012Ω・cm、平均一次粒径:0.4μm) 6部
シクロヘキサノン 300部
テトラヒドロフラン 800部
【0194】
<感光体9の作製>
感光体1の作製において、電荷発生層塗工液を以下のものに変更した以外は、感光体1と同様に感光体を作製した。
◎電荷発生層塗工液
下記構造のジスアゾ顔料 8部
【化32】
ポリビニルブチラール 5部
2−ブタノン 200部
シクロヘキサノン 400部
【0195】
<感光体10の作製>
感光体1の作製において、電荷発生層塗工液を以下のものに変更した以外は、感光体1と同様に感光体を作製した。
◎電荷発生層塗工液
下記構造のジスアゾ顔料 8部
【化33】
ポリビニルブチラール 5部
2−ブタノン 200部
シクロヘキサノン 400部
【0196】
<感光体11の作製>
直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS3010)上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液および保護層塗工液を、順次塗布・乾燥し、3.5μmの中間層、0.2μmの電荷発生層、20μmの電荷輸送層、5μmの保護層からなる電子写真感光体を形成した。
◎下引き層塗工液
二酸化チタン粉末 400部
メラミン樹脂 65部
アルキッド樹脂 120部
2−ブタノン 400部
◎電荷発生層塗工液
先に合成したチタニルフタロシアニンA 15部
ポリビニルブチラール 10部
2−ブタノン 280部
【0197】
◎電荷輸送層塗工液
Z型ポリカーボネート 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
【化34】
テトラヒドロフラン 80部
【0198】
◎保護層塗工液
ポリカーボネート(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
【化35】
α−アルミナ微粒子
(比抵抗:2.5×1012Ω・cm、平均一次粒径:0.4μm) 6部
シクロヘキサノン 150部
テトラヒドロフラン 500部
【0199】
<感光体12の作製>
感光体11の作製において、アルミニウムシリンダー(JIS1050)を以下の陽極酸化皮膜処理を行い、次いで下引き層を設けずに、感光体11と同様に電荷発生層、電荷輸送層、保護層を設け、感光体を作製した。
◎陽極酸化皮膜処理
支持体表面の鏡面研磨仕上げを行い、脱脂洗浄、水洗浄を行った後、液温20℃、硫酸15vol%の電解浴に浸し、電解電圧15Vにて30分間陽極酸化皮膜処理を行った。更に、水洗浄を行った後、7%の酢酸ニッケル水溶液(50℃)にて封孔処理を行った。その後純水による洗浄を経て、6μmの陽極酸化皮膜が形成された支持体を得た。
【0200】
<感光体13の作製>
感光体11の作製において、電荷発生層塗工液を以下のものに変更した以外は、感光体11と同様に感光体を作製した。
◎電荷発生層塗工液
先に合成したチタニルフタロシアニンB 15部
ポリビニルブチラール 10部
2−ブタノン 280部
【0201】
<感光体14の作製>
感光体11の作製において、電荷発生層塗工液を以下のものに変更した以外は、感光体11と同様に感光体を作製した。
◎電荷発生層塗工液
先に合成したチタニルフタロシアニンC 15部
ポリビニルブチラール 10部
2−ブタノン 280部
【0202】
<黒色トナー現像剤K−1の作製>
(黒色トナー)
ポリエステル樹脂 95部
カルナウバワックス 5部
カーボンブラック 10部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径8.0μmのトナーを得た。
【0203】
また、湿式法により作製したマグネタイト100重量部に対してポリビニルアルコール2重量部、水60重量部をボールミルに入れ12時間混合してマグネタイトのスラリーを調整した。このスラリーをスプレードライヤーにて噴霧造粒し、球形粒子とした。この粒子を窒素雰囲気中で1000℃の温度で3時間焼成後冷却し、核体粒子1を得た。
【0204】
シリコーン樹脂溶液 100部
トルエン 100部
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 15部
カーボンブラック 20部
上記混合物をホモミキサーで20分間分散し、被覆層形成液1を調整した。この被覆層形成液1を、流動床型コーティング装置を用いて核体粒子1を1000部の表面にコーティングして、シリコーン樹脂被覆キャリアA(磁性キャリアA)を得た。
上記磁性キャリアAを97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、2成分現像剤(K−1)を作製した。
【0205】
<イエロートナー現像剤Y−1の作製>
(イエロートナー)
ポリエステル樹脂 95部
カルナウバワックス 5部
C.I.ピグメントイエロー180 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径8.0μmのトナーを得た。このトナー2.5部を、先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(Y−1)を作製した。
【0206】
<マゼンタトナー現像剤M−1の作製>
(マゼンタトナー)
ポリエステル樹脂 95部
カルナウバワックス 5部
C.I.ピグメントレッド57:1 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径8.0μmのトナーを得た。このトナー2.5部を、先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(M−1)を作製した。
【0207】
<シアントナー現像剤C−1の作製>
(シアントナー)
ポリエステル樹脂 95部
カルナウバワックス 5部
C.I.ピグメントブルー15:3 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径8.0μmのトナーを得た。このトナー2.5部を、先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(C−1)を作製した。
【0208】
<透明トナー現像剤T−1の作製>
(透明トナー)
ポリエステル樹脂 95部
カルナウバワックス 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径8.0μmのトナーを得た。このトナー2.5部を、先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(T−1)を作製した。
【0209】
<黒色トナー現像剤K−2の作製>
(黒色トナー)
ポリエステル樹脂 100部
カーボンブラック 10部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径7.0μmのトナーを得た。上記トナーに、酸化チタン微粒子1wt%、シリカ微粒子1wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。このトナー2.5部を先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(K−2)を作製した。
【0210】
<イエロートナー現像剤Y−2の作製>
(イエロートナー)
ポリエステル樹脂 100部
C.I.ピグメントイエロー180 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径7.0μmのトナーを得た。上記トナーに、酸化チタン微粒子1wt%、シリカ微粒子1wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。このトナー2.5部を先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(Y−2)を作製した。
【0211】
<マゼンタトナー現像剤M−2の作製>
(マゼンタトナー)
ポリエステル樹脂 100部
C.I.ピグメントレッド57:1 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径7.0μmのトナーを得た。上記トナーに、酸化チタン微粒子1wt%、シリカ微粒子1wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。このトナー2.5部を先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(M−2)を作製した。
【0212】
<シアントナー現像剤C−2の作製>
(シアントナー)
ポリエステル樹脂 100部
C.I.ピグメントブルー15:3 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径7.0μmのトナーを得た。上記トナーに、酸化チタン微粒子1wt%、シリカ微粒子1wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。このトナー2.5部を先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(C−2)を作製した。
【0213】
<透明トナー現像剤T−2の作製>
(透明トナー)
ポリエステル樹脂 100部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径7.0μmのトナーを得た。上記トナーに、酸化チタン微粒子1wt%、シリカ微粒子1wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。このトナー2.5部を先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(T−2)を作製した。
【0214】
<黒色トナー現像剤K−3の作製>
(黒色トナー)
ポリエステル樹脂 100部
カーボンブラック 10部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径7.5μmのトナーを得た。上記トナーに、酸化チタン微粒子0.9wt%、シリカ微粒子0.9wt%、ステアリン酸亜鉛0.2wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。このトナー2.5部を先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(K−3)を作製した。
【0215】
<イエロートナー現像剤Y−3の作製>
(イエロートナー)
ポリエステル樹脂 100部
C.I.ピグメントイエロー180 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径7.5μmのトナーを得た。上記トナーに、酸化チタン微粒子0.9wt%、シリカ微粒子0.9wt%、ステアリン酸亜鉛0.2wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。このトナー2.5部を先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(Y−3)を作製した。
【0216】
<マゼンタトナー現像剤M−3の作製>
(マゼンタトナー)
ポリエステル樹脂 100部
C.I.ピグメントレッド57:1 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径7.5μmのトナーを得た。上記トナーに、酸化チタン微粒子0.9wt%、シリカ微粒子0.9wt%、ステアリン酸亜鉛0.2wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。このトナー2.5部を先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(M−3)を作製した。
【0217】
<シアントナー現像剤C−3の作製>
(シアントナー)
ポリエステル樹脂 100部
C.I.ピグメントブルー15:3 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径7.5μmのトナーを得た。上記トナーに、酸化チタン微粒子0.9wt%、シリカ微粒子0.9wt%、ステアリン酸亜鉛0.2wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。このトナー2.5部を先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(C−3)を作製した。
【0218】
<透明トナー現像剤T−3の作製>
(透明トナー)
ポリエステル樹脂 100部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径7.5μmのトナーを得た。上記トナーに、酸化チタン微粒子0.9wt%、シリカ微粒子0.9wt%、ステアリン酸亜鉛0.2wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。このトナー2.5部を先の磁性キャリアA97.5部と混合して2成分現像剤(T−3)を作製した。
【0219】
<黒色トナー現像剤K−4の作製>
(黒色トナー)
ポリエステル樹脂 100部
カーボンブラック 10部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径8.0μmのトナーを得た。上記トナーに、シリカ微粒子1.5wt%、ステアリン酸亜鉛0.2wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。上記磁性キャリアAを97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、2成分現像剤(K−4)を作製した。
【0220】
<イエロートナー現像剤Y−4の作製>
(イエロートナー)
ポリエステル樹脂 95部
C.I.ピグメントイエロー180 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径8.0μmのトナーを得た。上記トナーに、シリカ微粒子1.5wt%、ステアリン酸亜鉛0.2wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。上記磁性キャリアAを97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、2成分現像剤(Y−4)を作製した。
【0221】
<マゼンタトナー現像剤M−4の作製>
(マゼンタトナー)
ポリエステル樹脂 95部
C.I.ピグメントレッド57:1 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径8.0μmのトナーを得た。上記トナーに、シリカ微粒子1.5wt%、ステアリン酸亜鉛0.2wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。上記磁性キャリアAを97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、2成分現像剤(M−4)を作製した。
【0222】
<シアントナー現像剤C−4の作製>
(シアントナー)
ポリエステル樹脂 95部
C.I.ピグメントブルー15:3 5部
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径8.0μmのトナーを得た。上記トナーに、シリカ微粒子1.5wt%、ステアリン酸亜鉛0.2wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。上記磁性キャリアAを97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、2成分現像剤(C−4)を作製した。
【0223】
<透明トナー現像剤T−4の作製>
(透明トナー)
ポリエステル樹脂 95部
4級アンモニウム系帯電制御剤
(保土ヶ谷化学製、「TP−415」) 2部
上記組成の混合物を、溶融混練し、その後粉砕、分級し、平均粒径8.0μmのトナーを得た。
【0224】
また、湿式法により作製したマグネタイト100重量部に対してポリビニルアルコール2重量部、水60重量部をボールミルに入れ12時間混合してマグネタイトのスラリーを調整した。このスラリーをスプレードライヤーにて噴霧造粒し、球形粒子とした。この粒子を窒素雰囲気中で1000℃の温度で3時間焼成後冷却し、核体粒子1を得た。
【0225】
シリコーン樹脂溶液 100部
トルエン 100部
カーボンブラック 20部
上記混合物をホモミキサーで20分間分散し、被覆層形成液2を調整した。この被覆層形成液2を、流動床型コーティング装置を用いて核体粒子1を1000部の表面にコーティングして、シリコーン樹脂被覆キャリアB(磁性キャリアB)を得た。
【0226】
上記トナーに、シリカ微粒子1.5wt%、ステアリン酸亜鉛0.2wt%(いずれもトナーに対して)を外添した。上記磁性キャリアBを97.5部に対し、トナー2.5部の割合で混合し、2成分現像剤(T−4)を作製した。現像剤T−4は、正帯電用の現像剤である。
【0227】
<実施例1>
図7に示すカートリッジに感光体1をセットし、4つの画像形成要素(Y、M、C、K)を用意した。これら画像形成要素カートリッジを図2に示す画像形成装置に搭載した。それぞれの画像形成要素の有色トナー用現像部に、K−1、Y−1、M−1、C−1の現像剤を投入し、全ての透明トナー現像部にT−1の現像剤を投入した(いずれもトナーが負帯電され、画像光書き込み部に反転現像される)。帯電部材としては、図6に示すような非接触帯電ローラ(画像形成領域におけるローラ表面と感光体表面の空隙は50μm)を用い、感光体未露光部の表面電位が−600VになるようにACを重畳した帯電を行った(DCバイアス:−600V、ACバイアス:2.0kV(peak to peak)、周波数:1.2kHz)。有色トナー画像形成用の露光光源(第1の書き込み光)として、655nmのLD(感光体表面でのビーム径50μm)を用い、600dpiの書き込み密度で書き込みを行った(ベタ部での照射エネルギーは4.0erg)。第2の露光光源として670nmLEDを用い、有色トナー現像を行った後、各々の感光体全面に光照射を行った。いずれの現像も非接触方式の現像を行った。転写用帯電部材としてはスコロトロンチャージャーを用い、転写電流が35μAになるように制御した。クリーニング部材としてはウレタンゴム製のブレードを用いた。
【0228】
以上の条件にて、図12に示すA4原稿を、用紙の長手方向と感光体長手方向を揃えた向きにて、50000枚の画像出力を行った。5枚目および50000枚後の画像を評価した。また、50000枚出力後に、Y、M、C、K、各々単独のハーフトーン画像を1枚ずつ、白ベタ画像を出力した。以上の画像評価は全てA4用紙(感光体長手方向と用紙長手方向を揃えて)に出力を行った。更に、カートリッジより感光体を取り出し、感光体長手方向の膜厚分布を測定した。以上の結果を表1に示す。
【0229】
<実施例2>
実施例1の実験において、有色トナー現像剤及び透明トナー現像剤として、K−2、Y−2、M−2、C−2およびT−2を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0230】
<実施例3>
実施例1の実験において、有色トナー現像剤及び透明トナー現像剤として、K−3、Y−3、M−3、C−3およびT−3を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0231】
<比較例1>
実施例1の実験において、第2の露光部材および透明トナー現像器を画像形成装置から取り外し、画像形成を行った以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0232】
<比較例2>
実施例2の実験において、第2の露光部材および透明トナー現像器を画像形成装置から取り外し、画像形成を行った以外は、実施例2と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0233】
<比較例3>
実施例3の実験において、第2の露光部材および透明トナー現像器を画像形成装置から取り外し、画像形成を行った以外は、実施例3と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0234】
<比較例4>
実施例3の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を感光体2に変更した以外は、実施例3と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0235】
<比較例5>
実施例3の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を感光体3に変更した以外は、実施例3と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0236】
<比較例6>
実施例3の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を感光体4に変更した以外は、実施例3と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0237】
<実施例4>
実施例3の実験において、第2の露光部材を655nmLDとし、各有色トナー非画像形成部にのみ書き込みを行った以外は、実施例3と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0238】
<実施例5>
実施例1の実験において、有色トナー現像剤及び透明トナー現像剤として、K−4、Y−4、M−4、C−4およびT−4を用い、第2の露光部材を取り外し(図1の構成)、透明トナーを正規現像にて現像を行った以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0239】
<実施例6>
実施例4の実験において、A4用紙の長手方向を感光体長手方向に対して直角に出力した。この際、第2の露光部材として670nmLEDを用い、有色トナー現像を行った後、各々の感光体全面に光照射を行った。結果を表1に示す。
【0240】
<実施例7>
実施例6の実験において、第2の露光部材として655nmLDを用い、用紙幅の有色トナー非現像部のみに書き込みを行い、画像出力した以外は実施例6と同様に評価を行った(用紙の当接しない感光体表面には書き込みは行っていない)。結果を表1に示す。
【0241】
<実施例8>
実施例4の実験において、原稿サイズをA4からB5に変更し(画像は87%に縮小し、図12と同じ画像をB5に納めた)、用紙の長手方向を感光体の長手方向に揃えて出力を行った。この際、第2の露光部材として670nmLEDを用い、有色トナー現像を行った後、各々の感光体全面に光照射を行った。結果を表1に示す。
【0242】
<実施例9>
実施例8の実験において、第2の露光部材として655nmLDを用い、用紙幅の有色トナー非現像部のみに書き込みを行い、画像出力した以外は実施例8と同様に評価を行った(用紙の当接しない感光体表面には書き込みは行っていない)。結果を表1に示す。
【0243】
<実施例10>
実施例4の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を、感光体5に変更した以外は、実施例4と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0244】
<実施例11>
実施例4の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を、感光体6に変更した以外は、実施例4と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0245】
<実施例12>
実施例4の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を、感光体7に変更した以外は、実施例4と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0246】
<実施例13>
実施例4の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を、感光体8に変更した以外は、実施例4と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0247】
<実施例14>
実施例4の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を、感光体9に変更した以外は、実施例4と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0248】
<実施例15>
実施例4の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を、感光体10に変更した以外は、実施例4と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0249】
<実施例16>
実施例4の実験において、非接触帯電ローラのギャップを150μmに変更した以外は、実施例4と同様に実験を行った。結果を表1に示す。
【0250】
<実施例17>
実施例4の実験において、非接触帯電ローラのギャップを250μmに変更した以外は、実施例4と同様に実験を行った。結果を表1に示す。
【0251】
<実施例18>
実施例4の実験において、帯電ローラのギャップを0μm(接触状態にした)に変更した以外は、実施例4と同様に実験を行った。結果を表1に示す。
【0252】
<比較例7>
実施例18の実験において、帯電ローラの帯電条件を下記の通り変更した以外は、実施例18と同様に実験を行った。結果を表1に示す。
帯電条件:
ACバイアス: なし
DCバイアス: −1500V(感光体の未露光部表面電位が、−600Vになるように調整)
【0253】
<比較例8>
実施例4の実験において、帯電ローラをスコロトロンチャージャーに変更し、以下の帯電条件に変更した以外は、実施例4と同様に実験を行った。結果を表1に示す。
帯電条件:
印加電圧: −6.2kV
グリッド電位: −600V
【0254】
表1中の白ベタ画像は、地肌部の汚れ(地汚れ)を下記の基準に従って評価を行った。
<地汚れランク>
5:地汚れほとんどなし
4:わずかにあり
3:実使用限界レベル
2以下:実使用には耐えないレベル
【0255】
表1中の膜厚とは、感光体10000回転あたりの摩耗量を表す(代表例として、マゼンタステーションで使用した感光体の値を示す)。実施例で使用した感光体においては、感光体の長手方向10mmおきに測定し、算術平均を求めた。一方、比較例で使用した感光体は、部分的に摩耗を生じている領域があるため、部分的に摩耗している部分を除き、ほぼ均一に摩耗している部分(感光体中央部)の算術平均を求めた。
【0256】
膜厚均一性とは、長手方向の膜厚プロフィールを示すものであり、ランニング試験によりどの様にプロフィールが変化したか均一摩耗部に対して比較して示したものである。4本の感光体で状況が異なる場合は、感光体ごとにその特徴を示す。
【0257】
【表1】
【0258】
【表2】
【0259】
【表3】
【0260】
<実施例19>
図7に示すカートリッジに感光体11をセットし、4つの画像形成要素(Y、M、C、K)を用意した。これら画像形成要素カートリッジを図2に示す画像形成装置に搭載した。それぞれの画像形成要素の有色トナー用現像部に、K−1、Y−1、M−1、C−1の現像剤を投入し、全ての透明トナー現像部にT−1の現像剤を投入した(いずれもトナーが負帯電され、画像光書き込み部に反転現像される)。帯電部材としては、図6に示すような非接触帯電ローラ(画像形成領域におけるローラ表面と感光体表面の空隙は50μm)を用い、感光体未露光部の表面電位が−600VになるようにACを重畳した帯電を行った(DCバイアス:−600V、ACバイアス:2.2kV(peak to peak)、周波数:1.5kHz)。有色トナー画像形成用の露光光源(第1の書き込み光)として、780nmのLD(感光体表面でのビーム径50μm)を用い、600dpiの書き込み密度で書き込みを行った(ベタ部での照射エネルギーは4.5erg)。第2の露光光源として670nmLEDを用い、有色トナー現像を行った後、各々の感光体全面に光照射を行った。いずれの現像も非接触方式の現像を行った。転写用帯電部材としてはスコロトロンチャージャーを用い、転写電流が35μAになるように制御した。クリーニング部材としてはウレタンゴム製のブレードを用いた。
【0261】
以上の条件にて、図12に示すA4原稿を、用紙の長手方向と感光体長手方向を揃えた向きにて、50000枚の画像出力を行った。5枚目および50000枚後の画像を評価した。また、50000枚出力後に、Y、M、C、K、各々単独のハーフトーン画像を1枚ずつ、白ベタ画像を出力した。更に、カートリッジより感光体を取り出し、感光体長手方向の膜厚を測定した。以上の結果を表2に示す。
【0262】
<実施例20>
実施例19の実験において、有色トナー現像剤及び透明トナー現像剤として、K−2、Y−2、M−2、C−2およびT−2を用いた以外は、実施例19と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0263】
<実施例21>
実施例19の実験において、有色トナー現像剤及び透明トナー現像剤として、K−3、Y−3、M−3、C−3およびT−3を用いた以外は、実施例19と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0264】
<比較例9>
実施例19の実験において、第2の露光部材および透明トナー現像器を画像形成装置から取り外し、画像形成を行った以外は、実施例19と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0265】
<比較例10>
実施例20の実験において、第2の露光部材および透明トナー現像器を画像形成装置から取り外し、画像形成を行った以外は、実施例20と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0266】
<比較例11>
実施例21の実験において、第2の露光部材および透明トナー現像器を画像形成装置から取り外し、画像形成を行った以外は、実施例21と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0267】
<実施例22>
実施例21の実験において、第2の露光部材を780nmLDとし、各有色トナー未露光部にのみ書き込みを行った以外は、実施例21と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0268】
<実施例23>
実施例22の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を感光体12に変更した以外は、実施例22と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0269】
<実施例24>
実施例22の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を感光体13に変更した以外は、実施例22と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0270】
<実施例25>
実施例22の実験において、全ての画像形成要素カートリッジに搭載した感光体を感光体14に変更した以外は、実施例22と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0271】
表2中の白ベタ画像は、地肌部の汚れ(地汚れ)を下記の基準に従って評価を行った。
<地汚れランク>
5:地汚れほとんどなし
4:わずかにあり
3:実使用限界レベル
2以下:実使用には耐えないレベル
【0272】
表2中の膜厚とは、感光体10000回転あたりの摩耗量を表す(代表例として、マゼンタステーションで使用した感光体の値を示す)。実施例で使用した感光体においては、感光体の長手方向10mmおきに測定し、算術平均を求めた。一方、比較例で使用した感光体は、部分的に摩耗を生じている領域があるため、部分的に摩耗している部分を除き、ほぼ均一に摩耗している部分(感光体中央部)の算術平均を求めた。
【0273】
表2中の膜厚均一性とは、長手方向の膜厚プロフィールを示すものであり、ランニング試験によりどの様にプロフィールが変化したか均一摩耗部に対して比較して示したものである。4本の感光体で状況が異なる場合は、感光体ごとにその特徴を示す。
【0274】
【表4】
【0275】
【発明の効果】
本発明によれば、多種多様な原稿の出力に際しても、感光体の部分的な劣化を防止し、高耐久で、繰り返し使用に対し色再現性の良い安定な画像が形成可能な、かつ高速フルカラー用画像形成装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフルカラー画像形成装置を説明するための概略断面図である。
【図2】本発明のフルカラー画像形成装置の別の構成例を示す概略断面図である。
【図3】感光体に対する転写紙の給紙方向を表す図である。
【図4】感光体と転写紙の長手方向の関係を表す図である。
【図5】転写紙上の転写されたトナー層の状態を表す図である。
【図6】近接帯電機構を表す概略図である(ギャップ形成部材が帯電部材側についている)。
【図7】プロセスカートリッジの一例を表す概略図である。
【図8】本発明の電子写真感光体を表わす断面図である。
【図9】チタニルフタロシアニンAのX線回折スペクトルである。
【図10】チタニルフタロシアニンBのX線回折スペクトルである。
【図11】チタニルフタロシアニンCのX線回折スペクトルである。
【図12】実施例で用いた原稿を表す図である。
【符号の説明】
1C、1M、1Y、1K ・・・・ 感光体
2C、2M、2Y、2K ・・・・ 帯電部材
3C、3M、3Y、3K ・・・・ レーザ光
4C、4M、4Y、4K ・・・・ 有色トナー用現像部材
5C、5M、5Y、5K ・・・・ 透明トナー用現像部材
6C、6M、6Y、6K ・・・・ クリーニング部材
7C、7M、7Y、7K ・・・・ 転写用帯電部材
8 ・・・・ 転写搬送ベルト
9 ・・・・ レジストローラ
10 ・・・ 定着装置
11C、11M、11Y、11K ・・・・ 画像形成要素
12 ・・・ 転写紙
13C、13M、13Y、13K ・・・・ 第2の露光部材
101 ・・・ 感光体
102 ・・・ フランジ
103 ・・・ 転写紙
K ・・・ ブラックトナー
C ・・・ シアントナー
M ・・・ マゼンタトナー
Y ・・・ イエロートナー
T ・・・ 透明トナー
1 ・・・ 感光体
2 ・・・ 帯電部材
21 ・・・ ギャップ形成部材
22 ・・・ 金属シャフト
23 ・・・ 画像形成領域
24 ・・・ 非画像形成領域
201 ・・・ 感光体
202 ・・・ 帯電部材
203 ・・・ 有色トナー用書き込み部材
204 ・・・ 有色トナー用現像部材
205 ・・・ 第2の露光部材
206 ・・・ 透明トナー用現像部材
207 ・・・ クリーニング部材
31 ・・・ 導電性支持体
35 ・・・ 電荷発生層
37 ・・・ 電荷輸送層
39 ・・・ 表面保護層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a tandem electrophotographic image forming apparatus. Specifically, the present invention relates to a high-speed full-color image forming apparatus.
[0002]
[Prior art]
As a full-color image forming apparatus using an electrophotographic system, two systems are generally known. One is a so-called single system or single drum system, in which one electrophotographic photosensitive member is mounted in the apparatus and four color developing members are mounted. In this method, four colors (cyan, magenta, yellow, and black) on the photosensitive member or on the transfer target member (directly transferred to the output paper or once transferred to the intermediate transfer member and then transferred to the paper) are used. A toner image is formed. In this case, the charging member, the exposure member, the transfer member, the cleaning member, and the fixing member arranged around the photosensitive member can be shared, and are designed to be smaller and less expensive than the tandem method described later. Is possible.
[0003]
On the other hand, another system is called a tandem system or a tandem drum system. This is one in which a plurality of electrophotographic photosensitive members are mounted at least in the apparatus. In general, one charging, exposing, developing, and cleaning member is arranged for each drum to form one image forming element, and a plurality (generally four) of them are mounted. Has been. In this method, a single color toner image is formed by one electrophotographic element, and the toner image is sequentially transferred to a transfer target to form a full color image. The merit of this method is that high-speed image formation is possible. This is because the toner images of the respective colors can be produced by parallel processing as described above. For this reason, compared with the single method, the image forming processing time is about one-fourth, and it is possible to cope with four times higher speed printing. The second merit is that the durability of each member provided in the image forming element including the photoreceptor can be substantially increased. This is because, in the single method, each process of charging, exposure, and development is performed four times with one photoconductor to form one full color image, whereas in the tandem method, the above operation is performed once with one photoconductor. This is because they only do it.
[0004]
However, the dandem method has the demerit that the entire apparatus becomes large and the cost becomes high. As for the size of the entire apparatus, measures have been taken by reducing the diameter of the photosensitive member, reducing the size of each member installed around the photosensitive member, and reducing the size of one image forming element. As a result, the effect of reducing the material cost as well as the size of the device has been produced, and the cost of the entire device has been reduced somewhat. However, with the downsizing and downsizing of the apparatus, a new problem has arisen that the durability of each member including the photoconductor mounted on the image forming element has to be increased.
[0005]
For example, in order to reduce the size of a tandem type full-color device, a shift has been made from using a scorotron charger as a charging member to using a charging roller. When the charging roller is used, there is a case where the charging uniformity on the photosensitive member is inferior to the case where the scorotron charger is used. In the tandem full-color image forming apparatus, this non-uniform charging is a fatal problem, and in particular causes deterioration in color balance (color reproducibility). For this reason, an alternating electric field in which an AC component is superimposed on a DC component is applied during charging. Thereby, the charging uniformity is improved and a good image can be obtained. However, the superposition of alternating current components has a great influence on the repeated use of the photoreceptor. Specifically, the surface of the photoconductor is accelerated, and image blurring and toner filming are promoted. On the other hand, the use of the scorotron charger is difficult to implement due to problems such as the odor of ozone gas generated from the charger deteriorating the office environment. For this reason, a technique for making full use of a charging roller using an alternating electric field has been indispensable for a tandem full-color image forming apparatus.
[0006]
In this way, the speed of color machines has been increased and gradually used for business documents and the like, but at first, the ratio of monochrome and color originals was about half. For this reason, among the plurality of image forming elements mounted on the tandem type full color machine, the image forming element for developing the black toner is used about twice as much as the other image forming elements. For this reason, in particular, the durability of the image forming element for black toner development has to be substantially increased.
[0007]
In order to deal with such problems, the idea of using a photosensitive member mounted on an image forming element for developing a black toner having higher durability than a photosensitive member mounted on another image forming element has come out. . For example,
[0008]
In either full-color printer or copier, the ratio of monochrome (black) printing is high in the output document, and the durability of the photoconductor that forms a black toner image is increased, so that the durability of the entire system is substantially increased. It is intended to increase. This way of thinking is extremely reasonable in terms of life design considering cost. However, when a plurality of image forming elements are used in one image forming apparatus and photoconductors having different photoconductive layers are installed, there arises a problem that desired coloration cannot be obtained due to a difference in characteristics between the photoconductors.
[0009]
In recent years, the use of color machines has been used as an original color machine, and a considerable proportion of originals have been filled with color images. In particular, in business documents and the like, an increasing number of manuscripts in which a logo mark is inserted at one corner of a manuscript or a part of a document such as a fixed format is fixed have been used. In such a case, the frequency of use of a specific part increases with respect to the longitudinal direction of the photoconductor, resulting in a situation different from other parts.
[0010]
There are several different situations here:
1) In a photoconductor that is not very durable against electrostatic fatigue, fatigue of frequently used parts is promoted.
2) In a photoconductor that is not very high in wear resistance, wear of a frequently used part is promoted.
3) In a photoconductor having a very high wear resistance, a phenomenon such as sticking of paper dust or toner (so-called filming) occurs in a frequently used part.
[0011]
Such a situation is not preferable in general, but in the case of a monochrome electrophotographic apparatus or a single-type image forming apparatus (one image forming element), it can be handled by the following means. It is.
In contrast to 1), a photoconductor with a small electrostatic fatigue is used.
For 2), use a photoconductor with high wear resistance.
In contrast to 3), the cleaning method is strengthened.
[0012]
However, the tandem type full-color image forming apparatus is a very big problem in terms of color balance (color reproducibility) which is not a problem in a monochrome machine. In particular, when high durability of the photoconductor is considered, wear resistance is emphasized, and a photoconductor having wear resistance of 0.1 μm or less per 10,000 rotations of the photoconductor in image formation is used. Becomes a significant issue.
On the other hand, in the case of a photoconductor with low wear resistance, the amount of partial wear becomes large, and this causes another abnormal image, and the life of the photoconductor is shortened before a color balance problem occurs. You will be greeted and exchanged. Alternatively, the wear speed of the photoconductor surface is higher than the speed at which paper dust and toner components adhere (adhere) to the photoconductor surface, and a phenomenon such as filming does not occur (of course, the lifetime is short). For this reason, the problem like the highly abrasion-resistant photoconductor used in the present invention is not highlighted.
[0013]
Accordingly, an object of the present invention is to use a photoconductor with very high wear resistance in a tandem type full-color image forming apparatus, and a problem peculiar to full-color image output in a highly durable image forming apparatus (partial fatigue of the photoconductor). Or uneven wear). Such a problem cannot be solved by the above-described known technology.
[0014]
Patent Document 6 and Patent Document 7 describe techniques for preventing the occurrence of abnormal images due to such uneven photoconductor wear. In either case, expecting uneven wear of the photoconductor, use a material whose thickness is changed in the longitudinal direction of the photoconductor, or by changing the wear rate in the longitudinal direction by changing the distribution of the filler amount in the surface protective layer. This corresponds to the above problem. However, it is difficult to fully predict the uneven wear of the photoconductor, but rather, the adverse effect due to the change in the photoconductor characteristics in the longitudinal direction of the photoconductor is initially greater.
[0015]
Further, some techniques using transparent toner in a full-color image forming apparatus are disclosed. For example, in
[0016]
In addition, Japanese Patent Application Laid-Open No. H11-228707 describes an image forming apparatus having two developing units for one photosensitive member in a tandem full-color image forming apparatus. This technique provides an image having a good gradation by using two developing devices and using a toner having a high density of colored toner and a toner having a low density. However, the toner is not developed on the entire surface of the photoconductor, and cannot cope with deterioration due to local use of the photoconductor.
[0017]
[Patent Document 1]
JP 10-333393 A
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-82599
[Patent Document 3]
JP 2001-330974 A
[Patent Document 4]
JP 2001-330975 A
[Patent Document 5]
JP 2001-330976 A
[Patent Document 6]
JP 2002-318461 A
[Patent Document 7]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-341577
[Patent Document 8]
JP-A-6-175461
[Patent Document 9]
Japanese Unexamined Patent Publication No. 7-5738
[Patent Document 10]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-123853
[Patent Document 11]
JP 2002-911165 A
[Patent Document 12]
JP 2002-148904 A
[Patent Document 13]
JP 2002-148905 A
[Patent Document 14]
JP 52-36016 A
[Patent Document 15]
JP-A-5-94049
[Patent Document 16]
JP-A-5-113688
[Patent Document 17]
JP-A-3-109406
[Patent Document 18]
JP 2000-206723 A
[Patent Document 19]
JP 2001-340001 A
[0018]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a high-speed full-color image forming apparatus capable of forming a stable image with high color reproducibility for repeated use by preventing partial deterioration of the photoreceptor even when outputting any document. It is to provide.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
As a result of repeated studies based on the results obtained in the past, it has been found that the following conditions are indispensable in order to satisfy at least high-speed full-color compatibility and high durability.
[0020]
That is, (1) using a tandem type image forming apparatus equipped with a plurality of image forming elements, and (2) photosensitivity that determines the lifetime of the image forming elements in order to make the plurality of image forming elements highly durable. Examples include improving the durability of the photoconductor, and (3) improving the electrostatic durability and improving the wear resistance of the photoconductor in order to achieve high photoconductor durability.
[0021]
Although such an image forming apparatus already exists, as described above, the use method of the full-color image forming apparatus has become complicated, and a use method that has not been considered in the past has been performed by the user. In the beginning, there have been cases where the above-described simple high durability cannot be used. As a simple example, it is frequently used locally in the longitudinal direction of the photosensitive member, and as a result, a part of the photosensitive member is deteriorated and an abnormal image is generated on a part of the image by repeated use. An example is given.
[0022]
Therefore, the photoconductors mounted on the plurality of image forming elements are all photoconductors having high wear resistance such that the wear amount per 10,000 rotations of the photoconductor in image formation is 0.1 μm or less. However, no matter what image formation is performed, it is necessary to provide an image forming apparatus having a configuration in which the entire surface of the entire photoreceptor is used in the same manner.
[0023]
Based on the above design guidelines, as a result of studying the configuration of the image forming elements used in the tandem full-color image forming apparatus, each image forming element is provided with a colored toner image forming means and a transparent toner image forming means, and each photoconductor On the other hand, a transparent toner image is formed on all areas (non-image forming areas) where colored toner images are not formed in each image formation, and image formation is always performed on the entire surface of the photoreceptor. The entire surface is always used uniformly, and the wear and electrostatic fatigue of the entire surface of the photoreceptor are made uniform.
[0024]
By satisfying the above requirements, it has been found that a highly durable and highly stable tandem type image forming apparatus can be designed, and the present invention has been completed.
[0025]
Therefore, the above problem is solved by the following (1) to (24).
(1) Charging means, image exposure means, developing means, transfer means, cleaning means, and photosensitive member for image formation that apply charging to the photosensitive member by applying a voltage in which an alternating current component is superimposed on at least a charging member. A full-color image forming apparatus comprising a plurality of image forming elements arranged with an electrophotographic photosensitive member provided with a surface protective layer having a wear resistance of 0.1 μm or less per 10,000 revolutions. Colored toner developing means for performing development based on the image exposure and developing means for developing a non-image forming area of the colored toner with a transparent toner between an image exposing means and a transferring means used for forming a colored toner image in the element. A full-color image forming apparatus characterized by being provided.
[0026]
(2) A second image exposure unit is provided between the colored toner developing unit and the transparent toner developing unit in the image forming element, the entire surface of the photoconductor is irradiated with light, and then development with the transparent toner is performed. The full-color image forming apparatus as described in (1) above,
[0027]
(3) A second image exposure unit is provided between the color toner developing unit and the transparent toner developing unit in the image forming element, and writing by the second image exposure unit is performed at a portion where the color toner image exposure is not performed. The full-color image forming apparatus according to (1), wherein the development is performed only with the transparent toner and then the development with the transparent toner.
[0028]
(4) The (2) or (3), wherein at least the second image exposure means writes an electrostatic latent image on the photosensitive member by a semiconductor laser (LD) or a light emitting diode (LED). The full-color image forming apparatus described in 1.
[0029]
(5) The full-color image forming apparatus according to any one of (1) to (4), wherein the development of the transparent toner is performed in a non-contact state.
[0030]
(6) The full-color image forming apparatus according to (1), wherein the charging polarity of the transparent toner is opposite to the charging polarity of the colored toner.
[0031]
(7) The image exposure means used for forming the color toner image writes an electrostatic latent image on the photosensitive member by a semiconductor laser (LD) or a light emitting diode (LED), and does not depend on the orientation of the input document. The full-color image forming apparatus according to any one of (1) to (6), wherein the image is output with the longitudinal direction of the paper to be output aligned with the longitudinal direction of the photosensitive member.
[0032]
(8) In the image forming apparatus, if the length of the output paper in the longitudinal direction is shorter than the length of the effective image forming area in the longitudinal direction of the photoreceptor, the effective image forming area outside the range of the output paper is also used. The full-color image forming apparatus according to (7), wherein the transparent toner is developed.
[0033]
(9) The full-color image forming apparatus according to any one of (1) to (8), wherein the charging unit includes a charging member arranged in a non-contact proximity to the photosensitive member.
(10) The full-color image forming apparatus according to (9), wherein a gap between the charging member and the photosensitive member is 200 μm or less.
[0034]
(11) Both the colored toner and the transparent toner used in the image forming element contain waxes, and the contents of the waxes contained in both are substantially the same. 10) The full-color image forming apparatus according to any one of 10).
[0035]
(12) Any of the above (1) to (10), wherein both the color toner and the transparent toner used in the image forming element contain a lubricant, and the amount of the lubricant contained in both is substantially the same. A full-color image forming apparatus according to
(13) The full-color image forming apparatus according to (12), wherein the lubricant is zinc stearate.
[0036]
(14) Both the colored toner and the transparent toner used in the image forming element contain a fluidizing agent, and the amount of fluidizing agent contained in both is substantially the same. 10) The full-color image forming apparatus according to any one of 10).
[0037]
(15) The protective layer of the electrophotographic photosensitive member has a specific resistance of 10 10 The full-color image forming apparatus as described in any one of (1) to (14) above, which contains an inorganic pigment or metal oxide of Ω · cm or more.
(16) The metal oxide has a specific resistance of 10 10 The full-color image forming apparatus according to (15), which is any one of alumina, titanium oxide, and silica having an Ω · cm or more.
(17) The metal oxide has a specific resistance of 10 10 The full-color image forming apparatus according to (16), which is α-alumina of Ω · cm or more.
[0038]
(18) The full-color image forming apparatus according to any one of (1) to (17), wherein the protective layer contains a polymer charge transport material.
[0039]
(19) The full color as described in any one of (1) to (18) above, wherein the charge generating material contained in the electrophotographic photosensitive member is an azo pigment represented by the following formula (XI): Image forming apparatus.
[0040]
[Chemical 3]
(In formula (XI), Cp 1 , Cp 2 Represents a coupler residue. R 201 , R 202 Each represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, or a cyano group, which may be the same or different. Cp 1 , Cp 2 Is the following (XII)
Represented by the formula
[0041]
[Formula 4]
In formula (XII), R 203 Represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, or an aryl group. R 204 , R 205 , R 206 , R 207 , R 208 Represents a hydrogen atom, a nitro group, a cyano group, a halogen atom, a trifluoromethyl group, an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, a dialkylamino group, and a hydroxyl group, A group of atoms necessary for constituting a substituted or unsubstituted aromatic carbocyclic ring or a substituted or unsubstituted aromatic heterocyclic ring. )
[0042]
(20) Cp of the azo pigment 1 And Cp 2 The full-color image forming apparatus according to (19), wherein the two are different from each other.
[0043]
(21) The charge generating material contained in the electrophotographic photosensitive member is at least 27.2 ° as a diffraction peak (± 0.2 °) at a Bragg angle 2θ with respect to the characteristic X-ray (wavelength 1.542 mm) of CuKα. The full-color image forming apparatus according to any one of (1) to (18), wherein the full-color image forming apparatus is titanyl phthalocyanine having a maximum diffraction peak.
[0044]
(22) The titanyl phthalocyanine is further 9.4 °, 9.6 °, 24.0 ° as a diffraction peak (± 0.2 °) with a Bragg angle 2θ with respect to the characteristic X-ray (wavelength 1.542 mm) of CuKα. And has a peak at 7.3 ° as the lowest angle diffraction peak, no peak between the 7.3 ° peak and the 9.4 ° peak, and The full-color image forming apparatus as described in (21) above, which has no peak at 26.3 °.
[0045]
(23) The full color image forming apparatus as described in any one of (1) to (22) above, wherein the surface of the electroconductive support of the electrophotographic photosensitive member is anodized.
[0046]
(24) The full-color image forming apparatus is characterized in that at least the photosensitive member is in the form of a cartridge housed in one unit together with one means selected from charging means, exposure means, and cleaning means. (1) The full-color image forming apparatus according to any one of (23).
[0047]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The image forming apparatus of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a schematic diagram for explaining an image forming apparatus of the present invention, and the following modifications also belong to the category of the present invention.
In FIG. 1, drum-shaped
[0048]
In the color image forming apparatus having the configuration shown in FIG. 1, the image forming operation is performed as follows. First, in each of the
[0049]
There are at least two methods for developing the transparent toner. The following describes a method in which the color toner is developed by a general negative / positive development using a digital method. One is a method of reversing the charging polarity of the colored toner and the transparent toner. In this case, the colored toner is developed by reversal development on the portion where writing is performed on the photoreceptor, and then the transparent toner is developed by regular development. Of course, when the color toner is developed by regular development, the transparent toner is developed by reversal development. The other is that after developing the colored toner, the photosensitive member is irradiated with light by the
[0050]
The
[0051]
Next, the paper passing direction will be described. As shown in FIG. 3A, when the longitudinal direction of the
[0052]
Further, even if the longitudinal direction of the transfer paper is aligned with the longitudinal direction of the photosensitive member, the longitudinal length of the transfer paper may be shorter than the longitudinal length of the photosensitive member. For example, a photoconductor having a length in the longitudinal direction of A4 is used and an image is formed on a B5 size transfer paper (see FIG. 4). In such a case, even when the longitudinal direction of the transfer paper is aligned with the longitudinal direction of the photoconductor, areas that do not contact the transfer paper appear at both ends or one end of the photoconductor longitudinal direction as shown in FIG. (The shaded area on the photoreceptor in FIG. 4). Usually, in such a case, writing is not performed in this region so that development is not performed even if charging is performed. However, in the present invention, this area is also an area where the colored toner is not developed, and the transparent toner is developed. By doing so, the entire surface in the longitudinal direction of the photoreceptor is used uniformly.
[0053]
FIG. 5 shows a state diagram of the toner layer composed of the color toner and the transparent toner developed and transferred onto the transfer paper as described above. As can be seen from the figure, the layer thicknesses of the stacked toner layers are substantially uniform, and the total toner layer thickness on the transfer paper is substantially constant. As a result, the fixing is made uniform, the unevenness of the surface of the toner layer on the transfer paper is reduced, and the gloss and the like are made uniform over the entire surface. In addition, since each colored toner image is entirely covered with a transparent toner, the toner image of the first color is hardly disturbed during the transfer of the second and subsequent colors, and development is performed faithfully to the electrostatic latent image. , Faithful transcription is done. Thereby, full color image formation with high resolution is performed. As a result, as another effect of the present invention, high image quality of the output image is reproduced in addition to high durability of the photoreceptor and the image forming element.
[0054]
Next, each member described in FIG. 1 or FIG. 2 will be described. In FIG. 1 or FIG. 2, the charging
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Since the charging member arranged in this proximity is installed in a state where the surface of the charging member is not in contact with the surface of the photosensitive member, there is little toner contamination on the charging member surface, there is little wear on the charging member surface, and the physical surface of the charging member surface. This has the advantage of less mechanical / chemical deterioration, and can also realize high durability of the charging member itself. When the above-mentioned problems occur due to the use of contact charging members, and the durability of the charging members is reduced, the charging ability is reduced or the charging becomes uneven in repeated use in the image forming apparatus. Or In order to avoid this charging failure, in repeated use, measures such as increasing the voltage applied to the charging member in accordance with a decrease in charging ability are taken. In this case, the hazard due to charging applied to the photoconductor increases, resulting in a decrease in durability of the photoconductor and generation of abnormal images. Further, as the voltage applied to the charging member increases, the durability of the charging member itself also decreases. However, by using a non-contact charging member, as the charging member becomes highly durable, the charging ability of the charging member is stabilized, so that the charging member, the photoconductor, and eventually the image forming element and the entire system are durable. Stability will be improved.
[0056]
The adjacently arranged charging member used in the present invention may have any shape as long as it has a mechanism capable of appropriately controlling the gap with the surface of the photoreceptor. For example, the rotation shaft of the photosensitive member and the rotation shaft of the charging member may be mechanically fixed so as to have an appropriate gap. Among them, using a charging member in the shape of a charging roller, a gap forming member is disposed at both ends of the non-image forming portion of the charging member, and only this portion is brought into contact with the surface of the photoreceptor, and the image forming region is disposed in a non-contact manner. Alternatively, a method in which a gap forming member at both ends of the photosensitive member non-image forming portion is arranged, and only this portion is brought into contact with the surface of the charging member, and the image forming region is arranged in a non-contact manner can be a simple method to stabilize the gap. It is a method that can be maintained. In particular, the methods described in
[0057]
Furthermore, as an application method, there is an advantage that uneven charging is less likely to occur by using AC superposition, and it can be used satisfactorily. In particular, in the tandem type full-color image forming apparatus described later, in addition to the problem of uneven density of a halftone image due to uneven charging that occurs in the case of a monochrome image forming apparatus, there is a serious problem of deterioration in color balance (color reproducibility). Connected. The above problem is greatly improved by superimposing the AC component on the DC component, but if the AC component conditions (frequency, peak-to-peak voltage) are too large, the hazard to the photoconductor increases. In some cases, deterioration of the photoconductor may be accelerated. For this reason, it is preferable to minimize the superposition of alternating current components.
[0058]
The frequency of the AC component varies depending on the linear velocity of the photosensitive member, but 3 kHz or less, preferably 2 kHz or less is appropriate. Regarding the peak-to-peak voltage, when the relationship between the voltage applied to the charging member and the charging potential to the photoconductor is plotted, there is a region where the photoconductor is not charged despite the voltage being applied, and the charging rises from a certain point. Potential is observed. About twice this rising potential is the optimum potential (usually about 1200 to 1500 V) as the peak-to-peak voltage. However, when the charging ability of the photosensitive member is low or the linear velocity is very high, the peak-to-peak voltage twice the rising potential as described above may be insufficient. On the other hand, when the chargeability is good, the potential stability may be sufficiently exhibited even when it is twice or less. Accordingly, the peak-to-peak voltage is preferably 3 times or less, more preferably 2 times or less of the rising potential. If the peak-to-peak voltage is rewritten as an absolute value, it is desirably used at 3 kV or less, preferably 2 kV or less, more preferably 1.5 kV or less.
[0059]
The
[0060]
The colored
[0061]
The transparent
[0062]
In the development of the transparent toner, it is desirable to perform the development in a non-contact state since it does not affect the toner image formed by the colored toner. In the transparent
[0063]
In addition, as a light source of the second exposure means arranged as necessary, general light emitting materials such as a fluorescent lamp, a tungsten lamp, a halogen lamp, a mercury lamp, a sodium lamp, LED, LD, and EL can be used. Various types of filters such as a sharp cut filter, a band pass filter, a near infrared cut filter, a dichroic filter, an interference filter, and a color temperature conversion filter can be used to irradiate only light in a desired wavelength range. In particular, when light irradiation (writing) is performed only on a non-image forming area of colored toner, it is effective to use an LED or an LD. Further, the toner image formed on the photoconductor is transferred onto the transfer paper to become an image on the transfer paper. At this time, there are two methods. One is a method of directly transferring the toner image developed on the surface of the photosensitive member as shown in FIG. 1 to the transfer paper, and the other is that the toner image is once transferred from the photosensitive member to the intermediate transfer member, and this is transferred to the transfer paper. It is the method of transferring to. Either case can be used in the present invention.
[0064]
In FIG. 1 or FIG. 2, the
[0065]
As the voltage / current application method at the time of transfer, either a constant voltage method or a constant current method can be used. However, the transfer charge amount can be kept constant, and the constant voltage method has excellent stability. The current method is more desirable. In particular, by subtracting the current that flows from the power supply member (high-voltage power supply) that supplies electric charge to the transfer member and does not flow into the photosensitive member, the current to the photosensitive member is subtracted. A method of controlling the value is preferred. Specifically, in order to obtain the current flowing through the roller holding the transfer belt, the related member such as the roller is not directly dropped to the ground, but the current flowing through the related member is returned to the high voltage power source. It is desirable to obtain a difference from the output of the power supply and perform constant current control using a high voltage power supply having a feedback function so that the difference becomes a constant value. The transfer current is a current based on the amount of charge required to peel off the toner electrostatically attached to the photosensitive member and transfer it to a transfer target (transfer paper or intermediate transfer member). In order to avoid transfer defects such as transfer residue, it is only necessary to increase the transfer current. However, when negative / positive development is used, charging with a polarity opposite to the charging polarity of the photoconductor is applied. As a result, the electrostatic fatigue of the photoconductor becomes remarkable. The larger the transfer current, the more advantageous it is because a charge amount exceeding the electrostatic adhesion force between the photoconductor and the toner can be given. However, if a certain threshold value is exceeded, a discharge phenomenon occurs between the transfer member and the photoconductor, and it becomes fine. As a result, the developed toner image is scattered. For this reason, the upper limit is a range in which this discharge phenomenon does not occur. This threshold varies depending on the gap (distance) between the transfer member and the photoconductor, the material constituting the both, and the like, but the discharge phenomenon can be avoided by using it at about 200 μA or less. Therefore, the upper limit value of the transfer current is about 200 μA.
[0066]
As the
[0067]
Although not shown in FIG. 1 or FIG. 2, a static elimination mechanism may be provided between the cleaning
[0068]
The image forming means as described above may be fixedly incorporated in a copying apparatus, facsimile, or printer, but each electrophotographic element may be incorporated in the apparatus in the form of a process cartridge. A process cartridge is a single device (part) that contains a photoconductor and further includes a charging unit, an exposure unit, a developing unit, a transfer unit, a cleaning unit, a neutralizing unit, and the like. An example of the process cartridge is shown in FIG.
[0069]
Next, the electrophotographic photosensitive member used in the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing a configuration example of the electrophotographic photosensitive member used in the present invention. On the conductive support 31, a charge generation layer 35 mainly composed of a charge generation material and a charge transport material are mainly used. A
[0070]
In FIG. 8, the photosensitive layer has a stacked structure of a charge generation layer and a charge transport layer. However, the photosensitive layer may have a single layer structure in which the charge generation material and the charge transport material are contained in the same layer. .
[0071]
The conductive support 31 has a volume resistance of 10 10 Films having conductivity of Ω · cm or less, for example, metal such as aluminum, nickel, chromium, nichrome, copper, gold, silver, platinum, metal oxide such as tin oxide, indium oxide, etc. are deposited or sputtered. Shaped or cylindrical plastic, paper-coated, or aluminum, aluminum alloy, nickel, stainless steel, etc., and after making them into tubes by methods such as extrusion and drawing, cutting, superfinishing, polishing, etc. A surface-treated tube or the like can be used. Further, the endless nickel belt and the endless stainless steel belt disclosed in Patent Document 14 can also be used as the conductive support 31.
[0072]
Of these, a cylindrical support made of aluminum, which can be easily subjected to the anodic oxide film treatment, can be most preferably used. As used herein, aluminum includes both pure aluminum and aluminum alloys. Specifically, JIS 1000, 3000, and 6000 series aluminum or aluminum alloy is most suitable. The anodized film is obtained by anodizing various metals and various alloys in an electrolyte solution. Among them, a film called anodized aluminum or an aluminum alloy that has been anodized in an electrolyte solution is used in the present invention. Is the most suitable. In particular, it is excellent in preventing point defects (black spots, background stains) that occur when used in reversal development (negative / positive development).
[0073]
The anodizing treatment is performed in an acidic bath such as chromic acid, sulfuric acid, oxalic acid, phosphoric acid, boric acid, sulfamic acid. Of these, treatment with a sulfuric acid bath is most suitable. For example, sulfuric acid concentration: 10-20%, bath temperature: 5-25 ° C., current density: 1-4 A / dm 2 The treatment is carried out in the range of electrolytic voltage: 5 to 30 V, treatment time: about 5 to 60 minutes, but is not limited thereto. Since the anodic oxide film thus produced is porous and has high insulation, the surface is very unstable. For this reason, there is a change with time after fabrication, and the physical property value of the anodized film is likely to change. In order to avoid this, it is desirable to further seal the anodized film. Examples of the sealing treatment include a method of immersing the anodized film in an aqueous solution containing nickel fluoride and nickel acetate, a method of immersing the anodized film in boiling water, and a method of treating with pressurized steam. Among these, the method of immersing in the aqueous solution containing nickel acetate is the most preferable. Subsequent to the sealing treatment, the anodic oxide film is washed. The main purpose of this is to remove excess metal salts and the like attached by the sealing treatment. If this remains excessively on the surface of the support (anodized film), it not only adversely affects the quality of the coating film formed on this surface, but also generally low resistance components remain, resulting in the occurrence of soiling. It can also be a cause. Cleaning may be performed with pure water only once, but usually, multistage cleaning is performed. At this time, it is preferable that the final cleaning liquid is as clean as possible (deionized). Moreover, it is desirable to perform physical rubbing cleaning with a contact member in one of the multi-step cleaning processes. The film thickness of the anodized film formed as described above is preferably about 5 to 15 μm. If it is too thin, the effect of the barrier property as an anodic oxide film is not sufficient, and if it is thicker than this, the time constant as an electrode becomes too large, resulting in the generation of residual potential and the response of the photoreceptor. There is a case.
[0074]
In addition, the conductive support 31 of the present invention can be used in which conductive powder is dispersed in a suitable binder resin and coated on the support. Examples of the conductive powder include carbon black, acetylene black, metal powder such as aluminum, nickel, iron, nichrome, copper, zinc, and silver, or metal oxide powder such as conductive tin oxide and ITO. It is done. The binder resin used at the same time is polystyrene, styrene-acrylonitrile copolymer, styrene-butadiene copolymer, styrene-maleic anhydride copolymer, polyester, polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer. , Polyvinyl acetate, polyvinylidene chloride, polyarylate resin, phenoxy resin, polycarbonate, cellulose acetate resin, ethyl cellulose resin, polyvinyl butyral, polyvinyl formal, polyvinyl toluene, poly-N-vinyl carbazole, acrylic resin, silicone resin, epoxy resin, Examples thereof include thermoplastic, thermosetting resins, and photocurable resins such as melamine resin, urethane resin, phenol resin, and alkyd resin. Such a conductive layer can be provided by dispersing and coating these conductive powder and binder resin in a suitable solvent such as tetrahydrofuran, dichloromethane, methyl ethyl ketone, and toluene.
[0075]
Furthermore, it is electrically conductive by a heat shrinkable tube in which the conductive powder is contained in a material such as polyvinyl chloride, polypropylene, polyester, polystyrene, polyvinylidene chloride, polyethylene, chlorinated rubber, Teflon (registered trademark) on a suitable cylindrical substrate. Those provided with a conductive layer can also be used favorably as the conductive support 31 of the present invention.
[0076]
Next, the photosensitive layer will be described. The photosensitive layer may be a single layer or a laminated layer. For convenience of explanation, the photosensitive layer is first described from the case where it is composed of the charge generation layer 35 and the
[0077]
The charge generation layer 35 is a layer mainly composed of a charge generation material.
A known charge generation material can be used for the charge generation layer 35, and representative examples thereof include monoazo pigments, disazo pigments, trisazo pigments, perylene pigments, perinone pigments, quinacridone pigments, and quinone condensed polycycles. Examples thereof include compounds, squalic acid dyes, other phthalocyanine pigments, naphthalocyanine pigments, and azulenium salt dyes. These charge generation materials may be used alone or in combination of two or more.
[0078]
In particular, an azo pigment represented by the formula (XI) or a specific crystal type (at least 27.2 as a diffraction peak (± 0.2 °) with a Bragg angle 2θ with respect to the characteristic X-ray (wavelength 1.542 () of CuKα). Since titanyl phthalocyanine (having a maximum diffraction peak at °) has high sensitivity and high durability and is particularly resistant to light fatigue, it can be used effectively in the full-color image forming apparatus of the present invention.
[0079]
In the formula (XI), Cp 1 And Cp 2 Those having different values exhibit particularly high sensitivity among the materials represented by the formula (XI), and are preferably used as the charge generating material of the photoreceptor of the present invention.
Examples of the azo pigment represented by the formula (XI) are shown below.
First, Cp 1 And Cp 2 Are shown for the same case.
[0080]
[Chemical formula 5]
[0081]
[Chemical 6]
[0082]
Next, Cp 1 And Cp 2 The case where is different is shown.
[Chemical 7]
[0083]
[Chemical 8]
[0084]
[Chemical 9]
[0085]
Embedded image
[0086]
Among the titanyl phthalocyanines having the maximum diffraction peak at 27.2 °, there are further main peaks at 9.4 °, 9.6 °, and 24.0 °, and the diffraction peak at the lowest angle is 7%. A titanyl phthalocyanine crystal having a peak at .3 °, no peak between the peak at 7.3 ° and the peak at 9.4 °, and no peak at 26.3 ° is particularly sensitive. Further, the decrease in chargeability due to repeated use of the photoreceptor is small, and it can be used favorably as a charge generating material for the photoreceptor of the present invention.
[0087]
The charge generation layer 35 is dispersed in a suitable solvent together with a binder resin as necessary using a ball mill, attritor, sand mill, ultrasonic wave, etc., and this is applied onto a conductive support and dried. It is formed.
[0088]
As the binder resin used for the charge generation layer 35 as necessary, polyamide, polyurethane, epoxy resin, polyketone, polycarbonate, silicon resin, acrylic resin, polyvinyl butyral, polyvinyl formal, polyvinyl ketone, polystyrene, polysulfone, poly-N -Vinylcarbazole, polyacrylamide, polyvinyl benzal, polyester, phenoxy resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, polyvinyl acetate, polyphenylene oxide, polyamide, polyvinyl pyridine, cellulosic resin, casein, polyvinyl alcohol, polyvinyl pyrrolidone, etc. Can be mentioned. The amount of the binder resin is suitably 0 to 500 parts by weight, preferably 10 to 300 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the charge generating material.
[0089]
Examples of the solvent used here include isopropanol, acetone, methyl ethyl ketone, cyclohexanone, tetrahydrofuran, dioxane, ethyl cellosolve, ethyl acetate, methyl acetate, dichloromethane, dichloroethane, monochlorobenzene, cyclohexane, toluene, xylene, and ligroin. In particular, ketone solvents, ester solvents, and ether solvents are preferably used. As a coating method for the coating solution, a dip coating method, spray coating, beat coating, nozzle coating, spinner coating, ring coating, or the like can be used.
[0090]
The thickness of the charge generation layer 35 is suitably about 0.01 to 5 μm, preferably 0.1 to 2 μm.
[0091]
The
[0092]
Charge transport materials include hole transport materials and electron transport materials. Examples of the electron transporting material include chloroanil, bromoanil, tetracyanoethylene, tetracyanoquinodimethane, 2,4,7-trinitro-9-fluorenone, 2,4,5,7-tetranitro-9-fluorenone, 2,4 , 5,7-tetranitroxanthone, 2,4,8-trinitrothioxanthone, 2,6,8-trinitro-4H-indeno [1,2-b] thiophen-4-one, 1,3,7-tri Examples thereof include electron-accepting substances such as nitrodibenzothiophene-5,5-dioxide and benzoquinone derivatives.
[0093]
Examples of hole transport materials include poly-N-vinylcarbazole and derivatives thereof, poly-γ-carbazolylethyl glutamate and derivatives thereof, pyrene-formaldehyde condensates and derivatives thereof, polyvinylpyrene, polyvinylphenanthrene, polysilane, oxazole derivatives, Oxadiazole derivatives, imidazole derivatives, monoarylamine derivatives, diarylamine derivatives, triarylamine derivatives, stilbene derivatives, α-phenylstilbene derivatives, benzidine derivatives, diarylmethane derivatives, triarylmethane derivatives, 9-styrylanthracene derivatives, pyrazolines Derivatives, divinylbenzene derivatives, hydrazone derivatives, indene derivatives, butadiene derivatives, pyrene derivatives, etc., bisstilbene derivatives, enamine derivatives, etc. Other known materials may be mentioned. These charge transport materials may be used alone or in combination of two or more.
[0094]
Examples of the binder resin include polystyrene, styrene-acrylonitrile copolymer, styrene-butadiene copolymer, styrene-maleic anhydride copolymer, polyester, polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, polyvinyl acetate, Polyvinylidene chloride, polyarate, phenoxy resin, polycarbonate, cellulose acetate resin, ethyl cellulose resin, polyvinyl butyral, polyvinyl formal, polyvinyl toluene, poly-N-vinyl carbazole, acrylic resin, silicone resin, epoxy resin, melamine resin, urethane resin, phenol Examples thereof include thermoplastic or thermosetting resins such as resins and alkyd resins. Further, a polymer charge transporting material described later is also suitably used as the binder resin for the charge transporting layer. When a charge transport layer containing a polymer charge transport material is used, when the surface protective layer described later is laminated, it is made of a polymer, so that the charge transport material is not dissolved into the upper layer and good results are obtained. There are many cases.
[0095]
The amount of the charge transport material is appropriately 20 to 300 parts by weight, preferably 40 to 150 parts by weight, based on 100 parts by weight of the binder resin. The thickness of the charge transport layer is preferably about 5 to 100 μm. As the solvent used here, tetrahydrofuran, dioxane, toluene, dichloromethane, monochlorobenzene, dichloroethane, cyclohexanone, methyl ethyl ketone, acetone and the like are used.
[0096]
In the photoreceptor of the present invention, a plasticizer or a leveling agent may be added to the
[0097]
Next, the case where the photosensitive layer has a single layer structure will be described. A photosensitive layer in which the above-described charge generating material is dispersed in a binder resin can be used. The single-layer photosensitive layer can be formed by dissolving or dispersing a charge generating material and a binder resin in a suitable solvent, and applying and drying the solution. Further, the photosensitive layer may be a function separation type to which the above-described charge transport material is added and can be used satisfactorily. Moreover, a plasticizer, a leveling agent, antioxidant, etc. can also be added as needed.
[0098]
As the binder resin, the binder resin previously mentioned in the
[0099]
In the photoreceptor of the present invention, an undercoat layer can be provided between the conductive support 31 and the photosensitive layer (charge generation layer). In general, the undercoat layer is mainly composed of a resin. However, considering that the photosensitive layer is coated with a solvent on these resins, the resin may be a resin having high solvent resistance with respect to a general organic solvent. desirable. Examples of such resins include water-soluble resins such as polyvinyl alcohol, casein, and sodium polyacrylate, alcohol-soluble resins such as copolymer nylon and methoxymethylated nylon, polyurethane, melamine resin, phenol resin, alkyd-melamine resin, and epoxy. Examples thereof include a curable resin that forms a three-dimensional network structure such as a resin. Further, a metal oxide fine powder pigment exemplified by titanium oxide, silica, alumina, zirconium oxide, tin oxide, indium oxide and the like may be added to the undercoat layer in order to prevent moire and reduce residual potential.
[0100]
These undercoat layers can be formed using an appropriate solvent and coating method as in the above-mentioned photosensitive layer. Furthermore, a silane coupling agent, a titanium coupling agent, a chromium coupling agent, or the like can be used as the undercoat layer of the present invention. In addition, the undercoat layer of the present invention includes Al. 2 O 3 Anodic oxidation, organic materials such as polyparaxylylene (parylene), and SiO 2 , SnO 2 TiO 2 , ITO, CeO 2 A material provided with an inorganic material such as a vacuum thin film can also be used favorably. In addition, known ones can be used. The thickness of the undercoat layer is suitably from 0 to 5 μm.
[0101]
In the present invention, in order to improve environmental resistance, for the purpose of preventing a decrease in sensitivity and an increase in residual potential, an antioxidant, a plasticizer, a lubricant, an ultraviolet absorber, and a low molecular charge transport material are used for each layer. And leveling agents can be added. Representative materials of these compounds are described below.
[0102]
Examples of the antioxidant that can be added to each layer include, but are not limited to, the following.
(A) Phenolic compounds
2,6-di-t-butyl-p-cresol, butylated hydroxyanisole, 2,6-di-t-butyl-4-ethylphenol, n-octadecyl-3- (4-hydroxy-3,5-di -T-butylphenol), 2,2-methylene-bis- (4-methyl-6-t-butylphenol), 2,2-methylene-bis- (4-ethyl-6-t-butylphenol), 4,4- Thiobis- (3-methyl-6-tert-butylphenol), 4,4-butylidenebis- (3-methyl-6-tert-butylphenol), 1,1,3-tris- (2-methyl-4-hydroxy-5) -T-butylphenyl) butane, 1,3,5-trimethyl-2,4,6-tris (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) benzene, tetrakis- [methylene-3- (3 5-di -t- butyl-4-hydroxyphenyl) propionate] methane, bis [3,3-bis (4-hydroxy -3-t-butylphenyl) butyric acid] glycol ester, tocopherols.
[0103]
(B) Paraphenylenediamines
N-phenyl-N-isopropyl-p-phenylenediamine, N, N-di-sec-butyl-p-phenylenediamine, N-phenyl-N-sec-butyl-p-phenylenediamine, N, N-di-isopropyl -P-phenylenediamine, N, N-dimethyl-N, N-di-t-butyl-p-phenylenediamine
Such.
[0104]
(C) Hydroquinones
2,5-di-t-octylhydroquinone, 2,6-didodecylhydroquinone, 2-dodecylhydroquinone, 2-dodecyl-5-chlorohydroquinone, 2-t-octyl-5-methylhydroquinone, 2- (2-octadecenyl) ) -5-methylhydroquinone and the like.
[0105]
(D) Organic sulfur compounds
Dilauryl-3,3-thiodipropionate, distearyl-3,3-thiodipropionate, ditetradecyl-3,3-thiodipropionate and the like.
[0106]
(E) Organophosphorus compounds
Triphenylphosphine, tri (nonylphenyl) phosphine, tri (dinonylphenyl) phosphine, tricresylphosphine, tri (2,4-dibutylphenoxy) phosphine, and the like.
[0107]
Examples of the plasticizer that can be added to each layer include, but are not limited to, the following.
(A) Phosphate ester plasticizer
Triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, trioctyl phosphate, octyl diphenyl phosphate, trichlorethyl phosphate, cresyl diphenyl phosphate, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, triphenyl phosphate and the like.
(B) Phthalate ester plasticizer
Dimethyl phthalate, diethyl phthalate, diisobutyl phthalate, dibutyl phthalate, diheptyl phthalate, di-2-ethylhexyl phthalate, diisooctyl phthalate, di-n-octyl phthalate, dinonyl phthalate, diisononyl phthalate, phthalic acid Diisodecyl, diundecyl phthalate, ditridecyl phthalate, dicyclohexyl phthalate, butyl benzyl phthalate, butyl lauryl phthalate, methyl oleyl phthalate, octyl decyl phthalate, dibutyl fumarate, dioctyl fumarate, etc.
[0108]
(C) Aromatic carboxylic ester plasticizer
Trioctyl trimellitic acid, tri-n-octyl trimellitic acid, octyl oxybenzoate, and the like.
(D) Aliphatic dibasic acid ester plasticizer
Dibutyl adipate, di-n-hexyl adipate, di-2-ethylhexyl adipate, di-n-octyl adipate, n-octyl-n-decyl adipate, diisodecyl adipate, dicapryl adipate, diazeline 2-ethylhexyl, dimethyl sebacate, diethyl sebacate, dibutyl sebacate, di-n-octyl sebacate, di-2-ethylhexyl sebacate, di-2-ethoxyethyl sebacate, dioctyl succinate, diisodecyl succinate, Dioctyl tetrahydrophthalate, di-n-octyl tetrahydrophthalate and the like.
(E) Fatty acid ester derivatives
Butyl oleate, glycerol monooleate, methyl acetylricinoleate, pentaerythritol ester, dipentaerythritol hexaester, triacetin, tributyrin and the like.
[0109]
(F) Oxyester plasticizer
Methyl acetyl ricinoleate, butyl acetyl ricinoleate, butyl phthalyl butyl glycolate, tributyl acetyl citrate and the like.
(G) Epoxy plasticizer
Epoxidized soybean oil, epoxidized linseed oil, butyl epoxy stearate, decyl epoxy stearate, octyl epoxy stearate, benzyl epoxy stearate, dioctyl epoxy hexahydrophthalate, didecyl epoxy hexahydrophthalate and the like.
(H) Dihydric alcohol ester plasticizer
Diethylene glycol dibenzoate, triethylene glycol di-2-ethylbutyrate, etc.
(I) Chlorine-containing plasticizer
Chlorinated paraffin, chlorinated diphenyl, chlorinated fatty acid methyl, methoxychlorinated fatty acid methyl, etc.
[0110]
(J) Polyester plasticizer
Polypropylene adipate, polypropylene sebacate, polyester, acetylated polyester, etc.
(K) Sulfonic acid derivative
p-toluenesulfonamide, o-toluenesulfonamide, p-toluenesulfoneethylamide, o-toluenesulfoneethylamide, toluenesulfone-N-ethylamide, p-toluenesulfone-N-cyclohexylamide and the like.
(L) Citric acid derivative
Triethyl citrate, triethyl citrate citrate, tributyl citrate, tributyl acetyl citrate, tri-2-ethylhexyl acetyl citrate, acetyl citrate-n-octyldecyl and the like.
(M) Other
Terphenyl, partially hydrogenated terphenyl, camphor, 2-nitrodiphenyl, dinonylnaphthalene, methyl abietate and the like.
[0111]
Examples of the lubricant that can be added to each layer include, but are not limited to, the following.
(A) Hydrocarbon compounds
Liquid paraffin, paraffin wax, microwax, low-polymerized polyethylene, etc.
(B) Fatty acid compounds
Lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, arachidic acid, behenic acid, etc.
(C) Fatty acid amide compound
Stearylamide, palmitylamide, oleinamide, methylenebisstearamide, ethylenebisstearamide, etc.
(D) Ester compound
Lower alcohol esters of fatty acids, polyhydric alcohol esters of fatty acids, fatty acid polyglycol esters and the like.
(E) Alcohol compounds
Cetyl alcohol, stearyl alcohol, ethylene glycol, polyethylene glycol, polyglycerol, etc.
(F) Metal soap
Lead stearate, cadmium stearate, barium stearate, calcium stearate, zinc stearate, magnesium stearate, etc.
(G) Natural wax
Carnauba wax, candelilla wax, beeswax, whale wax, ibotarou, montanro, etc.
(H) Other
Silicone compounds, fluorine compounds, etc.
[0112]
Examples of the ultraviolet absorber that can be added to each layer include, but are not limited to, the following.
(A) Benzophenone series
2-hydroxybenzophenone, 2,4-dihydroxybenzophenone, 2,2,4-trihydroxybenzophenone, 2,2,4,4-tetrahydroxybenzophenone, 2,2-dihydroxy-4-methoxybenzophenone, and the like.
(B) Salsylate type
Phenyl salsylate, 2,4 di-t-
(C) Benzotriazole type
(2-hydroxyphenyl) benzotriazole, (2-hydroxy5-methylphenyl) benzotriazole, (2-hydroxy5-methylphenyl) benzotriazole, (2-hydroxy3-tertiarybutyl 5-methylphenyl) 5-chloro Such as benzotriazole.
[0113]
(D) Cyanoacrylate type
Ethyl-2-cyano-3,3-diphenyl acrylate, methyl 2-carbomethoxy 3 (paramethoxy) acrylate, and the like.
(E) Quencher (metal complex)
Nickel (2,2thiobis (4-t-octyl) phenolate) normal butylamine, nickel dibutyldithiocarbamate, nickel dibutyldithiocarbamate, cobalt dicyclohexyldithiophosphate and the like.
(F) HALS (hindered amine)
Bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) sebacate, bis (1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidyl) sebacate, 1- [2- [3- (3 5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxy] ethyl] -4- [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxy] -2,2,6 6-tetramethylpyridine, 8-benzyl-7,7,9,9-tetramethyl-3-octyl-1,3,8-triazaspiro [4,5] undecane-2,4-dione, 4-benzoyloxy- 2,2,6,6-tetramethylpiperidine and the like.
[0114]
Further, in the photoreceptor used in the present invention, a surface protective layer 39 is provided on the photosensitive layer for the purpose of protecting the photosensitive layer. The surface protective layer (hereinafter sometimes abbreviated as a protective layer) is required to be a protective layer having wear resistance with an abrasion amount of 0.1 μm or less per 10,000 rotations of the photoreceptor in image formation. is there.
[0115]
Materials used for such a protective layer 39 include ABS resin, ACS resin, olefin-vinyl monomer copolymer, chlorinated polyether, allyl resin, phenol resin, polyacetal, polyamide, polyamideimide, polyacrylate, polyallyl. Sulfone, polybutylene, polybutylene terephthalate, polycarbonate, polyarylate, polyethersulfone, polyethylene, polyethylene terephthalate, polyimide, acrylic resin, polymethylpentene, polypropylene, polyphenylene oxide, polysulfone, polystyrene, AS resin, butadiene-styrene copolymer, Examples of the resin include polyurethane, polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, and epoxy resin. Of these, polycarbonate or polyarylate can be most preferably used.
[0116]
In addition to the binder resin, a thermosetting resin or a photocurable resin can also be used. Any known thermosetting resin or photocurable resin may be used as long as it exhibits high wear resistance and does not affect the electrophotographic characteristics. In particular, a protective layer made of a cured product obtained by three-dimensional curing (crosslinking) using a polyfunctional monomer or oligomer having three or more functional groups in the molecule has extremely high wear resistance and can be used effectively. it can.
[0117]
Other protective layers include fluorine resins such as polytetrafluoroethylene, silicone resins, and inorganic fillers such as titanium oxide, tin oxide, potassium titanate, and silica for the purpose of improving wear resistance. What disperse | distributed the filler etc. can be added.
[0118]
Among the filler materials used for the protective layer of the photoreceptor, examples of the organic filler material include fluororesin powder such as polytetrafluoroethylene, silicone resin powder, a-carbon powder, and the like. Metal powder such as copper, tin, aluminum, indium, alumina, silica, tin oxide, zinc oxide, titanium oxide, indium oxide, antimony oxide, bismuth oxide, tin oxide doped with antimony, tin-doped indium oxide, etc. And inorganic materials such as metal oxides and potassium titanate. In particular, it is advantageous to use an inorganic material among them from the viewpoint of the hardness of the filler. In particular, silica, titanium oxide, and alumina can be used effectively. Further, among these, α-alumina having a hexagonal close-packed structure can be most effectively used.
[0119]
The filler concentration in the protective layer varies depending on the type of filler used and also on the image forming process conditions using the photoreceptor, but the ratio of the filler to the total solid content on the outermost layer side of the protective layer is preferably 5% by weight or more, preferably It is 10% by weight or more and 50% by weight or less, preferably about 30% by weight or less.
[0120]
Moreover, the volume average particle diameter of the filler to be used is preferably in the range of 0.1 μm to 2 μm, and preferably in the range of 0.3 μm to 1 μm. In this case, if the average particle size is too small, the abrasion resistance is not sufficiently exhibited, and if it is too large, the surface property of the coating film is deteriorated or the coating film itself cannot be formed.
[0121]
The average particle diameter of the filler in the present invention is a volume average particle diameter unless otherwise specified, and is determined by an ultracentrifugal automatic particle size distribution analyzer: CAPA-700 (manufactured by Horiba). At this time, the particle size (Median system) corresponding to 50% of the cumulative distribution was calculated. In addition, it is important that the standard deviation of each particle measured simultaneously is 1 μm or less. If the standard deviation is larger than this, the particle size distribution may be too wide, and the effects of the present invention may not be obtained remarkably.
[0122]
Further, the pH of the filler used in the present invention greatly affects the resolution and the dispersibility of the filler. One possible reason is that hydrochloric acid or the like remains in the filler, particularly the metal oxide, during production. When the remaining amount is large, the occurrence of image blur is unavoidable, and depending on the remaining amount, the dispersibility of the filler may be affected.
[0123]
Another reason is due to the difference in chargeability on the surface of the filler, particularly the metal oxide. Usually, particles dispersed in a liquid are charged positively or negatively, and ions having opposite charges gather to try to keep it electrically neutral, and an electric double layer is formed there. The dispersed state of the particles is stabilized. The potential (zeta potential) gradually decreases with increasing distance from the particle, and the potential of a region that is sufficiently away from the particle and electrically neutral is zero. Therefore, the stability increases as the repulsive force of the particles increases due to the increase in the absolute value of the zeta potential, and the particles tend to aggregate and become unstable as they approach zero. On the other hand, the zeta potential varies greatly depending on the pH value of the system, and at a certain pH value, the potential becomes zero and has an isoelectric point. Therefore, the dispersion system is stabilized by increasing the absolute value of the zeta potential as far as possible from the isoelectric point of the system.
[0124]
In the configuration of the present invention, the filler having a pH at the isoelectric point of at least 5 is preferably from the viewpoint of image blur suppression, and the more basic the filler, the higher the effect. It was confirmed that there was. A filler exhibiting basicity having a high pH at the isoelectric point has a higher zeta potential when the system is acidic, thereby improving dispersibility and its stability.
[0125]
Here, the pH of the filler in the present invention is the pH value at the isoelectric point from the zeta potential. At this time, the zeta potential was measured with a laser zeta potentiometer manufactured by Otsuka Electronics Co., Ltd.
[0126]
Furthermore, as a filler that hardly causes image blur, a filler having high electrical insulation (specific resistance is 10%). 10 (Ω · cm or more) is preferable, and those having a filler pH of 5 or more and those having a dielectric constant of 5 or more can be used particularly effectively. In addition, a filler having a pH of 5 or more or a filler having a dielectric constant of 5 or more can be used alone, or two or more fillers having a pH of 5 or less and a filler having a pH of 5 or more can be mixed. It is also possible to use a mixture of two or more fillers having a dielectric constant of 5 or less and a filler having a dielectric constant of 5 or more. Among these fillers, α-type alumina, which has high insulation properties, high thermal stability, and high wear resistance, is a hexagonal close-packed structure, from the viewpoint of suppressing image blur and improving wear resistance. It is particularly useful.
[0127]
The specific resistance of the filler used in the present invention is defined as follows. Since the specific resistance value of a powder such as a filler varies depending on the filling rate, it is necessary to measure under certain conditions. In the present invention, the specific resistance value of the filler is measured using an apparatus having the same configuration as the measuring apparatus shown in Patent Document 15 (see FIG. 1) and Patent Document 16 (see FIG. 1), and this value is calculated. Using. In the measuring device, the electrode area is 4.0 cm. 2 It is. Prior to the measurement, a load of 4 kg is applied to the electrode on one side for 1 minute, and the sample amount is adjusted so that the distance between the electrodes is 4 mm. At the time of measurement, the measurement is performed with the upper electrode weight (1 kg) loaded, and the applied voltage is measured at 100V. 10 6 The region above Ω · cm was measured with HIGH RESISTING METER (Yokogawa Hewlett Packard), and the region below it was measured with a digital multimeter (Fluk). The specific resistance value thus obtained is defined as the specific resistance value in the present invention.
[0128]
The dielectric constant of the filler was measured as follows. Using a cell similar to the measurement of the specific resistance as described above, after applying a load, the capacitance was measured, and the dielectric constant was determined from this. The capacitance was measured by using a dielectric loss measuring device (Ando Electric).
[0129]
Further, these fillers can be surface-treated with at least one kind of surface treatment agent, and it is preferable from the viewpoint of dispersibility of the fillers. Decreasing the dispersibility of the filler not only increases the residual potential, but also decreases the transparency of the coating, causes defects in the coating, and decreases the wear resistance. It can develop into a big problem. As the surface treatment agent, all conventionally used surface treatment agents can be used, but a surface treatment agent capable of maintaining the insulating properties of the filler is preferable. For example, titanate coupling agents, aluminum coupling agents, zircoaluminate coupling agents, higher fatty acids, etc., or mixed treatment of these with silane coupling agents, Al 2 O 3 TiO 2 , ZrO 2 , Silicone, aluminum stearate, etc., or a mixture thereof is more preferable from the viewpoint of filler dispersibility and image blur. The treatment with the silane coupling agent is strongly influenced by image blur, but the influence may be suppressed by performing a mixing treatment of the surface treatment agent and the silane coupling agent. The surface treatment amount varies depending on the average primary particle size of the filler used, but is preferably 3 to 30 wt%, more preferably 5 to 20 wt%. If the surface treatment amount is less than this, the filler dispersing effect cannot be obtained, and if the surface treatment amount is too much, the residual potential is significantly increased. These filler materials may be used alone or in combination of two or more. The surface treatment amount of the filler is defined by the weight ratio of the surface treatment agent to be used with respect to the filler amount as described above.
[0130]
These filler materials can be dispersed by using an appropriate disperser. Further, from the viewpoint of the transmittance of the protective layer, it is preferable that the filler used is dispersed to the primary particle level and has less aggregates.
[0131]
Further, the protective layer 39 may contain a charge transport material in order to reduce residual potential and improve responsiveness. As the charge transport material, the materials described in the description of the charge transport layer can be used. When a low molecular charge transport material is used as the charge transport material, a concentration gradient in the protective layer may be provided. In order to improve wear resistance, it is an effective means to reduce the concentration of the surface side. The concentration here refers to the ratio of the weight of the low molecular charge transporting material to the total weight of all the materials constituting the protective layer, and the concentration gradient is a gradient that lowers the concentration on the surface side in the above weight ratio. It shows that.
[0132]
In addition, a polymer charge transport material having a function as a charge transport material and a binder resin is also preferably used for the protective layer. The protective layer composed of these polymer charge transport materials is not only excellent in abrasion resistance, but also has an effect of reducing the occurrence of image blur in repeated use, and is very useful in the present invention. As the polymer charge transport material, known materials can be used, and in particular, a polycarbonate containing a triarylamine structure in the main chain and / or side chain is preferably used. Among these, the polymer charge transport materials represented by the formulas (I) to (X) are favorably used, and these are exemplified below and specific examples are shown.
[0133]
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Where R 1 , R 2 , R 3 Each independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group or a halogen atom, R 4 Is a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted alkyl group, R 5 , R 6 Is a substituted or unsubstituted aryl group, o, p, q are each independently an integer of 0-4, k, j are compositions, 0.1 ≦ k ≦ 1, 0 ≦ j ≦ 0.9, n Represents the number of repeating units and is an integer of 5 to 5000. X represents an aliphatic divalent group, a cycloaliphatic divalent group, or a divalent group represented by the following general formula. In the formula (I), two copolymer species are described in the form of an alternating copolymer, but a random copolymer may be used.
[0134]
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R 101 , R 102 Each independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group or halogen atom. l and m are integers of 0 to 4, Y is a single bond, a linear, branched or cyclic alkylene group having 1 to 12 carbon atoms, -O-, -S-, -SO-, -SO 2 -, -CO-, -CO-O-Z-O-CO- (wherein Z represents an aliphatic divalent group) or
[0135]
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(A is an integer from 1 to 20, b is an integer from 1 to 2000, R 103 , R 104 Represents a substituted or unsubstituted alkyl group or aryl group)
Represents. Where R 101 And R 102 , R 103 And R 104 May be the same or different.
[0136]
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Where R 7 , R 8 Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar 1 , Ar 2 , Ar 3 Represent the same or different arylene groups. X, k, j and n are the same as those in the formula (I). In the formula (II), two copolymer species are described in the form of an alternating copolymer, but a random copolymer may be used.
[0137]
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Where R 9 , R 10 Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar 4 , Ar 5 , Ar 6 Represent the same or different arylene groups. X, k, j and n are the same as those in the formula (I). In the formula (III), two copolymer species are described in the form of an alternating copolymer, but a random copolymer may be used.
[0138]
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Where R 11 , R 12 Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar 7 , Ar 8 , Ar 9 Are the same or different arylene groups, and p represents an integer of 1 to 5. X, k, j and n are the same as those in the formula (I). In the formula (IV), two copolymer species are described in the form of an alternating copolymer, but a random copolymer may be used.
[0139]
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Where R 13 , R 14 Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar 10 , Ar 11 , Ar 12 Are the same or different arylene groups, X 1 , X 2 Represents a substituted or unsubstituted ethylene group or a substituted or unsubstituted vinylene group. X, k, j and n are the same as those in the formula (I). In the formula (V), two copolymer species are described in the form of an alternating copolymer, but a random copolymer may be used.
[0140]
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Where R 15 , R 16 , R 17 , R 18 Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar 13 , Ar 14 , Ar 15 , Ar 16 Are the same or different arylene groups, Y 1 , Y 2 , Y 3 Represents a single bond, a substituted or unsubstituted alkylene group, a substituted or unsubstituted cycloalkylene group, a substituted or unsubstituted alkylene ether group, an oxygen atom, a sulfur atom, or a vinylene group, which may be the same or different. . X, k, j and n are the same as those in the formula (I). In the formula (VI), two copolymer species are described in the form of an alternating copolymer, but a random copolymer may be used.
[0141]
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Where R 19 , R 20 Represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted aryl group, and R 19 And R 20 May form a ring. Ar 17 , Ar 18 , Ar 19 Represent the same or different arylene groups. X, k, j and n are the same as those in the formula (I). In the formula (VII), two copolymer species are described in the form of an alternating copolymer, but a random copolymer may be used.
[0142]
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Where R 21 Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar 20 , Ar 21 , Ar 22 , Ar 23 Represent the same or different arylene groups. X, k, j and n are the same as those in the formula (I). In the formula (VIII), two copolymer species are described in the form of an alternating copolymer, but a random copolymer may be used.
[0143]
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Where R 22 , R 23 , R 24 , R 25 Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar 24 , Ar 25 , Ar 26 , Ar 27 , Ar 28 Represent the same or different arylene groups. X, k, j and n are the same as those in the formula (I). In the formula (IX), two copolymer species are described in the form of an alternating copolymer, but a random copolymer may be used.
[0144]
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Where R 26 , R 27 Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar 29 , Ar 30 , Ar 31 Represent the same or different arylene groups. X, k, j and n are the same as those in the formula (I). In the formula (X), two copolymer species are described in the form of an alternating copolymer, but a random copolymer may be used.
[0145]
Further, as the polymer charge transport material used in the protective layer, in addition to the polymer charge transport material described above, it is cured after film formation in the state of a monomer or oligomer having an electron donating group at the time of film formation of the charge transport layer. A polymer having a two-dimensional or three-dimensional crosslinked structure is finally included by carrying out a reaction or a crosslinking reaction.
[0146]
A protective layer composed of a polymer having these electron donating groups or a polymer having a crosslinked structure is excellent in wear resistance. In general, in an image forming apparatus, since the charging potential (unexposed portion potential) is constant, if the surface layer of the photoconductor is worn by repeated use, the electric field strength applied to the photoconductor increases accordingly. As the electric field strength increases, the occurrence frequency of scumming increases. Therefore, the high wear resistance of the photosensitive member is advantageous for scumming. The protective layer composed of a polymer having these electron-donating groups is a polymer compound, so it has excellent film-forming properties and has a higher density of charge transport sites than a protective layer composed of a low molecular dispersion type polymer. It is possible to form the structure and has excellent charge transport ability. For this reason, a photoreceptor having a protective layer using a polymer charge transport material can be expected to have a high response speed.
[0147]
Examples of the other polymer having an electron donating group include a copolymer of a known monomer, a block polymer, a graft polymer, a star polymer, and, for example, Patent Document 17, Patent Document 18, Patent Document 19, and the like. It is also possible to use a cross-linked polymer having an electron donating group as disclosed in the above. Also in this case, a material that can satisfy the above mobility can be used effectively.
[0148]
As a method for forming the protective layer, a normal wet coating method is employed. In addition, about 0.1-10 micrometers is suitable for the thickness of a protective layer. In addition to the above, a known material such as a-C or a-SiC formed by a vacuum thin film forming method can be used as the protective layer.
[0149]
Next, developers (colored toner, transparent toner and carrier) used in the present invention will be described. As the developer used in the present invention, both a one-component developer composed only of toner and a two-component developer composed of toner and carrier can be used favorably.
[0150]
As the toner constituting the developer together with the electrostatic latent image developing carrier of the present invention, those manufactured by a conventionally known method can be used. A mixture comprising a binder resin, a colorant and a polarity control agent is melt kneaded with a hot roll mill, cooled and solidified, and pulverized and classified. Specifically, it is composed of a binder resin, a colorant, a charge control agent, and optional additives as necessary.
[0151]
Examples of the binder resin include styrene such as polystyrene, poly-p-styrene, and polyvinyltoluene, and homopolymers thereof, styrene-p-chlorostyrene copolymer, styrene-propylene copolymer, and styrene-vinyltoluene. Copolymer, styrene-methyl acrylate polymer, styrene-ethyl acrylate copolymer, styrene-butyl acrylate copolymer, styrene-methyl methacrylate copolymer, styrene-ethyl methacrylate copolymer, styrene- Butyl methacrylate copolymer, styrene-α-chloro methacrylate copolymer, styrene-acrylonitrile copolymer, styrene-vinyl methyl ether copolymer, styrene-vinyl methyl ketone copolymer, styrene-butadiene copolymer , Styrene-isoprene copolymer, Styrene copolymers such as tylene-maleic acid copolymer, styrene-maleic acid ester copolymer, polymethyl methacrylate, polybutyl methacrylate, polyvinyl chloride, polyvinyl acetate, polyethylene, polypropylene, polyester, polyurethane, polyamide, Epoxy resin, polyvinyl butyral, polyacrylic acid resin, rosin, modified rosin, terpene resin, phenol resin, aliphatic hydrocarbon resin, aromatic petroleum resin, chlorinated paraffin, paraffin wax, etc. can be used alone or in combination. .
[0152]
Moreover, the following are mentioned as a polarity control agent used for a toner.
As the polarity control agent for controlling the toner to be negatively charged, for example, an organometallic complex or a chelate compound is effective, and a monoazo metal complex, an acetylacetone metal complex, an aromatic hydroxycarboxylic acid metal complex, an aromatic dicarboxylic acid metal Complex. Others include aromatic hydroxycarboxylic acids, aromatic mono and polycarboxylic acids and their metal salts, their anhydrides, their esters, and phenol derivatives such as bisphenol.
[0153]
Examples of polarity control agents for controlling the toner to be positively charged include modified products of nigrosine and fatty acid metal salts; quaternary ammonium salts such as tributylbenzylammonium-1-hydroxy-4-naphthosulfonate and tetrabutylammonium tetrafluoroborate. And onium salts such as phosphonium salts which are analogs thereof, and lake pigments thereof, triphenylmethane dyes and lake pigments thereof (Phosphotungstic acid, phosphomolybdic acid, phosphotungsten molybdic acid, tannin Acid, lauric acid, gallic acid, ferricyanide, ferrocyanide).
[0154]
The amount of the polar control agent used in the toner is uniquely determined by the type of binder resin, the presence or absence of additives used as necessary, and the toner production method including the dispersion method. Although not intended, it is preferably used in the range of 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the binder resin. If it is less than 0.1 part by weight, the charge amount of the toner is insufficient, which is not practical. On the other hand, when the amount exceeds 20 parts by weight, the charge amount of the toner is too large, and the electrostatic attraction force with the carrier is increased, leading to a decrease in developer fluidity and a decrease in image density.
[0155]
Examples of the black colorant contained in the toner include carbon black, aniline black, furnace black, and lamp black. Examples of cyan colorants include phthalocyanine blue, methylene blue, Victoria blue, methyl violet, aniline blue, and ultramarine blue. As the magenta colorant, for example, rhodamine 6G lake, dimethylquinacridone, watching red, rose bengal, rhodamine B, alizarin lake and the like can be used. Examples of yellow colorants include chrome yellow, benzidine yellow, hansa yellow, naphthol yellow, molybdenum orange, quinoline yellow, and tartrazine.
[0156]
In the case of a transparent toner, the transparent toner can be constituted by not adding the colorant to the toner. In addition, various additives described later can be used for the transparent toner, and any additive that can maintain transparency in the state of the toner is used so as not to inhibit the properties (transparency) of the transparent toner.
[0157]
In addition to the binder resin and the colorant, a release agent for preventing offset can be added to the toner particles used in the present invention, if necessary. Examples of the release agent include waxes such as low molecular weight polypropylene and low molecular weight polyethylene.
[0158]
The wax used in the present invention is desirably an ester type or an olefin type. These waxes are generally incompatible with the binder resin used and are easily finely dispersed in the binder. The ester wax has an ester bond, and examples thereof include natural waxes such as carnauba wax, candelilla wax and rice wax, and montan wax. Examples of the olefin wax include synthetic waxes such as polyethylene wax and polypropylene wax.
[0159]
The average dispersion diameter of the wax in the binder resin is preferably 0.2 to 5.0 μm. If it is less than 0.2 μm, the effect of exuding the wax cannot be obtained, and the effect of the present invention is hardly exhibited. Further, in order to disperse to less than 0.2 μm, it is necessary to apply excessive dispersion energy to the binder resin at the time of melt kneading, and the resin molecules may be cut and the original function may be lost. On the other hand, if it exceeds 5.0 μm, the fixing property, fluidity, storage stability, durability and the like of the toner are deteriorated.
[0160]
The addition amount of the wax is suitably 10% by weight or less with respect to the binder resin. If it exceeds this, the fluidity and offset property of the toner will deteriorate.
[0161]
Further, the toner can contain a magnetic material and can be used as a magnetic toner. Magnetic materials contained in the magnetic toner include iron oxides such as magnetite, hematite and ferrite, metals such as iron, cobalt and nickel or these metals and aluminum, cobalt, copper, lead, magnesium, tin, zinc and antimony. , Alloys of metals such as beryllium, bismuth, cadmium, calcium, manganese, selenium, titanium, tungsten, vanadium and mixtures thereof. These ferromagnetic materials preferably have an average particle size of about 0.05 to 2 μm. The amount of the ferromagnetic material contained in the toner is about 20 to 200 parts by weight, particularly preferably the resin component, with respect to 100 parts by weight of the resin component. It is 40-150 weight part with respect to 100 weight part.
[0162]
In addition, as the lubricant to be added to the toner, various fluorine-containing resins such as PTFE, PFA, PVDF, etc., silicone resins, polyolefin resins, zinc stearate, zinc laurate, zinc myristate, calcium stearate, aluminum stearate, and the like Examples thereof include metal salts. Of these, zinc stearate is most preferable. The amount of lubricant added to the developer is desirably in the range of 0.001 to 0.2% by weight with respect to the toner in the developer.
[0163]
Examples of the fluidizing agent added to the toner include colloidal silica, hydrophobic silica, Teflon (registered trademark), fluoropolymer, low molecular weight polyolefin, fatty acid metal salt (zinc stearate, aluminum stearate, calcium stearate, etc.). ), Metal oxides (titanium oxide, aluminum oxide, tin oxide, antimony oxide, etc.), conductivity imparting agents (carbon black, tin oxide, etc.), magnetic materials, and those obtained by surface treatment of these additives. . Among these, inorganic fine particles such as silica, titania, alumina, cerium oxide, strontium titanate, calcium carbonate, magnesium carbonate, and calcium phosphate, and organic resin fine particles such as fluorine-containing resin fine particles, silica-containing resin fine particles, and nitrogen-containing resin fine particles are preferable. These fluidizing agents may be used alone or in combination of two or more, and the content is generally 0.1 to 10 parts by weight per 100 parts of toner. Moreover, you may surface-treat on the surface of an external additive according to the objective. Examples of the surface treatment agent include a silane compound, a silane coupling agent, and a silicone oil for performing a hydrophobic treatment.
[0164]
Furthermore, it is preferable to contain two or more kinds of external additives having different particle diameters, and it is preferable to contain an external additive having a particle diameter difference of about 2 to 5 times in average particle diameter. When two or more types of external additives having different particle diameters are not contained, the external additive is rapidly embedded in the toner base material over time, and toner fluidity is rapidly deteriorated. Therefore, image unevenness due to a decrease in the fluidity of the toner is likely to occur, the adhesive force to the toner is difficult to be increased, and the toner is easily detached from the toner, causing a photosensitive material scratch and an image blur. If two or more types of external additives with different particle sizes are contained, the large particle size external additive acts as a spacer, preventing the embedding of the small particle size external additive effective in toner fluidity in the toner base Thus, toner fluidity can be maintained.
[0165]
The toner configured as described above desirably has the same configuration except for the presence or absence of a colorant in the color toner and the transparent toner. In particular, when waxes are used and when a fluidizing agent is used, the amount of wear in the photoreceptor is affected, so it is important that the amounts of both the colored toner and the transparent toner are substantially the same. It is.
[0166]
When waxes are used, the waxes are transferred to the surface of the photoconductor, thereby reducing the amount of wear on the surface of the photoconductor in the cleaning portion. For this reason, when the added amount of the waxes contained in the colored toner and the transparent toner is substantially the same, the amount of wear of the photoconductor in repeated use is made uniform in the direction of decreasing. As side effects when using waxes, toner filming and image blurring on the surface of the photoreceptor may occur. Therefore, although it depends on the composition of the photoreceptor surface, it is necessary to determine process conditions so that such a phenomenon does not occur.
[0167]
When a lubricant is used, the lubricant adheres to the surface of the photoconductor, thereby improving the cleaning performance of residual toner in the cleaning portion and reducing the amount of wear on the surface of the photoconductor. For this reason, when the addition amount of the lubricant contained in the color toner and the transparent toner is substantially the same, the wear amount of the photoconductor in repeated use is made uniform in the direction of decreasing. As a side effect when using a lubricant, image blur may occur. Therefore, although it depends on the composition of the photoreceptor surface, it is necessary to determine process conditions so that such a phenomenon does not occur.
[0168]
When a fluidizing agent is used, when the fluidizing agent adheres to the surface of the photoconductor and the residual fluidizing agent reaches the cleaning portion, there is a function of promoting wear of the photoconductor. For this reason, when the addition amount of the fluidizing agent contained in the color toner and the transparent toner is almost the same, the wear amount of the photoconductor in repeated use is made uniform in a direction in which the wear amount is large. As a side effect when a fluidizing agent is used, the amount of wear on the surface of the photoconductor increases, and abnormal images such as streaks can be generated and the life of the photoconductor can be shortened. Therefore, although it depends on the composition of the photoreceptor surface, it is necessary to determine process conditions so that such a phenomenon does not occur.
[0169]
Examples of the carrier that can be used in the present invention include magnetic powders such as iron powder, ferrite powder and nickel powder, and those whose surfaces are treated with a resin or the like. In order to further stabilize the triboelectric chargeability of the toner used in the present invention and to faithfully develop the latent image, the carrier used in the present invention is preferably coated with a resin and / or a silicone compound. This can be performed for the purpose of toner charge control.
[0170]
As the resin for forming the carrier coating layer, for example, a silicone compound, a fluorine resin, or the like can be preferably used. Examples of the fluororesin for forming the carrier coating layer include perfluoropolymers such as polyvinyl fluoride, polyvinylidene fluoride, polytrifluoroethylene, and polytrifluoroethylene, polytetrafluoroethylene, and polyperfluoro Olpropylene, copolymer of vinylidene fluoride and acrylic monomer, copolymer of vinylidene fluoride and trifluoroethylene, copolymer of tetrafluoroethylene and hexafluoropropylene, vinyl fluoride and fluoride Copolymers of vinylidene, copolymers of vinylidene fluoride and tetrafluoroethylene, copolymers of vinylidene fluoride and hexafluoropropylene, terpolymers of tetrafluoroethylene, vinylidene fluoride and non-fluorinated monomers Fluoroterpolymer like It is preferably used. In the formation of the carrier coating layer, the fluororesins as described above may be used alone, or a blend of these may be used. Moreover, you may use what blended another polymer further to these.
[0171]
As the silicone compound for forming the carrier coating layer, polysiloxanes such as dimethylpolysiloxane and phenylmethylpolysiloxane are all used, and alkyd-modified silicone, epoxy-modified silicone, polyester-modified silicone, and urethane. Modified resins such as modified silicone and acrylic modified silicone can also be used. As the modified form, any of a block copolymer, a graft copolymer, a comb graft polysiloxane, and the like can be used.
[0172]
In the actual application to the surface of the magnetic particles, a method of spraying the resin on the magnetic particles by a dipping method or a fluidized bed method is used.
[0173]
As the material of the carrier core material used in the present invention, for example, surface oxidized or unoxidized iron, nickel, cobalt, manganese, chromium, rare earth and other metals and their alloys or oxides can be used. Preferably metal oxides, more preferably ferrite particles can be used. Moreover, there is no special restriction | limiting as the manufacturing method. The carrier and toner used in the present invention are preferably mixed so that the toner particles adhere to the carrier surface of the carrier particles and occupy 30 to 90% of the surface area.
[0174]
【Example】
Hereinafter, although an example is given and the present invention is explained, the present invention is not restricted by an example. All parts are parts by weight.
<Synthesis of titanyl phthalocyanine A>
292 g of 1,3-diiminoisoindoline and 2000 ml of sulfolane are mixed, and 20.4 g of titanium tetrabutoxide is added dropwise under a nitrogen stream. After completion of the dropping, the temperature was gradually raised to 180 ° C., and the reaction was carried out by stirring for 5 hours while keeping the reaction temperature between 170 ° C. and 180 ° C. After completion of the reaction, the mixture was allowed to cool, and then the precipitate was filtered, washed with chloroform until the powder turned blue, then washed several times with methanol, further washed several times with hot water at 80 ° C., and dried. Crude titanyl phthalocyanine was obtained. Dissolve the crude titanyl phthalocyanine in 20 times the amount of concentrated sulfuric acid, add it dropwise to 100 times the amount of ice water while stirring, filter the precipitated crystals, and then repeat washing with water until the washing solution becomes neutral. Got. 20 g of the obtained wet cake was put into 200 g of tetrahydrofuran, stirred for 4 hours, filtered and dried to obtain titanyl phthalocyanine A powder.
[0175]
<Synthesis of titanyl phthalocyanine B>
Crude titanyl phthalocyanine was obtained in the same manner as the synthesis process of titanyl phthalocyanine A, and a wet cake of titanyl phthalocyanine pigment was obtained in the same manner by acid paste treatment with concentrated sulfuric acid. 20 g of the obtained wet cake was put into 200 g of 2-butanone, stirred for 4 hours, filtered and dried to obtain titanyl phthalocyanine B powder.
[0176]
<Synthesis of titanyl phthalocyanine C>
20 g of titanyl phthalocyanine B powder synthesized as described above was subjected to a ball milling treatment with 200 g of tetrahydrofuran for 24 hours, followed by filtration and drying to obtain titanyl phthalocyanine C powder.
[0177]
The titanyl phthalocyanines A, B, and C synthesized as described above were measured for X-ray diffraction spectra under the following measurement conditions.
(X-ray diffraction spectrum measurement conditions)
X-ray tube: Cu
Voltage: 50kV
Current: 30mA
Scanning speed: 2 ° / min
Scanning range: 3-40 °
Time constant: 2 seconds
X-ray diffraction spectra of titanyl phthalocyanines A, B and C are shown in FIGS.
[0178]
From FIG. 9, the X-ray diffraction spectrum of titanyl phthalocyanine A has a maximum peak at a Bragg angle 2θ of 27.2 ± 0.2 ° with respect to the Cu—Kα ray (wavelength 1.542 mm), and further 9.4 °. It has major peaks at 9.6 ° and 24.0 °, and has a peak at 7.3 ° as the lowest diffraction peak, with 7.3 ° and 9.4 ° peaks. It can be seen that there is no peak in between and no peak at 26.3 °.
[0179]
From FIG. 10, the X-ray diffraction spectrum of titanyl phthalocyanine B has a maximum peak at a Bragg angle 2θ of 27.2 ± 0.2 ° with respect to the Cu—Kα ray (wavelength 1.542 mm), and the lowest angle side. It can be seen that the diffraction peak has a peak at 7.5 °.
[0180]
FIG. 11 shows that the X-ray diffraction spectrum of titanyl phthalocyanine C has a maximum peak at a Bragg angle 2θ of 26.3 ± 0.2 ° with respect to the Cu—Kα ray (wavelength 1.542 波長).
[0181]
Thus, it turns out that titanyl phthalocyanine A, B, C is a titanyl phthalocyanine from which a crystal form differs, respectively.
[0182]
<Preparation of
Undercoat layer coating solution, charge generation layer coating solution, charge transport layer coating solution and protective layer coating solution of the following composition are sequentially applied and dried on an aluminum cylinder (JIS 3010) having a length of 340 mm and a diameter of 30 mm. An electrophotographic photoreceptor comprising a 3.5 μm intermediate layer, a 0.2 μm charge generation layer, a 20 μm charge transport layer, and a 5 μm protective layer was formed.
[0183]
◎ Undercoat layer coating solution
400 parts of titanium dioxide powder
65 parts of melamine resin
120 parts alkyd resin
2-butanone 400 parts
[0184]
◎ Charge generation layer coating solution
Disazo pigment with the following structure: 8 parts
Embedded image
2-butanone 200 parts
400 parts of cyclohexanone
[0185]
◎ Charge transport layer coating solution
10 parts of Z-type polycarbonate
7 parts of charge transport material with the following structural formula
Embedded image
80 parts of tetrahydrofuran
[0186]
◎ Protective layer coating solution
Polycarbonate (Iupilon Z300: manufactured by Mitsubishi Gas Chemical Company) 10 parts
7 parts of charge transport material with the following structural formula
Embedded image
α-Alumina fine particles
(Specific resistance: 2.5 × 10 12 Ω · cm, average primary particle size: 0.4 μm) 6 parts
150 parts of cyclohexanone
Tetrahydrofuran 500 parts
[0187]
<Preparation of
In the production of the
[0188]
<Preparation of
A photoconductor was produced in the same manner as the
◎ Protective layer coating solution
15 parts of polymer charge transport material of the following structural formula
Embedded image
(As a result of measuring molecular weight by GPC, n was about 220.)
150 parts of cyclohexanone
Tetrahydrofuran 500 parts
[0189]
<Preparation of Photoreceptor 4>
A photoconductor was produced in the same manner as the
◎ Protective layer coating solution
Polycarbonate (Iupilon Z300: Mitsubishi Gas Chemical Company) 13 parts
8 parts of charge transport material of the following structural formula
Embedded image
α-Alumina fine particles
(Specific resistance: 2.5 × 10 12 Ω · cm, average primary particle size: 0.4 μm) 1 part
200 parts of cyclohexanone
Tetrahydrofuran 600 parts
[0190]
<Preparation of
A photoconductor was produced in the same manner as the
◎ Protective layer coating solution
Polycarbonate (Iupilon Z300: manufactured by Mitsubishi Gas Chemical Company) 10 parts
7 parts of charge transport material with the following structural formula
Embedded image
Silica fine powder
(Specific resistance: 4 × 10 13 Ω · cm, average primary particle size: 0.3 μm) 8 parts
150 parts of cyclohexanone
Tetrahydrofuran 500 parts
[0191]
<Preparation of Photoreceptor 6>
A photoconductor was produced in the same manner as the
◎ Protective layer coating solution
Polycarbonate (Iupilon Z300: manufactured by Mitsubishi Gas Chemical Company) 10 parts
7 parts of charge transport material with the following structural formula
Embedded image
Titanium oxide fine particles
(Specific resistance: 1.5 × 10 10 Ω · cm, average primary particle size: 0.5 μm) 7 parts
150 parts of cyclohexanone
Tetrahydrofuran 500 parts
[0192]
<Preparation of photoconductor 7>
A photoconductor was produced in the same manner as the
◎ Protective layer coating solution
Polycarbonate (Iupilon Z300: manufactured by Mitsubishi Gas Chemical Company) 10 parts
7 parts of charge transport material with the following structural formula
Embedded image
Tin oxide-antimony oxide powder
(Specific resistance: 10 6 Ω · cm, average primary particle size: 0.4 μm) 6 parts
150 parts of cyclohexanone
Tetrahydrofuran 500 parts
[0193]
<Preparation of
A photoconductor was produced in the same manner as the
◎ Protective layer coating solution
17 parts of polymer charge transport material of the following structural formula
Embedded image
(As a result of measuring the molecular weight by GPC, n was about 250.)
α-Alumina fine particles
(Specific resistance: 2.5 × 10 12 Ω · cm, average primary particle size: 0.4 μm) 6 parts
300 parts of cyclohexanone
800 parts of tetrahydrofuran
[0194]
<Preparation of
A photoconductor was produced in the same manner as the
◎ Charge generation layer coating solution
Disazo pigment with the following structure: 8 parts
Embedded image
2-butanone 200 parts
400 parts of cyclohexanone
[0195]
<Preparation of
A photoconductor was produced in the same manner as the
◎ Charge generation layer coating solution
Disazo pigment with the following structure: 8 parts
Embedded image
2-butanone 200 parts
400 parts of cyclohexanone
[0196]
<Preparation of Photoreceptor 11>
An undercoating layer coating solution, a charge generation layer coating solution, a charge transport layer coating solution and a protective layer coating solution having the following composition are sequentially applied on a 30 mm diameter aluminum cylinder (JIS 3010) and dried to 3.5 μm. An electrophotographic photoreceptor comprising an intermediate layer, a 0.2 μm charge generation layer, a 20 μm charge transport layer, and a 5 μm protective layer was formed.
◎ Undercoat layer coating solution
400 parts of titanium dioxide powder
65 parts of melamine resin
120 parts alkyd resin
2-butanone 400 parts
◎ Charge generation layer coating solution
15 parts of previously synthesized titanyl phthalocyanine A
Polyvinyl butyral 10 parts
280 parts of 2-butanone
[0197]
◎ Charge transport layer coating solution
10 parts of Z-type polycarbonate
7 parts of charge transport material with the following structural formula
Embedded image
80 parts of tetrahydrofuran
[0198]
◎ Protective layer coating solution
Polycarbonate (Iupilon Z300: manufactured by Mitsubishi Gas Chemical Company) 10 parts
7 parts of charge transport material with the following structural formula
Embedded image
α-Alumina fine particles
(Specific resistance: 2.5 × 10 12 Ω · cm, average primary particle size: 0.4 μm) 6 parts
150 parts of cyclohexanone
Tetrahydrofuran 500 parts
[0199]
<Preparation of
In the production of the photoreceptor 11, an aluminum cylinder (JIS1050) is subjected to the following anodic oxide film treatment, and then a charge generation layer, a charge transport layer, and a protective layer are provided in the same manner as the photoreceptor 11 without providing an undercoat layer. A photoconductor was prepared.
◎ Anodic oxide film treatment
The surface of the support was mirror polished, degreased and washed with water, and then immersed in an electrolytic bath with a liquid temperature of 20 ° C. and a sulfuric acid of 15 vol%, and an anodized film treatment was performed at an electrolysis voltage of 15 V for 30 minutes. Further, after washing with water, sealing treatment was performed with a 7% nickel acetate aqueous solution (50 ° C.). Thereafter, washing with pure water was performed to obtain a support on which a 6 μm anodic oxide film was formed.
[0200]
<Preparation of Photoreceptor 13>
A photoconductor was produced in the same manner as the photoconductor 11 except that the charge generation layer coating solution was changed to the following in the production of the photoconductor 11.
◎ Charge generation layer coating solution
15 parts of previously synthesized titanyl phthalocyanine B
Polyvinyl butyral 10 parts
280 parts of 2-butanone
[0201]
<Preparation of Photoreceptor 14>
A photoconductor was produced in the same manner as the photoconductor 11 except that the charge generation layer coating solution was changed to the following in the production of the photoconductor 11.
◎ Charge generation layer coating solution
15 parts of previously synthesized titanyl phthalocyanine C
Polyvinyl butyral 10 parts
280 parts of 2-butanone
[0202]
<Preparation of Black Toner Developer K-1>
(Black toner)
95 parts of polyester resin
10 parts of carbon black
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle size of 8.0 μm.
[0203]
Further, 2 parts by weight of polyvinyl alcohol and 60 parts by weight of water were placed in a ball mill with respect to 100 parts by weight of magnetite produced by a wet method, and mixed for 12 hours to prepare a magnetite slurry. This slurry was sprayed and granulated with a spray dryer to obtain spherical particles. The particles were fired in a nitrogen atmosphere at a temperature of 1000 ° C. for 3 hours and then cooled to obtain
[0204]
100 parts of silicone resin solution
100 parts of toluene
γ-aminopropyltrimethoxysilane 15 parts
20 parts of carbon black
The said mixture was disperse | distributed for 20 minutes with the homomixer, and the coating
The magnetic carrier A was mixed with 97.5 parts of toner at a ratio of 2.5 parts of toner to prepare a two-component developer (K-1).
[0205]
<Preparation of Yellow Toner Developer Y-1>
(Yellow toner)
95 parts of polyester resin
C. I. 5 parts of Pigment Yellow 180
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle size of 8.0 μm. 2.5 parts of this toner was mixed with 97.5 parts of the above magnetic carrier A to prepare a two-component developer (Y-1).
[0206]
<Preparation of Magenta Toner Developer M-1>
(Magenta toner)
95 parts of polyester resin
C. I. Pigment Red 57: 1 5 parts
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle size of 8.0 μm. 2.5 parts of this toner was mixed with 97.5 parts of the above magnetic carrier A to prepare a two-component developer (M-1).
[0207]
<Preparation of Cyan Toner Developer C-1>
(Cyan toner)
95 parts of polyester resin
C. I. Pigment Blue 15: 3 5 parts
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle size of 8.0 μm. 2.5 parts of this toner was mixed with 97.5 parts of the above magnetic carrier A to prepare a two-component developer (C-1).
[0208]
<Preparation of Transparent Toner Developer T-1>
(Transparent toner)
95 parts of polyester resin
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle size of 8.0 μm. 2.5 parts of this toner was mixed with 97.5 parts of the above magnetic carrier A to prepare a two-component developer (T-1).
[0209]
<Preparation of Black Toner Developer K-2>
(Black toner)
100 parts of polyester resin
10 parts of carbon black
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 7.0 μm. To the toner, titanium
[0210]
<Preparation of Yellow Toner Developer Y-2>
(Yellow toner)
100 parts of polyester resin
C. I. 5 parts of Pigment Yellow 180
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 7.0 μm. To the toner, titanium
[0211]
<Preparation of Magenta Toner Developer M-2>
(Magenta toner)
100 parts of polyester resin
C. I. Pigment Red 57: 1 5 parts
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 7.0 μm. To the toner, titanium
[0212]
<Preparation of Cyan Toner Developer C-2>
(Cyan toner)
100 parts of polyester resin
C. I. Pigment Blue 15: 3 5 parts
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 7.0 μm. To the toner, titanium
[0213]
<Preparation of Transparent Toner Developer T-2>
(Transparent toner)
100 parts of polyester resin
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 7.0 μm. To the toner, titanium
[0214]
<Preparation of Black Toner Developer K-3>
(Black toner)
100 parts of polyester resin
10 parts of carbon black
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 7.5 μm. To the toner, 0.9 wt% of titanium oxide fine particles, 0.9 wt% of silica fine particles, and 0.2 wt% of zinc stearate (both to the toner) were externally added. 2.5 parts of this toner was mixed with 97.5 parts of the above magnetic carrier A to prepare a two-component developer (K-3).
[0215]
<Preparation of Yellow Toner Developer Y-3>
(Yellow toner)
100 parts of polyester resin
C. I. 5 parts of Pigment Yellow 180
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 7.5 μm. To the toner, 0.9 wt% of titanium oxide fine particles, 0.9 wt% of silica fine particles, and 0.2 wt% of zinc stearate (both to the toner) were externally added. 2.5 parts of this toner was mixed with 97.5 parts of the above magnetic carrier A to prepare a two-component developer (Y-3).
[0216]
<Preparation of Magenta Toner Developer M-3>
(Magenta toner)
100 parts of polyester resin
C. I. Pigment Red 57: 1 5 parts
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 7.5 μm. To the toner, 0.9 wt% of titanium oxide fine particles, 0.9 wt% of silica fine particles, and 0.2 wt% of zinc stearate (both to the toner) were externally added. 2.5 parts of this toner was mixed with 97.5 parts of the above magnetic carrier A to prepare a two-component developer (M-3).
[0217]
<Preparation of Cyan Toner Developer C-3>
(Cyan toner)
100 parts of polyester resin
C. I. Pigment Blue 15: 3 5 parts
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 7.5 μm. To the toner, 0.9 wt% of titanium oxide fine particles, 0.9 wt% of silica fine particles, and 0.2 wt% of zinc stearate (both to the toner) were externally added. 2.5 parts of this toner was mixed with 97.5 parts of the above magnetic carrier A to prepare a two-component developer (C-3).
[0218]
<Preparation of Transparent Toner Developer T-3>
(Transparent toner)
100 parts of polyester resin
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 7.5 μm. To the toner, 0.9 wt% of titanium oxide fine particles, 0.9 wt% of silica fine particles, and 0.2 wt% of zinc stearate (both to the toner) were externally added. 2.5 parts of this toner was mixed with 97.5 parts of the above magnetic carrier A to prepare a two-component developer (T-3).
[0219]
<Preparation of Black Toner Developer K-4>
(Black toner)
100 parts of polyester resin
10 parts of carbon black
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle size of 8.0 μm. Silica fine particles 1.5 wt% and zinc stearate 0.2 wt% (both to the toner) were externally added to the toner. The magnetic carrier A was mixed with 97.5 parts of toner at a ratio of 2.5 parts of toner to prepare a two-component developer (K-4).
[0220]
<Preparation of Yellow Toner Developer Y-4>
(Yellow toner)
95 parts of polyester resin
C. I. 5 parts of Pigment Yellow 180
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle size of 8.0 μm. Silica fine particles 1.5 wt% and zinc stearate 0.2 wt% (both to the toner) were externally added to the toner. The magnetic carrier A was mixed with 97.5 parts of toner at a ratio of 2.5 parts of toner to prepare a two-component developer (Y-4).
[0221]
<Preparation of Magenta Toner Developer M-4>
(Magenta toner)
95 parts of polyester resin
C. I. Pigment Red 57: 1 5 parts
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle size of 8.0 μm. Silica fine particles 1.5 wt% and zinc stearate 0.2 wt% (both to the toner) were externally added to the toner. The magnetic carrier A was mixed with 97.5 parts of toner at a ratio of 2.5 parts of toner to prepare a two-component developer (M-4).
[0222]
<Preparation of Cyan Toner Developer C-4>
(Cyan toner)
95 parts of polyester resin
C. I. Pigment Blue 15: 3 5 parts
Salicylic acid
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle size of 8.0 μm. Silica fine particles 1.5 wt% and zinc stearate 0.2 wt% (both to the toner) were externally added to the toner. The magnetic carrier A was mixed with 97.5 parts of toner at a ratio of 2.5 parts of toner to prepare a two-component developer (C-4).
[0223]
<Preparation of Transparent Toner Developer T-4>
(Transparent toner)
95 parts of polyester resin
Quaternary ammonium charge control agent
(Hodogaya Chemical, “TP-415”) 2 parts
The mixture having the above composition was melt-kneaded and then pulverized and classified to obtain a toner having an average particle size of 8.0 μm.
[0224]
Further, 2 parts by weight of polyvinyl alcohol and 60 parts by weight of water were placed in a ball mill with respect to 100 parts by weight of magnetite produced by a wet method, and mixed for 12 hours to prepare a magnetite slurry. This slurry was sprayed and granulated with a spray dryer to obtain spherical particles. The particles were fired in a nitrogen atmosphere at a temperature of 1000 ° C. for 3 hours and then cooled to obtain
[0225]
100 parts of silicone resin solution
100 parts of toluene
20 parts of carbon black
The mixture was dispersed with a homomixer for 20 minutes to prepare a coating
[0226]
Silica fine particles 1.5 wt% and zinc stearate 0.2 wt% (both to the toner) were externally added to the toner. The magnetic carrier B was mixed with 97.5 parts of toner at a ratio of 2.5 parts of toner to prepare a two-component developer (T-4). Developer T-4 is a positively charged developer.
[0227]
<Example 1>
The
[0228]
Under the above conditions, 50000 images were output from the A4 document shown in FIG. 12 in the direction in which the longitudinal direction of the paper and the longitudinal direction of the photoconductor were aligned. Images after the fifth and 50,000 sheets were evaluated. Further, after outputting 50000 sheets, a single solid halftone image for each of Y, M, C, and K was output, and a white solid image was output. All of the above image evaluations were performed on A4 paper (aligned with the longitudinal direction of the photoreceptor and the longitudinal direction of the paper). Further, the photoconductor was taken out from the cartridge, and the film thickness distribution in the longitudinal direction of the photoconductor was measured. The results are shown in Table 1.
[0229]
<Example 2>
In the experiment of Example 1, evaluation was performed in the same manner as in Example 1 except that K-2, Y-2, M-2, C-2, and T-2 were used as the colored toner developer and the transparent toner developer. Went. The results are shown in Table 1.
[0230]
<Example 3>
In the experiment of Example 1, evaluation was performed in the same manner as in Example 1 except that K-3, Y-3, M-3, C-3, and T-3 were used as the colored toner developer and the transparent toner developer. Went. The results are shown in Table 1.
[0231]
<Comparative Example 1>
In the experiment of Example 1, evaluation was performed in the same manner as in Example 1 except that the second exposure member and the transparent toner developer were removed from the image forming apparatus and image formation was performed. The results are shown in Table 1.
[0232]
<Comparative example 2>
In the experiment of Example 2, evaluation was performed in the same manner as in Example 2 except that the second exposure member and the transparent toner developer were removed from the image forming apparatus and image formation was performed. The results are shown in Table 1.
[0233]
<Comparative Example 3>
In the experiment of Example 3, evaluation was performed in the same manner as in Example 3 except that the second exposure member and the transparent toner developer were removed from the image forming apparatus and image formation was performed. The results are shown in Table 1.
[0234]
<Comparative example 4>
In the experiment of Example 3, the evaluation was performed in the same manner as in Example 3 except that the photoconductor mounted on all the image forming element cartridges was changed to the
[0235]
<Comparative Example 5>
In the experiment of Example 3, evaluation was performed in the same manner as in Example 3 except that the photoconductor mounted on all the image forming element cartridges was changed to the
[0236]
<Comparative Example 6>
In the experiment of Example 3, the evaluation was performed in the same manner as in Example 3 except that the photoconductors mounted on all the image forming element cartridges were changed to the photoconductors 4. The results are shown in Table 1.
[0237]
<Example 4>
In the experiment of Example 3, the evaluation was performed in the same manner as in Example 3 except that the second exposure member was set to 655 nm LD and writing was performed only on each colored toner non-image forming part. The results are shown in Table 1.
[0238]
<Example 5>
In the experiment of Example 1, K-4, Y-4, M-4, C-4, and T-4 were used as the colored toner developer and the transparent toner developer, and the second exposure member was removed (FIG. 1). The structure was evaluated in the same manner as in Example 1 except that the transparent toner was developed by regular development. The results are shown in Table 1.
[0239]
<Example 6>
In the experiment of Example 4, the longitudinal direction of A4 paper was output at right angles to the longitudinal direction of the photoreceptor. At this time, a 670 nm LED was used as the second exposure member, and after color toner development was performed, the entire surface of each photoreceptor was irradiated with light. The results are shown in Table 1.
[0240]
<Example 7>
In the experiment of Example 6, evaluation was performed in the same manner as in Example 6 except that a 655 nm LD was used as the second exposure member, writing was performed only on the colored toner non-development portion with the paper width, and the image was output. No writing is performed on the surface of the photosensitive member that does not come into contact). The results are shown in Table 1.
[0241]
<Example 8>
In the experiment of Example 4, the document size was changed from A4 to B5 (the image was reduced to 87% and the same image as FIG. 12 was stored in B5), and the longitudinal direction of the paper was aligned with the longitudinal direction of the photoconductor. Output was done. At this time, a 670 nm LED was used as the second exposure member, and after color toner development was performed, the entire surface of each photoreceptor was irradiated with light. The results are shown in Table 1.
[0242]
<Example 9>
In the experiment of Example 8, evaluation was performed in the same manner as in Example 8 except that a 655 nm LD was used as the second exposure member, writing was performed only on the colored toner non-development portion of the paper width, and the image was output. No writing is performed on the surface of the photosensitive member that does not come into contact). The results are shown in Table 1.
[0243]
<Example 10>
In the experiment of Example 4, the evaluation was performed in the same manner as in Example 4 except that the photoconductor mounted on all the image forming element cartridges was changed to the
[0244]
<Example 11>
In the experiment of Example 4, evaluation was performed in the same manner as in Example 4 except that the photoconductor mounted on all the image forming element cartridges was changed to the photoconductor 6. The results are shown in Table 1.
[0245]
<Example 12>
In the experiment of Example 4, the evaluation was performed in the same manner as in Example 4 except that the photoconductor mounted on all the image forming element cartridges was changed to the photoconductor 7. The results are shown in Table 1.
[0246]
<Example 13>
In the experiment of Example 4, the evaluation was performed in the same manner as in Example 4 except that the photoconductor mounted on all the image forming element cartridges was changed to the
[0247]
<Example 14>
In the experiment of Example 4, the evaluation was performed in the same manner as in Example 4 except that the photoconductor mounted on all the image forming element cartridges was changed to the
[0248]
<Example 15>
In the experiment of Example 4, the evaluation was performed in the same manner as in Example 4 except that the photoconductor mounted on all the image forming element cartridges was changed to the
[0249]
<Example 16>
In the experiment of Example 4, the experiment was performed in the same manner as in Example 4 except that the gap of the non-contact charging roller was changed to 150 μm. The results are shown in Table 1.
[0250]
<Example 17>
In the experiment of Example 4, the experiment was performed in the same manner as in Example 4 except that the gap of the non-contact charging roller was changed to 250 μm. The results are shown in Table 1.
[0251]
<Example 18>
In the experiment of Example 4, the experiment was performed in the same manner as in Example 4 except that the gap of the charging roller was changed to 0 μm (in a contact state). The results are shown in Table 1.
[0252]
<Comparative Example 7>
In the experiment of Example 18, the experiment was performed in the same manner as in Example 18 except that the charging conditions of the charging roller were changed as follows. The results are shown in Table 1.
Charging conditions:
AC bias: None
DC bias: -1500 V (adjusted so that the surface potential of the unexposed portion of the photoreceptor is -600 V)
[0253]
<Comparative Example 8>
In the experiment of Example 4, the experiment was performed in the same manner as in Example 4 except that the charging roller was changed to a scorotron charger and changed to the following charging conditions. The results are shown in Table 1.
Charging conditions:
Applied voltage: -6.2 kV
Grid potential: -600V
[0254]
The white solid images in Table 1 were evaluated for stains on the background (stains) according to the following criteria.
<Soil dirt rank>
5: Almost no dirt
4: Slightly
3: Actual use limit level
2 or less: Level that cannot withstand actual use
[0255]
The film thickness in Table 1 represents the amount of wear per 10,000 revolutions of the photoreceptor (typically, the value of the photoreceptor used at the magenta station is shown). For the photoconductor used in the examples, measurement was made every 10 mm in the longitudinal direction of the photoconductor, and an arithmetic average was obtained. On the other hand, since the photoconductor used in the comparative example has a region that is partially worn, the portion of the photoconductor (the central portion of the photoconductor) that is almost uniformly worn except for the partially worn portion. Arithmetic average was obtained.
[0256]
The film thickness uniformity indicates a film thickness profile in the longitudinal direction, and shows how the profile is changed by the running test in comparison with the uniform wear portion. When the situation differs between the four photoconductors, the characteristics are shown for each photoconductor.
[0257]
[Table 1]
[0258]
[Table 2]
[0259]
[Table 3]
[0260]
<Example 19>
The photoreceptor 11 was set in the cartridge shown in FIG. 7, and four image forming elements (Y, M, C, K) were prepared. These image forming element cartridges were mounted on the image forming apparatus shown in FIG. K-1, Y-1, M-1, and C-1 developers are added to the colored toner developing sections of each image forming element, and T-1 developers are introduced to all the transparent toner developing sections. (In both cases, the toner is negatively charged and is reversely developed in the image light writing section). As the charging member, a non-contact charging roller as shown in FIG. 6 (the gap between the roller surface and the photoreceptor surface in the image forming area is 50 μm) is used. (DC bias: -600 V, AC bias: 2.2 kV (peak to peak), frequency: 1.5 kHz). As an exposure light source (first writing light) for forming a colored toner image, writing was performed at a writing density of 600 dpi using an LD of 780 nm (beam diameter of 50 μm on the surface of the photoreceptor) (the irradiation energy at the solid portion is 4.5 erg). A 670 nm LED was used as the second exposure light source, and after color toner development, the entire surface of each photoconductor was irradiated with light. All developments were performed in a non-contact manner. A scorotron charger was used as the transfer charging member, and the transfer current was controlled to 35 μA. A blade made of urethane rubber was used as the cleaning member.
[0261]
Under the above conditions, 50000 images were output from the A4 document shown in FIG. 12 in the direction in which the longitudinal direction of the paper and the longitudinal direction of the photoconductor were aligned. Images after the fifth and 50,000 sheets were evaluated. Further, after outputting 50000 sheets, a single solid halftone image for each of Y, M, C, and K was output, and a white solid image was output. Further, the photoconductor was taken out from the cartridge, and the film thickness in the longitudinal direction of the photoconductor was measured. The results are shown in Table 2.
[0262]
<Example 20>
In the experiment of Example 19, evaluation was made in the same manner as in Example 19 except that K-2, Y-2, M-2, C-2 and T-2 were used as the colored toner developer and the transparent toner developer. Went. The results are shown in Table 2.
[0263]
<Example 21>
In the experiment of Example 19, evaluation was performed in the same manner as in Example 19 except that K-3, Y-3, M-3, C-3, and T-3 were used as the colored toner developer and the transparent toner developer. Went. The results are shown in Table 2.
[0264]
<Comparative Example 9>
In the experiment of Example 19, evaluation was performed in the same manner as in Example 19 except that the second exposure member and the transparent toner developer were removed from the image forming apparatus and image formation was performed. The results are shown in Table 2.
[0265]
<Comparative Example 10>
In the experiment of Example 20, evaluation was performed in the same manner as in Example 20 except that the second exposure member and the transparent toner developer were removed from the image forming apparatus and image formation was performed. The results are shown in Table 2.
[0266]
<Comparative Example 11>
In the experiment of Example 21, evaluation was performed in the same manner as in Example 21 except that the second exposure member and the transparent toner developer were removed from the image forming apparatus and image formation was performed. The results are shown in Table 2.
[0267]
<Example 22>
In the experiment of Example 21, the evaluation was performed in the same manner as in Example 21 except that the second exposure member was set to 780 nm LD and writing was performed only on each colored toner unexposed portion. The results are shown in Table 2.
[0268]
<Example 23>
In the experiment of Example 22, the evaluation was performed in the same manner as in Example 22 except that the photoconductor mounted on all the image forming element cartridges was changed to the
[0269]
<Example 24>
In the experiment of Example 22, the evaluation was performed in the same manner as in Example 22 except that the photoconductor mounted on all the image forming element cartridges was changed to the photoconductor 13. The results are shown in Table 2.
[0270]
<Example 25>
In the experiment of Example 22, the evaluation was performed in the same manner as in Example 22 except that the photoconductor mounted on all the image forming element cartridges was changed to the photoconductor 14. The results are shown in Table 2.
[0271]
The white solid images in Table 2 were evaluated for stains on the background (stains) according to the following criteria.
<Soil dirt rank>
5: Almost no dirt
4: Slightly
3: Actual use limit level
2 or less: Level that cannot withstand actual use
[0272]
The film thickness in Table 2 represents the amount of wear per 10,000 revolutions of the photoreceptor (representing the value of the photoreceptor used in the magenta station as a representative example). For the photoconductor used in the examples, measurement was made every 10 mm in the longitudinal direction of the photoconductor, and an arithmetic average was obtained. On the other hand, since the photoconductor used in the comparative example has a region that is partially worn, the portion of the photoconductor (the central portion of the photoconductor) that is almost uniformly worn except for the partially worn portion. Arithmetic average was obtained.
[0273]
The film thickness uniformity in Table 2 indicates the film thickness profile in the longitudinal direction, and shows how the profile has been changed by the running test in comparison with the uniform worn portion. When the situation differs between the four photoconductors, the characteristics are shown for each photoconductor.
[0274]
[Table 4]
[0275]
【The invention's effect】
According to the present invention, even when outputting a wide variety of manuscripts, it is possible to prevent partial deterioration of the photoconductor, to form a stable image with high durability, good color reproducibility for repeated use, and high-speed full color. An image forming apparatus is provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic sectional view for explaining a full-color image forming apparatus of the present invention.
FIG. 2 is a schematic sectional view showing another configuration example of the full-color image forming apparatus of the present invention.
FIG. 3 is a diagram illustrating a feeding direction of transfer paper with respect to a photosensitive member.
FIG. 4 is a diagram illustrating a longitudinal relationship between a photoconductor and transfer paper.
FIG. 5 is a diagram illustrating a state of a toner layer transferred on a transfer paper.
FIG. 6 is a schematic diagram showing a proximity charging mechanism (a gap forming member is on the charging member side).
FIG. 7 is a schematic diagram illustrating an example of a process cartridge.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing an electrophotographic photosensitive member of the present invention.
FIG. 9 is an X-ray diffraction spectrum of titanyl phthalocyanine A.
FIG. 10 is an X-ray diffraction spectrum of titanyl phthalocyanine B.
FIG. 11 is an X-ray diffraction spectrum of titanyl phthalocyanine C.
FIG. 12 is a diagram illustrating a document used in an example.
[Explanation of symbols]
1C, 1M, 1Y, 1K ··· Photoconductor
2C, 2M, 2Y, 2K, ... Charging member
3C, 3M, 3Y, 3K ... Laser light
4C, 4M, 4Y, 4K... Colored toner developing member
5C, 5M, 5Y, 5K... Developing member for transparent toner
6C, 6M, 6Y, 6K ... Cleaning member
7C, 7M, 7Y, 7K ... Transfer charging member
8 Transfer belt
9 ・ ・ ・ ・ Registration roller
10: Fixing device
11C, 11M, 11Y, 11K... Image forming element
12 ・ ・ ・ Transfer paper
13C, 13M, 13Y, 13K... Second exposure member
101: Photoconductor
102 ... Flange
103 ・ ・ ・ Transfer paper
K: Black toner
C ... Cyan toner
M: Magenta toner
Y ... Yellow toner
T: Transparent toner
1 ... Photoconductor
2 ... Charging member
21 ... Gap forming member
22 ... Metal shaft
23... Image forming area
24 ... Non-image forming area
201 ・ ・ ・ Photoconductor
202 ・ ・ ・ Charging member
203... Colored toner writing member
204... Developing member for colored toner
205 ... Second exposure member
206... Developing member for transparent toner
207... Cleaning member
31 ... Conductive support
35 ・ ・ ・ Charge generation layer
37 ・ ・ ・ Charge transport layer
39 ... Surface protective layer
Claims (24)
式で表され、
Represented by the formula
Priority Applications (1)
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