JP2005002174A5 - - Google Patents

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【書類名】 明細書
【発明の名称】 樹脂組成物およびそれからなる成形品
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポリ乳酸樹脂天然由来の粉末状有機充填剤および結晶化促進剤を配合してなる樹脂組成物。
【請求項2】 前記結晶化促進剤が、結晶核剤または可塑剤である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】 前記可塑剤がポリアルキレングリコール系可塑剤である請求項2記載の樹脂組成物。
【請求項】 前記天然由来の粉末状有機充填剤が、紙粉および/または粉であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項】 前記天然由来の粉末状有機充填剤の配合量が、前記ポリ乳酸樹脂100重量部に対して、1〜350重量部である請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項6】 前記結晶化促進剤の配合量が、前記ポリ乳酸樹脂と前記天然由来の粉末状有機充填剤の合計100重量部に対して、0.01〜30重量部である請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項7】 相対結晶化度が93%以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項】 請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる成形品。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ乳酸樹脂および天然由来の有機充填剤を配合してなり、成形性、機械特性、耐熱性、耐久性などに優れた樹脂組成物およびそれからなる成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリ乳酸樹脂は、高い融点を持ち、また溶融成形可能であることから、実用上優れた生分解性ポリマーとして期待されている。しかしながら、ポリ乳酸樹脂は、結晶化速度が遅いため、結晶化させて成形品として用いるには限界があった。例えば、ポリ乳酸樹脂を射出成形する場合には、長い成形サイクル時間や成形後の熱処理を必要とするだけでなく、成形時や熱処理時の変形が大きいなど、実用的には大きな問題があった。
【0003】
この問題を改良するための方法の一つとして、結晶核剤などの結晶化促進剤を添加する方法が従来から検討されているが、それによる改良効果はいまだに十分ではないという問題があった。また、ガラス繊維などの無機フィラーを使用する方法も検討されているが、大量に加える必要があるため、成形品の比重が増大したり、焼却もしくは廃棄したときに残留物が増加するなどの問題もあった。
【0004】
一方、地球環境保護の観点から、木粉、紙粉、竹粉、ケナフなどの天然由来の有機材料を樹脂の充填剤として使用する試みが数多くなされており、生分解性ポリマーであるポリ乳酸樹脂においても、特許文献1などに開示されているように、天然由来の有機充填剤として紙粉を配合する提案がなされている。
【0005】
しかしながら、特許文献1記載の発明は、紙粉を主体とした生分解性樹脂組成物から形成される成形材料についてのものであり、同文献には紙粉配合によりポリ乳酸樹脂の結晶化特性がどのように影響されるかについては一切言及されていない。さらに、本発明者らの検討によれば、同文献において具体的に示されたように単にポリ乳酸酸樹脂にバージンパルプを配合するのみでは、ポリ乳酸樹脂由来の降温時の結晶化温度は観察されず、結晶化速度が向上しないことが判明した。
【0006】
また、天然由来の有機充填剤を配合することにより、強度はある程度向上するものの、まだ実用的には不十分であり、さらに、耐衝撃性、耐久性、成形性についてもまだ不十分である。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−323810号公報(第2−4頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
【0009】
したがって、本発明は、優れた結晶化特性による成形性、機械特性、耐熱性、耐久性などに優れた樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリ乳酸樹脂および天然由来の有機充填剤を配合してなる樹脂組成物が、上記の目的に合致した優れた特性を発揮することを見い出し、本発明に到達した。
【0011】
すなわち、本発明は、
(1)ポリ乳酸樹脂天然由来の粉末状有機充填剤および結晶化促進剤を配合してなる樹脂組成物。
(2)前記結晶化促進剤が、結晶核剤または可塑剤である上記(1)に記載の樹脂組成物。
(3)前記可塑剤がポリアルキレングリコール系可塑剤である請求項2記載の樹脂組成物。
(4)前記天然由来の粉末状有機充填剤が、紙粉および/または粉であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(5)前記天然由来の粉末状有機充填剤の配合量が、前記ポリ乳酸樹脂100重量部に対して、1〜350重量部である上記1〜(4)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(6)前記結晶化促進剤の配合量が、前記ポリ乳酸樹脂と前記天然由来の粉末状有機充填剤の合計100重量部に対して、0.01〜30重量部である上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(7)相対結晶化度が93%以上である上記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(8)上記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる成形品である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0013】
本発明に用いられるポリ乳酸樹脂とは、L−乳酸及び/またはD−乳酸を主たる構成成分とするポリマーであるが、乳酸以外の他の共重合成分を含んでいてもよい。他のモノマー単位としては、エチレングリコール、ブロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオ−ル、デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビスフェノ−ルA、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールなどのグリコール化合物、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、マロン酸、グルタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸などのジカルボン酸、グリコール酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、およびカプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、ウンデカラクトン、1,5−オキセパン−2−オンなどのラクトン類を挙げることができる。このような共重合成分は、全単量体成分中、通常0〜30モル%の含有量とするのが好ましく、0〜10モル%であることが好ましい。
【0014】
本発明においては、耐熱性の観点から、乳酸成分の光学純度が高いポリ乳酸樹脂を用いることが好ましい。すなわち、ポリ乳酸樹脂の総乳酸成分の内、L体が80%以上含まれるかあるいはD体が80%以上含まれることが好ましく、L体が90%以上含まれるかあるいはD体が90%以上含まれることが特に好ましく、L体が95%以上含まれるかあるいはD体が95%以上含まれることが更に好ましく、L体が98%以上含まれるかあるいはD体が98%以上含まれることがさらに好ましい。また、L体またはD体の含有量の上限は通常100%以下である。
【0015】
また、L−乳酸単位を主成分とするポリL乳酸樹脂及びD−乳酸単位を主成分とするポリD乳酸樹脂の両方を含有するポリ乳酸樹脂を用いた場合には、特に耐熱性、成形性に優れた組成物を得ることができる。この場合、L−乳酸単位を主成分とするポリL乳酸樹脂あるいは、D−乳酸単位を主成分とするポリD乳酸樹脂の光学純度は、前記した範囲のものが好ましい。
【0016】
ポリ乳酸樹脂の融点は、特に制限されるものではないが、120℃以上であることが好ましく、さらに150℃以上であることが好ましく、特に160℃以上であることが好ましい。ポリ乳酸樹脂の融点は、通常乳酸成分の光学純度を高くすることにより高くなり、融点が120℃以上のポリ乳酸樹脂は、L体が90%以上含まれるかあるいはD体が90%以上含まれることにより、また融点が150℃以上のポリ乳酸樹脂は、L体が95%以上含まれるかあるいはD体が95%以上含まれることにより、得ることができる。
【0017】
ポリ乳酸樹脂の分子量や分子量分布は、実質的に成形加工が可能であれば、特に制限されるものではないが、重量平均分子量としては、通常1万以上、好ましくは4万以上、さらに8万以上であることが望ましい。ここでいう重量平均分子量とは、ゲルパーミテーションクロマトグラフィーで測定したポリメチルメタクリレート(PMMA)換算の分子量をいう。
【0018】
ポリ乳酸樹脂の製造方法としては、公知の重合方法を用いることができ、乳酸からの直接重合法およびラクチドを介する開環重合法などを挙げることができる。
【0019】
本発明の天然由来の粉末状有機充填剤としては、天然物に由来するものであり、好ましくはセルロースを含むものであって、本発明に規定する要件を満たす限り、どんなものでも用いることができる。
【0020】
具体例としては、成形性の観点から、紙粉、木粉、竹粉、セルロース粉末、ケナフ粉末、籾殻粉末、果実殻粉末、キチン粉末、キトサン粉末、タンパク質粉末、澱粉などの粉末状のものが好ましく、紙粉、木粉、竹粉、セルロース粉末、ケナフ粉末がより好ましく、さらに紙粉、木粉が好ましく、特に紙粉が好ましい。さらに本発明では、籾殻、木材チップ、おから、古紙粉砕材、衣料粉砕材などのチップ状のもの、綿繊維、麻繊維、竹繊維、木材繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、バナナ繊維、ココナッツ繊維などの植物繊維もしくはこれらの植物繊維から加工されたパルプやセルロース繊維および絹、羊毛、アンゴラ、カシミヤ、ラクダなどの動物繊維などの繊維状の天然由来の有機充填材を併用することができる。また、これらの天然由来の粉末状有機充填剤は、天然物から直接採取したものを用いてもよいが、地球環境の保護や資源保全の観点から、古紙、廃木材および古衣などの廃材をリサイクルして用いてもよい。古紙とは、新聞紙、雑誌、その他の再生パルプ、もしくは、段ボール、ボール紙、紙管などの板紙であり、植物繊維を原料として加工されたものであれば、いずれを用いてもよいが、成形性の観点から新聞紙および段ボール、ボール紙、紙管などの板紙の粉砕品が好ましい。また、木材の具体例としては、松、杉、檜、もみ等の針葉樹材、ブナ、シイ、ユーカリなどの広葉樹材などがあり、その種類は問わない。
【0021】
紙粉としては、本発明で規定する要件を満たす限り、特に限定されるものではないが、成形性の観点から、接着剤を含むことが好ましい。接着剤としては、紙を加工する際に通常使用されるものであれば特に限定されるものではなく、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンやアクリル樹脂系エマルジョンなどのエマルジョン系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、セルロース系接着剤、天然ゴム系接着剤、澱粉糊およびエチレン酢酸ビニル共重合樹脂系接着剤やポリアミド系接着剤などのホットメルト接着剤などを挙げることができ、エマルジョン系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤およびホットメルト接着剤が好ましく、エマルジョン系接着剤およびポリビニルアルコール系接着剤がより好ましい。なお、これらの接着剤は、紙加工剤用のバインダーなどとしても使用されるものである。また、接着剤には、クレイ、タルク、カオリン、モンモリロナイト、マイカ、合成マイカ、ゼオライト、シリカ、グラファイト、カーボンブラック、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、硫化カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウムおよび酸化ネオジウムなどの無機充填剤が含まれていることが好ましく、クレイ、タルク、カオリン、モンモリロナイト、合成マイカおよびシリカがより好ましい。
【0022】
また、紙粉としては、成形性の観点から、製紙用原料として一般的に使用される薬品、例えば、ロジン系、アルキルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系などのサイズ剤、ポリアクリルアミド系などの紙力増強剤、ポリエチレンイミンなどの歩留まり向上剤、高分子凝集剤、濾水性向上剤、非イオン性界面活性剤などの脱墨剤、有機ハロゲン系などのスライムコントロール剤、有機系もしくは酵素系などのピッチコントロール剤、過酸化水素などの洗浄剤、消泡剤、顔料分散剤および潤滑剤などの有機物、サイズ剤の定着剤として使用される硫酸アルミニウム、それ以外にも製紙用原料として使用される水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、硫酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、塩化アルミニウム、塩素酸ソーダなどの無機物を含むことが好ましい。
【0023】
本発明において、天然由来の粉末状有機充填剤の配合量は、特に限定されるものではないが、成形性および耐熱性の観点から、ポリ乳酸樹脂を100重量部としたときに、1〜350重量部であることが好ましく、5〜200重量部がより好ましく、10〜150重量部がさらに好ましく、15〜100重量部が特に好ましい。天然由来の粉末状有機充填剤の配合量が、1重量部未満では、ポリ乳酸樹脂の成形性向上効果が小さく、300重量部を越える場合には、天然由来の有機充填剤をポリ乳酸樹脂中に均一に分散させることが困難になり、成形性や耐熱性以外にも、材料としての強度や外観が低下する可能性があるため、好ましくない。
【0024】
本発明においては、成形品中のポリ乳酸樹脂由来の昇温時の結晶化温度(Tcc)が観察されないことが好ましい。Tccが観察される場合には、その結晶化エンタルピー(ΔHcc)が10J/g以下であることが好ましく、5J/g以下であることがより好ましく、1J/g以下であることがさらに好ましい。ここで、TccおよびΔHccとは、成形品を示差走査熱量計(DSC)により昇温速度20℃/分で測定したポリ乳酸樹脂由来の結晶化温度および結晶化エンタルピーである。
【0025】
本発明においては、結晶融解エンタルピー(ΔHm)とΔHccから求められる相対結晶化度[{(ΔHm−ΔHcc)/ΔHm}×100]が、70%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、93%以上であることが好ましく、96%以上であることがさらに好ましく、100%であることが最も好ましい。なお、成形品のΔHmとは、DSCにより昇温速度20℃/分で測定したポリ乳酸樹脂由来の結晶融解エンタルピーであるが、1回目の測定(1stRUN)で昇温速度20℃/分で30℃から200℃まで昇温した後、降温速度20℃/分で30℃まで冷却し、さらに2回目の測定(2ndRUN)で昇温速度20℃/分で30℃から200℃まで昇温した場合に、2ndRUNにおいて測定される結晶融解エンタルピーであることが好ましい
【0026】
本発明においては、さらに結晶化促進剤を配合することを特徴とする。さらに、ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂、天然由来の有機充填剤以外の充填剤、安定剤、離型剤、カルボキシル基反応性末端封鎖剤から選ばれる少なくとも1種を配合することもできる。これらをポリ乳酸樹脂および天然由来の粉末状有機充填剤配合した樹脂組成物に配合することにより、成形性、機械特性、耐熱性および耐久性などに優れた樹脂組成物およびそれからなる成形品を得ることができる。
【0027】
本発明においては、さらに結晶化促進剤を配合する。ポリ乳酸樹脂、天然由来の粉末状有機充填剤および結晶化促進剤を配合することで、成形性および耐熱性に優れた樹脂組成物及び成形品が得られ、特に、通常の射出成形においてもポリ乳酸樹脂が十分に結晶化し、耐熱性に優れた成形品を得ることができる。また、結晶化促進剤として可塑剤を用いた場合に問題になるブリードアウトに対しても、優れた耐ブリードアウト性を有する樹脂組成物及び成形品が得られる。
【0028】
本発明で使用する結晶化促進剤は、多種類の化合物から選択することができるが、ポリマーの結晶核の形成を促進する結晶核剤や、ポリマーを柔軟化して動きやすく結晶の成長を促進する可塑剤が好ましく使用することができる。
【0029】
本発明で使用する結晶化促進剤の配合量は、ポリ乳酸樹脂と天然由来の粉末状有機充填剤の合計を100重量部としたときに、30〜0.01重量部であることが好ましく、20〜0.05重量部であることがさらに好ましい。
【0030】
本発明で結晶化促進剤として使用する結晶核剤としては、一般にポリマーの結晶核剤として用いられるものを特に制限なく用いることができ、無機系結晶核剤および有機系結晶核剤のいずれをも使用することができる。無機系結晶核剤の具体例としては、タルク、カオリン、モンモリロナイト、合成マイカ、クレー、ゼオライト、シリカ、グラファイト、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、硫化カルシウム、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ネオジウムおよびフェニルホスホネートの金属塩などを挙げることができる。これらの無機系結晶核剤は、組成物中での分散性を高めるために、有機物で修飾されていることが好ましい。
【0031】
また、有機系結晶核剤の具体例としては、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸カルシウム、安息香酸マグネシウム、安息香酸バリウム、テレフタル酸リチウム、テレフタル酸ナトリウム、テレフタル酸カリウム、シュウ酸カルシウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、ミリスチン酸カルシウム、オクタコサン酸ナトリウム、オクタコサン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、トルイル酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム、サリチル酸亜鉛、アルミニウムジベンゾエート、カリウムジベンゾエート、リチウムジベンゾエート、ナトリウムβ−ナフタレート、ナトリウムシクロヘキサンカルボキシレートなどの有機カルボン酸金属塩、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、スルホイソフタル酸ナトリウムなどの有機スルホン酸塩、ステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、パルチミン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、トリメシン酸トリス(t−ブチルアミド)などのカルボン酸アミド、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリビニルシクロアルカン、ポリビニルトリアルキルシラン、高融点ポリ乳酸などのポリマー、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸コポリマーのナトリウム塩、スチレン−無水マレイン酸コポリマーのナトリウム塩などのカルボキシル基を有する重合体のナトリウム塩またはカリウム塩(いわゆるアイオノマー)、ベンジリデンソルビトールおよびその誘導体、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェートなどのリン化合物金属塩、および2,2−メチルビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウムなどを挙げることができる。
【0032】
本発明で使用する結晶核剤としては、上記に例示したもののなかでも、特にタルクおよび有機カルボン酸金属塩から選択された少なくとも1種が好ましい。本発明で使用する結晶核剤は、1種のみでもよくまた2種以上の併用を行ってもよい。
【0033】
また、結晶核剤の配合量は、ポリ乳酸樹脂と天然由来の有機充填剤の合計100重量部に対して、0.01〜30重量部の範囲が好ましく、0.05〜10重量部の範囲がより好ましく、0.1〜5重量部の範囲がさらに好ましい。
【0034】
本発明で使用する可塑剤としては、一般によく知られているものを使用することができ、例えばポリエステル系可塑剤、グリセリン系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、ポリアルキレングリコール系可塑剤およびエポキシ系可塑剤などをあげることができる。
【0035】
ポリエステル系可塑剤の具体例としては、アジピン酸、セバチン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸などの酸成分と、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4 −ブタンジオール、1,6 −ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのジオール成分からなるポリエステルや、ポリカプロラクトンなどのヒドロキシカルボン酸からなるポリエステルなどを挙げることができる。これらのポリエステルは単官能カルボン酸もしくは単官能アルコールで末端封鎖されていてもよく、またエポキシ化合物などで末端封鎖されていてもよい。
【0036】
グリセリン系可塑剤の具体例としては、グリセリンモノアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンモノアセトモノステアレート、グリセリンジアセトモノオレートおよびグリセリンモノアセトモノモンタネートなどを挙げることができる。
【0037】
多価カルボン酸系可塑剤の具体例としては、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジベンジル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタル酸エステル、トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリヘキシルなどのトリメリット酸エステル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸n−オクチル−n−デシルアジピン酸エステルなどのアジピン酸エステル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチルなどのクエン酸エステル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシルなどのアゼライン酸エステル、セバシン酸ジブチル、およびセバシン酸ジ−2−エチルヘキシルなどのセバシン酸エステルなどを挙げることができる。
【0038】
リン酸エステル系可塑剤の具体例としては、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリオクチル、リン酸トリフェニル、リン酸ジフェニル−2−エチルヘキシルおよびリン酸トリクレシルなどを挙げることができる。
【0039】
ポリアルキレングリコール系可塑剤の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド)ブロックおよび/又はランダム共重合体、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノール類のエチレンオキシド付加重合体、ビスフェノール類のプロピレンオキシド付加重合体、ビスフェノール類のテトラヒドロフラン付加重合体などのポリアルキレングリコールあるいはその末端エポキシ変性化合物、末端エステル変性化合物、および末端エーテル変性化合物などの末端封鎖化合物などを挙げることができる。
【0040】
エポキシ系可塑剤とは、一般にはエポキシステアリン酸アルキルと大豆油とからなるエポキシトリグリセリドなどを指すが、その他にも、主にビスフェノールAとエピクロロヒドリンを原料とするような、いわゆるエポキシ樹脂も使用することができる。
【0041】
その他の可塑剤の具体例としては、ネオペンチルグリコールジベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレートなどの脂肪族ポリオールの安息香酸エステル、ステアリン酸アミドなどの脂肪酸アミド、オレイン酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチルなどのオキシ酸エステル、ペンタエリスリトール、各種ソルビトール、ポリアクリル酸エステル、シリコーンオイル、およびパラフィン類などを挙げることができる。
【0042】
本発明で使用する可塑剤としては、上記に例示したもののなかでも、特にポリエステル系可塑剤およびポリアルキレングリコール系可塑剤から選択した少なくとも1種が好ましい。本発明に使用する可塑剤は、1種のみでもよくまた2種以上の併用を行ってもよい。
【0043】
また、可塑剤の配合量は、ポリ乳酸樹脂と天然由来の粉末状有機充填剤の合計100重量部に対して、0.01〜30重量部の範囲が好ましく、0.1〜20重量部の範囲がより好ましく、0.5〜10重量部の範囲がさらに好ましい。
【0044】
本発明においては、結晶核剤と可塑剤を各々単独で用いてもよいが、両者を併用して用いることが好ましい。
【0045】
本発明においては、ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂を配合することが好ましい。ポリ乳酸樹脂、天然由来の粉末状有機充填剤およびポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂を配合することにより、表面外観性、成形性、機械特性、耐熱性および靭性などに優れた樹脂組成物およびそれからなる成形品を得ることができる。
【0046】
本発明において、熱可塑性樹脂とは、特に限定されるものではなく、ポリアセタール樹脂、ポリ乳酸以外のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂およびポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、芳香族および脂肪族ポリケトン樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、熱可塑性澱粉樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、ACS樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、MS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリエーテルイミド樹脂、酢酸セルロース樹脂、ポリビニルアルコール樹脂などの熱可塑性樹脂を挙げることができ、中でもポリアセタール樹脂、ポリ乳酸以外のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂から選ばれる少なくとも1種を配合することが好ましい。これらの樹脂を配合することで、優れた特性を有する成形品を得ることができる。
【0047】
本発明において、ポリアセタール樹脂とは、オキシメチレン単位を主たる繰り返し単位とするポリマーであり、ホルムアルデヒドもしくはトリオキサンを主原料として、重合反応によって得られる、いわゆるポリアセタールホモポリマーであっても、主としてオキシメチレン単位からなり、主鎖中に2〜8個の隣接する炭素原子を有するオキシアルキレン単位を15重量%以下含有するいわゆるポリアセタールコポリマーのいずれであってもよく、また他の構成単位を含有するコポリマー、即ち、ブロックコポリマー、ターポリマー、架橋ポリマーの何れであっても良く、これらは1種または2種以上で用いることができる。
【0048】
なかでも、ポリアセタールコポリマーが好ましく、主鎖中に2個の隣接する炭素原子を有するオキシアルキレン単位を2重量%以下含有するポリアセタールコポリマーまたは主鎖中に4個の隣接する炭素原子を有するオキシアルキレン単位を5重量%以下含有するポリアセタールコポリマーがさらに好ましく、主鎖中に2個の隣接する炭素原子を有するオキシアルキレン単位を1.4〜0.2重量%含有するポリアセタールコポリマーまたは主鎖中に4個の隣接する炭素原子を有するオキシアルキレン単位を3〜0.5重量%含有するポリアセタールコポリマーが特に好ましい。
【0049】
本発明のポリアセタール樹脂の粘度は、成形材料として使用できる程度のものであれば特に制限はないが、ASTMD1238法によるメルトフローレート(MFR)が測定可能であり、MFRが1.0〜50g/10分の範囲のものが好ましく、1.5〜35g/10分のものが特に好ましい。
【0050】
本発明におけるポリアセタール樹脂には、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、カルシウムリシノレート、シアノグアナジン、ヘキサメチレンビス(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシアナメート)、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ナイロン6/66、ナイロン66/610/6、ナイロン612/6、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシアナメート)]メタン、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール[3−(3,5−ジ−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]の少なくとも1種が含有されていることが好ましい。
【0051】
本発明において、ポリアセタール樹脂を配合することで、表面外観性、成形性、機械特性、耐熱性、靭性に優れた樹脂組成物ならびに成形品を得ることができる。
【0052】
本発明において、ポリエステル樹脂とは、(イ)ジカルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体とジオールあるいはそのエステル形成性誘導体、(ロ)ヒドロキシカルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体、(ハ)ラクトンから選択された一種以上を重縮合してなる重合体または共重合体であり、ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性ポリエステル樹脂である。
【0053】
上記ジカルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、マロン酸、グルタル酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸単位およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
【0054】
また、上記ジオールあるいはそのエステル形成性誘導体としては、炭素数2〜20の脂肪族グリコールすなわち、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ダイマージオールなど、あるいは分子量200〜100000の長鎖グリコール、すなわちポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなど、芳香族ジオキシ化合物すなわち、4,4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなど、及びこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
【0055】
また、上記ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。上記ラクトンとしてはカプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、ウンデカラクトン、1,5−オキセパン−2−オンなどを挙げることができる。
【0056】
これらの重合体ないしは共重合体の具体例としては、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリプロピレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ビスフェノールA(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレンナフタレート、ポリブチレン(テレフタレート/ナフタレ−ト)、ポリプロピレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリ(シクロヘキサンジメチレン/エチレン)テレフタレート、ポリ(シクロヘキサンジメチレン/エチレン)(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)/ビスフェノールA、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)/ビスフェノールAなどの芳香族ポリエステルや、ポリブチレン(テレフタレート/サクシネート)、ポリエチレン(テレフタレート/サクシネート)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/スルホイソフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバテート)、ポリエチレン(テレフタレート/セバテート)、ポリブチレンテレフタレート・ポリエチレングリコールのポリエーテルエステル共重合体、ポリエチレンテレフタレート・ポリエチレングリコールのポリエーテルエステル共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリ(プロピレンオキシド/エチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(プロピレンオキシド/エチレンオキシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリブチレンアジペートブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリ−ε−カプロラクトン共重合体などポリエーテルあるいは脂肪族ポリエステルを芳香族ポリエステルに共重合した共重合体や、ポリエチレンオキサレート、ポリブチレンオキサレート、ポリネオペンチルグリコールオキサレート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、ポリブチレン(サクシネート/アジペート)、ポリエチレン(サクシネート/アジペート)、ポリヒドロキシ酪酸及びβ−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸とのコポリマーなどのポリヒドロキシアルカノエート、ポリカプロラクトンなどの脂肪族ポリエステル、ポリブチレンサクシネート・カーボネートなどの脂肪族ポリエステルカーボネート、p−オキシ安息香酸/ポリエチレンテレフタレート、p−オキシ安息香酸/6−オキシ−2−ナフトエ酸などの共重合ポリエステルなどの液晶性ポリエステルが挙げられる。
【0057】
これらの中で、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体を主成分として重縮合してなる重合体が好ましく、具体的には、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ(シクロヘキサンジメチレン/エチレン)テレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート・ポリエチレングリコールのポリエーテルエステル共重合体、ポリエチレンテレフタレート・ポリエチレングリコールのポリエーテルエステル共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールのポリエーテルエステル共重合体、ポリエチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールのポリエーテルエステル共重合体、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールのポリエーテルエステル共重合体、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)を好ましく挙げることができる。上記芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と脂肪族ジオールまたはそのエステル形成性誘導体を主成分として重縮合してなる重合体中の全ジカルボン酸に対する芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体の割合が50モル%以上であることがさらに好ましく、60モル%以上であることがさらに好ましい。
【0058】
また、これらの中では、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とブタンジオールまたはそのエステル形成性誘導体を主成分として重縮合してなる重合体がさらに好ましく、具体的には、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート・ポリエチレングリコールのポリエーテルエステル共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールのポリエーテルエステル共重合体、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールのポリエーテルエステル共重合体、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)を好ましく挙げることができる。上記テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とブタンジオールまたはそのエステル形成性誘導体を主成分として重縮合してなる重合体中の全ジカルボン酸に対するテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体の割合が50モル%以上であることがさらに好ましく、60モル%以上であることがさらに好ましい。
【0059】
また、本発明で用いる熱可塑性ポリエステル樹脂の好ましい例としては、ポリエステルカーボネートやポリヒドロキシアルカノエートをあげることができ、具体的にはポリブチレンサクシネート・カーボネート、ポリヒドロキシ酪酸及びβ−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸とのコポリマーを好ましく挙げることができる。これらは、単独で用いても2種以上混合して用いても良い。
【0060】
本発明において、熱可塑性ポリエステルを配合することで、表面外観性、成形性、機械特性、耐熱性、靭性に優れた樹脂組成物ならびに成形品を得ることができる。
【0061】
本発明において、ポリアミド樹脂とは、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を出発原料としたアミド結合を有する熱可塑性重合体である。
【0062】
アミノ酸としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などが挙げられ、ラクタムとしてはε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどが挙げられる。
【0063】
ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロデカン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどが挙げられる。
【0064】
ジカルボン酸としてはアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ジグリコール酸などが挙げられる。
【0065】
本発明で用いられるポリアミドの好ましいものとしては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリヘキサメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ナイロン6T/6I)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ナイロン11T(H))及びこれらの共重合ポリアミド、混合ポリアミドなどである。これらの中で、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン116及びこれらの共重合ポリアミド、混合ポリアミドが好ましく、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12が特に好ましい。
【0066】
また、ポリ乳酸樹脂と天然由来の粉末状有機充填剤の熱安定性の問題から、使用するポリアミド樹脂の融点は90〜240℃であることが好ましく、100〜230℃であることが好ましい。
【0067】
本発明において、ポリアミド樹脂を配合することで、表面外観性、成形性、機械特性、耐熱性および靱性に優れた樹脂組成物ならびに成形品を得ることができる。
【0068】
また、本発明においては、ポリ乳酸以外の熱可塑性樹脂として、耐衝撃改良剤を配合することが特に好ましい。ポリ乳酸樹脂、天然由来の粉末状有機充填剤、耐衝撃改良剤を配合することで、耐衝撃性、靭性、成形性および耐熱性に優れた樹脂組成物ならびに成形品を得ることができる。
【0069】
本発明で使用する耐衝撃改良剤とは、熱可塑性樹脂の耐衝撃性改良に用いることのできるものであれば特に制限されない。例えば下記の各種耐衝撃改良剤などから選ばれる少なくとも1種のものを用いることができる。
【0070】
すなわち、耐衝撃改良剤の具体例としては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、各種アクリルゴム、エチレン−アクリル酸共重合体およびそのアルカリ金属塩(いわゆるアイオノマー)、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体(たとえば、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体)、酸変性エチレン−プロピレン共重合体、ジエンゴム(たとえばポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン)、ジエンとビニル単量体との共重合体(たとえばスチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンランダム共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブタジエンにスチレンをグラフト共重合せしめたもの、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体)、ポリイソブチレン、イソブチレンとブタジエンまたはイソプレンとの共重合体、天然ゴム、チオコールゴム、多硫化ゴム、ポリウレタンゴム、ポリエーテルゴム、エピクロロヒドリンゴムなどが挙げられる。
【0071】
更に、各種の架橋度を有するものや、各種のミクロ構造、例えばシス構造、トランス構造等を有するもの、ビニル基などを有するものや、コア層とそれを覆う1以上のシェル層から構成され、また隣接し合った層が異種の重合体から構成されるいわゆるコアシェル型と呼ばれる多層構造重合体なども使用することができる。
【0072】
また、上記具体例に挙げた各種の(共)重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体およびグラフト共重合体などのいづれであっても、本発明の耐衝撃改良剤として用いることができる。
【0073】
更には、これらの(共)重合体を作るに際し、他のオレフィン類、ジエン類、芳香族ビニル化合物、アクリル酸、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルなどの単量体を共重合することも可能である。
【0074】
これらの耐衝撃改良剤の中でも、アクリル単位を含む重合体や、酸無水物基および/またはグリシジル基を持つ単位を含む重合体が好ましい。ここでいうアクリル単位の好適例としては、メタクリル酸メチル単位、アクリル酸メチル単位、アクリル酸エチル単位およびアクリル酸ブチル単位を挙げることができ、酸無水物基やグリシジル基を持つ単位の好適例としては、無水マレイン酸単位およびメタクリル酸グリシジル単位を挙げることができる。
【0075】
また、耐衝撃改良剤は、コア層とそれを覆う1以上のシェル層から構成され、また隣接し合った層が異種の重合体から構成される、いわゆるコアシェル型と呼ばれる多層構造重合体であることが好ましく、メタクリル酸メチル単位またはアクリル酸メチル単位をシェル層に含む多層構造重合体であることがさらに好ましい。このような多層構造重合体としては、アクリル単位を含むことや、酸無水物基および/またはグリシジル基を持つ単位を含むことが好ましく、アクリル単位の好適例としては、メタクリル酸メチル単位、アクリル酸メチル単位、アクリル酸エチル単位およびアクリル酸ブチル単位を挙げることができ、酸無水物基やグリシジル基を持つ単位の好適例としては、無水マレイン酸単位やメタクリル酸グリシジル単位を挙げることができる。特に、メタクリル酸メチル単位、アクリル酸メチル単位、無水物マレイン酸単位およびメタクリル酸グリシジル単位から選ばれた少なくとも一つをシェル層に含み、アクリル酸ブチル単位、アクリル酸エチルヘキシル単位、スチレン単位およびブタジエン単位から選ばれた少なくとも一つをコア層に含む多層構造体が好ましく使用される。
【0076】
そして、上記耐衝撃改良剤のガラス転移温度は、−20℃以下であることが好ましく、−30℃以下であることがさらに好ましい。
【0077】
本発明におけるポリ乳酸以外の熱可塑性樹脂の配合量は、ポリ乳酸樹脂と天然由来の粉末状有機充填剤の合計を100重量部としたときに、0.5〜120重量部の範囲であることが好ましく、1〜100重量部の範囲であることがより好ましく、3〜70重量部の範囲であることがさらに好ましく、5〜50重量部の範囲であることが特に好ましい。
【0078】
本発明においては、天然由来の粉末状有機充填剤以外の充填剤を配合することが好ましい。天然由来の粉末状有機充填剤以外の充填剤を配合することで、機械特性、耐熱性および低温金型成形性に非常に優れた成形品を得ることができる。
【0079】
本発明で使用する天然由来の粉末状有機充填剤以外の充填剤としては、通常熱可塑性樹脂の強化に用いられる繊維状、板状、粒状、粉末状のものを用いることができる。具体的には、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、金属繊維、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、マグネシウム系ウイスカー、珪素系ウイスカー、ワラステナイト、セピオライト、アスベスト、スラグ繊維、ゾノライト、エレスタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維および硼素繊維などの繊維状無機充填剤、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維などの繊維状有機充填剤、ガラスフレーク、非膨潤性雲母、グラファイト、金属箔、セラミックビーズ、タルク、クレー、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、ドロマイト、カオリン、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバルーン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、石膏、ノバキュライト、ドーソナイトおよび白土などの板状や粒状の無機充填剤が挙げられる。これらの充填剤の中では、繊維状無機充填剤、もしくは板状無機充填剤が好ましく、特にガラス繊維、ワラステナイト、ホウ酸アルミニウムウイスカー、チタン酸カリウムウイスカー、マイカおよびカオリンが好ましい。また、繊維状充填剤のアスペクト比は5以上であることが好ましく、10以上であることがさらに好ましく、20以上であることがさらに好ましい。
【0080】
上記の天然由来の粉末状有機充填剤以外の充填剤は、エチレン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆または集束処理されていてもよく、アミノシランやエポキシシランなどのカップリング剤などで処理されていても良い。
【0081】
また、本発明においては、天然由来の粉末状有機充填剤以外の充填剤として、層間に存在する交換性陽イオンが有機オニウムイオンで交換された層状珪酸塩を配合することが好ましい。本発明における層間に存在する交換性陽イオンが有機オニウムイオンで交換された層状珪酸塩とは、交換性の陽イオンを層間に有する層状珪酸塩の交換性の陽イオンを、有機オニウムイオンで置き換えた包接化合物である。
【0082】
交換性の陽イオンを層間に有する層状珪酸塩は、幅0.05〜0.5μm、厚さ6〜15オングストロームの板状物が積層した構造を持ち、その板状物の層間に交換性の陽イオンを有している。そのカチオン交換容量は0.2〜3meq/gのものが挙げられ、好ましくはカチオン交換容量が0.8〜1.5meq/gのものである。
【0083】
層状珪酸塩の具体例としてはモンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイトなどのスメクタイト系粘土鉱物、バーミキュライト、ハロイサイト、カネマイト、ケニヤイト、燐酸ジルコニウム、燐酸チタニウムなどの各種粘土鉱物、Li型フッ素テニオライト、Na型フッ素テニオライト、Na型四珪素フッ素雲母、Li型四珪素フッ素雲母等の膨潤性雲母等が挙げられ、天然のものであっても合成されたものであっても良い。これらのなかでもモンモリロナイト、ヘクトライトなどのスメクタイト系粘土鉱物やNa型四珪素フッ素雲母、Li型フッ素テニオライトなどの膨潤性合成雲母が好ましい。
【0084】
有機オニウムイオンとしてはアンモニウムイオンやホスホニウムイオン、スルホニウムイオンなどが挙げられる。これらのなかではアンモニウムイオンとホスホニウムイオンが好ましく、特にアンモニウムイオンが好んで用いられる。アンモニウムイオンとしては、1級アンモニウム、2級アンモニウム、3級アンモニウム、4級アンモニウムのいずれでも良い。
【0085】
1級アンモニウムイオンとしてはデシルアンモニウム、ドデシルアンモニウム、オクタデシルアンモニウム、オレイルアンモニウム、ベンジルアンモニウムなどが挙げられる。
【0086】
2級アンモニウムイオンとしてはメチルドデシルアンモニウム、メチルオクタデシルアンモニウムなどが挙げられる。
【0087】
3級アンモニウムイオンとしてはジメチルドデシルアンモニウム、ジメチルオクタデシルアンモニウムなどが挙げられる。
【0088】
4級アンモニウムイオンとしてはベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム、ベンザルコニウムなどのベンジルトリアルキルアンモニウムイオン、トリメチルオクチルアンモニウム、トリメチルドデシルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウムなどのアルキルトリメチルアンモニウムイオン、ジメチルジオクチルアンモニウム、ジメチルジドデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウムなどのジメチルジアルキルアンモニウムイオン、トリオクチルメチルアンモニウム、トリドデシルメチルアンモニウムなどのトリアルキルメチルアンモニウムイオン、ベンゼン環を2個有するベンゼトニウムイオンなどが挙げられる。
【0089】
また、これらの他にもアニリン、p−フェニレンジアミン、α−ナフチルアミン、p−アミノジメチルアニリン、ベンジジン、ピリジン、ピペリジン、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、末端にアミノ基を有するポリアルキレングリコールなどから誘導されるアンモニウムイオンなども挙げられる。
【0090】
これらのアンモニウムイオンの中でも、好ましい化合物としては、トリオクチルメチルアンモニウム、ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム、ベンザルコニウムなどが挙げられる。これらのアンモニウムイオンは、一般的には、混合物として入手可能であり、前記の化合物名称は少量の類縁体を含む代表化合物の名称である。これらは、1種類で使用しても良いし、2種類以上を混合して使用しても良い。
【0091】
また、反応性の官能基を持つものや親和性の高いものが好ましく、12−アミノドデカン酸、末端にアミノ基を有するポリアルキレングリコールなどから誘導されるアンモニウムイオンなども好ましい。
【0092】
本発明で用いられる層間に存在する交換性陽イオンが有機オニウムイオンで交換された層状珪酸塩は交換性の陽イオンを層間に有する層状珪酸塩と有機オニウムイオンを公知の方法で反応させることにより製造することができる。具体的には、水、メタノール、エタノールなどの極性溶媒中でのイオン交換反応による方法か、層状珪酸塩に液状あるいは溶融させたアンモニウム塩を直接反応させることによる方法などが挙げられる。
【0093】
本発明において、層状珪酸塩に対する有機オニウムイオンの量は、層状珪酸塩の分散性、溶融時の熱安定性、成形時のガス、臭気の発生抑制などの点から、層状珪酸塩の陽イオン交換容量に対し通常、0.4〜2.0当量の範囲であるが、0.8〜1.2当量であることが好ましい。
【0094】
また、これら層状珪酸塩は上記の有機オニウム塩に加え、反応性官能基を有するカップリング剤で予備処理して使用することは、より優れた機械的強度を得るために好ましい。かかる反応性官能基を有するカップリング剤としては、イソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などが挙げられる。
【0095】
また、天然由来の粉末状有機充填剤以外の充填剤の配合量は、ポリ乳酸樹脂と天然由来の粉末状有機充填剤の合計100重量部に対して、0.1〜200重量部が好ましく、0.5〜100重量部がより好ましく、1〜50重量部がさらに好ましく、1〜30重量部が特に好ましく、1〜20重量部が最も好ましい。
【0096】
本発明においては、安定剤を配合することが好ましい。本発明で使用する安定剤としては、通常熱可塑性樹脂の安定剤に用いられるものを用いることができる。具体的には、酸化防止剤、光安定剤などを挙げることができる。これらを配合することで、機械特性、成形性、耐熱性および耐久性に優れた成形品を得ることができる。
【0097】
本発明で使用する酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト系化合物、チオエーテル系化合物などをあげることができる。
【0098】
ヒンダードフェノール系化合物の例としては、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3’−メチル−5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−テトラデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、1,4−ブタンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、3、9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、N,N’−ビス−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−テトラメチレン−ビス−3−(3’−メチル−5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェノール)プロピオニルジアミン、N,N’−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオニル]ヒドラジン、N−サリチロイル−N’−サリチリデンヒドラジン、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、N,N’−ビス[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]オキシアミド等をあげることができる。好ましくは、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]及びテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンである。
【0099】
ホスファイト系化合物としては、少なくとも1つのP−O結合が芳香族基に結合しているものが好ましく、具体例としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンホスフォナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジトリデシルホスファイト−5−t−ブチル−フェニル)ブタン、トリス(ミックスドモノおよびジ−ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、4,4’−イソプロピリデンビス(フェニル−ジアルキルホスファイト)などが挙げられ、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンホスホナイトなどが好ましく使用できる。
【0100】
チオエーテル系化合物の具体的な例としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−オクタデシルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ミリスチルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ステアリルチオプロピオネート)などが挙げられる。
【0101】
本発明で使用する光安定剤としては、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、芳香族ベンゾエート系化合物、蓚酸アニリド系化合物、シアノアクリレート系化合物及びヒンダードアミン系化合物などを挙げることができる。
【0102】
ベンゾフェノン系化合物の具体的な例としてはベンゾフエノン、2,4−ジヒドロベンゾフエノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフエノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メチル−アクリロキシイソプロポキシベンゾフエノンなどが挙げられる。
【0103】
ベンゾトリアゾール系化合物の具体的な例としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−イソアミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル] ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’、5’−ビス−(α、α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
【0104】
芳香族ベンゾエート系化合物の具体的な例としては、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレートなどのアルキルフェニルサリシレート類が挙げられる。
【0105】
蓚酸アニリド系化合物の具体的な例としては、2−エトキシ−2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリド、2−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリド、2−エトキシ−3’−ドデシルオキザリックアシッドビスアニリドなどが挙げられる。
【0106】
シアノアクリレート系化合物の具体的な例としては、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニル−アクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニル−アクリレートなどが挙げられる。
【0107】
ヒンダードアミン系化合物の具体的な例としては、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルアセトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(エチルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(シクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−カーボネイト、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−オキサレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−エタン、α、α’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−キシレン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルトリレン−2,4−ジカルバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,4−トリカルボキシレート、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}ブチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’,−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物などがあげられる。
【0108】
本発明において上記安定剤は、1種類で用いても良いし、2種類以上を組み合せて用いても良い。また、安定剤としてはヒンダードフェノール系化合物および/またはベンゾトリアゾール系化合物を用いることが好ましい
また、安定剤の配合量は、ポリ乳酸樹脂および天然由来の粉末状有機充填剤の合計100重量部に対して、0.01〜3重量部が好ましく、0.03〜2重量部がさらに好ましい。
【0109】
本発明においては、離型剤を配合することが好ましい。本発明で使用する離型剤としては、通常熱可塑性樹脂の離型剤に用いられるものを用いることができる。具体的には、脂肪酸、脂肪酸金属塩、オキシ脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪族部分鹸化エステル、パラフィン、低分子量ポリオレフィン、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド、脂肪族ケトン、脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル、変成シリコーンなどを挙げることができる。これらを配合することで、機械特性、成形性、耐熱性および耐久性に優れた成形品を得ることができる。
【0110】
脂肪酸としては、炭素数6〜40のものが好ましく、具体的には、オレイン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、アラキドン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸およびこれらの混合物などが挙げられる。脂肪酸金属塩としては、炭素数6〜40の脂肪酸のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩が好ましく、具体的にはステアリン酸カルシウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウムなどが挙げられる。オキシ脂肪酸としては1,2−オキシステアリン酸などが挙げられ、脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル、リノール酸エステル、リノレン酸エステル、アジピン酸エステル、ベヘン酸エステル、アラキジン酸エステル、モンタン酸エステル、イソステアリン酸エステル、重合酸のエステル、脂肪族部分鹸化エステルとしてはモンタン酸部分鹸化エステルなどが挙げられる。パラフィンとしては、炭素数18以上のものが好ましく、流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどが挙げられ、低分子量ポリオレフィンとしては例えば分子量5000以下のものが好ましく、具体的にはポリエチレンワックス、マレイン酸変性ポリエチレンワックス、酸化タイプポリエチレンワックス、塩素化ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどが挙げられ、脂肪酸アミドとしては、炭素数6以上のものが好ましく、具体的にはオレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘン酸アミドなどが挙げられ、アルキレンビス脂肪酸アミドとしては、炭素数6以上のものが好ましく、具体的にはメチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ステアリン酸アミドなどが挙げられ、脂肪族ケトンとしては、高級脂肪族ケトンなどが挙げられ、脂肪酸低級アルコールエステルとしては、炭素数6以上のものが好ましく、エチルステアレートブチルステアレート、エチルベヘネート、ライスワックスなどが挙げられ、脂肪酸多価アルコールエステルとしては、グリセリンモノステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールアジピン酸ステアレート、ジペンタエリスリトールアジピン酸ステアリン酸、ソルビタンモノベヘネートなどが挙げられ、脂肪酸ポリグリコールエステルとしては、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルやポリプロピレングリコール脂肪酸エスエルが挙げられ、変成シリコーンとしては、チルスチリル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、高級脂肪酸アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸含有シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン、フッ素変性シリコーンなどを挙げることができる。
【0111】
上記のうち、脂肪酸、脂肪酸金属塩、オキシ脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸部分鹸化エステル、パラフィン、低分子量ポリオレフィン、脂肪族アミド、アルキレンビス脂肪酸アミドが好ましく、脂肪酸部分鹸化エステルおよび/またはアルキレンビス脂肪酸アミドがより好ましい。
【0112】
なかでも、モンタン酸エステル、モンタン酸部分鹸化エステル、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ソルビタン脂肪酸エステル、エルカ酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドが好ましく、特にモンタン酸部分鹸化エステル、エチレンビスステアリン酸アミドが好ましい。
【0113】
本発明において上記離型剤は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合せて用いてもよい。
【0114】
また、離型剤の配合量は、ポリ乳酸樹脂と天然由来の粉末状有機充填剤の合計100重量部に対して、0.01〜3重量部が好ましく、0.03〜2重量部がさらに好ましい。
【0115】
本発明においては、カルボキシル基反応性末端封鎖剤を配合することが好ましい。本発明で使用するカルボキシル基反応性末端封鎖剤としては、ポリマーのカルボキシル末端基を封鎖することのできる化合物であれば特に制限はなく、ポリマーのカルボキシル末端の封鎖剤として用いられているものを用いることができる。本発明においてかかるカルボキシル基反応性末端封鎖剤は、ポリ乳酸樹脂の末端を封鎖するのみではなく、ポリ乳酸樹脂や天然由来の粉末状有機充填剤の熱分解や加水分解などで生成する乳酸やギ酸などの酸性低分子化合物のカルボキシル基も封鎖することができる。また、上記末端封鎖剤は、熱分解により酸性低分子化合物が生成する水酸基末端も封鎖できる化合物であることがさらに好ましい。
【0116】
このようなカルボキシル基反応性末端封鎖剤としては、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、オキサジン化合物、カルボジイミド化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を使用することが好ましく、なかでもエポキシ化合物および/またはカルボジイミド化合物が好ましい。
【0117】
本発明にカルボキシル基反応性末端封鎖剤として用いることのできるエポキシ化合物としては、グリシジルエーテル化合物、グリシジルエステル化合物、グリシジルアミン化合物、グリシジルイミド化合物、脂環式エポキシ化合物を好ましく使用することができる。これらを配合することで、機械特性、成形性、耐熱性および耐久性に優れた成形品を得ることができる。
【0118】
グリシジルエーテル化合物の例としては、ブチルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、o−フェニルフェニルグリシジルエーテル、エチレンオキシドラウリルアルコールグリシジルエーテル、エチレンオキシドフェノールグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのビスフェノール類とエピクロルヒドリンとの縮合反応から得られるビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールSジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂などを挙げることができる。なかでも、ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂が好ましい。
【0119】
グリシジルエステル化合物の例としては、安息香酸グリシジルエステル、p−トルイル酸グリシジルエステル、シクロヘキサンカルボン酸グリシジルエステル、ステアリン酸グリシジルエステル、ラウリン酸グリシジルエステル、パルミチン酸グリシジルエステル、バーサティック酸グリシジルエステル、オレイン酸グリシジルエステル、リノール酸グリシジルエステル、リノレン酸グリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、ナフタレンジカルボン酸ジグリシジルエステル、ビ安息香酸ジグリシジルエステル、メチルテレフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、ドデカンジオン酸ジグリシジルエステル、オクタデカンジカルボン酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル、ピロメリット酸テトラグリシジルエステルなどのを挙げることができる。なかでも、安息香酸グリシジルエステルやバーサティック酸グリシジルエステルが好ましい。
【0120】
グリシジルアミン化合物の例としては、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−パラアミノフェノール、トリグリシジル−メタアミノフェノール、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、ジグリシジルトリブロモアニリン、テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン、トリグリシジルシアヌレート、トリグリシジルイソシアヌレートなどを挙げることができる。
【0121】
グリシジルイミド化合物の例としては、N−グリシジルフタルイミド、N−グリシジル−4−メチルフタルイミド、N−グリシジル−4,5−ジメチルフタルイミド、N−グリシジル−3−メチルフタルイミド、N−グリシジル−3,6−ジメチルフタルイミド、N−グリシジル−4−エトキシフタルイミド、N−グリシジル−4−クロルフタルイミド、N−グリシジル−4,5−ジクロルフタルイミド、N−グリシジル−3,4,5,6−テトラブロムフタルイミド、N−グリシジル−4−n−ブチル−5−ブロムフタルイミド、N−グリシジルサクシンイミド、N−グリシジルヘキサヒドロフタルイミド、N−グリシジル−1,2,3,6−テトラヒドロフタルイミド、N−グリシジルマレインイミド、N−グリシジル−α,β−ジメチルサクシンイミド、N−グリシジル−α−エチルサクシンイミド、N−グリシジル−α−プロピルサクシンイミド、N−グリシジルベンズアミド、N−グリシジル−p−メチルベンズアミド、N−グリシジルナフトアミド、N−グリシジルステラミドなどを挙げることができる。なかでも、N−グリシジルフタルイミドが好ましい。
【0122】
脂環式エポキシ化合物の例としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、N−メチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−エチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−フェニル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−ナフチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−トリル−3−メチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミドなどを挙げることができる。
【0123】
また、その他のエポキシ化合物として、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化鯨油などのエポキシ変性脂肪酸グリセリド、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノゾラック型エポキシ樹脂などを用いることができる。
【0124】
本発明で用いるカルボキシル基反応性末端封鎖剤として用いることのできるオキサゾリン化合物の例としては、2−メトキシ−2−オキサゾリン、2−エトキシ−2−オキサゾリン、2−プロポキシ−2−オキサゾリン、2−ブトキシ−2−オキサゾリン、2−ペンチルオキシ−2−オキサゾリン、2−ヘキシルオキシ−2−オキサゾリン、2−ヘプチルオキシ−2−オキサゾリン、2−オクチルオキシ−2−オキサゾリン、2−ノニルオキシ−2−オキサゾリン、2−デシルオキシ−2−オキサゾリン、2−シクロペンチルオキシ−2−オキサゾリン、2−シクロヘキシルオキシ−2−オキサゾリン、2−アリルオキシ−2−オキサゾリン、2−メタアリルオキシ−2−オキサゾリン、2−クロチルオキシ−2−オキサゾリン、2−フェノキシ−2−オキサゾリン、2−クレジル−2−オキサゾリン、2−o−エチルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−o−プロピルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−o−フェニルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−m−エチルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−m−プロピルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−p−フェニルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−メチル−2−オキサゾリン、2−エチル−2−オキサゾリン、2−プロピル−2−オキサゾリン、2−ブチル−2−オキサゾリン、2−ペンチル−2−オキサゾリン、2−ヘキシル−2−オキサゾリン、2−ヘプチル−2−オキサゾリン、2−オクチル−2−オキサゾリン、2−ノニル−2−オキサゾリン、2−デシル−2−オキサゾリン、2−シクロペンチル−2−オキサゾリン、2−シクロヘキシル−2−オキサゾリン、2−アリル−2−オキサゾリン、2−メタアリル−2−オキサゾリン、2−クロチル−2−オキサゾリン、2−フェニル−2−オキサゾリン、2−o−エチルフェニル−2−オキサゾリン、2−o−プロピルフェニル−2−オキサゾリン、2−o−フェニルフェニル−2−オキサゾリン、2−m−エチルフェニル−2−オキサゾリン、2−m−プロピルフェニル−2−オキサゾリン、2−p−フェニルフェニル−2−オキサゾリン、2,2′−ビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−エチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4,4′−ジエチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−プロピル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−ブチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−ヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−シクロヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−ベンジル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−o−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−エチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−オクタメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−デカメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−テトラメチレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−9,9′−ジフェノキシエタンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−シクロヘキシレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ジフェニレンビス(2−オキサゾリン)などが挙げられる。さらには、上記した化合物をモノマー単位として含むポリオキサゾリン化合物なども挙げることができる。
【0125】
本発明で用いることのできるカルボキシル基反応性末端封鎖剤としてのオキサジン化合物の例としては、2−メトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−エトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−プロポキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ブトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ペンチルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ヘキシルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ヘプチルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−オクチルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ノニルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−デシルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−シクロペンチルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−シクロヘキシルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−アリルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−メタアリルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−クロチルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジンなどが挙げられ、さらには、2,2′−ビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−メチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−エチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−プロピレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−ブチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−ヘキサメチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−p−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−m−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−ナフチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−P,P′−ジフェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)などが挙げられる。さらには、上記した化合物をモノマー単位として含むポリオキサジン化合物などが挙げられる。
【0126】
上記オキサゾリン合物やオキサジン化合物の中では、2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)が好ましい。
【0127】
本発明でカルボキシル基反応性末端封鎖剤として使用することのできるカルボジイミド化合物とは、分子内に少なくともひとつの(−N=C=N−)で表されるカルボジイミド基を有する化合物であり、例えば適当な触媒の存在下に、有機イソシアネートを加熱し、脱炭酸反応で製造できる。
【0128】
カルボジイミド化合物の例としては、ジフェニルカルボジイミド、ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジオクチルデシルカルボジイミド、ジ−o−トルイルカルボジイミド、ジ−p−トルイルカルボジイミド、ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、ジ−p−クロルフェニルカルボジイミド、ジ−o−クロルフェニルカルボジイミド、ジ−3,4−ジクロルフェニルカルボジイミド、ジ−2,5−ジクロルフェニルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−o−トルイルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジ−p−クロルフェニルカルボジイミド、2,6,2′,6′−テトライソプロピルジフェニルカルボジイミド、ヘキサメチレン−ビス−シクロヘキシルカルボジイミド、エチレン−ビス−ジフェニルカルボジイミド、エチレン−ビス−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−o−トリイルカルボジイミド、N,N´−ジフェニルカルボジイミド、N,N´−ジオクチルデシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N´−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジ−tert −ブチルフェニルカルボジイミド、N−トルイル−N´−フェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−トルイルカルボジイミド、N,N′−ベンジルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−フェニルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−フェニルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−トリルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−トリルカルボジイミド、N−フェニル−N′−トリルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−トリルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,6−ジエチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−エチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−イソブチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリメチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソブチルフェニルカルボジイミドなどのモノ又はジカルボジイミド化合物、ポリ(1,6−ヘキサメチレンカルボジイミド)、ポリ(4,4′−メチレンビスシクロヘキシルカルボジイミド)、ポリ(1,3−シクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(1,4−シクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(4,4′−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(ナフチレンカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルカルボジイミド)、ポリ(メチル−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリエチルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)などのポリカルボジイミドなどが挙げられる。なかでもN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、2,6,2′,6′−テトライソプロピルジフェニルカルボジイミドが好ましい。
【0129】
上記カルボキシル基反応性末端封鎖剤は1種または2種以上の化合物を任意に選択して使用することができる。
【0130】
本発明の樹脂組成物では、成形品にして使用する用途に応じて適度にカルボキシル末端や酸性低分子化合物の封鎖を行えばよいが、具体的なカルボキシル末端や酸性低分子化合物の封鎖の程度としては組成物中の酸濃度が10当量/10g以下であることが耐加水分解性の点から好ましく、5当量/10g以下であることがさらに好ましく、1当量/10g以下であることが特に好ましい。ポリマー組成物中の酸濃度は、ポリマー組成物を適当な溶媒に溶解させた後、濃度既知の水酸化ナトリウムなどのアルカリ化合物溶液で滴定することにより測定したり、NMRにより測定することができる。
【0131】
カルボキシル基反応性末端封鎖剤の量は、ポリ乳酸樹脂と天然由来の粉末状有機充填剤の合計を100重量部としたときに、0.01〜10重量部が好ましく、0.05〜5重量部がさらに好ましい。
【0132】
本発明においては、さらにカルボキシル基反応性末端封鎖剤の反応触媒を添加することが好ましい。ここで言う反応触媒とは、カルボキシル基反応性末端封鎖剤と、ポリマー末端や酸性低分子化合物のカルボキシル基との反応を促進する効果のある化合物であり、少量の添加で反応を促進する効果のある化合物が好ましい。このような化合物の例としてはアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、3級アミン化合物、イミダゾール化合物、第4級アンモニウム塩、ホスフィン化合物、ホスホニウム塩、リン酸エステル、有機酸、ルイス酸が挙げられ、その具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、水素化ほう素ナトリウム、水素化ほう素リチウム、フェニル化ほう素ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二リチウム、ビスフェノールAの二ナトリウム塩、同二カリウム塩、同二リチウム塩、フェノールのナトリウム塩、同カリウム塩、同リチウム塩、同セシウム塩などのアルカリ金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウムなどのアルカリ土類金属化合物、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリアミルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリエチレンジアミン、ジメチルフェニルアミン、ジメチルベンジルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルアニリン、ピリジン、ピコリン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7などの3級アミン、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、4−フェニル−2−メチルイミダゾールなどのイミダゾール化合物、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリプロピルベンジルアンモニウムクロライド、N−メチルピリジニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィンなどのホスフィン化合物、テトラメチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、トリフェニルベンジルホスホニウムブロマイドなどのホスホニウム塩、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリ(p−ヒドロキシ)フェニルホスフェート、トリ(p−メトキシ)フェニルホスフェートなどのリン酸エステル、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などの有機酸、三フッ化ホウ素、四塩化アルミニウム、四塩化チタン、四塩化スズなどのルイス酸などが挙げられ、これらは1種または2種以上使用することができる。なかでも、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、リン酸エステルを使用するのが好ましく、特にアルカリ金属、またはアルカリ土類金属の有機塩を好ましく使用することができる。特に好ましい化合物は、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウムである。さらにアルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭素数6以上の有機塩が好ましく、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウムをいずれか一種以上用いることが好ましい。
【0133】
反応触媒の添加量は、特に限定されるものではないが、ポリ乳酸樹脂と天然由来の粉末状有機充填剤の合計を100重量部としたときに、0.001〜1重量部が好ましく、また0.01〜0.1重量部がより好ましく、さらには0.02〜0.1重量部が最も好ましい。
【0134】
また、本発明においては、本発明の目的を損なわない範囲で、フェノール樹脂、メラミン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂など熱硬化性樹脂を含有することもできる。
【0135】
本発明においては、本発明の目的を損なわない範囲で、難燃剤(臭素系難燃剤、燐系難燃剤、アンチモン化合物など)、染料および顔料を含む着色剤、摺動性改良剤(グラファイト、フッ素樹脂など)および帯電防止剤などの添加剤を含有させてもよい。これらの添加剤は単独ないし2種以上を併用して用いることができる。
【0136】
本発明の樹脂組成物の製造方法は、本発明で規定する要件を満たす限り特に限定されるものではないが、例えば、ポリ乳酸樹脂、天然由来の粉末状有機充填剤および結晶化促進剤、さらに必要に応じてその他の添加剤を予めブレンドした後、融点以上において、1軸または2軸押出機で、均一に溶融混練する方法や、溶液中で混合した後に溶媒を除く方法などが好ましく用いられる。
【0137】
本発明の樹脂組成物は、独特の特性を持つ組成物であり、射出成形や押出成形などの方法によって、各種成形品に加工し利用することができる。射出成形する場合の金型温度としては、結晶化の観点から、30℃以上が好ましく、60℃以上がさらに好ましく、70℃以上がさらに好ましく、試験片の変形の観点から、140℃以下が好ましく、120℃以下がさらに好ましく、110℃以下がさらに好ましい。
【0138】
また、本発明の樹脂組成物からなる成形品としては、射出成形品、押出成形品、およびブロー成形品などが挙げられ、シート、フイルム、繊維などとしても利用することができる。また、これらの成形品は、電気・電子部品(各種ハウジング、歯車、ギアなど)、建築部材、土木部材、農業資材、自動車部品(内装・外装部品など)および日用品など各種用途に利用することができる。
【0139】
具体的には、ノートパソコンハウジングおよび内部部品、CRTディスプレーハウジングおよび内部部品、プリンターハウジングおよび内部部品、携帯電話、モバイルパソコン、ハンドヘルド型モバイルなどの携帯端末ハウジングおよび内部部品、記録媒体(CD、DVD、PD、FDDなど)ドライブのハウジングおよび内部部品、コピー機のハウジングおよび内部部品、ファクシミリのハウジングおよび内部部品、パラボラアンテナなどに代表される電気・電子部品を挙げることができる。更に、VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、ビデオカメラ、オーディオ・レーザーディスク(登録商標)・コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品、などに代表される家庭・事務電気製品部品を挙げることができる。また電子楽器、家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機などのハウジングや内部部品、各種ギヤー、各種ケース、センサー、LEPランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケース、モーターケース、スイッチ、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドホン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラッシュホルダー、トランス部材、コイルボビンなどの電気・電子部品、サッシ戸車、ブラインドカーテンパーツ、配管ジョイント、カーテンライナー、ブラインド部品、ガスメーター部品、水道メーター部品、湯沸かし器部品、ルーフパネル、断熱壁、アジャスター、プラ束、天井釣り具、階段、ドアー、床などの建築部材、釣り糸、漁網、海藻養殖網、釣り餌袋などの水産関連部材、植生ネット、植生マット、防草袋、防草ネット、養生シート、法面保護シート、飛灰押さえシート、ドレーンシート、保水シート、汚泥・ヘドロ脱水袋、コンクリート型枠などの土木関連部材、エアフローメーター、エアポンプ、サーモスタットハウジング、エンジンマウント、イグニッションホビン、イグニッションケース、クラッチボビン、センサーハウジング、アイドルスピードコントロールバルブ、バキュームスイッチングバルブ、ECUハウジング、バキュームポンプケース、インヒビタースイッチ、回転センサー、加速度センサー、ディストリビューターキャップ、コイルベース、ABS用アクチュエーターケース、ラジエータタンクのトップ及びボトム、クーリングファン、ファンシュラウド、エンジンカバー、シリンダーヘッドカバー、オイルキャップ、オイルパン、オイルフィルター、フューエルキャップ、フューエルストレーナー、ディストリビューターキャップ、ベーパーキャニスターハウジング、エアクリーナーハウジング、タイミングベルトカバー、ブレーキブースター部品、各種ケース、各種チューブ、各種タンク、各種ホース、各種クリップ、各種バルブ、各種パイプなどの自動車用アンダーフード部品、トルクコントロールレバー、安全ベルト部品、レジスターブレード、ウオッシャーレバー、ウインドレギュレーターハンドル、ウインドレギュレーターハンドルのノブ、パッシングライトレバー、サンバイザーブラケット、各種モーターハウジングなどの自動車用内装部品、ルーフレール、フェンダー、ガーニッシュ、バンパー、ドアミラーステー、スポイラー、フードルーバー、ホイールカバー、ホイールキャップ、グリルエプロンカバーフレーム、ランプリフレクター、ランプベゼル、ドアハンドルなどの自動車用外装部品、ワイヤーハーネスコネクター、SMJコネクター、PCBコネクター、ドアグロメットコネクターなど各種自動車用コネクター、歯車、ねじ、バネ、軸受、レバー、キーステム、カム、ラチェット、ローラー、給水部品、玩具部品、ファン、テグス、パイプ、洗浄用治具、モーター部品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などの機械部品、マルチフィルム、トンネル用フィルム、防鳥シート、植生保護用不織布、育苗用ポット、植生杭、種紐テープ、発芽シート、ハウス内張シート、農ビの止め具、緩効性肥料、防根シート、園芸ネット、防虫ネット、幼齢木ネット、プリントラミネート、肥料袋、試料袋、土嚢、獣害防止ネット、誘因紐、防風網などの農業部材、紙おむつ、生理用品包材、綿棒、おしぼり、便座ふきなどの衛生用品、医療用不織布(縫合部補強材、癒着防止膜、人工器官補修材)、創傷被服材、キズテープ包帯、貼符材基布、手術用縫合糸、骨折補強材、医療用フィルムなどの医療用品、カレンダー、文具、衣料、食品等の包装用フィルム、トレイ、ブリスター、ナイフ、フォーク、スプーン、チューブ、プラスチック缶、パウチ、コンテナー、タンク、カゴなどの容器・食器類、ホットフィル容器類、電子レンジ調理用容器類化粧品容器、ラップ、発泡緩衝剤、紙ラミ、シャンプーボトル、飲料用ボトル、カップ、キャンディ包装、シュリンクラベル、蓋材料、窓付き封筒、果物かご、手切れテープ、イージーピール包装、卵パック、HDD用包装、コンポスト袋、記録メディア包装、ショッピングバック、電気・電子部品等のラッピングフィルムなどの容器・包装、天然繊維複合、ポロシャツ、Tシャツ、インナー、ユニホーム、セーター、靴下、ネクタイなどの各種衣料、、カーテン、イス貼り地、カーペット、テーブルクロス、布団地、壁紙、ふろしきなどのインテリア用品、キャリアーテープ、プリントラミ、感熱孔版印刷用フィルム、離型フィルム、多孔性フィルム、コンテナバッグ、クレジットカード、キャッシュカード、IDカード、ICカード、紙、皮革、不織布等のホットメルトバインダー、磁性体、硫化亜鉛、電極材料等粉体のバインダー、光学素子、導電性エンボステープ、ICトレー、ゴルフティー、ゴミ袋、レジ袋、各種ネット、歯ブラシ、文房具、水切りネット、ボディタオル、ハンドタオル、お茶パック、排水溝フィルター、クリアファイル、コート剤、接着剤、カバン、イス、テーブル、クーラーボックス、クマデ、ホースリール、プランター、ホースノズル、食卓、机の表面、家具パネル、台所キャビネット、ペンキャップ、ガスライターなどとして有用である
【0140】
【実施例】
次に、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0141】
[実施例1〜6、比較例1〜3]
D体の含有量が2%であり、PMMA換算の重量平均分子量が17万であるポリL乳酸樹脂、新聞紙を粉砕した古紙粉末、粒度200メッシュ以下の木粉(アメリカンウッドファイバー製14010)、繊維長1〜10mmのケナフ繊維、表1に示した各種結晶化促進剤を、それぞれ表1に示した割合で混合し、30mm径の2軸押出機で、温度190℃、回転数100rpmの条件で溶融混練を行い、樹脂組成物を得た。
【0142】
得られた樹脂組成物をシリンダー温度190℃、金型温度90℃で射出成形を行うことにより厚み3mmのASTM試験片を得た。なお、金型から試験片を取り出す際に、変形のない固化した成形品が得られる最短の時間を成形サイクル時間として、射出成形を行った。
【0143】
上記で得られた試験片を用い、ASTM法D638に準じて引張試験を、ASTM法D648に準じて荷重たわみ温度(荷重0.45MPa)の測定を行った。また、試験片を140℃で1時間熱処理し、試験片表面のブリードアウトの有無を目視で観察した。
【0144】
また、得られた成形品のポリ乳酸樹脂由来の昇温時の結晶化温度(Tcc)、結晶化エンタルピー(ΔHcc)、結晶融解エンタルピー(ΔHm)を測定した。測定方法は、パーキンエルマー製DSC7を用いて、試料10mg、窒素雰囲気下中、1stRUNとして、昇温速度20℃/分で30℃から200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、降温速度20℃/分で200℃から30℃まで降温し、30℃で1分間保持した後、さらに2ndRUNとして、昇温速度20℃/分で30℃から200℃まで昇温し、1stRUNの昇温時に観察されるポリ乳酸樹脂のTccおよびΔHcc、2ndRUNの昇温時に観察されるポリ乳酸樹脂のΔHmを求め、得られた値から相対結晶化度[{(ΔHm−ΔHcc)/ΔHm}×100]を求めた。
【0145】
これらの結果を表1に示す。
【0146】
【表1】

Figure 2005002174
【0147】
表1の結果から、本発明の樹脂組成物は、成形性、機械特性、耐熱性および耐ブリードアウト性に優れることがわかる。
【0184】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の樹脂組成物は、成形性、機械特性および耐熱性などに優れており、この樹脂組成物から得られる成形品は、上記の特性を生かして、電気・電子部品、建築部材、土木部材、農業資材、自動車部品および日用品など各種用途に利用することができる。 [Document Name] Statement
Patent application title: RESIN COMPOSITION AND MOLDED ARTICLE COMPRISING THE SAME
[Claims]
1. Polylactic acid resin,Naturally derivedPowderOrganic fillerandCrystallization promotionAgentA resin composition obtained by blending.
2. The crystallization accelerator comprises:Crystal nucleating agent orThe resin composition according to claim 1, which is a plasticizer.
3. The method of claim 1, whereinThe resin composition according to claim 2, wherein the plasticizer is a polyalkylene glycol plasticizer.
Claim4The natural originPowderOrganic filler is paper powderAnd / orwoodIn powderClaims 1 to 3, characterized in that3Any ofOr oneThe resin composition according to item.
Claim5The natural originPowderThe blending amount of the organic filler is 1 to 350 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polylactic acid resin.4The resin composition according to any one of the above.
[Claim 6] The blending amount of the crystallization accelerator is 0.01 to 30 parts by weight with respect to 100 parts by weight in total of the polylactic acid resin and the naturally-derived powdered organic filler. 2. The resin composition according to item 1.
[Claim 7] The resin composition according to claim 1, having a relative crystallinity of 93% or more.
Claim8Claims 1 to7A molded article comprising the resin composition according to any one of the above.
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
      [0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to a resin composition comprising a polylactic acid resin and a naturally-derived organic filler, and excellent in moldability, mechanical properties, heat resistance, durability, and the like, and a molded product comprising the same.
      [0002]
[Prior art]
  Polylactic acid resin is expected as a practically excellent biodegradable polymer because it has a high melting point and can be melt-molded. However, since the polylactic acid resin has a low crystallization rate, there is a limit to crystallization and use as a molded product. For example, when polylactic acid resin is injection-molded, there are practical problems such as long molding cycle time and heat treatment after molding, as well as large deformation during molding and heat treatment. .
      [0003]
  As one of the methods for improving this problem, a method of adding a crystallization accelerator such as a crystal nucleating agent has been studied conventionally, but there has been a problem that the effect of the improvement is still not sufficient. In addition, methods using inorganic fillers such as glass fiber are also being studied, but because they need to be added in large quantities, problems such as increased specific gravity of molded products and increased residue when incinerated or discarded There was also.
      [0004]
  On the other hand, from the viewpoint of protecting the global environment, many attempts have been made to use naturally-derived organic materials such as wood powder, paper powder, bamboo powder, and kenaf as resin fillers. Polylactic acid resin is a biodegradable polymer. However, as disclosed in Patent Document 1 and the like, proposals have been made for blending paper powder as a naturally derived organic filler.
      [0005]
  However, the invention described in Patent Document 1 relates to a molding material formed from a biodegradable resin composition mainly composed of paper powder, and the same document describes the crystallization characteristics of polylactic acid resin by blending paper powder. No mention is made of how it is affected. Further, according to the study by the present inventors, the crystallization temperature at the time of temperature decrease derived from the polylactic acid resin is observed only by blending virgin pulp with the polylactic acid resin as specifically shown in the same document. It was found that the crystallization rate was not improved.
      [0006]
  Moreover, although the strength is improved to some extent by blending a naturally-derived organic filler, it is still insufficient for practical use, and further, impact resistance, durability and moldability are still insufficient.
      [0007]
[Patent Document 1]
  Japanese Patent Laid-Open No. 10-323810 (page 2-4)
      [0008]
[Problems to be solved by the invention]
  The present invention has been achieved as a result of studying the solution of the problems in the prior art described above as an issue.
      [0009]
  Accordingly, it is an object of the present invention to provide a resin composition excellent in moldability, mechanical properties, heat resistance, durability and the like due to excellent crystallization characteristics, and a molded product comprising the same.
      [0010]
[Means for Solving the Problems]
  As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the present inventors have demonstrated that a resin composition comprising a polylactic acid resin and a naturally-occurring organic filler exhibits excellent characteristics that meet the above-mentioned purpose. The present invention has been found.
      [0011]
That is, the present invention
(1) Polylactic acid resin,Naturally derivedPowderOrganic fillerandCrystallization promotionAgentA resin composition obtained by blending.
(2) The crystallization accelerator isCrystal nucleating agent orThe resin composition according to the above (1), which is a plasticizer.
(3) The aboveThe resin composition according to claim 2, wherein the plasticizer is a polyalkylene glycol plasticizer.
(4) Naturally derivedPowderOrganic filler is paper powderAnd / orwoodIn powderThe above (1) to characterized by(3)Any ofOr oneThe resin composition according to item.
(5)Natural originPowder1 to 350 parts by weight of the organic filler is 1 to 350 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polylactic acid resin.(4)The resin composition according to any one of the above.
(6) The blending amount of the crystallization accelerator is 0.01 to 30 parts by weight with respect to a total of 100 parts by weight of the polylactic acid resin and the naturally-derived powdered organic filler. The resin composition according to any one of (5).
(7) The resin composition according to any one of (1) to (6), wherein the relative crystallinity is 93% or more.
(8)Above (1) ~(7)It is a molded article which consists of a resin composition of any one of these.
      [0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Hereinafter, the present invention will be described in detail.
      [0013]
  The polylactic acid resin used in the present invention is a polymer mainly composed of L-lactic acid and / or D-lactic acid, but may contain other copolymerization components other than lactic acid. Other monomer units include ethylene glycol, propylene glycol, butanediol, heptanediol, hexanediol, octanediol, nonanediol, decanediol, 1,4-cyclohexanedimethanol, neopentyl glycol, glycerin, pentane. Glycol compounds such as erythritol, bisphenol A, polyethylene glycol, polypropylene glycol and polytetramethylene glycol, oxalic acid, adipic acid, sebacic acid, azelaic acid, dodecanedioic acid, malonic acid, glutaric acid, cyclohexanedicarboxylic acid, terephthalic acid , Isophthalic acid, phthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, bis (p-carboxyphenyl) methane, anthracene dicarboxylic acid, 4,4′-diphenyl ether dicarbohydrate Acids, dicarboxylic acids such as 5-sodium sulfoisophthalic acid, 5-tetrabutylphosphonium isophthalic acid, hydroxycarboxylic acids such as glycolic acid, hydroxypropionic acid, hydroxybutyric acid, hydroxyvaleric acid, hydroxycaproic acid, hydroxybenzoic acid, and caprolactone And lactones such as valerolactone, propiolactone, undecalactone, and 1,5-oxepan-2-one. Such a copolymer component is preferably contained in an amount of generally 0 to 30 mol%, preferably 0 to 10 mol%, in all monomer components.
      [0014]
  In the present invention, from the viewpoint of heat resistance, it is preferable to use a polylactic acid resin having a high optical purity of the lactic acid component. That is, among the total lactic acid components of the polylactic acid resin, it is preferable that the L isomer is contained at 80% or more, or the D isomer is contained at 80% or more, the L isomer is contained at 90% or more, or the D isomer is 90% or more. It is particularly preferable that the L-form is contained at 95% or more, or the D-form is more preferably contained at 95% or more, the L-form is contained at 98% or more, or the D-form is contained at 98% or more. Further preferred. Moreover, the upper limit of the content of L-form or D-form is usually 100% or less.
      [0015]
  In addition, when a poly-lactic acid resin containing both a poly-L lactic acid resin having an L-lactic acid unit as a main component and a poly-D lactic acid resin having a D-lactic acid unit as a main component is used, particularly heat resistance and moldability Can be obtained. In this case, the optical purity of the poly-L lactic acid resin mainly composed of L-lactic acid units or the poly-D lactic acid resin mainly composed of D-lactic acid units is preferably within the above-mentioned range.
      [0016]
  The melting point of the polylactic acid resin is not particularly limited, but is preferably 120 ° C. or higher, more preferably 150 ° C. or higher, and particularly preferably 160 ° C. or higher. The melting point of the polylactic acid resin is usually increased by increasing the optical purity of the lactic acid component, and the polylactic acid resin having a melting point of 120 ° C. or higher contains 90% or more of the L form or 90% or more of the D form. In addition, a polylactic acid resin having a melting point of 150 ° C. or higher can be obtained by containing 95% or more of L-form or 95% or more of D-form.
      [0017]
  The molecular weight and molecular weight distribution of the polylactic acid resin are not particularly limited as long as it can be substantially molded, but the weight average molecular weight is usually 10,000 or more, preferably 40,000 or more, and further 80,000. The above is desirable. The weight average molecular weight here refers to the molecular weight in terms of polymethyl methacrylate (PMMA) measured by gel permeation chromatography.
      [0018]
  As a method for producing the polylactic acid resin, a known polymerization method can be used, and examples thereof include a direct polymerization method from lactic acid and a ring-opening polymerization method via lactide.
      [0019]
  Naturally derived of the present inventionPowderAs the organic filler, any organic filler can be used as long as it is derived from a natural product, preferably contains cellulose, and satisfies the requirements defined in the present invention.
      [0020]
  As a specific example, MatureFrom the viewpoint of formability, paper powder, wood powder, bamboo powder, cellulose powder, kenaf powder, rice husk powder, fruit husk powder, chitin powder, chitosan powder, protein powder, starch and the like are preferable, paper powder, Wood powder, bamboo powder, cellulose powder, and kenaf powder are more preferable, paper powder and wood powder are more preferable, and paper powder is particularly preferable.Further, in the present invention, chips such as rice husk, wood chips, okara, waste paper ground material, clothing ground material, cotton fiber, hemp fiber, bamboo fiber, wood fiber, kenaf fiber, jute fiber, banana fiber, coconut fiber Or other natural fiber-derived organic fillers such as pulp, cellulose fiber and animal fibers such as silk, wool, Angola, cashmere, and camel.Also these naturally derivedPowderThe organic filler may be collected directly from natural products, but from the viewpoint of protecting the global environment and conserving resources, waste materials such as waste paper, waste wood and old clothes may be recycled and used. Waste paper is newspaper, magazine, other recycled pulp, or paperboard such as corrugated cardboard, cardboard, paper tube, etc. Any one can be used as long as it is processed from plant fiber. From the viewpoint of safety, pulverized products of newspaper and cardboard such as corrugated cardboard, cardboard and paper tube are preferable. Specific examples of the wood include coniferous wood such as pine, cedar, oak, and fir, and broad-leaved wood such as beech, shii, and eucalyptus, and the type is not limited.
      [0021]
  The paper powder is not particularly limited as long as it satisfies the requirements defined in the present invention, but it is preferable to include an adhesive from the viewpoint of formability. The adhesive is not particularly limited as long as it is usually used when processing paper. Emulsion adhesives such as vinyl acetate resin emulsions and acrylic resin emulsions, polyvinyl alcohol adhesives, Examples include cellulose-based adhesives, natural rubber-based adhesives, starch paste, and hot-melt adhesives such as ethylene-vinyl acetate copolymer resin-based adhesives and polyamide-based adhesives. Emulsion-based adhesives, polyvinyl alcohol-based adhesives An adhesive and a hot melt adhesive are preferable, and an emulsion adhesive and a polyvinyl alcohol adhesive are more preferable. These adhesives are also used as binders for paper processing agents. The adhesive includes clay, talc, kaolin, montmorillonite, mica, synthetic mica, zeolite, silica, graphite, carbon black, magnesium oxide, calcium oxide, titanium oxide, calcium sulfide, magnesium carbonate, calcium carbonate, barium carbonate, Inorganic fillers such as barium sulfate, aluminum oxide and neodymium oxide are preferably contained, and clay, talc, kaolin, montmorillonite, synthetic mica and silica are more preferable.
      [0022]
  As the paper powder, from the viewpoint of moldability, chemicals generally used as raw materials for papermaking, for example, sizing agents such as rosin, alkyl ketene dimer, alkenyl succinic anhydride, polyacrylamide, etc. Paper strength enhancers, yield improvers such as polyethyleneimine, polymer flocculants, freeness improvers, deinking agents such as nonionic surfactants, slime control agents such as organic halogens, organic or enzyme systems, etc. Pitch control agents, detergents such as hydrogen peroxide, organic substances such as antifoaming agents, pigment dispersants and lubricants, aluminum sulfate used as a fixing agent for sizing agents, and other than that, it is also used as a raw material for papermaking Inorganic materials such as sodium hydroxide, magnesium hydroxide, sodium sulfate, sodium silicate, aluminum chloride, sodium chlorate Mukoto is preferable.
      [0023]
  In the present invention, naturally derivedPowderThe blending amount of the organic filler is not particularly limited, but from the viewpoint of moldability and heat resistance, it is preferably 1 to 350 parts by weight when the polylactic acid resin is 100 parts by weight. -200 weight part is more preferable, 10-150 weight part is further more preferable, and 15-100 weight part is especially preferable. Naturally derivedPowderWhen the blending amount of the organic filler is less than 1 part by weight, the effect of improving the moldability of the polylactic acid resin is small, and when it exceeds 300 parts by weight, the natural organic filler is uniformly dispersed in the polylactic acid resin. In addition to formability and heat resistance, the strength and appearance of the material may be reduced, which is not preferable.
      [0024]
  In the present invention, it is preferable that the crystallization temperature (Tcc) at the time of temperature rise derived from the polylactic acid resin in the molded article is not observed. When Tcc is observed, the crystallization enthalpy (ΔHcc) is preferably 10 J / g or less, more preferably 5 J / g or less, and even more preferably 1 J / g or less. Here, Tcc and ΔHcc are a crystallization temperature and a crystallization enthalpy derived from a polylactic acid resin obtained by measuring a molded product with a differential scanning calorimeter (DSC) at a temperature rising rate of 20 ° C./min.
      [0025]
In the present invention, the relative crystallinity [{(ΔHm−ΔHcc) / ΔHm} × 100] obtained from the crystal melting enthalpy (ΔHm) and ΔHcc is preferably 70% or more, and preferably 90% or more. Is more preferred,Preferably it is 93% or more,More preferably, it is 96% or more, and most preferably 100%. Note that ΔHm of the molded product is a crystal melting enthalpy derived from polylactic acid resin measured by DSC at a temperature rising rate of 20 ° C./min, but it is 30 at a temperature rising rate of 20 ° C./min in the first measurement (1stRUN). When the temperature is raised from 30 ° C. to 200 ° C., then cooled to 30 ° C. at a temperature drop rate of 20 ° C./min, and further raised from 30 ° C. to 200 ° C. at a temperature rise rate of 20 ° C./min in the second measurement (2ndRUN) And preferably the crystal melting enthalpy measured at 2ndRUN.
      [0026]
  In the present invention,furtherCrystallization acceleratorIt is characterized by blending. further, At least one selected from thermoplastic resins other than polylactic acid resins, fillers other than organic fillers derived from nature, stabilizers, mold release agents, and carboxyl group reactive end-capping agentsYou can also.These are polylactic acid resin and naturally derivedPowderOrganic fillerTheFormulationBlended into the finished resin compositionBy doing so, it is possible to obtain a resin composition excellent in moldability, mechanical properties, heat resistance and durability, and a molded product comprising the same.
      [0027]
  In the present invention,furtherAdd crystallization acceleratorThePolylactic acid resin, naturally derivedPowderBy blending an organic filler and a crystallization accelerator, a resin composition and a molded product excellent in moldability and heat resistance can be obtained. In particular, even in normal injection molding, polylactic acid resin is sufficiently crystallized and heat resistant. A molded product having excellent properties can be obtained. In addition, a resin composition and a molded article having excellent bleed-out resistance can be obtained against bleed-out which becomes a problem when a plasticizer is used as a crystallization accelerator.
      [0028]
  The crystallization accelerator used in the present invention can be selected from a wide variety of compounds, but the crystal nucleating agent that promotes the formation of crystal nuclei of the polymer, or the softening of the polymer to facilitate movement and promote crystal growth. A plasticizer can be preferably used.
      [0029]
  The compounding amount of the crystallization accelerator used in the present invention is a polylactic acid resin and a natural origin.PowderWhen the total amount of organic fillers is 100 parts by weight, it is preferably 30 to 0.01 parts by weight, and more preferably 20 to 0.05 parts by weight.
      [0030]
  As the crystal nucleating agent used as a crystallization accelerator in the present invention, those generally used as a polymer crystal nucleating agent can be used without any particular limitation, and both inorganic crystal nucleating agents and organic crystal nucleating agents can be used. Can be used. Specific examples of inorganic crystal nucleating agents include talc, kaolin, montmorillonite, synthetic mica, clay, zeolite, silica, graphite, carbon black, zinc oxide, magnesium oxide, titanium oxide, calcium sulfide, boron nitride, calcium carbonate, sulfuric acid Examples thereof include metal salts of barium, aluminum oxide, neodymium oxide and phenylphosphonate. These inorganic crystal nucleating agents are preferably modified with an organic substance in order to enhance dispersibility in the composition.
      [0031]
  Specific examples of organic crystal nucleating agents include sodium benzoate, potassium benzoate, lithium benzoate, calcium benzoate, magnesium benzoate, barium benzoate, lithium terephthalate, sodium terephthalate, potassium terephthalate, Calcium oxide, sodium laurate, potassium laurate, sodium myristate, potassium myristate, calcium myristate, sodium octacosanoate, calcium octacosanoate, sodium stearate, potassium stearate, lithium stearate, calcium stearate, magnesium stearate, Barium stearate, sodium montanate, calcium montanate, sodium toluate, sodium salicylate, potassium salicylate, salicylic acid , Metal salts of organic carboxylic acids such as aluminum dibenzoate, potassium dibenzoate, lithium dibenzoate, sodium β-naphthalate, sodium cyclohexanecarboxylate, organic sulfonates such as sodium p-toluenesulfonate, sodium sulfoisophthalate, stearic acid Amide, ethylenebislauric acid amide, palmitic acid amide, hydroxystearic acid amide, erucic acid amide, carboxylic acid amides such as trimesic acid tris (t-butylamide), low density polyethylene, high density polyethylene, polypropylene, polyisopropylene, polybutene Polymers such as poly-4-methylpentene, poly-3-methylbutene-1, polyvinylcycloalkane, polyvinyltrialkylsilane, and high melting point polylactic acid, Sodium salt or potassium salt of a polymer having a carboxyl group such as sodium salt of ethylene-acrylic acid or methacrylic acid copolymer, sodium salt of styrene-maleic anhydride copolymer (so-called ionomer), benzylidene sorbitol and its derivatives, sodium-2, Phosphorus compound metal salts such as 2'-methylenebis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate and 2,2-methylbis (4,6-di-t-butylphenyl) sodium can be exemplified. .
      [0032]
  As the crystal nucleating agent used in the present invention, among those exemplified above, at least one selected from talc and an organic carboxylic acid metal salt is particularly preferable. The crystal nucleating agent used in the present invention may be used alone or in combination of two or more.
      [0033]
  Further, the blending amount of the crystal nucleating agent is preferably in the range of 0.01 to 30 parts by weight, and in the range of 0.05 to 10 parts by weight, with respect to 100 parts by weight of the total of the polylactic acid resin and the natural organic filler. Is more preferable, and the range of 0.1 to 5 parts by weight is more preferable.
      [0034]
  As the plasticizer used in the present invention, those generally known can be used. For example, polyester plasticizer, glycerin plasticizer, polyvalent carboxylic acid ester plasticizer, phosphate ester plasticizer. And polyalkylene glycol plasticizers and epoxy plasticizers.
      [0035]
  Specific examples of the polyester plasticizer include acid components such as adipic acid, sebacic acid, terephthalic acid, isophthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, diphenyldicarboxylic acid, propylene glycol, 1,3-butanediol, 1,4-butane. Examples thereof include polyesters composed of diol components such as diol, 1,6-hexanediol, ethylene glycol and diethylene glycol, and polyesters composed of hydroxycarboxylic acid such as polycaprolactone. These polyesters may be end-capped with a monofunctional carboxylic acid or monofunctional alcohol, or may be end-capped with an epoxy compound or the like.
      [0036]
  Specific examples of the glycerin plasticizer include glycerin monoacetomonolaurate, glycerin diacetomonolaurate, glycerin monoacetomonostearate, glycerin diacetomonooleate, and glycerin monoacetomonomontanate.
      [0037]
  Specific examples of polycarboxylic acid plasticizers include phthalates such as dimethyl phthalate, diethyl phthalate, dibutyl phthalate, dioctyl phthalate, diheptyl phthalate, dibenzyl phthalate, butyl benzyl phthalate, and trimellitic acid. Tributyl, trimellitic acid esters such as trioctyl trimellitic acid, trihexyl trimellitic acid, diisodecyl adipate, adipate such as n-octyl-n-decyl adipate, triethyl acetyl citrate, tributyl acetyl citrate, etc. Citrate esters, azelaic acid esters such as di-2-ethylhexyl azelate, sebacic acid esters such as dibutyl sebacate, and di-2-ethylhexyl sebacate.
      [0038]
  Specific examples of the phosphate ester plasticizer include tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, trioctyl phosphate, triphenyl phosphate, diphenyl-2-ethylhexyl phosphate and tricresyl phosphate. .
      [0039]
  Specific examples of the polyalkylene glycol plasticizer include polyethylene glycol, polypropylene glycol, poly (ethylene oxide / propylene oxide) block and / or random copolymer, polytetramethylene glycol, ethylene oxide addition polymer of bisphenols, bisphenols Polyalkylene glycols such as propylene oxide addition polymers, tetrahydrofuran addition polymers of bisphenols, or terminal-capped compounds such as terminal epoxy-modified compounds, terminal ester-modified compounds, and terminal ether-modified compounds.
      [0040]
  The epoxy plasticizer generally refers to an epoxy triglyceride composed of an alkyl epoxy stearate and soybean oil, but there are also so-called epoxy resins mainly made of bisphenol A and epichlorohydrin. Can be used.
      [0041]
  Specific examples of other plasticizers include benzoic acid esters of aliphatic polyols such as neopentyl glycol dibenzoate, diethylene glycol dibenzoate, triethylene glycol di-2-ethylbutyrate, fatty acid amides such as stearamide, oleic acid Examples thereof include aliphatic carboxylic acid esters such as butyl, oxyacid esters such as methyl acetylricinoleate and butyl acetylricinoleate, pentaerythritol, various sorbitols, polyacrylic acid esters, silicone oils, and paraffins.
      [0042]
  Among the plasticizers used in the present invention, at least one selected from polyester plasticizers and polyalkylene glycol plasticizers is preferable among those exemplified above. Only one type of plasticizer may be used in the present invention, or two or more types may be used in combination.
      [0043]
  In addition, the amount of plasticizer blended with polylactic acid resin and naturally derivedPowderThe range of 0.01 to 30 parts by weight is preferable, the range of 0.1 to 20 parts by weight is more preferable, and the range of 0.5 to 10 parts by weight is more preferable with respect to a total of 100 parts by weight of the organic filler.
      [0044]
  In the present invention, each of the crystal nucleating agent and the plasticizer may be used alone, but it is preferable to use both in combination.
      [0045]
  In the present invention, it is preferable to blend a thermoplastic resin other than the polylactic acid resin. Polylactic acid resin, naturally derivedPowdered organic fillerBy blending a thermoplastic resin other than polylactic acid resin, a resin composition excellent in surface appearance, moldability, mechanical properties, heat resistance and toughness, and a molded product comprising the same can be obtained.
      [0046]
  In the present invention, the thermoplastic resin is not particularly limited, and is a polyacetal resin, a polyester resin other than polylactic acid, a polyolefin resin such as a polyamide resin, a polyethylene resin and a polypropylene resin, a polystyrene resin, an acrylic resin, and a polyurethane resin. , Chlorinated polyethylene resin, chlorinated polypropylene resin, aromatic and aliphatic polyketone resin, fluorine resin, polyphenylene sulfide resin, polyether ether ketone resin, polyimide resin, thermoplastic starch resin, AS resin, ABS resin, AES resin, ACS Resin, polyvinyl chloride resin, polyvinylidene chloride resin, vinyl ester resin, polyurethane resin, MS resin, polycarbonate resin, polyarylate resin, polysulfone resin, polyethersulfone resin Mention may be made of thermoplastic resins such as phenoxy resin, polyphenylene oxide resin, poly-4-methylpentene-1, polyetherimide resin, cellulose acetate resin, polyvinyl alcohol resin, among which polyester resin other than polyacetal resin and polylactic acid, It is preferable to blend at least one selected from polyamide resins. By blending these resins, a molded product having excellent characteristics can be obtained.
      [0047]
  In the present invention, the polyacetal resin is a polymer having an oxymethylene unit as a main repeating unit, and even a so-called polyacetal homopolymer obtained by a polymerization reaction using formaldehyde or trioxane as a main raw material is mainly composed of an oxymethylene unit. Which may be any so-called polyacetal copolymer containing not more than 15% by weight of oxyalkylene units having 2 to 8 adjacent carbon atoms in the main chain, and also containing other structural units, Any of a block copolymer, a terpolymer, and a crosslinked polymer may be used, and these may be used alone or in combination of two or more.
      [0048]
  Among them, a polyacetal copolymer is preferable, and a polyacetal copolymer containing 2% by weight or less of an oxyalkylene unit having 2 adjacent carbon atoms in the main chain or an oxyalkylene unit having 4 adjacent carbon atoms in the main chain Is more preferable, and a polyacetal copolymer containing 1.4 to 0.2% by weight of an oxyalkylene unit having 2 adjacent carbon atoms in the main chain or 4 in the main chain. Polyacetal copolymers containing 3 to 0.5% by weight of oxyalkylene units having adjacent carbon atoms are particularly preferred.
      [0049]
  The viscosity of the polyacetal resin of the present invention is not particularly limited as long as it can be used as a molding material, but the melt flow rate (MFR) can be measured by the ASTM D1238 method, and the MFR is 1.0 to 50 g / 10. Minute range is preferable, and 1.5 to 35 g / 10 min is particularly preferable.
      [0050]
  The polyacetal resin in the present invention includes 2,2′-methylenebis (4-methyl-6-tert-butylphenol), calcium ricinoleate, cyanoguanazine, hexamethylenebis (3,5-t-butyl-4-hydroxyhydrocyanate ), Melamine-formaldehyde resin, nylon 6/66, nylon 66/610/6, nylon 612/6, tetrakis [methylene (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyhydrocyanate)] methane, 1, 6-hexanediol bis [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], triethylene glycol [3- (3,5-di-t-butyl-5-methyl-4- Hydroxyphenyl) propionate] is preferably contained.
      [0051]
  In the present invention, a resin composition and a molded article excellent in surface appearance, moldability, mechanical properties, heat resistance, and toughness can be obtained by blending a polyacetal resin.
      [0052]
  In the present invention, the polyester resin is selected from (i) a dicarboxylic acid or an ester-forming derivative thereof and a diol or an ester-forming derivative thereof, (b) a hydroxycarboxylic acid or an ester-forming derivative thereof, or (c) a lactone. It is a polymer or copolymer obtained by polycondensation of one or more kinds, and is a thermoplastic polyester resin other than polylactic acid resin.
      [0053]
  Examples of the dicarboxylic acid or ester-forming derivative thereof include terephthalic acid, isophthalic acid, phthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 1,5-naphthalenedicarboxylic acid, bis (p-carboxyphenyl) methane, anthracene dicarboxylic acid, Aromatic dicarboxylic acids such as 4,4'-diphenyl ether dicarboxylic acid, 5-tetrabutylphosphonium isophthalic acid, 5-sodium sulfoisophthalic acid, oxalic acid, succinic acid, adipic acid, sebacic acid, azelaic acid, dodecanedioic acid, malon Examples thereof include aliphatic dicarboxylic acids such as acid, glutaric acid and dimer acid, alicyclic dicarboxylic acid units such as 1,3-cyclohexanedicarboxylic acid and 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, and ester-forming derivatives thereof.
      [0054]
  Examples of the diol or ester-forming derivatives thereof include aliphatic glycols having 2 to 20 carbon atoms, that is, ethylene glycol, propylene glycol, 1,4-butanediol, neopentyl glycol, 1,5-pentanediol, 1, Aroma such as 6-hexanediol, decamethylene glycol, cyclohexanedimethanol, cyclohexanediol, dimer diol or the like, or a long chain glycol having a molecular weight of 200 to 100,000, that is, polyethylene glycol, poly-1,3-propylene glycol, polytetramethylene glycol, etc. Dioxy compounds such as 4,4′-dihydroxybiphenyl, hydroquinone, t-butylhydroquinone, bisphenol A, bisphenol S, bisphenol F, and the like And La ester forming derivatives.
      [0055]
  Examples of the hydroxycarboxylic acid include glycolic acid, hydroxypropionic acid, hydroxybutyric acid, hydroxyvaleric acid, hydroxycaproic acid, hydroxybenzoic acid, p-hydroxybenzoic acid, 6-hydroxy-2-naphthoic acid, and ester formation thereof. Sex derivatives and the like. Examples of the lactone include caprolactone, valerolactone, propiolactone, undecalactone, and 1,5-oxepan-2-one.
      [0056]
  Specific examples of these polymers or copolymers include polybutylene terephthalate, polybutylene (terephthalate / isophthalate), polypropylene terephthalate, polypropylene (terephthalate / isophthalate), polyethylene terephthalate, polyethylene (terephthalate / isophthalate). Bisphenol A (terephthalate / isophthalate), polybutylene naphthalate, polybutylene (terephthalate / naphthalate), polypropylene naphthalate, polyethylene naphthalate, polycyclohexanedimethylene terephthalate, polycyclohexanedimethylene (terephthalate / isophthalate), poly (Cyclohexanedimethylene / ethylene) terephthalate, poly (cyclohexanedimethylene / ethylene) Aromatic polyesters such as terephthalate / isophthalate), polybutylene (terephthalate / isophthalate) / bisphenol A, polyethylene (terephthalate / isophthalate) / bisphenol A, polybutylene (terephthalate / succinate), polyethylene (terephthalate / succinate), polybutylene ( Terephthalate / adipate), polyethylene (terephthalate / adipate), polyethylene (terephthalate / sulfoisophthalate / adipate), polybutylene (terephthalate / sebate), polyethylene (terephthalate / sebate), polyether ester copolymer of polybutylene terephthalate / polyethylene glycol Polyethylene terephthalate / polyethylene glycol -Terester copolymer, polybutylene terephthalate / poly (tetramethylene oxide) glycol block copolymer, polybutylene terephthalate / isophthalate / poly (tetramethylene oxide) glycol block copolymer, polybutylene terephthalate / poly (propylene oxide / ethylene oxide) ) Glycol block copolymer, polybutylene terephthalate / isophthalate / poly (propylene oxide / ethylene oxide) glycol block copolymer, polybutylene terephthalate / polybutylene adipate block copolymer, polybutylene terephthalate / poly-ε-caprolactone copolymer Copolymers such as polyether or aliphatic polyester copolymerized with aromatic polyester, polyethylene oxalate Polybutylene oxalate, polyneopentyl glycol oxalate, polyethylene succinate, polybutylene succinate, polybutylene adipate, polyethylene adipate, polybutylene (succinate / adipate), polyethylene (succinate / adipate), polyhydroxybutyric acid and β-hydroxybutyric acid And polyhydroxyalkanoates such as copolymers of β-hydroxyvaleric acid, aliphatic polyesters such as polycaprolactone, aliphatic polyester carbonates such as polybutylene succinate carbonate, p-oxybenzoic acid / polyethylene terephthalate, p-oxybenzoic acid Examples thereof include liquid crystalline polyesters such as copolyesters such as acid / 6-oxy-2-naphthoic acid.
      [0057]
  Among these, a polymer obtained by polycondensation of aromatic dicarboxylic acid or its ester-forming derivative and aliphatic diol or its ester-forming derivative as main components is preferable. Specifically, polybutylene terephthalate, polypropylene terephthalate , Polyethylene terephthalate, poly (cyclohexanedimethylene / ethylene) terephthalate, polybutylene naphthalate, polybutylene terephthalate / isophthalate, polyethylene terephthalate / isophthalate, polybutylene terephthalate / polyethylene glycol polyether ester copolymer, polyethylene terephthalate / polyethylene Polyether ester copolymer of glycol, polybutylene terephthalate poly (tetramethylene oxide) glycol polyether Polyester copolymer, Polyethylene terephthalate / poly (tetramethylene oxide) glycol polyether ester copolymer, Polybutylene terephthalate / isophthalate / poly (tetramethylene oxide) glycol polyether ester copolymer, Polybutylene (terephthalate / adipate) ) And polyethylene (terephthalate / adipate). Ratio of aromatic dicarboxylic acid or its ester-forming derivative to the total dicarboxylic acid in the polymer obtained by polycondensation of the above aromatic dicarboxylic acid or its ester-forming derivative and aliphatic diol or its ester-forming derivative as main components Is more preferably 50 mol% or more, and further preferably 60 mol% or more.
      [0058]
  Further, among these, a polymer obtained by polycondensation containing terephthalic acid or its ester-forming derivative and butanediol or its ester-forming derivative as main components is more preferable. Specifically, polybutylene terephthalate, polybutylene. Polyterylene terephthalate / isophthalate, Polybutylene terephthalate / polyethylene glycol polyether ester copolymer, Polybutylene terephthalate / poly (tetramethylene oxide) glycol polyether ester copolymer, Polybutylene terephthalate / isophthalate / poly (tetramethylene oxide) ) A polyether ester copolymer of glycol and polybutylene (terephthalate / adipate) can be preferably mentioned. The ratio of terephthalic acid or its ester-forming derivative to the total dicarboxylic acid in the polymer obtained by polycondensation of terephthalic acid or its ester-forming derivative and butanediol or its ester-forming derivative as a main component is 50 mol% or more. More preferably, it is more preferably 60 mol% or more.
      [0059]
  In addition, preferred examples of the thermoplastic polyester resin used in the present invention include polyester carbonate and polyhydroxyalkanoate. Specifically, polybutylene succinate / carbonate, polyhydroxybutyric acid and β-hydroxybutyric acid and β -Preferred examples include copolymers with hydroxyvaleric acid. These may be used alone or in combination of two or more.
      [0060]
  In the present invention, a resin composition and a molded product excellent in surface appearance, moldability, mechanical properties, heat resistance, and toughness can be obtained by blending thermoplastic polyester.
      [0061]
  In the present invention, the polyamide resin is a thermoplastic polymer having an amide bond starting from an amino acid, lactam or diamine and a dicarboxylic acid.
      [0062]
  Examples of amino acids include 6-aminocaproic acid, 11-aminoundecanoic acid, 12-aminododecanoic acid, and paraaminomethylbenzoic acid. Examples of lactam include ε-caprolactam and ω-laurolactam.
      [0063]
  Examples of the diamine include tetramethylene diamine, hexamethylene diamine, undecamethylene diamine, dodecamethylene diamine, 2,2,4-trimethylhexamethylene diamine, 2,4,4-trimethylhexamethylene diamine, 5-methylnonamethylene diamine, 2,4-dimethyloctamethylenediamine, metaxylylenediamine, paraxylylenediamine, 1,3-bis (aminomethyl) cyclohexane, 1-amino-3-aminomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexane, 3, 8-bis (aminomethyl) tricyclodecane, bis (4-aminocyclohexyl) methane, bis (3-methyl-4-aminocyclohexyl) methane, 2,2-bis (4-aminocyclohexyl) propane, bis (aminopropyl) ) Piperazine, Ami Such as ethyl piperazine, and the like.
      [0064]
  Dicarboxylic acids include adipic acid, suberic acid, azelaic acid, sebacic acid, dodecanedioic acid, terephthalic acid, isophthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, 2-chloroterephthalic acid, 2-methylterephthalic acid, 5-methylisophthalic acid, 5- Examples include sodium sulfoisophthalic acid, hexahydroterephthalic acid, hexahydroisophthalic acid, and diglycolic acid.
      [0065]
  Preferred polyamides used in the present invention include polycaproamide (nylon 6), polytetramethylene adipamide (nylon 46), polyhexamethylene adipamide (nylon 66), polyhexamethylene sebacamide (nylon). 610), polyhexamethylene dodecamide (nylon 612), polyundecane methylene adipamide (nylon 116), polyundecanamide (nylon 11), polydodecanamide (nylon 12), polytrimethylhexamethylene terephthalamide, polyhexa Methylene isophthalamide (nylon 6I), polyhexamethylene terephthalate / isophthalamide (nylon 6T / 6I), polybis (4-aminocyclohexyl) methane dodecamide (nylon PACM12), polybis (3-methyl-4) Aminocyclohexyl) methane dodecamide (nylon dimethyl PACM12), polymetaxylylene adipamide (nylon MXD6), polyundecamethylene terephthalamide (nylon 11T), polyundecamethylene hexahydroterephthalamide (nylon 11T (H)) and These copolyamides, mixed polyamides and the like. Among these, nylon 6, nylon 66, nylon 11, nylon 12, nylon 610, nylon 612, nylon 116 and their copolymerized polyamide and mixed polyamide are preferable, and nylon 6, nylon 11, and nylon 12 are particularly preferable.
      [0066]
  Also, polylactic acid resin and natural originPowdered organic fillerFrom the viewpoint of thermal stability, the melting point of the polyamide resin used is preferably 90 to 240 ° C, more preferably 100 to 230 ° C.
      [0067]
  In the present invention, a resin composition and a molded product excellent in surface appearance, moldability, mechanical properties, heat resistance and toughness can be obtained by blending a polyamide resin.
      [0068]
  Moreover, in this invention, it is especially preferable to mix | blend an impact resistance improving agent as thermoplastic resins other than polylactic acid. Polylactic acid resin, naturally derivedPowdered organic fillerBy blending an impact resistance improver, a resin composition and a molded product excellent in impact resistance, toughness, moldability and heat resistance can be obtained.
      [0069]
  The impact resistance improver used in the present invention is not particularly limited as long as it can be used for improving the impact resistance of a thermoplastic resin. For example, at least one selected from the following various impact resistance improvers can be used.
      [0070]
  That is, specific examples of impact modifiers include ethylene-propylene copolymers, ethylene-propylene-nonconjugated diene copolymers, ethylene-butene-1 copolymers, various acrylic rubbers, ethylene-acrylic acid copolymers. And alkali metal salts thereof (so-called ionomers), ethylene-glycidyl (meth) acrylate copolymers, ethylene-alkyl acrylate copolymers (for example, ethylene-ethyl acrylate copolymers, ethylene-butyl acrylate copolymers) ), Acid-modified ethylene-propylene copolymer, diene rubber (for example, polybutadiene, polyisoprene, polychloroprene), copolymer of diene and vinyl monomer (for example, styrene-butadiene random copolymer, styrene-butadiene block copolymer) Coalescence, styrene-butadiene Styrene block copolymer, styrene-isoprene random copolymer, styrene-isoprene block copolymer, styrene-isoprene-styrene block copolymer, polybutadiene grafted with styrene, butadiene-acrylonitrile copolymer) , Polyisobutylene, copolymers of isobutylene and butadiene or isoprene, natural rubber, thiocol rubber, polysulfide rubber, polyurethane rubber, polyether rubber, epichlorohydrin rubber and the like.
      [0071]
  Furthermore, it is composed of those having various degrees of cross-linking, various micro structures such as those having a cis structure, a trans structure, etc., those having a vinyl group, etc., a core layer and one or more shell layers covering it, A so-called core-shell type multi-layered polymer in which adjacent layers are made of different polymers can also be used.
      [0072]
  The various (co) polymers listed in the above specific examples may be used as the impact resistance improver of the present invention, regardless of whether they are random copolymers, block copolymers, and graft copolymers. it can.
      [0073]
  Furthermore, in making these (co) polymers, it is also possible to copolymerize monomers such as other olefins, dienes, aromatic vinyl compounds, acrylic acid, acrylic ester and methacrylic ester. is there.
      [0074]
  Among these impact modifiers, a polymer containing an acrylic unit and a polymer containing a unit having an acid anhydride group and / or a glycidyl group are preferable. Preferable examples of the acrylic unit herein include methyl methacrylate units, methyl acrylate units, ethyl acrylate units and butyl acrylate units. Preferred examples of units having an acid anhydride group or glycidyl group May include maleic anhydride units and glycidyl methacrylate units.
      [0075]
  The impact resistance improver is a so-called core-shell type multi-layer polymer composed of a core layer and one or more shell layers covering the core layer, and adjacent layers are composed of different polymers. It is preferable that the polymer is a multilayer structure polymer containing methyl methacrylate units or methyl acrylate units in the shell layer. Such a multilayer structure polymer preferably contains an acrylic unit, or preferably contains a unit having an acid anhydride group and / or a glycidyl group. Preferred examples of the acrylic unit include a methyl methacrylate unit, an acrylic acid A methyl unit, an ethyl acrylate unit, and a butyl acrylate unit can be mentioned, As a suitable example of a unit which has an acid anhydride group and a glycidyl group, a maleic anhydride unit and a glycidyl methacrylate unit can be mentioned. In particular, the shell layer contains at least one selected from methyl methacrylate units, methyl acrylate units, maleic anhydride units and glycidyl methacrylate units, and includes butyl acrylate units, ethyl hexyl acrylate units, styrene units and butadiene units. A multilayer structure containing at least one selected from the above in the core layer is preferably used.
      [0076]
  The glass transition temperature of the impact resistance improver is preferably −20 ° C. or lower, and more preferably −30 ° C. or lower.
      [0077]
  The blending amount of the thermoplastic resin other than polylactic acid in the present invention is derived from polylactic acid resin and natural origin.Powdered organic fillerWhen the total is 100 parts by weight, it is preferably in the range of 0.5 to 120 parts by weight, more preferably in the range of 1 to 100 parts by weight, and in the range of 3 to 70 parts by weight. Is more preferable, and the range of 5 to 50 parts by weight is particularly preferable.
      [0078]
  In the present invention, naturally derivedPowdered organic fillerIt is preferable to blend other fillers. Naturally derivedPowdered organic fillerBy blending a filler other than the above, it is possible to obtain a molded product having excellent mechanical properties, heat resistance and low-temperature moldability.
      [0079]
  Naturally derived for use in the present inventionPowdered organic fillerAs fillers other than those, fibrous, plate-like, granular, and powdery ones that are usually used for reinforcing thermoplastic resins can be used. Specifically, glass fiber, asbestos fiber, carbon fiber, graphite fiber, metal fiber, potassium titanate whisker, aluminum borate whisker, magnesium-based whisker, silicon-based whisker, wollastonite, sepiolite, asbestos, slag fiber, zonolite, Elastadite, gypsum fiber, silica fiber, silica-alumina fiber, zirconia fiber, boron nitride fiber, silicon nitride fiber, and fibrous inorganic fillers such as boron fiber, fibrous organic fillers such as polyester fiber, nylon fiber, acrylic fiber, Glass flake, non-swelling mica, graphite, metal foil, ceramic beads, talc, clay, mica, sericite, zeolite, bentonite, dolomite, kaolin, finely divided silicic acid, feldspar powder, potassium titanate, shirasu balloon, carbonic acid Calcium, magnesium carbonate, barium sulfate, calcium oxide, aluminum oxide, titanium oxide, aluminum silicate, silicon oxide, gypsum, novaculite, include plate-like or granular inorganic fillers such as dawsonite and white clay. Among these fillers, fibrous inorganic fillers or plate-like inorganic fillers are preferable, and glass fiber, wollastonite, aluminum borate whisker, potassium titanate whisker, mica, and kaolin are particularly preferable. The aspect ratio of the fibrous filler is preferably 5 or more, more preferably 10 or more, and further preferably 20 or more.
      [0080]
  Above natural originPowdered organic fillerOther fillers may be coated or focused with a thermoplastic resin such as an ethylene / vinyl acetate copolymer or a thermosetting resin such as an epoxy resin, or with a coupling agent such as aminosilane or epoxysilane. It may be processed.
      [0081]
  Further, in the present invention, a natural originPowdered organic fillerAs a filler other than the above, it is preferable to blend a layered silicate in which exchangeable cations existing between layers are exchanged with organic onium ions. In the present invention, the layered silicate in which the exchangeable cation existing between the layers is exchanged with the organic onium ion is the exchange of the exchangeable cation of the layered silicate having the exchangeable cation between the layers with the organic onium ion. Inclusion compound.
      [0082]
  A layered silicate having an exchangeable cation between layers has a structure in which plate-like materials having a width of 0.05 to 0.5 μm and a thickness of 6 to 15 angstroms are laminated. Has a cation. The cation exchange capacity is 0.2 to 3 meq / g, and preferably the cation exchange capacity is 0.8 to 1.5 meq / g.
      [0083]
  Specific examples of layered silicates include smectite clay minerals such as montmorillonite, beidellite, nontronite, saponite, hectorite, and soconite, various clay minerals such as vermiculite, halloysite, kanemite, kenyanite, zirconium phosphate, and titanium phosphate, Li type Examples include swellable mica such as fluorine teniolite, Na-type fluorine teniolite, Na-type tetrasilicon fluorine mica, and Li-type tetrasilicon fluorine mica, which may be natural or synthesized. Among these, smectite clay minerals such as montmorillonite and hectorite, and swellable synthetic mica such as Na-type tetrasilicon fluorine mica and Li-type fluorine teniolite are preferable.
      [0084]
  Examples of organic onium ions include ammonium ions, phosphonium ions, and sulfonium ions. Of these, ammonium ions and phosphonium ions are preferred, and ammonium ions are particularly preferred. As the ammonium ion, any of primary ammonium, secondary ammonium, tertiary ammonium, and quaternary ammonium may be used.
      [0085]
  Primary ammonium ions include decyl ammonium, dodecyl ammonium, octadecyl ammonium, oleyl ammonium, benzyl ammonium and the like.
      [0086]
  Secondary ammonium ions include methyl dodecyl ammonium and methyl octadecyl ammonium.
      [0087]
  Examples of tertiary ammonium ions include dimethyl dodecyl ammonium and dimethyl octadecyl ammonium.
      [0088]
  Quaternary ammonium ions include benzyltrialkylammonium ions such as benzyltrimethylammonium, benzyltriethylammonium, benzyltributylammonium, benzyldimethyldodecylammonium, benzyldimethyloctadecylammonium, benzalkonium, trimethyloctylammonium, trimethyldodecylammonium Alkyltrimethylammonium ions such as dimethyldioctylammonium, dimethyldidodecylammonium, dimethyldialkylammonium ions such as dimethyldioctadecylammonium, trialkylmethylammonium ions such as trioctylmethylammonium and tridodecylmethylammonium, benzene Such as benzethonium ion having two thereof.
      [0089]
  In addition to these, aniline, p-phenylenediamine, α-naphthylamine, p-aminodimethylaniline, benzidine, pyridine, piperidine, 6-aminocaproic acid, 11-aminoundecanoic acid, 12-aminododecanoic acid, amino at the terminal Examples also include ammonium ions derived from polyalkylene glycols having a group.
      [0090]
  Among these ammonium ions, preferred compounds include trioctylmethylammonium, benzyldimethyldodecylammonium, benzyldimethyloctadecylammonium, benzalkonium and the like. These ammonium ions are generally available as a mixture, and the above compound names are representative compound names containing a small amount of analogs. These may be used alone or in combination of two or more.
      [0091]
  Further, those having a reactive functional group and those having high affinity are preferable, and ammonium ions derived from 12-aminododecanoic acid, polyalkylene glycol having an amino group at the terminal, and the like are also preferable.
      [0092]
  The layered silicate in which the exchangeable cation existing in the interlayer used in the present invention is exchanged with the organic onium ion is obtained by reacting the layered silicate having the exchangeable cation between the layer and the organic onium ion by a known method. Can be manufactured. Specifically, a method by an ion exchange reaction in a polar solvent such as water, methanol, ethanol, or a method by directly reacting a layered silicate with a liquid or melted ammonium salt may be used.
      [0093]
  In the present invention, the amount of organic onium ions relative to the layered silicate is determined by the cation exchange of the layered silicate in terms of the dispersibility of the layered silicate, the thermal stability during melting, the gas during molding, the suppression of odor generation, etc. Usually, the amount is in the range of 0.4 to 2.0 equivalents, preferably 0.8 to 1.2 equivalents with respect to the capacity.
      [0094]
  In addition to the above organic onium salts, these layered silicates are preferably pretreated with a coupling agent having a reactive functional group in order to obtain better mechanical strength. Examples of the coupling agent having a reactive functional group include isocyanate compounds, organic silane compounds, organic titanate compounds, organic borane compounds, and epoxy compounds.
      [0095]
  Naturally derivedPowdered organic fillerThe blending amount of the filler other than polylactic acid resin and natural originPowdered organic fillerIs preferably 0.1 to 200 parts by weight, more preferably 0.5 to 100 parts by weight, still more preferably 1 to 50 parts by weight, and particularly preferably 1 to 30 parts by weight. Most preferred is 20 parts by weight.
      [0096]
  In the present invention, it is preferable to add a stabilizer. As a stabilizer used by this invention, what is normally used for the stabilizer of a thermoplastic resin can be used. Specific examples include antioxidants and light stabilizers. By blending these, a molded product having excellent mechanical properties, moldability, heat resistance and durability can be obtained.
      [0097]
  Examples of the antioxidant used in the present invention include hindered phenol compounds, phosphite compounds, and thioether compounds.
      [0098]
  Examples of hindered phenol compounds include n-octadecyl-3- (3 ′, 5′-di-t-butyl-4′-hydroxyphenyl) -propionate, n-octadecyl-3- (3′-methyl- 5′-t-butyl-4′-hydroxyphenyl) -propionate, n-tetradecyl-3- (3 ′, 5′-di-t-butyl-4′-hydroxyphenyl) -propionate, 1,6-hexanediol -Bis- [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -propionate], 1,4-butanediol-bis- [3- (3,5-di-t-butyl-4 -Hydroxyphenyl) propionate], 2,2′-methylenebis- (4-methyl-t-butylphenol), triethylene glycol-bis- [3- (3-t-butyl-5- Til-4-hydroxyphenyl) propionate], tetrakis [methylene-3- (3 ′, 5′-di-t-butyl-4′-hydroxyphenyl) propionate] methane, 3,9-bis [2- {3- (3-t-butyl-4-hydroxy-5-methylphenyl) propionyloxy} -1,1-dimethylethyl] 2,4,8,10-tetraoxaspiro (5,5) undecane, N, N′- Bis-3- (3 ′, 5′-di-t-butyl-4′-hydroxyphenyl) propionylhexamethylenediamine, N, N′-tetramethylene-bis-3- (3′-methyl-5′-t -Butyl-4'-hydroxyphenol) propionyldiamine, N, N'-bis- [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenol) propionyl] hydrazide N-salicyloyl-N′-salicylidenehydrazine, 3- (N-salicyloyl) amino-1,2,4-triazole, N, N′-bis [2- {3- (3,5-di-t -Butyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxy} ethyl] oxyamide and the like. Preferably, triethylene glycol-bis- [3- (3-t-butyl-5-methyl-4-hydroxyphenyl) propionate] and tetrakis [methylene-3- (3 ′, 5′-di-t-butyl- 4'-hydroxyphenyl) propionate] methane.
      [0099]
  As the phosphite compound, those in which at least one P—O bond is bonded to an aromatic group are preferable. Specific examples include tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite, tetrakis ( 2,4-di-t-butylphenyl) 4,4′-biphenylenephosphonite, bis (2,4-di-t-butylphenyl) pentaerythritol-di-phosphite, bis (2,6-di-) t-butyl-4-methylphenyl) pentaerythritol-di-phosphite, 2,2-methylenebis (4,6-di-t-butylphenyl) octyl phosphite, 4,4′-butylidene-bis (3-methyl) -6-tert-butylphenyl-di-tridecyl) phosphite, 1,1,3-tris (2-methyl-4-ditridecyl phosphite-5-tert-butyl-phenyl) Nyl) butane, tris (mixed mono and di-nonylphenyl) phosphite, tris (nonylphenyl) phosphite, 4,4′-isopropylidenebis (phenyl-dialkyl phosphite) and the like, and tris (2, 4-di-t-butylphenyl) phosphite, 2,2-methylenebis (4,6-di-t-butylphenyl) octyl phosphite, bis (2,6-di-t-butyl-4-methylphenyl) Pentaerythritol-di-phosphite, tetrakis (2,4-di-t-butylphenyl) -4,4′-biphenylenephosphonite and the like can be preferably used.
      [0100]
  Specific examples of the thioether compound include dilauryl thiodipropionate, ditridecyl thiodipropionate, dimyristyl thiodipropionate, distearyl thiodipropionate, pentaerythritol-tetrakis (3-laurylthiopropionate). Nate), pentaerythritol-tetrakis (3-dodecylthiopropionate), pentaerythritol-tetrakis (3-octadecylthiopropionate), pentaerythritol-tetrakis (3-myristylthiopropionate), pentaerythritol-tetrakis ( 3-stearyl thiopropionate).
      [0101]
  Examples of the light stabilizer used in the present invention include benzophenone compounds, benzotriazole compounds, aromatic benzoate compounds, oxalic acid anilide compounds, cyanoacrylate compounds and hindered amine compounds.
      [0102]
  Specific examples of benzophenone compounds include benzophenone, 2,4-dihydrobenzophenone, 2,2 ′, 4,4′-tetrahydroxybenzophenone, 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone, and 2,2′-dihydroxy. -4,4'-dimethoxybenzophenone, 2,2'-dihydroxybenzophenone, 2-hydroxy-4-octoxybenzophenone, 2-hydroxy-4-dodecyloxybenzophenone, 2-hydroxy-4-methoxy-5 Sulfobenzophenone, 5-chloro-2-hydroxybenzophenone, 2,2′-dihydroxy-4,4′-dimethoxy-5-sulfobenzophenone, 2-hydroxy-4-methoxy-2′-carboxybenzophenone, 2-hydroxy -4- (2-hydroxy-3-methyl-acrylic Such as carboxymethyl isopropoxycarbonyl benzophenone and the like.
      [0103]
  Specific examples of the benzotriazole-based compound include 2- (5-methyl-2-hydroxyphenyl) benzotriazole, 2- (3,5-di-tert-amyl-2-hydroxyphenyl) benzotriazole, 2- (3,5-di-tert-butyl-2-hydroxyphenyl) benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3 ′, 5′-di-tert-butyl-5′-methyl-phenyl) benzotriazole, 2 -(3,5-di-tert-butyl-2-hydroxyphenyl) -5-chlorobenzotriazole, 2- (3,5-di-tert-isoamyl-2-hydroxyphenyl) benzotriazole, (2-hydroxy- 5-tert-butylphenyl) benzotriazole, 2- [2′-hydroxy-3 ′, 5′-bis (α, α-di) Methylbenzyl) phenyl] benzotriazole, 2- [2′-hydroxy-3 ′, 5′-bis- (α, α-dimethylbenzyl) phenyl] -2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-4 ′ -Octoxyphenyl) benzotriazole and the like.
      [0104]
  Specific examples of the aromatic benzoate compound include alkylphenyl salicylates such as pt-butylphenyl salicylate and p-octylphenyl salicylate.
      [0105]
  Specific examples of oxalic acid anilide compounds include 2-ethoxy-2′-ethyloxalic acid bisanilide, 2-ethoxy-5-tert-butyl-2′-ethyloxalic acid bisanilide, 2- And ethoxy-3′-dodecyl oxalic acid bisanilide.
      [0106]
  Specific examples of the cyanoacrylate compound include ethyl-2-cyano-3,3'-diphenyl-acrylate, 2-ethylhexyl-2-cyano-3,3'-diphenyl-acrylate, and the like.
      [0107]
  Specific examples of hindered amine compounds include 4-acetoxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-stearoyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-acryloyloxy-2. , 2,6,6-tetramethylpiperidine, 4- (phenylacetoxy) -2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-benzoyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-methoxy -2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-stearyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-cyclohexyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-benzyl Oxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-phenoxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4- (d Rucarbamoyloxy) -2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4- (cyclohexylcarbamoyloxy) -2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4- (phenylcarbamoyloxy) -2,2,6 6-tetramethylpiperidine, bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) -carbonate, bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) -oxalate, bis (2, 2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) -malonate, bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) -sebacate, bis (2,2,6,6-tetramethyl-4 -Piperidyl) -adipate, bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) -terephthalate, 1,2-bis (2,2,6,6-tetramethyl) Ru-4-piperidyloxy) -ethane, α, α′-bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyloxy) -p-xylene, bis (2,2,6,6-tetramethyl) -4-piperidyltolylene-2,4-dicarbamate, bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) -hexamethylene-1,6-dicarbamate, tris (2,2,6, 6-tetramethyl-4-piperidyl) -benzene-1,3,5-tricarboxylate, tris (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) -benzene-1,3,4-tricarboxy 1- [2- {3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxy} butyl] -4- [3- (3,5-di-t-butyl-4- Hydroxyphenyl) propionyl Xy] 2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 1,2,3,4-butanetetracarboxylic acid and 1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidinol and β, β, β ′, Examples include condensates with β ′,-tetramethyl-3,9- [2,4,8,10-tetraoxaspiro (5,5) undecane] diethanol.
      [0108]
  In the present invention, the stabilizer may be used alone or in combination of two or more. Further, it is preferable to use a hindered phenol compound and / or a benzotriazole compound as the stabilizer..
Moreover, the compounding quantity of a stabilizer is polylactic acid resin and a natural origin.Powdered organic fillerIs preferably 0.01 to 3 parts by weight, more preferably 0.03 to 2 parts by weight, based on a total of 100 parts by weight.
      [0109]
  In this invention, it is preferable to mix | blend a mold release agent. As the mold release agent used in the present invention, those usually used for a thermoplastic resin mold release agent can be used. Specifically, fatty acids, fatty acid metal salts, oxy fatty acids, fatty acid esters, partially aliphatic saponified esters, paraffin, low molecular weight polyolefins, fatty acid amides, alkylene bis fatty acid amides, aliphatic ketones, fatty acid lower alcohol esters, fatty acid polyhydric alcohols Examples thereof include esters, fatty acid polyglycol esters, and modified silicones. By blending these, a molded product having excellent mechanical properties, moldability, heat resistance and durability can be obtained.
      [0110]
  As the fatty acid, those having 6 to 40 carbon atoms are preferable. Specifically, oleic acid, lauric acid, stearic acid, hydroxystearic acid, behenic acid, arachidonic acid, linoleic acid, linolenic acid, ricinoleic acid, palmitic acid, Examples include stearic acid, montanic acid, and mixtures thereof. As the fatty acid metal salt, an alkali metal salt or an alkaline earth metal salt of a fatty acid having 6 to 40 carbon atoms is preferable, and specific examples include calcium stearate, sodium montanate, and calcium montanate. Examples of the oxy fatty acid include 1,2-oxystearic acid, and examples of the fatty acid ester include stearic acid ester, oleic acid ester, linoleic acid ester, linolenic acid ester, adipic acid ester, behenic acid ester, arachidic acid ester, and montan. Examples of the acid ester, isostearic acid ester, ester of polymerized acid, and aliphatic partially saponified ester include montanic acid partially saponified ester. As the paraffin, those having 18 or more carbon atoms are preferable, and examples thereof include liquid paraffin, natural paraffin, microcrystalline wax, petrolatum, and the like, and the low molecular weight polyolefin preferably has a molecular weight of 5000 or less, specifically, polyethylene wax, Examples thereof include maleic acid-modified polyethylene wax, oxidized type polyethylene wax, chlorinated polyethylene wax, and polypropylene wax. Fatty acid amides preferably have 6 or more carbon atoms, and specifically include oleic acid amide, erucic acid amide, and behen. Examples of the alkylene bis fatty acid amide include those having 6 or more carbon atoms. Specifically, methylene bis stearic acid amide, ethylene bis stearic acid amide, N, N-bis (2-hydroxy Roxyethyl) stearamide and the like, examples of the aliphatic ketone include higher aliphatic ketones, and the fatty acid lower alcohol ester preferably has 6 or more carbon atoms, ethyl stearate butyl stearate, ethyl behenate, Examples of the fatty acid polyhydric alcohol ester include glycerin monostearate, pentaerythritol monostearate, pentaerythritol tetrastearate, pentaerythritol adipate stearate, dipentaerythritol adipate stearate, sorbitan monobehe Examples of fatty acid polyglycol esters include polyethylene glycol fatty acid esters and polypropylene glycol fatty acid esters. The over emissions, it may be mentioned Chirusuchiriru modified silicone, polyether-modified silicone, higher fatty acid alkoxy modified silicone, higher fatty acid-containing silicone, higher fatty acid ester modified silicone, methacryl-modified silicone, and fluorine-modified silicone.
      [0111]
  Among the above, fatty acid, fatty acid metal salt, oxy fatty acid, fatty acid ester, fatty acid partial saponified ester, paraffin, low molecular weight polyolefin, aliphatic amide, alkylene bis fatty acid amide are preferred, and fatty acid partial saponified ester and / or alkylene bis fatty acid amide are preferred. More preferred.
      [0112]
  Of these, montanic acid ester, montanic acid partial saponified ester, polyethylene wax, oxidized polyethylene wax, sorbitan fatty acid ester, erucic acid amide, and ethylene bis stearic acid amide are preferable, and particularly, montanic acid partial saponified ester and ethylene bis stearic acid amide are preferable. .
      [0113]
  In this invention, the said mold release agent may be used by 1 type, and may be used in combination of 2 or more type.
      [0114]
  Also, the compounding amount of the release agent is polylactic acid resin and naturally derivedPowdered organic fillerIs preferably 0.01 to 3 parts by weight, more preferably 0.03 to 2 parts by weight, based on a total of 100 parts by weight.
      [0115]
  In this invention, it is preferable to mix | blend a carboxyl group reactive terminal blocker. The carboxyl group-reactive end-blocking agent used in the present invention is not particularly limited as long as it is a compound that can block the carboxyl end group of the polymer, and those used as the carboxyl-terminal blocking agent of the polymer are used. be able to. In the present invention, the carboxyl group-reactive end-blocking agent not only blocks the end of the polylactic acid resin, but also polylactic acid resin and naturally derivedPowdered organic fillerThe carboxyl group of an acidic low molecular weight compound such as lactic acid or formic acid produced by thermal decomposition or hydrolysis of sucrose can also be blocked. Further, the end-capping agent is more preferably a compound that can also block the hydroxyl end where an acidic low molecular weight compound is generated by thermal decomposition.
      [0116]
  As such a carboxyl group-reactive end-blocking agent, it is preferable to use at least one compound selected from an epoxy compound, an oxazoline compound, an oxazine compound, and a carbodiimide compound, and among them, an epoxy compound and / or a carbodiimide compound are preferable. .
      [0117]
  As an epoxy compound that can be used as a carboxyl group-reactive end-blocking agent in the present invention, a glycidyl ether compound, a glycidyl ester compound, a glycidyl amine compound, a glycidyl imide compound, and an alicyclic epoxy compound can be preferably used. By blending these, a molded product having excellent mechanical properties, moldability, heat resistance and durability can be obtained.
      [0118]
  Examples of glycidyl ether compounds include butyl glycidyl ether, stearyl glycidyl ether, allyl glycidyl ether, phenyl glycidyl ether, o-phenylphenyl glycidyl ether, ethylene oxide lauryl alcohol glycidyl ether, ethylene oxide phenol glycidyl ether, ethylene glycol diglycidyl ether, polyethylene glycol Diglycidyl ether, propylene glycol diglycidyl ether, polypropylene glycol diglycidyl ether, neopentyl glycol diglycidyl ether, polytetramethylene glycol diglycidyl ether, cyclohexanedimethanol diglycidyl ether, glycerol triglycidyl ether, trimethylolpropane trig Bisphenols such as sidyl ether, pentaerythritol polyglycidyl ether, 2,2-bis- (4-hydroxyphenyl) propane, 2,2-bis- (4-hydroxyphenyl) methane, bis (4-hydroxyphenyl) sulfone; Examples thereof include a bisphenol A diglycidyl ether type epoxy resin, a bisphenol F diglycidyl ether type epoxy resin, a bisphenol S diglycidyl ether type epoxy resin obtained from a condensation reaction with epichlorohydrin. Among these, bisphenol A diglycidyl ether type epoxy resin is preferable.
      [0119]
  Examples of glycidyl ester compounds include benzoic acid glycidyl ester, p-toluic acid glycidyl ester, cyclohexanecarboxylic acid glycidyl ester, stearic acid glycidyl ester, lauric acid glycidyl ester, palmitic acid glycidyl ester, versatic acid glycidyl ester, oleic acid glycidyl ester Ester, linoleic acid glycidyl ester, linolenic acid glycidyl ester, terephthalic acid diglycidyl ester, isophthalic acid diglycidyl ester, phthalic acid diglycidyl ester, naphthalene dicarboxylic acid diglycidyl ester, bibenzoic acid diglycidyl ester, methyl terephthalic acid diglycidyl ester , Hexahydrophthalic acid diglycidyl ester, tetrahydrophthalic acid diglycidyl ester, Hexanedicarboxylic acid diglycidyl ester, adipic acid diglycidyl ester, succinic acid diglycidyl ester, sebacic acid diglycidyl ester, dodecanedioic acid diglycidyl ester, octadecanedicarboxylic acid diglycidyl ester, trimellitic acid triglycidyl ester, pyromellitic acid tetra A glycidyl ester etc. can be mentioned. Among these, benzoic acid glycidyl ester and versatic acid glycidyl ester are preferable.
      [0120]
  Examples of glycidylamine compounds include tetraglycidylaminodiphenylmethane, triglycidyl-paraaminophenol, triglycidyl-metaaminophenol, diglycidylaniline, diglycidyltoluidine, tetraglycidylmetaxylenediamine, diglycidyltribromoaniline, tetraglycidylbisamino Examples include methylcyclohexane, triglycidyl cyanurate, and triglycidyl isocyanurate.
      [0121]
  Examples of glycidylimide compounds include N-glycidylphthalimide, N-glycidyl-4-methylphthalimide, N-glycidyl-4,5-dimethylphthalimide, N-glycidyl-3-methylphthalimide, N-glycidyl-3,6- Dimethylphthalimide, N-glycidyl-4-ethoxyphthalimide, N-glycidyl-4-chlorophthalimide, N-glycidyl-4,5-dichlorophthalimide, N-glycidyl-3,4,5,6-tetrabromophthalimide, N -Glycidyl-4-n-butyl-5-bromophthalimide, N-glycidyl succinimide, N-glycidyl hexahydrophthalimide, N-glycidyl-1,2,3,6-tetrahydrophthalimide, N-glycidyl maleimide, N- Glycidyl-α, β-dimethyl Succinimide, N-glycidyl-α-ethylsuccinimide, N-glycidyl-α-propylsuccinimide, N-glycidylbenzamide, N-glycidyl-p-methylbenzamide, N-glycidylnaphthamide, N-glycidylsteramide, etc. be able to. Of these, N-glycidylphthalimide is preferable.
      [0122]
  Examples of alicyclic epoxy compounds include 3,4-epoxycyclohexylmethyl-3,4-epoxycyclohexylcarboxylate, bis (3,4-epoxycyclohexylmethyl) adipate, vinylcyclohexene diepoxide, N-methyl-4, 5-epoxycyclohexane-1,2-dicarboxylic imide, N-ethyl-4,5-epoxycyclohexane-1,2-dicarboxylic imide, N-phenyl-4,5-epoxycyclohexane-1,2-dicarboxylic imide N-naphthyl-4,5-epoxycyclohexane-1,2-dicarboxylic imide, N-tolyl-3-methyl-4,5-epoxycyclohexane-1,2-dicarboxylic imide, and the like.
      [0123]
  Further, as other epoxy compounds, epoxy-modified fatty acid glycerides such as epoxidized soybean oil, epoxidized linseed oil, and epoxidized whale oil, phenol novolac type epoxy resins, cresol nozolac type epoxy resins, and the like can be used.
      [0124]
  Examples of the oxazoline compound that can be used as a carboxyl group-reactive end-blocking agent used in the present invention include 2-methoxy-2-oxazoline, 2-ethoxy-2-oxazoline, 2-propoxy-2-oxazoline, 2-butoxy 2-oxazoline, 2-pentyloxy-2-oxazoline, 2-hexyloxy-2-oxazoline, 2-heptyloxy-2-oxazoline, 2-octyloxy-2-oxazoline, 2-nonyloxy-2-oxazoline, 2 -Decyloxy-2-oxazoline, 2-cyclopentyloxy-2-oxazoline, 2-cyclohexyloxy-2-oxazoline, 2-allyloxy-2-oxazoline, 2-methallyloxy-2-oxazoline, 2-crotyloxy-2-oxazoline , 2-pheno Ci-2-oxazoline, 2-cresyl-2-oxazoline, 2-o-ethylphenoxy-2-oxazoline, 2-o-propylphenoxy-2-oxazoline, 2-o-phenylphenoxy-2-oxazoline, 2-m -Ethylphenoxy-2-oxazoline, 2-m-propylphenoxy-2-oxazoline, 2-p-phenylphenoxy-2-oxazoline, 2-methyl-2-oxazoline, 2-ethyl-2-oxazoline, 2-propyl- 2-oxazoline, 2-butyl-2-oxazoline, 2-pentyl-2-oxazoline, 2-hexyl-2-oxazoline, 2-heptyl-2-oxazoline, 2-octyl-2-oxazoline, 2-nonyl-2- Oxazoline, 2-decyl-2-oxazoline, 2-cyclopentyl-2-oxy Zolin, 2-cyclohexyl-2-oxazoline, 2-allyl-2-oxazoline, 2-methallyl-2-oxazoline, 2-crotyl-2-oxazoline, 2-phenyl-2-oxazoline, 2-o-ethylphenyl-2 -Oxazoline, 2-o-propylphenyl-2-oxazoline, 2-o-phenylphenyl-2-oxazoline, 2-m-ethylphenyl-2-oxazoline, 2-m-propylphenyl-2-oxazoline, 2-p -Phenylphenyl-2-oxazoline, 2,2'-bis (2-oxazoline), 2,2'-bis (4-methyl-2-oxazoline), 2,2'-bis (4,4'-dimethyl- 2-oxazoline), 2,2'-bis (4-ethyl-2-oxazoline), 2,2'-bis (4,4'-diethyl-2-oxy) Sazoline), 2,2'-bis (4-propyl-2-oxazoline), 2,2'-bis (4-butyl-2-oxazoline), 2,2'-bis (4-hexyl-2-oxazoline) 2,2'-bis (4-phenyl-2-oxazoline), 2,2'-bis (4-cyclohexyl-2-oxazoline), 2,2'-bis (4-benzyl-2-oxazoline), 2 , 2'-p-phenylenebis (2-oxazoline), 2,2'-m-phenylenebis (2-oxazoline), 2,2'-o-phenylenebis (2-oxazoline), 2,2'-p -Phenylenebis (4-methyl-2-oxazoline), 2,2'-p-phenylenebis (4,4'-dimethyl-2-oxazoline), 2,2'-m-phenylenebis (4-methyl-2) -Oxazoline), 2, 2 -M-phenylenebis (4,4'-dimethyl-2-oxazoline), 2,2'-ethylenebis (2-oxazoline), 2,2'-tetramethylenebis (2-oxazoline), 2,2'- Hexamethylene bis (2-oxazoline), 2,2'-octamethylene bis (2-oxazoline), 2,2'-decamethylene bis (2-oxazoline), 2,2'-ethylenebis (4-methyl-2) -Oxazoline), 2,2'-tetramethylenebis (4,4'-dimethyl-2-oxazoline), 2,2'-9,9'-diphenoxyethanebis (2-oxazoline), 2,2'- Examples include cyclohexylenebis (2-oxazoline), 2,2'-diphenylenebis (2-oxazoline), and the like. Furthermore, the polyoxazoline compound etc. which contain the above-mentioned compound as a monomer unit can be mentioned.
[0125]
  Examples of oxazine compounds as carboxyl group-reactive endblockers that can be used in the present invention include 2-methoxy-5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-ethoxy-5,6-dihydro. -4H-1,3-oxazine, 2-propoxy-5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-butoxy-5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-pentyloxy- 5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-hexyloxy-5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-heptyloxy-5,6-dihydro-4H-1,3- Oxazine, 2-octyloxy-5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-nonyloxy-5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-decyloxy-5 6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-cyclopentyloxy-5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-cyclohexyloxy-5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-allyloxy-5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-methallyloxy-5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine, 2-crotyloxy-5,6-dihydro-4H- 1,3-oxazine and the like, and further, 2,2′-bis (5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine), 2,2′-methylenebis (5,6-dihydro-4H— 1,3-oxazine), 2,2'-ethylenebis (5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine), 2,2'-propylenebis (5,6-dihydro-4H-1,3- Oxazi ), 2,2'-butylenebis (5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine), 2,2'-hexamethylenebis (5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine), 2, 2'-p-phenylenebis (5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine), 2,2'-m-phenylenebis (5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine), 2, 2'-naphthylene bis (5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine), 2,2'-P, P'-diphenylene bis (5,6-dihydro-4H-1,3-oxazine), etc. Can be mentioned. Furthermore, the polyoxazine compound etc. which contain an above-described compound as a monomer unit are mentioned.
      [0126]
  Among the oxazoline compounds and oxazine compounds, 2,2′-m-phenylenebis (2-oxazoline) and 2,2′-p-phenylenebis (2-oxazoline) are preferable.
[0127]
  The carbodiimide compound that can be used as a carboxyl group-reactive end-blocking agent in the present invention is a compound having at least one carbodiimide group represented by (—N═C═N—) in the molecule. The organic isocyanate can be heated in the presence of a simple catalyst and produced by a decarboxylation reaction.
      [0128]
  Examples of carbodiimide compounds include diphenylcarbodiimide, di-cyclohexylcarbodiimide, di-2,6-dimethylphenylcarbodiimide, diisopropylcarbodiimide, dioctyldecylcarbodiimide, di-o-toluylcarbodiimide, di-p-toluylcarbodiimide, di-p- Nitrophenylcarbodiimide, di-p-aminophenylcarbodiimide, di-p-hydroxyphenylcarbodiimide, di-p-chlorophenylcarbodiimide, di-o-chlorophenylcarbodiimide, di-3,4-dichlorophenylcarbodiimide, di-2 , 5-dichlorophenylcarbodiimide, p-phenylene-bis-o-toluylcarbodiimide, p-phenylene-bis-dicyclohexylcarbodiimide, p-phenylene- Su-di-p-chlorophenylcarbodiimide, 2,6,2 ', 6'-tetraisopropyldiphenylcarbodiimide, hexamethylene-bis-cyclohexylcarbodiimide, ethylene-bis-diphenylcarbodiimide, ethylene-bis-dicyclohexylcarbodiimide, N , N′-di-o-triylcarbodiimide, N, N′-diphenylcarbodiimide, N, N′-dioctyldecylcarbodiimide, N, N′-di-2,6-dimethylphenylcarbodiimide, N-triyl-N ′ -Cyclohexylcarbodiimide, N, N'-di-2,6-diisopropylphenylcarbodiimide, N, N'-di-2,6-di-tert-butylphenylcarbodiimide, N-toluyl-N'-phenylcarbodiimide, N, N'-di-p-nitrof Nylcarbodiimide, N, N'-di-p-aminophenylcarbodiimide, N, N'-di-p-hydroxyphenylcarbodiimide, N, N'-di-cyclohexylcarbodiimide, N, N'-di-p-toluylcarbodiimide N, N'-benzylcarbodiimide, N-octadecyl-N'-phenylcarbodiimide, N-benzyl-N'-phenylcarbodiimide, N-octadecyl-N'-tolylcarbodiimide, N-cyclohexyl-N'-tolylcarbodiimide, N -Phenyl-N'-tolylcarbodiimide, N-benzyl-N'-tolylcarbodiimide, N, N'-di-o-ethylphenylcarbodiimide, N, N'-di-p-ethylphenylcarbodiimide, N, N'- Di-o-isopropylphenylcarbodiimide, N, N ′ -Di-p-isopropylphenyl carbodiimide, N, N'-di-o-isobutylphenyl carbodiimide, N, N'-di-p-isobutylphenyl carbodiimide, N, N'-di-2,6-diethylphenyl carbodiimide, N, N'-di-2-ethyl-6-isopropylphenylcarbodiimide, N, N'-di-2-isobutyl-6-isopropylphenylcarbodiimide, N, N'-di-2,4,6-trimethylphenylcarbodiimide Mono- or dicarbodiimide compounds such as N, N'-di-2,4,6-triisopropylphenylcarbodiimide, N, N'-di-2,4,6-triisobutylphenylcarbodiimide, poly (1,6- Hexamethylenecarbodiimide), poly (4,4'-methylenebiscyclohexylcarbodiimi ), Poly (1,3-cyclohexylenecarbodiimide), poly (1,4-cyclohexylenecarbodiimide), poly (4,4'-diphenylmethanecarbodiimide), poly (3,3'-dimethyl-4,4'-diphenylmethane) Carbodiimide), poly (naphthylenecarbodiimide), poly (p-phenylenecarbodiimide), poly (m-phenylenecarbodiimide), poly (tolylcarbodiimide), poly (diisopropylcarbodiimide), poly (methyl-diisopropylphenylenecarbodiimide), poly (triethyl) And polycarbodiimides such as phenylene carbodiimide) and poly (triisopropylphenylene carbodiimide). Of these, N, N′-di-2,6-diisopropylphenylcarbodiimide and 2,6,2 ′, 6′-tetraisopropyldiphenylcarbodiimide are preferable.
      [0129]
  As the carboxyl group-reactive end-blocking agent, one or more compounds can be arbitrarily selected and used.
      [0130]
  In the resin composition of the present invention, the carboxyl terminal and the acidic low molecular compound may be appropriately blocked according to the use to be used as a molded product, but the specific carboxyl terminal and acidic low molecular compound are blocked. The acid concentration in the composition is 10 equivalents / 106g or less is preferable from the viewpoint of hydrolysis resistance, and 5 equivalents / 106More preferably, it is 1 g / 10 or less.6It is particularly preferred that it is g or less. The acid concentration in the polymer composition can be measured by dissolving the polymer composition in a suitable solvent and then titrating with an alkali compound solution such as sodium hydroxide having a known concentration, or by NMR.
      [0131]
  The amount of the carboxyl group-reactive endblocker is derived from polylactic acid resin and naturalPowdered organic fillerWhen the total is 100 parts by weight, 0.01 to 10 parts by weight is preferable, and 0.05 to 5 parts by weight is more preferable.
      [0132]
  In the present invention, it is preferable to further add a reaction catalyst of a carboxyl group reactive end-blocking agent. The reaction catalyst referred to here is a compound that has an effect of promoting the reaction between the carboxyl group-reactive end-blocking agent and the carboxyl end of the polymer end or acidic low molecular weight compound. Certain compounds are preferred. Examples of such compounds include alkali metal compounds, alkaline earth metal compounds, tertiary amine compounds, imidazole compounds, quaternary ammonium salts, phosphine compounds, phosphonium salts, phosphate esters, organic acids, Lewis acids. Specific examples thereof include sodium hydroxide, potassium hydroxide, lithium hydroxide, cesium hydroxide, sodium bicarbonate, potassium bicarbonate, sodium carbonate, potassium carbonate, lithium carbonate, sodium acetate, potassium acetate, lithium acetate, stearin Sodium phosphate, potassium stearate, lithium stearate, sodium borohydride, lithium borohydride, sodium phenyl borohydride, sodium benzoate, potassium benzoate, lithium benzoate, disodium hydrogen phosphate, hydrogen phosphate Dipotassium, Alkali metal compounds such as dilithium hydrogen phosphate, disodium salt of bisphenol A, dipotassium salt, dilithium salt, sodium salt of phenol, potassium salt, lithium salt, cesium salt, calcium hydroxide, water Alkaline earth such as barium oxide, magnesium hydroxide, strontium hydroxide, calcium bicarbonate, barium carbonate, magnesium carbonate, strontium carbonate, calcium acetate, barium acetate, magnesium acetate, strontium acetate, calcium stearate, magnesium stearate, strontium stearate Metal compounds, triethylamine, tributylamine, trihexylamine, triamylamine, triethanolamine, dimethylaminoethanol, triethylenediamine, dimethylphenylamine , Dimethylbenzylamine, 2- (dimethylaminomethyl) phenol, dimethylaniline, pyridine, picoline, tertiary amines such as 1,8-diazabicyclo (5,4,0) undecene-7, 2-methylimidazole, 2-ethyl Imidazole, 2-isopropylimidazole, 2-ethyl-4-methylimidazole, imidazole compounds such as 4-phenyl-2-methylimidazole, tetramethylammonium chloride, tetraethylammonium chloride, tetrabutylammonium bromide, trimethylbenzylammonium chloride, triethylbenzyl Quaternary ammonium salts such as ammonium chloride, tripropylbenzylammonium chloride, N-methylpyridinium chloride, trimethylphosphine, Phosphine compounds such as triethylphosphine, tributylphosphine, trioctylphosphine, phosphonium salts such as tetramethylphosphonium bromide, tetrabutylphosphonium bromide, tetraphenylphosphonium bromide, ethyltriphenylphosphonium bromide, triphenylbenzylphosphonium bromide, trimethyl phosphate, triethyl phosphate , Tributyl phosphate, trioctyl phosphate, tributoxyethyl phosphate, triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, trixylenyl phosphate, cresyl diphenyl phosphate, octyl diphenyl phosphate, tri (p-hydroxy) phenyl phosphate, tri (p-methoxy ) Phenyl phosphate Phosphoric acid esters, oxalic acid, p-toluenesulfonic acid, dinonylnaphthalenedisulfonic acid, organic acids such as dodecylbenzenesulfonic acid, Lewis acids such as boron trifluoride, aluminum tetrachloride, titanium tetrachloride, tin tetrachloride, etc. These may be used alone or in combination of two or more. Among these, it is preferable to use an alkali metal compound, an alkaline earth metal compound, and a phosphate ester, and particularly an alkali metal or an organic salt of an alkaline earth metal can be preferably used. Particularly preferred compounds are sodium stearate, potassium stearate, calcium stearate, magnesium stearate, sodium benzoate, sodium acetate, potassium acetate, calcium acetate and magnesium acetate. Further, an organic salt of an alkali metal or alkaline earth metal having 6 or more carbon atoms is preferable, and it is preferable to use one or more of sodium stearate, potassium stearate, calcium stearate, magnesium stearate, and sodium benzoate.
      [0133]
  The amount of reaction catalyst added is not particularly limited, but polylactic acid resin and naturally derivedPowdered organic fillerWhen the total amount is 100 parts by weight, it is preferably 0.001 to 1 part by weight, more preferably 0.01 to 0.1 part by weight, and most preferably 0.02 to 0.1 part by weight.
      [0134]
  In the present invention, a thermosetting resin such as a phenol resin, a melamine resin, a thermosetting polyester resin, a silicone resin, and an epoxy resin can also be contained within a range that does not impair the object of the present invention.
      [0135]
  In the present invention, flame retardants (bromine flame retardants, phosphorus flame retardants, antimony compounds, etc.), colorants including dyes and pigments, and slidability improvers (graphite, fluorine) within the range not impairing the object of the present invention. Resins, etc.) and additives such as antistatic agents may be included. These additives can be used alone or in combination of two or more.
      [0136]
  The method for producing the resin composition of the present invention is not particularly limited as long as it satisfies the requirements defined in the present invention. For example, polylactic acid resin, naturally derivedPowdered organic fillerandCrystallization accelerators, andPreferably, other additives are blended in advance, if necessary, and then melted and kneaded uniformly with a single or twin screw extruder or a method of removing the solvent after mixing in a solution at a melting point or higher. .
      [0137]
  The resin composition of the present invention is a composition having unique characteristics, and can be processed and used for various molded products by a method such as injection molding or extrusion molding. The mold temperature for injection molding is preferably 30 ° C. or higher, more preferably 60 ° C. or higher, further preferably 70 ° C. or higher, from the viewpoint of crystallization, and preferably 140 ° C. or lower from the viewpoint of deformation of the test piece. 120 ° C. or lower is more preferable, and 110 ° C. or lower is further preferable.
      [0138]
  In addition, examples of the molded product made of the resin composition of the present invention include injection molded products, extrusion molded products, and blow molded products, and can also be used as sheets, films, fibers, and the like. In addition, these molded products can be used for various applications such as electric / electronic parts (various housings, gears, gears, etc.), building members, civil engineering members, agricultural materials, automobile parts (interior / exterior parts, etc.) and daily necessities. it can.
      [0139]
  Specifically, notebook personal computer housings and internal parts, CRT display housings and internal parts, printer housings and internal parts, mobile terminal housings and internal parts such as mobile phones, mobile personal computers and handheld mobiles, recording media (CD, DVD, PD, FDD, etc.) Drive housing and internal parts, copier housing and internal parts, facsimile housing and internal parts, parabolic antennas, and other electric / electronic parts. Furthermore, audio equipment parts such as VTR parts, TV parts, irons, hair dryers, rice cooker parts, microwave oven parts, acoustic parts, video cameras, audio / laser disks (registered trademark) / compact disks, lighting parts, refrigerator parts, Examples include home and office electrical product parts such as air conditioner parts, typewriter parts, and word processor parts. Also, housings and internal parts of electronic musical instruments, home game machines, portable game machines, various gears, various cases, sensors, LEP lamps, connectors, sockets, resistors, relay cases, motor cases, switches, capacitors, variable capacitor cases , Optical pickups, oscillators, various terminal boards, transformers, plugs, printed wiring boards, tuners, speakers, microphones, headphones, small motors, magnetic head bases, power modules, semiconductors, liquid crystals, FDD carriages, FDD chassis, motor brushes Electric and electronic parts such as holders, transformer members, coil bobbins, sash doors, blind curtain parts, piping joints, curtain liners, blind parts, gas meter parts, water meter parts, water heater parts, roof panels Thermal insulation walls, adjusters, plastic bundles, ceiling fishing gear, staircases, doors, floors and other building materials, fishing lines, fishing nets, seaweed aquaculture nets, fishing bait bags and other marine products, vegetation nets, vegetation mats, weedproof bags, protection Grass net, curing sheet, slope protection sheet, fly ash holding sheet, drain sheet, water retention sheet, sludge / sludge dewatering bag, concrete formwork and other civil engineering related parts, air flow meter, air pump, thermostat housing, engine mount, ignition hobbin , Ignition case, clutch bobbin, sensor housing, idle speed control valve, vacuum switching valve, ECU housing, vacuum pump case, inhibitor switch, rotation sensor, acceleration sensor, distributor cap, coil base, A S actuator case, radiator tank top and bottom, cooling fan, fan shroud, engine cover, cylinder head cover, oil cap, oil pan, oil filter, fuel cap, fuel strainer, distributor cap, vapor canister housing, air cleaner housing , Timing belt covers, brake booster parts, various cases, various tubes, various tanks, various hoses, various clips, various valves, various pipes, automotive underhood parts, torque control levers, safety belt parts, register blades, washer levers , Window regulator handle, window regulator handle knob, passing light lever, sun Automotive interior parts such as visor brackets, various motor housings, roof rails, fenders, garnishes, bumpers, door mirror stays, spoilers, hood louvers, wheel covers, wheel caps, grill apron cover frames, lamp reflectors, lamp bezels, door handles, etc. Automotive exterior parts, wire harness connectors, SMJ connectors, PCB connectors, door grommet connectors, various automotive connectors, gears, screws, springs, bearings, levers, key stems, cams, ratchets, rollers, water supply parts, toy parts, fans, Tegs, pipes, cleaning jigs, motor parts, microscopes, binoculars, cameras, watches and other mechanical parts, multi-films, tunnel films, bird protection sheets, vegetation protection nonwoven fabrics, growth Pots, vegetation piles, seed tape, germination sheets, house lining sheets, farm-bi fasteners, slow-release fertilizers, root-proof sheets, garden nets, insect nets, young tree nets, printed laminates, fertilizer bags, Agricultural materials such as sample bags, sandbags, beast damage prevention nets, lures, windbreak nets, sanitary products such as disposable diapers, sanitary wrapping materials, cotton swabs, towels, and toilet seat wipes, non-woven fabric for medical use (stitching material reinforcement, adhesion prevention film) , Prosthetic repair material), wound dressing material, wound tape bandage, sticker material base fabric, surgical suture, fracture reinforcement, medical film and other medical supplies, calendar, stationery, clothing, food packaging film, Containers and tableware such as trays, blisters, knives, forks, spoons, tubes, plastic cans, pouches, containers, tanks, baskets, hot fill containers, containers for microwave oven cooking cosmetics Container, wrap, foaming buffer, paper lami, shampoo bottle, beverage bottle, cup, candy packaging, shrink label, lid material, envelope with window, fruit basket, hand cut tape, easy peel packaging, egg pack, HDD packaging , Compost bags, recording media packaging, shopping bags, containers and packaging such as wrapping films for electrical and electronic parts, natural fiber composites, polo shirts, T-shirts, inners, uniforms, sweaters, socks, ties and other clothing, curtains Interior materials such as chairs, carpets, tablecloths, futons, wallpaper, furoshiki, carrier tapes, print laminates, thermal stencil printing films, release films, porous films, container bags, credit cards, cash cards, ID card, IC card, paper, leather, Hot melt binder such as non-woven fabric, magnetic material, zinc sulfide, powder binder such as electrode material, optical element, conductive embossed tape, IC tray, golf tee, garbage bag, plastic bag, various nets, toothbrush, stationery, draining net , Body towel, hand towel, tea pack, drainage filter, clear file, coat agent, adhesive, bag, chair, table, cooler box, kumade, hose reel, planter, hose nozzle, dining table, desk surface, furniture panel Useful as kitchen cabinets, pen caps, gas lighters, etc..
      [0140]
【Example】
  EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention further in detail, these do not limit this invention.
      [0141]
  [Examples 1-6, Comparative Examples 1-3]
  Poly-L lactic acid resin having a D-form content of 2% and a weight average molecular weight of 170,000 in terms of PMMA, waste paper powder obtained by pulverizing newspaper, wood powder having a particle size of 200 mesh or less (14010 made by American Wood Fiber), fiber A kenaf fiber having a length of 1 to 10 mm and various crystallization accelerators shown in Table 1 were mixed at a ratio shown in Table 1, respectively, and a 30 mm diameter twin-screw extruder was used at a temperature of 190 ° C. and a rotation speed of 100 rpm. Melt kneading was performed to obtain a resin composition.
      [0142]
  The obtained resin composition was injection-molded at a cylinder temperature of 190 ° C. and a mold temperature of 90 ° C. to obtain an ASTM test piece having a thickness of 3 mm. In addition, when taking out a test piece from a metal mold | die, injection molding was performed by making the shortest time when the solidified molded product without a deformation | transformation is obtained into molding cycle time.
      [0143]
  Using the test piece obtained above, a tensile test was performed according to ASTM method D638, and a deflection temperature under load (load 0.45 MPa) was measured according to ASTM method D648. Moreover, the test piece was heat-processed at 140 degreeC for 1 hour, and the presence or absence of the bleed-out of the test piece surface was observed visually.
      [0144]
  Moreover, the crystallization temperature (Tcc), the crystallization enthalpy (ΔHcc), and the crystal melting enthalpy (ΔHm) at the time of temperature rise derived from the polylactic acid resin of the obtained molded product were measured. The measurement method was as follows: DSC7 manufactured by PerkinElmer, 10 mg sample, 1 stRUN under nitrogen atmosphere, heated from 30 ° C. to 200 ° C. at a heating rate of 20 ° C./min, and held at 200 ° C. for 5 minutes. The temperature is decreased from 200 ° C. to 30 ° C. at a temperature decrease rate of 20 ° C./min, held at 30 ° C. for 1 minute, and further increased to 30 ° C. to 200 ° C. at a temperature increase rate of 20 ° C./min as 2ndRUN. Tcc and ΔHcc of the polylactic acid resin observed at the time of warming, and ΔHm of the polylactic acid resin observed at the time of increasing the temperature of 2ndRUN were obtained, and the relative crystallinity [{(ΔHm−ΔHcc) / ΔHm} × 100 was obtained from the obtained value. ] Was requested.
      [0145]
  These results are shown in Table 1.
      [0146]
[Table 1]
Figure 2005002174
      [0147]
  From the results in Table 1, it can be seen that the resin composition of the present invention is excellent in moldability, mechanical properties, heat resistance and bleed-out resistance.
      [0184]
【The invention's effect】
  As described above, the resin composition of the present invention is excellent in moldability, mechanical properties, heat resistance, and the like, and a molded product obtained from this resin composition takes advantage of the above-mentioned properties to provide electric / electronic parts. It can be used for various purposes such as building members, civil engineering members, agricultural materials, automobile parts and daily necessities.

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