JP2004337400A - 薬剤投与キット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】血管内に留置可能な第1の血管閉塞手段を有する動脈用の血管カテーテルと、血管内に留置可能な第2の血管閉塞手段を有する静脈用の血管カテーテルと、前記動脈用の血管カテーテルまたは前記静脈用の血管カテーテルのうち、少なくとも一方に接続可能な治療用薬剤を注入する手段と、前記動脈用の血管カテーテルまたは前記静脈用の血管カテーテルのうち、少なくとも一方と接続可能な、液体注入により血管内を加圧する手段と、を有し、標的組織の動脈と静脈とを閉塞し、これにより閉塞された該標的組織内に治療用薬剤を注入して、該標的組織を加圧するのに使用される薬剤投与キット。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体内の組織に治療用薬剤を投与する薬剤投与キットに関する。より具体的には、ウイルスベクターを使用することなしに、組織の細胞内に遺伝子を導入するのに使用される治療用薬剤を生体内の組織に投与する薬剤投与キットに関する。
【0002】
【従来の技術】
1990年頃から米国において、体内の細胞に遺伝子を導入してガン等の病気を治療する遺伝子治療が提唱され始めた。遺伝子治療では、導入を意図する遺伝子を目的の細胞内に効率よく導入することがもっとも重要である。細胞内に遺伝子を導入する方法は、ウイルスベクターを使用するもの(例えば、非特許文献1参照)と、ウイルスベクターを使用しないもの(例えば、特許文献1、特許文献2参照)の2種類に大別される。
【0003】
ウイルスベクターを使う方法は、最近までもっとも広く用いられていた。これは調製の簡便さ、導入効率の高さ、安全性等の観点からもっとも扱いやすいと考えられていたからである。細胞内への遺伝子の導入効率はウイルスベクターを使用しない他の方法に比べて格段に高く、効率という点ではもっとも優れていた。
【0004】
ウイルスベクターを使用しない方法の代表例としては、化学合成した脂質を用いるリポソーム法が挙げられる。この方法は、安全性が高く、特にex vivoでの導入効率は非常に高いものが開発されている。リポソーム法で使用する導入媒体は、安価に合成できることから、大量調製に優れた導入手段と考えられる。
また、筋肉の場合に限り、プラスミド、すなわち遺伝子自体を直接注入する方法も行われている。特に心臓での血管新生では臨床的な効果があったと報告されている。
【0005】
しかしながら、ウイルスベクターを用いた遺伝子導入方法は、安全性に問題があり、致死性の重篤な副作用を伴うおそれがあるため、現在新たなプロトコールは認められていない。また、ウイルスを用いない遺伝子導入方法は、いずれもex vivoでの導入効率は非常に高いが、in vivoでは導入効率が不十分で、細胞における遺伝子発現量が少なく治療効果も限定的であるといった問題点を有している。特にプラスミドのみを用いる方法は安全性が極めて高いものの、細胞内への導入効率が低く実用化は困難と考えられている。
【0006】
【特許文献1】
米国特許第4,897,355号明細書
【特許文献2】
米国特許第5,334,761号明細書
【非特許文献1】
ヘイキラ,ピー(Heikkila P.)等、(英国)、ジェネ セラピー(Gene Therapy)、1996年、第3巻、p.21−27
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上、従来技術の問題点を鑑みて、本発明は、標的組織に治療用薬剤をin vivoで安全かつ効率よく投与することができる薬剤投与キットを提供することを目的とする。より具体的には、本発明は、遺伝子を標的組織内の細胞にinvivoで安全に、かつ効率よく導入することができ、該細胞で広範囲に遺伝子を発現させることができる薬剤投与キットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、血管内に留置可能な第1の血管閉塞手段を有する動脈用の血管カテーテルと、血管内に留置可能な第2の血管閉塞手段を有する静脈用の血管カテーテルと、前記動脈用の血管カテーテルまたは前記静脈用の血管カテーテルのうち、少なくとも一方に接続可能な治療用薬剤を注入する手段と、前記動脈用の血管カテーテルまたは前記静脈用の血管カテーテルのうち、少なくとも一方と接続可能な、液体注入により血管内を加圧する手段と、を有し、標的組織の動脈と静脈とを閉塞し、これにより閉塞された該標的組織内に治療用薬剤を注入して、該標的組織を加圧するのに使用される薬剤投与キットを提供する。
【0009】
本発明の薬剤投与キットにおいて、前記第1および第2の血管閉塞手段は、バルーンであることが好ましい。
本発明の薬剤投与キットにおいて、前記治療用薬剤を注入する手段と、前記血管内を加圧する手段と、が1つの手段で構成されるいてもよい。
【0010】
本発明の薬剤投与キットにおいて、前記液体は、治療用薬剤、生理用食塩水、リンゲル液、輸液またはこれらの混合物であることが好ましい。
【0011】
本発明の薬剤投与キットにおいて、前記治療用薬剤は、核酸、ポリヌクレオチド、遺伝子およびその類似体、リポソームもしくはポリマー等の合成ベクターと遺伝子との複合体からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。但し、図面は例示を目的とするものであり、本発明は図示した形態に限定されない。
【0013】
本発明の薬剤投与キットは、標的組織の動脈を閉塞するのに使用される動脈用の血管カテーテルと、標的組織の静脈を閉塞するのに使用される静脈用の血管カテーテルと、を含む。これら動脈用の血管カテーテルおよび静脈用の血管カテーテルは、それぞれ血管内に留置可能な血管閉塞手段を有する。ここで、血管閉塞手段とは、血管内の所望の部位に留置され、該血管を内部から閉塞する手段である。このような血管閉塞手段としては、血管閉塞する目的で広く使用されており、留置した部位に損傷を生じさせず、かつ使用後は収縮させて容易に除去できることからバルーンが好ましい。
血管カテーテルおよびバルーンは、公知のものから広く選択することができ、標的組織の部位および閉塞される血管の径に応じて、所望なものを選択すればよい。
【0014】
本発明の薬剤投与キットは、動脈用の血管カテーテルおよび静脈用の血管カテーテルのうち、少なくとも一方と接続可能な治療用薬剤を注入する手段(薬剤注入手段)を有する。薬剤注入手段は、治療用薬剤を収容可能であり、動脈用の血管カテーテルまたは静脈用の血管カテーテルに接続することで、収容された治療用薬剤を、血管カテーテルのルーメンを介して、所望量および所望の注入速度で動脈または静脈に注入することができる。薬剤注入手段の具体例としては例えば、カテーテル用シリンジが挙げられる。薬剤注入手段は、治療用薬剤の注入量および注入速度を制御する手段を有してもよく、むしろ好ましい。このような制御手段の具体例としては、例えばシリンジポンプが挙げられる。これらカテーテル用シリンジおよびシリンジポンプは、公知のものから広く選択することができ、注入される治療用薬剤の量および注入速度に応じて、所望なものを適宜選択すればよい。
【0015】
本発明の薬剤投与キットは、動脈用の血管カテーテルおよび静脈用の血管カテーテルのうち、少なくとも一方と接続可能な、血管内を加圧する手段(加圧手段)を有する。該加圧手段は、血管内に液体を注入することで、血管内を加圧するものであり、機能的には上記した薬剤注入手段と類似している。より好ましくは、上記した薬剤注入手段と、加圧手段と、が1つの手段として構成されている。すなわち、薬剤注入手段で、標的組織内の血液を治療用薬剤で実質的に置換した後、該標的組織の血流を遮断した状態で、さらに治療用薬剤を注入することで該標的組織を内部から加圧することが好ましい。このような構成であれば、キットの構成が簡素であり、かつ操作時の工程数も少なくてすむ。
【0016】
次に本発明の薬剤投与キットの使用方法の一例について説明する。図1は、本発明の薬剤投与キットの使用方法を説明するための概念図であり、腎臓(左腎)を標的組織とした使用例を示している。
図1において、まず標的組織の動脈または静脈のうちいずれか一方を、血管カテーテルにより、所望の位置に血管閉塞手段を留置して閉塞させる。図1では、この目的のため、腎臓1の腎動脈11に動脈用バルーンカテーテル3が挿入され、腎静脈12に静脈用バルーンカテーテル4が挿入されている。
【0017】
続いて、動脈用バルーンカテーテル3または静脈用バルーンカテーテル4のうち少なくとも一方のバルーン31、41を通常の方法で膨らませて、腎動脈11または腎静脈12を閉塞させる。図1では、静脈用バルーンカテーテル4のバルーン41を膨らませて腎静脈12を閉塞させている。静脈および動脈のうち、どちらを先に閉塞させるのかは、治療用薬剤をいずれの側に注入させるかに応じて選択する。図1の例では、治療用薬剤を腎静脈12に注入するため、腎静脈12を先に閉塞させている。一方、標的組織が筋肉組織である場合、通常の薬剤投与、すなわち血流を遮断せずに治療用薬剤を投与した研究例で、動脈側から薬剤を投与したほうが好ましいことが報告されているため、動脈を先に閉塞させることが好ましいと考えられる。
【0018】
図1の例では、静脈用バルーンカテーテル4に、治療用薬剤を注入する手段(以下、「薬剤注入手段」とする。)5が接続されている。図1において、薬剤注入手段5は、カテーテル用のシリンジである。バルーン41で腎静脈12を閉塞させた後、薬剤注入手段5のプランジャ51を操作することで、外筒50中の治療用薬剤が静脈用バルーンカテーテル4のルーメンを介して腎静脈12内に注入される。腎静脈12はバルーン41で閉塞されているため、治療用薬剤は腎静脈12から腎臓1内に運ばれ、さらに腎動脈11へと運ばれる。このようにして、標的組織内、すなわち腎臓1内の血液が実質的に治療用薬剤で置換される。
【0019】
腎臓1内の血液が治療用薬剤で置換された後、動脈用バルーンカテーテル3のバルーン31を膨らませて腎動脈を閉塞させる。これにより、該標的組織、すなわち腎臓1内の血流が遮断される。この時点で標的組織、すなわち腎臓1内は実質的に治療用薬剤で満たされている。本発明の方法では、この状態からさらに好適な量の治療用薬剤を注入させて、標的組織、すなわち腎臓1を内部から加圧する。
ここで該標的組織の加圧目的で注入する治療用薬剤の量は、該標的組織を十分に加圧させるのに十分な量であり、好ましくは該標的組織の体積に対して、該体積の10〜150%に相当する量であり、より好ましくは該体積の20〜100%に相当する量であり、さらに好ましくは該体積の40〜80%に相当する量である。
【0020】
但し、上記の加圧は、該標的組織を治療用薬剤で満たした後で、該標的組織を内部から十分に加圧することができればよく、例えば、該標的組織内の血液を治療用薬剤で置換して、該標的組織の血流を遮断した後、薬剤注入手段5、またはこれに類似した手段を用いて生体適合性を有する他の液体、具体的には生理食塩水等を該標的組織に注入して、該標的組織を内部から加圧してもよい。
【0021】
ここで、該標的組織内の血液を治療用薬剤で置換するために治療用薬剤を注入する操作と、その後該標的組織を加圧する目的で治療用薬剤または他の液体を注入する操作は全く独立した操作であってもよく、例えば図1の例で、静脈用バルーンカテーテル4に接続された薬剤注入手段5から治療用薬剤を注入して該標的組織内の血液を治療用薬剤で置換して、動脈用バルーンカテーテル3のバルーン31を膨らませて該標的組織の血流を遮断した後、動脈用バルーンカテーテル3に薬剤注入手段5を同様の手段を接続して、該手段を用いて腎動脈11に生体適合性を有する液体を注入して該標的組織を加圧してもよい。
【0022】
このようにして、該標的組織が加圧された状態で所望時間保持した後、バルーン31、41を収縮させて該標的組織の血流を再開させる。該標的組織を加圧された状態で保持する時間は、治療用薬剤の投与による効果を十分に発揮させ、かつ血流が遮断させることによって組織にダメージが生じさせない範囲であり、標的組織の種類や、標的組織の範囲(標的組織が腎臓のような臓器である場合に、臓器全体に対して投与するのか、それとも臓器一部に対して投与するのか)によっても異なるが、通常は2分間以内、好ましくは1分間以内、より好ましくは30秒間以内である。
【0023】
従って、上記した該標的組織の加圧も短時間で実施することが好ましい。具体的には、上記した該標的組織への治療用薬剤の注入は、1分間以内で実施することが好ましく、30秒間以内で実施することがより好ましい。加圧を短時間で実施すれば、注入する液体量が同一であっても、長時間かけて液体を注入した場合に比べて該標的組織を加圧する効果に優れている。
【0024】
本発明の薬剤投与キットにより、標的組織に投与される治療用薬剤は、治療または予防目的で投与される薬剤を広く含み、投与される対象によって選択される。このような薬剤としては、具体的には例えば、抗生物質、ビタミン剤(総合ビタミン剤)、各種アミノ酸、ヘパリンのような抗血栓剤、インシュリン、抗腫瘍剤、鎮痛剤、強心剤、静注麻酔剤、抗パーキンソン剤、潰瘍治療剤、副腎皮質ホルモン剤、不整脈用剤、補正用電解質、抗ウイルス剤、免疫賦活剤、遺伝子治療用の薬剤等が例示される。
【0025】
これらの中でも、遺伝子治療用の薬剤、より具体的には、ウイルスベクターを使用することなしに、標的組織内の細胞に遺伝子を導入するのに使用される遺伝子治療用の薬剤が好ましい。
このような遺伝子治療用の薬剤としては、具体的には例えば、核酸、ポリヌクレオチド、プラスミドを含む遺伝子およびその類似体、リポソームもしくはポリマー等の合成ベクターと遺伝子との複合体等が挙げられる。
【0026】
これらの遺伝子治療用薬剤を用いてウイルスベクターを使用することなしに、細胞内に遺伝子を導入する方法は、ウイルスベクターを使用しないため安全であるが、in vivoでの導入効率が低い。
本発明の薬剤投与キットを使用すれば、標的組織内の血液を治療用薬剤で置換し、該標的組織の血流を遮断した状態で、該標的組織を内部から加圧することにより、これら遺伝子治療用薬剤を用いて標的組織内の細胞に遺伝子を導入させる際の導入効率が改善される。
【0027】
上記例示した遺伝子治療用薬剤の中でも、哺乳動物発現用ベクターに所望の遺伝子を組み込んだプラスミドが好ましい。プラスミドに所望の構造遺伝子を組み込むことでウイルスやリポソーム等の導入ベクターを使用することなしに、該標的組織内の細胞でタンパク質を遺伝子を発現させることができる。上記発現用ベクターとしては、例えばpSVL発現ベクター(ファルマシア)、pSG発現ベクター(特願平6−117506号、特願平6−169238号)、pKCR発現ベクター(K. O’Hare, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 78, 1527, 1981 )、pCAGGS発現ベクター(H. Niwa, et al., Gene, 108, 193, 1991 )等が好ましい。
【0028】
使用する構造遺伝子としては、例えば血管新生活性を持ち閉塞性動脈硬化症の治療に有効と考えられる血管内皮細胞増殖因子(VEGF, vascular endothelial growth factor) 、肝細胞増殖因子(HGF, hepatocyte growth factor) および線維芽細胞増殖因子(FGF, fibroblast growth factor) の遺伝子などがあげられる。閉塞性動脈硬化症は末梢血管の閉塞および狭窄をひき起こし、重篤になると下腿切断が必要となる。このような患者に、上記の血管新生活性を持つ遺伝子を構造遺伝子として組み込んだ哺乳動物細胞発現用プラスミドベクターを筋肉注射し、筋肉細胞でこれらの血管新生活性を持つタンパク質を産生させることで側副血行路の形成を促し治療することができる。また、同様に心筋梗塞についても血管新生活性因子の遺伝子を構造遺伝子として持つ哺乳動物細胞発現用ベクターを心筋に注射することで、側副血行路の形成を促し治療することが可能である。
【0029】
この他の構造遺伝子として、例えば筋ジストロフィーで欠損しているジストロフィンの遺伝子、赤血球系細胞に作用する増血因子であり、腎性貧血に有用であるエリスロポエチンの遺伝子、血友病患者の治療に有効な凝固因子VIII/IX の遺伝子、インシュリン依存性糖尿病患者の治療に有効なインシュリンの遺伝子および様々な線維症において線維化を促進していると考えられているトランスフォーミング増殖因子(TGF−β, transforming growth factor−β)の活性を阻害するデコリンの遺伝子などを使用することができる。この他に、レポーター遺伝子、例えばβ−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ等の遺伝子も使用することが可能である。さらに、ウイルス、細菌等の感染性病原微生物の構成タンパク質の遺伝子を構造遺伝子として用いれば、DNAワクチンとして使用することも可能である。アンチセンスも使用することができ、例えばエクソン欠失によるDuchenne型筋ジストロフィに対してスプライシング促進配列のアンチセンスを用いることにより治療することができる。
【0030】
なお、本発明の薬剤投与キットを用いて治療用薬剤を投与する対象、すなわち標的組織は、図示した腎臓に限定されず、生体内の組織を幅広く選択することができる。例えば、このような組織としては、腎臓のような臓器、他の例として、心臓、肝臓、脳等以外に、筋肉組織をも含む。
【0031】
ここで、閉塞させる動脈および静脈は、標的組織の種類、および該標的組織の範囲、すなわち標的組織が腎臓のような臓器である場合に、臓器全体に対して投与するのか、それとも臓器の一部に対して投与するのかといった点で考慮して適宜選択することができる。
例えば、図1に示した例のように標的組織が腎臓(左腎)1のような臓器であって、該臓器全体に治療用薬剤を投与する場合、臓器を支配する葉脈管をなす動脈(腎動脈)11および静脈(腎静脈)12を閉塞させる。臓器のうち特定の部位に対してのみ治療用薬剤を投与する場合、該特定の部位との関係で閉塞させる動脈および静脈を選択する。
【0032】
臓器によっては、葉脈管をなす動脈または静脈が複数存在する場合がある。例えば、心臓を例に挙げると、葉脈管をなす動脈が2本(右冠状動脈、左冠状動脈)存在する。したがって、標的組織が心臓である場合、心臓全体に対して治療用薬剤を投与する場合、右冠状動脈および左冠状動脈の両方を閉塞させる。一方、これら2つの冠状動脈のうち、いずれか一方にのみ支配される部位に対して治療用薬剤を投与する場合、対象となる冠状動脈のみを閉塞させる。
【0033】
本発明の薬剤投与キットを使用すれば、標的組織内の血液を治療用薬剤で実質的に置換した後、該標的組織の血流を遮断して、さらに該標的組織を内部から加圧するため、標的組織に対して治療用薬剤を効果的に投与することがすることができる。特に、治療用薬剤が、ウイルスベクターを使用することなく、標的組織内の細胞に所望の遺伝子を導入する目的で使用される遺伝治療用薬剤である場合、安全に、かつ高い導入効率で細胞内に遺伝子を導入することができ、該細胞で遺伝子を発現させることができる。特に、in vivoでの細胞への導入効率が低いことが広く知られているプラスミドを、非常に高い導入効率で細胞に導入することができる。
【0034】
本発明の薬剤投与キットを使用した場合、標的組織の血流を遮断するのに、手術のような侵襲的な手段によらず、経管的手段である血管用カテーテルを用いるため、低侵襲である。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により本発明の方法をさらに説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
遺伝子
遺伝子としてプラスミドpCAGGS−Lucを用いた。このプラスミドは、サイトメガロウイルスのエンハンサーとニワトリβ−アクチン/ウサギβ−グロビンの下流にレポーター遺伝子であるルシフェラーゼを組み込んだものである。なお、投与に際しては、上記プラスミド10mgをリンゲル液(生理食塩水)30mlに溶解させた遺伝子製剤として使用した。
投与対象
遺伝子製剤の投与対象には、日本医科学動物資材研究所より購入した実験用ビーグル犬(体重10kg)を用いた。
【0036】
投与方法
X線観察下で、下腿動脈からバルーンカテーテル(動脈用カテーテル)を腎動脈に挿入して、腎動脈中にバルーンを留置した。同様に下腿静脈からバルーンカテーテル(静脈用カテーテル)を腎静脈に挿入して、腎静脈中にバルーンを留置した。
静脈用カテーテルのバルーンを膨らませて腎静脈を閉塞した後、静脈用カテーテルのルーメンを介して遺伝子製剤を10ml投与して、腎臓内の血液を遺伝子製剤で実質的に置換した。
直ちに、動脈用カテーテルのバルーンを膨らませて腎動脈を閉塞させて、腎臓への血流を遮断し、静脈用カテーテルのルーメンを介して、さらに遺伝子製剤を20ml追加投与して、腎臓の血管内を加圧した。本実施例における標的組織である腎臓の体積は約40mlであるため、該腎臓の体積の50%相当量の遺伝子製剤が加圧目的で投与されたことになる。
この状態で30秒間保持した後、動脈用カテーテルおよび静脈用カテーテルのバルーンを収縮させて、腎臓の血流を再開させるとともに、動脈用カテーテルおよび静脈用カテーテルを腎臓から抜き取った。
【0037】
発現タンパク検出方法
投与48時間後にビーグル犬を解剖し腎臓を取り出した。腎臓は適当な大きさにミンスした後、ピッカジーン細胞抽出液(東洋インキ社製)に浸漬し、ポリトロンを用いて組織抽出液を作成した。組織抽出液に含まれるルシフェレラーゼの量は、ピッカジーン・ルシフェラーゼ・アッセイシステム(東洋インキ社製)により測定した。結果を表1に示した。
また、腎動脈および腎静脈のいずれも遮断せずに遺伝子製剤を投与した場合(比較例1)、および腎静脈のみをバルーンで遮断して遺伝子製剤を投与した場合(比較例2)についても同様にルシフェラーゼの量を測定した。これらの結果を表1に示した。
【0038】
表 1
【0039】
結果
表1に示すとおり、血流を遮断しないで腎静脈から遺伝子製剤を投与した比較例1では、腎臓でのルシフェラーゼの発現はまったく観察されなかった。また腎静脈のみ遮断して遺伝子製剤を投与した比較例2では、腎臓でのルシフェラーゼの発現は観察されたものの、発現量は非常に少なかった。これに対して遺伝子製剤の投与後、腎動脈および腎静脈の両方を遮断して、腎臓の血管内を加圧した実施例1では腎臓でのルシフェラーゼの発現量が著しく増加した。
【0040】
(実施例2)
遺伝子をエリスロポエチンをコードするプラスミドpCAGGS−EPOに変更して、実施例1と同様の方法で遺伝子製剤を投与して、血液中のエリスロポエチンの濃度を測定した。なお、測定は、EIA法により行った。また、腎動脈および腎静脈のいずれも遮断せずに遺伝子製剤を投与した場合(比較例3)および遺伝子製剤を投与しなかった場合(比較例4)についても同様に、血液中のエリスロポエチンの濃度を測定した。これらの結果を表2に示した。
【0041】
表 2
【0042】
結果
表2に示すとおり、血流を遮断しないで腎静脈から遺伝子製剤を投与した比較例3での、血液中のエリスロポエチンの濃度は、遺伝子を投与しなかった比較例4と同等の値であることから、遺伝子の発現がほとんどなかったことが明らかになった。これに対して遺伝子製剤の投与後、腎動脈および腎静脈の両方を遮断し、さらに遺伝子製剤を追加投与して腎臓の血管内を加圧した実施例2では、血液中のエリスロポエチンの濃度が著しく増加した。
【0043】
【発明の効果】
本発明の薬剤投与キットによれば、標的組織に治療用薬剤をin vivoで安全かつ効率よく投与することができる。特に、治療用薬剤がウイルスベクターを使用することなく、標的組織内の細胞に所望の遺伝子を導入する目的で使用される遺伝治療用薬剤である場合、安全に、かつ高い導入効率で細胞内に遺伝子を導入することができ、該細胞で所望の遺伝子を発現させることができる。特に、in vivoでの細胞への導入効率が低いことが広く知られているプラスミドを、非常に高い導入効率で細胞に導入することができる。
また、本発明の治療用薬剤投与キットは、標的組織内に治療薬剤を投与した後、該標的組織の血流を遮断した状態で、該標的組織を内部から加圧する手順を低侵襲の手段で実施することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薬剤投与キットの使用方法を説明するための図であり、腎臓を標的組織とした使用例を示している。
【符号の説明】
1:腎臓(左腎)
11:腎動脈
12:腎静脈
3:動脈用カテーテル
31:バルーン
4:静脈用カテーテル
41:バルーン
5:薬剤注入手段(シリンジ)
50:外筒
51:プランジャ
Claims (5)
- 血管内に留置可能な第1の血管閉塞手段を有する動脈用の血管カテーテルと、
血管内に留置可能な第2の血管閉塞手段を有する静脈用の血管カテーテルと、
前記動脈用の血管カテーテルまたは前記静脈用の血管カテーテルのうち、少なくとも一方に接続可能な治療用薬剤を注入する手段と、
前記動脈用の血管カテーテルまたは前記静脈用の血管カテーテルのうち、少なくとも一方と接続可能な、液体注入により血管内を加圧する手段と、を有し、
標的組織の動脈と静脈とを閉塞し、これにより閉塞された該標的組織内に治療用薬剤を注入して、該標的組織を加圧するのに使用される薬剤投与キット。 - 前記第1および第2の血管閉塞手段が、バルーンである請求項1に記載の薬剤投与キット。
- 前記治療用薬剤を注入する手段と、前記血管内を加圧する手段と、が1つの手段で構成される請求項1または2に記載の薬剤投与キット。
- 前記液体が、治療用薬剤、生理用食塩水、リンゲル液、輸液またはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の薬剤投与キット。
- 前記治療用薬剤は、核酸、ポリヌクレオチド、遺伝子およびその類似体、リポソームもしくはポリマー等の合成ベクターと遺伝子との複合体からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の薬剤投与キット。
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