JP2004330624A - Inkjet recording head and method of inkjet color recording using the same - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数色のインクなどの複数の異なる種類の液体を、紙などの被記録媒体に付与する液体吐出記録ヘッドに関し、特に染料インクによる印字と顔料インクによる印字さらにはその両方を同時に印字するための液体記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント装置、特にインクジェット方式のプリント装置に於いては近年カラープリントにおいて染料インク、顔料インクをなどによる記録がなされるようになってきた。染料インクはインクジェット記録装置においては色剤がインクの主成分である液体に溶解するため記録装置のノズルに目詰まりを起こしにくい、記録媒体上での発色に優れているなどの理由により早くから商品化されている。しかしながら、光、オゾンなどにより比較的短期間に褪色する欠点がある。近年、インクジェット記録技術の格段の進歩によりその画質がいわゆる銀塩写真に匹敵するまでになってきた。一方で、顔料分散技術の進歩により顔料インクのインクジェット技術への適用も始まり目詰まりなどの問題も解決しつつある。顔料インクは光、オゾンなどに対する抵抗力が大きく褪色するまでの期間が染料に比較して格段に長い。そのため画像堅牢性に優れている。しかしながら発色に関して言えば、染料に比較して鮮やかさにかけるという欠点があった。しかしながら近年の微少液滴の形成技術の進歩により写真とほぼ同じと考えても差し支えないほどの画質が形成出来るようになってきた。染料の画像が良いか、顔料の画像が良いかは、好みの問題といえるほどに進歩したと言うことが出来る。保存性の点から言えば顔料インクが圧倒的に勝るが、画像の美しさといえば染料インクが勝るというのも否定できない事実である。美しくなければ写真と言えないのか、保存が出来なければ写真と言えないのか議論のあるところである。この選択は画像の使用目的より一概にどちらが良いかはむしろ使用者の選択に任せるべきであると考えられる。ところがこれまでのところの印字装置はほとんどが染料を用いたインクを使用してきた。しかし近年、顔料インクを搭載可能な印刷装置も発売されるに至った。しかしこれらの印字装置は専用の印刷装置でありその両方を一つの装置で実現するにはインクカートリッジあるいはヘッドも含めて交換して行うほかなかった。また近年では顔料インクと染料インクとを同時に搭載して印字する印字装置は商品化されてもいる。しかしながらこれらの製品はいずれも黒色で文字を印字する事が目的であり、文字ではない、いわゆる画像情報のカラー印字は染料によっている。さらにこれらの黒文字と画像とをくっきりと対比するために様々な工夫がなされている。特開平11−1647など多数ある。また特開2001−63029などにも染料インクと顔料インクとを印字する事を目的とした工夫がなされている。しかしこのヘッドではノズルの色並び順がどちらのインクについても同じ並び方をしており、往復印字についての考慮がなされていない。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような状況に鑑み染料インク、顔料インクをユーザーが選択して使える様に工夫したものであり、さらにこのどちらでもかまわない場合にはこの両方のインクを用いることにより印字の時間短縮を実現したものである。上述の課題を解決するために、本発明の液体吐出記録ヘッドは、被記録媒体に対して双方向に走査しつつ走査方向とは異なる方向に配列した3列の吐出口列からそれぞれイエロー、マゼンタ、シアンの色剤を含む液体を噴射する第1の吐出口列群と前記吐出口列群と吐出口列並びに対して線対称に各色の吐出口列が同一基板上に配置してなる第2の吐出口列群からなるヘッドを構成し、一方の吐出口列群のインクの色剤が染料からなり、他方の吐出口列群のインクの色剤が顔料からなることを特徴とすることにより一方向のみに印字する際には染料インクのみの発色の良い画像を印字を行い逆方向の身に走査する際には顔料インクのみの印字を行うことで堅牢性の高い画像を印字する。堅牢性、発色の良さを格段に求めなけれは双方向印字を行うことにより染料インクと顔料インクとを半々に用いて高速印字を行い、従来の顔料インクのみによる画像より発色がよく、また同時に従来の染料インクのみによる画像よりも堅牢性の良い画像を得ることが出来る。
【0004】
また、例えば黒色のインクを吐出するための吐出口列または吐出口列群は、前記第1及び前記第2の吐出口列群とは別に設けられていても良い。
【0005】
なお、エネルギ発生素子群を有する基板としてはシリコンが望ましく、液体を供給するための貫通穴を異方性エッチングにより形成する際には、面方位が<100>、あるいは<110>であることがより望ましい。また、オリフィスプレートは感光性エポキシ樹脂により形成されていることで、上述の高密度な吐出口列群を高精度かつ容易に形成することが出来る。
【0006】
なお、本明細書中において、「被記録媒体」とは、一般的なプリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板等、インクを受容可能なものを意味する。
【0007】
また、「インク」とは、プリント媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成またはプリント媒体の加工に供され得る液体を意味する。さらに、「画素領域」とは、1または複数のインクが付与されることにより1次色または2次色を表現する最小の領域を意味し、ピクセルに限らずスーパーピクセルやサブピクセルを含む。また、画素領域を完成するのに要する走査の回数は1回に限定されず、複数回でも良い。さらに、「プロセスカラー」とは、2次色を含み、3色以上のインクをプリント媒体上で混合させて発色させた色を意味する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の記録ヘッドの要部を模式的に示す説明図であり、(a)は上からみた模式図、(b)は吐出口の配置を説明するための説明図、(c)は断面図である。図1(c)に示すように、本実施形態の記録ヘッド300はエネルギー変換素子としての発熱抵素子5を含む基板7と、吐出口1を形成するオリフィスプレート6とを備えている。
【0010】
基板7は、本実施例では面方位<100>のシリコン単結晶で形成され、疎の上面(オリフィスプレート6との接続面)には、図1(a)に示すように発熱抵素子5、この発熱抵抗素子を駆動するための駆動トランジスタ等からなる駆動回路3、後述の配線板と接続するためのコンタクトパッド9、駆動回路3とコンタクトパッド9とを接続する配線8等が半導体プロセスを用いて形成されている。また、基板には上述の駆動回路3、発熱抵抗素子5、配線8、コンタクトパッド9を除いた領域に、異方性エッチングにより形成された貫通口が6つ設けられ、それぞれ後述する吐出口列21〜23,31〜33に液体を提供するためのインク供給口2,2aを形成している。なお、図1(a)は基板7に対して略透明なオリフィスプレート6を載せた状態を模式的に表しており、上述のインク供給口は省略して描かれている。
【0011】
この基板上に設けられるオリフィスプレート6は、本実施例では感光性エポキシ樹脂で形成され、例えば特開昭62−264957号公報などに記載されるような工程により、前述の発熱抵抗素子5に対応して、吐出口1及び液流路10が形成されている。ここで、前述の異方性エッチングを特開平9−11479号公報に記載されているように、シリコン基板上に酸化シリコン膜あるいは窒化シリコン膜を形成した後、貫通口及び吐出口と液流路とを備えたオリフィスプレートを形成し、インク供給口部の酸化シリコン膜あるいは窒化シリコン膜を除去することは、安価で精密なインクジェットヘッドを作成することが出来るので望ましい。いずれにせよすべての吐出口列がそれぞれの吐出口群と共に同一基板上に配置されており、これまで述べてきたプロセスにより形成されているため位置あわせの精度を極めて高くとることが出来る。
【0012】
このような基板7及びオリフィスプレート6とを有する記録ヘッド300は、電気熱変換体5によって印加される熱エネルギーによる膜沸騰により生じる気泡の圧力を利用して、吐出口1よりインク等の液体を吐出して記録を行うものである。記録ヘッド300は、図2(a)に示すように上述のインク供給口と連通するインク流路形成部材12に固定され、コンタクトパッドを配線板13と接続することで、この配線板に設けられた電気的接続部11が後述する記録装置の電気接続部と接続した際に、駆動信号などを記録装置から受け取ることができる。図2(b)は本発明の記録ヘッド300を備えた記録ヘッドカートリッジ100の一例を示す斜視図であり、この記録ヘッドカートリッジには、図2(c)に示すように、上述したインク流路形成部材にインクを供給するためのインクタンク200(200Y,200M,200C,200PY,200PM,200PC)を保持するためのタンクホルダ150を備えている。ここでY,M,Cはそれぞれ色剤が染料からなるイエローインク、マゼンタインク、シアンインクを意味し、PY,PM,PCはそれぞれ色剤が顔料からなるイエローインク、マゼンタインク、シアンインクを意味する。
【0013】
ここで、本実施形態の記録ヘッドにおいては、吐出口1は複数設けられ、それらが所定のピッチで配設されることで、互いに略平行な吐出口列21〜23,31〜33を形成している。ここで、図1(a)において、吐出口列21〜23のそれぞれ図面上からi番目の吐出口は、図1(a)に示す矢印方向に対して一致している。このように、この記録ヘッドが後述する記録装置等に搭載されて走査されるときの走査方向に対して、本実施形態の吐出口列21〜23は、それぞれ対応する吐出口が一致するように配列されており、第1の吐出口列群20が形成されている。吐出口列31〜33についても吐出口列21〜23と同様に配列されており、吐出口列31〜33によって第1の吐出口群20に隣接するように第2の吐出口列群30が形成されている。
【0014】
本実施形態では、これら2つの吐出口列群による6つの吐出口列について、最も外側の吐出口列23,33ではシアン(C,PC)を、吐出口列22,32ではマゼンタ(M,PM)を、最も内側の互いに隣接する吐出口列21,31ではイエロー(Y,PY)を吐出するものである。そのため、前述のインク供給口2a、10aにはイエローインクが、インク供給口2a,10aに隣接する2つのインク供給口にはマゼンタインクが、最も外側の2つのインク供給口には、シアンインクが、それぞれ前述のインクタンク200Y,200M,200C,200PY,200PM,200PCから供給されている。
【0015】
本実施例では、1つの発熱抵抗体5の大きさは30μm×30μm、吐出口、駆動回路及び配線の幅(図1(a)のa参照)が1.2mm、インク供給口2の基板上面の幅(図1(c)のb参照)が0.2mmであり、基板サイズは1.2×6+0.2×6=8.4mmとすることができる。基板のサイズを小さくすることは、記録ヘッドの転送データを保持するためのメモリも基板サイズに比例してその容量を小さくすることができるという利点もある。
【0016】
更に、本実施形態では、図1(a)及び図1(b)より明らかなように、第1の吐出口列群20と、第2の吐出口列群30とは、それぞれの吐出口群を形成する吐出口列21〜23,31〜33の各吐出口が前述した走査方向に対して互いに補完し合うように、吐出口の配列方向にずれて配設されている。図1(b)に示すように、本実施形態では、第1の吐出口列群及び第2の吐出口列群を形成する吐出口列は、いずれも128個の吐出口がt1=t2=約40μm(1/600インチ)のピッチで列をなすことで形成されている。そして、吐出口列21と吐出口列31とでは、その配列が記録ヘッドの副走査方向(本実施例の場合、吐出口列の配列方向に一致する)に対して、ちょうど吐出口配列のピッチの1/2だけずれて(t3=1/2t1=約20μm)配置されている。
【0017】
さてこのようなノズル配列のヘッドを用いた画像形成方法について以下に述べる。以下の例では例えば各ノズルの吐出量が8plであるとする。1画素は、走査方向については1インチあたり600ピクセル、副走査方向については再度主走査方向に1/1200インチ送りとし、単色(C,M,Yのいずれか)を印字する場合に1画素に対して1発の液滴を吐出させる。この時往復印字は行わず必ずインクの重なり方がY,M,Cの順になる。色のこのような重ね方は通常の印刷などと同様である。このようにして染料インクC,M,Yによる画像形成が可能となる。さらにこの構成で主走査方向を逆転させ、第2群の吐出口列からのみインクを噴射するとPC,PM,PYのみのインクでの画像形成が行われることとなる。この場合の印字ではC,M,Yで印字する場合との違いは主走査方向が逆になっただけである。さらに本構成で双方向印字を実施すると往路で染料インクを復路で顔料インクを吐出する事により染料インクと顔料インクとを混合したから画像が構成できる。この場合、往路と復路を印字する場合には紙送りを送らないでよい。なぜなら、第1群のノズル列と第2群のノズル列とはノズル並びが1/1200インチずれており各ノズル列での吐出口並びが1/600インチであるので互いに補完しあい一往復で高解像度の画像を高速度で形成できる。しかも染料の発色性の良さと顔料の光、オゾンに対する堅牢性が改善される。これらのモードはいずれもいわゆるプリンタードライバーと呼ばれる印字装置を制御するホストコンピュータ内に存在しているソフトウェアー上でユーザーが選択する事が可能である。例えば「きれい」、「長持ち」、「早い」などのボタンをマウスでクリックする事で選択出来るようにすれば良い。デフォルトでどの3つのうちのどのモードを使用するかを決めることも可能である。さらにこの時それぞれのモードでの発色の違いに伴う色の補正方法もソフトウェアーの中にそれぞれの場合のカラーテーブルを持たせることにより最良の発色が実現できるように調整することが出来る。もちろん、印字装置内部にすべてのソフトウェアーを搭載しホストコンピューターからは画像データと3つのモードのうちどのモードで印字するかの情報を転送するだけでも同じことが達成できる。また近年の様にデジタルカメラによりフラッシュメモリーなどに記録された画像情報を印字装置が直接読みとり多数ある画像のどれを選択するかと3つのモードのどれを選ぶか、例えば「きれい」、「長持ち」、「早い」などのボタンを押して選択する事により同様のことが実現できる。
【0018】
(第2の実施形態)
図3及び図4は本発明の第2の実施形態の記録ヘッド、及びこの記録ヘッドを搭載する記録ヘッドカートリッジを示す図である。本実施形態では、前述の第1の実施形態と同様の機能を有する個所には同じ図番を付け、その詳細な説明は省略する。図3は記録ヘッドの要部を模式的に示す説明図であり、(a)は上からみた模式図、(b)は吐出口の配置を説明するための説明図、(c)は断面図である。また、図4(a)は、インク流路形成部材12に固定された図3に示す記録ヘッドを示す斜視図、図4(b)は本発明の記録ヘッド300を備えた記録ヘッドカートリッジ100の一例を示す斜視図、図4(c)はこの記録ヘッドカートリッジに着脱自在に搭載されるインクタンクを説明するための説明図である。
【0019】
本実施形態では、前述の第1の実施形態に対して、まず、面方位が<110>のシリコン基板を用いている点が異なっている。本実施例においては、エッチングによりインク供給口2,2aを形成する際に、基板に対して垂直にエッチングが進行するために、図3(c)に示すように厚み方向でその断面形状の変化の少ないインク供給口を容易に得ることができる。従って、本実施例の基板サイズは、基板面上のパターンにより決定されることとなり、より一層記録ヘッドの小型化を行うことができる。なお、図3(c)に示す形状のインク供給口を形成する場合には、上述の構成でエッチングを行うことで容易に形成できるが、サンドブラストやレーザー加工など他の方法によって形成してもよい。このように他の方法により図3(c)に示す形状のインク供給口を形成する場合、その基板の材料は面方位が<110>のシリコン基板を用いる必要はない。
【0020】
また、本実施形態では、インク流路形成部材12には、上述のY,M,Cの各インクを吐出可能な記録ヘッド300のほかに、更にブラックインク(Bk)を吐出させるための吐出口列40,41を備えた記録ヘッド400を固定し、これらを組み合わせて4色のインクを吐出可能な記録ヘッドカートリッジを形成している。ブラックは2次色の形成には一般的には用いないので、対称配置にする必要はない。また、モノクロ記録における記録速度を向上させるためにノズルの数が他の色のヘッドよりも多く設けられている。本実施例では、Bk用の吐出口列40,41は、吐出口列21,31と同様に、各吐出口が走査方向に対して互いに補完し合うように配列されており、各吐出口列のノズル配列密度の倍の密度で副走査方向に記録を行うことができるようになっている。なお、本実施形態においても、前述の第1の実施形態に示すような記録モードで印字を行うことができる。
【0021】
(第3の実施形態)
図5は本発明の第3の実施形態の記録ヘッド示す図である。本実施形態では、前述の第1、第2の実施形態と同様の機能を有する個所には同じ図番を付け、その詳細な説明は省略する。図5は記録ヘッドの要部を模式的に示す説明図であり、(a)は上からみた模式図、(b)は断面図である。本実施形態では、Bkを吐出する吐出口列24,34を、それぞれ第1、第2の吐出口列群に設けたものである。なお、上述の各実施形態においては、重ねあわせる液体の種類として、インクジェット記録分野で最もよく用いられるシアン、マゼンタ、イエローの各インクを例に説明したが、それらの淡色インクを含んでもよく、また、グリーン、ブルー、レッドなど、重ねあわせることのできる液体の種類は、他の色の組あわせであってもよい。
【0022】
(その他)
最後に、図6を用いて上述の各実施形態において説明した記録ヘッド、あるいは記録ヘッドカートリッジを搭載可能な液体吐出記録装置の説明を行う。図6は、本発明の液体吐出記録ヘッドを搭載可能な記録装置の一例を示す説明図である。
【0023】
図6において、ヘッドカートリッジ100がキャリッジ102に交換可能に搭載されている。ヘッドカートリッジ100は、記録ヘッドユニット50およびインクタンク200を有し、また、ヘッド部を駆動するための信号などを授受するためのコネクタが設けられている(不図示)。
【0024】
ヘッドカートリッジ100はキャリッジ102に位置決めして交換可能に搭載されており、キャリッジ102には、上記コネクターを介して各ヘッド・カートリッジ100に駆動信号等を伝達するための電気接続部が設けられている。
【0025】
キャリッジ102は、主走査方向に延在して装置本体に設置されたガイド・シャフト103に沿って往復移動可能に案内支持されている。そして、キャリッジ102は主走査モータ104によりモータ・プーリ105、従動プーリ106およびタイミング・ベルト107等の駆動機構を介して駆動されるとともにその位置及び移動が制御される。また、ホームポジションセンサ130がキャリッジに設けられている。これにより遮蔽板136の位置をキャリッジ102上のホームポジションセンサ130が通過した際に位置を知ることが可能となる。
【0026】
印刷用紙やプラスチック薄板等の被記録媒体108は給紙モータ135からギアを介してピックアップローラ131を回転させることによりオートシートフィーダ(以降ASF)132から一枚ずつ分離給紙される。更に搬送ローラ109の回転により、ヘッドカートリッジ100の吐出口面と対向する位置(プリント部)を通って搬送(副走査)される。搬送ローラ109はLFモータ134の回転によりギアを介して行われる。その際、給紙されたかどうかの判定と給紙時の頭出し位置の確定は、ペーパエンドセンサ133を被記録媒体108が通過した時点で行われる。更に、被記録媒体108の後端が実際にどこに有り、実際の後端から現在の記録位置を最終的に割り出す為にもペーパエンドセンサ133は使用されている。
【0027】
なお、被記録媒体8は、プリント部において平坦なプリント面を形成するように、その裏面をプラテン(不図示)により支持されている。この場合、キャリッジ102に搭載されたヘッドカートリッジ100は、それらの吐出口面がキャリッジ102から下方へ突出して前記2組の搬送ローラ対の間で被記録媒体108と平行になるように保持されている。
【0028】
ヘッド・カートリッジ100は吐出口列の方向が上述したキャリッジの走査方向に対して異なる方向になるようにキャリッジに搭載され、これらの吐出口列から液体を吐出して記録を行う。上述の各実施形態では、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えていたが、もちろん、圧電素子によってインクを吐出する等、その他の方式であっても良い。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1の吐出口列群と、第2の吐出口列群とからそれぞれ色剤が染料のみで構成された染料インクと色剤が顔料のみで構成された顔料インクを吐出させるようにして、走査方向を区別する事により染料インクのみで画像を形成したり、顔料インクのみで画像を形成することが出来る。さらに双方向で印字する際に染料インク、顔料インクの両方を用いることにより染料、顔料の長所を併せ持つ画像を高速に印字できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の記録ヘッドの要部を示す説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の記録ヘッドを搭載した記録ヘッドカートリッジの一例を説明するための説明図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の記録ヘッドの要部を示す説明図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の記録ヘッドを搭載した記録ヘッドカートリッジの一例を説明するための説明図である。
【図5】本発明の第3の実施形態の記録ヘッドの要部を示す説明図である。
【図6】本発明の液体吐出記録ヘッドを搭載可能な記録装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 吐出口
2 インク供給口
3 駆動回路
4 コンタクトパッド
5 エネルギー変換素子(発熱抵抗素子)
6 オリフィスプレート
7 基板
8 配線
9 コンタクトパッド
10 液流路
11 電気的接続部
12 インク流路形成部材
13 配線板
20 第1の吐出口列群
21,22,23,24 吐出口列
30 第2の吐出口列群
31,32,33,34 吐出口列
40,41 吐出口列
50 記録ヘッドユニット
100 記録ヘッドカートリッジ
150 タンクホルダ
200 インクタンク
230 ピクセル(画素)
231,232 ドット位置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a liquid ejection recording head that applies a plurality of different types of liquids such as inks of a plurality of colors to a recording medium such as paper, and in particular, prints with a dye ink, prints with a pigment ink, or prints both simultaneously. To a liquid recording head.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In a printing apparatus, particularly an ink jet printing apparatus, recording with dye ink, pigment ink, and the like has recently been performed in color printing. Dye inks have been commercialized early on due to the fact that the colorant dissolves in the liquid that is the main component of the ink in the ink jet recording device, so that the nozzles of the recording device are unlikely to be clogged and that the color is excellent on the recording medium. Have been. However, there is a disadvantage that fading occurs in a relatively short time due to light, ozone, or the like. In recent years, with the remarkable progress of the ink jet recording technology, the image quality has become comparable to that of so-called silver halide photography. On the other hand, with the progress of pigment dispersion technology, application of pigment ink to ink jet technology has begun and problems such as clogging are being solved. A pigment ink has a significantly longer resistance to light, ozone, and the like, and a period of time until the color is faded is much longer than a dye. Therefore, the image fastness is excellent. However, in terms of color development, there is a drawback that the color is more vivid than the dye. However, recent advances in microdrop formation technology have made it possible to form an image quality that can be considered almost the same as a photograph. Whether the image of the dye or the image of the pigment is good can be said to have advanced so much as to be a matter of preference. In terms of storability, pigment inks are overwhelmingly superior, but it is undeniable that dye inks are superior in terms of image quality. There is a debate about whether it can't be called a photograph if it is not beautiful, or if it cannot be preserved, it cannot be called a photograph. It is considered that this choice should be left to the user's choice rather than the purpose of use of the image. However, most of the printing apparatuses so far have used inks using dyes. However, in recent years, printing apparatuses capable of mounting pigment ink have also been released. However, these printing apparatuses are dedicated printing apparatuses, and the only way to realize both of them in one apparatus is to exchange ink cartridges or heads. Further, in recent years, a printing apparatus for printing by simultaneously mounting a pigment ink and a dye ink has been commercialized. However, the purpose of these products is to print characters in black, and color printing of so-called image information other than characters is performed by dyes. Further, various devices have been devised in order to clearly compare these black characters and images. There are many such as JP-A-11-1647. Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-63029 and the like have also devised a technique for printing a dye ink and a pigment ink. However, in this head, the color arrangement order of the nozzles is the same for both inks, and no consideration is given to reciprocal printing.
[0003]
[Means for Solving the Problems]
In view of such circumstances, the present invention has been devised so that a user can select and use a dye ink and a pigment ink, and furthermore, when either of them is acceptable, the printing time can be reduced by using both inks. Is realized. In order to solve the above-mentioned problem, a liquid discharge recording head according to the present invention scans a recording medium in two directions while sequentially arranging yellow and magenta from three discharge port arrays arranged in a direction different from the scanning direction. A first ejection port array group for ejecting a liquid containing a cyan colorant, and a second ejection port array of each color arranged on the same substrate in line symmetry with respect to the ejection port array group and the ejection port array. A head composed of a group of ejection port arrays, wherein the colorant of the ink in one group of ejection port rows comprises a dye, and the colorant of the ink in the other group of ejection port rows comprises a pigment. When printing in one direction only, an image with good color development using only dye ink is printed, and when scanning in the opposite direction, printing with only pigment ink is performed to print a highly robust image. If robustness and good color development are not required, bi-directional printing enables high-speed printing using half the amount of dye ink and pigment ink. An image having better fastness than an image using only the dye ink can be obtained.
[0004]
Further, for example, an ejection port array or an ejection port array group for ejecting black ink may be provided separately from the first and second ejection port array groups.
[0005]
Silicon is desirable as the substrate having the energy generating element group, and when forming a through hole for supplying a liquid by anisotropic etching, the plane orientation may be <100> or <110>. More desirable. Further, since the orifice plate is formed of a photosensitive epoxy resin, the above-described high-density ejection port array group can be formed easily with high precision.
[0006]
In the present specification, the “recording medium” means not only paper used in a general printing apparatus, but also broadly, a cloth, a plastic film, a metal plate, and the like that can accept ink. .
[0007]
In addition, “ink” means a liquid that can be applied to a print medium to form an image, a pattern, a pattern, or the like or to process the print medium. Further, the “pixel area” means a minimum area that expresses a primary color or a secondary color by applying one or a plurality of inks, and includes not only pixels but also superpixels and subpixels. Further, the number of scans required to complete the pixel region is not limited to one, but may be a plurality of times. Further, the “process color” means a color formed by mixing three or more inks on a print medium, including secondary colors.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0009]
(1st Embodiment)
FIGS. 1A and 1B are explanatory diagrams schematically showing a main part of a recording head according to a first embodiment of the present invention, in which FIG. 1A is a schematic diagram viewed from above, and FIG. (C) is a cross-sectional view. As shown in FIG. 1C, the recording head 300 of the present embodiment includes a substrate 7 including a heat generating
[0010]
In this embodiment, the substrate 7 is formed of a silicon single crystal having a plane orientation of <100>, and has a heat-generating
[0011]
The
[0012]
The recording head 300 having such a substrate 7 and the
[0013]
Here, in the recording head of the present embodiment, a plurality of
[0014]
In the present embodiment, with respect to the six ejection port arrays of these two ejection port array groups, cyan (C, PC) is used for the outermost
[0015]
In the present embodiment, the size of one
[0016]
Further, in the present embodiment, as is clear from FIGS. 1A and 1B, the first ejection
[0017]
Now, an image forming method using a head having such a nozzle arrangement will be described below. In the following example, it is assumed that the discharge amount of each nozzle is 8 pl, for example. One pixel is 600 pixels per inch in the scanning direction and 1/1200 inch in the main scanning direction again in the sub-scanning direction. When printing a single color (any of C, M, and Y), one pixel is used. On the other hand, one droplet is ejected. At this time, reciprocating printing is not performed, and the way of ink overlapping is always Y, M, C. Such overlapping of colors is the same as in normal printing. In this manner, an image can be formed using the dye inks C, M, and Y. Further, when the main scanning direction is reversed in this configuration and ink is ejected only from the second group of ejection opening arrays, an image is formed using only PC, PM, and PY inks. The printing in this case differs from the printing in C, M, and Y only in that the main scanning direction is reversed. Further, when bidirectional printing is performed in this configuration, an image can be formed by mixing the dye ink and the pigment ink by discharging the dye ink on the outward path and the pigment ink on the return path. In this case, it is not necessary to send the paper feed when printing the forward path and the return path. This is because the nozzle rows of the first group and the nozzle rows of the second group are out of alignment with each other by 1/1200 inch, and the row of discharge ports in each nozzle row is 1/600 inch. A high-resolution image can be formed at a high speed. In addition, the color development of the dye and the fastness of the pigment to light and ozone are improved. Any of these modes can be selected by a user on software existing in a host computer that controls a printing device called a so-called printer driver. For example, a button such as "clean", "long-lasting", or "fast" may be selected by clicking with a mouse. It is also possible to determine which of the three modes to use by default. Further, at this time, a method of correcting a color due to a difference in color in each mode can be adjusted so that the best color can be realized by providing a color table in each case in software. Of course, the same can be achieved by simply loading all the software inside the printing device and transferring the image data and information on which of the three modes to print from the host computer. In addition, as in recent years, the printing device directly reads image information recorded in a flash memory or the like by a digital camera, and selects which of a large number of images and which of the three modes to select, such as “clean”, “long-lasting”, The same can be realized by selecting by pressing a button such as "early".
[0018]
(Second embodiment)
3 and 4 are views showing a recording head according to a second embodiment of the present invention and a recording head cartridge on which the recording head is mounted. In the present embodiment, portions having the same functions as those in the above-described first embodiment are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted. FIGS. 3A and 3B are explanatory views schematically showing main parts of the recording head, where FIG. 3A is a schematic view seen from above, FIG. 3B is an explanatory view for explaining the arrangement of ejection ports, and FIG. It is. 4A is a perspective view showing the recording head shown in FIG. 3 fixed to the ink flow
[0019]
This embodiment is different from the first embodiment in that a silicon substrate having a plane orientation of <110> is used. In this embodiment, when the
[0020]
In the present embodiment, in addition to the recording head 300 capable of discharging the above-described Y, M, and C inks, the ink flow
[0021]
(Third embodiment)
FIG. 5 is a view showing a recording head according to the third embodiment of the present invention. In the present embodiment, portions having the same functions as those in the above-described first and second embodiments are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof will be omitted. FIGS. 5A and 5B are explanatory diagrams schematically showing main parts of the recording head, wherein FIG. 5A is a schematic diagram viewed from above, and FIG. 5B is a cross-sectional view. In the present embodiment, the
[0022]
(Other)
Finally, the liquid ejection recording apparatus in which the recording head or the recording head cartridge described in each of the above embodiments can be mounted will be described with reference to FIG. FIG. 6 is an explanatory diagram showing an example of a recording apparatus on which the liquid discharge recording head of the present invention can be mounted.
[0023]
In FIG. 6, a
[0024]
The
[0025]
The carriage 102 is guided and supported so as to be able to reciprocate along a guide shaft 103 installed in the apparatus main body and extending in the main scanning direction. The carriage 102 is driven by a main scanning motor 104 via driving mechanisms such as a motor pulley 105, a driven pulley 106, and a timing belt 107, and its position and movement are controlled. Further, a home position sensor 130 is provided on the carriage. Accordingly, when the home position sensor 130 on the carriage 102 passes through the position of the shielding plate 136, the position can be known.
[0026]
The recording medium 108 such as a printing paper or a plastic thin plate is separated and fed one by one from an auto sheet feeder (hereinafter ASF) 132 by rotating a pickup roller 131 from a feed motor 135 via a gear. Further, by the rotation of the conveying roller 109, the sheet is conveyed (sub-scanning) through a position (printing section) facing the ejection port surface of the
[0027]
The
[0028]
The
[0029]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the first ejection port array group and the second ejection port array group each include a dye ink in which the colorant is composed of only a dye and a dye ink in which the colorant is composed of only a pigment. An image can be formed only by the dye ink or an image can be formed only by the pigment ink by discriminating the scanning directions by ejecting the pigment ink. Further, by using both the dye ink and the pigment ink in bidirectional printing, an image having both advantages of a dye and a pigment can be printed at a high speed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram illustrating a main part of a recording head according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram illustrating an example of a print head cartridge on which the print head according to the first embodiment of the present invention is mounted.
FIG. 3 is an explanatory diagram illustrating a main part of a recording head according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is an explanatory diagram illustrating an example of a printhead cartridge on which a printhead according to a second embodiment of the present invention is mounted.
FIG. 5 is an explanatory diagram illustrating a main part of a recording head according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing an example of a recording apparatus on which the liquid discharge recording head of the present invention can be mounted.
[Explanation of symbols]
6 Orifice plate 7
231,232 dot positions
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