JP2004298041A - Method for producing chocolate and hard butter - Google Patents

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JP2004298041A
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Kouji Asama
孝治 朝間
Haruyasu Kida
晴康 木田
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Fuji Oil Co Ltd
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Fuji Oil Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide hard butter comprising a Borneo fractional fat usable as a substitute for cocoa butter, and excellent in snapping propeties, meltability in the mouth, and heat resistance when used for chocolate; and to provide a method for producing the hard butter. <P>SOLUTION: The method for producing hard butter comprises the following process: mixedly heating Borneo fat and acetone at a weight ratio of 1:3-10; cooling the mixture at 10-15°C to obtain a stearin fraction having iodine value of ≤30.5. The stearin fraction having iodine value of ≤30.5 is contained in chocolate oil at 15-30 wt.%. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボルネオ脂の分別方法及びチョコレートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カカオバター(カカオ脂)はこれまでチョコレート用油脂として一般的に広く使用されてきた。チョコレートを食した際の歯ごたえ、すなわち心地よく割れる硬さ(スナップ性)と口の中で適度な速度で風味を発現させながら融けていく口溶け性は、チョコレートの品質において重要な要因である。また、従来からカカオバター代用脂として、対称型トリグリセリドの1,3ジ飽和−2不飽和トリグリセリド(SUS、S:飽和脂肪酸、U:不飽和脂肪酸)を主成分とした油脂が使用されている。
【0003】
対称型トリグリセリドを構成する代表的な飽和脂肪酸(S)はパルミチン酸(P)、ステアリン酸(St)、アラキジン酸(A)であり、不飽和脂肪酸(U)はオレイン酸(O)である。主にPOPはパーム油、チャイニーズタローの分別油から得られ、POStはモーラー脂、イリッペ脂等、及びそれらの分別脂から得られる。また、StOStがコクム脂、マンゴ核油、シア脂、サル脂、モーラー脂、及びそれらの分別脂から得られる。
【0004】
特開平08−034989、特開2000−109879、特開2000−273482で提案されているように、カカオバターそのものを分別して得られるステアリン画分によって、スナップ性と耐熱性をチョコレートに付与する検討がなされている。これらアセトン、またはヘキサンにより分別されたステアリン画分はPOSt、StOSt成分が濃縮されるが、分別原料であるココアバターに由来するためPOStのほうが油脂中に占める割合は多く、分別によりこれら2成分の比が逆転することはない。耐熱性にもっとも寄与するトリグリセリド成分がStOStであることから、耐熱性を効果的に強化するには分別ココアバターのステアリン画分では限界がある。
【0005】
また、Butyrosperum parkiiから採取されるシア脂(Shea fat、Karrite butter、Galam butter、Bambuk butter)はStOStが豊富で、チョコレートに耐熱性を付与するには適した油脂原料であるが、POSt、POPが非常に少ないことから口溶けを悪化させないためには使用範囲が限定される、あるいは他のPOSt、POPを多く含む油脂との併用が必要となる。
【0006】
一方ボルネオ脂はココアバター同様SUSが豊富で、特にStOStを最も多く、次いでPOStを多く含むので、精製ボルネオ脂は、耐熱性強化型カカオバター代用脂の原料として重要である。
【0007】
従来のカカオバター代用脂を配合する方法では、高温で耐熱性に優れたチョコレートが得られるものの体温付近での融解性が低く、口溶けのよいチョコレートを得る点では解決すべき点があった。また分別ココアバターのステアリン画分を配合する方法ではスナップ性、口溶けの良好なチョコレートが得られるものの、耐熱性の強化については不十分であった。
【0008】
【特許文献1】特開平08−034989
【特許文献2】特開2000−109879
【特許文献3】特開2000−273482
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年のチョコレート業界では、チョコレートのソフト化、含水系チョコレート等、多種多様なチョコレートが開発されてきたが、スナップ性を求めた場合、口溶け性を満足することは難しく、また、スナップ性と耐熱性とは必ずしも両立しないものである。
本発明の目的は、耐熱性、スナップ性及び口溶け性の良好なチョコレート及びこれに適したハードバターを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意研究を行い、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、ボルネオ脂とアセトンを1:3〜10の重量比で加熱混合した後、混合物を10〜15℃に冷却することによりボルネオ脂をステアリン画分とオレイン画分とに分別することを特徴とするボルネオ脂の分別方法であって、ボルネオ脂のステアリン画分をテンパリング型チョコレートの油分中15〜30重量%含有することを特徴とするテンパリング型チョコレートの製造方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のボルネオ脂の分別方法を実施するには、まず、ボルネオ脂とアセトンを加熱混合し、ボルネオ脂をアセトンに融解する。本発明で原料となるボルネオ脂は主に東南アジア、インドネシア、ボルネオ等で採取される、Shorea stenopteraの果実より得られる油脂で、ボルネオタロー(Borneotallow)、Tengkawang、Borneo Illipe butterとも呼称される。
【0013】
分別溶媒であるアセトンの使用量は、ボルネオ脂1部(重量部、以下同じ)に対し、3〜10部、好ましくは6〜9部である。アセトンの使用量が3部より少ないと、結晶量の析出する割合が過剰となり固液分離が困難となり、10部より多いと結晶析出が不十分となりステアリン画分の収率が低くなる。また、本発明に使用するアセトンは無水あるいは若干の含水状態で使用することができるが、水を多く含むと油脂の融解度が低下するため、水分含量は2重量%以下、好ましくは0.5重量%以下のものが適している。
【0014】
ボルネオ脂とアセトンの混合物を加熱融解した後、10〜15℃、好ましくは12〜14℃で攪拌を行いながら冷却し、結晶を析出させ、結晶部(ステアリン画分)と液状部(オレイン画分)に分離する。分別温度が15℃より高いと、結晶析出が十分進まないため、ステアリン画分の収率が低く、10℃より低いと、結晶が析出する割合が高くなり固液分離が困難となる。
【0015】
このようにして得られたステアリン画分を減圧濾過等により濾液と分離し、常法(蒸留等)によりアセトンを完全に除去する。工業的にアセトンを用いて油脂を分別することは、安全な状態で運転するための設備やアセトン除去に費用を要するが、精度の高い分別が可能であり、高品質のステアリン画分が得られる。
【0016】
本発明では、極性溶剤のアセトンを使用するため、極性成分を液状部(オレイン画分)に濃縮でき、油脂の結晶化を抑制する性質が認められているジグリセリドをステアリン画分から効率的に除去、低減することが可能である。
【0017】
上記分別方法によれば、ボルネオ脂の80重量%以上の高収率でステアリン画分を得ることができる。得られたステアリン画分は、対称型トリグリセリド(SUS:Sは炭素数16、18の飽和脂肪酸、Uはオレイン酸)含量が85重量%以上、StOSt(1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン)含量が42重量%以上、POSt(1−パルミトイル−2−オレオイル−3−ステアロイルグリセリン)含量が36重量%以上、ジグリセリド含量が2.2重量%以下である。また、上記ステアリン画分の沃素価は30.5以下であり、更に好ましくは、30.0以下が好適である。
【0018】
本発明のチョコレートは、上記ステアリン画分を含有しているため、今までにはなかったような物性を有するものである。すなわち、対称型トリグリセリド含量が85重量%以上のステアリン画分をチョコレート油脂分中15〜30重量%含む本発明のチョコレートは20〜25℃においてスナップ性があり、30〜32℃において耐熱性を有し、良好な口溶けを有する。
【0019】
チョコレート油脂分中、ステアリン画分が15重量%未満の場合、20〜25℃におけるスナップ性が低減し、30〜32℃における耐熱性の優位性が小さくなる。また、30重量%を超えて使用した場合、チョコレートを食した場合の口溶けが悪化する傾向となり好ましくない。
【0020】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明を更に詳しく説明する。
〔実施例1〕
ボルネオ脂:アセトン=15:85の比率の混合物を50℃にて混合融解し、攪拌しながら混合物を13℃まで冷却し、1時間保持し結晶析出させた。その後、減圧濾過して結晶部(ステアリン画分)と液状部(オレイン画分)に分画した。得られたステアリン画分は常法によりアセトンを除去し、更に常法により脱色、脱臭した。得られたステアリン画分の収率、沃素価及び組成を表1に示す。
【0021】
〔実施例2〕
ボルネオ脂:アセトン=10:90の比率の混合物を50℃にて混合融解し、実施例1と同様の操作によりステアリン画分を得た。得られたステアリン画分の収率、沃素価及び組成を表1に示す。
【0022】
〔比較例1〕
ボルネオ脂:ヘキサン=15:85の比率で50℃にて混合融解し、攪拌しながら混合物を−2℃まで冷却し、1時間保持し結晶析出させた。その後、減圧濾過して結晶部(ステアリン画分)と液状部(オレイン画分)に分離した。得られたステアリン画分は常法によりアセトンを除去し、更に常法により脱色、脱臭した。得られたステアリン画分の収率、沃素価及び組成を表1に示す。
【0023】
【表1】

Figure 2004298041
【0024】
表1に示したように、比較例ではステアリン画分の収率が低いにもかかわらず、ジグリセリド重量%が2.3%であり、オレイン画分への効果的なジグリセリドの濃縮はできていない。これに対し、実施例ではステアリン画分のジグリセリド含有重量%は2.0%以下であり、オレイン画分のジグリセリド重量%は20%前後である。なお、表1中の表記については以下の通りである。
【0025】
DG:ジグリセリド、POO:1−パルミトイル−2,3−ジオレオイルグリセリン、StOO:1−ステアロイル−2,3−ジオレオイルグリセリン、POP:1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン、POSt:1−パルミトイル−2−オレオイル−3−ステアロイルグリセリン、StOSt:1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン、SUS:対称型トリグリセリド(Sは炭素数16および18の飽和脂肪酸、Uはオレイン酸)。
【0026】
実施例1で得られたステアリン画分と原料として用いたボルネオ脂の固体脂含量(SFC:Solid Fat Content)を表2に示す。
【0027】
【表2】
Figure 2004298041
【0028】
実施例1、2、比較例1及びボルネオ脂のトリグリセリド組成、実施例1及びボルネオ脂の固体脂含量は下記測定方法に準じて行った。
【0029】
<測定方法>
(1)トリグリセリド組成;HPLC(カラム:ODS、溶離液:アセトン/アセトニトリル=80/20、流量:0.9ml/分、カラム温度:25℃、検出器:示差屈折計)で測定した。
【0030】
(2)固体脂含量;基準油脂分析試験法、暫定法1−1996、固体脂含量NMR法に基づいて測定した。但し、試料のエージングは0℃で90分固化後、26℃で40時間、更に0℃で90分冷却し、各測定温度で1時間保持した後NMR法に基づいて測定した。
【0031】
〔実施例3及び比較例2、3〕
実施例1で得られたステアリン画分を用いて表3の配合に従ってチョコレートを作製し、その性能について評価を行った。
【0032】
【表3】
Figure 2004298041
【0033】
チョコレートの作製方法は通常実施される製造方法により、ミキシング、ロール粉砕、コンチング、テンパリングを行い、モールドにて成形したチョコレートを20℃で1週間エージングした後、以下のテストを行った。また、比較例5で用いたメラノSS400の沃素価及びトリグリセリド組成について下記表4に示す。
【0034】
【表4】
Figure 2004298041
【0035】
〔スナップ性のテスト〕
20℃及び25℃に2時間温調後のチョコレートの硬さをスナップ性とし、その測定結果を表5に示す。なお、レオメーター(不動工業(株)製)に直径3mmの円柱状のプランジャーを取り付け、厚さ9mmのチョコレートを外径10mm、内径8mm、高さ6mmのリングに乗せ、負荷をかけチョコレートをプランジャーが貫通する際の負荷重量を測定し、この数値が大きいほどスナップ性に優れることを意味する。
【0036】
〔耐熱性テスト〕
30℃、31℃及び32℃にて2時間温調後のチョコレートの硬さを耐熱性とし、その結果を表5に示す。なお、チョコレートの硬さを測定する条件はスナップ性と同じ条件で行い、この数値が大きいほど耐熱性に優れることを意味する。
【0037】
【表5】
Figure 2004298041
【0038】
〔官能試験〕
20℃に温調したチョコレートを試食し、スナップ性及び口溶け性について官能評価を行った。その結果を表6に示す。
【0039】
【表6】
Figure 2004298041
【0040】表5及び表6の結果から明らかなように、実施例3のチョコレートは20、25℃において良好なスナップ性、口溶け性を有し、かつ30〜32℃において良好な耐熱性を有している。これに対し、比較例2のチョコレートは口溶け性が劣っている。また、比較例3及び4のチョコレートでは口溶け性は良好であるが、30〜32℃における耐熱性が劣っている。また、比較例5のチョコレートは30〜32℃において良好な耐熱性を有しているが、口溶け性に劣るものであった。
【0041】
【本発明の効果】本発明の効果は次の通りである。
(1)ボルネオ脂を、アセトンを用いて分別することにより特徴ある物性を有するステアリン画分が得られる。
(2)ボルネオ脂から高収率でステアリン画分が得られる。
(3)本発明により得られるステアリン画分を使用したチョコレートは20〜25℃において良好なスナップ性を有する。
(4)本発明により得られるステアリン画分を使用したチョコレートは20〜25℃において良好な口溶け性を有する。
(5)本発明により得られるステアリン画分を使用したチョコレートは30〜32℃において良好な耐熱性を有する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a method for separating borneo fat and a method for producing chocolate.
[0002]
[Prior art]
Cocoa butter (cocoa butter) has heretofore been generally and widely used as fat for chocolate. The chewyness when eating chocolate, that is, the hardness (snap properties) that can be comfortably cracked and the melting property in the mouth that melts while developing the flavor at an appropriate speed in the mouth are important factors in the quality of chocolate. Further, conventionally, as a cocoa butter substitute fat, an oil or fat mainly composed of symmetric triglyceride 1,3 disaturated-2 unsaturated triglyceride (SUS, S: saturated fatty acid, U: unsaturated fatty acid) has been used.
[0003]
Representative saturated fatty acids (S) constituting the symmetric triglyceride are palmitic acid (P), stearic acid (St) and arachidic acid (A), and unsaturated fatty acids (U) are oleic acid (O). POP is mainly obtained from palm oil and Chinese tallow fractionated oil, and POSt is obtained from molar fat, lippe fat and the like, and their fractionated fats. In addition, StOSt is obtained from cocoum butter, mango kernel oil, shea butter, monkey butter, molar butter, and fractionated fat thereof.
[0004]
As proposed in JP-A-08-034989, JP-A-2000-109879, and JP-A-2000-273482, studies have been made to impart snap properties and heat resistance to chocolate by a stearin fraction obtained by separating cocoa butter itself. Has been done. The stearin fraction fractionated by acetone or hexane is concentrated in POSt and StOSt components. However, since the stearin fraction is derived from cocoa butter which is a raw material for fractionation, POSt occupies a larger proportion in fats and oils. The ratio does not reverse. Since the triglyceride component most contributing to heat resistance is StOSt, there is a limit in the stearin fraction of fractionated cocoa butter to effectively enhance heat resistance.
[0005]
Shea butter (Sheat fat, Karrite butter, Galam butter, Bambuk butter) collected from Butyrosperum parkii is rich in StOSt, and is a fat and oil raw material suitable for imparting heat resistance to chocolate, but POSt and POP are used. Since the amount is very small, the range of use is limited in order not to deteriorate the dissolution in the mouth, or it is necessary to use it in combination with another fat or oil containing a large amount of POSt or POP.
[0006]
Borneo butter, on the other hand, is rich in SUS like cocoa butter, and in particular contains the largest amount of StOSt and then the largest amount of POST, so that purified borneo fat is important as a raw material of a heat-resistant cocoa butter substitute fat.
[0007]
The conventional method of blending fat with cocoa butter substitute has a problem to be solved in that chocolate having excellent heat resistance at high temperatures is obtained, but has low melting properties at around body temperature and obtains a mouth-melting chocolate. In addition, although the method of blending the stearin fraction of the fractionated cocoa butter can provide chocolate having good snapping properties and melting in the mouth, it is insufficient to enhance heat resistance.
[0008]
[Patent Document 1] JP-A-08-034989
[Patent Document 2] JP-A-2000-109879
[Patent Document 3] JP-A-2000-273482
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
In the chocolate industry in recent years, a wide variety of chocolates have been developed, such as softened chocolate and hydrated chocolate.However, when snapping is required, it is difficult to satisfy the meltability in the mouth, and snapping and heat resistance are also required. Are not necessarily compatible with each other.
An object of the present invention is to provide chocolate having good heat resistance, snapping properties and meltability in the mouth and hard butter suitable for the chocolate.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive research to achieve the above object, and have completed the present invention.
[0011]
That is, in the present invention, borneo-fat and acetone are heated and mixed at a weight ratio of 1: 3 to 10, and then the mixture is cooled to 10 to 15 ° C. to separate the borneo-fat into a stearin fraction and an olein fraction. A method for fractionating borneo butter, characterized in that the stearin fraction of borneo butter is contained in the oil content of the tempering type chocolate in an amount of 15 to 30% by weight. is there.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In order to carry out the method for fractionating borneo butter according to the present invention, first, borneo butter and acetone are heated and mixed, and the borneo butter is melted in acetone. Borneo fat used as a raw material in the present invention is an oil obtained from the fruit of Shorea stenoptera, which is mainly collected in Southeast Asia, Indonesia, and Borneo, and is also referred to as Borneo tallow, Tengkawang, and Borneo butterbutter.
[0013]
The used amount of acetone, which is a fractionation solvent, is 3 to 10 parts, preferably 6 to 9 parts with respect to 1 part (parts by weight, hereinafter the same) of borneo fat. If the amount of acetone used is less than 3 parts, the rate of precipitation of the amount of crystals becomes excessive and solid-liquid separation becomes difficult. If it is more than 10 parts, the precipitation of crystals becomes insufficient and the yield of stearin fraction decreases. Acetone used in the present invention can be used in an anhydrous state or in a slightly water-containing state. However, if a large amount of water is contained, the melting degree of fats and oils decreases, so that the water content is 2% by weight or less, preferably 0.5% by weight or less. Those with less than weight% are suitable.
[0014]
After heating and melting the mixture of borneo-fat and acetone, the mixture is cooled with stirring at 10 to 15 ° C., preferably 12 to 14 ° C. to precipitate crystals, and the crystal part (stearin fraction) and the liquid part (olein fraction) ). If the fractionation temperature is higher than 15 ° C., the precipitation of crystals does not proceed sufficiently, and the yield of the stearin fraction is low. If the fractionation temperature is lower than 10 ° C., the rate of precipitation of the crystals increases, and solid-liquid separation becomes difficult.
[0015]
The stearin fraction thus obtained is separated from the filtrate by filtration under reduced pressure or the like, and acetone is completely removed by a conventional method (such as distillation). Industrially, the separation of oils and fats using acetone requires equipment for safe operation and cost for removing acetone, but high-precision separation is possible, and a high-quality stearin fraction can be obtained. .
[0016]
In the present invention, since the polar solvent acetone is used, the polar component can be concentrated in the liquid part (olein fraction), and diglyceride, which has been recognized as having the property of suppressing crystallization of fats and oils, is efficiently removed from the stearin fraction. It is possible to reduce.
[0017]
According to the above fractionation method, a stearin fraction can be obtained with a high yield of 80% by weight or more of borneo fat. The obtained stearin fraction has a symmetric triglyceride (SUS: S is a saturated fatty acid having 16 or 18 carbon atoms, U is oleic acid) content of 85% by weight or more, and StOSt (1,3-distearoyl-2-oleoyl). (Glycerin) content is 42% by weight or more, POSt (1-palmitoyl-2-oleoyl-3-stearoylglycerin) content is 36% by weight or more, and diglyceride content is 2.2% by weight or less. The iodine value of the stearin fraction is 30.5 or less, more preferably 30.0 or less.
[0018]
Since the chocolate of the present invention contains the above-mentioned stearin fraction, it has physical properties that have never been seen before. That is, the chocolate of the present invention containing a stearin fraction having a symmetrical triglyceride content of 85% by weight or more in a chocolate fat and oil has a snap property at 20 to 25 ° C and a heat resistance at 30 to 32 ° C. And has good mouth melting.
[0019]
When the stearin fraction is less than 15% by weight in the chocolate fat, the snap property at 20 to 25 ° C is reduced, and the superiority of heat resistance at 30 to 32 ° C is reduced. Further, if it is used in an amount exceeding 30% by weight, melting in the mouth when eating chocolate tends to deteriorate, which is not preferable.
[0020]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples.
[Example 1]
A mixture of borneo-fat: acetone = 15: 85 was mixed and melted at 50 ° C., and the mixture was cooled to 13 ° C. with stirring and kept for 1 hour to precipitate crystals. Thereafter, filtration under reduced pressure was carried out to fractionate into a crystal part (stearin fraction) and a liquid part (olein fraction). Acetone was removed from the obtained stearin fraction by a conventional method, followed by decolorization and deodorization by a conventional method. Table 1 shows the yield, iodine value and composition of the obtained stearin fraction.
[0021]
[Example 2]
A mixture having a ratio of borneo-fat: acetone = 10: 90 was mixed and melted at 50 ° C., and a stearin fraction was obtained in the same manner as in Example 1. Table 1 shows the yield, iodine value and composition of the obtained stearin fraction.
[0022]
[Comparative Example 1]
The mixture was melted at 50 ° C. in a ratio of borneo-fat: hexane = 15: 85, and the mixture was cooled to −2 ° C. with stirring and kept for 1 hour to precipitate crystals. Thereafter, the mixture was filtered under reduced pressure to separate into a crystal part (stearin fraction) and a liquid part (olein fraction). Acetone was removed from the obtained stearin fraction by a conventional method, followed by decolorization and deodorization by a conventional method. Table 1 shows the yield, iodine value and composition of the obtained stearin fraction.
[0023]
[Table 1]
Figure 2004298041
[0024]
As shown in Table 1, although the yield of the stearin fraction was low in the comparative example, the diglyceride weight% was 2.3%, and the effective concentration of diglyceride in the olein fraction was not achieved. . In contrast, in the examples, the diglyceride-containing weight% of the stearin fraction is 2.0% or less, and the diglyceride weight% of the olein fraction is around 20%. The notations in Table 1 are as follows.
[0025]
DG: diglyceride, POO: 1-palmitoyl-2,3-dioleoylglycerin, StOO: 1-stearoyl-2,3-dioleoylglycerin, POP: 1,3-dipalmitoyl-2-oleoylglycerin, POST : 1-palmitoyl-2-oleoyl-3-stearoylglycerin, StOSt: 1,3-distearoyl-2-oleoylglycerin, SUS: symmetric triglyceride (S is a saturated fatty acid having 16 and 18 carbon atoms, U is olein acid).
[0026]
Table 2 shows the solid fat content (SFC) of the stearin fraction obtained in Example 1 and the borneo fat used as a raw material.
[0027]
[Table 2]
Figure 2004298041
[0028]
The triglyceride compositions of Examples 1 and 2, Comparative Example 1 and Borneo fat, and the solid fat content of Example 1 and Borneo fat were measured in accordance with the following measurement methods.
[0029]
<Measurement method>
(1) Triglyceride composition; measured by HPLC (column: ODS, eluent: acetone / acetonitrile = 80/20, flow rate: 0.9 ml / min, column temperature: 25 ° C., detector: differential refractometer).
[0030]
(2) Solid fat content: Measured based on the standard fat and oil analysis test method, provisional method 1-1996, solid fat content NMR method. However, the sample was aged at 0 ° C. for 90 minutes, cooled at 26 ° C. for 40 hours, further cooled at 0 ° C. for 90 minutes, kept at each measurement temperature for 1 hour, and measured based on NMR method.
[0031]
[Example 3 and Comparative Examples 2, 3]
Using the stearin fraction obtained in Example 1, chocolate was prepared according to the formulation in Table 3, and the performance was evaluated.
[0032]
[Table 3]
Figure 2004298041
[0033]
Chocolate was produced by mixing, rolling, conching, and tempering according to a commonly used production method, and after aging chocolate molded in a mold at 20 ° C. for one week, the following test was performed. Table 4 shows the iodine value and triglyceride composition of Melano SS400 used in Comparative Example 5.
[0034]
[Table 4]
Figure 2004298041
[0035]
[Snap test]
The hardness of the chocolate after adjusting the temperature to 20 ° C. and 25 ° C. for 2 hours was defined as a snap property, and the measurement results are shown in Table 5. A 3 mm diameter cylindrical plunger was attached to a rheometer (manufactured by Fudo Kogyo Co., Ltd.), and a 9 mm thick chocolate was placed on a ring having an outer diameter of 10 mm, an inner diameter of 8 mm, and a height of 6 mm. The load weight when the plunger penetrates is measured, and the larger this value is, the better the snap property is.
[0036]
[Heat resistance test]
The hardness of the chocolate after temperature control at 30 ° C., 31 ° C. and 32 ° C. for 2 hours was regarded as heat resistance, and the results are shown in Table 5. The conditions for measuring the hardness of the chocolate are the same as those for the snap property, and the larger the value, the better the heat resistance.
[0037]
[Table 5]
Figure 2004298041
[0038]
(Sensory test)
The chocolate whose temperature was controlled at 20 ° C. was tasted and subjected to a sensory evaluation for snap properties and meltability in the mouth. Table 6 shows the results.
[0039]
[Table 6]
Figure 2004298041
As is clear from the results shown in Tables 5 and 6, the chocolate of Example 3 has good snap properties and meltability at 20 and 25 ° C., and has good heat resistance at 30 to 32 ° C. are doing. On the other hand, the chocolate of Comparative Example 2 is inferior in melting property in the mouth. The chocolates of Comparative Examples 3 and 4 have good meltability in the mouth, but have poor heat resistance at 30 to 32 ° C. Further, the chocolate of Comparative Example 5 had good heat resistance at 30 to 32 ° C., but was inferior in mouth melting property.
[0041]
The effects of the present invention are as follows.
(1) A stearin fraction having characteristic properties can be obtained by fractionating borneo butter using acetone.
(2) A stearin fraction is obtained in high yield from borneo fat.
(3) Chocolate using the stearin fraction obtained by the present invention has good snap properties at 20 to 25 ° C.
(4) Chocolate using the stearin fraction obtained according to the present invention has good mouth solubility at 20 to 25 ° C.
(5) Chocolate using the stearin fraction obtained by the present invention has good heat resistance at 30 to 32 ° C.

Claims (4)

ボルネオ脂とアセトンを1:3〜10の重量比で加熱混合した後、混合物を10〜15℃に冷却することによりボルネオ脂をステアリン画分として採取することを特徴とするハードバターの製造方法。A method for producing hard butter, wherein borneo-fat and acetone are heated and mixed at a weight ratio of 1: 3 to 10, and the mixture is cooled to 10 to 15 ° C to collect borneo-fat as a stearin fraction. 分別して得られたステアリン画分の沃素価が30.5以下である、請求項1記載のハードバターの製造方法。The method for producing hard butter according to claim 1, wherein the iodine value of the stearin fraction obtained by fractionation is 30.5 or less. ボルネオ脂のステアリン画分をテンパリング型チョコレートの油分中15〜30重量%含有することを特徴とするテンパリング型チョコレートの製造方法。A method for producing a tempering chocolate, comprising a stearin fraction of borneo fat in an oil content of the tempering chocolate of 15 to 30% by weight. ボルネオ脂のステアリン画分の沃素価が30.5以下である請求項3記載のテンパリング型チョコレートの製造方法。The method for producing a tempering chocolate according to claim 3, wherein the iodine value of the stearin fraction of the borneo fat is 30.5 or less.
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