JP2004235042A - Gas discharge display device and method of manufacturing device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、AC(交流放電)型ガス放電表示装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
透光性を有する第1平板(前面板)およびその第1平板に平行な第2平板(背面板)の間に一方向に沿って形成され且つ所定のガスが封入された複数本の放電空間と、それら複数本の放電空間の各々でガス放電を発生させるためにその一方向に直交する他方向に沿って形成され且つ厚膜誘電体皮膜で覆われた複数対の維持電極と、その維持電極との間でガス放電を発生させることにより発光区画を選択するために前記一方向に沿って形成された複数本の書込電極とを備え、前記複数対の維持電極間のガス放電を利用して発光させることにより、文字、記号、或いは図形等の所望の画像を表示する形式のプラズマ・ディスプレイ・パネル(Plasma Display Panel:PDP)等の3電極構造AC型ガス放電表示装置が知られている。このようなガス放電表示装置は、例えば、ガス放電によって生じたプラズマの生成に伴うネオン・オレンジ等の発光を直接利用し、或いは、発光区画(画素或いはセル)内に蛍光体が備えられてプラズマによって生じた紫外線により励起させられたその蛍光体の発光を利用して画像を表示する。そのため、平板型で大画面化、薄型化、および軽量化が容易であると共に、CRT並の広い視野角および早い応答速度を有しているため、CRTに代わる画像表示装置として期待されている。(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
【非特許文献1】
谷 千束著「ディスプレイ先端技術」初版第1刷、共立出版、1998年12月28日、p.78−88
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような3電極構造の表示装置では、例えば光の射出側となる前面板に維持電極が設けられると共に背面板側に書込電極が設けられ、一平面上に配置された互いに平行な維持電極間で放電させる。そのため、このような面放電構造では、対を成す維持電極の放電面間距離がその内側と外側とで著しく相違することから、発光区画(画素すなわちセル)全体から発光させるために外側位置で放電を生じさせようとすると放電効率が低くなると共に、放電の生じ易い内側では放電集中による厚膜誘電体皮膜の劣化が生じ易くなる問題があった。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的は、対向放電構造を備えた3電極AC型のガス放電表示装置およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】
斯かる目的を達成するため、第1発明のガス放電表示装置の要旨とするところは、透光性を有する第1平板およびその第1平板に平行な第2平板の間に一方向に沿って形成された複数本の放電空間と、それら複数本の放電空間の各々でガス放電を発生させるためにその一方向に直交する他方向に沿って形成され且つ厚膜誘電体皮膜で覆われた複数本の維持電極と、その維持電極との間でガス放電を発生させることにより発光区画を選択するために前記一方向に沿って形成された複数本の書込電極とを備え、前記複数本の維持電極間のガス放電で発生した光を前記第1平板を通して観察する形式のガス放電装置であって、(a)厚膜誘電体層を介して積層された複数本の帯状厚膜導体で前記複数本の維持電極の各々が構成されたことにある。
【0007】
【第1発明の効果】
このようにすれば、複数本の維持電極の各々は、厚膜誘電体層を介して積層された複数本の帯状厚膜導体で構成されるが、それら維持電極は厚膜誘電体皮膜で覆われているため、維持電極間に電圧を印加すると、その厚膜誘電体皮膜上にはその厚さ方向において、帯状厚膜導体が積層された範囲全体に亘って電荷が連続的に形成される。すなわち、交流放電が発生させられる場合には、維持電極は実質的に電極リードとして機能するに過ぎず、それを覆う厚膜誘電体皮膜が真の電極として機能するので、積層された複数本の帯状厚膜導体はその積層範囲の全体に亘る厚さ寸法を有する一つの導体と同等に機能する。したがって、放電面が上記積層範囲に応じた面積を以て対向させられることになるため、対向放電構造を備えた3電極AC型のガス放電表示装置が得られる。
【0008】
因みに、複数本の帯状厚膜導体を互いに平行に配設して維持電極を構成する場合には、その導体厚みを適当に設定すれば、専らそれらの側面間すなわち対向面間で放電が発生させられるため、対向放電構造を得ることが可能である。しかしながら、帯状厚膜導体を一定の幅寸法で厚く形成することは極めて困難であるため、十分な大きさの放電面を形成するために帯状厚膜導体を厚くすると、放電面を成すその厚膜の側面は凹凸形状になる。そのため、この凹凸形状の側面を厚膜誘電体皮膜で覆っても平坦な放電面は得られないので、単に帯状厚膜導体の厚さ寸法を増すだけではガス放電表示装置として満足する機能を備えた対向放電電極は得られなかったのである。
【0009】
【第1発明の他の態様】
ここで、好適には、前記厚膜誘電体層は前記複数本の維持電極相互間においてその長手方向における複数箇所で相互に接続された格子状誘電体層であり、前記ガス放電表示装置は、前記格子状誘電体層に積層された前記複数本の帯状厚膜導体が前記厚膜誘電体皮膜で覆われて成り且つ前記第1平板および前記第2平板間にそれらに平行に配置されたシート部材を含むものである。このようにすれば、格子状を成すシート部材内に厚膜誘電体層を介して積層された複数本の帯状厚膜導体によって複数本の維持電極が構成される。そのため、シート部材を第1基板および第2基板の間に配置するだけで維持電極が設けられることから、維持電極を内面に形成するための熱処理が第1平板に施されない。また、電極や誘電体等が光の射出側となる第1平板内面に形成されないので、その第1平板の透光性を可及的に高めるために電極等の形成工程が複雑になることもない。したがって、製造工程が簡単で電極等の形成に伴う熱処理に起因する歪み等の抑制された3電極構造AC型のガス放電表示装置が得られる。
【0010】
因みに、従来の面放電構造のガス放電表示装置においては、可及的に光を透過させる必要がある第1平板(前面板)は、維持電極がITO(酸化インジウム錫)膜等から成る透明電極およびその導電性を補うための金属または厚膜導体から成るバス電極で構成されていた。そのため、その製造工程では、ガラス基板上に(a)ITO膜と基板との密着性を確保するためのSiO2膜、(b)ITO膜、(c)バス電極、(d)ブラック・ストライプ、(e)誘電体層、(f)MgO膜等が順次形成されていた。上記のITO膜は、例えばスパッタ等で設けられた後、レジスト塗布・露光・現像・エッチング処理・レジスト剥離を行うフォト法でパターン形成される。また、バス電極は、Cr−Cu−Cr等の薄膜で構成される場合にはITO膜の場合と同様な方法で、厚膜銀等の厚膜導体で構成される場合には厚膜スクリーン印刷法等の厚膜プロセスで形成される。また、誘電体層およびMgO膜は、高い透光性を有するように高い品質が要求される。すなわち、従来の3電極構造では、前面板側に透光性が要求されることに起因して、その内面に形成される導体膜や誘電体膜等の製造工程が複雑になっていた。しかも、上記の製造工程のうち誘電体層や厚膜導体で構成される場合のバス電極を形成する際には、それらの焼成のために基板に加熱処理が施される。そのため、基板内の温度分布に基づく熱膨張量のばらつきや、誘電体および厚膜導体との熱膨張係数の相違等に起因して、前面板に歪みが生じると共に厚膜導体にも亀裂や変形等が生じる問題もあった。
【0011】
また、好適には、前記複数本の維持電極の各々は、隣接する維持電極に向かって突き出した突出部を前記発光区画の各々に備えたものである。このようにすれば、その突出部とこれに対向する維持電極との間では、その距離が近づけられることによって放電開始電圧が低下させられるため、駆動電圧を低い値に留めつつ一様な放電が可能になり延いては所望の輝度や色調等を備えた画像を得ることができる。
【0012】
また、好適には、前記複数本の帯状厚膜導体は、その幅方向における両端が前記厚膜誘電体層から露出させられたものである。このようにすれば、維持電極はその何れの側に隣接する維持電極との間でも放電させられ得るため、端部から数えて奇数列の放電空間内で放電させる対の組合せと、偶数列の放電空間内で放電させる対の組合せとを交互に切り替えて、2枚のフィールドで1枚のフレーム(すなわち1画像)を表示する2:1インタレース(飛び越し走査)を採用することにより、導体膜の本数を増加させることなく、従来の3電極構造よりも走査線本数を倍増させて解像度を高めることが可能となる。
【0013】
【課題を解決するための第2の手段】
また、前記目的を達成するための第2発明の製造方法の要旨とするところは、透光性を有する第1平板およびその第1平板に平行な第2平板の間に一方向に沿って形成された複数本の放電空間と、それら複数本の放電空間の各々でガス放電を発生させるためにその一方向に直交する他方向に沿って形成され且つ厚膜誘電体皮膜で覆われた複数本の維持電極と、その維持電極との間でガス放電を発生させることにより発光区画を選択するために前記一方向に沿って形成された複数本の書込電極とを備え、前記複数本の維持電極間のガス放電で発生した光を前記第1平板を通して観察する形式のガス放電装置を、前記第1平板および前記第2平板を重ね合わせて気密に封着することにより製造する方法であって、(a)格子状を成した所定厚さ寸法の厚膜誘電体から成る格子状誘電体層と、(b)一平面内に位置する互いに平行な複数本の帯状厚膜導体を各々備えると共にそれら複数本の帯状厚膜導体が相互に重なる相対位置で前記格子状誘電体層を介して積層され且つそれら相互に重なる複数本の帯状厚膜導体の各組で前記複数本の維持電極の各々を構成するための複数の厚膜導体層と、(c)前記複数本の帯状厚膜導体を覆う厚膜誘電体皮膜とを備えたシート部材を、前記第1平板および前記第2平板の一方の内面上に固着するシート部材固着工程を含むことにある。
【0014】
【第2発明の効果】
このようにすれば、第1平板および第2平板を重ね合わせて固着することによりガス放電表示装置を製造するに際して、格子状誘電体層を介して複数の厚膜導体層が積層されたシート部材が第1平板または第2平板に固着されることにより、維持電極が放電空間内に備えられる。そのため、積層された複数本の帯状厚膜導体で構成された維持電極は厚膜誘電体皮膜で覆われていることから、積層された複数本の帯状厚膜導体はその積層範囲の全体に亘る厚さ寸法を有する一つの導体と同等に機能し、維持電極間に電圧を印加すると、その厚膜誘電体皮膜上にその厚さ方向において帯状厚膜導体が積層された範囲全体に亘って電荷が連続的に形成される。したがって、放電面が上記積層範囲に応じた面積を以て対向させられることになるため、対向放電構造を備えた3電極AC型のガス放電表示装置が得られる。しかも、シート部材上に維持電極を構成するための厚膜導体層が備えられていることから、第1平板および第2平板の間にそのシート部材を配置するだけで維持電極を設けることができるため、第1平板上に維持電極を設ける場合におけるその形成時の熱処理に起因する第1平板および維持電極の歪みが好適に抑制される。
【0015】
【第2発明の他の態様】
ここで、好適には、前記のガス放電表示装置の製造方法は、所定の第1温度よりも高い融点を有する粒子が樹脂で結合されて成る高融点粒子層で構成された膜形成面を有する支持体を用意する支持体準備工程と、前記第1温度で焼結させられる厚膜誘電体材料の構成粒子が樹脂で結合されて成る誘電体ペースト膜を前記膜形成面上に前記厚膜誘電体層に対応する格子状パターンで形成する誘電体ペースト膜形成工程と、前記第1温度で焼結させられる厚膜導体材料の構成粒子が樹脂で結合されて成る導体ペースト膜を前記膜形成面上に前記厚膜導体層に対応する複数に分割された所定パターンで前記誘電体ペースト膜を介して複数層が積層されるように形成する導体ペースト膜形成工程と、前記支持体を前記第1温度で加熱処理することにより、前記高融点粒子層を焼結させることなく前記導体ペースト膜および前記誘電体ペースト膜を焼結させて、それら導体ペースト膜および誘電体ペースト膜から前記厚膜導体層および前記厚膜誘電体層を生成する焼成工程とを、含む工程により前記シート部材を製造するものである。
【0016】
このようにすれば、厚膜誘電体材料および厚膜導体材料の焼結温度(第1温度)よりも高い融点を有する高融点粒子層で構成された膜形成面に厚膜誘電体材料および厚膜導体材料のペースト膜がそれぞれ所定パターンで形成された後、それら厚膜誘電体材料および厚膜導体材料の焼結させられる第1温度で加熱処理が施されることにより、厚膜誘電体層を介して厚膜導体層が積層されたシート部材が生成される。そのため、その加熱処理温度では焼結させられない高融点粒子層は樹脂が焼失させられることにより高融点粒子のみが並ぶ層となることから、生成された厚膜は支持体に固着されないため、その膜形成面から容易に剥離することができる。このとき、厚膜誘電体材料および厚膜導体材料のペースト膜は、材料や用途に応じた適宜の方法を用いることにより、簡便な設備を用いて所望のパターンで膜形成面に形成することが可能である。しかも、加熱処理により焼結させられるまでは膜形成面に塗布されることにより一時的に固着された状態で取り扱われることから、取扱いが容易である。したがって、維持電極を設けるためのシート部材を容易に製造し且つガス放電表示装置の製造に用いることができる。なお、上記の誘電体ペースト膜形成工程および導体ペースト膜形成工程は、シート部材の構成に応じて定められる回数だけ交互に繰り返される。
【0017】
また、好適には、前記支持体準備工程は、所定の基板の表面に前記高融点粒子層を形成するものである。このようにすれば、ペースト膜が基板上に形成されることから、加熱処理後にも支持体の形状が維持されるため、高融点粒子層のみで支持体が構成されている場合(例えば、セラミック生シートで支持体が構成されている場合)に比較して放電空間内に維持電極を設けるためのシート部材の取扱いが容易になる利点がある。しかも、このような支持体が用いられる場合には、ペースト膜との間に高融点粒子層が介在させられる基板は加熱処理の際にそのペースト膜を何ら拘束せず、且つそのペースト膜の表面粗度は高融点粒子層の表面粗度のみが反映されることから、基板の平坦度、表面粗度、膨張係数等のシート部材の品質に及ぼす影響が小さくなるため、基板に高い品質は要求されない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明のガス放電表示装置の一例であるAC型カラーPDP(以下、単にPDPという)10の構成を一部を切り欠いて示す斜視図である。図において、PDP10は、それぞれの略平坦な一面12,14が対向するように僅かな間隔を隔てて互いに平行に配置された前面板16および背面板18を備えている。それら前面板16および背面板18は、格子状のシート部材20を介してその周縁部において気密に封着されており、これによりPDP10の内部に気密空間が形成されている。これら前面板16および背面板18は、何れも例えば900×500(mm)程度の大きさと1.1〜3(mm)程度の均一な厚さ寸法とを備えると共に透光性を有し且つ軟化点が700(℃)程度の相互に同様なソーダライム・ガラス等から成るものである。本実施例においては、上記の前面板16が第1平板に、背面板18が第2平板にそれぞれ相当する。
【0020】
上記の背面板18上には、一方向に沿って伸び且つ互いに平行な複数本の長手状の隔壁22が200〜500(μm)程度の一定の中心間隔で備えられており、前面板16および背面板18間の気密空間が複数本の放電空間24に区分されている。この隔壁22は、例えば、PbO−B2O3−SiO2−Al2O3−ZnO−TiO2系或いはこれらを組み合わせた系等の低軟化点ガラスを主成分とする厚膜材料から成り、幅寸法が80〜200(μm)程度、高さ寸法が30〜100(μm)程度の大きさを備えたものである。また、隔壁22には、例えばアルミナ等の無機充填材(フィラー)やその他の無機顔料等が適宜添加されることにより、膜の緻密度や強度、保形性等が調節されている。前記のシート部材20は、その一方向に沿って伸びる部分がこの隔壁22の頂部上に重なる位置関係にある。
【0021】
また、背面板18上には、その内面14の略全面を覆う低アルカリ・ガラス或いは無アルカリ・ガラス等から成るアンダ・コート26が設けられ、その上に厚膜銀等から成る複数本の書込電極28が前記複数の隔壁22の長手方向に沿ってそれらの間の位置に、低軟化点ガラスおよび白色の酸化チタン等の無機フィラー等から成るオーバ・コート30に覆われて設けられている。上記の隔壁22は、このオーバ・コート30上に突設されている。
【0022】
また、オーバ・コート30の表面および隔壁22の側面には、放電空間24毎に塗り分けられた蛍光体層32が例えば10〜20(μm)程度の範囲で色毎に定められた厚みで設けられている。蛍光体層32は、例えば紫外線励起により発光させられるR(赤),G(緑),B(青)等の発光色に対応する3色の蛍光体の何れかから成るものであり、隣接する放電空間24相互に異なる発光色となるように設けられている。なお、前記のアンダ・コート26およびオーバ・コート30は、厚膜銀から成る書込電極28と背面板18との反応および上記の蛍光体層32の汚染を防止する目的で設けられたものである。
【0023】
一方、前記の前面板16の内面12には、前記隔壁22に対向する位置に隔壁34がストライプ状に設けられている。この隔壁34は、例えば隔壁22と同じ材料から成り、例えば20〜50(μm)程度の厚さ寸法で設けられたものである。前面板内面12のこの隔壁34相互間には、蛍光体層36が例えば10〜20(μm)程度の範囲内の厚さ寸法でストライプ状に設けられている。この蛍光体層36は、放電空間24毎に単一の発光色が得られるように、背面板18上に設けられた蛍光体層32と同じ発光色のものが設けられている。上記隔壁34の高さ寸法は、シート部材20が蛍光体層36に接することを防止するために、その表面が蛍光体層36の表面よりも高くなるように定められている。
【0024】
図2は、前記のシート部材20の構成の要部を、その一部を切り欠いて示す図である。図において、シート部材20は、その表面および裏面にそれぞれ位置する上側誘電体層38および下側誘電体層40と、それらの間に中間誘電体層42を介して積層された上側導体層44および下側導体層46と、これらの積層体全体を覆って設けられた誘電体皮膜48と、その誘電体皮膜48を更に覆って設けられ且つシート部材20の表層部を構成する保護膜50とから構成されている。
【0025】
上記の上側誘電体層38,下側誘電体層40,および中間誘電体層42(以下、特に区別しないときは誘電体層38等という)は、何れも20〜50(μm)程度、例えば25(μm)程度の厚さ寸法を備えたものであって、それらの平面形状は全て同様であって格子状を成す。本実施例においては、これら誘電体層38等が格子状誘電体層に相当する。また、これらの格子を構成する縦横に沿ってそれぞれ伸びる部分の幅寸法は、例えば隔壁22の幅寸法と同程度かアライメント・マージンを考慮してそれよりも若干広く、例えば100〜150(μm)程度である。また、この誘電体層38等は、例えばPbO−B2O3−SiO2−Al2O3−ZnO−TiO2系或いはこれらを組み合わせた系等の低軟化点ガラスおよびアルミナ等のセラミック・フィラー等の厚膜誘電体材料で構成されている。なお、図において、上側導体層44および下側導体層46(以下、特に区別しないときは導体層44,46という)が備えられていない部分では、積層された誘電体層38等を一体的に示した。
【0026】
また、上記の導体層44,46は、例えばアルミニウム(Al)、銀(Ag)、クロム(Cr)、銅(Cu)等を導電成分として含む厚膜導体であって、例えば何れも5〜20(μm)の範囲内、例えば8(μm)程度の厚さ寸法を有するものである。これら導体層44,46は、それぞれ誘電体層38等の格子の一方向に沿って伸びる複数本の帯状厚膜導体52で構成されている。この帯状厚膜導体52は、例えば誘電体層38等と同程度かそれよりも僅かに幅方向における両側にはみ出す程度の幅寸法を備え、前記の隔壁22の長手方向に垂直な方向すなわち書込電極28の長手方向と垂直を成す向きに沿って伸びるものである。なお、帯状厚膜導体52は、前記隔壁22の長手方向において、共通の配線に接続されたものと、各々独立の配線に接続されたものとが交互に設けられている。また、中間誘電体層42を介して重なる帯状厚膜導体52,52の各組は、シート部材20内において或いは気密空間の外部において、相互に共通の配線に接続されている。
【0027】
また、図2において左端部に示すように、上記複数本の帯状厚膜導体52の各々には、その長手方向における複数箇所においてその幅方向に交互に突き出す複数個の突出部54が備えられている。これら複数個の突出部54は何れも格子の開口部の角部に位置するため、帯状厚膜導体52はその角部においては開口部の内周側に向かって突き出しているが、その突出し位置はその開口部を挟んで隣接する他の帯状厚膜導体52に備えられた突出部54に対向する位置である。なお、一つの開口内には、このような対向させられた突出部54,54が一組ずつ存在する。また、帯状厚膜導体52の幅方向において相互に隣接する開口部では、帯状厚膜導体52の長手方向において相互に反対側に位置する角部に突出し部54,54が備えられている。帯状厚膜導体52の幅方向における突出部54の突出し長さ寸法は、例えば50〜200(μm)の範囲内、例えば100(μm)程度であり、その幅寸法は、例えば30〜150(μm)の範囲内、例えば75(μm)程度である。
【0028】
また、誘電体層38等も上記の突出部54が備えられた位置において格子の開口角部が内側に拡大された形状で設けられており、突出部54は、その一部がその拡大部分上に位置し、残部が帯状厚膜導体52の長手方向に垂直な格子の構成部分上に位置させられている。この結果、格子の開口部の各々は、シート部材20の厚さ方向において一様な形状を成している。
【0029】
また、前記の誘電体皮膜48は、例えば10〜30(μm)程度の範囲内、例えば20(μm)程度の厚さ寸法を備え、例えばPbO−B2O3−SiO2−Al2O3−ZnO−TiO2系或いはこれらを組み合わせた系等の低軟化点ガラス等から成る厚膜である。この誘電体皮膜48は、表面に電荷を蓄えることにより後述するように交流放電をさせるために設けられたものであるが、同時に、厚膜材料で構成される導体層44,46を露出させないことによって、これからのアウト・ガスによる放電空間24内の雰囲気変化を抑制する役割も有する。
【0030】
また、前記の保護膜50は、例えば0.5(μm)程度の厚さ寸法を備え、MgO等を主成分とする薄膜或いは厚膜である。保護膜50は、放電ガス・イオンによる誘電体皮膜48のスパッタリングを防止するものであるが、二次電子放出係数の高い誘電体で構成されていることから、実質的に放電電極として機能する。
【0031】
以上のように電極構造が構成されたPDP10は、前記帯状厚膜導体52のうち個々に独立させられている一方に所定の交流パルスを印加して順次走査すると共に、その走査のタイミングに同期して書込電極28のうちのデータに対応する所望のもの(すなわち発光させる区画として選択されたものに対応する書込電極)に所定の交流パルスを印加すると、図3に矢印Aで示すように、それらの間で書込放電が発生させられ、保護膜50上に電荷が蓄積される。このとき、中間誘電体層42を介して積層された2本の帯状厚膜導体52,52がそれぞれ形成する電界は、それらを覆う保護膜50上において重ね合わされることによって一つの電界を成す。そのため、保護膜50上には、書込電極28との間の放電によって、帯状厚膜導体52,52が設けられている範囲56(図4参照)内で電荷が厚さ方向において連続的に蓄積されることとなる。すなわち、本実施例においてはこの範囲56が放電面として機能する。
【0032】
上記のようにして走査電極として機能させられる全ての帯状厚膜導体52を走査した後、全ての帯状厚膜導体52,52間に所定の交流パルスを印加すると、電荷が蓄積された発光区画では印加電圧にその蓄積電荷による電位が重畳されて放電開始電圧を越えるため、図3に他の矢印で示すように放電面56,56間で放電が発生させられ、且つ保護膜50上に改めて発生させられた壁電荷等により予め定められた所定時間だけ維持される。これにより、ガス放電で発生した紫外線で選択された区画内の蛍光体層32、36が励起発光させられ、その光が前面板16を通して射出されることにより、一画像が表示される。なお、帯状厚膜導体52には突出部54が備えられていることから、上記維持放電は、対向する突出部54,54間で先ず発生し、次いで、放電面56の全面に広がることとなる。そして、走査側電極の1周期毎に、交流パルスを印加されるデータ側電極(書込電極28)が変化させられることにより、所望の画像が連続的に表示されることとなる。なお、図3は、PDP10の前記の隔壁22の長手方向に沿った断面すなわち帯状厚膜導体52の長手方向に垂直な断面を示す図である。
【0033】
このとき、放電空間24内で対向させられている帯状厚膜導体52,52の厚さ寸法が小さいことから、対向させられた電極面積は積層された2つの帯状厚膜導体52,52の厚さ寸法を合計しても例えば16(μm)程度に過ぎない。しかしながら、本実施例によれば、上述した電荷の連続性に基づいて広い放電面56が形成されるので、そのような放電面56,56が対向させられた対向放電構造が実現されている。すなわち、本実施例においては、積層された帯状厚膜導体52,52が一体となって維持電極を構成する。なお、中間誘電体層42の厚さ寸法で決定される導体層44,46の相互間隔は例えば25(μm)程度であるが、この大きさは、導体層44,46の厚さ寸法および所望とする放電面56の面積等に応じて例えば実験的に決定される。
【0034】
また、維持放電は帯状厚膜導体52,52間で発生させられるが、放電空間24は隔壁22の長手方向に沿って連続しているため、その放電により発生させられた紫外線はその方向において帯状厚膜導体52,52の外側に広がる。そのため、その外側に位置する蛍光体層32,36もその紫外線が及ぶ範囲では発光させられることとなる。PDP10における発光単位(セル)の区切りは、隔壁22に垂直な方向すなわち図における左右方向ではその隔壁22によって区切られ、隔壁22の長手方向すなわち図における上下方向では実質的にはこの紫外線の及ぶ範囲によって画定される。本実施例においては、隔壁22の長手方向における発光区画の区切りすなわちドット・ピッチが例えば0.9(mm)程度であり、それに垂直な方向におけるカラー・セル・ピッチが例えば0.3(mm)程度である。なお、本実施例においては、帯状厚膜導体52は例えば50(μm)程度の中心間隔で設けられており、放電空間22の長手方向に連続して並ぶすなわ複数個例えば3つの開口部が一つの発光区画内に設けられている。そのため、一つの発光区画内の複数箇所で放電が発生させられるように構成されており、各発光区画内に相互に対向する突出部54,54が複数組備えられている。
【0035】
なお、上記のようにして放電空間22内において蛍光体層32から発生させられた光は、図1に示されるPDP10の構成から明らかなように、格子状を成したシート部材20の開口部を経由して前面板12から射出される。そのため、蛍光体層32から発生した光のうち一部はシート部材20で遮られ、表示に寄与し得ないこととなる。このとき、本実施例においては、前述したように格子の開口部内に突き出した突出部54が放電空間22の長手方向において、その幅方向の一端側および他端側に交互に設けられているため、突出部54の遮光による視覚上の影響が緩和されるので、突出部54が存在することに起因する表示品質の低下が実質的に解消されている。放電開始電圧を低下させるための突出部54は、その存在に起因する遮光が許容される範囲で可及的に放電開始電圧を低くできるようにその大きさが定められる。
【0036】
ここで、本実施例においては、放電空間22内で維持放電を発生させるための複数本の維持電極の各々は、中間誘電体層42を介して積層された2本の帯状厚膜導体52,52で構成されるが、これらは誘電体皮膜48および保護膜50で覆われているため、相互に隣接する帯状厚膜導体52,52間に電圧を印加すると、その保護膜50上にはシート部材20の厚さ方向において、帯状厚膜導体52,52が積層された範囲全体に亘って電荷が連続的に形成される。したがって、放電面56が上記積層範囲に応じた面積を以て対向させられることになるため、対向放電構造を備えたPDP10が得られる。
【0037】
また、本実施例においては、前記複数対の帯状厚膜導体52,52すなわち複数本の維持電極の各々は、隣接する帯状厚膜導体52に向かって突き出した相互に対向する突出部54,54を発光区画毎に有する。そのため、それら突出部54,54間ではその距離が近づけられることによって放電開始電圧が低下させられるため、駆動電圧を低い値に留めつつ一様な放電が可能になり延いては所望の輝度や色調等を備えた画像を得ることができる。
【0038】
なお、本実施例においては、帯状厚膜導体52,52の幅方向における両端部が誘電体層38等から露出させられ、且つ突出部54もその幅方向における両側に備えられている。そのため、帯状厚膜導体52は、その両側に隣接する帯状厚膜導体52,52との間で放電させられ得るように構成されていることから、PDP10を駆動するに際しては、相互に独立した配線に接続された帯状厚膜導体52に一本おきに走査電圧を印加し、且つ2枚のフィールドで1枚のフレームを表示する2:1インタレースで駆動して解像度を高めることも可能である。
【0039】
また、本実施例によれば、放電面56が前面板16および背面板18の何れからも離隔したこれらの中間の高さ位置に位置し且つ放電方向がそれらの内面12,14に沿った方向となることから、前面板内面12および背面板内面14上における放電ガス・イオンの影響が少ないので、前述したようにそれらの何れにも広い範囲に亘って蛍光体層32,36が設けられる。そのため、蛍光体層32を維持電極が固着された基板とは反対側の基板上にのみ設けることが可能であった面放電構造の場合に比較して輝度を飛躍的に高め得る利点もある。
【0040】
また、維持電極を構成する帯状厚膜導体52が前面板16上に設けられていないため、厚膜銀から構成される場合にもその銀の黄変色が観察されることがない。したがって、酸化ルテニウム等の高価な黒色導電材料を維持電極48の構成材料に用いる必要もない利点もある。
【0041】
ところで、上記のようなPDP10は、例えば図5に示される工程図に従って別々に処理(或いは製造)されたシート部材20,前面板16,および背面板18を組み立てることで製造される。
【0042】
背面板18の処理工程においては、先ず、アンダ・コート形成工程58で、用意された平坦な背面板18の内面14に厚膜絶縁体ペーストを塗布して焼成することにより前記のアンダ・コート26を形成する。次いで、書込電極形成工程60では、そのアンダ・コート26上に例えば厚膜スクリーン印刷法やリフトオフ法等を用いて厚膜銀ペースト等の厚膜導電材料ペーストで前記書込電極28を形成する。続くオーバ・コート形成工程62においては、この書込電極28上から低軟化点ガラスおよび無機フィラーを含む厚膜絶縁ペーストをアンダ・コート26の略全面を覆って繰り返し塗布して焼成することにより前記オーバ・コート30を形成する。
【0043】
次いで、隔壁形成工程64では、例えば低軟化点ガラスおよび無機フィラー等を主成分とする厚膜絶縁ペーストを塗着し、乾燥後、例えば500〜650(℃)程度の温度で焼成処理を施すことにより、前記の隔壁22を形成する。なお、一回の印刷で隔壁22の所望の高さ寸法を確保できない場合には、印刷および乾燥が必要な回数だけ繰り返される。上述したアンダ・コート形成工程58乃至オーバ・コート形成工程62も同様である。そして、蛍光体層形成工程66においては、RGB3色に対応する3種の蛍光体ペーストを隔壁22相互間であって色毎に定められた所定位置に厚膜スクリーン印刷法等によって或いは流し込みによって塗布し、例えば450(℃)程度の温度で焼成処理を施すことにより、前記の蛍光体層32を設ける。
【0044】
一方、前面板16の処理工程においては、先ず、隔壁形成工程68において、上記の工程64と同様に、例えば低軟化点ガラスおよび無機フィラー等を主成分とする厚膜絶縁ペーストを厚膜スクリーン印刷法等の厚膜形成技術を用いて内面12上に繰り返し塗布、乾燥して、更に厚膜絶縁ペーストの種類に応じて定められる例えば500〜650(℃)程度の範囲内の熱処理温度で焼成することにより、前記の隔壁34を形成する。次いで、蛍光体層形成工程70において、RGB3色に対応する3種の蛍光体ペーストを隔壁34相互間であって色毎に定められた所定位置に、隔壁34上から厚膜スクリーン印刷或いは落とし込み印刷等の手法で塗布し、例えば450(℃)程度の温度で焼成処理を施すことにより、前記の蛍光体層36を設ける。
【0045】
そして、シート部材作製工程72において作製された前記のようなシート部材20を介して上記の前面板16および背面板18を重ね合わせ、封着工程74において加熱処理を施すことにより、それらの界面に予め塗布されたシールガラス等の封着剤でこれらを気密に封着する。なお、封着に先立ち、必要に応じてシート部材20が前面板16および背面板18の何れかにガラスフリット等を用いて固着される。そして、排気・ガス封入工程72において、形成された気密容器内から排気し且つ所定の放電ガスを封入することにより、前記のPDP10が得られる。
【0046】
上記の製造工程において、シート部材作製工程72は、よく知られた厚膜印刷技術を応用した例えば図6に示される示す工程に従って実施される。以下、シート部材20の製造方法を、製造工程の要部段階における状態を表した図7(a)〜(e)および図8(f)〜(h)を参照して説明する。
【0047】
先ず、基板を用意する工程78では、厚膜印刷を施す基板80(図7参照)を用意し、その表面78等に適宜の清浄化処理を施す。この基板80は、後述する加熱処理の際に殆ど変形や変質の生じないものであって、例えば、熱膨張係数が87×10−7(/℃)程度で、740(℃)程度の軟化点および510(℃)程度の歪み点を備えたソーダライム・ガラス等から成るガラス基板が好適に用いられる。なお、基板80の厚さ寸法は例えば2〜3(mm)程度の範囲内、例えば2.8(mm)程度であり、その表面82の大きさは前記のシート部材20よりも十分に大きくされている。
【0048】
次いで、剥離層形成工程84では、高融点粒子が樹脂で結合させられた剥離層86を、基板80の表面82に例えば5〜50(μm)程度の範囲内、好適には10〜20(μm)程度の厚さ寸法で設ける。上記の高融点粒子は、例えば平均粒径が0.5〜3(μm)程度の高軟化点ガラスフリットおよび平均粒径が0.01〜5(μm)程度の範囲内、例えば1(μm)程度のアルミナやジルコニア等のセラミック・フィラーを、例えば30〜50(%)程度の割合で混合したものである。上記の高軟化点ガラスは、例えば550(℃)程度以上の軟化点を備えたものであり、混合物である高融点粒子の軟化点は、例えば550(℃)程度以上になっている。また、樹脂は、例えば350(℃)程度で焼失させられるエチルセルロース系樹脂等である。この剥離層86は、例えば、上記の高融点粒子および樹脂がブチルカルビトールアセテート(BCA)やテルピネオール等の有機溶剤中に分散させられた無機材料ペースト88を、例えば図7(a)に示すようにスクリーン印刷法を用いて基板80の略全面に塗布し、乾燥炉或いは室温において乾燥させることで設けられるが、コータやフィルム・ラミネートの貼り付け等で設けることもできる。なお、乾燥炉は、膜の表面粗度が優れ且つ樹脂が一様に分散するように、好適には給排気を十分に行い得る遠赤外線乾燥炉が用いられる。図7(b)は、このようにして剥離層86を形成した段階を示している。なお、図7(a)において、90はスクリーン、92はスキージである。本実施例においては、上記の剥離層86を備えた基板80が支持体に、その剥離層86の表面が膜形成面にそれぞれ相当し、上記の基板用意工程78および剥離層形成工程84が支持体準備工程に対応する。
【0049】
続く厚膜ペースト層形成工程94では、前記の誘電体層38等を形成するための厚膜誘電体ペースト96と、導体層44,46を形成するための厚膜導体ペースト98(図7(a)参照)を、無機材料ペースト88と同様にスクリーン印刷法等を利用して剥離層86上に所定のパターンで順次に塗布・乾燥する。これにより、誘電体層38等を形成するための誘電体印刷層100,104,108、導体層44,46を形成するための導体印刷層102,106が、その積層順序に従って形成される。上記の厚膜誘電体ペースト96は、例えば、アルミナやジルコニア等の誘電体材料粉末、ガラスフリット、および樹脂が有機溶剤中に分散させられたものである。また、厚膜導体ペースト98は、例えば、銀粉末等の導体材料粉末、ガラスフリット、および樹脂が有機溶剤中に分散させられたものである。なお、上記のガラスフリットは、例えばPbO−B2O3−SiO2−Al2O3−TiO2系の低軟化点ガラス等が用いられ、樹脂および溶剤は例えば無機材料ペースト88と同様なものが用いられる。図7(c)〜(e)は、それぞれ、誘電体印刷層100、導体印刷層102、誘電体印刷層104乃至誘電体印刷層108がそれぞれ形成された段階を示している。なお、一回の印刷で所定の厚さ寸法が得られない場合には、必要な回数だけ印刷および乾燥が繰り返される。
【0050】
上記のようにして厚膜印刷層100〜108を形成し、乾燥して溶剤を除去した後、焼成工程110においては、基板80を所定の焼成装置の炉室112内に入れ、厚膜誘電体ペースト96および厚膜導体ペースト98の種類に応じた例えば550(℃)程度の焼成温度で加熱処理を施す。図8(f)は加熱処理中の状態を示している。
【0051】
上記の加熱処理過程において、厚膜印刷層100〜108は、その焼結温度が例えば550(℃)程度であるため、その樹脂成分が焼失させられると共に誘電体材料、導体材料、およびガラスフリットが焼結させられ、誘電体層38等および導体層44,46すなわちシート部材20の基本的部分が生成される。図8(g)は、この状態を示している。このとき、前記の剥離層86は、前述したようにその無機成分粒子が550(℃)以上の軟化点を備えたものであるため、樹脂成分は焼失させられるが高融点粒子(ガラス粉末およびセラミック・フィラー)は焼結させられない。そのため、加熱処理の進行に伴って樹脂成分が焼失させられると、剥離層86は高融点粒子114(図9参照)のみから成る粒子層116となる。
【0052】
図9は、図8(g)の右端の一部を拡大して、上記の加熱処理における焼結の進行状態を模式的に示した図である。剥離層86の樹脂成分が焼失させられて生成された粒子層116は、単に高融点粒子114が積み重なっただけの層であり、その高融点粒子114は互いに拘束されていない。そのため、図に一点鎖線で示される焼成前の端部位置から厚膜印刷層100〜108が収縮するときには、その高融点粒子114がコロの如き作用をする。これにより、厚膜印刷層100〜108の下面側でも基板80との間にその収縮を妨げる力が作用しないので、上面側と同様に収縮させられることから、収縮量の相違に起因する密度差や反り等は何ら生じていない。
【0053】
なお、本実施例においては、基板80の熱膨張係数は誘電体材料と略同じであり、厚膜印刷層100〜108の焼結が開始するまで、すなわち、樹脂成分は焼失させられたがガラスフリット、誘電体材料粉末や導体粉末の結合力が未だ小さい温度範囲ではこれらの熱膨張量に殆ど差はない。一方、厚膜印刷層100〜108の焼結が開始するときには、上述したように粒子層116の作用によって基板80はその焼成収縮を何ら妨げない。したがって、基板80の熱膨張は生成される厚膜の品質に実質的に影響しない。なお、基板80を繰り返し使用する場合や熱処理温度が高くなる場合には、歪み点の一層高い耐熱性ガラス(例えば、熱膨張係数が32×10−7(/℃)程度で軟化点が820(℃)程度の硼珪酸ガラスや、熱膨張係数が5×10−7(/℃)程度で軟化点が1580(℃)程度の石英ガラス等)を用いることができる。この場合にも、誘電体材料粉末等の結合力が小さい温度範囲では基板80の熱膨張量が極めて小さくなるので、その熱膨張が生成される厚膜の品質に影響することはない。
【0054】
図6に戻って、剥離工程118では、生成された厚膜すなわち誘電体層38,40,42および導体層44,46の積層体を基板80から剥離する。それらの間に介在させられている粒子層116は高融点粒子114が単に積み重なっただけであるので、上記剥離処理は何らの薬品や装置を用いることなく容易に行い得る。このとき、積層体の裏面には高融点粒子114が一層程度の厚みで付着し得るが、この付着粒子は、必要に応じて粘着テープやエアブロー等を用いて除去する。なお、厚膜が剥離された基板80は、前述したように前記の焼成温度では変形および変質し難いものであるため、同様な用途に繰り返し用いられる。
【0055】
次いで、誘電体ペースト塗布工程120においては、剥離した積層体をディッピング槽122内に蓄えられた誘電体ペースト124中にディッピングすることにより、全外周面に誘電体ペースト124が塗布される。この誘電体ペースト124は、例えば、PbO−B2O3−SiO2−Al2O3−ZnO−TiO2系或いはこれらを組み合わせた系等のガラス粉末およびPVA等の樹脂が水等の溶剤中に分散させられたものであり、前記の厚膜誘電体ペースト96に比較して低粘度に調製されている。なお、上記のガラス粉末は鉛を含まない軟化点が630(℃)程度以上のものも使用可能である。これは、前記の厚膜誘電体ペースト96に含まれるものの軟化点と同程度かそれよりも高いものである。また、低粘度に調製されたペーストを用いるのは、塗布の際に気泡が巻き込まれ延いては焼成後に欠陥の残ることを防止するためであり、積層体は、例えば水平な向きで金網126等に載せられた状態で誘電体ペースト124中に静かに沈められ、且つ取り出される。
【0056】
続く焼成工程128では、ディッピング槽122から取り出され且つ十分に乾燥させられた積層体が焼成炉内に投入され、前記誘電体ペースト124に含まれるガラス粉末の種類に応じて定められる例えば550〜580(℃)程度の所定温度で加熱処理(焼成処理)を施される。この焼成温度は、例えば、ガラス粉末が十分に軟化して緻密な誘電体層(誘電体皮膜48)が得られるように、ガラス粉末の軟化点に対して十分に高い温度に設定される。このため、このようにして形成された誘電体皮膜48は、ガラス粉末相互の粒界に起因する空隙等が殆ど無く、高い耐電圧を有するものとなる。なお、導体層44,46は、前述したように厚さ寸法がそれぞれ5〜20(μm)程度の薄い膜であるので、その幅寸法が略一様に形成され、積層体の側面において導体層44,46の幅方向端部に厚膜パターンのがたつきは生じておらず、積層体の側面全体が滑らかになっている。そのため、そこに形成される誘電体皮膜48は凹凸の少ない平滑面になるので、放電開始電圧のばらつきが抑制されると共に、耐電圧が一層高められる。本実施例においては、これら誘電体ペースト塗布工程120および焼成工程128から被覆工程が構成されている。
【0057】
そして、保護膜形成工程130において、上記の誘電体皮膜48の表面に例えばディッピング処理および焼成処理により、或いは電子ビーム法やスパッタ等の薄膜プロセスにより、前記の保護膜50が所望の厚さ寸法で略全面に設けられることにより、前記のシート部材20が得られる。なお、保護膜50は、前述したように薄い膜であるので、ディッピング等の厚膜プロセスでは一様な膜を形成することが比較的困難である。しかしながら、本実施例においては略一様な膜厚で形成される誘電体被覆48で覆われた放電面56,56間で対向放電させることから、保護膜50の表面形状の如何に拘わらず放電集中は生じ難い。したがって、面放電構造を採る場合ほどの一様性は保護膜50に要求されないのである。また、保護膜50は光の射出経路上に存在しないので、その透明性も要求されない。
【0058】
ここで、本実施例においては、前面板16および背面板18を重ね合わせて固着することによりPDP10を製造するに際して、以上のようにして製造された導体層44,46を備えたシート部材20が前面板16または背面板18に固着されることにより、維持電極として機能する帯状厚膜導体52が放電空間24内に設けられる。そのため、シート部材20上に維持電極を構成するための導体層が備えられていることから、前面板16および背面板18の間にそのシート部材20を配置するだけで維持電極を設けることができるため、前面板16上に維持電極を設ける場合におけるその形成時の熱処理に起因する前面板16および維持電極等の歪みが好適に抑制されたPDP10を製造することができる。したがって、電極等の形成に伴う熱処理に起因する歪み等の抑制された3電極構造のAC型PDP10を簡単な製造工程で得ることができる。すなわち、SiO2のコートやITO、バス電極等を設ける複雑なプロセスが無用になる。
【0059】
また、本実施例においては、厚膜導体ペースト98および厚膜誘電体ペースト96の焼結温度よりも高い融点を有する剥離層86で構成された膜形成面に印刷層100〜108が所定パターンで形成された後、それらの焼結させられる温度で加熱処理が施されることにより、中間誘電体層42を介して導体層44,46が積層されたシート部材20が生成される。そのため、その加熱処理温度では焼結させられない剥離層86は樹脂が焼失させられることにより高融点粒子114のみが並ぶ粒子層116となることから、生成された厚膜は基板80に固着されないため、その表面82から容易に剥離することができる。したがって、維持電極を構成するためのシート部材20を容易に製造し且つPDP10の製造に用いることができる。
【0060】
以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施できる。
【0061】
例えば、実施例においては、カラー表示用のAC型PDP10およびその製造方法に本発明が適用された場合について説明したが、本発明は、モノクロ表示用のAC型PDPおよびその製造方法にも同様に適用される。
【0062】
また、実施例のPDP10は、3色の蛍光体層32、36を備えてフルカラー表示をさせる形式のものであったが、本発明は、1色或いは2色の蛍光体層を備えたPDPにも同様に適用される。
【0063】
また、実施例においては、帯状厚膜導体52はその幅方向の両側に隣接する帯状厚膜導体52との間で放電させられるように構成されていたが、一方に隣接するものとだけ放電するように構成しても差し支えない。
【0064】
また、実施例においては、2層の導体層44,46が中間誘電体層42を介して設けられていたが、維持電極を構成するための導体層の層数は、所望とする放電面56の面積に応じて2層以上の範囲で適宜定められるものであり、3層以上の導体層を2層以上の中間誘電体層を介在させて積層してもよい。
【0065】
また、実施例においては、帯状厚膜導体52に放電開始を容易にするための突出部54が備えられていたが、放電開始電圧を十分に低くし、或いはそのばらつきを十分に小さくできるのであれば、突出部54は設ける必要がない。
【0066】
また、実施例においては、維持電極を構成する帯状厚膜導体52がシート部材20内に備えられていたが、放電空間24の長手方向に直交する方向に沿って伸びる平行電極対を設け得るのであればその配設形態は問わない。例えば、前面板16の内面に隔壁22と直交する方向に沿って伸びる隔壁を突設し、これに帯状厚膜導体52,52を誘電体層を介して積層して設けることもできる。
【0067】
また、実施例においては、隔壁22がストライプ状に設けられていたが、封着後の排気・ガス封入に問題が無ければ格子状の隔壁で放電空間を区画形成してもよい。このようにする場合には、その格子状の隔壁に導体層44,46を設けることもできる。また、実施例においては、前面板16および背面板18の両方に隔壁22,34が形成されていたが、一方だけに設けても差し支えない。その場合、シート部材20と蛍光体との接触を避けるためには、隔壁を設けない側には蛍光体層を設けないことが好ましい。
【0068】
また、導体層44,46の厚さ寸法や相互間隔等は所望とする電気的特性や機械的強度等に応じて適宜定められるものであり、実施例に記載された数値のものに限定されない。
【0069】
また、実施例においては、シート部材20はその全面が誘電体皮膜48で覆われていたが、少なくとも導体層44,46が覆われていれば足り、誘電体層38等の上には誘電体皮膜48が設けられていなくとも差し支えない。
【0070】
また、実施例においては、シート部材20が厚膜スクリーン印刷法を利用して誘電体層38等を設けることで製造されていたが、コータやフィルム・ラミネート等を用いて膜形成面に「ベタ」に厚膜ペースト層を設け、フォト・プロセスを用いてパターニングすることもできる。
【0071】
また、実施例では内面12,14の何れにも蛍光体層32,36が設けられていたが、何れか一方のみとすることもできる。
【0072】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の3電極構造AC型ガス放電表示装置の一例であるカラーPDPを一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図2】図1のPDPに備えられたシート部材の構成を説明する図である。
【図3】隔壁の長手方向に沿った断面において、図1のPDPの断面構造を説明する図である。
【図4】図3の一部を拡大した図である。
【図5】図1のPDPの製造方法を説明する工程図である。
【図6】シート部材の製造方法を説明する工程図である。
【図7】(a)〜(e)は、図6の製造工程の要部段階における基板および厚膜の状態を示す図である。
【図8】(f)〜(h)は、図6の製造工程の要部段階における基板および厚膜の状態を示すための図7(e)に続く図である。
【図9】図6の焼成工程における収縮挙動を説明するための図である。
【符号の説明】
10:PDP
16:前面板
18:背面板
20:シート部材
24:放電空間
38:上側誘電体層、40:下側誘電体層、42:中間誘電体層
44:上側配線層、46:下側配線層
52:帯状厚膜導体
54:突出部
56:放電面[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an AC (alternating current) gas discharge display device and a method of manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
A plurality of discharge spaces formed along a direction between a first flat plate (front plate) having translucency and a second flat plate (rear plate) parallel to the first flat plate and filled with a predetermined gas. And a plurality of pairs of sustaining electrodes formed along the other direction orthogonal to the one direction and covered with the thick-film dielectric film to generate gas discharge in each of the plurality of discharge spaces; A plurality of write electrodes formed along the one direction to select a light emitting section by generating a gas discharge between the electrodes, and utilizing a gas discharge between the plurality of pairs of sustain electrodes. An AC-type gas discharge display device having a three-electrode structure, such as a plasma display panel (PDP), which displays a desired image such as a character, a symbol, or a figure by emitting light, is known. That. Such a gas discharge display device directly uses, for example, light emission of neon orange or the like accompanying generation of plasma generated by gas discharge, or a fluorescent material provided in a light emitting section (pixel or cell). An image is displayed using the light emission of the phosphor excited by the ultraviolet light generated by the light emitting device. For this reason, it is expected to be an image display device that replaces a CRT, because it is a flat plate type, which can easily be made larger, thinner, and lighter, and has a wide viewing angle and a fast response speed comparable to a CRT. (For example, see Non-Patent Document 1).
[0003]
[Non-patent document 1]
Tani Chizuka, "Advanced Display Technology," First Edition, First Edition, Kyoritsu Shuppan, December 28, 1998, p. 78-88
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the display device having the three-electrode structure as described above, for example, the sustain electrode is provided on the front plate on the light emission side, and the write electrode is provided on the back plate side. Discharge between the sustain electrodes. Therefore, in such a surface discharge structure, since the distance between the discharge surfaces of the pair of sustain electrodes is significantly different between the inside and outside, the discharge is performed at the outside position in order to emit light from the entire light emitting section (pixel or cell). In addition to this, there is a problem that the discharge efficiency is reduced when the discharge is attempted, and the thick dielectric film is liable to be deteriorated due to the concentration of the discharge on the inner side where the discharge is likely to occur.
[0005]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the present invention is to provide a three-electrode AC type gas discharge display device having a facing discharge structure and a method of manufacturing the same.
[0006]
[First means for solving the problem]
In order to achieve such an object, the gist of the gas discharge display device of the first invention is to provide a gas discharge display device having a translucent first flat plate and a second flat plate parallel to the first flat plate. A plurality of formed discharge spaces, and a plurality of formed in the other direction orthogonal to one direction and covered with a thick film dielectric film to generate a gas discharge in each of the plurality of discharge spaces. A plurality of sustain electrodes, and a plurality of write electrodes formed along the one direction in order to select a light emitting section by generating a gas discharge between the sustain electrodes, and the plurality of sustain electrodes. A gas discharge apparatus of a type in which light generated by a gas discharge between sustain electrodes is observed through the first flat plate, wherein (a) a plurality of band-shaped thick film conductors laminated via a thick film dielectric layer That is, each of the plurality of sustain electrodes is configured.
[0007]
[Effect of the first invention]
In this way, each of the plurality of sustain electrodes is constituted by a plurality of band-shaped thick film conductors laminated via the thick film dielectric layer, and the sustain electrodes are covered with the thick film dielectric film. Therefore, when a voltage is applied between the sustain electrodes, charges are continuously formed on the thick dielectric film over the entire area where the strip-shaped thick film conductors are stacked in the thickness direction. . In other words, when an AC discharge is generated, the sustain electrode only functions substantially as an electrode lead, and the thick dielectric film covering it functions as a true electrode. The band-shaped thick film conductor functions equivalently to one conductor having a thickness dimension over the whole of the lamination area. Therefore, the discharge surfaces are opposed to each other with an area corresponding to the lamination range, so that a three-electrode AC type gas discharge display device having a facing discharge structure can be obtained.
[0008]
By the way, when a plurality of strip-shaped thick film conductors are arranged in parallel with each other to constitute a sustain electrode, if the conductor thickness is appropriately set, discharge is generated exclusively between the side surfaces, that is, between the opposed surfaces. Therefore, a facing discharge structure can be obtained. However, since it is extremely difficult to form a thick strip conductor with a certain width, it is difficult to form a thick discharge strip when the thick strip conductor is thickened to form a sufficiently large discharge surface. Has an uneven shape. For this reason, a flat discharge surface cannot be obtained even if the side surface of this uneven shape is covered with a thick-film dielectric film.Therefore, simply increasing the thickness of the band-shaped thick-film conductor has a function that satisfies a gas discharge display device. No opposing discharge electrode was obtained.
[0009]
[Other aspects of the first invention]
Here, preferably, the thick-film dielectric layer is a lattice-like dielectric layer interconnected at a plurality of locations in the longitudinal direction between the plurality of storage electrodes, and the gas discharge display device includes: A sheet comprising the plurality of strip-shaped thick film conductors laminated on the lattice-shaped dielectric layer covered with the thick film dielectric film and arranged between the first flat plate and the second flat plate in parallel with the first flat plate and the second flat plate It includes members. With this configuration, a plurality of sustain electrodes are formed by a plurality of strip-shaped thick film conductors laminated via a thick film dielectric layer in a lattice-like sheet member. Therefore, since the sustain electrodes are provided only by disposing the sheet member between the first substrate and the second substrate, heat treatment for forming the sustain electrodes on the inner surface is not performed on the first flat plate. In addition, since electrodes, dielectrics, and the like are not formed on the inner surface of the first flat plate on the light emission side, the process of forming the electrodes and the like may be complicated in order to increase the transparency of the first flat plate as much as possible. Absent. Therefore, it is possible to obtain an AC-type gas discharge display device having a three-electrode structure in which the manufacturing process is simple and distortion or the like due to heat treatment accompanying the formation of the electrodes and the like is suppressed.
[0010]
Incidentally, in the conventional gas discharge display device having the surface discharge structure, the first flat plate (front plate) which needs to transmit light as much as possible is a transparent electrode whose sustaining electrode is formed of an ITO (indium tin oxide) film or the like. And a bus electrode made of a metal or a thick film conductor to supplement the conductivity. Therefore, in the manufacturing process, (a) SiO 2 for securing the adhesion between the ITO film and the substrate is formed on the glass substrate. 2 A film, (b) an ITO film, (c) a bus electrode, (d) a black stripe, (e) a dielectric layer, and (f) an MgO film were formed in this order. The above-mentioned ITO film is formed by, for example, sputtering or the like, and then patterned by a photo method of performing resist coating, exposure, development, etching, and resist stripping. When the bus electrode is made of a thin film of Cr-Cu-Cr or the like, the bus electrode is made of a thick film conductor by using the same method as that of the ITO film. It is formed by a thick film process such as a method. Further, the dielectric layer and the MgO film are required to have high quality so as to have high translucency. That is, in the conventional three-electrode structure, the manufacturing process of the conductor film, the dielectric film, and the like formed on the inner surface has been complicated due to the requirement for the front plate to have a light-transmitting property. In addition, when forming a bus electrode in the case of a dielectric layer or a thick film conductor in the above-mentioned manufacturing process, a heat treatment is applied to the substrate for baking them. Therefore, the front plate is distorted and the thick film conductor is cracked or deformed due to variations in the amount of thermal expansion based on the temperature distribution in the substrate and differences in the coefficient of thermal expansion between the dielectric and the thick film conductor. There was also a problem that occurs.
[0011]
Preferably, each of the plurality of sustain electrodes includes a protrusion protruding toward an adjacent sustain electrode in each of the light emitting sections. In this way, since the discharge starting voltage is reduced by reducing the distance between the protruding portion and the sustain electrode facing the protruding portion, uniform discharge is performed while keeping the driving voltage at a low value. As a result, it is possible to obtain an image having desired luminance and color tone.
[0012]
Preferably, the plurality of strip-shaped thick film conductors have both ends in the width direction exposed from the thick film dielectric layer. In this way, the sustain electrode can be discharged between the adjacent sustain electrodes on either side, so that the combination of the pair of discharges in the discharge space of the odd-numbered columns counted from the end and the combination of the even-numbered columns are performed. By adopting a 2: 1 interlace (interlaced scanning) for displaying one frame (that is, one image) in two fields by alternately switching between a pair of pairs to be discharged in the discharge space and a conductive film, Without increasing the number of scanning lines, the number of scanning lines can be doubled as compared with the conventional three-electrode structure, and the resolution can be increased.
[0013]
[Second means for solving the problem]
In addition, the gist of the manufacturing method of the second invention for achieving the above object is to form a first flat plate having translucency and a second flat plate parallel to the first flat plate along one direction. A plurality of discharge spaces, and a plurality of discharge spaces formed along the other direction orthogonal to one direction to generate gas discharge in each of the plurality of discharge spaces and covered with a thick dielectric film. And a plurality of write electrodes formed along the one direction for selecting a light emitting section by generating a gas discharge between the sustain electrodes and the plurality of sustain electrodes. A method for producing a gas discharge device of a type in which light generated by gas discharge between electrodes is observed through the first flat plate by sealing the first flat plate and the second flat plate in an airtight manner. , (A) a grid-shaped predetermined thickness dimension And (b) a plurality of strip-shaped thick film conductors parallel to each other and located in one plane, and the plurality of strip-shaped thick film conductors overlap each other. A plurality of thick-film conductor layers that are stacked via the lattice-like dielectric layer at positions and configure each of the plurality of sustain electrodes with each set of a plurality of strip-like thick-film conductors overlapping each other; (C) a sheet member fixing step of fixing a sheet member provided with a thick film dielectric film covering the plurality of band-shaped thick film conductors on one inner surface of the first flat plate and the second flat plate. It is in.
[0014]
[Effect of the second invention]
According to this configuration, when manufacturing the gas discharge display device by overlapping and fixing the first flat plate and the second flat plate, the sheet member in which the plurality of thick film conductor layers are stacked via the lattice-like dielectric layer Is fixed to the first flat plate or the second flat plate, so that a sustain electrode is provided in the discharge space. Therefore, since the sustain electrode composed of a plurality of stacked thick film conductors is covered with the thick dielectric film, the plurality of stacked thick film conductors extends over the entire stacking range. It functions in the same way as one conductor having a thickness dimension, and when a voltage is applied between the sustain electrodes, the charge is applied over the entire area where the band-shaped thick film conductor is laminated on the thick film dielectric film in the thickness direction. Are continuously formed. Therefore, the discharge surfaces are opposed to each other with an area corresponding to the lamination range, so that a three-electrode AC type gas discharge display device having a facing discharge structure can be obtained. Moreover, since the thick film conductor layer for forming the sustain electrode is provided on the sheet member, the sustain electrode can be provided only by disposing the sheet member between the first flat plate and the second flat plate. Therefore, when the sustain electrode is provided on the first flat plate, the distortion of the first flat plate and the sustain electrode due to the heat treatment at the time of formation is preferably suppressed.
[0015]
[Another aspect of the second invention]
Here, preferably, the method for manufacturing a gas discharge display device has a film-forming surface constituted by a high melting point particle layer formed by bonding particles having a melting point higher than a predetermined first temperature with a resin. A support preparing step of preparing a support, and forming a dielectric paste film formed by bonding constituent particles of a thick film dielectric material sintered at the first temperature with a resin on the film forming surface; Forming a dielectric paste film in a lattice pattern corresponding to the body layer; and forming a conductive paste film formed by bonding constituent particles of the thick film conductive material sintered at the first temperature with a resin on the film forming surface. A conductor paste film forming step of forming a plurality of layers in a predetermined pattern corresponding to the thick film conductor layer on the dielectric paste film so as to be laminated thereon, and By heat treatment at temperature Sintering the conductive paste film and the dielectric paste film without sintering the high-melting-point particle layer, and separating the conductive paste film and the dielectric paste film from the conductive paste film and the dielectric paste film. And a firing step of producing the sheet member.
[0016]
With this configuration, the thick-film dielectric material and the thick-film conductor material have a high-melting-point particle layer having a melting point higher than the sintering temperature (first temperature) of the thick-film dielectric material and the thick-film dielectric material. After the paste film of the film conductor material is formed in a predetermined pattern, the thick film dielectric material and the thick film conductor material are subjected to heat treatment at a first temperature at which the thick film conductor material is sintered, so that the thick film dielectric layer is formed. A sheet member on which the thick film conductor layer is laminated is generated through the above. Therefore, since the high-melting particle layer that cannot be sintered at the heat treatment temperature becomes a layer in which only the high-melting particles are lined up by burning out the resin, the generated thick film is not fixed to the support. It can be easily peeled off from the film forming surface. At this time, the paste film of the thick film dielectric material and the thick film conductor material can be formed on the film formation surface in a desired pattern using simple equipment by using an appropriate method according to the material and application. It is possible. In addition, since it is handled in a state of being temporarily fixed by being applied to the film forming surface until it is sintered by the heat treatment, the handling is easy. Therefore, a sheet member for providing the sustain electrode can be easily manufactured and used for manufacturing a gas discharge display device. The dielectric paste film forming step and the conductor paste film forming step are alternately repeated a number of times determined according to the configuration of the sheet member.
[0017]
Preferably, the supporting member preparing step includes forming the high melting point particle layer on a surface of a predetermined substrate. In this case, since the paste film is formed on the substrate, the shape of the support is maintained even after the heat treatment, so that the support is composed of only the high melting point particle layer (for example, ceramics). This has an advantage that the handling of the sheet member for providing the sustain electrode in the discharge space becomes easier as compared with the case where the support is made of a raw sheet. In addition, when such a support is used, the substrate on which the high melting point particle layer is interposed between the substrate and the paste film does not restrain the paste film at the time of heat treatment, and the surface of the paste film Since the roughness reflects only the surface roughness of the high melting point particle layer, the influence on the quality of the sheet member such as the flatness, surface roughness and expansion coefficient of the substrate is reduced, and high quality is required for the substrate. Not done.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0019]
FIG. 1 is a perspective view, partially cut away, showing the configuration of an AC type color PDP (hereinafter, simply referred to as PDP) 10, which is an example of a gas discharge display device of the present invention. In the figure, a
[0020]
On the
[0021]
Further, on the
[0022]
Further, on the surface of the
[0023]
On the other hand, on the
[0024]
FIG. 2 is a diagram illustrating a main part of the configuration of the
[0025]
The
[0026]
The conductor layers 44 and 46 are thick film conductors containing, for example, aluminum (Al), silver (Ag), chromium (Cr), copper (Cu), or the like as a conductive component. (Μm), for example, having a thickness of about 8 (μm). Each of these conductor layers 44 and 46 is composed of a plurality of strip-shaped
[0027]
As shown at the left end in FIG. 2, each of the plurality of strip-shaped
[0028]
In addition, the
[0029]
The
[0030]
The
[0031]
The
[0032]
After scanning all the
[0033]
At this time, since the thickness dimensions of the strip-shaped
[0034]
The sustain discharge is generated between the band-shaped
[0035]
In addition, the light generated from the
[0036]
Here, in the present embodiment, each of the plurality of sustain electrodes for generating the sustain discharge in the
[0037]
Further, in this embodiment, the plurality of pairs of strip-shaped
[0038]
In the present embodiment, both ends in the width direction of the strip-shaped
[0039]
Further, according to the present embodiment, the
[0040]
Further, since the strip-shaped
[0041]
By the way, the
[0042]
In the process of processing the
[0043]
Next, in the partition
[0044]
On the other hand, in the processing step of the
[0045]
Then, the
[0046]
In the above manufacturing process, the sheet
[0047]
First, in
[0048]
Next, in a release
[0049]
In a subsequent thick film paste
[0050]
After forming the
[0051]
In the above heat treatment process, since the sintering temperature of the thick-film printing layers 100 to 108 is, for example, about 550 (° C.), the resin components are burned off and the dielectric material, the conductor material, and the glass frit are removed. The sintering produces the
[0052]
FIG. 9 is an enlarged view of a part of the right end of FIG. 8 (g), schematically showing the progress of sintering in the above heat treatment. The
[0053]
In the present embodiment, the thermal expansion coefficient of the
[0054]
Returning to FIG. 6, in the peeling
[0055]
Next, in a dielectric paste application step 120, the peeled laminate is dipped in a
[0056]
In the
[0057]
Then, in the protective
[0058]
Here, in this embodiment, when the
[0059]
Further, in this embodiment, the printed
[0060]
As described above, the present invention has been described in detail with reference to the drawings. However, the present invention can be implemented in other embodiments.
[0061]
For example, in the embodiment, the case where the present invention is applied to the AC-
[0062]
Further, the
[0063]
Further, in the embodiment, the strip-shaped
[0064]
Further, in the embodiment, the two
[0065]
Further, in the embodiment, the protruding
[0066]
Further, in the embodiment, the band-shaped
[0067]
Further, in the embodiment, the
[0068]
In addition, the thickness dimension, mutual interval, and the like of the conductor layers 44 and 46 are appropriately determined according to desired electrical characteristics, mechanical strength, and the like, and are not limited to those described in the embodiments.
[0069]
Further, in the embodiment, the entire surface of the
[0070]
Further, in the embodiment, the
[0071]
In the embodiment, the phosphor layers 32 and 36 are provided on both of the
[0072]
Although not specifically exemplified, the present invention can be variously modified without departing from the gist thereof.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a color PDP, which is an example of an AC-type gas discharge display device having a three-electrode structure according to the present invention, with a part cut away.
FIG. 2 is a diagram illustrating a configuration of a sheet member provided in the PDP of FIG.
FIG. 3 is a diagram illustrating a cross-sectional structure of the PDP of FIG. 1 in a cross section along a longitudinal direction of a partition.
FIG. 4 is an enlarged view of a part of FIG. 3;
FIG. 5 is a process chart illustrating a method for manufacturing the PDP of FIG.
FIG. 6 is a process diagram illustrating a method for manufacturing a sheet member.
FIGS. 7A to 7E are views showing the state of a substrate and a thick film in a main part stage of the manufacturing process of FIG. 6;
8 (f) to 8 (h) are diagrams subsequent to FIG. 7 (e) for showing the state of the substrate and the thick film at the main part stage of the manufacturing process of FIG. 6;
FIG. 9 is a view for explaining a shrinkage behavior in the firing step of FIG. 6;
[Explanation of symbols]
10: PDP
16: Front panel
18: Back plate
20: Sheet member
24: discharge space
38: upper dielectric layer, 40: lower dielectric layer, 42: intermediate dielectric layer
44: upper wiring layer, 46: lower wiring layer
52: Strip thick film conductor
54: Projection
56: Discharge surface
Claims (4)
厚膜誘電体層を介して積層された複数本の帯状厚膜導体で前記複数本の維持電極の各々が構成されたことを特徴とするガス放電表示装置。A plurality of discharge spaces formed along one direction between a first flat plate having a light transmitting property and a second flat plate parallel to the first flat plate, and gas discharge is generated in each of the plurality of discharge spaces. A plurality of sustaining electrodes formed along the other direction perpendicular to the one direction and covered with the thick dielectric film, and a gas discharge is generated between the sustaining electrodes to form a light emitting section. A plurality of write electrodes formed along the one direction for selection, and a gas discharge device of a type in which light generated by gas discharge between the plurality of sustain electrodes is observed through the first flat plate. And
A gas discharge display device, wherein each of the plurality of sustain electrodes is composed of a plurality of strip-shaped thick film conductors laminated via a thick film dielectric layer.
前記格子状誘電体層に積層された前記複数本の帯状厚膜導体が前記厚膜誘電体皮膜で覆われて成り且つ前記第1平板および前記第2平板間にそれらに平行に配置されたシート部材を含むものである請求項1のガス放電表示装置。The thick film dielectric layer is a lattice-like dielectric layer interconnected at a plurality of locations in the longitudinal direction between the plurality of storage electrodes,
A sheet comprising the plurality of strip-shaped thick film conductors laminated on the lattice-shaped dielectric layer covered with the thick film dielectric film and arranged between the first flat plate and the second flat plate in parallel with the first flat plate and the second flat plate 2. The gas discharge display device according to claim 1, including a member.
格子状を成した所定厚さ寸法の厚膜誘電体から成る格子状誘電体層と、
一平面内に位置する互いに平行な複数本の帯状厚膜導体を各々備えると共にそれら複数本の帯状厚膜導体が相互に重なる相対位置で前記格子状誘電体層を介して積層され且つそれら相互に重なる複数本の帯状厚膜導体の各組で前記複数本の維持電極の各々を構成するための複数の厚膜導体層と、
前記複数本の帯状厚膜導体を覆う厚膜誘電体皮膜と
を備えたシート部材を、前記第1平板および前記第2平板の一方の内面上に固着するシート部材固着工程を含むことを特徴とするガス放電表示装置の製造方法。A plurality of discharge spaces formed along one direction between a first flat plate having a light transmitting property and a second flat plate parallel to the first flat plate, and gas discharge is generated in each of the plurality of discharge spaces. A plurality of sustaining electrodes formed along the other direction perpendicular to the one direction and covered with the thick dielectric film, and a gas discharge is generated between the sustaining electrodes to form a light emitting section. A plurality of write electrodes formed along the one direction for selection, and a gas discharge device of a type in which light generated by gas discharge between the plurality of sustain electrodes is observed through the first flat plate. Is produced by superposing the first flat plate and the second flat plate and sealing them tightly,
A grid-like dielectric layer made of a thick film dielectric having a grid-like predetermined thickness dimension;
It comprises a plurality of parallel strip-shaped thick film conductors located in one plane, and the plurality of strip-shaped thick film conductors are laminated via the lattice-like dielectric layer at relative positions where they overlap with each other, and are mutually connected. A plurality of thick film conductor layers for configuring each of the plurality of sustain electrodes with each set of a plurality of overlapping strip-shaped thick film conductors,
A sheet member fixing step of fixing a sheet member provided with a thick film dielectric film covering the plurality of band-shaped thick film conductors on one inner surface of the first flat plate and the second flat plate. Of manufacturing a gas discharge display device.
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