JP2004229463A - Device for protecting electric power system - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は電力系統保護装置に関し、特に、電力系統を保護する電力系統保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電力系統には、負荷側で短絡事故が発生した場合に、短絡電流を遮断して電力系統に付随する機器などを保護するための開閉装置が設けられているが、近年短絡電流が増大し、保護用の開閉装置の定格を超過する事態が想定され、短絡電流を抑制する限流装置の設置が検討されている。限流装置としては、リアクトルを備えたものや、超伝導体を備えたものがある(たとえば特許文献1,2参照)。
【0003】
また、電力系統には、交流電源電圧の瞬時電圧低下が発生した場合に、低下分に相当する補償交流電圧を交流電源電圧に直列注入して負荷に供給し、負荷電圧の安定化を図るための瞬時電圧低下補償装置が設けられている(たとえば特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−4542号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平1−117623号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平2−266838号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の限流装置では、リアクトルを備えたものでは、交流電源電圧に直流成分が発生して電力系統が不安定になるという問題があり、超伝導体を備えたものでは装置が高価格になるという問題があった。
【0008】
また、従来は限流装置と瞬時電圧低下補償装置を別々に設けていたので、設備費が高くなるという問題があった。
【0009】
それゆえに、この発明の主たる目的は、限流動作を安定に行なうことが可能で低価格の電力系統保護装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電力系統保護装置は、電力系統を保護する電力系統保護装置であって、その1次巻線が電力供給源と負荷の間に接続された変圧器と、電力供給源と負荷の間に流れる電流を検出する電流センサと、直流電力の充放電を行なう直流電源と、変圧器の2次巻線と直流電源の電源端子との間に設けられたインバータと、電流センサの検出結果に基づいてインバータを制御するコントローラとを備えたものである。ここで、コントローラは、電流センサを介して検出された電流値が予め定められた電流値を超えたことに応じて、電力供給源からの交流電圧に対向する交流電圧を変圧器の1次巻線に発生させ、電力供給源と負荷の間に流れる電流を減少させる。
【0011】
好ましくは、コントローラは、変圧器の1次巻線の電圧と電流の位相差が所定の位相差になるようにインバータを制御する。
【0012】
また好ましくは、コントローラは、変圧器の1次巻線の電圧と電流の位相差を0にする第1のステップと、位相差を0からπ/2に変化させる第2のステップとを含む。
【0013】
また好ましくは、コントローラは、さらに、位相差をπ/2よりも進ませる第3のステップを含む。
【0014】
また好ましくは、さらに、電力供給源から供給される交流電圧を検出する電圧センサが設けられる。コントローラは、電流センサを介して検出された電流値が予め定められた電流値を超えず、かつ電圧センサを介して検出された交流電圧値が予め定められた交流電圧値よりも低下したことに応じて、電流供給源からの交流電圧と同位相の補償交流電圧を変圧器の1次巻線に発生させ、負荷に印加される交流電圧を一定に保つ。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施の形態による電力系統を示す回路ブロック図である。図1において、この電力系統では、発電所で生成された電力は、配電用変電所1で所定電圧に降圧されて複数の母線L1〜L3,…に分配される。ある母線L1は、系統連係装置5を介して分散電源6に接続される。また、ある母線L3は、複数の配電線L11〜L15,…に接続される。配電線L11〜L15の各々は、コンピュータのような敏感負荷に接続される。
【0016】
変電所1、母線L1〜L3,…および配電線L11〜L15,…の各々には、ブレーカ2が設けられている。各ブレーカ2に対応して電流センサ3および過電流検出器4が設けられており、対応のブレーカ2ごとに予め定められた電流値よりも大きな電流が流れたことに応じてそのブレーカ2が非導通状態にされる。
【0017】
また、母線L3には、限流機能付瞬時電圧低下対策装置(以下、瞬低対策装置と称す)10が設けられている。この瞬低対策装置10は、変圧器11、スイッチ12、電圧センサ13、電流センサ14、インバータ15、コンデンサ16、チョッパ17、超伝導コイル、およびコントローラ19を含む。
【0018】
変圧器11の高圧側巻線は、母線L3に直列接続される。スイッチ12は、変圧器11の高圧側巻線に並列接続され、コントローラ19によってオン/オフ制御される。スイッチ12は、正常時にオンされ、瞬低対策時および限流動作時にオフされる。電圧センサ13は、変圧器11の上流側において母線L3の交流電圧を検出する。電流センサ14は、変圧器11の下流側において母線L3の交流電流を検出する。
【0019】
コントローラ19は、電圧センサ13および電流センサ14の検出結果に基づいて、スイッチ12、インバータ15およびチョッパ17の各々を制御する。インバータ15は、コンデンサ16の端子間直流電圧を交流電圧に変換して変圧器11の低圧側巻線の端子間に与えたり、変圧器11の低圧側巻線からの交流電圧を直流電圧に変換してコンデンサ16を充電する。インバータ15は、瞬低対策時には交流電圧を直列注入して電源電圧の低下分を補償し、限流動作時には電源電圧に対向する交流電圧を発生させて事故電流を抑制する。
【0020】
チョッパ17は、コンデンサ16の端子間電圧が所定値よりも低い場合は超伝導コイル18に蓄えられた電力をコンデンサ16に与え、コンデンサ16の端子間電圧が所定値よりも高い場合はコンデンサ16の電力を超伝導コイル18に貯える。これにより、コンデンサ16の端子間電圧は一定に保持される。
【0021】
なお、図1では、1相分の配線などのみが示されているが、実際には3相分設けられていることはいうまでもない。
【0022】
次に、瞬低対策装置10の動作について説明する。正常動作時は、図1に示すように、スイッチ12がオンされ、各敏感負荷に電力が供給される。図2に示すように、変電所1や隣接配電系で事故が発生して電源側電圧が所定電圧よりも低下した場合、すなわち瞬低時は、電源側電圧の低下が電圧センサ13を介して検出される。コントローラ19は、スイッチ12をオフさせるとともに、インバータ15を制御して電源側電圧の低下分を変圧器11の高圧側巻線の端子間に発生させる。
【0023】
図3(a)(b)(c)は、瞬低対策時の動作を示す波形図である。変電所1などで事故が発生すると電源側電圧が低下する。変圧器11の高圧側巻線の端子間には、電源側電圧の低下分を補償するための注入電圧が発生する。敏感負荷には、電源電圧に注入電圧を加算した負荷電圧が印加される。負荷電圧の振幅は一定に保持され、敏感負荷が安定に動作する。
【0024】
また図4に示すように、瞬低対策装置10よりも下流側で事故が発生して所定値よりも大きな電流が母線L3に流れた場合は、図5(a)(b)に示すように、電源側電圧が低下して故障電流が流れる。電源側電圧の低下および故障電流は、電圧センサ13および電流センサ14を介して検出される。コントローラ19は、図4に示すように、スイッチ12をオフさせるとともに、インバータ15を制御して電源側電圧に対向する電圧を変圧器11の高圧側巻線の端子間に発生させ、故障電流を抑制する。
【0025】
図6(a)は限流動作の原理を示す図、図6(b)はそのフェザー図である。図6(a)において、系統電圧VT、負荷電圧VLおよび注入電圧VCの関係は次式(1)で表わされる。
【0026】
【数1】
【0027】
また、注入電圧VCは、負荷電流ILの位相を基準とした場合、次式(2)で表わされる。
【0028】
【数2】
【0029】
注入電圧VCと負荷電流ILの位相差θが0の場合は、変圧器11の高圧側巻線は等価的に限流抵抗とみなされる。このとき、変圧器11およびインバータ15が交流側から有効電力を吸収するので、コンデンサ16、チョッパ17および超伝導コイル18において有効電力を処理する必要がある。
【0030】
一方、θ=π/2すなわち注入電圧VCの位相が負荷電流ILの位相よりもπ/2だけ進んだ場合は、変圧器11の高圧側巻線は等価的に限流リアクトルとみなされる。この場合は、交流側から有効電力を吸収しないので、コンデンサ16、チョッパ17および超伝導コイル18において有効電力を処理する必要がない。
しかし、限流リアクトルを急に母線L3に挿入すると、交流側に直流成分が発生し、電力系統が不安定になる。
【0031】
そこで、本願発明では、故障電力ILが発生したときは、最初はθ=0として電力系統を安定に保ちながら故障電流ILを抑制し、次にθを増大させてθ=π/2にすることにより有効電力の吸収量を小さく抑える。さらに、θを増大させてθ=π/2+Δθとすることにより、不平衡故障時の逆相有効電力を電力系統に放出し、有効電力の吸収量を抑える。
【0032】
図7は、上式(2)の実行方法を示すブロック図である。図7において、まず対称成分フィルタによって負荷電流iLa(t),iLb(t),iLc(t)から正相成分を検出する。すなわち、電流センサ14から負荷電流iLa(t),iLb(t),iLc(t)が与えられると、対称成分フィルタの出力正相電流は次式(3)のように分解することができる。
【0033】
【数3】
【0034】
(4)式および(5)式を(3)式に代入し、逆ラプラス変換を行なうと、次式(6)が得られる。
【0035】
【数4】
【0036】
ここで、正相成分負荷電流は次式(7)で表わされる。
【0037】
【数5】
【0038】
この(7)式を(6)式に代入し、T=ωtとして積分の解を求めると、次式(8)が得られる。
【0039】
【数6】
【0040】
(8)式の右辺の第1項は対称成分フィルタの定常応答を表わす。第2項は、過渡応答を表わし、時間経過に伴って減少し、1サイクル以内になくなる。また、逆相成分負荷電流は次式(9)で表わされる。
【0041】
【数7】
【0042】
この(9)式を(6)式に代入し、T=ωtとして積分の解を求めると、次式(10)が得られる。
【0043】
【数8】
【0044】
この(10)式の右辺は、過渡応答成分のみを含む。したがって、この対称成分フィルタによれば、負荷電流から逆相成分を除去して正相成分のみを通過させることができる。
【0045】
図7に戻って、負荷電流iLa,iLb,iLcから対称成分フィルタの出力電流を減算することにより、負荷電流iLa,iLb,iLcの逆相成分を求め、瞬時値正相電流および瞬時値逆相電流の各々をdq変換する。
【0046】
このようにして得られた正相d軸電流ipd,および正相q軸電流ipqの各々をK倍し、さらにα=θ+Δθだけ位相を進めて正相d軸電圧vdqおよび正相q軸電圧vpqを生成する。また、逆相d軸電流indおよび逆相q軸電流inqの各々をK倍して逆相d軸電圧vndおよび逆相q軸電圧vnqを生成する。逆相成分については、電力系統が不安定になるのを避けるため、常に限流抵抗方式を用いる。
【0047】
次いで、正相d軸電圧vpdおよび正相q軸電圧vpqをdq軸から3相へ逆変換して瞬時値正相電圧を求めるとともに、逆相d軸電圧vndおよび逆相q軸電圧vnqをdq軸から3相へ逆変換して瞬時値逆相電圧を求める。最後に、瞬時値正相電圧と瞬時値逆相電圧を加算して瞬時値注入電圧vCa,vCb,vCcを求める。コントローラ19は、瞬時値注入電圧vCa,vCb,vCcが変圧器11の2次巻線の端子間に発生するようにインバータ15を制御する。
【0048】
図8は、θ/Δθの変化を例示するタイムチャートである。正常時は、負荷側事故発生の有無を示す信号φFは非活性化レベルの「L」レベルにされ、θ,Δθがともに0にされている。時刻t0において事故発生が検知され、事故検知信号φFが活性化レベルの「H」レベルに立上げられると、所定周波数(たとえば12回/1サイクル)で負荷電流iLa,iLb,iLcがサンプリングされて、図7で示したアルゴリズムで注入電圧vCa,vCb,vCcが求められる。事故発生から所定時間(たとえば3/4サイクル)は、θ,Δθがともに0にされ、限流抵抗方式で限流される。次いで時刻t1〜t2(たとえば1サイクル)においてθが0からπ/2に進められ、限流抵抗・リアクトル方式で限流が行なわれる。次に時刻t2〜t3においてΔθが0から所定値(たとえばπ/10)に進められ、コンデンサ16および超伝導コイル18に蓄えられたエネルギがインバータ15および変圧器11を介して交流側に回生される。
【0049】
以下、この限流方式のシミュレーション結果について説明する。図9は、シミュレーション条件を示す図である。交流電源電圧は3相460Vとし、交流電源と変圧器11a,11b,11cの高圧側巻線の一方端子との間は標準的な送電線で接続した。変圧器11a,11b,11cの高圧側巻線の他方端子には標準負荷を接続した。変圧器11a,11b,11cの各々は、460V;115V,6kVa,X=3%のものを使用した。インバータ15a,15b,15cは、PWM方式の7.2kHzのものを用いた。インバータ15a,15b,15cには、90Vの直流電圧を与えた。
【0050】
図10は、ゲインKと故障電流の関係を示す図である。3相短絡事故が発生した場合および2相短絡事故が発生した場合のそれぞれについて、限流抵抗方式(θ=0)と限流リアクトル方式(θ=π/2)で限流した場合のゲインKと故障電流の関係を求めた。図10から、ゲインKを増大させると故障電流が減少し、限流が行なわれていることがわかる。たとえば3相短絡事故においては、ゲインKが0の場合は故障電流が76A流れるが、ゲインKを10にすると故障電流は31Aになる。以下のシミュレーションでは、ゲインKを10に固定した。なお、実際は、永久事故が発生した場合にはブレーカ2が遮断される必要があるので、ゲインKは故障電流が過電流検出器4のしきい値電流よりも大きくなるように設定される。
【0051】
図11は、3相短絡事故が発生した場合において限流しないときのシミュレーション結果を示す波形図である。図11において、3相短絡事故が発生すると、負荷電圧vLが0Vになり、負荷電流iLが大幅に増大する。変圧器11a〜11cの高圧側巻線には、負荷電流iLによる電圧降下が発生する。負荷電圧vLが0Vであるので、変圧器11a〜11cの端子間電圧vCと供給電圧vTは等しくなる。
【0052】
図12は、2相短絡事故が発生した場合において限流しないときのシミュレーション結果を示す波形図である。図12において、2相短絡事故が発生すると、短絡した2相の負荷電圧vLが減少し、2相の負荷電流iLが増大する。変圧器11a〜11cの高圧側巻線には、負荷電流iLによる電圧降下が発生する。供給電圧vTは、vL+vCとなる。
【0053】
図13は、3相短絡事故が発生した場合において限流抵抗方式(θ=Δθ=0)で限流を行なったときのシミュレーション結果を示す波形図である。図13において、3相短絡事故が発生すると、負荷電圧vLは0Vになる。事故前の供給電圧vTと同じ位相、電圧の注入電圧vCが変圧器11a〜11cの高圧側巻線に発生し、負荷電流iLは図11の場合に比べて1/2以下に抑制される。限流を行なうと、正相有効電力P+が直流側に吸収される。
【0054】
図14は、3相短絡事故が発生した場合において限流リアクトル方式(θ=π/2,Δθ=0)で限流を行なったときのシミュレーション結果を示す波形図である。図14において、限流開始時に直流成分が発生し、電圧vT,vLおよび電流iLが不安定になる。正相無効電力Q+が発生するが、正相有効電力P+は吸収されない。
【0055】
図15は、2相短絡事故が発生した場合において限流抵抗方式(θ=Δθ=0)で限流を行なったときのシミュレーション結果を示す波形図である。図15において、2相短絡事故が発生しても、負荷電圧vLの低下分が注入され、供給電圧vTは一定に保持される。負荷電流iLは図12の場合に比べて1/2以下に抑制される。限流を行なうと、正相有効電力P+が直流側に吸収される。
【0056】
図16は、2相短絡事故が発生した場合において限流リアクトル方式(θ=π/2,Δθ=0)で限流したときのシミュレーション結果を示す波形図である。
図16において、限流開始時に直流成分が発生し、電圧vT,vLおよび電流が不安定になる。正相無効電流q+が発生するが、正相有効電力P+は吸収されない。
【0057】
図17は、3相短絡事故が発生した場合において限流抵抗・リアクトル方式(θ=0〜π/2,Δθ=0)で限流したときのシミュレーション結果を示す波形図である。図17において、過渡成分電流を抑制するために、限流開始から3/4サイクル間だけ限流抵抗方式(θ=0)で限流を行なう。その後、1サイクル間をかけて順次的に限流抵抗方式から限流リアクトル方式(θ=π/2)に変化させ、有効電力の吸収を最小化する。
【0058】
図18は、2相短絡事故が発生した場合において限流抵抗・リアクトル方式(θ=0〜π/2,Δθ=0〜π/10)で限流したときのシミュレーション結果を示す波形図である。図18において、図17の場合と同様にしてθを0からπ/2に変化させた後、Δθを0からπ/10に変化させる。θ+Δθ=π/2+π/10になると、逆相有効電力P−が交流側に回生され、コンデンサ16および超伝導コイル18の貯蔵エネルギが過大になることが防止される。
【0059】
図19は、3相短絡事故および2相短絡事故のそれぞれにおいて、限流抵抗方式(R)と限流リアクトル方式(L)と限流抵抗・リアクトル方式(R−L)の吸収エネルギを比較した図である。限流抵抗・リアクトル方式における吸収エネルギは、限流抵抗方式における吸収エネルギの1/3程度になることがわかった。
【0060】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る電力系統保護装置では、その1次巻線が電力供給源と負荷の間に接続された変圧器と、電力供給源と負荷の間に流れる電流を検出する電流センサと、直流電力の充放電を行なう直流電源と、変圧器の2次巻線と直流電源の電源端子との間に設けられたインバータと、電流センサの検出結果に基づいてインバータを制御するコントローラとが設けられ、コントローラは、電流センサを介して検出された電流値が予め定められた電流値を超えたことに応じて、電力供給源からの交流電圧に対向する交流電圧を変圧器の1次巻線に発生させ、電力供給源と負荷の間に流れる電流を減少させる。したがって、負荷側で事故が発生した場合に、電力供給源からの交流電圧に対向する交流電圧が変圧器の1次巻線に発生するようにインバータを制御するので、リアクトルや超伝導体を備えた従来の限流器に比べ、限流動作を安定に行なうことができ、装置の低価格化を図ることができる。
【0062】
好ましくは、コントローラは、変圧器の1次巻線の電圧と電流の位相差が所定の位相差になるようにインバータを制御する。この場合は、電力供給源と負荷の間に所望のインピーダンスを挿入することができる。
【0063】
また好ましくは、コントローラは、変圧器の1次巻線の電圧と電流の位相差を0にする第1のステップと、位相差を0からπ/2に変化させる第2のステップとを含む。この場合は、事故発生当初は電力供給源と負荷の間に抵抗を挿入して限流動作を安定に行ない、次いで電力供給源と負荷の間にリアクタンスを挿入して吸収エネルギーの低減化を図ることができる。
【0064】
また好ましくは、コントローラは、さらに、位相差をπ/2よりも進ませる第3のステップを含む。この場合は、限流動作時に吸収した電力を電力系統に回生させることができる。
【0065】
また好ましくは、さらに、電力供給源から供給される交流電圧を検出する電圧センサが設けられる。コントローラは、電流センサを介して検出された電流値が予め定められた電流値を超えず、かつ電圧センサを介して検出された交流電圧値が予め定められた交流電圧値よりも低下したことに応じて、電流供給源からの交流電圧と同位相の補償交流電圧を変圧器の1次巻線に発生させ、負荷に印加される交流電圧を一定に保つ。この場合は、電力供給源側の事故により瞬時電圧低下が生じた場合でも、負荷電圧を一定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態による電力系統の構成を示す回路ブロック図である。
【図2】図1に示した瞬低対策装置の瞬低時の動作を説明するための回路ブロック図である。
【図3】図2に示した瞬低対策装置の瞬低時の動作を示す波形図である。
【図4】図1に示した瞬低対策装置の限流動作を説明するための回路ブロック図である。
【図5】図4に示した負荷側の事故を説明するための波形図である。
【図6】図4に示した瞬低対策装置の限流動作の原理を説明するための図である。
【図7】図4に示したコントローラの限流動作を示すブロック図である。
【図8】図7に示したθおよびΔθを例示するタイムチャートである。
【図9】図4〜図8で説明した限流動作のシミュレーション条件を示す回路ブロック図である。
【図10】ゲインKと故障電流の関係を示す図である。
【図11】3相短絡事故が発生した場合において限流しないときのシミュレーション結果を示す波形図である。
【図12】2相短絡事故が発生した場合において限流しないときのシミュレーション結果を示す波形図である。
【図13】3相短絡事故が発生した場合において限流抵抗方式で限流を行なったときのシミュレーション結果を示す波形図である。
【図14】3相短絡事故が発生した場合において限流リアクトル方式で限流を行なったときのシミュレーション結果を示す波形図である。
【図15】2相短絡事故が発生した場合において限流抵抗方式で限流を行なったときのシミュレーション結果を示す波形図である。
【図16】2相短絡事故が発生した場合において限流リアクトル方式で限流を行なったときのシミュレーション結果を示す波形図である。
【図17】3相短絡事故が発生した場合において限流抵抗・リアクトル方式で限流を行なったときのシミュレーション結果を示す波形図である。
【図18】2相短絡事故が発生した場合において限流抵抗・リアクトル方式で限流を行なったときのシミュレーション結果を示す波形図である。
【図19】限流抵抗方式、限流リアクトル方式、限流抵抗・リアクトル方式の吸収エネルギを比較する図である。
【符号の説明】
1 配電用変電所、2 ブレーカ、3,14 電流センサ、4 過電流検出器、5 系統連係装置、6 分散電源、10 限流機能付瞬時電圧低下対策装置、11 変圧器、12 スイッチ、13 電圧センサ、15 インバータ、16 コンデンサ、17 チョッパ、18 超伝導コイル、19 コントローラ、L1〜L3 母線、L11〜L15 配電線。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a power system protection device, and more particularly, to a power system protection device for protecting a power system.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a power system has been provided with a switchgear for interrupting a short-circuit current and protecting a device attached to the power system when a short-circuit accident occurs on a load side. It is assumed that the current may increase and exceed the rating of the protection switchgear, and installation of a current limiting device for suppressing short-circuit current is being studied. As a current limiting device, there are a device provided with a reactor and a device provided with a superconductor (for example, see
[0003]
In addition, when an instantaneous voltage drop of the AC power supply voltage occurs in the power system, the compensation AC voltage corresponding to the drop is injected in series with the AC power supply voltage and supplied to the load to stabilize the load voltage. (For example, see Patent Document 3).
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. H11-4542
[Patent Document 2]
JP-A-1-117623
[Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open Publication No. Hei 2-2666838
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional current limiting device has a problem that a DC component is generated in the AC power supply voltage and the power system becomes unstable when the reactor is provided with a reactor, and the device is expensive when provided with a superconductor. Was a problem.
[0008]
Further, conventionally, since the current limiting device and the instantaneous voltage drop compensating device are separately provided, there is a problem that the equipment cost is increased.
[0009]
Therefore, a main object of the present invention is to provide a low-cost power system protection device capable of stably performing current limiting operation.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
A power system protection device according to the present invention is a power system protection device for protecting a power system, the transformer having a primary winding connected between a power supply source and a load, and a power supply source and a load. A current sensor for detecting a current flowing therebetween, a DC power supply for charging and discharging DC power, an inverter provided between a secondary winding of the transformer and a power supply terminal of the DC power supply, and a detection result of the current sensor And a controller that controls the inverter based on the Here, in response to the current value detected via the current sensor exceeding a predetermined current value, the controller changes the AC voltage facing the AC voltage from the power supply source to the primary winding of the transformer. Line to reduce the current flowing between the power supply and the load.
[0011]
Preferably, the controller controls the inverter such that the phase difference between the voltage and the current of the primary winding of the transformer becomes a predetermined phase difference.
[0012]
Also preferably, the controller includes a first step of changing the phase difference between the voltage and the current of the primary winding of the transformer to 0, and a second step of changing the phase difference from 0 to π / 2.
[0013]
Also preferably, the controller further includes a third step of increasing the phase difference by more than π / 2.
[0014]
Further preferably, a voltage sensor for detecting an AC voltage supplied from a power supply source is further provided. The controller determines that the current value detected via the current sensor does not exceed the predetermined current value, and that the AC voltage value detected via the voltage sensor has decreased below the predetermined AC voltage value. In response, a compensating AC voltage in phase with the AC voltage from the current source is generated in the primary winding of the transformer to maintain a constant AC voltage applied to the load.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 is a circuit block diagram showing a power system according to one embodiment of the present invention. 1, in this electric power system, electric power generated in a power plant is reduced to a predetermined voltage in a
[0016]
Each of the
[0017]
The bus L3 is provided with an instantaneous voltage drop countermeasure device with a current limiting function (hereinafter, referred to as an instantaneous voltage drop countermeasure device) 10. The voltage
[0018]
The high-voltage side winding of the
[0019]
The
[0020]
The
[0021]
Although FIG. 1 shows only wiring for one phase, it is needless to say that three phases are actually provided.
[0022]
Next, the operation of the
[0023]
FIGS. 3A, 3B, and 3C are waveform diagrams showing the operation at the time of the measure for the sag. When an accident occurs in the
[0024]
Further, as shown in FIG. 4, when an accident occurs downstream of the
[0025]
FIG. 6A is a diagram showing the principle of the current limiting operation, and FIG. 6B is a feather diagram thereof. 6 (a), the system voltage V T, the relationship of the load voltage V L and injection voltage V C is expressed by the following equation (1).
[0026]
(Equation 1)
[0027]
Also, injection voltage V C, when the phase of the load current I L as a reference is expressed by the following equation (2).
[0028]
(Equation 2)
[0029]
If the phase difference between the injection voltage V C and the load current I L theta is 0, the high-voltage side winding of the
[0030]
On the other hand, θ = π / 2 that is, when the phase of the injected voltage V C is advanced by the load current I [pi / 2 the phase of the L is the high-voltage side winding of the
However, when the current limiting reactor is suddenly inserted into the bus L3, a DC component is generated on the AC side, and the power system becomes unstable.
[0031]
Therefore, in the present invention, when the fault power IL occurs, the fault current IL is suppressed while keeping the power system stable at θ = 0 at first, and then θ is increased to θ = π / 2. By doing so, the amount of absorption of active power is kept small. Further, by increasing θ so that θ = π / 2 + Δθ, negative-phase active power at the time of an unbalanced fault is released to the power system, and the amount of active power absorbed is suppressed.
[0032]
FIG. 7 is a block diagram showing a method of executing the above equation (2). In FIG. 7, first, a positive-phase component is detected from the load currents i La (t), i Lb (t), and i Lc (t) by a symmetric component filter. That is, when the load currents i La (t), i Lb (t), and i Lc (t) are given from the
[0033]
[Equation 3]
[0034]
By substituting the equations (4) and (5) into the equation (3) and performing the inverse Laplace transform, the following equation (6) is obtained.
[0035]
(Equation 4)
[0036]
Here, the positive-phase component load current is expressed by the following equation (7).
[0037]
(Equation 5)
[0038]
When the equation (7) is substituted into the equation (6) and the solution of the integration is obtained with T = ωt, the following equation (8) is obtained.
[0039]
(Equation 6)
[0040]
The first term on the right side of the equation (8) represents the steady-state response of the symmetric component filter. The second term represents a transient response, which decreases with time and disappears within one cycle. The negative-phase component load current is represented by the following equation (9).
[0041]
(Equation 7)
[0042]
When the equation (9) is substituted into the equation (6), and the solution of the integration is obtained with T = ωt, the following equation (10) is obtained.
[0043]
(Equation 8)
[0044]
The right side of the equation (10) includes only a transient response component. Therefore, according to this symmetric component filter, it is possible to remove the negative phase component from the load current and pass only the positive phase component.
[0045]
Returning to FIG. 7, the load current i La, i Lb, by subtracting the output current of the symmetrical component filter from i Lc, calculated reverse phase component of the load current i La, i Lb, i Lc , the instantaneous value positive phase Each of the current and the instantaneous value negative-phase current is subjected to dq conversion.
[0046]
Thus positive phase d-axis current i pd obtained, and positive phase q-axis current i of each of the pq multiplied K, further α = θ + Δθ by a positive-phase d-axis voltage advancing the phase v dq and positive phase q Generate the shaft voltage v pq . Further, each of the negative-phase d-axis current ind and the negative-phase q-axis current inq is multiplied by K to generate a negative-phase d-axis voltage vnd and a negative-phase q-axis voltage vnq . For the negative-phase component, a current-limiting resistance method is always used in order to prevent the power system from becoming unstable.
[0047]
Next, the positive-phase d-axis voltage v pd and the positive-phase q-axis voltage v pq are inversely converted from the dq-axis to three phases to obtain an instantaneous positive-phase voltage, and the negative-phase d-axis voltage v nd and the negative-phase q-axis voltage v nq is inversely transformed from the dq axis to three phases to obtain an instantaneous value inverse phase voltage. Finally, the instantaneous value positive-phase voltage and the instantaneous value negative-phase voltage are added to determine instantaneous value injection voltages v Ca , v Cb , and v Cc . The
[0048]
FIG. 8 is a time chart illustrating a change in θ / Δθ. In a normal state, the signal φF indicating the presence / absence of a load-side accident is set to the “L” level of the deactivation level, and both θ and Δθ are set to 0. When the occurrence of an accident is detected at time t0 and accident detection signal φF is raised to the activation level “H” level, load currents i La , i Lb and i Lc at a predetermined frequency (for example, 12 times / 1 cycle). After sampling, the injection voltages v Ca , v Cb , and v Cc are obtained by the algorithm shown in FIG. For a predetermined time (for example, 3/4 cycle) from the occurrence of the accident, both θ and Δθ are set to 0, and the current is limited by the current limiting resistance method. Next, at time t1 to t2 (for example, one cycle), θ is advanced from 0 to π / 2, and current limiting is performed by a current limiting resistor / reactor system. Next, at time t2 to t3, Δθ is advanced from 0 to a predetermined value (for example, π / 10), and the energy stored in
[0049]
Hereinafter, simulation results of the current limiting method will be described. FIG. 9 is a diagram showing simulation conditions. The AC power supply voltage was 460 V for three phases, and a standard transmission line was connected between the AC power supply and one terminal of the high-voltage side windings of the
[0050]
FIG. 10 is a diagram showing the relationship between the gain K and the fault current. Gain K when current is limited by current limiting resistance method (θ = 0) and current limiting reactor method (θ = π / 2) when a three-phase short-circuit fault occurs and a two-phase short-circuit fault occurs, respectively. And the relationship between fault current. From FIG. 10, it can be seen that increasing the gain K reduces the fault current and performs current limiting. For example, in a three-phase short-circuit accident, when the gain K is 0, a fault current flows at 76 A, but when the gain K is 10, the fault current becomes 31 A. In the following simulation, the gain K was fixed at 10. Actually, when a permanent accident occurs, the
[0051]
FIG. 11 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is not performed when a three-phase short circuit accident occurs. In FIG. 11, when a three-phase short-circuit fault occurs, the load voltage v L becomes 0 V, and the load current i L greatly increases. The high-voltage winding of the transformer 11 a to 11 c, the voltage drop due to the load current i L is generated. Since the load voltage v L is 0 V, the inter-terminal voltage v C of the transformers 11a to 11c is equal to the supply voltage v T.
[0052]
FIG. 12 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is not performed when a two-phase short-circuit accident occurs. 12, when the 2-phase short-circuit fault occurs, reduces the load voltage v L of 2 phases shorted, the 2-phase load current i L increases. The high-voltage winding of the transformer 11 a to 11 c, the voltage drop due to the load current i L is generated. The supply voltage v T becomes v L + v C.
[0053]
FIG. 13 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is performed by the current limiting resistance method (θ = Δθ = 0) when a three-phase short circuit accident occurs. In FIG. 13, when a three-phase short circuit accident occurs, the load voltage v L becomes 0V. An injection voltage v C of the same phase and voltage as the supply voltage v T before the accident is generated in the high-voltage side windings of the transformers 11a to 11c, and the load current i L is suppressed to 以下 or less as compared with the case of FIG. Is done. When the current limiting is performed, the positive-phase active power P + is absorbed on the DC side.
[0054]
FIG. 14 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is performed by the current limiting reactor method (θ = π / 2, Δθ = 0) when a three-phase short circuit accident occurs. In FIG. 14, a DC component is generated at the start of the current limit, and the voltages v T and v L and the current i L become unstable. Although positive-phase reactive power Q + is generated, positive-phase active power P + is not absorbed.
[0055]
FIG. 15 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is performed by the current limiting resistance method (θ = Δθ = 0) when a two-phase short circuit accident occurs. 15, even if two-phase short-circuit fault has occurred, decrease in the load voltage v L is injected, the supply voltage v T is held constant. The load current i L is suppressed to 1/2 or less as compared with the case of FIG. 12. When the current limiting is performed, the positive-phase active power P + is absorbed on the DC side.
[0056]
FIG. 16 is a waveform diagram showing a simulation result when a two-phase short-circuit accident occurs and current is limited by the current limiting reactor method (θ = π / 2, Δθ = 0).
In FIG. 16, a DC component is generated at the start of the current limiting, and the voltages v T and v L and the current become unstable. The positive-phase reactive current q + is generated, but the positive-phase active power P + is not absorbed.
[0057]
FIG. 17 is a waveform diagram showing a simulation result when a current is limited by the current limiting resistance / reactor method (θ = 0 to π / 2, Δθ = 0) when a three-phase short circuit accident occurs. In FIG. 17, in order to suppress the transient component current, current limiting is performed by the current limiting resistance method (θ = 0) for only 3 cycle from the start of current limiting. Thereafter, the current limiting resistance method is sequentially changed to the current limiting reactor method (θ = π / 2) over one cycle to minimize the absorption of active power.
[0058]
FIG. 18 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is performed by a current limiting resistor / reactor method (θ = 0 to π / 2, Δθ = 0 to π / 10) when a two-phase short circuit accident occurs. . In FIG. 18, after changing θ from 0 to π / 2 as in the case of FIG. 17, Δθ is changed from 0 to π / 10. When θ + Δθ = π / 2 + π / 10, the negative-phase active power P− is regenerated to the AC side, and the storage energy of the
[0059]
FIG. 19 compares the absorbed energies of the current-limiting resistance type (R), the current-limiting reactor type (L), and the current-limiting resistance / reactor type (RL) in the three-phase short-circuit fault and the two-phase short-circuit fault, respectively. FIG. It was found that the absorbed energy in the current limiting resistance / reactor system was about 1/3 of the absorbed energy in the current limiting resistance system.
[0060]
The embodiments disclosed this time are to be considered in all respects as illustrative and not restrictive. The scope of the present invention is defined by the terms of the claims, rather than the description above, and is intended to include any modifications within the scope and meaning equivalent to the terms of the claims.
[0061]
【The invention's effect】
As described above, in the power system protection device according to the present invention, the transformer whose primary winding is connected between the power supply source and the load, and the current that detects the current flowing between the power supply source and the load are provided. A sensor, a DC power supply for charging and discharging DC power, an inverter provided between a secondary winding of the transformer and a power supply terminal of the DC power supply, and a controller for controlling the inverter based on a detection result of the current sensor Is provided, and the controller, in response to the current value detected via the current sensor exceeding a predetermined current value, changing the AC voltage facing the AC voltage from the power supply source to one of the transformers. The current generated in the secondary winding reduces the current flowing between the power supply and the load. Therefore, when an accident occurs on the load side, the inverter is controlled so that an AC voltage opposite to the AC voltage from the power supply source is generated in the primary winding of the transformer, so that the reactor and the superconductor are provided. Compared with the conventional current limiter, the current limiting operation can be performed more stably, and the cost of the device can be reduced.
[0062]
Preferably, the controller controls the inverter such that the phase difference between the voltage and the current of the primary winding of the transformer becomes a predetermined phase difference. In this case, a desired impedance can be inserted between the power supply source and the load.
[0063]
Also preferably, the controller includes a first step of changing the phase difference between the voltage and the current of the primary winding of the transformer to 0, and a second step of changing the phase difference from 0 to π / 2. In this case, at the beginning of the accident, a resistor is inserted between the power supply and the load to stabilize current-limiting operation, and then a reactance is inserted between the power supply and the load to reduce absorbed energy be able to.
[0064]
Also preferably, the controller further includes a third step of increasing the phase difference by more than π / 2. In this case, the power absorbed during the current limiting operation can be regenerated to the power system.
[0065]
Further preferably, a voltage sensor for detecting an AC voltage supplied from a power supply source is further provided. The controller determines that the current value detected via the current sensor does not exceed the predetermined current value, and that the AC voltage value detected via the voltage sensor has decreased below the predetermined AC voltage value. In response, a compensating AC voltage in phase with the AC voltage from the current source is generated in the primary winding of the transformer to maintain a constant AC voltage applied to the load. In this case, even when an instantaneous voltage drop occurs due to an accident on the power supply source side, the load voltage can be kept constant.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a circuit block diagram showing a configuration of a power system according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a circuit block diagram for explaining an operation of the sag prevention device shown in FIG. 1 at the time of sag.
FIG. 3 is a waveform chart showing an operation of the sag preventing device shown in FIG. 2 at the time of sag.
FIG. 4 is a circuit block diagram for explaining a current limiting operation of the sag prevention device shown in FIG. 1;
FIG. 5 is a waveform diagram for explaining the load-side accident shown in FIG.
6 is a diagram for explaining the principle of the current limiting operation of the sag prevention device shown in FIG. 4;
FIG. 7 is a block diagram showing a current limiting operation of the controller shown in FIG. 4;
FIG. 8 is a time chart illustrating θ and Δθ shown in FIG. 7;
FIG. 9 is a circuit block diagram showing simulation conditions of the current limiting operation described in FIGS. 4 to 8;
FIG. 10 is a diagram showing a relationship between a gain K and a fault current.
FIG. 11 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is not performed when a three-phase short circuit accident occurs.
FIG. 12 is a waveform chart showing a simulation result when current limiting is not performed when a two-phase short-circuit fault occurs.
FIG. 13 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is performed by a current limiting resistance method when a three-phase short circuit accident occurs.
FIG. 14 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is performed by the current limiting reactor method when a three-phase short circuit accident occurs.
FIG. 15 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is performed by a current limiting resistance method when a two-phase short circuit accident occurs.
FIG. 16 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is performed by a current limiting reactor method when a two-phase short circuit accident occurs.
FIG. 17 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is performed by a current limiting resistor / reactor system when a three-phase short circuit accident occurs.
FIG. 18 is a waveform diagram showing a simulation result when current limiting is performed by a current limiting resistor / reactor system when a two-phase short circuit accident occurs.
FIG. 19 is a diagram comparing the absorbed energy of the current limiting resistance method, the current limiting reactor method, and the current limiting resistance / reactor method.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (5)
その1次巻線が電力供給源と負荷の間に接続された変圧器、
前記電力供給源と負荷の間に流れる電流を検出する電流センサ、
直流電力の充放電を行なう直流電源、
前記変圧器の2次巻線と前記直流電源の電源端子との間に設けられたインバータ、および
前記電流センサの検出結果に基づいて前記インバータを制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、前記電流センサを介して検出された電流値が予め定められた電流値を超えたことに応じて、前記電力供給源からの交流電圧に対向する交流電圧を前記変圧器の1次巻線に発生させ、前記電力供給源と前記負荷の間に流れる電流を減少させる、電力系統保護装置。A power system protection device for protecting a power system,
A transformer whose primary winding is connected between the power supply and the load,
A current sensor for detecting a current flowing between the power supply source and the load,
DC power supply for charging and discharging DC power,
An inverter provided between a secondary winding of the transformer and a power supply terminal of the DC power supply, and a controller that controls the inverter based on a detection result of the current sensor,
The controller, in response to a current value detected via the current sensor exceeding a predetermined current value, changing an AC voltage facing an AC voltage from the power supply source into a primary voltage of the transformer. A power system protection device for reducing a current generated in a winding and flowing between the power supply source and the load.
前記変圧器の1次巻線の電圧と電流の位相差を0にする第1のステップ、および
前記位相差を0からπ/2に変化させる第2のステップを含む、請求項2に記載の電力系統保護装置。The controller is
3. The method according to claim 2, further comprising: a first step of changing a phase difference between a voltage and a current of a primary winding of the transformer to 0, and a second step of changing the phase difference from 0 to π / 2. Power system protection device.
前記コントローラは、前記電流センサを介して検出された電流値が前記予め定められた電流値を超えず、かつ前記電圧センサを介して検出された交流電圧値が予め定められた交流電圧値よりも低下したことに応じて、前記電流供給源からの交流電圧と同位相の補償交流電圧を前記変圧器の1次巻線に発生させ、前記負荷に印加される交流電圧を一定に保つ、請求項1から請求項4のいずれかに記載の電力系統保護装置。Further, a voltage sensor that detects an AC voltage supplied from the power supply source,
The controller is such that the current value detected via the current sensor does not exceed the predetermined current value, and the AC voltage value detected via the voltage sensor is higher than a predetermined AC voltage value. A method according to claim 1, wherein a compensated AC voltage having the same phase as that of the AC voltage from the current supply source is generated in a primary winding of the transformer, and the AC voltage applied to the load is kept constant. The power system protection device according to any one of claims 1 to 4.
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