JP2004222476A - Automatic voltage regulator - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は配電線の電圧変動に適応する自動電圧調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動電圧調整装置は、その設置点に対する現在の二次電圧を、目標とする基準電圧に近づけるようにタップ切換器にタップ切り換え指令を出力するもので、二次電圧が一定条件を満足したときに切り換え指令が出力される。その条件を満足するための電圧制御方式としては、積分値制御、時間値制御、移動平均値制御の三種類の方式が知られている。
【0003】
積分値制御方式は、基準電圧VSと現在の二次電圧VLとの差電圧が、予め設定した不感帯を外れた場合に、その外れた差分を時間積分し、その積分値が動作設定値を超えたときに制御指令を出力するものである。なお、不感帯は、ハンチング防止のために設けられているもので、基準電圧を中心に一定の電圧幅では自動電圧調整装置が動作しないようになっている。
【0004】
時間値制御方式は、差電圧が不感帯を連続して外れる時間が動作設定値を超えたときに制御指令を出力するものである。
【0005】
移動平均値制御方式は、設定時間内で、差電圧が不感帯を外れたときの差分の平均を取り、その平均値が動作設定値を超えたときに制御指令を出力するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
積分値制御方式を用いた場合は、積分値に基づいて制御指令を出力するため、基準電圧と現在の二次電圧との差電圧が大きいときには動作時間が短いが、差電圧が小さいときには動作時間が長くなり、長時間連続して基準電圧を逸脱するという問題がある。
【0007】
時間値制御方式を用いた場合は、差電圧が不感帯を逸脱する時間が動作設定時間以上連続した時に制御指令を出力するため、差電圧が大きくても動作設定時間を経過しないと制御されず、差電圧が不感帯に入る状態と+方向に逸脱する状態を動作設定時間内で繰り返した場合や、差電圧が不感帯に入る状態と−方向に逸脱する状態を動作設定時間内で繰り返した場合には基準電圧を逸脱する時間が長くなるという問題がある。
【0008】
移動平均値制御方式を用いた場合は、差電圧の平均値によって制御指令を出力するため、一般的に基準電圧を逸脱する時間が長くなるという問題がある。
【0009】
従来の自動電圧調整装置は、上述した制御方式のうち何れか一つのみを用いていた。従って、自動電圧調整装置を設置する場合には、その設置点の電力使用状況に最も適当な制御方式を用いるものを選定することが望ましい。ところが、複数の種類の自動電圧調整装置を製作したり、在庫しておくことは、コスト面や在庫スペースの関係上都合が悪い。このため、一つの制御方式の自動電圧調整装置のみを製作し、電力使用状況に関係なく、それを設置することもある。そうすると、前述したような問題を生ずることになる。
【0010】
本発明は上記実情を考慮して開発されたもので、その解決課題は、設置個所の電力使用状況に関係なく、一種類の自動電圧調整装置で適正な電圧を供給できるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、自動電圧調整装置の設置点に対する現在の二次電圧VLを基準電圧VSに近づけるようにタップ切換器に制御指令を出力する電圧制御方式を制御装置内に備える自動電圧調整装置において、制御装置内に電圧制御方式を複数備え、操作部によってそのうちの一方式を選択可能に設けてあることを特徴とする。
【0012】
電圧制御方式は、現在の二次電圧VLを基準電圧VSに近づけるために、二次電圧VLと基準電圧VSに基づいて一定条件下でタップ切り換え指令を出力するものであれば良く、例としては積分値制御方式、時間値制御方式、移動平均値制御方式、積分値一時間値制御方式等が挙げられる。
【0013】
請求項2記載の発明は、電圧制御方式は、積分値制御方式と時間値制御方式のうち、いずれかの制御方式の動作設定値を超えたときに制御指令を出力する積分値一時間値制御方式であり、積分値制御方式は、基準電圧と現在の二次電圧との差電圧を求め、差電圧又は差電圧に基づく置換値を評価対象とし、その評価対象が予め設定した不感帯を外れた場合に、その外れた差分を時間積分し、その積分値が動作設定値を超えたときに制御指令を出力するもので、時間値制御方式は、評価対象が不感帯を連続して外れる時間が動作設定値を超えたときに制御指令を出力するものであることを特徴とする。
【0014】
評価対象を差電圧とした場合は、例えば基準電圧:4V、不感帯:±2V、二次電圧のサンプリング時間:1秒、サンプリングした二次電圧を順番に:8V,7V,6V,7V,8Vと仮定すると、サンプリングした二次電圧と基準電圧との差電圧は、4V,3V,2V,3V,4Vとなり、差電圧が不感帯を外れる差分は、2V,1V,0V,1V,2Vとなるので、外れる差分の時間積分値は6(V・S)となる。また、差電圧に基づく置換値を評価対象とするとは、例えば一定の関数式に差電圧を変数として代入した場合に得られる値を意味し、さらに詳しく言えば、基準電圧に対する差電圧の比率、即ち電圧偏差が一例として挙げられる。さらに、積分値制御用の不感帯と時間値制御用の不感帯は、必ずしも一致しなくても良い。
【0015】
請求項3記載の発明は、自動電圧調整装置の設置点に対する現在の二次電圧を基準電圧に近づけるようにタップ切換器に制御指令を出力する電圧制御方式を制御装置内に備える自動電圧調整装置において、制御装置内に電圧制御方式を複数備えると共に、各電圧制御方式は、制御指令を出力する際の条件となる動作設定値を複数備え、電圧制御方式及び動作設定値の全パターンのうちの一つを運転用設定の初期値として用い、二次電圧、二次電流、位相及びタップ電圧の時系列データを運転中に記憶し、それらの時系列データに基づいて電圧制御方式及び動作設定値の全パターンでのタップ切り換え状況を、コンピュータでシミュレーションし、シミュレーション結果に基づいて電圧制御方式とその動作設定値の運転用設定を自動的に更新することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の自動電圧調整装置は図9に示すように、一次側配電線1a,1bと二次側配電線2a,2bとの間にタップ切換器(以下LTC)3、電圧調整変圧器20を接続し、二次側配電線2a,2bに電圧検出用トランス(VT)4を並列接続し、VT4の出力側配線を制御装置5に接続し、二次側配電線に対する電流検出用トランス(CT)6の二次側配線を制御装置5に接続してある。また、制御装置5はLTC3に接続してあって、制御装置5からの昇圧・降圧指令等からなる制御指令信号をLTC3で受信し、LTC3からの状態信号(例えばタップ電圧信号等)を制御装置5が受信する。
【0017】
制御装置5は、電圧調整継電装置7と子局8で主に構成される。電圧調整継電装置7は図10に示すように、CT6とVT4からの入力電圧をそれぞれアナログ回路9でサンプリングし、A/Dコンバータ10でデジタル化した電圧データを、マイコンからなる演算処理部11で演算処理して、一定条件を満たしたときにタップの切り換え指令をLTC3に出力する。また、LTC3からのリミットスイッチのON・OFFをホトカプラ12で受けた信号(例えば各タップのON・OFF)や、子局8からの入力信号をリレー13で受けた信号、操作部14からの信号が、演算処理部11には入力され、演算処理部11によって得られる電圧、電流、CPUエラー等を表示部15に出力する。
【0018】
アナログ回路9は、増幅回路AMP、フィルタ回路LPF、サンプルホールド回路S/H、マルチプレクサMPXより構成され、CT6やVT4から得られる電圧を増幅し、サンプリング周波数の近傍で大きな減衰が得られるLPFで不要成分を除去し、サンプリングしてマルチプレクサを経てA/Dコンバータ10にそれぞれ出力している。
【0019】
演算処理部11では、自動電圧調整機能、電圧降下補償機能を主として備えている。
【0020】
自動電圧調整機能は、一次側配電線から二次側配電線に電力が送られている場合に、現在の二次電圧VLが基準電圧VSに対して一定条件を満たしたときにタップの切り換え指令をLTC3に出力する電圧制御方式を三つ備え、そのうちいずれか一つの方式を前述した操作部14で選択可能に設けてある。なお、操作部14ではその他に演算処理部11で必要とする各種設定、例えばタップ切り換え用の動作設定値や不感帯用設定値、基準電圧等の各種の設定を入力する。
【0021】
電圧制御方式は、積分値制御、時間値制御、積分値一時間値制御の三方式である。そして、操作部14は、図示しないが、制御方式ごとにON/OFFスイッチが付いており、それによって一方式を選択可能としてある。また、二つ以上の制御方式のスイッチをONにした場合は、一つの方式のみが使われるものとし、積分値制御方式、時間値制御方式、積分値一時間値制御方式の順に優先される。
【0022】
積分値一時間値制御方式は図1のフローチャートに示すように、まず、積分値制御を行い、次にフラグがONになったか否かを判定する。フラグがONとは、積分値制御によって制御指令がLTC3に出力されたことを意味し、その制御指令とは、タップを1タップ分昇圧方向に切り換える指令や、降圧方向に切り換える指令である。そして、フラグが出力された場合は、時間値制御をすることなく、積分値制御用データ、時間値制御用カウントをリセットし、積分値制御に戻る。また、フラグが出力されない場合は、時間値制御に移り、時間値制御でのフラグがONになったか否かを判定する。ここでフラグが出力されない場合は、再度、積分値制御に戻る。また、フラグが出力された場合は、積分値制御用データ、時間値制御用カウントをリセットし、積分値制御に戻る。
【0023】
積分値制御は以下の要領で行う。図6に示すように、二次電圧VLmと基準電圧VSの差電圧を求め、次に図7に示すように、基準電圧VSに対する差電圧の比率、即ち電圧偏差VHmが不感帯Kを超えているときには、その超過した差分ΔVmを時間積分し、その積分値が動作設定値を超えたときに制御指令を出力する。つまり、電圧偏差VHmが不感帯を超えているか否かの評価対象となる。ここでmとは、サンプリングした二次電圧の順番を意味する。図6では、現在の二次電圧VLが基準電圧VSよりも緩やかに上昇しているので、二次電圧VLが上記条件を満たしたときに1タップ分降圧する指令を出力し、タップ切換器3はその指令に基づいてタップを切り換える。不感帯は、降圧側(+)と昇圧側(−)にK%という具合に設定する。
【0024】
上述した要領を図2のフローチャートを用いて詳しく説明すると、まず、電圧偏差の差分ΔVmを求める。ΔVmを求める要素となる電圧偏差VHmの求め方は、以下の式による。
VHm(%)=(VLm−VS)×100/VS
そして、ΔVmは電圧偏差から不感帯用設定値Kをひく、以下の式によって求められる。
ΔVm=VHm−K
但し計算上、Kに代入する数値は、VHmが正か負かを判定し、正の場合はKに正の値を、負の場合にはKに負の値を設定値として代入するものとする。
次に、昇圧側の積分をまず行う。前回までのΔVmの積分値であるSRm−1に今回の差分ΔVmを加算し、現時点での積分値SRを求める。なお、昇圧する場合は、二次電圧が基準電圧より低いので、VHmは負となるので、マイナスを掛けることにより、加算処理される。そして、その積分値SRが負になったときは、積分値SRに0を代入し、SRをm回目の積分値SRmに書き換える。また、積分値が0以上の場合は、その積分値SRをm回目の積分値SRmに書き換える。続いて、積分値SRmが動作設定値Tを超えているか否かを判定する。超えている場合は、タップ切換器3に1タップ分昇圧側に切り換える指令を出力し、降圧側の積分に移る。また、積分値が動作設定値Tを超えていない場合も、そのまま降圧側の積分に移る。
【0025】
降圧側の積分は、前回までの差分ΔVmの積分値であるSLm−1に今回の差分ΔVmを加算し、現時点での積分値SLmを求める。以後は、昇圧側の積分と同様の手順で行い、積分値SLmが動作設定値Tを超えているか否かを判定し、超えている場合は、タップ切換器3に1タップ分降圧側に切り換える指令を出力する。
【0026】
時間値制御は以下の要領で行う。図8に示すように、積分値制御用の不感帯Kとは独立の時間値制御用の不感帯Zを形成し、専用の不感帯Zを同一方向に連続して超えている時間が、動作設定値を超えたときに、タップ切り換え指令を出力するものである。
【0027】
図3のフローチャートで説明すると、電圧偏差VHmを前述した要領で求め、次に、電圧偏差VHmが0よりも大きいか否かを判定し、0以上の場合は、電圧偏差VHmが専用の不感帯の+Zを超えているか否かを判定する。超えている場合は、その超えている状態が連続しているか否かの判定に移り、一方、超えていない場合はカウントをリセットする。また、0未満の場合は、電圧偏差VHmが専用の不感帯の−Zを超えているか(下回るか)否かを判定し、超えている場合は、その超えている状態が連続しているか否かの判定に移り、一方、超えていない場合はカウントをリセットする。なお、ここではZに正の値を設定値として代入しておく。不感帯を同一方向に超えている状態が連続していない場合は、カウントを開始し、連続している場合はカウントが動作設定値(動作設定時間)Y秒を超えているか否かの判定に移る。カウントがY秒未満のときは、図1のフローチャートに移る。また、Y秒以上のときは、電圧偏差VHmが正か負かを判定し、正の場合は降圧指令を出力し、負の場合は昇圧指令を出力する。
【0028】
また、純粋な積分値制御方式は図4のフローチャートに示してあり、先に説明した積分値一時間値制御方式での積分値制御と同様である。昇圧用積分値SRmと降圧用積分値SLmをリセットする処理が、昇圧指令、降圧指令の直前に入ることや、降圧用積分値SLmが動作設定値か否かの判定でNoの場合にΔVmを求める処理に移行し、同じく降圧指令後にΔVmを求める処理に移行することが異なっている。
【0029】
同様に純粋な時間値制御方式は図5のフローチャートに示してあり、先に説明した積分値一時間値制御方式での時間値制御と同様である。カウントをリセットする処理が、カウントがY秒未満か否かの判定処理の直後に入っていることや、昇圧指令と降圧指令後に電圧偏差VHmを求める処理に移行し、カウントスタート後にも電圧偏差VHmを求める処理に移行することが異なっている。
【0030】
電圧降下補償機能(LDC)は、二次側配電線の線路インピーダンスによる電圧降下を補償するもので、その電圧降下分だけLTC3のタップを昇圧側に切り換えるために設けてある。CT6、VT4で検出した電圧・電流実効値(Vrms、Irms)、位相(cosθ、sinθ)、から以下の式で計算する。目標地点の電圧:VL、抵抗分:%r、リアクタンス分:%x、定格二次電圧V0、定格二次電流I0とする。
【数1】
【0031】
子局8は、図示しない親局と電圧調整継電装置7との間に介在し、電気通信回線で接続されており、親局と電圧調整継電装置7との間で情報を受け渡しできるように、送受信するものである。
【0032】
別の実施形態としては図11及び図12に示すように、制御装置内に電圧制御方式を複数有すると共に、各電圧制御方式の動作設定値を複数有し、電圧制御方式及びその動作設定値の全パターンのうち一つを運転用設定の初期値として用いると共に、運転中に実測した過去の時系列データをシミュレーション用のデータとして利用し、電圧制御方式と動作設定値の全パターンで運転した場合のタップ切り換え状況をコンピュータで定期的にシミュレーションし、二次電圧が基準電圧を逸脱する時間が短いパターンをシミュレーション結果に基づいて選定し、その選定したパターンに運転用設定を自動的に更新するものが挙げられる。
【0033】
シミュレーションの仕方の一例を以下に詳しく説明する。まず、電圧制御方式及びその動作設定値の運転用設定の全パターンを操作部14で記憶装置(図示省略)に入力すると共に、そのうちの一つを運転用設定の初期値とし、全パターンを表示したテーブル16を図13に示すように作成する。初期値の状態で運転している自動電圧調整装置では、先の実施形態で説明したように、二次電圧、二次電流、それらの位相、タップ電圧の時系列データを一定時間(例えば1秒)毎にサンプリングしているので、それら時系列データ17を図14に示すように記憶装置に記憶しておく。そして、運転用設定の更新日になったか(例えば前回の更新日から3ヶ月経過したか)否かを判定し、更新日の場合は、記憶した時系列データ17の全期間又は一定期間(例えば更新日よりも一週間前から前日までの一週間分)のデータを抽出する。その抽出データから以下の式、即ち、V1=V2×Vtap/V0により、1次電圧V1の時系列データ18を算出する。Vtap:タップ電圧(定格二次電圧に対応する一次電圧)。
【0034】
続いて、テーブル16に入力した全パターンについて、タップの切り換え状況をコンピュータでシミュレーションする。シミュレーションでは、抽出した各種の時系列データと各種の設定値を利用する。各種の設定値とは、図15の表に示すように、電圧降下補償機能(LDC)の計算に用いる定格二次電圧、定格二次電流、基準電圧、LDC抵抗分、LDCリアクタンス分、不感帯用設定値、タップ動作時間等である。そして、図16に示すように、パターン毎にタップ電圧、二次電圧、目標地点電圧、電圧偏差、及び電圧偏差の差分を算出すると共に、昇圧・降圧のタップ切り換えの有無等を計算する。二次電圧はV2’=V1×V0/Vtap’の式より求まるのでタップ電圧のデータが計算上必用とされるが、計算には抽出したタップ電圧のデータのうち最初のもののみ利用する。なお、V2’及びVtap’の「’」は、シミュレーション結果で算出した値という意味である。目標地点電圧の計算は、段落番号30中で記載した数式1を用いる。シミュレーションするパターンが積分値制御方式の場合は、前述したように図4のフローチャートに示す手順に従って、昇圧側積分値、降圧側積分値を算出したり、符号が正か負で連続している電圧偏差の差分の、積分値(連続電圧超過偏差積分値)や時間(連続電圧超過時間)を算出し、算出したシミュレーション結果を記憶装置に記憶する。
【0035】
二次電圧が基準電圧を逸脱する時間が短いパターンをシミュレーション結果に基づいて選定する仕方を、図17のフローチャートを参照して説明する。選定前に、連続電圧超過偏差積分値の最大値(一週間分のデータのうちの最大値)の目標値を操作部から記憶装置に入力しておく。まず第一段階の判定としては、各パターンの連続電圧超過偏差積分値の最大値を抽出し、その最大値が目標値以下のパターンが存在するか否かを判定する。具体的には、各パターン毎に連続電圧超過偏差積分値の正、負のデータを絶対値とし、その絶対値の最大値を抽出し、各パターンの最大値を目標値と比較する。目標値以下のパターンが存在しない場合は、最大値が目標値に最も近いパターンが二つ以上存在するか否かを判定する。存在しない場合、即ち、最大値が目標値に最も近いパターンが一つしかない場合は、そのパターンを選定する。パターンが複数存在する場合、及び最大値が目標値以下のパターンが存在する場合は、第二段階の判定に移行する。
【0036】
第二段階の判定では、該当する各パターンのタップ動作回数を算出し、タップ動作回数が最少のパターンが二つ以上存在するか否かの判定をする。具体的には該当する各パターンについてタップ動作回数(昇圧指令の回数と降圧指令の回数の合計値)を算出し、該当するパターンが複数の場合は、複数のパターンのうちタップ動作回数の最も少ないものを抽出する。但し、該当するパターンが一つしかない場合は、タップ動作回数を算出することなく、そのパターンを選定する。タップ動作回数が最少のパターンが二つ以上存在する場合は、第三段階の判定に移行する。
【0037】
第三段階の判定では、それらパターンのうちの連続電圧超過時間の最大値を比較し、その最大値が最小のパターンが二つ以上存在するか否かを判定する。一つしかない場合は、そのパターンを選定する。連続電圧超過時間の最大値が最小のパターンが二つ以上存在する場合は、優劣がないので、そのうちの何れか一つのパターンを選定する。そして、その選定したパターンを運転用設定として、次の更新日まで使用する。
【0038】
また、連続電圧超過時間の最大値が最小のパターンが二つ以上存在する場合に、そのうちの一つのパターンが運転用設定として現在使用中のパターンと同じ場合は、現在使用中のパターンを選定しても良い。同様に、連続電圧超過時間の最大値が最小のパターンが二つ以上存在する場合に、そのうちの一つのパターンの電圧制御方式が、運転用設定として現在使用中のパターンと同じ電圧制御方式のときには、現在使用中のパターンを選定しても良い。
【0039】
全パターンについてのシミュレーション結果が、例えば図18に示すように得られた場合に、上述した三段階の判定を用いて、運転用設定の更新用パターンを選定してみる。連続電圧超過偏差積分値の最大値の目標値を1000(%・s)と仮定すると、第一段階の判定では、連続電圧超過偏差積分値の最大値が1000以下のパターンが三つ抽出され(積分値制御方式で動作設定値が20と40のもの、及び時間値制御方式で動作設定値が40のもの)、第二段階の判定でタップ動作回数が最少のパターンが一つ(積分値制御方式で動作設定値が40のもの(太枠で囲んだもの))選定される。
【0040】
上述した要領で選定すれば、配電線の状況に応じて適正な電圧が供給できると共に、真空バルブ式タップ切換器を利用した場合に、タップ動作回数を抑えることができ、真空バルブの使用期間を延長できる。
【0041】
別の選定の仕方としては、判定の対象として用いる目標値が連続電圧超過偏差積分値の最大値でなくても良い。つまり、前述した仕方では、抽出データが一週間分あれば、一週間分のデータのうちの最大値について、目標値を定めていたが、抽出した一週間分のデータについて一日ごとに最大値を抽出し、一週間分の最大値についての平均値を取ることにより、その平均値について目標値を定めても良い。また、一週間分のデータについて電圧偏差の差分の合計値を一日ごとに算出し、一週間分の合計値についての平均値を算出することにより、その平均値を目標値として定めても良い。なお、電圧偏差の差分の合計値を一日ごとに算出するには、一日分の電圧偏差の差分について正の分と負の分で別々に合計を出し、正の分の合計値と負の分の合計値のそれぞれの絶対値を合計することとする。
【0042】
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、制御装置5内に電圧制御方式を複数備える一例としては、積分値制御方式、時間値制御方式、積分値一時間値制御方式のうち少なくとも2つを備えるものであってもよい。また、電圧制御方式は、4つ以上を備えるものであっても良い。さらに、上述した電圧制御方式での計算をマイコンで計算するものに限らず、アナログ回路を用いて計算しても良い。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、複数の電圧制御方式を制御装置内に備え、操作部でそのうちの一方式を選択可能にしてあるので、設置点に最も適当と考えられる方式を選択できる。従って、一種類の自動電圧調整装置で設置点に対応した適正な電圧を供給できる。
【0044】
請求項2記載の発明は、積分値制御方式と時間値制御方式のうち、いずれかの制御方式の動作設定値を超えたときに制御指令を出力する積分値一時間値制御方式を用いているので、緩やかな電圧変動の場合に、積分値制御方式では動作設定値を超えなくても、時間値制御方式での動作設定値(動作設定時間)を超えればタップ切り換え指令が出力される。また、急激な電圧変動があった場合は、時間値制御方式での動作設定時間を超えなくても、積分値制御方式で動作設定値を超えればタップ切り換え指令が出力される。従って、時間値制御方式や積分値制御方式のみ利用するものに比べて、タップの切り換えが迅速になり、適正な電圧を供給できるようなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積分値一時間値制御方式を示すフローチャートである。
【図2】積分値一時間値制御方式の積分値制御を示すフローチャートである。
【図3】積分値一時間値制御方式の時間値制御を示すフローチャートである。
【図4】積分値制御方式を示すフローチャートである。
【図5】時間値制御方式を示すフローチャートである。
【図6】差電圧を理解するグラフである。
【図7】積分値制御での積分の仕方を理解するグラフである。
【図8】時間値制御でのカウントの仕方を理解するグラフである。
【図9】自動電圧調整装置を示すブロック図である。
【図10】電圧調整継電装置を示すブロック図である。
【図11】運転用設定を自動的に更新するフローチャートである。
【図12】シミュレーション実行部分等を詳細に書いたフローチャートである。
【図13】電圧制御方式と動作設定値の全パターンを示すテーブルである。
【図14】時系列データを示す表である。
【図15】各種の設定値を示す表である。
【図16】シミュレーション結果を示す表である。
【図17】シミュレーション結果に基づいて所望のパターンを選定する仕方を示すフローチャートである。
【図18】全パターンのシミュレーション結果を示す表である。
【符号の説明】
3 タップ切換器
5 制御装置
14 操作部
VL 二次電圧
VS 基準電圧
K、Z 不感帯
T、Y 動作設定値[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an automatic voltage regulator that adapts to voltage fluctuations in distribution lines.
[0002]
[Prior art]
The automatic voltage regulator outputs a tap switching command to the tap changer so that the current secondary voltage for the installation point approaches the target reference voltage, and when the secondary voltage satisfies a certain condition. A switching command is output. As a voltage control method for satisfying the condition, three types of methods are known: integral value control, time value control, and moving average value control.
[0003]
The integral value control method uses the reference voltage VSAnd the current secondary voltage VLWhen the difference voltage deviates from a preset dead zone, the deviation is time-integrated, and a control command is output when the integrated value exceeds an operation set value. The dead zone is provided to prevent hunting, and the automatic voltage regulator does not operate with a certain voltage width around the reference voltage.
[0004]
The time value control method outputs a control command when the time during which the difference voltage continuously deviates from the dead zone exceeds an operation set value.
[0005]
In the moving average control method, an average of a difference when the difference voltage goes out of a dead zone is set within a set time, and a control command is output when the average exceeds an operation set value.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
When the integral value control method is used, since the control command is output based on the integral value, the operation time is short when the difference voltage between the reference voltage and the current secondary voltage is large, but is small when the difference voltage is small. , And thus deviates from the reference voltage continuously for a long time.
[0007]
When the time value control method is used, the control command is output when the time during which the difference voltage deviates from the dead zone continues for the operation set time or more, so that even if the difference voltage is large, it is not controlled unless the operation set time has elapsed, When the state where the difference voltage enters the dead zone and the state where it deviates in the + direction are repeated within the operation set time, or when the state where the difference voltage enters the dead zone and the state where the difference voltage deviates in the negative direction are repeated within the operation set time, There is a problem that the time for deviating from the reference voltage becomes long.
[0008]
When the moving average value control method is used, a control command is output based on the average value of the difference voltage, so that there is a problem that the time to deviate from the reference voltage generally becomes long.
[0009]
Conventional automatic voltage regulators use only one of the control methods described above. Therefore, when installing an automatic voltage regulator, it is desirable to select one that uses the most appropriate control method for the power usage status at the installation point. However, manufacturing and stocking a plurality of types of automatic voltage regulators is inconvenient in terms of cost and stock space. For this reason, there is a case where only an automatic voltage regulator of one control method is manufactured and installed irrespective of the power use condition. Then, the above-described problem occurs.
[0010]
The present invention has been developed in consideration of the above-described circumstances, and a problem to be solved is to make it possible to supply an appropriate voltage with one type of automatic voltage regulator, regardless of the power usage status of the installation location. .
[0011]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, the current secondary voltage V with respect to the installation point of the automatic voltage regulator is provided.LIs the reference voltage VSIn the automatic voltage regulator equipped with a voltage control method that outputs a control command to the tap changer so that it approaches the control device, the control device has a plurality of voltage control methods and one of them can be selected by the operation unit It is characterized by being provided.
[0012]
The voltage control method uses the current secondary voltage VLIs the reference voltage VS, The secondary voltage VLAnd reference voltage VSAny method may be used as long as it outputs a tap switching command under a constant condition based on the above, and examples thereof include an integral value control method, a time value control method, a moving average value control method, and an integral value-one-time value control method.
[0013]
According to a second aspect of the present invention, the voltage control method is an integral value-time value control that outputs a control command when an operation set value of one of the integral value control method and the time value control method is exceeded. The integral value control method obtains the difference voltage between the reference voltage and the current secondary voltage, and evaluates the difference voltage or a replacement value based on the difference voltage, and the evaluation object falls outside a preset dead zone. In this case, the difference is time-integrated, and a control command is output when the integrated value exceeds the operation set value.The time value control method operates when the evaluation target continuously deviates from the dead zone. It is characterized by outputting a control command when a set value is exceeded.
[0014]
When the evaluation target is a difference voltage, for example, the reference voltage: 4 V, the dead zone: ± 2 V, the sampling time of the secondary voltage: 1 second, and the sampled secondary voltages are: 8 V, 7 V, 6 V, 7 V, and 8 V in this order. Assuming that the difference voltage between the sampled secondary voltage and the reference voltage is 4 V, 3 V, 2 V, 3 V, and 4 V, and the difference in which the difference voltage is out of the dead band is 2 V, 1 V, 0 V, 1 V, and 2 V. The time integration value of the difference deviating is 6 (VS). In addition, the replacement value based on the difference voltage is set as an evaluation target, for example, a value obtained when the difference voltage is substituted as a variable into a certain function formula, and more specifically, a ratio of the difference voltage to the reference voltage, That is, a voltage deviation is an example. Furthermore, the dead zone for integral value control and the dead zone for time value control do not necessarily have to match.
[0015]
According to a third aspect of the present invention, there is provided an automatic voltage regulator including a voltage control method for outputting a control command to a tap changer so that a current secondary voltage at an installation point of the automatic voltage regulator approaches a reference voltage. In the control device, a plurality of voltage control methods are provided in the control device, and each voltage control method includes a plurality of operation setting values serving as conditions when outputting a control command, and among all patterns of the voltage control method and the operation setting values, One is used as the initial value of the operation setting, the time series data of the secondary voltage, the secondary current, the phase and the tap voltage are stored during the operation, and the voltage control method and the operation set value are based on the time series data. Computer simulation of the tap change situation in all patterns of the above, automatically updates the voltage control method and the operation setting of its operation set value based on the simulation result It is characterized in.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
As shown in FIG. 9, the automatic voltage regulator according to the present invention includes a tap changer (hereinafter referred to as LTC) 3 and a
[0017]
The
[0018]
The
[0019]
The
[0020]
The automatic voltage adjustment function is used when the power is transmitted from the primary side distribution line to the secondary side distribution line.LIs the reference voltage VS, Three voltage control systems for outputting a tap switching command to the LTC3 when a predetermined condition is satisfied, and any one of the three systems is provided to be selectable by the
[0021]
There are three voltage control methods: integral value control, time value control, and integral value-time value control. Although not shown, the
[0022]
In the integral value-one-time value control method, as shown in the flowchart of FIG. 1, first, integral value control is performed, and then it is determined whether or not a flag is turned on. When the flag is ON, it means that a control command has been output to the
[0023]
The integral value control is performed in the following manner. As shown in FIG. 6, the secondary voltage VLmAnd reference voltage VS, And then, as shown in FIG.S, Ie, the voltage deviation VHmExceeds the dead zone K, the difference ΔVmIs integrated over time, and a control command is output when the integrated value exceeds the operation set value. That is, the voltage deviation VHmIs a target of evaluation as to whether or not exceeds the dead zone. Here, m means the order of the sampled secondary voltage. In FIG. 6, the current secondary voltage VLIs the reference voltage VSSince it rises more slowly than the secondary voltage VLOutputs a command to reduce the voltage by one tap when the above condition is satisfied, and the
[0024]
The above procedure will be described in detail with reference to the flowchart of FIG.mAsk for. ΔVmVoltage deviation V which is an element for determiningHmIs determined by the following equation.
VHm(%) = (VLm-VS) × 100 / VS
And ΔVmIs obtained by subtracting the setting value K for the dead zone from the voltage deviation, and is obtained by the following equation.
ΔVm= VHm-K
However, in the calculation, the numerical value to be substituted for K is VHmIs determined to be positive or negative. If positive, a positive value is substituted for K, and if negative, a negative value is substituted for K as a set value.
Next, integration on the boost side is performed first. ΔV up to the previous timemS, which is the integral ofRm-1Is the difference ΔVmIs added, and the current integrated value SRAsk for. In the case of boosting, since the secondary voltage is lower than the reference voltage, VHmIs negative, the addition process is performed by multiplying by minus. And the integral value SRIs negative, the integral SRTo 0, and SRIs the m-th integration value SRmRewrite to When the integral value is 0 or more, the integral value SRIs the m-th integration value SRmRewrite to Subsequently, the integral SRmIs greater than or equal to the operation set value T. If it exceeds, an instruction to switch to the step-up side by one tap is output to the
[0025]
The integration on the buck side is the difference ΔVmS, which is the integral ofLm-1Is the difference ΔVmIs added, and the current integrated value SLmAsk for. After that, the same procedure as the integration on the boost side is performed, and the integration value SLmIt is determined whether or not exceeds the operation set value T, and if so, an instruction to switch to the step-down side by one tap is output to the
[0026]
Time value control is performed in the following manner. As shown in FIG. 8, a dead zone Z for time value control independent of the dead zone K for integral value control is formed, and the time continuously exceeding the dedicated dead zone Z in the same direction is equal to the operation set value. When it exceeds, a tap switching command is output.
[0027]
Explaining with reference to the flowchart of FIG.HmIs obtained as described above, and then the voltage deviation VHmIs greater than or equal to 0, and if greater than 0, the voltage deviation VHmIs determined to be greater than + Z of the dedicated dead zone. If it has exceeded, the process proceeds to the determination as to whether or not the exceeding state is continuous. If not, the count is reset. If the difference is less than 0, the voltage deviation VHmIs determined to exceed (below) the dedicated dead zone -Z, and if so, the process proceeds to determine whether the excess state is continuous or not. Resets the count. Here, a positive value is substituted for Z as a set value. If the state of exceeding the dead zone in the same direction is not continuous, counting is started. If the state is continuous, the process proceeds to determination as to whether or not the count exceeds the operation set value (operation set time) Y seconds. . If the count is less than Y seconds, the process moves to the flowchart of FIG. When the time is longer than Y seconds, the voltage deviation VHmIs positive or negative, and outputs a step-down command if positive, and outputs a step-up command if negative.
[0028]
The pure integral value control method is shown in the flowchart of FIG. 4, and is similar to the integral value control in the integral value-one-time value control method described above. Integrated value S for boostingRmAnd step-down integral SLmIs reset immediately before the step-up command or the step-down command, or the step-down integration value SLmΔV if No in the determination of whether or not is the operation set valuemTo the processing for obtaining ΔV.mThe process is different from the process described above.
[0029]
Similarly, the pure time value control method is shown in the flowchart of FIG. 5, and is similar to the time value control in the integral value-one time value control method described above. The process of resetting the count is immediately after the process of determining whether the count is less than Y seconds, or the voltage deviation V after the boost command and the step-down command.HmAnd the voltage deviation V after counting starts.HmThe process is different from the process described above.
[0030]
The voltage drop compensation function (LDC) compensates for the voltage drop due to the line impedance of the secondary distribution line, and is provided to switch the tap of the LTC3 to the step-up side by the voltage drop. The effective value of the voltage and current detected by CT6 and VT4 (Vrms, Irms) And the phase (cos θ, sin θ) are calculated by the following equations. Voltage at target point: VL, Resistance:% r, reactance:% x, rated secondary voltage V0, Rated secondary current I0And
(Equation 1)
[0031]
The
[0032]
As another embodiment, as shown in FIGS. 11 and 12, the control device has a plurality of voltage control methods, has a plurality of operation setting values of each voltage control method, and has the voltage control method and the operation setting value of the operation setting value. When one of all the patterns is used as the initial value of the operation setting and the past time series data measured during operation is used as the data for simulation, and the operation is performed with all the patterns of the voltage control method and the operation set value That periodically simulates the tap switching status of the computer with a computer, selects a pattern in which the secondary voltage deviates from the reference voltage in a short time based on the simulation result, and automatically updates the operating settings to the selected pattern. Is mentioned.
[0033]
An example of a simulation method will be described in detail below. First, all the patterns of the operation setting of the voltage control method and the operation set value are input to a storage device (not shown) by the
[0034]
Subsequently, for all the patterns input to the table 16, the switching state of the tap is simulated by the computer. In the simulation, various extracted time-series data and various set values are used. The various set values are, as shown in the table of FIG. 15, a rated secondary voltage, a rated secondary current, a reference voltage, an LDC resistance component, an LDC reactance component, and a dead band for calculation of the voltage drop compensation function (LDC). The setting value, tap operation time, and the like. Then, as shown in FIG. 16, the tap voltage, the secondary voltage, the target point voltage, the voltage deviation, and the difference between the voltage deviations are calculated for each pattern, and the presence / absence of step-up / step-down tap switching is calculated. The secondary voltage is V2’= V1× V0/ Vtap ', which is necessary for the calculation of tap voltage data, but only the first extracted tap voltage data is used for calculation. Note that V2"" Of "and Vtap" means a value calculated based on a simulation result. The calculation of the target point voltage uses
[0035]
A method for selecting a pattern in which the secondary voltage deviates from the reference voltage in a short time based on the simulation result will be described with reference to the flowchart in FIG. Before the selection, the target value of the maximum value of the continuous voltage excess deviation integrated value (the maximum value of one week's data) is input from the operation unit to the storage device. First, as a determination in the first stage, the maximum value of the continuous voltage excess deviation integrated value of each pattern is extracted, and it is determined whether there is a pattern whose maximum value is equal to or less than the target value. Specifically, the positive and negative data of the continuous voltage excess deviation integrated value are set as absolute values for each pattern, the maximum value of the absolute value is extracted, and the maximum value of each pattern is compared with a target value. If there is no pattern below the target value, it is determined whether or not there are two or more patterns whose maximum value is closest to the target value. If there is no such pattern, that is, if there is only one pattern whose maximum value is closest to the target value, that pattern is selected. When there are a plurality of patterns, and when there is a pattern whose maximum value is equal to or less than the target value, the process proceeds to the second stage determination.
[0036]
In the determination of the second stage, the number of tap operations of each corresponding pattern is calculated, and it is determined whether or not there are two or more patterns having the minimum number of tap operations. Specifically, the number of tap operations (the total value of the number of times of the boost command and the number of times of the step-down command) is calculated for each applicable pattern, and when there are a plurality of applicable patterns, the number of tap operations is the least among the plurality of patterns. Extract things. However, when there is only one corresponding pattern, that pattern is selected without calculating the number of tap operations. If there are two or more patterns with the least number of tap operations, the process proceeds to the third-stage determination.
[0037]
In the determination of the third stage, the maximum value of the continuous voltage excess time among the patterns is compared, and it is determined whether or not there are two or more patterns having the minimum maximum values. If there is only one, select that pattern. If there are two or more patterns having the minimum continuous voltage excess time, there is no difference, so any one of the patterns is selected. Then, the selected pattern is used as an operation setting until the next update date.
[0038]
If there are two or more patterns with the minimum continuous voltage excess time, and one of the patterns is the same as the pattern currently used as the operation setting, select the pattern currently used. May be. Similarly, when there are two or more patterns having the minimum continuous voltage excess time minimum, and when the voltage control method of one of the patterns is the same voltage control method as the pattern currently used as the operation setting, Alternatively, the currently used pattern may be selected.
[0039]
When simulation results for all patterns are obtained, for example, as shown in FIG. 18, a pattern for updating the driving setting is selected using the above-described three-stage determination. Assuming that the target value of the maximum value of the continuous voltage excess deviation integrated value is 1000 (% · s), three patterns in which the maximum value of the continuous voltage excess deviation integrated value is 1000 or less are extracted in the first stage determination ( In the integral value control method, the operation set values are 20 and 40, and in the time value control method, the operation set value is 40). According to the method, an operation set value of 40 (enclosed in a thick frame) is selected.
[0040]
If selected in the manner described above, an appropriate voltage can be supplied according to the state of the distribution line, and when a vacuum valve tap changer is used, the number of tap operations can be reduced, and the usage period of the vacuum valve can be reduced. Can be extended.
[0041]
As another selection method, the target value used as the determination target may not be the maximum value of the integrated value of the continuous voltage excess deviation. In other words, in the method described above, if the extracted data is for one week, the target value is set for the maximum value of the data for one week, but the maximum value for the extracted data for one week is set for each day. May be extracted, and a target value may be determined for the average value by taking the average value of the maximum value for one week. Further, the total value of the difference between the voltage deviations for the data for one week may be calculated for each day, and the average value for the total value for one week may be calculated, so that the average value may be set as the target value. . In addition, in order to calculate the total value of the voltage deviation difference for each day, the difference of the voltage deviation for one day is summed up separately for positive and negative minutes, and the sum of the positive value and the negative value is calculated. The absolute value of each of the total values of the minutes is summed.
[0042]
The present invention is not limited to the above embodiment. For example, as an example in which a plurality of voltage control methods are provided in the
[0043]
【The invention's effect】
According to the present invention, a plurality of voltage control systems are provided in the control device, and one of them can be selected by the operation unit, so that the system most suitable for the installation point can be selected. Therefore, an appropriate voltage corresponding to the installation point can be supplied by one type of automatic voltage regulator.
[0044]
The invention according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart showing an integral value-one-time value control method according to the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing integral value control of an integral value one-time value control method.
FIG. 3 is a flowchart showing time value control of an integral value-time value control method.
FIG. 4 is a flowchart showing an integral value control method.
FIG. 5 is a flowchart showing a time value control method.
FIG. 6 is a graph for understanding a difference voltage.
FIG. 7 is a graph for explaining how to perform integration in integral value control.
FIG. 8 is a graph for explaining how to count in time value control.
FIG. 9 is a block diagram showing an automatic voltage regulator.
FIG. 10 is a block diagram illustrating a voltage adjustment relay device.
FIG. 11 is a flowchart for automatically updating operation settings.
FIG. 12 is a flowchart in which a simulation execution part and the like are described in detail.
FIG. 13 is a table showing all patterns of a voltage control method and an operation set value.
FIG. 14 is a table showing time-series data.
FIG. 15 is a table showing various set values.
FIG. 16 is a table showing simulation results.
FIG. 17 is a flowchart showing a method of selecting a desired pattern based on a simulation result.
FIG. 18 is a table showing simulation results of all patterns.
[Explanation of symbols]
3 tap changer
5 Control device
14 Operation unit
VL Secondary voltage
VS Reference voltage
K, Z dead zone
T, Y operation set value
Claims (3)
制御装置(5)内に電圧制御方式を複数備え、操作部(14)によってそのうちの一方式を選択可能に設けてあることを特徴とする自動電圧調整装置。A voltage control method for outputting a control command to the tap changer (3) so that the current secondary voltage (V L ) at the installation point of the automatic voltage regulator approaches the reference voltage (V S ) is included in the control device (5). In the automatic voltage regulator provided for
An automatic voltage regulator, wherein a plurality of voltage control systems are provided in the control device (5), and one of them can be selected by an operation unit (14).
電圧制御方式は、積分値制御方式と時間値制御方式のうち、いずれかの制御方式の動作設定値を超えたときに制御指令を出力する積分値一時間値制御方式であり、
積分値制御方式は、基準電圧(VS)と現在の二次電圧(VL)との差電圧を求め、差電圧又は差電圧に基づく置換値を評価対象とし、その評価対象が予め設定した不感帯(±K)を外れた場合に、その外れた差分を時間積分し、その積分値が動作設定値(T)を超えたときに制御指令を出力するもので、
時間値制御方式は、評価対象が不感帯(±Z)を連続して外れる時間が動作設定値(Y)を超えたときに制御指令を出力するものであることを特徴とする自動電圧調整装置。A voltage control method for outputting a control command to the tap changer (3) so that the current secondary voltage (V L ) at the installation point of the automatic voltage regulator approaches the reference voltage (V) is included in the control device (5). In the automatic voltage regulator provided,
The voltage control method is an integral value-time value control method that outputs a control command when an operation set value of any of the integral value control method and the time value control method is exceeded,
Integrated value control method, obtains the difference voltage of the reference voltage (V S) and current of the secondary voltage (V L), and evaluated the replacement value based on the difference voltage or difference voltage, the evaluation target preset When the deviation is outside the dead zone (± K), the difference is time-integrated, and a control command is output when the integrated value exceeds the operation set value (T).
The time value control method is to output a control command when an evaluation target exceeds an operation set value (Y) when a time continuously deviating from a dead zone (± Z) is provided.
制御装置(5)内に電圧制御方式を複数備えると共に、各電圧制御方式は、制御指令を出力する際の条件となる動作設定値を複数備え、電圧制御方式及び動作設定値の全パターンのうちの一つを運転用設定の初期値として用い、二次電圧、二次電流、位相及びタップ電圧の時系列データを運転中に記憶し、それらの時系列データに基づいて電圧制御方式及び動作設定値の全パターンでのタップ切り換え状況を、コンピュータでシミュレーションし、シミュレーション結果に基づいて電圧制御方式とその動作設定値の運転用設定を自動的に更新することを特徴とする自動電圧調整装置。A voltage control method for outputting a control command to the tap changer (3) so that the current secondary voltage (V L ) at the installation point of the automatic voltage regulator approaches the reference voltage (V S ) is included in the control device (5). In the automatic voltage regulator provided for
The control device (5) includes a plurality of voltage control methods, and each voltage control method includes a plurality of operation setting values serving as conditions for outputting a control command, and among all patterns of the voltage control method and the operation setting values, Is used as the initial value of the operation setting, the time series data of the secondary voltage, the secondary current, the phase, and the tap voltage are stored during the operation, and the voltage control method and the operation setting are performed based on the time series data. An automatic voltage regulator, which simulates a tap switching situation in all value patterns by a computer and automatically updates a voltage control method and an operation setting of an operation set value based on the simulation result.
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