JP2004173009A - 動きベクトル検出装置および動きベクトル検出方法 - Google Patents

動きベクトル検出装置および動きベクトル検出方法 Download PDF

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Takashi Masuno
貴司 増野
Tatsuro Shigesato
達郎 重里
Kazuo Saigo
賀津雄 西郷
Koji Arimura
耕治 有村
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Abstract

【課題】消費電力を削減することができる動きベクトル検出装置を提供する。
【解決手段】動きベクトル検出装置100は、参照領域9に配置された画素データを参照領域9から所定のタイミングにおいて読み出す参照領域読み出し器1と、参照領域読み出し器1によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域9に配置された画素データと符号化ブロック7に配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7の動きベクトルを求める第1動きベクトル検出器2と、参照領域読み出し器1によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域9に配置された画素データと符号化ブロック7Aに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Aの動きベクトルを求める第2動きベクトル検出器3とを具備する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同一の参照フレームにおける同一の参照領域に配置された画素データに基づいて動きベクトルを求める動きベクトル検出装置および動きベクトル検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体技術の進歩により、家庭用のビデオ記録機器にも画像圧縮技術が導入されている。特にMPEG2,MPEG4等のフレーム間の動き情報を利用した画像圧縮技術(符号化)は、そのデータ量を大幅に低減することができるため、多くの分野で利用されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−278688号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述したMPEG2,MPEG4等の符号化においては、フレーム間の動きベクトルをブロック毎に検出する必要がある。通常、画像符号化のための回路においては、符号化を実行するための回路と画像情報を記憶するためのメモリとが別個のICとして構成される。
【0005】
この場合において、動きベクトルを検出するために、メモリIC内に記憶された画像情報を高速に符号化ICに読み出して演算する必要が生じる。このため、メモリICと符号化ICとの間のデータ転送が高速になる。その結果、動きベクトルを検出するため動きベクトル検出装置の消費電力が増大するという問題がある。
【0006】
本発明は係る問題を解決するためになされたものであり、その目的は、消費電力を削減することができる動きベクトル検出装置および動きベクトル検出方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成するために本発明に係る動きベクトル検出装置は、同一の参照フレームの参照領域に配置された画素データに基づいて、第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックの動きベクトルと第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックの動きベクトルとを求める動きベクトル検出装置であって、前記参照領域に配置された画素データを前記参照領域から所定のタイミングにおいて読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって前記所定のタイミングにおいて読み出された前記参照領域に配置された画素データと前記第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第1符号化ブロックの動きベクトルを求める第1動きベクトル検出手段と、前記読み出し手段によって前記所定のタイミングにおいて読み出された前記参照領域に配置された画素データと前記第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの動きベクトルを求める第2動きベクトル検出手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
本発明に係る他の動きベクトル検出装置は、第1符号化フレームと第2符号化フレームとの後方に位置する後方参照領域に配置された画素データを前記後方参照領域から所定の第1タイミングにおいて読み出す後方読み出し手段と、前記後方読み出し手段によって前記所定の第1タイミングにおいて読み出された前記後方参照領域に配置された画素データと前記第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて、前記第1符号化ブロックの後方予測動きベクトルを求める第1動きベクトル検出手段と、前記後方読み出し手段によって前記所定の第1タイミングにおいて読み出された前記後方参照領域に配置された画素データと前記第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの後方予測動きベクトルを求める第2動きベクトル検出手段と、前記第1符号化フレームと前記第2符号化フレームとの前方に位置する前方参照領域に配置された画素データを前記前方参照領域から所定の第2タイミングにおいて読み出す前方読み出し手段とを具備しており、前記第1動きベクトル検出手段は、前記前方読み出し手段によって前記所定の第2タイミングにおいて読み出された前記前方参照領域に配置された画素データと前記第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第1符号化ブロックの前方予測動きベクトルを求め、前記第2動きベクトル検出手段は、前記前方読み出し手段によって前記所定の第2タイミングにおいて読み出された前記前方参照領域に配置された画素データと前記第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの前方予測動きベクトルを求めることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る動きベクトル検出方法は、同一の参照フレームの参照領域に配置された画素データに基づいて、第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックの動きベクトルと第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックの動きベクトルとを求める動きベクトル検出方法であって、前記参照領域に配置された画素データを前記参照領域から所定のタイミングにおいて読み出す読み出しステップと、前記読み出しステップによって前記所定のタイミングにおいて読み出された前記参照領域に配置された画素データと前記第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第1符号化ブロックの動きベクトルを求める第1動きベクトル検出ステップと、前記読み出しステップによって前記所定のタイミングにおいて読み出された前記参照領域に配置された画素データと前記第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの動きベクトルを求める第2動きベクトル検出ステップとを具備することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る他の動きベクトル検出方法は、第1符号化フレームと第2符号化フレームとの後方に位置する後方参照領域に配置された画素データを前記後方参照領域から所定の第1タイミングにおいて読み出す後方読み出しステップと、前記後方読み出しステップによって前記所定の第1タイミングにおいて読み出された前記後方参照領域に配置された画素データと前記第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて、前記第1符号化ブロックの後方予測動きベクトルを求める第1動きベクトル検出ステップと、前記後方読み出しステップによって前記所定の第1タイミングにおいて読み出された前記後方参照領域に配置された画素データと前記第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの後方予測動きベクトルを求める第2動きベクトル検出ステップと、前記第1符号化フレームと前記第2符号化フレームとの前方に位置する前方参照領域に配置された画素データを前記前方参照領域から所定の第2タイミングにおいて読み出す前方読み出しステップとを具備しており、前記第1動きベクトル検出ステップは、前記前方読み出しステップによって前記所定の第2タイミングにおいて読み出された前記前方参照領域に配置された画素データと前記第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第1符号化ブロックの前方予測動きベクトルを求め、前記第2動きベクトル検出ステップは、前記前方読み出しステップによって前記所定の第2タイミングにおいて読み出された前記前方参照領域に配置された画素データと前記第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの前方予測動きベクトルを求めることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本実施の形態に係る動きベクトル検出装置においては、読み出し手段によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域に配置された画素データと第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて第1符号化ブロックの動きベクトルが求められ、読み出し手段によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域に配置された画素データと第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて第2符号化ブロックの動きベクトルが求められる。
【0012】
このため、第1符号化ブロックの動きベクトルを求めるための参照領域に配置された画素データの読み出しと、第2符号化ブロックの動きベクトルを求めるための参照領域に配置された画素データの読み出しとを、1回の所定のタイミングにおける読み出しによって共用することができる。その結果、動きベクトルを求めるために、参照領域に配置された画素データへアクセスする回数および頻度を低減することができるために、動きベクトル検出装置の消費電力を削減することができる。
【0013】
前記読み出し手段と前記第1および前記第2動きベクトル検出手段とを搭載する符号化ICと、前記参照領域に配置された画素データを格納するメモリICとをさらに具備しており、前記符号化ICに搭載された前記読み出し手段は、前記メモリICに格納された前記参照領域に配置された画素データを読み出すことが好ましい。
【0014】
前記第1および前記第2符号化フレームと前記参照フレームとは、MPEG規格に従って符号化されるようになっており、前記第1および前記第2符号化フレームは、PピクチャまたはIピクチャであり、前記参照フレームは、IピクチャまたはPピクチャであることが好ましい。
【0015】
本実施の形態に係る他の動きベクトル検出装置においては、前方読み出し手段によって所定の第2タイミングにおいて読み出された前方参照領域に配置された画素データと第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて第1符号化ブロックの前方予測動きベクトルが求めれ、前方読み出し手段によって所定の第2タイミングにおいて読み出された前方参照領域に配置された画素データと第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて第2符号化ブロックの前方予測動きベクトルが求められる。
【0016】
このため、第1符号化ブロックの前方予測動きベクトルを求めるための参照領域に配置された画素データの読み出しと、第2符号化ブロックの前方予測動きベクトルを求めるための参照領域に配置された画素データの読み出しとを、1回の所定のタイミングにおける読み出しによって共用することができる。その結果、動きベクトルを求めるために、参照領域に配置された画素データへアクセスする回数および頻度を低減することができるために、動きベクトル検出装置の消費電力を削減することができる。
【0017】
前記第1動きベクトル検出手段によって求められた前記第1符号化ブロックの前方予測動きベクトルと前記第1符号化ブロックの後方予測動きベクトルとに基づいて前記第1符号化ブロックを符号化し、前記第2動きベクトル検出手段によって求められた前記第2符号化ブロックの前方予測動きベクトルと前記第2符号化ブロックの後方予測動きベクトルとに基づいて前記第2符号化ブロックを符号化する符号化器をさらに具備することが好ましい。
【0018】
前記前方読み出し手段と前記後方読み出し手段と前記第1および前記第2動きベクトル検出手段とを搭載する符号化ICと、前記前方参照領域に配置された画素データと前記後方参照領域に配置された画素データとを格納するメモリICとをさらに具備しており、前記符号化ICに搭載された前記前方読み出し手段は、前記メモリICに格納された前記前方参照領域に配置された画素データを読み出し、前記後方読み出し手段は、前記メモリICに格納された前記後方参照領域に配置された画素データを読み出すことが好ましい。
【0019】
前記第1および前記第2符号化フレームと前記前方参照フレームと前記後方参照フレームとは、MPEG規格に従って符号化されるようになっており、前記第1および前記第2符号化フレームは、Bピクチャであり、前記前方参照フレームは、PピクチャまたはIピクチャであり、前記後方参照フレームは、IピクチャまたはPピクチャであることが好ましい。
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0021】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係る動きベクトル検出装置100の構成を示すブロック図であり、図2は動きベクトル検出装置100によって動きベクトルを検出するための符号化フレームと参照フレームとを示す模式図である。
【0022】
動きベクトル検出装置100は、参照フレーム6における参照領域9に配置された画素データに基づいて、符号化フレーム4における符号化ブロック7の動きベクトルを求める。動きベクトル検出装置100はまた、参照フレーム6における参照領域9に配置された画素データに基づいて、符号化フレーム4Aにおける符号化ブロック7Aの動きベクトルを求める。動きベクトル検出装置100は、さらに、参照フレーム6における参照領域9に配置された画素データに基づいて、符号化フレーム4Bにおける符号化ブロック7Bの動きベクトルを求める。参照フレーム6は、MPEG規格におけるIピクチャによって構成されており、符号化フレーム4、符号化フレーム4Aおよび符号化フレーム4Bは、MPEG規格におけるPピクチャによって構成されている。
【0023】
このように、動きベクトル検出装置100は、同一の参照フレーム6における同一の参照領域9に配置された画素データに基づいて、符号化フレーム4における符号化ブロック7の動きベクトルと符号化フレーム4Aにおける符号化ブロック7Aの動きベクトルと符号化フレーム4Bにおける符号化ブロック7Bの動きベクトルとを求める。
【0024】
動きベクトル検出装置100は、符号化IC10とメモリIC11とを備えている。メモリIC11には、参照フレーム6における参照領域9に配置された画素データが格納されている。
【0025】
符号化IC10は、参照領域読み出し器1を有している。参照領域読み出し器1は、参照フレーム6における参照領域9に配置された画素データをメモリIC11から所定のタイミングにおいて読み出す。
【0026】
符号化IC10には、第1動きベクトル検出器2が設けられている。第1動きベクトル検出器2は、参照領域読み出し器1によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域9に配置された画素データと符号化フレーム4における符号化ブロック7に配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7の動きベクトルを求める。
【0027】
符号化IC10は、第2動きベクトル検出器3が設けられている。第2動きベクトル検出器3は、参照領域読み出し器1によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域9に配置された画素データと符号化フレーム4Aにおける符号化ブロック7Aに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Aの動きベクトルを求める。第2動きベクトル検出器3は、さらに、参照領域読み出し器1によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域9に配置された画素データと符号化フレーム4Bにおける符号化ブロック7Bに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Bの動きベクトルを求める。
【0028】
このように構成された動きベクトル検出装置100においては、まず、参照フレーム6における参照領域9に配置された画素データを参照領域読み出し器1がメモリIC11から所定のタイミングにおいて読み出す。そして、第1動きベクトル検出器2は、参照領域読み出し器1によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域9に配置された画素データと符号化フレーム4における符号化ブロック7に配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7の動きベクトルを求める。
【0029】
次に、第2動きベクトル検出器3は、参照領域読み出し器1によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域9に配置された画素データと符号化フレーム4Aにおける符号化ブロック7Aに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Aの動きベクトルを求める。その後、第2動きベクトル検出器3は、参照領域読み出し器1によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域9に配置された画素データと符号化フレーム4Bにおける符号化ブロック7Bに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Bの動きベクトルを求める。
【0030】
従来の構成においては、符号化ブロック7の動きベクトルを求めるために、参照領域9に配置された画素データをメモリIC11から読み出した後、符号化ブロック7Aの動きベクトルを求めるために、参照領域9に配置された画素データを再びメモリIC11から読み出し、さらに、符号化ブロック7Bの動きベクトルを求めるために、参照領域9に配置された画素データをさらにメモリIC11から読み出していた。このように、従来の構成においては、符号化ブロック7、7Aおよび7Bの動きベクトルを求めるために同一の参照領域9を3回参照していた。
【0031】
実施の形態1においては、1回の参照によって、符号化ブロック7、7Aおよび7Bの動きベクトルを求めることができる。
【0032】
以上のように実施の形態1によれば、参照領域読み出し器1によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域9に配置された画素データと符号化ブロック7に配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7の動きベクトルが求められ、参照領域読み出し器1によって所定のタイミングにおいて読み出された参照領域9に配置された画素データと符号化ブロック7Aに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Aの動きベクトルが求められる。
【0033】
このため、符号化ブロック7の動きベクトルを求めるための参照領域9に配置された画素データの読み出しと、符号化ブロック7Aの動きベクトルを求めるための参照領域9に配置された画素データの読み出しとを、1回の所定のタイミングにおける読み出しによって共用することができる。その結果、動きベクトルを求めるために、参照領域9に配置された画素データへアクセスする回数および頻度を低減することができるために、動きベクトル検出装置100の消費電力を削減することができる。
【0034】
(実施の形態2)
図3は実施の形態2に係る動きベクトル検出装置100Aの構成を示すブロック図であり、図4は動きベクトル検出装置100Aによって動きベクトルを検出するための符号化フレームと参照フレームとを示す模式図である。
【0035】
動きベクトル検出装置100Aは、後方参照フレーム17における参照領域14に配置された画素データに基づいて、符号化フレーム4Cにおける符号化ブロック7Cの後方予測動きベクトルを求める。動きベクトル検出装置100Aはまた、後方参照フレーム17における参照領域14に配置された画素データに基づいて、符号化フレーム4Dにおける符号化ブロック7Dの後方予測動きベクトルを求める。動きベクトル検出装置100Aは、さらに、後方参照フレーム17における参照領域14に配置された画素データに基づいて、符号化フレーム4Eにおける符号化ブロック7Eの後方予測動きベクトルを求める。
【0036】
後方参照フレーム17は、MPEG規格におけるIピクチャによって構成されており、符号化フレーム4Cおよび符号化フレーム4DはMPEG規格におけるBピクチャによって構成されており、符号化フレーム4EはMPEG規格におけるPピクチャによって構成されている。
【0037】
符号化フレーム4Eは、符号化処理後に参照フレーム化されて前方参照フレーム18となる。動きベクトル検出装置100Aは、前方参照フレーム18における参照領域15に配置された画素データに基づいて、符号化フレーム4Cにおける符号化ブロック7Cの前方予測動きベクトルを求める。動きベクトル検出装置100Aはまた、前方参照フレーム18における参照領域15に配置された画素データに基づいて、符号化フレーム4Dにおける符号化ブロック7Dの前方予測動きベクトルを求める。
【0038】
動きベクトル検出装置100Aは、符号化IC10AとメモリIC11Aとを備えている。メモリIC11Aには、後方参照フレーム17における後方参照領域14に配置された画素データと前方参照フレーム18における前方参照領域15に配置された画素データとが格納されている。
【0039】
符号化IC10Aは、後方参照領域読み出し器12を有している。後方参照領域読み出し器12は、後方参照フレーム17における後方参照領域14に配置された画素データをメモリIC11Aから所定の第1タイミングにおいて読み出す。
【0040】
符号化IC10Aは、前方参照領域読み出し器15を有している。前方参照領域読み出し器15は、前方参照フレーム18における前方参照領域15に配置された画素データをメモリIC11Aから所定の第2タイミングにおいて読み出す。
【0041】
符号化IC10Aには、第1動きベクトル検出器2Aが設けられている。第1動きベクトル検出器2Aは、後方参照領域読み出し器12によって所定の第1タイミングにおいて読み出された後方参照領域17に配置された画素データと符号化フレーム4Cにおける符号化ブロック7Cに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Cの後方予測動きベクトルを求める。
【0042】
符号化IC10Aは、第2動きベクトル検出器3Aが設けられている。第2動きベクトル検出器3Aは、後方参照領域読み出し器12によって所定の第1タイミングにおいて読み出された後方参照領域14に配置された画素データと符号化フレーム4Dにおける符号化ブロック7Dに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Dの後方予測動きベクトルを求める。第2動きベクトル検出器3Aは、さらに、後方参照領域読み出し器12によって所定の第1タイミングにおいて読み出された後方参照領域14に配置された画素データと符号化フレーム4Eにおける符号化ブロック7Eに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Eの後方予測動きベクトルを求める。
【0043】
第1動きベクトル検出器2Aは、前方参照領域読み出し器15によって所定の第2タイミングにおいて読み出された前方参照領域15に配置された画素データと符号化フレーム4Cにおける符号化ブロック7Cに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Cの前方予測動きベクトルを求める。
【0044】
第2動きベクトル検出器3Aは、前方参照領域読み出し器15によって所定の第2タイミングにおいて読み出された前方参照領域15に配置された画素データと符号化フレーム4Dにおける符号化ブロック7Dに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Dの前方予測動きベクトルを求める。
【0045】
符号化IC10Aには、符号化器16が設けられている。符号化器16は、第1動きベクトル検出器2Aによって求められた符号化ブロック7Cの前方予測動きベクトルと符号化ブロック7Cの後方予測動きベクトルとに基づいて符号化ブロック7Cを符号化し、第2動きベクトル検出器3Aによって求められた符号化ブロック7Dの前方予測動きベクトルと符号化ブロック7Dの後方予測動きベクトルとに基づいて符号化ブロック7Dを符号化する。
【0046】
このように構成された動きベクトル検出装置100Aにおいては、まず、後方参照フレーム17における後方参照領域14に配置された画素データを後方参照領域読み出し器12がメモリIC11Aから所定の第1タイミングにおいて読み出す。そして、第1動きベクトル検出器2Aは、後方参照領域読み出し器12によって所定の第1タイミングにおいて読み出された後方参照領域14に配置された画素データと符号化フレーム4Cにおける符号化ブロック7Cに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Cの後方予測動きベクトルを求める。
【0047】
次に、第2動きベクトル検出器3Aは、後方参照領域読み出し器12によって所定の第1タイミングにおいて読み出された後方参照領域14に配置された画素データと符号化フレーム4Dにおける符号化ブロック7Dに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Dの後方予測動きベクトルを求める。その後、第2動きベクトル検出器3Aは、後方参照領域読み出し器12によって所定の第1タイミングにおいて読み出された後方参照領域14に配置された画素データと符号化フレーム4Eにおける符号化ブロック7Eに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Eの後方予測動きベクトルを求める。
【0048】
そして、符号化器16は、第2動きベクトル検出器3Aによって求められた符号化ブロック7Eの後方予測動きベクトルに基づいて符号化ブロック7Eを符号化する。符号化フレーム4Eは、参照フレーム化されて前方参照フレーム18となる。その後、前方参照フレーム18における前方参照領域15に配置された画素データがメモリIC11Aに格納される。
【0049】
そして、前方参照フレーム18における前方参照領域15に配置された画素データを前方参照領域読み出し器15がメモリIC11Aから所定の第2タイミングにおいて読み出す。そして、第1動きベクトル検出器2Aは、前方参照領域読み出し器15によって所定の第2タイミングにおいて読み出された前方参照領域15に配置された画素データと符号化フレーム4Cにおける符号化ブロック7Cに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Cの前方予測動きベクトルを求める。
【0050】
次に、第2動きベクトル検出器3Aは、前方参照領域読み出し器15によって所定の第2タイミングにおいて読み出された前方参照領域15に配置された画素データと符号化フレーム4Dにおける符号化ブロック7Dに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Dの前方予測動きベクトルを求める。
【0051】
その後、符号化器16は、第1動きベクトル検出器2Aによって求められた符号化ブロック7Cの後方予測動きベクトルと前方予測動きベクトルとに基づいて符号化ブロック7Cを符号化し、第2動きベクトル検出器3Aによって求められた符号化ブロック7Dの後方予測動きベクトルと前方予測動きベクトルとに基づいて符号化ブロック7Dを符号化する。
【0052】
従来の構成においては、符号化ブロック7Cの後方予測動きベクトルを求めるために、後方参照領域14に配置された画素データをメモリIC11Aから読み出した後、符号化ブロック7Dの後方予測動きベクトルを求めるために、後方参照領域14に配置された画素データを再びメモリIC11Aから読み出し、さらに、符号化ブロック7Eの後方予測動きベクトルを求めるために、後方参照領域14に配置された画素データをさらにメモリIC11Aから読み出していた。このように、従来の構成においては、符号化ブロック7C、7Dおよび7Eの後方予測動きベクトルを求めるために同一の後方参照領域14を3回参照していた。
【0053】
実施の形態2においては、1回の参照によって、符号化ブロック7C、7Dおよび7Eの後方予測動きベクトルを求めることができる。
【0054】
以上のように実施の形態2によれば、前方参照領域読み出し器15によって所定の第2タイミングにおいて読み出された前方参照領域15に配置された画素データと符号化フレーム4Cにおける符号化ブロック7Cに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Cの前方予測動きベクトルが求めれ、前参照領域方読み出し器15によって所定の第2タイミングにおいて読み出された前方参照領域15に配置された画素データと符号化フレーム4Dにおける符号化ブロック7Dに配置された画素データとに基づいて符号化ブロック7Dの前方予測動きベクトルが求められる。
【0055】
このため、符号化ブロック7Cの前方予測動きベクトルを求めるための前方参照領域15に配置された画素データの読み出しと、符号化ブロック7Dの前方予測動きベクトルを求めるための前方参照領域15に配置された画素データの読み出しとを、1回の所定のタイミングにおける読み出しによって共用することができる。その結果、前方予測動きベクトルを求めるために、前方参照領域15に配置された画素データへアクセスする回数および頻度を低減することができる。従って、動きベクトル検出装置の消費電力を削減することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、消費電力を削減することができる動きベクトル検出装置および動きベクトル検出方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る動きベクトル検出装置の構成を示すブロック図
【図2】実施の形態1に係る動きベクトル検出装置によって動きベクトルを検出するための符号化フレームと参照フレームとを示す模式図
【図3】実施の形態2に係る動きベクトル検出装置の構成を示すブロック図
【図4】実施の形態2に係る動きベクトル検出装置によって動きベクトルを検出するための符号化フレームと参照フレームとを示す模式図
【符号の説明】
1 参照領域読み出し器
2 第1動きベクトル検出器
3 第2動きベクトル検出器
4 符号化フレーム
6 参照フレーム
7 参照領域
9 参照領域
10 符号化IC
11 メモリIC
12 後方参照領域読み出し器
13 前方参照領域読み出し器
14 後方参照領域
15 前方参照領域
16 符号化器
17 後方参照フレーム
18 前方参照フレーム
100 動きベクトル検出装置

Claims (9)

  1. 同一の参照フレームの参照領域に配置された画素データに基づいて、第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックの動きベクトルと第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックの動きベクトルとを求める動きベクトル検出装置であって、
    前記参照領域に配置された画素データを前記参照領域から所定のタイミングにおいて読み出す読み出し手段と、
    前記読み出し手段によって前記所定のタイミングにおいて読み出された前記参照領域に配置された画素データと前記第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第1符号化ブロックの動きベクトルを求める第1動きベクトル検出手段と、
    前記読み出し手段によって前記所定のタイミングにおいて読み出された前記参照領域に配置された画素データと前記第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの動きベクトルを求める第2動きベクトル検出手段とを具備することを特徴とする動きベクトル検出装置。
  2. 前記読み出し手段と前記第1および前記第2動きベクトル検出手段とを搭載する符号化ICと、
    前記参照領域に配置された画素データを格納するメモリICとをさらに具備しており、
    前記符号化ICに搭載された前記読み出し手段は、前記メモリICに格納された前記参照領域に配置された画素データを読み出す、請求項1記載の動きベクトル検出装置。
  3. 前記第1および前記第2符号化フレームと前記参照フレームとは、MPEG規格に従って符号化されるようになっており、
    前記第1および前記第2符号化フレームは、PピクチャまたはIピクチャであり、
    前記参照フレームは、IピクチャまたはPピクチャである、請求項1記載の動きベクトル検出装置。
  4. 第1符号化フレームと第2符号化フレームとの後方に位置する後方参照領域に配置された画素データを前記後方参照領域から所定の第1タイミングにおいて読み出す後方読み出し手段と、
    前記後方読み出し手段によって前記所定の第1タイミングにおいて読み出された前記後方参照領域に配置された画素データと前記第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて、前記第1符号化ブロックの後方予測動きベクトルを求める第1動きベクトル検出手段と、
    前記後方読み出し手段によって前記所定の第1タイミングにおいて読み出された前記後方参照領域に配置された画素データと前記第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの後方予測動きベクトルを求める第2動きベクトル検出手段と、
    前記第1符号化フレームと前記第2符号化フレームとの前方に位置する前方参照領域に配置された画素データを前記前方参照領域から所定の第2タイミングにおいて読み出す前方読み出し手段とを具備しており、
    前記第1動きベクトル検出手段は、前記前方読み出し手段によって前記所定の第2タイミングにおいて読み出された前記前方参照領域に配置された画素データと前記第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第1符号化ブロックの前方予測動きベクトルを求め、
    前記第2動きベクトル検出手段は、前記前方読み出し手段によって前記所定の第2タイミングにおいて読み出された前記前方参照領域に配置された画素データと前記第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの前方予測動きベクトルを求めることを特徴とする動きベクトル検出装置。
  5. 前記第1動きベクトル検出手段によって求められた前記第1符号化ブロックの前方予測動きベクトルと前記第1符号化ブロックの後方予測動きベクトルとに基づいて前記第1符号化ブロックを符号化し、前記第2動きベクトル検出手段によって求められた前記第2符号化ブロックの前方予測動きベクトルと前記第2符号化ブロックの後方予測動きベクトルとに基づいて前記第2符号化ブロックを符号化する符号化器をさらに具備する、請求項4記載の動きベクトル検出装置。
  6. 前記前方読み出し手段と前記後方読み出し手段と前記第1および前記第2動きベクトル検出手段とを搭載する符号化ICと、
    前記前方参照領域に配置された画素データと前記後方参照領域に配置された画素データとを格納するメモリICとをさらに具備しており、
    前記符号化ICに搭載された前記前方読み出し手段は、前記メモリICに格納された前記前方参照領域に配置された画素データを読み出し、前記後方読み出し手段は、前記メモリICに格納された前記後方参照領域に配置された画素データを読み出す、請求項4記載の動きベクトル検出装置。
  7. 前記第1および前記第2符号化フレームと前記前方参照フレームと前記後方参照フレームとは、MPEG規格に従って符号化されるようになっており、
    前記第1および前記第2符号化フレームは、Bピクチャであり、
    前記前方参照フレームは、PピクチャまたはIピクチャであり、
    前記後方参照フレームは、IピクチャまたはPピクチャである、請求項4記載の動きベクトル検出装置。
  8. 同一の参照フレームの参照領域に配置された画素データに基づいて、第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックの動きベクトルと第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックの動きベクトルとを求める動きベクトル検出方法であって、
    前記参照領域に配置された画素データを前記参照領域から所定のタイミングにおいて読み出す読み出しステップと、
    前記読み出しステップによって前記所定のタイミングにおいて読み出された前記参照領域に配置された画素データと前記第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第1符号化ブロックの動きベクトルを求める第1動きベクトル検出ステップと、
    前記読み出しステップによって前記所定のタイミングにおいて読み出された前記参照領域に配置された画素データと前記第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの動きベクトルを求める第2動きベクトル検出ステップとを具備することを特徴とする動きベクトル検出方法。
  9. 第1符号化フレームと第2符号化フレームとの後方に位置する後方参照領域に配置された画素データを前記後方参照領域から所定の第1タイミングにおいて読み出す後方読み出しステップと、
    前記後方読み出しステップによって前記所定の第1タイミングにおいて読み出された前記後方参照領域に配置された画素データと前記第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて、前記第1符号化ブロックの後方予測動きベクトルを求める第1動きベクトル検出ステップと、
    前記後方読み出しステップによって前記所定の第1タイミングにおいて読み出された前記後方参照領域に配置された画素データと前記第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの後方予測動きベクトルを求める第2動きベクトル検出ステップと、
    前記第1符号化フレームと前記第2符号化フレームとの前方に位置する前方参照領域に配置された画素データを前記前方参照領域から所定の第2タイミングにおいて読み出す前方読み出しステップとを具備しており、
    前記第1動きベクトル検出ステップは、前記前方読み出しステップによって前記所定の第2タイミングにおいて読み出された前記前方参照領域に配置された画素データと前記第1符号化フレームにおける第1符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第1符号化ブロックの前方予測動きベクトルを求め、
    前記第2動きベクトル検出ステップは、前記前方読み出しステップによって前記所定の第2タイミングにおいて読み出された前記前方参照領域に配置された画素データと前記第2符号化フレームにおける第2符号化ブロックに配置された画素データとに基づいて前記第2符号化ブロックの前方予測動きベクトルを求めることを特徴とする動きベクトル検出方法。
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