JP2004095208A - Fuel cell - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池に関する。具体的には、携帯電話などの電子機器に搭載可能な燃料電池や、電子機器用の電池式充電器に適用可能な燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話、PDA、ノートパソコンなどの携帯電子機器では、機器全体の小型軽量化や駆動可能時間の長時間化を図るため、駆動電源やメモリ保持電源として、従来のニッケル・カドミウム電池やニッケル水素電池に代えてリチウムイオン二次電池が採用される場合が多い。リチウムイオン二次電池は、ニッケル・カドミウム電池やニッケル水素電池と比較すると、軽量で、高い駆動電圧および電池容量が得られるという特長を有する。一方、近年の高度情報通信網の普及により、携帯電子機器における情報通信機能は強化され、機器のオペレーション時間は増加する傾向にある。そのため、携帯電子機器用途の電池に対しては、更なる高容量化の要求が高まっている。リチウムイオン二次電池は、携帯電子機器の進歩に伴って性能向上が図られてきたが、材料の観点からも構造の観点からも、性能の向上は略限界に達しており、近年の更なる高容量化の要求に対応できなくなりつつある。
【0003】
このような状況のもと、リチウムイオン二次電池に代わる新たな電池として、リチウムイオン二次電池の数倍の高容量化が期待される燃料電池が注目を集めている。燃料電池は、触媒を含む燃料極(負極)および空気極(正極)と、これらの間において所定のイオンの移動を許容する電解質とからなる構造を有する。燃料電池においては、燃料極に燃料ないし水素を供給するとともに空気極に空気ないし酸素を供給すると、電極に含まれる触媒の作用により各電極にて電気化学的な反応が起こり、燃料を供給源とする電子による直流電流を取り出すことができる。このようなメカニズムで発電する燃料電池においては、燃料および酸素を供給し続けることにより連続発電が可能となる。したがって、燃料電池は、燃料および酸素を補給することにより、充電操作により反復使用される二次電池と同様に、携帯電子機器用途の電源へと応用可能である。
【0004】
燃料電池は、その電解質の種類に基づいて、リン酸型、固体高分子型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型などに類別される。携帯電子機器用途の電源としては、室温付近の低温にて作動可能であること、小型に構成可能であること、振動に強く大量生産が容易な固体電解質を備えることなどから、固体高分子型の燃料電池が適している。
【0005】
固体高分子型燃料電池においては、燃料供給方法として、水素ガスを貯留して当該水素ガスを燃料極に接触させる手法、有機燃料を貯留して当該有機燃料を改質することによって生ずる水素ガスを燃料極に接触させる手法、および、水素を供給可能な液体燃料を貯留して当該液体燃料を燃料極に対して直接に供給する手法などが知られている。水素ガスを貯留して当該水素ガスを燃料極に接触させる手法を採用する燃料電池システムは、例えば特開平11−111318号公報に記載されている。水素ガスを使用する手法は、水素ガスの取り扱いが困難であったり、燃料を改質するための装置が必要であったりするため、携帯電子機器の小型電源としては適さない。そのため、携帯電子機器の小型電源を構成するという観点からは、液体燃料を燃料極に直接に供給する方式を採用する燃料電池が注目を集めている。特に、液体燃料としてのメタノール水溶液を燃料極に対して直接に供給するダイレクトメタノール方式の燃料電池が注目を集めている。
【0006】
ダイレクトメタノール方式によると、メタノール水溶液が供給された燃料極では、下記の式(1)に示すように、メタノールと水が反応して、二酸化炭素(CO2)、プロトン(H+)、および電子(e−)が生ずる。すなわち、燃料電池ではメタノールが酸化分解される。燃料極で生じたプロトンは高分子電解質膜を通って空気極に向かい、電子は、燃料極に接続された外部回路に流れる。外部回路にて仕事を終えた電子は空気極に向かう。また、二酸化炭素は系外に排出される。
【0007】
【化1】
【0008】
空気極では、下記の式(2)に示すように、空気から得られる酸素(O2)と、燃料極から電解質膜を経て到来したプロトン(H+)と、燃料極から外部回路を経て到来した電子(e−)とが反応して水(H2O)が生成する。
【0009】
【化2】
【0010】
ダイレクトメタノール方式の固体高分子型燃料電池においては、燃料極での式(1)の反応および空気極での式(2)の反応が同時的に進行することによって、直流電流を取り出すことができる。また、メタノール水溶液および酸素を供給し続けることにより、連続発電する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ダイレクトメタノール方式を採用する従来の固体高分子型燃料電池では、燃料極に供給される液体燃料に含まれるメタノールは、電解質膜に含浸している水中を拡散して空気極に達する場合がある。メタノールが燃料極にて酸化分解されずに電解質膜を透過して空気極に到達してしまうという現象、即ちメタノールのクロスオーバが起こると、空気極に到達したメタノールは発電に寄与しないので、燃料電池における正味の発電効率は低下してしまう。また、有意な量のメタノールが空気極に存在すると、上掲の式(2)の反応が阻害されるので、燃料電池の起電力が低下してしまう。
【0012】
一方、ダイレクトメタノール方式を採用する従来の固体高分子型燃料電池には、酸素を強制的に流通させて空気極に供給するための装置ないしシステムが併設される場合が多い。しかしながら、強制供給システムを伴う燃料電池は、特に携帯電話用途やPDA用途の電源としては、過大なサイズとなるため実用的でない。また、空気極にて発生する水を加熱や送風などにより除去するための装置ないしシステムが併設される場合もあるが、水除去システムを伴う燃料電池も、特に携帯電話用途やPDA用途の電源としては、過大なサイズとなるため実用的でない。
【0013】
そこで、強制供給システムや水除去システムを利用せずに、小型軽量化が図られた燃料電池が提案されている。そのような燃料電池においては、例えば、液体燃料を収容する燃料貯蔵部から燃料極に連通する経路が設けられ、液体燃料が当該経路を流通して燃料極に接触するように構成されている。これとともに、電池筐体に開口部が設けられて当該開口部を介して空気極は電池外部に露出され、空気極に対して電池外部の空気が流通接触できるように構成されている。このような構成により、空気に含まれる酸素が空気極に接触可能となり、且つ、空気極にて生成する水が空気中に自然蒸散可能となっている。
【0014】
しかしながら、携帯電子機器の小型電源として適用するために空気極を電池外部に露出させる構成を採用する従来の燃料電池においては、上述のメタノールのクロスオーバは促進されてしまう。空気極が電池外部に露出していると、クロスオーバにより空気極に到達したメタノールは空気極から空気中へと蒸散しやすい。この蒸散により空気極において低下するメタノール濃度を補うべく、拡散によりメタノールが燃料極から空気極へと電解質膜を透過する現象すなわちクロスオーバは、促進されるのである。燃料電池が作動していない時においても、メタノールのクロスオーバは促進され、空気極からメタノールは蒸散され続ける。このようにしてクロスオーバが促進されてメタノールが蒸散し続けると、燃料極の反応に寄与しないメタノールの損失量は極めて大きくなり、正味の発電効率は著しく低下してしまう。このように、空気極を電池外部に露出させる構成を採用する従来の燃料電池においては、メタノールのクロスオーバに起因する発電効率の低下は特に顕著となるのである。
【0015】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、上述の従来の問題を解消ないし軽減することを課題とし、高い発電効率を達成することのできる燃料電池を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面により提供される燃料電池は、燃料を酸化するための第1電極、酸素を還元するための第2電極、並びに、第1電極および第2電極に挟まれた電解質層を備える燃料電池本体と、第1電極への燃料経路に設けられ、第1電極への燃料の供給を許容するための開状態および停止するための閉状態を選択可能な開閉装置と、を備えることを特徴とする。
【0017】
このような構成の燃料電池は、高い発電効率を達成することができる。本発明の第1の側面に係る燃料電池は、燃料電池本体の第1電極すなわち燃料極への燃料の供給を許容するための開状態と、燃料供給を停止するための閉状態との2つの状態を、適宜選択することのできる開閉装置を備える。本燃料電池が作動すべき時に、この開閉装置を開状態とすると、燃料は、別途設けられた例えば燃料貯蔵部から当該開閉装置を通過して燃料極へ至る。空気極に酸素を供給したうえで、このようにして燃料電池に燃料を適切に供給することにより、燃料電池を良好に作動させることができる。一方、本燃料電池の未使用時などの非作動時には、開閉装置を閉状態とすると、例えば燃料貯蔵部から燃料極への燃料の供給は、当該開閉装置により停止される。燃料電池の非作動時において燃料極への燃料供給を停止することにより、当該非作動時におけるメタノールのクロスオーバひいては空気極からのメタノール蒸散量を低減することができる。
【0018】
このように、本発明の第1の側面に係る燃料電池によると、燃料電池の非作動時には開閉装置を閉状態とすることができるので、空気極からのメタノール蒸散量を低減することが可能であり、その結果、電池作動時において、燃料極にて燃料を適切に消費することが可能となる。したがって、本発明の第1の側面に係る燃料電池は、電池の使用過程において高い発電効率を達成することができるのである。
【0019】
本発明の第1の側面において、好ましくは、開閉装置は第1電極と面接触し且つ導電接続しており、本燃料電池は、更に、第1電極とは反対の側にて開閉装置と面接触して当該開閉装置を介して第1電極と導電接続している集電体を備える。或は、好ましくは、本燃料電池は、更に、第1電極と面接触し且つ導電接続している集電体を備え、開閉装置は、第1電極とは反対の側にて集電体と面接触している。或は、好ましくは、開閉装置は、第1電極と面接触し且つ導電接続している集電体である。これらのような構成によると、第1電極すなわち燃料極に対する集電体と、開閉装置とを、燃料電池本体に対して共に適切に設けることができる。
【0020】
好ましくは、開閉装置は、燃料を通過させるための貫通孔を有する固定部と、貫通孔を開放する位置および遮蔽する位置との間で固定部に対して摺動可能な可動部とを有する。このような構成の開閉装置においては、固定部の貫通孔を開放する位置に可動部を摺動させることにより、当該開閉装置の開状態を達成することができる。また、固定部の貫通孔を遮蔽する位置に可動部を摺動させることにより、当該開閉装置の閉状態を達成することができる。
【0021】
本発明の第2の側面によると別の燃料電池が提供される。この燃料電池は、燃料を酸化するための第1電極、酸素を還元するための第2電極、並びに、第1電極および第2電極に挟まれた電解質層を備える燃料電池本体と、第2電極の少なくとも一部を外部に露出させるための開口部を有して燃料電池本体を収容する筐体と、燃料電池本体および開口部の間に設けられ、開口部を介して第2電極を露出させるための開状態および露出させないための閉状態を選択可能な開閉装置と、を備えることを特徴とする。
【0022】
このような構成の燃料電池は、高い発電効率を達成することができる。本発明の第2の側面に係る燃料電池は、筐体の開口部を介して燃料電池本体の第2電極を露出させるための開状態と、第2電極を露出させないための閉状態との2つの状態を、適宜選択することのできる開閉装置を備える。本燃料電池が作動すべき時に、この開閉装置を開状態とすると、空気中の酸素が空気極に流通接触する。燃料極に燃料を供給したうえで、このようにして空気極に酸素を適切に供給することにより、燃料電池を良好に作動させることができる。一方、本燃料電池の未使用時などの非作動時には、開閉装置を閉状態とすると、空気極は遮蔽されて電池外部から隔絶される。燃料電池の非作動時において空気極を電池外部から隔絶することにより、当該非作動時におけるメタノールのクロスオーバひいては空気極からのメタノール蒸散量を低減することができる。
【0023】
このように、本発明の第2の側面に係る燃料電池によると、燃料電池の非作動時には開閉装置を閉状態とすることができるので、空気極からのメタノール蒸散量を低減することが可能であり、その結果、電池作動時において、燃料極にて燃料を適切に消費することが可能となる。したがって、本発明の第2の側面に係る燃料電池は、電池の使用過程において高い発電効率を達成することができるのである。
【0024】
本発明の第2の側面において、好ましくは、開閉装置は第2電極と面接触し且つ導電接続しており、本燃料電池は、更に、第2電極とは反対の側にて開閉装置と面接触して当該開閉装置を介して第2電極と導電接続している集電体を備える。或は、好ましくは、本燃料電池は、更に、第2電極と面接触し且つ導電接続している集電体を備え、開閉装置は、第2電極とは反対の側にて集電体と面接触している。或は、好ましくは、開閉装置は、第2電極と面接触し且つ導電接続している集電体である。これらのような構成によると、第2電極すなわち空気極に対する集電体と、開閉装置とを、燃料電池本体に対して共に適切に設けることができる。
【0025】
好ましくは、開閉装置は、第2電極を露出させるための貫通孔を有する固定部と、貫通孔を遮蔽する位置および開放する位置との間で固定部に対して摺動可能な可動部とを有する。このような構成の開閉装置においては、固定部の貫通孔を開放する位置に可動部を摺動させることにより、当該開閉装置の開状態を達成することができる。また、固定部の貫通孔を遮蔽する位置に可動部を摺動させることにより、当該開閉装置の閉状態を達成することができる。
【0026】
本発明の第1および第2の側面において、好ましくは、第1可動部は、固定部の貫通孔に対して連通可能な貫通孔を有する。このような構成の開閉装置においては、固定部の貫通孔と可動部の貫通孔とが連通するような位置に、固定部に対して可動部を摺動させることにより、当該開閉装置を開状態とすることができる。また、固定部の貫通孔と可動部の貫通孔とが連通しないような位置に、固定部に対して可動部を摺動させることにより、当該開閉装置を閉状態とすることができる。
【0027】
本発明の第1および第2の側面において、好ましくは、燃料はメタノール水溶液である。この場合、メタノール水溶液におけるメタノール濃度は10vol%以上であるのが好ましい。このようなメタノール水溶液は、高い発電効率を達成するための液体燃料として好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池X1を表す。図1は、燃料電池X1の斜視図である。図2は、図1の線II−IIに沿った断面図であり、図3は、図2の分解図である。本実施形態においては、燃料電池X1について、ダイレクトメタノール方式の燃料電池として説明する。
【0029】
燃料電池X1は、燃料電池本体10と、開閉装置20と、集電体30A,30Bと、燃料貯蔵部40と、これらを収容する電池筐体50とを備える。
【0030】
燃料電池本体10は、図2および図3に示すように、燃料極11と、空気極12と、これらに挟まれている電解質層13とからなる。燃料極11は、触媒層11aおよび拡散層11bによる積層構造を有し、触媒層11aの側で電解質層13と接合している。空気極12は、触媒層12aおよび拡散層12bによる積層構造を有し、触媒層12aの側で電解質層13と接合している。
【0031】
燃料極11の触媒層11aは、上掲の式(1)で表されるように、メタノールを酸化してプロトンと電子を取り出すためのものであり、導電粒子に触媒を担持させてなる触媒性粒子と、電解質層形成用の後述するプロトン伝導性高分子材料との混合物を含み、多孔質である。導電粒子としては、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、カーボンブラックなどの炭素粒子が挙げられる。触媒としては、白金(Pt)−ルテニウム(Ru)合金を採用することができる。導電粒子の粒径は、例えば0.01〜0.1μmであり、触媒の粒径は、例えば2〜5nmである。また、触媒層11aの厚さは、例えば2〜30μmである。
【0032】
燃料極11の拡散層11bは、燃料極11に供給された液体燃料であるメタノール水溶液(図示略)が触媒層11aに至る前に拡散する場を提供するためのものであり、カーボンペーパなどの多孔質導電膜よりなる。拡散層11bにてメタノール水溶液が拡散することにより、メタノール水溶液は、触媒層11aへと効率良く行き渡ることとなる。拡散層11bの厚さは例えば100〜400μmである。
【0033】
燃料極11の作製においては、まず、触媒性粒子とプロトン伝導性高分子材料とを、水溶媒系、アルコール溶媒系、または、水−アルコール溶媒系にて混合し、これを脱泡して電極ペーストを調製する。次に、拡散層11bの上に電極ペーストを塗布ないし充填した後、例えば100℃にて加熱乾燥する。拡散層11bである多孔質導電膜の上における電極ペーストのみに由来する材料厚さは、例えば5〜50μmである。このようにして、触媒層11aおよび拡散層11bによる積層構造を有する多孔質性の燃料極11が作製される。
【0034】
空気極12の触媒層12aは、上掲の式(2)で表されるように、空気中の酸素の還元反応を進行させるためのものであり、導電粒子に触媒を担持させてなる触媒性粒子と、電解質層形成用の後述するプロトン伝導性高分子材料との混合物を含み、多孔質である。触媒については、白金(Pt)を採用することができる。触媒の粒径は、例えば2〜5nmである。導電粒子については、触媒層11aと同様のものを使用することができる。触媒層12aの厚さは、例えば2〜30μmである。
【0035】
空気極12の拡散層12bは、空気極12に流通接触する空気が触媒層12aに至る前に拡散する場を提供するためのものであり、カーボンペーパなどの多孔質導電膜よりなる。拡散層12bにて空気が拡散することにより、当該空気ひいては酸素は、触媒層12aへと効率良く行き渡ることとなる。拡散層12bの厚さは例えば100〜400μmである。
【0036】
触媒層12aおよび拡散層12bによる積層構造を有する多孔質性の空気極12の作製方法については、燃料極11に関して上述したのと同様である。
【0037】
電解質層13は、燃料極11におけるメタノール酸化反応で生成したプロトンを空気極12に輸送するための媒体であり、電子伝導性を有さずにプロトン伝導性を有する高分子材料よりなる。そのような高分子材料としては、パーフロオロスルホン酸膜が挙げられる。パーフロオロスルホン酸膜としては、例えば、ナフィオン膜(デュポン製)、フレミオン膜(旭硝子製)、アシプレックス膜(旭化成工業製)、ダウ膜(ダウケミカル製)などが挙げられる。電解質層13の厚さは、例えば50〜250μmである。
【0038】
燃料電池本体10の作製においては、例えば、まず、上述のようにして作製された燃料極11および空気極12により電解質層13を挟む。このとき、電解質層13に対して、燃料極11は触媒層11aを介して貼り合わせるとともに、空気極12は触媒層12aを介して貼り合わせる。次に、加熱下にて、当該貼合せ体を積層方向に加圧して接合する。このようにして、燃料電池本体10を作製することができる。
【0039】
開閉装置20は、燃料極11への燃料の供給を許容または停止するためのものであり、図4によく表れているように、固定部21および可動部22を有する。可動部22には把持部23が設けられている。図の簡潔化の観点より、図2および図3においては固定部21および可動部22の断面構造を省略する。図5(a)は、燃料供給を許容するための開状態にある開閉装置20を表し、図5(b)は、開閉装置20が開状態をとる燃料電池X1を表す。図6(a)は、燃料供給を停止するための閉状態にある開閉装置20を表し、図6(b)は、開閉装置20が閉状態をとる燃料電池X1を表す。
【0040】
図2に示すように、本実施形態では、固定部21は、燃料電池本体10の燃料極11に面接触するように固定されており、可動部22は、固定部21および集電体30Aに対して面接触しつつ摺動するように配設されている。本発明では、このような構成に代えて、固定部21を、集電体30Aに面接触するように固定するとともに、可動部22を、固定部21および燃料極11に面接触しつつ摺動するように配設してもよい。固定部21および可動部22は、導電性を有する部材より形成されたものであり、例えばSUS製の金属板から加工されたものである。したがって、固定部21およびこれに摺接する可動部22は、燃料極11に対して電気的に接続している。
【0041】
固定部21には、複数の通過孔21aが形成されている。可動部22にも、複数の通過孔22aが形成されている。通過孔22aは、図5に示す開状態において、固定部21の通過孔21aの各々に連通するような箇所に設けられている。図6に示す閉状態においては、固定部21の通過孔21aは、可動部22における通過孔非形成箇所によって遮蔽される。このような開状態および閉状態を達成する位置の間で、可動部22は固定部21に対してスライド変位可能とされている。
【0042】
本発明の燃料電池X1は、上述のような構成の開閉装置20に代えて、図7に示すような開閉装置20’を備えてもよい。図8(a)は、燃料供給を許容するための開状態にある開閉装置20’を表し、図8(b)は、開閉装置20’が開状態をとる燃料電池X1を表す。図9(a)は、燃料供給を停止するための閉状態にある開閉装置20’を表し、図9(b)は、開閉装置20’が閉状態をとる燃料電池X1を表す。
【0043】
開閉装置20’は、固定部21’および可動部22’を有する。可動部22’には把持部23’が設けられている。固定部21’は、燃料電池本体10の燃料極11に面接触するように固定されており、可動部22’は、固定部21’および集電体30Aに対して面接触しつつ摺動するように配設されている。本発明では、このような構成に代えて、固定部21’を、集電体30Aに面接触するように固定するとともに、可動部22’を、固定部21’および燃料極11に面接触しつつ摺動するように配設してもよい。固定部21’および可動部22’は、導電性を有する部材より形成されたものであり、例えばSUS製の金属板から加工されたものである。したがって、固定部21’およびこれに摺接する可動部22’は、燃料極11に対して電気的に接続している。
【0044】
固定部21’には、複数の通過孔21’aが形成されている。図8に示す開状態においては、固定部21’の通過孔21’aの各々は、可動部22’に遮蔽されずに開放されている。図9に示す閉状態においては、固定部21’の通過孔21’aの各々は、可動部22’により遮蔽される。このような開状態および閉状態を達成する位置の間で、可動部22’は固定部21’に対してスライド変位可能とされている。
【0045】
集電体30Aは、燃料極11におけるメタノール酸化反応で発生する電子を取り出すためのものであり、例えばSUS製やNi製の金属メッシュである。本実施形態では、集電体30Aは、燃料極11と電気的に接続している開閉装置20の可動部22と摺接している。したがって、集電体30Aは、開閉装置20を介して燃料極11と電気的に接続している。集電体30Aとしては、液体燃料であるメタノール水溶液が容易に通過可能なメッシュ開口径ないしメッシュ開口率を有するものを採用する。集電体30Aは、電池筐体50表面に設けられた外部接続用端子(図示略)と電気的に接続している。集電体30Aと電気的に接続する端子は、燃料電池X1の負極である。
【0046】
集電体30Bは、触媒層12aに対して効率的に電子を供給するためのものであり、例えばSUS製やNi製の金属メッシュである。集電体30Bは、燃料電池本体10の空気極12と接合ないし面接触するとともに電気的に接続している。集電体30Bとしては、空気極12に対して空気ないし酸素が自然拡散により充分に接触可能であるとともに、空気極12における酸素還元反応で生成する水を適切に蒸散排出可能なメッシュ開口径ないしメッシュ開口率を有するものを採用する。集電体30Bは、電池筐体50の表面に設けられた更なる外部接続用端子(図示略)と電気的に接続している。集電体30Bと電気的に接続する端子は、燃料電池X1の正極である。
【0047】
燃料電池本体10と、開閉装置20と、集電体30A,30Bとによる積層構造は、図2に示すように、スペーサ61およびパッキング材62,63とともに電池筐体50に収容されている。収容状態において、電池筐体50の内部には燃料貯蔵部40が規定される。スペーサ61には、所定の開口部61aが設けられている。開口部61aは、円形であってもよいし、スリット状であってもよい。この開口部61aを介して、集電体30Aは燃料貯蔵部40に露出している。パッキング材62は、燃料電池本体10、開閉装置20、および集電体30A,30Bによる積層構造における周縁部の略全体と電池筐体50との間の隙間を封止するためのものである。また、パッキング材63は、燃料貯蔵部40を規定しつつ、燃料貯蔵部40からの燃料漏れを防止するためのものである。
【0048】
燃料貯蔵部40は、メタノール水溶液(図示略)が直接的に貯留される小型タンクとして構成されており、メタノール水溶液またはメタノールを適宜補充するための注入口(図示略)を有する。
【0049】
電池筐体50は、開口部50aを有する。この開口部50aを介して、集電体30Bは電池外部に露出している。また、電池筐体50において燃料貯蔵部40を規定する所定の箇所には、燃料貯蔵部40と電池外部との間の隔壁として、二酸化炭素透過膜(図示略)が配設されている。二酸化炭素透過膜は、液体燃料を実質的に透過させずに二酸化炭素を選択的に透過させる膜であり、この膜を介して、燃料極11における電池反応で生成する二酸化炭素は排出される。二酸化炭素透過膜を構成する材料としては、例えば、シリコンゴムやフッ素ポリイミドなどが挙げられる。
【0050】
燃料電池X1において、図5に示すように開閉装置20が開状態である場合、燃料貯蔵部40に充分量の液体燃料すなわちメタノール水溶液が貯留されていると、当該メタノール水溶液は、燃料貯蔵部40から、スペーサ61の開口部61a、メッシュ状の集電体30A、および、開閉装置20を経て、燃料極11に至る。そして、燃料極11では、メタノール水溶液は、多孔質の拡散層11bを通過して触媒層11aに至る。これとともに、電池外部の空気に含まれる酸素は、電池筐体50の開口部50a、および、メッシュ状の集電体30Bを経て、常時的に空気極12に接触する。空気極12では、酸素は、多孔質の拡散層12bを通過して触媒層12aに至る。燃料極11に対してメタノール水溶液が供給されるとともに空気極12に対して酸素が供給されると、燃料極11の触媒層11aでは、触媒の作用により、上掲の式(1)で表されるメタノール酸化反応が起こり、二酸化炭素、プロトン、および電子が発生する。また、空気極12の触媒層12aでは、触媒の作用により、上掲の式(2)で表される酸素還元反応が起こり、水が生成する。この水は、開口部50aを介して自然蒸散する。両極においてこのような電気化学反応が進行することにより、燃料電池本体10は発電する。
【0051】
燃料電池X1の未使用時などの非作動時においては、図6に示すように開閉装置20を閉状態とすると、燃料貯蔵部40から燃料極11への燃料の供給は停止される。燃料供給が停止されると、当該非作動時におけるメタノールのクロスオーバは抑制され、ひいては、空気極12からのメタノール蒸散量は著しく低減される。
【0052】
このように、本発明に係る燃料電池X1によると、非作動時には開閉装置20を閉状態とすることによってメタノール蒸散量を低減し、燃料貯蔵部40に貯留されるメタノール水溶液を、電池作動時に燃料極11にて適切に消費することができる。その結果、本発明に係る燃料電池X1においては、電池の使用過程において高い発電効率を達成することが可能となる。
【0053】
図10は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池X2を表す。図10は、第1の実施形態についての図2の一部に相当する部分断面図である。燃料電池X2は、燃料電池本体10に対する開閉装置20および集電体30Aの配設態様について燃料電池X1と異なる。燃料電池X2においては、集電体30Aは、燃料電池本体10の燃料極11と直接的に接合ないし面接触している。燃料電池X2においては、開閉装置20は、集電体30Aとスペーサ61の間に配設されている。図の簡潔化の観点より、図10においては開閉装置20の固定部21および可動部22の断面構造を省略する。集電体30Aが燃料極11に対して直接に電気的に接続しているので、開閉装置20は導電性の材料により構成されていなくともよい。
【0054】
開閉装置20の固定部21は、集電体30Aに面接触するように固定されていてもよいし、スペーサ61に面接触するように固定されていてもよい。固定部21が集電体30Aに面接触するように固定される場合、可動部22は、固定部21およびスペーサ61の間において、これらに対して摺動するように配設される。固定部21がスペーサ61に面接触するように固定される場合、可動部22は、固定部21および集電体30Aの間において、これらに対して面接触しつつ摺動するように配設される。燃料電池X2においては、固定部21がスペーサ61に面接触するように固定される構成に代えて、スペーサ61を具備せずにスペーサ61の機能を併有する固定部21を設けてもよい。この場合にも、可動部22は、固定部21および集電体30Aの間において、これらに対して面接触しつつ摺動するように配設される。
【0055】
開閉装置20および集電体30Aに関する他の構成、並びに、燃料電池本体10、集電体30B、燃料貯蔵部40、および電池筐体50に関する構成については、燃料電池X1に関して上述したのと同様である。
【0056】
図11は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池X3を表す。図11は、第1の実施形態についての図2の一部に相当する部分断面図である。燃料電池X3は、集電体30Aを具備せずに開閉装置20が集電体の機能を併有する点において、燃料電池X1と異なる。燃料電池X3においては、開閉装置20は、燃料電池本体10の燃料極11とスペーサ61の間に配設されており、電池筐体50表面に設けられた外部接続用端子(図示略)と電気的に接続している。本実施形態において、開閉装置20と電気的に接続する端子は、燃料電池X3の負極である。図の簡潔化の観点より、図11においては開閉装置20の固定部21および可動部22の断面構造を省略する。
【0057】
開閉装置20の固定部21は、燃料極11に面接触するように固定されていてもよいし、スペーサ61に面接触するように固定されていてもよい。固定部21が燃料極11に面接触するように固定される場合、可動部22は、固定部21およびスペーサ61の間において、これらに対して摺動するように配設される。固定部21がスペーサ61に面接触するように固定される場合、可動部22は、固定部21および燃料極11の間において、これらに対して面接触しつつ摺動するように配設される。燃料電池X3においては、固定部21がスペーサ61に固定される構成に代えて、スペーサ61を具備せずにスペーサ61の機能を併有する固定部21を設けてもよい。この場合にも、可動部22は、固定部21および燃料極11の間において、これらに対して面接触しつつ摺動するように配設される。
【0058】
開閉装置20に関する他の構成、並びに、燃料電池本体10、集電体30B、燃料貯蔵部40、および電池筐体50に関する構成については、燃料電池X1に関して上述したのと同様である。
【0059】
燃料電池X2および燃料電池X3において、開閉装置20が開状態である場合、燃料貯蔵部40に充分量の液体燃料すなわちメタノール水溶液が貯留されていると、当該メタノール水溶液は、燃料貯蔵部40から燃料極11に供給される。そして、燃料極11では、メタノール水溶液は、多孔質の拡散層11bを通過して触媒層11aに至る。これとともに、電池外部の空気に含まれる酸素は、常時的に空気極12に接触する。空気極12では、酸素は、多孔質の拡散層12bを通過して触媒層12aに至る。燃料極11に対してメタノール水溶液が供給されるとともに空気極12に対して酸素が供給されると、両極において電気化学反応が進行し、燃料電池本体10は発電する。
【0060】
燃料電池X2および燃料電池X3の非作動時においては、開閉装置20を閉状態とすると、燃料貯蔵部40から燃料極11への燃料の供給は停止される。燃料供給が停止されると、当該非作動時におけるメタノールのクロスオーバは抑制され、ひいては、空気極12からのメタノール蒸散量は著しく低減される。このように、燃料電池X2および燃料電池X3によると、非作動時には開閉装置20を閉状態とすることによってメタノール蒸散量を低減し、燃料貯蔵部40に貯留されるメタノール水溶液を、電池作動時に燃料極11にて適切に消費することができる。したがって、燃料電池X2および燃料電池X3においても、燃料電池X1と同様に、電池の使用過程において高い発電効率を達成することが可能である。
【0061】
図12は、本発明の第4の実施形態に係る燃料電池X4を表す。図12は、第1の実施形態についての図2の一部に相当する部分断面図である。燃料電池X4は、燃料電池本体10に対する開閉装置20および集電体30A,30Bの配設態様について燃料電池X1と異なる。燃料電池X4においては、集電体30Aは、燃料電池本体10の燃料極11と直接的に接合している。燃料電池X4においては、開閉装置20は、燃料電池本体10の空気極12と集電体30Bとの間に配設されており、集電体30Bは、開閉装置20を介して空気極12と電気的に接続している。図の簡潔化の観点より、図12においては開閉装置20の固定部21および可動部22の断面構造を省略する。
【0062】
開閉装置20の固定部21は、空気極12に面接触するように固定されていてもよいし、集電体30Bに面接触するように固定されていてもよい。固定部21が空気極12に面接触するように固定される場合、可動部22は、固定部21および集電体30Bの間において、これらに対して面接触しつつ摺動するように配設される。固定部21が集電体30Bに面接触するように固定される場合、可動部22は、固定部21および空気極12の間において、これらに対して面接触しつつ摺動するように配設される。
【0063】
開閉装置20および集電体30A,30Bに関する他の構成、並びに、燃料電池本体10、燃料貯蔵部40、および電池筐体50に関する構成については、燃料電池X1に関して上述したのと同様である。
【0064】
図13は、本発明の第5の実施形態に係る燃料電池X5を表す。図13は、第1の実施形態についての図2の一部に相当する部分断面図である。燃料電池X5は、燃料電池本体10に対する開閉装置20および集電体30Aの配設態様について燃料電池X1と異なる。燃料電池X5においては、集電体30Aは、燃料電池本体10の燃料極11と直接的に接合している。燃料電池X5においては、開閉装置20は、集電体30Bと電池筐体50の間に配設されている。図の簡潔化の観点より、図13においては開閉装置20の固定部21および可動部22の断面構造を省略する。
【0065】
開閉装置20の固定部21は、集電体30Bに面接触するように固定されていてもよいし、電池筐体50に面接触するように固定されていてもよい。固定部21が集電体30Bに面接触するように固定される場合、可動部22は、固定部21および電池筐体50の間において、これらに対して摺動するように配設される。固定部21が電池筐体50に面接触するように固定される場合、可動部22は、固定部21および集電体30Bの間において、これらに対して面接触しつつ摺動するように配設される。
【0066】
開閉装置20および集電体30Aに関する他の構成、並びに、燃料電池本体10、集電体30B、燃料貯蔵部40、および電池筐体50に関する構成については、燃料電池X1に関して上述したのと同様である。
【0067】
図14は、本発明の第6の実施形態に係る燃料電池X6を表す。図14は、第1の実施形態についての図2の一部に相当する部分断面図である。燃料電池X6は、燃料電池本体10に対する集電体30Aの配設態様、および、集電体30Bを具備せずに開閉装置20が集電体30Bの機能を併有する点において、燃料電池X1と異なる。燃料電池X6においては、集電体30Aは、燃料電池本体10の燃料極11と直接的に接合している。燃料電池X6においては、開閉装置20は、燃料電池本体10の空気極12と電池筐体50の間に配設されており、電池筐体50表面に設けられた外部接続用端子(図示略)と電気的に接続している。本実施形態において、開閉装置20と電気的に接続する端子は、燃料電池X6の正極である。図の簡潔化の観点より、図14においては開閉装置20の固定部21および可動部22の断面構造を省略する。
【0068】
開閉装置20の固定部21は、空気極12に面接触するように固定されていてもよいし、電池筐体50に面接触するように固定されていてもよい。固定部21が空気極12に面接触するように固定される場合、可動部22は、固定部21および電池筐体50の間において、これらに対して摺動するように配設される。固定部21が電池筐体50に面接触するように固定される場合、可動部22は、固定部21および空気極12の間において、これらに対して面接触しつつ摺動するように配設される。
【0069】
開閉装置20および集電体30Aに関する他の構成、並びに、燃料電池本体10、燃料貯蔵部40、および電池筐体50に関する構成については、燃料電池X1に関して上述したのと同様である。
【0070】
燃料電池X4〜X6において、開閉装置20が開状態である場合、電池外部の空気に含まれる酸素は、常時的に空気極12に接触する。空気極12では、酸素は、多孔質の拡散層12bを通過して触媒層12aに至る。また、燃料貯蔵部40に充分量の液体燃料すなわちメタノール水溶液が貯留されていると、当該メタノール水溶液は燃料極11に供給される。空気極12に対して適切に酸素が供給されるとともに燃料極11に対してメタノール水溶液が供給されると、両極において電気化学反応が進行し、燃料電池本体10は発電する。
【0071】
燃料電池X4〜X6の未使用時などの非作動時には、開閉装置20を閉状態とすると、空気極12は遮蔽されて電池外部から隔絶される。燃料電池X4〜X6の非作動時において空気極12を電池外部から隔絶することにより、当該非作動時におけるメタノールのクロスオーバは抑制され、ひいては、空気極12からのメタノール蒸散量は著しく低減される。このように、燃料電池X4〜X6によると、非作動時には開閉装置20を閉状態とすることによってメタノール蒸散量を低減し、燃料貯蔵部40に貯留されるメタノール水溶液を、電池作動時に燃料極11にて適切に消費することができる。その結果、燃料電池X4〜X6においても、燃料電池X1と同様に、電池の使用過程において高い発電効率を達成することが可能となる。
【0072】
上述の第1から第6の実施形態においては、液体燃料としてメタノールの水溶液を使用するダイレクトメタノール方式の燃料電池について説明したが、本発明は、他の液体燃料を使用する燃料電池においても適用することができる。その場合、燃料電池本体10については、必要に応じて、上述の構成に代えて、使用する液体燃料に対応する構成とする。例えば、燃料極11および空気極12にて適切な触媒を採用する。他の液体燃料としては、エチレングリコールや、例えばKBH4などのボロハイドライド系燃料などを使用することができる。また、燃料貯蔵部40については、液体燃料を直接的に貯留する上述の構成に代えて、液体燃料が注入された燃料カートリッジを収容する構成としてもよい。その場合、カートリッジ装着時において、カートリッジ内部から燃料極11へと燃料が移動可能な構成とする。
【0073】
【実施例】
次に、本発明の実施例を比較例とともに説明する。
【0074】
【実施例1】
<燃料電池の作製>
燃料電池の作製においては、まず、燃料極および空気極を作製した。燃料極の作製においては、まず、触媒としての白金−ルテニウム合金を担持する触媒性カーボン粒子(商品名:TEC61E54E、田中貴金属製)50重量部と、プロトン伝導性のパーフロオロスルホン酸(商品名:Nafion 20042、デュポン製)50重量部とを、水および2−プロパノールの混合溶媒系にて混合し、これを脱泡して電極ペーストを調製した。この触媒性カーボン粒子における白金およびルテニウムの含有率は、各々、30wt%および20wt%である。次に、拡散層としてのカーボンペーパ(商品名:TGP−H−090、東レ製)の上に当該電極ペーストを塗布ないし充填した後、100℃にて加熱乾燥した。カーボンペーパ上における電極ペーストのみに由来する材料厚さ、すなわち触媒層厚さは、30μmとした。このようにして、燃料極の触媒層を作製した。一方、白金−ルテニウム合金を担持する触媒性カーボン粒子に代えて、触媒としての白金を担持する触媒性カーボン粒子(商品名:TEC10E50E、田中貴金属製)を使用した以外は、燃料極と同様にして、空気極を作製した。この触媒性カーボン粒子における白金の含有率は、50wt%である。
【0075】
燃料電池の作製においては、次に、上述のようにして作製した両電極により、電解質層を構成するための膜厚125μmのパーフロオロスルホン酸膜(商品名:Nafion NF−115、デュポン製)を挟持した。このとき、各電極は、触媒層を介して電解質層に貼り合わせた。次に、加熱下にて、当該貼合せ体を積層方向に加圧して接合した。このようにして、燃料電池本体を作製した。
【0076】
次に、直径2mmの貫通孔が複数形成された固定部と、当該固定部に対して摺動可能な可動部とを備える図7に示すような開閉装置を、固定部側を燃料極に対して面接触するように固定することによって、燃料電池本体に配設した。次に、開閉装置に対して、可動部が摺接可能な集電体としてのSUS製の金属メッシュ(厚さ:0.1mm、開口部形:菱形[対角線3mm×1.5mm]、開口率:70%、商品名:エキスパンドメタル、サンク株式会社製)を積層した。これとともに、空気極におけるカーボンペーパ露出面側に対して、集電体としてのSUS製の金属メッシュ(厚さ:0.1mm、開口部形:菱形[対角線3mm×1.5mm]、開口率:70%、商品名:エキスパンドメタル、サンク株式会社製)を積層した。
【0077】
次に、燃料電池本体を含んで上述のようにして作製された積層構造体を、例えば図2に示すように、空気極側に開口部を有する電池筐体に収容した。電池筐体の内部に規定される燃料貯蔵部には、液体燃料として、メタノール濃度が10vol%のメタノール水溶液を2.5cm3注入した。このようにして、本実施例の燃料電池を作製した。
【0078】
<放電容量の測定>
本実施例の燃料電池について、放電容量を測定した。具体的には、1分間の300mAでの定電流放電と、5時間の非放電のインターバルとを繰り返し行い、放電された総電気量を測定した。定電流放電時には、燃料電池の開閉装置は開状態とし、インターバル時には、開閉装置は閉状態とした。第1回目の定電流放電における端子電圧すなわち初期電圧は約300mVであった。定電流放電の際に端子電圧が10mV以下となった時点て放電終了とし、各定電流放電における放電電気量の和を放電容量として算出した。その結果、本実施例の燃料電池の放電容量は、250mAhであった。この結果は表1に掲げる。
【0079】
【比較例1】
<燃料電池の作製>
開閉装置を設けず、且つ、燃料極におけるカーボンペーパ露出面側に対して集電体としてのSUS製の金属メッシュ(厚さ:0.1mm、開口部形:菱形[対角線3mm×1.5mm]、開口率:70%、商品名:エキスパンドメタル、サンク株式会社製)を直接に積層した以外は、実施例1と同様にして本比較例の燃料電池を作製した。
【0080】
<放電容量の測定>
本比較例の燃料電池について、1分間の300mAでの定電流放電と、5時間の非放電のインターバルとを繰り返し行い、放電された総電気容量を測定した。初期電圧は約300mVであった。定電流放電の際に端子電圧が10mV以下となった時点て放電終了とし、各定電流放電における放電電気量の和を放電容量として算出した。その結果、本比較例の燃料電池の放電容量は、145mAhであった。この結果は表1に掲げる。
【0081】
【表1】
【0082】
【評価】
表1を参照するとよく解かるように、非放電時すなわち非作動時において開閉装置が閉状態であるために燃料極への燃料供給が停止された実施例1の燃料電池は、非作動時にも燃料供給が許容された比較例1の燃料電池に対して、1.7倍以上の放電容量を示した。実施例1の燃料電池におけるこのような放電容量の向上は、開閉装置の閉状態により、非作動時におけるメタノールのクロスオーバが抑制され、ひいては、非作動時において空気極でのメタノールの蒸散が低減されたためであると考えられる。
【0083】
以上のまとめとして、本発明の構成およびそのバリエーションを以下に付記として列挙する。
【0084】
(付記1)燃料を酸化するための第1電極、酸素を還元するための第2電極、並びに、前記第1電極および前記第2電極に挟まれた電解質層を備える燃料電池本体と、
前記第1電極への燃料経路に設けられ、前記第1電極への燃料の供給を許容するための開状態および停止するための閉状態を選択可能な開閉装置と、を備えることを特徴とする、燃料電池。
(付記2)前記開閉装置は前記第1電極と面接触し且つ導電接続しており、前記第1電極とは反対の側にて前記開閉装置と面接触して当該開閉装置を介して前記第1電極と導電接続している集電体を更に備える、付記1に記載の燃料電池。
(付記3)前記第1電極と面接触し且つ導電接続している集電体を更に備え、前記開閉装置は、前記第1電極とは反対の側にて前記集電体と面接触している、付記1に記載の燃料電池。
(付記4)前記開閉装置は、前記第1電極と面接触し且つ導電接続している集電体である、付記1に記載の燃料電池。
(付記5)前記開閉装置は、前記燃料を通過させるための貫通孔を有する固定部と、前記貫通孔を開放する位置および遮蔽する位置との間で前記固定部に対して摺動可能な可動部とを有する、付記1から4のいずれか1つに記載の燃料電池。
(付記6)燃料を酸化するための第1電極、酸素を還元するための第2電極、並びに、前記第1電極および前記第2電極に挟まれた電解質層を備える燃料電池本体と、
前記第2電極の少なくとも一部を外部に露出させるための開口部を有して前記燃料電池本体を収容する筐体と、
前記燃料電池本体および前記開口部の間に設けられ、前記開口部を介して前記第2電極を露出させるための開状態および露出させないための閉状態を選択可能な開閉装置と、を備えることを特徴とする、燃料電池。
(付記7)前記開閉装置は前記第2電極と面接触し且つ導電接続しており、前記第2電極とは反対の側にて前記開閉装置と面接触して当該開閉装置を介して前記第2電極と導電接続している集電体を更に備える、付記6に記載の燃料電池。
(付記8)前記第2電極と面接触し且つ導電接続している集電体を更に備え、前記開閉装置は、前記第2電極とは反対の側にて前記集電体と面接触している、付記6に記載の燃料電池。
(付記9)前記開閉装置は、前記第2電極と面接触し且つ導電接続している集電体である、付記6に記載の燃料電池。
(付記10)前記開閉装置は、前記第2電極を露出させるための貫通孔を有する固定部と、前記貫通孔を開放する位置および遮蔽する位置との間で前記固定部に対して摺動可能な可動部とを有する、付記6から9のいずれか1つに記載の燃料電池。
(付記11)前記可動部は、前記貫通孔に対して連通可能な貫通孔を有する、付記5または10に記載の燃料電池。
(付記12)前記燃料はメタノール水溶液である、付記1から11のいずれか1つに記載の燃料電池。
(付記13)前記メタノール水溶液におけるメタノール濃度は10vol%以上である、付記12に記載の燃料電池。
【0085】
【発明の効果】
本発明の燃料電池は、高い発電効率を達成することができる。例えば、小型電池として構成すべく空気極を電池外部に露出させる場合であっても、本発明によると、メタノールの蒸散を適切に抑制することが可能であり、従って、充分に高い発電効率を達成することができる。本発明の燃料電池は、携帯電話などの電子機器に搭載可能な燃料電池や、電子機器用の電池式充電器に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の斜視図である。
【図2】図1の線II−IIに沿った断面図である。
【図3】図1の線II−IIに沿った分解断面図である。
【図4】開閉装置の分解斜視図である。
【図5】開閉装置の開状態を表す。
【図6】開閉装置の閉状態を表す。
【図7】他の開閉装置の分解斜視図である。
【図8】図7に示す開閉装置の開状態を表す。
【図9】図7に示す開閉装置の閉状態を表す。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る燃料電池の部分断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る燃料電池の部分断面図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る燃料電池の部分断面図である。
【図13】本発明の第5の実施形態に係る燃料電池の部分断面図である。
【図14】本発明の第6の実施形態に係る燃料電池の部分断面図である。
【符号の説明】
X1〜X6 燃料電池
10 燃料電池本体
11 燃料極
12 空気極
11a,12a 触媒層
11b,12b 拡散層
13 電解質層
20 開閉装置
21 固定部
22 可動部
21a,22a 通過孔
30A,30B 集電体
40 燃料貯蔵部
50 電池筐体
50a 開口部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuel cell. Specifically, the present invention relates to a fuel cell that can be mounted on an electronic device such as a mobile phone, and a fuel cell that can be applied to a battery charger for the electronic device.
[0002]
[Prior art]
For portable electronic devices such as mobile phones, PDAs, and notebook computers, conventional nickel-cadmium batteries and nickel-metal hydride batteries are used as drive power supplies and memory retention power supplies in order to reduce the size and weight of the entire device and extend the drivable time. In many cases, a lithium ion secondary battery is used instead of the above. Lithium-ion secondary batteries are characterized by being lighter in weight and capable of obtaining a higher driving voltage and higher battery capacity than nickel-cadmium batteries and nickel-metal hydride batteries. On the other hand, with the spread of the advanced information communication network in recent years, the information communication function of the portable electronic device has been strengthened, and the operation time of the device tends to increase. For this reason, there is an increasing demand for batteries for portable electronic devices to have higher capacities. The performance of lithium-ion secondary batteries has been improved with the progress of portable electronic devices.However, from the viewpoint of materials and structure, the performance has almost reached the limit, and in recent years, the performance has been further increased. It is becoming impossible to meet the demand for higher capacity.
[0003]
Under such circumstances, as a new battery replacing the lithium ion secondary battery, a fuel cell expected to have a capacity several times higher than that of the lithium ion secondary battery is attracting attention. 2. Description of the Related Art A fuel cell has a structure including a fuel electrode (negative electrode) and an air electrode (positive electrode) containing a catalyst, and an electrolyte that allows predetermined ions to move between them. In a fuel cell, when fuel or hydrogen is supplied to the fuel electrode and air or oxygen is supplied to the air electrode, an electrochemical reaction occurs at each electrode by the action of a catalyst included in the electrode, and the fuel is supplied to the supply source. DC current by the generated electrons can be extracted. In a fuel cell that generates power by such a mechanism, continuous power generation is possible by continuously supplying fuel and oxygen. Therefore, the fuel cell can be applied to a power source for portable electronic devices by replenishing fuel and oxygen, like a secondary battery repeatedly used by a charging operation.
[0004]
Fuel cells are classified into phosphoric acid type, polymer electrolyte type, molten carbonate type, solid oxide type, and the like, based on the type of the electrolyte. As a power source for portable electronic devices, it is possible to operate at a low temperature around room temperature, to be compact, to have a solid electrolyte that is resistant to vibration and easy to mass-produce. Fuel cells are suitable.
[0005]
In a polymer electrolyte fuel cell, as a fuel supply method, a method of storing hydrogen gas and bringing the hydrogen gas into contact with a fuel electrode, and a method of storing hydrogen gas generated by reforming the organic fuel by storing an organic fuel. There are known a method of contacting the fuel electrode, a method of storing a liquid fuel capable of supplying hydrogen, and directly supplying the liquid fuel to the fuel electrode. A fuel cell system that employs a method of storing hydrogen gas and bringing the hydrogen gas into contact with a fuel electrode is described in, for example, JP-A-11-111318. The method using hydrogen gas is not suitable as a small power source for portable electronic devices because it is difficult to handle hydrogen gas and a device for reforming fuel is required. Therefore, from the viewpoint of configuring a small power supply of a portable electronic device, a fuel cell adopting a method of directly supplying a liquid fuel to a fuel electrode has attracted attention. In particular, a direct methanol fuel cell that supplies an aqueous methanol solution as a liquid fuel directly to a fuel electrode has attracted attention.
[0006]
According to the direct methanol method, at the fuel electrode supplied with the aqueous methanol solution, as shown in the following equation (1), methanol and water react to form carbon dioxide (CO 2). 2 ), Proton (H + ) And electrons (e − ) Occurs. That is, methanol is oxidatively decomposed in the fuel cell. Protons generated at the fuel electrode pass through the polymer electrolyte membrane to the air electrode, and electrons flow to an external circuit connected to the fuel electrode. The electrons that have completed their work in the external circuit go to the cathode. Also, carbon dioxide is discharged out of the system.
[0007]
Embedded image
[0008]
At the air electrode, as shown in the following equation (2), oxygen (O 2 ) And protons (H + ) And electrons (e) arriving from the fuel electrode via an external circuit. − ) Reacts with water (H 2 O) is generated.
[0009]
Embedded image
[0010]
In the polymer electrolyte fuel cell of the direct methanol system, a direct current can be extracted by simultaneously proceeding the reaction of the formula (1) at the fuel electrode and the reaction of the formula (2) at the air electrode. . In addition, continuous power generation is performed by continuously supplying the aqueous methanol solution and oxygen.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
In a conventional polymer electrolyte fuel cell employing a direct methanol method, methanol contained in liquid fuel supplied to a fuel electrode may diffuse into water impregnated in an electrolyte membrane and reach an air electrode. When methanol crosses the electrolyte membrane and reaches the air electrode without being oxidized and decomposed at the fuel electrode, that is, when methanol crossover occurs, the methanol that reaches the air electrode does not contribute to power generation. The net power generation efficiency of the battery decreases. Further, if a significant amount of methanol is present in the air electrode, the reaction of the above formula (2) is inhibited, so that the electromotive force of the fuel cell decreases.
[0012]
On the other hand, a conventional polymer electrolyte fuel cell employing a direct methanol system often includes a device or system for forcibly flowing oxygen and supplying it to an air electrode. However, a fuel cell with a forced supply system is impractical due to its excessively large size, especially as a power source for mobile phones and PDAs. In some cases, a device or system for removing water generated at the air electrode by heating or blowing air is provided, but a fuel cell with a water removal system is also used as a power source, especially for mobile phones and PDAs. Is not practical because of its excessive size.
[0013]
Therefore, a fuel cell that has been reduced in size and weight without using a forced supply system or a water removal system has been proposed. In such a fuel cell, for example, a path is provided from the fuel storage unit that stores the liquid fuel to the fuel electrode, and the liquid fuel flows through the path and contacts the fuel electrode. At the same time, an opening is provided in the battery housing, and the air electrode is exposed to the outside of the battery through the opening, so that air outside the battery can flow into contact with the air electrode. With such a configuration, oxygen contained in the air can come into contact with the air electrode, and water generated at the air electrode can naturally evaporate into the air.
[0014]
However, in a conventional fuel cell adopting a configuration in which an air electrode is exposed to the outside of the battery in order to be applied as a small power source of a portable electronic device, the above-described crossover of methanol is promoted. If the air electrode is exposed outside the battery, methanol that has reached the air electrode due to crossover is likely to evaporate from the air electrode into the air. In order to compensate for the decrease in methanol concentration at the air electrode due to the transpiration, the phenomenon that methanol permeates through the electrolyte membrane from the fuel electrode to the air electrode by diffusion, ie, crossover, is promoted. Even when the fuel cell is not operating, methanol crossover is promoted and methanol continues to evaporate from the cathode. If the crossover is promoted in this way and methanol continues to evaporate, the loss of methanol that does not contribute to the reaction of the fuel electrode becomes extremely large, and the net power generation efficiency is significantly reduced. As described above, in the conventional fuel cell employing the configuration in which the air electrode is exposed to the outside of the cell, the decrease in power generation efficiency due to the crossover of methanol is particularly remarkable.
[0015]
The present invention has been conceived under such circumstances, and has an object to solve or reduce the above-described conventional problems, and to provide a fuel cell capable of achieving high power generation efficiency. The purpose is to.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
A fuel cell provided according to a first aspect of the present invention includes a first electrode for oxidizing fuel, a second electrode for reducing oxygen, and an electrolyte layer sandwiched between the first electrode and the second electrode. And a switching device provided in a fuel path to the first electrode and capable of selecting an open state for allowing supply of fuel to the first electrode and a closed state for stopping the fuel cell. It is characterized by the following.
[0017]
The fuel cell having such a configuration can achieve high power generation efficiency. The fuel cell according to the first aspect of the present invention has two states: an open state for allowing the supply of fuel to the first electrode of the fuel cell body, that is, the fuel electrode, and a closed state for stopping the fuel supply. An opening / closing device that can appropriately select a state is provided. When the switching device is opened when the fuel cell is to be operated, the fuel passes from the separately provided, for example, a fuel storage unit to the fuel electrode through the switching device. By appropriately supplying fuel to the fuel cell after supplying oxygen to the air electrode, the fuel cell can be operated well. On the other hand, when the fuel cell is not operating, such as when it is not in use, if the switching device is closed, the supply of fuel from the fuel storage unit to the fuel electrode is stopped by the switching device. By stopping the fuel supply to the fuel electrode when the fuel cell is not operating, it is possible to reduce the amount of methanol crossover and the amount of methanol evaporated from the air electrode when the fuel cell is not operating.
[0018]
As described above, according to the fuel cell of the first aspect of the present invention, when the fuel cell is not operating, the switching device can be closed, so that the amount of methanol evaporated from the air electrode can be reduced. Yes, as a result, it is possible to appropriately consume fuel at the fuel electrode during battery operation. Therefore, the fuel cell according to the first aspect of the present invention can achieve high power generation efficiency in the process of using the cell.
[0019]
In the first aspect of the present invention, preferably, the switchgear is in surface contact with and conductively connected to the first electrode, and the fuel cell further includes a switchgear on the side opposite to the first electrode. A current collector in contact with and conductively connected to the first electrode via the switchgear. Alternatively, or preferably, the fuel cell further includes a current collector which is in surface contact with and conductively connected to the first electrode, and wherein the switchgear is connected to the current collector on a side opposite to the first electrode. Surface contact. Alternatively and preferably, the switching device is a current collector in surface contact with the first electrode and in conductive connection. According to such a configuration, the current collector for the first electrode, that is, the fuel electrode, and the switchgear can both be appropriately provided for the fuel cell body.
[0020]
Preferably, the opening / closing device has a fixed portion having a through hole for allowing fuel to pass therethrough, and a movable portion slidable with respect to the fixed portion between a position where the through hole is opened and a position where the through hole is shielded. In the opening / closing device having such a configuration, the open state of the switching device can be achieved by sliding the movable portion to a position where the through hole of the fixed portion is opened. In addition, by sliding the movable portion to a position where the through hole of the fixed portion is shielded, the closed state of the opening / closing device can be achieved.
[0021]
According to a second aspect of the present invention, another fuel cell is provided. The fuel cell includes a first electrode for oxidizing fuel, a second electrode for reducing oxygen, and a fuel cell body including an electrolyte layer sandwiched between the first electrode and the second electrode; A housing having an opening for exposing at least a part of the fuel cell to the outside and housing the fuel cell main body, and being provided between the fuel cell main body and the opening, and exposing the second electrode through the opening. And an opening / closing device capable of selecting between an open state for preventing the exposure and a closed state for preventing the exposure.
[0022]
The fuel cell having such a configuration can achieve high power generation efficiency. The fuel cell according to the second aspect of the present invention includes an open state for exposing the second electrode of the fuel cell main body through the opening of the housing and a closed state for not exposing the second electrode. An opening / closing device that can appropriately select one of the three states is provided. When the opening / closing device is opened when the fuel cell is to be operated, oxygen in the air flows into contact with the air electrode. By supplying fuel to the fuel electrode and then appropriately supplying oxygen to the air electrode, the fuel cell can be operated satisfactorily. On the other hand, when the fuel cell is not operating, for example, when it is not in use, when the switching device is closed, the air electrode is shielded and isolated from the outside of the cell. By isolating the air electrode from the outside of the cell when the fuel cell is not operating, it is possible to reduce the amount of methanol crossover and the amount of methanol evaporated from the air electrode when the fuel cell is not operating.
[0023]
As described above, according to the fuel cell according to the second aspect of the present invention, the switching device can be closed when the fuel cell is not operating, so that the amount of methanol evaporated from the air electrode can be reduced. Yes, as a result, it is possible to appropriately consume fuel at the fuel electrode during battery operation. Therefore, the fuel cell according to the second aspect of the present invention can achieve high power generation efficiency in the process of using the cell.
[0024]
In a second aspect of the invention, preferably, the switchgear is in surface contact with and conductively connected to the second electrode, and the fuel cell further comprises a switchgear on the side opposite to the second electrode. A current collector in contact with and electrically conductively connected to the second electrode via the switching device. Alternatively or preferably, the fuel cell further includes a current collector in surface contact with and conductively connected to the second electrode, and the switchgear is provided on the side opposite to the second electrode with the current collector. Surface contact. Alternatively and preferably, the switching device is a current collector in surface contact with the second electrode and in conductive connection. According to such a configuration, the current collector for the second electrode, that is, the air electrode, and the switching device can both be appropriately provided for the fuel cell body.
[0025]
Preferably, the opening / closing device includes a fixed portion having a through hole for exposing the second electrode, and a movable portion slidable with respect to the fixed portion between a position for blocking the through hole and a position for opening the through hole. Have. In the opening / closing device having such a configuration, the open state of the switching device can be achieved by sliding the movable portion to a position where the through hole of the fixed portion is opened. In addition, by sliding the movable portion to a position where the through hole of the fixed portion is shielded, the closed state of the opening / closing device can be achieved.
[0026]
In the first and second aspects of the present invention, preferably, the first movable portion has a through hole that can communicate with the through hole of the fixed portion. In the opening / closing device having such a configuration, the opening / closing device is opened by sliding the movable portion with respect to the fixed portion at a position where the through hole of the fixed portion and the through hole of the movable portion communicate with each other. It can be. Further, by sliding the movable portion relative to the fixed portion at a position where the through hole of the fixed portion does not communicate with the through hole of the movable portion, the opening / closing device can be closed.
[0027]
In the first and second aspects of the present invention, preferably, the fuel is an aqueous methanol solution. In this case, the methanol concentration in the aqueous methanol solution is preferably 10 vol% or more. Such a methanol aqueous solution is preferable as a liquid fuel for achieving high power generation efficiency.
[0028]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
1 to 3 show a fuel cell X1 according to a first embodiment of the present invention. FIG. 1 is a perspective view of the fuel cell X1. FIG. 2 is a sectional view taken along the line II-II of FIG. 1, and FIG. 3 is an exploded view of FIG. In the present embodiment, the fuel cell X1 will be described as a direct methanol fuel cell.
[0029]
The fuel cell X1 includes a fuel cell
[0030]
As shown in FIGS. 2 and 3, the fuel cell
[0031]
The catalyst layer 11a of the
[0032]
The
[0033]
In the production of the
[0034]
The
[0035]
The
[0036]
The method for producing the
[0037]
The
[0038]
In manufacturing the fuel cell
[0039]
The opening /
[0040]
As shown in FIG. 2, in the present embodiment, the fixed
[0041]
A plurality of
[0042]
The fuel cell X1 of the present invention may include an opening /
[0043]
The opening / closing device 20 'has a fixed part 21' and a movable part 22 '. The movable part 22 'is provided with a gripping part 23'. The fixed portion 21 'is fixed so as to make surface contact with the
[0044]
A plurality of passage holes 21'a are formed in the fixing part 21 '. In the open state shown in FIG. 8, each of the passage holes 21'a of the fixed portion 21 'is opened without being blocked by the movable portion 22'. In the closed state shown in FIG. 9, each of the passage holes 21'a of the fixed part 21 'is shielded by the movable part 22'. The movable portion 22 'is slidable with respect to the fixed portion 21' between the positions where the open state and the closed state are achieved.
[0045]
The
[0046]
The
[0047]
As shown in FIG. 2, the laminated structure including the
[0048]
The
[0049]
The
[0050]
In the fuel cell X1, when the
[0051]
At the time of non-operation such as when the fuel cell X1 is not used or the like, when the
[0052]
As described above, according to the fuel cell X1 according to the present invention, the amount of methanol evaporated is reduced by closing the
[0053]
FIG. 10 shows a fuel cell X2 according to the second embodiment of the present invention. FIG. 10 is a partial cross-sectional view corresponding to a part of FIG. 2 for the first embodiment. The fuel cell X2 differs from the fuel cell X1 in the arrangement of the
[0054]
The fixing
[0055]
Other configurations related to the
[0056]
FIG. 11 shows a fuel cell X3 according to the third embodiment of the present invention. FIG. 11 is a partial cross-sectional view corresponding to a part of FIG. 2 for the first embodiment. The fuel cell X3 is different from the fuel cell X1 in that the switching
[0057]
The fixing
[0058]
The other configurations related to the
[0059]
In the fuel cell X2 and the fuel cell X3, when the
[0060]
When the fuel cell X2 and the fuel cell X3 are not operating, when the
[0061]
FIG. 12 shows a fuel cell X4 according to the fourth embodiment of the present invention. FIG. 12 is a partial cross-sectional view corresponding to a part of FIG. 2 for the first embodiment. The fuel cell X4 differs from the fuel cell X1 in the arrangement of the
[0062]
The fixing
[0063]
Other configurations related to the
[0064]
FIG. 13 shows a fuel cell X5 according to the fifth embodiment of the present invention. FIG. 13 is a partial cross-sectional view corresponding to a part of FIG. 2 for the first embodiment. The fuel cell X5 differs from the fuel cell X1 in the arrangement of the
[0065]
The fixing
[0066]
Other configurations related to the
[0067]
FIG. 14 shows a fuel cell X6 according to the sixth embodiment of the present invention. FIG. 14 is a partial cross-sectional view corresponding to a part of FIG. 2 for the first embodiment. The fuel cell X6 is different from the fuel cell X1 in that the
[0068]
The fixing
[0069]
Other configurations related to the
[0070]
In the fuel cells X4 to X6, when the
[0071]
When the fuel cells X4 to X6 are not operating, such as when they are not in use, when the
[0072]
In the first to sixth embodiments described above, the direct methanol fuel cell using an aqueous solution of methanol as a liquid fuel has been described. However, the present invention is also applied to a fuel cell using another liquid fuel. be able to. In this case, the fuel cell
[0073]
【Example】
Next, examples of the present invention will be described together with comparative examples.
[0074]
Embodiment 1
<Fabrication of fuel cell>
In manufacturing a fuel cell, first, a fuel electrode and an air electrode were manufactured. In the preparation of the fuel electrode, first, 50 parts by weight of catalytic carbon particles (trade name: TEC61E54E, manufactured by Tanaka Kikinzoku) supporting a platinum-ruthenium alloy as a catalyst, and proton conductive perfluorosulfonic acid (trade name: Nafion 20042, manufactured by Dupont) and 50 parts by weight were mixed in a mixed solvent system of water and 2-propanol, and the mixture was defoamed to prepare an electrode paste. The contents of platinum and ruthenium in the catalytic carbon particles are 30 wt% and 20 wt%, respectively. Next, the electrode paste was applied or filled on carbon paper (trade name: TGP-H-090, manufactured by Toray) as a diffusion layer, and then heated and dried at 100 ° C. The thickness of the material derived from only the electrode paste on the carbon paper, that is, the thickness of the catalyst layer was 30 μm. Thus, the catalyst layer of the fuel electrode was produced. On the other hand, in the same manner as the fuel electrode, except that the catalytic carbon particles carrying platinum as a catalyst (trade name: TEC10E50E, manufactured by Tanaka Kikinzoku) were used instead of the catalytic carbon particles carrying the platinum-ruthenium alloy, And an air electrode was produced. The content of platinum in the catalytic carbon particles is 50% by weight.
[0075]
In the fabrication of the fuel cell, a 125 μm-thick perfluorosulfonic acid membrane (trade name: Nafion NF-115, manufactured by DuPont) for forming an electrolyte layer was formed by the two electrodes fabricated as described above. Pinched. At this time, each electrode was bonded to the electrolyte layer via the catalyst layer. Next, under heating, the bonded body was bonded by pressing in the laminating direction. Thus, a fuel cell body was manufactured.
[0076]
Next, an opening / closing device as shown in FIG. 7 including a fixed portion having a plurality of through-holes having a diameter of 2 mm and a movable portion slidable with respect to the fixed portion, with the fixed portion side facing the fuel electrode. It was arranged in the fuel cell main body by fixing so as to make surface contact. Next, a metal mesh made of SUS (thickness: 0.1 mm, opening shape: rhombus [
[0077]
Next, the laminated structure including the fuel cell main body and manufactured as described above was housed in a battery housing having an opening on the air electrode side, for example, as shown in FIG. In a fuel storage unit defined inside the battery case, a methanol aqueous solution having a methanol concentration of 10 vol% as a liquid fuel is 2.5 cm. 3 Injected. Thus, the fuel cell of this example was manufactured.
[0078]
<Measurement of discharge capacity>
The discharge capacity of the fuel cell of this example was measured. Specifically, a constant current discharge at 300 mA for 1 minute and a non-discharge interval of 5 hours were repeatedly performed, and the total amount of discharged electricity was measured. At the time of constant current discharge, the switching device of the fuel cell was in the open state, and at the time of the interval, the switching device was in the closed state. The terminal voltage, that is, the initial voltage in the first constant current discharge was about 300 mV. The discharge was terminated when the terminal voltage became 10 mV or less during the constant current discharge, and the sum of the discharge electricity amounts in each constant current discharge was calculated as the discharge capacity. As a result, the discharge capacity of the fuel cell of this example was 250 mAh. The results are shown in Table 1.
[0079]
[Comparative Example 1]
<Fabrication of fuel cell>
A metal mesh made of SUS as a current collector (thickness: 0.1 mm, opening shape: rhombus [
[0080]
<Measurement of discharge capacity>
For the fuel cell of this comparative example, a constant current discharge at 300 mA for 1 minute and a non-discharge interval of 5 hours were repeatedly performed, and the total discharged electric capacity was measured. The initial voltage was about 300 mV. The discharge was terminated when the terminal voltage became 10 mV or less during the constant current discharge, and the sum of the discharge electricity amounts in each constant current discharge was calculated as the discharge capacity. As a result, the discharge capacity of the fuel cell of this comparative example was 145 mAh. The results are shown in Table 1.
[0081]
[Table 1]
[0082]
[Evaluation]
As can be clearly understood from Table 1, the fuel cell of Example 1 in which the supply of fuel to the fuel electrode was stopped because the switchgear was closed at the time of non-discharge, that is, at the time of non-operation, also at the time of non-operation. The discharge capacity was 1.7 times or more that of the fuel cell of Comparative Example 1 in which fuel supply was allowed. Such an improvement in the discharge capacity of the fuel cell of the first embodiment is achieved by suppressing the crossover of methanol during non-operation due to the closed state of the switchgear, and thereby reducing the evaporation of methanol at the air electrode during non-operation. It is considered that this was done.
[0083]
As a summary of the above, the configuration of the present invention and its variations are listed below as supplementary notes.
[0084]
(Supplementary Note 1) A fuel cell main body including a first electrode for oxidizing fuel, a second electrode for reducing oxygen, and an electrolyte layer interposed between the first electrode and the second electrode.
An opening / closing device provided in a fuel path to the first electrode and capable of selecting an open state for allowing supply of fuel to the first electrode and a closed state for stopping the supply of fuel. ,Fuel cell.
(Supplementary Note 2) The switching device is in surface contact with and conductively connected to the first electrode, and is in surface contact with the switching device on a side opposite to the first electrode, and is in contact with the first electrode through the switching device. The fuel cell according to claim 1, further comprising a current collector electrically conductively connected to the one electrode.
(Supplementary Note 3) The power supply further includes a current collector that is in surface contact with and conductively connected to the first electrode, and the switching device is in surface contact with the current collector on a side opposite to the first electrode. 3. The fuel cell according to claim 1, wherein
(Supplementary note 4) The fuel cell according to supplementary note 1, wherein the switching device is a current collector that is in surface contact with the first electrode and is conductively connected.
(Supplementary Note 5) The opening / closing device includes a fixed portion having a through hole for allowing the fuel to pass therethrough, and a movable member slidable with respect to the fixed portion between a position where the through hole is opened and a position where the through hole is closed. The fuel cell according to any one of supplementary notes 1 to 4, further comprising:
(Supplementary Note 6) A fuel cell main body including a first electrode for oxidizing fuel, a second electrode for reducing oxygen, and an electrolyte layer interposed between the first electrode and the second electrode.
A housing that has an opening for exposing at least a part of the second electrode to the outside and houses the fuel cell body;
An opening / closing device that is provided between the fuel cell main body and the opening and that can select an open state for exposing the second electrode through the opening and a closed state for not exposing the second electrode. Characterized by a fuel cell.
(Supplementary Note 7) The switching device is in surface contact with and conductively connected to the second electrode, and is in surface contact with the switching device on the side opposite to the second electrode, and is in contact with the second electrode through the switching device. 7. The fuel cell according to claim 6, further comprising a current collector conductively connected to the two electrodes.
(Supplementary Note 8) The power supply further includes a current collector that is in surface contact with and conductively connected to the second electrode, and the switching device is in surface contact with the current collector on a side opposite to the second electrode. 7. The fuel cell according to claim 6, wherein
(Supplementary note 9) The fuel cell according to supplementary note 6, wherein the switching device is a current collector that is in surface contact with the second electrode and is conductively connected.
(Supplementary Note 10) The opening / closing device is slidable with respect to the fixed portion between a fixed portion having a through hole for exposing the second electrode, and a position where the through hole is opened and a position where the fixed portion is shielded. 10. The fuel cell according to any one of supplementary notes 6 to 9, further comprising: a movable part.
(Supplementary Note 11) The fuel cell according to
(Supplementary Note 12) The fuel cell according to any one of Supplementary Notes 1 to 11, wherein the fuel is an aqueous methanol solution.
(Supplementary note 13) The fuel cell according to
[0085]
【The invention's effect】
The fuel cell of the present invention can achieve high power generation efficiency. For example, even when the air electrode is exposed to the outside of the battery to be configured as a small battery, according to the present invention, it is possible to appropriately suppress the evaporation of methanol, and thus achieve a sufficiently high power generation efficiency. can do. INDUSTRIAL APPLICABILITY The fuel cell of the present invention is applicable to a fuel cell that can be mounted on an electronic device such as a mobile phone, and a battery-type charger for the electronic device.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a fuel cell according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view taken along line II-II in FIG.
FIG. 3 is an exploded sectional view taken along line II-II of FIG.
FIG. 4 is an exploded perspective view of the opening / closing device.
FIG. 5 shows an open state of the switchgear.
FIG. 6 shows a closed state of the switchgear.
FIG. 7 is an exploded perspective view of another opening / closing device.
FIG. 8 shows an open state of the opening and closing device shown in FIG.
FIG. 9 shows a closed state of the switchgear shown in FIG.
FIG. 10 is a partial sectional view of a fuel cell according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a partial sectional view of a fuel cell according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a partial sectional view of a fuel cell according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a partial sectional view of a fuel cell according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 14 is a partial sectional view of a fuel cell according to a sixth embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
X1-X6 fuel cell
10 Fuel cell body
11 Fuel electrode
12 air electrode
11a, 12a Catalyst layer
11b, 12b Diffusion layer
13 Electrolyte layer
20 Switchgear
21 Fixed part
22 Moving parts
21a, 22a passing hole
30A, 30B current collector
40 Fuel storage
50 Battery case
50a opening
Claims (5)
前記第1電極への燃料経路に設けられ、前記第1電極への燃料の供給を許容するための開状態および停止するための閉状態を選択可能な開閉装置と、を備えることを特徴とする、燃料電池。A first electrode for oxidizing fuel, a second electrode for reducing oxygen, and a fuel cell body including an electrolyte layer sandwiched between the first electrode and the second electrode;
An opening / closing device provided in a fuel path to the first electrode and capable of selecting an open state for allowing supply of fuel to the first electrode and a closed state for stopping the supply of fuel. ,Fuel cell.
前記第2電極の少なくとも一部を外部に露出させるための開口部を有して前記燃料電池本体を収容する筐体と、
前記燃料電池本体および前記開口部の間に設けられ、前記開口部を介して前記第2電極を露出させるための開状態および露出させないための閉状態を選択可能な開閉装置と、を備えることを特徴とする、燃料電池。A first electrode for oxidizing fuel, a second electrode for reducing oxygen, and a fuel cell body including an electrolyte layer sandwiched between the first electrode and the second electrode;
A housing that has an opening for exposing at least a part of the second electrode to the outside and houses the fuel cell body;
An opening / closing device that is provided between the fuel cell main body and the opening and that can select an open state for exposing the second electrode through the opening and a closed state for not exposing the second electrode. Characterized by a fuel cell.
前記第1電極への燃料経路に設けられ、前記第1電極への燃料の供給を許容するための開状態および停止するための閉状態を選択可能な開閉装置とを備え、
前記開閉装置は、前記燃料電池本体の発電時に開状態をとり、前記燃料電池本体の非発電時に閉状態をとることを特徴とする、燃料電池。A first electrode for oxidizing fuel, a second electrode for reducing oxygen, and a fuel cell body including an electrolyte layer sandwiched between the first electrode and the second electrode;
An opening / closing device provided in a fuel path to the first electrode and capable of selecting an open state for allowing supply of fuel to the first electrode and a closed state for stopping the supply,
The fuel cell, wherein the opening / closing device is open when the fuel cell main body generates power and closed when the fuel cell main body does not generate power.
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