JP2004083317A - Pulling up method for silicon single crystal - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To improve the yield of a silicon single crystal ingot by effectively utilizing the same. <P>SOLUTION: In the inside of a chamber 11, a quartz crucible 13 for storing silicon melt 12 is arranged. A side heater 18 is disposed facing to the outer circumferential face of the quartz crucible 13. Further, a bottom heater 20 is disposed facing the lower face of the quart crucible 13. A silicon single crystal ingot 25 is pulled up from the silicon melt 12 while controlling the electric power for the side heater 18 and the bottom heater 20, respectively. Provided that the diameter of the silicon single crystal ingot 25 is defined as Dmm, in the process of pulling up the silicon single crystal ingot 25, the electric power for the bottom heater 20 is increased at a ratio of 100/D to D/100 kW/min based on the unit pulling up time of the silicon single crystal ingot 25. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チョクラルスキー法(以下、CZ法という。)シリコン単結晶のインゴット(以下、単にインゴットという。)をシリコン融液から引上げる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のインゴットの引上げ方法として、CZ法によりインゴットを石英るつぼから引上げる過程で、制御するように石英るつぼの周囲及び底部にサイドヒータ及びボトムヒータをそれぞれ臨ませ、石英るつぼの周壁及び底壁の温度が設定温度になるように上記サイドヒータ及びボトムヒータの出力をそれぞれ制御する単結晶製造方法が開示されている(特許第2681114号)。
この単結晶製造方法では、インゴットの引上げ中にサイドヒータ及びボトムヒータの出力を制御することにより、引上げ方向におけるインゴット中の酸素濃度を均一にすることができる、即ちインゴットの引上げ方向における酸素濃度の変動幅を大幅に低減できる。この結果、上記インゴットをスライスすることにより、均一性が高い半導体基板が得られるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の特許第2681114号公報に示された単結晶製造方法では、インゴット中の酸素濃度が均一であるため、全長にわたって同じ品質のインゴットを製造する場合に有効である。
しかし、顧客の注文によっては1本のインゴットの半分しか結晶を必要としない場合があり、これらの顧客の要求するインゴット中の酸素濃度も様々であるため、上記従来の単結晶製造方法により製造されたインゴットでは歩留まりが低下する問題点があった。
【0004】
本発明の目的は、インゴットのトップ部を一方の顧客の要求を満たす低い酸素濃度に制御し、インゴットのボトム部を他方の顧客の要求を満たす高い酸素濃度に保つことにより、インゴットを有効利用して歩留まりの向上を図る、シリコン単結晶の引上げ方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1に示すように、チャンバ11内にシリコン融液12を貯留する石英るつぼ13を設け、石英るつぼ13の外周面に対向してサイドヒータ18を設け、石英るつぼ13の下面に対向してボトムヒータ20を設け、サイドヒータ18及びボトムヒータ20の電力をそれぞれ制御しながら、シリコン融液12からインゴット25を引上げる方法の改良である。
その特徴ある構成は、インゴット25の直径をDmmとするとき、インゴット25の引上げ中にボトムヒータ20の電力をインゴット25の単位引上げ時間に対して100/D〜D/100kW/分の割合で上昇させるところにある。
【0006】
この請求項1に記載されたシリコン単結晶の引上げ方法では、インゴット25の引上げ中にボトムヒータ20の電力をインゴット25の単位引上げ時間に対して100/D〜D/100kW/分の割合で上昇させると、石英るつぼ13の中心に鉛直方向に上昇するシリコン融液12の第1対流12aの速度が急激に大きくなるので、石英るつぼ13からシリコン融液12に溶出した酸素は、石英るつぼ13の側壁内面に沿って上昇しシリコン融液12表面近傍を通るシリコン融液12の第2対流12bによりインゴット25に導入される量より、上記第1対流12aによりインゴット25に直接導入される量の方が急激に多くなる。この結果、インゴット25内の酸素濃度が低濃度から高濃度に変化する部分は極めて短くて済むので、インゴット25を有効利用できる。
【0007】
請求項2に係る発明は、図1に示すように、インゴット25の直径をDmmとするとき、インゴット25の引上げ中にボトムヒータ20の電力をインゴット25の単位引上げ長さに対して100/D〜D/100kW/mmの割合で上昇させることを特徴とする。
この請求項2に記載されたシリコン単結晶の引上げ方法では、インゴット25の引上げ中にボトムヒータ20の電力をインゴット25の単位引上げ長さに対して100/D〜D/100kW/mmの割合で上昇させると、上記請求項1と同様に、石英るつぼ13の中心に鉛直方向に上昇するシリコン融液12の第1対流12aの速度が急激に大きくなるので、石英るつぼ13からシリコン融液12に溶出した酸素は、石英るつぼ13の側壁内面に沿って上昇しシリコン融液12表面近傍を通るシリコン融液12の第2対流12bによりインゴット25に導入される量より、上記第1対流12aによりインゴット25に直接導入される量の方が急激に多くなる。この結果、インゴット25内の酸素濃度が低濃度から高濃度に変化する部分は極めて短くて済むので、インゴット25を有効利用できる。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、更に図1に示すように、サイドヒータ18及びボトムヒータ20の合計電力をインゴット25の引上げ中ほぼ一定になるように調整し、インゴット25の引上げ中であってボトムヒータ20を作動させたときからインゴット25を20〜100mm引上げている間に、ボトムヒータ20の電力を上記合計電力の25〜75%まで上昇させることを特徴とする。
この請求項3に記載されたシリコン単結晶の引上げ方法では、インゴット25内の酸素濃度が低濃度から高濃度に変化する部分を20〜100mmと短くしてインゴット25を有効利用できるとともに、インゴット25のボトム側の酸素濃度を所定の高い範囲に保持できる。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれかに係る発明であって、更に図1に示すように、インゴット25の引上げ中にチャンバ11内を流通する不活性ガスの流量をインゴット25の引上げ長さに対して0.1〜2.0リットル/(分・mm)の割合で減少させるとともに、チャンバ11内の圧力をインゴット25の引上げ長さに対して0.1〜1.0torr/mmの割合で上昇させることを特徴とする。
この請求項4に記載されたシリコン単結晶の引上げ方法では、チャンバ11内の不活性ガスの流量の急激な減少及び圧力の急激な上昇により、シリコン融液12の第2対流12bがシリコン融液12表面近傍を通るときに、液面から蒸発する酸素量が低下するので、インゴット25内の酸素濃度が低濃度から高濃度に変化する部分が更に短くなり、インゴット25を更に有効利用できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、シリコン単結晶の引上げ装置10のチャンバ11内には、シリコン融液12を貯留する石英るつぼ13が設けられ、この石英るつぼ13の外周面は黒鉛サセプタ14により被覆される。石英るつぼ13の下面は上記黒鉛サセプタ14を介して支軸16の上端に固定され、この支軸16の下部はるつぼ駆動手段17に接続される。るつぼ駆動手段17は図示しないが石英るつぼ13を回転させる第1回転用モータと、石英るつぼ13を昇降させる昇降用モータとを有し、これらのモータにより石英るつぼ13が所定の方向に回転し得るとともに、上下方向に移動可能となっている。石英るつぼ13の外周面は石英るつぼ13から所定の間隔をあけてサイドヒータ18により包囲され、このサイドヒータ18は保温筒19により包囲される。また石英るつぼ13の下面は石英るつぼ13の下面から所定の間隔をあけてボトムヒータ20が設けられる。サイドヒータ18及びボトムヒータ20は石英るつぼ13に投入された高純度のシリコン多結晶体を加熱・融解してシリコン融液12にする。
【0011】
またチャンバ11の上端には円筒状のケーシング21が接続される。このケーシング21には引上げ手段22が設けられる。引上げ手段22はケーシング21の上端部に水平状態で旋回可能に設けられた引上げヘッド(図示せず)と、このヘッドを回転させる第2回転用モータ(図示せず)と、ヘッドから石英るつぼ13の回転中心に向って垂下されたワイヤケーブル23と、上記ヘッド内に設けられワイヤケーブル23を巻取り又は繰出す引上げ用モータ(図示せず)とを有する。ワイヤケーブル23の下端にはシリコン融液12に浸してシリコン単結晶のインゴット25を引上げるための種結晶24が取付けられる。
【0012】
更にチャンバ11にはこのチャンバ11のインゴット側に不活性ガスを供給しかつ上記不活性ガスをチャンバ11のるつぼ内周面側から排出するガス給排手段28が接続される。ガス給排手段28は一端がケーシング21の周壁に接続され他端が上記不活性ガスを貯留するタンク(図示せず)に接続された供給パイプ29と、一端がチャンバ11の下壁に接続され他端が真空ポンプ(図示せず)に接続された排出パイプ30とを有する。供給パイプ29及び排出パイプ30にはこれらのパイプ29,30を流れる不活性ガスの流量を調整する第1及び第2流量調整弁31,32がそれぞれ設けられる。
【0013】
一方、引上げ用モータの出力軸(図示せず)にはエンコーダ(図示せず)が設けられ、るつぼ駆動手段17には支軸16の昇降位置を検出するエンコーダ(図示せず)が設けられる。2つのエンコーダの各検出出力はコントローラ(図示せず)の制御入力に接続され、コントローラの制御出力は引上げ手段22の引上げ用モータ及びるつぼ駆動手段17の昇降用モータにそれぞれ接続される。またコントローラにはメモリ(図示せず)が設けられ、このメモリにはエンコーダの検出出力に対するワイヤケーブル23の巻取り長さ、即ちインゴット25の引上げ長さが第1マップとして記憶される。また、メモリには、インゴット25の引上げ長さに対する石英るつぼ13内のシリコン融液12の液面レベルが第2マップとして記憶される。コントローラは、引上げ用モータにおけるエンコーダの検出出力に基づいて石英るつぼ13内のシリコン融液12の液面を常に一定のレベルに保つように、るつぼ駆動手段17の昇降用モータを制御するように構成される。
【0014】
インゴット25の外周面と石英るつぼ13の内周面との間にはインゴット25の外周面を包囲する熱遮蔽部材36が設けられる。この熱遮蔽部材36は筒状に形成されヒータ18からの輻射熱を遮る筒部37と、この筒部37の上縁に連設され外方に略水平方向に張り出すフランジ部38とを有する。上記フランジ部38を保温筒19上に載置することにより、筒部37の下縁がシリコン融液12表面から所定の距離だけ上方に位置するように、熱遮蔽部材36がチャンバ11内に固定される。この実施の形態における筒部37は同一直径の筒状体であり、この筒部37の下部には筒内の方向に膨出する膨出部41が設けられる。膨出部41の内部には、カーボン繊維からなるフェルト材を充填することにより形成されたリング状の蓄熱部材47が設けられる。
【0015】
このように構成された引上げ装置を用いてシリコン単結晶を引上げる方法を説明する。
先ず石英るつぼ13を所定の回転速度で回転させ、種結晶24を石英るつぼ13とは逆方向に所定の回転速度で回転させながら、シリコン融液12に浸した種結晶24を引上げることにより、インゴット25をシリコン融液12から引上げる。またインゴット25は、種結晶24に連続して引上げられるトップ側インゴット25aと、このトップ側インゴット25aに連続して引上げられるボトム側インゴット25bと、トップ側インゴット25aとボトム側インゴット25bの中間に位置しかつサイドヒータ18及びボトムヒータ20の電力が急激に変更される際に引上げられる中間インゴット25eとを有する。なお、中間インゴット25eはインゴット25の直胴部の任意の位置に設けられ、これによりトップ側インゴット25aとボトム側インゴット25bの長さは変化する。
【0016】
ここで、サイドヒータ18及びボトムヒータ20の合計電力はインゴット25の引上げ中ほぼ一定になるように調整する。具体的には、トップ側インゴット25aの引上げ時にはボトムヒータ20をオフした状態でサイドヒータ18のみを制御して石英るつぼ13の温度及びこの石英るつぼ13内のシリコン融液12の温度を調整する。そしてトップ側インゴット25aの引上げが完了したときにはサイドヒータ18及びボトムヒータ20をオンした状態で両ヒータ18,20を制御して石英るつぼ13の温度及びこの石英るつぼ13内のシリコン融液12の温度を調整する。
【0017】
インゴット25の直胴部の直径をDmmとするとき、上記トップ側インゴット25aの引上げが完了したときに、ボトムヒータ20の電力をインゴット25の単位引上げ時間に対して100/D〜D/100kW/分、好ましくはD/100kW/分の割合で上昇させるとともに、チャンバ11内の不活性ガスの流量をインゴット25の引上げ長さに対して0.1〜2.0リットル/(分・mm)、好ましくは0.5〜1.0リットル/(分・mm)の割合で減少させ、かつチャンバ11内の圧力をインゴット25の引上げ長さに対して0.1〜1.0torr/mm、好ましくは0.3〜1.0torr/mmの割合で上昇させる。またボトムヒータ20を作動させたときからインゴット25を20〜100mm引上げている間、即ち中間インゴット20eの引上げ中に、ボトムヒータ20の電力を上記合計電力の25〜75%、好ましくは40〜60%まで上昇させるとともに、チャンバ11内の不活性ガスの流量を20〜100リットル/分減少させ、かつチャンバ11内の圧力を10〜40torr上昇させる。
【0018】
ここで、トップ側インゴット25aの引上げが完了したときからのボトムヒータ20の電力の上昇割合を100/D〜D/100kW/分の範囲に限定したのは、100/DkW/分未満では中間インゴット25eが長くなって効率が悪くなり、D/100kW/分を越えるとシリコン融液12の温度変化が大きくなってインゴット25の直径変動や引上げ速度の変動が生じるからである。またトップ側インゴット25aの引上げが完了したときからのチャンバ11内の不活性ガスの流量の減少割合をインゴット25の引上げ長さに対して0.1〜2.0リットル/(分・mm)の範囲に限定したのは0.1リットル/(分・mm)未満では中間インゴット25eが長くなって効率が悪くなり、2.0リットル/(分・mm)を越えるとチャンバ11内の圧力の制御が困難になるからである。更にトップ側インゴット25aの引上げが完了したときからのチャンバ11内の圧力の上昇割合をインゴット25の引上げ長さに対して0.1〜1.0torr/mmの範囲に限定したのは、0.1torr/mm未満では中間インゴット25eが長くなって効率が悪くなり、1.0torr/mmを越えるとチャンバ11内の圧力の制御が困難になるからである。
【0019】
中間インゴット25eの引上げ中にボトムヒータ20の電力を上記合計電力の25〜75%の範囲まで上昇させたのは、25%未満ではボトム側インゴット25bの酸素濃度が所定濃度まで上昇せず、75%を越えるとサイドヒータ18の温度が低くシリコン融液12がその液面周辺部で固化してしまう場合があるからである。また中間インゴット25eの引上げ中にチャンバ11内の不活性ガスの流量の減少幅を20〜100リットル/分の範囲に限定したのは、20リットル/分未満では酸素濃度の上昇幅が小さく、100リットル/分を越えると下記のチャンバ11内の圧力の上昇と同時に行った場合にチャンバ11内の圧力の制御性が悪くなり、チャンバ11内にシリコン酸化物のベーパーが付着することがあるからである。更に中間インゴット25eの引上げ中にチャンバ11内の圧力の上昇幅を10〜40torrの範囲に限定したのは、10torr未満では酸素濃度の上昇幅が小さく、40torrを越えると上記の不活性ガスの減少と同時に行った場合にチャンバ11内の圧力の制御性が悪くなり、チャンバ11内にシリコン酸化物のベーパーが付着することがあるからである。
【0020】
上記方法でインゴット25を引上げたときの作用を説明する。
先ずトップ側インゴット25aの引上げ時には、ボトムヒータ20がオフし、サイドヒータ18のみがオンしているため、図1の破線で示す第1対流12a、即ち石英るつぼ13の中心に鉛直方向に上昇するシリコン融液12の対流の速度は小さく、二点鎖線で示す石英るつぼ13の側壁内面に沿って上昇するシリコン融液12の第2対流12bの速度は大きい。このため石英るつぼ13からシリコン融液12に溶出した酸素の大部分は第2対流12bにより運ばれるけれども、この酸素はシリコン融液12の液面近傍を通るときに蒸発するため、インゴット25に導入される酸素量は少ない。
【0021】
次にトップ側インゴット25aの引上げが完了すると、ボトムヒータ20をオンしてその電力を急激に上昇させると同時にサイドヒータ18の電力を急激に下降させるため、第1対流12aの速度が急激に大きくなるとともに、第2対流12bの速度が急激に小さくなる。このため石英るつぼ13からシリコン融液12に溶出した酸素は第2対流12bにより運ばれる量よりも第1対流12aにより運ばれる量の方が次第に多くなる。この結果、中間インゴット25e内の酸素濃度は低濃度から高濃度に急激に変化する。具体的には、中間インゴット25eの上下端の酸素濃度の差は0.2×1018〜0.5×1018atoms/cm(旧ASTM)と大きくなる。
【0022】
更にシリコン融液12中の第1対流12a及び第2対流12bがほぼ定常状態になって、ボトム側インゴット25bの引上げに移行すると、第1対流12aの速度が大きい状態に保たれるとともに、第2対流12bの速度が小さい状態に保たれる。このため石英るつぼ13からシリコン融液12に溶出した酸素の大部分は第1対流12aによりインゴット25及びシリコン融液12の固液界面に直接運ばれるため、インゴット25に導入される酸素量は多い。この結果、ボトム側インゴット25b内の酸素濃度は高い値に保たれる。この結果、トップ側インゴット25aを低い酸素濃度を要求する顧客に供給し、ボトム側インゴット25bを高い酸素濃度を要求する別の顧客に供給することが可能となり、インゴット25のうち無駄になる部分はインゴット25の全長に対して短い中間インゴット25eだけであるので、インゴット25を有効利用でき、インゴット25の歩留まりを向上できる。
【0023】
なお、この実施の形態では、インゴット25の引上げ中にボトムヒータ20の電力をインゴット25の単位引上げ時間に対して100/D〜D/100kW/分の割合で上昇させたが、インゴット25の引上げ中にボトムヒータ20の電力をインゴット25の単位引上げ長さに対して100/D〜D/100kW/mm、好ましくはD/40kW/mmの割合で上昇させてもよい。この場合も、ボトムヒータ20を作動させたときからインゴット25を20〜100mm引上げている間に、ボトムヒータ20の電力を上記合計電力の25〜75%、好ましくは40〜60%まで上昇させる。ここで、インゴット25の引上げ中にボトムヒータの電力の上昇割合をインゴットの単位引上げ長さに対して100/D〜D/100kW/mmの範囲に限定したのは、100/DkW/mm未満では中間インゴット25eが長くなって効率が悪くなり、D/100kW/mmを越えるとシリコン融液12の温度変化が大きくなってインゴット25の直径変動や引上げ速度の変動が生じるからである。
【0024】
【実施例】
次に本発明の実施例について詳しく説明する。
<実施例1>
先ず図1に示す引上げ装置10を用いて直径及び全長がそれぞれ200mm及び1400mmであるインゴット25を引上げた。このときチャンバ11内のアルゴンガスの流量が130リットル/分となるように、かつチャンバ11内の圧力が30torrとなるように、第1及び第2流量調整弁31,32を調整した。
【0025】
インゴット25を1050mm引上げたときから、ボトムヒータ20の電力をインゴット25の単位引上げ時間に対して2kW/分の割合で上昇させた(図3の破線)。またインゴット25を1000〜1090mm引上げているときにチャンバ11内のアルゴンガスの流量を0.2リットル/(分・mm)の割合で減少させ、インゴット25を1090〜1150mm引上げているときにチャンバ11内のアルゴンガスの流量を0.83リットル/(分・mm)の割合で減少させた(図4)。更にチャンバ11内の圧力をインゴット25の引上げ長さに対して0.3torr/mmの割合で上昇させた(図5)。
【0026】
一方、ボトムヒータ20を作動させたときからインゴット25を50mm引上げている間、即ち中間インゴット20eの引上げ中に、ボトムヒータ20の電力を40kW(サイドヒータ18及びボトムヒータ20の合計電力の約50%)まで上昇させるとともに(図3の破線)、チャンバ11内のアルゴンガスの流量を60リットル/分まで減少させ(図4、減少幅70リットル/分)、かつチャンバ11内の圧力を48torrまで上昇させた(図5、上昇幅18torr)。このようにして引上げられたインゴットを実施例1とした。
【0027】
<試験及び評価>
上記実施例1のインゴットの酸素濃度を測定した。その結果を図3の実線で示す。
図3から明らかなように、インゴット内の酸素濃度が低濃度から高濃度に急激に変化する部分、即ち中間インゴットの長さは100mmと短くなり、トップ側インゴットは抵抗率の低いウェーハの製作を可能とする低酸素濃度のインゴットを要求する顧客の要望を満たしたものとなり、ボトム側インゴットは抵抗率の高いウェーハの作製を可能とする高酸素濃度を要求する顧客の要望を満たしたものとなった。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、インゴットの直径をDmmとするとき、インゴットの引上げ中にボトムヒータの電力をインゴットの単位引上げ時間に対して100/D〜D/100kW/分の割合で上昇させたので、石英るつぼの中心に鉛直方向に上昇するシリコン融液の第1対流の速度が急激に大きくなる。これにより石英るつぼからシリコン融液に溶出した酸素は、石英るつぼの側壁内面に沿って上昇するシリコン融液の第2対流によりシリコン融液表面近傍を通ってインゴットに導入される量より、上記第1対流により直接インゴットに導入される量の方が急激に多くなるので、インゴット内の酸素濃度が低濃度から急激に高濃度に変化する部分は極めて短くて済む。この結果、インゴットを有効利用できるので、インゴットの歩留まりを向上できる。
またインゴットの引上げ中にボトムヒータの電力をインゴットの単位引上げ長さに対して100/D〜D/100kW/mmの割合で上昇させても、上記と同様の効果が得られる。
【0029】
またサイドヒータ及びボトムヒータの合計電力をインゴットの引上げ中ほぼ一定になるように調整し、インゴットの引上げ中であってボトムヒータを作動させたときからインゴットを20〜100mm引上げている間に、ボトムヒータの電力を上記合計電力の25〜75%まで上昇させれば、インゴット内の酸素濃度が低濃度から高濃度に変化する部分を20〜100mmと短く抑えてインゴットを有効利用できるとともに、インゴットのボトム側の酸素濃度を所定の高い範囲に保持できる。
更にインゴットの引上げ中にチャンバ内を流通する不活性ガスの流量をインゴットの引上げ長さに対して0.1〜2.0リットル/(分・mm)の割合で減少させるとともに、チャンバ内の圧力をインゴットの引上げ長さに対して0.1〜1.0torr/mmの割合で上昇させれば、シリコン融液の第2対流がシリコン融液表面近傍を通るときに液面から蒸発する酸素量が低下するので、インゴット内の酸素濃度の低濃度から高濃度への変化割合が大きくなる。この結果、インゴットを更に有効利用できるので、インゴットの歩留まりを更に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の方法に使用する引上げ装置の断面構成図。
【図2】
その装置により引上げられるインゴットを示す図。
【図3】
そのインゴットの引上げ方向における酸素濃度の変化と、そのインゴットの引上げ中のボトムヒータの電力の変化を示す図。
【図4】
そのインゴットの引上げ中のアルゴンガスの流量の変化を示す図。
【図5】
そのインゴットの引上げ中のチャンバ内圧力の変化を示す図。
【符号の説明】
11 チャンバ
12 シリコン融液
13 石英るつぼ
18 サイドヒータ
20 ボトムヒータ
25 インゴット
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for pulling a Czochralski method (hereinafter, referred to as CZ method) silicon ingot of silicon single crystal (hereinafter, simply referred to as ingot) from a silicon melt.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a method of pulling this type of ingot, in the process of pulling the ingot from the quartz crucible by the CZ method, side heaters and bottom heaters are respectively faced around and at the bottom of the quartz crucible so as to be controlled, and the peripheral wall and the bottom of the quartz crucible are controlled. A single crystal manufacturing method is disclosed in which the outputs of the side heater and the bottom heater are controlled so that the temperature of the wall becomes a set temperature (Japanese Patent No. 2681114).
In this single crystal manufacturing method, the oxygen concentration in the ingot in the pulling direction can be made uniform by controlling the outputs of the side heater and the bottom heater during the pulling of the ingot, that is, the fluctuation of the oxygen concentration in the pulling direction of the ingot. The width can be greatly reduced. As a result, by slicing the ingot, a semiconductor substrate with high uniformity can be obtained.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The single crystal manufacturing method disclosed in the above-mentioned conventional Japanese Patent No. 2681114 is effective when manufacturing an ingot of the same quality over the entire length because the oxygen concentration in the ingot is uniform.
However, depending on the order of the customer, only half of one ingot may need a crystal, and since the oxygen concentration in the ingot required by the customer varies, the crystal is manufactured by the conventional single crystal manufacturing method. Ingots have a problem that the yield decreases.
[0004]
An object of the present invention is to make effective use of an ingot by controlling the top portion of the ingot to a low oxygen concentration satisfying the requirements of one customer and maintaining the bottom portion of the ingot at a high oxygen concentration satisfying the requirements of the other customer. It is an object of the present invention to provide a method for pulling a silicon single crystal which improves the yield by using the method.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As shown in FIG. 1, a quartz crucible 13 for storing a silicon melt 12 is provided in a chamber 11, and a side heater 18 is provided opposite to the outer peripheral surface of the quartz crucible 13. This is an improvement of a method in which a bottom heater 20 is provided so as to face the lower surface of 13, and the ingot 25 is pulled from the silicon melt 12 while controlling the power of the side heater 18 and the bottom heater 20, respectively.
The characteristic configuration is that when the diameter of the ingot 25 is D mm, the power of the bottom heater 20 is raised at a rate of 100 / D to D / 100 kW / min with respect to the unit pulling time of the ingot 25 while the ingot 25 is being pulled. There.
[0006]
In the method for pulling a silicon single crystal according to the first aspect, the power of the bottom heater 20 is increased at a rate of 100 / D to D / 100 kW / min with respect to the unit pulling time of the ingot 25 during the pulling of the ingot 25. Then, the velocity of the first convection 12a of the silicon melt 12 rising vertically in the center of the quartz crucible 13 sharply increases, so that the oxygen eluted from the quartz crucible 13 into the silicon melt 12 is removed from the side wall of the quartz crucible 13. The amount directly introduced into the ingot 25 by the first convection 12a is larger than the amount introduced into the ingot 25 by the second convection 12b of the silicon melt 12 rising along the inner surface and passing near the surface of the silicon melt 12. Increase rapidly. As a result, the portion where the oxygen concentration in the ingot 25 changes from a low concentration to a high concentration can be extremely short, so that the ingot 25 can be used effectively.
[0007]
As shown in FIG. 1, when the diameter of the ingot 25 is D mm, the electric power of the bottom heater 20 during the pulling of the ingot 25 is 100 / D to the unit pulling length of the ingot 25. It is characterized in that it is increased at a rate of D / 100 kW / mm.
In the method for pulling a silicon single crystal according to the second aspect, the power of the bottom heater 20 is increased at a rate of 100 / D to D / 100 kW / mm with respect to the unit pulling length of the ingot 25 during the pulling of the ingot 25. Then, the velocity of the first convection 12a of the silicon melt 12 rising vertically in the center of the quartz crucible 13 sharply increases in the same manner as in claim 1 above, so that the silicon crucible 13 elutes from the quartz crucible 13 into the silicon melt 12. The amount of oxygen that has risen along the inner surface of the side wall of the quartz crucible 13 and is introduced into the ingot 25 by the second convection 12b of the silicon melt 12 passing near the surface of the silicon melt 12 is increased by the first convection 12a. The amount that is directly introduced into the tank increases sharply. As a result, the portion where the oxygen concentration in the ingot 25 changes from a low concentration to a high concentration can be extremely short, so that the ingot 25 can be used effectively.
[0008]
The invention according to claim 3 is the invention according to claim 1 or 2, wherein the total power of the side heater 18 and the bottom heater 20 is adjusted to be substantially constant while the ingot 25 is pulled up, as shown in FIG. The power of the bottom heater 20 is increased to 25 to 75% of the total power while the ingot 25 is being pulled up and the bottom heater 20 is operated and the ingot 25 is being pulled up 20 to 100 mm. I do.
In the method for pulling a silicon single crystal according to the third aspect, the portion where the oxygen concentration in the ingot 25 changes from a low concentration to a high concentration is shortened to 20 to 100 mm so that the ingot 25 can be effectively used and the ingot 25 can be effectively used. Can be kept in a predetermined high range.
[0009]
The invention according to claim 4 is the invention according to any one of claims 1 to 3, wherein the flow rate of the inert gas flowing through the chamber 11 during the pulling of the ingot 25 is increased as shown in FIG. And the pressure in the chamber 11 is reduced by 0.1 to 1.0 torr with respect to the pulling length of the ingot 25. / Mm.
In the method for pulling a silicon single crystal according to the fourth aspect, the second convection 12b of the silicon melt 12 is caused by the rapid decrease of the flow rate of the inert gas in the chamber 11 and the rapid rise of the pressure. Since the amount of oxygen evaporating from the liquid surface decreases when passing through the vicinity of the surface 12, the portion where the oxygen concentration in the ingot 25 changes from a low concentration to a high concentration is further shortened, and the ingot 25 can be used more effectively.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
As shown in FIG. 1, a quartz crucible 13 for storing a silicon melt 12 is provided in a chamber 11 of a silicon single crystal pulling apparatus 10, and an outer peripheral surface of the quartz crucible 13 is covered with a graphite susceptor 14. . The lower surface of the quartz crucible 13 is fixed to the upper end of a support shaft 16 via the graphite susceptor 14, and the lower portion of the support shaft 16 is connected to a crucible driving unit 17. The crucible driving means 17 includes a first rotation motor (not shown) for rotating the quartz crucible 13 and a lifting / lowering motor for moving the quartz crucible 13 up and down, and these motors can rotate the quartz crucible 13 in a predetermined direction. At the same time, it can be moved up and down. The outer peripheral surface of the quartz crucible 13 is surrounded by a side heater 18 at a predetermined interval from the quartz crucible 13, and the side heater 18 is surrounded by a heat retaining tube 19. A bottom heater 20 is provided on the lower surface of the quartz crucible 13 at a predetermined interval from the lower surface of the quartz crucible 13. The side heater 18 and the bottom heater 20 heat and melt the high-purity polycrystalline silicon charged in the quartz crucible 13 to form the silicon melt 12.
[0011]
A cylindrical casing 21 is connected to the upper end of the chamber 11. The casing 21 is provided with a pulling means 22. The pulling means 22 includes a pulling head (not shown) rotatably provided at the upper end of the casing 21 in a horizontal state, a second rotation motor (not shown) for rotating the head, and a quartz crucible 13 from the head. And a pull-up motor (not shown) provided in the head for winding up or feeding out the wire cable 23. At the lower end of the wire cable 23 is attached a seed crystal 24 for dipping in the silicon melt 12 and pulling up the silicon single crystal ingot 25.
[0012]
Further, a gas supply / discharge means 28 for supplying an inert gas to the ingot side of the chamber 11 and discharging the inert gas from the inner peripheral side of the crucible of the chamber 11 is connected to the chamber 11. The gas supply / discharge means 28 has one end connected to the peripheral wall of the casing 21 and the other end connected to a supply pipe 29 connected to a tank (not shown) for storing the inert gas, and one end connected to the lower wall of the chamber 11. The other end has a discharge pipe 30 connected to a vacuum pump (not shown). The supply pipe 29 and the discharge pipe 30 are respectively provided with first and second flow control valves 31 and 32 for controlling the flow rate of the inert gas flowing through these pipes 29 and 30.
[0013]
On the other hand, an encoder (not shown) is provided on an output shaft (not shown) of the pulling motor, and an encoder (not shown) for detecting the vertical position of the support shaft 16 is provided on the crucible driving means 17. Each detection output of the two encoders is connected to a control input of a controller (not shown), and the control output of the controller is connected to a pulling motor of the pulling means 22 and a lifting motor of the crucible driving means 17, respectively. The controller is provided with a memory (not shown), in which the winding length of the wire cable 23 relative to the detection output of the encoder, that is, the pulling length of the ingot 25 is stored as a first map. Further, the liquid level of the silicon melt 12 in the quartz crucible 13 with respect to the pulling length of the ingot 25 is stored in the memory as a second map. The controller is configured to control the elevating motor of the crucible driving means 17 so as to always keep the liquid level of the silicon melt 12 in the quartz crucible 13 at a constant level based on the detection output of the encoder in the pulling motor. Is done.
[0014]
A heat shielding member 36 surrounding the outer peripheral surface of the ingot 25 is provided between the outer peripheral surface of the ingot 25 and the inner peripheral surface of the quartz crucible 13. The heat shielding member 36 has a tubular portion 37 formed in a tubular shape and blocking radiant heat from the heater 18, and a flange portion 38 provided at an upper edge of the tubular portion 37 and extending outward in a substantially horizontal direction. The heat shielding member 36 is fixed in the chamber 11 by placing the flange portion 38 on the heat retaining cylinder 19 such that the lower edge of the cylindrical portion 37 is located a predetermined distance above the surface of the silicon melt 12. Is done. The cylindrical portion 37 in this embodiment is a cylindrical body having the same diameter, and a bulging portion 41 bulging in a direction inside the cylinder is provided below the cylindrical portion 37. A ring-shaped heat storage member 47 formed by filling a felt material made of carbon fiber is provided inside the bulging portion 41.
[0015]
A method for pulling a silicon single crystal by using the pulling apparatus configured as described above will be described.
First, the quartz crucible 13 is rotated at a predetermined rotation speed, and the seed crystal 24 immersed in the silicon melt 12 is pulled up while rotating the seed crystal 24 at a predetermined rotation speed in a direction opposite to that of the quartz crucible 13. The ingot 25 is pulled up from the silicon melt 12. Further, the ingot 25 is located at a position between the top ingot 25a continuously pulled up to the seed crystal 24, the bottom side ingot 25b continuously pulled up to the top side ingot 25a, and the middle between the top side ingot 25a and the bottom side ingot 25b. And an intermediate ingot 25e that is pulled up when the power of the side heater 18 and the bottom heater 20 is suddenly changed. Note that the intermediate ingot 25e is provided at an arbitrary position on the straight body of the ingot 25, whereby the lengths of the top ingot 25a and the bottom ingot 25b change.
[0016]
Here, the total power of the side heater 18 and the bottom heater 20 is adjusted to be substantially constant while the ingot 25 is being pulled. Specifically, when the top ingot 25a is pulled up, only the side heater 18 is controlled with the bottom heater 20 turned off to adjust the temperature of the quartz crucible 13 and the temperature of the silicon melt 12 in the quartz crucible 13. When the pulling of the top-side ingot 25a is completed, the heaters 18 and 20 are controlled with the side heater 18 and the bottom heater 20 turned on to control the temperature of the quartz crucible 13 and the temperature of the silicon melt 12 in the quartz crucible 13. adjust.
[0017]
When the diameter of the straight body portion of the ingot 25 is D mm, when the pulling of the top-side ingot 25a is completed, the power of the bottom heater 20 is changed from 100 / D to D / 100 kW / min with respect to the unit pulling time of the ingot 25. , Preferably at a rate of D / 100 kW / min, and the flow rate of the inert gas in the chamber 11 is 0.1 to 2.0 liter / (min · mm) with respect to the pulling length of the ingot 25. Is reduced at a rate of 0.5 to 1.0 liter / (minute · mm), and the pressure in the chamber 11 is 0.1 to 1.0 torr / mm, preferably 0 to 1.0 with respect to the length of the ingot 25 pulled up. .3 to 1.0 torr / mm. Further, while the ingot 25 is being pulled up by 20 to 100 mm from when the bottom heater 20 is operated, that is, while the intermediate ingot 20 e is being pulled up, the power of the bottom heater 20 is reduced to 25 to 75% of the total power, preferably 40 to 60%. At the same time, the flow rate of the inert gas in the chamber 11 is reduced by 20 to 100 liters / minute, and the pressure in the chamber 11 is increased by 10 to 40 torr.
[0018]
Here, the rate of increase in the power of the bottom heater 20 after the pulling of the top-side ingot 25a is completed is limited to the range of 100 / D to D / 100 kW / min because the intermediate ingot 25e is less than 100 / DkW / min. Is longer, the efficiency becomes worse, and if it exceeds D / 100 kW / min, the temperature change of the silicon melt 12 becomes large and the diameter of the ingot 25 and the pulling speed fluctuate. In addition, the decreasing rate of the flow rate of the inert gas in the chamber 11 after the pulling of the top ingot 25a is completed is set to 0.1 to 2.0 liters / (minute · mm) with respect to the pulling length of the ingot 25. When the range is limited to less than 0.1 liter / (minute · mm), the intermediate ingot 25e becomes longer and the efficiency becomes poor, and when it exceeds 2.0 liter / (minute · mm), the pressure in the chamber 11 is controlled. Is difficult. Further, the reason why the rate of increase of the pressure in the chamber 11 from the time when the pulling of the top ingot 25a is completed is limited to the range of 0.1 to 1.0 torr / mm with respect to the pulling length of the ingot 25 is 0.1 mm. If the pressure is less than 1 torr / mm, the intermediate ingot 25e becomes longer and the efficiency becomes poor. If the pressure exceeds 1.0 torr / mm, control of the pressure in the chamber 11 becomes difficult.
[0019]
The reason why the power of the bottom heater 20 was raised to the range of 25 to 75% of the total power during the pulling of the intermediate ingot 25e is that the oxygen concentration of the bottom ingot 25b does not increase to the predetermined concentration if the power is less than 25%. If the temperature exceeds the above range, the temperature of the side heater 18 may be low and the silicon melt 12 may be solidified around the liquid surface. Also, the reason why the decrease in the flow rate of the inert gas in the chamber 11 during the lifting of the intermediate ingot 25e is limited to the range of 20 to 100 liters / minute is that when the flow rate is less than 20 liters / minute, the increase in the oxygen concentration is small. If the flow rate exceeds 1 liter / minute, the controllability of the pressure in the chamber 11 is deteriorated when the pressure is increased simultaneously with the increase in the pressure in the chamber 11 described below, and silicon oxide vapor may adhere to the chamber 11. is there. Furthermore, the reason why the pressure increase in the chamber 11 is limited to the range of 10 to 40 torr during the pulling of the intermediate ingot 25e is that the oxygen concentration increase is small when the pressure is less than 10 torr, and the inert gas decreases when the pressure exceeds 40 torr. At the same time, the controllability of the pressure in the chamber 11 is deteriorated, and vapor of silicon oxide may adhere to the inside of the chamber 11.
[0020]
The operation when the ingot 25 is pulled up by the above method will be described.
First, when the top ingot 25a is pulled up, since the bottom heater 20 is turned off and only the side heater 18 is turned on, the first convection 12a indicated by the broken line in FIG. 1, that is, the silicon rising vertically to the center of the quartz crucible 13 The speed of the convection of the melt 12 is low, and the speed of the second convection 12b of the silicon melt 12 rising along the inner surface of the side wall of the quartz crucible 13 indicated by the two-dot chain line is high. For this reason, most of the oxygen eluted from the quartz crucible 13 into the silicon melt 12 is carried by the second convection 12b. However, since this oxygen evaporates when passing near the liquid surface of the silicon melt 12, it is introduced into the ingot 25. The amount of oxygen used is small.
[0021]
Next, when the pulling of the top-side ingot 25a is completed, the power of the bottom heater 20 is turned on to rapidly increase the power, and at the same time, the power of the side heater 18 is rapidly lowered, so that the speed of the first convection 12a rapidly increases. At the same time, the speed of the second convection 12b rapidly decreases. For this reason, the amount of oxygen eluted from the quartz crucible 13 into the silicon melt 12 is gradually increased by the first convection 12a than by the second convection 12b. As a result, the oxygen concentration in the intermediate ingot 25e rapidly changes from a low concentration to a high concentration. Specifically, the difference between the oxygen concentrations at the upper and lower ends of the intermediate ingot 25e is as large as 0.2 × 10 18 to 0.5 × 10 18 atoms / cm 3 (former ASTM).
[0022]
Further, when the first convection 12a and the second convection 12b in the silicon melt 12 are substantially in a steady state and the state moves to the pulling of the bottom ingot 25b, the speed of the first convection 12a is maintained at a high level, and The speed of the two convections 12b is kept low. Therefore, most of the oxygen eluted from the quartz crucible 13 into the silicon melt 12 is directly carried to the solid-liquid interface between the ingot 25 and the silicon melt 12 by the first convection 12a, so that a large amount of oxygen is introduced into the ingot 25. . As a result, the oxygen concentration in the bottom ingot 25b is kept at a high value. As a result, the top-side ingot 25a can be supplied to a customer who requires a low oxygen concentration, and the bottom-side ingot 25b can be supplied to another customer who requires a high oxygen concentration. Since only the intermediate ingot 25e is shorter than the entire length of the ingot 25, the ingot 25 can be effectively used, and the yield of the ingot 25 can be improved.
[0023]
In this embodiment, the power of the bottom heater 20 is increased at a rate of 100 / D to D / 100 kW / min with respect to a unit pulling time of the ingot 25 while the ingot 25 is being pulled. The power of the bottom heater 20 may be increased at a rate of 100 / D to D / 100 kW / mm, preferably D / 40 kW / mm, with respect to the unit pulling length of the ingot 25. Also in this case, the power of the bottom heater 20 is raised to 25 to 75%, preferably 40 to 60% of the total power while the ingot 25 is being pulled up by 20 to 100 mm from when the bottom heater 20 is operated. Here, the reason why the rate of increase in the power of the bottom heater during the pulling of the ingot 25 is limited to the range of 100 / D to D / 100 kW / mm with respect to the unit pulling length of the ingot is that the lower than 100 / DkW / mm, This is because the length of the ingot 25e becomes longer and the efficiency becomes worse, and if it exceeds D / 100 kW / mm, the temperature change of the silicon melt 12 becomes large and the diameter of the ingot 25 fluctuates and the pulling speed fluctuates.
[0024]
【Example】
Next, embodiments of the present invention will be described in detail.
<Example 1>
First, an ingot 25 having a diameter and a total length of 200 mm and 1400 mm, respectively, was pulled using the pulling device 10 shown in FIG. At this time, the first and second flow control valves 31 and 32 were adjusted so that the flow rate of the argon gas in the chamber 11 was 130 liter / min and the pressure in the chamber 11 was 30 torr.
[0025]
Since the ingot 25 was pulled up by 1050 mm, the power of the bottom heater 20 was increased at a rate of 2 kW / min with respect to the unit pulling time of the ingot 25 (broken line in FIG. 3). When the ingot 25 is pulled up by 1000 to 1090 mm, the flow rate of the argon gas in the chamber 11 is reduced at a rate of 0.2 liter / (minute · mm), and when the ingot 25 is pulled up by 1090 to 1150 mm, the chamber 11 is pulled down. The flow rate of the argon gas inside was reduced at a rate of 0.83 liter / (min.mm) (FIG. 4). Further, the pressure in the chamber 11 was increased at a rate of 0.3 torr / mm with respect to the pulled length of the ingot 25 (FIG. 5).
[0026]
On the other hand, the power of the bottom heater 20 is increased to 40 kW (about 50% of the total power of the side heater 18 and the bottom heater 20) while the ingot 25 is being pulled up by 50 mm from when the bottom heater 20 is operated, that is, while the intermediate ingot 20e is being pulled up. While increasing the pressure (broken line in FIG. 3), the flow rate of the argon gas in the chamber 11 was reduced to 60 liters / minute (FIG. 4, reduction width 70 liters / minute), and the pressure in the chamber 11 was increased to 48 torr. (FIG. 5, 18 torr rise width). The ingot pulled up in this way was designated as Example 1.
[0027]
<Test and evaluation>
The oxygen concentration of the ingot of Example 1 was measured. The result is shown by the solid line in FIG.
As is clear from FIG. 3, the portion where the oxygen concentration in the ingot rapidly changes from a low concentration to a high concentration, that is, the length of the intermediate ingot is shortened to 100 mm, and the top ingot is used for manufacturing a wafer having a low resistivity. The bottom ingot fulfilled the customer's demand for a high oxygen concentration enabling the production of high resistivity wafers, while the bottom ingot fulfilled the customer's request for a low oxygen concentration ingot. Was.
[0028]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, when the diameter of the ingot is D mm, the power of the bottom heater is raised at a rate of 100 / D to D / 100 kW / min with respect to the unit pulling time of the ingot during the pulling of the ingot. Since it has been raised, the speed of the first convection of the silicon melt rising vertically in the center of the quartz crucible rapidly increases. As a result, the amount of oxygen eluted from the quartz crucible into the silicon melt is increased from the amount introduced into the ingot through the vicinity of the silicon melt surface by the second convection of the silicon melt rising along the inner surface of the side wall of the quartz crucible. Since the amount directly introduced into the ingot by one convection rapidly increases, the portion where the oxygen concentration in the ingot changes rapidly from a low concentration to a high concentration can be extremely short. As a result, the ingot can be used effectively, and the yield of the ingot can be improved.
Even if the power of the bottom heater is raised at a rate of 100 / D to D / 100 kW / mm with respect to the unit pulling length of the ingot during pulling of the ingot, the same effect as described above can be obtained.
[0029]
Further, the total power of the side heater and the bottom heater is adjusted so as to be substantially constant during the pulling of the ingot, and during the pulling of the ingot, the power of the bottom heater is raised during the pulling of the ingot by 20 to 100 mm from the time when the bottom heater is operated during the pulling of the ingot. Is increased to 25 to 75% of the total electric power, the portion where the oxygen concentration in the ingot changes from a low concentration to a high concentration can be suppressed as short as 20 to 100 mm, and the ingot can be used effectively, and the bottom of the ingot can be effectively used. The oxygen concentration can be kept in a predetermined high range.
Further, the flow rate of the inert gas flowing through the chamber during the pulling of the ingot is reduced at a rate of 0.1 to 2.0 liter / (minute · mm) with respect to the pulling length of the ingot, and the pressure in the chamber is reduced. Is raised at a rate of 0.1 to 1.0 torr / mm with respect to the pulled length of the ingot, the amount of oxygen evaporating from the liquid surface when the second convection of the silicon melt passes near the silicon melt surface , The rate of change of the oxygen concentration in the ingot from a low concentration to a high concentration increases. As a result, the ingot can be used more effectively, and the yield of the ingot can be further improved.
[Brief description of the drawings]
FIG.
FIG. 2 is a sectional configuration diagram of a pulling device used in the method of the present invention.
FIG. 2
The figure which shows the ingot pulled up by the device.
FIG. 3
The figure which shows the change of the oxygen concentration in the pulling direction of the ingot, and the change of the electric power of the bottom heater during pulling of the ingot.
FIG. 4
The figure which shows the change of the flow rate of the argon gas during the pulling of the ingot.
FIG. 5
The figure which shows the change of the pressure in a chamber during the pulling of the ingot.
[Explanation of symbols]
11 chamber 12 silicon melt 13 quartz crucible 18 side heater 20 bottom heater 25 ingot

Claims (4)

チャンバ(11)内にシリコン融液(12)を貯留する石英るつぼ(13)を設け、前記石英るつぼ(13)の外周面に対向してサイドヒータ(18)を設け、前記石英るつぼ(13)の下面に対向してボトムヒータ(20)を設け、前記サイドヒータ(18)及び前記ボトムヒータ(20)の電力をそれぞれ制御しながら、前記シリコン融液(12)からシリコン単結晶インゴット(25)を引上げる方法において、
前記シリコン単結晶インゴット(25)の直径をDmmとするとき、前記シリコン単結晶インゴット(25)の引上げ中に前記ボトムヒータ(20)の電力を前記シリコン単結晶インゴット(25)の単位引上げ時間に対して100/D〜D/100kW/分の割合で上昇させることを特徴とするシリコン単結晶の引上げ方法。
A quartz crucible (13) for storing a silicon melt (12) in a chamber (11) is provided, and a side heater (18) is provided facing the outer peripheral surface of the quartz crucible (13). A bottom heater (20) is provided facing the lower surface of the silicon single crystal ingot (25) from the silicon melt (12) while controlling the power of the side heater (18) and the power of the bottom heater (20). In the method of raising,
When the diameter of the silicon single crystal ingot (25) is D mm, the power of the bottom heater (20) is increased with respect to the unit pulling time of the silicon single crystal ingot (25) during the pulling of the silicon single crystal ingot (25). A silicon single crystal pulling method, wherein the silicon single crystal is raised at a rate of 100 / D to D / 100 kW / min.
チャンバ(11)内にシリコン融液(12)を貯留する石英るつぼ(13)を設け、前記石英るつぼ(13)の外周面に対向してサイドヒータ(18)を設け、前記石英るつぼ(13)の下面に対向してボトムヒータ(20)を設け、前記サイドヒータ(18)及び前記ボトムヒータ(20)の電力をそれぞれ制御しながら、前記シリコン融液(12)からシリコン単結晶インゴット(25)を引上げる方法において、
前記シリコン単結晶インゴット(25)の直径をDmmとするとき、前記シリコン単結晶インゴット(25)の引上げ中に前記ボトムヒータ(20)の電力を前記シリコン単結晶インゴット(25)の単位引上げ長さに対して100/D〜D/100kW/mmの割合で上昇させることを特徴とするシリコン単結晶の引上げ方法。
A quartz crucible (13) for storing a silicon melt (12) in a chamber (11) is provided, and a side heater (18) is provided facing the outer peripheral surface of the quartz crucible (13). A bottom heater (20) is provided facing the lower surface of the silicon single crystal ingot (25) from the silicon melt (12) while controlling the power of the side heater (18) and the power of the bottom heater (20). In the method of raising,
When the diameter of the silicon single crystal ingot (25) is D mm, the power of the bottom heater (20) is raised to the unit pull length of the silicon single crystal ingot (25) during the pulling of the silicon single crystal ingot (25). A method for pulling a silicon single crystal, characterized in that the silicon single crystal is raised at a rate of 100 / D to D / 100 kW / mm.
サイドヒータ(18)及びボトムヒータ(20)の合計電力をシリコン単結晶インゴット(25)の引上げ中ほぼ一定になるように調整し、前記シリコン単結晶インゴット(25)の引上げ中であって前記ボトムヒータ(20)を作動させたときから前記シリコン単結晶インゴット(25)を20〜100mm引上げている間に、前記ボトムヒータ(20)の電力を前記合計電力の25〜75%まで上昇させる請求項1又は2記載のシリコン単結晶の引上げ方法。The total power of the side heater (18) and the bottom heater (20) is adjusted so as to be substantially constant during the pulling of the silicon single crystal ingot (25). The electric power of the bottom heater (20) is increased to 25 to 75% of the total electric power while the silicon single crystal ingot (25) is being pulled up by 20 to 100 mm from the time of operating (20). A method for pulling a silicon single crystal as described above. シリコン単結晶インゴット(25)の引上げ中にチャンバ(11)内を流通する不活性ガスの流量を前記シリコン単結晶インゴット(25)の引上げ長さに対して0.1〜2.0リットル/(分・mm)の割合で減少させるとともに、前記チャンバ(11)内の圧力を前記シリコン単結晶インゴット(25)の引上げ長さに対して0.1〜1.0torr/mmの割合で上昇させる請求項1ないし3いずれか記載のシリコン単結晶の引上げ方法。During the pulling of the silicon single crystal ingot (25), the flow rate of the inert gas flowing through the chamber (11) is set to 0.1 to 2.0 liters / ( Min.mm) and the pressure in the chamber (11) is increased at a rate of 0.1 to 1.0 torr / mm with respect to the pulling length of the silicon single crystal ingot (25). Item 4. The method for pulling a silicon single crystal according to any one of Items 1 to 3.
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