JP2004066193A - Contaminated soil cleaning method - Google Patents
Contaminated soil cleaning method Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004066193A JP2004066193A JP2002232751A JP2002232751A JP2004066193A JP 2004066193 A JP2004066193 A JP 2004066193A JP 2002232751 A JP2002232751 A JP 2002232751A JP 2002232751 A JP2002232751 A JP 2002232751A JP 2004066193 A JP2004066193 A JP 2004066193A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- soil
- slurry
- soil slurry
- contaminants
- contaminated soil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Physical Water Treatments (AREA)
- Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
- Water Treatment By Sorption (AREA)
- Fire-Extinguishing Compositions (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油分や油分に含まれるナフタレンなどの芳香族炭化水素およびシアンに汚染された土壌の浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの単環芳香族炭化水素(Mono aromatic Hydrocarbons)やコールタールの主成分であるナフタレン、フェナンスレンなどの多環芳香族炭化水素(Polycyclicaromatic Hydrocarbons、以降PAHsと記す)で汚染された土壌に関して、米国を中心に数多く報告されている。これらの土壌汚染は、土壌がガソリンなどの石油製品やコールタールなどの石炭製品で汚染されることによって発生し、主として工場跡地などでみられる。これらの物質は環境上好ましくないため、土壌や地下水が汚染された場合には、除去が必要である。
【0003】
このような油分や油分の主成分である芳香族炭化水素によって汚染された土壌の浄化方法は、大別すると以下のような方法がある。
【0004】
(1) 洗浄法
(2) 加熱(揮発・脱離)処理法、熱分解法、溶融法
(3) 吸着法
(4) 化学分解法
(5) 生物分解法
洗浄法は、土壌に含有・吸着している油分や芳香族炭化水素を水中に分散または溶解させる方法であり、芳香族炭化水素を分解するものではない。処理というよりも、前処理操作に位置づけられる。
【0005】
加熱処理法は、土壌中の芳香族炭化水素を揮発化する効果は高いが、加熱により土壌から揮発させた芳香族炭化水素は、そのまま大気に放出できず、最終的にはトラップして分解し、無害化する必要がある。さらに、処理コストが高いこと、装置コストが大きくなること、土壌性状が加熱により大幅に変化すること、臭気の発生などの理由から、ほとんど採用されていない。
【0006】
活性炭などによる芳香族有機物の吸着法は、洗浄法との併用になる。活性炭は芳香族炭化水素に対しては吸着効果があるものの、再生に膨大な費用がかかる欠点がある。
【0007】
また、過マンガン酸カリウムなどの薬剤を用いる芳香族炭化水素の化学分解法は、通常、過剰の薬品添加量を必要とするため、処理コストが大きくなることに加え、残留薬品による2次汚染の可能性がある。
【0008】
生物分解法は、2次汚染の可能性が小さいこと、省エネルギーであること、低コストであること、広範囲の土壌に適用でき土壌そのものの性質を変えないなどの利点がある。微生物を用いた生物分解法は、バイオレメディエーションと通称されている。
【0009】
上記の主な方法の中で、欧米を中心にバイオレメディエーションが一般的となってきている。
【0010】
バイオレメディエーションは、微生物による有機物分解の原理を有害化学物質で汚染された土壌や地下水の処理に適用するものであり、本質的には、生物化学的廃水処理プロセスと土壌中の有害化学物質のバイオレメディエーションプロセスに大きな差は無い。対象とする有害化学物質は、石油等の油分もしくは単環芳香族炭化水素(ベンゼン等)、多環芳香族系化合物(ナフタレン等)であり、有害化学物質は、最終的には炭酸ガスまで分解され、土壌及び水中から除去される。
【0011】
バイオレメディエーションプロセスには、主として、ランドファーミング法、スラリー法、バイオレメディエーションプロセスと洗浄法の併用法の3法がある。
【0012】
ランドファーミング法(ランドパイル法などを含む)は、土壌表面近くの汚染物質対策として、米国等で広く用いられている。油性汚泥や石油精製廃棄物の管理処分、炭化水素や農薬で汚染された表面土壌処理などが処理対象である。浄化に時間を要するが、処理費用が安価、土壌の再利用が容易などの利点がある。この方法は、処理対象の土壌自体を微生物の種として用い、好気性の微生物を利用して、汚染物の分解を最適化するように設計される。好気性の微生物分解を促進させるために、以下の対策が必要である。
【0013】
1)空気の供給(耕作機械による通気、バルキング剤添加による土壌空隙率確保)
2)栄養塩添加(肥料等)
3)乾燥防止(定期的な水分の添加)
4)土壌のpH調整(石灰等の添加により中性に維持)
さらに、特定の物質の分解速度を向上させるために、外部から特定の微生物の植種を行う場合があり、下水汚泥、牛糞、コンポストなどの使用報告例もある。
【0014】
処理設備としては、掘り返した汚染土壌を処分するベッド、ベッドからの浸出水処理設備、再利用設備のほか、場合によっては、覆蓋施設などが必要となる。
【0015】
スラリー法は、土壌に水を添加しスラリー状(スラリーリアクターまたはスラリーラグーン)として、汚染物の微生物分解を図る方法であり、米国等で適用事例がある。処理コストはランドファーミング法よりも高いが、処理速度や汚染物除去性能が優れている。スラリー法の微生物反応槽は、開放式タンクあるいは密閉式タンク、あるいはラグーンとなり、以下の設備が必要となる。
【0016】
1)スラリー調整槽
2)微生物反応槽(リアクターまたはラグーン)
3)濃縮槽(沈澱池)
4)脱水機
5)脱水機等から発生する廃水の処理設備
また、反応槽等においては、空気供給(ブロアーによる空気供給)、スラリーの沈殿防止(攪拌機による攪拌)、pH調整(中性に維持)、栄養塩添加、固液分離促進、等の操作が必要である。さらに、特定の物質の分解速度を向上させるために、外部から特定の微生物の植種を行う場合がある。また、濃縮槽や脱水機から発生する廃水については、廃水基準を遵守できるまで処理する必要がある。
【0017】
バイオレメディエーションプロセスと洗浄法の併用法は、土壌を洗浄し、洗浄水中に大半の汚染物を溶解させた後、洗浄水中の汚染物を微生物で処理するものであり、土壌洗浄設備と廃水処理設備が必要となる。洗浄水中に、汚染物の大半をいかに効率良く溶解させるかが課題となる。
【0018】
例えば、オランダで土壌洗浄と洗浄水を浄化した報告がある。これは、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの単環芳香族炭化水素やナフタレン、フェナンスレンなどの多環芳香族炭化水素(PAHs)で汚染されているアスファルト製造工場跡地の土壌と地下水から、前記汚染物質を除去するために微生物分解を検討したものである(Environ Technology, Vol.10, No.2, 185−189, 1989)。ここでは、土壌を洗浄し、洗浄水中に汚染物質を溶解させた後、前記土壌を洗浄した水を生物反応槽で循環し処理を行っている。この結果、洗浄水中のベンゼン濃度は当初2.5mg/Lであったが、37日後には94質量%、92日後には100質量%除去できた。また、洗浄水中のPAHs濃度は当初4.4mg/Lであったが、37日後には99質量%、92日後には100質量%除去できた。しかし、土壌からの除去率でみると、140日後で土壌中のベンゼンは95質量%以上減少したが、PAHsは土壌に強く吸着されていて除去率は40質量%程度であり、土壌洗浄法ではPAHsの除去がかなり難しい。
【0019】
このように、油分やベンゼンなどの単環芳香族炭化水素及びナフタレン、フェナンスレンなどの多環芳香族炭化水素(PAHs)に関しては、生物分解法(バイオレメディエーション)を用いて処理する方法が広く開発されつつある。
【0020】
一方、シアンによる土壌汚染例も数多く報告されている。シアンは、メッキ工業、金属精錬工業、石油工業(アクリルニトリル製造)、コークスガス工業などの廃水中に含まれる。シアンは毒性が強く、掘削除去や封じ込め対策が主であり、化学あるいは生物分解法による処理事例としては、熱分解や過酸化水素などの化学薬品による酸化事例が見られる程度であり、バイオレメディエーションプロセスは、適用が困難とされている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
従来のバイオレメディエーションプロセスには、以下の課題が残されている。
【0022】
1)浄化期間が長い。
【0023】
2)PAHsの除去率が悪い。
【0024】
3)微生物に阻害がある物質(特にシアン)が含まれる場合、適用が困難である。
【0025】
まず、汚染土壌浄化に長期間を要する理由としては、特定の汚染物質に対して分解機能を有する微生物の育成が進んでおらず、該微生物濃度が極めて低いことが第一に挙げられる。例えば、芳香族炭化水素の分解において、都市下水処理場や食品工業廃水処理場の活性汚泥では、分解機能を有する微生物の濃度が低いため、芳香族炭化水素の分解はほとんど進まないが、芳香族炭化水素の分解機能を有する微生物の濃度が高い活性汚泥、例えば化学工場廃水やコークス工場廃水(安水)の活性汚泥を高濃度に維持できれば、処理期間の短縮の可能性が高くなる。
【0026】
また、微生物の濃度ばかりでなく、これらの微生物が十分に機能を発揮できる環境条件が整っていなければならない。例えば、環境条件としては、汚染物質負荷、pH、DO(溶存酸素)、温度、水分、微量栄養源、毒性物質の有無、微生物と空気と汚染物質の接触効率などが挙げられ、これらの環境条件が整ってから、微生物の高濃度の維持や、分解に要する期間の短縮が初めて可能となるのである。例えば、汚染物質が適当な負荷であれば、汚染物質除去は微生物分解が主となるが、汚染物質の負荷が高すぎると、微生物分解よりも汚染物質が空気中に気散しやすくなる、または、水中に残留する傾向がより強くなる。
【0027】
更に、汚染物の中でも、PAHsは、ベンゼンなどの単環芳香族炭化水素と比較すると、除去率が一般的に低い。これは、微生物によるPAHsの分解性が低いというよりも、PAHsの土壌への吸着性がベンゼンなどより高く、土壌から分離ができない影響が大きいためである。したがって、PAHsについては、まず、土壌から汚染物質を効率的に分離することが必要であり、その上で、PAHsを分解する細菌の適用を進める必要がある。
【0028】
汚染土壌中に微生物に阻害があるシアンなどの物質が含まれる場合、シアンイオンの微生物阻害は公知であり、バイオレメディエーションプロセスをそのまま適用できず、事前にシアンを無害化する処理を行う必要がある。
【0029】
また、上述のように、バイオレメディエーションプロセスの中でもスラリー法は、処理速度や汚染物除去性能が優れているが、該方法は、工場跡地等の大規模汚染地域には向いているものの、ガソリンスタンド跡地など小規模汚染地域ではコストが上昇するという問題がある。
【0030】
そこで、本発明は、上記の問題を解決して、油分やPAHsを高濃度に含有する土壌が特にシアンを含む場合であっても、また、対象地域が小規模であっても、より低コストで、かつ油分やPAHsの高い除去率を得る汚染土壌の浄化方法を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特願2002−130548号において、汚染土壌の浄化方法を提案した。該浄化方法は、コールタール、ガソリン、重油などの石油製品に起因する油分、特にベンゼンなどのPAHs、及びシアンで高濃度に汚染された土壌を生物化学的に浄化する方法であり、具体的には、土壌スラリー調整槽、土壌スラリー反応槽またはラグーン、固液分離槽、活性汚泥処理槽等による工程を経て連続的に浄化を行う方法である。図1に、本発明者らが特願2002−130548号において提案したスラリー法による、汚染土壌の連続的浄化方法のプロセスフローを示す。
【0032】
しかし、この方法は、工場跡地等の大規模汚染地域には向いているものの、ガソリンスタンド跡地など小規模汚染地域ではコストが上昇するという問題があり、また、複数の工程を経るためプロセスが複雑であるという問題がある。そこで、本発明者らは、特に、小規模の汚染地域対策として、より簡便に行える汚染土壌の浄化方法について検討を行った。
【0033】
従来は、汚染土壌に対して水を添加して土壌スラリーとする工程、酸素供給と攪拌を与えることにより土壌スラリー中の汚染物質を水中に脱離すると共に前記汚染物質を微生物分解する工程、前記土壌スラリーをそのまま排出する工程、または、前記土壌スラリーを土壌と上澄液に分離して別々に排出する工程(固液分離槽)、更には発生する排水の微生物処理を別々に各槽で行っていた。しかし、本発明者らは、種々検討を行った結果、前記微生物分解工程における土壌スラリーの酸化還元電位を0mV(銀/塩化銀複合電極基準)以上、およびpHを6.0以上9.0未満に制御することにより、前記各操作を分離して行わなくても、同一の土壌スラリー反応槽において順次バッチ的に十分に行えることを新たに見出した。
【0034】
本発明のプロセスは、構成設備が少なく単純化されており、従来法の連続的処理法と比較して、小規模の汚染土壌、例えばガソリンスタンド跡地などの油分処理に容易・かつ迅速に対応できる。
【0035】
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨は、以下のとおりである。
【0036】
(1) 汚染土壌を土壌スラリーにして該土壌中の汚染物質を除去する方法であって、汚染土壌に対して、海水及びコークス工場から発生する安水の活性汚泥処理水から選ばれる1種以上の溶液、または該溶液に淡水を混合した溶液を添加して土壌スラリーとする工程、前記土壌スラリーのpHを6.0以上9.0未満に制御した下で、pH制御値に応じて土壌スラリーの酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)が、0mV以上+200mV未満に維持されるように、該土壌スラリーに酸素供給と攪拌を与えることにより、該土壌スラリー中の汚染物質を水中に脱離すると共に、前記汚染物質を微生物分解する工程、を順次、同一の土壌スラリー反応槽で行うことを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
【0037】
(2) 汚染土壌を土壌スラリーにして該土壌中の汚染物質を除去する方法であって、汚染土壌に対して、海水及びコークス工場から発生する安水の活性汚泥処理水から選ばれる1種以上の溶液、または該溶液に淡水を混合した溶液を添加して土壌スラリーとする工程をスラリー調整槽で行った後、前記土壌スラリーのpHを6.0以上9.0未満に制御した下で、pH制御値に応じて土壌スラリーの酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)が、0mV以上+200mV未満に維持されるように、該土壌スラリーの酸素供給と攪拌を与えることにより、該土壌スラリー中の汚染物質を水中に脱離すると共に、前記汚染物質を微生物分解する工程を土壌スラリー反応槽で行うことを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
【0038】
(3) 前記汚染物質を微生物分解する工程の後で、前記土壌スラリーを土壌と上澄液に分離する工程を同一の土壌スラリー反応槽で行うことを特徴とする前記(1)または(2)に記載の汚染土壌の浄化方法。
【0039】
(4) 前記土壌スラリー反応槽の後段に、脱水機を設け、脱水機による土壌スラリーの脱水処理を行うことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の汚染土壌の浄化方法。
【0040】
(5) 前記土壌スラリー濃度が、10質量%以上50質量%未満であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の汚染土壌の浄化方法。
【0041】
(6) 前記汚染土壌に対して、海水及びコークス工場から発生する安水の活性汚泥処理水から選ばれる1種以上の溶液、または該溶液に淡水を混合した溶液を添加して土壌スラリーとする工程において、該土壌スラリーに鉄系凝集剤を添加することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の汚染土壌の浄化方法。
【0042】
(7) 前記土壌スラリー反応槽から発生する上澄液および/または前記脱水機による土壌スラリーの脱水処理により発生する廃水に対して、オゾン、紫外線、過酸化水素、光触媒、活性炭の1種または2種以上を用いた処理を行うことを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の汚染土壌の浄化方法。
【0043】
(8) 前記汚染土壌中の汚染物質が、コールタール、ガソリン、および重油に起因する油分のいずれか1種以上を含有することを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の汚染土壌の浄化方法。
【0044】
(9) 前記汚染物質が、シアンを含むことを特徴とする前記(8)に記載の汚染土壌の浄化方法。
【0045】
(10) 前記汚染物質が、ベンゼンを主体とする単環芳香族炭化水素および/またはナフタレンを主体とする多環芳香族炭化水素を含むことを特徴とする前記(9)に記載の汚染土壌の浄化方法。
【0046】
【発明の実施の形態】
図2に、本発明のスラリー法による浄化方法の例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0047】
本発明のプロセスは、基本的には、汚染土壌を土壌スラリーとして汚染物質を処理するプロセスであるが、従来から報告されている土壌スラリープロセスと大きく異なっている点は、汚染土壌に水を添加して土壌スラリーとする工程、酸素供給と攪拌を与えることにより土壌スラリー中の汚染物質を水中に脱離すると共に前記汚染物質を微生物分解する工程、前記土壌スラリーをそのまま排出する、または、前記土壌スラリーを土壌と上澄液に分離して別々に排出する工程を、同一の土壌スラリー反応槽で、順次バッチ的に行うことにある。
【0048】
図2からわかるように、本発明のプロセスは、構成設備が少なく極めて単純化されており、従来法(図1)と比較して、小規模の汚染土壌、例えばガソリンスタンド跡地などの油分処理に容易・かつ迅速に対応できる。
【0049】
本発明のプロセスについて、以下に詳細に説明する。本発明プロセスは、同一の土壌スラリー反応槽において、表1に示すように、各工程ごとに時間を区切って行う。
【0050】
【表1】
【0051】
最初に、本発明プロセスの土壌スラリーを調整する方法について説明する。
【0052】
土壌スラリー反応槽で、汚染土壌1に水2を添加して土壌をスラリー化する。ただし、汚染土壌の粒度や性状が広範囲で不均一な場合には、土壌スラリー反応槽9でスラリー操作を行わず、この前段に、スラリー調整槽3を設けて、汚染土壌を均一化した後、土壌スラリー反応槽9に投入してもよい。
【0053】
汚染土壌1に添加する水としては、海水が容易に得られる場合は、海水を用いることが望ましい。また、海水に淡水を混合して用いてもよく、海水が流入している汽水域の河川水を用いてもよい。淡水と海水をより厳密に混合する場合には、土壌間隙水の電気伝導度を測定し、電気伝導度がほぼ同様の値となるように、淡水と海水を混合する。例えば、汚染土壌が海域に近くなればなるほど土壌間隙水の電気伝導度は上昇し、海水の添加量を増大させることになる。土壌間隙水の硫酸イオン濃度や塩素イオン濃度を測定し、ほぼ同様の値となるように、淡水と海水を混合してもかまわない。
【0054】
海水の使用に対しては、微生物に対する浸透圧の影響から否定的な意見が多いが、あえて、本発明者らが積極的に海水を用いるのは、以下の理由によるものである。
【0055】
1) 微生物処理に必要な微量栄養源を含有している。特に、沿岸域、汽水域であれば窒素、リンの濃度も高い場合がある。
【0056】
2) pH緩衝能がある。
【0057】
3) pHが8〜8.5と比較的高い。
【0058】
4) 安価で大量入手可能である。
【0059】
5) 水温がほぼ一定である。
【0060】
6) 汚染土壌中の間隙水は河川等の淡水に比べ、イオン濃度、言い換えれば電気伝導度が高い場合が多く、この状況に応じた微生物が生息している。海水混合によってこの状況を作り出せる。
【0061】
7) 海水中にPAHs分解細菌、シアン分解菌の存在の報告事例が多い。
【0062】
また、製鉄所のコークス工場から発生する安水の活性汚泥処理水を汚染土壌に添加する水として用いてもかまわない。これは、製鉄所のコークス工場における安水の活性汚泥処理は、安水に海水を150〜300容積%添加し、活性汚泥処理を行っているためである。また、安水の活性汚泥処理水は、水温も約30〜38℃で一定しているため、冬場の微生物活性の低下する時期には最適である。さらに、微生物の栄養源である窒素、リンなども大量に含有しているため、汚染土壌をスラリー化して用いる水として望ましい。
【0063】
このほかに、脱水機12から発生する脱離液14や、土壌スラリー反応槽9での沈降操作によって発生する上澄液13に対して後述の処理を行った処理水を補給水として用いてもかまわない。海水が容易に得られなければ淡水を用いてもよいが、淡水単独の場合は、微生物処理に必要な微量栄養源を添加する必要があることから、海水を添加することが望ましい。
【0064】
前記汚染土壌1と水2との混合比は、土壌の含水率を測定後決定するが、土壌スラリー濃度が10質量%以上50質量%未満であることが好ましい。50質量%以上では、攪拌動力が過大となり攪拌を維持することが難しく、一方、10質量%未満では、水使用量が増大してしまい経済的でない。
【0065】
次に、土壌スラリー反応槽9における脱離操作により、土壌粒子から分離された汚染物質は、土壌スラリ−反応槽9の微生物および/または汚染物質で馴養した微生物を用いて分解処理される。この工程における処理を詳細に説明する。
【0066】
土壌粒子から分離された汚染物質は、汚染土壌中に生息していた微生物および/または汚染物質で馴養した微生物を用いて分解処理される。通常、汚染土壌中に存在する微生物は、汚染物質、例えば芳香族炭化水素で既に馴養されていることが多く、これを土壌スラリー反応槽9で増殖させて用いればよい。微生物と汚染物質の反応速度をさらに上げる必要がある場合は、汚染物質である芳香族炭化水素で馴養された微生物を添加すればよい。この場合、芳香族炭化水素で馴養された微生物であれば特に種類は問わないが、製鉄所のコークス工場から発生する安水の活性汚泥が望ましい。安水の活性汚泥は、安水に含まれる多種類の芳香族炭化水素で十分に馴養されており、また、海水にも馴養されているため、反応槽での芳香族炭化水素の分解を加速することができる。安水の活性汚泥の添加量は、土壌に対して1質量%以上添加すればよく、1質量%未満では添加効果は顕著に現れない。添加量の上限は特にはないが、経済性を考えると50質量%以下が望ましい。
【0067】
土壌スラリー反応槽9は、ブロアー8によって連続的に空気で曝気する。土壌スラリーの沈降を防止するために、最低限度の空気量および/または攪拌は必要である。水中攪拌機や超音波攪拌をブロアー8と併用しても良く、水中攪拌の強化によって、汚染物の土壌付着防止や気固液の接触頻度が増加し、汚染物の分解速度が向上する。超音波周波数は、汚濁物質の種類によって異なるが、20〜200kHz程度が望ましい。
【0068】
土壌スラリー反応槽9における汚染物質の分解を促進するためには、土壌スラリー反応槽9の酸化還元電位(ORP)が0mV(銀/塩化銀複合電極基準、以下同じ)以上に維持されるように、ブロアー8および/または攪拌機の回転数を制御し、空気を供給することが望ましい。汚染物質の分解反応は、好気的雰囲気で促進されるため、溶存酸素の維持は反応促進に絶対必要であり、ORP値としては0mV以上が好ましい。ORP値の上限値は特に限定はないが、+200mV未満が好ましい。
【0069】
土壌スラリー反応槽9のpHは、微生物の生育に適した6.0以上9.0未満に維持されることが望ましい。油分の土壌粒子からの洗浄効果のみを考えると、pHは高い方が望ましいことは公知であるが、pHが9.0以上では油分の洗浄効果は増大しても、微生物の活性が急激に低下するので、pHは9.0未満であることが必要である。また、pHが6.0未満では洗浄効果が小さく、また微生物の活性もやはり衰えるため、pHは6.0以上であることが望ましい。
【0070】
このように、スラリー反応槽9のpHは、洗浄促進効果と微生物による分解促進効果の両面から決定すべきであり、より好ましくは、pHは7.0以上9.0未満である。pH調整剤としては、希硫酸や水酸化ナトリウムの水溶液を用いて調整すればよい。海水を用いたスラリーであれば、pH緩衝作用があるため、薬品費も削減できる利点がある。
【0071】
さらに、汚染土壌中にシアンが存在する場合には、鉄系凝集剤4をスラリー反応槽9に添加し、鉄シアン錯塩(2価の鉄イオンの場合はフェロシアン([Fe(CN)6]4−)、3価の鉄イオンの場合はフェリシアン([Fe(CN)6]3−))を形成させることにより、微生物反応阻害物質であるシアンイオン(CN−)を無害化することが極めて重要である。なお、土壌スラリー反応槽9の前段にスラリー調整槽3を設ける場合には、鉄系凝集剤4をスラリー調整槽3に投入してもよい。
【0072】
本発明に用いる鉄系凝集剤としては、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、ポリ硫酸第二鉄などが好ましい。鉄系凝集剤の添加量は、シアンイオンの濃度にもよるが、通常、鉄とシアンの理論モル比の2倍以上3倍未満添加すればよい。シアンイオンの毒性は、シアンと鉄が安定なキレート結合をすることにより各段に弱くなる。汚染土壌に鉄分がかなり含まれる場合は、既に鉄シアン錯体を形成しているため、鉄系凝集剤の添加が不要の場合もある。汚染土壌中の微生物は、フェロシアンまたはフェリシアンであれば、分解することができるものもあり、分解過程で発生するNH4−Nを窒素源、HCOO−を有機炭素源として増殖できる。この場合もpHは6.0以上9.0未満であることが望ましく、特にpHが6.0未満の酸性域では、シアンガスが発生する可能性があるため極めて危険であり、一方、pHが9.0以上ではシアン分解細菌の活性が低下してしまう。製鉄所のコークス工場から発生する安水の活性汚泥は、シアン分解細菌を大量に含有しているため、これを添加してもかまわない。
【0073】
次に、本発明プロセスの土壌スラリーの搬出工程における処理について説明する。
【0074】
汚染土壌が粘土やシルトを多く含む場合には、スラリー中の固液分離が困難となる。このような場合には、土壌スラリー反応槽での固液分離を行わずに、土壌スラリーを直接、脱水機12にかけることが望ましい。すなわち、前記土壌スラリーを土壌と上澄液に分離する工程を前記土壌スラリー反応槽で行うことを省略する。
【0075】
一方、汚染土壌がレキ主体の場合には、沈降性が優れているため、固液分離を行えば土壌と上澄液に容易に沈降分離し、沈降した土壌は、脱水機にかけずにそのまま再利用できる場合がある。沈降した土壌の含水率が高い場合には、沈降した土壌をさらに脱水機12にかけて土壌の含水率を下げた後に土壌を再利用してもよい。なお、土壌スラリー反応槽9と脱水機12の能力差によっては、中継槽を設ける必要がある場合もあるが、それは全体の処理計画の中で勘案すればよい。このように処理された土壌は、通常、元の位置に埋め戻される。
【0076】
脱水機12は、通常のタイプ、例えばフィルタープレスタイプの脱水機を使用できる。
【0077】
最後に、本発明プロセスの、土壌スラリー反応槽9から発生した上澄液13、または、脱水機12から発生した脱離液14の処理方法について説明する。
【0078】
微生物で処理された土壌スラリーは、上述のように、脱水機12にかけられ、脱離液14が発生する。土壌スラリー反応槽9での沈降操作によって、上澄液13が発生する場合もある。脱離液14および上澄液13には、未分解の油分や細かく砕かれた土壌粒子が含まれ、COD(化学的酸素要求量)やBOD(生化学的酸素要求量)が高いことがあるが、新たに活性汚泥などの生物学的排水処理設備を設けることはコストがかかるため、極力、スラリー反応槽9で水中CODやBOD成分の分解も進めることが好ましい。しかし、生物難分解のCOD成分が残存し、廃水基準を遵守できない場合には、オゾン、過酸化水素、紫外線、光触媒等を用いて酸化分解処理をすればよい。前記処理により、大量のOHラジカルが発生し、難分解性COD成分の分解を促進できる。さらに、活性炭吸着装置を酸化分解処理設備の後段に設置してもかまわない。
【0079】
上記操作により生成した最終処理水は、土壌スラリー反応槽9において補給水として再利用する、あるいは放流する。
【0080】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。なお、本発明は本実施例に限定されるものではない。
(実施例)
汚染土壌として、油分、ベンゼン、コールタールの主成分であるナフタレン、フェナンスレンなどの多環芳香族炭化水素(PAHs)およびシアンで、高濃度に汚染された土壌(高濃度汚染土系)、および前者よりも低濃度で汚染された土壌(低濃度汚染土系)を用いた。表2に、実施例で用いた汚染土壌の油分濃度を示す。表3には、実施例で用いた高濃度汚染土壌のPAHs濃度を示す。
【0081】
表2に示すように、高濃度汚染土壌では油分を12000mg/kg−乾燥質量(ノルマルヘキサン〜ソックスレー抽出重量法で測定)、低濃度汚染土壌では油分を1600mg/kg−乾燥質量程度含んでいた。
【0082】
また、表3に示すように、ナフタレン及びフェナンスレンなど16種類のPAHsの和であるTotal−PAHs(T−PAHs)も、高濃度汚染地帯で138mg/kg−乾燥質量(溶媒抽出−GCMS(ガスクロマトグラフ質量分析計)法で測定)含んでいた。また、ベンゼン、シアンも溶出試験で、それぞれ1〜2mg/L、0.1〜0.2mg/L程度検出され、土壌環境基準をオーバーしていた。
【0083】
作業の手順を図2に従って説明する。
【0084】
まず、スラリー反応槽3において、汚染土壌1に、土壌容量の1倍量の海水と淡水の混合水2(海水:淡水=1:1(容量比))を添加し、攪拌機によって攪拌し、スラリー化した。前記混合水2の混合割合は、汚染土壌間隙水の硫酸イオン濃度が、1200mg/L程度であり、河川等の淡水(10〜20mg/L程度)よりも著しく高い値を示し、海水(2300mg/L)の50%近い値を示したため、このような混合割合とした。なお、汚染土壌の含水率は、30質量%であるため、スラリー中の土壌(乾燥質量)の割合は35質量%である。
【0085】
土壌スラリーには、鉄系凝集剤4として、塩化第一鉄を鉄として0.05mM添加し、土壌中のシアンイオンをフェリシアンとし、シアンの微生物阻害性を除去した。
【0086】
次に、前記土壌スラリーを土壌スラリー反応槽9に移した。土壌スラリー反応槽9の水理学的滞留時間(HRT)は40日とし、適宜、スラリー反応槽9の汚染物質除去率の評価を行った。反応槽9には、ORPセンサー7とブロアー8を設置し、反応槽9の酸化還元電位(ORP)(銀/塩化銀複合電極基準、以下同じ)が0mV以上+100mV未満に維持されるようにブロアー8の回転数を制御して、空気曝気量の制御を行った。また、空気流量が仮に停止した際の土壌スラリーの堆積を防止するため、スラリー反応槽9には水中攪拌機を設置し、常時攪拌を行った。反応槽9のpHは、水酸化ナトリウム水溶液および硫酸水溶液を用いて、7.0以上〜9.0未満に維持し、リンや窒素は特に添加しなかった。
【0087】
表2に、土壌スラリーのスラリー反応槽9での滞留時間が7〜40日の油分除去率を示す。高濃度汚染系の初期油分濃度は12000mg/kgであったが、滞留時間の増加につれて減少し、20日後で2200mg/kg−乾燥質量(除去率83%)、30日後で450mg/kg−乾燥質量(除去率96%)、40日後では200mg/kg−乾燥質量(除去率98%)まで減少し、土壌から異臭もほとんど消失した。低濃度汚染系でも同様の傾向が見られ、初期油分濃度は1600mg/kg−乾燥質量であったが、20日後には200mg/kg−乾燥質量(除去率88%)、40日後には100mg/kg−乾燥質量(除去率94%)まで減少した。
【0088】
【表2】
【0089】
表3に、土壌スラリーの滞留時間が40日後におけるPAHs濃度を示す。T−PAHsは、138mg/kg−乾燥質量から15mg/kg−乾燥質量まで除去された。PAHsの中で二環、三環化合物はほぼ完全に除去されていたが、四環化合物フルオラテン、ピレンが残存する傾向が認められた。
【0090】
【表3】
【0091】
さらに、土壌からのベンゼン溶出濃度は、当初1.3mg/Lであったが、2日後の測定で既に土壌環準の0.01mg/Lを下回っていた。土壌からのシアン溶出濃度は、2日後の測定で既に検出限界以下であった。
【0092】
汚染土壌は粘土・シルト成分が多く、沈降分離が困難なため、前記土壌スラリー反応槽9から排出された土壌スラリーを、直接、遠心脱水機12に通水し脱水した後、埋め戻した。
【0093】
土壌スラリー反応槽9での沈降操作は行わなかったため、本実施例では、図2の上澄液13は発生しなかった。
【0094】
脱水機12から発生する脱離液は、CODが40mg/L程度、BODが20mg/L以下で、かなり浄化が進んでいたが、水処理操作によってCODを廃水基準(20mg/L)以下まで処理する必要があった。そこで、オゾン酸化装置20を設置し、難分解性COD成分の分解促進を図った結果、最終処理水のCODを20mg/L以下とすることができた。
【0095】
このように、バッチ式のスラリー法を用いることにより、従来法と比較し、格段に設備数を減少させ、かつ、同等の処理性能を得ることが可能となった。
【0096】
【発明の効果】
本発明により、小規模汚染地域においても、油分、芳香族炭化水素、シアン等の汚染物質を含有する土壌を、微生物を用いて浄化処理することが可能となり、容易・簡便かつ効率的で、さらに安価に、汚染物質の高い除去率による除去が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】土壌中の油分、芳香族系化合物、シアンを除去する従来のプロセスフローである。
【図2】土壌中の油分、芳香族系化合物、シアンを除去する本発明のプロセスフローである。
【符号の説明】
1…汚染土壌
2…海水と淡水の混合水及び/又は最終処理水
3…スラリー調整槽
4…鉄系凝集剤
5…pHセンサー
6…酸及び/又はアルカリ添加装置
7…ORPセンサー
8…ブロアー
9…土壌スラリー反応槽
10…スラリー貯留槽
11…固液分離槽
12…脱水機
13…上澄液
14…脱離液
15…処理土壌
16…活性汚泥処理槽
17…ORPセンサー
18…ブロアー
19…活性汚泥
20…オゾン酸化槽
21…最終処理水
22…余剰汚泥[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for purifying soil contaminated with an oil component, aromatic hydrocarbons such as naphthalene contained in the oil component, and cyanide.
[0002]
[Prior art]
Contaminated with monocyclic aromatic hydrocarbons (Monoaromatic Hydrocarbons) such as benzene, toluene, xylene and polycyclic aromatic hydrocarbons (Polycyclic Aromatic Hydrocarbons, hereinafter referred to as PAHs) such as naphthalene and phenanthrene, which are the main components of coal tar. There are many reports on soil, mainly in the United States. These soil pollutions are caused by the soil being contaminated with petroleum products such as gasoline and coal products such as coal tar, and are mainly found on former factory sites. These substances are environmentally unfriendly and must be removed if soil or groundwater is contaminated.
[0003]
The method for purifying soil contaminated with such an oil component or an aromatic hydrocarbon which is a main component of the oil component is roughly classified into the following methods.
[0004]
(1) Cleaning method
(2) Heating (volatilization / desorption) treatment method, thermal decomposition method, melting method
(3) Adsorption method
(4) Chemical decomposition method
(5) Biodegradation method
The washing method is a method of dispersing or dissolving oil and aromatic hydrocarbons contained and adsorbed in soil in water, and does not decompose aromatic hydrocarbons. Rather than processing, it is positioned as a preprocessing operation.
[0005]
The heat treatment method has a high effect of volatilizing aromatic hydrocarbons in the soil, but aromatic hydrocarbons volatilized from the soil by heating cannot be released to the atmosphere as they are, and eventually trap and decompose. , Need to be harmless. Furthermore, they are hardly used because of the high processing cost, the high equipment cost, the significant change in soil properties due to heating, and the generation of odor.
[0006]
The method of adsorbing aromatic organic substances using activated carbon or the like is used in combination with the washing method. Activated carbon has an adsorbing effect on aromatic hydrocarbons, but has the disadvantage of requiring enormous costs for regeneration.
[0007]
In addition, the chemical decomposition method of aromatic hydrocarbons using a chemical such as potassium permanganate usually requires an excessive amount of chemicals to be added, so that the treatment cost is increased and, in addition, secondary contamination by residual chemicals is required. there is a possibility.
[0008]
The biodegradation method has advantages such as low possibility of secondary pollution, energy saving, low cost, application to a wide range of soil, and no change in the properties of the soil itself. The biodegradation method using microorganisms is commonly called bioremediation.
[0009]
Among the above main methods, bioremediation is becoming common, mainly in Europe and the United States.
[0010]
Bioremediation applies the principle of organic matter decomposition by microorganisms to the treatment of soil and groundwater contaminated with harmful chemicals.It essentially consists of a biochemical wastewater treatment process and bioremediation of toxic chemicals in soil. There is no significant difference in the mediation process. The target harmful chemicals are oils such as petroleum, monocyclic aromatic hydrocarbons (benzene, etc.), and polycyclic aromatic compounds (naphthalene, etc.). And removed from soil and water.
[0011]
The bioremediation process mainly includes three methods: a land farming method, a slurry method, and a combined method of a bioremediation process and a cleaning method.
[0012]
The land farming method (including the land pile method) is widely used in the United States and the like as a countermeasure for pollutants near the soil surface. Management targets include oily sludge and petroleum refinery waste, and treatment of surface soils contaminated with hydrocarbons and pesticides. Although it takes time for purification, there are advantages such as low treatment cost and easy reuse of soil. The method is designed to use the soil to be treated itself as a microbial species and utilize aerobic microorganisms to optimize the degradation of contaminants. The following measures are required to promote aerobic microbial degradation.
[0013]
1) Supply of air (ventilation by tillage machines, securing soil porosity by adding bulking agent)
2) Addition of nutrients (fertilizer, etc.)
3) Drying prevention (periodic water addition)
4) Soil pH adjustment (maintained neutral by adding lime etc.)
Furthermore, in order to improve the decomposition rate of a specific substance, there is a case where a specific microorganism is inoculated from the outside, and there are also reports of use of sewage sludge, cow dung, compost, and the like.
[0014]
As the treatment equipment, a bed for disposing of excavated contaminated soil, a leachate treatment facility from the bed, a reuse facility, and, in some cases, a cover facility are required.
[0015]
The slurry method is a method in which water is added to soil to form a slurry (slurry reactor or slurry lagoon) for microbial decomposition of contaminants, and is applied in the United States and the like. Although the processing cost is higher than the land farming method, the processing speed and the contaminant removal performance are excellent. The microbial reaction tank in the slurry method is an open tank, a closed tank, or a lagoon, and requires the following equipment.
[0016]
1) Slurry adjustment tank
2) Microbial reaction tank (reactor or lagoon)
3) Concentration tank (settling pond)
4) Dehydrator
5) Treatment equipment for wastewater generated from dehydrators, etc.
In the reaction tank, etc., operations such as air supply (air supply by a blower), prevention of slurry precipitation (stirring with a stirrer), pH adjustment (neutral), addition of nutrients, promotion of solid-liquid separation are required. It is. Furthermore, in order to improve the decomposition rate of a specific substance, a specific microorganism may be inoculated from outside. In addition, wastewater generated from a concentration tank or a dehydrator needs to be treated until the wastewater standard can be complied with.
[0017]
The combined use of the bioremediation process and the washing method involves washing the soil, dissolving most of the contaminants in the wash water, and then treating the contaminants in the wash water with microorganisms. Is required. The challenge is how to efficiently dissolve most of the contaminants in the wash water.
[0018]
For example, there is a report in the Netherlands that cleans soil and cleans water. This is because the pollutants are removed from the soil and groundwater at the site of the asphalt manufacturing plant that has been contaminated with monocyclic aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene, and polycyclic aromatic hydrocarbons (PAHs) such as naphthalene and phenanthrene. Microbial degradation was studied for removal (Environ Technology, Vol. 10, No. 2, 185-189, 1989). Here, after washing the soil and dissolving the contaminants in the washing water, the water washed from the soil is circulated in the biological reaction tank for treatment. As a result, the benzene concentration in the washing water was 2.5 mg / L at the beginning, but was removed 94% by mass after 37 days and 100% by mass after 92 days. The PAHs concentration in the washing water was 4.4 mg / L at the beginning, but 99% by mass after 37 days and 100% by mass after 92 days. However, in terms of the removal rate from soil, benzene in the soil decreased by 95% by mass or more after 140 days, but PAHs was strongly adsorbed on the soil and the removal rate was about 40% by mass. Removal of PAHs is quite difficult.
[0019]
As described above, methods for treating monocyclic aromatic hydrocarbons such as oil and benzene and polycyclic aromatic hydrocarbons (PAHs) such as naphthalene and phenanthrene using a biodegradation method (bioremediation) have been widely developed. It is getting.
[0020]
On the other hand, many cases of soil contamination by cyanide have been reported. Cyanide is contained in wastewater from plating industry, metal refining industry, petroleum industry (acrylonitrile production), coke gas industry, and the like. Cyanide is highly toxic, and its main purpose is to remove and contain it.Due to chemical or biodegradation methods, there are cases of thermal decomposition and oxidation by chemicals such as hydrogen peroxide. Is considered difficult to apply.
[0021]
[Problems to be solved by the invention]
The following problems remain in the conventional bioremediation process.
[0022]
1) The purification period is long.
[0023]
2) Poor removal rate of PAHs.
[0024]
3) Application is difficult when a substance (especially cyanide) that inhibits microorganisms is contained.
[0025]
First, the reason why it takes a long time to purify contaminated soil is that the growth of microorganisms having a function of decomposing specific pollutants has not progressed, and the concentration of the microorganisms is extremely low. For example, in the decomposition of aromatic hydrocarbons, activated sludge in municipal sewage treatment plants and food industry wastewater treatment plants has a low concentration of microorganisms having a decomposition function. If activated sludge having a high concentration of microorganisms having a function of decomposing hydrocarbons, for example, activated sludge of chemical plant wastewater or coke plant wastewater (amsible water) can be maintained at a high concentration, the possibility of shortening the treatment period is increased.
[0026]
In addition, not only the concentration of the microorganisms, but also the environmental conditions under which these microorganisms can sufficiently function must be established. For example, environmental conditions include pollutant load, pH, DO (dissolved oxygen), temperature, moisture, trace nutrients, the presence or absence of toxic substances, the contact efficiency between microorganisms, air and pollutants, and the like. Therefore, it is possible for the first time to maintain a high concentration of microorganisms and to shorten the period required for decomposition. For example, if the contaminants are at an appropriate load, the removal of the contaminants is mainly by microbial degradation, but if the load of the contaminants is too high, the contaminants are more likely to diffuse into the air than the microbial decomposition, or More likely to remain in water.
[0027]
Furthermore, among contaminants, PAHs generally have a lower removal rate than monocyclic aromatic hydrocarbons such as benzene. This is because PAHs have a higher adsorptivity to soil than benzene or the like, and have a greater effect of not being able to be separated from soil, rather than a lower degradability of PAHs by microorganisms. Therefore, for PAHs, it is necessary to first efficiently separate contaminants from soil, and then it is necessary to promote the application of bacteria that degrade PAHs.
[0028]
When contaminated soil contains a substance such as cyanide that has an effect on microorganisms, the microorganism inhibition of cyanide is known, and the bioremediation process cannot be applied as it is, and it is necessary to perform a treatment to detoxify cyanide in advance. .
[0029]
As described above, among the bioremediation processes, the slurry method is excellent in processing speed and contaminant removal performance. However, this method is suitable for a large-scale contaminated area such as a factory site, but is not suitable for a gas station. There is a problem that costs increase in small-scale contaminated areas such as ruins.
[0030]
Therefore, the present invention solves the above-mentioned problems, and can reduce the cost even if the soil containing a high concentration of oil and PAHs particularly contains cyan, and even if the target area is small. It is another object of the present invention to provide a method for purifying contaminated soil that can obtain a high removal rate of oil and PAHs.
[0031]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have proposed a method for purifying contaminated soil in Japanese Patent Application No. 2002-130548. The purification method is a method of biochemically purifying oils derived from petroleum products such as coal tar, gasoline and heavy oil, particularly PAHs such as benzene, and soil highly contaminated with cyanide. Is a method of continuously purifying through a process using a soil slurry adjusting tank, a soil slurry reaction tank or a lagoon, a solid-liquid separation tank, an activated sludge treatment tank, and the like. FIG. 1 shows a process flow of a continuous purification method of contaminated soil by a slurry method proposed by the present inventors in Japanese Patent Application No. 2002-130548.
[0032]
However, this method is suitable for large-scale contaminated areas such as factory sites, but has the problem of increasing costs in small-scale contaminated areas such as gas station sites, and the process is complicated due to multiple steps. There is a problem that is. Therefore, the present inventors have studied a method for purifying contaminated soil which can be more easily performed, particularly as a measure for a small-scale contaminated area.
[0033]
Conventionally, a step of adding water to the contaminated soil to form a soil slurry, a step of desorbing the contaminants in the soil slurry into water and providing microbial decomposition of the contaminants by giving oxygen supply and stirring, A step of discharging the soil slurry as it is, or a step of separating the soil slurry into a soil and a supernatant and separately discharging (solid-liquid separation tank), and further performing a microbial treatment of generated wastewater separately in each tank. I was However, the present inventors have conducted various studies and found that the oxidation-reduction potential of the soil slurry in the microbial decomposition step was 0 mV or more (based on a silver / silver chloride composite electrode) and the pH was 6.0 or more and less than 9.0. It has been newly found that the above-mentioned control can be sufficiently carried out in batches sequentially in the same soil slurry reaction tank without performing the above operations separately.
[0034]
The process of the present invention has fewer components and simplification, and can easily and quickly respond to oil treatment of small-scale contaminated soil, for example, a gas station site, as compared with the conventional continuous treatment method. .
[0035]
The present invention has been made based on the above findings, and the gist thereof is as follows.
[0036]
(1) A method for removing contaminants in contaminated soil by converting the contaminated soil into a soil slurry, wherein the contaminated soil is treated with at least one selected from the group consisting of seawater and activated sludge-treated treated water produced from a coke plant. Or a step of adding a solution obtained by mixing fresh water to the solution to form a soil slurry, and controlling the pH of the soil slurry to not less than 6.0 and less than 9.0, and adjusting the soil slurry according to the pH control value. By supplying oxygen and stirring to the soil slurry so that the oxidation-reduction potential (based on a silver / silver chloride composite electrode) of 0 mV or more and less than +200 mV, contaminants in the soil slurry are removed into water. Separating the contaminants and decomposing the contaminants by microorganisms in the same soil slurry reactor in sequence.
[0037]
(2) A method for removing contaminants in contaminated soil by converting the contaminated soil into a soil slurry, wherein the contaminated soil is at least one selected from the group consisting of seawater and activated sludge-treated wastewater generated from a coke plant. Or a step of adding a solution obtained by mixing fresh water to the solution to form a soil slurry in a slurry adjusting tank, and then controlling the pH of the soil slurry to 6.0 or more and less than 9.0, By applying oxygen supply and stirring to the soil slurry so that the oxidation-reduction potential (based on the silver / silver chloride composite electrode) of the soil slurry is maintained at 0 mV or more and less than +200 mV according to the pH control value, A method for purifying contaminated soil, comprising the steps of desorbing contaminants in water and decomposing the contaminants by microorganisms in a soil slurry reactor.
[0038]
(3) The step (1) or (2), wherein, after the step of microbial decomposition of the contaminants, the step of separating the soil slurry into soil and supernatant is performed in the same soil slurry reaction tank. The method for purifying contaminated soil according to the above.
[0039]
(4) The purification of contaminated soil according to any one of (1) to (3), wherein a dehydrator is provided at a stage subsequent to the soil slurry reaction tank, and a dehydrator performs dehydration of the soil slurry. Method.
[0040]
(5) The method for purifying contaminated soil according to any one of (1) to (4), wherein the soil slurry concentration is 10% by mass or more and less than 50% by mass.
[0041]
(6) To the contaminated soil, add one or more solutions selected from activated sludge treated water of seawater and a low-temperature activated sludge generated from a coke plant, or a solution obtained by mixing fresh water with the solution to form a soil slurry. The method for purifying contaminated soil according to any one of (1) to (5), wherein an iron-based coagulant is added to the soil slurry in the step.
[0042]
(7) One or two of ozone, ultraviolet light, hydrogen peroxide, a photocatalyst, and activated carbon are applied to the supernatant generated from the soil slurry reaction tank and / or the wastewater generated by the dewatering of the soil slurry by the dehydrator. The method for purifying contaminated soil according to any one of the above (1) to (6), wherein a treatment using at least a seed is performed.
[0043]
(8) The contaminant in the contaminated soil contains any one or more of coal tar, gasoline, and oil derived from heavy oil, wherein (1) to (7). Method of cleaning contaminated soil.
[0044]
(9) The method for purifying contaminated soil according to (8), wherein the contaminant contains cyan.
[0045]
(10) The contaminated soil according to (9), wherein the contaminant includes a monocyclic aromatic hydrocarbon mainly composed of benzene and / or a polycyclic aromatic hydrocarbon mainly composed of naphthalene. Purification method.
[0046]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 2 shows an example of the purification method by the slurry method of the present invention, but the present invention is not limited to this.
[0047]
The process of the present invention is basically a process of treating contaminants using contaminated soil as a soil slurry.However, a point that is significantly different from the conventionally reported soil slurry process is that water is added to contaminated soil. A soil slurry, the step of desorbing the contaminants in the soil slurry by giving oxygen supply and agitation into water and decomposing the contaminants by microorganisms, or discharging the soil slurry as it is, or The step of separating the slurry into a soil and a supernatant and discharging the slurry separately is to sequentially perform the batch in the same soil slurry reaction tank.
[0048]
As can be seen from FIG. 2, the process of the present invention has a very small number of components and is extremely simple. Can respond easily and quickly.
[0049]
The process of the present invention will be described in detail below. The process of the present invention is carried out in the same soil slurry reaction tank, as shown in Table 1, by dividing the time for each step.
[0050]
[Table 1]
[0051]
First, a method for preparing a soil slurry in the process of the present invention will be described.
[0052]
In a soil slurry reactor,
[0053]
As seawater to be easily added to the contaminated soil 1, seawater is desirably used. Alternatively, freshwater may be mixed with seawater, or river water in a brackish water region into which seawater flows may be used. When mixing fresh water and seawater more strictly, the electric conductivity of soil pore water is measured, and the freshwater and seawater are mixed so that the electric conductivity becomes almost the same value. For example, the closer the contaminated soil is to the sea area, the higher the electrical conductivity of the soil pore water will be and the more seawater will be added. Sulfate ion concentration and chloride ion concentration of soil pore water are measured, and fresh water and seawater may be mixed so that the values are almost the same.
[0054]
Although there are many negative opinions regarding the use of seawater due to the effect of osmotic pressure on microorganisms, the reason why the present inventors actively use seawater is as follows.
[0055]
1) Contains micronutrients necessary for microbial treatment. Especially in coastal and brackish water areas, nitrogen and phosphorus concentrations may be high.
[0056]
2) It has a pH buffering capacity.
[0057]
3) The pH is relatively high at 8 to 8.5.
[0058]
4) Inexpensive and available in large quantities.
[0059]
5) Water temperature is almost constant.
[0060]
6) Pore water in contaminated soil often has higher ion concentration, in other words, higher electrical conductivity, than fresh water such as rivers, and microorganisms according to this situation inhabit. Sea water mixing can create this situation.
[0061]
7) There are many reports of the presence of PAHs-degrading bacteria and cyanolytic bacteria in seawater.
[0062]
In addition, activated sludge treated water generated from a coke plant at a steel mill may be used as water to be added to contaminated soil. This is because the activated sludge treatment in the coke plant of the ironworks is performed by adding 150 to 300% by volume of seawater to the treated water. In addition, since the temperature of the activated sludge treated water of constant water is constant at about 30 to 38 ° C., it is most suitable in winter when the microbial activity decreases. Furthermore, since it contains a large amount of nitrogen, phosphorus, and the like, which are nutrient sources of microorganisms, it is desirable to use contaminated soil as slurry water.
[0063]
In addition, treated water obtained by subjecting the desorbed liquid 14 generated from the
[0064]
The mixing ratio between the contaminated soil 1 and the
[0065]
Next, the contaminants separated from the soil particles by the desorption operation in the soil
[0066]
The contaminants separated from the soil particles are decomposed using microorganisms that have inhabited the contaminated soil and / or microorganisms that have become accustomed to the contaminants. Usually, the microorganisms present in the contaminated soil are often already acclimated with contaminants, for example, aromatic hydrocarbons, and may be used after being propagated in the soil
[0067]
The soil
[0068]
In order to promote the decomposition of pollutants in the soil
[0069]
The pH of the soil
[0070]
As described above, the pH of the
[0071]
Further, when cyanide is present in the contaminated soil, an iron-based flocculant 4 is added to the
[0072]
As the iron-based flocculant used in the present invention, ferrous chloride, ferric chloride, ferrous sulfate, ferric sulfate, ferric polysulfate and the like are preferable. The amount of the iron-based coagulant depends on the concentration of cyan ions, but it is usually sufficient to add the iron to cyan in a molar ratio of 2 times or more and less than 3 times. The toxicity of cyanide ion is weakened by the stable chelate bond between cyanide and iron. If the contaminated soil contains a considerable amount of iron, it may not be necessary to add an iron-based flocculant because the iron cyanide complex has already been formed. Some microorganisms in contaminated soil can be decomposed as long as they are ferrocyan or ferricyan. 4 -N as a nitrogen source, HCOO − Can be grown as a source of organic carbon. In this case as well, the pH is desirably 6.0 or more and less than 9.0. Particularly, in an acidic region where the pH is less than 6.0, cyanide gas may be generated, which is extremely dangerous. If it is greater than 0.0, the activity of cyanolytic bacteria will be reduced. The activated water sludge generated from the coke plant of the steel mill contains a large amount of cyanolytic bacteria, and may be added.
[0073]
Next, the processing in the step of carrying out the soil slurry in the process of the present invention will be described.
[0074]
When the contaminated soil contains a large amount of clay or silt, solid-liquid separation in the slurry becomes difficult. In such a case, it is desirable to apply the soil slurry directly to the
[0075]
On the other hand, if the contaminated soil is mainly rek, sedimentation is excellent, so if solid-liquid separation is performed, sedimentation can be easily separated into soil and supernatant, and the sedimented soil can be re-used without being dewatered. May be available. When the water content of the settled soil is high, the settled soil may be further subjected to a
[0076]
The
[0077]
Lastly, a method of treating the supernatant 13 generated from the soil
[0078]
The soil slurry treated with the microorganism is applied to the
[0079]
The final treated water generated by the above operation is reused or discharged as makeup water in the soil
[0080]
【Example】
Hereinafter, examples of the present invention will be described. Note that the present invention is not limited to the present embodiment.
(Example)
The soil contaminated with polycyclic aromatic hydrocarbons (PAHs) such as naphthalene and phenanthrene, which are the main components of oil, benzene, and coal tar, and cyanide (highly contaminated soil), and the former Soil contaminated at a lower concentration (low-contamination soil system) was used. Table 2 shows the oil concentration of the contaminated soil used in the examples. Table 3 shows the PAHs concentration of the highly contaminated soil used in the examples.
[0081]
As shown in Table 2, the high-contamination soil contained about 12,000 mg / kg-dry mass of oil (measured by normal hexane to Soxhlet extraction weight method), and the low-contamination soil contained about 1600 mg / kg-dry mass of oil.
[0082]
Further, as shown in Table 3, Total-PAHs (T-PAHs), which is the sum of 16 types of PAHs such as naphthalene and phenanthrene, was also 138 mg / kg-dry mass (solvent extraction-GCMS (gas chromatograph) in the highly contaminated area. Mass spectrometry) method. In addition, benzene and cyan were also detected in the dissolution test at about 1-2 mg / L and about 0.1-0.2 mg / L, respectively, which exceeded the soil environmental standards.
[0083]
The operation procedure will be described with reference to FIG.
[0084]
First, in the
[0085]
To the soil slurry, as the iron-based coagulant 4, 0.05 mM ferrous chloride was added as iron, and cyanic ions in the soil were changed to ferricyan to remove the microbial inhibitory effect of cyanide.
[0086]
Next, the soil slurry was transferred to the soil
[0087]
Table 2 shows the oil removal rate of the soil slurry in the
[0088]
[Table 2]
[0089]
Table 3 shows the PAHs concentration after a residence time of the soil slurry of 40 days. T-PAHs were removed from 138 mg / kg-dry mass to 15 mg / kg-dry mass. Bicyclic and tricyclic compounds were almost completely removed from the PAHs, but the tetracyclic compounds fluoratin and pyrene tended to remain.
[0090]
[Table 3]
[0091]
Furthermore, the concentration of benzene eluted from the soil was 1.3 mg / L at first, but was already lower than the soil standard of 0.01 mg / L by the
[0092]
Since the contaminated soil has a large amount of clay and silt components and is difficult to settle and separate, the soil slurry discharged from the soil
[0093]
Since the sedimentation operation in the soil
[0094]
The desorbed liquid generated from the
[0095]
As described above, by using the batch-type slurry method, it becomes possible to significantly reduce the number of facilities and obtain the same processing performance as compared with the conventional method.
[0096]
【The invention's effect】
According to the present invention, even in a small-scale contaminated area, oil, aromatic hydrocarbons, soil containing contaminants such as cyanide can be purified using microorganisms, and it is easy, simple, and efficient. It is possible to remove contaminants at a high removal rate at a low cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conventional process flow for removing oil, aromatic compounds and cyanide in soil.
FIG. 2 is a process flow of the present invention for removing oil, aromatic compounds and cyanide in soil.
[Explanation of symbols]
1: Contaminated soil
2: Seawater and freshwater mixed water and / or final treated water
3 ... Slurry adjustment tank
4: Iron-based flocculant
5 ... pH sensor
6. Acid and / or alkali addition device
7 ORP sensor
8. Blower
9 ... Soil slurry reactor
10 ... Slurry storage tank
11 ... solid-liquid separation tank
12 ... dehydrator
13 ... Supernatant
14 Desorption liquid
15 ... treated soil
16 ... Activated sludge treatment tank
17… ORP sensor
18 ... Blower
19 ... Activated sludge
20 ... Ozone oxidation tank
21: Final treated water
22 ... Excess sludge
Claims (10)
汚染土壌に対して、海水及びコークス工場から発生する安水の活性汚泥処理水から選ばれる1種以上の溶液、または該溶液に淡水を混合した溶液を添加して土壌スラリーとする工程、
前記土壌スラリーのpHを6.0以上9.0未満に制御した下で、pH制御値に応じて土壌スラリーの酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)が、0mV以上+200mV未満に維持されるように、該土壌スラリーに酸素供給と攪拌を与えることにより、該土壌スラリー中の汚染物質を水中に脱離すると共に、前記汚染物質を微生物分解する工程、
を順次、同一の土壌スラリー反応槽で行うことを特徴とする汚染土壌の浄化方法。A method of turning contaminated soil into a soil slurry to remove contaminants in the soil, comprising:
For the contaminated soil, a step of adding one or more solutions selected from activated sludge treated water of seawater and a low-temperature activated sludge generated from a coke plant, or a solution obtained by mixing fresh water with the solution to form a soil slurry,
While controlling the pH of the soil slurry to 6.0 or more and less than 9.0, the oxidation-reduction potential (based on a silver / silver chloride composite electrode) of the soil slurry is maintained at 0 mV or more and less than +200 mV according to the pH control value. As described above, by supplying oxygen to the soil slurry and stirring the soil slurry, the contaminants in the soil slurry are desorbed into water, and the contaminants are microbially decomposed.
Are sequentially performed in the same soil slurry reaction tank.
汚染土壌に対して、海水及びコークス工場から発生する安水の活性汚泥処理水から選ばれる1種以上の溶液、または該溶液に淡水を混合した溶液を添加して土壌スラリーとする工程をスラリー調整槽で行った後、前記土壌スラリーのpHを6.0以上9.0未満に制御した下で、pH制御値に応じて土壌スラリーの酸化還元電位(銀/塩化銀複合電極基準)が、0mV以上+200mV未満に維持されるように、該土壌スラリーの酸素供給と攪拌を与えることにより、該土壌スラリー中の汚染物質を水中に脱離すると共に、前記汚染物質を微生物分解する工程を土壌スラリー反応槽で行うことを特徴とする汚染土壌の浄化方法。A method of turning contaminated soil into a soil slurry to remove contaminants in the soil, comprising:
Slurry adjustment is performed by adding one or more solutions selected from activated sludge treated water from seawater and a coke plant to a contaminated soil, or a solution obtained by mixing fresh water with the solution to form a soil slurry. After performing the reaction in the tank, the oxidation-reduction potential (based on the silver / silver chloride composite electrode) of the soil slurry was adjusted to 0 mV according to the pH control value while controlling the pH of the soil slurry to 6.0 or more and less than 9.0. By providing oxygen supply and stirring of the soil slurry so as to be maintained at +200 mV or less, the process of desorbing contaminants in the soil slurry into water and decomposing the contaminants by microorganisms is performed by a soil slurry reaction. A method for purifying contaminated soil, which is performed in a tank.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002232751A JP2004066193A (en) | 2002-08-09 | 2002-08-09 | Contaminated soil cleaning method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002232751A JP2004066193A (en) | 2002-08-09 | 2002-08-09 | Contaminated soil cleaning method |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004066193A true JP2004066193A (en) | 2004-03-04 |
Family
ID=32018055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002232751A Pending JP2004066193A (en) | 2002-08-09 | 2002-08-09 | Contaminated soil cleaning method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004066193A (en) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004097962A (en) * | 2002-09-10 | 2004-04-02 | Nippon Steel Corp | Decontamination method of contaminated soil |
KR100624444B1 (en) | 2005-04-01 | 2006-09-20 | 금광개발 주식회사 | The process for recovering petroleum-contaminated construction materials |
JP2008504111A (en) * | 2004-06-28 | 2008-02-14 | レクティセル | Purification method of contaminated water |
KR101351941B1 (en) | 2006-12-19 | 2014-01-22 | 재단법인 포항산업과학연구원 | DETOXIFICATION METHOD OF PAHs-POLLUTED SOIL |
CN103739023A (en) * | 2013-12-26 | 2014-04-23 | 中国科学院南京土壤研究所 | Pollution prevention and control method for industrial site |
CN104923543A (en) * | 2015-06-10 | 2015-09-23 | 长春黄金研究院 | Cyanogen-containing tailing slag treatment method |
CN105855285A (en) * | 2016-03-31 | 2016-08-17 | 华北电力大学 | Device and method for restoring soil polluted by trichloroethylene (TCE) by combining rotating migration with permeable reactive barriers (PRBs) |
JP2017056373A (en) * | 2015-09-14 | 2017-03-23 | 株式会社不動テトラ | Purification method by microorganism |
-
2002
- 2002-08-09 JP JP2002232751A patent/JP2004066193A/en active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004097962A (en) * | 2002-09-10 | 2004-04-02 | Nippon Steel Corp | Decontamination method of contaminated soil |
JP2008504111A (en) * | 2004-06-28 | 2008-02-14 | レクティセル | Purification method of contaminated water |
KR100624444B1 (en) | 2005-04-01 | 2006-09-20 | 금광개발 주식회사 | The process for recovering petroleum-contaminated construction materials |
KR101351941B1 (en) | 2006-12-19 | 2014-01-22 | 재단법인 포항산업과학연구원 | DETOXIFICATION METHOD OF PAHs-POLLUTED SOIL |
CN103739023A (en) * | 2013-12-26 | 2014-04-23 | 中国科学院南京土壤研究所 | Pollution prevention and control method for industrial site |
CN103739023B (en) * | 2013-12-26 | 2015-04-29 | 中国科学院南京土壤研究所 | Pollution prevention and control method for industrial site |
CN104923543A (en) * | 2015-06-10 | 2015-09-23 | 长春黄金研究院 | Cyanogen-containing tailing slag treatment method |
JP2017056373A (en) * | 2015-09-14 | 2017-03-23 | 株式会社不動テトラ | Purification method by microorganism |
CN105855285A (en) * | 2016-03-31 | 2016-08-17 | 华北电力大学 | Device and method for restoring soil polluted by trichloroethylene (TCE) by combining rotating migration with permeable reactive barriers (PRBs) |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Akansha et al. | Treatment of dairy industry wastewater by combined aerated electrocoagulation and phytoremediation process | |
Di Iaconi et al. | Combined biological and chemical degradation for treating a mature municipal landfill leachate | |
US5053142A (en) | Method for treating polluted material | |
Gotvajn et al. | Fenton's oxidative treatment of municipal landfill leachate as an alternative to biological process | |
JP3820180B2 (en) | Purification method for contaminated soil | |
US6855256B2 (en) | Hybrid chemical and biological process for decontaminating sludge from municipal sewage | |
Aziz et al. | Powdered activated carbon augmented double react-settle sequencing batch reactor process for treatment of landfill leachate | |
Fan et al. | Using FeGAC/H2O2 process for landfill leachate treatment | |
Haslina et al. | Landfill leachate treatment methods and its potential for ammonia removal and recovery-A review | |
JP2004066195A (en) | Contaminated soil cleaning method | |
CN103601313B (en) | Processing method of landfill leachate | |
Muhammad et al. | Coupled physicochemical and bacterial reduction mechanisms for passive remediation of sulfate-and metal-rich acid mine drainage | |
Song et al. | Novel engineering controls to increase leachate contaminant degradation by refuse: from lab test to in situ engineering application | |
KR100597886B1 (en) | Ds-mprbs | |
JP4065226B2 (en) | Method for purifying contaminated soil and contaminated groundwater | |
Singh | Advances in industrial waste management | |
JP2004066193A (en) | Contaminated soil cleaning method | |
CN104402174A (en) | Deep treatment method of coal chemical industry wastewater | |
JP2005288268A (en) | Method of purifying contaminated soil and ground water and method of monitoring denitrifying bacterium | |
JP3820203B2 (en) | Purification method for contaminated soil | |
Bougdour et al. | Treatment for landfill leachate through sequential multi-sand-layering filters coupled with sulfate radical-based advanced oxidation processes | |
JP4031737B2 (en) | Purification method for contaminated soil | |
JP2003126838A (en) | Method for purifying contaminated soil | |
KR100254523B1 (en) | Natural purification method and apparatus thereof | |
JP3495318B2 (en) | Advanced treatment method for landfill leachate |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040901 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060214 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060613 |