JP2004041070A - Method for producing optically active 3-hydroxybutanoic acid compound - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3−ヒドロキシブタン酸系化合物の製造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
3−位にヒドロキシ基を持つブタン酸誘導体は医薬中間体として有用である。例えば、特許第3241723号に記載されるように、抗高脂血症剤等の鍵中間体として重要性である。上記の誘導体を効率的に合成するには、光学純度の高い3−ヒドロキシブタン酸系化合物が極めて有用である。
このような光学純度の高い光学活性3−ヒドロキシブタン酸系化合物を製造する簡便な方法は知られていなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
このような状況下、本発明者等は、光学活性3−ヒドロキシブタン酸系化合物の製造方法について鋭意検討した結果、3−オキソブタン酸エステルを原料とし、かつ、不斉還元反応及び不斉加水分解反応の両者反応を前記順序で組み合わせることにより、目的とする光学純度の高い光学活性3−ヒドロキシブタン酸系化合物を簡便に製造できることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、
1.光学活性3−ヒドロキシブタン酸系化合物の製造方法であって、
(I)一般式(1)
【化5】
(式中、Xはシアノメチル基、置換されていてもよいベンジルオキシメチル基、置換されていてもよいアルコキシメチル基、置換されていてもよいアシルオキシメチル基又はヒドロキシメチル基、あるいは、ハロゲノメチル基を表し、Rは置換されていてもよい炭素数1から4の低級アルキル基を表す。)
で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)
【化6】
(式中、XおよびRは前記と同じ意味を表し、*は不斉炭素を表す。)
で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する第一工程、
(II)前記第一工程後、前記光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体を不斉水解する第二工程、及び
(III)前記第ニ工程後、反応液から不斉水解しない光学異性体、あるいは、反応液から不斉水解する光学異性体から生じた光学活性3−ヒドロキシブタン酸又はその誘導体を回収する第三工程
を有することを特徴とする製造方法;
2.第一工程における不斉還元のための反応が、触媒として一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する還元酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物を、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルに作用させ、これを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性−3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する反応であることを特徴とする前項1記載の製造方法;
3.一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する還元酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物が、前記能力を人為的に付与されてなる形質転換体又はその死菌化細胞であることを特徴とする前項2記載の製造方法;
4.形質転換体が、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する還元酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNAを含有するプラスミドが導入されてなる形質転換体であることを特徴とする前項3記載の製造方法;
5.形質転換体が大腸菌であることを特徴とする前項3又は4記載の製造方法;
6.一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力が、下記のアミノ酸配列群の中から選ばれるアミノ酸配列を有する酵素が持つ能力であることを特徴とする前項2記載の製造方法
<アミノ酸配列群>
(a)配列番号1又は3で示されるアミノ酸配列
(b)配列番号1又は3で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(1)で示される−3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性−3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(c)配列番号2又は4で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(d)配列番号2又は4で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(e)コリネバクテリウム属又はペニシリウム属に属する微生物由来の、一般式(1)で示される4−置換−3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性4−置換−3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
7.一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力が、下記のアミノ酸配列群の中から選ばれるアミノ酸配列を有する酵素が持つ能力であることを特徴とする前項2記載の製造方法
<アミノ酸配列群>
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列
(b)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(c)配列番号2で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(d)配列番号2で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(e)コリネバクテリウム属に属する微生物由来の、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
8.一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力が、下記のアミノ酸配列群の中から選ばれるアミノ酸配列を有する酵素が持つ能力であることを特徴とする前項2記載の製造方法
<アミノ酸配列群>
(a)配列番号3で示されるアミノ酸配列
(b)配列番号3で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(c)配列番号4で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(d)配列番号4で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(e)ペニシリウム属に属する微生物由来の、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
9.一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力が、配列番号1で示されるアミノ酸配列を有する酵素が持つ能力であることを特徴とする前項2記載の製造方法;
10.一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力が、配列番号3で示されるアミノ酸配列を有する酵素が持つ能力であることを特徴とする前項2記載の製造方法;
11.一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力が、配列番号2で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列を有する酵素が持つ能力であることを特徴とする前項2記載の製造方法;
12.一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力が、配列番号4で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列を有する酵素が持つ能力であることを特徴とする前項2記載の製造方法;
13.一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物の由来が、コリネバクテリウム属又はペニシリウム属に属する微生物であることを特徴とする前項2記載の製造方法;
14.第一工程における不斉還元のための反応が、触媒として金属触媒を、水素雰囲気下において一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルに作用させ、これを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する反応であることを特徴とする前項1記載の製造方法;
15.金属触媒が、ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体であることを特徴とする前項14記載の製造方法;
16.ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体における光学活性ホスフィンが、(R)−BINAP又は(S)−BINAPであることを特徴とする前項15記載の製造方法;
17.第二工程における不斉水解のための反応が、触媒として一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物を、前記光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル又は前記誘導体に作用させ、これを不斉水解する反応であることを特徴とする前項1記載の製造方法;
18.(1)第一工程における不斉還元のための反応が、触媒として一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する還元酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物を、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルに作用させ、これを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する反応であって、かつ、(2)第二工程における不斉水解のための反応が、触媒として一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物を、前記光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル又は前記誘導体に作用させ、これを不斉水解する反応であることを特徴とする前項1記載の製造方法;
19.エステル加水分解酵素が、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体の(S)体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素であることを特徴とする前項17記載の製造方法;
20.エステル加水分解酵素が、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体の(R)体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素であることを特徴とする前項17記載の製造方法;
21.一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物が、前記能力を人為的に付与されてなる形質転換体又はその死菌化細胞であることを特徴とする前項17記載の製造方法;
22.形質転換体が、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNAを含有するプラスミドが導入されてなる形質転換体であることを特徴とする前項21記載の製造方法;
23.形質転換体が大腸菌であることを特徴とする前項21又は22記載の製造方法;
24.一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力が、下記のアミノ酸配列群の中から選ばれるアミノ酸配列を有する酵素が持つ能力であることを特徴とする前項21記載の製造方法
<アミノ酸配列群>
(a)配列番号5、7,9で示されるアミノ酸配列
(b)配列番号5、7,9で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(c)配列番号6、8,10で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(d)配列番号6、8,10で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(e)クロモバクテリウム属、アルスロバクタ−属又はアスペルギルス属に属する微生物由来の、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有する酵素のアミノ酸配列
25.一般式(1)
【化7】
(式中、Xはシアノメチル基、置換されていてもよいベンジルオキシメチル基、置換されていてもよいアルコキシメチル基、置換されていてもよいアシルオキシメチル基又はヒドロキシメチル基、あるいは、ハロゲノメチル基を表し、Rは置換されていてもよい炭素数1から4の低級アルキル基を表す。)
で示される3−オキソブタン酸エステルから光学活性3−ヒドロキシブタン酸系化合物を製造するための触媒としての、前記一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する還元触媒と一般式(2)
【化8】
(式中、XおよびRは前記と同じ意味を表し、*は不斉炭素を表す。)
で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解触媒との両触媒の使用;
等を提供するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明製造方法では、不斉還元反応(即ち、第一工程)及び不斉加水分解反応(即ち、第二工程)の両者反応を前記順序で組み合わせて用いることが重要である。
【0005】
まず、本発明製造方法の第一工程について説明する。
当該工程において用いられる原料である、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルは、例えば、Synthesis,(1995)1014等に記載されるように、4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸エステルは4−クロロ−3−オキソブタン酸エステルに水素化ナトリウム存在下、ベンジルアルコールを反応させることにより得ることができる。また例えば、4−アセチルオキシ−3−オキソブタン酸エステルは4−ブロモ−3−オキソブタン酸メチルに酢酸カリウムを反応させることにより得ることができる。これらの方法に限定されるわけではなく、他の方法により得られたものでも使用することができる。
【0006】
一般式(1)におけるRで示される置換されてもよい炭素数1〜4の低級アルキル基としては、具体的には、メチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、等が例示される。
一般式(1)におけるXで示される置換基のうち、置換されていてもよいベンジルオキシメチル基としては、例えば、4−メチルベンジルオキシメチル、3−クロルベンジルオキシメチル、4−シアノベンジルオキシメチル、3−ニトロベンジルオキシメチル等が例示され、置換されていてもよいアルコキシメチル基としては、例えば、クロロメチルオキシメチル、メチルオキシエチルオキシメチル等が例示され、置換されていてもよいアシルオキシメチル基としては、クロロアセチルオキシメチル、トリフルオロアセチルオキシメチル基等が例示され、またハロゲノメチル基としては、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロルメチル、ジクロルメチル、トリクロルメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル等が例示される。
【0007】
一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルとして、具体的には、4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸メチル、4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸エチル、4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸n−プロピル、4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸イソプロピル4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸n−ブチル、4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸イソブチル、4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸sec−ブチル、4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸t−ブチル、4−アセチルオキシ−3−オキソブタン酸メチル、4−アセチルオキシ−3−オキソブタン酸エチル、4−アセチルオキシ−3−オキソブタン酸n−プロピル、4−アセチルオキシ−3−オキソブタン酸イソプロピル、4−アセチルオキシ−3−オキソブタン酸n−ブチル、4−アセチルオキシ−3−オキソブタン酸イソブチル、4−アセチルオキシ−3−オキソブタン酸sec−ブチル、4−アセチルオキシ−3−オキソブタン酸t−ブチル、4−シアノ−3−オキソブタン酸メチル、4−シアノ−3−オキソブタン酸エチル、4−シアノ−3−オキソブタン酸プロピル、4−シアノ−3−オキソブタン酸イソプロピル、4−シアノ−3−オキソブタン酸n−ブチル、4−シアノ−3−オキソブタン酸sec−ブチル、4−シアノ−3−オキソブタン酸イソブチル、4−シアノ−3−オキソブタン酸t−ブチル、4−ブロモ−3−オキソブタン酸メチル、4−ブロモ−3−オキソブタン酸エチル、4−ブロモ−3−オキソブタン酸プロピル、4−ブロモ−3−オキソブタン酸イソプロピル、4−ブロモ−3−オキソブタン酸n−ブチル、4−ブロモ−3−オキソブタン酸sec−ブチル、4−ブロモ−3−オキソブタン酸イソブチル、4−ブロモ−3−オキソブタン酸t−ブチル、4−クロロ−3−オキソブタン酸メチル、4−クロロ−3−オキソブタン酸エチル、4−クロロ−3−オキソブタン酸プロピル、4−クロロ−3−オキソブタン酸イソプロピル、4−クロロ−3−オキソブタン酸n−ブチル、4−クロロ−3−オキソブタン酸sec−ブチル、4−クロロ−3−オキソブタン酸イソブチル、4−クロロ−3−オキソブタン酸t−ブチル、4,4,4−トリフルオロ−3−オキソブタン酸メチル、4,4,4−トリフルオロ−3−オキソブタン酸エチル、4,4,4−トリフルオロ−3−オキソブタン酸プロピル、4,4,4−トリフルオロ−3−オキソブタン酸一プロピル、4,4,4−トリフルオロ−3−オキソブタン酸n−ブチル、4,4,4−トリフルオロ−3−オキソブタン酸sec−ブチル、4,4,4−トリフルオロ−3−オキソブタン酸イソブチル、4,4,4−トリフルオロ−3−オキソブタン酸t−ブチル等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
【0008】
当該工程において用いられる触媒としては、例えば、(1)一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する還元酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物(第一の本発明製造方法に対応している。)、(2)金属触媒(第二の本発明製造方法に対応している。)等をあげることができる。
第一の本発明製造方法における触媒としての酵素は、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する酵素である(以下、本還元酵素と記すこともある。)。このような酵素は、市販品酵素であってもよく、また本還元酵素を産生する微生物等から通常の生化学的な手法や遺伝子工学的な手法等を利用して調製することもできる。例えば、本還元酵素を産生する微生物が形質転換体である場合には、当該形質転換体としては、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する還元酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNAを含有するプラスミドが少なくとも導入されてなる形質転換体(以下、本形質転換体と記すこともある。)等をあげることができる。また、本還元酵素を産生する微生物が非形質転換体(即ち、前記能力が人為的に付与されていないにも係わらず、予め当該能力を有する微生物)である場合には、当該非形質転換体としては、後述の実施例のように、市販の微生物又は土壌などから前記能力を指標にしてスクリーニングすることにより単離された微生物等があげられる。このような微生物の例としては、コリネバクテリウム属やペニシリウム属に属する微生物等をあげることができる。
【0009】
「一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力」の具体的な例としては、例えば、下記のアミノ酸配列群の中から選ばれるアミノ酸配列を有する酵素が持つ能力をあげることができる。
<アミノ酸配列群>
(a1)配列番号1で示されるアミノ酸配列
(a2)配列番号3で示されるアミノ酸配列
(b1)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(b2)配列番号3で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(c1)配列番号2で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(c2)配列番号4で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(d1)配列番号2で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(d2)配列番号4で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(e1)コリネバクテリウム属に属する微生物由来の、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(e2)ペニシリウム属に属する微生物由来の、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
【0010】
本形質転換体を作製する際に用いられる、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素(即ち、本還元酵素)のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子(以下、本還元酵素遺伝子と記すこともある。)は、(1)天然に存在する遺伝子の中からクローニングされたものであってもよいし、(2)天然に存在する遺伝子であっても、このクローニングされた遺伝子の塩基配列において、その一部の塩基の欠失、置換又は付加が人為的に導入されてなる遺伝子(即ち、天然に存在する遺伝子を変異処理(部分変異導入法、突然変異処理等)を行ったもの)であってもよいし、(3)人為的に合成されたものであってもよい。
【0011】
ここで、前記(b)、(b1)又は(b2)にある「アミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列」や前記(d)、(d1)又は(d2)にある「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAに対し相補性を有するDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列」には、例えば、配列番号1又は3で示されるアミノ酸配列を有する酵素が細胞内で受けるプロセシング、該酵素が由来する生物の種差、個体差、組織間の差異等により天然に生じる変異や、人為的なアミノ酸の変異等が含まれる。
前記(b)、(b1)又は(b2)にある「(アミノ酸が)欠失、置換若しくは付加(された)」(以下、総じてアミノ酸の改変と記すこともある。)を人為的に行う場合の手法としては、例えば、配列番号1又は3で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNAに対して慣用の部位特異的変異導入を施し、その後このDNAを常法により発現させる手法が挙げられる。ここで部位特異的変異導入法としては、例えば、アンバー変異を利用する方法(ギャップド・デュプレックス法、Nucleic Acids Res.,12,9441−9456(1984))、変異導入用プライマーを用いたPCRによる方法等が挙げられる。
前記で改変されるアミノ酸の数については、少なくとも1残基、具体的には1若しくは数個、又はそれ以上である。かかる改変の数は、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を見出すことのできる範囲であればよい。
また前記欠失、置換若しくは付加のうち、特にアミノ酸の置換に係る改変が好ましい。当該置換は、疎水性、電荷、pK、立体構造上における特徴等の類似した性質を有するアミノ酸への置換がより好ましい。このような置換としては、例えば、▲1▼グリシン、アラニン;▲2▼バリン、イソロイシン、ロイシン;▲3▼アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン;▲4▼セリン、スレオニン;▲5▼リジン、アルギニン;▲6▼フェニルアラニン、チロシンのグループ内での置換が挙げられる。
【0012】
本発明において「(アミノ酸が)欠失、置換若しくは付加(された)」には、例えば、2つの蛋白質間のアミノ酸配列に関する高い配列同一性(具体的には、80%以上の配列同一性、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上の配列同一性)が存在している必要がある。また「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」には2つのDNA間の塩基配列に関する配列同一性(具体的には、80%以上の配列同一性、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上の配列同一性)が存在している必要がある。
ここで「配列同一性」とは、2つのDNA又は2つの蛋白質間の配列の同一性及び相同性をいう。前記「配列同一性」は、比較対象の配列の領域にわたって、最適な状態にアラインメントされた2つの配列を比較することにより決定される。ここで、比較対象のDNA又は蛋白質は、2つの配列の最適なアラインメントにおいて、付加又は欠失(例えばギャップ等)を有していてもよい。このような配列同一性に関しては、例えば、Vector NTIを用いて、ClustalWアルゴリズム(Nucleic Acid Res.,22(22):4673−4680(1994)を利用してアラインメントを作成することにより算出することができる。尚、配列同一性は、配列解析ソフト、具体的にはVector NTI、GENETYX−MACや公共のデータベースで提供される解析ツールを用いて測定される。前記公共データベースは、例えば、ホームページアドレスhttp://www.ddbj.nig.ac.jpにおいて、一般的に利用可能である。
前記(d)、(d1)又は(d2)にある「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」に関して、ここで使用されるハイブリダイゼーションは、例えば、Sambrook J., Frisch E. F., Maniatis T.著、モレキュラークローニング第2版(Molecular Cloning 2nd edition)、コールド スプリング ハーバー ラボラトリー発行(Cold Spring Harbor Laboratory press)に記載される方法や、「クローニングとシークエンス」(渡辺格監修、杉浦昌弘編集、1989年、農村文化社発行)に記載されているサザンハイブリダイゼーション法等の通常の方法に準じて行うことができる。また「ストリンジェントな条件下」とは、例えば、6×SSC(900mM NaCl、90mM クエン酸三ナトリウムを含む溶液。尚ここでは、NaCl175.3g、クエン酸三ナトリウム88.2gを含む溶液を水800mlで溶解し、10N NaClでpHを調製した後、全量を1000 mlとした溶液を20×SSCとする。)中で65℃にてハイブリッドを形成させた後、2×SSCで50℃にて洗浄するような条件(Molecular Biology, John Wiley & Sons, N. Y. (1989), 6.3.1−6.3.6)等を挙げることができる。洗浄ステップにおける塩濃度は、例えば、2×SSCで50℃の条件(低ストリンジェンシーな条件)から0.1×SSCで65℃までの条件(高ストリンジェンシーな条件)から選択することができる。洗浄ステップにおける温度は、例えば、室温(低ストリンジェンシーな条件)から65℃(高ストリンジェンシーな条件)から選択することができる。また、塩濃度と温度の両方を変えることもできる。
【0013】
本還元酵素遺伝子は、例えば、下記のような調製方法に準じて調製すればよい。
コリネバクテリウム・シュードジフテリティカム(Corynebacterium pseudodiphteriticum)等のコリネバクテリウム属に属する微生物等から通常の遺伝子工学的手法に準じて染色体DNAを調製し、調製された染色体DNAを鋳型として、かつ適切なプライマーを用いてPCRを行うことにより、配列番号1で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNA、配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNA、配列番号2で示される塩基配列を有するDNA等を増幅して本還元酵素遺伝子を調製する。
ここでコリネバクテリウム・シュードジフテリティカム由来の染色体DNAを鋳型として、かつ配列番号17に示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドと配列番号18に示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドとをプライマーに用いてPCRを行う場合には、配列番号2で示される塩基配列からなるDNAを増幅して本還元酵素遺伝子を調製することになる。
当該PCRの条件としては、例えば、4種類のdNTPを各々20μM、2種類のオリゴヌクレオチドプライマーを各々15pmol、Taqpolymeraseを1.3U及び鋳型となるcDNAライブラリーを混合した反応液を97℃(2分間)に加熱した後、97℃(0.25分間)−50℃(0.5分間)−72℃(1.5分間)のサイクルを10回、次いで97℃(0.25分間)−55℃−(0.5分間)−72℃(2.5分間)のサイクルを20回行い、さらに72℃で7分間保持する条件が挙げられる。
尚、当該PCRに用いるプライマーの5’末端側には、制限酵素認識配列等を付加していてもよい。
上記のようにして増幅されたDNAを、Sambrook J., Frisch E. F., Maniatis T.著「Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd edition」(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press、「Current Protocols in Molecular Biology」(1987), John Wiley & Sons, Inc. ISBNO−471−50338−X等に記載されている方法に準じてベクターにクローニングして組換ベクターを得ることができる。用いられるベクターとしては、具体的には、例えば、pUC119(宝酒造社製)、pTV118N(宝酒造社製)、pBluescriptII (東洋紡社製)、pCR2.1−TOPO(Invitrogen社製)、pTrc99A(Pharmacia社製)、pKK223−3(Pharmacia社製)等が挙げられる。このようにしてベクターに組み込んだ形態で本還元酵素遺伝子を調製すれば、後の遺伝子工学的手法における使用において便利である。
【0014】
また、ペニシリウム・シトリナム(Penicillium citrinum)等のペニシリウム属に属する微生物等から通常の遺伝子工学的手法(例えば、「新 細胞工学実験プロトコール」(東京大学医科学研究所制癌研究部編、秀潤社、1993年)に記載された方法)に準じてcDNAライブラリーを調製し、調製されたcDNAライブラリーを鋳型として、かつ適切なプライマーを用いてPCRを行うことにより、配列番号3で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNA、配列番号3で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNA、配列番号4で示される塩基配列を有するDNA等を増幅して本還元酵素遺伝子を調製する。
ここでペニシリウム・シトリナム由来のcDNAライブラリーを鋳型として、かつ配列番号11に示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドと配列番号12に示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドとをプライマーに用いてPCRを行う場合には、配列番号4で示される塩基配列からなるDNAを増幅して本還元酵素遺伝子を調製することになる。
当該PCRの条件としては、例えば、4種類のdNTPを各々20μM、2種類のオリゴヌクレオチドプライマーを各々15pmol、Taqpolymeraseを1.3U及び鋳型となるcDNAライブラリーを混合した反応液を97℃(2分間)に加熱した後、97℃(0.25分間)−50℃(0.5分間)−72℃(1.5分間)のサイクルを10回、次いで97℃(0.25分間)−55℃−(0.5分間)−72℃(2.5分間)のサイクルを20回行い、さらに72℃で7分間保持する条件が挙げられる。
尚、当該PCRに用いるプライマーの5’末端側には、制限酵素認識配列等を付加していてもよい。
上記のようにして増幅されたDNAを、Sambrook J., Frisch E. F., Maniatis T.著「Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd edition」(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press、「Current Protocols in Molecular Biology」(1987), John Wiley & Sons, Inc. ISBNO−471−50338−X等に記載されている方法に準じてベクターにクローニングして組換ベクターを得ることができる。用いられるベクターとしては、具体的には、例えば、pUC119(宝酒造社製)、pTV118N(宝酒造社製)、pBluescriptII (東洋紡社製)、pCR2.1−TOPO(Invitrogen社製)、pTrc99A(Pharmacia社製)、pKK223−3(Pharmacia社製)等が挙げられる。このようにしてベクターに組み込んだ形態で本還元酵素遺伝子を調製すれば、後の遺伝子工学的手法における使用において便利である。
【0015】
本形質転換体を調製する方法としては、例えば、本還元酵素遺伝子及び宿主細胞で機能可能なプロモーターが機能可能な形で接続されてなるDNAのような、本還元酵素遺伝子が宿主細胞中で発現できるような組換プラスミド(例えば、プロモーター、ターミネーター等の発現制御に関わる領域を本還元酵素遺伝子に連結して組換プラスミドを構築したり、ラクトースオペロンのような複数のシストロンを含むオペロンとして発現させるような組換プラスミド)を作製し、これを宿主細胞に導入することにより作製する方法等があげられる。さらに、本還元酵素遺伝子を宿主細胞の染色体中に導入する方法も利用することができる。
上記の組換プラスミドとしては、例えば、宿主細胞中で複製可能な遺伝情報を含み、自立的に増殖できるものであって、宿主細胞からの単離・精製が容易であり、宿主細胞中で機能可能なプロモーターを有し、検出可能なマーカーを持つ発現ベクターに、本還元酵素をコードする遺伝子が機能可能な形で導入されたものを好ましく挙げることができる。尚、発現ベクターとしては、各種のものが市販されている。
ここで、「機能可能な形で」とは、上記の組換プラスミドを宿主細胞に導入することにより宿主細胞を形質転換させた際に、本還元酵素遺伝子が、プロモーターの制御下に発現するようにプロモーターと結合された状態にあることを意味する。プロモーターとしては、大腸菌のラクトースオペロンのプロモーター、大腸菌のトリプトファンオペロンのプロモーター、又は、tacプロモーターもしくはtrcプロモーター等の大腸菌内で機能可能な合成プロモーター等をあげることができる。またコリネバクテリウム・シュードジフテリティカム、ペニシリウム・シトリナム、バシラス・メガテリウムにおいて本還元酵素遺伝子の発現を制御しているプロモーターを利用してもよい。
また発現ベクターとしては、選択マーカー遺伝子(例えば、カナマイシン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子等の抗生物質耐性付与遺伝子等)を含むベクターを用いると、当該ベクターが導入された形質転換体を当該選択マーカー遺伝子の表現型等を指標にして容易に選択することができる。
さらなる高発現を導くことが必要な場合には、本還元酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子の上流にリボゾーム結合領域を連結してもよい。用いられるリボゾーム結合領域としては、Guarente L.ら(Cell 20, p543)や谷口ら(Genetics of Industrial Microorganisms, p202, 講談社)による報告に記載されたものを挙げることができる。
宿主細胞としては、原核生物(例えば、Escherichia属、Bacillus属、Corynebacterium属、Staphylococcus属、Streptomyces属)もしくは真核生物(例えば、Saccharomyces属、Kluyveromyces属、Aspergillus属)である微生物細胞、昆虫細胞又は哺乳動物細胞等を挙げることができる。例えば、本形質転換体の大量調製が容易になるという観点では、大腸菌等を好ましく挙げることができる。
本還元酵素が宿主細胞中で発現できるようなプラスミドを宿主細胞に導入する方法としては、用いられる宿主細胞に応じて通常使われる導入方法であればよく、例えば、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd edition」(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press、「Current Protocols in Molecular Biology」(1987), John Wiley & Sons, Inc. ISBNO−471−50338−X等に記載される塩化カルシウム法や、「Methods in Electroporation:Gene Pulser /E.coli Pulser System」 Bio−Rad Laboratories, (1993)等に記載されるエレクトロポレーション法等をあげることができる。
宿主細胞において本還元酵素遺伝子が宿主細胞中で発現できるようなプラスミドが導入された形質転換体を選抜するには、前記の如く、例えば、ベクターに含まれる選択マーカー遺伝子の表現型を指標にして選抜すればよい。
プラスミドが導入された宿主細胞(即ち、形質転換体)が本還元酵素遺伝子を保有していることは、例えば、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2ndedition」(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press等に記載される通常の方法に準じて、制限酵素部位の確認、塩基配列の解析、サザンハイブリダイゼーション、ウエスタンハイブリダイゼーション等を行うことにより、確認することができる。
【0016】
本形質転換体の培養は、微生物培養、昆虫細胞もしくは哺乳動物細胞の培養に使用される通常の方法によって行うことができる。例えば大腸菌の場合、適当な炭素源、窒素源およびビタミン等の微量栄養物を適宜含む培地中で培養を行う。培養方法としては、固体培養、試験管振盪式培養、往復式振盪培養、ジャーファーメンター(Jar Fermenter)培養、タンク培養等の液体培養のいずれの方法でもよく、好ましくは、通気撹拌培養法等の液体培養を挙げることができる。
培養温度は、本形質転換体が生育可能な範囲で適宜変更できるが、通常約10〜50℃、好ましくは約20〜40℃である。
培地のpHは約6〜8の範囲が好ましい。
培養時間は、培養条件によって異なるが通常約1日〜約5日が好ましい。
本形質転換体を培養するための培地としては、例えば、微生物等の宿主細胞の培養に通常使用される炭素源や窒素源、有機塩や無機塩等を適宜含む各種の培地を用いることができる。
炭素源としては、例えば、グルコース、デキストリン、シュークロース等の糖類、グリセロール等の糖アルコール、フマル酸、クエン酸、ピルビン酸等の有機酸、動物油、植物油及び糖蜜が挙げられる。これらの炭素源の培地への添加量は培養液に対して通常0.1〜30%(w/v)程度である。
窒素源としては、例えば、肉エキス、ペプトン、酵母エキス、麦芽エキス、大豆粉、コーン・スティープ・リカー(Corn Steep Liquor)、綿実粉、乾燥酵母、カザミノ酸等の天然有機窒素源、アミノ酸類、硝酸ナトリウム等の無機酸のアンモニウム塩、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸のアンモニウム塩、フマル酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム等の有機酸のアンモニウム塩及び尿素が挙げられる。これらのうち有機酸のアンモニウム塩、天然有機窒素源、アミノ酸類等は多くの場合には炭素源としても使用することができる。これらの窒素源の培地への添加量は培養液に対して通常0.1〜30%(w/v)程度である。
有機塩や無機塩としては、例えば、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、コバルト、亜鉛等の塩化物、硫酸塩、酢酸塩、炭酸塩及びリン酸塩を挙げることができる。具体的には、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、塩化コバルト、硫酸亜鉛、硫酸銅、酢酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸水素一カリウム及びリン酸水素二カリウムが挙げられる。これらの有機塩及び/又は無機塩の培地への添加量は培養液に対して通常0.0001〜5%(w/v)程度である。
さらに、tacプロモーター、trcプロモーター及びlacプロモーター等のアロラクトースで誘導されるタイプのプロモーターと、本還元酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子とが機能可能な形で接続されてなるDNAが導入されてなる形質転換体の場合には、本還元酵素の生産を誘導するための誘導剤として、例えば、isopropyl thio−β−D−galactoside(IPTG)を培地中に少量加えることもできる。
【0017】
本形質転換体の取得は、例えば、前記の培養により得られた培養物を遠心分離等により形質転換体を沈殿物として回収すればよい。必要に応じて、回収前に当該形質転換体を、例えば、100mMリン酸1カリウム−リン酸2カリウムバッファー(pH6.5)等の緩衝液等を用いて洗浄してもよい。
【0018】
第一の本発明製造方法において、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する酵素を産生する微生物の、本発明製造方法の反応に用いる形態には、例えば、(1)培養液をそのまま用いる形態、(2)培養液の遠心分離等により菌体を集め、当該菌体を緩衝液若しくは水で洗浄することにより得られた湿菌体を用いる形態、等の培養により得られた微生物の菌体をそのまま用いる形態が含まれる。この場合には、その使用量は、例えば、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルに対して通常0.01から200重量倍程度、好ましくは0.1〜50重量倍程度である。また、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する酵素あるいは当該酵素又は当該酵素を産生する微生物の処理物の、本発明製造方法の反応に用いる形態には、例えば、培養液の遠心分離等により菌体を集め、当該菌体を緩衝液若しくは水で洗浄した湿菌体を、(1)有機溶媒(アセトン、エタノール等)処理することにより得られたものを用いる形態や(2)凍結乾燥処理することにより得られたものを用いる形態や(3)アルカリ処理することにより得られたものを用いる形態や(4)菌体を物理的に又は酵素的に破砕することにより得られたものを用いる形態、さらには、これらのものを公知の方法により固定化処理することにより得られたものを用いる形態も含まれる。この場合には、その使用量は、例えば、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルに対して通常0.001から2重量倍程度、好ましくは0.02〜0.5重量倍程度である。
【0019】
第一の本発明製造方法において用いられる一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物のうち、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を人為的に付与されてなる形質転換体又はその死菌化細胞が好ましく使用される。
【0020】
本形質転換体から、その死菌化細胞を下記の方法により調製することもできる。
死菌化処理方法としては、例えば、物理的殺菌法(加熱、乾燥、冷凍、光線、超音波、濾過、通電)や、化学薬品を用いる殺菌法(アルカリ、酸、ハロゲン、酸化剤、硫黄、ホウ素、砒素、金属、アルコール、フェノール、アミン、サルファイド、エーテル、アルデヒド、カルボニル基、シアン及び抗生物質)をあげることができる。尚、これらの殺菌法のうちできるだけ本還元酵素の酵素活性を失活させず、かつ反応系への残留、汚染などの影響が少ない処理方法を各種の反応条件に応じて適宜選択することがよい。
【0021】
このようにして調製された形質転換体又はその死菌化細胞は、例えば、凍結乾燥細胞、有機溶媒処理細胞、乾燥細胞等の形態、あるいは、固定化された形態(固定化物)で利用してもよい。
【0022】
固定化物を得る方法としては、例えば、担体結合法(シリカゲルやセラミック等の無機担体、セルロース、イオン交換樹脂等に本形質転換体又はその死菌化細胞を吸着させる方法)及び包括法(ポリアクリルアミド、含硫多糖ゲル(例えばカラギーナンゲル)、アルギン酸ゲル、寒天ゲル等の高分子の網目構造の中に本形質転換体又はその死菌化細胞を閉じ込める方法)が挙げられる。
【0023】
続いて、第一の本発明製造方法の第一工程における不斉還元反応について説明する。
第一の本発明製造方法の第一工程において一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する反応は、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物を作用させることによって達成される。
当該反応は、通常、水の存在下で行われる。水は緩衝液の形態であってもよく、この場合に用いられる緩衝剤としては、例えば、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等のリン酸アルカリ金属塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の酢酸のアルカリ金属塩が挙げられる。
尚、緩衝液を溶媒として用いる場合、その量は一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステル1重量部に対して、通常、1〜300重量倍、好ましくは5〜100重量倍である。
当該反応に際しては、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを反応系内に連続又は逐次加えてもよい。
【0024】
反応温度としては、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する酵素(即ち、本還元酵素)又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物に含まれた本還元酵素の安定性、反応速度の点から0〜70℃程度をあげることができ、好ましくは約10〜40℃があげられる。
反応pHとしては、反応が進行する範囲内で適宜変化させることができるが、例えば、5〜8をあげることができる。
【0025】
反応は、水の他に有機溶媒の共存下に行うこともできる。この場合の有機溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、キ酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、デカン等の炭化水素類、t−ブタノール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール類、ジメチルスルホキサイドなどのスルホキサイド類、アセトン等のカルボニル基類、アセトニトリル等のニトリル類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に使用する有機溶媒の量は、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルに対して、通常、100重量倍以下であり、好ましくは70重量倍以下である。
【0026】
反応は、例えば、NADH、NADPHのような補酵素を加えて通常行うことがよい。
反応に用いられる補酵素の量は、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルに対して、通常、0.5重量倍以下、好ましくは0.1重量倍以下である。
【0027】
さらに本還元酵素が依存する補酵素を再生するための共役系反応を組み合わせて用いることにより、当該補酵素の使用量を大幅に削減することができる。当該補酵素を再生する能力を有する酵素としては、例えば、グルコース脱水素酵素、アルコール脱水素酵素、アルデヒド脱水素酵素、アミノ酸脱水素酵素又は有機脱水素酵素(リンゴ酸脱水素酵素等)等が挙げられる。具体的には、グルコース脱水素酵素を精製酵素として用いる場合には、その使用量は、基質に対して通常、0.1〜10重量%である。また、グルコースの使用量は、基質に対して通常、0.1〜10モル当量である。
また、上記のような補酵素を再生する能力を有する酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子と本還元酵素遺伝子とを同時に宿主細胞に導入してなる形質転換体を用いて不斉還元反応及び上記の共役系反応の両者を行うこともできる。
反応はさらに、必要に応じて、グルコース、シュークロース、フルクトース等の糖類、エタノール等のアルコール類、界面活性剤等を加えて行うこともできる。
【0028】
不斉還元反応の終点は、例えば、反応液中の原料化合物の存在量を液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等により追跡することにより決定することができる。反応時間の範囲としては、通常、5分間〜10日間、好ましくは30分間〜4日間、より好ましくは0.5時間から10時間の範囲をあげることができる。
【0029】
当該反応終了後は、触媒として酵素や微生物等を使用して化合物を製造する方法において通常用いられる化合物の回収方法により目的物を採取すればよい。例えば、まず反応液をヘキサン、ヘプタン、tert−ブチルメチルエーテル、酢酸エチル、トルエン等の有機溶媒で抽出する。必要に応じて反応液を濾過したり、又は遠心分離等の処理により不溶物を除去した後に前記抽出操作を行なえばよい。次に抽出された有機層を乾燥した後、濃縮物として目的物を回収することができる。目的物は、必要によりカラムクロマトグラフィー等によりさらに精製することができる。
また、上記の不斉還元反応が終了した後、生成した一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルを単離することなく、続く不斉加水分解反応に用いることもできる。
【0030】
第ニの本発明製造方法の第一工程における不斉還元反応で用いられる金属触媒としては、例えば、ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体、光学活性酒石酸−ラネーニッケル錯体等をあげることができる。さらに、ルテニウム−光学活性ホスフィン錯体における光学活性ホスフィンとしては、(R)−BINAP又は(S)−BINAP等があげられる。
【0031】
第ニの本発明製造方法の第一工程における不斉還元反応における水素雰囲気下としては、例えば、水素カス圧5〜100kg/cm2(0.5〜10MPa)のような水素ガス加圧下等をあげることができる。
【0032】
当該反応は、通常、有機溶媒の存在下で行われる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のプロトン性溶媒単独、あるいはこれらとテトラヒドロフラン、塩化メチレン、トルエン等の混合溶媒をあげることができる。尚、有機溶媒を用いる場合、その量は一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステル1重量部に対して、通常、0.1〜100重量倍、好ましくは1〜10重量倍である。
当該反応に際しては、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを反応系内に連続又は逐次加えてもよい。
【0033】
反応温度としては、通常、30〜150℃程度、好ましくは約50〜120℃があげられる。
【0034】
反応の終点は、例えば、反応液中の原料化合物の存在量を液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等により追跡することにより決定することができる。反応時間の範囲としては、通常、5分間〜20時間、好ましくは30分間〜10時間の範囲をあげることができる。
【0035】
反応終了後は、通常用いられる化合物の回収方法により目的物を採取すればよい。例えば、まず反応液をヘキサン、ヘプタン、tert−ブチルメチルエーテル、酢酸エチル、トルエン等の有機溶媒で抽出する。次に抽出された有機層を乾燥した後、濃縮物として目的物を回収することができる。目的物は、必要によりカラムクロマトグラフィー、蒸留等によりさらに精製することができる。
また、上記の不斉還元反応が終了した後、生成した一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルを単離することなく、続く不斉加水分解反応に用いることもできる。
【0036】
次に、本発明製造方法の第ニ工程について説明する。
当該工程において用いられる原料である、前記光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体は、前記の本発明製造方法の第一工程で生成される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま公知の合成方法に基づいた付加的な工程を経ることにより誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルの誘導体である。付加的な工程としては、例えば、一般式(1)におけるXで示される置換基がハロゲノメチル基である場合、当該置換基に対するシアノ化反応、アシルオキシ化反応、アルキルオキシ化反応等をあげることができる。このような反応は、一段階での反応でもよいし、多段階での反応であってもよい。上記の光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルの誘導体として、具体的には、例えば、4−シアノ−3−ヒドロキシ−ブタン酸エステル、4−アセトキシ−3−ヒドロキシブタン酸エステル、4−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシブタン酸エステル等があげられる。
【0037】
当該工程において用いられる触媒としては、例えば、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物等をあげることができる。
【0038】
本発明製造方法の第ニ工程で用いられるエステル加水分解酵素は、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素である(以下、本加水分解酵素と記すこともある。)。本加水分解酵素のうち、例えば、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体の(R)体又は(S)体のいずれかのエステル結合部位を優先的に水解する能力を有するエステル加水分解酵素等を好ましいものとしてあげることができる。
【0039】
本加水分解酵素は、市販品酵素であってもよく、また本加水分解酵素を産生する微生物等から通常の生化学的な手法や遺伝子工学的な手法(例えば、特開2001−4608号公報、特開平7−163364、特開平5−56787、特開2001−46084号公報、Gene 96 125−128 1990、特開2000−78988号公報、特開平7−213280号公報に記載されている。)等を利用して調製することができる。例えば、本加水分解酵素を産生する微生物が形質転換体である場合には、当該形質転換体としては、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNAを含有するプラスミドが少なくとも導入されてなる形質転換体(以下、本形質転換体2と記すこともある。)等をあげることができる。また、本加水分解酵素を産生する微生物が非形質転換体(即ち、前記能力が人為的に付与されていないにも係わらず、予め当該能力を有する微生物)である場合には、当該非形質転換体としては、後述の実施例のように、市販の微生物又は土壌などから前記能力を指標にしてスクリーニングすることにより単離された微生物等があげられる。このような微生物の例としては、アルスロバクターSC−6−98−28 (FERM BP−3658)株が属するアルスロバクター属、アスペルギルス・フラバス ATCC−11492株が属するようなアスペルギルス属、クロモバクテリウムSC−YM−1(FERM BP−6703)株が属するようなクロモバクテリウム属、キラザイムL−2やキラザイムL−5(ロシュ・ダイアグノスティックス社製)の起源微生物が属するようなキャンデイダ属等に属する微生物等をあげることができる。
【0040】
「一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素」の具体的な例としては、例えば、下記のアミノ酸配列群の中から選ばれるアミノ酸配列を有する酵素が持つ能力をあげることができる。
<アミノ酸配列群>
(a1)配列番号5で示されるアミノ酸配列
(a2)配列番号7で示されるアミノ酸配列
(a3)配列番号9で示されるアミノ酸配列
(b1)配列番号5で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素のアミノ酸配列
(b2)配列番号7で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素のアミノ酸配列
(b3)配列番号9で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素のアミノ酸配列
(c1)配列番号6で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(c2)配列番号8で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(c3)配列番号10で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(d1)配列番号6で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素のアミノ酸配列
(d2)配列番号8で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素のアミノ酸配列
(d3)配列番号10で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素のアミノ酸配列
(e1)クロモバクテリウム属に属する微生物由来の、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素のアミノ酸配列
(e2)アルスロバクター属に属する微生物由来の、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素のアミノ酸配列
(e3)アスペルギルス属に属する微生物由来の、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素のアミノ酸配列
【0041】
本形質転換体2を作製する際に用いられる、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素(即ち、本加水分解酵素)のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子(以下、本加水分解酵素遺伝子と記すこともある。)は、(1)天然に存在する遺伝子の中からクローニングされたものであってもよいし、(2)天然に存在する遺伝子であっても、このクローニングされた遺伝子の塩基配列において、その一部の塩基の欠失、置換又は付加が人為的に導入されてなる遺伝子(即ち、天然に存在する遺伝子を変異処理(部分変異導入法、突然変異処理等)を行ったものであってもよいし、(3)人為的に合成されたものであってもよい。
【0042】
ここで、前記(b)、(b1)、(b2)又は(b3)にある「アミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列」や前記(d)、(d1)、(d2)又は(d3)にある「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAに対し相補性を有するDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列」には、例えば、配列番号5、7又は9で示されるアミノ酸配列を有する酵素が細胞内で受けるプロセシング、該酵素が由来する生物の種差、個体差、組織間の差異等により天然に生じる変異や、人為的なアミノ酸の変異等が含まれる。
前記(b)、(b1)、(b2)又は(b3)にある「(アミノ酸が)欠失、置換若しくは付加(された)」(以下、総じてアミノ酸の改変と記すこともある。)を人為的に行う場合の手法としては、例えば、配列番号5、7又は9で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNAに対して慣用の部位特異的変異導入を施し、その後このDNAを常法により発現させる手法が挙げられる。ここで部位特異的変異導入法としては、例えば、アンバー変異を利用する方法(ギャップド・デュプレックス法、Nucleic Acids Res.,12,9441−9456(1984))、変異導入用プライマーを用いたPCRによる方法等が挙げられる。
前記で改変されるアミノ酸の数については、少なくとも1残基、具体的には1若しくは数個、又はそれ以上である。かかる改変の数は、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を見出すことのできる範囲であればよい。
また前記欠失、置換若しくは付加のうち、特にアミノ酸の置換に係る改変が好ましい。当該置換は、疎水性、電荷、pK、立体構造上における特徴等の類似した性質を有するアミノ酸への置換がより好ましい。このような置換としては、例えば、▲1▼グリシン、アラニン;▲2▼バリン、イソロイシン、ロイシン;▲3▼アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン;▲4▼セリン、スレオニン;▲5▼リジン、アルギニン;▲6▼フェニルアラニン、チロシンのグループ内での置換が挙げられる。
【0043】
本発明において「(アミノ酸が)欠失、置換若しくは付加(された)」には、例えば、2つの蛋白質間のアミノ酸配列に関する高い配列同一性(具体的には、80%以上の配列同一性、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上の配列同一性)が存在している必要がある。また「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」には2つのDNA間の塩基配列に関する配列同一性(具体的には、80%以上の配列同一性、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上の配列同一性)が存在している必要がある。
ここで「配列同一性」とは、2つのDNA又は2つの蛋白質間の配列の同一性及び相同性をいう。前記「配列同一性」は、比較対象の配列の領域にわたって、最適な状態にアラインメントされた2つの配列を比較することにより決定される。ここで、比較対象のDNA又は蛋白質は、2つの配列の最適なアラインメントにおいて、付加又は欠失(例えばギャップ等)を有していてもよい。このような配列同一性に関しては、例えば、Vector NTIを用いて、ClustalWアルゴリズム(Nucleic Acid Res.,22(22):4673−4680(1994)を利用してアラインメントを作成することにより算出することができる。尚、配列同一性は、配列解析ソフト、具体的にはVector NTI、GENETYX−MACや公共のデータベースで提供される解析ツールを用いて測定される。前記公共データベースは、例えば、ホームページアドレスhttp://www.ddbj.nig.ac.jpにおいて、一般的に利用可能である。
前記(d)又は(d1)にある「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」に関して、ここで使用されるハイブリダイゼーションは、例えば、Sambrook J., Frisch E. F., Maniatis T.著、モレキュラークローニング第2版(Molecular Cloning 2nd edition)、コールド スプリング ハーバー ラボラトリー発行(Cold Spring Harbor Laboratory press)に記載される方法や、「クローニングとシークエンス」(渡辺格監修、杉浦昌弘編集、1989年、農村文化社発行)に記載されているサザンハイブリダイゼーション法等の通常の方法に準じて行うことができる。また「ストリンジェントな条件下」とは、例えば、6×SSC(900mM NaCl、90mM クエン酸三ナトリウムを含む溶液。尚ここでは、NaCl175.3g、クエン酸三ナトリウム88.2gを含む溶液を水800mlで溶解し、10N NaClでpHを調製した後、全量を1000 mlとした溶液を20×SSCとする。)中で65℃にてハイブリッドを形成させた後、2×SSCで50℃にて洗浄するような条件(Molecular Biology, John Wiley & Sons, N. Y. (1989), 6.3.1−6.3.6)等を挙げることができる。洗浄ステップにおける塩濃度は、例えば、2×SSCで50℃の条件(低ストリンジェンシーな条件)から0.1×SSCで65℃までの条件(高ストリンジェンシーな条件)から選択することができる。洗浄ステップにおける温度は、例えば、室温(低ストリンジェンシーな条件)から65℃(高ストリンジェンシーな条件)から選択することができる。また、塩濃度と温度の両方を変えることもできる。
【0044】
本加水分解酵素遺伝子は、前述の還元酵素遺伝子調製方法同様に行なえばよい。例えば、下記のような調製方法に準じて調製すればよい。
アルスロバクターグロビフォルミス(Arthrobacter globiformis IFO12958)等のアルスロバクター属に属する微生物等から通常の遺伝子工学的手法(例えば、「新 細胞工学実験プロトコール」(東京大学医科学研究所制癌研究部編、秀潤社、1993年)に記載された方法)に準じてcDNAライブラリーを調製し、調製されたcDNAライブラリーを鋳型として、かつ適切なプライマーを用いてPCRを行うことにより、本加水分解酵素遺伝子を調製する。
【0045】
本形質転換体2を調製する方法としては、例えば、本加水分解酵素遺伝子及び宿主細胞で機能可能なプロモーターが機能可能な形で接続されてなるDNAのような、本加水分解酵素遺伝子が宿主細胞中で発現できるような組換プラスミド(例えば、プロモーター、ターミネーター等の発現制御に関わる領域を本加水分解酵素遺伝子に連結して組換プラスミドを構築したり、ラクトースオペロンのような複数のシストロンを含むオペロンとして発現させるような組換プラスミド)を作製し、これを宿主細胞に導入することにより作製する方法等があげられる。さらに、本加水分解酵素遺伝子を宿主細胞の染色体中に導入する方法も利用することができる。
上記の組換プラスミドとしては、例えば、宿主細胞中で複製可能な遺伝情報を含み、自立的に増殖できるものであって、宿主細胞からの単離・精製が容易であり、宿主細胞中で機能可能なプロモーターを有し、検出可能なマーカーを持つ発現ベクターに、本加水分解酵素をコードする遺伝子が機能可能な形で導入されたものを好ましく挙げることができる。尚、発現ベクターとしては、各種のものが市販されている。
ここで、「機能可能な形で」とは、上記の組換プラスミドを宿主細胞に導入することにより宿主細胞を形質転換させた際に、本加水分解酵素遺伝子が、プロモーターの制御下に発現するようにプロモーターと結合された状態にあることを意味する。プロモーターとしては、大腸菌のラクトースオペロンのプロモーター、大腸菌のトリプトファンオペロンのプロモーター、又は、tacプロモーターもしくはtrcプロモーター等の大腸菌内で機能可能な合成プロモーター等をあげることができる。またコリネバクテリウム・シュードジフテリティカム、ペニシリウム・シトリナム、バシラス・メガテリウムにおいて本加水分解酵素遺伝子の発現を制御しているプロモーターを利用してもよい。
また発現ベクターとしては、選択マーカー遺伝子(例えば、カナマイシン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子等の抗生物質耐性付与遺伝子等)を含むベクターを用いると、当該ベクターが導入された形質転換体を当該選択マーカー遺伝子の表現型等を指標にして容易に選択することができる。
さらなる高発現を導くことが必要な場合には、本加水分解酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子の上流にリボゾーム結合領域を連結してもよい。用いられるリボゾーム結合領域としては、Guarente L.ら(Cell 20, p543)や谷口ら(Genetics of Industrial Microorganisms, p202, 講談社)による報告に記載されたものを挙げることができる。
宿主細胞としては、原核生物(例えば、Escherichia属、Bacillus属、Corynebacterium属、Staphylococcus属、Streptomyces属)もしくは真核生物(例えば、Saccharomyces属、Kluyveromyces属、Aspergillus属)である微生物細胞、昆虫細胞又は哺乳動物細胞等を挙げることができる。例えば、本形質転換体2の大量調製が容易になるという観点では、大腸菌等を好ましく挙げることができる。
本加水分解酵素が宿主細胞中で発現できるようなプラスミドを宿主細胞に導入する方法としては、用いられる宿主細胞に応じて通常使われる導入方法であればよく、例えば、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd edition」(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press、「Current Protocols in Molecular Biology」(1987), John Wiley & Sons, Inc. ISBNO−471−50338−X等に記載される塩化カルシウム法や、「Methods in Electroporation:Gene Pulser /E.coliPulser System」 Bio−Rad Laboratories, (1993)等に記載されるエレクトロポレーション法等をあげることができる。
宿主細胞において本加水分解酵素遺伝子が宿主細胞中で発現できるようなプラスミドが導入された形質転換体を選抜するには、前記の如く、例えば、ベクターに含まれる選択マーカー遺伝子の表現型を指標にして選抜すればよい。
プラスミドが導入された宿主細胞(即ち、形質転換体)が本加水分解酵素遺伝子を保有していることは、例えば、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual2nd edition」(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press等に記載される通常の方法に準じて、制限酵素部位の確認、塩基配列の解析、サザンハイブリダイゼーション、ウエスタンハイブリダイゼーション等を行うことにより、確認することができる。
【0046】
本形質転換体2の培養は、微生物培養、昆虫細胞もしくは哺乳動物細胞の培養に使用される通常の方法によって行うことができる。例えば大腸菌の場合、適当な炭素源、窒素源およびビタミン等の微量栄養物を適宜含む培地中で培養を行う。培養方法としては、固体培養、試験管振盪式培養、往復式振盪培養、ジャーファーメンター(Jar Fermenter)培養、タンク培養等の液体培養のいずれの方法でもよく、好ましくは、通気撹拌培養法等の液体培養を挙げることができる。
培養温度は、本形質転換体2が生育可能な範囲で適宜変更できるが、通常約10〜50℃、好ましくは約20〜40℃である。
培地のpHは約6〜8の範囲が好ましい。
培養時間は、培養条件によって異なるが通常約1日〜約5日が好ましい。
本形質転換体2を培養するための培地としては、例えば、微生物等の宿主細胞の培養に通常使用される炭素源や窒素源、有機塩や無機塩等を適宜含む各種の培地を用いることができる。
炭素源としては、例えば、グルコース、デキストリン、シュークロース等の糖類、グリセロール等の糖アルコール、フマル酸、クエン酸、ピルビン酸等の有機酸、動物油、植物油及び糖蜜が挙げられる。これらの炭素源の培地への添加量は培養液に対して通常0.1〜30%(w/v)程度である。
窒素源としては、例えば、肉エキス、ペプトン、酵母エキス、麦芽エキス、大豆粉、コーン・スティープ・リカー(Corn Steep Liquor)、綿実粉、乾燥酵母、カザミノ酸等の天然有機窒素源、アミノ酸類、硝酸ナトリウム等の無機酸のアンモニウム塩、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸のアンモニウム塩、フマル酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム等の有機酸のアンモニウム塩及び尿素が挙げられる。これらのうち有機酸のアンモニウム塩、天然有機窒素源、アミノ酸類等は多くの場合には炭素源としても使用することができる。これらの窒素源の培地への添加量は培養液に対して通常0.1〜30%(w/v)程度である。
有機塩や無機塩としては、例えば、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、コバルト、亜鉛等の塩化物、硫酸塩、酢酸塩、炭酸塩及びリン酸塩を挙げることができる。具体的には、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、塩化コバルト、硫酸亜鉛、硫酸銅、酢酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸水素一カリウム及びリン酸水素二カリウムが挙げられる。これらの有機塩及び/又は無機塩の培地への添加量は培養液に対して通常0.0001〜5%(w/v)程度である。
さらに、tacプロモーター、trcプロモーター及びlacプロモーター等のアロラクトースで誘導されるタイプのプロモーターと、本加水分解酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子とが機能可能な形で接続されてなるDNAが導入されてなる形質転換体の場合には、本加水分解酵素の生産を誘導するための誘導剤として、例えば、isopropyl thio−β−D−galactoside(IPTG)を培地中に少量加えることもできる。
【0047】
本形質転換体2の取得は、例えば、前記の培養により得られた培養物を遠心分離等により形質転換体を沈殿物として回収すればよい。必要に応じて、回収前に当該形質転換体を、例えば、100mMリン酸1カリウム−リン酸2カリウムバッファー(pH6.5)等の緩衝液等を用いて洗浄してもよい。
【0048】
本発明製造方法の第二工程では、触媒として、例えば、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素を産生する微生物が使用されるが、その用いられる形態には、(1)培養液をそのまま用いる形態、(2)培養液の遠心分離等により菌体を集め、当該菌体を緩衝液若しくは水で洗浄することにより得られた湿菌体を用いる形態、等の培養により得られた微生物の菌体をそのまま用いる形態が含まれる。この場合には、その使用量は、例えば、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体に対して、通常、0.01〜200重量倍程度、好ましくは0.1〜50重量倍程度である。
また、例えば、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素あるいは当該酵素又は当該酵素を産生する微生物の処理物も使用されるが、その用いられる形態には、培養液の遠心分離等により菌体を集め、当該菌体を緩衝液若しくは水で洗浄した湿菌体を、(1)有機溶媒(アセトン、エタノール等)処理することにより得られたものを用いる形態や(2)凍結乾燥処理することにより得られたものを用いる形態や(3)アルカリ処理することにより得られたものを用いる形態や(4)菌体を物理的に又は酵素的に破砕することにより得られたものを用いる形態、さらには、これらのものを公知の方法により固定化処理することにより得られたものを用いる形態も含まれる。この場合には、その使用量は、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル又はその誘導体に対して、通常、0.001〜2重量倍程度、好ましくは0.02〜0.5重量倍程度である。
【0049】
一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物のうち、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素を人為的に付与されてなる形質転換体又はその死菌化細胞が好ましく使用される。
【0050】
本形質転換体2から、その死菌化細胞を下記の方法により調製することもできる。
死菌化処理方法としては、例えば、物理的殺菌法(加熱、乾燥、冷凍、光線、超音波、濾過、通電)や、化学薬品を用いる殺菌法(アルカリ、酸、ハロゲン、酸化剤、硫黄、ホウ素、砒素、金属、アルコール、フェノール、アミン、サルファイド、エーテル、アルデヒド、カルボニル基、シアン及び抗生物質)をあげることができる。尚、これらの殺菌法のうちできるだけ本加水分解酵素の酵素活性を失活させず、かつ反応系への残留、汚染などの影響が少ない処理方法を各種の反応条件に応じて適宜選択することがよい。
【0051】
このようにして調製された形質転換体又はその死菌化細胞は、例えば、凍結乾燥細胞、有機溶媒処理細胞、乾燥細胞等の形態、あるいは、固定化された形態(固定化物)で利用してもよい。
【0052】
固定化物を得る方法としては、例えば、担体結合法(シリカゲルやセラミック等の無機担体、セルロース、イオン交換樹脂等に本形質転換体2又はその死菌化細胞を吸着させる方法)及び包括法(ポリアクリルアミド、含硫多糖ゲル(例えばカラギーナンゲル)、アルギン酸ゲル、寒天ゲル等の高分子の網目構造の中に本形質転換体2又はその死菌化細胞を閉じ込める方法)が挙げられる。
【0053】
続いて、本発明製造方法の第二工程における不斉加水分解反応について説明する。
当該工程において一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体を不斉水解する反応は、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解酵素又は当該酵素を産生する微生物、あるいはそれらの処理物を作用させることによって達成される。
当該反応は、通常、水の存在下で行われる。水は緩衝液の形態であってもよく、この場合に用いられる緩衝剤としては、例えば、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等のリン酸アルカリ金属塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の酢酸のアルカリ金属塩が挙げられる。
尚、緩衝液を溶媒として用いる場合、その量は一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル又はその誘導体1重量部に対して、通常、1〜300重量倍、好ましくは5〜100重量倍である。
当該反応に際しては、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル又はその誘導体を反応系内に連続又は逐次加えてもよい。
【0054】
反応温度としては、本形質転換体2又はその死菌化細胞に含まれた本加水分解酵素の安定性、反応速度の点から0〜70℃程度をあげることができ、好ましくは約10〜40℃があげられる。
反応pHとしては、反応が進行する範囲内で適宜変化させることができるが、例えば、5〜8をあげることができる。
【0055】
反応は、水の他に有機溶媒の共存下に行うこともできる。この場合の有機溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、キ酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、デカン等の炭化水素類、t−ブタノール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール類、ジメチルスルホキサイドなどのスルホキサイド類、アセトン等のカルボニル基類、アセトニトリル等のニトリル類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に使用する有機溶媒の量は、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル又はその誘導体に対して、通常、100重量倍以下であり、好ましくは70重量倍以下である。
【0056】
反応の終点は、例えば、反応液中の原料化合物の存在量を液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等により追跡することにより決定することができる。反応時間の範囲としては、通常、5分間〜10日間、好ましくは30分間〜4日間の範囲をあげることができる。
【0057】
次に、本発明製造方法の第三工程について説明する。
当該工程において反応液から光学活性3−ヒドロキシブタン酸系化合物
[(I)不斉水解しない光学異性体、即ち、
(I−a)一般式(3)
【化9】
(式中、Xはシアノメチル基、置換されていてもよいベンジルオキシメチル基、置換されていてもよいアルコキシメチル基、置換されていてもよいアシルオキシメチル基又はヒドロキシメチル基、Rは置換されていてもよい炭素数1から4の低級アルキル基を表す。)
で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、
(I−b)当該エステルが有する不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体、
あるいは、
(II)反応液から不斉水解する光学異性体から生じた一般式(4)
【化10】
(式中、Xはシアノメチル基、置換されていてもよいベンジルオキシメチル基、置換されていてもよいアルコキシメチル基、置換されていてもよいアシルオキシメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。)
で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸又はその誘導体、即ち、
(II−a)反応液から不斉水解する光学異性体である光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルから生じた一般式(4)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸、又は、
(II−b)反応液から不斉水解する光学異性体である光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルが有する不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体から生じた一般式(4)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸誘導体]
を回収するには、反応終了後に、触媒として酵素や微生物等を使用して化合物を製造する方法において通常用いられる化合物の回収方法に準じて目的物を採取すればよい。例えば、まず反応液をヘキサン、ヘプタン、tert−ブチルメチルエーテル、酢酸エチル、トルエン等の有機溶媒で抽出する。必要に応じて反応液を濾過したり、又は遠心分離等の処理により不溶物を除去した後に前記抽出操作を行なえばよい。次に抽出された有機層を乾燥した後、濃縮物として目的物を回収することができる。目的物は、必要によりカラムクロマトグラフィー等により
さらに精製することができる。
【0058】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
【0059】
実施例1 (本発明製造方法の例(その1))
(1−1)本発明製造方法の第一工程(不斉還元反応);
0.1Mリン酸バッファ−(pH6.5) 15mlにグルコース 2.3g、NADP+ 0.7mg、4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸メチル 0.52gを仕込んだところへ、実施例6で得られたHB101(pTrcRSbG12)の微生物培養液5.1gを添加した。反応中は、30℃で攪拌しながら、反応混合物のpHを15%炭酸ナトリウム水溶液で6.5に調整した。20時間後、この反応混合物を、酢酸エチルで抽出、遠心分離することにより有機層を分離した。さらに減圧下で分離された有機層の溶媒を留去することにより、4−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチル 0.50g(光学純度94%ee、4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸メチルに対する収率94%)を得た。
【0060】
(1−2)本発明製造方法の第ニ工程(不斉加水分解反応)及び第三工程(回収);
0.1Mリン酸バッファ−(pH6.5) 200mLに、実施例7で得られたJM105(pCC160A189Y363term)の微生物培養液10mLを加えたところへ、上記(1−1)で得られた4−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチル0.5g及びメタノール6mlを添加した。反応中は、20℃で撹拌しながら、反応混合物のpHを15%炭酸ナトリウム水溶液で6.5に調整した。24時間後、この反応混合物を酢酸エチル200mLで抽出、遠心分離することにより有機層分離した。さらに減圧下で分離された有機層の溶媒を留去することにより、(S)−4−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチル 0.41g(光学純度98%ee)を得た。
光学純度分析条件:
カラム:キラルセルOB−H(ダイセル化学)
移動層:ヘキサン/イソプロパノール/トリフルオロ酢酸=2700/300/3
検出器:UV 220nm
溶出時間:37.0分、38.8分
尚、当該工程において用いられた原料である4−ベンジルオキシ−3−オキソブタン酸メチルの調製は、Synthesis(1995)1014に記載される方法に準じた。また光学異性体の分析については、別途調製した4−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシブタン酸メチルのラセミ体との比較により行なった。
【0061】
実施例2 (本発明製造方法の第一工程(不斉還元反応))
0.1Mリン酸バッファ−(pH6.5) 15mlにグルコース 0.75g、NADP+ 0.7mg、4−ブロモ−3−オキソブタン酸メチル 0.30g、酢酸ブチル15mLを仕込んだところへ、実施例6で得られたHB101(pTrcRSbG12)の微生物培養液 2gを添加した。反応中は、30℃で攪拌しながら、反応混合物のpHを15%炭酸ナトリウム水溶液で6.5に調整した。24時間後、この反応混合物を、酢酸エチルで抽出、遠心分離することにより有機層を分離した。さらに減圧下で分離された有機層の溶媒を留去することにより、4−ブロモ−3−ヒドロキシブタン酸メチル 0.27g(光学純度97%ee、4−ブロモ−3−オキソブタン酸メチルに対する収率90%)を得た。
4−ブロモ−3−ヒドロキシブタン酸メチルの光学純度分析
カラム:γ−TA(0.25mmφ×30m、0.125μm)
カラム温度:110゜C(20分)−(5℃/分)−180℃(1分)
キャリア−流量 :He1.0mL/分
注入口 :250℃
検出器 :250℃ スフ゜リット比 :1/50
溶出時間: 17.6、18.1分
【0062】
実施例3 (本発明製造方法(その2)
(3−1) 本発明製造方法の第一工程(不斉還元反応);
窒素置換をおこなった1Lオートクレーブに4−クロロアセト酢酸エチル40g、エタノール150mLを仕込んだところへ、窒素雰囲気下Ru2Cl4((+)−BINAP)2(C2H5)3N 0.5gを加えて密閉し、内温を100℃した。水素をオートクレーブ内に導入し内圧 約 1 Mpaで4時間攪拌を続けた。反応マスを室温に戻した後、反応液を濃縮、さらに減圧蒸留し(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチルを30gを得た。(GC分析による光学純度92%ee)。
4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチルの光学純度分析
カラム:γ−TA(0.25mmφ×30m、0.125μm)
カラム温度:110゜C(20分)−(5℃/分)−180℃(1分)
キャリア−流量 :He1.0mL/分
注入口 :250℃
検出器 :250℃ スフ゜リット比 :1/50
溶出時間: 13.5分、14.1分
【0063】
(3−2)本発明製造方法の付加的な工程、第ニ工程(不斉加水分解反応)及び第三工程(回収);
(3−2−a)本発明製造方法の付加的な工程(第一工程により得られる光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま公知の合成方法に基づいた付加的な工程を経ることにより誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルの誘導体に関する製造方法);
上記(3−1)で得られた(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチル(光学純度92%ee)28gを5分間かけて滴下し、さらに室温で10分間攪拌した。その後、反応混合物を氷冷し、シアン化ナトリウム8.7gを加え、続いて内温25〜33℃で4.5時間攪拌した。反応混合物に濃塩酸を加え、反応混合物のpHを1未満とした後、酢酸エチルで5回抽出した。有機層を合わせて減圧下で溶媒を留去することにより、残渣を得た。得られた残渣を酢酸エチル200mLに溶解した後、これを無水硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで濾過することにより、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸の溶液を得た。この溶液に氷冷下で、トリエチルアミン20g及び硫酸ジエチル27gを滴下し、室温まで自然昇温させながら攪拌した。さらに55〜63℃で40分間攪拌した後、氷冷し、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加えた。有機層を分液し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで濃縮した。濃縮物を減圧蒸留することにより、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸エチル14g(純度95%;光学純度94%ee)を得た。
【0064】
(3−2−b)第ニ工程(不斉加水分解反応)及び第三工程(回収);
0.1Mリン酸バッファ−(pH6.5) 200mL、実施例8で得られたJM105(SC−6−98−28)の微生物培養液10mLを加えたところへ、上記(3−2−a)で得られた(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸エチル 0.5g及びメタノール6mlを添加した。反応中は、20℃で撹拌しながら、反応混合物のpHを15%炭酸ナトリウム水溶液で6.5に調整した。24時間後、この反応混合物を濾過し、得られた濾液を酢酸エチルで抽出、遠心分離することにより有機層分離した。さらに減圧下で分離された有機層の溶媒を留去することにより、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸エチル 0.41g(光学純度97%ee)を得た。
光学純度分析条件
カラム:キラルセルOD(ダイセル化学)
移動層:ヘキサン/イソプロパノール=4/1
検出器:UV 230nm
溶出時間:11.5分、12.5分
尚、光学異性体の分析については、4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチルのラセミ体から別途調製した4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸エチルとの比較により行なった。
【0065】
実施例4 (本発明製造方法の例(その3))
(4−1)本発明製造方法の第一工程(不斉還元反応);
あらかじめ窒素置換した100mlオートクレーブに、4−クロロ−3−オキソブタン酸エチル約0.3molとt−ブチルアルコール120mlを加え、ここにRu2Cl4[(R)−BINAP]2Et3N 150μMの塩化メチレン2ml溶液を加え、水素圧10〜15kg/cm2、反応温度100℃で2時間攪拌して水素化を行なう。溶媒を留去して残渣を減圧蒸留することにより、(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチルを得る。
【0066】
(4−2)本発明製造方法の付加的な工程(第一工程により得られる光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま公知の合成方法に基づいた付加的な工程を経ることにより誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルの誘導体に関する製造方法;
水50gに塩化カルシウム23g及び水酸化カルシウム8.4gを加え、室温で20分間攪拌した。ここに上記(4−1)で得られる(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチル28gを5分間かけて滴下し、さらに室温で10分間攪拌する。その後、反応混合物を氷冷し、シアン化ナトリウム8.7gを加え、続いて内温25〜33℃で4.5時間攪拌する。反応混合物に濃塩酸を加え、反応混合物のpHを1未満とした後、酢酸エチルで5回抽出する。有機層を合わせて減圧下で溶媒を留去することにより、残渣を得る。得られる残渣を酢酸エチル200mLに溶解した後、これを無水硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで濾過することにより、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸の溶液を得る。この溶液に氷冷下で、トリエチルアミン20g及び硫酸ジエチル27gを滴下し、室温まで自然昇温させながら攪拌する。さらに55〜63℃で40分間攪拌した後、氷冷し、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加える。有機層を分液し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで濃縮する。濃縮物を減圧蒸留することにより、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸エチルを得る。
【0067】
(4−3)第ニ工程(不斉加水分解反応)及び第三工程(回収);
0.1Mリン酸バッファ−(pH6.5) 200mL、実施例8で得られたJM105(SC−6−98−28)の微生物培養液10mLを加えたところへ、上記(4−2)で得られる(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸エチル 0.5g及びメタノール6mlを添加する。反応中は、20℃で撹拌しながら、反応混合物のpHを15%炭酸ナトリウム水溶液で6.5に調整する。24時間後、この反応混合物を濾過し、得られる濾液を酢酸エチルで抽出、遠心分離することにより有機層分離する。さらに減圧下で分離された有機層の溶媒を留去することにより、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸エチルを得る。
光学純度分析条件
カラム:キラルセルOD(ダイセル化学)
移動層:ヘキサン/イソプロパノール=4/1
検出器:UV 230nm
溶出時間:11.5分、12.5分
尚、光学異性体の分析については、4−クロロ−3−ヒドロキシブタン酸エチルのラセミ体から別途調製した4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸エチルとの比較により行う。
【0068】
実施例5 (本還元酵素を産生する微生物の処理物の調製)
500mlの坂口フラスコに滅菌済み培地(1Lの水にポテト抽出物200g及びデキストロース20gを加えたもの)100mlを入れ、ここに市販のペニシリウムシトリナムIFO4631株(財団法人 発酵研究所(www.ifo.or.jp)から入手可能)の菌体を植菌した。これを30℃で好気条件下、48時間振盪培養した。その後、培養液を遠心分離(8000xg、10分)して菌体を集め、集められた菌体を生理的食塩水5mlに懸濁した。この菌体懸濁液に冷やしたアセトン300mlを加え、濾過した。回収された菌体を真空乾燥することにより、ペニシリウムシトリナムIFO4631のアセトン乾燥処理菌体10gを得た。
【0069】
実施例6 (本形質転換体の調製(その1))
(6−1)本還元酵素遺伝子の調製
(6−1−a)cDNAライブラリーの調製
500mlフラスコに培地(水にポテト・デキストロース・ブロース(ベクトン・ディッキンソン社製)を24g/Lの割合で溶解したもの)100mlを入れ、121℃で15分間滅菌した。ここに同組成の培地中で培養(30℃、48時間、振盪培養)したペニシリウム・シトリナム(Penicillium citrinum)IFO4631株(財団法人 発酵研究所(www.ifo.or.jp)から入手可能)の培養液0.5mlを加え、30℃で好気条件下、72時間振盪培養した。その後、培養液を遠心分離(8000xg、10分)して菌体を集め、集められた菌体を20mMリン酸カリウムバッファー(pH7.0)50mlで3回洗浄することにより、約1.0gの洗浄菌体を得た。
得られた洗浄菌体を用いて、チオシアン酸グアニジンフェノールクロロホルム法で全RNAを調製した。調製された全RNAから、Oligotex(dT)30−Super(宝酒造社製)を用いてpoly(A)を有するRNAを得た。
cDNAライブラリーの作製は、Gubler and Hoffman法に基づいて実施した。まず、上記のようにして得られたpoly(A)を有するRNA、Oligo(dT)18−リンカープライマー((含XhoIサイト)宝酒造社製)、RAV−2 Rtase及びSuperScriptII Rtaseを用いて一本鎖cDNAを調製した。調製された一本鎖cDNA(を含む前記反応液)にE. coli DNA polymerase、E. coli Rnase/E. coli DNA Ligase Mixture及びT4 DNA Polymeraseを加えることにより、二本鎖cDNAの合成及び当該二本鎖cDNAの平滑末端化処理を行った。
このようにして得られた二本鎖cDNAとEcoRI−NotI−BamHIアダプター(宝酒造社製)とのライゲーションを行った。ライゲーション後に得られたDNAを、以下の順で、リン酸化処理、XhoIでの切断処理、スピンカラム(宝酒造社製)を用いる低分子量DNAの除去処理、λZapII(EcoRI−XhoI切断)とのライゲーションした後、in vitro packaging kit (STRATAGENE社製)を用いてパッケージングすることにより、cDNAライブラリー(以下、cDNAライブラリー(A)と記すこともある。)を調製した。
【0070】
(6−1−b)本還元酵素遺伝子を含有するプラスミドの調製(プラスミドpTrcRPcの構築)
配列番号13で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドと配列番号14で示されるオリゴヌクレオチドとをプライマーに用いて、上記(6−1−a)で調製されたcDNAライブラリーを鋳型にして下記反応液組成、反応条件でPCRを行った。(ロシュ・ダイアグノスティック社製のExpand High Fidelity PCR Systemを使用)
【0071】
[反応液組成]
cDNAライブラリー原液 1μl
dNTP(各2.5mM−mix) 0.4μl
プライマー(20pmol/μl) 各0.75μl
10xbuffer(with MgCl2) 5μl
enz.expandHiFi (3.5x103U/ml) 0.375μl
超純水 41.725μl
【0072】
[反応条件]
上記組成の反応液が入った容器をPERKIN ELMER−GeneAmp PCR System2400にセットし、97℃(2分間)に加熱した後、97℃(0.25分間)−55℃(0.5分間)−72℃(1.5分間)のサイクルを10回、次いで97℃(0.25分間)−55℃(0.5分間)−72℃(2.5分間)のサイクルを20回行い、さらに72℃で7分間保持した。
【0073】
PCR反応液を精製して得られたPCR増幅DNA断片に2種類の制限酵素(NcoI及びBamHI)を加えることにより、当該DNA断片を2重消化させた。次いで得られたDNA断片を精製した。
一方、ベクターpTrc99A(Pharmacia製)を2種類の制限酵素(NcoI及びBamHI)を加えることにより、当該ベクターを2重消化させた。次いで消化されたDNA断片を精製した。
このようにして精製して得られた2種類のDNA断片を混合し、T4 DNAリガーゼでライゲーションした。得られたライゲーション液でE. coli DH5αを形質転換した。
得られた形質転換体からQIAprep Spin Miniprep Kit (Qiagen社製)を用いて本還元酵素遺伝子を含有するプラスミド(以下、プラスミドpTrcRPcと記すこともある。)を取り出した。
次に、取り出されたプラスミドpTrcRPcを鋳型として、Dye TerminatorCycle sequencing FS ready Reaction Kit(パーキンエルマー製)を用いたシークエンス反応を行った後、得られたDNAの塩基配列をDNAシーケンサー373A(パーキンエルマー製)で解析した。その結果を配列番号1に示した。
【0074】
(6−2)グルコース脱水素酵素遺伝子の調製
(6−2−a)染色体DNA(B)の調製
Bacillus megaterium IFO12108株(財団法人 発酵研究所(www.ifo.or.jp)から入手可能)からQiagen Genomic Tip (Qiagen社製)を用い、それに付属するマニュアルに記載される方法に従って染色体DNA(以下、染色体DNA(B)と記すこともある。)を精製した。
【0075】
(6−2−b)グルコース脱水素酵素遺伝子を含むプラスミドの調製
The Journal of Biological Chemistry Vol.264, No.11, 6381−6385(1989)に記載されたBacillus megaterium IWG3由来のグルコース脱水素酵素のアミノ酸配列に基づいて配列番号15で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーと配列番号16で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーとを合成した。
配列番号4で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーと配列番号5で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーとをプライマーに用い、前記(6−2−a)で精製された染色体DNA(B)を鋳型にして(6−1−b)に記載させる反応液組成、反応条件でPCRを行った。(ロシュ・ダイアグノスティック社製のExpand High Fidelity PCR Systemを使用)
PCR反応液を精製して得られたPCR増幅DNA断片を、Invitrogen社製TOPOTMTA cloningキットを用いてpCR2.1−TOPOベクターの既存「PCR Product挿入サイト」にライゲーションした。得られたライゲーション液でE. coli DH5αを形質転換した。
得られた形質転換体からQIAprep Spin Miniprep Kit (Qiagen社製)を用いてグルコース脱水素酵素遺伝子を含むプラスミド(以下、このプラスミドをプラスミドpSDGDH12と記すこともある。)を取り出した。
次に、取り出されたプラスミドpSDGDH12を鋳型として、Dye Terminator Cycle sequencing FS ready Reaction Kit(パーキンエルマー製)を用いたシークエンス反応を行った後、得られたDNAの塩基配列をDNAシーケンサー373A(パーキンエルマー製)で解析した。その結果を配列番号19に示した。
【0076】
(6−2−c)還元酵素遺伝子及びグルコース脱水素酵素遺伝子を含むプラスミドの調製
プラスミドpSDGDH12に2種類の制限酵素(BamHIとXbaI)を加えることにより、当該プラスミドを2重消化させた。次いで消化されたDNA断片を精製した。
一方、プラスミドpTrcRPcに2種類の制限酵素(BamHIとXbaI)を加えることにより、当該プラスミドを2重消化させた。次いで消化されたDNA断片を精製した。
このようにして精製して得られた2種類のDNA断片を混合し、T4 DNAリガーゼでライゲーションした。得られたライゲーション液でE. coli DH5αを形質転換した。
得られた形質転換体からQIAprep Spin Miniprep Kit (Qiagen社製)を用いて還元酵素遺伝子およびグルコース脱水素酵素遺伝子を含むプラスミド(以下、このプラスミドをpTrcRSbG12と記すこともある。)を取り出した。
【0077】
(6−2−d)還元酵素遺伝子及びグルコース脱水素酵素遺伝子を含む形質転換体の調製
pTrcRSbG12プラスミドを用いてE.coli HB101を形質転換した。得られた形質転換体を500ml容三角フラスコにLB培地100mlを入れて滅菌した後、アンピシリンを50μg/mlになるように加えたところに、接種し、30℃で18時間回転振とう培養した。次に3L容の小型培養槽(丸菱バイオエンジ社製、MDL型)に滅菌した液体培地(水1Lにグリセロ−ル15g、酵母エキス25g及びリン酸一カリウム0.4g、硫酸マグネシウム2g硫酸第一鉄0.1gを溶解し、pH7.0とする。)1500mlを仕込み、そこへ上記の三角フラスコで培養した培養液15mlを接種した。30℃で通気攪拌培養を始め、対数増殖期中期(培養10〜15時間)にIPTG(イソプロピルチオ−β−D−ガラクトシド)を終濃度1mMになるように添加した後、滅菌した培地を流加し、さらに培養を継続、計40時間培養することにより、還元酵素遺伝子およびグルコース脱水素酵素遺伝子を含む形質転換体の培養液(この培養液をHB101(pTrcRSbG12)の培養液と記すこともある。)を得た。
【0078】
実施例7 (本加水分解酵素を産生する微生物の調製(その1))
クロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼ遺伝子組換え体微生物[JM105(pCC160A189Y363term)]は、特開平7−213280号公報等に記載される方法に準じて作成した。即ち、クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM P−14009)由来のエステラーゼ遺伝子に部位特異的変異を導入した遺伝子を含むプラスミドpCC160A189Y363termを作成し、大腸菌JM105株に導入することにより組換え微生物を構築した。
以下にプラスミドpCC160A189Y363termの構築方法を示す。
【0079】
(7−1)プラスミドpCC160Aの調製
まず、クロモバクテリウムSC−YM−1由来の野生型エステラーゼ遺伝子を含むプラスミドpCC101を特開平7−213280号公報に記載された実施例1〜5にある方法に準じて作成した。同公報に記載された実施例7にある方法に準じて、プラスミドpCC101(0.5μg)を鋳型DNAとし、同公報に記載された実施例6にある方法に準じて作成した変異プライマ−MY−1(100pmol:特開平7−213280号公報に配列番号27として記載されている。)および変異プライマー160A(100pmol:特開平7−213280号公報に配列番号11として記載されている。)を用いて、GeneAmp PCR Reagent キット(宝酒造株式会社製)によりDNA断片を増幅した。得られたPCR産物(270bpDNA断片)をSUPREC−02カラム(宝酒造株式会社製)を使用して精製した。
続いて、同様に、プラスミドpCC101(0.5μg)を鋳型DNAとし、変異プライマーRV−C(50pmol:特開平7−213280号公報に配列番号26として記載されている。)および先に精製した270bpDNA断片(50pmol)をプライマーとしてGeneAmp PCR Reagentキット(宝酒造株式会社製)によりDNA断片を増幅した。増幅したDNA断片を制限酵素CelIIIおよびClaIで消化し、サンプルを4%アガロースゲル(NuSieve3:1Agarose(宝酒造株式会社製)で電気泳動後、約240bpのDNA断片を分離し、ジーンクリーンDNA精製キット(Bio101、Inc製)を用いて精製した。
一方、プラスミドpCC101(3μg)を制限酵素CelIIIおよびClaIで消化後、アルカリフォスファターゼ処理を行った。ついでこのDNA断片(4.2kbp)と先に調製して得られた変異の導入された約240bpのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造株式会社製)を用いて連結し、通常の方法に従って大腸菌JM109株に形質転換した。
このようにして得られた形質転換体から定法に従いプラスミドpCC160Aを調製した後、ダイデオキシ法により変異箇所の塩基配列を決定し、設計どおりの変異が導入されていることを確認した。
【0080】
(7−2)プラスミドpCC189Yの調製
pCC160Aの調製の場合に用いられた変異プライマー160Aを特開平7−213280号公報に記載された実施例6にある方法に準じて作成した変異プライマー189Y(特開平7−213280号公報に配列番号24として示されている。)に変更して、その他はプラスミドpCC160Aの調製の場合と同様にして、プラスミドpCC189Yを調製した後、ダイデオキシ法により変異箇所の塩基配列を決定し、設計どおりの変異が導入されていることを確認した。
【0081】
(7−3)プラスミドpCC363termの調製
プラスミドpCC101(0.5μg)を鋳型DNAとし、変異プライマーMY−2(100pmol:特開平7−213280号公報に配列番号30として示されている。)および変異プライマーA363term(100pmol:特開平7−213280号公報に配列番号28として示されている。)を用いて、GeneAmp PCR Reagent キット(宝酒造株式会社製)によりDNA断片を増幅した。得られたPCR産物(150bp断片)をSUPREC−02カラム(宝酒造株式会社製)を使用して精製した。
続いて、同様にプラスミドpCC101(0.5μg)を鋳型DNAとし、変異プライマーRV−D(50pmol:特開平7−213280号公報に配列番号29として示されている。)および先に精製した150bpDNA断片(50pmol)をプライマーとしてGeneAmp PCR Reagentキット(宝酒造株式会社製)によりDNA断片を増幅した。増幅したDNA断片を制限酵素BstPIおよびXbaIで消化し、サンプルを4%アガロースゲル(NuSieve3:1Agarose(宝酒造社株式会社製)で電気泳動し、約280bpのDNA断片を分離し、ジーンクリーンDNA精製キット(Bio101、Inc製)を用いて精製した。一方、pCC101(3μg)をBstPIおよびXbaIで消化し、アルカリフォスファターゼ処理を行った。ついでこの4.2kbpのDNA断片と先に調製して得られた変異の導入された280bpのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造株式会社製)を用いて連結し、通常の方法に従って大腸菌JM109株に形質転換した。得られた形質転換体から定法に従ってプラスミドpCC363termを調製した後、ダイデオキシ法により変異箇所の塩基配列を決定し、設計どおりの変異が導入されていることを確認した。
【0082】
(7−4)多重変異型エステラーゼ生産プラスミドの構築
上記(7−1)で得られた変異体プラスミドpCC160A(10μg)を制限酵素EcoRIおよびFspIで消化して得た0. 6kbpのDNA断片、上記(7−2)で得られた変異体プラスミドpCC189Y(10μg)をFspIおよびBstPIで消化して得た0.4kbpの断片および上記(7−3)で得られたプラスミドpCC363term(3μg)を制限酵素BstPIおよびEcoRIで消化して得た3. 4kbpのDNA断片の3種をDNAライゲーションキット(宝酒造株式会社製)を用いて連結し、通常の方法に従って大腸菌JM105株に形質転換し、多重変異型エステラーゼ遺伝子を含有するプラスミドpCC160A189Y363termを含有する形質転換体微生物を得た。
【0083】
(7−5)形質転換体微生物の培養
500ml容三角フラスコに液体培地(水1Lにグリセロ−ル5g、酵母エキス6g及びリン酸一カリウム9g、リン酸二カリウム4gを溶解し、pH7.0とする。)100mlを入れて滅菌した後、アンピシリンを50μg/mlになるように加え、上述の方法で作成したクロモバクテリウム(Chromobacterium)SC−YM−1株由来のエステラ−ゼ遺伝子組換え微生物の斜面培養から1白金耳接種し、30℃で24時間回転振とう培養した。次に3L容の小型培養槽(丸菱バイオエンジ社製、MDL型)に滅菌した液体培地(水1Lにグリセロ−ル15g、酵母エキス25g及びリン酸一カリウム0.4g、硫酸マグネシウム2g硫酸第一鉄0.1gを溶解し、pH7.0とする。)1500mlを仕込み、そこへ上記の三角フラスコで培養した培養液15mlを接種した。30℃で通気攪拌培養を始め、対数増殖期中期(培養10〜15時間)にIPTG(イソプロピルチオ−β−D−ガラクトシド)を終濃度1mMになるように添加した後、滅菌した培地を流加し、さらに培養を継続、計40時間培養することにより、微生物培養液(この培養液をJM105(pCC160A189Y363term)の培養液と記すこともある。)を得た。
【0084】
実施例8 (本加水分解酵素を産生する微生物の調製(その2))
アルスロバクターSC−6−98−28株(FERM P−11851)由来のエステラーゼ遺伝子組換え体微生物[JM105(SC−6−98−28)]は、特開平5−56787号公報記載の方法に準じて作成した。
即ち、特開平5−56787号公報に記載される実施例にある方法に準じてアルスロバクターSC−6−98−28株由来のエステラーゼ遺伝子を含むプラスミドpAGE−1を調製した。これを制限酵素NspV、HindIIIで消化することによりエステラーゼの翻訳領域を切り出し、エステラーゼ遺伝子の開始コドンGTGをATGに変換するために合成したDNA断片および、制限酵素BamHI、HindIIIで消化したlacプロモータを有する発現ベクターpUC118(宝酒造株式会社製)とライゲーションを行った。この様にして、lacプロモーターの下流にアルスロバクターSC−6−98−28株由来のエステラーゼ遺伝子を有する大腸菌用発現プラスミドを作成した後、定法に従い大腸菌JM105株に導入することにより組換え体微生物を構築した。
アルスロバクタ−(Arthrobacter)SC−6−98−28株由来のエステラ−ゼ遺伝子組換え微生物を、実施例7(7−5)に記載される方法と同様にして培養し、微生物培養液(この培養液をJM105(SC−6−98−28)の培養液と記すこともある。)を得た。
【0085】
実施例9 (本形質転換体の調製(その2))
(9−1)本還元酵素遺伝子の調製
配列番号2で示される塩基配列からなるDNAを含有するプラスミドpKARを以下のようにして調製した。
まず、Appl Microbial Biotechnol(1999)52:386−392等に記載される公知のプラスミドpUAR(受託番号FERM P−18127)から、配列番号2で示されるDNAを含むDNA断片を、PstI及びSmaIを用いて切り出した。切り出されたDNA断片を、PstI/SmaI処理したpKK223−3ベクター(Amersham Pharmacia Biotech社製)のTacプロモーターの下流に挿入した。このようにしてプラスミドpKARを構築した。
【0086】
(9−2)本還元酵素を産生する形質転換体の調製
構築されたプラスミドpKARを用いてE. coli JM109株を形質転換した。
次に、フラスコに液体培地(水1000mlにトリプトン10g、酵母エキス5g及び塩化ナトリウム5gを溶解した。この溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液を滴下することによりpHを7.0に調整した。)100mlを入れ、滅菌した後、アンピシリンを100μg/ml、ZnCl2を0.01%(w/v)、isopropyl thio−β−D−galactoside(IPTG)を0.4mMになるように加えた。このようにして調製された培地に、上記で得られた形質転換体(E. coli JM109/pKAR株)が前記組成の液体培地で予め培養された培養液0.3mlを接種し、これを30℃で14時間振盪培養した。
培養後、得られた培養液を遠心分離(15000×g、15分、4℃)することにより、菌体を回収した。回収された菌体を、50mMリン酸1カリウム−リン酸2カリウムバッファー(pH7.0)30mlに懸濁し、この懸濁液を遠心分離(15000×g、15分、4℃)することにより、本還元酵素を産生する形質転換体である洗浄菌体を得た。
【0087】
実施例10 (本形質転換体の調製(その3))
(10−1)染色体DNAの調製
フラスコに液体培地(水1000mlにトリプトン5g、酵母エキス2.5g、塩化ナトリウム4g、ゼラチン2.5g、酢酸ナトリウム1.5g及びスレオニン2.4gを溶解する。この溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液を滴下することによりpHを7.0に調整する。)100mlを入れ、滅菌する。このようにして調製された培地に、特開平10−94399等に記載される公知のコリネバクテリウム・シュードジフテリティカム亜種(Corynebacterium pseudodiphteriticum)ST−10株(受託番号FERM P−13150)が前記組成の液体培地で予め培養された培養液0.3mlを接種し、これを30℃で10時間振盪培養する。
培養後、得られた培養液を遠心分離(15000×g、15分、4℃)することにより、菌体を回収する。回収された菌体を、50mMリン酸1カリウム−リン酸2カリウムバッファー(pH7.0)30mlに懸濁し、この懸濁液を遠心分離(15000×g、15分、4℃)することにより、洗浄菌体を得る。
このようにして得られる洗浄菌体を用いて、J.C.Wangらの方法(Appl Microbiol Biotechnol (1999)52:386−392)によって染色体DNAを調製する。
【0088】
(10−2)本還元酵素遺伝子を含有するプラスミドの調製(プラスミドpTrcPARの構築)
配列番号17で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドと配列番号18で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドとをプライマーに、前記(2−1)で調製される染色体DNAを鋳型にして下記反応液組成、反応条件でPCRを行う。(ロシュ・ダイアグノスティック社製のExpand High Fidelity PCR Systemを使用)
【0089】
[反応液組成]
染色体DNA 1μl
dNTP(各2.5mM−mix) 0.4μl
プライマー(20pmol/μl) 各0.75μl
10xbuffer(with MgCl2) 5μl
enz.expandHiFi (3.5x103U/ml) 0.375μl
超純水 41.725μl
【0090】
[反応条件]
上記組成の反応液が入った容器をPERKIN ELMER−GeneAmp PCR System2400にセットし、97℃(2分間)に加熱した後、97℃(0.25分間)−55℃(0.5分間)−72℃(1.5分間)のサイクルを10回、次いで97℃(0.25分間)−55℃(0.5分間)−72℃(2.5分間)のサイクルを20回行い、さらに72℃で7分間保持する。
【0091】
PCR反応液を精製して得られたPCR増幅DNA断片に2種類の制限酵素(NcoI及びBamHI)を加えることにより、当該DNA断片を2重消化する。次いで得られるDNA断片を精製する。
一方、ベクターpTrc99A(Pharmacia製)を2種類の制限酵素(NcoI及びBamHI)を加えることにより、当該ベクターを2重消化する。次いで得られるDNA断片を精製する。
このようにして精製して得られる2種類のDNA断片を混合し、T4 DNAリガーゼでライゲーションする。得られるライゲーション液でE. coli DH5αを形質転換する。
得られる形質転換体からQIAprep Spin Miniprep Kit (Qiagen社製)を用いて本還元酵素遺伝子を含有するプラスミド(以下、プラスミドpTrcPARと記すこともある。)を取り出す。
【0092】
実施例11 (本還元酵素を産生する微生物の取得方法)
(11−1)洗浄菌体の調製
市販の微生物又は土壌などから単離した微生物を滅菌LB培地(10ml)に接種した後、これを振盪培養する(30℃、18時間)。培養後、培養液を遠心分離・洗浄することにより、洗浄菌体を回収する。
(11−2)スクリーニング
100mMリン酸1カリウム−リン酸2カリウムバッファー(pH6.5)20mlに、上記(11−1)で調製された洗浄菌体1g、NADP+12mg、NAD+12mg及びグルコース2.5gを加える。この混合物に、さらに一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステル240mgを加えた後、当該混合物のpHを15%炭酸ナトリウム水溶液で6.5に調製する。このようにして得られる混合物(反応液)を30℃で4時間攪拌することにより反応を行う。反応終了後、反応液に酢酸エチル25mlを注加攪拌し、次いで遠心分離することにより有機層及び水層を別々に回収する。回収される水層に再度酢酸エチル25mlを加えて同様な操作を行う。このようにして得られる有機層を合一濃縮した後、これをクロロホルム30mlに溶解し、無水Na2SO4を用いて乾燥する。乾燥後、クロロホルムを留去することにより残渣を得る。得られる残渣に、3−ヒドロキシブタン酸エステルが含まれていることを液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーにて定性及び/定量分析により確認する。
【0093】
実施例12 (本加水分解酵素を産生する微生物の取得方法)
(12−1)洗浄菌体の調製
市販の微生物又は土壌などから単離した微生物を滅菌LB培地(10ml)に接種した後、これを振盪培養する(30℃、18時間)。培養後、培養液を遠心分離・洗浄することにより、洗浄菌体を回収する。
(12−2)スクリーニング
100mMリン酸1カリウム−リン酸2カリウムバッファー(pH7.0)20mlに、上記(12−1)で調製された洗浄菌体1gを加える。この混合物に、さらに一般式(2)で示される3−ヒドロキシブタン酸エステル240mgを加え、30℃で10時間攪拌することにより反応を行う。反応終了後、反応液に酢酸エチル25mlを注加攪拌し、次いで遠心分離することにより有機層及び水層を別々に回収する。回収される水層に再度酢酸エチル25mlを加えて同様な操作を行う。このようにして得られる有機層を合一濃縮した後、これをクロロホルム30mlに溶解し、無水Na2SO4を用いて乾燥する。乾燥後、クロロホルムを留去することにより残渣を得る。得られる残渣に、3−ヒドロキシブタン酸エステルが含まれていることを液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーにて定性及び/定量分析により確認する。
【0094】
【発明の効果】
本発明により、光学活性3−ヒドロキシブタン酸系化合物を簡便に製造することができる。
[配列表フリーテキスト]
配列番号11
PCRのために設計されたプライマーであるオリゴヌクレオチド
配列番号12
PCRのために設計されたプライマーであるオリゴヌクレオチド
配列番号13
PCRのために設計されたプライマーであるオリゴヌクレオチド
配列番号14
PCRのために設計されたプライマーであるオリゴヌクレオチド
配列番号15
PCRのために設計されたプライマーであるオリゴヌクレオチド
配列番号16
PCRのために設計されたプライマーであるオリゴヌクレオチド
配列番号17
PCRのために設計されたプライマーであるオリゴヌクレオチド
配列番号18
PCRのために設計されたプライマーであるオリゴヌクレオチド
【0095】
【配列表】
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a 3-hydroxybutanoic acid-based compound and the like.
[0002]
Problems to be solved by the prior art and the invention
Butanoic acid derivatives having a hydroxy group at the 3-position are useful as pharmaceutical intermediates. For example, as described in Japanese Patent No. 3241723, it is important as a key intermediate such as an antihyperlipidemic agent. For efficient synthesis of the above derivatives, 3-hydroxybutanoic acid-based compounds having high optical purity are extremely useful.
A simple method for producing such an optically active 3-hydroxybutanoic acid compound having high optical purity has not been known.
[0003]
[Means for Solving the Problems]
Under these circumstances, the present inventors have conducted intensive studies on a method for producing an optically active 3-hydroxybutanoic acid-based compound. As a result, the present inventors have found that 3-oxobutanoic acid ester is used as a raw material, and that asymmetric reduction reaction and asymmetric hydrolysis The present inventors have found that by combining the two reactions in the above order, it is possible to easily produce the desired optically active 3-hydroxybutanoic acid-based compound having a high optical purity, which has led to the present invention.
That is, the present invention
1. A method for producing an optically active 3-hydroxybutanoic acid-based compound,
(I) General formula (1)
Embedded image
(In the formula, X represents a cyanomethyl group, a benzyloxymethyl group which may be substituted, an alkoxymethyl group which may be substituted, an acyloxymethyl group or a hydroxymethyl group which may be substituted, or a halogenomethyl group. And R represents an optionally substituted lower alkyl group having 1 to 4 carbon atoms.)
Asymmetric reduction of the 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (2)
Embedded image
(In the formula, X and R represent the same meaning as described above, and * represents an asymmetric carbon.)
A first step of converting into an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by
(II) After the first step, the optically active 3-hydroxybutanoate or the optically active 3-hydroxybutanoate derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon is not allowed. The second step of simultaneous hydrolysis, and
(III) After the second step, recovering an optical isomer that does not asymmetrically hydrolyze from the reaction solution or an optically active 3-hydroxybutanoic acid or a derivative thereof generated from the optical isomer that asymmetrically hydrolyzes from the reaction solution Process
A production method characterized by having:
2. The reaction for asymmetric reduction in the first step produces a reductase or an enzyme capable of asymmetrically reducing the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) as a catalyst. Microorganisms or their treated products are allowed to act on the 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1), and this is asymmetrically reduced to give an optically active-3-hydroxybutanoic acid represented by the general formula (2). 2. The production method according to the above item 1, wherein the reaction is a conversion to an ester;
3. A reductase having the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1), a microorganism producing the enzyme, or a treated product thereof has an artificial ability. 3. The method according to the above 2, wherein the transformant is a transformant or a killed cell thereof.
4. A plasmid containing a DNA comprising a base sequence encoding an amino acid sequence of a reductase, wherein the transformant has the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) 4. The method according to the above 3, wherein the transformant is a transformant into which is introduced.
5. The method according to the above item 3 or 4, wherein the transformant is Escherichia coli;
6. The ability of the enzyme having an amino acid sequence selected from the following amino acid sequence group to have the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1): 3. The manufacturing method according to the above item 2,
<Amino acid sequence group>
(A) the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1 or 3
(B) an amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1 or 3 in which one or more amino acid sequences are deleted, substituted or added, and -3-oxobutanoic acid represented by the general formula (1) Amino acid sequence of an enzyme capable of asymmetrically reducing an ester to convert it into an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2)
(C) an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 2 or 4
(D) an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions to a DNA having complementarity to a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 2 or 4, and Amino acid sequence of an enzyme capable of asymmetrically reducing 3-oxobutanoic acid ester represented by (1) to convert to optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by general formula (2)
(E) Asymmetrically reducing a 4-substituted-3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1) derived from a microorganism belonging to the genus Corynebacterium or Penicillium, thereby obtaining an optical activity 4 represented by the general formula (2) Amino acid sequence of an enzyme capable of converting to substituted 3-hydroxybutanoic acid ester
7. The ability of the enzyme having an amino acid sequence selected from the following amino acid sequence group to have the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1): 3. The manufacturing method according to the above item 2,
<Amino acid sequence group>
(A) the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1
(B) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences are deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1 and the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) is not used. Amino acid sequence of an enzyme capable of converting to optically active 3-hydroxybutanoate represented by formula (2) by simultaneous reduction
(C) an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 2
(D) having an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions with a DNA having complementarity to a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 2, and having the general formula (1) )) The amino acid sequence of an enzyme capable of asymmetrically reducing the 3-oxobutanoate represented by the general formula (2) and converting it into the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2)
(E) Asymmetrically reducing 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) derived from a microorganism belonging to the genus Corynebacterium and converting it to an optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2) Amino acid sequence of an enzyme capable of binding
8. The ability of the enzyme having an amino acid sequence selected from the following amino acid sequence group to have the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1): 3. The manufacturing method according to the above item 2,
<Amino acid sequence group>
(A) the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 3
(B) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences are deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 3 and the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) is not used. Amino acid sequence of an enzyme capable of converting to optically active 3-hydroxybutanoate represented by formula (2) by simultaneous reduction
(C) an amino acid sequence encoded by the base sequence represented by SEQ ID NO: 4
(D) an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions with a DNA having a complementarity to a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 4; )) The amino acid sequence of an enzyme capable of asymmetrically reducing the 3-oxobutanoate represented by the general formula (2) and converting it into the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2)
(E) The ability to asymmetrically reduce the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) derived from a microorganism belonging to the genus Penicillium to convert it into the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2) Amino acid sequence of an enzyme having
9. The preceding item, wherein the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) is the ability of an enzyme having the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1. 2. The production method according to 2;
10. The preceding item, wherein the ability of the enzyme having the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 3 has the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1). 2. The production method according to 2;
11. The ability of the enzyme having the amino acid sequence encoded by the base sequence represented by SEQ ID NO: 2 to have the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) 3. The production method according to the above item 2, which is characterized by:
12. The ability of the enzyme having the amino acid sequence encoded by the base sequence represented by SEQ ID NO: 4 to have the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) 3. The production method according to the above item 2, which is characterized by:
13. An enzyme having the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1), a microorganism producing the enzyme, or a processed product thereof is derived from the genus Corynebacterium Or the microorganism according to the above item 2, which is a microorganism belonging to the genus Penicillium;
14. In the reaction for asymmetric reduction in the first step, a metal catalyst as a catalyst is allowed to act on a 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1) under a hydrogen atmosphere, and this is asymmetrically reduced to obtain a compound represented by the general formula ( 2. The production method according to the above 1, wherein the reaction is a conversion into an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by 2);
15. 15. The method according to the above item 14, wherein the metal catalyst is a ruthenium-optically active phosphine complex;
16. 16. The production method according to the above 15, wherein the optically active phosphine in the ruthenium-optically active phosphine complex is (R) -BINAP or (S) -BINAP;
17. The reaction for asymmetric hydrolysis in the second step is carried out by using an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) as a catalyst or deriving from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon. An ester hydrolase having the ability to asymmetrically hydrolyze the ester-binding site of the optically active 3-hydroxybutanoate derivative, a microorganism producing the enzyme, or a treated product thereof, using the optically active 3-hydroxybutanoic acid. 2. The production method according to the above 1, wherein the reaction is carried out by acting on an ester or the derivative and asymmetrically hydrolyzing the ester or the derivative;
18. (1) The reaction for the asymmetric reduction in the first step, wherein a reductase having an ability to asymmetrically reduce a carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) as a catalyst or An enzyme-producing microorganism or a processed product thereof is allowed to act on 3-oxobutanoate represented by the general formula (1), and this is asymmetrically reduced to give an optically active 3-hydroxyl represented by the general formula (2). A reaction for converting into a butanoic acid ester, and (2) a reaction for asymmetric hydrolysis in the second step, wherein an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) as a catalyst, or An ester having the ability to asymmetrically hydrolyze the ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoate derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon. The preceding paragraph, which is a reaction in which a terhydrolase or a microorganism producing the enzyme, or a processed product thereof is allowed to act on the optically active 3-hydroxybutanoate or the derivative, and asymmetrically hydrolyze this. 1. The production method according to 1;
19. An ester hydrolase is an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2), or an optically active 3-hydroxybutanoic acid derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon 18. The method according to item 17, wherein the ester derivative is an ester hydrolase capable of asymmetrically hydrolyzing the ester bond site of the (S) form of the ester derivative;
20. An ester hydrolase is an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2), or an optically active 3-hydroxybutanoic acid derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon 18. The production method according to the above item 17, which is an ester hydrolase having the ability to asymmetrically hydrolyze the ester bond site of the (R) form of the ester derivative;
21. Ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2), or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon That the ester hydrolase having the ability to asymmetrically hydrolyze or a microorganism producing the enzyme, or a processed product thereof, is a transformant artificially imparted with the ability or a killed cell thereof. Item 18. The method according to Item 17, which is characterized by:
22. The transformant is an optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2), or an optically active 3-hydroxybutanoate derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon 21. The transformant which is a transformant into which a plasmid containing a DNA comprising a nucleotide sequence encoding an amino acid sequence of an ester hydrolase capable of asymmetrically hydrolyzing an ester bond site of a derivative is introduced. Production method;
23. The method according to the above item 21 or 22, wherein the transformant is Escherichia coli;
24. Ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2), or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon Wherein the ability to asymmetrically hydrolyze is the ability of an enzyme having an amino acid sequence selected from the following amino acid sequence group:
<Amino acid sequence group>
(A) amino acid sequences represented by SEQ ID NOs: 5, 7, and 9
(B) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences are deleted, substituted or added in the amino acid sequences represented by SEQ ID NOS: 5, 7, and 9, and the optical activity represented by the general formula (2) An amino acid of an enzyme capable of asymmetrically hydrolyzing an ester binding site of a hydroxybutanoate or an optically active 3-hydroxybutanoate derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon Array
(C) an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence represented by SEQ ID NOs: 6, 8, and 10
(D) having an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions with a DNA having complementarity to a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 6, 8, or 10, and Ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2), or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon Amino acid sequence of an enzyme capable of asymmetric hydrolysis
(E) an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) derived from a microorganism belonging to the genus Chromobacterium, Arthrobacter or Aspergillus, or the absolute configuration of the asymmetric carbon from the ester Amino acid sequence of an enzyme capable of asymmetrically hydrolyzing the ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived while retaining
25. General formula (1)
Embedded image
(In the formula, X represents a cyanomethyl group, a benzyloxymethyl group which may be substituted, an alkoxymethyl group which may be substituted, an acyloxymethyl group or a hydroxymethyl group which may be substituted, or a halogenomethyl group. And R represents an optionally substituted lower alkyl group having 1 to 4 carbon atoms.)
As a catalyst for producing an optically active 3-hydroxybutanoic acid compound from a 3-oxobutanoic acid ester represented by the following formula, the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1) is not substituted. Reduction catalyst having the ability to perform simultaneous reduction and general formula (2)
Embedded image
(In the formula, X and R represent the same meaning as described above, and * represents an asymmetric carbon.)
Asymmetrically hydrolyzes the ester-binding site of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the formula or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon. Use of both catalysts with a capable ester hydrolysis catalyst;
And so on.
[0004]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
In the production method of the present invention, it is important to use both of the asymmetric reduction reaction (ie, the first step) and the asymmetric hydrolysis reaction (ie, the second step) in combination in the above order.
[0005]
First, the first step of the production method of the present invention will be described.
The 3-oxobutanoate represented by the general formula (1), which is a raw material used in the step, is, for example, 4-benzyloxy-3-oxobutanoate as described in Synthesis, (1995) 1014 and the like. Can be obtained by reacting 4-chloro-3-oxobutanoate with benzyl alcohol in the presence of sodium hydride. Further, for example, 4-acetyloxy-3-oxobutanoate can be obtained by reacting methyl 4-bromo-3-oxobutanoate with potassium acetate. It is not limited to these methods, and those obtained by other methods can also be used.
[0006]
Specific examples of the lower alkyl group having 1 to 4 carbon atoms which may be substituted and represented by R in the general formula (1) include a methyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, an n-butyl group and an isobutyl group. , A sec-butyl group, a tert-butyl group, and the like.
Among the substituents represented by X in the general formula (1), the optionally substituted benzyloxymethyl group includes, for example, 4-methylbenzyloxymethyl, 3-chlorobenzyloxymethyl, 4-cyanobenzyloxymethyl , 3-nitrobenzyloxymethyl and the like, and the optionally substituted alkoxymethyl group includes, for example, chloromethyloxymethyl, methyloxyethyloxymethyl and the like, and an optionally substituted acyloxymethyl group Examples thereof include chloroacetyloxymethyl and trifluoroacetyloxymethyl groups.Examples of the halogenomethyl group include, for example, fluoromethyl, difluoromethyl, trifluoromethyl, chloromethyl, dichloromethyl, trichloromethyl, bromomethyl, dibromomethyl There are exemplified.
[0007]
Specific examples of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) include methyl 4-benzyloxy-3-oxobutanoate, ethyl 4-benzyloxy-3-oxobutanoate, and 4-benzyloxy-3-oxobutane. N-propyl acid, isopropyl 4-benzyloxy-3-oxobutanoate n-butyl 4-benzyloxy-3-oxobutanoate, isobutyl 4-benzyloxy-3-oxobutanoate, sec-benzyl 4-benzyloxy-3-oxobutanoate Butyl, t-butyl 4-benzyloxy-3-oxobutanoate, methyl 4-acetyloxy-3-oxobutanoate, ethyl 4-acetyloxy-3-oxobutanoate, n-propyl 4-acetyloxy-3-oxobutanoate, Isopropyl 4-acetyloxy-3-oxobutanoate, 4- N-butyl cetyloxy-3-oxobutanoate, isobutyl 4-acetyloxy-3-oxobutanoate, sec-butyl 4-acetyloxy-3-oxobutanoate, t-butyl 4-acetyloxy-3-oxobutanoate, 4-cyano Methyl-3-oxobutanoate, ethyl 4-cyano-3-oxobutanoate, propyl 4-cyano-3-oxobutanoate, isopropyl 4-cyano-3-oxobutanoate, n-butyl 4-cyano-3-oxobutanoate, 4 Sec-butyl cyano-3-oxobutanoate, isobutyl 4-cyano-3-oxobutanoate, t-butyl 4-cyano-3-oxobutanoate, methyl 4-bromo-3-oxobutanoate, 4-bromo-3-oxobutane Ethyl acid, propyl 4-bromo-3-oxobutanoate, 4-bromo-3-o Isopropyl isobutanoate, n-butyl 4-bromo-3-oxobutanoate, sec-butyl 4-bromo-3-oxobutanoate, isobutyl 4-bromo-3-oxobutanoate, t-butyl 4-bromo-3-oxobutanoate, Methyl 4-chloro-3-oxobutanoate, ethyl 4-chloro-3-oxobutanoate, propyl 4-chloro-3-oxobutanoate, isopropyl 4-chloro-3-oxobutanoate, n- 4-chloro-3-oxobutanoate Butyl, sec-butyl 4-chloro-3-oxobutanoate, isobutyl 4-chloro-3-oxobutanoate, t-butyl 4-chloro-3-oxobutanoate, methyl 4,4,4-trifluoro-3-oxobutanoate 4,4,4-trifluoro-3-oxobutanoate, 4,4,4-trifluoro-3-oxo Propyl sobutanoate, monopropyl 4,4,4-trifluoro-3-oxobutanoate, n-butyl 4,4,4-trifluoro-3-oxobutanoate, 4,4,4-trifluoro-3-oxobutanoic acid Examples thereof include, but are not limited to, sec-butyl, isobutyl 4,4,4-trifluoro-3-oxobutanoate, and t-butyl 4,4,4-trifluoro-3-oxobutanoate.
[0008]
Examples of the catalyst used in the step include (1) a reductase capable of asymmetrically reducing the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1), or a catalyst that produces the enzyme. Microorganisms or their treated products (corresponding to the first production method of the present invention), (2) metal catalysts (corresponding to the second production method of the present invention), and the like.
The enzyme as a catalyst in the first production method of the present invention is an enzyme capable of asymmetrically reducing the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) (hereinafter referred to as the present reduction). Sometimes referred to as enzyme.). Such an enzyme may be a commercially available enzyme, or can be prepared from a microorganism producing the present reductase or the like by using a normal biochemical technique, a genetic engineering technique, or the like. For example, when the microorganism producing the present reductase is a transformant, the transformant may be an asymmetric reduction of the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1). And a transformant into which at least a plasmid containing a DNA comprising a nucleotide sequence encoding the amino acid sequence of a reductase having the ability to transform (hereinafter, may be referred to as the present transformant) can be mentioned. . Further, when the microorganism producing the reductase is a non-transformant (that is, a microorganism having the ability in advance even though the ability has not been artificially imparted), the non-transformant Examples thereof include microorganisms isolated by screening from commercially available microorganisms or soil using the above-mentioned ability as an index, as described in Examples below. Examples of such microorganisms include microorganisms belonging to the genus Corynebacterium and the genus Penicillium.
[0009]
Specific examples of the “ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1)” include, for example, an amino acid sequence selected from the following amino acid sequence group: The ability of the enzyme having the above can be increased.
<Amino acid sequence group>
(A1) the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1
(A2) the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 3
(B1) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences are deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1, and the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) is not used. Amino acid sequence of an enzyme capable of converting to optically active 3-hydroxybutanoate represented by formula (2) by simultaneous reduction
(B2) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences are deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 3, and the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) is not used. Amino acid sequence of an enzyme capable of converting to optically active 3-hydroxybutanoate represented by formula (2) by simultaneous reduction
(C1) an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 2
(C2) an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 4
(D1) an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions with a DNA having complementarity to a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 2, and having the general formula (1) )) The amino acid sequence of an enzyme capable of asymmetrically reducing the 3-oxobutanoate represented by the general formula (2) and converting it into the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2)
(D2) an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions with DNA having complementarity to the DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 4, and having the general formula (1) )) The amino acid sequence of an enzyme capable of asymmetrically reducing the 3-oxobutanoate represented by the general formula (2) and converting it into the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2)
(E1) Asymmetrically reducing 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1) derived from a microorganism belonging to the genus Corynebacterium and converting it to optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) Amino acid sequence of an enzyme capable of binding
(E2) The ability to asymmetrically reduce the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) derived from a microorganism belonging to the genus Penicillium to convert it into the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2) Amino acid sequence of an enzyme having
[0010]
The 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) used for producing the present transformant is asymmetrically reduced to convert it into the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2). A gene having a base sequence encoding the amino acid sequence of an enzyme having an ability (ie, the present reductase) (hereinafter, also referred to as the present reductase gene) is cloned from (1) naturally occurring genes. Or (2) even if it is a naturally occurring gene, deletion, substitution or addition of some of its bases may be artificially introduced in the base sequence of the cloned gene. (I.e., a naturally-occurring gene that has been subjected to mutation treatment (partial mutagenesis, mutation treatment, etc.)), or (3) an artificially synthesized gene. hand Good.
[0011]
Here, the “amino acid sequence in which amino acids are deleted, substituted or added” in (b), (b1) or (b2) or the “stringent sequence” in (d), (d1) or (d2). The amino acid sequence encoded by the base sequence of DNA having complementarity to DNA that hybridizes under the conditions includes, for example, the processing of an enzyme having the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1 or 3 in a cell; This includes mutations that occur naturally due to species differences, individual differences, differences between tissues, and the like of the organisms from which the DNA is derived, and artificial amino acid mutations.
When "(deletion, substitution or addition) of ((amino acid))" (hereinafter sometimes also referred to as "alteration of amino acid") in the above (b), (b1) or (b2) is performed artificially. For example, a method of subjecting a DNA having a base sequence encoding the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1 or 3 to a conventional site-specific mutagenesis, and then expressing the DNA by a conventional method. Can be Examples of the site-directed mutagenesis method include a method using an amber mutation (gapped duplex method, Nucleic Acids Res., 12, 9441-9456 (1984)) and a method using PCR using a primer for mutagenesis. And the like.
The number of amino acids modified as described above is at least one residue, specifically, one or several, or more. The number of such modifications can indicate the ability to asymmetrically reduce the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) to convert it into the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2). Any value within the range is acceptable.
Further, among the above-mentioned deletions, substitutions or additions, a modification relating to amino acid substitution is particularly preferable. The substitution is more preferably an amino acid having similar properties such as hydrophobicity, charge, pK, and steric structure. Examples of such substitution include: (1) glycine, alanine; (2) valine, isoleucine, leucine; (3) aspartic acid, glutamic acid, asparagine, glutamine; (4) serine, threonine; (5) lysine, arginine. (6) Substitution within the group of phenylalanine and tyrosine.
[0012]
In the present invention, “(deletion, substitution or addition) of (amino acid)” includes, for example, high sequence identity (specifically, 80% or more sequence identity, Preferably, 90% or more, more preferably 95% or more sequence identity) must be present. "Hybridize under stringent conditions" refers to sequence identity (specifically, sequence identity of 80% or more, preferably 90% or more, more preferably 95% or more) between two DNAs. Sequence identity) must exist.
Here, “sequence identity” refers to sequence identity and homology between two DNAs or two proteins. Said "sequence identity" is determined by comparing two optimally aligned sequences over the region of the sequence to be compared. Here, the DNA or protein to be compared may have an addition or a deletion (for example, a gap or the like) in the optimal alignment of the two sequences. Such sequence identity can be calculated, for example, by creating an alignment using the Vector NTI and the ClustalW algorithm (Nucleic Acid Res., 22 (22): 4673-4680 (1994)). The sequence identity can be measured using sequence analysis software, specifically, an analysis tool provided by Vector NTI, GENETYX-MAC, or a public database. Http:https://www.ddbj.nig.ac.jp is generally available.
Regarding “hybridize under stringent conditions” in the above (d), (d1) or (d2), the hybridization used herein is described in, for example, Sambrook J. et al. Frisch E., et al. F. , Maniatis T .; Written by Molecular Cloning 2nd edition, published by Cold Spring Harbor Laboratory Press, and "Cloning and Sequence" (edited by Masaru Watanabe, edited by Masahiro Sugiura, 1989) The method can be performed according to an ordinary method such as the Southern hybridization method described in Rural Culture Company. The “stringent conditions” include, for example, 6 × SSC (a solution containing 900 mM NaCl and 90 mM trisodium citrate. Here, a solution containing 175.3 g of NaCl and 88.2 g of trisodium citrate is added to 800 ml of water. , And adjust the pH with 10N NaCl. Then, a solution having a total volume of 1000 ml is made 20 × SSC.) A hybrid is formed at 65 ° C., and then washed with 2 × SSC at 50 ° C. (Molecular Biology, John Wiley & Sons, NY (1989), 6.3.1-6.3.6). The salt concentration in the washing step can be selected, for example, from the condition of 2 × SSC at 50 ° C. (low stringency condition) to the condition of 0.1 × SSC up to 65 ° C. (high stringency condition). The temperature in the washing step can be selected, for example, from room temperature (low stringency conditions) to 65 ° C. (high stringency conditions). Also, both the salt concentration and the temperature can be varied.
[0013]
The present reductase gene may be prepared, for example, according to the following preparation method.
A chromosomal DNA is prepared from microorganisms belonging to the genus Corynebacterium such as Corynebacterium pseudodiphtheriticum according to a conventional genetic engineering technique, and the prepared chromosomal DNA is used as a template and appropriately. By performing PCR using various primers, DNA comprising a nucleotide sequence encoding the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1, one or more amino acids are deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1 The present reductase gene is prepared by amplifying a DNA consisting of a base sequence encoding the amino acid sequence obtained as described above, a DNA having the base sequence shown in SEQ ID NO: 2, and the like.
Here, a chromosomal DNA derived from Corynebacterium pseudodiftericum was used as a template, and an oligonucleotide having the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 17 and an oligonucleotide having the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 18 were used as primers. When the PCR is carried out by PCR, the DNA comprising the base sequence represented by SEQ ID NO: 2 is amplified to prepare the present reductase gene.
As the conditions for the PCR, for example, a reaction mixture obtained by mixing four types of dNTPs at 20 μM each, two types of oligonucleotide primers at 15 pmol each, 1.3 U of Taqpolymerase and a cDNA library serving as a template at 97 ° C. (2 minutes). ), 10 cycles of 97 ° C (0.25 minutes)-50 ° C (0.5 minutes)-72 ° C (1.5 minutes), then 97 ° C (0.25 minutes)-55 ° C. -(0.5 minutes)-A condition of performing a cycle of -72 ° C (2.5 minutes) 20 times and further holding at 72 ° C for 7 minutes.
In addition, a restriction enzyme recognition sequence or the like may be added to the 5 'end of the primer used in the PCR.
The DNA amplified as described above was purchased from Sambrook J .; Frisch E., et al. F. , Maniatis T .; "Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2" nd edition "(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press," Current Protocols in Molecular Biology "(1987), John Wiley & Sons, Inc. A recombinant vector can be obtained by cloning into a vector according to the method described in ISBNO-471-50338-X and the like. Specific examples of the vector used include, for example, pUC119 (manufactured by Takara Shuzo), pTV118N (manufactured by Takara Shuzo), pBluescript II (manufactured by Toyobo), pCR2.1-TOPO (manufactured by Invitrogen), pTrc99A (manufactured by Pharmacia) ), PKK223-3 (Pharmacia) and the like. Preparation of the present reductase gene in a form incorporated into a vector in this manner is convenient for use in the subsequent genetic engineering techniques.
[0014]
In addition, conventional genetic engineering techniques (eg, "New Cell Engineering Experimental Protocol" (Cancer Research Division, Institute of Medical Science, The University of Tokyo, Shujunsha) from microorganisms belonging to the genus Penicillium such as Penicillium citrinum, etc. 1993)), and by performing PCR using the prepared cDNA library as a template and appropriate primers, the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 3 is obtained. DNA consisting of a nucleotide sequence encoding a sequence, DNA consisting of a nucleotide sequence encoding an amino acid sequence in which one or more amino acids are deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 3, represented by SEQ ID NO: 4 The present reductase gene is prepared by amplifying DNA, etc. having a base sequence. To.
Here, when PCR is performed using a cDNA library derived from Penicillium citrinum as a template and an oligonucleotide having the nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 11 and an oligonucleotide having the nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 12 as primers In this method, the present reductase gene is prepared by amplifying a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 4.
As the conditions for the PCR, for example, a reaction mixture obtained by mixing four types of dNTPs at 20 μM each, two types of oligonucleotide primers at 15 pmol each, 1.3 U of Taqpolymerase and a cDNA library serving as a template at 97 ° C. (2 minutes). ), 10 cycles of 97 ° C (0.25 minutes)-50 ° C (0.5 minutes)-72 ° C (1.5 minutes), then 97 ° C (0.25 minutes)-55 ° C. -(0.5 minutes)-A condition of performing a cycle of -72 ° C (2.5 minutes) 20 times and further holding at 72 ° C for 7 minutes.
In addition, a restriction enzyme recognition sequence or the like may be added to the 5 'end of the primer used in the PCR.
The DNA amplified as described above was purchased from Sambrook J .; Frisch E., et al. F. , Maniatis T .; "Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2" nd edition "(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press," Current Protocols in Molecular Biology "(1987), John Wiley & Sons, Inc. A recombinant vector can be obtained by cloning into a vector according to the method described in ISBNO-471-50338-X and the like. Specific examples of the vector used include, for example, pUC119 (manufactured by Takara Shuzo), pTV118N (manufactured by Takara Shuzo), pBluescript II (manufactured by Toyobo), pCR2.1-TOPO (manufactured by Invitrogen), pTrc99A (manufactured by Pharmacia) ), PKK223-3 (Pharmacia) and the like. Preparation of the present reductase gene in a form incorporated into a vector in this manner is convenient for use in the subsequent genetic engineering techniques.
[0015]
A method for preparing the present transformant includes, for example, expression of the present reductase gene in a host cell, such as DNA in which the present reductase gene and a promoter operable in the host cell are operably connected. Recombinant plasmids that can be used (for example, a region related to expression control such as a promoter or a terminator is linked to the present reductase gene to construct a recombinant plasmid, or expressed as an operon containing a plurality of cistrons such as a lactose operon) Such a recombinant plasmid is prepared and introduced into a host cell. Further, a method of introducing the present reductase gene into a chromosome of a host cell can also be used.
The above-mentioned recombinant plasmids include, for example, those that contain genetic information that can be replicated in a host cell and can be propagated autonomously, are easily isolated and purified from the host cell, and have a function in the host cell. A preferable example is a gene in which a gene encoding the present reductase is introduced in a functional form into an expression vector having a possible promoter and a detectable marker. Various types of expression vectors are commercially available.
Here, "in a operable form" means that when the host cell is transformed by introducing the above-mentioned recombinant plasmid into the host cell, the present reductase gene is expressed under the control of a promoter. Means that it is linked to the promoter. Examples of the promoter include a lactose operon promoter of Escherichia coli, a tryptophan operon promoter of Escherichia coli, and a synthetic promoter capable of functioning in Escherichia coli such as a tac promoter or a trc promoter. Further, a promoter that controls the expression of the present reductase gene in Corynebacterium pseudodiftericum, Penicillium citrinum, or Bacillus megaterium may be used.
In addition, when a vector containing a selectable marker gene (for example, a gene that imparts antibiotic resistance such as a kanamycin resistance gene or a neomycin resistance gene) is used as an expression vector, the transformant into which the vector has been introduced can be used as a transformant for the selectable marker gene. It can be easily selected using the phenotype or the like as an index.
When it is necessary to induce further high expression, a ribosome binding region may be linked upstream of a gene having a nucleotide sequence encoding the amino acid sequence of the present reductase. As the ribosome binding region to be used, Guarante L. et al. (Cell 20, p543) and Taniguchi et al. (Genetics of Industrial Microorganisms, p202, Kodansha).
The host cell may be a prokaryote (for example, Escherichia, Bacillus, Corynebacterium, Staphylococcus, Streptomyces) or a eukaryote (for example, Saccharomyces, Kluyveromyces or Aspergium, Aspergium, Aspergium, Aspergium). Animal cells and the like can be mentioned. For example, E. coli and the like can be preferably mentioned from the viewpoint that large-scale preparation of the present transformant becomes easy.
A method for introducing a plasmid capable of expressing the present reductase in the host cell may be any method commonly used depending on the host cell used. For example, "Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2" nd edition "(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press," Current Protocols in Molecular Biology "(1987), John Wiley & Sons, Inc. The calcium chloride method described in ISBNO-471-50338-X and the like, the electroporation method described in "Methods in Electroporation: Gene Pulser / E. Coli Pulser System", Bio-Rad Laboratories, (1993), and the like. I can give it.
In order to select a transformant into which a plasmid capable of expressing the present reductase gene in the host cell has been introduced in the host cell, as described above, for example, using the phenotype of the selectable marker gene contained in the vector as an index, You only have to select.
The fact that the host cell into which the plasmid has been introduced (that is, the transformant) has the present reductase gene is described in, for example, "Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2". nd edition "(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press, etc., by confirming the restriction enzyme site, analyzing the base sequence, Southern hybridization, Western hybridization, etc. Can be.
[0016]
The present transformant can be cultured by a conventional method used for culturing microorganisms, insect cells or mammalian cells. For example, in the case of Escherichia coli, the cultivation is performed in a medium containing an appropriate carbon source, a nitrogen source, and trace nutrients such as vitamins as appropriate. As the culture method, any of solid culture, test tube shaking culture, reciprocal shaking culture, liquid culture such as jar fermenter culture, tank culture and the like may be used, and preferably, aeration agitation culture method and the like are used. Liquid culture can be mentioned.
The culture temperature can be appropriately changed within a range in which the present transformant can grow, but is usually about 10 to 50 ° C, preferably about 20 to 40 ° C.
The pH of the medium is preferably in the range of about 6-8.
The culturing time varies depending on the culturing conditions, but is usually preferably about 1 day to about 5 days.
As a medium for culturing the present transformant, for example, various media containing a carbon source or a nitrogen source, an organic salt, an inorganic salt, or the like, which are generally used for culturing host cells such as microorganisms, can be used. .
Examples of the carbon source include sugars such as glucose, dextrin and sucrose, sugar alcohols such as glycerol, organic acids such as fumaric acid, citric acid and pyruvic acid, animal oils, vegetable oils and molasses. The amount of these carbon sources added to the medium is usually about 0.1 to 30% (w / v) based on the culture solution.
Examples of the nitrogen source include natural organic nitrogen sources such as meat extract, peptone, yeast extract, malt extract, soybean powder, corn steep liquor, cottonseed powder, dried yeast, casamino acid, and amino acids. And ammonium salts of inorganic acids such as sodium nitrate, ammonium salts of inorganic acids such as ammonium chloride, ammonium sulfate and ammonium phosphate; ammonium salts of organic acids such as ammonium fumarate and ammonium citrate; and urea. Of these, ammonium salts of organic acids, natural organic nitrogen sources, amino acids and the like can be used as carbon sources in many cases. The amount of these nitrogen sources added to the medium is usually about 0.1 to 30% (w / v) based on the culture solution.
Examples of the organic and inorganic salts include chlorides, sulfates, acetates, carbonates, and phosphates of potassium, sodium, magnesium, iron, manganese, cobalt, zinc, and the like. Specifically, for example, sodium chloride, potassium chloride, magnesium sulfate, ferrous sulfate, manganese sulfate, cobalt chloride, zinc sulfate, copper sulfate, sodium acetate, calcium carbonate, monopotassium hydrogen phosphate and dipotassium hydrogen phosphate Is mentioned. The amount of these organic and / or inorganic salts added to the medium is usually about 0.0001 to 5% (w / v) based on the culture solution.
Furthermore, a DNA obtained by operably connecting a promoter of a type induced by allolactose such as a tac promoter, a trc promoter, and a lac promoter with a gene having a base sequence encoding the amino acid sequence of the present reductase is operable. In the case of the transformed transformant, a small amount of, for example, isopropylthio-β-D-galactoside (IPTG) can be added to the medium as an inducer for inducing the production of the present reductase.
[0017]
The transformant may be obtained, for example, by collecting the transformant as a precipitate by centrifugation or the like of the culture obtained by the above culture. If necessary, the transformant may be washed with a buffer such as a 100 mM monopotassium phosphate-dipotassium phosphate buffer (pH 6.5) or the like before recovery.
[0018]
In the first production method of the present invention, a reaction of a microorganism producing an enzyme capable of asymmetrically reducing the carbonyl group at the 3-position of 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) according to the production method of the present invention For example, (1) a form in which a culture solution is used as it is, and (2) a cell obtained by collecting cells by centrifugation of the culture solution and washing the cells with a buffer or water. Examples include a form in which cells are used, and a form in which cells of microorganisms obtained by culturing are used as they are. In this case, the amount used is, for example, usually about 0.01 to 200 times by weight, preferably about 0.1 to 50 times by weight, based on the 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1). . Further, the method of the present invention for producing an enzyme having the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) or a treated product of the enzyme or a microorganism producing the enzyme, is provided by the present invention. For example, in the form used for the reaction, the cells are collected by centrifugation of a culture solution, and the wet cells obtained by washing the cells with a buffer or water are treated with (1) an organic solvent (acetone, ethanol, etc.). (2) using a form obtained by freeze-drying, (3) using a form obtained by alkali treatment, and (4) using cells obtained by freeze-drying. A form using a substance obtained by physically or enzymatically crushing, and a form using a substance obtained by immobilizing these substances by a known method are also included. In this case, the amount used is, for example, usually about 0.001 to 2 times by weight, preferably about 0.02 to 0.5 times by weight with respect to the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1). It is.
[0019]
An enzyme capable of asymmetrically reducing the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) used in the first production method of the present invention, a microorganism producing the enzyme, or a microorganism thereof. Among the treated products, a transformant which is artificially imparted with the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1), or a killed cell thereof is preferable. used.
[0020]
From the present transformant, the killed cells can also be prepared by the following method.
Examples of the sterilization treatment method include a physical sterilization method (heating, drying, freezing, light, ultrasonic waves, filtration, and energization) and a sterilization method using a chemical (alkali, acid, halogen, oxidizing agent, sulfur, Boron, arsenic, metals, alcohols, phenols, amines, sulfides, ethers, aldehydes, carbonyl groups, cyanides and antibiotics). Incidentally, among these sterilization methods, a treatment method which does not deactivate the enzymatic activity of the present reductase as much as possible, and which has little effect on the reaction system, such as residue, may be appropriately selected according to various reaction conditions. .
[0021]
The transformant or the killed cell prepared in this manner is used in the form of, for example, a freeze-dried cell, an organic solvent-treated cell, a dried cell, or a fixed form (immobilized product). Is also good.
[0022]
As a method for obtaining the immobilized product, for example, a carrier binding method (a method of adsorbing the present transformant or a killed cell thereof on an inorganic carrier such as silica gel or ceramic, cellulose, an ion exchange resin, etc.) and an entrapping method (polyacrylamide) And a method of confining the present transformant or its dead cells in a polymer network structure such as a sulfur-containing polysaccharide gel (eg, carrageenan gel), alginate gel, and agar gel).
[0023]
Next, the asymmetric reduction reaction in the first step of the first production method of the present invention will be described.
In the first step of the first production method of the present invention, the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) is asymmetrically reduced to be converted to the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2). The reaction is carried out by reacting an enzyme having the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1), a microorganism producing the enzyme, or a treated product thereof. Achieved.
The reaction is usually performed in the presence of water. The water may be in the form of a buffer solution. Examples of the buffer used in this case include alkali metal phosphates such as sodium phosphate and potassium phosphate, and alkali metal salts of acetic acid such as sodium acetate and potassium acetate. Salts.
When a buffer is used as a solvent, the amount is usually 1 to 300 times, preferably 5 to 100 times by weight based on 1 part by weight of 3-oxobutanoate represented by the general formula (1). .
In the reaction, the 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1) may be continuously or sequentially added to the reaction system.
[0024]
As the reaction temperature, an enzyme capable of asymmetrically reducing the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) (that is, the present reductase), a microorganism producing the enzyme, or From the viewpoint of the stability and the reaction rate of the present reductase contained in those treated products, the temperature can be raised to about 0 to 70 ° C, preferably about 10 to 40 ° C.
The reaction pH can be appropriately changed within a range in which the reaction proceeds, and for example, 5 to 8 can be mentioned.
[0025]
The reaction can be carried out in the presence of an organic solvent in addition to water. Examples of the organic solvent in this case include, for example, ethers such as tetrahydrofuran, t-butyl methyl ether and diisopropyl ether, esters such as ethyl silicate, ethyl acetate, propyl acetate, ethyl propionate and butyl propionate, toluene and hexane. , Hydrocarbons such as cyclohexane, heptane, isooctane, decane, alcohols such as t-butanol, methanol, ethanol, isopropanol, n-butanol, sulfoxides such as dimethyl sulfoxide, carbonyl groups such as acetone, acetonitrile and the like And nitrites and mixtures thereof.
The amount of the organic solvent used for the reaction is usually 100 times by weight or less, preferably 70 times by weight or less, based on the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1).
[0026]
The reaction is usually carried out usually by adding a coenzyme such as NADH or NADPH.
The amount of the coenzyme used in the reaction is usually 0.5 times by weight or less, preferably 0.1 times by weight or less, based on the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1).
[0027]
Further, by using a combination of conjugated reactions for regenerating a coenzyme on which the present reductase depends, it is possible to greatly reduce the amount of the coenzyme used. Examples of the enzyme having the ability to regenerate the coenzyme include glucose dehydrogenase, alcohol dehydrogenase, aldehyde dehydrogenase, amino acid dehydrogenase, and organic dehydrogenase (such as malate dehydrogenase). Can be Specifically, when glucose dehydrogenase is used as a purified enzyme, its amount is usually 0.1 to 10% by weight based on the substrate. The amount of glucose used is usually 0.1 to 10 molar equivalents relative to the substrate.
Further, asymmetric reduction using a transformant obtained by simultaneously introducing a gene having a nucleotide sequence encoding an amino acid sequence of an enzyme capable of regenerating a coenzyme and the present reductase gene into a host cell, Both the reaction and the conjugated reaction described above can be performed.
The reaction can be further carried out, if necessary, by adding sugars such as glucose, sucrose, fructose, alcohols such as ethanol, a surfactant and the like.
[0028]
The end point of the asymmetric reduction reaction can be determined, for example, by tracking the amount of the starting compound in the reaction solution by liquid chromatography, gas chromatography, or the like. The range of the reaction time is usually 5 minutes to 10 days, preferably 30 minutes to 4 days, more preferably 0.5 hour to 10 hours.
[0029]
After completion of the reaction, the target substance may be collected by a compound recovery method generally used in a method for producing a compound using an enzyme, a microorganism, or the like as a catalyst. For example, first, the reaction solution is extracted with an organic solvent such as hexane, heptane, tert-butyl methyl ether, ethyl acetate, and toluene. If necessary, the extraction operation may be performed after filtering the reaction solution or removing insolubles by a treatment such as centrifugation. Next, after drying the extracted organic layer, the target substance can be recovered as a concentrate. The target substance can be further purified by column chromatography or the like, if necessary.
Further, after the completion of the asymmetric reduction reaction, the resulting optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) can be used for the subsequent asymmetric hydrolysis reaction without isolation.
[0030]
Examples of the metal catalyst used in the asymmetric reduction reaction in the first step of the second production method of the present invention include, for example, ruthenium-optically active phosphine complex, optically active tartaric acid-Raney nickel complex and the like. Furthermore, examples of the optically active phosphine in the ruthenium-optically active phosphine complex include (R) -BINAP and (S) -BINAP.
[0031]
As the hydrogen atmosphere in the asymmetric reduction reaction in the first step of the second production method of the present invention, for example, a hydrogen gas pressure of 5 to 100 kg / cm 2 (0.5 to 10 MPa) under a hydrogen gas pressure or the like.
[0032]
The reaction is usually performed in the presence of an organic solvent. Examples of the organic solvent include a protic solvent alone such as methanol, ethanol, and isopropanol, and a mixed solvent thereof with tetrahydrofuran, methylene chloride, and toluene. When an organic solvent is used, the amount is usually 0.1 to 100 times by weight, preferably 1 to 10 times by weight based on 1 part by weight of the 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1). .
In the reaction, the 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1) may be continuously or sequentially added to the reaction system.
[0033]
The reaction temperature is usually about 30 to 150 ° C, preferably about 50 to 120 ° C.
[0034]
The end point of the reaction can be determined, for example, by following the amount of the starting compound in the reaction solution by liquid chromatography, gas chromatography, or the like. The range of the reaction time is usually 5 minutes to 20 hours, preferably 30 minutes to 10 hours.
[0035]
After completion of the reaction, the target substance may be collected by a commonly used compound recovery method. For example, first, the reaction solution is extracted with an organic solvent such as hexane, heptane, tert-butyl methyl ether, ethyl acetate, and toluene. Next, after drying the extracted organic layer, the target substance can be recovered as a concentrate. The target substance can be further purified by column chromatography, distillation, or the like, if necessary.
Further, after the completion of the asymmetric reduction reaction, the resulting optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) can be used for the subsequent asymmetric hydrolysis reaction without isolation.
[0036]
Next, the second step of the manufacturing method of the present invention will be described.
The raw material used in the step, the optically active 3-hydroxybutanoate, or an optically active 3-hydroxybutanoate derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon, The optically active 3-hydroxybutanoic acid ester produced in the first step of the production method of the present invention, an additional step based on a known synthesis method while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon from the ester. It is a derivative of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derived by passing through. As an additional step, for example, when the substituent represented by X in the general formula (1) is a halogenomethyl group, a cyanation reaction, an acyloxylation reaction, an alkyloxylation reaction, and the like for the substituent may be mentioned. it can. Such a reaction may be a one-step reaction or a multi-step reaction. Specific examples of the above-mentioned derivatives of the optically active 3-hydroxybutanoate include, for example, 4-cyano-3-hydroxy-butanoate, 4-acetoxy-3-hydroxybutanoate, and 4-benzyloxy-3. -Hydroxybutanoic acid esters and the like.
[0037]
As the catalyst used in this step, for example, an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2), or an optically active derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon An ester hydrolase having the ability to asymmetrically hydrolyze an ester bond site of a 3-hydroxybutanoate derivative, a microorganism producing the enzyme, or a processed product thereof can be given.
[0038]
The ester hydrolase used in the second step of the production method of the present invention retains the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2) or the absolute configuration of its asymmetric carbon from the ester. It is an ester hydrolase having the ability to asymmetrically hydrolyze the ester bond site of the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative which is derived as it is (hereinafter sometimes referred to as the present hydrolase). Among the present hydrolases, for example, an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) or an optically active 3-hydroxybutyrate derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon. Preferred examples include ester hydrolases having the ability to preferentially hydrolyze the ester bonding site of either the (R) -form or the (S) -form of the hydroxybutanoate derivative.
[0039]
The present hydrolase may be a commercially available enzyme, or may be obtained from a microorganism or the like producing the present hydrolase by a usual biochemical method or a genetic engineering method (for example, JP-A-2001-4608, JP-A-7-163364, JP-A-5-56787, JP-A-2001-46084, Gene 96 125-128 1990, JP-A-2000-78988, JP-A-7-213280) and the like. Can be prepared. For example, when the microorganism producing the hydrolase is a transformant, the transformant may be an optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2) or DNA comprising a base sequence encoding an amino acid sequence of an ester hydrolase capable of asymmetrically hydrolyzing the ester bond site of an optically active 3-hydroxybutanoate derivative derived while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon (Hereinafter, sometimes referred to as the present transformant 2) into which at least a plasmid containing the above has been introduced. Further, when the microorganism producing the present hydrolase is a non-transformant (ie, a microorganism having the above-mentioned ability in spite of the fact that the ability is not artificially imparted), the non-transformant Examples of the body include microorganisms isolated by screening from commercially available microorganisms or soil using the above-mentioned ability as an index, as described in Examples below. Examples of such microorganisms include Arthrobacter sp. To which Arthrobacter SC-6-98-28 (FERM BP-3658) belongs, Aspergillus belonging to Aspergillus flavus ATCC-11492 strain, and Chromobacterium. Chromobacterium spp. To which SC-YM-1 (FERM BP-6703) strain belongs, Candida spp. To which the origin microorganisms of Kirazyme L-2 and Kirazyme L-5 (manufactured by Roche Diagnostics Inc.) belong. And microorganisms belonging to
[0040]
“Ester bond of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon atom Specific examples of the “ester hydrolase having the ability to asymmetrically hydrolyze a site” include, for example, the ability of an enzyme having an amino acid sequence selected from the following amino acid sequence group.
<Amino acid sequence group>
(A1) the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 5
(A2) the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 7
(A3) the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 9
(B1) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences are deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 5, and the optically active 3-hydroxybutanoic acid represented by the general formula (2) Amino acid sequence of an ester or an ester hydrolase capable of asymmetrically hydrolyzing an ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoate derivative derived from the ester while retaining the absolute configuration of the asymmetric carbon thereof
(B2) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences are deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 7, and the optically active 3-hydroxybutanoic acid represented by the general formula (2) Amino acid sequence of an ester or an ester hydrolase capable of asymmetrically hydrolyzing an ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoate derivative derived from the ester while retaining the absolute configuration of the asymmetric carbon thereof
(B3) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences are deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 9, and the optically active 3-hydroxybutanoic acid represented by the general formula (2) Amino acid sequence of an ester or an ester hydrolase capable of asymmetrically hydrolyzing an ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoate derivative derived from the ester while retaining the absolute configuration of the asymmetric carbon thereof
(C1) an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 6
(C2) an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 8
(C3) an amino acid sequence encoded by the base sequence represented by SEQ ID NO: 10
(D1) having an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions with a DNA having complementarity to a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 6, and having the general formula (2) Asymmetric hydrolysis of the ester binding site of the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester or the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon. Acid sequence of an ester hydrolase with the ability to bind
(D2) having an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions with DNA having complementarity to the DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 8, and having the general formula (2) Asymmetric hydrolysis of the ester binding site of the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester or the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon. Acid sequence of an ester hydrolase with the ability to bind
(D3) having an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions with a DNA having complementarity to a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 10, and having the general formula (2) Asymmetric hydrolysis of the ester binding site of the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester or the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon. Acid sequence of an ester hydrolase with the ability to bind
(E1) An optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) derived from a microorganism belonging to the genus Chromobacterium, or derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon. Amino acid sequence of ester hydrolase capable of asymmetrically hydrolyzing the ester binding site of optically active 3-hydroxybutanoate derivative
(E2) An optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) derived from a microorganism belonging to the genus Arthrobacter, or derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon. Amino acid sequence of ester hydrolase capable of asymmetrically hydrolyzing the ester binding site of optically active 3-hydroxybutanoate derivative
(E3) an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) derived from a microorganism belonging to the genus Aspergillus, or an optically active derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon Amino acid sequence of ester hydrolase capable of asymmetrically hydrolyzing the ester binding site of 3-hydroxybutanoate derivative
[0041]
The optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) used for producing the present transformant 2 or derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon. A gene having a base sequence encoding an amino acid sequence of an ester hydrolase capable of asymmetrically hydrolyzing an ester bond site of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative (namely, the present hydrolase) Enzyme gene) may be (1) cloned from a naturally occurring gene, or (2) cloned even from a naturally occurring gene. In the nucleotide sequence of a gene, a gene obtained by artificially introducing a deletion, substitution or addition of a part of the nucleotide (that is, a naturally occurring gene is subjected to mutation (Partial mutagenesis, mutation treatment etc.) may be those subjected to, or may be those (3) artificially synthesized.
[0042]
Here, the “amino acid sequence in which an amino acid is deleted, substituted or added” in the above (b), (b1), (b2) or (b3) or the above (d), (d1), (d2) or ( The “amino acid sequence encoded by the base sequence of the DNA that is complementary to the DNA that hybridizes under stringent conditions” in d3) includes, for example, the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 5, 7, or 9. It includes mutations that occur naturally due to the processing of the enzyme in the cell, species differences, individual differences, differences between tissues, etc. of the organism from which the enzyme is derived, and artificial amino acid mutations.
In the above (b), (b1), (b2) or (b3), “(deletion, substitution, or addition) of ((amino acid))” (hereinafter, may be generally referred to as amino acid modification) is artificially performed. For example, a conventional method for performing site-directed mutagenesis on a DNA having a nucleotide sequence encoding the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 5, 7, or 9 is performed. And a method of expressing it. Examples of the site-directed mutagenesis method include a method using an amber mutation (gapped duplex method, Nucleic Acids Res., 12, 9441-9456 (1984)) and a method using PCR using a primer for mutagenesis. And the like.
The number of amino acids modified as described above is at least one residue, specifically, one or several, or more. The number of such modifications is determined by the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) or the optically active 3-hydroxybutanoic acid derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon. Any range is possible as long as the ability to asymmetrically hydrolyze the ester bond site of the ester derivative can be found.
Further, among the above-mentioned deletions, substitutions or additions, a modification relating to amino acid substitution is particularly preferable. The substitution is more preferably an amino acid having similar properties such as hydrophobicity, charge, pK, and steric structure. Examples of such substitution include: (1) glycine, alanine; (2) valine, isoleucine, leucine; (3) aspartic acid, glutamic acid, asparagine, glutamine; (4) serine, threonine; (5) lysine, arginine. (6) Substitution within the group of phenylalanine and tyrosine.
[0043]
In the present invention, “(deletion, substitution or addition) of (amino acid)” includes, for example, high sequence identity (specifically, 80% or more sequence identity, Preferably, 90% or more, more preferably 95% or more sequence identity) must be present. "Hybridize under stringent conditions" refers to sequence identity (specifically, sequence identity of 80% or more, preferably 90% or more, more preferably 95% or more) between two DNAs. Sequence identity) must exist.
Here, “sequence identity” refers to sequence identity and homology between two DNAs or two proteins. Said "sequence identity" is determined by comparing two optimally aligned sequences over the region of the sequence to be compared. Here, the DNA or protein to be compared may have an addition or a deletion (for example, a gap or the like) in the optimal alignment of the two sequences. Such sequence identity can be calculated, for example, by creating an alignment using the Vector NTI and the ClustalW algorithm (Nucleic Acid Res., 22 (22): 4673-4680 (1994)). The sequence identity can be measured using sequence analysis software, specifically, an analysis tool provided by Vector NTI, GENETYX-MAC, or a public database. Http:https://www.ddbj.nig.ac.jp is generally available.
Regarding “hybridize under stringent conditions” in the above (d) or (d1), the hybridization used herein is described, for example, in Sambrook J. et al. Frisch E., et al. F. , Maniatis T .; Written by Molecular Cloning 2nd edition, published by Cold Spring Harbor Laboratory Press, and "Cloning and Sequence" (edited by Masaru Watanabe, edited by Masahiro Sugiura, 1989) The method can be performed according to an ordinary method such as the Southern hybridization method described in Rural Culture Company. The “stringent conditions” include, for example, 6 × SSC (a solution containing 900 mM NaCl and 90 mM trisodium citrate. Here, a solution containing 175.3 g of NaCl and 88.2 g of trisodium citrate is added to 800 ml of water. , And adjust the pH with 10N NaCl. Then, a solution having a total volume of 1000 ml is made 20 × SSC.) A hybrid is formed at 65 ° C., and then washed with 2 × SSC at 50 ° C. (Molecular Biology, John Wiley & Sons, NY (1989), 6.3.1-6.3.6). The salt concentration in the washing step can be selected, for example, from the condition of 2 × SSC at 50 ° C. (low stringency condition) to the condition of 0.1 × SSC up to 65 ° C. (high stringency condition). The temperature in the washing step can be selected, for example, from room temperature (low stringency conditions) to 65 ° C. (high stringency conditions). Also, both the salt concentration and the temperature can be varied.
[0044]
This hydrolase gene may be performed in the same manner as in the method for preparing a reductase gene described above. For example, it may be prepared according to the following preparation method.
From a microorganism belonging to the genus Arthrobacter such as Arthrobacter globiformis IFO12958, a general genetic engineering technique (for example, “New Cell Engineering Experimental Protocol” (Cancer Research Division, Institute of Medical Science, The University of Tokyo) Ed., Shujunsha, 1993)), and by performing PCR using the prepared cDNA library as a template and appropriate primers, Prepare a digestive enzyme gene.
[0045]
As a method for preparing the present transformant 2, for example, the present hydrolase gene such as DNA obtained by operably connecting the present hydrolase gene and a promoter operable in the host cell may be used. Recombinant plasmids that can be expressed in E. coli (for example, constructing a recombinant plasmid by linking a region involved in expression control such as a promoter or terminator to the present hydrolase gene, or containing a plurality of cistrons such as a lactose operon) A recombinant plasmid which can be expressed as an operon) and introducing it into a host cell. Further, a method of introducing the present hydrolase gene into a chromosome of a host cell can also be used.
The above-mentioned recombinant plasmids include, for example, those that contain genetic information that can be replicated in a host cell and can be propagated autonomously, are easily isolated and purified from the host cell, and have a function in the host cell. An expression vector having a possible promoter and a detectable marker into which a gene encoding the present hydrolase has been introduced in a operable form can be preferably mentioned. Various types of expression vectors are commercially available.
Here, “in a operable form” means that when the host cell is transformed by introducing the above-described recombinant plasmid into the host cell, the present hydrolase gene is expressed under the control of a promoter. As described above. Examples of the promoter include a lactose operon promoter of Escherichia coli, a tryptophan operon promoter of Escherichia coli, and a synthetic promoter capable of functioning in Escherichia coli such as a tac promoter or a trc promoter. Further, a promoter that controls the expression of the present hydrolase gene in Corynebacterium pseudodiftericum, Penicillium citrinum, or Bacillus megaterium may be used.
In addition, when a vector containing a selectable marker gene (for example, a gene that imparts antibiotic resistance such as a kanamycin resistance gene or a neomycin resistance gene) is used as an expression vector, the transformant into which the vector has been introduced can be used as a transformant for the selectable marker gene. It can be easily selected using the phenotype or the like as an index.
If it is necessary to induce further high expression, a ribosome binding region may be linked upstream of a gene having a nucleotide sequence encoding the amino acid sequence of the present hydrolase. As the ribosome binding region to be used, Guarante L. et al. (Cell 20, p543) and Taniguchi et al. (Genetics of Industrial Microorganisms, p202, Kodansha).
The host cell may be a prokaryote (for example, Escherichia, Bacillus, Corynebacterium, Staphylococcus, Streptomyces) or a eukaryote (for example, Saccharomyces, Kluyveromyces or Aspergium, Aspergium, Aspergium, Aspergium). Animal cells and the like can be mentioned. For example, Escherichia coli and the like can be preferably mentioned from the viewpoint that large-scale preparation of the present transformant 2 becomes easy.
A method for introducing a plasmid capable of expressing the present hydrolase in the host cell may be any method generally used depending on the host cell to be used. For example, "Molecular Cloning: A Laboratory Manual" 2 nd edition "(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press," Current Protocols in Molecular Biology "(1987), John Wiley & Sons, Inc. Examples include the calcium chloride method described in ISBNO-471-50338-X and the like, and the electroporation method described in "Methods in Electroporation: Gene Pulser / E. Coli Pulser System", Bio-Rad Laboratories, (1993). be able to.
In order to select a transformant into which a plasmid capable of expressing the present hydrolase gene in the host cell has been introduced in the host cell, as described above, for example, the phenotype of the selectable marker gene contained in the vector is used as an index. Just select it.
The fact that the host cell into which the plasmid has been introduced (that is, the transformant) has the present hydrolase gene is described in, for example, "Molecular Cloning: A Laboratory Manual2." nd edition "(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press, etc., by confirming the restriction enzyme site, analyzing the base sequence, Southern hybridization, Western hybridization, etc. Can be.
[0046]
Culture of the present transformant 2 can be carried out by a conventional method used for culturing microorganisms, insect cells or mammalian cells. For example, in the case of Escherichia coli, the cultivation is performed in a medium containing an appropriate carbon source, a nitrogen source, and trace nutrients such as vitamins as appropriate. As the culture method, any of solid culture, test tube shaking culture, reciprocal shaking culture, liquid culture such as jar fermenter culture, tank culture and the like may be used, and preferably, aeration agitation culture method and the like are used. Liquid culture can be mentioned.
The culture temperature can be appropriately changed within a range in which the present transformant 2 can grow, but is usually about 10 to 50 ° C, preferably about 20 to 40 ° C.
The pH of the medium is preferably in the range of about 6-8.
The culturing time varies depending on the culturing conditions, but is usually preferably about 1 day to about 5 days.
As a medium for culturing the present transformant 2, for example, various media containing a carbon source, a nitrogen source, an organic salt, an inorganic salt, and the like, which are generally used for culturing host cells such as microorganisms, may be used. it can.
Examples of the carbon source include sugars such as glucose, dextrin and sucrose, sugar alcohols such as glycerol, organic acids such as fumaric acid, citric acid and pyruvic acid, animal oils, vegetable oils and molasses. The amount of these carbon sources added to the medium is usually about 0.1 to 30% (w / v) based on the culture solution.
Examples of the nitrogen source include natural organic nitrogen sources such as meat extract, peptone, yeast extract, malt extract, soybean powder, corn steep liquor, cottonseed powder, dried yeast, casamino acid, and amino acids. And ammonium salts of inorganic acids such as sodium nitrate, ammonium salts of inorganic acids such as ammonium chloride, ammonium sulfate and ammonium phosphate; ammonium salts of organic acids such as ammonium fumarate and ammonium citrate; and urea. Of these, ammonium salts of organic acids, natural organic nitrogen sources, amino acids and the like can be used as carbon sources in many cases. The amount of these nitrogen sources added to the medium is usually about 0.1 to 30% (w / v) based on the culture solution.
Examples of the organic and inorganic salts include chlorides, sulfates, acetates, carbonates, and phosphates of potassium, sodium, magnesium, iron, manganese, cobalt, zinc, and the like. Specifically, for example, sodium chloride, potassium chloride, magnesium sulfate, ferrous sulfate, manganese sulfate, cobalt chloride, zinc sulfate, copper sulfate, sodium acetate, calcium carbonate, monopotassium hydrogen phosphate and dipotassium hydrogen phosphate Is mentioned. The amount of these organic and / or inorganic salts added to the medium is usually about 0.0001 to 5% (w / v) based on the culture solution.
Further, a DNA comprising a promoter having a base sequence encoding an amino acid sequence of the present hydrolase and a gene having a base sequence encoding the amino acid sequence of the present hydrolase operably connected thereto, such as a tact promoter, a trc promoter and a lac promoter. In the case of a transformant into which is introduced, as an inducer for inducing the production of the present hydrolase, for example, isopropylthio-β-D-galactoside (IPTG) may be added in a small amount to the medium. .
[0047]
The transformant 2 may be obtained, for example, by collecting the transformant as a precipitate by centrifugation or the like of the culture obtained by the above culture. If necessary, the transformant may be washed with a buffer such as a 100 mM monopotassium phosphate-dipotassium phosphate buffer (pH 6.5) or the like before recovery.
[0048]
In the second step of the production method of the present invention, as a catalyst, for example, an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) or a derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon A microorganism producing an ester hydrolase having the ability to asymmetrically hydrolyze the ester binding site of the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative is used, and the form used is (1) a culture solution. Microorganisms obtained by culturing in a form used as it is, (2) a form using wet cells obtained by collecting cells by centrifugation of a culture solution and washing the cells with a buffer or water, etc. Is used as it is. In this case, the amount used is, for example, the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) or the optically induced 3-hydroxybutanoic acid ester derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon It is usually about 0.01 to 200 times by weight, preferably about 0.1 to 50 times by weight, based on the active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative.
Further, for example, an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2), or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon Ester hydrolase having the ability to asymmetrically hydrolyze the ester bond site of the enzyme or a treated product of the enzyme or a microorganism producing the enzyme is also used. The cells are collected, and the cells are washed with a buffer solution or water, and the wet cells are treated with (1) an organic solvent (acetone, ethanol, etc.) or (2) freeze-dried. Or (3) a form obtained by alkali treatment, or (4) a cell is physically or enzymatically crushed. Forms used those obtained by Rukoto, further also include a form used those obtained by treating immobilizing these things by known methods. In this case, the amount used is usually about 0.001 to 2 times by weight, preferably about 0.02 to 2 times the weight of the optically active 3-hydroxybutanoate or its derivative represented by the general formula (2). It is about 0.5 times by weight.
[0049]
Ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2), or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon An ester hydrolase having the ability to asymmetrically hydrolyze or a microorganism producing the enzyme, or a processed product thereof, from the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2) or the ester Transformation artificially imparted with an ester hydrolase capable of asymmetrically hydrolyzing the ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoate derivative derived while retaining the absolute configuration of the asymmetric carbon The body or its killed cells are preferably used.
[0050]
From the present transformant 2, the killed cells can also be prepared by the following method.
Examples of the sterilization treatment method include a physical sterilization method (heating, drying, freezing, light, ultrasonic waves, filtration, and energization) and a sterilization method using a chemical (alkali, acid, halogen, oxidizing agent, sulfur, Boron, arsenic, metals, alcohols, phenols, amines, sulfides, ethers, aldehydes, carbonyl groups, cyanides and antibiotics). In addition, among these sterilization methods, a treatment method that does not deactivate the enzyme activity of the present hydrolase as much as possible and that has little effect on the reaction system, such as residue and contamination, may be appropriately selected according to various reaction conditions. Good.
[0051]
The transformant or the killed cell prepared in this manner is used in the form of, for example, a freeze-dried cell, an organic solvent-treated cell, a dried cell, or a fixed form (immobilized product). Is also good.
[0052]
As a method for obtaining the immobilized product, for example, a carrier binding method (a method of adsorbing the present transformant 2 or its killed cells on an inorganic carrier such as silica gel or ceramic, cellulose, an ion exchange resin, etc.) and an entrapping method (poly A method for confining the present transformant 2 or its dead cells in a polymer network structure such as acrylamide, sulfur-containing polysaccharide gel (for example, carrageenan gel), alginic acid gel, and agar gel).
[0053]
Subsequently, the asymmetric hydrolysis reaction in the second step of the production method of the present invention will be described.
In the step, an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon is provided. The asymmetric hydrolysis reaction is carried out by an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) or an optically active 3-hydroxybutane derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon. It is achieved by acting an ester hydrolase having the ability to asymmetrically hydrolyze the ester bond site of the acid ester derivative, a microorganism producing the enzyme, or a processed product thereof.
The reaction is usually performed in the presence of water. The water may be in the form of a buffer solution. Examples of the buffer used in this case include alkali metal phosphates such as sodium phosphate and potassium phosphate, and alkali metal salts of acetic acid such as sodium acetate and potassium acetate. Salts.
When a buffer is used as the solvent, the amount is usually 1 to 300 times, preferably 5 times, 1 part by weight of the optically active 3-hydroxybutanoate or its derivative represented by the general formula (2). 100100 times by weight.
In the reaction, the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) or a derivative thereof may be continuously or sequentially added to the reaction system.
[0054]
The reaction temperature can be about 0 to 70 ° C. from the viewpoint of the stability and reaction rate of the present hydrolyzing enzyme contained in the present transformant 2 or its dead cells, and preferably about 10 to 40 ° C. ° C.
The reaction pH can be appropriately changed within a range in which the reaction proceeds, and for example, 5 to 8 can be mentioned.
[0055]
The reaction can be carried out in the presence of an organic solvent in addition to water. Examples of the organic solvent in this case include, for example, ethers such as tetrahydrofuran, t-butyl methyl ether and diisopropyl ether, esters such as ethyl silicate, ethyl acetate, propyl acetate, ethyl propionate and butyl propionate, toluene and hexane. , Hydrocarbons such as cyclohexane, heptane, isooctane, decane, alcohols such as t-butanol, methanol, ethanol, isopropanol, n-butanol, sulfoxides such as dimethyl sulfoxide, carbonyl groups such as acetone, acetonitrile and the like And nitrites and mixtures thereof.
The amount of the organic solvent used in the reaction is usually 100 times by weight or less, preferably 70 times by weight or less, based on the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) or a derivative thereof. .
[0056]
The end point of the reaction can be determined, for example, by following the amount of the starting compound in the reaction solution by liquid chromatography, gas chromatography, or the like. The range of the reaction time is usually 5 minutes to 10 days, preferably 30 minutes to 4 days.
[0057]
Next, the third step of the production method of the present invention will be described.
Optically active 3-hydroxybutanoic acid compound in the reaction step
[(I) an optical isomer that does not asymmetrically hydrolyze,
(Ia) General formula (3)
Embedded image
(In the formula, X is a cyanomethyl group, a benzyloxymethyl group which may be substituted, an alkoxymethyl group which may be substituted, an acyloxymethyl group or a hydroxymethyl group which may be substituted; Represents a lower alkyl group having 1 to 4 carbon atoms.)
An optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by
(Ib) an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon of the ester,
Or
(II) Formula (4) generated from an optical isomer that undergoes asymmetric hydrolysis from the reaction solution
Embedded image
(In the formula, X represents a cyanomethyl group, a benzyloxymethyl group which may be substituted, an alkoxymethyl group which may be substituted, an acyloxymethyl group which may be substituted, or a hydroxymethyl group.)
Optically active 3-hydroxybutanoic acid or a derivative thereof represented by:
(II-a) an optically active 3-hydroxybutanoic acid represented by the general formula (4) generated from an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester which is an optical isomer that undergoes asymmetric hydrolysis from the reaction solution, or
(II-b) An optically active 3-hydroxybutanoate derivative derived while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon of the optically active 3-hydroxybutanoate, which is an optical isomer that undergoes asymmetric hydrolysis from the reaction solution Optically active 3-hydroxybutanoic acid derivative represented by general formula (4) derived from
In order to recover the target compound, after the reaction is completed, the target substance may be collected according to a compound recovery method generally used in a method for producing a compound using an enzyme or a microorganism as a catalyst. For example, first, the reaction solution is extracted with an organic solvent such as hexane, heptane, tert-butyl methyl ether, ethyl acetate, and toluene. If necessary, the extraction operation may be performed after filtering the reaction solution or removing insolubles by a treatment such as centrifugation. Next, after drying the extracted organic layer, the target substance can be recovered as a concentrate. The target substance can be obtained by column chromatography, if necessary.
It can be further purified.
[0058]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0059]
Example 1 (Example of the production method of the present invention (part 1))
(1-1) First step of the production method of the present invention (asymmetric reduction reaction);
2.3 g of glucose in 15 ml of 0.1 M phosphate buffer (pH 6.5), NADP + To a place where 0.7 mg and 0.52 g of methyl 4-benzyloxy-3-oxobutanoate were charged, 5.1 g of the microorganism culture solution of HB101 (pTrcRSbG12) obtained in Example 6 was added. During the reaction, the pH of the reaction mixture was adjusted to 6.5 with a 15% aqueous sodium carbonate solution while stirring at 30 ° C. After 20 hours, the reaction mixture was extracted with ethyl acetate and centrifuged to separate an organic layer. Further, by distilling off the solvent of the separated organic layer under reduced pressure, 0.50 g of methyl 4-benzyloxy-3-hydroxybutanoate (94% ee optical purity, based on methyl 4-benzyloxy-3-oxobutanoate). Yield 94%).
[0060]
(1-2) The second step (asymmetric hydrolysis reaction) and the third step (recovery) of the production method of the present invention;
4-mL obtained in the above (1-1) was added to 200 mL of 0.1 M phosphate buffer (pH 6.5), to which 10 mL of the microorganism culture solution of JM105 (pCC160A189Y363term) obtained in Example 7 was added. 0.5 g of methyl oxy-3-hydroxybutanoate and 6 ml of methanol were added. During the reaction, the pH of the reaction mixture was adjusted to 6.5 with a 15% aqueous sodium carbonate solution while stirring at 20 ° C. After 24 hours, the reaction mixture was extracted with 200 mL of ethyl acetate, and the organic layer was separated by centrifugation. The solvent of the separated organic layer was further distilled off under reduced pressure to obtain 0.41 g of methyl (S) -4-benzyloxy-3-hydroxybutanoate (98% ee in optical purity).
Optical purity analysis conditions:
Column: Chiral Cell OB-H (Daicel Chemical)
Moving layer: hexane / isopropanol / trifluoroacetic acid = 2700/300/3
Detector: UV 220nm
Elution time: 37.0 minutes, 38.8 minutes
In addition, the preparation of methyl 4-benzyloxy-3-oxobutanoate as a raw material used in the step was in accordance with the method described in Synthesis (1995) 1014. The analysis of the optical isomers was carried out by comparison with a separately prepared racemic form of methyl 4-benzyloxy-3-hydroxybutanoate.
[0061]
Example 2 (First step of the production method of the present invention (asymmetric reduction reaction))
0.1 M phosphate buffer (pH 6.5) 15 ml of glucose 0.75 g, NADP + To 0.7 mg, 0.30 g of methyl 4-bromo-3-oxobutanoate, and 15 mL of butyl acetate, 2 g of the microorganism culture solution of HB101 (pTrcRSbG12) obtained in Example 6 was added. During the reaction, the pH of the reaction mixture was adjusted to 6.5 with a 15% aqueous sodium carbonate solution while stirring at 30 ° C. After 24 hours, the reaction mixture was extracted with ethyl acetate and centrifuged to separate an organic layer. Further, by distilling off the solvent of the separated organic layer under reduced pressure, 0.27 g of methyl 4-bromo-3-hydroxybutanoate (97% ee in optical purity, yield based on methyl 4-bromo-3-oxobutanoate). 90%).
Optical purity analysis of methyl 4-bromo-3-hydroxybutanoate
Column: γ-TA (0.25 mmφ × 30 m, 0.125 μm)
Column temperature: 110 ° C (20 minutes)-(5 ° C / minute)-180 ° C (1 minute)
Carrier-flow rate: He 1.0 mL / min
Inlet: 250 ° C
Detector: 250 ° C Split ratio: 1/50
Elution time: 17.6, 18.1 minutes
[0062]
Example 3 (Production method of the present invention (No. 2)
(3-1) First step of the production method of the present invention (asymmetric reduction reaction);
In a 1 L autoclave having been purged with nitrogen, 40 g of ethyl 4-chloroacetoacetate and 150 mL of ethanol were charged, and under a nitrogen atmosphere, 0.5 g of Ru2Cl4 ((+)-BINAP) 2 (C2H5) 3N was added thereto, and the mixture was sealed. At 100 ° C. Hydrogen was introduced into the autoclave, and stirring was continued at an internal pressure of about 1 Mpa for 4 hours. After returning the reaction mass to room temperature, the reaction solution was concentrated and distilled under reduced pressure to obtain 30 g of ethyl (S) -4-chloro-3-hydroxybutanoate. (Optical purity 92% ee by GC analysis).
Optical purity analysis of ethyl 4-chloro-3-hydroxybutanoate
Column: γ-TA (0.25 mmφ × 30 m, 0.125 μm)
Column temperature: 110 ° C (20 minutes)-(5 ° C / minute)-180 ° C (1 minute)
Carrier-flow rate: He 1.0 mL / min
Inlet: 250 ° C
Detector: 250 ° C Split ratio: 1/50
Elution time: 13.5 minutes, 14.1 minutes
[0063]
(3-2) Additional step, second step (asymmetric hydrolysis reaction) and third step (recovery) of the production method of the present invention;
(3-2-a) Additional step of the production method of the present invention (based on a known synthesis method from an optically active 3-hydroxybutanoate obtained in the first step while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon) Production method for derivatives of optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derived through additional steps);
28 g of ethyl (S) -4-chloro-3-hydroxybutanoate (optical purity 92% ee) obtained in the above (3-1) was added dropwise over 5 minutes, and the mixture was further stirred at room temperature for 10 minutes. Thereafter, the reaction mixture was ice-cooled, and 8.7 g of sodium cyanide was added, followed by stirring at an internal temperature of 25 to 33 ° C for 4.5 hours. Concentrated hydrochloric acid was added to the reaction mixture to adjust the pH of the reaction mixture to less than 1, followed by extraction with ethyl acetate five times. The organic layer was combined and the solvent was distilled off under reduced pressure to obtain a residue. The obtained residue was dissolved in 200 mL of ethyl acetate, dried over anhydrous magnesium sulfate, and then filtered to obtain a solution of (R) -4-cyano-3-hydroxybutanoic acid. Under ice cooling, 20 g of triethylamine and 27 g of diethyl sulfate were added dropwise to this solution, and the mixture was stirred while the temperature was naturally raised to room temperature. After further stirring at 55 to 63 ° C for 40 minutes, the mixture was cooled with ice, and a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution (50 ml) was added to the reaction mixture. The organic layer was separated, and the aqueous layer was extracted with ethyl acetate. The organic layers were combined, washed with a saturated saline solution, dried over anhydrous magnesium sulfate, and then concentrated. The concentrate was distilled under reduced pressure to obtain 14 g of ethyl (R) -4-cyano-3-hydroxybutanoate (purity: 95%; optical purity: 94% ee).
[0064]
(3-2-b) Second step (asymmetric hydrolysis reaction) and third step (recovery);
The above (3-2-a) was added to 200 mL of 0.1 M phosphate buffer (pH 6.5) and 10 mL of the microorganism culture solution of JM105 (SC-6-98-28) obtained in Example 8. 0.5 g of ethyl (R) -4-cyano-3-hydroxybutanoate obtained in the above and 6 ml of methanol were added. During the reaction, the pH of the reaction mixture was adjusted to 6.5 with a 15% aqueous sodium carbonate solution while stirring at 20 ° C. After 24 hours, the reaction mixture was filtered, and the obtained filtrate was extracted with ethyl acetate and centrifuged to separate an organic layer. Further, by evaporating the solvent of the separated organic layer under reduced pressure, 0.41 g of ethyl (R) -4-cyano-3-hydroxybutanoate (97% ee in optical purity) was obtained.
Optical purity analysis conditions
Column: Chiral Cell OD (Daicel Chemical)
Moving bed: hexane / isopropanol = 4/1
Detector: UV 230nm
Elution time: 11.5 minutes, 12.5 minutes
The analysis of the optical isomers was performed by comparison with ethyl 4-cyano-3-hydroxybutanoate separately prepared from the racemic ethyl 4-chloro-3-hydroxybutanoate.
[0065]
Example 4 (Example of the production method of the present invention (part 3))
(4-1) First step of the production method of the present invention (asymmetric reduction reaction);
About 0.3 mol of ethyl 4-chloro-3-oxobutanoate and 120 ml of t-butyl alcohol were added to a 100 ml autoclave which had been purged with nitrogen in advance, and Ru was added thereto. 2 Cl 4 [(R) -BINAP] 2 Et 3 N 2 ml of 150 μM methylene chloride solution was added, and hydrogen pressure was 10 to 15 kg / cm. 2 The mixture is stirred at a reaction temperature of 100 ° C. for 2 hours for hydrogenation. The solvent is distilled off, and the residue is distilled under reduced pressure to obtain ethyl (S) -4-chloro-3-hydroxybutanoate.
[0066]
(4-2) Additional step of the production method of the present invention (addition based on a known synthesis method while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon from the optically active 3-hydroxybutanoate obtained in the first step) A method for producing a derivative of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester, which is derived through a specific step;
23 g of calcium chloride and 8.4 g of calcium hydroxide were added to 50 g of water, and the mixture was stirred at room temperature for 20 minutes. Here, 28 g of ethyl (S) -4-chloro-3-hydroxybutanoate obtained in the above (4-1) is added dropwise over 5 minutes, and the mixture is further stirred at room temperature for 10 minutes. Thereafter, the reaction mixture is ice-cooled, 8.7 g of sodium cyanide is added, and the mixture is subsequently stirred at an internal temperature of 25 to 33 ° C. for 4.5 hours. Concentrated hydrochloric acid is added to the reaction mixture to adjust the pH of the reaction mixture to less than 1, and then extracted five times with ethyl acetate. The organic layer is combined and the solvent is distilled off under reduced pressure to obtain a residue. The obtained residue is dissolved in 200 mL of ethyl acetate, dried over anhydrous magnesium sulfate, and then filtered to obtain a solution of (R) -4-cyano-3-hydroxybutanoic acid. 20 g of triethylamine and 27 g of diethyl sulfate are added dropwise to this solution under ice cooling, and the mixture is stirred while the temperature is naturally raised to room temperature. After further stirring at 55 to 63 ° C for 40 minutes, the mixture was cooled with ice, and a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution (50 ml) was added to the reaction mixture. The organic layer was separated, and the aqueous layer was extracted with ethyl acetate. The organic layers are combined, washed with a saturated saline solution, dried over anhydrous magnesium sulfate, and then concentrated. The concentrate is distilled under reduced pressure to obtain ethyl (R) -4-cyano-3-hydroxybutanoate.
[0067]
(4-3) Second step (asymmetric hydrolysis reaction) and third step (recovery);
200 mL of 0.1 M phosphate buffer (pH 6.5) and 10 mL of the microorganism culture solution of JM105 (SC-6-98-28) obtained in Example 8 were added thereto, and the mixture was obtained in (4-2) above. 0.5 g of ethyl (R) -4-cyano-3-hydroxybutanoate obtained and 6 ml of methanol are added. During the reaction, the pH of the reaction mixture is adjusted to 6.5 with a 15% aqueous sodium carbonate solution while stirring at 20 ° C. After 24 hours, the reaction mixture is filtered, the resulting filtrate is extracted with ethyl acetate, and the organic layer is separated by centrifugation. The solvent of the separated organic layer is further distilled off under reduced pressure to obtain ethyl (R) -4-cyano-3-hydroxybutanoate.
Optical purity analysis conditions
Column: Chiral Cell OD (Daicel Chemical)
Moving bed: hexane / isopropanol = 4/1
Detector: UV 230nm
Elution time: 11.5 minutes, 12.5 minutes
The analysis of the optical isomers is performed by comparison with ethyl 4-cyano-3-hydroxybutanoate separately prepared from the racemic ethyl 4-chloro-3-hydroxybutanoate.
[0068]
Example 5 (Preparation of a processed product of a microorganism producing the present reductase)
A 500 ml Sakaguchi flask is charged with 100 ml of a sterilized medium (200 g of potato extract and 20 g of dextrose added to 1 L of water), and a commercially available penicillium citrinum IFO4631 strain (Fermentation Research Institute (www. Ifo.or. .Jp) is inoculated. This was shake-cultured at 30 ° C under aerobic conditions for 48 hours. Thereafter, the culture was centrifuged (8000 × g, 10 minutes) to collect the cells, and the collected cells were suspended in 5 ml of physiological saline. 300 ml of cooled acetone was added to the cell suspension, followed by filtration. The collected cells were dried in vacuum to obtain 10 g of acetone-dried cells of Penicillium citrinum IFO4631.
[0069]
Example 6 (Preparation of the present transformant (No. 1))
(6-1) Preparation of the present reductase gene
(6-1-a) Preparation of cDNA library
A 500 ml flask was charged with 100 ml of a medium (potato dextrose broth (a product of Becton Dickinson) dissolved in water at a rate of 24 g / L) and sterilized at 121 ° C. for 15 minutes. Here, culture of Penicillium citrinum IFO4631 strain (available from the Fermentation Research Institute (www. Ifo.or.jp)) cultured in a medium having the same composition (30 ° C., 48 hours, shaking culture) 0.5 ml of the solution was added, and the cells were cultured with shaking at 30 ° C under aerobic conditions for 72 hours. Thereafter, the culture was centrifuged (8000 × g, 10 minutes) to collect the cells, and the collected cells were washed three times with 50 ml of a 20 mM potassium phosphate buffer (pH 7.0) to obtain about 1.0 g of the cells. The washed cells were obtained.
Using the obtained washed cells, total RNA was prepared by the guanidine thiocyanate phenol chloroform method. From the prepared total RNA, RNA having poly (A) was obtained using Oligotex (dT) 30-Super (manufactured by Takara Shuzo).
Preparation of the cDNA library was performed based on the Gubler and Hoffman method. First, single-stranded RNA using poly (A) -containing RNA obtained as described above, Oligo (dT) 18-linker primer (including XhoI site, manufactured by Takara Shuzo), RAV-2 Rtase and SuperScriptII Rtase. cDNA was prepared. E. coli was added to the prepared single-stranded cDNA (including the above reaction solution). coli DNA polymerase, E. coli. coli Rnase / E. By adding E. coli DNA Ligase Mixture and T4 DNA Polymerase, double-stranded cDNA was synthesized and the double-stranded cDNA was blunt-ended.
The double-stranded cDNA thus obtained was ligated to an EcoRI-NotI-BamHI adapter (Takara Shuzo). The DNA obtained after the ligation was subjected to phosphorylation treatment, cleavage treatment with XhoI, removal treatment of low-molecular-weight DNA using a spin column (manufactured by Takara Shuzo), and ligation with λZapII (EcoRI-XhoI cleavage) in the following order. Thereafter, a packaging was performed using an in vitro packaging kit (manufactured by STRATAGENE) to prepare a cDNA library (hereinafter, also referred to as cDNA library (A)).
[0070]
(6-1-b) Preparation of plasmid containing the present reductase gene (construction of plasmid pTrcRPc)
Using the oligonucleotide having the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 13 and the oligonucleotide of SEQ ID NO: 14 as primers and the cDNA library prepared in (6-1-a) as a template, the following reaction solution PCR was performed under the composition and reaction conditions. (Using Expand High Fidelity PCR System manufactured by Roche Diagnostics)
[0071]
[Reaction liquid composition]
cDNA library stock 1 μl
dNTP (2.5 mM-mix each) 0.4 μl
Primer (20 pmol / μl) 0.75 μl each
10xbuffer (with MgCl 2 ) 5μl
nz. expandHiFi (3.5 × 10 3 U / ml) 0.375μl
Ultrapure water 41.725μl
[0072]
[Reaction conditions]
The container containing the reaction solution having the above composition was set in a PERKIN ELMER-GeneAmp PCR System 2400, heated to 97 ° C (2 minutes), and then heated to 97 ° C (0.25 minutes)-55 ° C (0.5 minutes) -72. 10 cycles of 1.5 ° C. (1.5 minutes), then 20 cycles of 97 ° C. (0.25 minutes) -55 ° C. (0.5 minutes) -72 ° C. (2.5 minutes), and 72 ° C. For 7 minutes.
[0073]
The DNA fragment was double-digested by adding two kinds of restriction enzymes (NcoI and BamHI) to the PCR-amplified DNA fragment obtained by purifying the PCR reaction solution. Next, the obtained DNA fragment was purified.
On the other hand, the vector pTrc99A (manufactured by Pharmacia) was double-digested by adding two kinds of restriction enzymes (NcoI and BamHI). Next, the digested DNA fragment was purified.
The two types of DNA fragments obtained by purification in this manner were mixed and ligated with T4 DNA ligase. The obtained ligation solution was used for E. coli. coli DH5α was transformed.
A plasmid containing the present reductase gene (hereinafter sometimes referred to as plasmid pTrcRPc) was extracted from the obtained transformant using QIAprep Spin Miniprep Kit (manufactured by Qiagen).
Next, after performing a sequencing reaction using the extracted plasmid pTrcRPc as a template and Dye Terminator Cycle sequencing FS ready Reaction Kit (manufactured by PerkinElmer), the base sequence of the obtained DNA was subjected to DNA sequencer 373A (manufactured by PerkinElmer). Was analyzed. The result is shown in SEQ ID NO: 1.
[0074]
(6-2) Preparation of Glucose Dehydrogenase Gene
(6-2-a) Preparation of chromosomal DNA (B)
Using a Qiagen Genomic Tip (manufactured by Qiagen) from Bacillus megaterium IFO12108 strain (available from the Institute of Fermentation (www.ifo.or.jp)), the chromosomal DNA (hereinafter, referred to as the following) is described in the manual attached thereto. Chromosomal DNA (B)) was purified.
[0075]
(6-2-b) Preparation of plasmid containing glucose dehydrogenase gene
The Journal of Biological Chemistry Vol. 264, no. 11, 6381-6385 (1989) based on the amino acid sequence of glucose dehydrogenase derived from Bacillus megaterium IWG3 and an oligonucleotide primer having the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 15 and the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 16 Oligonucleotide primers were synthesized.
The chromosomal DNA (B) purified by the above (6-2-a) using as primers an oligonucleotide primer having the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 4 and an oligonucleotide primer having the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 5 Using as a template, PCR was performed under the reaction solution composition and reaction conditions described in (6-1-b). (Using Expand High Fidelity PCR System manufactured by Roche Diagnostics)
The PCR-amplified DNA fragment obtained by purifying the PCR reaction solution was combined with TOPO manufactured by Invitrogen. TM Ligation was performed using the TA cloning kit to the existing "PCR Product insertion site" of the pCR2.1-TOPO vector. The obtained ligation solution was used for E. coli. coli DH5α was transformed.
A plasmid containing a glucose dehydrogenase gene (hereinafter, this plasmid is sometimes referred to as plasmid pSDGDH12) was extracted from the obtained transformant using QIAprep Spin Miniprep Kit (manufactured by Qiagen).
Next, after performing a sequencing reaction using the extracted plasmid pSDGDH12 as a template, Dye Terminator Cycle sequencing FS ready Reaction Kit (manufactured by PerkinElmer), the base sequence of the obtained DNA was subjected to DNA sequencer 373A (manufactured by PerkinElmer). ). The result is shown in SEQ ID NO: 19.
[0076]
(6-2-c) Preparation of plasmid containing reductase gene and glucose dehydrogenase gene
The plasmid was double digested by adding two types of restriction enzymes (BamHI and XbaI) to the plasmid pSDGDH12. Next, the digested DNA fragment was purified.
On the other hand, the plasmid was double-digested by adding two kinds of restriction enzymes (BamHI and XbaI) to the plasmid pTrcRPc. Next, the digested DNA fragment was purified.
The two types of DNA fragments obtained by purification in this manner were mixed and ligated with T4 DNA ligase. The obtained ligation solution was used for E. coli. coli DH5α was transformed.
A plasmid containing a reductase gene and a glucose dehydrogenase gene (hereinafter, this plasmid is sometimes referred to as pTrcRSbG12) was extracted from the obtained transformant using QIAprep Spin Miniprep Kit (manufactured by Qiagen).
[0077]
(6-2-d) Preparation of a transformant containing a reductase gene and a glucose dehydrogenase gene
Using the pTrcRSbG12 plasmid, E. coli was used. coli HB101 was transformed. The obtained transformant was sterilized by adding 100 ml of LB medium to a 500 ml Erlenmeyer flask, and then inoculated at a concentration of 50 μg / ml with ampicillin, followed by rotation shaking culture at 30 ° C. for 18 hours. Next, a sterilized liquid medium (15 g of glycerol, 25 g of yeast extract and 0.4 g of monopotassium phosphate, 0.4 g of monopotassium phosphate, 2 g of magnesium sulfate, 2 g of sulfuric acid) was placed in a 3 L small culture tank (MDL type, manufactured by Marubishi Bio-Engine). 0.1 g of ferrous iron was dissolved to adjust the pH to 7.0.) 1500 ml was charged, and 15 ml of the culture solution cultured in the Erlenmeyer flask was inoculated therein. Start aeration and agitation culture at 30 ° C., add IPTG (isopropylthio-β-D-galactoside) to a final concentration of 1 mM in the mid-logarithmic growth phase (culture for 10 to 15 hours), and feed a sterilized medium. Then, by further culturing the cells for a total of 40 hours, a culture of the transformant containing the reductase gene and the glucose dehydrogenase gene (this culture may be referred to as a culture of HB101 (pTrcRSbG12). ) Got.
[0078]
Example 7 (Preparation of microorganism producing the present hydrolase (No. 1))
Esterase gene recombinant microorganism [JM105 (pCC160A189Y363term)] derived from the chromobacterium SC-YM-1 strain was prepared according to the method described in JP-A-7-213280. That is, a plasmid pCC160A189Y363term containing a gene in which a site-specific mutation was introduced into the esterase gene derived from the chromobacterium SC-YM-1 strain (FERM P-1409) was prepared and introduced into Escherichia coli strain JM105 to transform the recombinant microorganism. It was constructed.
The method for constructing the plasmid pCC160A189Y363term is shown below.
[0079]
(7-1) Preparation of plasmid pCC160A
First, a plasmid pCC101 containing a wild-type esterase gene derived from Chromobacterium SC-YM-1 was prepared according to the method described in Examples 1 to 5 described in JP-A-7-213280. According to the method described in Example 7 of the publication, plasmid pCC101 (0.5 μg) was used as a template DNA, and the mutant primer -MY- prepared according to the method described in Example 6 of the publication was used. 1 (100 pmol: described as SEQ ID NO: 27 in JP-A-7-213280) and mutant primer 160A (100 pmol: described as SEQ ID NO: 11 in JP-A-7-213280). The DNA fragment was amplified by GeneAmp PCR Reagent kit (Takara Shuzo Co., Ltd.). The obtained PCR product (270 bp DNA fragment) was purified using a SUPREC-02 column (Takara Shuzo).
Subsequently, similarly, the plasmid pCC101 (0.5 μg) was used as a template DNA, the mutant primer RV-C (50 pmol: described as SEQ ID NO: 26 in JP-A-7-213280) and the previously purified 270 bp DNA Using the fragment (50 pmol) as a primer, a DNA fragment was amplified using a GeneAmp PCR Reagent kit (Takara Shuzo). The amplified DNA fragment was digested with restriction enzymes CelIII and ClaI, the sample was electrophoresed on a 4% agarose gel (NuSieve3: 1Agarose (Takara Shuzo Co., Ltd.), and a DNA fragment of about 240 bp was separated. (Bio101, Inc.).
On the other hand, plasmid pCC101 (3 μg) was digested with restriction enzymes CelIII and ClaI and then treated with alkaline phosphatase. Then, this DNA fragment (4.2 kbp) and the previously prepared DNA fragment of about 240 bp into which the mutation had been introduced were ligated using a DNA ligation kit (manufactured by Takara Shuzo Co., Ltd.), and Escherichia coli JM109 was used in accordance with a usual method. The strain was transformed.
After the plasmid pCC160A was prepared from the thus obtained transformant according to a standard method, the nucleotide sequence of the mutation site was determined by the dideoxy method, and it was confirmed that the mutation as designed was introduced.
[0080]
(7-2) Preparation of plasmid pCC189Y
Mutant primer 160A used in the preparation of pCC160A was prepared according to the method of Example 6 described in JP-A-7-213280 (mutant primer 189Y (SEQ ID NO: 24 in JP-A-7-213280)). After preparing plasmid pCC189Y in the same manner as in the preparation of plasmid pCC160A, the nucleotide sequence of the mutation site was determined by the dideoxy method. Confirmed that it has been introduced.
[0081]
(7-3) Preparation of plasmid pCC363term
Plasmid pCC101 (0.5 μg) was used as a template DNA, and mutant primer MY-2 (100 pmol: shown as SEQ ID NO: 30 in JP-A-7-213280) and mutant primer A363term (100 pmol: JP-A-7-213280). The DNA fragment was amplified using a GeneAmp PCR Reagent kit (manufactured by Takara Shuzo Co., Ltd.). The obtained PCR product (150 bp fragment) was purified using a SUPREC-02 column (manufactured by Takara Shuzo Co., Ltd.).
Subsequently, similarly, the plasmid pCC101 (0.5 μg) was used as a template DNA, the mutant primer RV-D (50 pmol: shown as SEQ ID NO: 29 in JP-A-7-213280) and the previously purified 150 bp DNA fragment were used. (50 pmol) as a primer, and a DNA fragment was amplified using a GeneAmp PCR Reagent kit (Takara Shuzo). The amplified DNA fragment is digested with restriction enzymes BstPI and XbaI, the sample is electrophoresed on a 4% agarose gel (NuSieve3: 1Agarose (Takara Shuzo Co., Ltd.)), and a DNA fragment of about 280 bp is separated. (Bio101, Inc.) On the other hand, pCC101 (3 μg) was digested with BstPI and XbaI, treated with alkaline phosphatase, and then obtained by preparing the 4.2 kbp DNA fragment first. The 280 bp DNA fragment into which the mutation was introduced was ligated using a DNA ligation kit (manufactured by Takara Shuzo Co., Ltd.), and transformed into Escherichia coli JM109 according to a conventional method, and plasmid pCC363term was prepared from the resulting transformant according to a standard method. After, daide Carboxymethyl method by determining the nucleotide sequence of the mutation sites was confirmed that the mutation as designed has been introduced.
[0082]
(7-4) Construction of multiple mutant esterase producing plasmid
The mutant plasmid pCC160A (10 μg) obtained in the above (7-1) was digested with restriction enzymes EcoRI and FspI. A 6 kbp DNA fragment, a 0.4 kbp fragment obtained by digesting the mutant plasmid pCC189Y (10 μg) obtained in the above (7-2) with FspI and BstPI, and a plasmid pCC363term obtained in the above (7-3) (3 μg) obtained by digestion with restriction enzymes BstPI and EcoRI. Three types of 4 kbp DNA fragments were ligated using a DNA ligation kit (manufactured by Takara Shuzo Co., Ltd.), transformed into Escherichia coli JM105 according to a conventional method, and transformed with a plasmid pCC160A189Y363term containing a multiple mutant esterase gene. Somatic microorganisms were obtained.
[0083]
(7-5) Culture of transformant microorganism
100 ml of a liquid medium (5 g of glycerol, 6 g of yeast extract, 9 g of monopotassium phosphate and 4 g of dipotassium phosphate dissolved in 1 L of water and adjusted to pH 7.0) was placed in a 500 ml Erlenmeyer flask, and sterilized. Ampicillin was added to 50 μg / ml, and one platinum loop was inoculated from a slope culture of a chromobacterium (Chromobacterium) SC-YM-1 strain-derived estrase gene recombinant microorganism prepared by the above-described method, and 30 ° C. For 24 hours. Next, a sterilized liquid medium (15 g of glycerol, 25 g of yeast extract and 0.4 g of monopotassium phosphate, 0.4 g of monopotassium phosphate, 2 g of magnesium sulfate, 2 g of sulfuric acid) was placed in a 3 L small culture tank (MDL type, manufactured by Marubishi Bio-Engine). 0.1 g of ferrous iron was dissolved to adjust the pH to 7.0.) 1500 ml was charged, and 15 ml of the culture solution cultured in the Erlenmeyer flask was inoculated therein. Start aeration and agitation culture at 30 ° C., add IPTG (isopropylthio-β-D-galactoside) to a final concentration of 1 mM in the mid-logarithmic growth phase (culture for 10 to 15 hours), and feed a sterilized medium. Then, the culture was further continued and cultured for a total of 40 hours to obtain a microorganism culture solution (this culture solution is sometimes referred to as a culture solution of JM105 (pCC160A189Y363term).).
[0084]
Example 8 (Preparation of microorganism producing the present hydrolase (No. 2))
An esterase gene recombinant microorganism [JM105 (SC-6-98-28)] derived from Arthrobacter SC-6-98-28 strain (FERM P-11851) was prepared by the method described in JP-A-5-56787. Created according to
That is, a plasmid pAGE-1 containing an esterase gene derived from Arthrobacter SC-6-98-28 was prepared according to the method described in Examples described in JP-A-5-56787. This is digested with restriction enzymes NspV and HindIII to cut out the esterase translation region, and has a DNA fragment synthesized to convert the start codon GTG of the esterase gene to ATG, and a lac promoter digested with restriction enzymes BamHI and HindIII. Ligation was performed with the expression vector pUC118 (manufactured by Takara Shuzo Co., Ltd.). In this way, an expression plasmid for Escherichia coli having an esterase gene derived from Arthrobacter SC-6-98-28 strain is prepared downstream of the lac promoter, and then introduced into Escherichia coli JM105 strain according to a standard method. Was built.
Esterase gene recombinant microorganisms derived from Arthrobacter SC-6-98-28 strain were cultured in the same manner as described in Example 7 (7-5), and a microorganism culture solution (this culture was used). The liquid was sometimes referred to as a culture solution of JM105 (SC-6-98-28).).
[0085]
Example 9 (Preparation of the present transformant (No. 2))
(9-1) Preparation of the present reductase gene
A plasmid pKAR containing a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 2 was prepared as follows.
First, a DNA fragment containing the DNA represented by SEQ ID NO: 2 was obtained from a known plasmid pUAR (Accession No. FERM P-18127) described in Appl Microbiological Biotechnol (1999) 52: 386-392 using PstI and SmaI. Cut out. The excised DNA fragment was inserted downstream of the Tac promoter of a pKK223-3 vector (Amersham Pharmacia Biotech) that had been treated with PstI / SmaI. Thus, the plasmid pKAR was constructed.
[0086]
(9-2) Preparation of a transformant producing the present reductase
E. coli was constructed using the constructed plasmid pKAR. coli JM109 strain was transformed.
Next, 100 ml of a liquid medium (10 g of tryptone, 5 g of yeast extract, and 5 g of sodium chloride were dissolved in 1000 ml of water. The pH was adjusted to 7.0 by dropping a 1N aqueous sodium hydroxide solution into this solution). After sterilization, 100 μg / ml of ampicillin and ZnCl 2 Was added to a concentration of 0.01% (w / v), and isopropylthio-β-D-galactoside (IPTG) was adjusted to 0.4 mM. The thus prepared medium was inoculated with 0.3 ml of a culture solution in which the transformant (E. coli JM109 / pKAR strain) obtained above was cultured in advance in a liquid medium having the above composition. Shaking culture was performed at 14 ° C. for 14 hours.
After the culture, the resulting culture was centrifuged (15000 × g, 15 minutes, 4 ° C.) to collect the cells. The collected cells were suspended in 30 ml of a 50 mM potassium phosphate-dipotassium phosphate buffer (pH 7.0), and the suspension was centrifuged (15000 × g, 15 minutes, 4 ° C.) to obtain Washed cells, which are transformants producing the present reductase, were obtained.
[0087]
Example 10 (Preparation of the present transformant (No. 3))
(10-1) Preparation of chromosomal DNA
A liquid medium (5 g of tryptone, 2.5 g of yeast extract, 4 g of sodium chloride, 2.5 g of gelatin, 1.5 g of sodium acetate and 2.4 g of threonine in 1000 ml of water is dissolved in the flask. 1N aqueous sodium hydroxide solution is added dropwise to this solution). Adjust the pH to 7.0 by adding 100 ml) and sterilize. On the medium thus prepared, a known Corynebacterium pseudodiphtericum subspecies (Corynebacterium pseudodificitericum) ST-10 strain (accession number FERM P-13150) described in JP-A-10-94399 or the like is used. 0.3 ml of a culture solution previously cultured in the liquid medium having the above composition is inoculated, and this is shake-cultured at 30 ° C. for 10 hours.
After the culture, the resulting culture is centrifuged (15000 × g, 15 minutes, 4 ° C.) to collect the cells. The collected cells were suspended in 30 ml of a 50 mM potassium phosphate-dipotassium phosphate buffer (pH 7.0), and the suspension was centrifuged (15000 × g, 15 minutes, 4 ° C.) to obtain Obtain washed cells.
Using the washed cells thus obtained, C. Chromosomal DNA is prepared by the method of Wang et al. (Appl Microbiol Biotechnol (1999) 52: 386-392).
[0088]
(10-2) Preparation of plasmid containing the present reductase gene (construction of plasmid pTrcPAR)
Using the oligonucleotide having the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 17 and the oligonucleotide having the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 18 as primers and the chromosomal DNA prepared in (2-1) as a template, the following reaction solution composition PCR is performed under the reaction conditions. (Using Expand High Fidelity PCR System manufactured by Roche Diagnostics)
[0089]
[Reaction liquid composition]
Chromosomal DNA 1μl
dNTP (2.5 mM-mix each) 0.4 μl
Primer (20 pmol / μl) 0.75 μl each
10xbuffer (with MgCl 2 ) 5μl
nz. expandHiFi (3.5 × 10 3 U / ml) 0.375μl
Ultrapure water 41.725μl
[0090]
[Reaction conditions]
The container containing the reaction solution having the above composition was set in a PERKIN ELMER-GeneAmp PCR System 2400, heated to 97 ° C (2 minutes), and then heated to 97 ° C (0.25 minutes)-55 ° C (0.5 minutes) -72. 10 cycles of 1.5 ° C. (1.5 minutes), then 20 cycles of 97 ° C. (0.25 minutes) -55 ° C. (0.5 minutes) -72 ° C. (2.5 minutes), and 72 ° C. For 7 minutes.
[0091]
By adding two types of restriction enzymes (NcoI and BamHI) to the PCR-amplified DNA fragment obtained by purifying the PCR reaction solution, the DNA fragment is double-digested. Next, the obtained DNA fragment is purified.
On the other hand, the vector pTrc99A (Pharmacia) is double-digested by adding two types of restriction enzymes (NcoI and BamHI). Next, the obtained DNA fragment is purified.
The two types of DNA fragments obtained by purification in this manner are mixed and ligated with T4 DNA ligase. The ligation solution obtained is E. coli. E. coli DH5α.
From the obtained transformant, a plasmid containing the present reductase gene (hereinafter, also referred to as plasmid pTrcPAR) may be extracted using QIAprep Spin Miniprep Kit (manufactured by Qiagen).
[0092]
Example 11 (Method for obtaining microorganisms producing the present reductase)
(11-1) Preparation of washed cells
After inoculating a commercially available microorganism or a microorganism isolated from soil or the like into a sterilized LB medium (10 ml), this is cultured with shaking (30 ° C., 18 hours). After the culture, the culture solution is centrifuged and washed to collect the washed cells.
(11-2) Screening
In 20 ml of 100 mM monopotassium phosphate-dipotassium phosphate buffer (pH 6.5), 1 g of the washed cells prepared in the above (11-1), NADP + 12mg, NAD + Add 12 mg and 2.5 g glucose. After further adding 240 mg of 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1) to the mixture, the pH of the mixture is adjusted to 6.5 with a 15% aqueous sodium carbonate solution. The reaction is carried out by stirring the mixture (reaction liquid) thus obtained at 30 ° C. for 4 hours. After completion of the reaction, 25 ml of ethyl acetate is poured into the reaction solution, the mixture is stirred, and then the organic layer and the aqueous layer are separately collected by centrifugation. The same operation is performed by adding 25 ml of ethyl acetate again to the collected aqueous layer. After the organic layers thus obtained were combined and concentrated, this was dissolved in 30 ml of chloroform, and anhydrous Na was added. 2 SO 4 Dry using. After drying, chloroform is distilled off to obtain a residue. It is confirmed by liquid chromatography or gas chromatography that the obtained residue contains 3-hydroxybutanoate by qualitative and / or quantitative analysis.
[0093]
Example 12 (Method for obtaining microorganisms producing the present hydrolase)
(12-1) Preparation of washed cells
After inoculating a commercially available microorganism or a microorganism isolated from soil or the like into a sterilized LB medium (10 ml), this is cultured with shaking (30 ° C., 18 hours). After the culture, the culture solution is centrifuged and washed to collect the washed cells.
(12-2) Screening
To 20 ml of 100 mM monopotassium phosphate-dipotassium phosphate buffer (pH 7.0), 1 g of the washed cells prepared in the above (12-1) is added. To this mixture, 240 mg of 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2) is further added, and the mixture is stirred at 30 ° C. for 10 hours to perform a reaction. After completion of the reaction, 25 ml of ethyl acetate is poured into the reaction solution, the mixture is stirred, and then the organic layer and the aqueous layer are separately collected by centrifugation. The same operation is performed by adding 25 ml of ethyl acetate again to the collected aqueous layer. After the organic layers thus obtained were combined and concentrated, this was dissolved in 30 ml of chloroform, and anhydrous Na was added. 2 SO 4 Dry using. After drying, chloroform is distilled off to obtain a residue. It is confirmed by liquid chromatography or gas chromatography that the obtained residue contains 3-hydroxybutanoate by qualitative and / or quantitative analysis.
[0094]
【The invention's effect】
According to the present invention, an optically active 3-hydroxybutanoic acid-based compound can be easily produced.
[Sequence List Free Text]
SEQ ID NO: 11
Oligonucleotides, primers designed for PCR
SEQ ID NO: 12
Oligonucleotides, primers designed for PCR
SEQ ID NO: 13
Oligonucleotides, primers designed for PCR
SEQ ID NO: 14
Oligonucleotides, primers designed for PCR
SEQ ID NO: 15
Oligonucleotides, primers designed for PCR
SEQ ID NO: 16
Oligonucleotides, primers designed for PCR
SEQ ID NO: 17
Oligonucleotides, primers designed for PCR
SEQ ID NO: 18
Oligonucleotides, primers designed for PCR
[0095]
[Sequence list]
Claims (25)
(I)一般式(1)
で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)
で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する第一工程、
(II)前記第一工程後、前記光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体を不斉水解する第二工程、及び
(III)前記第ニ工程後、反応液から不斉水解しない光学異性体
、あるいは、反応液から不斉水解する光学異性体から生じた
光学活性3−ヒドロキシブタン酸又はその誘導体を回収する第三工程
を有することを特徴とする製造方法。A method for producing an optically active 3-hydroxybutanoic acid-based compound,
(I) General formula (1)
Asymmetric reduction of the 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (2)
A first step of converting into an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by
(II) After the first step, the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester or the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon is not allowed. A second step of asymmetric hydrolysis, and (III) an optical isomer that does not asymmetrically hydrolyze from the reaction solution after the second step or an optically active 3-hydroxybutanoic acid generated from an optical isomer that asymmetrically hydrolyzes from the reaction solution Or a third step of recovering a derivative thereof.
<アミノ酸配列群>
(a)配列番号1又は3で示されるアミノ酸配列
(b)配列番号1又は3で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(1)で示される−3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性−3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(c)配列番号2又は4で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(d)配列番号2又は4で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(e)コリネバクテリウム属又はペニシリウム属に属する微生物由来の、一般式(1)で示される4−置換−3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性4−置換−3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列The ability of the enzyme having an amino acid sequence selected from the following amino acid sequence group to have the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) has the ability. 3. The method according to claim 2, wherein:
<Amino acid sequence group>
(A) an amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1 or 3; (b) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences are deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1 or 3, and Amino acid sequence (c) of an enzyme having the ability to asymmetrically reduce -3-oxobutanoate represented by the general formula (1) to convert it into optically active -3-hydroxybutanoate represented by the general formula (2) An amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 2 or 4 (d) of a DNA that hybridizes under stringent conditions with a DNA having complementarity to a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 2 or 4 Asymmetrically reducing the 3-oxobutanoic acid ester having the amino acid sequence encoded by the base sequence and represented by the general formula (1); Amino acid sequence of an enzyme capable of converting to the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by (e) 4-substituted-3-acid represented by the general formula (1) derived from a microorganism belonging to the genus Corynebacterium or Penicillium. Amino acid sequence of an enzyme having the ability to asymmetrically reduce oxobutanoate to convert it into an optically active 4-substituted-3-hydroxybutanoate represented by formula (2)
<アミノ酸配列群>
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列
(b)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(c)配列番号2で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(d)配列番号2で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(e)コリネバクテリウム属に属する微生物由来の、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列The ability of the enzyme having an amino acid sequence selected from the following amino acid sequence group to have the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) has the ability. 3. The method according to claim 2, wherein:
<Amino acid sequence group>
(A) an amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1; (b) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences have been deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 1; )) The amino acid sequence of an enzyme capable of asymmetrically reducing the 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (2) to convert it into the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by (c) SEQ ID NO: 2. An amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence (d) having an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions with a DNA having complementarity to a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 2 And an asymmetric reduction of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) to produce an optically active 3-hydroform represented by the general formula (2) Amino acid sequence of an enzyme capable of converting to a butanoic acid ester (e) Asymmetric reduction of 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1) derived from a microorganism belonging to the genus Corynebacterium to obtain the general formula (2) Amino acid sequence of an enzyme capable of converting to an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by
<アミノ酸配列群>
(a)配列番号3で示されるアミノ酸配列
(b)配列番号3で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(c)配列番号4で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(d)配列番号4で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(e)ペニシリウム属に属する微生物由来の、一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルを不斉還元して一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステルに変換する能力を有する酵素のアミノ酸配列The ability of the enzyme having an amino acid sequence selected from the following amino acid sequence group to have the ability to asymmetrically reduce the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) has the ability. 3. The method according to claim 2, wherein:
<Amino acid sequence group>
(A) an amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 3; (b) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences are deleted, substituted or added in the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 3, and The amino acid sequence (c) of an enzyme capable of asymmetrically reducing the 3-oxobutanoate represented by the formula (3) to convert it into the optically active 3-hydroxybutanoate represented by the formula (2): An amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence (d) having an amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions to a DNA having complementarity to a DNA consisting of the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 4 And an asymmetric reduction of the 3-oxobutanoate represented by the general formula (1) to produce an optically active 3-hydroform represented by the general formula (2) Amino acid sequence of an enzyme capable of converting to a butanoic acid ester (e) Asymmetrically reducing 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1) derived from a microorganism belonging to the genus Penicillium and represented by the general formula (2) Amino acid sequence of an enzyme capable of converting to optically active 3-hydroxybutanoate
<アミノ酸配列群>
(a)配列番号5、7,9で示されるアミノ酸配列
(b)配列番号5、7,9で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸配列が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(c)配列番号6、8,10で示される塩基配列がコードするアミノ酸配列
(d)配列番号6、8,10で示される塩基配列からなるDNAに対し相補性を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列を有し、かつ、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有する酵素のアミノ酸配列
(e)クロモバクテリウム属、アルスロバクタ−属又はアスペルギルス属に属する微生物由来の、一般式(2)で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有する酵素のアミノ酸配列Ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2), or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon 22. The method according to claim 21, wherein the ability to asymmetrically hydrolyze is an ability of an enzyme having an amino acid sequence selected from the following amino acid sequence group.
<Amino acid sequence group>
(A) an amino acid sequence represented by SEQ ID NOs: 5, 7, and 9; (b) an amino acid sequence in which one or more amino acid sequences have been deleted, substituted or added in the amino acid sequences represented by SEQ ID NOs: 5, 7, and 9; And an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2), or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon Amino acid sequence of an enzyme having the ability to asymmetrically hydrolyze the ester bond site of (c) the amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 6, 8, 10; (d) the nucleotide sequence represented by SEQ ID NO: 6, 8, 10 An amino acid sequence encoded by the nucleotide sequence of a DNA that hybridizes under stringent conditions with DNA having complementarity to the DNA comprising the sequence. And an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the general formula (2), or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of its asymmetric carbon (E) an amino acid sequence of an enzyme capable of asymmetrically hydrolyzing the ester-binding site of Amino acid sequence of an acid ester or an enzyme capable of asymmetrically hydrolyzing the ester binding site of an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon
で示される3−オキソブタン酸エステルから光学活性3−ヒドロキシブタン酸系化合物を製造するための触媒としての、前記一般式(1)で示される3−オキソブタン酸エステルの3位にあるカルボニル基を不斉還元する能力を有する還元触媒と一般式(2)
で示される光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル、又は、当該エステルからその不斉炭素の絶対立体配置を保持したまま誘導された光学活性3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体のエステル結合部位を不斉水解する能力を有するエステル加水分解触媒との両触媒の使用。General formula (1)
As a catalyst for producing an optically active 3-hydroxybutanoic acid compound from a 3-oxobutanoic acid ester represented by the following formula, the carbonyl group at the 3-position of the 3-oxobutanoic acid ester represented by the general formula (1) is not substituted. Reduction catalyst having the ability to perform simultaneous reduction and general formula (2)
Asymmetrically hydrolyzes the ester binding site of the optically active 3-hydroxybutanoic acid ester represented by the formula or an optically active 3-hydroxybutanoic acid ester derivative derived from the ester while maintaining the absolute configuration of the asymmetric carbon. Use of both catalysts with a capable ester hydrolysis catalyst.
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JP2002202396A JP2004041070A (en) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | Method for producing optically active 3-hydroxybutanoic acid compound |
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