JP2003276011A - 熱圧成形木質ボードの製造方法 - Google Patents

熱圧成形木質ボードの製造方法

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JP2003276011A
JP2003276011A JP2002084781A JP2002084781A JP2003276011A JP 2003276011 A JP2003276011 A JP 2003276011A JP 2002084781 A JP2002084781 A JP 2002084781A JP 2002084781 A JP2002084781 A JP 2002084781A JP 2003276011 A JP2003276011 A JP 2003276011A
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polyisocyanate compound
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adhesive
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Mitsuhiro Kurita
充浩 栗田
Masami Ide
正美 井手
Fumitoshi Nishikawa
文敏 西川
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パーティクルボード、軟質繊維板、半硬質繊
維板、MDF、硬質繊維板などの熱圧成形により得られ
る、機械的強度に優れた木質ボードの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤
として用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、
ボードの原料である木質繊維系材料にイソシアヌレート
化触媒(B)(必要に応じて更に活性水素基含有化合物
(C))を予め含浸させ、木質ボード成形時に有機ポリ
イソシアネート化合物(A)(必要に応じて更に活性水
素基含有化合物(C))を塗布して、木質ボード内にイ
ソシアヌレート結合を導入することにより、解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パーティクルボード、
軟質繊維板、半硬質繊維板、MDF、硬質繊維板などの
熱圧成形により得られる木質ボードの製造方法、具体的
には、機械的強度に優れた熱圧成形木質ボードの製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、木材及びその二次加工品、合
板、パーティクルボード等の接着剤として尿素樹脂、尿
素メラミン樹脂、フェノール樹脂等が極めて多量に使用
されている。しかしながら、尿素樹脂は熱硬化性には優
れているものの含水率の高い基材への接着性能及び製品
としての耐水性能に劣るとされている。また、フェノー
ル樹脂は熱硬化性が悪く、高温で長時間の熱圧を必要と
し、エネルギーコスト、生産性を考慮すると汎用樹脂と
して採用することは難しいとされている。
【0003】昨今、これらの欠点を解決する目的で、有
機ポリイソシアネート化合物を上記の各樹脂との混合系
において使用することが試されており、且つ、更なる物
性の向上を目的に、触媒を併用する方法が検討されてい
る。
【0004】例えば、特開平11−35918号公報に
おいて、環状アミン化合物の有機酸塩触媒といった感温
性触媒を有機ポリイソシアネート化合物と混合して用い
ることにより、常温では触媒活性が少なく、成形温度に
応じた特定温度で触媒活性を発揮させて、硬化性と可使
時間とを両立させる方法が開示されている。しかし、こ
の方法により得られる木質ボードは、機械的強度面で十
分なものを得ることができないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、このような問題を解決し、機械的強度に優
れた熱圧成形木質ボードの製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、上記の課題を
解決する方法として、接着剤として有機ポリイソシアネ
ート化合物(A)を用いる際に、ボードの原料となる木
質繊維系材料にイソシアヌレート化触媒(B)を予め含
浸させ、必要に応じて活性水素基含有化合物(C)を含
浸又は塗布する方法により添加して、木質ボード内にイ
ソシアヌレート結合を導入することにより、熱圧成形に
より得られる木質ボードの機械的強度の発現に大きく寄
与することを見出し、本発明に至った。
【0007】即ち、本発明は以下の(1)〜(7)に示
されるものである。 (1) 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤として
用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、木質繊
維系材料に予めイソシアヌレート化触媒(B)を含浸さ
せ、成形時に接着剤として有機ポリイソシアネート化合
物(A)をスプレー塗布することを特徴とする、熱圧成
形木質ボードの製造方法。 (2) 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤として
用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、木質繊
維系材料に予めイソシアヌレート化触媒(B)を含浸さ
せ、成形時に接着剤として有機ポリイソシアネート化合
物(A)及び活性水素基含有化合物(C)をスプレー塗
布することを特徴とする、熱圧成形木質ボードの製造方
法。 (3) 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤として
用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、木質繊
維系材料に予めイソシアヌレート化触媒(B)及び活性
水素基含有化合物(C)からなる混合物を含浸させ、成
形時に接着剤として有機ポリイソシアネート化合物
(A)をスプレー塗布することを特徴とする、熱圧成形
木質ボードの製造方法。 (4) 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤として
用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、蒸煮に
より解繊する前の木質繊維系材料に予めイソシアヌレー
ト化触媒(B)を含浸させ、成形時に接着剤として有機
ポリイソシアネート化合物(A)をスプレー塗布するこ
とを特徴とする、熱圧成形木質ボードの製造方法。 (5) 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤として
用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、蒸煮に
より解繊する前の木質繊維系材料に予めイソシアヌレー
ト化触媒(B)を含浸させ、成形時に接着剤として有機
ポリイソシアネート化合物(A)及び活性水素基含有化
合物(C)をスプレー塗布することを特徴とする、熱圧
成形木質ボードの製造方法。 (6) 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤として
用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、蒸煮に
より解繊する前の木質繊維系材料に予めイソシアヌレー
ト化触媒(B)及び活性水素基含有化合物(C)からな
る混合物を含浸させ、成形時に接着剤として有機ポリイ
ソシアネート化合物(A)をスプレー塗布することを特
徴とする、熱圧成形木質ボードの製造方法。 (7) 有機ポリイソシアネート化合物(A)が、該有
機ポリイソシアネート化合物(A)と活性水素基含有化
合物(C)との反応により得られるイソシアネート基末
端プレポリマーであることを特徴とする、(1)〜
(6)に記載の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0009】本発明に用いられる木質ボードの原料とし
ては、木質繊維系材料、即ち、木質繊維状のものを、広
葉樹、針葉樹を問わずに使用することができる。また、
例えば、コーリャン茎、バガス、籾殻、麻、わら、い
草、あし、ケナフ、椰子の実や樹、ゴムの樹、とうもろ
こし、おがくず等のリグノセルロース系チップも使用す
ることができる。さらに、これらを混合して使用するこ
とも可能である。
【0010】本発明の最大の特徴は、前記木質繊維系材
料を蒸煮により解繊する前の状態、例えば、木材チップ
の状態にあるもの、又は、前記木質繊維系材料を蒸煮に
より解繊した後の状態、例えば、木材チップ状のものを
蒸煮により解繊した木質繊維の状態にあるものに、予め
イソシアヌレート化触媒(B)、場合により更に活性水
素基含有化合物(C)を含浸させ、これらの含浸させた
ものを原料とし、熱圧成形時に接着剤として有機ポリイ
ソシアネート化合物(A)をスプレー塗布することによ
り木質ボードを得ることにある。
【0011】本発明に用いることのできる有機ポリイソ
シアネート化合物(A)としては、例えば、公知の2,
4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイ
ソシアネート、キシレン−1,4−ジイソシアネート、
キシレン−1,3−ジイソシアネート、4,4′−ジフ
ェルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェルメタ
ンジイソシアネート、2,2′−ジフェルメタンジイソ
シアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシア
ネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネー
ト(以下”ポリメリックMDI”と略記)、2−ニトロ
ジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−
ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート、
3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシ
アネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェ
ニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソ
シアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、
3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシ
アネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシア
ネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加
ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシ
レンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート、ま
た、その重合体やそのポリメリック体、更にこれらの2
種以上の混合物が挙げられる。
【0012】本発明においては、製造ラインの特性等を
併せみた場合、必要に応じて、有機ポリイソシアネート
化合物(A)として、上記の有機ポリイソシアネート化
合物を、後述する活性水素基含有化合物(C)との反応
により変性したイソシアネート基末端プレポリマーを用
いことができる。この場合、有機ポリイソシアネート化
合物(A)をそのまま用いる場合よりも、イソシアヌレ
ート化反応における反応挙動を抑制することができる。
また、得られる木質ボードの機械的物性の向上に寄与す
ることもできる。
【0013】前記のイソシアネート基末端プレポリマー
を得るに際しては、イソシアネート基と活性水素基との
当量比(イソシアネート基/活性水素基)が1.5〜5
00の範囲であることが好ましく、中でも2〜400の
範囲であることが特に好ましい。この当量比が1.5未
満の場合は、イソシアネート基末端プレポリマーの粘度
が過度に上昇し、作業性等に不具合が生じるので好まし
くない。また、この当量比が500超の場合は、プレポ
リマーとしての効果が乏しくなるので好ましくない。
【0014】本発明に用いることのできるイソシアヌレ
ート化触媒(B)とは、ポリウレタン樹脂ハンドブック
(日刊工業新聞社:1987年9月25日発刊)122
ページの表3.34に記載されているイソシアネート三
量化触媒のことをいう。具体的には、例えば、2,4,
6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,
3,5−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒド
ロ−s−トリアジン等のトリアジン類、2,4−ビス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、2−エチルヘキ
サン酸カリウム、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、酢
酸カリウム、酢酸ナトリウム、2−エチルアジリジン等
のアジリジン類等のアミン系化合物、3級アミンのカル
ボン酸塩等の第四級アンモニウム化合物、ジアザビシク
ロウンデセン、ナフテン酸鉛、オクチル酸鉛等の鉛化合
物、ナトリウムメトキシド等のアルコラート化合物、カ
リウムフェノキシド等のフェノラート化合物等が挙げら
れる。本発明においては、これらの三量化触媒は、単独
又は二種以上併用して用いることができる。
【0015】本発明においては、イソシアヌレート化触
媒(B)を木質ボードの材料となる木質繊維系材料に予
め含浸させた後、有機ポリイソシアネート化合物(A)
を木質ボードを熱圧成形する時にスプレー塗布する方法
が用いられる。
【0016】イソシアヌレート化触媒(B)の種類や使
用量については特に制限されず、製造ラインの特性や、
使用される有機ポリイソシアネート化合物(A)の反応
活性等を併せみて決定される。
【0017】また、イソシアヌレート化触媒(B)を均
一に分散させる、又は局所的なイソシアヌレート化反応
を抑制する等の目的から、イソシアヌレート化触媒
(B)の他に、後述する活性水素基含有化合物(C)も
予め含浸させることも可能であり、又は、該活性水素基
含有化合物(C)を、木質ボードを熱圧成形する時にお
いて有機ポリイソシアネート化合物(A)と該活性水素
基含有化合物(C)をスプレー塗布する方法により導入
することも可能である。
【0018】本発明に用いることのできる活性水素基含
有化合物(C)とは、活性水素基を1つ以上有する化合
物であり、例えば長鎖ポリオール、具体的には例えばポ
リエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、
ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール及びこれ
らのコポリオールなどが挙げられる。これらの長鎖ポリ
オールは単独で又は2種以上混合して使用してもよい。
これらの長鎖ポリオールの数平均分子量は300〜10
000が好ましい。
【0019】ポリエステルポリオールとしては、公知の
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テ
レフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサ
ヒドロオルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等のジ
カルボン酸、酸エステル、又は酸無水物等の1種以上
と、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコー
ル、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレ
ングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、あるいはビスフ
ェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサ
イド付加物等のグリコール、ヘキサメチレンジアミン、
キシレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノー
ルアミン等のジアミン又はアミノアルコール等の1種以
上との脱水縮合反応で得られる、ポリエステルポリオー
ル又はポリエステルアミドポリオールが挙げられる。ま
た、ε−カプロラクトン等の環状エステル(ラクトン)
モノマーの開環重合で得られるラクトン系ポリエステル
ポリオールが挙げられる。
【0020】ポリカーボネートポリオールとしては、多
価アルコールと、ジエチレンカーボネート、ジメチルカ
ーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボ
ネート等との脱アルコール反応などで得られるものが挙
げられる。この多価アルコールとしては、エチレングリ
コール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロ
ピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサメチレンジオール、3−メチル−1,5−ペンタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタ
ンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げ
られる。
【0021】ポリエーテルポリオールとしては、エチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサ
イド、テトラヒドロフランなどを、後述する開始剤を用
いて開環重合させた官能基数が1〜5の数平均分子量3
00〜10,000のポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリ
コール等、及びこれらを共重合したポリエーテルポリオ
ール、更に、前述のポリエステルポリオール、ポリカー
ボネートポリオールを開始剤としたポリエステルエーテ
ルポリオールが挙げられる。前記ポリエーテルポリオー
ルを得るための開始剤としては、官能基数が1〜5、数
平均分子量18〜500の各種モノアルコール、グリコ
ール、グリコールエーテル、モノアミン、ジアミン、ア
ミノアルコール、水、尿素などを用いることができる。
上記の化合物は単独で又はその2種以上を混合して使用
することができる。本願でのポリエーテルポリオールは
上記の定義から明らかなように、モノオールを包含する
もので、アルコキシポリオキシエチレングリコールもポ
リエーテルポリオールに含まれ、水系接着剤として使用
する時には有利である。
【0022】また、活性水素基含有化合物(C)として
は、前記の長鎖ポリオールの他に、短鎖ポリオールも好
適に使用することができる。短鎖ポリオールとしては、
分子量32〜300のものが好ましく、具体的には、エ
チレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、
1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、あるいはビスフェノ
ールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド
付加物等のグリコール、ヘキサメチレンジアミン、キシ
レンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールア
ミン等のジアミン又はアミノアルコール等を挙げること
ができる。上記の化合物は、単独で又はその2種以上を
混合して使用することができる。
【0023】本発明においては、更にホルマリン縮合系
樹脂を併用することも可能である
【0024】併用できるホルマリン縮合系樹脂としては
特に限定されず、例えば、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿
素メラミン共縮合樹脂、フェノール樹脂、フェノールメ
ラミン共縮合樹脂等が挙げられる。これらのホルマリン
縮合系樹脂は、単独で使用しても良いし、2種以上を組
み合わせて使用しても良い。
【0025】なお、本発明においては、環境面を考慮し
て、前記ホルマリン縮合系樹脂(D)として低ホルマリ
ンタイプの樹脂(縮合時のモル比が、ホルマリン/他の
原料化合物=1.0〜1.1であるもの)を使用するこ
とが好ましい。また、尿素やアンモニア等のようなホル
マリンキャッチャー剤を併用することが好ましい。
【0026】この場合、有機ポリイソシアネート(A)
に対するホルマリン縮合系樹脂(D)の配合比は、固形
分換算の質量比で、(A)成分/(D)成分=5/95
〜95/5であることが好ましく、中でも10/90〜
90/10であることがさらに好ましい。
【0027】本発明においては、また、有機ポリイソシ
アネート化合物(A)と木質繊維板の原料となる木質繊
維系材料との反応硬化を促進するための触媒として、三
級アミン系触媒、水酸基を有するアミン系触媒、及び金
属系触媒等の公知のウレタン化触媒を用いることができ
る。これらのウレタン化触媒は、単独で使用しても良い
し、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
【0028】前記三級アミン系触媒としては、例えば、
トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチル
モルホリン、N−メチルイミダゾール、1−メチルイミ
ダゾール、1−エチルイミダゾール、1−プロピルイミ
ダゾール、1−シアノイミダゾール、1−シアノメチル
イミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,4
−ジメチルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミ
ダゾール、1−メチル−4−エチルイミダゾール、1−
エチル−2−メチルイミダゾール、1−エチル−4−メ
チルイミダゾール、ピリジン、α−ピコリン等が挙げら
れる。
【0029】水酸基を有するアミン系触媒としては、例
えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、N,N,N′−トリメチルアミノ
エチルエタノールアミン、N,N,N′,N′−テトラ
メチルヒドロキシプロピレンジアミン等が挙げられる。
【0030】金属系触媒としては、例えば、ジブチルチ
ンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート、ナフテ
ン酸カルシウム、オクチル酸カリ、オクチル酸スズ、オ
クチル酸亜鉛等が挙げられる。
【0031】本発明においてはまた、必要に応じて、セ
メント、高炉スラグ、石こう、炭酸カルシウム、粘土、
水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、生石灰、消石
灰、ベントナイト等の無機充填剤や、レベリング剤、老
化防止剤、耐熱性付与剤、抗酸化剤等を適宜配合量を調
整して配合することができる。
【0032】本発明における成形温度や成形時間につい
ては特に制限されるものではなく、使用する木質ボード
の材料、目標とする木質ボードの物性により決定される
が、通常は40〜230℃、10〜600秒の範囲から
選ばれる。成形圧力についても同様に特に制限されるも
のではなく、使用する木質ボードの材料、目標とする木
質ボードの物性によって決定されるが、通常は無加圧か
ら5MPaの範囲から選ばれる。
【0033】本発明により熱圧成形して得ることのでき
る木質ボードとしては、パーティクルボード、軟質繊維
板、半硬質繊維板、MDF、硬質繊維板などが挙げられ
る。
【0034】
【実施例】次に、本発明による熱圧成形木質ボードの製
造方法を、実施例に基づいて更に詳細に説明する。な
お、本発明は、かかる実施例のみに限定して解釈される
ものではない。
【0035】合成例(A液の合成):攪拌機、温度計、
冷却器及び窒素ガス導入管のついた、容量が2,000
mlの反応器を用いて、表1に示す原料の種類・量を仕
込んだ後、80℃まで昇温して3時間反応させて、有機
ポリイソシアネート化合物P1〜P3を合成した。合成
結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】 PMDI :ポリメリックMDI イソシアネート含量=31.1% ポリメリックMDI中のMDI含有量=42% MDI中の4,4′−MDI含有量=99% PEG−2000:ポリオキシエチレンポリオール 数平均分子量=2,000 平均官能基数=2 MPEG−700:メトキシポリエチレングリコール 数平均分子量=700 平均官能基数=1
【0038】実施例1〜6、比較例1〜3 表1により得られた有機ポリイソシアネート化合物P1
〜P3を用いて、木質ボードとしてMDFを得た。得ら
れた木質ボードの評価結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】(参考例:含浸処理木質チップの作成)以
下に示す、含浸率を確認するために予め含水率を測定し
た針葉樹のチップ(以下”木質チップW”と略記)を用
いて、含浸処理木質チップを作成した。 含浸処理木質チップA) 25℃に調整した2,4,6
−トリジメチルアミノメチルフェノール10リットル中
に、含水率3%の木質チップWを3kgを入れ、8時間
浸漬した。浸漬後の薬剤含浸率は1%であった。 含浸処理木質チップB) 25℃に調整した2,4,6
−トリジメチルアミノメチルフェノール:PEG−20
00(*)=1:9(質量比)からなる混合液10リッ
トル中に、含水率3%の木質チップWを3kgを入れ、
16時間浸漬した。浸漬後の薬剤含浸率は3%であっ
た。
【0041】木質ボードの熱圧成形: (1)成形条件 ボードサイズ:46cm×46cm ボード厚み:15mm 設定密度:0.700g/cm3 製品含水率:9% マット含水率:10% 熱盤(プレス)温度:180℃ 熱盤(プレス)圧力:30kg/cm2(面圧) 熱盤(プレス)時間:150秒 (2)成形方法 表2に記載の量の木質チップを加圧リファイナーを用い
て、蒸解圧力=0.7MPa、蒸解温度=120℃の条
件で解繊(繊維化)した。それを配管に通し、表2に記
載の量の有機ポリイソシアネート化合物(必要に応じて
更にポリオール)をスプレー塗布した後、前記マット含
水率になるまで乾燥させた。その後、塗布された木質繊
維を取り出して、成形後の熱圧成形体の密度が設定密度
になるように計量し、下記の鉄板上に前記ボードサイズ
になるようにフォーミング成形装置を用いてフォーミン
グし、更に同形状の鉄板を上に載せ、前記条件で熱圧成
形した。
【0042】表2の実施例、比較例の木質ボードの各種
物性値については、JIS−A5908に準じて測定し
た。
【0043】表2に示されるように、イソシアヌレート
化触媒を導入した木質ボードは、優れた強度を有してい
る。一方、イソシアヌレート化触媒を導入していない木
質ボードは、明らかに導入したものより強度面で劣る結
果が得られている。
【0044】実施例7〜12、比較例4〜6 表1により得られた有機ポリイソシアネート化合物P1
〜P3を用いて、木質ボードとしてMDFを得た。得ら
れた木質ボードの評価結果を表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】(参考例:含浸処理木質繊維の作成)針葉
樹の木質チップを加圧リファイナーを用いて、蒸解圧力
=0.7MPa、蒸解温度=120℃の条件で解繊(繊
維化)し、木質繊維Xを得た。その後、含浸率を確認す
るために予め含水率を測定した該木質繊維Xを用いて、
以下に示す含浸処理木質繊維を作成した。 含浸処理木質繊維C) 25℃に調整した2,4,6−
トリジメチルアミノメチルフェノール10リットル中
に、含水率3%の木質繊維Xを3kgを入れ、8時間浸
漬した。浸漬後の薬剤含浸率は1%であった。 含浸処理木質繊維D) 25℃に調整した2,4,6−
トリジメチルアミノメチルフェノール:PEG−200
0(*)=1:9(質量比)からなる混合液10リット
ル中に、含水率3%の木質繊維Xを3kgを入れ、16
時間浸漬した。浸漬後の薬剤含浸率は3%であった。
【0047】木質ボードの熱圧成形: (1)成形条件 ボードサイズ:46cm×46cm ボード厚み:15mm 設定密度:0.700g/cm3 製品含水率:9% マット含水率:10% 熱盤(プレス)温度:180℃ 熱盤(プレス)圧力:30kg/cm2(面圧) 熱盤(プレス)時間:150秒 (2)成形方法 解繊状態にある表3に記載の量の木質繊維を配管に通
し、表3に記載の量の有機ポリイソシアネート化合物
(必要に応じて更にポリオール)をスプレー塗布した
後、前記マット含水率になるまで乾燥させた。その後、
塗布された木質繊維を取り出して、成形後の熱圧成形体
の密度が設定密度になるように計量し、下記の鉄板上に
前記ボードサイズになるようにフォーミング成形装置を
用いてフォーミングし、更に同形状の鉄板を上に載せ、
前記条件で熱圧成形した。
【0048】表3の実施例、比較例の木質ボードの各種
物性値については、JIS−A5908に準じて測定し
た。
【0049】表3に示されるように、イソシアヌレート
化触媒を導入した木質ボードは、優れた強度を有してい
る。一方、イソシアヌレート化触媒を導入していない木
質ボードは、明らかに導入したものより強度面で劣る結
果が得られている。この結果は、表2におけるものと同
じ傾向を示している。
【0050】
【発明の効果】本発明にように、木質ボードの製造にお
いて有機ポリイソシアネート化合物、イソシアヌレート
化触媒、必要に応じて活性水素基含有化合物を用いるこ
とにより、機械的物性に優れた木質ボードを得ることが
できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤
    として用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、
    木質繊維系材料に予めイソシアヌレート化触媒(B)を
    含浸させ、成形時に接着剤として有機ポリイソシアネー
    ト化合物(A)をスプレー塗布することを特徴とする、
    熱圧成形木質ボードの製造方法。
  2. 【請求項2】 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤
    として用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、
    木質繊維系材料に予めイソシアヌレート化触媒(B)を
    含浸させ、成形時に接着剤として有機ポリイソシアネー
    ト化合物(A)及び活性水素基含有化合物(C)をスプ
    レー塗布することを特徴とする、熱圧成形木質ボードの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤
    として用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、
    木質繊維系材料に予めイソシアヌレート化触媒(B)及
    び活性水素基含有化合物(C)からなる混合物を含浸さ
    せ、成形時に接着剤として有機ポリイソシアネート化合
    物(A)をスプレー塗布することを特徴とする、熱圧成
    形木質ボードの製造方法。
  4. 【請求項4】 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤
    として用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、
    蒸煮により解繊する前の木質繊維系材料に予めイソシア
    ヌレート化触媒(B)を含浸させ、成形時に接着剤とし
    て有機ポリイソシアネート化合物(A)をスプレー塗布
    することを特徴とする、熱圧成形木質ボードの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤
    として用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、
    蒸煮により解繊する前の木質繊維系材料に予めイソシア
    ヌレート化触媒(B)を含浸させ、成形時に接着剤とし
    て有機ポリイソシアネート化合物(A)及び活性水素基
    含有化合物(C)をスプレー塗布することを特徴とす
    る、熱圧成形木質ボードの製造方法。
  6. 【請求項6】 有機ポリイソシアネート化合物を接着剤
    として用いる熱圧成形木質ボードの製造方法において、
    蒸煮により解繊する前の木質繊維系材料に予めイソシア
    ヌレート化触媒(B)及び活性水素基含有化合物(C)
    からなる混合物を含浸させ、成形時に接着剤として有機
    ポリイソシアネート化合物(A)をスプレー塗布するこ
    とを特徴とする、熱圧成形木質ボードの製造方法。
  7. 【請求項7】 有機ポリイソシアネート化合物(A)
    が、該有機ポリイソシアネート化合物(A)と活性水素
    基含有化合物(C)との反応により得られるイソシアネ
    ート基末端プレポリマーであることを特徴とする、請求
    項1〜6に記載の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006264072A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Daiken Trade & Ind Co Ltd 強化木質繊維板及びその製造方法
JP2016507596A (ja) * 2012-12-04 2016-03-10 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェンHenkel AG & Co.KGaA リグノセルロース複合材料を調製するための接着剤系
JP2020506827A (ja) * 2017-01-13 2020-03-05 エスケー ケミカルズ カンパニー リミテッド 合成木材

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