JP2003234280A - 基板処理ユニットおよび基板処理装置 - Google Patents

基板処理ユニットおよび基板処理装置

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JP2003234280A
JP2003234280A JP2002032248A JP2002032248A JP2003234280A JP 2003234280 A JP2003234280 A JP 2003234280A JP 2002032248 A JP2002032248 A JP 2002032248A JP 2002032248 A JP2002032248 A JP 2002032248A JP 2003234280 A JP2003234280 A JP 2003234280A
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substrate
flow rate
developing solution
discharge nozzle
unit
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JP2002032248A
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English (en)
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Takeshi Matsuka
毅 松家
Akihiro Hisai
章博 久井
Masakazu Sanada
雅和 真田
Hiroshi Kobayashi
寛 小林
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理液を無駄に消費することを抑制できる基
板処理技術を提供する。 【解決手段】 基板Wはスピンチャック11に略水平姿
勢にて保持される。現像液吐出ノズル30は、ノズル駆
動部21により基板Wの主面と平行に水平移動される。
現像液吐出ノズル30は基板Wの直径以上の吐出幅のス
リットを有し、そのスリットに供給される現像液の流量
に応じて該スリットから吐出される処理液の幅が変化す
る。そして送給量制御部81は、スリット31から吐出
される現像液の幅がノズル駆動部21によって移動され
る現像液吐出ノズル30の直下における基板Wの幅と等
しくなる特定流量にて現像液を現像液吐出ノズル30に
送給するようにマスフロコントローラ74を制御する。
したがって、基板Wから無駄にこぼれ落ちる現像液量を
削減することができ、現像液を無駄に消費することを抑
制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板などの
実質的に円形の薄板状基板(以下、単に「基板」と称す
る)に対して現像液等の処理液を吐出して所定の処理を
行う基板処理ユニットおよびその基板処理ユニットを組
み込んで基板にフォトリソグラフィー等の一連の処理を
行う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイス等の製品は、基板に対し
て洗浄、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、層間
絶縁膜の形成、熱処理などの一連の諸処理を施すことに
より製造されている。これらの諸処理のうち現像処理
は、露光後のフォトレジスト膜(以下、単にレジスト膜
とする)に現像液を供給することによって進行する処理
であり、従来より図10に示すようにして行われてい
た。
【0003】吐出ノズル101は、基板Wの直径と同等
以上の吐出幅のスリットを備えており、そのスリットか
ら下方に向けて現像液を吐出する。吐出ノズル101
は、静止状態にて水平姿勢に保持された基板Wよりも上
方に設けられている。スリットから基板Wの径以上の幅
の現像液を吐出しつつ、図10中矢印AR10にて示す
ように吐出ノズル101を基板Wの主面と平行にかつ基
板Wの一端から他端まで直線的に移動させることによ
り、基板Wの主面に現像液が盛られて現像処理が進行す
る。
【0004】このような現像方法(いわゆるパドル現
像)によれば、基板面内において均一な量の現像液を液
盛りすることができ、線幅が良好でしかも均一な現像処
理結果が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
に示すように、吐出ノズル101が現像液を吐出しつつ
移動する範囲から基板Wの領域を除いた領域L1(図1
0中で斜線を付した領域)においては、吐出された現像
液が基板Wに供給されることなく、そのまま落下するた
め、領域L1の面積に相当する分の現像液が無駄に消費
される。
【0006】また、近年の線幅の微細化に伴い、疎水性
の高いフォトレジスト(以下、単にレジストとする)が
多く使用されているため、吐出ノズル101の移動速度
を遅くする傾向にある。この場合、基板Wの外に供給さ
れて無駄に捨てられる現像液がさらに多くなる。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、処理液を無駄に消費することを抑制できる基板
処理ユニットおよび基板処理装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、略円形の基板に処理液を吐出し
て所定の処理を行う基板処理ユニットにおいて、前記基
板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、前記基板の直
径以上の吐出幅のスリットを有し、前記スリットに供給
される処理液の流量に応じて前記スリットから吐出され
る処理液の幅が変化する吐出ノズルと、前記吐出ノズル
に処理液を流量可変に送給する処理液送給手段と、前記
保持手段に保持された前記基板の主面と平行に前記吐出
ノズルを移動させるノズル移動手段と、前記スリットか
ら吐出される処理液の幅が前記ノズル移動手段によって
移動される前記吐出ノズルの直下における前記基板の幅
と等しくなる特定流量にて処理液を前記吐出ノズルに送
給するように前記処理液送給手段を制御する送給量制御
手段と、を備える。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
にかかる基板処理ユニットにおいて、前記処理液送給手
段から前記吐出ノズルに送給される処理液の流量を計測
する流量計測手段をさらに備え、前記送給量制御手段
に、前記流量計測手段による計測結果に基づいて前記吐
出ノズルに送給される処理液の流量が前記特定流量にな
るように前記処理液送給手段を制御させている。
【0010】また、請求項3の発明は、請求項2の発明
にかかる基板処理ユニットにおいて、前記流量計測手段
による計測結果と前記特定流量との差が所定の閾値以上
である場合に警告を発する警告発生手段をさらに備え
る。
【0011】また、請求項4の発明は、請求項2の発明
にかかる基板処理ユニットにおいて、前記流量計測手段
による計測結果と前記特定流量との差が所定の閾値以上
である場合に、前記処理液送給手段に前記吐出ノズルへ
の処理液の送給を停止させる送給停止手段をさらに備え
る。
【0012】また、請求項5の発明は、請求項1から請
求項4のいずれかの発明にかかる基板処理ユニットにお
いて、前記処理液をフォトレジスト膜の現像液としてい
る。
【0013】また、請求項6の発明は、基板に複数工程
からなる一連の処理を行う基板処理装置において、基板
にフォトレジストを塗布して基板主面にフォトレジスト
膜を形成する塗布処理ユニットと、請求項5の発明にか
かる基板処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユ
ニットと、前記各ユニット間にて基板を搬送する搬送手
段と、を備える。
【0014】また、請求項7の発明は、請求項6の発明
にかかる基板処理装置において、前記搬送手段に未処理
基板を渡すとともに前記搬送手段から処理済基板を受け
取るインデクサと、装置外部の露光ユニットと前記搬送
手段との間で基板の受け渡しを行うインターフェイス
と、をさらに備える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0016】<1.基板処理装置全体の構成および処理
概要>図1は、本発明に係る基板処理装置1の全体構成
を示す平面図である。なお、図1および以降の各図には
それらの方向関係を明確にするため必要に応じてZ軸方
向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交
座標系を付している。
【0017】この基板処理装置1は、略円形の基板にレ
ジスト塗布処理や現像処理を行う装置であって、基板の
搬出入を行うインデクサIDと、基板に処理を行う複数
の処理ユニットからなる第1処理部群PG1,第2処理
部群PG2と、図示を省略する露光装置(ステッパ)と
の基板の受け渡しを行うインターフェイスIFと、搬送
ロボットTRとを備えている。
【0018】インデクサIDは、複数枚の基板を収納可
能なキャリア(図示省略)を載置するとともに移載ロボ
ットを備え、未処理基板を当該キャリアから搬送ロボッ
トTRに払い出すとともに処理済基板を搬送ロボットT
Rから受け取ってキャリアに格納する。なお、キャリア
の形態としては、収納基板を外気に曝すOC(open case
tte)であっても良いし、基板を密閉空間に収納するFO
UP(front opening unified pod)や、SMIF(Standa
rd Mechanical Inter Face)ポッドであっても良い。本
実施形態では、キャリアに25枚の基板を収納している
ものとする。
【0019】インターフェイスIFは、搬送ロボットT
Rからレジスト塗布処理済の基板を受け取って図外の露
光装置に渡すとともに、該露光装置から露光済の基板を
受け取って搬送ロボットTRに渡す機能を有する。ま
た、インターフェイスIFは、露光装置との受け渡しタ
イミングの調整を行うべく、露光前後の基板を一時的に
ストックするバッファ機能を有し、図示を省略している
が、搬送ロボットTRとの間で基板を受け渡すロボット
と、基板を載置するバッファカセットとを備えている。
【0020】基板処理装置1は、基板に処理を行うため
の複数の処理ユニットを備えており、そのうちの一部が
第1処理部群PG1を構成し、残部が第2処理部群PG
2を構成する。図2は、第1処理部群PG1および第2
処理部群PG2の構成を示す図である。第1処理部群P
G1は、液処理ユニットたる塗布処理ユニットSC1,
SC2(レジスト塗布処理部)の上方に複数の熱処理ユ
ニットを配置して構成されている。なお、図2において
は、図示の便宜上処理ユニットを平面的に配置している
が、実際にはこれらは高さ方向(Z軸方向)に積層され
ているものである。
【0021】塗布処理ユニットSC1,SC2は、基板
主面にレジストを供給し、基板を回転させることによっ
て均一なレジスト塗布を行い、基板主面にレジスト膜を
形成するいわゆるスピンコータである。塗布処理ユニッ
トSC1,SC2の上方には3段に積層された熱処理ユ
ニットが3列設けられている。すなわち、下から順に冷
却ユニットCP1、密着強化ユニットAH(密着強化処
理部)、加熱ユニットHP1が積層された列と、冷却ユ
ニットCP2、加熱ユニットHP2、加熱ユニットHP
3が積層された列と、冷却ユニットCP3、加熱ユニッ
トHP4、加熱ユニットHP5が積層された列とが設け
られている。
【0022】同様に、第2処理部群PG2は、液処理ユ
ニットたる現像処理ユニットSD1,SD2の上方に複
数の熱処理ユニットを配置して構成されている。現像処
理ユニットSD1,SD2は、露光後の基板上にレジス
ト膜の現像液を供給することによって現像処理を行う、
いわゆるスピンデベロッパである。なお、現像処理ユニ
ットSD1,SD2の構成の詳細についてはさらに後述
する。
【0023】現像処理ユニットSD1,SD2の上方に
は3段に積層された熱処理ユニットが3列設けられてい
る。すなわち、下から順に冷却ユニットCP4、露光後
ベークユニットPEB、加熱ユニットHP6が積層され
た列と、冷却ユニットCP5、加熱ユニットHP7、加
熱ユニットHP8が積層された列と、冷却ユニットCP
6、加熱ユニットHP9、加熱ユニットHP10が積層
された列とが設けられている。
【0024】加熱ユニットHP1〜HP10は、基板を
加熱して所定の温度にまで昇温する、いわゆるホットプ
レートである。また、密着強化ユニットAHおよび露光
後ベークユニットPEBもそれぞれレジスト塗布処理前
および露光直後に基板を加熱する加熱ユニットである。
冷却ユニットCP1〜CP6は、基板を冷却して所定の
温度にまで降温するとともに、基板を当該所定の温度に
維持する、いわゆるクールプレートである。
【0025】本明細書においては、これら基板の温度調
整を行う処理ユニット(加熱ユニットおよび冷却ユニッ
ト)を熱処理ユニットと称する。また、塗布処理ユニッ
トSC1,SC2および現像処理ユニットSD1,SD
2の如き基板に処理液を供給して所定の処理を行う処理
ユニットを液処理ユニットと称する。そして、液処理ユ
ニットおよび熱処理ユニットを総称して処理ユニットと
する。
【0026】なお、熱処理ユニットの直下には、液処理
ユニット側に温湿度の管理されたクリーンエアーのダウ
ンフローを形成するフィルタファンユニットFFUが設
けられている。また、図示を省略しているが、搬送ロボ
ットTRが配置された上方の位置にも、搬送空間に向け
てクリーンエアーのダウンフローを形成するフィルタフ
ァンユニットが設けられている。
【0027】また、基板処理装置1の内部にはコントロ
ーラCRが設けられている。コントローラCRは、メモ
リやCPU等からなるコンピュータを用いて構成されて
いる。コントローラCRは、基板処理装置1全体の制御
を行う制御部であり、所定の処理プログラムにしたがっ
て搬送ロボットTRの搬送動作を制御するとともに、各
処理ユニットに指示を与えて処理条件を設定する。
【0028】図3は、搬送ロボットTRの外観斜視図で
ある。搬送ロボットTRは、伸縮体40の上部に搬送ア
ーム41a,41bを備えたアームステージ45を設け
るとともに、伸縮体40によってテレスコピック型の多
段入れ子構造を実現している。
【0029】伸縮体40は、上から順に4つの分割体4
0a,40b,40c,40dによって構成されてい
る。分割体40aは分割体40bに収容可能であり、分
割体40bは分割体40cに収容可能であり、分割体4
0cは分割体40dに収容可能である。そして、分割体
40a〜40dを順次に収納していくことによって伸縮
体40は収縮し、逆に分割体40a〜40dを順次に引
き出していくことによって伸縮体40は伸張する。すな
わち、伸縮体40の収縮時においては、分割体40aが
分割体40bに収容され、分割体40bが分割体40c
に収容され、分割体40cが分割体40dに収容され
る。一方、伸縮体40の伸張時においては、分割体40
aが分割体40bから引き出され、分割体40bが分割
体40cから引き出され、分割体40cが分割体40d
から引き出される。
【0030】伸縮体40の伸縮動作は、その内部に設け
られた伸縮昇降機構によって実現される。伸縮昇降機構
としては、例えば、ベルトとローラとを複数組み合わせ
たものをモータによって駆動する機構を採用することが
できる。搬送ロボットTRは、このような伸縮昇降機構
によって搬送アーム41a,41bの昇降動作を行うこ
とができる。
【0031】また、搬送ロボットTRは、搬送アーム4
1a,41bの水平進退移動および回転動作を行うこと
もできる。具体的には、分割体40aの上部にアームス
テージ45が設けられており、そのアームステージ45
によって搬送アーム41a,41bの水平進退移動およ
び回転動作を行う。すなわち、アームステージ45が搬
送アーム41a,41bのそれぞれのアームセグメント
を屈伸させることにより搬送アーム41a,41bが水
平進退移動を行い、アームステージ45自体が伸縮体4
0に対して回転動作を行うことにより搬送アーム41
a,41bが回転動作を行う。
【0032】従って、搬送ロボットTRは、搬送アーム
41a,41bを高さ方向に昇降動作させること、回転
動作させることおよび水平方向に進退移動させることが
できる。つまり、搬送ロボットTRは、搬送アーム41
a,41bを3次元的に移動させることができる。そし
て、基板Wを保持した搬送アーム41a,41bが3次
元的に移動して複数の処理ユニットとの間で基板Wの受
け渡しを行うことによりそれら複数の処理ユニットに対
して基板Wを搬送して当該基板Wに種々の処理を行わせ
ることができる。
【0033】次に、上記の基板処理装置1における基板
処理の手順について簡単に説明する。図4は、基板処理
装置1における基板処理の手順の一例を示す図である。
まず、インデクサIDから搬送ロボットTRに払い出さ
れた未処理の基板Wは、密着強化ユニットAHに搬入さ
れる。密着強化ユニットAHは、基板Wに加熱処理を行
って基板Wとレジストとの密着性を向上させる密着強化
処理部であり、より正確には加熱した状態の基板Wにベ
ーパ状にしたHMDS(Hexa Methyl Di Silazan)を吹
き付けることによって密着性を強化する。次に、搬送ロ
ボットTRは、密着強化処理の終了した基板Wを密着強
化ユニットAHから冷却ユニットCP1に搬送する。冷
却ユニットCP1は、密着強化ユニットAHにて加熱処
理が行われた基板Wの冷却処理を行うクールプレートで
ある。
【0034】冷却処理の終了した基板Wは、搬送ロボッ
トTRによって冷却ユニットCP1から塗布処理ユニッ
トSC1へと搬送される。塗布処理ユニットSC1は、
基板Wの主面にレジストを供給し、基板Wを回転させて
レジスト塗布処理を行う。供給されたレジストは遠心力
によって基板Wの主面全体に拡がり、レジスト膜を形成
する。
【0035】次に、レジスト塗布処理の終了した基板W
は、搬送ロボットTRによって塗布処理ユニットSC1
から加熱ユニットHP1へと搬送される。加熱ユニット
HP1は、塗布処理ユニットSC1にてレジスト塗布が
行われた基板Wの加熱処理を行うホットプレートであ
る。この加熱処理は「プリベーク」と称される熱処理で
あり、基板Wに塗布されたレジスト中の余分な溶媒成分
を蒸発させ、レジストと基板Wとの密着性を強固にして
安定した感度のレジスト膜を形成する処理である。
【0036】プリベークの終了した基板Wは、搬送ロボ
ットTRによって加熱ユニットHP1から冷却ユニット
CP2へと搬送される。冷却ユニットCP2は、プリベ
ーク後の基板Wの冷却処理を行う。
【0037】冷却処理終了後、搬送ロボットTRは、冷
却ユニットCP2からインターフェイスIFに基板Wを
搬送する。インターフェイスIFは、搬送ロボットTR
から受け取ったレジスト膜が形成された基板Wを露光装
置(ステッパ)に渡す。露光装置はその基板Wに露光処
理を行う。露光処理後の基板Wは露光装置から再びイン
ターフェイスIFに戻される。
【0038】インターフェイスIFに戻された基板W
は、搬送ロボットTRによって露光後ベークユニットP
EBに搬送される。露光後ベークユニットPEBは、光
化学反応によって生じた生成物をレジスト膜内で均一に
拡散させる熱処理(露光後ベーク)を行う。この熱処理
によって露光部と未露光部との境界におけるレジストの
波打ちが解消され、良好なパターンが形成される。
【0039】露光後ベークの終了した基板Wは、搬送ロ
ボットTRによって露光後ベークユニットPEBから冷
却ユニットCP3へと搬送される。冷却ユニットCP3
は、露光後ベーク後の基板Wの冷却処理を行う。その
後、基板Wは搬送ロボットTRによって冷却ユニットC
P3から現像処理ユニットSD1へと搬送される。現像
処理ユニットSD1は、露光後の基板Wの現像処理を行
う。
【0040】現像後の基板Wは、搬送ロボットTRによ
って現像処理ユニットSD1から加熱ユニットHP2へ
と搬送される。加熱ユニットHP2は、現像後の基板W
の加熱を行う。さらにその後、基板Wは搬送ロボットT
Rによって加熱ユニットHP2から冷却ユニットCP4
へと搬送され、冷却される。
【0041】冷却ユニットCP4にて冷却された基板W
は、搬送ロボットTRによってインデクサIDに戻さ
れ、キャリアに収納される。
【0042】以上のように、図4に示した手順にしたが
って搬送ロボットTRが基板Wを搬送することにより、
レジスト塗布処理、現像処理およびそれらに付随する熱
処理からなる一連の処理が基板Wに行われる。なお、図
4において塗布処理ユニットSC1の代わりに、それと
同等の機能を有する塗布処理ユニットSC2を使用する
ようにしても良いし、塗布処理ユニットSC1または塗
布処理ユニットSC2のいずれか空いている方に基板W
を搬入するといういわゆる並列処理を行うようにしても
良い。このことは、現像処理ユニットSD1、加熱ユニ
ットHP1、冷却ユニットCP1等の同等の機能を有す
る他の処理ユニットが存在するものについて同様であ
る。
【0043】<2.現像処理ユニットの構成>以上、基
板処理装置1の全体構成および基板処理装置1における
処理手順の概略について説明したが、次に基板処理装置
1に備えられた現像処理ユニットSD1についてさらに
説明を続ける。なお、以下は現像処理ユニットSD1に
ついての説明であるが、現像処理ユニットSD2につい
ても同様である。
【0044】図5は、本発明に係る基板処理ユニットで
ある現像処理ユニットSD1の要部概略構成を示す図で
ある。現像処理ユニットSD1は、露光後の基板W上に
現像液を供給することによって現像処理を行うユニット
であり、後述する構成によって現像液吐出処理、リンス
液吐出処理、スピンドライ処理などを行うことが可能で
ある。
【0045】現像処理ユニットSD1は、略円形の基板
Wを回転させるためのスピンモータ15と、基板Wに現
像液を吐出する現像液吐出ノズル30と、現像液吐出ノ
ズル30に現像液を送給する現像液送給機構70と、現
像終点時に基板Wにリンス液(本実施形態では純水)を
吐出するリンス液吐出ノズル65と、リンス液吐出ノズ
ル65にリンス液を送給するリンス液送給機構50と、
ユニットに備えられた各機構の動作を制御する制御部8
0とを主として備えている。
【0046】基板Wはスピンチャック11によって水平
姿勢に保持されている。スピンチャック11は、基板W
の裏面を真空吸着することによって基板Wを保持するい
わゆるバキュームチャックである。なお、スピンチャッ
ク11には、基板Wの端縁部を機械的に把持するいわゆ
るメカチャックを採用するようにしても良い。
【0047】スピンチャック11の下面側中央部にはス
ピンモータ15のモータ軸12が垂設されている。スピ
ンモータ15が駆動してモータ軸12を正または逆方向
に回転させることにより、スピンチャック11およびそ
れに保持された基板Wも水平面内にて回転する。
【0048】現像処理ユニットSD1には回転する基板
Wから飛散する現像液やリンス液を受け止めて回収する
カップ10が設けられている。カップ10はスピンチャ
ック11に対して相対的に昇降自在とされており、基板
Wに現像処理を行うときには図5に示す如くスピンチャ
ック11に保持された基板Wの周囲にカップ10が位置
する。この状態においては、回転する基板Wから飛散す
るリンス液等がカップ10の内壁面によって受け止めら
れ、下方の排出口(図示省略)へと導かれる。また、搬
送ロボットTRが現像処理ユニットSD1に対して基板
Wの搬出入を行うときには、カップ10の上端よりもス
ピンチャック11が突き出た状態となる。
【0049】現像液吐出ノズル30は、基板Wの直径と
同等以上の現像液吐出幅のスリットを有するスリットノ
ズルである。図6は現像液吐出ノズル30を下側から見
た図であり、図7は現像液吐出ノズル30の正面断面図
である。現像液吐出ノズル30には下方(スピンチャッ
ク11に保持された基板W側)に開口されたスリット3
1が設けられている。スリット31の現像液吐出幅W1
は基板Wの直径以上であればよく、本実施形態では現像
液吐出幅W1を基板Wの直径と等しくしている。
【0050】スリット31の上部は後述する現像液送給
機構70の送給配管71と連通接続されている。送給配
管71から送られた現像液はスリット31に流れ込んで
その下部開口部から下方に向けて帯状に吐出される。こ
こで、送給配管71からスリット31に供給される現像
液の流量に応じてスリット31から帯状に吐出される現
像液の幅が変化する。例えば、図7に示すように、送給
配管71からスリット31に供給される現像液の流量が
少ないときにはスリット31から帯状に吐出される現像
液の幅がW2(W1>W2)程度となるのに対して、流
量が所定値(後述の流量F1)より多いときにはスリッ
ト31から帯状に吐出される現像液の幅がスリット31
自体の現像液吐出幅W1と等しくなる。
【0051】また、現像液吐出ノズル30には、光セン
サ35が付設されている。光センサ35は光を出射する
とともに、その光が基板Wによって反射された反射光を
受光することによって現像液吐出ノズル30直下の基板
Wの長さ(現像液吐出ノズル30が横切る基板Wの幅)
を測長することができる。
【0052】現像液吐出ノズル30は、水平アーム26
に移動自在に保持されるとともに、水平アーム26内部
に設けられたタイミングベルト25に連結されている。
タイミングベルト25は主動プーリ23、従動プーリ2
4によって回走可能に保持されている。主動プーリ23
はノズル駆動部21内部に設けられたモータ22に連結
されており、モータ22の正または逆回転によってタイ
ミングベルト25は主動プーリ23と従動プーリ24と
の間で循環回走され、現像液吐出ノズル30が移動す
る。すなわち、モータ22、主動プーリ23、従動プー
リ24およびタイミングベルト25はいわゆるベルト送
り機構を構成しており、該ベルト送り機構によって現像
液吐出ノズル30はスピンチャック11に保持された基
板Wの主面と平行に直線的に水平移動される。なお、現
像液吐出ノズル30を移動させる機構としては、ベルト
送り機構に限定されず、例えばボールネジを利用したネ
ジ送り機構などの公知の直線移動機構が適用可能であ
る。
【0053】また、従動プーリ24はエンコーダ27に
接続されており、エンコーダ27がパルス数を測定する
ことにより、従動プーリ24の回転数が検出される。す
なわち、基板W上方における現像液吐出ノズル30の位
置は、エンコーダ27によって検出することができる。
なお、現像液吐出ノズル30の位置検出手段もエンコー
ダ27に限定されるものではなく、例えば水平アーム2
6にノズル通過検出センサを設けるようにしてもよく、
その他基板W上方における現像液吐出ノズル30の位置
を検出できる手段であれば適用可能である。
【0054】現像液吐出ノズル30は、水平アーム26
およびノズル駆動部21とともにノズル昇降部20によ
って昇降される。ノズル昇降部20は、その内部にエア
シリンダを備えており、そのエアシリンダの動作によっ
て現像液吐出ノズル30を昇降させている。これによ
り、現像液吐出ノズル30は、現像液を吐出するとき以
外は上方に待避することができる。なお、現像液吐出ノ
ズル30の昇降は、エアシリンダに限らず、アクチェー
タ等により行ってもよい。
【0055】また、現像液吐出ノズル30には現像液送
給機構70から現像液が送給されるように構成されてい
る。現像液送給機構70は、送給配管71、加圧配管7
2、流量計73、マスフロコントローラ74、バッファ
タンク75および加圧ポンプ76を備える。バッファタ
ンク75は気密性の容器であって、その内部に現像液を
貯留する。加圧配管72の基端部は基板処理装置1外部
の窒素ガス供給源(例えば、工場の窒素ガス配管等)と
接続され、先端部はバッファタンク75の内部であって
現像液の液面よりも上方の空間と連通接続されている。
加圧配管72の途中には加圧ポンプ76が設けられてい
る。加圧ポンプ76はバッファタンク75に窒素ガスを
送ってその内部を加圧することができる。
【0056】一方、送給配管71の基端部はバッファタ
ンク75の内部であって現像液の液中に連通され、先端
部は現像液吐出ノズル30のスリット31に連通接続さ
れている(図7参照)。送給配管71の途中には流量計
73およびマスフロコントローラ74が設けられてい
る。マスフロコントローラ74は、送給配管71を流れ
る現像液の流量を指定された所定量に可変に調整する機
能を有する。流量計73は、送給配管71を流れる現像
液の流量を計測する。
【0057】加圧ポンプ76からの窒素ガス圧力によっ
てバッファタンク75内部の現像液液面が加圧される
と、送給配管71内に現像液が流れ込む。このときに、
マスフロコントローラ74によって送給配管71を流れ
る現像液の流量が調整されるとともに、その流量が流量
計73によって計測される。所定の流量に調整された現
像液の液流は送給配管71から現像液吐出ノズル30の
スリット31に流れ込み、スリット31から基板Wに向
けて帯状に吐出される。本実施形態では、スリット31
から帯状に吐出される現像液の幅が現像液吐出ノズル3
0の直下における基板Wの幅と等しくなるような流量に
て現像液吐出ノズル30に現像液が送給されるのである
が、これについては後に詳述する。
【0058】リンス液吐出ノズル65は、リンス液送給
機構50からリンス液(純水)の供給を受けて、現像終
点時の基板Wにリンス液を吐出し、現像処理を停止させ
る機能を有する。また、リンス液吐出ノズル65はノズ
ル回動モータ60によって回動動作が可能に構成される
とともに、上記ノズル昇降部20と同様の構成を有する
リンス液吐出ノズル昇降部61による昇降動作も可能で
ある。これにより、リンス液吐出ノズル65は、リンス
液吐出時以外は、基板Wの上方より待避して現像液吐出
ノズル30と干渉するのを回避している。
【0059】また、制御部80は、CPUやメモリ等を
備えるコンピュータを用いて構成され、現像処理ユニッ
トSD1の制御を行う。上記の各動作機構、すなわちマ
スフロコントローラ74、加圧ポンプ76、ノズル昇降
部20、ノズル駆動部21、リンス液送給機構50、リ
ンス液吐出ノズル昇降部61、ノズル回動モータ60お
よびスピンモータ15は、制御部80に電気的に接続さ
れ、制御部80はそれらの動作を制御して現像液吐出処
理、リンス液吐出処理、スピンドライ処理などの一連の
処理を順次に行わせる。さらに、制御部80はエンコー
ダ27、流量計73および光センサ35にも電気的に接
続されており、エンコーダ27が検出した現像液吐出ノ
ズル30の位置情報、流量計73が検出した送給配管7
1を流れる現像液流量および光センサ35が検出した現
像液吐出ノズル30直下の基板Wの長さは制御部80に
伝達される。
【0060】制御部80には、特に送給量制御部81お
よび送給停止部82が設けられている。これらは制御部
80のCPUが処理用ソフトウェアを実行することによ
って実現される処理部である。送給量制御部81は、エ
ンコーダ27が検出した現像液吐出ノズル30の位置情
報に基づいて現像液吐出ノズル30に送給する現像液の
流量を決定し、その特定流量にて現像液を現像液吐出ノ
ズル30に送給するようにマスフロコントローラ74を
制御する。また、送給停止部82は、流量計73による
計測結果と上記の特定流量との差が所定の閾値以上であ
る場合に、マスフロコントローラ74に指示して現像液
吐出ノズル30への現像液の送給を停止させる。
【0061】さらに、制御部80には表示部90が接続
されている。表示部90としては基板処理装置1の操作
用パネル等と兼用すれば良い。表示部90は、制御部8
0からの指示に従って、流量計73による計測結果と上
記の特定流量との差が所定の閾値以上である場合に警告
メッセージを発する。なお、警告を発する警告発生手段
としては表示部90に限定されるものではなく、警告灯
やブザー等であっても良い。
【0062】<3.現像処理ユニットの動作>次に、上
記の構成を有する現像処理ユニットSD1の動作につい
て説明する。現像処理ユニットSD1の動作の概略は、
まず搬送ロボットTRによって搬入された露光後(厳密
には露光後ベーク後)の基板Wをスピンチャック11が
水平姿勢にて静止状態で吸着保持した後、現像液吐出ノ
ズル30が水平移動しつつ現像液を吐出して静止状態の
基板W上に現像液の液盛りを行う。その後、現像処理が
進行し、所定の現像時間が経過した時点でリンス液吐出
ノズル65から基板Wにリンス液の吐出を行って現像処
理を停止する。そして、スピンモータ15が基板Wを回
転させることによってスピンドライ処理が行われた後、
再び搬送ロボットTRによって現像後の基板Wが搬出さ
れて一連の現像処理が終了する。
【0063】ここで、本実施形態では現像液の液盛りを
行うときに、現像液吐出ノズル30の位置に応じて現像
液吐出ノズル30に送給する現像液の流量を変化させて
いる。具体的には、まず予め実験によって現像液吐出ノ
ズル30に送給する現像液の流量と現像液吐出ノズル3
0のスリット31から帯状に吐出される現像液の幅との
相関関係を求めておく。図8は、現像液吐出ノズル30
に送給する現像液の流量と帯状に吐出される現像液の幅
との相関関係の一例を示す図である。このような相関関
係はスリット31の形状等によって当然に異なるもので
はあるが、基本的には現像液吐出ノズル30に送給する
現像液の流量が多くなるにしたがって、スリット31か
ら帯状に吐出される現像液の幅が大きくなる。但し、吐
出される現像液の幅がスリット31の現像液吐出幅W1
より大きくなることはあり得ず、現像液吐出ノズル30
に送給する現像液の流量がF1以上のときは、吐出され
る現像液の幅は常にW1となる。
【0064】図8に示す如き相関関係を実験的に求めた
後、現像液吐出ノズル30の位置に対する現像液流量の
変化曲線を決定する。すなわち、基板Wは円形であるた
め、現像液吐出ノズル30の位置に応じて現像液吐出ノ
ズル30直下における基板Wの幅が異なり、スリット3
1から帯状に吐出される現像液の幅と現像液吐出ノズル
30直下における基板Wの幅とが等しくなるような現像
液流量の変化曲線を決定する。図9はそのような現像液
流量の変化曲線の一例を示す図である。
【0065】ここでは、スピンチャック41に保持され
た基板Wの一端の直上を位置P1とし、中心の直上を位
置P2とし、他端の直上を位置P3とする(図5参
照)。また、現像液吐出ノズル30は図5の紙面左から
右へと移動しつつ現像液を吐出するものとする。現像液
吐出ノズル30が位置P1よりも手前にあるときには、
現像液吐出ノズル30直下における基板Wの幅は”0”
であるため、現像液吐出ノズル30への現像液の送給は
行わない。現像液吐出ノズル30が位置P1を通過して
位置P2に至るまでは、現像液吐出ノズル30直下にお
ける基板Wの幅が徐々に大きくなるため、その幅と帯状
に吐出される現像液の幅とが等しくなるように図8の相
関関係に基づいて現像液吐出ノズル30に送給する現像
液の流量も徐々に多くする。そして、現像液吐出ノズル
30が位置P2に到達した時点では、現像液吐出ノズル
30直下における基板Wの幅は最大となり、つまり基板
Wの直径となる。本実施形態では、スリット31の現像
液吐出幅W1を基板Wの直径と等しくしているため、現
像液吐出ノズル30直下における基板Wの幅と吐出され
る現像液の幅とを等しくするためには帯状に吐出される
現像液の幅がスリット31の現像液吐出幅W1になるよ
うにすれば良く、現像液吐出ノズル30に送給する現像
液の流量をF1とする。
【0066】現像液吐出ノズル30が位置P2を通過し
て位置P3に至るまでは、現像液吐出ノズル30直下に
おける基板Wの幅が徐々に小さくなるため、その幅と帯
状に吐出される現像液の幅とが等しくなるように図8の
相関関係に基づいて現像液吐出ノズル30に送給する現
像液の流量も徐々に少なくする。そして、現像液吐出ノ
ズル30が位置P3を超えたときには、現像液吐出ノズ
ル30直下における基板Wの幅が”0”であるため、現
像液吐出ノズル30への現像液の送給は行わない。
【0067】以上のような内容に沿って決定された現像
液流量の変化曲線が図9であり、制御部80にはこれを
ルックアップテーブルとして記憶させる。そして、制御
部80の送給量制御部81は、図9に示す如き現像液流
量の変化曲線に従い、エンコーダ27が検出した現像液
吐出ノズル30の位置情報に基づいて現像液吐出ノズル
30に送給する現像液の流量を決定し、その決定された
設定値にて現像液を現像液吐出ノズル30に送給するよ
うにマスフロコントローラ74を制御する。すなわち送
給量制御部81は、スリット31から吐出される現像液
の幅がノズル駆動部21によって移動される現像液吐出
ノズル30の直下における基板Wの幅と等しくなる特定
流量にて現像液を現像液吐出ノズル30に送給するよう
にマスフロコントローラ74を制御する。
【0068】このようにすれば、現像液吐出ノズル30
からは常にその直下における基板Wの幅に等しい幅の帯
状にて現像液が吐出されることとなるため、基板Wから
無駄にこぼれ落ちる現像液量を削減することができ、現
像液を無駄に消費することを抑制することができる。ま
た、線幅が良好でしかも均一な現像処理結果が得られる
というパドル現像の長所はそのまま残すことができる。
【0069】また、送給量制御部81は図9に示す現像
液流量の変化曲線から現像液吐出ノズル30に送給する
現像液の流量の設定値を決定するのであるが、送給配管
71には流量計73が設けられており、実際に送給配管
71を流れて現像液吐出ノズル30に送給される現像液
流量を計測されて送給量制御部81に伝達される。送給
量制御部81は、流量計73による計測結果(つまり実
際の現像液流量)と上記の特定流量(つまり現像液流量
の設定値)との差が所定の閾値未満である場合には、流
量計73による計測結果に基づいて実際の現像液流量が
上記特定流量に近づくようにマスフロコントローラ74
をフィードバック制御する。
【0070】装置間およびユニット間にて現像液の配管
長や曲がり具合にある程度の微妙な差異(公差)がある
ため、現像液流量の変化曲線を図9に示すように同じも
のとしても、現像液吐出ノズル30に送給される実際の
現像液流量は現像処理ユニットごとに微妙に異なる。そ
こで、送給量制御部81が流量計73による計測結果に
基づいて実際の現像液流量が上記特定流量に近づくよう
にマスフロコントローラ74をフィードバック制御すれ
ば、配管長等の微妙な差異に関わらず、現像液吐出ノズ
ル30に送給される実際の現像液流量を上記特定流量に
調整することができるため、無駄に消費される現像液を
最小限にまで低減しつつ基板Wの主面全体に確実に現像
液の液盛りを行うことができる。
【0071】一方、流量計73による計測結果と上記特
定流量との差が所定の閾値以上である場合には、制御部
80から表示部90にその旨が伝達され、表示部90が
警告メッセージを発する。基板処理装置1のオペレータ
は表示部90からの警告によって現像液吐出ノズル30
に送給されている現像液流量が異常であることを認識す
ることができる。
【0072】<4.変形例>以上、本発明の実施の形態
について説明したが、この発明は上記の例に限定される
ものではない。例えば、上記実施形態においてはマスフ
ロコントローラ74によって現像液吐出ノズル30に送
給する現像液の流量を調整していたが、マスフロコント
ローラ74に代えて加圧ポンプ76に圧力コントローラ
を付加し、その圧力コントローラを送給量制御部81が
制御してバッファタンク75内を加圧する窒素ガス圧力
を変化させることによって現像液吐出ノズル30に送給
する現像液の流量を調整するようにしても良い。すなわ
ち、現像液吐出ノズル30に現像液を流量可変に送給す
る種々の機構を採用することができ、その機構を送給量
制御部81が制御するようにすれば良い。
【0073】また、上記実施形態においては送給量制御
部81が図9に示す如き現像液流量の変化曲線に従い、
エンコーダ27が検出した現像液吐出ノズル30の位置
情報に基づいて現像液吐出ノズル30に送給する現像液
の流量を決定していたが、現像液吐出ノズル30の移動
時間に基づいて現像液吐出ノズル30に送給する現像液
の流量を決定するようにしても良い。ノズル駆動部21
が現像液吐出ノズル30を等速にて移動させる場合に
は、現像液吐出ノズル30の移動時間をそのまま位置情
報にすることもできる。
【0074】また、送給量制御部81は、光センサ35
が検出した現像液吐出ノズル30直下の基板Wの実測幅
に基づいて現像液吐出ノズル30に送給する現像液の流
量を決定するようにしても良い。この場合は、図8に示
すような相関関係をルックアップテーブルとして制御部
80に記憶させ、送給量制御部81は図8に示す相関関
係から基板Wの実測幅に基づいて現像液吐出ノズル30
に送給する現像液の流量を決定する。
【0075】また、上記実施形態においては、流量計7
3による計測結果と上記特定流量との差が所定の閾値以
上である場合に表示部90が警告メッセージを発するよ
うにしていたが、送給停止部82がマスフロコントロー
ラ74に指示して現像液吐出ノズル30への現像液の送
給を停止させるようにしても良い。さらに、制御部80
が現像処理ユニットSD1における処理全体を停止する
ようにしても良い。
【0076】また、流量計73による計測結果と特定流
量との差を判定するための上記閾値やその差が当該閾値
以上であった場合にその後の処理内容を入力するための
設定入力手段を設けるようにしても良い。該設定入力手
段としては基板処理装置1の操作パネルを使用するよう
にすれば良い。さらに、該設定入力手段から現像液の配
管長等の微妙な差異に起因した現像液流量の補正値を入
力できるようにしても良い。この場合、図9に示す現像
液流量の変化曲線からその補正値を加減した値を設定値
として送給量制御部81がマスフロコントローラ74を
制御する。
【0077】また、流量計73による実際の現像液流量
の計測結果に基づいて、制御部80がノズル駆動部21
を制御して現像液吐出ノズル30の移動速度を調整する
ようにしても良いし、ノズル昇降部20を制御して現像
液吐出ノズル30と基板Wとのギャップを調整するよう
にしても良い。例えば、実際の現像液流量が設定値より
も大きい場合には、現像液吐出ノズル30の移動速度を
速めるとともに現像液吐出ノズル30と基板Wとのギャ
ップを大きくする。逆に、実際の現像液流量が設定値よ
りも小さい場合には、現像液吐出ノズル30の移動速度
を遅くするとともに現像液吐出ノズル30と基板Wとの
ギャップを小さくする。このようにすれば、基板Wに均
一に現像液を盛ることができ、面内不均一性に起因した
現像欠陥を防止することができる。
【0078】また、現像液吐出ノズル30のスリット3
1の吐出口は単一のエリアに限定されるものではなく、
複数のエリアに分割しても良い。スリット吐出口を複数
エリアに分割した場合であっても、それら複数のエリア
の全体長さを基板Wの直径以上とし、スリットに供給さ
れる現像液流量によって、現像液を吐出するエリア数が
変化して現像液の幅を変化させるようにすれば良い。
【0079】さらに、上記実施形態においては、略円形
の基板Wに現像液を吐出して液盛りを行う形態について
説明したが、他の処理液を吐出して所定の処理を行う形
態であれば本発明に係る技術を適用することができる。
【0080】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
によれば、スリットから吐出される処理液の幅がノズル
移動手段によって移動される吐出ノズルの直下における
基板の幅と等しくなる特定流量にて処理液を吐出ノズル
に送給するようにしているため、基板から無駄にこぼれ
落ちる処理液が低減され、処理液を無駄に消費すること
を抑制できる。
【0081】また、請求項2の発明によれば、吐出ノズ
ルに送給される処理液の流量を計測した結果に基づいて
送給量制御手段が処理液送給手段を制御するため、処理
液を無駄に消費することを抑制しつつ基板の全面に確実
に処理液を吐出することができる。
【0082】また、請求項3の発明によれば、流量計測
手段による計測結果と特定流量との差が所定の閾値以上
である場合に警告を発するため、処理液の吐出不良を防
止することができる。
【0083】また、請求項4の発明によれば、流量計測
手段による計測結果と特定流量との差が所定の閾値以上
である場合に、処理液送給手段に吐出ノズルへの処理液
の送給を停止させるため、処理液の吐出不良に起因した
欠陥を防止することができる。
【0084】また、請求項5の発明によれば、処理液が
フォトレジスト膜の現像液であり、現像液を無駄に消費
することを抑制できる。
【0085】また、請求項6の発明によれば、基板にフ
ォトレジストを塗布して基板主面にフォトレジスト膜を
形成する塗布処理ユニットと、請求項5記載の基板処理
ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、各
ユニット間にて基板を搬送する搬送手段と、を備えるた
め、基板処理装置において現像液を無駄に消費すること
を抑制できる。
【0086】また、請求項7の発明によれば、搬送手段
に未処理基板を渡すとともに搬送手段から処理済基板を
受け取るインデクサと、装置外部の露光ユニットと搬送
手段との間で基板の受け渡しを行うインターフェイス
と、をさらに備え、基板処理装置において現像液を無駄
に消費することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板処理装置の全体構成を示す平
面図である。
【図2】図1の基板処理装置の第1処理部群および第2
処理部群の構成を示す図である。
【図3】図1の基板処理装置の搬送ロボットの外観斜視
図である。
【図4】図1の基板処理装置における基板処理の手順の
一例を示す図である。
【図5】本発明に係る基板処理装置1全体の要部概略構
成を示す図である。
【図6】現像処理ユニットの現像液吐出ノズルを下側か
ら見た図である。
【図7】現像処理ユニットの現像液吐出ノズルの正面断
面図である。
【図8】現像液吐出ノズルに送給する現像液の流量と帯
状に吐出される現像液の幅との相関関係の一例を示す図
である。
【図9】現像液吐出ノズルの位置に対する現像液流量の
変化曲線の一例を示す図である。
【図10】従来のスリットノズルによる現像液吐出処理
を説明する概念図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置 11 スピンチャック 21 ノズル駆動部 30 現像液吐出ノズル 31 スリット 35 光センサ 70 現像液送給機構 71 送給配管 72 加圧配管 73 流量計 74 マスフロコントローラ 75 バッファタンク 76 加圧ポンプ 80 制御部 81 送給量制御部 82 送給停止部 90 表示部 CP1,CP2 塗布処理ユニット ID インデクサ IF インターフェイス SD1,SD2 現像処理ユニット TR 搬送ロボット W 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久井 章博 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 (72)発明者 真田 雅和 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 (72)発明者 小林 寛 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 Fターム(参考) 2H096 AA25 GA02 GA21 5F046 LA14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円形の基板に処理液を吐出して所定の
    処理を行う基板処理ユニットであって、 前記基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、 前記基板の直径以上の吐出幅のスリットを有し、前記ス
    リットに供給される処理液の流量に応じて前記スリット
    から吐出される処理液の幅が変化する吐出ノズルと、 前記吐出ノズルに処理液を流量可変に送給する処理液送
    給手段と、 前記保持手段に保持された前記基板の主面と平行に前記
    吐出ノズルを移動させるノズル移動手段と、 前記スリットから吐出される処理液の幅が前記ノズル移
    動手段によって移動される前記吐出ノズルの直下におけ
    る前記基板の幅と等しくなる特定流量にて処理液を前記
    吐出ノズルに送給するように前記処理液送給手段を制御
    する送給量制御手段と、を備えることを特徴とする基板
    処理ユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基板処理ユニットにおい
    て、 前記処理液送給手段から前記吐出ノズルに送給される処
    理液の流量を計測する流量計測手段をさらに備え、 前記送給量制御手段は、前記流量計測手段による計測結
    果に基づいて前記吐出ノズルに送給される処理液の流量
    が前記特定流量になるように前記処理液送給手段を制御
    することを特徴とする基板処理ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の基板処理ユニットにおい
    て、 前記流量計測手段による計測結果と前記特定流量との差
    が所定の閾値以上である場合に警告を発する警告発生手
    段をさらに備えることを特徴とする基板処理ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の基板処理ユニットにおい
    て、 前記流量計測手段による計測結果と前記特定流量との差
    が所定の閾値以上である場合に、前記処理液送給手段に
    前記吐出ノズルへの処理液の送給を停止させる送給停止
    手段をさらに備えることを特徴とする基板処理ユニッ
    ト。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の基板処理ユニットにおいて、 前記処理液は、フォトレジスト膜の現像液であることを
    特徴とする基板処理ユニット。
  6. 【請求項6】 基板に複数工程からなる一連の処理を行
    う基板処理装置であって、 基板にフォトレジストを塗布して基板主面にフォトレジ
    スト膜を形成する塗布処理ユニットと、 請求項5記載の基板処理ユニットと、 基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、 前記各ユニット間にて基板を搬送する搬送手段と、を備
    えることを特徴とする基板処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の基板処理装置において、 前記搬送手段に未処理基板を渡すとともに前記搬送手段
    から処理済基板を受け取るインデクサと、 装置外部の露光ユニットと前記搬送手段との間で基板の
    受け渡しを行うインターフェイスと、をさらに備えるこ
    とを特徴とする基板処理装置。
JP2002032248A 2002-02-08 2002-02-08 基板処理ユニットおよび基板処理装置 Pending JP2003234280A (ja)

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