JP2003228069A - 薄膜トランジスタ型液晶表示パネル - Google Patents

薄膜トランジスタ型液晶表示パネル

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JP2003228069A
JP2003228069A JP2002025837A JP2002025837A JP2003228069A JP 2003228069 A JP2003228069 A JP 2003228069A JP 2002025837 A JP2002025837 A JP 2002025837A JP 2002025837 A JP2002025837 A JP 2002025837A JP 2003228069 A JP2003228069 A JP 2003228069A
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JP
Japan
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liquid crystal
thin film
film transistor
substrate
counter electrode
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JP2002025837A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Miyashita
喜好 宮下
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間調表示における色変化が抑制され、広視
野角化及び高コントラスト化を実現可能な薄膜トランジ
スタ型液晶表示パネルを提供する。 【解決手段】 薄膜トランジスタ基板4と対向電極基板
10との間に、ネマチック液晶層12がツイスト配列を
なして挟持され、両基板のラビング方位にクロスニコル
偏光板19a、19bが配置され、薄膜トランジスタ基
板4と同基板上の偏光板19aとの間、及び対向電極基
板10と同基板上の偏光板19bとの間に負の一軸性液
晶光学フイルムを配置するとともに液晶フィルムの液晶
ダイレクタが各基板側から各偏光板側へ連続的に変化、
固定化されたハイブリッド配向構造を有し、その液晶配
向方位と各基板のラビング方位とが一致し、ブラックマ
トリクス層6上への赤、緑、青各着色層の積重ね並びに
着色層に相対的な膜厚段差を形成することで赤、緑、青
各画素のセル厚が異なるように調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(以下、「TFT」という。)を用いたTFT型液晶表
示パネル、及びそれを用いた画像表示応用機器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】以下、図5及び図6を用いて、従来のT
FT型液晶表示パネルにおけるパネル構成について説明
する。まず図5は、従来のTFT型液晶表示パネルにお
けるパネル構成断面図を示す。
【0003】図5において、ガラス基板1上にアレイチ
ップ2、画素電極18、配向膜3等が形成され、TFT
基板4が作製される。また、ガラス基板5上にブラック
マトリクス6a及び6b、着色層7a、7b及び7c、
対向電極8、配向膜9を形成することで、対向電極基板
10が作製されている。
【0004】TFT基板4及び対向電極基板10につい
てラビング処理を行った後、セルギャップを形成するた
めに対向電極基板10上に球状のビーズスペーサ14を
均一に散布するか、あるいは対向電極基板10上にあら
かじめ円錐状のアクリル系柱付きスペーサ13を形成す
る。なお、図4においてはビーズスペーサ14の記載は
省略している。
【0005】そして、TFT基板4と対向電極基板10
とをシール樹脂11でアライメント硬化した後、所定の
大きさに割断し、液晶12を注入することによって液晶
パネルが作製される。なお、15は導電性樹脂を示して
いる。ガラス基板1及び5の外側面には、それぞれ液晶
光学フィルム22a及び22bと偏光板19a及び19
bが貼り付けられている。
【0006】図6は、図5に示すようなパネル構成にお
ける各要素の光学的な配列を示す斜視図である。20a
及び20bは、それぞれTFT基板4及び対向電極基板
10におけるラビング軸方位を示している。そして、各
々の基板におけるラビング軸の軸交角は90゜に設定さ
れている。
【0007】また、21a及び21bは、それぞれ偏光
板19a(TFT基板4側)及び19b(対向電極基板
10側)の吸収軸方位を示している。さらに、23a及
び23bは、それぞれ液晶光学フィルム22a(TFT
基板4側)及び22b(対向電極基板10側)の光軸方
位を示している。ここで、20a、21a、及び23
a、あるいは20b、21b、及び23bとは、それぞ
れ同一方位に配置されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年、液晶ディスプレ
イ(Liquid Crystal Display)
は大型高精細なものへと加速化すると同時に、高輝度、
高色再現、及び高速応答技術の向上からCRT並の優れ
た表示性能を実現しつつある。特に、従来までLCDの
最重点課題であった視野角については、新規な光学フィ
ルム材料の開発及びセルプロセス技術等の改善から、相
当の程度にまで克服されてきているものと考えられる。
今後は、デジタル社会を想定した文字動画対応のマルチ
メディア・ディスプレイとして、表示性能及びさらなる
高表示品質が求められるものと期待される。
【0009】従来の広視野角化技術としては、高コント
ラスト広視野表示、簡易なプロセス工法の実現及び低コ
スト化の観点から液晶パネルのガラス両面に光学位相フ
ィルムを所定の軸方位に配置した光学補償技術が採用さ
れていた。しかし、この手法では、斜め視野角方向から
LCDを眺めた場合に、特に中間調表示において画面が
無彩色表示で黄色く色変化してしまうという現象が生
じ、非常に画質が悪く、表示品質を大きく劣化させる副
作用を伴っていた。
【0010】その改善策として、液晶セルの光学リタデ
ーションを極力小さくする方法が良く用いられていた
が、液晶パネルの透過率が小さくなってしまうことか
ら、LCDの明るさを保つために光源のバックライトラ
ンプの消費電力を大きくしたり、プリズムシートの追加
によりLCD正面に光を集光させて対策を別途採用する
必要があり、上述したような副作用のない解決手法の確
立が強く要望されていた。
【0011】また、LCDの表示ムラ品位の向上として
対向電極基板にあらかじめ柱付きスペーサを形成させ、
ギャップムラや液晶揺れ等の品質課題に対する改善を図
ることも考えられていたが、製造プロセス増加に伴うコ
ストアップ等の問題があり、新規なプロセス工法の確立
が同時に求められていた。
【0012】図7は、従来型の液晶表示パネルを正面か
ら左右方向へ傾斜して眺めた場合における色度変化量を
均等色度図より求めた視角−色度変化量を示したもので
ある。ここで、図7(a)における△U’は斜め視野角
における均等色度座標のX軸の値U’(θ=θ゜)から
正面方向における均等色度座標のX軸の値U’(θ=0
゜)を引いた値を示す。図6(b)における△V’は斜
め視野角における均等色度座標のY軸の値V’(θ=θ
゜)から正面方向における均等色度座標のY軸の値V’
(θ=0゜)を引いた値を示す。
【0013】図7(a)及び図7(b)に示すように、
見込み角が大きくなるに従って、△U’、△V’ともに
正の方向へ変化しており、その結果画像が黄色く着色
し、画像視認性を大きく損なう結果となっている。
【0014】この問題を解決するためにさまざまな技術
的アプローチがなされているが、アセンブリ工程の増
加、信頼性課題及び他の表示性能の低下(トレードオ
フ)等を生じてしまい、未だ適正な解決手段が抽出され
てないのが現状である。
【0015】本発明は上記問題点を解消するために、中
間階調表示で発生するカラーシフトを改善することによ
り高視認性を有する薄膜トランジスタ型液晶表示パネル
を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にかかる薄膜トランジスタ型液晶表示パネル
は、薄膜トランジスタアレイ群を有する薄膜トランジス
タ基板と透明電極膜が形成された対向電極基板との間
に、ネマチック液晶層がツイスト配列をなして挟持さ
れ、薄膜トランジスタ基板と対向電極基板のラビング方
位にクロスニコル偏光板が配置され、薄膜トランジスタ
基板と薄膜トランジスタ基板上における偏光板との間、
及び対向電極基板と対向電極基板上における偏光板との
間にそれぞれ配置された負の一軸性液晶光学フイルムを
有し、液晶光学フイルムは、その液晶ダイレクタが薄膜
トランジスタ基板及び対向電極基板側から各々における
偏光板側へと連続的に変化する固定化されたハイブリッ
ド配向構造を有するとともに、その液晶配向方位と薄膜
トランジスタ基板及び対向電極基板がラビング処理され
た方位とが一致するように配置された薄膜トランジスタ
型液晶表示パネルにおいて、対向電極基板のブラックマ
トリクス層上に赤、緑、青の着色層を順次積重ねること
によって液晶パネルのセルギャップを形成しつつ、色膜
厚の異なる赤、緑、青の着色層を形成することで、赤、
緑、青各画素のセル厚が異なるように調整されているこ
とを特徴とする。
【0017】かかる構成により、左右視野角方向から液
晶パネルを眺めた場合の中間調表示において、各R、
G、B画素の液晶層のリタデーションと、液晶光学フィ
ルムのリタデーションとの光学補償で生じる波長−透過
率特性の組み合わせによって色度変化量を最小限に抑え
ることができる。したがって、従来発生していた黄色着
色を抑制することができ、実用上問題にならない程度の
良好な表示画像を実現することが可能となる。
【0018】次に、上記目的を達成するために本発明に
かかる薄膜トランジスタ型液晶表示パネルは、薄膜トラ
ンジスタアレイ群を有する薄膜トランジスタ基板と透明
電極膜が形成された対向電極基板との間に、ネマチック
液晶層がツイスト配列をなして挟持され、薄膜トランジ
スタ基板と対向電極基板のラビング方位にクロスニコル
偏光板が配置され、薄膜トランジスタ基板と薄膜トラン
ジスタ基板上における偏光板との間、及び対向電極基板
と対向電極基板上における偏光板との間にそれぞれ配置
された負の一軸性液晶光学フイルムを有し、液晶光学フ
イルムは、その液晶ダイレクタが薄膜トランジスタ基板
及び対向電極基板側から各々における偏光板側へと連続
的に変化する固定化されたハイブリッド配向構造を有す
るとともに、その液晶配向方位と薄膜トランジスタ基板
及び対向電極基板がラビング処理された方位とが一致す
るように配置された薄膜トランジスタ型液晶表示パネル
において、隣接した画素間のブラックマトリクス層上に
赤、緑、青の着色層を順次積重ねることによって液晶パ
ネルのセルギャップを形成しつつ、色膜厚の異なる赤、
緑、青の着色層を形成することで、赤、緑、青各画素の
セル厚が異なるように調整されていることを特徴とす
る。
【0019】かかる構成によっても、左右視野角方向か
ら液晶パネルを眺めた場合の中間調表示において、各
R、G、B画素の液晶層のリタデーションと、液晶光学
フィルムのリタデーションとの光学補償で生じる波長−
透過率特性の組み合わせによって色度変化量を最小限に
抑えることができる。したがって、従来発生していた黄
色着色を抑制することができ、実用上問題にならない程
度の良好な表示画像を実現することが可能となる。
【0020】また、本発明にかかる薄膜トランジスタ型
液晶表示パネルは、着色層の膜厚段差がそれぞれ赤色層
厚Drと緑色層厚Dg間で0≦(Dg−Dr)≦0.2
μm及び緑色層厚Dgと青色層厚Db間で0≦(Db−
Dg)≦0.2μmの範囲となるように調整されてお
り、液晶光学フイルムにおける液晶ラビング配向方位と
液晶層におけるネマチック液晶のラビング方位とのなす
角度θ’が−3゜≦θ’≦+3゜の範囲内であり、液晶
層のツイスト角度φが85゜≦φ≦95゜の範囲内であ
り、液晶光学フイルムの直交軸座標(X、Y、Z)にお
ける屈折率をそれぞれNx、Ny、Nz、フィルムの膜
厚をDとし、フィルムの厚み方向に対する光学リタデー
ションをRth=(Nz−(Nx+Ny)/2)*Dと
すると、−90nm≦Rth≦−110nmを満足し、
波長λ=550nmにおける正面方向の位相差Re’
(550)がRe’(550)≦20nmとなるように
調整されることが好ましい。
【0021】次に、上記目的を達成するために本発明に
かかる画像表示応用機器は、上述したような薄膜トラン
ジスタ型液晶表示パネルを用いることを特徴とする。か
かる構成により、左右視野角方向から液晶パネルを眺め
た場合の中間調表示において、各R、G、B画素の液晶
層のリタデーションと、液晶光学フィルムのリタデーシ
ョンとの光学補償で生じる波長−透過率特性の組み合わ
せによって色度変化量を最小限に抑えることができる。
したがって、従来発生していた黄色着色を抑制すること
ができ、実用上問題にならない程度の良好な表示画像を
実現することができる画像表示応用機器を提供すること
が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態1にかかる薄膜トランジスタ型液晶表示パネ
ルについて、図面を参照しながら説明する。図1は本発
明の実施の形態1にかかる薄膜トランジスタ型液晶表示
パネルの断面構成図を示す。
【0023】図1において、TFT基板4及び対向電極
基板10より形成される液晶セル構成は、対向電極基板
10上に形成される着色層7及び柱付きスペーサ13を
除き、図5に示した従来例の液晶表示パネルと同じ構成
であり、図5と同一の要素については同一の符号を付し
て、説明は省略する。
【0024】本実施の形態1においては、対向電極基板
10上に層膜厚の異なる赤層7a、緑層7b、青層7c
を順次積み重ねることによって着色層が形成されてお
り、それぞれの色膜厚で赤層をDr、緑層をDg、青層
をDbとすると、0≦(Dg−Dr)≦0.2μm及び
0≦(Db−Dg)≦0.2μmの関係を満足するよう
な膜厚構成となっている。本実施の形態におけるTFT
型液晶表示パネルの各要素の光学的な配列は従来例の液
晶表示パネルと同じ構成である。
【0025】図2は、本実施の形態1にかかる薄膜トラ
ンジスタ型液晶表示パネルを正面から左右方向へ傾斜し
て眺めた場合の色度変化量を均等色度図より求めた視角
−色度変化量を示したものであり、図7と同様に示した
ものである。
【0026】図2(a)に示すように、見込み角が大き
く変化した場合であっても△U’はほとんど変化してお
らず、図7(a)に示す従来の構成よりも色変化が大き
く改善されていることが明らかである。
【0027】また図3(a)は、赤層と緑層との間にお
ける層厚の差(Dg−Dr)を白表示、黒表示、及び中
間調表示別に左右視角方向に対する色度変化量を均等色
度座標U’及びV’を用いて表した特性図であり、図3
(b)は、緑層と青層との間における層厚の差(Db−
Dg)を白表示、黒表示、及び中間調表示別に左右視角
方向に対する色度変化量を均等色度座標U’及びV’を
用いて表した特性図を示している。
【0028】図3(a)からも明らかなように、(Dg
−Dr)の値が大きくなるに従って、△U’は白表示及
び中間調表示状態においては小さくなっているが、黒表
示状態においては大きく変化していることがわかる。
【0029】ここで、LCDの表示画像は中間調領域が
中心になることから、(Dg−Dr)の値が大きいほど
良好な表示画像が得られることが想定される。しかし、
色間段差を大きくするということは、液晶パネルにおけ
る液晶本来の配向制御性又は配向安定性を悪化させるこ
とから、シミュレーション結果として0≦(Dg−D
r)≦0.2μmの範囲が最適な段差構成となってい
る。
【0030】また、△V’に関してはいずれの表示状態
においても(Dg−Dr)の値に依存しているとは考え
られないため、その特性図は省略している。
【0031】一方、図3(b)からも明らかなように、
(Db−Dg)の値が大きくなるに従って、中間調表示
状態においては△U’は小さくなっているが、白表示及
び黒表示状態においては変化していないことがわかる。
しかしながら、最適な段差構成としては、上記と同様に
液晶の配向性及び安定性の観点から、0≦(Db−D
g)≦0.2μmとしている。また、△V’に関しては
いずれの表示状態においても(Db−Dg)の値に依存
しているとは考えられないため、その特性図は省略して
いる。
【0032】以上の特性図から、対向電極基板10上に
形成される赤色層7a、緑色層7b、青色層7cの相対
的な膜厚段差を制御することにより、従来型の液晶表示
パネルに見られた中間調表示時における視野角変化に対
する画像着色現象を抑制することができることがわか
る。
【0033】実際には、図1に示す構成の液晶表示パネ
ルを作製した。ここで、フィルム液晶のラビング配向方
位と液晶層におけるネマチック液晶のラビング方位との
なす角度θ’が−3゜≦θ’≦+3゜の範囲内であっ
て、液晶層のツイスト角度φが85゜≦φ≦95゜の範
囲内にあり、液晶光学フイルムの直交軸座標(X、Y、
Z)における屈折率をそれぞれNx、Ny、Nz、フィ
ルムの膜厚をDとし、フィルムの厚み方向に対する光学
リタデーションをRth=(Nz−(Nx+Ny)/
2)*Dとすると、−90nm≦Rth≦−110nm
を満足するとともに、波長λ=550nmにおける正面
方向の位相差(Re’(550))がRe’(550)
≦20nmとなるように調整された。その結果、優れた
高コントラスト広視野角特性と色変化の非常に小さい高
性能品質な液晶表示パネルを実現することができた。
【0034】(実施の形態2)以下、本発明の実施の形
態2にかかる薄膜トランジスタ型液晶表示パネルについ
て、図面を参照しながら説明する。図4は本発明の実施
の形態2にかかる薄膜トランジスタ型液晶表示パネルの
断面構成図を示す。
【0035】図4では、対向電極基板10上に形成され
る着色層7及び柱付きスペーサ13を除き、図1に示し
た実施の形態1にかかる薄膜トランジスタ型液晶表示パ
ネルと同じ構成である。
【0036】本実施の形態2においては、隣接した画素
間で、ブラックマトリクス層6の上に層膜厚の異なる赤
層7a、緑層7b、青層7cを順次積重ねることによっ
て着色層を形成しており、膜厚段差の相対関係は実施の
形態1と同様であり、各要素の光学的な配列についても
従来例にかかる薄膜トランジスタ型液晶表示パネルと同
じ構成である。
【0037】また、本実施の形態2にかかる薄膜トラン
ジスタ型液晶表示パネルによる作用、特性等について
は、図2及び図3に示すような実施の形態1にかかる薄
膜トランジスタ型液晶表示パネルと実質的に同様であ
る。
【0038】
【実施例】図1及び図2に示す構成の薄膜トランジスタ
型液晶表示パネルを以下の条件で作成した。具体的に
は、青画素におけるセル厚dを4.2μm、屈折率異方
性△nを0.085(λ=550nm)、ツイスト角度
φを85゜≦φ≦95゜とした。また、液晶光学フイル
ムの厚み方向に対する光学リタデーションRthを−9
0nm≦Rth≦−110nmとし、波長λ=550n
mにおける正面位相差をRe(550)=20nmとし
た。また、液晶の印可電圧は白電圧VWを0V、黒電圧
VBを5Vとした。
【0039】得られたTFT型液晶表示パネルは、図2
及び図3に示すように、左右視野角方向で中間調表示に
おける着色を抑制することができるとともに、高コント
ラストで広視野角な高品位画像を提供することができ
た。また、図1及び図4に示すように、従来液晶パネル
に必須であった柱付きスペーサ13を削除することがで
きることから、簡易な製造プロセス工法の実現とコスト
ダウンを図ることも可能となった。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明にかかる薄膜トラン
ジスタ型液晶表示パネルによれば、TFT基板又は対向
電極基板上における液晶光学フィルムの配置及び対向電
極基板の赤、緑、青色着色層の相対的な膜厚段差構成を
用いることで、中間調表示で従来特に目立った左右視野
角における着色現象を抑制することができ、高コントラ
スト、広視野角の高品位な表示画像を提供することがで
きるとともに、簡易な製造プロセスの構築とコストダウ
ンを達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかる薄膜トランジ
スタ型液晶表示パネルの断面図
【図2】 本発明の実施の形態1にかかる薄膜トランジ
スタ型液晶表示パネルにおける視角−均等色度変化特性
【図3】 本発明の実施の形態1にかかる薄膜トランジ
スタ型液晶表示パネルにおける膜厚段差−均等色度変化
特性図
【図4】 本発明の実施の形態2にかかる薄膜トランジ
スタ型液晶表示パネルの断面図
【図5】 従来の薄膜トランジスタ型液晶表示パネルの
断面図
【図6】 従来の薄膜トランジスタ型液晶表示パネルに
おける光学的な配列を示す斜視図
【図7】 従来の薄膜トランジスタ型液晶表示パネルに
おける視角−均等色度変化特性図
【符号の説明】
1、5 ガラス基板 2a、2b アレイチップ 3、9 ポリイミド配向膜 4 TFT基板 6a、6b ブラックマトリクス層 7、7a、7b、7c 着色層 8 対向電極 10 対向電極基板 11 シール樹脂 12 液晶 13 柱付きスペーサ 14 ビーズスペーサ 15 導電性樹脂 18 画素電極 19a、19b 偏光板 22a、22b 液晶光学フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 BA02 BB02 BB07 BB28 BB43 2H049 BA06 BA42 BB66 BC22 2H091 FA02Y FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA35Y FB02 GA01 HA07 JA03 KA10 LA17 LA19 LA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜トランジスタアレイ群を有する薄膜
    トランジスタ基板と透明電極膜が形成された対向電極基
    板との間に、ネマチック液晶層がツイスト配列をなして
    挟持され、 前記薄膜トランジスタ基板と前記対向電極基板のラビン
    グ方位にクロスニコル偏光板が配置され、 前記薄膜トランジスタ基板と前記薄膜トランジスタ基板
    上における偏光板との間、及び対向電極基板と前記対向
    電極基板上における偏光板との間にそれぞれ配置された
    負の一軸性液晶光学フイルムを有し、 前記液晶光学フイルムは、その液晶ダイレクタが前記薄
    膜トランジスタ基板及び前記対向電極基板側から各々に
    おける前記偏光板側へと連続的に変化する固定化された
    ハイブリッド配向構造を有するとともに、その液晶配向
    方位と前記薄膜トランジスタ基板及び前記対向電極基板
    がラビング処理された方位とが一致するように配置され
    た薄膜トランジスタ型液晶表示パネルにおいて、 前記対向電極基板のブラックマトリクス層上に赤、緑、
    青の着色層を順次積重ねることによって液晶パネルのセ
    ルギャップを形成しつつ、色膜厚の異なる赤、緑、青の
    前記着色層を形成することで、赤、緑、青各画素のセル
    厚が異なるように調整されていることを特徴とする薄膜
    トランジスタ型液晶表示パネル。
  2. 【請求項2】 薄膜トランジスタアレイ群を有する薄膜
    トランジスタ基板と透明電極膜が形成された対向電極基
    板との間に、ネマチック液晶層がツイスト配列をなして
    挟持され、 前記薄膜トランジスタ基板と前記対向電極基板のラビン
    グ方位にクロスニコル偏光板が配置され、 前記薄膜トランジスタ基板と前記薄膜トランジスタ基板
    上における偏光板との間、及び対向電極基板と前記対向
    電極基板上における偏光板との間にそれぞれ配置された
    負の一軸性液晶光学フイルムを有し、 前記液晶光学フイルムは、その液晶ダイレクタが前記薄
    膜トランジスタ基板及び前記対向電極基板側から各々に
    おける前記偏光板側へと連続的に変化する固定化された
    ハイブリッド配向構造を有するとともに、その液晶配向
    方位と前記薄膜トランジスタ基板及び前記対向電極基板
    がラビング処理された方位とが一致するように配置され
    た薄膜トランジスタ型液晶表示パネルにおいて、 隣接した画素間の前記ブラックマトリクス層上に赤、
    緑、青の前記着色層を順次積重ねることによって液晶パ
    ネルのセルギャップを形成しつつ、色膜厚の異なる赤、
    緑、青の前記着色層を形成することで、赤、緑、青各画
    素のセル厚が異なるように調整されていることを特徴と
    する薄膜トランジスタ型液晶表示パネル。
  3. 【請求項3】 前記着色層の膜厚段差がそれぞれ赤色層
    厚Drと緑色層厚Dg間で0≦(Dg−Dr)≦0.2
    μm及び緑色層厚Dgと青色層厚Db間で0≦(Db−
    Dg)≦0.2μmの範囲となるように調整されてお
    り、 前記液晶光学フイルムにおける液晶ラビング配向方位と
    液晶層におけるネマチック液晶のラビング方位とのなす
    角度θ’が−3゜≦θ’≦+3゜の範囲内であり、 液晶層のツイスト角度φが85゜≦φ≦95゜の範囲内
    であり、 前記液晶光学フイルムの直交軸座標(X、Y、Z)にお
    ける屈折率をそれぞれNx、Ny、Nz、フィルムの膜
    厚をDとし、フィルムの厚み方向に対する光学リタデー
    ションをRth=(Nz−(Nx+Ny)/2)*Dと
    すると、−90nm≦Rth≦−110nmを満足し、 波長λ=550nmにおける正面方向の位相差Re’
    (550)がRe’(550)≦20nmとなるように
    調整された請求項1又は2記載の薄膜トランジスタ型液
    晶表示パネル。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一項に記載の
    薄膜トランジスタ型液晶表示パネルを用いることを特徴
    とする画像表示応用機器。
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