JP2003221838A - 作業機連結装置 - Google Patents
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Abstract
ことなく、かつ、軸受回転時の焼付きを発生させること
なく、軸受部への外部からの度々の給脂を必要せず、し
かも吸音性に優れた作業機連結装置を提供する。 【解決手段】 建設機械作業機における鋼製作業機ブッ
シュ1と作業機ピン4とで形成される隙間に、潤滑油お
よび/または潤滑材を蓄えることのできる構造の金属系
摺動材料7を介在させる。
Description
ルドーザ等の建設・土木機械の作業機の連結装置に関す
るものである。
油圧ショベルのような建設機械の作業機は、その主構成
がブーム51、アーム52およびバケット53から構成
され、これら各作業機を連結する連結装置はそれらをつ
なぐ回転部分、それらを動かす油圧シリンダ部および車
体との連結部等に多数使用されている。図19(b)に
は、バケット連結部の詳細構造(分解斜視図)が示され
ているが、この連結部に設けられる作業機ブッシュ5
4,55においては、その内径面にグリース潤滑溝加工
が施され、浸炭焼入れや高周波焼入れによって耐焼付き
性と耐摩耗性の向上を図るために、HRC45以上の硬
さの熱処理硬化層が形成されている。また、作業機ピン
56,57,58においては、その外径面に高周波焼入
れ、浸炭焼入れによって耐焼付き性、耐摩耗性および耐
折損性の改善を図るために、HRC45以上の硬さの熱
処理硬化層が形成されている。さらに、それら作業機ブ
ッシュ54,55と作業機ピン56,57,58との連
結部には、潤滑用グリースを注入するニップルを設け
て、外部から作業機ブッシュに開けたグリース穴を通
し、作業機内径部のグリース溝を通じて摺動面にグリー
スを供給し、シール装置59,60を配置して、作業機
ブッシュと作業機ピン間の潤滑用グリースの逃げや、土
砂や泥水の浸入を防止し、作業機ブッシュ内径面と作業
機ピン外径面との焼付き防止と摩耗寿命の改善を図って
いる。
圧ショベル以外の他の作業機連結装置に対してもほぼ同
じであるが、それら作業機連結装置は位置が高いところ
にあり、作業の不便さから、多くの場合において、潤滑
グリース供給配管を使って、作業性の良い位置からのグ
リース給脂が行われている。
て、本出願人の提案になる特許文献1,2に開示される
ものがある。ここで、特許文献1に開示された技術は、
高硬度、耐摩耗、耐高温酸化性、耐食性に優れた銅合金
として広く使用されているAl青銅合金系の焼結性を改
善し、寸法精度の良い製品を作るのに適したCu−Al
系の焼結材料と、その焼結材料を用いた複合焼結摺動部
材に関するものである。また、特許文献2に開示された
技術は、高面圧下での軸受の耐焼き付き性および/また
は耐摩耗性の向上、異音の発生防止、給脂間隔の延長を
ねらいとした摺動材料並びに複合焼結摺動部材およびそ
の製造方法に関するものである。
切れた場合には、連結部で焼付き、異音(鳴き)および
異状摩耗等が発生するために、通常は、24〜50hr
間隔でグリース給脂を実施しているのが実情である。し
かし、このグリース給脂によっても、連結部で焼付き、
異音(鳴き)および異常摩耗等が発生するのを完全に防
止することができない。
および異状摩耗等が発生した場合においては、作業機ブ
ッシュ、作業機ピンを共に交換することが必要になり、
この交換作業が煩雑で、コスト高になるという問題点が
ある。
のために、作業機ブッシュに耐焼付き性に優れ、保油性
に優れた各種金属系焼結摺動材料を適用することが始め
られているが、特性的には、例えば給脂間隔が250〜
500hr程度に延びた程度であり、給脂用配管類を無
くすことができず、コスト的にも十分な対策がなされて
いない状況にある。
環境の観点からは作業機トータルの軽量化を図ることと
連結部での吸音性の向上が緊急的に望まれており、また
連結部の軽量化そのものも課題となっている。
めになされたもので、作業時における各所軸受部の潤滑
性を損なうことなく、かつ、軸受回転時の焼付きを発生
させることなく、軸受部への外部からの度々の給脂を必
要せず、しかも吸音性に優れた作業機連結装置を提供す
ることを目的とするものである。
的を達成するために、第1発明による作業機連結装置
は、建設機械作業機における鋼製作業機ブッシュと作業
機ピンとからなる作業機連結装置において、作業機ブッ
シュと作業機ピンで形成される隙間に、潤滑油および/
または潤滑材を蓄えることのできる構造の金属系摺動材
料を介在させることを特徴とするものである。
ピンで形成される隙間に、潤滑油および/または潤滑材
を蓄えることのできる構造の金属系摺動材料が介在され
ているので、作業時における軸受部の潤滑性を損なうこ
とがなく、軸受回転時の焼付きが発生することがなく、
しかも外部からの度々の給脂の必要がない吸音性に優れ
た作業機連結装置を得ることができる。
おいては、衝撃的な荷重状態を含めて、車体重量(W)
の3倍レベルの荷重が頻繁にかかるために、作業機ブッ
シュは、600kgf/cm2を越える面圧で作業機ピ
ンと摺動することが多く、さらに、その摺動速度が極め
て遅いために(2m/min以下)潤滑性が確保されに
くいという問題点がある。とりわけ、図19に示される
ブームシリンダ61、アームシリンダ62およびブーム
と車体との連結部63では摺動速度が遅い(〜0.2m
/min)ために、頻繁に給脂を実施しても、焼付き、
異音の発生が頻発する。
業機ピンとの摺動面における材料の組み合わせによって
いずれか一方が優先的に損傷されるようにし、作業機ブ
ッシュまたは作業機ピンのいずれか一方を交換すれば良
いようにするために、前記摺動面における材料の組み合
わせとして、HRC45以上の硬さに焼入れ硬化された
鋼と、より軟質な金属系摺動材料とからなるものとし
た。
動材料は、穴加工が施され、その穴部に潤滑油および/
または潤滑材が保有されているのが好ましい(第2発
明)。また、前記金属系摺動材料は、5〜30体積%の
通気孔を有する金属系多孔質焼結摺動材料であり、その
摺動相手材料がHRC45以上の硬さに焼入れ硬化され
た鋼との組み合わせからなるのが好ましい(第3発
明)。
属系多孔質焼結摺動材料においては、含油もしくはグリ
ース等の潤滑材を摺動面に均一に供給できるような構造
であることが大切であり、本発明では、その摺動材料の
気孔中に潤滑油を含有させることによって、摺動面での
潤滑性の改善を図った。この金属系多孔質焼結摺動材料
気孔率は、それぞれの気孔が閉空孔化され、焼結体中で
の潤滑油の移動がスムーズに起こるために必要な5体積
%以上とし、またその金属系焼結体強度の観点からして
30体積%以下とした。
料に各種形状の穴を複数個あけ、その穴部にグリースや
潤滑油を多量に貯蔵し、摺動面に安定的に長期にわたっ
てそれらを供給することができるようにした。また、そ
の穴部の摺動面における最大面積率は金属系焼結摺動材
料の耐焼付き性能によって適正に選定されるが、後述す
る本発明のCu−Al−Sn、Cu−Al−Ti銅系焼
結摺動材料が従来摺動材料の2〜4倍程度の耐焼き付き
性を改善していること考慮すると、加工穴の面積率はほ
ぼ0面積%から最大75面積%まで適用できることが明
らかである。
み立てる際に作業機ブッシュまたは作業機ピンのいずれ
か一方に一体化されていることが好ましい。またさら
に、連結装置としての交換作業性を考慮し、言い換えれ
ば作業機ブッシュは本体に圧入して使用され、交換時に
は治具を使ってプレスで抜くのに対し、作業機ピンは簡
便に引き抜くことができることを考慮し、本発明におい
ては、従来の鋼製作業機ブッシュと作業機ピンの隙間に
金属系摺動材料を挿入した構成、もしくは金属系摺動材
料を挿入する不便性を考慮し、作業機ピン外径部にその
金属系摺動材料を一体化した作業機ピンを提案するもの
である。
とも外径面がHRC45以上の硬さに熱処理硬化された
鋼製の作業機ピンと摺動する作業機ブッシュ内径摺動部
位に前記金属系多孔質焼結摺動材料が一体化されている
のが好ましい(第4発明)。あるいは、少なくとも内径
部がHRC45以上の硬さに熱処理硬化された鋼製の作
業機ブッシュ内径面と摺動する作業機ピン外径摺動部位
に前記金属系多孔質焼結摺動材料が一体化されているの
が好ましい(第5発明)。
に丸曲げした略円筒状の金属系摺動材料を一体化する方
法としては、焼結接合法、圧入、嵌合、接着、ろう付
け、バンド止め、クリンチ結合等のいずれの方法によっ
ても良い(第22発明)が、作業現場での交換作業性を
考慮した場合には、軽く嵌合させる方法である、バンド
止めもしくはクリンチ結合などの方法を用いるのが好ま
しい。
においては、作業機連結装置が回転した場合には、作業
機ピンの軸方向に金属系摺動材料を押し出す力が作用す
るので、好ましくは、作業機ピン外径部に溝加工を施
し、この溝形状に沿って金属系摺動材料の一部もしくは
全てを設置し、前記押し出し力に対する抗力を発生させ
るようにするのが好ましい(第23発明)。
C45以上の硬さに焼入れ硬化された鋼に対して、より
軟質で、鋼に対する耐化学的凝着性にすぐれる銅系摺動
材料を用いるのがより好ましい。また、前記金属系摺動
材料としては5〜30体積%の通気孔が含有される金属
系多孔質焼結摺動材料を使い、その金属系多孔質焼結摺
動材料の気孔中に潤滑油を含有させることによって、よ
り厳しい摺動環境においても焼付きの発生を極力抑える
ものとした(第3発明)。なお、さらに厳しい摺動環境
の場合には、後述の少なくとも硬質のβ相を含有するC
u−Al−Sn、Cu−Al−Ti系焼結摺動材料を用
いるのが好ましいことは明らかである。
料を適用する場合には、その円筒状または略円筒状成形
体やそれらの仮焼結体を作業機ピン外径部に焼結接合し
て一体化する方法も好ましいことは明らかである。
組み付ける際の不便性を解消するために、前記作業機ブ
ッシュ端面部にシール装置またはシール装置とスラスト
リングとを介して2個の円筒リングを配置し、その円筒
リングとその内径部に挿入した作業機ピンを固定しなが
ら、同時に作業機ブッシュと作業機ピンを一体化(カセ
ット化)するのが好ましい(第6発明)。こうすること
で、給脂に関するメンテナンスフリー化を図ることがで
きる。
に、長時間使用後に金属系摺動材料の荷重面が適時に変
更できるように作業機ブッシュおよび/または作業機ピ
ンが回転できるような構造にするのが好ましい(第7発
明)。より具体的には、本連結装置が本体にセットされ
た状態で、固定ピンを緩めるか取り外した後に作業機ブ
ッシュ部位を回転させる方法もしくは連結ボルトの固定
位置を回転させて作業機ピン部位を回転させる方法があ
る。
潤滑油を貯蔵できるように円筒形状に加工され、熱処理
によって、その内径部がHRC35以上に硬化されてい
るのが好ましい(第8発明)。
に、前記作業機ピンは、その半径方向に設けた潤滑油供
給穴が前記金属系多孔質焼結摺動材料を貫通しないよう
にして、その内径部に貯蔵させた潤滑油が金属系多孔質
焼結摺動材料中の気孔を通じて摺動面へ供給できるよう
にされるのが好ましい(第12発明)。こうして、摺動
面に潤滑材を多量に貯蔵させることによって、給脂用配
管類を無くすことができ、経済的な改善が期待できる。
れるグリースなども良いが、このグリースは、極めて粘
性が高いために、前記摺動面へ供給するに人手や機械的
に加圧して送り出す必要があり給脂配管をなくすことは
可能であっても、イージーメンテナンスの観点からは不
十分である。このため、本発明では、少なくとも室温に
おいては液体状の低粘性の潤滑油を使い、前記加圧によ
る給油を必要のないものにした。すなわち、本発明にお
いては、まず、作業機ピンに対しては、(1)前記作業
機ピン外周面に一体化する金属系摺動材料として、5〜
30体積%の通気孔が含有される金属系多孔質焼結摺動
材料を用い、その金属系多孔質焼結摺動材料の気孔によ
る潤滑油の保有力を使って、多量の潤滑油が摺動面から
流出しないようにすること、(2)作業機ピンに開けら
れた潤滑油供給穴が前記金属系多孔質焼結摺動材料を貫
通していないような構造とすること、(3)前記金属系
摺動材料に機械加工によって適度な穴加工を施し、その
穴部に保油性の高い多孔質材料(例えば、黒鉛、発泡ウ
レタン、含油プラスチック、フェルト布など)を充填
し、摺動面における保油性を高めること、(4)作業機
ピンの潤滑油貯蔵穴やさらに、潤滑油供給穴に発泡ウレ
タンなどの前記多孔質材料と潤滑油を共存させて充填
し、摺動面へ供給性を調整すること、(5)作業機ブッ
シュの両端面内径部に例えばリップシールのようなオイ
ルシール装置を配置し、作業機ピン外径面で適正に潤滑
油が連結装置外へ流出しないようにすること、のうちの
1つ以上の要件を組み合わせることとした。
多量の潤滑油を貯蔵することが可能となるが、前述の大
きな荷重によって折損する危険性があってはならないの
で、建設機械本体での最過酷な作業状祝での作業機ピン
にかかる曲げ応力を計測し、この結果(〜25kgf/
cm2以下)に基づいて、本発明では、中実の作業機ピ
ンの曲げ断面係数Zを基準にして、本発明の円筒状作業
機ピンの断面係数が0.6倍(〜42kgf/mm2、
表面傷による応力集中1.5倍の安全率を見込むと〜6
5kg/mm2)を下回ることのないようにするととも
に、さらに、この円筒状作業機ピンに衝撃的な荷重が作
用した場合に、円環つぶしによる引張応力によって内径
面から亀裂が発生し、さらにその亀裂が軸方向に進行し
ながら外径面に達することを見出して、その内径面が少
なくとも熱処理によって前記引張応力に耐えるように強
化するために、その硬さをHRC30以上に高めること
によって、疲労強度的には50kgf/mm2以上を確
保できるようにした。なお、この硬さは、HRC35
(HRC45)以上であることがより好ましいのは明ら
かである。
を0.6倍とした場合においては、前記円筒状作業機ピ
ンの肉厚/外径の比は約10%となり、約64%の顕著
な軽量化が達成されるので、作業機の作業効率改善に大
きく寄与することがわかる。同様に、肉厚/外径の比を
約25%とした場合には、Zは約0.93倍になり、約
25%程度の軽量化が達成できるので、前記肉厚/外径
の比は0.10〜0.25の範囲に調整することが好ま
しい。すなわち、前記作業機ピンは、外径部と内径部に
HRC45以上の硬さの焼入れ硬化層が形成され、外径
部硬化層と内径部硬化層の間に軟化層が形成され、この
軟化層の肉厚が外径の0.1〜0.25倍で、同じ外
径、長さの中実の作業機ピンに対して25〜65%軽量
化されているのが好ましい(第9発明)。
に吸音性の優れた発泡ウレタン樹脂などを充填し、さら
に、発泡ウレタンの発泡気孔中に潤滑油を含油させるこ
とによって、作業機ピンの吸音性を画期的に高めること
を意図した。すなわち、前記第8発明または第9発明に
おいて、前記作業機ピンは、その内径部に吸音性の優れ
た発泡ウレタンなどの樹脂類が配置され、および/また
はその半径方向に潤滑油供給穴を設けて、その内径部に
貯蔵させた潤滑油を摺動面へ補給できるようにされ、お
よび/またはその樹脂と潤滑油を共存できるようにされ
るのが好ましい(第10発明)。
滑油を貯蔵する場合には、その両端面内径部に潤滑油を
封止するための装置を設ける必要があり、少なくともそ
のうちの一方もしくは両方の封止装置が作業機ピンの端
面から突出しないようにして、作業機ピンの取り付け取
り外し時の圧入治具との干渉や、ハンマリング時に破損
しないようにするものとして、さらに、その一方の封止
装置からの潤滑油の供給ができるようにした。すなわ
ち、前記第10発明において、前記内径部に潤滑油を含
有する作業機ピンにおいて、その両端面部が封止され、
少なくともその一方もしくは両方の封止装置が作業機ピ
ン端面から突出することがなく、かつ一方の封止装置か
ら潤滑油が供給できるようにされるのが好ましい(第1
1発明)。
て、前記作業機ピンは、その半径方向に設けた潤滑油供
給穴が前記金属系多孔質焼結摺動材料を貫通しないよう
にして、その内径部に貯蔵させた潤滑油が金属系多孔質
焼結摺動材料中の気孔を通じて摺動面へ供給できるよう
にされるのが好ましい(第12発明)。さらに、前記第
2発明〜第12発明において、前記金属系多孔質焼結摺
動材料には穴加工が施され、その穴中に潤滑材および吸
音性や保油性の高い樹脂、ゴム、フェルト、黒鉛等が保
有されているのが好ましい(第13発明)。
部に均一な気孔が分散した金属系多孔質焼結摺動材料を
一体化させる代わりに、作業機ブッシュ全体を金属系多
孔質摺動材料で形成するか、もしくは円筒状または略円
筒状の鋼製裏金の内径部に前記金属系摺動材料を一体化
させても良い(第16発明)。この場合、前記作業機ピ
ンまたは作業機ブッシュに一体化される金属系多孔質焼
結摺動材料は、少なくともAlが5〜30重量%とCu
が15〜40重量%含有されているFe−Cu−Al系
もしくはFe−Cu−Al−C系多孔質焼結摺動材料で
あるのがより好ましい(第17発明)。
系多孔質焼結摺動材料よりなる金属系摺動材料に各種形
状の穴を複数個あけたものを利用して、その穴部にグリ
ースや潤滑油を多量に貯蔵することや、摺動性、吸音
性、保油性に優れた樹脂等を充填して使用することがよ
り好ましいのは明らかである。より具体的には、金属系
多孔質焼結摺動材料で作業機ブッシュ全体を形成する場
合には、機械加工での穴あけ切削加工が必要であるが、
薄肉円筒状の金属系多孔質焼結摺動材料よりなる摺動材
料に各種形状の穴をあけたものや各種形状の穴をあけた
板状の金属系多孔質焼結摺動材料を丸曲げたものを利用
するのが好ましい。とりわけ、コスト的な観点からすれ
ばプレス加工で穴あけを施した板状の摺動材料を丸曲げ
して用いるのが好ましい。
焼結摺動材料にて製造する場合には、補給される低粘性
な潤滑油が連結装置外に流れ出やすく、長時間の無給脂
化が危惧されるために、本発明では作業機ブッシュに最
初に含油処理する潤滑油は低粘度な潤滑油とワックスや
グリースの粘性を高める材料とを適時に配合して、少な
くとも液体化する温度を50℃以上に高めるようにし
て、加熱含油処理するのが好ましい。さらに、作業機ブ
ッシュの両端面内径部にオイシール装置を設けることも
好ましい。
が含油された作業機ブッシュとしては、高強度で、高硬
質な鉄系多孔質焼結材料で一体成形されたブッシュが安
価で好ましく、例えばFe−C−Cu系の含油焼結軸受
を湊炭焼入れ処理などの熱処理を施したものがより低コ
ストに利用できるが、そのときの気孔率は5〜30体積
%の範囲で調整されるものとするのが良い。すなわち、
前記第3発明〜第12発明において、前記作業機ブッシ
ュ全体がFe−Cu系多孔質焼結摺動材料で構成され、
かつHRC45以上の硬さに焼入れ、浸炭焼入れ等の熱
処理を施されているのが好ましい(第15発明)。
における摺動条件としては、面圧が600kg/cm2
を越え、摺動速度が2mm/min以下の潤滑状況が極
めて厳しいことから、これらの鉄系含油軸受が摺動材料
として十分でない場合が多い。このような極めて過酷な
摺動条件下でも適用できるものとして、本発明では、本
発明者らの提案(特開2002−180216号公報)
になるFe−Al系の規則相を含有した材料が後述のよ
うにFe−C−Cu系含油焼結軸受の3倍以上の高面圧
においても焼付くことがないことから、この材料を使用
することがより好ましい。要するに、前記作業機ブッシ
ュ全体がFe−Cu−Al系もしくはFe−Cu−Al
−C系多孔質焼結摺動材料で構成され、少なくともAl
が5〜30重量%とCuが15〜40重量%含有されて
いるのが良い(第14発明)。
する場合には、ヤング率が鋼の1/2程度に低く、作業
機ピンとの接触面積が増大して面圧を下げ、さらに、化
学的にも鋼に対して焼付きにくい銅系多孔質摺動材料が
好ましい。この銅系多孔質摺動材料は一般的には軟質
で、耐摩耗性に優れないことが知られているが、本発明
では、本発明者らが先に提案した(特開2001−27
1129号公報)Cu−Al−Sn、Cu−Al−Ti
系で、かつ、その組織中に硬質なβ相を含有した銅系多
孔質焼結摺動材料が鋼に対する摺動材料として極めて有
効であることから、この多孔質焼結材料を利用する前記
作業機ブッシュ、作業機ピンがより好ましいものであ
る。
機ピンに一体化される金属系多孔質焼結摺動材料は、ヤ
ング率が鋼よりも低く、耐焼付き性に優れるとともに、
耐摩耗性および耐食性に優れた銅系焼結摺動材料である
のが好ましい(第18発明)。ここで、前記銅系焼結摺
動材料は、Cu−Al系多孔質焼結摺動材料であって、
その焼結組織において少なくとも硬質なβ相およびα相
とβ相が共存した組織となっており、その焼結組織の硬
さがHv130以上であるのが良い(第19発明)。さ
らに、前記銅系焼結摺動材料は、5〜12重量%のAl
を必須元素として、0.3〜5重量%のTiを含有した
銅系焼結材料用混合粉末を圧縮成形して焼結し、それに
続いてその焼結体を再圧縮と焼結する工程を1回以上繰
り返してなるCu−Al−Ti系焼結摺動材料であるの
が好ましい(第20発明)。また、前記銅系焼結摺動材
料は、5〜12重量%のAlと3〜6重量%のSnを含
有して、さらに、Ti、Ni、Co、Si、Fe、P、
黒鉛の1種以上が0.5〜5.0重量%の範囲で含有さ
れているCu−Al−Sn系焼結摺動材料であるのが良
い(第21発明)。
機ブッシュ全体に使用した場合にはきわめて高価になる
ため、安価で、強度に優れた鋼製の円筒状および/また
は略円筒状の裏金内径部に薄い金属系多孔質焼結摺動材
料を一体化して利用することが経済的であり、その一体
化のための手法として、焼結接合法も実施されるが、円
筒状の金属系多孔質焼結摺動材料や板状のものを丸曲げ
たもの、溶接、クリンチ結合などで形成した略円筒状の
ものを裏金内径部に圧入させたり、接着させたものを利
用することが経済的にも好ましい。
シュ間には軸方向へのスラスト力が作用し、前記金属系
多孔質焼結摺動材料にも軸方向への抜け力が作用するこ
とも考えられることから、作業機ブッシュの内径部に前
記金属系多孔質焼結摺動材料が圧入や接着されているこ
とは好ましいことであるが、作業機ブッシュ裏金内径部
に溝加工を施し、その溝形状に沿うような形状の金属系
多孔質焼結摺動材料を加工することによって、溝部でス
ラスト力による抜け出しを防止することや作業機ピンを
圧入している圧入部側面でそのスラスト力を受けるよう
にするのが好ましい。
材料が裏金内径部に圧入または嵌合された作業機ブッシ
ュには、その両端部近傍内径面に封止装置が取り付けら
れ(第24発明)、この封止装置にて作業機ピン外径面
でシールすることによって、前記グリースや潤滑油の長
期的保有性を高めると同時に外部からの土砂や泥水の浸
入による作業機連結装置の焼付きや摩耗寿命を改善する
構造とするのが好ましい。
置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説
明する。
明の一実施形態に係る作業機連結装置の断面図が示され
ている。
て、図1(a)に示す油圧ショベルのアーム本体とバケ
ットの連結装置では、アーム本体8に圧入される作業機
ブッシュ1と、この作業機ブッシュ1の内径部を貫通す
るとともに、バケットフレーム2の穴を貫通するように
配される円筒状の作業機ピン4とより構成されている。
作業機ピン4の一端には作業機ピンの抜け止め用の鋼板
3が一体化され、さらに、固定用リング5とボルト6に
よってバケットフレーム2に固定され、バケットが作業
するときには作業機ピン4がバケットと共に回転し、作
業機ブッシュ1との間で摺動する。そして、前記作業機
ブッシュ1と作業機ピン4との間には、含油および/ま
たはグリース等の潤滑材を蓄えることのできる構造の金
属系摺動材料7が介在され、作業時における焼付き、異
常摩耗等をその金属系摺動材料7に集中させるようにし
てその補修性の改善が図られている。
作業機ピン4のわずかなたわみに起因する微小な摺動に
よって、バケットフレーム2と作業機ピン4間で発生す
る異音(鳴き)を防止するためには、図1(b)に示さ
れるようにバケットフレーム2に作業機ブッシュ9と金
属系摺動材料10を配することがより好ましい。
状摩耗をできるだけ改善するために、前記作業機ブッシ
ュ1および/または前記作業機ピン4との摺動面におけ
る材料の組み合わせを、5〜30体積%の通気孔が含有
される金属系多孔質焼結摺動材料とHRC45以上の硬
さに焼入れ硬化された鋼とからなるようにし、その金属
系多孔質焼結摺動材料の気孔中に潤滑油を含有させるよ
うにされている。ここで、図1(c)には、作業機ブッ
シュ1の内径部に溝を形成し、この溝に前記金属系摺動
材料7を一体化した例が示され、図1(d)には、作業
機ピン4の外径部に溝を形成し、この溝に前記金属系摺
動材料7を一体化した例が示されている。なお、図1
(c)において符号11にて示されるのはシール装置で
ある。
業機ピン4と作業機ブッシュ1をシール装置13または
シール装置13とスラストリング14を介して固定リン
グ15,16で一体化し、本体への取り付け、取り外し
性を簡便化するとともに、さらに、長時間の使用後に金
属系摺動材料7の荷重面を変更できるようにするため
に、一体化した連結装置を本体に装着したままの状態で
ブッシュ固定ピン12を緩めるか外して、作業機ブッシ
ュ1を回転させる構造および/または固定リング5と固
定ボルト6を緩めるか外して作業機ピン4が回転できる
ような構造にしても良い。
ラケット部が二分されたアーム本体8とバケットフレー
ム2を連結するにあたり、二分されたブラケット部それ
ぞれに作業機ブッシュ1をシール装置13またはシール
装置13とスラストリング14を介して装着し、リング
30を介して作業機ピン4と固定リング15,16で一
体化し、取り付けるようにしても良い。こうすることに
よって、作業機ブッシュ1を含めてブラケット部がコン
パクトになり、取付け・取り外し性を簡便化することが
できる。さらに、長時間の使用後に金属系摺動材料7の
荷重面を変更できるようにするために、一体化した連結
装置を本体に装着したままの状態でブッシュ固定ピン1
2を緩めるか外して、作業機ブッシュ1を回転させる構
造および/または固定リング5と固定ボルト6を緩める
か外して作業機ピン4が回転できるような構造にするこ
ともできる。
属系摺動材料7)への長期間の給油を確保するために、
作業機ピン4の中心部に軸方向に潤滑油貯蔵穴17が設
けられるとともに、半径方向に潤滑油供給穴18が設け
られ、内部に貯蔵される潤滑油を摺動面に補給できるよ
うにされている。また、グリース給脂のように摺動面へ
の供給に人手や機械式による加圧供給を不要とするため
に、本実施形態では、少なくとも室温において液体状の
低粘性の潤滑油を用い、作業機ピン4に対しては次の
(1)〜(5)のうちの1つ以上の要件を組み合わせる
ようにされている(図3参照)。 (1)作業機ピン4外周面に一体化する金属系摺動材料
7として、5〜30体積%の通気孔を含有する金属系多
孔質焼結摺動材料を使い、この金属系多孔質焼結摺動材
料の気孔による潤滑油の保有力を使って、多量の潤滑油
が摺動面から流出しないようにすること、(2)作業機
ピン4に開けられた潤滑油供給穴18が前記金属系多孔
質焼結摺動材料を貫通していないような構造とするこ
と、(3)前記金属系摺動材料7に機械加工によって適
度な穴加工を施し、その穴部に保油力の高い多孔質材料
(例えば、黒鉛、発泡ウレタン、含油プラスチック、フ
ェルト布など)を充填し、摺動面における保油性を高め
ること(図3(c))、(4)作業機ピン4の潤滑貯蔵
穴17および/または潤滑油供給穴18に発泡ウレタ
ン、フェルト、黒鉛などの多孔質体と潤滑油を共存さ
せ、摺動面への潤滑油の供給性を調整すること(図3
(b))、(5)作業機ブッシュ1の両端面内径部に、
例えばリップシールのようなオイルシール装置11が配
置され(図3(a))、作業機ピン4外径面で適正に潤
滑油が連結装置外へ流出しないようにすること、
ピン4の内径面を熱処理強化することによって、その作
業機ピン4を後述するように、より薄肉円筒状のものと
して、その内径部により多量の潤滑材を貯蔵することに
より無給脂化を図り、また給脂配管類の廃止や給脂の手
間を省くことができるようにした。
きいほど後述する多量の潤滑油等を貯蔵することが可能
となるが、大きな荷重によって折損する危険性があって
はならない範囲での適正化が必要であることから、本実
施形態では、当社建設機械(PC300)を使って、と
りわけ衝撃的な大荷重のかかるバケットシリンダボトム
連結部での最過酷な作業条件での中実の作業機ピン(円
柱状)にかかる曲げ応力を計測して得られた図4に示さ
れる結果に基づいて(〜23kgf/mm2)、中実の
作業機ピンの曲げ断面係数(Z)を基準にして、本実施
形態の円筒状作業機ピン4のZが0.6倍(〜40kg
f/mm2)を下回ることがないようにした。
が作用した場合に、円環つぶしによる引張応力によって
内径面から亀裂が発生し、さらにその亀裂が軸方向に進
行しながら外径面に達することを見出して、その内径面
が少なくとも熱処理によって前記引張応力に耐えるよう
に強化するために、その硬さをHRC30以上に高める
ようにし、これによって疲労強度的には50kgf/m
m2以上を確保できるようにした。なお、この内径面の
硬さは、表面傷等による安全率約1.5倍を見込むと、
HRC35以上とするのがより好ましい。
なり、円環つぶし引張応力による破損が重要になるにつ
れ、よりその内径部の強化が重要になることは明らかで
あり、円筒状作業機ピンの肉厚全域でHRC40以上に
硬化されるが、本実施形態ではさらに、図5に示される
ように、円筒状作業機ピン4の外径面と内径面に硬化層
19を、肉厚内部に軟化層(軟質層)20をそれぞれ形
成し、内外径部表面に圧縮残留応力を発生させた高強度
な作業機ピンとすることとした。
150mmレベルのものが多く使われており、本実施形
態の円筒状作業機ピンにおいても、肉厚は37.5mm
にも及ぶために、安価な炭素鋼やボロン鋼を利用するた
めにはその内径面を直接的に焼入れることがより好まし
いが、作業機ピンが極めて小径長尺な内筒体であるため
に、内径面を均一に焼入れ硬化させることが極めて難し
い。このため、本実施形態では、円筒状作業機ピンを焼
入れ処理可能な温度域に全体加熱した後に、少なくとも
内径部を図6に示されるように内外径冷却仕切り板を用
いた管内層流冷却方法によって焼入れし、前記図5に示
したように外径面と内径面に硬化層19、肉厚内部に軟
化層20を形成し、内外径部表面に圧縮残留応力を発生
させた高強度な作業機ピンを製造するものとした。
状作業機ピン素材の内径表面部には通常1mm以内で脱
炭された層があるが、本実施形態では、内径部に熱処理
を付与していることや、連結部位によっては大きな強度
が必要とされないことから、内径部の機械加工を廃止す
るものとした。
場合においては、前記円筒状作業機ピンの肉厚/外径の
比は約10%となり、約64%の顕著な軽量化が達成さ
れるので作業機の作業効率改善に大きく寄与することが
わかる。同様に、肉厚/外径の比を約25%とした場合
には、Zは約0.93倍になり、約25%程度の軽量化
が達成できるので、前記肉厚/外径の比を0.10〜
0.25の範囲(曲げ断面係数が0.6〜0.93)に
調整することが好ましい。
うに、その大きな潤滑油貯蔵穴に吸音性の優れた発泡ウ
レタン樹脂などを充填することによって、作業機ピンの
さらなる吸音性と前記無給脂化の機能を高めることとし
た。
滑油を貯蔵する場合には、図3に示されるようにその両
端面内径部に潤滑油を封止するための装置(シール装置
11)を設ける必要があり、少なくともそのうちの一方
もしくは両方の封止装置が作業機ピンの端面から突出し
ないようにして、作業機ピンの取り付け取り外し時の圧
入治具との干渉や、ハンマリング時の破損が生じないよ
うにし、さらに、一方の封止装置から潤滑油の供給がで
きるようにした。
質焼結体で製造され、摺動部がHRC45以上に硬化さ
れている場合には、前記作業機ピンと組み合わせて使用
することが好ましい。また、作業機ピン内径部から補給
される低粘性な潤滑油が連結装置外に流れ出やすく、長
時間の無給脂化が危惧される場合は、前記(1)〜
(5)の対策の1つ以上を実施することができる。本実
施形態では、作業機ブッシュに最初に含油処理する潤滑
油は低粘度な潤滑油とワックスやグリースの粘性を高め
る材料とを適時に配合して、少なくとも液体化する温度
を50℃以上に高めるようにして、加熱含油処理するも
のとした。さらに、作業機ブッシュの両端面内径部にオ
イルシール装置を設けることも好ましいことである。
シュとしては、高強度で、高硬質な鉄系多孔質焼結材料
を一体成形されたブッシュが好ましく、例えば、Fe−
C−Cu系の含油焼結軸受を浸炭焼入れ処理などの熱処
理を施したものがより低コストで利用できるが、そのと
きの気孔率は5〜30体積%の範囲で調整されるものと
することは重要である。
における摺動条件として面圧が600kg/cm2を越
え、さらに摺動速度が2mm/min以下の潤滑状況が
きわめて厳しいことから、これらの鉄系含油軸受が摺動
材料として十分でない場合が多い。このような極めて過
酷な摺動条件下でも適用できるものとして、本実施形態
では、本発明者らが提案している(特開2002−18
0216号公報)Fe−Al系の規則相を含有した材料
が後述のようにFe−C−Cu系含油焼結軸受の3倍以
上の高面圧においても焼付くことがないことから、この
材料を使用することがより好ましい。
としては、後述するように少なくともAlが5〜30重
量%とCuが15〜40重量%含有されているFe−C
u−Al系もしくはFe−Cu−Al−C系多孔質焼結
摺動材料である。
する場合には、ヤング率が鋼の1/2程度に低く、作業
機ピンとの接触面積が増大して、面圧を下げ、さらに、
化学的にも鋼に対して焼付きにくい銅系多孔質摺動材料
が好ましい。この銅系多孔質摺動材料は、一般的に軟質
で、耐摩耗性に優れないことが知られているが、本実施
形態では、本発明者らが先に提案した(特開2001−
271129号公報)Cu−Al−Sn、Cu−Al−
Ti系で、かつ、その組織中に硬質なβ相を含有した鋼
系多孔質焼結摺動材料が極めて有効であることから、こ
の多孔質焼結材料を利用することが極めて好ましいもの
とした。
めて高価な材料であるために、前述のように作業機ブッ
シュ全体が焼結材料から構成されることは、経済的に不
利である。このため、本実施形態では図1に示したよう
に高強度な鋼製の円筒状および/または略円筒状の裏金
内径部に薄い多孔質焼結摺動材料を一体化した構造とし
た。一体化の方法としては、焼結接合法も考えられる
が、円筒状の金属系多孔質焼結摺動材料や板状のものを
丸曲げたもの、さらに、それを溶接、クリンチなどで形
成した略円筒状の金属系多孔質焼結摺動材料を裏金内径
部に圧入させたり、接着させたものを利用することが経
済的にも好ましい。
うに、板状の摺動材料を円筒状に丸曲げ加工し、作業機
ブッシュ内径部にセットする際に、端面部で突き合わせ
て嵌合力を発生させるもの、図7(b)に示されるよう
に、板状の摺動材料を円筒状に丸曲げ加工し、突き合わ
せて溶接したもの、図7(c)に示されるように、板状
の摺動材料の両端面を丸曲げ加工した後にクリンチ接合
したものがある。なお、前記金属系摺動材料を内径部に
溝を持つ作業機ブッシュに配置する方法としては、円筒
状および/または略円筒状の金属系摺動材料を拡張加工
するのも良いことは明らかである。
部において圧入して使われることが多いので、圧入時の
かじりを軽減するためにはHRC20以上の硬さを確保
しておくことが好ましい。
動材料の含油およびまたはグリースなどの潤滑材をより
多く保有できる構造においては、その摺動材料に各種形
状の穴をあけたものを利用する方法が好ましい。この方
法は薄肉円筒状の金属系摺動材料に対しては機械加工に
よって容易に製造することが可能であり、また、各種形
状の穴をプレス加工であけた板状の金属系摺動材料を丸
曲げて利用することは、いわゆるパンチングメタル(図
8参照)として市場入手性に優れ、低コストで加工でき
ることから好ましい。
には軸方向へのスラスト力が作用し、前記金属系多孔質
焼結摺動材料には軸方向への抜け力が作用することか
ら、作業機ブッシュの内径部に前記金属系多孔質焼結摺
動材料が圧入や接着されていることは好ましいことであ
るが、より長期間の安定性を考慮した場合には、作業機
ブッシュの裏金内径部に溝加工を施し、その溝形状に沿
うような形状の金属系多孔質焼結摺動材料を加工するこ
とによって、溝部でスラスト力による抜け出しを防止す
ることが好ましい(図3参照)。
裏金の両端面部内にリップシールなどのオイルシール装
置を配し、作業機ピン外径面でシールすることによっ
て、前記グリースや潤滑油の長期的保有性を高めると同
時に外部からの土砂や海水の浸入による作業機連結装置
の焼付きや摩耗寿命を改善する構造とした(図3参
照)。
施形態に係る作業機連結装置の断面図が示されている。
を示すものである。この適用例において、(a)〜
(d)にて示されるのは、外輪21,21Aの内径部に
金属系摺動材料7を一体化した例であり、(e)〜
(g)にて示されるのは、内輪22,22Aの外径部に
金属系摺動材料7を一体化した例である。また、(d)
(h)にて示されるのは、内輪22の内径部に金属系摺
動材料7を一体化した例である。ここで、外輪21およ
び内輪22は溶製鋼であり、外輪21Aおよび内輪22
Aは高強度焼結鋼である。
する。
の測定 本実施例では、当社建設機械のPC300を使って、面
打ちストロークエンドアーム90°の作業時に最も過酷
な荷重がかかることが知られているバケットシリンダボ
トムのシリンダ軸力とそれらの作業機ピンにかかる曲げ
応力をひずみゲージを使って測定した。図4には軸力か
ら算出した負荷荷重と中実作業機ピン外径部(φ90m
m)に発生する曲げ応力の測定結果が示されているが、
その最大負荷荷重は170.9tonで、中実作業機ピ
ン外径部の最大応力は23kg/mm2であった。な
お、円筒状作業機ピンの肉厚を薄くしすぎた場合には、
後述のように円環つぶれ破損が多く問題になるので、本
実施例ではZ=0.6以上で、肉厚/外径比=0.1以
上とした。
破壊 本実施例では、外径60mm、長さ140mmで、内径
を変えて、肉厚/外径=0.175、0.145、0.
1に調整した作業機ピンの試験片を、図10に示すよう
な治具に装着して疲労試験を実施し、作業機ピンの円環
つぶし引張応力によるその内径部からの破損強度に対す
る内径部硬さの影響を調査した。なお、作業機ブッシュ
はS45C炭素鋼管材を用いて、その外径、内径面とも
に高周波焼入れによってHRC45の硬化深さが約3m
mとなるように焼入れし、180℃、3hrの焼戻し処
理を施した水準1(内径硬化層硬さHRC57)、水準
1の内径部を焼入れの無い水準2(内径部硬さHRC1
8)およびSCrB440鋼管を使って、全体を850
℃に30min加熱した後、油焼入れし、300℃で3
hr焼戻した水準3(スルハード硬さHRC50)を準
備した。
5の前記円筒状作業機ピンの同図中に示す荷重点下の内
径部にひずみゲージを貼り、計測した発生応力を示した
ものである。なお、本実施例で使用する作業機ピンの外
径φ60mmは当社PC100(9.5ton)に利用
するサイズであり、また計測の最大荷重は車体荷重の約
4倍荷重としている。
約2倍程度作用することを想定して、さらにその2倍の
加速テストを行うために、疲労試験荷重は38tonと
し、それらの内径部にかかる前記引張応力を測定しなが
ら、その応力繰り返し回数と内径部のわれの発生関係を
求めたが、ひずみゲージの破断時点を割れ発生とするた
めに、数百回レベルの検出遅れは避けられないために、
低回数で破損する水準の検出精度が相対的に悪くなるこ
とは避けられない。本実施例の結果を図12にまとめて
示した。なお、水準1−2、水準1−3はそれぞれ肉厚
/外径比が0.145、0.10の形状のものに水準1
の熱処理を施したものの結果である。
どより高強度になり、前述の実際の作業機ピンにかかる
応力調査(〜25kg/mm2)に基づき、かつ、断面
係数0.6倍を考慮した場合の応力が43kg/mm2
程度であり、その際の円環つぶし引張応力が50kg/
mm2を越えないこと、および、作業機ピンにかかる最
大負荷回数が実車寿命(1〜2万時間)で10万回を越
えないことから内径部硬さがHRC30以上、好ましく
はHRC35以上あれば良いことが分かる(図13中の
B点参照)。また、同様の基準に基づけば、肉厚/外径
の比が0.1以上であることが好ましいことも明らかで
ある。
験片の内径部熱処理法として、高周波焼入れ法を採用し
たが、実際の作業機ピンは外径/長さの比が0.1とき
わめて小さく、本発明の円筒状作業機ピンにおける内径
/長さの比は0.1以下になる場合が多く、実際的には
内径部に高周波コイルを入れてその内径部を焼き入れる
ことは困難であり、本発明では、本発明者らが先に提案
したように、作業機ピン全体を焼入れ処理可能な温度に
加熱した後に、内径部に冷却媒体を管内層流状に流して
焼入れ、外径部は水スプレー等の一般的な手法によって
焼入れる方法で製造することが好ましいのは明らかであ
る。
4.5mm、長さ81mmの円筒体(S45C炭素鋼D
I値;0.9inch)を3本重ねた状態(内径/長さ
=0.1)で、外径面から高周波加熱で約900℃に加
熱した後に、外径面からの高周波加熱を続けながら、内
径部に対して水の管内層流冷却を開始し、5秒後に外径
からの高周波加熱を止めて外周面を水スプレー冷却した
時のそれら円筒体の焼入れ組織写真が示されている。こ
の写真から、内径部と外径部に均一な硬化層(HRC6
0)が形成され、その硬化層内部に未焼入れな軟化層
(HRC27)が形成されていることがわかる。また、
この焼入れ方法を適用することによって、より小径、薄
肉な円筒状作業機ピンにおいても、前述の円環つぶし引
張応力に対して強靭な前記肉厚中央部あたりに軟質層を
設ける焼入れ硬化層分布が容易に形成され、また、厚肉
の円筒状作業機ピンにおいても焼入れ性の低い安価な炭
素鋼などが利用できるなどの経済的メリットも大きい。
動試験結果 300メッシュ以下のAl粉末、Sn粉末、TiH粉
末、Si粉末、Mn粉末、Ni粉末、燐鉄粉末と電解銅
粉末(福田金属CE15)を用いて表1に示した混合粉
末を図15に示すJISの引張り試験片用金型にて成形
圧力4ton/cm2で成形し、その試験片を真空焼結
炉を用いて0.01torrの真空度、850、90
0、960℃で1hr焼結した後に、その試験片が割れ
ない範囲で圧延し、同じ温度で1hr再焼結したもの
(2S1R材)の硬さを測定し、さらに、それらの材料
を定速摩擦摩耗試験法で、摩擦係数が急激に高くなる面
圧と摺動速度から焼き付き限界値(PV値)とその時点
での摩耗量(△Wmm)を測定して摺動特性を評価し
た。
図、摺動試験片ホルダーおよび摺動試験条件が示されて
いる。摺動試験片は板厚さ2mmで5mm角に加工した
後、摺動試験片ホルダーにセットして試験に供した。摺
動試験の面圧は100kg/cm2から開始して、5分
間に摩擦係数の異常や摩耗の異常が無ければ50kg/
cm2毎に昇圧しながら最大800kg/cm2まで負
荷した。
よび摩耗量の測定結果が表1にまとめて示されている。
この結果、主に以下のことが明らかになった。 (1)Cu−Alに対するSn添加による硬さアップの
寄与はほとんど無く、わずかにAl濃度が増すに連れて
硬化するが、β単一組織になると圧延し難くなり、結果
として硬度が低くなる。 (2)Cu−Al、Cu−Al−Sn系焼結体の硬さア
ップに対するTiの添加の影響は極めて顕著であり、そ
の作用は焼結温度が高いほど大きくなるが、これはTi
の合金化の促進によるものである。同様の作用はMn、
Ni、Siにおいても観察される。 (3)定速摩擦摩耗試験による摺動特性を評価した結
果、α相、(α+β)二相、β相の各組織材においても
Snの添加によって、摺動特性はより改善されることが
分かった。 (4)さらに、軟質なα相組織材料に比べて、(α+
β)二相およびβ相組織材料の摺動特性は顕著に改善さ
れることがわかった。 (5)また、Ti、Si、Mn、Niなどの添加によっ
て、耐摩耗性が改善されることも明らかになった。
0℃での真空焼結時間を5分と短くして、圧延と焼結を
二度繰り返した(3S2R材)水準を示したが、No.
54では非平衝状態でのβ相が粒界に沿って微細に析出
することが確認され、摺動特性を改善することにもその
影響があらわれている。
ない範囲での最大の圧延率を施しているが、その際の相
対焼結密度は98以上にまで達するものが多く、したが
って、最終圧延率をコントロールすることによって、本
発明が希望する相対密度95〜70%の焼結板を製造で
きることは明らかである。さらになお、本実施例のよう
にAl粉末を直接的に利用する場合には散布粉末の状態
で真空焼結した場合においても、緻密化は起こらず、必
ず一旦圧密化した状態で焼結することが必要である。
筒状の多孔質焼結摺動材料が安価に製造でき、本発明の
作業機ピンおよびまたは作業機ブッシュに容易に一体化
して利用できることがわかる。
動材料 本実施例では、作業機使用条件での各種金属系摺動材料
の耐焼き付き性を調査し、適正な摺動材料の検討を行っ
た。前記金属系摺動材料の摺動特性を評価するために、
図17に示す摺動試験片を用い、図18に示した試験方
法によって、摩擦係数が顕著に上昇したり、異音を発生
したり、異常摩耗が進行した時点での面圧によってその
耐焼き付き性を評価した。
表2に示したが、No.1〜5はAl青銅系焼結摺動材
料、No.6、7は青銅の溶製材と焼結材料である。ま
たさらにS45C高周波焼入れ材料を基準にFe−C−
Cu系含油軸受材およびFe−Al−Cu系焼結摺動材
料の摺動特性についても調査した。
たが、明らかに、鉄系摺動材料に比べて銅系摺動材料が
好ましく、さらに、含油できる銅系焼結材料が好まし
く、とりわけ、Al青銅系焼結材料が優れていることが
わかる。特に、No.2〜5の焼結材料はβ相を含有す
る材料は耐焼付き性に優れると共に、極めて硬質になっ
ており耐摩耗性にも優れることは容易に想像される。
は、前述の通りに、摺動材料にかかる面圧としては50
0kg/cm2に耐えることがより好ましく、表2に示
すように、耐面圧性に優れたCu−Al系およびFe−
Cu−Al系の焼結摺動材料がより好ましいことは明ら
かである。作業機連結装置における面圧が必ずしも前記
のような過酷な条件ばかりでないことを勘案すれば、本
発明主旨からすれば、挿入する金属系摺動材料およびま
たは金属系多孔質焼結摺動材料の材質に関しては必ずし
も限定されるものではない。
に係る作業機連結装置の断面図(1)である。
連結装置の断面図(2)である。
自己給脂方策を示す図である。
生する曲げ応力との関係を示すグラフである。
ン(a)(b)および硬さ分布図(c)である。
明図である。
形成方法説明図である。
示す図である。
例を示す断面図である。
説明図である。
係を示すグラフである。
示すグラフである。
示すグラフである。
のマクロパターン写真である。
(a)と摺動試験片ホルダー(b)である。
す断面図である。
(a)および試験条件(b)である。
図(a)とバケット連結部の詳細図(b)である。
Claims (24)
- 【請求項1】 建設機械作業機における鋼製作業機ブッ
シュと作業機ピンからなる作業機連結装置において、 作業機ブッシュと作業機ピンで形成される隙間に、潤滑
油および/または潤滑材を蓄えることのできる構造の金
属系摺動材料を介在させることを特徴とする作業機連結
装置。 - 【請求項2】 前記金属系摺動材料は、穴加工が施さ
れ、その穴部に潤滑油および/または潤滑材が保有され
ていることを特徴とする請求項1に記載の作業機連結装
置。 - 【請求項3】 前記金属系摺動材料は、5〜30体積%
の通気孔を有する金属系多孔質焼結摺動材料であり、そ
の摺動相手材料がHRC45以上の硬さに焼入れ硬化さ
れた鋼との組み合わせからなることを特徴とする請求項
1または2に記載の作業機連結装置。 - 【請求項4】 少なくとも外径面がHRC45以上の硬
さに熱処理硬化された鋼製の作業機ピンと摺動する作業
機ブッシュ内径摺動部位に前記金属系多孔質焼結摺動材
料が一体化されていることを特徴とする請求項3に記載
の作業機連結装置。 - 【請求項5】 少なくとも内径部がHRC45以上の硬
さに熱処理硬化された鋼製の作業機ブッシュ内径面と摺
動する作業機ピン外径摺動部位に前記金属系多孔質焼結
摺動材料が一体化されている請求項3に記載の作業機連
結装置。 - 【請求項6】 前記作業機ブッシュ端面部にシール装置
またはシール装置とスラストリングとを介して2個の円
筒リングを配置し、その円筒リングとその内径部に挿入
した作業機ピンを固定しながら、同時に作業機ブッシュ
と作業機ピンを一体化することを特徴とする請求項1〜
5のいずれかに記載の作業機連結装置。 - 【請求項7】 前記金属系摺動材料の荷重面が適時に変
更できるように作業機ブッシュおよび/または作業機ピ
ンが回転できるような構造にすることを特徴とする請求
項6に記載の作業機連結装置。 - 【請求項8】 前記作業機ピンは、潤滑油を貯蔵できる
ように円筒形状に加工され、熱処理によって、その内径
部がHRC35以上に硬化されていることを特徴とする
請求項1〜7のいずれかに記載の作業機連結装置。 - 【請求項9】 前記作業機ピンは、外径部と内径部にH
RC45以上の硬さの焼入れ硬化層が形成され、外径部
硬化層と内径部硬化層との間に軟化層が形成され、この
軟化層の肉厚が外径の0.1〜0.25倍で、同じ外
径、長さの中実な作業機ピンに対して25〜65%軽量
化されていることを特徴とする請求項8に記載の作業機
連結装置。 - 【請求項10】 前記作業機ピンは、その内径部に吸音
性の優れた発泡ウレタンなどの樹脂類が配置され、およ
び/またはその半径方向に潤滑油供給穴を設けて、その
内径部に貯蔵させた潤滑油を摺動面へ補給できるように
され、および/またはその樹脂と潤滑油を共存できるよ
うにされる請求項8または9に記載の作業機連結装置。 - 【請求項11】 前記内径部に潤滑油を含有する作業機
ピンにおいて、その両端面部が封止され、少なくともそ
の一方もしくは両方の封止装置が作業機ピン端面から突
出することがなく、かつ、その一方の封止装置から潤滑
油が供給できるようにされる請求項10に記載の作業機
連結装置。 - 【請求項12】 前記作業機ピンは、その半径方向に設
けた潤滑油供給穴が前記金属系多孔質焼結摺動材料を貫
通しないようにして、その内径部に貯蔵させた潤滑油が
金属系多孔質焼結摺動材料中の気孔を通じて摺動面へ供
給できるようにされる請求項8〜11のいずれかに記載
の作業機連結装置。 - 【請求項13】 前記金属系多孔質焼結摺動材料には穴
加工が施され、その穴中に潤滑材および吸音性や保油性
の高い樹脂、ゴム、フェルト、黒鉛等が保有されている
請求項2〜12のいずれかに記載の作業機連結装置。 - 【請求項14】 前記作業機ブッシュ全体がFe−Cu
−Al系もしくはFe−Cu−Al−C系多孔質焼結摺
動材料で構成され、少なくともAlが5〜30重量%と
Cuが15〜40重量%含有されている請求項3〜12
のいずれかに記載の作業機連結装置。 - 【請求項15】 前記作業機ブッシュ全体がFe−C系
多孔質焼結摺動材料で構成され、かつHRC45以上の
硬さに焼入れ、浸炭焼入れ等の熱処理を施されている請
求項3〜12のいずれかに記載の作業機連結装置。 - 【請求項16】 鋼製の円筒状および/または略円筒状
裏金の内径部に金属系多孔質焼結摺動材料が一体化され
た作業機ブッシュが用いられる請求項1〜9のいずれか
に記載の作業機連結装置。 - 【請求項17】 前記作業機ピンまたは作業機ブッシュ
に一体化される金属系多孔質焼結摺動材料は、少なくと
もAlが5〜30重量%とCuが15〜40重量%含有
されているFe−Cu−Al系もしくはFe−Cu−A
l−C系多孔質焼結摺動材料である請求項16に記載の
作業機連結装置。 - 【請求項18】 前記作業機ブッシュまたは作業機ピン
に一体化される金属系多孔質焼結摺動材料は、ヤング率
が鋼よりも低く、耐焼付き性に優れるとともに、耐摩耗
性および耐食性に優れた銅系焼結摺動材料である請求項
16に記載の作業機連結装置。 - 【請求項19】 前記銅系焼結摺動材料は、Cu−Al
系多孔質焼結摺動材料であって、その焼結組織において
少なくとも硬質なβ相およびα相とβ相が共存した組織
となっており、その焼結組織の硬さがHv130以上で
ある請求項18に記載の作業機連結装置。 - 【請求項20】 前記銅系焼結摺動材料は、5〜12重
量%のAlを必須元素として、0.3〜5重量%のTi
を含有した銅系焼結材料用混合粉末を圧縮成形して焼結
し、それに続いてその焼結体を再圧縮と焼結する工程を
1回以上繰り返してなるCu−Al−Ti系焼結摺動材
料である請求項19に記載の作業機連結装置。 - 【請求項21】 前記銅系焼結摺動材料は、5〜12重
量%のAlと3〜6重量%のSnを含有して、さらに、
Ti、Ni、Co、Si、Fe、P、黒鉛の1種以上が
0.5〜5.0重量%の範囲で含有されているCu−A
l−Sn系焼結摺動材料である請求項20に記載の作業
機連結装置。 - 【請求項22】 前記作業機ピンの外径部または作業機
ブッシュの内径部への前記金属系多孔質焼結摺動材料よ
りなる金属系摺動材料の一体化は、円筒状および/また
は略円筒状に加工した粉末成形体、仮焼結体、焼結体を
焼結接合、圧入、嵌合、接着、ろう付け、クリンチ結合
等の方法により一体化するものである請求項3〜19の
いずれかに記載の作業機連結装置。 - 【請求項23】 前記作業機ピンの外径部または作業機
ブッシュ裏金の内径部に溝を設け、その溝形状に沿うよ
うに前記金属系摺動材料を一体化させることによって、
作業時に軸方向への金属系摺動材料の抜け止め防止が図
られる請求項22に記載の作業機連結装置。 - 【請求項24】 前記金属系摺動材料が裏金内径部に圧
入または嵌合された作業機ブッシュには、その両端部近
傍内径面に封止装置が取り付けられる請求項1〜23の
いずれかに記載の作業機連結装置。
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