JP2003139423A - 冷媒回路 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 冷凍装置に用いられ、かつ、オゾン層を破壊
する危険のない冷媒組成物であって、鉱物油やアルキル
ベンゼン等の冷凍機油を使用できる不燃性の冷媒組成物
を封入した冷媒回路の提供。 【解決手段】 圧縮機、凝縮器、キャピラリーチュー
ブ、蒸発器を順次接続して構成した冷媒回路において、
少なくともオクタフルオロプロパンを含み塩素基を含ま
ない混合冷媒にプロパンおよびn−ペンタンを総重量の
0.1重量%以上〜15重量%以下の範囲の割合に混合
した冷媒組成物を冷媒回路に封入し、さらに、この冷媒
組成物を該圧縮機に封入するための冷媒封入機を備えた
冷媒回路により課題を解決できる。
する危険のない冷媒組成物であって、鉱物油やアルキル
ベンゼン等の冷凍機油を使用できる不燃性の冷媒組成物
を封入した冷媒回路の提供。 【解決手段】 圧縮機、凝縮器、キャピラリーチュー
ブ、蒸発器を順次接続して構成した冷媒回路において、
少なくともオクタフルオロプロパンを含み塩素基を含ま
ない混合冷媒にプロパンおよびn−ペンタンを総重量の
0.1重量%以上〜15重量%以下の範囲の割合に混合
した冷媒組成物を冷媒回路に封入し、さらに、この冷媒
組成物を該圧縮機に封入するための冷媒封入機を備えた
冷媒回路により課題を解決できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷媒回路に関するも
のであり、さらに詳しくは冷凍装置に用いられ、かつ、
オゾン層を破壊する危険のない冷媒回路に関するもので
ある。
のであり、さらに詳しくは冷凍装置に用いられ、かつ、
オゾン層を破壊する危険のない冷媒回路に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍機の冷媒として用いられてい
るものはジクロロジフルオロメタン(以下、R12とい
う)や共沸混合冷媒のR12と1,1−ジフルオロエタ
ン(以下、R152aという)とからなるR500が多
い。R12の沸点は大気圧で−29.65℃で、R50
0の沸点は−33.45℃であり、通常の冷凍装置に好
適である。さらに、圧縮機への吸込温度が比較的高くて
も吐出温度が圧縮機のオイルスラッジを引き起こす程高
くならない性質を有している。さらに又、R12は圧縮
機の鉱物油系冷凍機油との相溶性が良く、冷媒回路中の
オイルを圧縮機まで引き戻す役割も果たす。
るものはジクロロジフルオロメタン(以下、R12とい
う)や共沸混合冷媒のR12と1,1−ジフルオロエタ
ン(以下、R152aという)とからなるR500が多
い。R12の沸点は大気圧で−29.65℃で、R50
0の沸点は−33.45℃であり、通常の冷凍装置に好
適である。さらに、圧縮機への吸込温度が比較的高くて
も吐出温度が圧縮機のオイルスラッジを引き起こす程高
くならない性質を有している。さらに又、R12は圧縮
機の鉱物油系冷凍機油との相溶性が良く、冷媒回路中の
オイルを圧縮機まで引き戻す役割も果たす。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各冷媒は、その高いオゾン破壊の潜在性により、大気中
に放出されて地球上空のオゾン層に到達すると、このオ
ゾン層を破壊する。このオゾン層の破壊は冷媒中の塩素
基(CL)により引き起こされる。そこで、この塩素基
を含まない冷媒、例えばジフルオロメタン(以下、R3
2という)、1,1,1−トリフルオロエタン(以下、
R143aという)、ペンタフルオロエタン(以下、R
125という)、1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ン(以下、R134aという)、オクタフルオロプロパ
ン(以下、R218という)などがこれらの代替冷媒と
して考えられている。このR32の沸点は、大気圧で−
51.7℃で、R143aの沸点は、−48℃、R12
5の沸点は、−48.5℃、R134aの沸点は、−2
6.0℃、R218の沸点は、−36.7℃である。
各冷媒は、その高いオゾン破壊の潜在性により、大気中
に放出されて地球上空のオゾン層に到達すると、このオ
ゾン層を破壊する。このオゾン層の破壊は冷媒中の塩素
基(CL)により引き起こされる。そこで、この塩素基
を含まない冷媒、例えばジフルオロメタン(以下、R3
2という)、1,1,1−トリフルオロエタン(以下、
R143aという)、ペンタフルオロエタン(以下、R
125という)、1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ン(以下、R134aという)、オクタフルオロプロパ
ン(以下、R218という)などがこれらの代替冷媒と
して考えられている。このR32の沸点は、大気圧で−
51.7℃で、R143aの沸点は、−48℃、R12
5の沸点は、−48.5℃、R134aの沸点は、−2
6.0℃、R218の沸点は、−36.7℃である。
【0004】この塩素基を含まない冷媒のR32、R1
43a、R125、R134aおよびR218などは一
般的な鉱物油やアルキルベンゼン等の冷凍機油との相溶
性が悪く、圧縮機への油の戻りの悪化や寝込み起動時に
オイルから分離した冷媒の吸い上げなどから圧縮機の潤
滑不良に至る問題があった。圧縮機への油戻りなどの問
題を解決するためにn−ペンタンを塩素基を含まない冷
媒に配合した冷媒組成物(特開平4−18484号公
報)や、クロロジフルオロメタン(R22)、R12
5、R218、プロパンなどからなる冷凍装置用非引火
性冷媒組成物や冷媒組成物(特開平3−152182号
公報、特開平1−139678号公報)が提案されてい
るが、冷媒とn−ペンタン、プロパンなどをそれぞれ別
個に冷凍回路に供給すると、沸点に差がある両者の蒸気
圧の違いによりそれぞれの供給量を均一にすることが困
難であり、また両者の混合物は均一な液相を呈さないた
め、圧縮機への油戻りが不十分となったり、冷媒組成物
が漏洩した場合は火災や爆発の危険性もあり、また、R
125を使用する場合は、R125はオゾン層を破壊す
る能力を示すODP値が0の塩素基を含まない冷媒であ
るのでオゾン層破壊問題はなく、その沸点は−48.5
℃、比熱比は1.10であり、毒性はほとんどないが、
成績係数(COP)などで表される効率が非常に悪い問
題があった。
43a、R125、R134aおよびR218などは一
般的な鉱物油やアルキルベンゼン等の冷凍機油との相溶
性が悪く、圧縮機への油の戻りの悪化や寝込み起動時に
オイルから分離した冷媒の吸い上げなどから圧縮機の潤
滑不良に至る問題があった。圧縮機への油戻りなどの問
題を解決するためにn−ペンタンを塩素基を含まない冷
媒に配合した冷媒組成物(特開平4−18484号公
報)や、クロロジフルオロメタン(R22)、R12
5、R218、プロパンなどからなる冷凍装置用非引火
性冷媒組成物や冷媒組成物(特開平3−152182号
公報、特開平1−139678号公報)が提案されてい
るが、冷媒とn−ペンタン、プロパンなどをそれぞれ別
個に冷凍回路に供給すると、沸点に差がある両者の蒸気
圧の違いによりそれぞれの供給量を均一にすることが困
難であり、また両者の混合物は均一な液相を呈さないた
め、圧縮機への油戻りが不十分となったり、冷媒組成物
が漏洩した場合は火災や爆発の危険性もあり、また、R
125を使用する場合は、R125はオゾン層を破壊す
る能力を示すODP値が0の塩素基を含まない冷媒であ
るのでオゾン層破壊問題はなく、その沸点は−48.5
℃、比熱比は1.10であり、毒性はほとんどないが、
成績係数(COP)などで表される効率が非常に悪い問
題があった。
【0005】この発明は上記の問題を解決するもので、
冷凍装置に用いられ、かつ、オゾン層を破壊する危険の
ない冷媒組成物を封入した冷媒回路であって、特定の塩
素基を含まない冷媒組成物を封入して用いることで鉱物
油やアルキルベンゼン等の冷凍機油を使用できる上、必
要な冷媒の総合特性(圧力/温度関係、比熱比、成績係
数(COP)などで表される効率、吐出温度、蒸発潜
熱、蒸気密度、熱伝導特性など)に優れた不燃性の冷媒
組成物を封入した冷媒回路を提供することを目的とす
る。
冷凍装置に用いられ、かつ、オゾン層を破壊する危険の
ない冷媒組成物を封入した冷媒回路であって、特定の塩
素基を含まない冷媒組成物を封入して用いることで鉱物
油やアルキルベンゼン等の冷凍機油を使用できる上、必
要な冷媒の総合特性(圧力/温度関係、比熱比、成績係
数(COP)などで表される効率、吐出温度、蒸発潜
熱、蒸気密度、熱伝導特性など)に優れた不燃性の冷媒
組成物を封入した冷媒回路を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題に
鑑み鋭意研究した結果、鉱物油やアルキルベンゼン等と
の相溶性の悪いR218などの塩素基を含まない混合冷
媒(R125以外)に、鉱物油やアルキルベンゼン等と
相溶性の良いプロパンやn−ペンタンを混合することに
より圧縮機から冷媒回路に吐出された鉱物油やアルキル
ベンゼン等の冷凍機油をこの圧縮機に回収できるととも
に上記課題を解決することができることを見出し、本発
明を成すに至った。
鑑み鋭意研究した結果、鉱物油やアルキルベンゼン等と
の相溶性の悪いR218などの塩素基を含まない混合冷
媒(R125以外)に、鉱物油やアルキルベンゼン等と
相溶性の良いプロパンやn−ペンタンを混合することに
より圧縮機から冷媒回路に吐出された鉱物油やアルキル
ベンゼン等の冷凍機油をこの圧縮機に回収できるととも
に上記課題を解決することができることを見出し、本発
明を成すに至った。
【0007】本発明の請求項1の発明は、圧縮機、凝縮
器、キャピラリーチューブ、蒸発器を順次接続して構成
した冷媒回路において、少なくともオクタフルオロプロ
パンを含み塩素基を含まない混合冷媒にプロパンおよび
n−ペンタンを総重量の0.1重量%以上〜15重量%
以下の範囲の割合に混合した冷媒組成物を冷媒回路に封
入し、さらに、この冷媒組成物を該圧縮機に封入するた
めの冷媒封入機を備えたことを特徴とする冷媒回路であ
る。
器、キャピラリーチューブ、蒸発器を順次接続して構成
した冷媒回路において、少なくともオクタフルオロプロ
パンを含み塩素基を含まない混合冷媒にプロパンおよび
n−ペンタンを総重量の0.1重量%以上〜15重量%
以下の範囲の割合に混合した冷媒組成物を冷媒回路に封
入し、さらに、この冷媒組成物を該圧縮機に封入するた
めの冷媒封入機を備えたことを特徴とする冷媒回路であ
る。
【0008】本発明の請求項2の発明は、請求項1記載
の冷媒回路において、該混合冷媒が少なくともオクタフ
ルオロプロパンおよび1,1,1,2−テトラフルオロ
エタンを含むことを特徴とする。
の冷媒回路において、該混合冷媒が少なくともオクタフ
ルオロプロパンおよび1,1,1,2−テトラフルオロ
エタンを含むことを特徴とする。
【0009】本発明の請求項3の発明は、請求項1記載
の冷媒回路において、該混合冷媒が少なくともジフルオ
ロメタン、オクタフルオロプロパンおよび1,1,1,
2−テトラフルオロエタンを含むことを特徴とする。
の冷媒回路において、該混合冷媒が少なくともジフルオ
ロメタン、オクタフルオロプロパンおよび1,1,1,
2−テトラフルオロエタンを含むことを特徴とする。
【0010】本発明の請求項4の発明は、請求項2ある
いは請求項3記載の冷媒回路において、該プロパンおよ
びn−ペンタンを該1,1,1,2−テトラフルオロエ
タンに予め一定の割合で混合したものを該圧縮機に封入
するための封入回路を備えたことを特徴とする。
いは請求項3記載の冷媒回路において、該プロパンおよ
びn−ペンタンを該1,1,1,2−テトラフルオロエ
タンに予め一定の割合で混合したものを該圧縮機に封入
するための封入回路を備えたことを特徴とする。
【0011】本発明の請求項5の発明は、請求項1記載
の冷媒回路において、該混合冷媒が少なくとも1,1,
1−トリフルオロエタン、オクタフルオロプロパンおよ
び1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含むことを
特徴とする。
の冷媒回路において、該混合冷媒が少なくとも1,1,
1−トリフルオロエタン、オクタフルオロプロパンおよ
び1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含むことを
特徴とする。
【0012】本発明の請求項6の発明は、請求項1から
請求項5のいずれかに記載の冷媒回路において、該圧縮
機を冷蔵庫に搭載したことを特徴とする。
請求項5のいずれかに記載の冷媒回路において、該圧縮
機を冷蔵庫に搭載したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
オクタフルオロプロパン(R218)はODP値が0の
塩素基を含まない冷媒であるのでオゾン層破壊問題がな
く、その沸点は−36.7℃、比熱比は1.06と低
く、毒性はほとんどない。R218は沸点が低いので冷
媒回路中で他の塩素基を含まない冷媒と共に蒸発器で蒸
発させることができ、またR218は比熱比が低いの
で、圧縮機の吐出温度が低く、他の塩素基を含まない冷
媒と混合して使用した時、圧縮機の吐出温度上昇を抑え
ることができる。この結果、所望の冷凍能力を実現でき
ると共にオイルスラッジやオイルの劣化を抑制できる。
オクタフルオロプロパン(R218)はODP値が0の
塩素基を含まない冷媒であるのでオゾン層破壊問題がな
く、その沸点は−36.7℃、比熱比は1.06と低
く、毒性はほとんどない。R218は沸点が低いので冷
媒回路中で他の塩素基を含まない冷媒と共に蒸発器で蒸
発させることができ、またR218は比熱比が低いの
で、圧縮機の吐出温度が低く、他の塩素基を含まない冷
媒と混合して使用した時、圧縮機の吐出温度上昇を抑え
ることができる。この結果、所望の冷凍能力を実現でき
ると共にオイルスラッジやオイルの劣化を抑制できる。
【0014】一方、R218はオイルとの相溶性が悪い
が、この問題は鉱物油やアルキルベンゼン等と相溶性の
良いプロパンやn−ペンタンを、該混合冷媒の総重量の
0.1重量%以上〜15重量%以下の範囲の割合に混合
することにより圧縮機から冷媒回路に吐出される鉱物油
やアルキルベンゼン等の冷凍機油を圧縮機に回収するこ
とにより対応できる。
が、この問題は鉱物油やアルキルベンゼン等と相溶性の
良いプロパンやn−ペンタンを、該混合冷媒の総重量の
0.1重量%以上〜15重量%以下の範囲の割合に混合
することにより圧縮機から冷媒回路に吐出される鉱物油
やアルキルベンゼン等の冷凍機油を圧縮機に回収するこ
とにより対応できる。
【0015】プロパンやn−ペンタンはR218、R3
2、R143a等の塩素基を含まない冷媒と混合しない
が、R134aの冷媒に常温で混合するため、プロパン
やn−ペンタンをR134aに混合して、それを該混合
冷媒に混合することが好ましい。
2、R143a等の塩素基を含まない冷媒と混合しない
が、R134aの冷媒に常温で混合するため、プロパン
やn−ペンタンをR134aに混合して、それを該混合
冷媒に混合することが好ましい。
【0016】プロパンやn−ペンタンはR134aの冷
媒に予め一定の割合で混合し、それを該混合冷媒に混合
することが好ましい。このとき、プロパンやn−ペンタ
ンの混合割合は特に限定されないが、該混合冷媒の総重
量の0.1重量%以上〜15重量%以下の範囲の割合に
混合することが必要である。R134aの冷媒に15重
量%以上混合させて、該混合冷媒に混合したときに0.
1重量%以上〜15重量%以下になるようにしてもよ
い。
媒に予め一定の割合で混合し、それを該混合冷媒に混合
することが好ましい。このとき、プロパンやn−ペンタ
ンの混合割合は特に限定されないが、該混合冷媒の総重
量の0.1重量%以上〜15重量%以下の範囲の割合に
混合することが必要である。R134aの冷媒に15重
量%以上混合させて、該混合冷媒に混合したときに0.
1重量%以上〜15重量%以下になるようにしてもよ
い。
【0017】すなちわ、プロパンやn−ペンタンは鉱物
油やアルキルベンゼンと相溶性があるが、沸点が高く、
可燃性であるため、混合比率が該混合冷媒の総重量の1
5重量%以上になると、蒸発器7において所要の冷却温
度が得られなくなり、かつ、大気中に漏れた場合には発
火、爆発する危険を伴っている。このことから、プロパ
ンやn−ペンタンはR134aの冷媒と一定の比率で混
合してから該混合冷媒と混合し、全体の混合比率が15
重量%以上にならないようにする。
油やアルキルベンゼンと相溶性があるが、沸点が高く、
可燃性であるため、混合比率が該混合冷媒の総重量の1
5重量%以上になると、蒸発器7において所要の冷却温
度が得られなくなり、かつ、大気中に漏れた場合には発
火、爆発する危険を伴っている。このことから、プロパ
ンやn−ペンタンはR134aの冷媒と一定の比率で混
合してから該混合冷媒と混合し、全体の混合比率が15
重量%以上にならないようにする。
【0018】プロパンやn−ペンタンは混合比率を0.
1重量%〜15重量%、好ましくは10重量%にするこ
とにより、冷却温度の適正化、鉱物油やアルキルベンゼ
ン等の冷凍機油の圧縮機への戻りを良好にするととも
に、発火、爆発の危険性を回避することができる。
1重量%〜15重量%、好ましくは10重量%にするこ
とにより、冷却温度の適正化、鉱物油やアルキルベンゼ
ン等の冷凍機油の圧縮機への戻りを良好にするととも
に、発火、爆発の危険性を回避することができる。
【0019】該混合冷媒中のR134aの混合割合は特
に限定されない。R134aはODP値が0の塩素基を
含まない冷媒であるのでオゾン層破壊問題がなく、その
沸点は−26.0℃、比熱比は1.12で、毒性はほと
んどない。従って、吐出温度が低いなどR218が有す
る冷媒としての優れた特性を損なわず、しかも、プロパ
ンやn−ペンタンとR134aの混合物を用いてプロパ
ンやn−ペンタンを該混合冷媒に供給する場合、少なく
ともプロパンやn−ペンタンが該混合冷媒の総重量の
0.1重量%以上〜15重量%以下の範囲になるような
量のR134aを使用することが好ましい。
に限定されない。R134aはODP値が0の塩素基を
含まない冷媒であるのでオゾン層破壊問題がなく、その
沸点は−26.0℃、比熱比は1.12で、毒性はほと
んどない。従って、吐出温度が低いなどR218が有す
る冷媒としての優れた特性を損なわず、しかも、プロパ
ンやn−ペンタンとR134aの混合物を用いてプロパ
ンやn−ペンタンを該混合冷媒に供給する場合、少なく
ともプロパンやn−ペンタンが該混合冷媒の総重量の
0.1重量%以上〜15重量%以下の範囲になるような
量のR134aを使用することが好ましい。
【0020】R32はODP値が0の塩素基を含まない
冷媒であるのでオゾン層破壊問題がなく、その沸点は−
51.7℃、比熱比は1.23と高く、吐出温度も高
く、やや可燃性があるが、成績係数(COP)などで表
される効率が非常によく、毒性はほとんどない特徴があ
る。従って、R218やR134aの上記諸特性を損な
わない範囲で、R32を多く使用することが好ましい。
本発明はR218を必須成分として用いるのでR32を
多く使用でき、該混合冷媒の効率を向上させることがで
きる。
冷媒であるのでオゾン層破壊問題がなく、その沸点は−
51.7℃、比熱比は1.23と高く、吐出温度も高
く、やや可燃性があるが、成績係数(COP)などで表
される効率が非常によく、毒性はほとんどない特徴があ
る。従って、R218やR134aの上記諸特性を損な
わない範囲で、R32を多く使用することが好ましい。
本発明はR218を必須成分として用いるのでR32を
多く使用でき、該混合冷媒の効率を向上させることがで
きる。
【0021】R143aはODP値が0の塩素基を含ま
ない冷媒であるのでオゾン層破壊問題がなく、その沸点
は−48℃、比熱比は1.18で、成績係数(COP)
などで表される効率が中程度であるが、圧力が低く、弱
燃性であり、毒性はほとんどない特徴がある。従って、
R218やR134aの上記諸特性を損なわない範囲
で、上記R32の全部あるいは一部をR143aで置換
して、該混合冷媒の圧力低下、不燃性の向上を計ること
ができる。
ない冷媒であるのでオゾン層破壊問題がなく、その沸点
は−48℃、比熱比は1.18で、成績係数(COP)
などで表される効率が中程度であるが、圧力が低く、弱
燃性であり、毒性はほとんどない特徴がある。従って、
R218やR134aの上記諸特性を損なわない範囲
で、上記R32の全部あるいは一部をR143aで置換
して、該混合冷媒の圧力低下、不燃性の向上を計ること
ができる。
【0022】
【実施例】以下にこの発明を図に基づいて説明するが、
本発明の主旨を逸脱しない限りこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
本発明の主旨を逸脱しない限りこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
【0023】図1は本発明にかかわる冷媒組成物を封入
した冷凍装置の正面図である。図2は本発明にかかわる
冷媒組成物を用いた冷媒回路図である。
した冷凍装置の正面図である。図2は本発明にかかわる
冷媒組成物を用いた冷媒回路図である。
【0024】1は圧縮機2を搭載した冷蔵庫である。3
は圧縮機2に冷媒を封入する冷媒封入機である。4は冷
媒封入機3に混合冷媒を供給する冷媒容器である。圧縮
機2には凝縮器5、キャピラリチューブ6及び蒸発器7
が順次接続され、冷媒回路を構成している。8はプロパ
ン、n−ペンタンとR134aからなる混合物を圧縮機
2に供給する封入回路を示す。9はプロパン、n−ペン
タンをR134aの冷媒に予め一定の割合で混合したも
のを封入したボンベを示す。
は圧縮機2に冷媒を封入する冷媒封入機である。4は冷
媒封入機3に混合冷媒を供給する冷媒容器である。圧縮
機2には凝縮器5、キャピラリチューブ6及び蒸発器7
が順次接続され、冷媒回路を構成している。8はプロパ
ン、n−ペンタンとR134aからなる混合物を圧縮機
2に供給する封入回路を示す。9はプロパン、n−ペン
タンをR134aの冷媒に予め一定の割合で混合したも
のを封入したボンベを示す。
【0025】この冷媒回路中には少なくともR218を
含む塩素基を含まない混合冷媒にプロパンやn−ペンタ
ンを混合冷媒の総重量の0.1重量%以上〜15重量%
以下の範囲の割合に混合した冷媒組成物が充填されてい
る。充填する冷媒組成物の他の例としては、少なくとも
R218とR134aを含む塩素基を含まない混合冷媒
にプロパンやn−ペンタンを混合冷媒の総重量の0.1
重量%以上〜15重量%以下の範囲の割合に混合した冷
媒組成物である。また、充填する冷媒組成物の他の例と
しては、少なくともR218、R32とR134aを含
む塩素基を含まない混合冷媒にプロパンやn−ペンタン
を混合冷媒の総重量の0.1重量%以上〜15重量%以
下の範囲の割合に混合した冷媒組成物である。さらに、
充填する冷媒組成物の他の例としては、少なくともR2
18、R143aとR134aを含む塩素基を含まない
混合冷媒にプロパンやn−ペンタンを混合冷媒の総重量
の0.1重量%以上〜15重量%以下の範囲の割合に混
合した冷媒組成物である。
含む塩素基を含まない混合冷媒にプロパンやn−ペンタ
ンを混合冷媒の総重量の0.1重量%以上〜15重量%
以下の範囲の割合に混合した冷媒組成物が充填されてい
る。充填する冷媒組成物の他の例としては、少なくとも
R218とR134aを含む塩素基を含まない混合冷媒
にプロパンやn−ペンタンを混合冷媒の総重量の0.1
重量%以上〜15重量%以下の範囲の割合に混合した冷
媒組成物である。また、充填する冷媒組成物の他の例と
しては、少なくともR218、R32とR134aを含
む塩素基を含まない混合冷媒にプロパンやn−ペンタン
を混合冷媒の総重量の0.1重量%以上〜15重量%以
下の範囲の割合に混合した冷媒組成物である。さらに、
充填する冷媒組成物の他の例としては、少なくともR2
18、R143aとR134aを含む塩素基を含まない
混合冷媒にプロパンやn−ペンタンを混合冷媒の総重量
の0.1重量%以上〜15重量%以下の範囲の割合に混
合した冷媒組成物である。
【0026】図における冷媒回路中の冷媒の動作を説明
する。圧縮機2から吐出された高温高圧ガス状冷媒組成
物は凝縮器5に流入して凝縮液化され、キャピラリチュ
ーブ6で減圧されて蒸発器7に流入し、そこで蒸発して
冷却能力を発揮し、圧縮機2に帰還する。混合冷媒中の
プロパンやn−ペンタンは鉱物油やアルキルベンゼン等
のオイルを溶け込ませた状態で圧縮機2に帰還するの
で、冷媒回路中のオイルは圧縮機2に帰還せしめられ
る。蒸発器7で得られる冷却温度は使用する混合冷媒に
よって異なるため、使用目的によって選択することが好
ましい。いずれの組み合わせでも−20℃〜40℃程度
の冷却温度を必要とする通常の家庭用冷蔵庫などにて十
分使用することができる。
する。圧縮機2から吐出された高温高圧ガス状冷媒組成
物は凝縮器5に流入して凝縮液化され、キャピラリチュ
ーブ6で減圧されて蒸発器7に流入し、そこで蒸発して
冷却能力を発揮し、圧縮機2に帰還する。混合冷媒中の
プロパンやn−ペンタンは鉱物油やアルキルベンゼン等
のオイルを溶け込ませた状態で圧縮機2に帰還するの
で、冷媒回路中のオイルは圧縮機2に帰還せしめられ
る。蒸発器7で得られる冷却温度は使用する混合冷媒に
よって異なるため、使用目的によって選択することが好
ましい。いずれの組み合わせでも−20℃〜40℃程度
の冷却温度を必要とする通常の家庭用冷蔵庫などにて十
分使用することができる。
【0027】通常は混合冷媒を封入した冷媒容器4から
冷媒封入機3により圧縮機2に混合冷媒を供給する。し
かし、プロパン、n−ペンタン、R134aは別々に冷
凍回路中に封入せずに、プロパン、n−ペンタンをR1
34aの冷媒に予め一定の割合で混合したものをボンベ
9に封入しておき、それから別の封入回路8を通して冷
媒回路に封入することが好ましい。
冷媒封入機3により圧縮機2に混合冷媒を供給する。し
かし、プロパン、n−ペンタン、R134aは別々に冷
凍回路中に封入せずに、プロパン、n−ペンタンをR1
34aの冷媒に予め一定の割合で混合したものをボンベ
9に封入しておき、それから別の封入回路8を通して冷
媒回路に封入することが好ましい。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明の冷媒回路は、圧縮
機、凝縮器、キャピラリーチューブ、蒸発器を順次接続
して構成した冷媒回路において、少なくともオクタフル
オロプロパンを含み塩素基を含まない混合冷媒にプロパ
ンおよびn−ペンタンを総重量の0.1重量%以上〜1
5重量%以下の範囲の割合に混合した冷媒組成物を冷媒
回路に封入し、さらに、この冷媒組成物を該圧縮機に封
入するための冷媒封入機を備えたので、この冷媒組成物
はオゾン層を破壊する危険性が少なく、かつ、潤滑性能
が良く、耐熱性に優れた鉱物油やアルキルベンゼン等の
冷凍機油を使用できる。また、本発明において、プロパ
ンやn−ペンタンを予め1,1,1,2−テトラフルオ
ロエタン(R134a)に一定割合で混合させてから該
混合冷媒中に混合させ上記の範囲の割合に混合すれば、
塩素基を含まない冷媒と溶け合わないプロパンやn−ペ
ンタンを該混合冷媒と混合することができ、しかも、冷
却性能を低下させることなく、可燃性のプロパンやn−
ペンタンの発火、爆発の危険性を低下できる。また、本
発明においてはオクタフルオロプロパン(R218)を
必須成分として用いるのでジフルオロメタン(R32)
を多く使用でき、混合冷媒の効率をさらに向上させるこ
とができる。また、本発明において、ジフルオロメタン
(R32)の全部あるいは一部を1,1,1−トリフル
オロエタン(R143a)で置換すると該混合冷媒の圧
力低下、不燃性の向上を計ることができる。本発明の冷
媒組成物は−20℃〜40℃程度の冷却温度を必要とす
る通常の家庭用冷蔵庫などにて十分使用することができ
るので産業上の利用価値が高い。
機、凝縮器、キャピラリーチューブ、蒸発器を順次接続
して構成した冷媒回路において、少なくともオクタフル
オロプロパンを含み塩素基を含まない混合冷媒にプロパ
ンおよびn−ペンタンを総重量の0.1重量%以上〜1
5重量%以下の範囲の割合に混合した冷媒組成物を冷媒
回路に封入し、さらに、この冷媒組成物を該圧縮機に封
入するための冷媒封入機を備えたので、この冷媒組成物
はオゾン層を破壊する危険性が少なく、かつ、潤滑性能
が良く、耐熱性に優れた鉱物油やアルキルベンゼン等の
冷凍機油を使用できる。また、本発明において、プロパ
ンやn−ペンタンを予め1,1,1,2−テトラフルオ
ロエタン(R134a)に一定割合で混合させてから該
混合冷媒中に混合させ上記の範囲の割合に混合すれば、
塩素基を含まない冷媒と溶け合わないプロパンやn−ペ
ンタンを該混合冷媒と混合することができ、しかも、冷
却性能を低下させることなく、可燃性のプロパンやn−
ペンタンの発火、爆発の危険性を低下できる。また、本
発明においてはオクタフルオロプロパン(R218)を
必須成分として用いるのでジフルオロメタン(R32)
を多く使用でき、混合冷媒の効率をさらに向上させるこ
とができる。また、本発明において、ジフルオロメタン
(R32)の全部あるいは一部を1,1,1−トリフル
オロエタン(R143a)で置換すると該混合冷媒の圧
力低下、不燃性の向上を計ることができる。本発明の冷
媒組成物は−20℃〜40℃程度の冷却温度を必要とす
る通常の家庭用冷蔵庫などにて十分使用することができ
るので産業上の利用価値が高い。
【図1】 本発明の冷媒組成物を封入した冷凍装置の正
面図である。
面図である。
【図2】 本発明の冷媒組成物を用いた冷媒回路図であ
る。
る。
1 冷蔵庫
2 圧縮機
3 冷媒封入機
4 冷媒容器
5 凝縮器
6 キャピラリチューブ
7 蒸発器
8 封入回路
9 ボンベ
Claims (6)
- 【請求項1】 圧縮機、凝縮器、キャピラリーチュー
ブ、蒸発器を順次接続して構成した冷媒回路において、
少なくともオクタフルオロプロパンを含み塩素基を含ま
ない混合冷媒にプロパンおよびn−ペンタンを総重量の
0.1重量%以上〜15重量%以下の範囲の割合に混合
した冷媒組成物を冷媒回路に封入し、さらに、この冷媒
組成物を該圧縮機に封入するための冷媒封入機を備えた
ことを特徴とする冷媒回路。 - 【請求項2】 該混合冷媒が少なくともオクタフルオロ
プロパンおよび1,1,1,2−テトラフルオロエタン
を含むことを特徴とする請求項1記載の冷媒回路。 - 【請求項3】 該混合冷媒が少なくともジフルオロメタ
ン、オクタフルオロプロパンおよび1,1,1,2−テ
トラフルオロエタンを含むことを特徴とする請求項1記
載の冷媒回路。 - 【請求項4】 該プロパンおよびn−ペンタンを該1,
1,1,2−テトラフルオロエタンに予め一定の割合で
混合したものを該圧縮機に封入するための封入回路を備
えたことを特徴とする請求項2あるいは請求項3記載の
冷媒回路。 - 【請求項5】 該混合冷媒が少なくとも1,1,1−ト
リフルオロエタン、オクタフルオロプロパンおよび1,
1,1,2−テトラフルオロエタンを含むことを特徴と
する請求項1記載の冷媒回路。 - 【請求項6】 該圧縮機を冷蔵庫に搭載したことを特徴
とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の冷媒回
路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002234603A JP2003139423A (ja) | 2002-08-12 | 2002-08-12 | 冷媒回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002234603A JP2003139423A (ja) | 2002-08-12 | 2002-08-12 | 冷媒回路 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5345047A Division JPH07173461A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 冷媒組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003139423A true JP2003139423A (ja) | 2003-05-14 |
Family
ID=19196369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002234603A Pending JP2003139423A (ja) | 2002-08-12 | 2002-08-12 | 冷媒回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003139423A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017133827A (ja) * | 2017-03-02 | 2017-08-03 | 三菱電機株式会社 | ヒートポンプ装置 |
US9915465B2 (en) | 2014-04-10 | 2018-03-13 | Mitsubishi Electric Corporation | Heat pump compressor including liquid crystal polymer insulating material |
CN111457635A (zh) * | 2020-04-01 | 2020-07-28 | 西安交通大学 | 一种甲烷混合推进剂调制/防结冰过冷系统 |
-
2002
- 2002-08-12 JP JP2002234603A patent/JP2003139423A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9915465B2 (en) | 2014-04-10 | 2018-03-13 | Mitsubishi Electric Corporation | Heat pump compressor including liquid crystal polymer insulating material |
JP2017133827A (ja) * | 2017-03-02 | 2017-08-03 | 三菱電機株式会社 | ヒートポンプ装置 |
CN111457635A (zh) * | 2020-04-01 | 2020-07-28 | 西安交通大学 | 一种甲烷混合推进剂调制/防结冰过冷系统 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040823 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040907 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050111 |