JP2003020312A - 粒子状フォトレジスト用高分子化合物とその製造法 - Google Patents
粒子状フォトレジスト用高分子化合物とその製造法Info
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Abstract
て用いた場合、レジスト性能に悪影響を及ぼさないよう
な粒子状高分子化合物を得る。 【解決手段】 本発明の粒子状フォトレジスト用高分子
化合物は、酸の作用によりアルカリ可溶性となるフォト
レジスト用高分子化合物であって、体積平均粒子径が2
0〜300μmの範囲にあり、且つ粒子径10〜500
μmの粒子が全粒子の90体積%以上を占める。このよ
うな粒子状フォトレジスト用高分子化合物は、酸の作用
によりアルカリ可溶性となるフォトレジスト用高分子化
合物の溶液を、口径6mmφ以下のノズルから貧溶媒中
に供給して沈殿又は再沈殿させることにより製造でき
る。
Description
などに用いるフォトレジスト用樹脂組成物の調製に有用
な粒子状フォトレジスト用高分子化合物とその製造法に
関する。
トレジストは、光照射により照射部がアルカリ可溶性に
変化する性質、シリコンウエハーへの密着性、プラズマ
エッチング耐性、用いる光に対する透明性等の特性を兼
ね備えていなくてはならない。該ポジ型フォトレジスト
は、一般に、主剤であるポリマーと、光酸化剤と、上記
特性を調整するための数種の添加剤を含む溶液として用
いられる。一方、半導体の製造に用いられるリソグラフ
ィの露光光源は、年々短波長になってきており、次世代
の露光光源として、波長193nmのArFエキシマレ
ーザーが有望視されている。このArFエキシマレーザ
ー露光機に用いられるレジスト用ポリマーとして、基板
に対する密着性の高いラクトン骨格を含む繰り返し単位
や、エッチング耐性に優れる脂環式炭化水素骨格を含む
繰り返し単位を有するポリマーが種々提案されている。
物を重合した後、重合溶液を沈殿操作に付すことにより
単離されている。しかし、こうして得られるポリマー中
にはモノマー成分等の不純物が少なからず含まれている
ため、フォトレジスト用樹脂組成物の樹脂成分として用
いると、例えば紫外線透過率が低く、解像性が悪いなど
所望のレジスト性能が得られないという問題がある。
は、フォトレジスト用樹脂組成物の樹脂成分として用い
た場合、レジスト性能に悪影響を及ぼさないような粒子
状高分子化合物と、その製造法を提供することにある。
を達成するため鋭意検討した結果、フォトレジスト用の
ポリマーを含む溶液を特定の条件下で沈殿又は再沈殿に
付すと、特定の粒子径及び粒子径分布を有する粒子状ポ
リマーが得られること、このような粒子状ポリマーをフ
ォトレジスト用樹脂組成物の樹脂成分として用いると、
高い解像性が得られることを見出し、本発明を完成し
た。
カリ可溶性となるフォトレジスト用高分子化合物であっ
て、体積平均粒子径が20〜300μmの範囲にあり、
且つ粒子径10〜500μmの粒子が全粒子の90体積
%以上を占める粒子状フォトレジスト用高分子化合物を
提供する。
トン骨格を有する有機基を示す)で表される繰り返し単
位、下記式(2)
より脱離可能な基であって、且つ脂環式炭化水素基を含
有する有機基を示す)で表される繰り返し単位、又は下
記式(3)
の置換基が結合した脂環式炭化水素基を含有する有機基
を示す)で表される繰り返し単位を有していてもよい。
また、上記粒子状高分子化合物は、ポリマー溶液からの
沈殿又は再沈殿操作により得られるものであってもよ
い。
可溶性となるフォトレジスト用高分子化合物の溶液を、
口径6mmφ以下のノズルから貧溶媒中に供給して沈殿
又は再沈殿させることにより、体積平均粒子径が20〜
300μmの範囲にあり、且つ粒子径10〜500μm
の粒子が全粒子の90体積%以上を占める粒子状フォト
レジスト用高分子化合物を得る粒子状フォトレジスト用
高分子化合物の製造法を提供する。
の作用によりアルカリ可溶性となる特性を有しており、
いわゆるポジ型レジスト用樹脂として用いられる。本発
明の粒子状高分子化合物としては、従って、基板に対す
る密着性を付与する構造単位(繰り返し単位)と、酸の
作用により一部の構造部位が脱離してアルカリ可溶性と
なる性質(アルカリ可溶性;酸脱離性)を付与する構造
単位(繰り返し単位)と、エッチング耐性を付与する構
造単位(繰り返し単位)とを含んでいるのが好ましい。
えば、前記式(1)で表される繰り返し単位が挙げられ
る。式(1)において、Rは水素原子又はメチル基を示
し、Z1はラクトン骨格を有する有機基を示す。ラクト
ン骨格としては特に限定されず、例えば4〜20員程度
のラクトン骨格が挙げられる。ラクトン骨格はラクトン
環のみの単環であってもよく、ラクトン環に非芳香族性
又は芳香族性の炭素環又は複素環が縮合した多環であっ
てもよい。代表的なラクトン骨格として、3−オキサト
リシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環
(=2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナ
ン−3−オン環)、3−オキサトリシクロ[4.3.
1.14,8]ウンデカン−2−オン環、γ−ブチロラク
トン環、δ−バレロラクトン環、ε−カプロラクトン環
などが挙げられる。ラクトン骨格は式(1)中に示され
るエステル結合を構成する酸素原子と直接結合していて
もよく、また、直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基等の
連結基を介して前記酸素原子と結合していてもよい。
繰り返し単位に対応する(メタ)アクリル酸エステルモ
ノマーの代表的な例として、下記式(1a)、(1b)又は
(1c)で表される化合物が挙げられる。
結合した置換基であって、メチル基、ヒドロキシル基又
は(メタ)アクリロイルオキシ基を示し、R2は水素原
子、メチル基又はエチル基を示す。nは0〜3の整数、
mは0〜5の整数を示す。式中に示される環にはオキソ
基が結合していてもよい)
リロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.
04,8]ノナン−2−オン類(=9−(メタ)アクリロ
イルオキシ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4,8]ノナン−3−オン類)において、n個のR1は、同
一の基であってもよく、互いに異なる基であってもよ
い。R1は橋頭位の炭素原子に結合している場合が多
い。
イルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4,8]ノナン−2−オン類の代表的な例として、5−ア
クリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.
1.04,8]ノナン−2−オン(=9−アクリロイルオ
キシ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノ
ナン−3−オン)、5−メタクリロイルオキシ−3−オ
キサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オ
ン(=9−メタクリロイルオキシ−2−オキサトリシク
ロ[4.2.1.04,8]ノナン−3−オン)などが挙
げられる。
リロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.3.1.
14,8]ウンデカン−2−オン類において、n個のR
1は、同一の基であってもよく、互いに異なる基であっ
てもよい。R1は橋頭位の炭素原子に結合している場合
が多い。
イルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.3.1.1
4,8]ウンデカン−2−オン類の代表的な例として、6
−アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.
3.1.14,8]ウンデカン−2−オン、6−アクリロ
イルオキシ−8−ヒドロキシ−3−オキサトリシクロ
[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン、6−メ
タクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.3.
1.14,8]ウンデカン−2−オン、6−メタクリロイ
ルオキシ−8−ヒドロキシ−3−オキサトリシクロ
[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オンなどが挙
げられる。
ン環を有する(メタ)アクリル酸エステルにおいて、m
は、好ましくは0〜3程度である。
を有する(メタ)アクリル酸エステルの代表的な例とし
て、例えば、α−アクリロイルオキシ−γ−ブチロラク
トン、α−アクリロイルオキシ−α−メチル−γ−ブチ
ロラクトン、α−アクリロイルオキシ−β,β−ジメチ
ル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイルオキシ−
α,β,β−トリメチル−γ−ブチロラクトン、α−ア
クリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラク
トン、α−アクリロイルオキシ−α,γ,γ−トリメチ
ル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイルオキシ−
β,β,γ,γ−テトラメチル−γ−ブチロラクトン、
α−アクリロイルオキシ−α,β,β,γ,γ−ペンタ
メチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキ
シ−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−
α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイル
オキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−
メタクリロイルオキシ−α,β,β−トリメチル−γ−
ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−γ,γ−
ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオ
キシ−α,γ,γ−トリメチル−γ−ブチロラクトン、
α−メタクリロイルオキシ−β,β,γ,γ−テトラメ
チル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ
−α,β,β,γ,γ−ペンタメチル−γ−ブチロラク
トンなどのα−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチ
ロラクトン類などが挙げられる。
化合物は、対応するアルコール化合物と(メタ)アクリ
ル酸又はその反応性誘導体とを慣用のエステル化反応に
付すことによる得ることができる。
ルカリ可溶性を付与する構造単位として、例えば、前記
式(2)で表される繰り返し単位が挙げられる。式
(2)において、Rは水素原子又はメチル基を示し、Z
2は酸により式中の酸素原子より脱離可能な基であっ
て、且つ脂環式炭化水素基を含有する有機基を示す。こ
のような有機基には、式(2)中のエステル結合を構成
する酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する基
が含まれる。前記脂環式炭化水素基は、エステル結合を
構成する酸素原子と直接結合していてもよく、アルキレ
ン基等の連結基を介して結合していてもよい。また、脂
環式炭化水素基は単環式炭化水素基であってもよく、多
環式(橋かけ環式)炭化水素基であってもよい。脂環式
炭化水素基の炭素数は、例えば6〜20程度である。
る(メタ)アクリル酸エステルモノマーの代表的な例と
して、下記式(2a)又は(2b)で表される化合物が挙げ
られる。
結合した置換基であって、メチル基、ヒドロキシル基又
は(メタ)アクリロイルオキシ基を示し、R3は水素原
子、メチル基又はエチル基を示し、R4はメチル基又は
エチル基を示し、R5は水素原子、メチル基又はエチル
基を示す。nは0〜3の整数を示す。式中に示される環
にはオキソ基が結合していてもよい)
ル基を有する(メタ)アクリル酸エステルにおいて、n
個のR1は、同一の基であってもよく、互いに異なる基
であってもよい。R1は橋頭位の炭素原子に結合してい
る場合が多い。
を有する(メタ)アクリル酸エステルの代表的な例とし
て、例えば、1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチ
ルエチル)アダマンタン、1−(1−アクリロイルオキ
シ−1−メチルエチル)−3−ヒドロキシアダマンタ
ン、1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチ
ル)−3,5−ジメチルアダマンタン、1−(1−メタ
クリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン、
1−ヒドロキシ−3−(1−メタクリロイルオキシ−1
−メチルエチル)−3−メチルアダマンタン、1−(1
−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3,5
−ジメチルアダマンタン等が挙げられる。
(メタ)アクリレート類において、n個のR1は、同一
の基であってもよく、互いに異なる基であってもよい。
R1は橋頭位の炭素原子に結合している場合が多い。
タ)アクリレート類の代表的な例として、例えば、2−
アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン、2−ア
クリロイルオキシ−2,5,7−トリメチルアダマンタ
ン、2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタ
ン、2−メタクリロイルオキシ−2,5,7−トリメチ
ルアダマンタン等が挙げられる。
可溶性を付与する構造単位として、前記式(2)で表さ
れる繰り返し単位の代わりに(又は、に加えて)、ピラ
ニル(メタ)アクリレート、フラニル(メタ)アクリレ
ート、t−ブチル(メタ)アクリレートに対応する繰り
返し単位など、公知のアルカリ可溶性付与構造単位を有
していてもよい。
エッチング性及び基板密着性を付与する構造単位とし
て、例えば、前記式(3)で表される繰り返し単位が挙
げられる。式(3)において、Rは水素原子又はメチル
基を示し、Z3は極性の置換基が結合した脂環式炭化水
素基を含有する有機基を示す。「極性の置換基が結合し
た脂環式炭化水素基」としては、ヒドロキシル基、オキ
ソ基、カルボキシル基、アミノ基、スルホン酸基、置換
オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基
等のアルコキシ基等の炭化水素基置換オキシ基など)な
どの極性基を1又は2以上(好ましくは1〜3個程度)
有する炭素数6〜20程度の脂環式炭化水素基が挙げら
れる。好ましい極性基には、ヒドロキシル基、オキソ基
及びカルボキシル基が含まれる。脂環式炭化水素基は単
環式炭化水素基であってもよく、多環式(橋かけ環式)
炭化水素基であってもよい。
る(メタ)アクリル酸エステルモノマーの代表的な例と
して、下記式(3a)で表される化合物が挙げられる。
結合した置換基であって、メチル基、ヒドロキシル基、
オキソ基又はカルボキシル基を示す。nは1〜3の整数
を示す。n個のR6のうち少なくとも1つはヒドロキシ
ル基、オキソ基又はカルボキシル基である)
タ)アクリレート類において、n個のR6は、同一の基
であってもよく、互いに異なる基であってもよい。R6
は橋頭位の炭素原子に結合している場合が多い。
(メタ)アクリレート類の代表的な例として、例えば、
1−アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシ−5,7−ジ
メチルアダマンタン、1−ヒドロキシ−3−メタクリロ
イルオキシ−5,7−ジメチルアダマンタン、1−アク
リロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン、1−ヒ
ドロキシ−3−メタクリロイルオキシアダマンタン、1
−アクリロイルオキシ−4−オキソアダマンタン、1−
メタクリロイルオキシ−4−オキソアダマンタンなどが
挙げられる。
合物の重要な特徴は、体積平均粒子径が20〜300μ
mの範囲にあり、且つ粒子径10〜500μmの粒子が
全粒子の90体積%以上(90〜100体積%)を占め
る点にある。体積平均粒子径が20μm未満の場合に
は、このような粒子状高分子化合物を分散液から単離す
る際に濾過性が悪く、効率よく製造することが困難であ
る。また、平均粒子径が300μmを超える場合には、
ポリマー中に未反応モノマー等の不純物が取り込まれや
すく、該ポリマーをフォトレジス用樹脂組成物の樹脂成
分として用いると、紫外線透過率が低く高解像度等のレ
ジスト特性が得られない。また、粒子径10〜500μ
mの粒子が全粒子の90体積%未満の場合にも、体積平
均粒子径が20μm未満の場合又は体積平均粒子径が3
00μmを超える場合と同様の問題が生じる。
積平均粒子径は、好ましくは30〜250μm、さらに
好ましくは40〜200μmである。
合物は、例えば、ポリマー溶液(例えば、重合溶液)
を、口径6mmφ以下(例えば0.1〜6mmφ)のノ
ズルから、該ポリマーの貧溶媒中に供給して沈殿又は再
沈殿させることにより得ることができる。ノズルの口径
が大きすぎても、また小さすぎても、適度な粒子径及び
粒度分布を有するポリマーを得ることが困難である。
リマーを溶解可能な溶媒であれば特に限定されず、例え
ば、エーテル(ジエチルエーテル等の鎖状エーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、グリ
コールエーテル類、グリコールエーテルエステル類な
ど)、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、乳酸エチルなど)、ケトン(アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、アミド
(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホ
ルムアミドなど)、スルホキシド(ジメチルスルホキシ
ドなど)、アルコール(メタノール、エタノール、プロ
パノールなど)、炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水
素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素など)、これら
の混合溶媒などが挙げられる。
操作性等を損なわない範囲で適宜選択できるが、一般に
は固形分濃度(不揮発分)として10〜50重量%程
度、好ましくは15〜30重量%程度である。また、ポ
リマー溶液の粘度も、操作性等を考慮して、例えば2〜
500cp(0.002〜0.5Pa・s)(25℃)
程度の範囲から選択できる。
際に用いる溶媒(沈殿又は再沈殿溶媒)としては、該ポ
リマーの貧溶媒であればよく、ポリマーの種類に応じ
て、例えば、炭化水素(ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素)、ハロ
ゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化
炭素などのハロゲン化脂肪族炭化水素;クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素
など)、ニトロ化合物(ニトロメタン、ニトロエタンな
ど)、ニトリル(アセトニトリル、ベンゾニトリルな
ど)、エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、ジメトキシエタンなどの鎖状エーテル;テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル)、ケト
ン(アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケト
ンなど)、エステル(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、
カーボネート(ジメチルカーボネート、ジエチルカーボ
ネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
トなど)、アルコール(メタノール、エタノール、プロ
パノール、イソプロピルアルコール、ブタノールな
ど)、カルボン酸(酢酸など)、これらの溶媒を含む混
合溶媒等の中から適宜選択して使用できる。これらの中
でも、沈殿又は再沈殿溶媒として、少なくとも炭化水素
(特に、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素)を含む溶媒が
好ましい。このような少なくとも炭化水素を含む溶媒に
おいて、炭化水素(例えば、ヘキサンなどの脂肪族炭化
水素)と他の溶媒(例えば、酢酸エチルなどのエステル
等)との比率は、例えば前者/後者(体積比;25℃)
=10/90〜99/1、好ましくは前者/後者(体積
比;25℃)=30/70〜98/2、さらに好ましく
は前者/後者(体積比;25℃)=50/50〜97/
3程度である。
率等を考慮して適宜選択できるが、一般には、ポリマー
溶液100重量部に対して、100〜10000重量
部、好ましくは200〜2000重量部、さらに好まし
くは300〜1000重量部である。
媒)中に供給する際のノズルの口径は、好ましくは4m
mφ以下(例えば0.2〜4mmφ)である。また、ポ
リマー溶液の貧溶媒中への供給速度(滴下速度)は、線
速度として、例えば0.1〜10m/秒、好ましくは
0.3〜5m/秒程度である。
ましい。攪拌に用いる攪拌翼として、例えば、デスクタ
ービン、ファンタービン(パドルを含む)、わん曲羽根
タービン、矢羽根タービン、ファウドラー型、ブルマー
ジン型、角度付き羽根ファンタービン、プロペラ、多段
型、アンカー型(又は馬蹄型)、ゲート型、二重リボ
ン、スクリューなどを使用できる。攪拌は、ポリマー溶
液の供給終了後も、さらに10分以上、特に20分以上
行うのが好ましい。攪拌時間が少ない場合には、ポリマ
ー粒子中のモノマー含有量を充分低減できない場合が生
じる。また、攪拌翼の代わりにラインミキサーを用いて
ポリマー溶液と貧溶媒とを混合攪拌することもできる。
率や操作性を考慮して適宜選択できるが、通常0〜50
℃程度、好ましくは室温付近(例えば20〜35℃程
度)である。沈殿又は再沈殿操作は、攪拌槽などの慣用
の混合容器を用い、バッチ式、連続式等の公知の方法に
より行うことができる。
常、濾過、遠心分離等の慣用の固液分離に付し、乾燥し
て使用に供される。濾過は、耐溶剤性の濾材を用い、好
ましくは加圧下で行われる。乾燥は、常圧又は減圧下
(好ましくは減圧下)、30〜100℃程度、好ましく
は30〜50℃程度の温度で行われる。
マー等の不純物の含有量が極めて少ないという特徴を有
する。例えば、ポリマー中のモノマー含有量は、2重量
%以下、好ましくは1.0重量%以下、さらに好ましく
は0.7重量%以下である。
分子化合物は、上記のように特定口径のノズルを使用し
て沈殿又は再沈殿する方法のほか、例えば、沈殿又は再
沈殿操作の際の攪拌手段、攪拌翼の種類、攪拌速度(攪
拌強度)、攪拌時間、沈殿又は再沈殿溶媒の種類などを
適宜調整することにより製造することもできる。
合物はフォトレジスト用樹脂組成物(特に、ArFエキ
シマレーザーを露光光源とするフォトレジスト用の樹脂
組成物)の樹脂成分として有用である。フォトレジスト
用樹脂組成物は、粒子状フォトレジスト用高分子化合物
と光酸発生剤とを溶媒に溶解させることにより調製でき
る。
酸を生成する慣用乃至公知の化合物、例えば、ジアゾニ
ウム塩、ヨードニウム塩(例えば、ジフェニルヨードヘ
キサフルオロホスフェートなど)、スルホニウム塩(例
えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチ
モネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホ
スフェート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホネ
ートなど)、スルホン酸エステル[例えば、1−フェニ
ル−1−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ−1
−ベンゾイルメタン、1,2,3−トリスルホニルオキ
シメチルベンゼン、1,3−ジニトロ−2−(4−フェ
ニルスルホニルオキシメチル)ベンゼン、1−フェニル
−1−(4−メチルフェニルスルホニルオキシメチル)
−1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルメタンなど]、オキ
サチアゾール誘導体、s−トリアジン誘導体、ジスルホ
ン誘導体(ジフェニルジスルホンなど)、イミド化合
物、オキシムスルホネート、ジアゾナフトキノン、ベン
ゾイントシレートなどを使用できる。これらの光酸発生
剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
する酸の強度や前記高分子化合物における各モノマー単
位の比率などに応じて適宜選択でき、例えば、前記高分
子化合物100重量部に対して0.1〜30重量部、好
ましくは1〜25重量部、さらに好ましくは2〜20重
量部程度の範囲から選択できる。
ゲン化炭化水素類、アルコール類、エステル類、アミド
類、ケトン類、エーテル類、セロソルブ類、カルビトー
ル類、グリコールエーテルエステル類、これらの混合溶
媒などを使用できる。フォトレジスト用樹脂組成物は、
上記成分のほか、必要に応じて、アルカリ可溶性樹脂
(例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、イミド樹
脂、カルボキシル基含有樹脂など)などのアルカリ可溶
成分、着色剤(例えば、染料など)等を含んでいてもよ
い。
板上に塗布し、乾燥した後、所定のマスクを介して、塗
膜(レジスト膜)に光線を露光して(又は、さらに露光
後ベークを行い)潜像パターンを形成し、次いで現像す
ることにより、微細なパターンを高い精度で形成でき
る。
金属、プラスチック、ガラス、セラミックなどが挙げら
れる。フォトレジスト用樹脂組成物の塗布は、スピンコ
ータ、ディップコータ、ローラコータなどの慣用の塗布
手段を用いて行うことができる。塗膜の厚みは、例えば
0.1〜20μm、好ましくは0.3〜2μm程度であ
る。
外線、X線などが利用でき、半導体レジスト用では、通
常、g線、i線、エキシマレーザー(例えば、XeC
l、KrF、KrCl、ArF、ArClなど)などが
使用される。露光エネルギーは、例えば1〜1000m
J/cm2、好ましくは10〜500mJ/cm2程度で
ある。
この酸により、例えば前記高分子化合物のアルカリ可溶
性機能を有するユニットのカルボキシル基等の保護基
(脱離性基)が速やかに脱離して、可溶化に寄与するカ
ルボキシル基等が生成する。そのため、水又はアルカリ
現像液による現像により、所定のパターンを精度よく形
成できる。
化合物によれば、フォトレジスト用樹脂組成物の樹脂成
分として用いた場合、高いレジスト性能が得られる。ま
た、本発明の製造法によれば、上記粒子状フォトレジス
ト用高分子化合物を簡易に且つ効率よく製造できる。
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。なお、構造式中の括弧の右下の数字は
該モノマー単位(繰り返し単位)のモル%を示す。
ラスコに5−メタクリロイルオキシ−3−オキサトリシ
クロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン2.15
g(9.68ミリモル)、2−メタクリロイルオキシ−
2−メチルアダマンタン1.44g(6.15ミリモ
ル)、1−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシアダ
マンタン0.41g(1.75ミリモル)、及び開始剤
(和光純薬工業製V−65)0.40gを入れ、THF
(テトラヒドロフラン)16.00gに溶解させた。続
いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度
を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌して、ポリ
マー溶液Aを調製した。上記方法により調製したポリマ
ー溶液A1kgをヘキサンと酢酸エチルの9:1(体積
比;25℃)混合液10kg中に、25℃の温度下、口
径2mmφのノズルを用いて滴下して(滴下速度:1m
/秒)、沈降粒子を得た。なお、滴下開始時から滴下終
了して30分後まで、攪拌翼(ファウドラー/パドル)
を用いて攪拌した(回転数:200rpm)。沈降粒子
を濾別し、減圧下50℃で8時間乾燥することにより、
所望の粒子状ポリマーを得た(得量:140g)。得ら
れた粒子状ポリマーの粒子径をレーザー回折/散乱法粒
度分布測定装置(HORIBA LA−910)により
測定した結果、体積平均粒子径は180μmであり、粒
子径10〜500μmの粒子は全粒子の94体積%を占
めていた。また、得られた粒子状ポリマー中の残存モノ
マー含有量を高速液体クロマトグラフィーにより分析し
た結果、0.3重量%であった。
ラスコに5−メタクリロイルオキシ−3−オキサトリシ
クロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン2.06
g(9.28ミリモル)、1−(1−メタクリロイルオ
キシ−1−メチルエチル)アダマンタン1.54g
(5.88ミリモル)、1−ヒドロキシ−3−メタクリ
ロイルオキシアダマンタン0.40g(1.69ミリモ
ル)、及び開始剤(和光純薬工業製V−65)0.40
gを入れ、THF(テトラヒドロフラン)16.00g
に溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した
後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時
間攪拌して、ポリマー溶液Bを調製した。上記方法によ
り調製したポリマー溶液B1kgをヘキサンと酢酸エチ
ルの9:1(体積比;25℃)混合液10kg中に、2
5℃の温度下、口径1mmφのノズルを用いて滴下して
(滴下速度:2m/秒)、沈降粒子を得た。なお、滴下
開始時から滴下終了して30分後まで、攪拌翼(ファウ
ドラー/パドル)を用いて攪拌した(回転数:200r
pm)。沈降粒子を濾別し、減圧下50℃で8時間乾燥
することにより、所望の粒子状ポリマーを得た(得量:
140g)。得られた粒子状ポリマーの粒子径をレーザ
ー回折/散乱法粒度分布測定装置(HORIBA LA
−910)により測定した結果、体積平均粒子径は15
0μmであり、粒子径10〜500μmの粒子は全粒子
の92体積%を占めていた。また、得られた粒子状ポリ
マー中の残存モノマー含有量を高速液体クロマトグラフ
ィーにより分析した結果、0.3重量%であった。
kgをヘキサンと酢酸エチルの9:1(体積比;25
℃)混合液10kg中に、25℃の温度下、口径0.5
mmφのノズルを用いて滴下して(滴下速度:3m/
秒)、沈降粒子を得た。なお、滴下開始時から滴下終了
して30分後まで、攪拌翼(ファウドラー/パドル)を
用いて攪拌した(回転数:200rpm)。沈降粒子を
濾別し、減圧下50℃で8時間乾燥することにより、所
望の粒子状ポリマーを得た(得量:139g)。得られ
た粒子状ポリマーの粒子径をレーザー回折/散乱法粒度
分布測定装置(HORIBA LA−910)により測
定した結果、体積平均粒子径は50μmであり、粒子径
10〜500μmの粒子は全粒子の94体積%を占めて
いた。また、得られた粒子状ポリマー中の残存モノマー
含有量を高速液体クロマトグラフィーにより分析した結
果、0.3重量%であった。
kgをヘキサンと酢酸エチルの9:1(体積比;25
℃)混合液10kg中に、25℃の温度下、口径8mm
φのノズルを用いて滴下して(滴下速度:1m/秒)、
沈降粒子を得た。なお、滴下開始時から滴下終了して3
0分後まで、攪拌翼(ファウドラー/パドル)を用いて
攪拌した(回転数:200rpm)。沈降粒子を濾別
し、減圧下50℃で8時間乾燥することにより、粒子状
ポリマーを得た(得量:142g)。得られた粒子状ポ
リマーの粒子径をレーザー回折/散乱法粒度分布測定装
置(HORIBA LA−910)により測定した結
果、体積平均粒子径は450μmであり、粒子径10〜
500μmの粒子は全粒子の82体積%を占めていた。
また、得られた粒子状ポリマー中の残存モノマー含有量
を高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、
2.2重量%であった。
Claims (6)
- 【請求項1】 酸の作用によりアルカリ可溶性となるフ
ォトレジスト用高分子化合物であって、体積平均粒子径
が20〜300μmの範囲にあり、且つ粒子径10〜5
00μmの粒子が全粒子の90体積%以上を占める粒子
状フォトレジスト用高分子化合物。 - 【請求項2】 下記式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Z1はラク
トン骨格を有する有機基を示す)で表される繰り返し単
位を有する請求項1記載の粒子状フォトレジスト用高分
子化合物。 - 【請求項3】 下記式(2) 【化2】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Z2は酸に
より脱離可能な基であって、且つ脂環式炭化水素基を含
有する有機基を示す)で表される繰り返し単位を有する
請求項1又は2記載の粒子状フォトレジスト用高分子化
合物。 - 【請求項4】 下記式(3) 【化3】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Z3は極性
の置換基が結合した脂環式炭化水素基を含有する有機基
を示す)で表される繰り返し単位を有する請求項1〜3
の何れかの項に記載の粒子状フォトレジスト用高分子化
合物。 - 【請求項5】 ポリマー溶液からの沈殿又は再沈殿操作
により得られる請求項1〜4の何れかの項に記載の粒子
状フォトレジスト用高分子化合物。 - 【請求項6】 酸の作用によりアルカリ可溶性となるフ
ォトレジスト用高分子化合物の溶液を、口径6mmφ以
下のノズルから貧溶媒中に供給して沈殿又は再沈殿させ
ることにより、体積平均粒子径が20〜300μmの範
囲にあり、且つ粒子径10〜500μmの粒子が全粒子
の90体積%以上を占める粒子状フォトレジスト用高分
子化合物を得ることを特徴とする粒子状フォトレジスト
用高分子化合物の製造法。
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