JP2002530430A - C型肝炎ウイルスns3プロテアーゼ阻害用の医薬組成物 - Google Patents

C型肝炎ウイルスns3プロテアーゼ阻害用の医薬組成物

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Abstract

(57)【要約】 天然の基質のPおよびP’領域に基づいた、C型肝炎ウイルスN53プロテアーゼのペプチドインヒビターを開示する。インヒビターのP’部分を、酵素のS’領域との相互作用によって最大結合エネルギーを達成するように最適化する。NS3プロテアーゼによってインヒビターが実質的に切断されることができないようにアミノ酸を選択することによって、低ナノモル力価〜ナノモル範囲以下の力価を有するNS3プロテアーゼインヒビターを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、C型肝炎ウイルス(HCV)NS3プロテアーゼのインヒビターと
して作用することができる化合物、ならびにこのような化合物の使用およびその
調製に関する。
【0002】 (背景技術) C型肝炎ウイルス(HCV)は、非経口感染で散発性の非A、非B型肝炎(N
ANB−H)の主要な原因因子である。全世界で人口のおよそ1%が罹患してい
ると考えられる。ウイルス感染により、慢性肝炎および肝硬変を罹患し、それに
より肝細胞癌を引き起こし得る。現在、組換えインターフェロンαのみまたはリ
バビリンと組み合わせた治療によって少数の症例で一部治療が成功しているが、
ワクチンも治療法も確立されていない。したがって、新規で広範囲に有効な治療
薬が緊急に必要とされている。
【0003】 いくつかのウイルスがコードする酵素は、メタロプロテアーゼ(NS2−3)
、セリンプロテアーゼ(NS3)、ヘリカーゼ(NS3)、およびRNA依存性
RNAポリメラーゼ(NS5B)を含め、治療介入の推定標的である。NS3プ
ロテアーゼは、NS3タンパク質のN末端ドメインに位置し、NS3/4A部位
での分子内切断およびNS4A/4B、NS4B/5A、およびNS5A/5B
結合部で下流分子内プロセシングを担うので、主な薬物標的と考えられる。
【0004】 以前の研究により、ある程度のNS3プロテアーゼ阻害活性を示すペプチド群
、特にヘキサペプチド類が同定されている。本発明の目的は、類似の、可能であ
れば改良された活性を示すさらなる化合物を提供することである。
【0005】 Schechter & Berger(1967、Biochem.Bio
phys.Res.Commun. 27、157〜162)の命名法によれば
、NS3プロテアーゼ基質中の切断部位は、P6−P5−P4−P3−P2−P
1・・・P1’−P2’−P3’−P4’−(Pは、それぞれアミノ酸を示し、
P1とP1’との間に切断しやすい結合が存在する)と呼ばれる。これに対応す
る酵素の結合部位は、S6−S5−S4−S3−S2−S1・・・S1’−S2
’−S3’−S4’−と呼ばれる。
【0006】 本出願人は、天然の切断部位のP領域に基づき、低ナノモル力価に最適化され
ている、いわゆる産物インヒビターを以前に開示している(1998、Bioc
hemictry、37、8899〜8905および1998、Biochem
istry、37、8906〜8914)。これらのインヒビターは、C末端カ
ルボン酸からその結合エネルギーの多くを引き出し、残されたNS3との相互作
用は、天然の基質によって使用される相互作用と類似し、これには、Sポケッ
トでの結合およびP6−P5酸性結合の顕著な静電的相互作用が含まれる。
【0007】 P領域と異なり、基質のP’領域は、触媒作用に重要である一方で、Km値と
して示される酵素に対する基底状態結合に有意に影響を及ぼさない。言いかえる
と、初期非共有結合複合体を形成するための酵素との基質の相互作用によって放
出される結合エネルギーは、本質的にP領域の残基の相互作用によるもので、P
’領域の残基は、より狭い範囲で結合エネルギーに寄与する。したがって、天然
の基質のP’領域に基づくペプチド(残基P’〜P10’にわたる)は、いか
なる有意な範囲でもNS3を阻害しない。これにもかかわらず、4Aを含むか含
まないNS3の結晶構造(さらに最近ではNS3のNMR構造)の検査により、
活性部位に指向するインヒビターの結合に利用し得るS’領域中の結合ポケット
の存在が示された。したがって、S’結合リガンドは、基質が使用した酵素とは
異なる酵素との相互作用範囲を示し、NS3インヒビターの新規のクラスを表す
【0008】 Landroら、1997、Biochemistry、36、9340〜9
348は、NS5A/5B切断部位に基づいて、P’セリンをかさ高い環状芳
香族化合物(テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸)またはより小さな環
状アルキル化合物(プロリンまたはピペコリン酸)と置換することで一定の非切
断デカペプチド類を合成した。彼らは、次いで、NS4A補因子の存在下または
非存在下のいずれかでの、このデカペプチドのNS3の基質結合部位との相互作
用を調査した。分子のPまたはP’部位のいずれかでの切りつめ効果(effe
ct of truncation)の調査により、彼らは、デカペプチドの結
合エネルギーのほとんどが、分子のP側でのNS3−NS4A複合体との相互作
用によると結論付けた。P’側の切りつめは、NS4A補因子の存在下で比較的
大きな効果があるが、NS4Aが存在しない場合、効果は少なくなる。彼らは、
その分子中に存在するP4’基質のTyr残基が密接に近位であるか、NS4A
と直截接触して存在しており、この残基がNS4Aの存在下での結合に有意に寄
与すると結論付けた。
【0009】 本発明者は、そのP’側でより良好に結合するので、Landroらによって
記載されたインヒビターよりも強力なインヒビターを開発した。言い換えれば、
このインヒビターはNS3のS領域との結合に加えて、S’領域との結合をうま
く利用している。P’アミノ酸残基を変化させることによって、本発明者は、最
適化または非最適化P’領域を有するインヒビターは1000倍を超える力価で
あるので、S’領域の結合から引き出することができる結合エネルギーは相当な
ものであるということを示した。単離P’領域に対応するいずれのペプチド中に
も活性がないので、S’結合フラグメントの最適化を、PからP’にわたる
非切断デカペプチドの範囲で探求した。
【0010】 本発明者らは、LandroのP4’Tyr残基のロイシンへの置換により、
NS3プロテアーゼインヒビターとしてのデカペプチドの有効性を向上させるこ
とができることを見出した。PNS3によって切断可能なデカペプチド基質中、
4’位のロイシンはチロシンよりも良好であることが以前に示されていたにもか
かわらず(Urbaniら、1997、J.Biol.Chem.、272、9
204〜9209)、これは、この置換を酵素の影響下で切断されないデカペプ
チドインヒビターに適用した始めての示唆である。P4’残基そしてP2’−P
3’フラグメントを最適化し、これらを最適化したP領域と使用することにより
、本発明者らは、低いナノモル〜ナノモル以下の範囲で力価を示すオリゴペプチ
ドに到達した。
【0011】 (発明の開示) 本発明の第1の態様によれば、式(I)を有する化合物が得られる。 Pep−A’−B’−C’−D’(I) (左側にN末端、右側にC末端を記載する) 式中、「Pep」は、HCV NS3プロテアーゼに結合することができるぺ
プチドまたはペプチドアナログであり、特に、プロテアーゼのS領域で結合する
ことができる、 A’は、例えば、1〜3個の置換基を有する任意選択的に置換されるプロリン
残基であり、 B’は、非極性側鎖を有するアミノ酸またはアミノ酸アナログであり、好まし
くは、この側鎖は3〜10個、特に、4〜8個の炭素原子を含むアルキル、アリ
ール、またはアラルキル基であり、 C’は、極性側鎖を有するアミノ酸またはアミノ酸アナログであり、極性側鎖
の例は、2〜10個、好ましくは2〜6個の炭素原子を含んでもよく、 D’は、ロイシン、あまり好ましくないが非極性脂肪族側鎖(バリン、イソロ
イシン、ノルロイシン、またはメチオニンなど)別のアミノ酸であるか、あるい
はこれらのアミノ酸の1つを有する短鎖ペプチドまたはペプチドアナログ(特に
、N末端のロイシン)であり、短鎖ペプチドまたはペプチドアナログは、例えば
、2〜6個、好ましくは2〜4個のアミノ酸またはアミノ酸アナログを含むこと
ができる。
【0012】 本明細書中で使用される、用語「アミノ酸アナログ」は、例えば、互いにα−
に配列されたアミノ基およびカルボン酸基を含み、必ずしも天然に存在しない有
機化合物を含む。
【0013】 式(I)の化合物のPrep−A結合は、HCV NS3プロテアーゼによっ
て実質的に切断不可能である。例えば、以下の表題「基質アッセイ」に記載のア
ッセイを用いて切断が検出不可能であることが好ましい。
【0014】 式(I)の化合物の医薬に許容可能な塩および誘導体(エステルなど)は、本
発明の範囲内である。
【0015】 好ましくは、式(I)の化合物は、N末端がアシル化、特にアセチル化されて
いるが、N末端の他の誘導体(例えば、N末端スルホキシド、スルホンアミド、
ウレタン、または尿素誘導体)も可能である。
【0016】 好ましくは、式(I)の化合物は、C末端がアミド化されている。しかし、C
末端は非誘導化カルボン酸基であり得る。あるいは、他のC末端基が存在しても
良い。
【0017】 プロリン残基の置換がA’に存在しないと仮定すると、式(I)の化合物の好
ましいC末端部分は、 Pro−B’−C’−Leu (おそらく、Leuで短いC末端を有する)である。
【0018】 本発明の第1の態様の化合物において、B’に含まれるアミノ酸またはアナロ
グの好ましい例には、β−シクロヘキシルアラニン、フェニルグリシン、ホモフ
ェニルアラニン、およびノルロイシンが含まれ、それよりは好ましくないが、他
の可能性としては、ロイシン、メチオニン、ノルバリン、およびβ−シクロプロ
ピルアラニンである。これら全てのうち、シクロヘキシルアラニンおよびフェニ
ルグリシンが最も好ましい。
【0019】 アミノ酸またはアナログの例として、C’にはアスパラギン酸、グルタミン酸
、γ−カルボキシグルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、およびヒドロキシ
プロリンが含まれる。N−β−Aloc−ジアミノ酪酸、チアゾリルアラニン、
メチオニンスルホキシド、ピリジルアラニン、およびセリンはそれよりは若干好
ましくない。これら全てのうち、アスパラギン酸が最も好ましい。
【0020】 以下のB’およびC’でのアミノ酸残基の組み合わせが好ましく、シクロヘキ
シルアラニンとアスパラギン酸との組み合わせが特に好ましい。
【0021】
【表1】 脚注:Cha=β−シクロヘキシルアラニン。 Nle=ノルロイシン。 Phg=フェニルグリシン。 Hof=ホモフェニルアラニン。 Hyp=ヒドロキシプロリン。
【0022】 残基D’がC末端伸長として小さなペプチドを有するロイシン(または他のア
ミノ酸)の場合、天然基質の対応するP’部分と比較してペプチドを選択するこ
とができる。
【0023】 残基A’、B’、C’、およびD’は、D型またはL型立体化学を有し得るが
、一般に、それぞれL型立体化学が好ましい。
【0024】 式(I)の化合物のPep部分に関して、これは、例えば、PepがC末端に
カルボン酸基のみを保有する場合、C末端残基A’−B’−C’−D’の非存在
下でもHCV NS3プロテアーゼに結合することができるペプチドまたはペプ
チドアナログが好ましい。例えば、下記の阻害アッセイで試験した場合、フラグ
メントPep−OHは100μM未満(例えば、20μM未満、特に10μM未
満、最適には1μM未満)のIC50を有することが好ましい。好ましくは、P
epは、以下の式II F−E−D−C−B−A (II) を有するヘキサ、ペンタ、またはテトラペプチドである。 式中、Aは、比較的小さな(C〜C)脂肪族側鎖を有するアミノ酸または
アミノ酸アナログである。この基について可能な選択には、システイン、アミノ
酪酸(Abu)(ジおよびトリフルオロAbuを含む)、ノルバリン、アリルグ
リシン、およびアラニンが含まれ、それぞれ、Nメチル化することができる。こ
れらのうち、Aにはシステインおよびフッ素化アミノ酪酸が好ましい選択である
【0025】 Bは、非極性または酸性側鎖を有するアミノ酸またはアナログである。極性で
あるが電荷のない側鎖を有するいくつかのアミノ酸も適切であり得る。適切なア
ミノ酸の例には、グルタミン酸およびアスパラギン酸、グリシンおよびメチルグ
リシン、2−アミノ酪酸、アラニン、イソロイシン、バリン、ロイシン、システ
イン、ナフチルアラニン、ならびにβ−シクロヘキシルアラニンが含まれる。こ
れらのうち、シクロヘキシルアラニンが特に好ましい。
【0026】 Cは、非極性または酸性側鎖を有するアミノ酸またはアミノ酸アナログである
。例えば、このようなアミノ酸の例としては、上記Bで示されたアミノ酸をCに
も適用する。この場合、イソロイシンおよびグルタミン酸が特に好ましい。
【0027】 Dは、疎水性側鎖(メチオニン、イソロイシン、ロイシン、ノルロイシン、バ
リン、メチルバリン、フェニルグリシン、またはジフェニルアラニンなど)を有
するアミノ酸またはアミノ酸アナログである。これらのうち、ロイシン、および
特に、ジフェニルアラニンが好ましい。疎水性部分を含むいくつかの極性アミノ
酸(チロシン、チエニルアラニン、およびクロロフェニルアラニンなど)が適切
であり得る。
【0028】 Eは、Fと共に存在しなくても良いが、存在する場合、一般に、酸性側鎖を有
するアミノ酸またはアミノ酸アナログである。好ましい例は、グルタミン酸およ
びアスパラギン酸であるが、前者が好ましい。あるいは、Eは、非極性または極
性であるが電荷のない側鎖を有するアミノ酸またはアナログであり得る。非極性
アミノ酸のうち、フェニルアラニン、ジフェニルアラニン、イソロイシン、およ
びバリンが好ましく、特に、D型鏡像異性体が好ましい。極性アミノ酸のうち、
適切な例はチロシンおよび4−ニトロフェニルアラニンである。あるいは、Fが
存在しない場合(以下を参照のこと)、Eは6個までの炭素原子を含み、酸性ア
ミノ酸のアミノ基を欠くジカルボン酸であり得る。適切な例は、グルタル酸およ
びコハク酸である。
【0029】 Fは(それ単独で、またはEと共に)存在しなくても良いが、存在する場合、
酸性側鎖を有するアミノ酸またはアナログである。アスパラギン酸が好ましいが
、グルタミン酸の可能性もある。Eのように、Fもまた6個までの炭素原子を含
み、酸性アミノ酸のアミノ基を欠くジカルボン酸であり得る。例は、グルタミン
酸およびコハク酸である。
【0030】 残基EおよびFのうち、少なくともEが存在することが好ましい。特に、両方
存在することが好ましい。
【0031】 アミノ酸およびアナログA〜Fは、L型またはD型鏡像異性体のいずれかであ
るが、一般に、全ての残基でL型が好ましい。いくつかの場合、残基の一方また
は他がD型である一方で、残りがL型であることが有利であり得る。特に、Eが
D−gluであることが有利であり得る。
【0032】 ペプチド「Pep」の好ましい例を、C末端を伸長しない場合、IC50と共
に以下の表2および表3に列挙する。N末端にスクシニル残基を有する化合物以
外の全ての化合物を、N末端でNアセチル化した。
【0033】
【表2】 Pepの特に好ましい例を、そのIC50(μM)と共に以下の表3に示す。
【0034】
【表3】 デカペプチドとしてのみ試験した。
【0035】 これらの化合物において、 Alg=アリルグリシン。 MGly=メチルグリシン。 MVal=メチルバリン。 Abu=2−アミノ酪酸。 GluS=N−スクシニルグルタミン酸。 AsGlu=N末端にアシルスルホンアミドを有するグルタミン酸。 Cha=β−シクロヘキシルアラニン。 Nap=ナフチルアラニン。 AspS=N−スクシニルアスパラギン酸。 Nle=ノルロイシン。 Dif=3,3−ジフェニルアラニン。 Tha=2−チエニルアラニン。 FCI=4−クロロフェニルアラニン。 Phg=フェニルグリシン。 CysMe=S−メチルシステイン。 Cys(ACS)=C末端アシルスルホンアミドを有するシステイン。 DHAla=デヒドロアラニン。 Cpc=1−アミノ−1−シクロペンタンカルボン酸。 CnAla=シアノアラニン。 MGlu=N−メチルグルタミン酸。 Fno=4−ニトロフェニルアラニン。 Gla=γ−カルボキシグルタミン酸。 Dap=β−ジアミノプロピオン酸。 Dns=ダンシル(5−ジメチルアミノ−1−ナフタレンスルホニル)。
【0036】 本発明の化合物の例は、マイクロモルまたはナノモルレベルでのNS3プロテ
アーゼのインヒビターとして有効であり得る。好ましくは、下記のアッセイで測
定した場合、IC50は100nM未満、特に好ましくは20nM未満、最適に
は5nM未満である。
【0037】 第2の態様によれば、本発明は、任意の治療用途、好ましくはHCV NS3
プロテアーゼの阻害用途および/またはC型肝炎もしくは関連病態の治療または
予防用途の第1の態様による化合物、塩、または誘導体を提供する。「関連病態
」は、C型肝炎ウイルスによって直接的または間接的に発症するか発症し得る、
いずれにしてもHCVが関連する病態を意味する。
【0038】 第3の態様によれば、本発明は、C型肝炎または関連病態の治療または予防用
の薬物製造における第1の態様による化合物または誘導体の使用を提供する。
【0039】 本発明の第4の態様は、第1の態様による1つまたは複数の化合物または誘導
体を含む医薬組成物を提供する。
【0040】 組成物はまた、キャリア、緩衝液、安定剤、および他の賦形剤などの医薬に許
容可能な補助剤を含み得る。これには、他の治療上活性な薬剤(特に、C型肝炎
または関連病態の治療または予防用途のもの)をさらに含み得る。
【0041】 医薬組成物は、意図する投与法に依存して、任意の適切な形態であり得る。形
態は、例えば、経口投与には錠剤、カプセル、または液体の形態であり、非経口
投与には溶液または懸濁液の形態であり得る。
【0042】 本発明の第5の態様によれば、HCV NS3プロテアーゼ活性の阻害法、お
よび/またはC型肝炎または関連病態の治療法を提供し、本方法は、前記病態に
罹患しているヒトまたは動物(好ましくは哺乳動物)被験体に治療または予防有
効量の本発明の第4の態様による組成物または第1の態様による化合物または誘
導体を投与する工程を包含する。「有効量」とは、被験体に効果をもたらすか、
少なくとも被験体の病態に変化を起こすのに十分な量を意味する。
【0043】 化合物、誘導体、または組成物が投与される投薬速度は、被験体の性質、病態
の性質および重症度、使用した投与法などに依存する。適切な値を、訓練を受け
た医者が選択することができる。好ましい化合物の1日量は、約1〜100mg
のオーダーであろう。化合物、誘導体、または組成物を、単独または他の治療と
同時または連続して組み合わせて投与することができる。任意の適切な経路(経
口、静脈内、皮膚、皮下など)で投与することができる。静脈内投与が好ましい
。適切な部位に直接投与するか、特定の部位(一定の型の細胞)を標的化する様
式(適切な標的法はすでに公知である)で投与することができる。
【0044】 本発明の第6の態様は、1つまたは複数の本発明の第1の態様による化合物ま
たは誘導体と1つまたは複数の医薬に許容可能な補助剤、および/または1つま
たは複数の他の治療または予防活性剤とを混合する工程を包含する、医薬組成物
の調製法を提供する。
【0045】 本発明の第7の態様によれば、式Iの化合物の製造法が提供される。これらの
化合物を、好ましくは保護されたそれぞれのアミノ酸またはオリゴペプチドから
開始する化学合成および公知のペプチド合成法によって全体的または部分的に作
製することができる。
【0046】 本発明の実施の態様 本発明の実施形態を、例示のみを目的として例証する。
【0047】 実施例 (1)合成 本発明の化合物の1つの合成を以下に記載する。他の化合物を、類似の方法に
よって合成することができる。
【0048】 Ac−ASp−(D)Glu−Leu−Ile−Cha−Cys−Pro−C
ha−Asp−Leu−Pro−Tyr−Lys(Nε−Ac)−NHの合成
【0049】 固相連続フローFmoc−ポリアミド法(Atherton,E.and S
heppard,R.C.、1989、Solid phase peptid
e sythesis、A practical approach、IRL
Press、Oxford.)で合成を行った。使用した樹脂は、修飾Rink
アミドリンカーp−[(R,S)−α−[1−(9H−フルオレン−9−イル)
−メトキシホルムアミド]−2,4−ジメトキシベンジル]−フェノキシ酢酸(
Rink,H.、1987、Tetrahedron Lett.、28、37
87〜3789、Bernatowicz,M.S.、Daniels,S.B
. and Koster,H.、1989、Tetrahedron Let
t.、30、4645〜4667)で誘導体化したTentagelであった。
全てのカップリング反応を、Fmoc−アミノ酸/PyBOP/HOBt/DI
EA(1:1:1:2)活性化を用いて、樹脂に結合していいないアミノ基上で
5倍過剰の活性化アミノ酸と30分間行い、システイン残基には、二重カップリ
ングを使用した。アセンブリの終了時に、乾燥ペプチド−樹脂をトリフルオロ酢
酸/水/トリイソプロピルシラン(92.5:5:2.5)と室温で1.5時間
処理した。樹脂をろ過し、ペプチドを冷メチルt−Buエーテルで沈殿させ、沈
殿物を、0.1%TFAを含む50%水/アセトニトリルに再溶解し、凍結乾燥
した。
【0050】 98%を越える均質な精製を、溶出液として(A)0.1%トリフルオロ酢酸
水溶液および(B)0.1%トリフルオロ酢酸のアセトニトリル溶液を用いて、
Waters RCM(C−18)カラム(100×25mm、15mm)を備
えた分取用HPLCによって行った。使用した勾配は、40%Bの定組成で5分
間、40〜60%で20分以上(流速30ml/分)であった。画分を、HPL
C(カラム:Beckman Ultrasphere、C−18、25×4.
6mm、5mm;勾配:35〜65%で20分間、分取と同じ溶出液、流速1m
l/分)で分析し、純粋な物質を含む画分を、プールして凍結乾燥した(収率5
0%)。マススペクトルを、Perkin−Elmer API−100分光計
によって得た:MS=1695.03(計算値)1694.6(実測値)。
【0051】 (2)阻害アッセイ 化合物のNS3プロテアーゼ阻害能力を、NS3プロテアーゼドメインおよび
NS4Aペプチドの修飾形態Pep 4AK[KKKGSVVIVGRIILS
GR(NH)]を含むNS3/4A複合体を用いて評価した。基質として、H
CVポリタンパク質のNS4A/NS4B切断部位の配列に基づいた基質ペプチ
ド4AB[DEMEECASHLPYK]を使用した。
【0052】 3μlの基質ペプチドを添加した、57μlの50mM Hepes(pH7
.5)、1%CHAPS、15%グリセロール、10mM DTT(緩衝液A)
中で切断アッセイを行った。プロテアーゼ補因子として、NS4Aタンパク質の
中心部の疎水性コア(残基21〜34)にわたるペプチド、Pep4AK[KK
KGSVVIVGRIILSGR(NH)]を使用した。80μMのPep4
AKを含む緩衝液を、10〜200nMプロテアーゼと10分間プレインキュベ
ートし、基質の添加によって反応を開始させた。異なる基質濃度での6連のデー
タポイントを使用して、速度パラメータを計算した。基質変換が7%未満となる
ようにインキュベーション時間を選択し、反応を40μlの1%TFAの添加に
よって停止させた。ペプチド基質の切断を、オートサンプラーを備えたMerc
k−Hitachiクロマトグラフを用いたHPLCによって同定した。80μ
lのサンプルを、Lichrospher C18逆相カートリッジカラム(4
×74mm、5μm、Merck)に注入し、フラグメントを、10〜40%ア
セトニトリルの5%/分勾配を用いて2.5ml/分の流速で分離した。ピーク
の検出を、220nmでの吸光度およびチロシン蛍光(λex=260nm、λ em =305nm)の監視によって行った。切断産物を、適切な標準に関してク
ロマトグラムの積分によって定量した。速度パラメータを、ミカエリス−メンテ
ンの速度論と仮定して、Kaleidagraphソフトウェアを用いた基質濃
度の関数として初速度の非線形最小二乗法によって計算した。
【0053】 ペプチドインヒビターのK値を、漸増量のインヒビターの存在下で行った基
質滴定実験から計算した。実験データセットを、Sigmaplotソフトウェ
アを用いてマルチカーブフィットマクロを用いて等式1にあてはめた。
【0054】 V=(VmaxS)/(K(1+k/I)+S) (式1) あるいは、式2 IC50−(1+S/K)K (式2)
にしたがって、IC50値から4パラメータロジスティック関数を用いてK
を導いた。
【0055】 以下の表は、本アッセイで試験した種々のペプチドのIC50値を示し、本発
明のいくつかの最適化化合物はナノモルまたはナノモル以下のレベルで活性であ
ることを立証する。N末端にスクシニル残基を有する化合物26を除く全ての試
験化合物を、Nアセチル誘導体として試験した。
【0056】 これらの化合物のいくつかは、現在までに報告されているHCVプロテアーゼ
で最も強力なin vitroインヒビターである。これらの化合物は、可逆的
で、分子中に求電子(「セリン捕捉」)部分を含まない非共有結合インヒビター
である。これらの化合物は酵素のS領域およびS’領域の両方と結合し、酵素の
SまたはS’領域のいずれかに結合する化合物と競合するので、これは競合結合
アッセイを行うのに適切である。
【0057】
【表4】 表Iで使用した略語。 Abu=アミノ酪酸 Cha=β−シクロヘキシルアラニン Hof=ホモフェニルアラニン Hyp=ヒドロキシプロリン Lys(Ac)またはK(Ac)=Nε−アセチル−リジン Nle=ノルロイシン Phg=フェニルグリシン Sta=スタチン[(3S,4S)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−メチル
ヘプタン酸] Dif=3,3−ジフェニルアラニン Suc=スクシニル N−メチル化を、アミノ酸の3文字表記の前に(Me)を記載して示す。 PYK=プロリン−チロシン−リジン (3)基質アッセイ インヒビター分子がHCV NS3プロテアーゼの基質であるかどうかを同定
するために、上記の切断アッセイの改変バージョンを、上記のようにNS3プロ
テアーゼドメインと修飾形態のNS4AペプチドPep 4AK[KKKGSV
VIVGRIILSGR(NH)]を用いて行った。
【0058】 1μMの酵素複合体を、候補基質ペプチドとしての10μMのインヒビターの
存在下で16時間インキュベートした。57μlの50mM Hepes(pH
7.5)、1%CHAPS、15%グリセロール、10mM DTT中でアッセ
イを行った。
【0059】 その後、HPLCを使用して、切断による任意のペプチドを分離し、切断産物
を検出した。
【0060】 サンプルを、95%の溶媒A(0.1%TFAのH20溶液)および5%溶媒
B(0.1%TFAのアセトニトリル溶液)で平衡化したBeckman 0.
46×25cm C18逆相カラムを用いて流速1ml/分のHPLCによって
分析した。サンプルを、5%〜90%のBの45分間の直線勾配でこのカラムか
ら溶出させた。ピークの検出を、220nmの吸光度の監視によって行った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 7/08 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ビアンキ,エリサベツタ イタリー国、イ−00195・ローマ、ビア・ サボテイーノ、31 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA07 BA01 BA10 BA23 CA59 DC32 NA01 NA14 ZA751 ZB331 ZB332 ZC202 4H045 AA10 AA30 BA10 DA55 EA29 EA50 FA34 FA44 GA25

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)の化合物または医薬に許容可能なその塩もしくは誘
    導体。 Pep−A’−B’−C’−D’(I) (式中、式(I)は、左側のN末端から右側のC末端へと記載され、 「Pep」は、HCV NS3プロテアーゼに結合することができるペプチド
    またはペプチドアナログであり、 A’は任意選択的に置換されるプロリン残基であり、 B’は、非極性側鎖を有するアミノ酸またはアミノ酸アナログであり、 C’は、極性側鎖を有するアミノ酸またはアミノ酸アナログであり、 D’は、ロイシン、非極性脂肪族側鎖を有する他のアミノ酸またはアミノ酸ア
    ナログ、およびロイシンまたはN末端残基として非極性脂肪族側鎖を有する他の
    アミノ酸またはアミノ酸アナログを有する2〜6アミノ酸のペプチドから選択さ
    れ、 PepとA’との間の結合はHCV NS3プロテアーゼによって実質的に切
    断することができない。)
  2. 【請求項2】 C末端がアミド化されている、請求項1に記載の化合物、医
    薬に許容可能なその塩または誘導体。
  3. 【請求項3】 N末端がアシル化されている、請求項1または請求項2に記
    載の化合物、医薬に許容可能なその塩または誘導体。
  4. 【請求項4】 A’−B’−C’−D’が式 Pro−B’−C’−Leu (式中、B’およびC’は請求項1で定義されている) のテトラペプチドである、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の化合物、
    塩、または誘導体。
  5. 【請求項5】 B’が、β−シクロヘキシルアラニン、フェニルグリシン、
    ホモフェニルアラニン、ノルロイシン、ロイシン、メチオニン、ノルバリン、お
    よびβ−シクロプロピルアラニンから選択される、前記請求項のいずれか1項に
    記載の化合物、塩、または誘導体。
  6. 【請求項6】 B’が、シクロヘキシルアラニンおよびフェニルグリシンか
    ら選択される、請求項5に記載の化合物、塩、または誘導体。
  7. 【請求項7】 C’がアスパラギン酸、グルタミン酸、γ−カルボキシグル
    タミン酸、グルタミン、アスパラギン、ヒドロキシプロリン、N−β−Aloc
    −ジアミノ酪酸、チアゾリルアラニン、メチオニンスルホキシド、ピリジルアラ
    ニン、およびセリンから選択される、前記請求項のいずれか1項に記載の化合物
    、塩、または誘導体。
  8. 【請求項8】 C’がアスパラギン酸である、請求項7に記載の化合物、塩
    、または誘導体。
  9. 【請求項9】 アミノ酸B’C’の組み合わせが、 Cha−Ser Cha−Asp Nle−Asp Hof−Asp Phg−Asp Cha−Gln Nle−Gln Hof−Gln Cha−Hyp Nle−Hyp Hof−Hyp Nle−Ser から選択される、前記請求項のいずれか1項に記載の化合物、塩、または誘導体
  10. 【請求項10】 Pep−OHが、C末端残基A’−B’−C’−D’の不
    在下でHCV NS3プロテアーゼと結合することができ、阻害アッセイにおい
    て100μM未満のIC50である、前記請求項のいずれか1項に記載の化合物
    、塩、または誘導体。
  11. 【請求項11】 Pepが、以下の式(II) F−E−D−C−B−A (式中、Aは、1〜6個の炭素原子の脂肪族側鎖を有するアミノ酸またはアミノ
    酸アナログであり、 Bは、非極性、酸性、または極性であるが、電荷のない側鎖を含むアミノ酸ま
    たはアナログであり、 Cは、非極性または酸性側鎖を有するアミノ酸またはアミノ酸アナログであり
    、 Dは、疎水性側鎖を有するアミノ酸またはアミノ酸アナログであり、 Eは、Fと共に存在しなくてもよく、存在するならば、酸性、非極性、または
    極性であるが、電荷のない側鎖を含むアミノ酸またはアミノ酸アナログであるか
    、6個までの炭素原子を含み、酸性アミノ酸のアミノ基を欠くジカルボン酸であ
    り、 Fは(それ単独で、またはEと共に)存在しなくても良いが、存在する場合、
    酸性側鎖を有するアミノ酸またはアナログであるか、6個までの炭素原子を含む
    ジカルボン酸である)を有するヘキサペプチド、ペンタペプチド、またはテトラ
    ペプチドである、前記請求項のいずれか1項に記載の化合物、塩、または誘導体
  12. 【請求項12】 Aが、システイン、アミノ酪酸、ジ−およびトリフルオロ
    アミノ酪酸、ノルバリン、アリルグリシン、およびアラニンから選択され、 Bが、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、メチルグリシン、2−アミ
    ノ酪酸、アラニン、イソロイシン、バリン、ロイシン、システイン、ナフチルア
    ラニン、およびβ−シクロヘキシルアラニンから選択され、 Cが、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、メチルグリシン、2−アミ
    ノ酪酸、アラニン、イソロイシン、バリン、ロイシン、システイン、ナフチルア
    ラニン、およびβ−シクロヘキシルアラニンから選択され、 Dが、メチオニン、イソロイシン、ロイシン、ノルロイシン、バリン、メチル
    バリン、フェニルグリシン、ジフェニルアラニン、チロシン、チエニルアラニン
    、およびクロロフェニルアラニンから選択され、 Eは、グルタミン酸、アスパラギン酸、フェニルアラニン、ジフェニルアラニ
    ン、イソロイシン、バリン、チロシン、4−ニトロフェニルアラニン、グルタル
    酸、およびコハク酸から選択され、 Fが、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタル酸、およびコハク酸から選択
    される、請求項11に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 治療用途の、前記請求項のいずれか1項に記載の化合物、
    塩、または誘導体。
  14. 【請求項14】 前記請求項のいずれか1項に記載の化合物、塩、または誘
    導体および医薬に許容可能な賦形剤、希釈剤、またはキャリアを含む、医薬組成
    物。
  15. 【請求項15】 C型肝炎または関連病態の治療または予防用の薬物の製造
    における、前記請求項のいずれか1項に記載の化合物、塩、または誘導体の使用
  16. 【請求項16】 HCV NS3プロテアーゼ活性の阻害法および/または
    C型肝炎または関連病態の治療法または予防法であって、前記病態に罹患したヒ
    トまたは哺乳動物被験体に治療上または予防上有効量の請求項14に記載の組成
    物または請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の化合物を投与する工程を
    包含する、方法。
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