JP2002318776A - ミラーリングシステム、ドライバプログラム、および、ミラーリングシステムの構築方法 - Google Patents

ミラーリングシステム、ドライバプログラム、および、ミラーリングシステムの構築方法

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JP2002318776A
JP2002318776A JP2001121722A JP2001121722A JP2002318776A JP 2002318776 A JP2002318776 A JP 2002318776A JP 2001121722 A JP2001121722 A JP 2001121722A JP 2001121722 A JP2001121722 A JP 2001121722A JP 2002318776 A JP2002318776 A JP 2002318776A
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JP2001121722A
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English (en)
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Masashi Ishino
真史 石野
Koichi Yoshimi
耕一 吉見
Yuichiro Sawame
裕一郎 沢目
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Universal Bio Research Co Ltd
Schneider Electric Japan Holdings Ltd
Original Assignee
Unitec Co Ltd
Digital Electronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミラーリング可能なファイルシステムの個数
が制限されず、安価なミラーリングシステムを実現す
る。 【解決手段】 コンピュータの起動時に、ハードディス
ク21a・21bの一方から、オペレーティングシステ
ムやドライバプログラムが読み出される。これにより物
理層のドライバとして実現されるIDEドライバ41
は、ファイルシステムドライバ34から、アクセスすべ
き箇所が論理アドレスで特定された書き込み指示を受け
取ると、ハードディスク21a・21bの双方へ、当該
論理アドレスへの書き込み指示を送信する。これによ
り、ハードディスク21a・21bは、一括してミラー
リングされ、双方に同じデータが書き込まれる。また、
ハードディスク21a・21bに異常を検出すると、I
DEドライバ41は、コンピュータの起動時に正常な方
を参照するように、CMOS−RAM13を書き換え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体に異常が
発生する可能性のある状況下でも、記録媒体に格納され
たデータを安全に保持可能なミラーリングシステム、そ
れを実現するためのドライバプログラム、および、それ
によるミラーリングシステムの構築方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、重要なデータを格納する場
合、複数のディスクドライブへ同じデータを書き込むミ
ラーリングシステムが使用されている。当該ミラーリン
グシステムでは、あるディスクドライブが破損して、当
該ディスクドライブに書き込まれたデータが消失したと
しても、他のディスクドライブには、同じ内容のデータ
が残っているので、当該ディスクドライブを参照すれ
ば、データの消失を防止できる。
【0003】ここで、ミラーリングシステムをハードウ
ェア回路によって実現すると、コンピュータやディスク
システムに、新たな回路を追加する必要があり、実現に
要する費用が高価になりがちである。
【0004】したがって、従来から、コンピュータのプ
ログラムによって、ミラーリングシステムを構築するこ
とが提案されている。例えば、特開2000−1484
01号公報(2000年5月30日公開)に記載されている
ミラーリングシステムでは、例えば、図7に示すよう
に、I/Oマネージャ133からファイルシステムドラ
イバ134への書き込み指示を監視するフィルタドライ
バ141が設けられており、当該フィルタドライバ14
1は、一方のハードディスク121aのファイルシステ
ムへの書き込み指示を検出すると、当該書き込み指示と
は別に、他方のハードディスク121bのファイルシス
テムへの書き込み指示もファイルシステムドライバ13
4へ送信する。この結果、ハードディスク121aのフ
ァイルシステムとハードディスク121bのファイルシ
ステムとには、同じデータが書き込まれ、安価にミラー
リングシステムを実現できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、ミラーリングシステムを実現するための機能ブ
ロックが、ファイルシステムドライバ134よりも上層
に設けられているため、ミラーリング可能なファイルシ
ステムの個数、ミラーリング可能な領域の配置や大きさ
が制限されるという問題を生ずる。
【0006】具体的には、上記フィルタドライバ141
は、ファイルシステムドライバ134への書き込み指示
を監視しているが、当該ファイルシステムドライバ13
4が受け取る書き込み指示は、例えば、ファイル名な
ど、ファイルシステムを前提としたパラメータで与えら
れるため、ミラーリング可能なファイルシステムは、フ
ィルタドライバ141が監視するファイルシステム1つ
に限定されてしまう。
【0007】さらに、一般に、オペレーティングシステ
ム(OS)が格納される起動用のファイルシステムは、
従来との互換性を保つために、データ格納用のファイル
システムに比べて、配置や容量などが制限されることが
多く、OSとして、例えば、Windows NT(登録商標)
を使用した場合、起動用のパーティションは、ディスク
ドライブ121a・121bの先頭の2Gバイト以内に
配置することが要求される。したがって、上記ミラーリ
ングシステムで、起動用のファイルシステムを多重化す
ると、多重化される記憶領域の配置や記憶容量が制限さ
れてしまう。
【0008】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、ミラーリング可能なファイル
システムの個数、ミラーリング可能な領域の配置や大き
さが制限されず、安価なミラーリングシステム、そのた
めのドライバプログラム、および、それによるミラーリ
ングシステムの構築方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るミ
ラーリングシステムは、上記課題を解決するために、ア
プリケーションプログラムを実行する演算手段と、当該
アプリケーションプログラムを記憶する記憶手段とを有
するミラーリングシステムにおいて、以下の手段を講じ
たことを特徴としている。
【0010】すなわち、上記記憶手段には、上記演算手
段に実行させることで、複数の記録媒体へ同じデータを
書き込むためのドライバを実現するドライバプログラム
が格納されると共に、上記ドライバは、ファイルシステ
ムへの書き込み指示に基づいて上記記録媒体における書
き込みアドレスを特定するファイルシステムドライバよ
りも下層の物理層に配された物理層ドライバであり、当
該物理層ドライバは、書き込みアドレスへの書き込み指
示を受け取ると、上記各記録媒体それぞれの当該書き込
みアドレスへデータを書き込む。
【0011】上記構成において、ドライバプログラムが
演算手段で実行されると、ドライバが実現される。当該
ドライバは、物理層ドライバであり、ファイルシステム
ドライバよりも下層の物理層に配される。
【0012】この状態で、例えば、アプリケーションプ
ログラムなどが、ファイルシステムへの書き込みを指示
すると、ファイルシステムドライバが書き込みアドレス
を特定する。さらに、上記物理層ドライバは、書き込み
アドレスへの書き込み指示に基づいて、各記録媒体それ
ぞれを制御して、各記録媒体の書き込みアドレスへデー
タを書き込む。これにより、上記複数の記録媒体には、
全く同じデータが書き込まれ、ミラーリングシステムが
実現される。この結果、複数の記録媒体のうちの1つが
破損して、当該記録媒体のデータが失われても、他の記
録媒体から、失われたデータと同じ内容のデータを読み
出すことができる。したがって、記録媒体の破損に起因
するデータの消失を防止できる。
【0013】上記構成では、アプリケーションプログラ
ムを実行する演算手段が、ドライバプログラムを実行す
ることによって、複数の記録媒体へ同じデータを書き込
むので、上記演算手段とは別のハードウェアによって、
ディスクアレイを構成する場合よりも安価に、記録媒体
の破損に起因するデータの消失を防止できる。
【0014】加えて、ファイルシステムへの書き込み指
示を監視して複数のディスク装置へ同じデータを書き込
む従来技術と異なり、本願発明では、ドライバが物理層
に設けられており、当該物理層ドライバは、書き込み指
示を、書き込みアドレスで受け取る。この結果、上記従
来技術とは異なり、記録媒体内のファイルシステム毎に
多重化を行うドライバを設ける必要がなく、記録媒体全
体を一括して多重化できる。
【0015】ここで、一般に、オペレーティングシステ
ムが格納される起動用のファイルシステムは、従来との
互換性を保つために、データ格納用のファイルシステム
に比べて、配置や容量などが制限されることが多い。し
たがって、上記従来技術の構成で起動用のファイルシス
テムを多重化すると、多重化される記憶領域の配置や記
憶容量が制限されてしまう。これに対して、本願発明の
構成では、記録媒体が一括して多重化されるため、この
ようなオペレーティングシステムであっても、多重化さ
れる記憶領域の配置や記憶容量が制限されない。
【0016】さらに、上記物理層ドライバは、書き込み
指示を、書き込みアドレスで受け取っているので、多重
化を行うプログラムの実行に必要な演算量を削減できる
と共に、多重化を行うプログラムが書き込み指示を受け
付けてから、実際に記録媒体に書き込むまでの時間を短
縮できる。したがって、ソフトウェアで多重化を行って
いるにも拘らず、従来とは異なって、物理層ドライバが
多重化中に、例えば、ページング処理など、主記憶のデ
ータを記録媒体へ退避させる処理が発生する可能性を大
幅に低減でき、確実にデータを多重化できる。
【0017】一方、請求項2の発明に係るドライバプロ
グラムは、アプリケーションプログラムを実行可能なコ
ンピュータが実行することで、複数の記録媒体へ同じデ
ータを書き込むためのドライバを実現するドライバプロ
グラムであって、上記課題を解決するために、上記ドラ
イバは、ファイルシステムへの書き込み指示に基づいて
上記記録媒体における書き込みアドレスを特定するファ
イルシステムドライバよりも下層の物理層に配された物
理層ドライバであり、当該物理層ドライバは、書き込み
アドレスへの書き込み指示を受け取ると、上記各記録媒
体それぞれの当該書き込みアドレスへデータを書き込む
ことを特徴としている。
【0018】当該構成のドライバプログラムが上記コン
ピュータで実行されると、当該コンピュータは、請求項
1記載のミラーリングシステムとして動作する。したが
って、ハードウェアで多重化するよりも安価に、ファイ
ルシステムを監視するよりも確実に、しかも、記録媒体
を一括して多重化でき、記録媒体の破損に起因するデー
タ消失を防止できる。
【0019】さらに、請求項3の発明に係るドライバプ
ログラムは、請求項2記載の発明の構成において、上記
ドライバプログラムは、起動用媒体としての上記複数の
各記録媒体へ格納され、上記物理層ドライバは、上記複
数の記録媒体のいずれかに異常が発生した場合、次回の
起動に支障をきたすか否かを判定すると共に、支障があ
ると判定すると、次に起動する際、異常の発生した記録
媒体に代えて、上記複数の記録媒体のうち、正常な記録
媒体を使用するように、上記コンピュータへ指示するこ
とを特徴としている。
【0020】また、請求項4の発明に係るドライバプロ
グラムは、請求項3記載の発明の構成において、上記コ
ンピュータは、予め定められた複数の起動用媒体につい
て、予め定められた順番で起動可能か否かを判定し、起
動可能であれば、当該媒体から起動するコンピュータで
あって、上記物理層ドライバは、支障があると判定した
場合、異常が発生した上記記録媒体の記憶領域のうち、
起動に必要な記憶領域へ、起動不能にするためのデータ
を書き込むことを特徴としている。
【0021】一方、請求項5の発明に係るドライバプロ
グラムは、請求項3記載の発明の構成において、上記コ
ンピュータは、予め定められた不揮発メモリを参照し
て、起動用媒体を特定するコンピュータであって、上記
物理層ドライバは、支障があると判定した場合、上記不
揮発メモリを書き換えることを特徴としている。
【0022】上記各構成では、物理層ドライバは、上記
複数の記録媒体のいずれかに異常が発生した場合、次回
の起動に支障をきたすか否かを判定すると共に、支障が
あると判定すると、例えば、異常が発生した記録媒体の
記憶領域のうち、起動に必要な記憶領域を書き換えた
り、次回の起動時にコンピュータが参照する不揮発メモ
リを書き換えたりして、次に起動する際、異常の発生し
た記録媒体に代えて、上記複数の記録媒体のうち、正常
な記録媒体をコンピュータに使用させる。
【0023】ここで、上記各記録媒体は、いずれも起動
用媒体であり、各記録媒体には、同じデータが格納され
ているので、コンピュータは、いずれの記録媒体のみか
らでも起動できる。
【0024】したがって、上記物理層ドライバがコンピ
ュータへ指示して、次回の起動時に、異常の発生した記
録媒体に代えて、正常な記録媒体を使用するように制御
することで、各記録媒体を多重化するためのドライバプ
ログラムが当該各記録媒体自体に格納されているにも拘
らず、コンピュータは、上記複数の記録媒体のいずれか
に異常が発生した際でも、正常に起動することができ
る。
【0025】この結果、正常に起動するために、例え
ば、フロッピーディスクなど、上記各記録媒体とは別の
起動用媒体を用意することなく、コンピュータを起動さ
せることができ、異常発生時の復旧に要する時間と手間
とを削減できる。
【0026】さらに、請求項6の発明に係るドライバプ
ログラムは、請求項2記載の発明の構成において、上記
物理層ドライバは、上記記録媒体にデータを書き込む
際、上記コンピュータと一体に形成され、上記記録媒体
に接続可能なインターフェース回路を制御して書き込む
ことを特徴としている。
【0027】当該構成では、上記物理層ドライバが、コ
ンピュータと一体に形成された既存のインターフェース
回路を制御して、当該記録媒体に接続された記録媒体に
データを書き込む。したがって、複数の記録媒体が、例
えば、ミラーリングしないハードディスクやCD−RO
Mドライブなど、ミラーリングに関係のないデバイスを
接続するためのインターフェース回路に接続されていれ
ば、何らハードウェアを追加することなく、ミラーリン
グシステムを構築できる。
【0028】一方、請求項7記載の発明に係るミラーリ
ングシステムの構築方法は、複数のミラーリングされて
いない記録媒体と、当該記録媒体と接続するためのイン
ターフェース回路とを有するコンピュータによるミラー
リングシステムの構築方法であって、上記課題を解決す
るために、上記コンピュータへ、上記複数の記録媒体へ
同じデータを書き込むためのドライバを実現するドライ
バプログラムをインストールする工程と、上記コンピュ
ータがドライバプログラムを実行することにより、上記
ドライバとして、ファイルシステムへの書き込み指示に
基づいて上記記録媒体における書き込みアドレスを特定
するファイルシステムドライバよりも下層の物理層に配
された物理層ドライバを実現する工程と、書き込みアド
レスへの書き込み指示を受け取ると、上記物理層ドライ
バが、上記インターフェース回路を制御して、上記各記
録媒体それぞれの当該書き込みアドレスへデータを書き
込む工程とを含んでいることを特徴としている。
【0029】上記各工程が実行され、請求項2記載のド
ライバプログラムがインストールされると、上記コンピ
ュータは、請求項1記載のミラーリングシステムとして
動作する。ここで、ミラーリングの際、データが書き込
まれる記録媒体、並びに、ドライバにより制御されるイ
ンターフェース回路は、上記ドライバプログラムをイン
ストールする前は、それぞれ、ミラーリングされていな
かった記録媒体、並びに、当該記録媒体に接続するため
のインターフェース回路である。したがって、これらを
有するコンピュータに、何らハードウェアを追加するこ
となく、ミラーリングシステムを構築できる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図1
ないし図6に基づいて説明すると以下の通りである。す
なわち、本実施形態に係るコンピュータは、記録媒体に
異常が発生する可能性のある状況下でも、記録媒体に格
納されたデータを安全に保持可能なコンピュータであっ
て、例えば、制御システムのHMI(Human Machine In
terface )としてのパネルコンピュータなどとして好適
に用いられている。
【0031】図2に示すように、当該コンピュータ(ミ
ラーリングシステム)1は、コンピュータ1全体を統括
制御するCPU(Central Processing Unit )11と、
例えば、ROM(Read Only Memory)やFEEPROM
(Flash Electrically Erasable and Programmable RO
M)などの不揮発性メモリからなり、CPU11が起動
時に実行される起動プログラムおよびCPU11の周辺
回路を制御するための制御プログラムが格納されたBI
OS−ROM(Basic Input / Output System -ROM)1
2と、上記制御プログラムによって起動時に参照される
パラメータを格納すると共に、バッテリバックアップさ
れたCMOS−RAM(Complementary MOS-RAM)13
と、例えば、DRAM(Dynamic Randam Acess Memory
)などによって構成され、上記CPU11が作業用の
領域などとして使用するメインメモリ14とを備えてい
る。また、コンピュータ1には、ハードディスクなどの
記録媒体と接続するためのIDE−インターフェース
(IF)回路15と、例えば、表示装置や入力装置ある
いは通信回路など、IDE(Intergrated Device Elect
oronics )以外の規格で、周辺機器と接続するためのイ
ンターフェース(IF)回路16とが設けられている。
上記各部材11〜16は、CPU11に直結可能な内部
バスや、例えば、PCI(Peripheral Component Inter
connect )バスなど、ブリッジ回路を介して内部バスに
接続される外部バスなどによって、互いに接続されてお
り、上記CPU11は、メモリ12〜14を参照しなが
ら、各IF回路15・16を制御できる。なお、上記C
PU11が特許請求の範囲に記載の演算手段およびコン
ピュータに対応し、CMOS−RAM13が不揮発メモ
リに対応する。
【0032】さらに、本実施形態に係るコンピュータ1
では、上記IDE−IF回路15に、2台のハードディ
スク21aおよび21bが接続されており、後述するI
DEドライバ41によって、両ハードディスク21a・
21bへ同じデータを書き込む。これにより、ハードデ
ィスク21a・21bの一方は、他方のミラーディスク
となり、ミラーリングシステムが実現される。
【0033】ここで、上記両ハードディスク21a・2
1bが特許請求の範囲に記載の記憶手段および記録媒体
に対応する。なお、両ハードディスク21a・21bに
は、同じデータが書き込まれるので、以降では、特定の
ハードディスク21aの記憶領域A1aのように、どち
らのハードディスク側であるかを特定する必要がある場
合は、特定するための英小文字(a/b)を末尾に付し
て参照し、どちらであるかが重要ではない場合には、ハ
ードディスク21のように、英小文字を付さずに参照す
る。
【0034】本実施形態では、例えば、図3に示すよう
に、上記ハードディスク21が2つのパーティションに
分けられており、ハードディスク21の記憶領域には、
図3に示すように、OSや後述するIDEドライバ41
のプログラムが格納されるパーティション(例えば、C
ドライブ)に対応する記憶領域A1と、他のプログラム
やデータなどが格納されるパーティション(例えば、D
ドライブ)に対応する記憶領域A2と、制御用の領域A
0とが設けられている。当該制御用の領域A0には、上
記各記憶領域A1・A2の配置を記憶するための基本パ
ーティション領域A11や起動時に参照されるマスター
ブートレコード(MBR)が格納される領域A12など
が含まれている。なお、領域A12が特許請求の範囲に
記載の起動に必要な領域に対応する。
【0035】ここで、上記ハードディスク21a(21
b)が接続されるIDE−IF回路15は、例えば、C
D−ROMドライブなどのデバイスを接続するために、
製造当初からコンピュータ1に搭載されている標準のイ
ンターフェース回路であり、予め、コンピュータ1と一
体に形成されている。また、当該IDE−IF回路15
を制御して、ハードディスク(21aや21b)にアク
セスするためのプログラムも、BIOS−ROM12に
当初から格納されている。さらに、IDE−IF回路1
5には、マスターブートレコードやOSなどを格納する
起動用の媒体として、少なくとも1台のハードディスク
が接続されている。また、データの保存用の記録媒体と
して、起動用の媒体になるハードディスクとは別のハー
ドディスクが接続されていることも多い。
【0036】一方、本実施形態では、後述するIDEド
ライバ41が上記IDE−IF回路15を制御してミラ
ーリングすると共に、ミラーリングに関係しないCD−
ROMドライブなどのデバイスにもアクセスする。ま
た、上述のように、ミラーリングシステムを構成するハ
ードディスク21a(21b)には、マスターブートレ
コードやOSなどが格納されており、後述するように、
障害の有無に拘らず、これらのディスクから起動でき
る。
【0037】したがって、コンピュータ1に既存のID
E−IF回路15およびハードディスクを流用して、ミ
ラーリングシステムを構築できる。具体的には、ミラー
リングされていない複数のハードディスクが上記IDE
−IF回路15に接続されている状態で、当該コンピュ
ータ1に上記IDEドライバ41を実現するためのドラ
イバプログラムをインストールする。なお、これに伴
い、両ハードディスク21a・21bの内容が同一にな
るように、一方のデータが他方に複写される。
【0038】この結果、ハードディスクが1台の場合に
のみ、さらに1台のハードディスクを追加するだけで、
殆どハードウェアを付加することなく、ミラーリングシ
ステムを構成できる。これにより、ハードウェアを追加
する場合に比べて、システムの構築コストを大幅に削減
できる。なお、ハードディスクが複数接続されている場
合は、何らハードウェアを付加する必要がなく、さらに
構築コストを削減できる。
【0039】一方、図1に示すように、上記CMOS−
RAM13には、起動用媒体を特定するためのパラメー
タを格納する記憶領域M1が設けられており、図2に示
すBIOS−ROM12内の起動プログラムを実行する
CPU11は、当該パラメータを参照して、コンピュー
タ1が起動する際にアクセス可能な媒体(起動用媒体)
のうち、今回の起動時に参照する媒体を特定し、当該媒
体から起動する。
【0040】なお、起動用媒体は、当該媒体を参照し
て、コンピュータ1が起動できれば、例えば、ハードデ
ィスクやフロッピー(登録商標)ディスクあるいはCD
−ROMなどの記録媒体であってもよいし、例えば、L
ANなどの通信媒体であってもよいが、本実施形態で
は、ハードディスク21から起動するために、ハードデ
ィスク21aまたは21bの一方(例えば、21a)を
示すパラメータが上記記憶領域M1に格納されている。
【0041】上記構成において、図4に示すステップ1
(以下では、S1のように略称する)にて、例えば、電
源スイッチを押すなどして、コンピュータ1の起動が指
示されると、S2〜S4において、CPU11は、BI
OS−ROM12から起動プログラムを読み出して実行
する。
【0042】より詳細には、S2において、CPU11
は、メインメモリ14や各IF回路15・16にアクセ
スするなどして、コンピュータ1の各周辺回路が正常に
動作しているかをチェックしたり、所定パラメータを各
周辺回路へ設定したりして、予め定められた手順で、ハ
ードウェアを初期化する。
【0043】さらに、S3において、CPU11は、C
MOS−RAM13の記憶領域M1を参照し、次に動作
するプログラム(OS)を読み取る媒体を特定する。こ
こで、上述したように、本実施形態では、当該記憶領域
M1にハードディスク21aを示すパラメータが格納さ
れている。したがって、CPU11は、S4において、
BIOS−ROM12の起動プログラムに基づき、ハー
ドディスク21aからOSを実現するためのプログラム
をメインメモリ14に読み出して実行する。
【0044】ここで、後述するように、本実施形態に係
るハードディスク21a・21bは、互いに同一のデー
タが格納されている。したがって、例えば、レベル0や
3、5のRAID(Redundant Arrays of Inexpensive
Disks )システムのように、あるハードディスクが破損
しても他のハードディスクの内容で当該ハードディスク
の内容を復帰できるように複数のハードディスクへ冗長
化してデータを格納する際、単体に記憶する場合と異な
るデータ構造でデータを格納するシステムとは異なり、
本実施形態に係るハードディスク21a・21bは、一
方だけを見ると、多重化しないハードディスクに格納さ
れるデータ構造と同じである。したがって、データが多
重化されているにも拘らず、単体のハードディスクへア
クセスするためのプログラムが、上記BIOS−ROM
12に格納されていれば、CPU11は、何ら支障な
く、ハードディスク21a(21b)に格納されたOS
やIDEドライバ41のプログラムを読み出すことがで
きる。
【0045】上記S4において、OSやIDEドライバ
41のプログラムが読み出され、S5において、CPU
11が、これらのプログラムの実行を開始すると、コン
ピュータ1には、図1に示す各機能ブロック31〜35
・41・42が形成される。なお、これらのブロックを
実現するためのプログラムは、例えば、CD−ROMな
どの記録媒体から読み出してインストールしたり、イン
ターネットなどの通信路から受信してインストールした
りして、予めハードディスク21に格納されている。
【0046】上記API処理部31は、予め定められた
API(Application ProgrammingInterface )で、ア
プリケーション32からの指示を受け取り、必要に応じ
て、より下層(ハードウェア側)の機能ブロックへ指示
して、例えば、仮想メモリ上のメモリ領域やCPU時間
など、コンピュータ1の資源の割り当て、入出力処理な
ど、指示に応じた処理を行うことができる。
【0047】また、上記API処理部31の下層には、
I/Oマネージャ33が形成され、上記APIのうち、
入出力処理を処理できる。なお、入出力に関連する各ブ
ロック34・35・41(後述)間の通信は、当該I/
Oマネージャ33を介して行われる。
【0048】さらに、I/Oマネージャ33の下層に
は、ファイルシステムドライバ34が設けられており、
例えば、ファイル名による入出力指示など、ファイルシ
ステムによって抽象化された指示を受け取り、例えば、
ハードディスク21における論理アドレスなど、記録媒
体の記憶領域のうち、アクセスすべき記憶領域を決定す
る。一方、ファイルシステムドライバ34の下層には、
バスドライバ35が設けられており、例えば、PCIバ
スに接続された各回路を制御する際に共通した処理を行
うことができる。
【0049】また、本実施形態では、バスドライバ35
の下層には、特許請求の範囲に記載のドライバとして、
両ハードディスク21a・21bをミラーリングさせる
ためのIDEドライバ41が形成されている。当該ID
Eドライバ41は、上記論理アドレスで指定された領域
への書き込み指示を受け取ると、ハードディスク21a
・21bの双方に対して、当該論理アドレスへの書き込
み指示を発行できる。なお、本実施形態では、ハードデ
ィスク21a・21bを直接制御する物理層に設けられ
たIDEドライバ41が、書き込みを多重化してミラー
リングしているので、IDEドライバ41より上層のフ
ァイルシステムドライバ34およびバスドライバ35
は、両ハードディスク21a・21bを1つのハードデ
ィスクとして認識している。
【0050】加えて、本実施形態では、アプリケーショ
ン32の1つとして、監視スレッド42が形成されてお
り、監視スレッド42は、IDEドライバ41から、あ
るハードディスク21(例えば、21a)への書き込み
に失敗したことが通知されると、例えば、画面表示など
によって、コンピュータ1のユーザへ異常発生を報知し
て、異常が発生したハードディスク(21a)の交換を
促すことができる。さらに、監視スレッド42は、ユー
ザの操作などによって、ハードディスク(21a)が正
常な部品に交換されたことを通知されると、異常が発生
していないハードディスク(例えば、21b)の内容
を、当該ハードディスク21aへ複写できる。これによ
り、両ハードディスク21a・21bは、再度、互いに
ミラーリングされた状態になる。
【0051】上記構成では、図5に示すS11におい
て、アプリケーション32などがAPI処理部31へフ
ァイルシステムへの書き込みを指示すると、ファイルシ
ステムドライバ34は、S12においてI/Oマネージ
ャ33を介して当該指示を受け取り、ファイルシステム
への書き込み指示を、論理アドレスへの書き込み指示に
変換する。
【0052】一方、IDEドライバ41は、S13にお
いて、上記ファイルシステムドライバ34から、I/O
マネージャ33、バスドライバ35およびI/Oマネー
ジャ33を介して、論理アドレスへの書き込み指示を受
け取ると、ハードディスク21a・21bの双方に対し
て、当該論理アドレスへの書き込み指示を発行する。こ
れにより、両ハードディスク21a・21bには、同じ
データが同じデータ構造で書き込まれる。
【0053】さらに、IDEドライバ41は、S14に
おいて、例えば、各ハードディスク21a・21bから
の応答などに基づいて、書き込みに成功したか否かを判
定し、書き込みに成功した場合、API処理部31へ正
常書き込みを報告するなどして、書き込み処理を終了す
る。
【0054】ここで、上記IDEドライバ41は、書き
込み指示を、論理アドレスで受け取る。この結果、図7
に示すように、ファイルシステムドライバ134への書
き込み指示を監視するフィルタドライバ141を設けた
従来技術とは異なり、ハードディスク121a(121
b)の各パーティション毎に、フィルタドライバ141
を設ける必要がなく、ハードディスク21a(21b)
全体を一括してミラーリングできる。
【0055】加えて、OSとして、Windows NT(登録
商標)を使用した場合、起動用のパーティションは、従
来との互換性を保つために、ハードディスク21の先頭
の2Gバイト以内に配置することが要求されるため、上
記従来の構成で、起動パーティションをミラーリングし
ようとすると、ミラーリングするパーティションの配置
や記憶容量が制限されてしまう。
【0056】ところが、本実施形態に係るIDEドライ
バ41は、図2に示すIDE−IF回路15を直接制御
する物理層に設けられており、書き込み指示を論理アド
レスで受け取るため、ハードディスク21を一括してミ
ラーリングできる。したがって、上記パーティションの
配置や記憶容量に制限されることなく、ミラーリングで
きる。
【0057】また、上記従来の構成では、フィルタドラ
イバ141が、ファイルシステムドライバ134への書
き込み指示を監視し、ハードディスク121aのファイ
ルシステムへの書き込みを検出した場合、ハードディス
ク121bのファイルシステムにも書き込むように、フ
ァイルシステムドライバ134へ指示する。これに対し
て、本実施形態では、IDEドライバ41が論理アドレ
スへの書き込み指示を受け取って、ハードディスク21
a・21bへの書き込み指示へ多重化する。
【0058】この結果、上記従来の構成に比べて、書き
込み指示が多重化されてから、実際に書き込むまでの処
理量を削減でき、多重化された書き込み指示の処理に必
要な演算量および時間を削減できる。これにより、ソフ
トウェアで多重化を行っているにも拘らず、従来より
も、ミラーリングのための処理中に、例えば、ページン
グ処理など、メインメモリ14のデータをハードディス
ク21a・21bへ退避させる処理が発生する可能性を
大幅に低減でき、確実にデータをミラーリングできる。
【0059】また、上記S14の判定において、両ハー
ドディスク21a・21bの一方(例えば、21a)
に、書き込み失敗が検出された場合(YES の場合)、上
記IDEドライバ41は、ハードディスク21aが破損
したと判定し、I/Oマネージャ33やAPI処理部3
1などを介して、監視スレッド42へ異常発生を通知す
る。さらに、監視スレッド42は、例えば、表示などに
よって、ユーザへ異常の発生を報告し、破損したハード
ディスク21aの交換を促す。
【0060】さらに、異常が発生した場合、IDEドラ
イバ41は、S22において、以降の起動に支障をきた
すか否かを判定すると共に、支障をきたす場合、CMO
S−RAM13の記憶領域M1を書き換えて起動用媒体
を変更する。ここで、上述の例では、記憶領域M1に
は、異常が発生したハードディスク21aからの起動を
示すパラメータが格納されており、次回の起動に支障を
きたす。この場合、IDEドライバ41は、当該パラメ
ータを正常なハードディスク21bを示すように書き換
える。
【0061】この状態で、OSが一度終了し、再び起動
する場合、コンピュータ1のCPU11は、図4に示す
S1〜S5の処理を行う。ここで、上記パラメータが変
更されず、異常なハードディスク21aからの起動を示
している場合、S3およびS4において、異常なハード
ディスク21aからOSやIDEドライバ41のプログ
ラムが読み出されてしまい、CPU11が誤動作する虞
れがある。
【0062】ところが、本実施形態に係るコンピュータ
1では、図5に示すS22において、IDEドライバ4
1がパラメータを正常なハードディスク21bに書き換
えるので、S3およびS4において、OSやIDEドラ
イバ41のプログラムは、正常なハードディスク21b
から読み出される。この結果、ハードディスク21aが
破損しても正常に起動できる。
【0063】ところで、上記の説明では、IDEドライ
バ41がCMOS−RAM13のパラメータを変更し
て、異常発生後の起動に支障がないように、起動用媒体
を変更したが、IDEドライバ41が監視スレッド42
へ指示して、パラメータを変更してもよい。いずれの場
合であっても、IDEドライバ41によって、パラメー
タが変更されれば、同様の効果が得られる。
【0064】また、別の起動用媒体の変更方法として、
BIOS−ROM12の起動プログラムを実行するCP
U11が、予め定められた複数の起動用媒体について、
予め定められた順番で起動可能か否かを判定し、起動可
能であれば、当該媒体から起動する構成の場合、IDE
ドライバ41は、上記CPU11によって、異常が発生
したハードディスク21(例えば、21a)が起動不能
と判断されるように、当該ハードディスク21aの領域
のうち、MBRが記憶される領域A12aへ、例えば、
予め定められたデータ列などを書き込んでもよい。
【0065】この場合、図6に示すように、CPU11
は、図4のS1およびS2と同様に、起動が指示される
と、周辺回路を初期化する。さらに、S3に代えて設け
られたS31において、CPU11は、予め定められた
順番で、各起動用媒体が起動可能か否かを判定して、O
SやIDEドライバ41のプログラムを読み出すための
媒体を決定する。
【0066】ここで、起動の可否を判定する順番とし
て、ハードディスク21a・21bが設定されている場
合、ハードディスク21a・21bの双方が正常に動作
している間は、CPU11は、ハードディスク21aか
ら起動する。ところが、ハードディスク21aに異常が
発生すると、IDEドライバ41がハードディスク21
aのMBR用の領域A12aを書き換えて起動不能にす
る。したがって、CPU11は、最初に、ハードディス
ク21aからの起動ができないと判定し、続いて、ハー
ドディスク21bからの起動を試みる。この結果、ハー
ドディスク21aが破損しても、何ら支障なく、正常に
起動できる。
【0067】また、図6に示す構成の場合、IDEドラ
イバ41は、ハードディスク21を書き換えて起動用媒
体を切り換えているので、図4に示す場合と異なり、C
MOS−RAM13において、起動用媒体を示すパラメ
ータを格納する領域M1のアドレス位置を把握する必要
がない。したがって、領域M1が異なる機種間で、ID
Eドライバ41を共用できる。
【0068】なお、上記では、記録媒体の一例として、
IDEインターフェースで接続されるハードディスク2
1を例にして説明したが、これに限るものではない。例
えば、SCSI( Small Computer System Interface)
のように、他のインターフェースで接続されるハードデ
ィスクであってもよい。また、書き込み可能な記録媒体
であれば、ハードディスクに限らず、任意の記録媒体を
適用できる。ただし、ハードディスクは、半導体とは異
なり機械的に動作する箇所があるため、故障する可能性
が高い。また、機械的に動作する箇所があるため、例え
ば、埃が多い場所など、周囲環境が劣悪な場所に配置さ
れると、故障の発生率がさらに増大してしまう。一方、
ハードディスクは、記録容量と製造コストとのバランス
がよく、大容量のデータを格納するのに適している。し
たがって、ハードディスクを用いてミラーリングシステ
ムを構築することで、大容量かつ安価で、しかも、デー
タ消失を確実に防止できる。
【0069】
【発明の効果】請求項1の発明に係るミラーリングシス
テムは、以上のように、記憶手段には、演算手段に実行
させることで、複数の記録媒体へ同じデータを書き込む
ためのドライバを実現するドライバプログラムが格納さ
れると共に、上記ドライバは、ファイルシステムへの書
き込み指示に基づいて上記記録媒体における書き込みア
ドレスを特定するファイルシステムドライバよりも下層
の物理層に配された物理層ドライバであり、当該物理層
ドライバは、書き込みアドレスへの書き込み指示を受け
取ると、上記各記録媒体それぞれの当該書き込みアドレ
スへデータを書き込む構成である。また、請求項2の発
明に係るドライバプログラムは、アプリケーションプロ
グラムを実行可能なコンピュータを上記ドライバとして
動作させるプログラムであり、当該プログラムを実行す
ることで、上記コンピュータは、上記ミラーリングシス
テムとして動作する。
【0070】上記構成では、演算手段やコンピュータが
ドライバプログラムを実行することによって、複数の記
録媒体へ同じデータを書き込むので、特別なハードウェ
アが不要である。また、ファイルシステムへの書き込み
指示を監視して複数のディスク装置へ同じデータを書き
込む従来技術と異なり、当該物理層ドライバが多重化す
るので、記録媒体全体を一括して多重化できる。さら
に、上記物理層ドライバは、書き込み指示を、書き込み
アドレスで受け取っているので、多重化に要する演算量
および時間を削減できる。これらの結果、ハードウェア
で多重化するよりも安価に、ファイルシステムを監視す
るよりも確実に、しかも、記録媒体を一括して多重化で
き、記録媒体の破損に起因するデータ消失を防止できる
という効果を奏する。
【0071】請求項3の発明に係るドライバプログラム
は、以上のように、請求項2記載の発明の構成におい
て、上記ドライバプログラムは、起動用媒体としての上
記複数の各記録媒体へ格納され、上記物理層ドライバ
は、上記複数の記録媒体のいずれかに異常が発生した場
合、次回の起動に支障をきたすか否かを判定すると共
に、支障があると判定すると、次に起動する際、異常の
発生した記録媒体に代えて、上記複数の記録媒体のう
ち、正常な記録媒体を使用するように、上記コンピュー
タへ指示する構成である。
【0072】請求項4の発明に係るドライバプログラム
は、以上のように、請求項3記載の発明の構成におい
て、上記コンピュータは、予め定められた複数の起動用
媒体について、予め定められた順番で起動可能か否かを
判定し、起動可能であれば、当該媒体から起動するコン
ピュータであって、上記物理層ドライバは、支障がある
と判定した場合、異常が発生した上記記録媒体の記憶領
域のうち、起動に必要な記憶領域へ、起動不能にするた
めのデータを書き込む構成である。
【0073】請求項5の発明に係るドライバプログラム
は、以上のように、請求項3記載の発明の構成におい
て、上記コンピュータは、予め定められた不揮発メモリ
を参照して、起動用媒体を特定するコンピュータであっ
て、上記物理層ドライバは、支障があると判定した場
合、上記不揮発メモリを書き換える構成である。
【0074】上記各構成において、上記複数の記録媒体
は、いずれも起動用媒体であり、しかも、各記録媒体に
は、同じデータが格納されているので、コンピュータ
は、いずれの記録媒体のみからでも起動できる。さら
に、上記物理層ドライバは、コンピュータへ指示して、
次回の起動時に、異常の発生した記録媒体に代えて、正
常な記録媒体を使用するように制御する。これにより、
各記録媒体を多重化するためのドライバプログラムが当
該各記録媒体自体に格納されているにも拘らず、コンピ
ュータは、上記複数の記録媒体のいずれかに異常が発生
した際に、正常に起動できる。この結果、正常に起動す
るために、上記各記録媒体とは別の起動用媒体を用意す
ることなく、コンピュータを起動させることができ、異
常発生時の復旧に要する時間と手間とを削減できるとい
う効果を奏する。
【0075】請求項6の発明に係るドライバプログラム
は、以上のように、請求項2記載の発明の構成におい
て、上記物理層ドライバは、上記記録媒体にデータを書
き込む際、上記コンピュータと一体に形成され、上記記
録媒体に接続可能なインターフェース回路を制御して書
き込む構成である。
【0076】当該構成では、上記物理層ドライバが、コ
ンピュータと一体に形成された既存のインターフェース
回路を制御して、当該記録媒体に接続された記録媒体に
データを書き込むので、複数の記録媒体がインターフェ
ース回路に接続されていれば、何らハードウェアを追加
することなく、ミラーリングシステムを構築できるとい
う効果を奏する。
【0077】請求項7記載の発明に係るミラーリングシ
ステムの構築方法は、以上のように、複数のミラーリン
グされていない記録媒体と、当該記録媒体と接続するた
めのインターフェース回路とを有するコンピュータによ
るミラーリングシステムの構築方法であって、上記課題
を解決するために、上記コンピュータへ、上記複数の記
録媒体へ同じデータを書き込むためのドライバを実現す
るドライバプログラムをインストールする工程と、上記
コンピュータがドライバプログラムを実行することによ
り、上記ドライバとして、ファイルシステムへの書き込
み指示に基づいて上記記録媒体における書き込みアドレ
スを特定するファイルシステムドライバよりも下層の物
理層に配された物理層ドライバを実現する工程と、書き
込みアドレスへの書き込み指示を受け取ると、上記物理
層ドライバが、上記インターフェース回路を制御して、
上記各記録媒体それぞれの当該書き込みアドレスへデー
タを書き込む工程とを含んでいる構成である。
【0078】上記各工程が実行され、請求項2記載のド
ライバプログラムがインストールされると、上記コンピ
ュータは、請求項1記載のミラーリングシステムとして
動作する。ここで、ミラーリングの際、データが書き込
まれる記録媒体、並びに、ドライバにより制御されるイ
ンターフェース回路は、上記ドライバプログラムをイン
ストールする前は、それぞれ、ミラーリングされていな
かった記録媒体、並びに、当該記録媒体に接続するため
のインターフェース回路である。したがって、これらを
有するコンピュータに、何らハードウェアを追加するこ
となく、ミラーリングシステムを構築できるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、ミラー
リングシステムを実現するコンピュータの要部構成を示
す機能ブロック図である。
【図2】上記コンピュータのハードウェア構成の要部を
示すブロック図である。
【図3】上記コンピュータにおいて、ハードディスクの
記憶領域を示す説明図である。
【図4】上記コンピュータが起動する際の動作を示すフ
ローチャートである。
【図5】上記コンピュータがハードディスクへ書き込む
際の動作を示すフローチャートである。
【図6】上記コンピュータの変形例を示すものであり、
コンピュータが起動する際の動作を示すフローチャート
である。
【図7】従来技術を示すものであり、ミラーリングシス
テムを実現するコンピュータの要部構成を示す機能ブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ(ミラーリングシステ
ム) 11 CPU(演算手段;コンピュー
タ) 13 CMOS−RAM(不揮発メモ
リ) 21a・21b ハードディスク(記憶手段;記録
媒体) 34 ファイルシステムドライバ 41 IDEドライバ(ドライバ) A12 領域(起動に必要な領域)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉見 耕一 大阪府大阪市住之江区南港東8−2−52 株式会社デジタル内 (72)発明者 沢目 裕一郎 東京都中野区本町3−31−11 株式会社ユ ニテック内 Fターム(参考) 5B014 FB04 GC07 5B018 GA04 HA04 MA12 QA01 5B065 BA01 EA12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アプリケーションプログラムを実行する演
    算手段と、当該アプリケーションプログラムを記憶する
    記憶手段とを有するミラーリングシステムにおいて、 上記記憶手段には、上記演算手段に実行させることで、
    複数の記録媒体へ同じデータを書き込むためのドライバ
    を実現するドライバプログラムが格納されると共に、 上記ドライバは、ファイルシステムへの書き込み指示に
    基づいて上記記録媒体における書き込みアドレスを特定
    するファイルシステムドライバよりも下層の物理層に配
    された物理層ドライバであり、 当該物理層ドライバは、書き込みアドレスへの書き込み
    指示を受け取ると、上記各記録媒体それぞれの当該書き
    込みアドレスへデータを書き込むことを特徴とするミラ
    ーリングシステム。
  2. 【請求項2】アプリケーションプログラムを実行可能な
    コンピュータが実行することで、複数の記録媒体へ同じ
    データを書き込むためのドライバを実現するドライバプ
    ログラムであって、 上記ドライバは、ファイルシステムへの書き込み指示に
    基づいて上記記録媒体における書き込みアドレスを特定
    するファイルシステムドライバよりも下層の物理層に配
    された物理層ドライバであり、 当該物理層ドライバは、書き込みアドレスへの書き込み
    指示を受け取ると、上記各記録媒体それぞれの当該書き
    込みアドレスへデータを書き込むことを特徴とするドラ
    イバプログラム。
  3. 【請求項3】上記ドライバプログラムは、起動用媒体と
    しての上記複数の各記録媒体へ格納され、 上記物理層ドライバは、上記複数の記録媒体のいずれか
    に異常が発生した場合、次回の起動に支障をきたすか否
    かを判定すると共に、支障があると判定すると、次に起
    動する際、異常の発生した記録媒体に代えて、上記複数
    の記録媒体のうち正常な記録媒体を使用するように、上
    記コンピュータへ指示することを特徴とする請求項2記
    載のドライバプログラム。
  4. 【請求項4】上記コンピュータは、予め定められた複数
    の起動用媒体について、予め定められた順番で起動可能
    か否かを判定し、起動可能であれば、当該媒体から起動
    するコンピュータであって、 上記物理層ドライバは、支障があると判定した場合、異
    常が発生した上記記録媒体の記憶領域のうち、起動に必
    要な記憶領域へ、起動不能にするためのデータを書き込
    むことを特徴とする請求項3記載のドライバプログラ
    ム。
  5. 【請求項5】上記コンピュータは、予め定められた不揮
    発メモリを参照して、起動用媒体を特定するコンピュー
    タであって、 上記物理層ドライバは、支障があると判定した場合、上
    記不揮発メモリを書き換えることを特徴とする請求項3
    記載のドライバプログラム。
  6. 【請求項6】上記物理層ドライバは、上記記録媒体にデ
    ータを書き込む際、上記コンピュータと一体に形成さ
    れ、上記記録媒体に接続可能なインターフェース回路を
    制御して書き込むことを特徴とする請求項2記載のドラ
    イバプログラム。
  7. 【請求項7】複数のミラーリングされていない記録媒体
    と、当該記録媒体と接続するためのインターフェース回
    路とを有するコンピュータによるミラーリングシステム
    の構築方法であって、 上記コンピュータへ、上記複数の記録媒体へ同じデータ
    を書き込むためのドライバを実現するドライバプログラ
    ムをインストールする工程と、 上記コンピュータがドライバプログラムを実行すること
    により、上記ドライバとして、ファイルシステムへの書
    き込み指示に基づいて上記記録媒体における書き込みア
    ドレスを特定するファイルシステムドライバよりも下層
    の物理層に配された物理層ドライバを実現する工程と、 書き込みアドレスへの書き込み指示を受け取ると、上記
    物理層ドライバが、上記インターフェース回路を制御し
    て、上記各記録媒体それぞれの当該書き込みアドレスへ
    データを書き込む工程とを含んでいることを特徴とする
    ミラーリングシステムの構築方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008003909A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Yokogawa Electric Corp 情報処理装置

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JP2008003909A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Yokogawa Electric Corp 情報処理装置

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