JP2002103598A - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JP2002103598A
JP2002103598A JP2001193469A JP2001193469A JP2002103598A JP 2002103598 A JP2002103598 A JP 2002103598A JP 2001193469 A JP2001193469 A JP 2001193469A JP 2001193469 A JP2001193469 A JP 2001193469A JP 2002103598 A JP2002103598 A JP 2002103598A
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俊弘 北原
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  • Ink Jet (AREA)
  • Handling Of Sheets (AREA)
  • Common Mechanisms (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数のノズルよりインク滴を吐出してプリント
を行うプリンタにおいて、印刷速度の高速化が実現で
き、製作コストの低減、小型化も可能であるプリンタを
提供する。 【解決手段】主に駆動ローラ17と従動ローラ16で駆
動される搬送ベルト18と、搬送ベルト18上に配置さ
れ、インク吐出面を持つ複数ヘッドユニットで構成され
るプリンタヘッド3と、空気式用紙吸着装置8とを有し
ており、上記吸着装置8にて搬送ベルト18上に吸引保
持され、D0 方向に搬送される印刷用紙28上の印刷デ
ータに基づいた位置に上記ヘッドユニットよりインク滴
を吐出させることで印刷を行うプリンタ10であり、こ
のプリンタ10では、上記印刷過程においてプリンタヘ
ッド3の走査は行わず、高速印刷が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のノズルより
インク滴を吐出してプリントを行うプリンタの構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のコンシューマ用途の既存のプリン
タとして、複数のノズルより微小インク滴を吐出してプ
リントを行う、所謂、インクジェットプリンタは、ヘッ
ドを主走査方向(用紙幅方向)に走査して印刷を行うヘ
ッド走査型のものが一般的である。このヘッド走査型の
プリンタに適用されるプリンタヘッドは、副走査方向
(用紙送り方向)と同一方向、あるいは、傾斜した方向
に沿う複数のノズルを有しており、そのプリンタヘッド
を主走査方向に走査して用紙全幅のプリントが行われ
る。
【0003】したがって、送り駆動機構としてプリンタ
ヘッドの主走査方向の走査駆動機構と紙送り機構とを必
要とし、駆動機構部が複雑化するとともにプリント速度
の高速化が制限される。
【0004】そこで、駆動機構部の簡略化とプリント速
度の高速化が可能なものとしてプリンタヘッドの主走査
方向駆動が不要のフルラインインクジェットプリンタが
考えられる。このフルラインインクジェットプリンタで
は、紙幅分の印刷幅を有するフルラインヘッドを有し、
1パスで印刷を行う。そして、用紙紙幅方向の一ライン
分を同時に印刷するため、ヘッド走査が全く必要なく、
用紙紙を一方向に、間欠的、または、連続的に搬送しな
がら1ラインずつ順次印刷することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
フルラインプリント式インクジェットプリンタでは、例
えば、解像度200dpiとしても用紙幅210mm
(JIS規格のA4判)を1パスで印刷するためのプリ
ンタヘッドとして1600チャンネル程度のノズル吐出
口を設けた長尺ヘッドが必要となる。このような長尺ヘ
ッドは、製品の歩留まり率が悪く、製品化も難かしい。
【0006】また、上記フルラインインクジェットプリ
ンタでは、用紙の搬送方向を含め用紙全幅に亘ってプリ
ンタヘッドと用紙と、あるいは、ヘッド同士の正確な位
置関係を常に保つ必要があり、そのための用紙保持機
構,用紙搬送機構,プリンタヘッドの支持機構等を必要
とし、それらの機構を提供する必要がある。
【0007】さらに、上述のようにチャンネル数の多い
プリンタヘッドの調整や維持,管理等についても解決し
なければならない問題も多い。
【0008】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたものであって、複数のノズルよりインク滴を吐
出してプリントを行うプリンタにおいて、印刷速度の高
速化が実現でき、製作コストの低減、小型化も可能であ
り、調整や維持,管理等も容易であるプリンタを提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のプリンタは、複数のノズルよりインク滴を吐出してプ
リントを行うプリンタにおいて、印刷用紙の幅方向に走
査することなく上記印刷用紙のフルラインのプリントが
可能なヘッドであって、上記複数のノズルが配設される
プリンタヘッドと、無端状の帯部材であって、上記印刷
用紙を保持し、上記印刷用紙の幅方向とは直交する方向
に上記印刷用紙を搬送する搬送ベルトと、上記搬送ベル
トの上記印刷用紙の搬送動作に同期して上記プリンタヘ
ッドによるインク滴の吐出を制御してプリントを行わせ
るプリント制御手段とを有する。
【0010】本発明の請求項2に記載のプリンタは、請
求項1記載のプリンタにおいて、さらに、上記搬送ベル
ト上の所定位置に上記印刷用紙を位置決めする印刷用紙
位置決め手段を有している。
【0011】本発明の請求項3に記載のプリンタは、請
求項2記載のプリンタにおいて、上記印刷用紙位置決め
手段は、ベルト上に設けられた印刷用紙の保持位置を示
す印刷用紙保持位置標識を有している。
【0012】本発明の請求項4に記載のプリンタは、請
求項3記載のプリンタにおいて、上記印刷用紙位置決め
手段は、さらに、上記印刷用紙保持位置標識を検出する
標識検出手段と、上記標識検出手段の出力に基づいて印
刷用紙を供給する印刷用紙供給手段とを有してなり、上
記印刷用紙供給手段は、上記標識検出手段の出力タイミ
ングにより印刷用紙を供給して印刷用紙保持位置標識で
定められる所定位置に印刷用紙を保持される。
【0013】本発明の請求項5に記載のプリンタは、請
求項1記載のプリンタにおいて、さらに、上記搬送ベル
トに印刷用紙を吸着し、保持する吸着手段を設ける。
【0014】本発明の請求項6に記載のプリンタは、請
求項1記載のプリンタにおいて、さらに、上記搬送ベル
トに印刷用紙を吸着し、保持する吸着手段を有し、上記
吸着手段における印刷用紙を吸着する吸着力の大きさ
は、上記印刷用紙の保持領域に関連して制御される。
【0015】本発明の請求項7に記載のプリンタは、請
求項6記載のプリンタにおいて、上記吸着手段は、上記
印刷用紙の搬送方向に対して複数に分割されており、上
記吸着手段の吸着力は、上記印刷用紙の搬送位置によっ
て制御される。
【0016】本発明の請求項8に記載のプリンタは、請
求項7記載のプリンタにおいて、上記吸着手段は、上記
搬送ベルト上に設けられた吸引穴を通して空気圧により
上記印刷用紙の吸着を行うものであって、上記吸引穴
は、ベルト上の予め定められた位置にある上記印刷用紙
の領域上に配設される。
【0017】本発明の請求項9に記載のプリンタは、請
求項1記載のプリンタにおいて、上記プリンタヘッド
は、多色プリントが可能なヘッドであって、複数の単色
ヘッドブロックにより構成され、さらに、上記単色ヘッ
ドブロックは、さらに、単一の傾斜ラインに沿って配設
される複数のヘッドユニットよりなる。
【0018】本発明の請求項10に記載のプリンタは、
複数のノズルよりインク滴を吐出してプリントを行うプ
リンタにおいて、印刷用紙の幅方向に走査することなく
上記印刷用紙のフルラインのプリントが可能なヘッドで
あって、上記複数のノズルが配設されるプリンタヘッド
と、無端状の帯部材であって、上記印刷用紙を保持し、
上記印刷用紙の幅方向とはほぼ直交する方向に上記印刷
用紙を搬送する搬送ベルトと、上記搬送ベルトの上記印
刷用紙の搬送動作に同期し、上記インク滴を印刷用紙上
の正しい位置に着滴せしめるために上記搬送ベルトに保
持された印刷用紙と上記プリンタヘッドの吐出面との間
の吐出距離の変動に応じて上記各ノズルからのインク吐
出タイミングを制御してプリントを行わせるプリント制
御手段とを有してなる。
【0019】本発明の請求項11に記載のプリンタは、
請求項10記載のプリンタにおいて、上記プリント制御
手段は、上記吐出距離の変動として搬送ベルトの厚みの
ばらつきを対象にして取り扱う。
【0020】本発明の請求項12に記載のプリンタは、
請求項11記載のプリンタにおいて、上記プリント制御
手段は、上記搬送ベルトの厚みのばらつきとして搬送ベ
ルト1周分のばらつきデータを記憶し、上記ばらつきの
データに基づいて吐出タイミングの制御を行う。
【0021】本発明の請求項13に記載のプリンタは、
請求項10記載のプリンタにおいて、さらに、上記プリ
ンタヘッドの吐出面近傍にて上記印刷用紙または搬送ベ
ルトの表面までの距離を検出する吐出距離検出手段を有
しており、上記プリント制御手段は、上記吐出距離検出
手段により検出された印刷用紙表面に関する位置に応じ
てインク吐出タイミングを制御する。
【0022】本発明の請求項14に記載のプリンタは、
請求項13記載のプリンタにおいて、上記プリント制御
手段は、上記吐出距離検出手段より出力される上記印刷
用紙または搬送ベルトの表面までの距離の検出データに
よって、上記印刷用紙の全幅に対する上記印刷用紙と上
記プリンタヘッドの吐出面との間の吐出距離を求め、吐
出タイミングの制御を行う。
【0023】本発明の請求項15に記載のプリンタは、
請求項14記載のプリンタにおいて、上記吐出距離検出
手段は、上記ベルト幅の両端部近傍に配設され、上記プ
リント制御手段は、上記両端部に配設される双方の上記
吐出距離検出手段の出力を基にして、上記双方の吐出距
離検出手段に挟まれた直線範囲の吐出距離を求め、吐出
タイミングの制御を行う。
【0024】本発明の請求項16に記載のプリンタは、
請求項10記載のプリンタにおいて、さらに、上記搬送
ベルトの内側に配設される従動プラテンローラ部材を有
し、上記プリント制御手段は、上記従動プラテンローラ
の偏心に基づいて変化する上記印刷用紙と上記プリンタ
ヘッドの吐出面との間の吐出距離により、吐出タイミン
グの制御を行う。
【0025】本発明の請求項17に記載のプリンタは、
請求項16記載のプリンタにおいて、上記プリント制御
手段は、さらに、上記搬送ベルトの厚みのばらつきとし
て搬送ベルト1周分のばらつきデータを記憶し、上記搬
送ベルトの厚みのばらつきデータ、および、上記従動プ
ラテンローラの偏心データに基づいて得られる、上記印
刷用紙と上記プリンタヘッドの吐出面との間の吐出距離
により吐出タイミングの制御を行う。
【0026】本発明の請求項18に記載のプリンタは、
請求項16記載のプリンタにおいて、さらに、上記プリ
ンタヘッドの吐出面近傍にて上記印刷用紙または搬送ベ
ルトの表面までの距離を検出する吐出距離検出手段を有
しており、上記プリント制御手段は、上記吐出距離検出
手段により検出された印刷用紙表面までの位置のデータ
から上記印刷用紙と上記プリンタヘッドの吐出面との間
の吐出距離を求め、インク吐出タイミングを制御する。
【0027】本発明の請求項19に記載のプリンタは、
請求項18記載のプリンタにおいて、上記プリント制御
手段は、上記吐出距離検出手段により検出された印刷用
紙または搬送ベルトの表面までの距離により従動プラテ
ンローラの幅方向の上記印刷用紙と上記プリンタヘッド
の吐出面との間の吐出距離を求め、インク吐出タイミン
グを制御する。
【0028】本発明の請求項20に記載のプリンタは、
請求項18記載のプリンタにおいて、さらに、上記吐出
距離検出手段は、上記ベルト幅の両端部近傍に配設さ
れ、上記プリント制御手段は、上記両端部に配設される
双方の上記吐出距離検出手段の出力を基にして、上記双
方の吐出距離検出手段に挟まれた直線範囲の吐出距離を
求め、吐出タイミングの制御を行う。
【0029】本発明の請求項21に記載のプリンタは、
複数のノズルよりインク滴を吐出してプリントを行うプ
リンタにおいて、印刷用紙の幅方向に走査することなく
上記印刷用紙のフルラインのプリントが可能なヘッドで
あって、上記複数のノズルが配設されるプリンタヘッド
と、無端状の帯部材であって、上記印刷用紙を保持し、
上記印刷用紙の幅方向と直交する方向に上記印刷用紙を
搬送する搬送ベルトと、上記搬送ベルトの上記印刷用紙
の搬送動作に同期して上記プリンタヘッドによるインク
滴の吐出を制御してプリントを行わせるプリント制御手
段とを有し、上記搬送ベルト上には、上記プリンタヘッ
ドの吐出機能を回復させるための回復領域が設けられて
いる。
【0030】本発明の請求項22に記載のプリンタは、
請求項21記載のプリンタにおいて、上記搬送ベルト上
の回復領域では、上記印刷用紙を保持しない。
【0031】本発明の請求項23に記載のプリンタは、
請求項21記載のプリンタにおいて、上記回復領域は、
上記プリンタヘッドのノズルの吐出機能を回復させるた
めに上記ノズルからインク滴を吐出させる上記搬送ベル
ト上の吐出領域である。
【0032】本発明の請求項24に記載のプリンタは、
請求項23記載のプリンタにおいて、さらに、上記プリ
ンタヘッドに対向する上記搬送ベルトの内側に配設さ
れ、上記プリンタヘッドの吐出機能を回復させる回復手
段を有しており、上記吐出領域は、上記搬送ベルト上の
開口部領域であり、回復手段による回復動作を行わせる
場合、上記搬送ベルトを移動させて上記吐出領域を回復
手段配設場所に位置させて上記プリンタヘッドと上記回
復手段とを直接対向させる。
【0033】本発明の請求項25に記載のプリンタは、
請求項21記載のプリンタにおいて、上記回復領域は、
上記プリンタヘッドのノズルの吐出機能を回復させるた
めにインク吐出面を払拭する払拭領域であり、その払拭
領域には払拭手段が配設されている。
【0034】本発明の請求項26に記載のプリンタは、
請求項25記載のプリンタにおいて、さらに、上記払拭
手段をクリーニングするクリーニング手段を有してお
り、上記払拭領域の上記払拭手段により上記プリンタヘ
ッドのインク吐出面を払拭した後、上記搬送ベルトの搬
送移動時に上記クリーニング手段によって上記払拭手段
がクリーニングされる。
【0035】本発明の請求項27に記載のプリンタは、
請求項21記載のプリンタにおいて、さらに、上記プリ
ンタヘッドの回復処理によって汚れた上記搬送ベルトの
上記回復領域を回復させるベルト汚れ回復手段を有して
おり、上記ベルト汚れ回復手段は、上記プリンタヘッド
よりも下流側に配設されている。
【0036】本発明の請求項28に記載のプリンタは、
請求項27記載のプリンタにおいて、さらに、上記ベル
ト汚れ回復手段により回復処理された上記搬送ベルトの
上記回復領域を乾燥させる乾燥手段を有しており、上記
乾燥手段は、上記ベルト汚れ回復手段よりも搬送方向の
下流側に配設されている。
【0037】本発明の請求項29に記載のプリンタは、
複数のノズルよりインク滴を吐出してプリントを行うプ
リンタにおいて、印刷用紙の幅方向に走査することなく
上記印刷用紙のフルラインのプリントが可能なヘッドで
あって、上記複数のノズルが配設されるプリンタヘッド
と、無端状の帯部材であって、上記印刷用紙を保持し、
上記印刷用紙の幅方向と直交する方向に上記印刷用紙を
搬送する搬送ベルトと、上記印刷用紙上に吐出されたイ
ンクを乾燥させる乾燥手段と、上記搬送ベルトの上記印
刷用紙の搬送動作に同期して上記プリンタヘッドによる
インク滴の吐出を制御してプリントを行わせるプリント
制御手段とを有している。
【0038】本発明の請求項30に記載のプリンタは、
請求項29記載のプリンタにおいて、上記乾燥手段は、
ベルト搬送方向の最下流側にある上記プリンタヘッドよ
りも下流側に配設されている。
【0039】本発明の請求項31に記載のプリンタは、
請求項30記載のプリンタにおいて、上記乾燥手段は、
上記搬送ベルトの印刷用紙保持面側と印刷用紙保持面の
裏面側である内側の少なくとも一方に配置されている。
【0040】本発明の請求項32に記載のプリンタは、
請求項30記載のプリンタにおいて、上記乾燥手段は、
上記搬送ベルトの印刷用紙保持面側の裏面側である内側
に配置されている。
【0041】本発明の請求項33に記載のプリンタは、
請求項32記載のプリンタにおいて、上記乾燥手段は、
上記搬送ベルトの裏面を空気加熱する。
【0042】本発明の請求項34に記載のプリンタは、
請求項32記載のプリンタにおいて、さらに、上記搬送
ベルトの印刷用紙保持面側の裏面側である内側に配置さ
れる、ベルト位置決めを行うプラテンを有しており、上
記乾燥手段は、上記プラテンを加熱する。
【0043】本発明の請求項35に記載のプリンタは、
請求項30記載のプリンタにおいて、上記乾燥手段は、
上記搬送ベルトの印刷用紙保持面側を加熱する。
【0044】本発明の請求項36に記載のプリンタは、
請求項29記載のプリンタにおいて、上記プリンタヘッ
ドは、色別の複数の単色ヘッドブロックで分割して構成
されており、上記単色ヘッドブロックの間に上記乾燥手
段が配置されている。
【0045】本発明の請求項37に記載のプリンタは、
請求項36記載のプリンタにおいて、上記乾燥手段は、
上記搬送ベルトの印刷用紙保持面側と印刷用紙保持面の
裏面側である内側の少なくとも一方に配置されている。
【0046】本発明の請求項38に記載のプリンタは、
請求項36記載のプリンタにおいて、上記乾燥手段は、
上記搬送ベルトの印刷用紙保持面側の裏面側である内側
に配置されている。
【0047】本発明の請求項39に記載のプリンタは、
請求項38記載のプリンタにおいて、上記乾燥手段は、
上記搬送ベルトの裏側を空気加熱する。。
【0048】本発明の請求項40に記載のプリンタは、
請求項38記載のプリンタにおいて、さらに、上記搬送
ベルトの印刷用紙保持面側の裏面側である内側に配置さ
れる、ベルト位置決めを行うプラテンを有しており、上
記乾燥手段は、上記プラテンを加熱する。
【0049】本発明の請求項41に記載のプリンタは、
請求項37記載のプリンタにおいて、上記乾燥手段は、
上記搬送ベルトの印刷用紙保持面側を加熱する。
【0050】本発明の請求項42に記載のプリンタは、
複数のノズルよりインク滴を吐出してプリントを行うプ
リンタにおいて、印刷用紙の幅方向に走査することなく
上記印刷用紙のフルラインのプリントが可能なヘッドで
あって、上記複数のノズルを配設されるプリンタヘッド
と、無端状の帯部材であって、上記印刷用紙を保持可能
な2つの平面状の搬送領域を有し、上記印刷用紙の幅方
向と直交する方向に上記印刷用紙を搬送する搬送ベルト
と、上記搬送ベルトの上記印刷用紙の搬送動作に同期し
て上記プリンタヘッドによるインク滴の吐出を制御して
プリントを行わせるプリント制御手段とを有しており、
上記搬送ベルトの対向する2つの平面状の搬送領域上に
て印刷用紙にプリントが行われる。
【0051】本発明の請求項43に記載のプリンタは、
請求項42記載のプリンタにおいて、上記搬送ベルトの
上記2つの平面状の搬送領域は、プリンタ本体の据え付
け面に対して垂直面上の領域である。
【0052】本発明の請求項44に記載のプリンタは、
請求項42記載のプリンタにおいて、上記搬送ベルトの
2つの平面状の搬送領域上にてプリントされる内容は、
それぞれの搬送領域で共通である。
【0053】本発明の請求項45に記載のプリンタは、
請求項42記載のプリンタにおいて、上記搬送ベルトの
2つの平面状の搬送領域上にてプリントされる色は、そ
れぞれの搬送領域でほぼ同数種類の色である。
【0054】本発明の請求項46に記載のプリンタは、
請求項42記載のプリンタにおいて、上記搬送ベルトの
2つの平面状の搬送領域のうち、一方の上記搬送領域に
て印刷用紙の表面側のプリントを行って、上記印刷用紙
を一旦排紙トレイに収容し、その後、上記排紙トレイよ
り上記印刷用紙を他方の平面状の搬送領域側に給紙し、
上記他方の搬送領域で印刷用紙の裏面側のプリントを行
う。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。まず、本発明の第1の実施形態のプ
リンタについて、図1−図7等を用いて説明する。
【0056】なお、図1は、本発明の第1の実施形態の
プリンタ10のシステム構成図である。図2は、上記図
1のプリンタ10の印刷部周りの概要を示す縦断面図で
ある。図3は、上記図1のプリンタに適用される用紙搬
送系の構造を示す斜視図である。図4は、上記図1のプ
リンタ10に適用されるプリンタヘッドの配置を示す斜
視図である。図5は、上記図4のプリンタヘッドを構成
するヘッドユニットのノズル配置を示す図4のA側(イ
ンク吐出面側)から見た拡大図である。図6は、上記図
4のプリンタヘッドを構成するヘッドユニットのノズル
位置調整状態を示す図4のA側から見た拡大図である。
図7(A)は、上記図6のヘッドユニットによるドット
印刷状態を示す拡大図であって、ノズル位置未調整状態
を示し、図7(B)は、同様上記図6のヘッドユニット
によるドット印刷状態を示す拡大図であって、ノズル位
置調整済み状態を示す。
【0057】この第1の実施形態のプリンタ10は、全
用紙幅に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出して
プリントを行うインクジェットプリンタであり、このプ
リンタは、プリンタ全体の制御を司るプリント制御手段
であるCPU1と、用紙搬送用の搬送ベルト18を有す
る用紙搬送系2と、印刷画像データに基づき、4色のイ
ンク滴を吐出するプリンタヘッド3と、印刷用紙(以
下、用紙と記載)28の供給用の給紙トレイ4と、用紙
位置決め手段である供給ローラ5と、空気加熱式の乾燥
手段である乾燥装置6と、印刷済み用紙を収納するため
の排紙トレイ7と、用紙28を空気を介して吸引する吸
着手段である吸着装置8と、プリンタヘッド3の吐出機
能回復処理を行う回復手段である回復装置9と、上記用
紙搬送系2の駆動ローラ17の駆動用モータ(M)12
と、上記モータ12を駆動するモータドライバ11と、
上記供給ローラ5の駆動用モータ(M)14と、上記モ
ータ14を駆動するモータドライバ13と、上記プリン
タヘッド3のインク滴の吐出をコントロールするヘッド
コントローラ15とを有してなる。
【0058】なお、上記給紙トレイ4は、搬送ベルト1
8の供給側に配設される。上記供給ローラ5は、上記給
紙トレイ4の出口に配設される。上記乾燥装置6は、搬
送ベルト18の排出側(下流側)に配設される。上記排
紙トレイ7は、搬送ベルト18の排出部分に配設され
る。上記吸着装置8は、搬送ベルト18の内側のプリン
タヘッド3の下方対向位置に対して挿入、または、退避
可能である。上記回復装置9は、搬送ベルト18の内側
で吸着装置8の下方に配設される。
【0059】上記用紙搬送系2は、無端状(エンドレス
状)の帯部材である上記搬送ベルト18と、搬送ベルト
18を用紙28の幅方向(E0 )と直交する搬送方向
(D0)に駆動する駆動ローラ17および従動ローラ1
6と、ベルト搬送面に付着したインクを除去するための
クリーニング手段としてのクリーニング爪27と、各種
センサとを有してなる。なお、クリーニング手段として
は、インク吸収ローラ等を用いてもよい。
【0060】上記搬送ベルト18には、用紙28を吸着
するための吸気穴群18eと、回復処理時に回復装置9
をプリンタヘッド3のインク吐出面39に対向させるた
めの回復処理開口部18cと、搬送ベルト18の走行速
度,位置を検出するための速度,位置標識である所定間
隔の標識線18aと、用紙保持位置標識(用紙位置決め
手段)である用紙先端位置標識18bとが設けられてい
る。
【0061】なお、上記吸気穴群18eは、用紙28が
保持される用紙領域28Aより狭い範囲の吸気領域18
Dに設けられる。上記用紙先端位置標識18bは、用紙
28を上記用紙領域28Aに位置させるために後述の用
紙先端位置センサ22の検出位置に合わせて付されてい
る(図3参照)。
【0062】上記用紙搬送系2はさらに、上記標識線1
8aの通過を検知して搬送ベルト18の搬送速度・位置
を検出するベルト速度・位置検出センサ21と、上記用
紙先端位置標識18bを検出する用紙位置決め手段であ
る用紙先端位置センサ22と、用紙28の保持状態にお
ける搬送方向D0 に対する傾きを検出する2つの用紙傾
き検出センサ23,24とを有している。
【0063】上記プリンタヘッド3は、インクジェット
タイプのプリンタヘッドであって、インク吐出制御用圧
電素子群とインク滴の吐出ノズル列を有する複数のヘッ
ドユニット35a,35b等で構成される。なお、吐出
されるインクは、インクタンク25より供給される。
【0064】次に、上記プリンタヘッド3の詳細な構造
について説明する。図4は、上記プリンタヘッドの配置
を示す斜視図であり、上記プリンタヘッド3は、本図に
示すように用紙搬送方向(D0 方向)に沿って配設され
る4つのヘッドブロック31,32,33,34からな
る。上記各ヘッドブロックは、支持基板と、その支持基
板に支持され、D0 方向に対して斜設される3ユニット
の複列のヘッドユニットからなる。また、各プリンタユ
ニットは、一対のノズル列ユニットからなり、そのノズ
ル列ユニットにはインク滴吐出する圧電素子が組み込ま
れている。
【0065】上記ヘッドブロック31は、支持基板41
と、支持基板41の開口41aに保持されるヘッドユニ
ット35a,35b,35cとヘッドユニット38d,
38e,38fとからなる。
【0066】上記ヘッドブロック32は、支持基板42
と、支持基板42の開口42aに保持されるヘッドユニ
ット36a,36b,36cとヘッドユニット35d,
35e,35fとからなる。
【0067】上記ヘッドブロック33は、支持基板43
と、支持基板43の開口43aに保持されるヘッドユニ
ット37a,37b,37cとヘッドユニット36d,
36e,36fとからなる。
【0068】上記ヘッドブロック34は、支持基板44
と、支持基板44の開口44aに保持されるヘッドユニ
ット38a,38b,38cとヘッドユニット37d,
37e,37fとからなる。
【0069】上記ヘッドブロック31とヘッドブロック
32に分けて配設されるヘッドユニット35a,35
b,35c,35d,35e,35fは、ブラック
(B)のインクを吐出するユニットであり、D0 方向に
対して傾斜する単一傾斜ラインLAに沿って配置され
る。
【0070】上記ヘッドブロック32とヘッドブロック
33に分けて配設されるヘッドユニット36a,36
b,36c,36d,36e,36fは、イエロー
(Y)のインクを吐出するユニットであり、D0 方向に
対して傾斜する単一傾斜ラインLBに沿って配置され
る。
【0071】上記ヘッドブロック33とヘッドブロック
34に分けて配設されるヘッドユニット37a,37
b,37c,37d,37e,37fは、マゼンダ
(M)のインクを吐出するユニットであり、D0 方向に
対して傾斜する単一傾斜ラインLCに沿って配置され
る。
【0072】上記ヘッドブロック34とヘッドブロック
31に分けて配設されるヘッドユニット38a,38
b,38c,38d,38e,38fは、シアン(C)
のインクを吐出するユニットであるが、D0 方向に対し
て傾斜する2つの傾斜ラインLD1とLD2に沿って配置さ
れる。
【0073】なお、上記ヘッドブロック上の傾斜ライン
LA ,LB ,LC ,LD1,LD2に配置される各色別ヘッ
ドユニット群は上述の組み合わせに限らず、上記傾斜ラ
インLA ,LB ,LC ,LD1,LD2に対して上記の組み
合わせと異なる色のヘッドユニットを配置することも可
能である。
【0074】プリンタヘッド3は、組み立てられた状態
では、上記各色別の複数のヘッドユニットのノズルが所
定のピッチでD0 方向に所定の傾斜角度を有する上記傾
斜ラインLA 〜LD1,LD2に沿って配列された状態で組
み立てられる。例えば、ヘッドユニット35a,35
b,35c,35d,35e,35fは、用紙28のE
0 方向の有効印刷幅(A4判の場合、210mm)に対
しては、オーバーラップ部以外はそのインク吐出用のノ
ズルが所定のピッチδpを有するように配列され、D0
方向にはそのインク吐出用のノズルが所定の傾斜角度を
有する傾斜ラインLA に沿って配列されている。上記ピ
ッチδpは、例えば、解像度400dpiとすると0.
0635mmとなる。
【0075】図5は、上記ヘッドブロックの一部である
3つのヘッドユニットをインク吐出面39側からみた拡
大図である。例えば、ヘッドブロック31においてヘッ
ドユニット35aは、一対のノズル列ユニット35a1と
35a2からなる。ヘッドユニット35bは、同様に一対
のノズル列ユニット35b1と35b2からなる。ヘッドユ
ニット35cは、同様に一対のノズル列ユニット35c1
と35c2からなる。また、各ノズル列ユニットは、各ヘ
ッドユニット間も含めてそれぞれD0 方向に距離δbだ
け離間して配置される。
【0076】一方のノズル列ユニット35a1のインク吐
出面39には、np/2個のノズル35a1a ,35a1b
,……,35a1z がE0 方向のピッチ2δpで配設さ
れている。他方のノズル列ユニット35a2のインク吐出
面39にもnp/2個のノズル35a2a ,……,35a2
z がピッチ2δpで配置されている。そして、上記ノズ
ル35a2a ,……,35a2z は、それぞれ上記ノズル吐
出口35a1a ,……,35a1z に対してピッチδp分ず
れて配置されている。したがって、一対のノズル列ユニ
ット35a1および35a2よりなるヘッドユニット35a
には、npドットのノズルがピッチδpの間隔で配設さ
れることになる。
【0077】上記ヘッドユニット35aに続いてヘッド
ユニット35b、さらに、ヘッドユニット35cを位置
決めする場合、それぞれのヘッドユニットに配設される
ノズルが、上述したようにD0 方向に距離δbだけ離間
し、また、E0 方向には、距離δaだけオーバラップし
た状態でずらして配置される。上記オーバラップ距離δ
aは、印字ドット数としてδa/δp個分に相当する。
さらに、ヘッドユニット35cに対してヘッドブロック
32のヘッドユニット35dが同様の相対位置に配置さ
れ、また、ヘッドユニット35dに対してヘッドユニッ
ト35e、ヘッドユニット35eに対してヘッドユニッ
ト35fも同様の相対位置に配置される。なお、上記オ
ーバラップ距離δaは、−1ドット分、すなわち、ヘッ
ドユニット35aのノズル列の右端のノズルとヘッドユ
ニット35bのノズル列の左端のノズルとがE0 方向に
1ドット分だけ離間した位置よりも+方向、すなわち、
重なる方向の距離であればよい。
【0078】上記ヘッドユニットにおけるノズル列ユニ
ットの組み付け時、例えば、図7(A)のノズル位置未
調整状態におけるドット印刷状態の拡大図に示すように
印字ドット(ノズル35a1a ,35a2a 等の位置)がE
0 方向位置に微小寸法αのずれ、また、D0 方向位置と
傾き角θ1 の傾斜がある場合、シムによる位置微調整が
行われる。
【0079】上記シムによる位置微調整を行う場合、図
6のヘッドユニットのノズル位置調整状態を示す拡大図
に示すようにE0 方向の調整は、基板開口41aの右端
部にシム45c,45fを挿入し、当て付けて位置調整
をする。D0 方向位置および傾きに対しては、シム45
a,45b、または、シム45d,45eを挿入し、当
て付けて位置調整をする。図7(B)は、上記位置微調
整済みのヘッドユニットで印刷したドット印刷状態の拡
大図である。
【0080】上記回復装置9は、回復処理、すなわち、
プリンタ3のノズル列が配設されるインク吐出面39の
インク滴吐出機能を回復させる処理、例えば、目詰まり
の解消等を行う装置である。その回復処理を行う場合、
吸着装置8を退避させて搬送ベルト18を移動させる。
そして、搬送ベルト18の回復処理用の開口部18cが
各ヘッドユニットの対向位置に順次到達したとき、対向
したヘッドユニットのノズルからインクを吐出させてイ
ンク吐出面のクリーニングを行う。吐出したインクは、
廃液タンク26に導かれ、収容される(図2参照)。な
お、上記搬送ベルト18の開口部18cは、回復処理時
のインクの吐出領域となるので、印刷時、その部分での
用紙の吸着は行われない。
【0081】上記CPU1は、上記各種センサの出力を
取り込み、モータドライバ11,13等を介して用紙搬
送系2を制御し、さらに、印刷画像データ29を取り込
んでヘッドコントローラ15を介して各ヘッドユニット
のインク吐出制御を行う。またさらに、CPU1は、上
記回復装置9の回復処理の制御も行う。
【0082】以上のように構成された本実施形態のプリ
ンタ10の動作について説明する。
【0083】まず、印刷開始に際してプリンタヘッド3
のインク吐出面の回復処理がCPU1の制御のもとで実
行される。その回復処理において、吸着装置8を退避位
置に退避させ、用紙無し状態で搬送ベルト18を走行さ
せる。その走行動作中、ベルトの開口部18cがヘッド
ユニット35a〜35f,36a〜36f,37a〜3
7f,38a〜38fの各ユニットの対向位置に順次到
達したとき、回復のためのインクを上記ユニットから吐
出させる。そのインク吐出により目詰まり等が解消され
てインク吐出機能が回復する。吐出されたインクは、回
復装置9を介して吸引され、廃液タンク26に収容され
る。
【0084】その後、ベルト18の標識線18aの通過
をベルト速度/位置センサ21で検出しながら搬送ベル
ト18が定速度駆動される。用紙先端位置検出センサ2
2により搬送ベルト18の用紙先端位置標識18bが検
出されると、供給ローラ5が始動して用紙28が搬送ベ
ルト18上の用紙領域28A位置に送り出される。用紙
28は、吸着装置8により吸引穴群18eを介して上記
用紙領域28A位置に保持され、搬送ベルト18と共に
D0 方向に搬送される。なお、これらの搬送制御は、C
PU1の制御のもとで実行される。
【0085】用紙先端位置標識18b検出後の標識線1
8aの通過量をベルト速度・位置センサ21で検出する
ことによって、用紙28の先端部がプリンタヘッド3の
下部に到達したことが検知されると、それ以降の搬送ベ
ルト18の用紙走査方向であるD0 方向への移動に同期
した状態で印刷が開始される。すなわち、ヘッドコント
ローラ15を介してプリンタヘッド3の各色毎の用紙幅
全域に亘って各ノズルのインク滴の吐出制御が印刷画像
データ29に基づいて実行され、印刷が行われる。これ
らの動作は、CPU1の制御もとで実行される。なお、
上記印刷動作中、プリンタヘッド3の走査は行わない。
【0086】上記印刷時にベルト速度/位置センサ21
により搬送ベルト18の速度が万一変化した場合、ヘッ
ドコントローラ15を介して各ヘッドユニットのノズル
のインク滴の吐出タイミングが調整され、正常な印刷が
続行される。
【0087】また、用紙傾き検出センサ23,24によ
り用紙28の保持位置の傾き(斜行)が検出された場
合、上記用紙の傾きに合わせて各ヘッドユニットのノズ
ルのインク滴の吐出タイミングがコントロールされ、用
紙上のインク吐出位置が調整される。但し、上記用紙の
傾きが所定量以上であることが検出された場合、インク
滴の吐出を中断し、印刷動作を停止させる。
【0088】上記印刷実行後、乾燥装置6によるインク
の乾燥が行われた後、吸着装置8による吸着力を消滅さ
せて用紙28は排紙トレイ7に収納される。
【0089】なお、上記プリンタヘッド3は、図5のノ
ズル配置を示す図により説明したように上記各ヘッドユ
ニット間にてノズル位置が用紙幅のE0 方向に所定量オ
ーバーラップして配置されている。そのオーバーラップ
部分でのインク滴の吐出は、2重になることから元の画
像データに比較して当然濃くなってしまう。そこで、オ
ーバーラップ部分でのインク滴の吐出に後述するような
補正制御をかけ、印刷画像データと同一の濃度であっ
て、ヘッドつなぎ目が目立たないような滑らかな印刷が
得られるように制御される。
【0090】以上、説明した第1の実施形態のプリンタ
10によれば、従来のインクジェットプリンタのように
プリンタヘッドのE0 方向(主走査方向)の走査を行わ
ないことから用紙28の搬送速度を速くすることが可能
になり、印刷速度の高速化が実現できる。また、プリン
タヘッドのE0 方向駆動機構が不要であり、プリンタの
機構部の構成が簡単になり、小型化や低コスト化が実現
できる。
【0091】また、プリンタヘッドとして連続した長尺
のプリンタヘッドを適用せず複数のヘッドユニットを組
み合わせて用紙幅に対応するプリンタヘッド3を構成し
たので製作が容易になり、組み立て、調整も簡単に行え
る。
【0092】上記プリンタヘッド3においては、色別に
ヘッドユニットをD0 方向に対する傾斜ラインLA 等に
沿って配設したので、インク滴吐出制御における吐出す
るべきノズルのタイミング制御が単純となる。
【0093】用紙搬送系としてプラテンローラ等を適用
せずに駆動ローラで駆動する無端状の搬送ベルト18を
適用することから搬送機構が複雑化せず、装置の小型化
が可能になる。また、搬送方向の下流側に駆動ローラ1
7を配したので用紙搬送する側の搬送ベルトに常にテン
ションが作用し、たるみが生じることないので、精度の
よい用紙搬送が行われる。
【0094】用紙を所定位置に保持するために空気式吸
着装置8を適用したので、用紙のずれが発生しにくく、
印刷ずれが生じにくい。また、搬送ベルト18上の吸引
穴群18eが設けられている吸気領域18Dが用紙領域
28Aより狭い範囲であり、用紙領域以外に吸気穴が設
けられていない。したがって、インク滴吐出部分の空気
が乱されることがなく、インク滴吐出方向が乱されず、
精度のよい印刷がなされる。
【0095】なお、上述したノズルのオーバーラップな
どによる印刷濃度を補正するための上記インク滴の吐出
補正制御の技術は、本出願人が先に出願した日本国特許
公開公報2000−168109号に詳細に記載されて
いる。
【0096】上述した実施形態のプリンタ10に適用さ
れるプリンタヘッド3においては、1つのヘッドブロッ
クに複数色(2色)のヘッドユニットが配置される複合
色ヘッドブロックを採用しているが、その変形例とし
て、単一色の複数のヘッドユニットをからなる単色ヘッ
ドブロックを組み合わせて多色のプリンタヘッドを構成
することも可能である。
【0097】図8は、上記変形例のプリンタヘッドにお
ける単色ヘッドブロックとしてのB(黒)ヘッドブロッ
ク48の斜視図である。このBヘッドブロック48に
は、D0 方向に傾斜する傾斜ラインLE1に沿って黒色の
ヘッドユニット35a,35b,35cが配設され、さ
らに、D0 方向に傾斜する傾斜ラインLE2に沿って黒色
のヘッドユニット35d,35e,35fがヘッド基板
49上に配設される。
【0098】そして、ヘッドユニット35a,35b,
35cおよび35d,35e,35fの相対的な配置関
係は、前記図5で説明したノズル位置となるように配置
される。但し、ヘッドユニット35aと35dとは、そ
のノズル位置がE0 方向のライン上に位置するように配
置され、さらに、ヘッドユニット35cと35dのE0
方向のノズル位置のオーバーラップ量は、図5に示した
距離δaと同一とする。また、本変形例では、黒色のヘ
ッドブロックについて説明したが、他の色のヘッドブロ
ックの構成も同様である。
【0099】この変形例のプリンタヘッドによれば、プ
リンタヘッドを構成するヘッドブロックがそれぞれ単色
用となるので、例えば、色別のインク滴吐出処理,回復
処理,吸着処理等が可能になり、それらの制御がやりや
すくなる。
【0100】次に、上記第1の実施形態のプリンタ10
の用紙吸着装置を含む用紙搬送系の各変形例について説
明する。
【0101】図9は、上記変形例の用紙搬送系50Aの
斜視図である。この変形例の用紙搬送系50Aは、主に
帯電材料よりなる無端状(エンドレス状)の用紙搬送用
の搬送ベルト51と、搬送ベルト駆動用の駆動ローラ5
3と、従動ローラ52と、用紙先端位置標識51bを検
出する用紙先端位置センサ54と、搬送ベルト51の上
流側外面側に配置される用紙吸着手段としての帯電装置
55と、搬送ベルト51の下流側内面側に配置される除
電装置56とを有してなる。
【0102】なお、上記搬送ベルト51には速度検出用
の標識線51a,用紙先端位置標識51b等が設けられ
る。また、上記除電装置56として除電ブラシを適用
し、搬送ベルト51の表面側に配置してもよい。また、
上記用紙先端位置センサ54は、搬送ベルト51の幅の
中央部に配置するようにしてもよい。そして、この用紙
搬送系50Aを適用するプリンタのその他の構成は、前
記第1の実施形態のプリンタ10の構成と同様とする。
【0103】この用紙搬送系50Aを適用するプリンタ
においては、印刷開始に際して搬送ベルト51が駆動さ
れ、用紙先端位置センサ54により用紙先端位置標識5
1bが検出されると図示しない給紙トレイから供給ロー
ラにより用紙が供給される。同時に帯電装置55により
搬送ベルト51の表面の用紙保持用帯電領域51Dを帯
電状態とする。なお、用紙28の領域は、上記帯電領域
51Dより狭い範囲である。
【0104】用紙28がD0 方向に移動して印刷を終
え、搬送ベルト51の下流側に到達すると除電装置56
の金属ブラシにより帯電領域51Dが除電状態となり、
用紙28は排出される。なお、これらの搬送制御は、C
PU1の制御のもとで実行される。
【0105】この変形例の用紙搬送系50Aを適用する
と、用紙を吸着するための空気吸引による吸着装置を必
要としないのでプリンタとして外形がコンパクトにまと
められ、小型化が可能になる。
【0106】図10は、別の変形例の用紙吸着装置を含
む用紙搬送系50Bの縦断面図である。この変形例の用
紙搬送系50Bは、主に帯電材料よりなる無端状(エン
ドレス状)の用紙搬送用の搬送ベルト51と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ53と、従動ローラ52と、搬送
ベルト51の用紙搬送面の内面側にD0 方向(搬送方
向)に向けて並べて配置される用紙吸着手段としての複
数の独立した空気吸着ユニット58a〜58iと、図示
しない各種センサとを有してなる。
【0107】上記搬送ベルト51上には、D0 方向(搬
送方向)に向けて配設されるヘッドユニット57a〜5
7fからなるプリンタヘッド57が配置されている。な
お、この用紙搬送系50Bを適用するプリンタのその他
の構成は、前記第1の実施形態のプリンタ10の構成と
同様とする。
【0108】この用紙搬送系50Bを適用するプリンタ
においては、印刷動作時、供給された用紙28は搬送ベ
ルト51上を搬送されるが、そのベルト搬送中、空気吸
着ユニット58a〜58iの中の用紙28の範囲に位置
するもののみを選択して順次吸引状態にして用紙28を
搬送ベルト51上に吸着保持する。そして、用紙28が
通過した後の用紙範囲外の位置にある空気吸着ユニット
は、順次非吸引状態にしていく。なお、これらの搬送制
御は、CPU1の制御のもとで実行される。
【0109】この変形例の用紙搬送系50Bによれば、
吸引に使用する空気量を減らすことができ、吸引ポンプ
の容量も少なくなる。
【0110】図11は、さらに別の変形例である用紙吸
着装置を含む用紙搬送系50Cの部分縦断面図である。
この変形例の用紙搬送系50Cは、主に、無端状(エン
ドレス状)の用紙搬送用の搬送ベルト51′と、図示し
ない駆動ローラおよび従動ローラと、図示しない各種セ
ンサと、搬送ベルト51′の用紙搬送面の内面側に配置
される空気吸引による用紙吸着手段である吸着装置59
とを有してなる。
【0111】上記搬送ベルト51′上方には、D0 方向
(搬送方向)に向けて直列配設されるヘッドユニット5
7a〜57e等からなるプリンタヘッド57が配置され
ている。なお、この用紙搬送系50Cを適用するプリン
タのその他の構成は、前記第1の実施形態のプリンタ1
0の構成と同様とする。
【0112】上記吸着装置59には、上記ヘッドユニッ
ト57a〜57eのそれぞれに搬送ベルト51′を介し
て対向する位置に分割開口部59a〜59eが設けられ
ている。印刷動作時には、上記開口部59a〜59eか
らの空気をまとめて通気口59fより吸引して、用紙2
8が搬送ベルト51′上に保持される。
【0113】この変形例の用紙搬送系50Cによれば、
各ヘッドユニットの下部位置で用紙28をより確実に保
持することができる。
【0114】図12は、さらに別の変形例である用紙吸
着装置を含む用紙搬送系50Dの部分斜視図である。こ
の変形例の用紙搬送系50Dは、主に、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト96と、駆動ローラ
および従動ローラと、各種センサと、搬送ベルト96の
用紙搬送面の内面側に配置される空気吸引による用紙吸
着手段である吸着装置97とを有してなる。なお、この
用紙搬送系50Dを適用するプリンタのその他の構成
は、前記第1の実施形態のプリンタ10の構成と同様と
する。
【0115】上記搬送ベルト96には、その搬送面上の
用紙28を保持する各用紙領域内に吸気穴群96aが設
けられている。
【0116】一方、吸着装置97には、プリンタヘッド
に対向する位置の用紙領域内の範囲97Aに吸気穴群9
7aが配設されている。上記範囲97Aに接した搬送上
流側(用紙供給側)の範囲97Bには、上流側に向けて
先細りの三角領域に吸気穴群97bが配設されている。
【0117】この用紙搬送系50Dを適用したプリンタ
においては、用紙28が搬送移動中の供給ローラにより
送り出されると、用紙28は、搬送ベルト96の吸気穴
群96aとともにD0 方向に移動する。
【0118】上記用紙送り出しの期間中、用紙28は、
吸着装置97の三角領域(範囲97B)の吸気穴群97
b上を通過する。その通過過程にて用紙28は、吸気穴
群97bのうちで幅中央から徐々に幅外側に向けて吸着
する部分が広がり、しわや弛みのない状態で吸着されて
いき、最終的に用紙全面が範囲97A上の吸気穴群97
aで吸着されて搬送され、プリンタヘッド(図示せず)
により印刷が行われる。なお、これらの動作は、CPU
1の制御のもとで実行される。
【0119】本変形例の用紙搬送系50Dによれば、用
紙28をしわや弛みのない状態で確実に保持し、搬送す
ることができる。
【0120】図13は、さらに別の変形例である用紙吸
着装置を含む用紙搬送系50Eの斜視図であり、図14
は、上記用紙搬送系50Eにて用紙を保持した状態を示
す部分縦断面図である。この変形例の用紙搬送系50E
は、主に、無端状(エンドレス状)の用紙搬送用の搬送
ベルト61と、搬送ベルト駆動用の駆動ローラ63およ
び従動ローラ62と、図示しない各種センサ等とを有し
てなる。
【0121】上記搬送ベルト61の搬送面上には、プリ
ンタヘッドが配置され、搬送ベルト61の用紙搬送面の
内側に吸着装置64を配置する。なお、この用紙搬送系
50Eを適用するプリンタのその他の構成は、前記第1
の実施形態のプリンタ10の構成と同様とする。
【0122】上記搬送ベルト61には、その搬送面上の
用紙28を保持する用紙領域の先端位置にE0 方向(用
紙幅方向)に延びる用紙位置決め手段である用紙位置決
め突起61aが設けられている。また、突起61aのD
0 方向(用紙搬送方向)の後方側の用紙領域内には、吸
着装置64により用紙を吸着するための吸気穴群61b
が設けられている。
【0123】この用紙搬送系50Eを適用したプリンタ
においては、搬送ベルト61の突起61aが上流側端部
に到達したとき、図示しない供給ローラにより用紙28
が送り出され、突起61aに用紙28の先端が当て付け
られる。吸着装置64により用紙28が吸着されるの
で、用紙28は、突起61aに当て付いた状態で保持さ
れ、D0 方向に搬送される。その搬送移動中、プリンタ
ヘッドにより印刷が行われる。なお、これらの動作は、
CPU1の制御のもとで実行される。
【0124】この変形例の用紙搬送系50Eによれば、
用紙28をより正確な位置に保持することができる。
【0125】図15は、さらに別の変形例である用紙吸
着装置を含む用紙搬送系50Fにおける用紙保持状態を
示す部分縦断面図である。この変形例の用紙搬送系50
Fは、主に、無端状(エンドレス状)の用紙搬送用の搬
送ベルト61′と、図示しない搬送ベルト駆動用の駆動
ローラおよび従動ローラと、図示しない各種センサ等と
を有してなる。上記搬送ベルト61′の構造以外は、前
記変形例の用紙搬送系50Eと同様の構成を有する。
【0126】上記搬送ベルト61′の搬送面上には、そ
の搬送面上の用紙28を保持する用紙領域の先端位置に
E0 方向(用紙幅方向)に延びる用紙位置決め手段であ
る用紙挟持爪61cが設けられている。また、挟持爪6
1cのD0 方向(用紙搬送方向)の後方側の用紙領域内
には、同様に吸着装置64により用紙を吸着するための
吸気穴群61bが設けられている。
【0127】上記用紙挟持爪61cは、用紙28の先端
部を挟み込み可能な弾性変形可能な爪形状を有してい
る。搬送ベルト61′の上記用紙挟持爪61cが上流側
先端部に到達したとき、用紙28の先端部が用紙挟持爪
61cに挿入、狭持される。その狭持状態を保ったま
ま、吸着装置64により用紙28が吸着され、保持さ
れ、D0 方向に搬送される。なお、これらの動作は、C
PU1の制御のもとで実行される。
【0128】この変形例の用紙搬送系50Fによれば、
用紙28をさらに確実に保持することができる。
【0129】図16は、さらに別の変形例である用紙搬
送系50Gの側面図である。この変形例の用紙搬送系5
0Gは、主に、無端状(エンドレス状)の用紙搬送用の
搬送ベルト71と、搬送ベルト駆動用の駆動ローラ73
および従動ローラ72と、搬送ベルト71の用紙搬送面
の内側に配置される平板プラテン74と、図示しない各
種センサ等とを有してなる。上記平板プラテン74の搬
送ベルト71を介した上方対向位置にプリンタヘッド7
5が配置される。なお、この用紙搬送系50Gを適用す
るプリンタの上記プリンタヘッド75、また、上記以外
の構成は、前記第1の実施形態のプリンタ10の構成と
同様とする。
【0130】上記平板状プラテン74は、駆動ローラ7
3および従動ローラ72で形成される平面よりも上方位
置に配置し、搬送ベルト71にプラテン74の前後にテ
ンションを発生させるようにする。
【0131】この変形例の用紙搬送系50Gによれば、
上記プラテン上の搬送ベルト71に対して、より大きな
テンションが加えられ、搬送ベルト71に保持される用
紙の平面度を高精度に保つことができ、また、搬送ベル
ト71の上下の揺れも抑えられることから用紙間の隙間
を常に一定に保つことができる。したがって、インク滴
が吐出後の用紙面に到達する時間が一定に保たれ、イン
ク滴の用紙上の着滴位置ずれが生じにくく、良好な印刷
を行うことができる。
【0132】図17は、さらに別の変形例である用紙搬
送系50Hの部分縦断面図である。この変形例の用紙搬
送系50Hは、主に、無端状(エンドレス状)の用紙搬
送用の搬送ベルト71′と、図示しない搬送ベルト駆動
用の駆動ローラおよび従動ローラと、搬送ベルト71′
の用紙搬送面の内側に配置される平板プラテン74と、
図示しない各種センサ等とを有してなり、上記搬送ベル
ト71′の断面形状のみが前記用紙搬送系50Gと異な
る。
【0133】上記搬送ベルト71′の内面の平板プラテ
ン74に当接,摺動する部分には、点状の突起71a′
が点在して設けられている。したがって、この変形例の
用紙搬送系50Hによれば、上記変形例の用紙搬送系5
0Gの効果に加えて、さらに、上記プラテン上の搬送ベ
ルト71′に対してより大きなテンションが加えられた
としても、搬送ベルト71′の摺動抵抗(摩擦抵抗)が
増大することがなく、より軽い負荷状態で搬送ベルト7
1′を駆動することができる。
【0134】図18(A),(B)は、それぞれ上記変
形例の用紙搬送系50Hに適用される搬送ベルトの突起
形状の変形例の内面部形状を示す図であって、図18
(A)が斜視図、図18(B)が縦断面図である。この
変形例の搬送ベルト71′には、その内面の平板プラテ
ンに当接,摺動する部分にD0 方向に長い長円状の突起
71b′が設けられている。
【0135】この変形例の搬送ベルト71′を適用した
場合、上記用紙搬送系50Hと同様に搬送ベルト71′
の摺動抵抗(摩擦抵抗)の増大が少なく、同時に、安定
したD0 方向の搬送駆動状態が得られる。
【0136】図19は、さらに別の変形例である用紙搬
送系50Iの斜視図である。この変形例の用紙搬送系5
0Iは、主に、無端状(エンドレス状)の用紙搬送用の
搬送ベルト71と、図示しない搬送ベルト駆動用の駆動
ローラ73および従動ローラ72と、搬送ベルト71の
用紙搬送面の内側に配置される平板プラテン74′と、
図示しない各種センサ等とを有してなり、上記平板プラ
テン74′の形状のみが前記用紙搬送系50Gのものと
異なる。
【0137】上記平板プラテン74′には、搬送ベルト
71の内面に当接,摺動する部分に、D0 方向の長穴7
4a′が点在して設けられている。
【0138】この変形例の用紙搬送系50Iによれば、
上記変形例の用紙搬送系50Gの効果に加えて、さら
に、上記プラテン74′上の搬送ベルト71に大きなテ
ンションが加えられたとしても、長穴74a′があるた
めに搬送ベルト71の摺動抵抗(摩擦抵抗)は増大する
ことがなく、より軽い負荷状態で搬送ベルト71を駆動
することができる。
【0139】図20は、さらに別の変形例である用紙搬
送系50Jの斜視図であり、図21は、上記変形例の用
紙搬送系50Jのプラテン部分の部分断面図である。こ
の変形例の用紙搬送系50Jは、主に、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト71″と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ73および従動ローラ72と、搬
送ベルト71″の用紙搬送面の内側に配置される平板プ
ラテン74″と、図示しない各種センサ等とを有してな
り、上記搬送ベルト71″の内面の断面形状と平板プラ
テン74″の摺動面の断面形状が前記用紙搬送系50G
のものと異なる。
【0140】上記搬送ベルト71″には、その内面側に
D0 方向に沿った複数の突起71a″がE0 方向に平行
にほぼ全幅にわたって設けられている。また、上記平板
プラテン74″の搬送ベルト71″の内面に当接,摺動
する部分には、上記突起71a″に摺動自在に嵌合する
D0 方向に沿った複数の溝74a″が設けられている。
【0141】この変形例の用紙搬送系50Jによれば、
上記変形例の用紙搬送系50Gの効果に加えて、さら
に、搬送ベルト71″が上記プラテン74″上を溝74
a″にガイドされながら移動するので、搬送ベルト7
1″は、摺動抵抗(摩擦抵抗)が増大することがなく、
E0 方向の揺れがなく、プリンタヘッドとの隙間が安定
した状態で駆動される。
【0142】図22は、さらに別の変形例である用紙搬
送系50Kの側面図である。この変形例の用紙搬送系5
0Kは、主に、無端状(エンドレス状)の用紙搬送用の
搬送ベルト71と、搬送ベルト駆動用の駆動ローラ73
および従動ローラ72と、搬送ベルト71の用紙搬送面
の内側の上流側と下流側に配置される2つの回転可能な
従動プラテンローラ78,79と、図示しない各種セン
サ等とを有してなる。上記プラテンローラ78,79の
間の範囲の上方対向位置にプリンタヘッド75が配置さ
れる。なお、この用紙搬送系50Kを適用するプリンタ
のプリンタヘッド75や上記以外の構成は、前記第1の
実施形態のプリンタ10の構成と同様とする。
【0143】上記従動プラテンローラ78,79の外周
面を結ぶ平面は、駆動ローラ73および従動ローラ72
で形成される平面よりも上方位置に配置し、搬送ベルト
71の従動プラテンローラ78,79の間にテンション
を与える。
【0144】この変形例の用紙搬送系50Kによれば、
上記プリンタヘッド75に対向する搬送ベルト71の従
動プラテンローラ78,79の間の平面精度を向上さ
せ、上下の揺れも抑えることができる。また、従動プラ
テンローラ78,79の上下の位置調整によりプリンタ
ヘッド75と搬送ベルト71との隙間の調整を簡単に行
うことができる。
【0145】図23(A),(B)は、さらに別の2つ
の変形例である用紙搬送系のプリンタヘッド周りの部分
縦断面図であり、図23(A)が用紙搬送系50Lを示
し、図23(B)が用紙搬送系50Mを示している。
【0146】上記変形例の用紙搬送系50L,50M
は、前記変形例の用紙搬送系50Kに対してプリンタヘ
ッドを構成する複数のヘッドユニットに対応させて複数
の従動プラテンローラを配置したことが異なる。なお、
上記ヘッドユニットは、前記図4に示したヘッドユニッ
ト35a,35b等と同等なものである。
【0147】上記変形例の用紙搬送系50Lにおいて
は、図23(A)に示すようにD0 方向に沿って配設さ
れるヘッドユニット81a,81b,81c,81d,
81e,81fに対して搬送ベルト71の内面側にてユ
ニット中心対向位置にそれぞれ回転可能な従動プラテン
ローラ80a,80b,80c,80d,80e,80
fが配置される。
【0148】一方、上記変形例の用紙搬送系50Mにお
いては、図23(B)に示すようにD0 方向に沿って配
設されるヘッドユニット83a,83b,83c,…に
対して搬送ベルト71の内面側にてユニット中間対向位
置のそれぞれ回転可能な従動プラテンローラ82a,8
2b,…が配置される。
【0149】上記変形例の用紙搬送系50L,50Mに
よれば、上記変形例の用紙搬送系50Gと同様な効果を
奏し、さらに、ヘッドユニットの対向位置、または、ヘ
ッドユニット間の対向位置に複数の従動プラテンローラ
を配置しているので、搬送ベルト71の上下へのふれが
より確実に抑えられ、ヘッドユニットとの隙間を常に一
定に保つことができる。
【0150】図24は、さらに別の変形例である用紙搬
送系50Nの斜視図である。この変形例の用紙搬送系5
0Nは、主に、無端状(エンドレス状)の用紙搬送用の
搬送ベルト85と、搬送ベルト駆動用の駆動ローラ87
および従動ローラ86と、搬送ベルト85の用紙搬送面
の内側にE0 方向に平行に、D0 方向に複数配置される
回転可能な従動プラテンローラ89(図24では1つの
み表示する)と、図示しない各種センサ等とを有してな
る。その他の構成は、前記変形例の用紙搬送系50Kと
同様とする。
【0151】上記搬送ベルト85には、その内面にD0
方向に沿った直線状の平行突起85aがE0 方向に等ピ
ッチで複数本設けられている。また、上記従動プラテン
ローラ89は、その外周部に上記複数の平行突起85a
が嵌入可能な複数の溝部89aが設けられている。そし
て、上記平行突起85aに溝部89aを嵌入させた状態
の2つの従動プラテンローラ89は、2つのものをプリ
ンタヘッドの両端対向位置の搬送ベルト85の上流側と
下流側の内側に設けるか、あるいは、2つ以上のローラ
をプリンタヘッドの両端で囲まれる範囲の搬送ベルト8
5の内側に並べて配置するものとする。
【0152】この変形例の用紙搬送系50Nによれば、
上記用紙搬送系50Kと同様の効果を奏し、さらに、搬
送ベルト85の用紙幅のE0 方向のずれがなく、さらに
良好な印刷が可能になる。
【0153】図25は、さらに別の変形例である用紙搬
送系50Pの平面図である。この変形例の用紙搬送系5
0Pは、主に、無端状(エンドレス状)の用紙搬送用の
搬送ベルト104と、搬送ベルト駆動用の駆動ローラ1
02および従動ローラ103と、フォトインターラプタ
で構成されるベルト速度・位置検出センサ105や図示
しない用紙先端位置センサ等の各種センサ等とを有し、
上記搬送ベルト104の上方にプリンタヘッド3が配設
されている。なお、この用紙搬送系50Pを適用するプ
リンタのその他の構成は、前記第1の実施形態のプリン
タ10の構成と同様とする。
【0154】上記搬送ベルト104には、上記ベルト速
度・位置検出センサ105により検出される搬送ベルト
104の走行速度,位置標識である所定間隔の標識の穴
104aがD0 方向に沿って設けられている。なお、こ
の用紙搬送系50Pの制御は、CPU1の制御のもとで
実行される。
【0155】この変形例の用紙搬送系50Pによれば、
搬送ベルト104の搬送速度,位置の高精度の検出が可
能である。
【0156】図26は、さらに別の変形例である用紙搬
送系50Qの平面図であり、図27は、図26のGーG
断面図であって、上記用紙搬送系50Qの搬送ベルトの
標識凹部の断面を示す。この変形例の用紙搬送系50Q
は、主に、無端状(エンドレス状)の用紙搬送用の搬送
ベルト114と、搬送ベルト駆動用の駆動ローラ112
および従動ローラ113と、フォトリフレクタで構成さ
れるベルト速度・位置検出センサ115や図示しない用
紙先端位置センサ等の各種センサ等とを有し、上記搬送
ベルト114の上方にプリンタヘッド3が配設されてい
る。なお、この用紙搬送系50Qを適用するプリンタの
その他の構成は、前記第1の実施形態のプリンタ10の
構成と同様とする。
【0157】上記搬送ベルト114には、上記ベルト速
度・位置検出センサ115により検出される搬送ベルト
114の走行速度,位置標識である所定間隔の標識凹部
114aがD0 方向に沿って設けられている。なお、こ
れらの用紙搬送系50Qの制御は、CPU1の制御のも
とで実行される。
【0158】この変形例の用紙搬送系50Qによれば、
搬送ベルト114の搬送速度,位置の高精度の検出が可
能である。
【0159】なお、上記所定間隔の標識凹部114a
は、白黒パターンによる標識部であってもよい。また、
所定間隔の磁気パターンであってもよいが、この場合
は、ベルト速度・位置検出センサとして磁気センサを適
用する。
【0160】図28は、さらに別の変形例である用紙搬
送系50Rの側面図である。この変形例の用紙搬送系5
0Rは、主に、無端状(エンドレス状)の用紙搬送用の
搬送ベルト124と、搬送ベルト駆動用の駆動ローラ1
23および従動ローラ122と、フォトインターラプタ
で構成される速度・位置検出センサ126や図示しない
用紙先端位置センサ等の各種センサ等とを有し、さら
に、搬送ベルト124の上方にプリンタヘッド3が配設
されている。なお、この用紙搬送系50Rを適用するプ
リンタのその他の構成は、前記第1の実施形態のプリン
タ10の構成と同様とする。
【0161】上記従動ローラ122には、スリット板1
25が固着されている。上記スリット板125には、搬
送ベルト124の走行速度,位置標識である所定間隔の
スリットが円周に沿って設けられている。上記スリット
板125の回転は、上記スリットを介して上記速度・位
置検出センサ126により検出される。なお、この用紙
搬送系50Rの制御は、CPU1の制御のもとで実行さ
れる。
【0162】この変形例の用紙搬送系50Rによれば、
搬送ベルト124の搬送速度,位置の検出がスリット板
125の回転を速度・位置検出センサ126により検出
することで行われるので搬送ベルト124の搬送速度,
位置の高精度の検出が可能である。
【0163】図29は、さらに別の変形例である用紙搬
送系50S側面図である。この変形例の用紙搬送系50
Sは、主に、無端状(エンドレス状)の用紙搬送用の搬
送ベルト134と、搬送ベルト駆動用の駆動ローラ13
3および従動ローラ132と、搬送ベルト134の用紙
搬送面の内側に配置される従動プラテンローラ135,
136,137と、フォトインターラプタで構成される
速度・位置検出センサ139や図示しない用紙先端位置
センサ等の各種センサ等とを有し、上記搬送ベルト13
4の上方にプリンタヘッド3が配設されている。なお、
この用紙搬送系50Sを適用するプリンタのその他の構
成は、前記第1の実施形態のプリンタ10の構成と同様
とする。
【0164】従動プラテンローラ136,137は、プ
リンタヘッド3のインク吐出面範囲端部の対向する位置
に配置されている。従動プラテンローラ135は、上記
従動プラテンローラ136の上流側に配置されている。
そして、上記従動プラテンローラ135には、スリット
板138が固着されている。上記スリット板138に
は、搬送ベルト134の走行速度,位置標識である所定
間隔のスリットが円周に沿って設けられている。上記ス
リット板138の回転は、上記スリットを介して上記速
度・位置検出センサ139により検出される。なお、こ
の用紙搬送系50Sの制御は、CPU1の制御のもとで
実行される。
【0165】この変形例の用紙搬送系50Sによれば、
搬送ベルト134の搬送速度,位置の検出が従動プラテ
ンローラ135に固着されたスリット板138の回転を
速度・位置検出センサ139により検出することによっ
て行われるので搬送ベルト134の搬送速度,位置の高
精度の検出が可能である。
【0166】図30は、さらに別の変形例である用紙搬
送系50Tの斜視図である。この変形例の用紙搬送系5
0Tでは、前記第1実施形態における搬送ベルト18に
設けられる回復処理用開口部18cに代えて搬送ベルト
18A上にプリンタヘッド3の全てのインク吐出面のエ
リアに対応する大きさの回復処理用開口部18fが設け
られている。それ以外の構成は、前記第1の実施形態の
用紙搬送装置2と同様とする。
【0167】本変形例の用紙搬送系50Tを適用するプ
リンタで回復処理を行う場合は、吸着装置8を退避させ
て搬送ベルト18Aを搬送移動させる。搬送ベルト18
Aの回復処理用開口部18fがプリンタヘッド3の下方
対向位置に到達したことが検出されたとき、搬送ベルト
18Aを停止させて回復装置9をプリンタヘッド3のイ
ンク吐出面位置まで上昇させる。そこで、全ノズルから
インクを吐出させて全てのインク吐出面のクリーニング
を同時に行う。吐出したインクは、廃液タンク26に導
かれ、収容される(図2参照)。なお、この用紙搬送系
50Tの制御は、CPU1の制御のもとで実行される。
【0168】本変形例の用紙搬送系50Tによれば、プ
リンタヘッド3の全インク吐出面を同時にクリーニング
することが可能であり、短時間で回復処理を終了させる
ことができる。
【0169】次に、本発明の第2の実施形態のプリンタ
について、図31を用いて説明する。
【0170】図31は、上記実施形態のプリンタ90の
要部を示す斜視図である。本実施形態のプリンタ90
は、全用紙幅に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐
出してプリントを行うインクジェットプリンタであり、
このプリンタ90は、主に用紙搬送用の搬送ベルト94
を有する用紙搬送系91と、インク滴を吐出するプリン
タヘッド3と、空気整流手段としてのガード部材95
と、用紙を所定位置に吸着、保持するための吸着装置
(図示せず)を有している。なお、上記プリンタヘッド
3の構造、および、プリンタの他の構成は、前記第1の
実施形態のプリンタ10と同様とする。
【0171】上記ガード部材95は、ヘッドユニットの
インク吐出面毎に空気の流れを整流するための整流フィ
ン95aを有しており、搬送ベルト91の上方であって
プリンタヘッド3のインク吐出面と用紙との間のインク
吐出空間に配置されている。
【0172】本実施形態のプリンタ90によれば、プリ
ンタヘッド3のインク吐出面と用紙28の間の空気の流
れが上記整流フィン95aによって整流され、乱される
ことがないので、吐出されたインク滴は常に安定して正
しい方向に吐出され、精度の高い印刷が行われる。
【0173】次に、本発明の第3の実施形態のプリンタ
について図32,33を用いて説明する。
【0174】図32は、上記実施形態のプリンタ140
の要部の構成を示す斜視図である。図33は、上記プリ
ンタ140のプリンタヘッド周りの縦断面図である。
【0175】本実施形態のプリンタ140は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであり、このプリンタ
は、主に用紙搬送用の搬送ベルト144を有する用紙搬
送系141と、インク滴を吐出するプリンタヘッド3と
を有している。上記プリンタヘッド3の構造、および、
他の構成は、前記第1の実施形態のプリンタ10と同様
とする。
【0176】上記用紙搬送系141は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト144と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ143および従動ローラ142
と、搬送ベルト144の用紙搬送面の内側に当接して配
置される平板プラテン145と、フォトリフレクタで構
成される速度・位置検出センサ146と、用紙位置決め
手段である用紙先端位置センサ147と、ベルト厚みを
検出する吐出距離検出手段としての距離センサ群148
とを有している。
【0177】上記搬送ベルト144にはベルト自体の走
行速度,位置を検出するための速度および位置標識であ
る所定間隔の標識線144aと、用紙を供給ローラ5
(図2参照)により供給するタイミングを与える用紙先
端位置標識144bとが設けられている。
【0178】上記速度・位置検出センサ146と、用紙
先端位置センサ147と、距離センサ群148は、駆動
ローラ43の外周面軸方向に沿って配置されている。上
記速度・位置センサ146は、所定間隔の標識線144
aを検出して走行速度を検出し、同時に通過した標識線
114aをカウントすることでベルト位置を検出する。
また、用紙先端位置センサ147は、用紙先端位置標識
144bを検出し、その信号により用紙供給ローラが始
動する。
【0179】上記距離センサ148は、搬送ベルト14
4表面までの離間距離を測定し、ベルト厚みを検出する
センサであり、プリンタヘッド3のインク吐出領域の幅
方向に所定のピッチで配置されている。そして、上記用
紙先端位置センサ147が用紙先端位置標識144bを
検出したときを基準(原点)にして搬送ベルト144の
E0 方向の各ピッチでD0 方向の各場所での表面までの
距離を検出し、ベルト各部の厚みtを求める。
【0180】以上のように構成された本実施形態のプリ
ンタ140においては、図33に示すように上記ベルト
厚みtにより搬送ベルト144上の用紙28表面とプリ
ンタヘッド3のインク吐出面間の各ベルト位置毎のイン
ク吐出距離δ11がCPU1(図1参照)にて認識され
る。CPU1のプリント制御手段により上記吐出距離δ
11データに基づき、インク滴が搬送中の用紙28上の正
しい位置に着滴するようにヘッドコントローラ15(図
1参照)を介してインク吐出タイミングがコントロール
される。したがって、搬送ベルト144の厚みのばらつ
きによって吐出距離が変動したとしても常に印刷ずれが
補正され、正しい位置にインク滴が着滴する。なお、こ
れらの印刷制御は、CPU1の制御に基づいて実行され
る。
【0181】上述した第3の実施形態のプリンタ140
によれば、搬送ベルト144の厚みのばらつきによる印
刷ずれが防止され、良好な印刷が実行できる。なお、上
記搬送ベルト144の厚みtデータは、一度、測定され
たベルト一周分の厚みデータをメモリに記憶しておくよ
うにすれば、搬送動作中に測定する必要がなく、制御が
容易になる。
【0182】次に、上記第3の実施形態のプリンタ14
0における速度・位置センサおよび用紙先端位置(原
点)センサに対する変形例としての速度・位置および原
点センサを適用したプリンタについて説明する。
【0183】図34は、上記変形例の速度・位置および
原点センサ150を組み込んだプリンタ140Aの斜視
図である。このプリンタ140Aは、上記速度・位置お
よび原点センサ150を組み込んだ部分以外の構成は、
前記第3の実施形態のプリンタ140と同様とする。
【0184】搬送ベルト144を駆動する駆動ローラ1
43には、スリット板149が固着されている。そし
て、上記スリット板149には、搬送ベルト144の走
行速度,位置標識である所定間隔の第1スリット149
aが円周に沿って設けられ、搬送ベルト144の原点・
用紙先端位置標識となる第2スリット149bが設けら
れている。なお、前記第3の実施形態の場合と同様にベ
ルト厚みを検出する吐出距離検出手段としての距離セン
サ群148が設けられている。
【0185】上記速度・位置および原点センサ150
は、2つのフォトインタラプタで構成されるセンサであ
り、一方の速度・位置センサ150aは、上記第1スリ
ット149aの通過により搬送ベルト144の搬送速度
および用紙移動位置を検出する。他方の用紙位置決め手
段である原点センサ150bは、第2スリット149b
を検出して、搬送ベルト144の用紙先端保持位置が供
給ローラ部に到達したことを検知し、用紙供給のための
供給ローラ5(図示せず)を始動させる。同時に、上記
第2スリット149bの検出時における搬送ベルト14
4のセンサ150対向場所が厚みtの検出のための基準
点(原点)として指定され、距離センサ群148により
搬送ベルト144の厚みtの検出が開始される。
【0186】上記距離センサ群148は、前記第3の実
施形態と同様にプリンタヘッド3のインク吐出領域のE
0 方向(幅方向)に対応して所定のピッチで配置された
複数のセンサで構成されている。そして、上記原点セン
サ150bが第2スリット149bを検出したときの搬
送ベルト144の位置を基準(原点)にして搬送ベルト
144の各幅,搬送方向位置でのベルト表面までの距離
を測定してベルト厚みtデータが取り込まれる。
【0187】以上のように構成された本変形例のプリン
タ140Aにおいても、搬送ベルト144の速度,位置
が速度・位置センサ150aで検出され、用紙の供給と
インク滴の吐出が制御される。同時に前記プリンタ14
0の場合と同様に原点センサ150bで検出されるベル
ト上原点を基準にしたベルトまでの距離データから用紙
28表面と各位置毎のプリンタヘッド3とのインク吐出
距離δ11がD0 方向およびE0 方向に関して求められ
る。そのδ11データに基づいてヘッドコントローラ15
(図1参照)を介してプリンタヘッド3のインク吐出タ
イミングがCPU1のプリント制御手段によりコントロ
ールされる。したがって、搬送ベルト144の厚みのば
らつきによって吐出距離が変動しても印刷ずれが修正さ
れ、常に正しい位置にインク滴が吐出される。
【0188】上述した変形例の速度・位置および原点セ
ンサ150を組み込んだプリンタ140Aによれば、プ
リンタ140と同様に搬送ベルト144の厚みのばらつ
きによる印刷ずれが防止されるが、特に上記速度・位置
および原点センサ150の占有スペースが少なく、コン
パクト化が可能になる。
【0189】次に、本発明の第4の実施形態のプリンタ
について説明する。
【0190】図35は、上記実施形態のプリンタ160
の要部の構成を示す斜視図である。図36は、図35の
H−H断面図であって、上記プリンタ160のプリンタ
ヘッド周りのD0 方向に沿った断面を示す。図37は、
図35のJ−J断面図であって、上記プリンタ160の
プリンタヘッド周りのE0 方向に沿った断面を示す。
【0191】本実施形態のプリンタ160は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、このプリン
タは、主に用紙搬送用の搬送ベルト164や従動プラテ
ンローラ165,166,167を有する用紙搬送系1
61と、3つの単色ヘッドブロックからなるプリンタヘ
ッド177とを有している。他の構成は、前記第1の実
施形態のプリンタ10と同様とする。
【0192】上記用紙搬送系161は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト164と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ163および従動ローラ162
と、搬送ベルト164の用紙搬送面の内側に配置される
3つの従動プラテンローラ165,166,167と、
図示しない速度・位置検出センサ等とを有している。
【0193】上記プリンタヘッド177は、図8にて説
明したヘッドブロックと同様の構造を有し、用紙全幅に
亘る単色ヘッドブロック168,169,170からな
る。上記ヘッドブロック168,169,170には、
それぞれE0 方向(用紙幅方向)両端部に搬送ベルト1
64表面との離間距離を測定する吐出距離検出手段とし
ての距離センサ171,172と173,174と17
5,176とが装着されている。
【0194】なお、上記従動プラテンローラ165,1
66,167は、上記ヘッドブロック168,169,
170に対向する下方に搬送ベルト164に当接して配
置されている。
【0195】上記ヘッドブロック168の両端に装着さ
れる距離センサ171,172により図36,37に示
すように用紙幅方向端部における吐出面と搬送ベルト1
64の表面までの距離δ21,δ23が検出される。CPU
1(図1参照)にて上記距離δ21により右端吐出面と用
紙表面間のインク吐出距離データδ22が算出され、同様
に距離δ23により左端吐出面と用紙表面のインク吐出距
離データδ24が算出される。そのインク吐出距離は、ヘ
ッドブロックの取り付け精度や搬送ベルトの厚みの変化
やプラテンローラの偏心により、例えば、図37のよう
に変化する場合も考えられる。
【0196】CPU1に内蔵されるプリント制御手段
は、上記インク吐出距離データδ22とδ24によりヘッド
ブロック168の中心上のE0 方向(用紙幅方向)に沿
う直線上の各位置でのインク吐出距離データδ2Xを求め
る。そして、インク吐出のタイミングは、上記インク吐
出距離データδ2Xに基づき、用紙28の搬送速度に合わ
せたタイミングでヘッドブロック168からインク滴の
吐出が制御される。したがって、インク滴は、常に用紙
上のずれのない位置に着滴する。また、他のヘッドブロ
ック169,170に関しても同様に距離センサ17
3,174、または、距離センサ175,176により
E0 方向のインク吐出距離を変化を検出してインク滴の
吐出タイミングが制御される。
【0197】上述した第4実施形態のプリンタ160に
よれば、図37に示すようにヘッドブロックのE0 方向
に沿って用紙表面との距離に変化があったとしても両端
部に配設された距離センサで上記搬送ベルト164まで
の距離を検出することでE0方向のインク吐出距離δ2X
の変化を検知して、そのデータに基づいてヘッドコント
ローラ15(図1参照)を介して各ヘッドブロックにお
ける各ノズルのインク吐出タイミングを適正にコントロ
ールして常に正しい位置にインク滴を吐出させ、印刷ず
れをなくすことができる。
【0198】次に、本発明の第5の実施形態のプリンタ
について説明する。
【0199】図38は、上記実施形態のプリンタ180
の要部の構成を示す斜視図である。
【0200】本実施形態のプリンタ180は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、上記プリン
タヘッドのインク吐出機能を回復させる回復手段を内蔵
するものである。
【0201】上記プリンタ180は、主に用紙搬送用の
搬送ベルト184を有する用紙搬送系181と、プリン
タヘッド3と、プリンタヘッド3の回復処理を行う吐出
・吸引式の回復手段である回復装置185とを有してい
る。上記プリンタヘッド3の構造、および、上記以外の
構成は、前記第1の実施形態のプリンタ10と同様とす
る。
【0202】上記用紙搬送系181は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト184と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ183および従動ローラ182
と、回復領域(回復処理用開口)検出のための開口位置
センサ186と、図示しない速度・位置検出センサ等と
を有している。
【0203】上記搬送ベルト184には、プリンタヘッ
ド3のインク吐出面に対応した大きさの回復領域として
の回復処理用開口184aと、上記回復処理用開口18
4aの位置を検出するための開口検出穴184bが設け
られている。上記回復処理用開口184aでは用紙28
の保持は行わない。
【0204】上記回復装置185は、上記プリンタヘッ
ド3のインク吐出面の吐出機能を回復させるためにプリ
ンタヘッド3より吐出されたインクを受け、吸引する装
置である。
【0205】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ180において、プリンタヘッド3のインク吐出面の
回復処理を行う場合、搬送ベルト駆動状態にて開口位置
センサ186により開口検出穴184bが検出されたと
き、回復処理用開口184aがプリンタヘッド3の下方
対向位置に到達した状態になっており、そこで搬送ベル
ト184を停止させる。回復装置185を開口184a
に挿入させてプリンタヘッド3のインク吐出面に回復装
置を密着させる。
【0206】上記回復装置185のプリンタヘッド密着
状態でプリンタヘッド3より回復処理のためのインクを
吐出させてノズル目詰まり等をなくし、さらに、吐出さ
れたインクを回復装置で吸引する。上記吸引動作終了
後、回復装置185を降下させ、搬送ベルト駆動状態に
戻す。上記一連の動作によりプリンタヘッド3のインク
吐出機能が回復される。なお、これらの回復処理制御
は、CPU1の制御に基づいて実行される。
【0207】上述した第5実施形態のプリンタ180に
よれば、搬送ベルト184に回復処理用開口184aを
設け、その部分に回復装置を挿入することによりプリン
タヘッド3の回復処理が可能となる。
【0208】なお、上述の第5実施形態のプリンタ18
0における上記搬送ベルト184に設けられた開口検出
穴184aおよび開口位置センサ186は、駆動ローラ
183に設けるロータリーエンコ−ダに代えることがで
きる。この場合、上記エンコ−ダの原点位置からのパル
ス数で開口184aとプリンタヘッド3の対向状態が検
出されることになる。
【0209】次に、本発明の第6の実施形態のプリンタ
について説明する。
【0210】図39は、上記実施形態のプリンタ190
の要部の構成を示す側面図である。
【0211】本実施形態のプリンタ190は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、印刷後の用
紙の乾燥手段および上記プリンタヘッドのインク吐出機
能を回復させる回復手段を内蔵するものである。
【0212】上記プリンタ190は、主に用紙搬送用の
搬送ベルト194を有する用紙搬送系191と、プリン
タヘッド3と、クリーニング手段(ベルト汚れ回復手
段)であるベルトクリーニング装置195と、加熱空気
による乾燥手段である乾燥装置196とを有している。
上記プリンタヘッドの構造、および、上記以外の構成
は、前記第1の実施形態のプリンタ10と同様とする。
【0213】上記用紙搬送系191は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト194と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ193および従動ローラ192
と、図示しない速度・位置検出センサ等とを有してい
る。なお、上記駆動ローラ193,従動ローラ192に
は、搬送ベルト194のインク溜まり194aの突出部
が嵌入する凹部193a,192aが設けられている。
【0214】上記搬送ベルト194には、プリンタヘッ
ド3よりインクを吐出して回復処理を行ったときの吐出
インクを溜めるための溝形状のインク溜まり194aが
設けられている。
【0215】上記ベルトクリーニング装置195は、上
記プリンタヘッド3の下流側の搬送ベルト194の上面
側に配置されており、搬送ベルト194のインク溜まり
194aに溜まったインクを吸い上げてクリーニングす
る装置である。
【0216】上記乾燥装置196は、上記ベルトクリー
ニング装置195の下流側の搬送ベルト194の上面側
に配置されており、加熱空気を搬送ベルト194側に送
風することにより印刷後の用紙を乾燥させる装置であ
る。
【0217】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ190において、印刷時、プリンタヘッド3を通過し
た印刷済みの用紙28は、さらに、乾燥装置196の下
方をD0 方向に通過し、そこで印刷面が乾燥され、図示
しない排紙トレイに収納される。
【0218】また、プリンタヘッド3のインク吐出面の
回復処理を行う場合には、搬送ベルト194をD0 方向
に駆動し、プリンタヘッド3の下方をインク溜まり19
4aを通過させる。その通過中、プリンタヘッド3を構
成するヘッドユニット35a,35b,…(図4参照)
のうち、インク溜まり194aが対向するヘッドユニッ
トからインクを吐出させてインク吐出面の機能回復を行
う。インク溜まり194aがプリンタヘッド3の全領域
を通過すると回復処理が終了する。上記インク溜まり1
94aには、吐出されたインクが溜まっているが、その
インクは、ベルトクリーニング装置195により吸引さ
れ、外部に排出される。なお、これらの回復処理制御
は、CPU1の制御に基づいて実行される。
【0219】上述した第6実施形態のプリンタ190に
よれば、プリンタヘッド3の回復処理が搬送ベルト19
4の上部に配設されるベルトクリーニング装置195で
行うことができるので、搬送ベルト194内部に回復手
段を配置する必要がなく、構造が簡単になる。また、乾
燥装置196によって印刷後の用紙の乾燥を行うことが
できる。
【0220】次に、本発明の第7の実施形態のプリンタ
について説明する。
【0221】図40は、上記実施形態のプリンタ200
の要部の構成を示す側面図である。
【0222】本実施形態のプリンタ200は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、上記プリン
タヘッドのインク吐出機能を回復させるための払拭手段
と、上記払拭手段をクリーニングするためのクリーニン
グ手段とを内蔵するものである。
【0223】上記プリンタ200は、主に用紙搬送用の
搬送ベルト,ヘッド払拭手段(回復手段)等を有する用
紙搬送系201と、複数の単色ヘッドブロック205,
206,207で構成されるプリンタヘッドと、ヘッド
払拭手段のクリーニングのためのクリーニング手段であ
る払拭部クリーニング装置208と、ベルト汚れ回復手
段であるベルトクリーニング装置209とを有してい
る。上記単色ヘッドブロックは、前記図8に示した色別
の単色ヘッドブロック47と同様の構造を有し、また、
上記以外の構成は、前記第1の実施形態のプリンタ10
と同様とする。
【0224】上記用紙搬送系201は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト204と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ203および従動ローラ202
と、図示しない速度・位置検出センサ等とを有してい
る。
【0225】上記搬送ベルト204には、ヘッドブロッ
ク205,206,207よりインクを吐出して回復処
理を行った場合の回復手段であり、吐出インクを溜める
ための複数の溝形状のインク溜まり204aと、プリン
タヘッドのインク吐出面をベルトの移動動作により払拭
するヘッド払拭手段であって、ワイパー部が植設されて
いる吐出面払拭部204bとが設けられている。
【0226】上記インク溜まり204aは、上記吐出面
払拭部204bよりも下流側(D0方向側)に設けられ
る溝部であり、ベルト移動時にヘッドブロック205,
206,207のインク吐出面の下部を通過し、上記ヘ
ッドブロックから吐出される回復処理時のインクを受け
ることができる。
【0227】インク溜まり204aの凹部には、インク
吸収体(例えば、スポンジ材)が設けられており、回復
処理時には、吐出されたインクを吸収するようになって
いる。なお、図39のインク溜まり194aの凹部も同
様に構成されていてもよい。
【0228】上記払拭部クリーニング装置208は、搬
送ベルト204の戻り側(逆D0 方向移動側)の下方側
に配置されており、上記吐出面払拭部204bのへら部
が搬送ベルトとともに移動してきたとき、この払拭部ク
リーニング装置208により上記ワイパー部をクリーニ
ングし、再生する。
【0229】上記ベルトクリーニング装置209は、上
記払拭部クリーニング装置208の搬送ベルト204の
戻り側(逆D0 方向移動側)の下流位置に配置されてお
り、搬送ベルト204のインク溜まり204aに溜まっ
たインクを吸い取り回収する。
【0230】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ200において、印刷開始に際して回復処理がなされ
る。すなわち、各ヘッドブロック205,206,20
7の対向下部位置に搬送ベルト204のインク溜まり2
04aが到達したとき、上記ヘッドブロックのインク吐
出面の目詰まり解消等のためにインクを吐出させる。そ
の吐出インクは、インク溜まり204aに溜められる。
上記インク溜まり204aのインクは、搬送ベルト20
4の戻り側にてベルトクリーニング装置209により吸
い取られる。その後、ヘッドブロックによる用紙への印
刷が実行されるが、その印刷動作時に各ヘッドブロック
のインク吐出面が吐出面払拭部204bが通過するとき
に払拭され、ヘッドブロックの吐出面が常時払拭され
る。また、吐出面払拭部204bは、ベルト戻り側にて
払拭部クリーニング装置208によりクリーニングさ
れ、再生される。なお、これらの回復処理制御は、CP
U1の制御に基づいて実行される。
【0231】上述した第7実施形態のプリンタ200に
よれば、吐出面払拭部204bにより常時ヘッドブロッ
ク205,206,207のインク吐出面のクリーニン
グが行われ、常に良好な状態で印刷が行われる。また、
印刷初期における回復処理時にヘッドブロックからイン
クを吐出させたとき、そのインクが搬送ベルト204の
インク溜まり204aに一旦溜め、ベルトクリーニング
装置209で吸い取られることで搬送ベルトのクリーニ
ングも簡単にしかも確実に行うことができる。
【0232】次に、本発明の第8の実施形態のプリンタ
について説明する。
【0233】図41は、上記実施形態のプリンタ210
の要部の構成を示す側面図である。
【0234】本実施形態のプリンタ210は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、印刷後の用
紙の乾燥手段を内蔵するものである。
【0235】上記プリンタ210は、主に用紙搬送用の
搬送ベルト214を有する用紙搬送系211と、前記第
1の実施形態のプリンタ10に適用されたプリンタヘッ
ドと同様の構造を有するプリンタヘッド3と、加熱空気
による乾燥手段である乾燥装置215とを有している。
他の構成は、前記第1の実施形態のプリンタ10と同様
とする。
【0236】上記用紙搬送系211は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト214と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ213および従動ローラ212
と、図示しない速度・位置検出センサ等とを有してい
る。
【0237】上記乾燥装置215は、上記プリンタヘッ
ド3の下流側で、かつ、搬送ベルト214の内面側に組
み込まれており、加熱空気を搬送ベルト214内側に送
風することにより印刷後の用紙を乾燥させる装置であ
る。
【0238】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ210においては、印刷時、プリンタヘッド3を通過
した印刷済みの用紙28は、さらに、乾燥装置215の
上方の搬送ベルト214上をD0 方向に通過し、そこで
印刷面が乾燥され、図示しない排紙トレイに収納され
る。なお、これらの動作は、CPU1の制御に基づいて
実行される。
【0239】上述した第8実施形態のプリンタ210に
よれば、搬送ベルト214の内部に配置される乾燥装置
215によって印刷後の用紙28の乾燥を行うことがで
きるので、搬送ベルト214の上面に乾燥装置を配置す
る必要がなく、プリンタの使い勝手が改善され、コンパ
クト化が実現される。
【0240】次に、本発明の第9の実施形態のプリンタ
について説明する。
【0241】図42は、上記実施形態のプリンタ220
の要部の構成を示す側面図である。
【0242】本実施形態のプリンタ220は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、印刷後の用
紙の乾燥手段を内蔵するものである。
【0243】上記プリンタ220は、主に用紙搬送用の
搬送ベルト224を有する用紙搬送系221と、プリン
タヘッド3と、電熱加熱による乾燥手段である乾燥装置
227とを有している。上記プリンタヘッド3の構造、
および、上記以外の構成は、前記第1の実施形態のプリ
ンタ10と同様とする。
【0244】上記用紙搬送系221は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト224と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ223および従動ローラ222
と、プリンタヘッド3の下方位置であって、搬送ベルト
224の用紙搬送面の内側に当接して配置される平板プ
ラテン225と、図示しない速度・位置検出センサ等と
を有している。
【0245】上記乾燥装置227は、上記プリンタヘッ
ド3の下流側で、かつ、搬送ベルト224の内面側に当
接して配置される平板状プラテン226に組み込まれる
電熱ヒータで形成されており、上記平板プラテン226
を介して印刷後の用紙を乾燥させる。
【0246】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ220においては、印刷時、プリンタヘッド3を通過
した印刷済みの用紙28は、さらに、乾燥装置227の
上方の搬送ベルト224上をD0 方向に通過し、そこで
印刷面が乾燥され、図示しない排紙トレイに収納され
る。なお、これらの動作は、CPU1の制御に基づいて
実行される。
【0247】上述した第9実施形態のプリンタ220に
よれば、搬送ベルト224の内部に配置される乾燥装置
227によって印刷後の用紙28の乾燥を行うことがで
き、搬送ベルト224の上面に乾燥装置を配置する必要
がなく、プリンタの使い勝手が改善される。また、乾燥
装置227が平板プラテン226に組み込まれ、さら
に、上記プラテン226が搬送ベルト224に直接当接
しているので熱伝達効率がよく、電力消費を抑えること
ができる。
【0248】次に、本発明の第10の実施形態のプリン
タについて説明する。
【0249】図43は、上記実施形態のプリンタ230
の要部の構成を示す側面図である。
【0250】本実施形態のプリンタ230は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、印刷後の用
紙の乾燥手段を内蔵するものである。
【0251】上記プリンタ230は、主に用紙搬送用の
搬送ベルト234を有する用紙搬送系231と、プリン
タヘッド3と、電熱加熱による乾燥手段である乾燥装置
236とを有している。上記プリンタヘッドの構造、お
よび、上記以外の構成は、前記第1の実施形態のプリン
タ10と同様とする。
【0252】上記用紙搬送系231は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト234と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ233および従動ローラ232
と、プリンタヘッド3の下方位置であって、搬送ベルト
234の用紙搬送面の内側に当接して配置される平板プ
ラテン235と、図示しない速度・位置検出センサ等と
を有している。
【0253】上記乾燥装置236は、上記搬送ベルト2
14の内面側に当接して配置される平板状プラテン23
5に組み込まれる電熱ヒータで形成されている。
【0254】上述のような構成を有する本実施形態のプ
リンタ230においては、印刷時、上記平板状プラテン
235と搬送ベルト234を介してプリンタヘッド3の
下方部にて印刷中の用紙を乾燥させる。なお、これらの
動作は、CPU1の制御に基づいて実行される。
【0255】上述した第10実施形態のプリンタ230
によれば、搬送ベルト234の内部に配置される平板プ
ラテン235に乾燥装置236が組み込まれており、プ
リンタがコンパクトにまとめられる。
【0256】次に、本発明の第11の実施形態のプリン
タについて説明する。
【0257】図44は、上記実施形態のプリンタ240
の要部の構成を示す側面図である。
【0258】本実施形態のプリンタ240は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、印刷後の用
紙の乾燥手段を内蔵するものである。
【0259】上記プリンタ240は、主に用紙搬送用の
搬送ベルト244を有する用紙搬送系241と、複数の
ヘッドブロック245,246,247,248で構成
されるプリンタと、複数の乾燥手段としての乾燥ユニッ
ト249,250,251とを有してなる。上記ヘッド
ブロックは、前記図8に示した色別の単色ヘッドブロッ
ク48と同様の構造を有し、また、上記以外の構成は、
前記第1の実施形態のプリンタ10と同様とする。
【0260】上記用紙搬送系241は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト244と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ243および従動ローラ242
と、図示しない速度・位置検出センサ等とを有してい
る。
【0261】上記ヘッドブロック245,246,24
7,248は、搬送ベルト244の上方位置に上流側か
ら所定の間隔で配置されている。
【0262】上記乾燥ユニット249,250,251
は、それぞれが独立した空気加熱式乾燥装置であって、
上記ヘッドブロック245,246,247,248の
それぞれに挟まれた位置に配置されている。
【0263】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ240においては、上記ヘッドブロック245,24
6,247でそれぞれ色の印刷がなされた直後に、上記
乾燥ユニット249,250,251で順次用紙の乾燥
が行われる。なお、これらの動作は、CPU1の制御に
基づいて実行される。
【0264】この第11の実施形態のプリンタ240に
よれば、印刷された色のにじみが抑えられ、良好な印刷
が可能になる。
【0265】次に、本発明の第12の実施形態のプリン
タについて説明する。
【0266】図45は、上記実施形態のプリンタ260
の要部の構成を示す側面図である。
【0267】本実施形態のプリンタ260は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、印刷後の用
紙の乾燥手段を内蔵するものである。
【0268】上記プリンタ260は、主に用紙搬送用の
搬送ベルト264を有する用紙搬送系261と、複数の
ヘッドブロック265,266,267,268で構成
されるプリンタヘッドと、複数の乾燥手段としての乾燥
ユニット269,270,271とを有してなる。上記
ヘッドブロックは、前記図8に示した色別の単色ヘッド
ブロック48と同様の構造を有し、また、上記以外の構
成は、前記第1の実施形態のプリンタ10と同様とす
る。
【0269】上記用紙搬送系261は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト264と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ263および従動ローラ262
と、図示しない速度・位置検出センサ等とを有してい
る。
【0270】上記ヘッドブロック265,266,26
7,268は、搬送ベルト264の上方位置に上流側か
ら所定の間隔で配置されている。
【0271】上記乾燥ユニット269,270,271
は、それぞれが独立した空気加熱式乾燥装置であり、搬
送ベルト264の内側で上記ヘッドブロック265,2
66,267,268の各ブロック間の対向位置に配置
されている。
【0272】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ260においては、上記ヘッドブロック265,26
6,267,268におけるそれぞれ色の印刷毎に上記
乾燥ユニット269,270,271でベルト内側から
順次用紙の乾燥が行われる。なお、これらの動作は、C
PU1の制御に基づいて実行される。
【0273】この第12実施形態のプリンタ260によ
れば、印刷された色のにじみが抑えられ、良好な印刷が
可能になる。また、各乾燥ユニットが搬送ベルト264
の内側に配置されるのでコンパクト化が可能になる。
【0274】次に、本発明の第13の実施形態のプリン
タについて説明する。
【0275】図46は、上記実施形態のプリンタ270
Aの要部の構成を示す側面図である。
【0276】本実施形態のプリンタ270Aは、全用紙
幅に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリ
ントを行うインクジェットプリンタであって、用紙の行
き戻りの両搬送方向でのプリントが可能なものである。
【0277】上記プリンタ270Aは、主に用紙搬送用
の搬送ベルト274を有する用紙搬送系271と、ヘッ
ドブロック275,276,277,278からなる第
1のプリンタヘッド283と、ヘッドブロック279,
280,281,282からなる第2のプリンタヘッド
284と、上方給排紙系および下方給排紙系とを有して
なる。上記第1および第2のプリンタヘッドの構造、お
よび、上記以外の構成は、前記第1の実施形態のプリン
タ10と同様とする。
【0278】上記用紙搬送系271は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト274と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ273および従動ローラ272
と、図示しない速度・位置検出センサ等とを有してい
る。なお、上記搬送ベルト274の内部には、図示しな
い空気式、または、静電式等の用紙吸着手段が設けられ
ているものとする。
【0279】上記上方給排紙系は、搬送ベルト274の
搬送方向がD1 方向(左方向)の上側に配設される給排
紙系であって、上方給紙トレイ285,用紙位置決め手
段である上方給紙ローラ289,上方排紙トレイ286
からなる。
【0280】上記下方給排紙系は、搬送ベルト274の
搬送方向がD2 方向(右方向)である下側に配設される
給排紙系であって、下方給紙トレイ287,用紙位置決
め手段である下方給紙ローラ290,下方排紙トレイ2
88とからなる。
【0281】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ270Aにおいては、上記上方給排紙系と下方給排紙
系で同時に用紙が搬送され、印刷が可能である。
【0282】すなわち、搬送ベルト274が駆動されて
いる状態にて供給ローラ289により用紙28が搬送ベ
ルト274上に供給されてD1 方向に搬送されると、そ
の用紙28上に第1のプリンタヘッド283によって順
次印刷がなされ、上記用紙28は、排紙トレイ286に
収納されていく。同時に供給ローラ290により用紙2
8が搬送ベルト274上に供給されてD2 方向に搬送さ
れると、用紙上に第2のプリンタヘッド284により順
次印刷がなされる。上記印刷済みの用紙28は、排紙ト
レイ288に収納されていく。なお、上記第1のプリン
タヘッド283で印刷される内容と上記第2のプリンタ
ヘッド284で印刷される内容は、同一であっても異な
っていてもよい。なお、これらの搬送制御は、CPU1
の制御に基づいて実行される。
【0283】上述した第13の実施形態のプリンタ27
0Aによれば、搬送ベルト274のD1 ,D2 方向(行
き戻り)での印刷が可能であり、前記第1の実施形態の
プリンタ10に比較しても2倍の印刷が行われる。
【0284】次に、本発明の第14の実施形態のプリン
タについて説明する。
【0285】図47は、上記実施形態のプリンタ270
Bの要部の構成を示す側面図である。
【0286】本実施形態のプリンタ270Bは、全用紙
幅に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリ
ントを行うインクジェットプリンタであって、用紙の行
き戻りの両搬送方向でのプリントが可能なものである。
【0287】上記プリンタ270Bは、上記第13の実
施形態のプリンタ270Aに対して用紙吸着手段である
空気式吸着装置291を内蔵することが異なり、その他
の構成は、プリンタ270Aと同様とする。以下、異な
る点についてのみ説明する。
【0288】本実施形態のプリンタ270Bにおいて
は、搬送ベルト274の内側に空気式吸着装置291が
収容されている。上記吸着装置291には、その上下面
に吸気面が設けられており、搬送ベルト274に設けら
れる図示しない吸気穴を介してベルト上面、下面の双方
で用紙28が保持される。なお、これらの搬送制御は、
CPU1の制御に基づいて実行される。
【0289】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ270Bによれば、前記第13の実施形態のプリンタ
270Aと同様の効果を奏し、特に、用紙28の保持が
より確実に行われる。
【0290】次に、本発明の第15の実施形態のプリン
タについて説明する。
【0291】図48は、上記実施形態のプリンタ270
Cの要部の構成を示す側面図である。
【0292】本実施形態のプリンタ270Cは、全用紙
幅に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリ
ントを行うインクジェットプリンタであって、用紙の行
き戻りの両搬送方向でのプリントが可能なものである。
【0293】上記プリンタ270Cは、上記第13の実
施形態のプリンタ270Aに対して用紙吸着手段である
空気式吸着装置292を内蔵することが異なり、その他
の構成は、プリンタ270Aと同様とする。以下、異な
る点についてのみ説明する。
【0294】本実施形態のプリンタ270Cにおいて
は、搬送ベルト274の内側に空気式吸着装置292が
収容されている。上記吸着装置292には、その上下面
に吸気面が設けられており、図示しない搬送ベルト27
4に設けられる吸気穴を介してベルト上面、下面の双方
で用紙28が保持される。但し、上記吸着装置292の
下面側吸気面は、上面側給気面よりも搬送方向のD2 方
向に関してより長く、すなわち、下面側吸気面が両ロー
ラ273,272の外周位置近傍まで延びた位置まで広
く設定されている。このように吸気面を設定するのは、
搬送ベルトの下面側では重力が用紙を落下させる方向に
作用するのでその影響を無くすためである。なお、これ
らの搬送制御は、CPU1の制御に基づいて実行され
る。
【0295】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ270Cによれば、前記第13の実施形態のプリンタ
270Aと同様の効果を奏し、特に、上記吸着装置29
2の下面側吸気面を長くして、搬送ベルト274の下面
側では、重力に抗して用紙を吸着する必要のあるD2 方
向搬送用紙28をほぼ全面に亘って吸着力を作用させ
る。したがって、搬送ベルト下面側の用紙28をより確
実に保持して、印刷を行うことができる。
【0296】次に、本発明の第16の実施形態のプリン
タについて説明する。
【0297】図49は、上記実施形態のプリンタ300
の要部の構成を示す側面図である。
【0298】本実施形態のプリンタ300は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、搬送ベルト
のD3 ,D4 搬送方向(行き戻り)で同一用紙のプリン
トが可能なものである。
【0299】上記プリンタ300は、主に用紙搬送用の
上下方向に移動する搬送ベルト304を有する用紙搬送
系301と、第1のプリンタヘッド307と、第2のプ
リンタヘッド308と、用紙位置決め手段である供給ロ
ーラ305と、排紙ローラ306とを有してなる。他の
構成は、前記第1の実施形態のプリンタ10と同様とす
る。
【0300】上記用紙搬送系301は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト304と、プリンタ
本体の据え付け面309に対して垂直の上下方向に配置
される、搬送ベルト駆動用の駆動ローラ303および従
動ローラ302と、図示しない速度・位置検出センサ等
とを有している。なお、上記搬送ベルト301の内部に
は、図示しない空気式、または、静電式等の用紙吸着手
段が設けられているものとする。
【0301】第1のプリンタヘッド307および第2の
プリンタヘッド308は、前記第1の実施形態に適用し
たプリンタヘッド3を2つに分割した構造を有するもの
であって、例えば、図4の斜視図に示すヘッドブロック
31と32が第1のプリンタヘッド307に対応し、ヘ
ッドブロック33と34が第2のプリンタヘッド308
に対応する。
【0302】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ300において、供給ローラ305により搬送ベルト
304上に供給された用紙28は、搬送ベルト304に
よって垂直な下方のD3 方向に搬送されて行き、第1の
プリンタヘッド307により印刷される。その後、用紙
28は、駆動ローラ303にて垂直な上方のD4 方向に
反転して搬送され、第2のプリンタヘッド308による
印刷が行われ、全印刷が終了し、排紙ローラ306によ
り排紙される。なお、これらの動作は、CPU1の制御
に基づいて実行される。
【0303】この第16の実施形態のプリンタ300に
よれば、駆動ローラ303と従動ローラ302を縦方向
に配置することでプリンタの左右方向の寸法が抑えら
れ、さらに、搬送ベルト304の上下方向のD3 ,D4
方向で印刷するので、駆動ローラ303と従動ローラ3
02間の距離短くなり、プリンタ本体をコンパクトにま
とめられる。また、プリンタヘッド307,308が左
右に配置されることから左右のプリンタヘッドより吐出
されるインク滴に同等の重力が作用し、左右均等な条件
のもとでの印刷が可能である。
【0304】次に、本発明の第17の実施形態のプリン
タについて説明する。
【0305】図50は、上記実施形態のプリンタ310
の要部の構成を示す側面図である。
【0306】本実施形態のプリンタ310は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、行き戻りの
両搬送方向で同一用紙の4色プリントが可能なものであ
る。
【0307】上記プリンタ310は、主に用紙搬送用の
搬送ベルト314を有する用紙搬送系311と、第1の
プリンタヘッド325と、第2のプリンタヘッド326
と、空気式の用紙吸着手段である吸着装置319と、用
紙位置決め手段である供給ローラ320と、給紙トレイ
321と、排紙トレイ322を有してなる。他の構成
は、前記第1の実施形態のプリンタ10と同様とする。
【0308】上記用紙搬送系311は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト314と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ313および従動ローラ312
と、図示しない速度・位置検出センサ等とを有してい
る。なお、上記搬送ベルト314の内部には上記吸着装
置319が配置されている。
【0309】上記第1のプリンタヘッド325は、図8
に示した変形例の単色ヘッドブロックと同一構造のB
(黒)ヘッドブロック315およびY(イエロー)ヘッ
ドブロック316とからなるプリンタヘッドである。ま
た、上記第2のプリンタヘッド326は、同じく図8に
示した変形例の単色ヘッドブロックと同一構造のM(マ
ゼンダ)ヘッドブロック317およびC(シアン)ヘッ
ドブロック318とからなるプリンタヘッドである。
【0310】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ310において、供給ローラ320により搬送ベルト
314上に供給された用紙28は、搬送ベルト314に
よって左搬送方向のD5 方向に搬送されて行き、第1の
プリンタヘッド325により黒および/またはイエロー
の印刷がなされる。その後、用紙28は、駆動ローラ3
13にて右搬送方向のD6 方向に反転して搬送され、第
2のプリンタヘッド326によるマゼンダおよび/また
はシアンの印刷がなされて全印刷を終了し、排紙トレイ
322に排紙される。なお、これらの動作は、CPU1
の制御に基づいて実行される。
【0311】上述した第17の実施形態のプリンタ31
0によれば、搬送ベルト314の上下に2つずつのヘッ
ドブロックを配置することから駆動ローラ313と従動
ローラ312の軸間距離を狭くすることができ、左右方
向の外形寸法が抑えられ、プリンタをコンパクトにまと
められる。
【0312】次に、本発明の第18の実施形態のプリン
タについて説明する。
【0313】図51は、上記実施形態のプリンタ330
の要部の構成を示す側面図である。
【0314】本実施形態のプリンタ330は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、行き戻りの
両搬送方向で同一用紙の6色プリントが可能なものであ
る。
【0315】上記プリンタ330は、主に用紙搬送用の
搬送ベルト334を有する用紙搬送系331と、第1の
プリンタヘッド345と、第2のプリンタヘッド346
と、空気式の用紙吸着手段である吸着装置344と、用
紙位置決め手段である供給ローラ341と、給紙トレイ
342と、排紙トレイ343とを有してなる。他の構成
は、前記第1の実施形態のプリンタ10と同様とする。
【0316】上記用紙搬送系331は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト334と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ333および従動ローラ332
と、図示しない速度・位置検出センサ等とを有してい
る。なお、上記搬送ベルト334の内部に上記吸着装置
344が配置されているものとする。
【0317】上記第1のプリンタヘッド345は、図8
に示した変形例の単色ヘッドブロックと同一構造のB
(黒)ヘッドブロック335,LM(ライトマゼンダ)
ヘッドブロック336,LC(ライトシアン)ヘッドブ
ロック337とからなるプリンタヘッドである。また、
上記第2のプリンタヘッド346は、同じく図8に示し
た変形例の単色ヘッドブロックと同一構造のY(イエロ
ー)ヘッドブロック338,M(マゼンダ)ヘッドブロ
ック339,C(シアン)ヘッドブロック340とから
なるプリンタヘッドである。
【0318】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ330において、供給ローラ341により搬送ベルト
334上に供給された用紙28は、搬送ベルト334に
よって左搬送方向のD5 方向に搬送されて行き、第1の
プリンタヘッド345により黒,ライトマゼンダ,ライ
トシアンの印刷がなされる。その後、用紙28は、駆動
ローラ333にて右搬送方向のD6 方向に反転して搬送
され、第2のプリンタヘッド346によるイエロー,マ
ゼンダ,シアンの印刷がなされて全印刷を終了し、排紙
トレイ343に排紙される。なお、これらの動作は、C
PU1の制御に基づいて実行される。
【0319】上述した第18の実施形態のプリンタ33
0によれば、搬送ベルト334の上下に3つずつのヘッ
ドブロックを配置してより多色(6色)の印刷が可能と
なり、また、駆動ローラ333と従動ローラ332の軸
間距離が狭いことから左右方向の外形寸法が抑えられ、
プリンタをコンパクトにまとめられる。
【0320】次に、本発明の第19の実施形態のプリン
タについて説明する。
【0321】図52は、上記実施形態のプリンタ350
の要部の構成を示す側面図である。
【0322】本実施形態のプリンタ350は、全用紙幅
に亘る複数のノズルより微小インク滴を吐出してプリン
トを行うインクジェットプリンタであって、D7 ,D8
搬送方向(行き戻り)での両面印刷が可能なものであ
る。
【0323】上記プリンタ350は、主に用紙搬送用の
搬送ベルト354を有する用紙搬送系351と、第1の
プリンタヘッド355と、第2のプリンタヘッド356
と、空気式の用紙吸着手段である吸着装置357と、従
動ローラ352側上方部に配置される順方向供給ローラ
361,給紙トレイ362と、従動ローラ352側下方
部に配置される排紙トレイ363と、駆動ローラ353
側に配置される経路切り換え機構部366,給排紙トレ
イ365,逆方向供給ローラ364とを有してなる。上
記第1のプリンタヘッド355,第2のプリンタヘッド
356の構造、および、上記以外の構成は、前記第1の
実施形態のプリンタ10と同様とする。
【0324】上記用紙搬送系351は、無端状(エンド
レス状)の用紙搬送用の搬送ベルト354と、搬送ベル
ト駆動用の駆動ローラ353および従動ローラ352
と、図示しない速度・位置検出センサ等とを有してい
る。なお、上記搬送ベルト354の内部に上記吸着装置
357が配置されているものとする。
【0325】上記経路切り換え機構部366は、用紙排
出通路上に回動可能な切り換え板367が配置されてい
る。この切り換え板367は、搬送方向の順方向ガイド
位置と逆方向ガイド位置の2回動位置に切り換え駆動可
能である。
【0326】上記切り換え板367が順方向ガイド位置
(図51上で実線で示す)にあるとき、搬送ベルト35
4を順方向のD7 方向に送られてきた用紙28はそのま
まの状態で給排紙トレイ365にガイドされる。
【0327】上記切り換え板367が逆方向ガイド位置
(図51上では、破線で示す位置)にあるとき、逆方向
供給ローラ364が駆動されると、給排紙トレイ365
中の用紙28がD8 方向に供給され、切り換え板367
の下部を通って搬送ベルト354上に送られ、D8 方向
に搬送される。
【0328】上述した構成を有する本実施形態のプリン
タ350において、上記経路切り換え機構部366の切
り換え板367が順方向ガイド位置にセットされている
状態とし、順方向供給ローラ361を駆動すると、用紙
28は、給紙トレイ362より搬送ベルト354上に供
給され、搬送ベルト354により順方向のD7 方向に搬
送されて行く。そして、第1のプリンタヘッド355に
よって用紙表面側の片面印刷がなされる。
【0329】上記片面印刷済みの用紙28は、上記経路
切り換え機構部366を経由して給排紙トレイ365に
収容される。
【0330】上記片面印刷を所定枚行った後、上記経路
切り換え機構部366の切り換え板367を逆方向ガイ
ド位置に切り換え、逆方向給送ローラ364を駆動する
と、上記片面印刷済みの用紙28は、給排紙トレイ36
5より切り換え板367下方を経て搬送ベルト354に
送り出され、逆方向のD8 方向に搬送される。そこで、
第2のプリンタヘッド356により用紙裏面側の印刷が
なされ、最終的に両面印刷済み用紙として排紙トレイ3
63に収容される。なお、これらの動作は、CPU1の
制御に基づいて実行される。
【0331】上述した第19の実施形態のプリンタ35
0によれば、前記第1の実施形態のプリンタ10の効果
と同様の効果に加えて、さらに、両面印刷が可能なプリ
ンタを上記第1の実施形態のものとほぼ同じ程度の左右
外形寸法内に収めることができる。
【0332】
【発明の効果】上述のように本発明のプリンタによれ
ば、複数のノズルよりインク滴を吐出して用紙のフルラ
インプリントを行うプリンタにおいて、印刷速度の高速
化が実現でき、製作コストの低減、小型化も可能であ
り、調整や維持,管理等も容易であるプリンタを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のプリンタのシステム
構成図。
【図2】上記第1の実施形態のプリンタの印刷部周りの
概要を示す縦断面図。
【図3】上記第1の実施形態のプリンタに適用される用
紙搬送系の構造を示す斜視図。
【図4】上記第1の実施形態のプリンタに適用されるプ
リンタヘッドの配置を示す斜視図。
【図5】上記第1の実施形態のプリンタに適用されるプ
リンタヘッドを構成するヘッドユニットのノズル配置を
示すインク吐出面側からみた拡大図。
【図6】上記第1の実施形態のプリンタに適用されるプ
リンタヘッドを構成するヘッドユニットのノズル位置調
整状態を示すインク吐出面側からみた拡大図。
【図7】上記第1の実施形態のプリンタに適用されるプ
リンタヘッドを構成するヘッドユニットによるドット印
刷状態を示す拡大図であって、図7(A)がノズル位置
未調整状態を示し、図7(B)がノズル位置調整済み状
態を示す。
【図8】上記第1の実施形態のプリンタに適用されるプ
リンタヘッド(ヘッドブロック)の変形例としてのB
(黒)ヘッドブロックの斜視図。
【図9】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙搬
送系に対する変形例としての用紙吸着装置を含む用紙搬
送系の斜視図。
【図10】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙吸着装置を含む
用紙搬送系の縦断面図。
【図11】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙吸着装置を含む
用紙搬送系の部分縦断面図。
【図12】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙吸着装置を含む
用紙搬送系の部分斜視図。
【図13】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙吸着装置を含む
用紙搬送系の斜視図。
【図14】上記図13の変形例の用紙搬送系にて用紙を
保持した状態を示す部分縦断面図。
【図15】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙吸着装置を含む
用紙搬送系の部分縦断面図。
【図16】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の側面
図。
【図17】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の部分縦
断面図。
【図18】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の搬送ベ
ルトの突起形状を示す図であって、図18(A)は斜視
図であり、図18(B)は部分縦断面図である。
【図19】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の斜視
図。
【図20】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の斜視
図。
【図21】上記図20の用紙搬送系のプラテン部の部分
断面図。
【図22】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の側面
図。
【図23】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の2つの変形例としての用紙搬送系の
部分縦断面図であって、図23(A)が上記変形例の1
つを示し、図23(B)が上記変形例の他の1つを示
す。
【図24】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の斜視
図。
【図25】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の平面
図。
【図26】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の平面
図。
【図27】上記図26のGーG断面図。
【図28】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の側面
図。
【図29】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の側面
図。
【図30】上記第1の実施形態のプリンタにおける用紙
搬送系に対する別の変形例としての用紙搬送系の斜視
図。
【図31】本発明の第2の実施形態のプリンタの要部を
示す斜視図。
【図32】本発明の第3の実施形態のプリンタの要部を
示す斜視図。
【図33】上記第3の実施形態のプリンタのプリンタヘ
ッド周りの縦断面図。
【図34】上記第3のプリンタの速度・位置および原点
センサの変形例を組み込んだプリンタの斜視図。
【図35】本発明の第4の実施形態のプリンタの要部を
示す斜視図。
【図36】図35のH−H断面図。
【図37】図35のJ−J断面図。
【図38】本発明の第5の実施形態のプリンタの要部の
構成を示す斜視図。
【図39】本発明の第6の実施形態のプリンタの要部の
構成を示す側面図。
【図40】本発明の第7の実施形態のプリンタの要部の
構成を示す側面図。
【図41】本発明の第8の実施形態のプリンタの要部の
構成を示す側面図。
【図42】本発明の第9の実施形態のプリンタの要部の
構成を示す側面図。
【図43】本発明の第10の実施形態のプリンタの要部
の構成を示す側面図。
【図44】本発明の第11の実施形態のプリンタの要部
の構成を示す側面図。
【図45】本発明の第12の実施形態のプリンタの要部
の構成を示す側面図。
【図46】本発明の第13の実施形態のプリンタの要部
の構成を示す側面図。
【図47】本発明の第14の実施形態のプリンタの要部
の構成を示す側面図。
【図48】本発明の第15の実施形態のプリンタの要部
の構成を示す側面図。
【図49】本発明の第16の実施形態のプリンタの要部
の構成を示す側面図。
【図50】本発明の第17の実施形態のプリンタの要部
の構成を示す側面図。
【図51】本発明の第18の実施形態のプリンタの要部
の構成を示す側面図。
【図52】本発明の第19の実施形態のプリンタの要部
の構成を示す側面図。
【符号の説明】
1 ……CPU(プリンタ制御手段) 3,57,75,283,284,307,308,3
25,326,355,356……プリンタヘッド 5,289,290,305,320,341,361
……供給ローラ(印刷用紙供給手段,印刷用紙位置決め
手段) 6,196,215,227,236……乾燥装置(乾
燥手段) 8,59,64,97……吸着装置(吸着手段) 9,185……回復装置(回復手段) 18,18A,51,61,71,85,94,96,
104,114,124,134,144,164,1
84,194,204,214,224,234,24
4,264,274,304,314,334,354
……搬送ベルト(無端状の帯部材) 18b,51c,144b……印刷用紙保持位置標識
(印刷用紙位置決め手段) 18c,18f,184a……回復用開口部(回復領
域,吐出領域) 18e,96a……吸引穴 22,54,147……用紙保持位置センサ(標識検出
手段,印刷用紙位置決め手段) 28 ……用紙(印刷用紙) 35a,35b,36a,36b,37a,37a,3
8a,38b……ヘッドユニット(プリンタヘッド) 35a1a〜35a1z,35a2a〜35a2z,………ノズル 39 ……インク吐出面 55 ……帯電装置(吸着手段) 58a〜58i……帯電ユニット(吸着手段) 74,145,225,226,235……平板プラテ
ン(プラテン) 78,79,80a〜80f,82a,82b89,1
35,136,137,165,148 ……距離セン
サ群(吐出距離検出手段) 166,167……従動プラテンローラ(プラテン) 171,172,173,174,175,176……
距離センサ(吐出距離検出手段) 195,209……ベルトクリーニング装置(ベルト汚
れ回復手段) 204b……吐出面払拭部(払拭手段) 208 ……払拭部クリーニング装置(クリーニング手
段) 249,250,251,269,270,271……
乾燥ユニット(乾燥手段) E0 ……用紙幅方向 LA ,LB ,LC ,LD1,LD2……単一の傾斜ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 11/14 B41J 3/04 101Z 11/42 102H 13/08 102Z 25/308 3/10 101A B65H 5/22 25/30 K Fターム(参考) 2C056 EA01 EB12 EB13 EB36 EB37 EC12 EC13 EC23 EC33 EC35 EC37 EC53 FA13 HA27 HA46 JB05 2C058 AB15 AB23 AC07 AC16 AC17 AD04 AE02 AF31 DA13 DA17 DA38 DC09 DE01 DE16 DE19 GA01 GB03 GB13 GB31 GB47 GB53 2C064 CC02 CC05 DD09 3F049 AA01 FB03 FB05 LA07 LB03

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルよりインク滴を吐出してプ
    リントを行うプリンタにおいて、 印刷用紙の幅方向に走査することなく上記印刷用紙のフ
    ルラインのプリントが可能なヘッドであって、上記複数
    のノズルが配設されるプリンタヘッドと、 無端状の帯部材であって、上記印刷用紙を保持し、上記
    印刷用紙の幅方向とは直交する方向に上記印刷用紙を搬
    送する搬送ベルトと、 上記搬送ベルトの上記印刷用紙の搬送動作に同期して上
    記プリンタヘッドによるインク滴の吐出を制御してプリ
    ントを行わせるプリント制御手段と、 を有することを特徴とするプリンタ。
  2. 【請求項2】 さらに、上記搬送ベルト上の所定位置に
    上記印刷用紙を位置決めする印刷用紙位置決め手段を有
    していることを特徴とする請求項1記載のプリンタ。
  3. 【請求項3】 上記印刷用紙位置決め手段は、ベルト上
    に設けられた印刷用紙の保持位置を示す印刷用紙保持位
    置標識を有してなることを特徴とする請求項2記載のプ
    リンタ。
  4. 【請求項4】 上記印刷用紙位置決め手段は、さらに、
    上記印刷用紙保持位置標識を検出する標識検出手段と、
    上記標識検出手段の出力に基づいて印刷用紙を供給する
    印刷用紙供給手段とを有してなり、上記印刷用紙供給手
    段は、上記標識検出手段の出力タイミングにより印刷用
    紙を供給して印刷用紙保持位置標識で定められる所定位
    置に印刷用紙を保持されることを特徴とする請求項3記
    載のプリンタ。
  5. 【請求項5】 さらに、上記搬送ベルトに印刷用紙を吸
    着し、保持する吸着手段を設けたことを特徴とする請求
    項1記載のプリンタ。
  6. 【請求項6】 さらに、上記搬送ベルトに印刷用紙を吸
    着し、保持する吸着手段を有し、上記吸着手段における
    印刷用紙を吸着する吸着力の大きさは、上記印刷用紙の
    保持領域に関連して制御されることを特徴とする請求項
    1記載のプリンタ。
  7. 【請求項7】 上記吸着手段は、上記印刷用紙の搬送方
    向に対して複数に分割されており、上記吸着手段の吸着
    力は、上記印刷用紙の搬送位置によって制御されること
    を特徴とする請求項6記載のプリンタ。
  8. 【請求項8】 上記吸着手段は、上記搬送ベルト上に設
    けられた吸引穴を通して空気圧により上記印刷用紙の吸
    着を行うものであって、上記吸引穴は、ベルト上の予め
    定められた位置にある上記印刷用紙の領域上に配設され
    ることを特徴とする請求項7記載のプリンタ。
  9. 【請求項9】 上記プリンタヘッドは、多色プリントが
    可能なヘッドであって、複数の単色ヘッドブロックによ
    り構成され、さらに、上記単色ヘッドブロックは、さら
    に、単一の傾斜ラインに沿って配設される複数のヘッド
    ユニットよりなることを特徴とする請求項1記載のプリ
    ンタ。
  10. 【請求項10】 複数のノズルよりインク滴を吐出して
    プリントを行うプリンタ装置において、 印刷用紙の幅方向に走査することなく上記印刷用紙のフ
    ルラインのプリントが可能なヘッドであって、上記複数
    のノズルが配設されるプリンタヘッドと、 無端状の帯部材であって、上記印刷用紙を保持し、上記
    印刷用紙の幅方向とはほぼ直交する方向に上記印刷用紙
    を搬送する搬送ベルトと、 上記搬送ベルトの上記印刷用紙の搬送動作に同期し、上
    記インク滴を印刷用紙上の正しい位置に着滴せしめるた
    めに上記搬送ベルトに保持された印刷用紙と上記プリン
    タヘッドの吐出面との間の吐出距離の変動に応じて上記
    各ノズルからのインク吐出タイミングを制御してプリン
    トを行わせるプリント制御手段と、 を有してなることを特徴とするプリンタ。
  11. 【請求項11】 上記プリンタ制御手段は、上記吐出距
    離の変動として搬送ベルトの厚みのばらつきを対象にし
    て取り扱うことを特徴とする請求項10記載のプリン
    タ。
  12. 【請求項12】 上記プリント制御手段は、上記搬送ベ
    ルトの厚みのばらつきとして搬送ベルト1周分のばらつ
    きデータを記憶し、上記ばらつきのデータに基づいて吐
    出タイミングの制御を行うことを特徴とする請求項11
    記載のプリンタ。
  13. 【請求項13】 さらに、上記プリンタヘッドの吐出面
    近傍にて上記印刷用紙または搬送ベルトの表面までの距
    離を検出する吐出距離検出手段を有しており、上記プリ
    ント制御手段は、上記吐出距離検出手段により検出され
    た印刷用紙表面に関する位置に応じてインク吐出タイミ
    ングを制御することを特徴とする請求項10記載のプリ
    ンタ。
  14. 【請求項14】 上記プリント制御手段は、上記吐出距
    離検出手段より出力される上記印刷用紙または搬送ベル
    ト表面までの距離の検出データによって、上記印刷用紙
    の全幅に対する上記印刷用紙と上記プリンタヘッドの吐
    出面との間の吐出距離を求め、吐出タイミングの制御を
    行うことを特徴とする請求項13記載のプリンタ。
  15. 【請求項15】 上記吐出距離検出手段は、上記ベルト
    幅の両端部近傍に配設され、上記プリント制御手段は、
    上記両端部に配設される双方の上記吐出距離検出手段の
    出力を基にして、上記双方の吐出距離検出手段に挟まれ
    た直線範囲の吐出距離を求め、吐出タイミングの制御を
    行うことを特徴とする請求項14記載のプリンタ。
  16. 【請求項16】 さらに、上記搬送ベルトの内側に配設
    される従動プラテンローラ部材を有し、上記プリント制
    御手段は、上記従動プラテンローラの偏心に基づいて変
    化する上記印刷用紙と上記プリンタヘッドの吐出面との
    間の吐出距離により、吐出タイミングの制御を行うこと
    を特徴とする請求項10記載のプリンタ。
  17. 【請求項17】 上記プリント制御手段は、さらに、上
    記搬送ベルトの厚みのばらつきとして搬送ベルト1周分
    のばらつきデータを記憶し、上記搬送ベルトの厚みのば
    らつきデータ、および、上記従動プラテンローラの偏心
    データに基づいて得られる、上記印刷用紙と上記プリン
    タヘッドの吐出面との間の吐出距離により吐出タイミン
    グの制御を行うことを特徴とする請求項16記載のプリ
    ンタ。
  18. 【請求項18】 さらに、上記プリンタヘッドの吐出面
    近傍にて上記印刷用紙表面に関する位置を検出する吐出
    距離検出手段を有しており、上記プリント制御手段は、
    上記吐出距離検出手段により検出された印刷用紙または
    搬送ベルトの表面までの距離のデータから上記印刷用紙
    と上記プリンタヘッドの吐出面との間の吐出距離を求
    め、インク吐出タイミングを制御することを特徴とする
    請求項16記載のプリンタ。
  19. 【請求項19】 上記プリント制御手段は、上記吐出距
    離検出手段により検出された印刷用紙または搬送ベルト
    の表面までの距離により従動プラテンローラの幅方向の
    上記印刷用紙と上記プリンタヘッドの吐出面との間の吐
    出距離を求め、インク吐出タイミングを制御することを
    特徴とする請求項18記載のプリンタ。
  20. 【請求項20】 さらに、上記吐出距離検出手段は、上
    記ベルト幅の両端部近傍に配設され、上記プリント制御
    手段は、上記両端部に配設される双方の上記吐出距離検
    出手段の出力を基にして、上記双方の吐出距離検出手段
    に挟まれた直線範囲の吐出距離を求め、吐出タイミング
    の制御を行うことを特徴とする請求項18記載のプリン
    タ。
  21. 【請求項21】 複数のノズルよりインク滴を吐出して
    プリントを行うプリンタにおいて、 印刷用紙の幅方向に走査することなく上記印刷用紙のフ
    ルラインのプリントが可能なヘッドであって、上記複数
    のノズルを有するプリンタヘッドと、 無端状の帯部材であって、上記印刷用紙を保持し、上記
    印刷用紙の幅方向と直交する方向に上記印刷用紙を搬送
    する搬送ベルトと、 上記搬送ベルトの上記印刷用紙の搬送動作に同期して上
    記プリンタヘッドによるインク滴の吐出を制御してプリ
    ントを行わせるプリント制御手段と、 を有し、上記搬送ベルト上には、上記プリンタヘッドの
    吐出機能を回復させるための回復領域が設けられている
    ことを特徴とするプリンタ。
  22. 【請求項22】 上記搬送ベルト上の回復領域では、上
    記印刷用紙を保持しないことを特徴とする請求項21記
    載のプリンタ。
  23. 【請求項23】 上記回復領域は、上記プリンタヘッド
    のノズルの吐出機能を回復させるために上記ノズルから
    インク滴を吐出させる上記搬送ベルト上の吐出領域であ
    ることを特徴とする請求項21記載のプリンタ。
  24. 【請求項24】 さらに、上記プリンタヘッドに対向す
    る上記搬送ベルトの内側に配設され、上記プリンタヘッ
    ドの吐出機能を回復させる回復手段を有しており、上記
    吐出領域は、上記搬送ベルト上の開口部領域であり、回
    復手段による回復動作を行わせる場合、上記搬送ベルト
    を移動させて上記吐出領域を回復手段配設場所に位置さ
    せて上記プリンタヘッドと上記回復手段とを直接対向さ
    せることを特徴とする請求項23記載のプリンタ。
  25. 【請求項25】 上記回復領域は、上記プリンタヘッド
    のノズルの吐出機能を回復させるためにインク吐出面を
    払拭する払拭領域であり、その払拭領域には払拭手段が
    配設されていることを特徴とする請求項21記載のプリ
    ンタ。
  26. 【請求項26】 さらに、上記払拭手段をクリーニング
    するクリーニング手段を有しており、上記払拭領域の上
    記払拭手段により上記プリンタヘッドのインク吐出面を
    払拭した後、上記搬送ベルトの搬送移動時に上記クリー
    ニング手段によって上記払拭手段がクリーニングされる
    ことを特徴とする請求項25記載のプリンタ。
  27. 【請求項27】 さらに、上記プリンタヘッドの回復処
    理によって汚れた上記搬送ベルトの上記回復領域を回復
    させるベルト汚れ回復手段を有しており、上記ベルト汚
    れ回復手段は、上記プリンタヘッドよりも下流側に配設
    されていることを特徴とする請求項21記載のプリン
    タ。
  28. 【請求項28】 さらに、上記ベルト汚れ回復手段によ
    り回復処理された上記搬送ベルトの上記回復領域を乾燥
    させる乾燥手段を有しており、上記乾燥手段は、上記ベ
    ルト汚れ回復手段よりも搬送方向の下流側に配設されて
    いることを特徴とする請求項27記載のプリンタ。
  29. 【請求項29】 複数のノズルよりインク滴を吐出して
    プリントを行うプリンタにおいて、 印刷用紙の幅方向に走査することなく上記印刷用紙のフ
    ルラインのプリントが可能なヘッドであって、上記複数
    のノズルを有するプリンタヘッドと、 無端状の帯部材であって、上記印刷用紙を保持し、上記
    印刷用紙の幅方向と直交する方向に上記印刷用紙を搬送
    する搬送ベルトと、 上記印刷用紙上に吐出されたインクを乾燥させる乾燥手
    段と、 上記搬送ベルトの上記印刷用紙の搬送動作に同期して上
    記プリンタヘッドによるインク滴の吐出を制御してプリ
    ントを行わせるプリント制御手段と、 を有していることを特徴とするプリンタ。
  30. 【請求項30】 上記乾燥手段は、ベルト搬送方向の最
    下流側にある上記プリンタヘッドよりも下流側に配設さ
    れていることを特徴とする請求項29記載のプリンタ。
  31. 【請求項31】 上記乾燥手段は、上記搬送ベルトの印
    刷用紙保持面側と印刷用紙保持面の裏面側である内側の
    少なくとも一方に配置されていることを特徴とする請求
    項30記載のプリンタ。
  32. 【請求項32】 上記乾燥手段は、上記搬送ベルトの印
    刷用紙保持面側の裏面側である内側に配置されているこ
    とを特徴とする請求項30記載のプリンタ。
  33. 【請求項33】 上記乾燥手段は、上記搬送ベルトの裏
    面を空気加熱することを特徴とする請求項32記載のプ
    リンタ。
  34. 【請求項34】 さらに、上記搬送ベルトの印刷用紙保
    持面側の裏面側である内側に配置される、ベルト位置決
    めを行うプラテンを有しており、上記乾燥手段は、上記
    プラテンを加熱することを特徴とする請求項32記載の
    プリンタ。
  35. 【請求項35】 上記乾燥手段は、上記搬送ベルトの印
    刷用紙保持面側を加熱することを特徴とする請求項30
    記載のプリンタ。
  36. 【請求項36】 上記プリンタヘッドは、色別の複数の
    単色ヘッドブロックで分割して構成されており、上記単
    色ヘッドブロックの間に上記乾燥手段が配置されている
    ことを特徴とする請求項29記載のプリンタ。
  37. 【請求項37】 上記乾燥手段は、上記搬送ベルトの印
    刷用紙保持面側と印刷用紙保持面の裏面側である内側の
    少なくとも一方に配置されていることを特徴とする請求
    項36記載のプリンタ。
  38. 【請求項38】 上記乾燥手段は、上記搬送ベルトの印
    刷用紙保持面側の裏面側である内側に配置されているこ
    とを特徴とする請求項36記載のプリンタ。
  39. 【請求項39】 上記乾燥手段は、上記搬送ベルトの裏
    側を空気加熱することを特徴とする請求項38記載のプ
    リンタ。
  40. 【請求項40】 さらに、上記搬送ベルトの印刷用紙保
    持面側の裏面側である内側に配置される、ベルト位置決
    めを行うプラテンを有しており、上記乾燥手段は、上記
    プラテンを加熱することを特徴とする請求項38記載の
    プリンタ。
  41. 【請求項41】 上記乾燥手段は、上記搬送ベルトの印
    刷用紙保持面側を加熱することを特徴とする請求項37
    記載のプリンタ。
  42. 【請求項42】 複数のノズルよりインク滴を吐出して
    プリントを行うプリンタにおいて、 印刷用紙の幅方向に走査することなく、上記印刷用紙の
    フルラインのプリントが可能なヘッドであって、上記複
    数のノズルを有するプリンタヘッドと、 無端状の帯部材であって、上記印刷用紙を保持可能な2
    つの平面状の搬送領域を有し、上記印刷用紙の幅方向と
    直交する方向に上記印刷用紙を搬送する搬送ベルトと、 上記搬送ベルトの上記印刷用紙の搬送動作に同期して上
    記プリンタヘッドによるインク滴の吐出を制御してプリ
    ントを行わせるプリント制御手段と、 を有しており、上記搬送ベルトの対向する2つの平面状
    の搬送領域上にて印刷用紙にプリントが行われることを
    特徴とするプリンタ。
  43. 【請求項43】 上記搬送ベルトの上記2つの平面状の
    搬送領域は、プリンタ本体の据え付け面に対して垂直面
    上の領域であることを特徴とする請求項42記載のプリ
    ンタ。
  44. 【請求項44】 上記搬送ベルトの2つの平面状の搬送
    領域上にてプリントされる内容は、それぞれの搬送領域
    で共通であることを特徴とする請求項42記載のプリン
    タ。
  45. 【請求項45】 上記搬送ベルトの2つの平面状の搬送
    領域上にてプリントされる色は、それぞれの搬送領域で
    ほぼ同数種類の色であることを特徴とする請求項42記
    載のプリンタ。
  46. 【請求項46】 上記搬送ベルトの2つの平面状の搬送
    領域のうち、一方の上記搬送領域にて印刷用紙の表面側
    のプリントを行って、上記印刷用紙を一旦排紙トレイに
    収容し、その後、上記排紙トレイより上記印刷用紙を他
    方の平面状の搬送領域側に給紙し、上記他方の搬送領域
    で印刷用紙の裏面側のプリントを行うことを特徴とする
    請求項42記載のプリンタ。
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