JP2001239661A - 記録物、および記録方法 - Google Patents
記録物、および記録方法Info
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- JP2001239661A JP2001239661A JP2000054435A JP2000054435A JP2001239661A JP 2001239661 A JP2001239661 A JP 2001239661A JP 2000054435 A JP2000054435 A JP 2000054435A JP 2000054435 A JP2000054435 A JP 2000054435A JP 2001239661 A JP2001239661 A JP 2001239661A
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- fine particles
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- recording method
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 面上の任意の位置に光の干渉による発色を利
用した鮮やかな色を有し、しかも、肉眼で種々の方向か
ら見ても干渉による着色光が常に鮮やかに感じられ、見
るものに通常の色素を用いた記録物では得られない強い
印象を与える記録物、及び、かかる優れた特性を有する
記録物を特別な版を作成することなく製造可能な記録方
法の提供。 【解決手段】 被記録材の撥液性面上の一部に固体微粒
子が凝集配列して規則的周期構造を形成して付着して存
在する付着箇所を有する記録物において、前記撥液性面
の色が標準色票明度が6以下であり、且つ、彩度が8以
下の黒色或いは暗色であることを特徴とする記録物、及
び記録方法。
用した鮮やかな色を有し、しかも、肉眼で種々の方向か
ら見ても干渉による着色光が常に鮮やかに感じられ、見
るものに通常の色素を用いた記録物では得られない強い
印象を与える記録物、及び、かかる優れた特性を有する
記録物を特別な版を作成することなく製造可能な記録方
法の提供。 【解決手段】 被記録材の撥液性面上の一部に固体微粒
子が凝集配列して規則的周期構造を形成して付着して存
在する付着箇所を有する記録物において、前記撥液性面
の色が標準色票明度が6以下であり、且つ、彩度が8以
下の黒色或いは暗色であることを特徴とする記録物、及
び記録方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に光干渉によ
る発色を有する記録物、及びその記録方法に関する。
る発色を有する記録物、及びその記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の印刷物は、色素を被印刷面に付着
させたものであり、かかる印刷面は、付着している前記
色素の光吸収により、色素に依存した一定の波長領域の
光を反射或いは透過することにより着色して見える。印
刷物に用いることのできる上記色素としては、多種のも
のがあり、特に、合成有機色素は、多種にして多様な色
の発色を可能とする。しかし、上記色素による着色は光
エネルギーの吸収によるものであるため、吸収した光エ
ネルギーによって色素が化学変化を起こす可能性もあ
る。色素を用いた印刷物に光を当てた際に色褪せを生じ
る光褪色現象は、「ヤケ」として知られている。従っ
て、特に、屋外展示する印刷物は直射日光に曝されるた
め、この場合には、耐光性を有する色素を用いることが
必須となる。
させたものであり、かかる印刷面は、付着している前記
色素の光吸収により、色素に依存した一定の波長領域の
光を反射或いは透過することにより着色して見える。印
刷物に用いることのできる上記色素としては、多種のも
のがあり、特に、合成有機色素は、多種にして多様な色
の発色を可能とする。しかし、上記色素による着色は光
エネルギーの吸収によるものであるため、吸収した光エ
ネルギーによって色素が化学変化を起こす可能性もあ
る。色素を用いた印刷物に光を当てた際に色褪せを生じ
る光褪色現象は、「ヤケ」として知られている。従っ
て、特に、屋外展示する印刷物は直射日光に曝されるた
め、この場合には、耐光性を有する色素を用いることが
必須となる。
【0003】色素の中には、吸収した光エネルギーを別
の波長の光として放出する性質を持つものも存在し、所
謂、蛍光色素として知られている。このような蛍光色素
を印刷物に用いると、その色素に依存した特定の波長領
域の光が吸収されるだけでなく、色素に依存した別の特
定波長の光が放出されるために、視覚的に強調された印
象の強い印刷物が得られる。特に、狭い波長領域に発光
エネルギーが集中している蛍光色素を印刷に用いると、
色純度の高い光が視認されるために、鮮やかな印象の印
刷物が得られる。
の波長の光として放出する性質を持つものも存在し、所
謂、蛍光色素として知られている。このような蛍光色素
を印刷物に用いると、その色素に依存した特定の波長領
域の光が吸収されるだけでなく、色素に依存した別の特
定波長の光が放出されるために、視覚的に強調された印
象の強い印刷物が得られる。特に、狭い波長領域に発光
エネルギーが集中している蛍光色素を印刷に用いると、
色純度の高い光が視認されるために、鮮やかな印象の印
刷物が得られる。
【0004】これに対し、上記したような色素を用いず
に着色を得る技術としては、光の干渉を利用するものが
知られている。光の干渉を利用した発色は、蛍光色素を
用いた場合のような色純度の高い光が視認されることに
加えて、対象物と照明や視線との角度により干渉条件が
変化し、明るさや色に変化が現れる。従って、蛍光色素
を用いた印刷よりも、いっそう印象的な視認効果が得ら
れる。これらの色素を用いない着色では、色素に見られ
る光褪色現象がなく、色褪せしないという利点もある。
に着色を得る技術としては、光の干渉を利用するものが
知られている。光の干渉を利用した発色は、蛍光色素を
用いた場合のような色純度の高い光が視認されることに
加えて、対象物と照明や視線との角度により干渉条件が
変化し、明るさや色に変化が現れる。従って、蛍光色素
を用いた印刷よりも、いっそう印象的な視認効果が得ら
れる。これらの色素を用いない着色では、色素に見られ
る光褪色現象がなく、色褪せしないという利点もある。
【0005】ホログラムは、フィルムに光の干渉縞を記
録し、これに再生光を当てると、透過光或いは反射光に
干渉が生じて、着色した立体像等が表示される技術であ
るが、光/現像を必要とするホログラムは、印刷物の簡
便な大量生産には向いていない。これに対し、エンボス
ホログラムは、表面に光干渉を起こす凹凸を形成して前
記のような像の再生表示を可能としたもので、金型を使
ったスタンピング等により凹凸を形成できるので、大量
生産に向いている。しかし、光の波長に近いサイズの精
度での凹凸成形が必要であるために、印刷には、高い精
度の金型が要求される。更に、凹凸形成するための基体
の形状や材料を自由に選ぶことはできない。
録し、これに再生光を当てると、透過光或いは反射光に
干渉が生じて、着色した立体像等が表示される技術であ
るが、光/現像を必要とするホログラムは、印刷物の簡
便な大量生産には向いていない。これに対し、エンボス
ホログラムは、表面に光干渉を起こす凹凸を形成して前
記のような像の再生表示を可能としたもので、金型を使
ったスタンピング等により凹凸を形成できるので、大量
生産に向いている。しかし、光の波長に近いサイズの精
度での凹凸成形が必要であるために、印刷には、高い精
度の金型が要求される。更に、凹凸形成するための基体
の形状や材料を自由に選ぶことはできない。
【0006】そこで、エンボスホログラムを任意の基体
に印刷する方法として、先ず、エンボスホログラムを形
成した転写箔を作成し、この転写箔を基体に転写するこ
とによりホログラムを基体に印刷することが行われてい
る。しかし、この場合、転写箔には予め所定の干渉パタ
ーンが記録されているため、基体への転写時にこのパタ
ーンを変更することは難しく、転写箔を基体に転写する
際に、その干渉パターンの一部を消去するには、例え
ば、特開平5−11676号公報で提案されるような、
特別な工夫が必要である。従って、この転写箔を利用す
る印刷は、基体の任意の所定領域に、光干渉を有する部
分を形成する方法としては簡便なものとは言い難かっ
た。
に印刷する方法として、先ず、エンボスホログラムを形
成した転写箔を作成し、この転写箔を基体に転写するこ
とによりホログラムを基体に印刷することが行われてい
る。しかし、この場合、転写箔には予め所定の干渉パタ
ーンが記録されているため、基体への転写時にこのパタ
ーンを変更することは難しく、転写箔を基体に転写する
際に、その干渉パターンの一部を消去するには、例え
ば、特開平5−11676号公報で提案されるような、
特別な工夫が必要である。従って、この転写箔を利用す
る印刷は、基体の任意の所定領域に、光干渉を有する部
分を形成する方法としては簡便なものとは言い難かっ
た。
【0007】コレステリック液晶材料には、液晶層のら
せんピッチが可視光と干渉し、発色するものがある。前
記のらせんピッチを温度で制御することも知られてい
る。例えば、玉置信之らは、ADVANCED MAT
ERIALS、1997年第9巻14号1102ページ
において、ジアセチレン部とコレステリル部を有する材
料が100℃付近でコレステリック液晶相を示して、温
度に応じて可視域の発色をすること、及び、発色状態の
前記材料を急冷すると発色状態が固定されることを見い
だし、前記の材料を2枚のガラス板に挟んだものに、熱
書き込み、急冷固定操作をすることにより、カラー記録
ができたことを報告している。この玉置らの方法は、加
熱・冷却により繰り返し書き換えが可能という点で、カ
ラー表示デバイスとして優れたものではあるが、特殊な
液晶材料を狭持したガラス板を使用する点において、記
録の媒体が限られてしまうという欠点がある。
せんピッチが可視光と干渉し、発色するものがある。前
記のらせんピッチを温度で制御することも知られてい
る。例えば、玉置信之らは、ADVANCED MAT
ERIALS、1997年第9巻14号1102ページ
において、ジアセチレン部とコレステリル部を有する材
料が100℃付近でコレステリック液晶相を示して、温
度に応じて可視域の発色をすること、及び、発色状態の
前記材料を急冷すると発色状態が固定されることを見い
だし、前記の材料を2枚のガラス板に挟んだものに、熱
書き込み、急冷固定操作をすることにより、カラー記録
ができたことを報告している。この玉置らの方法は、加
熱・冷却により繰り返し書き換えが可能という点で、カ
ラー表示デバイスとして優れたものではあるが、特殊な
液晶材料を狭持したガラス板を使用する点において、記
録の媒体が限られてしまうという欠点がある。
【0008】粒径が一様な透明材料からなる微粒子を規
則的に配列すると、微粒子配列により光の干渉が起こ
り、着色した反射光が得られることが知られている。例
えば、MAYORALらによるADVANCED MA
TERIALS、1997年第9巻3号257ページの
記載されているように、シリカの単分散粒子を懸濁液か
ら沈殿させて熱処理することにより、着色した反射光を
示す焼結体が得られている。
則的に配列すると、微粒子配列により光の干渉が起こ
り、着色した反射光が得られることが知られている。例
えば、MAYORALらによるADVANCED MA
TERIALS、1997年第9巻3号257ページの
記載されているように、シリカの単分散粒子を懸濁液か
ら沈殿させて熱処理することにより、着色した反射光を
示す焼結体が得られている。
【0009】又、プラスチックの微粒子についても同様
に発色が起こることが知られている。例えば、JORN
AL of the OPTICAL SOCIETY
of AMERICA、1954年44巻8号603
ページにおいて、VANDERHOFFらは、ビニル系
重合体の均一粒子系ラテックスから、強い光干渉による
発色を示す材料が得られたことを報告している。
に発色が起こることが知られている。例えば、JORN
AL of the OPTICAL SOCIETY
of AMERICA、1954年44巻8号603
ページにおいて、VANDERHOFFらは、ビニル系
重合体の均一粒子系ラテックスから、強い光干渉による
発色を示す材料が得られたことを報告している。
【0010】一方、透明材料の微粒子をインク中に懸濁
させることに関しては、例えば、特開昭62−9157
4号公報で、インクの顔料の分散安定性等を向上する目
的で、シリカ微粒子を利用することが提案されている。
特開昭63−145381号公報では、やはり同様の目
的で、樹脂粒子をインクに加えることが提案されてい
る。更に、特開平6−287492号公報では、チタニ
ア或いはアルミナの微粒子をインクジェット記録用のイ
ンクに加えることで、印字濃度や滲みを改善することが
提案されている。更に、特開平7−196965号公報
では、粒径が0.2〜1μmのポリエステル単分散微粒
子を、インクジェットプリンタのインクとして用いるこ
とが提案されているが、ここでは、滲みのない画像濃度
の高い良好な記録画像を得るために、染料又は顔料で着
色した状態で、前記微粒子を用いている。
させることに関しては、例えば、特開昭62−9157
4号公報で、インクの顔料の分散安定性等を向上する目
的で、シリカ微粒子を利用することが提案されている。
特開昭63−145381号公報では、やはり同様の目
的で、樹脂粒子をインクに加えることが提案されてい
る。更に、特開平6−287492号公報では、チタニ
ア或いはアルミナの微粒子をインクジェット記録用のイ
ンクに加えることで、印字濃度や滲みを改善することが
提案されている。更に、特開平7−196965号公報
では、粒径が0.2〜1μmのポリエステル単分散微粒
子を、インクジェットプリンタのインクとして用いるこ
とが提案されているが、ここでは、滲みのない画像濃度
の高い良好な記録画像を得るために、染料又は顔料で着
色した状態で、前記微粒子を用いている。
【0011】しかしながら、上記の微粒子を分散させた
状態のインクはいずれも、本発明で使用する粒子径を厳
密に揃えた微粒子の配列により光干渉を得ようとする目
的で調製されたインクではなかった。上記したように、
種々の記録物及び記録方法が知られているが、版を用い
ない、例えば、ドットマトリクス型のような任意パター
ンの印刷機で、光干渉により着色した鮮やかな反射光を
有する印刷物を得ることは未だ実現されていない。勿
論、肉眼観察の方向等、種々の状態によっても、安定し
て着色光が明瞭に感じられる光干渉発色物からなる印刷
物は得られていない。
状態のインクはいずれも、本発明で使用する粒子径を厳
密に揃えた微粒子の配列により光干渉を得ようとする目
的で調製されたインクではなかった。上記したように、
種々の記録物及び記録方法が知られているが、版を用い
ない、例えば、ドットマトリクス型のような任意パター
ンの印刷機で、光干渉により着色した鮮やかな反射光を
有する印刷物を得ることは未だ実現されていない。勿
論、肉眼観察の方向等、種々の状態によっても、安定し
て着色光が明瞭に感じられる光干渉発色物からなる印刷
物は得られていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、面上の任意の位置に光の干渉による発色を利用した
鮮やかな色を有し、しかも、肉眼で種々の方向から見て
も干渉による着色光が常に鮮やかに感じられ、見るもの
に通常の色素を用いた記録物では得られない強い印象を
与える記録物、その記録方法及び記録装置を提供するこ
とにある。更に、本発明の目的は、光の干渉を利用した
上記のような優れた特性を有する記録物を、特別な版を
作成することなく製造可能な記録方法を提供することに
ある。
は、面上の任意の位置に光の干渉による発色を利用した
鮮やかな色を有し、しかも、肉眼で種々の方向から見て
も干渉による着色光が常に鮮やかに感じられ、見るもの
に通常の色素を用いた記録物では得られない強い印象を
与える記録物、その記録方法及び記録装置を提供するこ
とにある。更に、本発明の目的は、光の干渉を利用した
上記のような優れた特性を有する記録物を、特別な版を
作成することなく製造可能な記録方法を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は下記の本発明
により達成される。即ち、本発明は、被記録材の撥液性
面上の一部に固体微粒子が凝集配列して規則的周期構造
を形成して付着して存在する付着箇所を有する記録物に
おいて、前記撥液性面の色が標準色票明度が6以下であ
り、且つ、彩度が8以下の黒色或いは暗色であることを
特徴とする記録物、及び記録方法である。
により達成される。即ち、本発明は、被記録材の撥液性
面上の一部に固体微粒子が凝集配列して規則的周期構造
を形成して付着して存在する付着箇所を有する記録物に
おいて、前記撥液性面の色が標準色票明度が6以下であ
り、且つ、彩度が8以下の黒色或いは暗色であることを
特徴とする記録物、及び記録方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を挙
げて、本発明を更に詳細に説明する。先に説明したよう
に、従来より、インク中に微粒子を分散させること、微
粒子が配列すると光干渉が起こる構造が形成可能なこと
は知られていたが、粒子を分散させたインクを用いた印
刷によって光干渉を生じる記録物が得られることや、更
には、肉眼観察の方向等、種々の状態によっても、安定
して着色光が明瞭に感じられる光干渉発色物からなる印
刷物については知られていなかった。
げて、本発明を更に詳細に説明する。先に説明したよう
に、従来より、インク中に微粒子を分散させること、微
粒子が配列すると光干渉が起こる構造が形成可能なこと
は知られていたが、粒子を分散させたインクを用いた印
刷によって光干渉を生じる記録物が得られることや、更
には、肉眼観察の方向等、種々の状態によっても、安定
して着色光が明瞭に感じられる光干渉発色物からなる印
刷物については知られていなかった。
【0015】これに対し、本発明者は、上記した従来技
術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、透明性を有する
固体微粒子を用い、被記録材の撥液性面上の一部に、単
分散微粒子を付着させ、凝集配列した規則的周期構造を
形成し、且つ、前記撥液性面の色を標準色票明度が6以
下で、且つ、彩度が8以下の黒色或いは暗色とすれば、
肉眼観察の方向等、種々の状態によっても安定して光干
渉による着色光が明瞭に感じられる記録物を簡易に得る
ことができることを知見して本発明に至った。尚、本発
明においては、固体微粒子を分散させた懸濁液を使用し
て粒子配列を形成するが、該懸濁液は通常のインクと異
なり色材を含有しないものであるが、かかる懸濁液も光
干渉によって記録物を形成するという意味で同様である
ので、これを含有する記録液もインクと呼んでいる。
術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、透明性を有する
固体微粒子を用い、被記録材の撥液性面上の一部に、単
分散微粒子を付着させ、凝集配列した規則的周期構造を
形成し、且つ、前記撥液性面の色を標準色票明度が6以
下で、且つ、彩度が8以下の黒色或いは暗色とすれば、
肉眼観察の方向等、種々の状態によっても安定して光干
渉による着色光が明瞭に感じられる記録物を簡易に得る
ことができることを知見して本発明に至った。尚、本発
明においては、固体微粒子を分散させた懸濁液を使用し
て粒子配列を形成するが、該懸濁液は通常のインクと異
なり色材を含有しないものであるが、かかる懸濁液も光
干渉によって記録物を形成するという意味で同様である
ので、これを含有する記録液もインクと呼んでいる。
【0016】本発明で使用する固体微粒子として用いら
れる材料は、光を透過する性質を持つものでなければな
らない。可視光に対しては、例えば、シリカ、アルミ
ナ、チタニア、ジルコニア等の無機酸化物、SiO2・
Al2O3、SiO2・B2O3、TiO2・CeO2、Sn
O2・Sb2O5、SiO2・Al2O3・TiO2、又はT
iO2・CeO2・SiO2等の複合無機酸化物、チタン
酸金属塩等の酸素酸塩といったセラミクスや、メタクリ
ル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィ
ン系樹脂、ビニルエステル系樹脂等の合成樹脂等が利用
できる。
れる材料は、光を透過する性質を持つものでなければな
らない。可視光に対しては、例えば、シリカ、アルミ
ナ、チタニア、ジルコニア等の無機酸化物、SiO2・
Al2O3、SiO2・B2O3、TiO2・CeO2、Sn
O2・Sb2O5、SiO2・Al2O3・TiO2、又はT
iO2・CeO2・SiO2等の複合無機酸化物、チタン
酸金属塩等の酸素酸塩といったセラミクスや、メタクリ
ル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィ
ン系樹脂、ビニルエステル系樹脂等の合成樹脂等が利用
できる。
【0017】このような光を透過する材料は、それぞれ
に適した方法により、均一な粒子径を有する微粒子状に
調製する。前述のシリカのような無機酸化物の場合は、
例えば、対応する金属アルコキシドの溶液から加水分解
及び重縮合反応を行う、所謂、ゾル−ゲル法と呼ばれる
工程を利用することによって均一な粒径の微粒子を調製
することができる。又、アクリル樹脂等の付加重合体の
場合には、例えば、懸濁重合・ソープフリー重合のよう
な方法を用いることにより、均一な粒径の微粒子を調製
することができる。調製の際に、付加重合体の粒子の形
状安定化の目的のために、重合性単量体の一部として、
二官能性の架橋単量体を混在させて重合させることが好
ましい。ここで言う二官能性の架橋単量体とは、例え
ば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリ
レート等のような、分子内に複数の重合可能部位を有す
る単量体のことである。
に適した方法により、均一な粒子径を有する微粒子状に
調製する。前述のシリカのような無機酸化物の場合は、
例えば、対応する金属アルコキシドの溶液から加水分解
及び重縮合反応を行う、所謂、ゾル−ゲル法と呼ばれる
工程を利用することによって均一な粒径の微粒子を調製
することができる。又、アクリル樹脂等の付加重合体の
場合には、例えば、懸濁重合・ソープフリー重合のよう
な方法を用いることにより、均一な粒径の微粒子を調製
することができる。調製の際に、付加重合体の粒子の形
状安定化の目的のために、重合性単量体の一部として、
二官能性の架橋単量体を混在させて重合させることが好
ましい。ここで言う二官能性の架橋単量体とは、例え
ば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリ
レート等のような、分子内に複数の重合可能部位を有す
る単量体のことである。
【0018】本発明の記録物は、上記に挙げたような固
体微粒子を、被記録材の撥液性面上の一部に密に配列さ
せた状態で付着させ、その結果生じる固体微粒子の規則
的周期構造により光を干渉せしめ、基板上に発色部分を
形成するものである。従って、微粒子は単分散であるこ
とが求められる。理想的な単分散とは、粒子の径が、完
全に均一に揃っている状態のことであるが、本発明にお
いては、粒子の粒径分布の変動係数(平均粒径に対する
標準偏差の割合)を求めた場合に、その値が5%以下、
好ましくは、3%以下である場合のことを単分散と定義
する。粒径分布の状態は、電子顕微鏡による直接観察
や、微粒子を懸濁した液体の光散乱やコールターカウン
ター法による計測によって確認することができる。本発
明の記録物においては、使用する固体微粒子の粒径分布
が理想的単分散に近づくほど、得られる記録物の光干渉
による着色は鮮やかになる。逆に、粒径分布が広がり、
理想的単分散から離れると、得られる記録物の光干渉に
よる着色は弱くなり、鮮やかな記録物が得られにくくな
る。
体微粒子を、被記録材の撥液性面上の一部に密に配列さ
せた状態で付着させ、その結果生じる固体微粒子の規則
的周期構造により光を干渉せしめ、基板上に発色部分を
形成するものである。従って、微粒子は単分散であるこ
とが求められる。理想的な単分散とは、粒子の径が、完
全に均一に揃っている状態のことであるが、本発明にお
いては、粒子の粒径分布の変動係数(平均粒径に対する
標準偏差の割合)を求めた場合に、その値が5%以下、
好ましくは、3%以下である場合のことを単分散と定義
する。粒径分布の状態は、電子顕微鏡による直接観察
や、微粒子を懸濁した液体の光散乱やコールターカウン
ター法による計測によって確認することができる。本発
明の記録物においては、使用する固体微粒子の粒径分布
が理想的単分散に近づくほど、得られる記録物の光干渉
による着色は鮮やかになる。逆に、粒径分布が広がり、
理想的単分散から離れると、得られる記録物の光干渉に
よる着色は弱くなり、鮮やかな記録物が得られにくくな
る。
【0019】本発明において好適に利用可能な固体微粒
子は、その平均粒径がおよそ100〜1000nmの範
囲のものである。本発明において用いる固体微粒子の粒
径は、可視光との干渉が起こる条件、及び、微粒子が液
体に安定に分散する条件から決定すればよい。但し、1
00nmよりも小さい微粒子を用いた場合には、その配
列による可視光の光干渉が期待しにくく、一方、100
0nmよりも大きい微粒子を用いた場合には、高次の回
折による可視光の光干渉は期待できるが、インクに用い
る微粒子を分散させた懸濁液の安定性が悪くなるため、
実用的でない。
子は、その平均粒径がおよそ100〜1000nmの範
囲のものである。本発明において用いる固体微粒子の粒
径は、可視光との干渉が起こる条件、及び、微粒子が液
体に安定に分散する条件から決定すればよい。但し、1
00nmよりも小さい微粒子を用いた場合には、その配
列による可視光の光干渉が期待しにくく、一方、100
0nmよりも大きい微粒子を用いた場合には、高次の回
折による可視光の光干渉は期待できるが、インクに用い
る微粒子を分散させた懸濁液の安定性が悪くなるため、
実用的でない。
【0020】固体微粒子の粒径と光干渉現象との関係に
ついては、結晶X線回折におけるブラッグの条件が要求
されると考えられる。前記の単分散微粒子が密に配列し
て規則構造を形成すると、粒子が格子面を形成する。こ
の格子面による可視光の反射が、ブラッグの条件式2n
Dcosθ=mλ(1)を満たすと考えられる。(1)
式で、mは回折の次数を表わす自然数、θは入射光が格
子面の法線となす角、Dは格子面間隔、nは粒子配列構
造の平均屈折率である。
ついては、結晶X線回折におけるブラッグの条件が要求
されると考えられる。前記の単分散微粒子が密に配列し
て規則構造を形成すると、粒子が格子面を形成する。こ
の格子面による可視光の反射が、ブラッグの条件式2n
Dcosθ=mλ(1)を満たすと考えられる。(1)
式で、mは回折の次数を表わす自然数、θは入射光が格
子面の法線となす角、Dは格子面間隔、nは粒子配列構
造の平均屈折率である。
【0021】(1)式の格子面間隔Dは、一つの格子系
に対して無数に存在するものだが、例えば、六方或いは
立方の最密充填格子で最も短いものは、粒子径をdとし
た場合には、D=d(√2/√3)と推定できる。又、
平均屈折率nは、粒子の屈折率n’と粒子の体積分率φ
から、n=n’φと見積もることができる。しかし、光
の波長オーダーサイズの微粒子の屈折率を正確に測定す
ることは難しく、又、同じ材料のバルクの屈折率と、微
粒子の屈折率とが同じであるとも限らないため、上記式
を使って可視光の干渉波長を予想する精度は、あまり高
くはない。むしろ、観察された粒径と干渉光とから、み
かけの平均屈折率を得て、同じ材料系による粒子サイズ
の設計に用いる方がよい。
に対して無数に存在するものだが、例えば、六方或いは
立方の最密充填格子で最も短いものは、粒子径をdとし
た場合には、D=d(√2/√3)と推定できる。又、
平均屈折率nは、粒子の屈折率n’と粒子の体積分率φ
から、n=n’φと見積もることができる。しかし、光
の波長オーダーサイズの微粒子の屈折率を正確に測定す
ることは難しく、又、同じ材料のバルクの屈折率と、微
粒子の屈折率とが同じであるとも限らないため、上記式
を使って可視光の干渉波長を予想する精度は、あまり高
くはない。むしろ、観察された粒径と干渉光とから、み
かけの平均屈折率を得て、同じ材料系による粒子サイズ
の設計に用いる方がよい。
【0022】本発明の記録物は、被記録材の撥液性面上
の一部に、上記したように固体微粒子が付着して構成さ
れるが、この際に用いる単分散微粒子の規則的配列を設
けるための撥液性面としては、表面エネルギーが45m
N/m以下、或いは、常温で水との接触角が70度以上
となる面であることが好ましい。このような撥液性面
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル等のポリビニル樹脂、ポリメタク
リル酸イソブチル等のアクリル樹脂、11−ナイロン等
のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポ
リエステル樹脂、ポリフッ素化エチレン等のフッ素樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリス
ルフォン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹
脂等、耐水性を有する合成樹脂材料によって形成された
表面を用いることができる。この場合に、上記したよう
な合成樹脂からなる成形物を被記録材とし、その表面を
用いてもよいし、例えば、紙のような別の材料からなる
基材表面に、上記に挙げたような合成樹脂層をコーティ
ングし、そのコーティングされた面を用いてもよい。
の一部に、上記したように固体微粒子が付着して構成さ
れるが、この際に用いる単分散微粒子の規則的配列を設
けるための撥液性面としては、表面エネルギーが45m
N/m以下、或いは、常温で水との接触角が70度以上
となる面であることが好ましい。このような撥液性面
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル等のポリビニル樹脂、ポリメタク
リル酸イソブチル等のアクリル樹脂、11−ナイロン等
のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポ
リエステル樹脂、ポリフッ素化エチレン等のフッ素樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリス
ルフォン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹
脂等、耐水性を有する合成樹脂材料によって形成された
表面を用いることができる。この場合に、上記したよう
な合成樹脂からなる成形物を被記録材とし、その表面を
用いてもよいし、例えば、紙のような別の材料からなる
基材表面に、上記に挙げたような合成樹脂層をコーティ
ングし、そのコーティングされた面を用いてもよい。
【0023】又、本発明で使用することのできる単分散
微粒子の規則的配列を設けるための撥液性面としては、
この他、ガラスやセラミクスや金属等の無機材料の表面
に、有機成分を物理吸着或いは化学結合させて撥液性と
なった面を利用することもできる。この場合に、物理吸
着させる有機成分としては、例えば、鉱物油等の炭化水
素や、脂肪、脂肪酸、脂肪酸塩、リン脂質等の脂質等を
挙げることができる。又、化学結合させる有機成分の例
としては、オクチルトリエトキシシラン、ヘキサメチル
ジシラザン等のアルキル化剤或いはフルオロアルキル化
剤等を挙げることができる。このようにして構成するこ
とによって、ガラス等の無機材料の表面にはC−H結合
或いはC−F結合を有する成分が存在し、撥液性を有す
る面となる。
微粒子の規則的配列を設けるための撥液性面としては、
この他、ガラスやセラミクスや金属等の無機材料の表面
に、有機成分を物理吸着或いは化学結合させて撥液性と
なった面を利用することもできる。この場合に、物理吸
着させる有機成分としては、例えば、鉱物油等の炭化水
素や、脂肪、脂肪酸、脂肪酸塩、リン脂質等の脂質等を
挙げることができる。又、化学結合させる有機成分の例
としては、オクチルトリエトキシシラン、ヘキサメチル
ジシラザン等のアルキル化剤或いはフルオロアルキル化
剤等を挙げることができる。このようにして構成するこ
とによって、ガラス等の無機材料の表面にはC−H結合
或いはC−F結合を有する成分が存在し、撥液性を有す
る面となる。
【0024】更に、本発明の記録物においては、上記の
ような材料からなる撥液性面の色が、標準色票明度が6
以下であり、且つ、彩度が8以下の黒色或いは暗色であ
ることを特徴とする。即ち、光干渉発色物からなる記録
物の明瞭性の要求を達成するためには、微粒子配列凝集
物から反射される干渉光に比べて、下地からの散乱反射
光が充分に弱いことが必要となる。一般に、印刷記録物
を人が肉眼で見る場合には、照明光は白色光であり、一
方、前記の干渉光は単色光として観察される。従って、
視覚的に前記干渉光を、印刷記録物の下地の散乱反射光
よりも強く感じさせるためには、干渉光の中心波長にお
いて、干渉光強度が下地の散乱反射光の強度より大きい
だけでは全く不十分である。
ような材料からなる撥液性面の色が、標準色票明度が6
以下であり、且つ、彩度が8以下の黒色或いは暗色であ
ることを特徴とする。即ち、光干渉発色物からなる記録
物の明瞭性の要求を達成するためには、微粒子配列凝集
物から反射される干渉光に比べて、下地からの散乱反射
光が充分に弱いことが必要となる。一般に、印刷記録物
を人が肉眼で見る場合には、照明光は白色光であり、一
方、前記の干渉光は単色光として観察される。従って、
視覚的に前記干渉光を、印刷記録物の下地の散乱反射光
よりも強く感じさせるためには、干渉光の中心波長にお
いて、干渉光強度が下地の散乱反射光の強度より大きい
だけでは全く不十分である。
【0025】これに対し、発明者は、透明粒子が規則配
列した光干渉性の粒子凝集物をプラスチックフィルム上
に形成し、照明光のもとで干渉による着色光が鮮やかに
見える条件について種々検討した結果、粒子凝集物を形
成する前記フィルム自体を暗色とするか、或いは前記フ
ィルムの背景を暗色にすると、フィルム表面に形成され
た粒子凝集物における干渉による着色光が明瞭に見える
ことを見いだした。具体的には、撥液性面の色が、標準
色立体において明度6以下、且つ、彩度8以下の色であ
るときに前記干渉光が明瞭に目に感じられた。
列した光干渉性の粒子凝集物をプラスチックフィルム上
に形成し、照明光のもとで干渉による着色光が鮮やかに
見える条件について種々検討した結果、粒子凝集物を形
成する前記フィルム自体を暗色とするか、或いは前記フ
ィルムの背景を暗色にすると、フィルム表面に形成され
た粒子凝集物における干渉による着色光が明瞭に見える
ことを見いだした。具体的には、撥液性面の色が、標準
色立体において明度6以下、且つ、彩度8以下の色であ
るときに前記干渉光が明瞭に目に感じられた。
【0026】このような条件を満足する撥液性面は、前
記に挙げた撥液性面の構成材料として着色したものを用
いるか、又は、透明な撥液性面材料を利用する場合は、
裏面に、黒色或いは暗色の材料を塗装若しくは密着する
ことで得ることができる。着色した撥液性コート材料と
しては、具体的には、種々の油性ペイント、油性印刷イ
ンク、エマルジョン系ペイント等が挙げられるが、これ
らから、基材表面への塗布後の色と、液濡れ性を加味し
て選択すればよい。更に、被記録材が撥液性面を有する
場合には、被記録材そのものを着色した材料から形成す
ればよいが、その場合には、成形可能で着色可能な種々
の樹脂材料、具体的に簡単に入手可能なものとしては、
例えば、塩化ビニル樹脂やアクリル樹脂、プロピレン樹
脂、スチレン樹脂などの着色シートや着色板等を使用す
ることができる。
記に挙げた撥液性面の構成材料として着色したものを用
いるか、又は、透明な撥液性面材料を利用する場合は、
裏面に、黒色或いは暗色の材料を塗装若しくは密着する
ことで得ることができる。着色した撥液性コート材料と
しては、具体的には、種々の油性ペイント、油性印刷イ
ンク、エマルジョン系ペイント等が挙げられるが、これ
らから、基材表面への塗布後の色と、液濡れ性を加味し
て選択すればよい。更に、被記録材が撥液性面を有する
場合には、被記録材そのものを着色した材料から形成す
ればよいが、その場合には、成形可能で着色可能な種々
の樹脂材料、具体的に簡単に入手可能なものとしては、
例えば、塩化ビニル樹脂やアクリル樹脂、プロピレン樹
脂、スチレン樹脂などの着色シートや着色板等を使用す
ることができる。
【0027】微粒子配列凝集物から生じる干渉光が、前
記のような黒色或いは暗色の面の上で明瞭に感じられる
のは、印刷面手前からの照明光や裏面からの外光が、前
記黒色或いは暗色の背景によって吸収或いは遮光され
て、微粒子配列凝集物からの干渉光以外の光が目に入り
難くなり、色彩に関するコントラストが高まることによ
るものと考えられる。又、干渉光が弱い観察角度から見
た場合においても、干渉光以外の光が目に入り難いため
に、干渉光を知覚可能な方向が広くなるものと考えられ
る。
記のような黒色或いは暗色の面の上で明瞭に感じられる
のは、印刷面手前からの照明光や裏面からの外光が、前
記黒色或いは暗色の背景によって吸収或いは遮光され
て、微粒子配列凝集物からの干渉光以外の光が目に入り
難くなり、色彩に関するコントラストが高まることによ
るものと考えられる。又、干渉光が弱い観察角度から見
た場合においても、干渉光以外の光が目に入り難いため
に、干渉光を知覚可能な方向が広くなるものと考えられ
る。
【0028】次に、上記したような本発明の記録物が得
られる本発明の記録方法について説明する。本発明の記
録方法は、被記録材の撥液性面上の所望の位置に、固体
微粒子を付着させて凝集配列して規則的周期構造を形成
するものであるが、具体的には、標準色票明度6以下か
つ彩度8以下の黒色或いは暗色の撥液性面に、光透過性
の単分散の固体微粒子を懸濁した懸濁液を液滴状として
付着させ、該懸濁液を乾燥させることで単分散固体微粒
子が凝集配列した規則的周期構造を形成することを特徴
とする。
られる本発明の記録方法について説明する。本発明の記
録方法は、被記録材の撥液性面上の所望の位置に、固体
微粒子を付着させて凝集配列して規則的周期構造を形成
するものであるが、具体的には、標準色票明度6以下か
つ彩度8以下の黒色或いは暗色の撥液性面に、光透過性
の単分散の固体微粒子を懸濁した懸濁液を液滴状として
付着させ、該懸濁液を乾燥させることで単分散固体微粒
子が凝集配列した規則的周期構造を形成することを特徴
とする。
【0029】この場合に使用する単分散の固体微粒子を
懸濁させた微粒子懸濁液を得るための液体としては、微
粒子を実用上溶解しない液体であって、しかも、揮発性
を有するものが好適に用いられる。又、これらの液体は
1種類を単独で利用することもできるが、2種類以上を
混合して利用することもできる。2種類以上の液体を混
合して利用する場合には、混合する液体が均一に混ざる
ような組み合わせを用いることが好ましい。
懸濁させた微粒子懸濁液を得るための液体としては、微
粒子を実用上溶解しない液体であって、しかも、揮発性
を有するものが好適に用いられる。又、これらの液体は
1種類を単独で利用することもできるが、2種類以上を
混合して利用することもできる。2種類以上の液体を混
合して利用する場合には、混合する液体が均一に混ざる
ような組み合わせを用いることが好ましい。
【0030】このような液体として普通に利用できるも
のの例としては、水、或いは水に溶解する有機液体と水
との混合物が挙げられる。有機液体を用いることによっ
て、固体微粒子を懸濁させた微粒子懸濁液が含有された
インクを、インクジェット手段で液滴状に吐出して、撥
液性面上に微粒子を固着させる場合における吐出安定性
と、液滴が撥液性面に付着した後の懸濁粒子の凝集配列
性が改善される。この際に用いることのできる有機液体
の例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノ
ール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノ
ール、2−メチル−2−プロパノール、2−メチル−2
−ブタノール等の低級アルコール類、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、チ
オジグリコール、トリエチレングリコール等のアルキレ
ングリコール類、1,3−ブタンジオール、2−メトキ
シエタノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ
−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール
等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、アセト
ン、ブタノン等のケトン類、ジアセトンアルコール等の
ケトアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロピラン等
のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド等のアミド類、N−メチル−2−ピロリドン、2
−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン等を挙げることができる。
のの例としては、水、或いは水に溶解する有機液体と水
との混合物が挙げられる。有機液体を用いることによっ
て、固体微粒子を懸濁させた微粒子懸濁液が含有された
インクを、インクジェット手段で液滴状に吐出して、撥
液性面上に微粒子を固着させる場合における吐出安定性
と、液滴が撥液性面に付着した後の懸濁粒子の凝集配列
性が改善される。この際に用いることのできる有機液体
の例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノ
ール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノ
ール、2−メチル−2−プロパノール、2−メチル−2
−ブタノール等の低級アルコール類、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、チ
オジグリコール、トリエチレングリコール等のアルキレ
ングリコール類、1,3−ブタンジオール、2−メトキ
シエタノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ
−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール
等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、アセト
ン、ブタノン等のケトン類、ジアセトンアルコール等の
ケトアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロピラン等
のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド等のアミド類、N−メチル−2−ピロリドン、2
−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン等を挙げることができる。
【0031】勿論、これらの有機液体を用いずに、微粒
子懸濁液を作成するための液体として、水のみを用いて
もよい。しかし、先に述べたように、記録物の形成に後
述するインクジェット手段を用いる場合における吐出の
安定性の向上、及び、微粒子懸濁液を撥液性面に吐出さ
せて、乾燥することによって形成される固着した微粒子
の配列性を改善する目的で、水に上記に挙げたような有
機液体を加えた混合物を用いることが好ましい。
子懸濁液を作成するための液体として、水のみを用いて
もよい。しかし、先に述べたように、記録物の形成に後
述するインクジェット手段を用いる場合における吐出の
安定性の向上、及び、微粒子懸濁液を撥液性面に吐出さ
せて、乾燥することによって形成される固着した微粒子
の配列性を改善する目的で、水に上記に挙げたような有
機液体を加えた混合物を用いることが好ましい。
【0032】インクジェット手段を用いた場合に、その
吐出安定化に有効な上記した有機液体成分の割合として
は、粒子懸濁液(インク)重量の3〜50重量%の範囲
とすること、更には、3〜40重量%の範囲とすること
が好ましい。又、使用する水の量は、インク全重量の1
0〜90重量%、好ましくは30〜80重量%の範囲で
ある。又、前記懸濁液(インク)に対する単分散微粒子
の含有量は、1〜20重量%、好ましくは2〜15重量
%とする。微粒子のインク中における含有量が低いと、
撥液性面に吐出される微粒子の量が少なくなり、発色が
弱くなる。一方、微粒子の含有量が高いと、付着させる
手段として後述するインクジェット方式を用いた場合に
おいて、吐出が難しくなる。
吐出安定化に有効な上記した有機液体成分の割合として
は、粒子懸濁液(インク)重量の3〜50重量%の範囲
とすること、更には、3〜40重量%の範囲とすること
が好ましい。又、使用する水の量は、インク全重量の1
0〜90重量%、好ましくは30〜80重量%の範囲で
ある。又、前記懸濁液(インク)に対する単分散微粒子
の含有量は、1〜20重量%、好ましくは2〜15重量
%とする。微粒子のインク中における含有量が低いと、
撥液性面に吐出される微粒子の量が少なくなり、発色が
弱くなる。一方、微粒子の含有量が高いと、付着させる
手段として後述するインクジェット方式を用いた場合に
おいて、吐出が難しくなる。
【0033】本発明で用いるインクを、所望の物性値を
もつインクとするために、上記した微粒子懸濁液成分の
他に、必要に応じて、界面活性剤、消泡材、防腐剤等、
水溶性染料等を添加することもできる。例えば、界面活
性剤は、前記懸濁液に対して保存安定性等に悪影響を及
ぼさないものであればよく、例示するならば、脂肪酸塩
類、高級アルコール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸
エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類等の陰イ
オン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキ
シエチレンソルビタンアルキルエステル類、アセチレン
アルコール、アセチレングリコール等の非イオン性界面
活性剤が挙げられる。これらは、単独で、又は2種以上
を適宜選択して使用できる。
もつインクとするために、上記した微粒子懸濁液成分の
他に、必要に応じて、界面活性剤、消泡材、防腐剤等、
水溶性染料等を添加することもできる。例えば、界面活
性剤は、前記懸濁液に対して保存安定性等に悪影響を及
ぼさないものであればよく、例示するならば、脂肪酸塩
類、高級アルコール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸
エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類等の陰イ
オン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキ
シエチレンソルビタンアルキルエステル類、アセチレン
アルコール、アセチレングリコール等の非イオン性界面
活性剤が挙げられる。これらは、単独で、又は2種以上
を適宜選択して使用できる。
【0034】これらの界面活性剤の使用量は、インクに
対して0.01〜1重量%が望ましい。但し、インクの
表面張力が、55dmM/m以上になるように界面活性
剤の添加量を決定することが好ましい。これより小さい
表面張力を示すインクを用いた場合には、インクジェッ
ト記録方式においてはノズル先端の濡れによる印字よれ
等、好ましくない事態を起こす場合があり、又、前記し
たような撥液性記録面での乾燥時に、懸濁されている単
分散微粒子の配列構造形成を乱し、記録物の発色に悪い
影響を与える場合があるので好ましくない。
対して0.01〜1重量%が望ましい。但し、インクの
表面張力が、55dmM/m以上になるように界面活性
剤の添加量を決定することが好ましい。これより小さい
表面張力を示すインクを用いた場合には、インクジェッ
ト記録方式においてはノズル先端の濡れによる印字よれ
等、好ましくない事態を起こす場合があり、又、前記し
たような撥液性記録面での乾燥時に、懸濁されている単
分散微粒子の配列構造形成を乱し、記録物の発色に悪い
影響を与える場合があるので好ましくない。
【0035】本発明の記録方法においては、前記したよ
うな単分散微粒子の懸濁液を有するインクを液滴状とし
て、被記録材の撥液性面に付着させる。この工程に用い
る手段としてはインクジェット方式が便利であるが、イ
ンクの液溜りを、先に説明したような被記録材の撥液性
面の所望の部位に形成できる印刷手段であれば、必ずし
もインクジェット方式に限られるものではない。しか
し、前記したように、使用するインクの表面張力が大き
く、撥液性面の表面エネルギーが低いので、インクを接
触転写する方式では、撥液性面に付着させることは難し
い。
うな単分散微粒子の懸濁液を有するインクを液滴状とし
て、被記録材の撥液性面に付着させる。この工程に用い
る手段としてはインクジェット方式が便利であるが、イ
ンクの液溜りを、先に説明したような被記録材の撥液性
面の所望の部位に形成できる印刷手段であれば、必ずし
もインクジェット方式に限られるものではない。しか
し、前記したように、使用するインクの表面張力が大き
く、撥液性面の表面エネルギーが低いので、インクを接
触転写する方式では、撥液性面に付着させることは難し
い。
【0036】インクジェット方式には、記録ヘッドの室
内の記録液に記録信号に対応した熱エネルギーを与えそ
のエネルギーにより液滴を発生させる熱エネルギー方式
や、電歪材料に電圧を加えて変形させることによって液
滴を吐出するピエゾ方式等があるが、インクとして用い
る、先に説明したような構成の単分散微粒子懸濁液を吐
出可能ならば、いずれの方式も利用できる。
内の記録液に記録信号に対応した熱エネルギーを与えそ
のエネルギーにより液滴を発生させる熱エネルギー方式
や、電歪材料に電圧を加えて変形させることによって液
滴を吐出するピエゾ方式等があるが、インクとして用い
る、先に説明したような構成の単分散微粒子懸濁液を吐
出可能ならば、いずれの方式も利用できる。
【0037】インクジェット方式の画像形成装置は、コ
ンピュータの出力装置として記録信号に応じて二次元画
像を形成することができることが知られている。このよ
うな装置を用いるならば、前記の単分散微粒子を懸濁し
た液体(インク)を、前記の撥液性面上に任意の二次元
パターン状に吐出することができる。
ンピュータの出力装置として記録信号に応じて二次元画
像を形成することができることが知られている。このよ
うな装置を用いるならば、前記の単分散微粒子を懸濁し
た液体(インク)を、前記の撥液性面上に任意の二次元
パターン状に吐出することができる。
【0038】前述の熱エネルギー方式のインクジェット
装置の主要部であるヘッド構成例を図1〜図3に示す。
図1はインク流路に沿ったヘッド13の構成例を説明す
る断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面を説
明する断面図である。図3は、図1に示すヘッドを多数
並べたマルチヘッドの外観図を示す。図4は、このよう
なヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の一例を
示す。
装置の主要部であるヘッド構成例を図1〜図3に示す。
図1はインク流路に沿ったヘッド13の構成例を説明す
る断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面を説
明する断面図である。図3は、図1に示すヘッドを多数
並べたマルチヘッドの外観図を示す。図4は、このよう
なヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の一例を
示す。
【0039】図1において、ヘッド13はインクを通す
溝14を有するガラス、セラミックス、又はプラスチッ
ク板等と、感熱記録に用いられる発熱ヘッド15とを接
着して得られる。発熱ヘッド15は、酸化シリコン等で
形成される保護膜16、アルミニウム電極17−1及び
17−2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、
蓄熱層19、アルミナ等の放熱性のよい基板20よりな
っている。インク21は、吐出オリフィス(微細孔)2
2まで来ており、圧力Pによりメニスカス23を形成し
ている。
溝14を有するガラス、セラミックス、又はプラスチッ
ク板等と、感熱記録に用いられる発熱ヘッド15とを接
着して得られる。発熱ヘッド15は、酸化シリコン等で
形成される保護膜16、アルミニウム電極17−1及び
17−2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、
蓄熱層19、アルミナ等の放熱性のよい基板20よりな
っている。インク21は、吐出オリフィス(微細孔)2
2まで来ており、圧力Pによりメニスカス23を形成し
ている。
【0040】いま、電極17−1及び17−2に電気信
号が加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急
激に発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生
し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が
吐出し、オリフィス22より記録小滴24となり撥液性
面を有する被記録体25に向かって飛翔する。
号が加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急
激に発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生
し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が
吐出し、オリフィス22より記録小滴24となり撥液性
面を有する被記録体25に向かって飛翔する。
【0041】図3に示すマルチヘッドは、マルチ溝26
を有する天板27と、図1に説明したものと同様な発熱
ヘッド28を接着して作られている。
を有する天板27と、図1に説明したものと同様な発熱
ヘッド28を接着して作られている。
【0042】図4において、61はワイピング部材とし
てのブレードであり、その一端はブレード保持部材によ
って保持されて固定端となり、カンチレバーの形態をな
す。ブレード61は記録ヘッドによる記録領域に隣接し
た位置に配設され、又、本例の場合、記録ヘッドの移動
経路中に突出した形態で保持される。62はキャップで
あり、ブレード61に隣接するホームポジションに配設
され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して吐
出面と当接し、キャッピングを行う構成を具える。キャ
ップ62は、後述のヘッド65と対応させて同じ形状の
ものが連動する。更に、63はブレード61に隣接して
設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、
記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。
上記ブレード61、キャップ62、吸収体63によって
吐出回復部64が構成され、ブレード61及び吸収体6
3によって、インク吐出口面の水分、塵や埃等の除去が
行われる。
てのブレードであり、その一端はブレード保持部材によ
って保持されて固定端となり、カンチレバーの形態をな
す。ブレード61は記録ヘッドによる記録領域に隣接し
た位置に配設され、又、本例の場合、記録ヘッドの移動
経路中に突出した形態で保持される。62はキャップで
あり、ブレード61に隣接するホームポジションに配設
され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して吐
出面と当接し、キャッピングを行う構成を具える。キャ
ップ62は、後述のヘッド65と対応させて同じ形状の
ものが連動する。更に、63はブレード61に隣接して
設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、
記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。
上記ブレード61、キャップ62、吸収体63によって
吐出回復部64が構成され、ブレード61及び吸収体6
3によって、インク吐出口面の水分、塵や埃等の除去が
行われる。
【0043】図4において、65は、吐出エネルギー発
生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記
録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66
は、記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を
行うためのキャリッジである。キャリッジ66は、ガイ
ド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部
は、モータ68によって駆動されるベルト69と接続
(不図示)している。これにより、キャリッジ66はガ
イド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65
による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能とな
る。
生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記
録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66
は、記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を
行うためのキャリッジである。キャリッジ66は、ガイ
ド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部
は、モータ68によって駆動されるベルト69と接続
(不図示)している。これにより、キャリッジ66はガ
イド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65
による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能とな
る。
【0044】51は、撥液性表面を有する被記録材を挿
入するための給紙部、52は不図示のモータにより駆動
される紙送りローラである。これらの構成によって記録
ヘッドの吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙さ
れ、記録が進行するにつれて排紙ローラ53を配した排
紙部へ排紙される。
入するための給紙部、52は不図示のモータにより駆動
される紙送りローラである。これらの構成によって記録
ヘッドの吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙さ
れ、記録が進行するにつれて排紙ローラ53を配した排
紙部へ排紙される。
【0045】上記構成において、記録ヘッド65が記録
終了等でホームポジションに戻る際、ヘッドの吐出回復
部64のキャリッジ62は記録ヘッド65の移動経路か
ら退避しているが、ブレード61は、移動経路中に突出
している。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイ
ピングされる。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐
出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62
は記録ヘッドの移動経路中へ突出するように移動する。
記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ
移動する場合、キャップ62及びブレード61は上述し
たワイピング時の位置と同一の位置にある。この結果、
この移動においても、記録ヘッド65の吐出口面はワイ
ピングされる。
終了等でホームポジションに戻る際、ヘッドの吐出回復
部64のキャリッジ62は記録ヘッド65の移動経路か
ら退避しているが、ブレード61は、移動経路中に突出
している。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイ
ピングされる。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐
出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62
は記録ヘッドの移動経路中へ突出するように移動する。
記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ
移動する場合、キャップ62及びブレード61は上述し
たワイピング時の位置と同一の位置にある。この結果、
この移動においても、記録ヘッド65の吐出口面はワイ
ピングされる。
【0046】上述した記録ヘッドのホームポジションへ
の移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録
ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間
隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、こ
の移動に伴って上記ワイピングが行われる。
の移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録
ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間
隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、こ
の移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0047】図5は、ヘッドにインク供給チューブを介
して供給されるインクを収容したインクカートリッジ4
5の一例を示す図である。ここで40は、供給用インク
を収納したインク袋であり、その先端にはゴム製の栓4
2が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入
することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供
給可能にできる。44は、廃インクを受容するためのイ
ンク吸収体である。
して供給されるインクを収容したインクカートリッジ4
5の一例を示す図である。ここで40は、供給用インク
を収納したインク袋であり、その先端にはゴム製の栓4
2が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入
することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供
給可能にできる。44は、廃インクを受容するためのイ
ンク吸収体である。
【0048】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上記の如きヘッドとインクカートリッジと
が別体となったものに限らず、図5に示す如きそれらが
一体になったものも好適に用いられる。図6は、ヘッド
とインクカートリッジが一体となったインクジェット記
録装置の一実施例の斜視図である。図6において、70
はインクジェットカートリッジであって、この中にはイ
ンクを含浸させたインク吸収体が収納されており、かか
るインク吸収体中のインクが複数のオリフィスを有する
ヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっ
ている。72は、カートリッジ内部を大気に連通させる
ための大気連通口である。このインクジェットカートリ
ッジ70は、図4で示す記録ヘッド65に代えて用いら
れるものであって、キャリッジ66に対して着脱自在に
なっている。
置としては、上記の如きヘッドとインクカートリッジと
が別体となったものに限らず、図5に示す如きそれらが
一体になったものも好適に用いられる。図6は、ヘッド
とインクカートリッジが一体となったインクジェット記
録装置の一実施例の斜視図である。図6において、70
はインクジェットカートリッジであって、この中にはイ
ンクを含浸させたインク吸収体が収納されており、かか
るインク吸収体中のインクが複数のオリフィスを有する
ヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっ
ている。72は、カートリッジ内部を大気に連通させる
ための大気連通口である。このインクジェットカートリ
ッジ70は、図4で示す記録ヘッド65に代えて用いら
れるものであって、キャリッジ66に対して着脱自在に
なっている。
【0049】上記したような構成のインクジェット方式
の記録装置によって、単分散微粒子を懸濁した液体(イ
ンク)の液滴を被記録材の撥液面に対して付与し、その
後、乾燥させると、撥液面上に微粒子の凝集物が形成さ
れる。形成された単分散微粒子凝集物は、均一な粒径の
粒子が密に配列しているので、光を当てると干渉による
着色が見られる。更に、凝集物の表面形状は図7に示す
ように、通常、図7(A)に示したような球の一部、或
いは、図7(B)に示したような中央の凹んだカルデラ
状である。このように、被記録材の撥液面上に形成され
る単分散微粒子凝集物は、表面が平面的でないために、
種々の方向からの光に対して干渉して着色光を反射でき
る。
の記録装置によって、単分散微粒子を懸濁した液体(イ
ンク)の液滴を被記録材の撥液面に対して付与し、その
後、乾燥させると、撥液面上に微粒子の凝集物が形成さ
れる。形成された単分散微粒子凝集物は、均一な粒径の
粒子が密に配列しているので、光を当てると干渉による
着色が見られる。更に、凝集物の表面形状は図7に示す
ように、通常、図7(A)に示したような球の一部、或
いは、図7(B)に示したような中央の凹んだカルデラ
状である。このように、被記録材の撥液面上に形成され
る単分散微粒子凝集物は、表面が平面的でないために、
種々の方向からの光に対して干渉して着色光を反射でき
る。
【0050】本発明の記録方法により光干渉の起こる微
粒子配列が形成される過程を、図8によって説明する。
図8に示した例では、インクジェット方式によって、被
記録材の撥液面上に単分散微粒子の凝集配列を形成し
た。図8(A)に示したように、単分散微粒子3が懸濁
されている液体(インク)の液滴4が、インクジェット
装置の記録ヘッド5から吐出され、黒色或いは暗色であ
る撥液性面2に付着すると、撥液面の表面エネルギーが
低いために、液滴4は面上を広がることができずに、そ
の場で液溜り6を形成する。図8(B)に示したよう
に、この液溜り6は、液体の乾燥に伴って収縮する。こ
の液溜りの収縮の際に、内部の微粒子3が濃縮され、最
後に、液溜り6のあった位置のほぼ中央を中心として、
微粒子の凝集物1が残る。微粒子が単分散である場合に
は、凝集物の内部では同一サイズの粒子が密に充填され
て、面心立方格子或いは六方最密格子、又は、それに近
い粒子配列が形成される。この規則配列の繰り返し周期
は、単分散微粒子のサイズに依存するので、所望の周期
構造を得るためには、微粒子に適切なサイズのものを選
択して用いればよい。
粒子配列が形成される過程を、図8によって説明する。
図8に示した例では、インクジェット方式によって、被
記録材の撥液面上に単分散微粒子の凝集配列を形成し
た。図8(A)に示したように、単分散微粒子3が懸濁
されている液体(インク)の液滴4が、インクジェット
装置の記録ヘッド5から吐出され、黒色或いは暗色であ
る撥液性面2に付着すると、撥液面の表面エネルギーが
低いために、液滴4は面上を広がることができずに、そ
の場で液溜り6を形成する。図8(B)に示したよう
に、この液溜り6は、液体の乾燥に伴って収縮する。こ
の液溜りの収縮の際に、内部の微粒子3が濃縮され、最
後に、液溜り6のあった位置のほぼ中央を中心として、
微粒子の凝集物1が残る。微粒子が単分散である場合に
は、凝集物の内部では同一サイズの粒子が密に充填され
て、面心立方格子或いは六方最密格子、又は、それに近
い粒子配列が形成される。この規則配列の繰り返し周期
は、単分散微粒子のサイズに依存するので、所望の周期
構造を得るためには、微粒子に適切なサイズのものを選
択して用いればよい。
【0051】更に、記録ヘッド5と撥液性面2のいずれ
か一方、或いは双方の移動手段(不図示)を用いれば、
所望の二次元記録物を製造することもできる。即ち、こ
のように構成すれば、上記のようにして液滴4を撥液性
面2に付着させた後、移動手段によって記録ヘッド5と
撥液性面2との相対位置を変えてから液滴4を撥液性面
2に再び吐出し、撥液性面2の上の任意の位置に液溜ま
り6を形成し、更に、これを乾燥することによって、撥
液性面2上に任意の2次元パターン形状の凝集物1を形
成することができる。移動手段と液滴吐出とを所定のタ
イミングで制御することで、凝集物からなる所望の二次
元記録物の製造が可能となる。
か一方、或いは双方の移動手段(不図示)を用いれば、
所望の二次元記録物を製造することもできる。即ち、こ
のように構成すれば、上記のようにして液滴4を撥液性
面2に付着させた後、移動手段によって記録ヘッド5と
撥液性面2との相対位置を変えてから液滴4を撥液性面
2に再び吐出し、撥液性面2の上の任意の位置に液溜ま
り6を形成し、更に、これを乾燥することによって、撥
液性面2上に任意の2次元パターン形状の凝集物1を形
成することができる。移動手段と液滴吐出とを所定のタ
イミングで制御することで、凝集物からなる所望の二次
元記録物の製造が可能となる。
【0052】上記した本発明の記録方法において、使用
する微粒子を含んだインクの表面張力が不充分であった
り、粒子配列を形成するための下地が液濡れし易い面で
あったりすると、微粒子の凝集が起こらず、光干渉に充
分な規則的構造が得られなくなる。光の干渉が見られる
ような微粒子の規則的配列を形成するためには、上記イ
ンクの液溜りが乾燥する際に表面張力による収縮力が強
く働くことと、液溜りの下地が液濡れしがたい撥液性面
であることが重要である。
する微粒子を含んだインクの表面張力が不充分であった
り、粒子配列を形成するための下地が液濡れし易い面で
あったりすると、微粒子の凝集が起こらず、光干渉に充
分な規則的構造が得られなくなる。光の干渉が見られる
ような微粒子の規則的配列を形成するためには、上記イ
ンクの液溜りが乾燥する際に表面張力による収縮力が強
く働くことと、液溜りの下地が液濡れしがたい撥液性面
であることが重要である。
【0053】上記のようにして形成される凝集物のサイ
ズは、前記したような構成のインクジェット装置で吐出
される懸濁液(インク)内の微粒子量を増すことと、懸
濁液の吐出量を増すことのいずれか、或いは、両方によ
って大きくすることができる。更に、被記録材の撥液性
面の同じ位置に複数回の液滴吐出を行うことによって
も、懸濁液の吐出量を増すことと同等の効果が得られ
る。又、一般に、撥液性面の上では、充分近接した位置
に液滴を吐出すると、撥液性面の上で液滴の融合が起こ
り、融合した場所のほぼ中央に大きな液溜りができるの
で、所定の範囲内に充分近接して液滴を密集吐出する方
法によっても、凝集物のサイズを大きくすることができ
る。
ズは、前記したような構成のインクジェット装置で吐出
される懸濁液(インク)内の微粒子量を増すことと、懸
濁液の吐出量を増すことのいずれか、或いは、両方によ
って大きくすることができる。更に、被記録材の撥液性
面の同じ位置に複数回の液滴吐出を行うことによって
も、懸濁液の吐出量を増すことと同等の効果が得られ
る。又、一般に、撥液性面の上では、充分近接した位置
に液滴を吐出すると、撥液性面の上で液滴の融合が起こ
り、融合した場所のほぼ中央に大きな液溜りができるの
で、所定の範囲内に充分近接して液滴を密集吐出する方
法によっても、凝集物のサイズを大きくすることができ
る。
【0054】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を挙げ
て、本発明を更に具体的に説明する。尚、本発明は、こ
の実施例に限られるものではない。部とあるのは、重量
基準である。先ず、使用するインク1〜3を下記のよう
にして調製した。 (第1のインクの作製)テトラエトキシシラン9部、エ
タノール28部及び水6部を混合し、攪拌しながら、こ
の混合溶液に、28%アンモニア水8部、エタノール8
部、水8部からなる混合液を約1時間かけて滴下して、
加水分解及び重縮合させた。得られた乳白色のシリカ粒
子の懸濁液の一部をアルミ板に滴下した後、乾燥させる
と、淡い赤紫色を呈する乾燥膜が得られた。この乾燥膜
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、約280nmの
直径を有し、平均粒径に対する粒径の標準偏差の比率
(=変動係数、以下、粒径ばらつきと呼ぶ)が4.8%
である均一な粒径の凝集したシリカ微粒子からなること
が判った。上記で得られた約280nmの直径のシリカ
微粒子を有する懸濁液1部に、水1部、エチレングリコ
ール0.02部を加えて、第1のインクとした。
て、本発明を更に具体的に説明する。尚、本発明は、こ
の実施例に限られるものではない。部とあるのは、重量
基準である。先ず、使用するインク1〜3を下記のよう
にして調製した。 (第1のインクの作製)テトラエトキシシラン9部、エ
タノール28部及び水6部を混合し、攪拌しながら、こ
の混合溶液に、28%アンモニア水8部、エタノール8
部、水8部からなる混合液を約1時間かけて滴下して、
加水分解及び重縮合させた。得られた乳白色のシリカ粒
子の懸濁液の一部をアルミ板に滴下した後、乾燥させる
と、淡い赤紫色を呈する乾燥膜が得られた。この乾燥膜
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、約280nmの
直径を有し、平均粒径に対する粒径の標準偏差の比率
(=変動係数、以下、粒径ばらつきと呼ぶ)が4.8%
である均一な粒径の凝集したシリカ微粒子からなること
が判った。上記で得られた約280nmの直径のシリカ
微粒子を有する懸濁液1部に、水1部、エチレングリコ
ール0.02部を加えて、第1のインクとした。
【0055】(第2のインクの作製)テトラエトキシシ
ラン7部、エタノール28部及び水6部を混合し攪拌し
ながら、この溶液に、28%アンモニア水8部、エタノ
ール8部及び水8部からなる混合液を約1時間かけて滴
下して、加水分解及び重縮合させた。得られたシリカ粒
子の懸濁液の一部をアルミ板に滴下した後、乾燥させる
と、淡い緑色を呈する乾燥膜が得られた。この乾燥膜を
走査電子顕微鏡観察したところ、およそ250nmの直
径を有し、粒径ばらつきが2.6%の均一な粒径の凝集
したシリカ微粒子からなることが判った。上記で得られ
たシリカ粒子の懸濁液1部に、水1部、エチレングリコ
ール0.02部を加えて、第2のインクとした。
ラン7部、エタノール28部及び水6部を混合し攪拌し
ながら、この溶液に、28%アンモニア水8部、エタノ
ール8部及び水8部からなる混合液を約1時間かけて滴
下して、加水分解及び重縮合させた。得られたシリカ粒
子の懸濁液の一部をアルミ板に滴下した後、乾燥させる
と、淡い緑色を呈する乾燥膜が得られた。この乾燥膜を
走査電子顕微鏡観察したところ、およそ250nmの直
径を有し、粒径ばらつきが2.6%の均一な粒径の凝集
したシリカ微粒子からなることが判った。上記で得られ
たシリカ粒子の懸濁液1部に、水1部、エチレングリコ
ール0.02部を加えて、第2のインクとした。
【0056】(第3のインクの作製)テトラエトキシシ
ラン6.3部、エタノール28部及び水6部を混合し攪
拌しながら、この溶液に、28%アンモニア水8部、エ
タノール8部及び水8部からなる混合液を約1時間かけ
て滴下して、加水分解及び重縮合させた。得られたシリ
カ粒子の懸濁液の一部をアルミ板に滴下し、乾燥させる
と、淡い緑色を呈する乾燥膜が得られた。この乾燥膜を
走査電子顕微鏡観察したところ、およそ205nmの直
径を有し、粒径ばらつきが2.4%の均一な粒径の凝集
したシリカ微粒子からなることが判った。上記で得られ
たシリカ粒子の懸濁液1部に、水1部、エチレングリコ
ール0.02部を加えて第3のインクとした。
ラン6.3部、エタノール28部及び水6部を混合し攪
拌しながら、この溶液に、28%アンモニア水8部、エ
タノール8部及び水8部からなる混合液を約1時間かけ
て滴下して、加水分解及び重縮合させた。得られたシリ
カ粒子の懸濁液の一部をアルミ板に滴下し、乾燥させる
と、淡い緑色を呈する乾燥膜が得られた。この乾燥膜を
走査電子顕微鏡観察したところ、およそ205nmの直
径を有し、粒径ばらつきが2.4%の均一な粒径の凝集
したシリカ微粒子からなることが判った。上記で得られ
たシリカ粒子の懸濁液1部に、水1部、エチレングリコ
ール0.02部を加えて第3のインクとした。
【0057】<実施例1〜3>上記で得られた第1、第
2、第3のインクを用い、下記の方法で、透明な被記録
材の撥液性表面上の一部に、光干渉によって発色する単
分散の固体微粒子が凝集配列した規則的周期構造を形成
した。そして、透明な被記録材の片面に、彩度及び明度
の異なる種々のJIS標準色票を密着させることで、下
地である撥液性面の色を種々に変え、光の角度を変えな
がら干渉光を目視にて観察し、凝集物から感じる着色光
の鮮やかさについての官能評価を行なった。
2、第3のインクを用い、下記の方法で、透明な被記録
材の撥液性表面上の一部に、光干渉によって発色する単
分散の固体微粒子が凝集配列した規則的周期構造を形成
した。そして、透明な被記録材の片面に、彩度及び明度
の異なる種々のJIS標準色票を密着させることで、下
地である撥液性面の色を種々に変え、光の角度を変えな
がら干渉光を目視にて観察し、凝集物から感じる着色光
の鮮やかさについての官能評価を行なった。
【0058】先ず、上記で得られた第1、第2、第3の
インクをそれぞれ、キヤノン(株)製のBC−02バブ
ルジェットヘッドに充填し、図4に示したような記録装
置のキャリッジに固定した。撥液性表面を有する被記録
材として透明ポリエステルフィルム(ルミラー 100
T−60(パナック株式会社製))を用いた。この際、
該フィルムの片面には、各種のJIS標準色票を密着さ
せた。そして、これらのフィルムに、上記の記録装置を
用いて、所定の二次元パターンのインク吐出を行った。
吐出されたインクを自然乾燥乾燥して得られたインクジ
ェット記録物には、いずれも、第1、第2、第3のイン
クを吐出した部分に、それぞれ、赤色、緑色、青色の干
渉反射光の見える領域が現われた。
インクをそれぞれ、キヤノン(株)製のBC−02バブ
ルジェットヘッドに充填し、図4に示したような記録装
置のキャリッジに固定した。撥液性表面を有する被記録
材として透明ポリエステルフィルム(ルミラー 100
T−60(パナック株式会社製))を用いた。この際、
該フィルムの片面には、各種のJIS標準色票を密着さ
せた。そして、これらのフィルムに、上記の記録装置を
用いて、所定の二次元パターンのインク吐出を行った。
吐出されたインクを自然乾燥乾燥して得られたインクジ
ェット記録物には、いずれも、第1、第2、第3のイン
クを吐出した部分に、それぞれ、赤色、緑色、青色の干
渉反射光の見える領域が現われた。
【0059】次に、上記で得られた各記録物について、
疑似太陽光ランプ(株式会社ワコム電創製KXW−75
型、色温度5400K、平均演色評価数97)から0.
7m離れた照明の元で、種々に見る角度を変えながら、
干渉反射光の見え方について、目視観察した。前記した
標準色票として、色相5P、5G、5Y、5Rを用いる
ことによって、固体微粒子の凝集物が付着している下地
である撥液性面の色を変えて、彩度N及び明度Vを、表
1、表2、表3及び表4に示したように、順次に変化さ
せた状態を作ることができる。これらの表には、列に彩
度N、行に明度Vを並べている。
疑似太陽光ランプ(株式会社ワコム電創製KXW−75
型、色温度5400K、平均演色評価数97)から0.
7m離れた照明の元で、種々に見る角度を変えながら、
干渉反射光の見え方について、目視観察した。前記した
標準色票として、色相5P、5G、5Y、5Rを用いる
ことによって、固体微粒子の凝集物が付着している下地
である撥液性面の色を変えて、彩度N及び明度Vを、表
1、表2、表3及び表4に示したように、順次に変化さ
せた状態を作ることができる。これらの表には、列に彩
度N、行に明度Vを並べている。
【0060】表1、表2、表3及び表4に、凝集物から
感じる着色光の鮮やかさについての官能評価結果を示し
た。表中の記号○○○や△△△は、上記3種のインクに
よってそれぞれ形成された凝集物が、視野角0.1度の
大きさに見える際の前記凝集物から感じる着色光の鮮や
かさを官能評価したものである。○が鮮やか、△が鮮や
かでないことを示す。又、3つの記号は、前から順に第
1、第2、第3のインクからなる凝集物についての結果
を表す。尚、表中の・・・の記号は、対応する色データ
が無いことを表す。
感じる着色光の鮮やかさについての官能評価結果を示し
た。表中の記号○○○や△△△は、上記3種のインクに
よってそれぞれ形成された凝集物が、視野角0.1度の
大きさに見える際の前記凝集物から感じる着色光の鮮や
かさを官能評価したものである。○が鮮やか、△が鮮や
かでないことを示す。又、3つの記号は、前から順に第
1、第2、第3のインクからなる凝集物についての結果
を表す。尚、表中の・・・の記号は、対応する色データ
が無いことを表す。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】以上のように、微粒子凝集物の光干渉によ
る着色光の肉眼観察による鮮やかさは、下地である撥液
面の色により異なることが示された。表1〜4に示され
ているように、干渉光が鮮やかに見えるためには、明度
6以下、彩度8以下の色を下地に用いるとよいことが判
った。
る着色光の肉眼観察による鮮やかさは、下地である撥液
面の色により異なることが示された。表1〜4に示され
ているように、干渉光が鮮やかに見えるためには、明度
6以下、彩度8以下の色を下地に用いるとよいことが判
った。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光の干渉による発色を利用した、鮮やかな色を有する記
録物となる。即ち、下地からの不要光が少ないため、肉
眼で種々の方向から見ても干渉による着色光が明瞭に感
じられた。又、本発明によれば、光の干渉を利用した記
録物を、特別な版を作成することなく製造することが可
能である。更に、本発明によれば、電気信号に応じて光
の干渉を利用した任意パターンの記録物を製造できる。
光の干渉による発色を利用した、鮮やかな色を有する記
録物となる。即ち、下地からの不要光が少ないため、肉
眼で種々の方向から見ても干渉による着色光が明瞭に感
じられた。又、本発明によれば、光の干渉を利用した記
録物を、特別な版を作成することなく製造することが可
能である。更に、本発明によれば、電気信号に応じて光
の干渉を利用した任意パターンの記録物を製造できる。
【図1】本発明の記録装置を構成するヘッドの一例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】本発明の記録装置を構成するヘッドの一例を示
す断面図である。図1のA−B線での断面図である。
す断面図である。図1のA−B線での断面図である。
【図3】図1に示した記録ヘッドを多数並べたマルチヘ
ッドを説明する外観図である。
ッドを説明する外観図である。
【図4】図1に示した記録ヘッドを組み込んだインクジ
ェット記録装置を説明するための斜視図である。
ェット記録装置を説明するための斜視図である。
【図5】図1に示した記録ヘッドにインク供給チューブ
を介して供給されるインクを収容したインクカートリッ
ジの一例を説明する断面図である。
を介して供給されるインクを収容したインクカートリッ
ジの一例を説明する断面図である。
【図6】ヘッドとインクカートリッジが一体となったイ
ンクカートリッジ記録装置の例を説明するための斜視図
である。
ンクカートリッジ記録装置の例を説明するための斜視図
である。
【図7】撥液性面上に形成された微粒子凝集物の形状を
説明するための概念図である。(A)は球面状、(B)
は中央の凹んだ形状を示す。
説明するための概念図である。(A)は球面状、(B)
は中央の凹んだ形状を示す。
【図8】撥液性面上に微粒子凝集物が形成される過程を
説明するための概念図である。(A)は液滴を付与した
状態、(B)は、液滴を乾燥させた状態
説明するための概念図である。(A)は液滴を付与した
状態、(B)は、液滴を乾燥させた状態
1:微粒子凝集物 2:撥液性面 3:微粒子 4:液滴 5:液滴吐出手段 6:液溜り 13:ヘッド 14:溝 15:発熱ヘッド 16:保護膜 17:アルミニウム電極 18:発熱抵抗体層 19:蓄熱層 20:基板 21:インク 22:吐出オリフィス 23:メニスカス 24:記録小滴 25:被記録体 26:マルチ溝 27:天板 28:発熱ヘッド 40:インク袋 42:栓 44:インク吸収体 45:インクカートリッジ 51:給紙部 52:紙送りローラ 53:排紙ローラ 61:ブレード 62:キャップ 63:インク吸収体 64:吐出回復部 65:記録ヘッド 66:キャリッジ 67:ガイド軸 68:モータ 69:ベルト 70:インクジェットカートリッジ 71:ヘッド部 72:大気連通口
Claims (25)
- 【請求項1】 被記録材の撥液性面上の一部に固体微粒
子が凝集配列して規則的周期構造を形成して付着して存
在する付着箇所を有する記録物において、前記撥液性面
の色が標準色票明度が6以下であり、且つ、彩度が8以
下の黒色或いは暗色であることを特徴とする記録物。 - 【請求項2】 固体微粒子の付着箇所において前記微粒
子の粒径分布が単分散である請求項1記載の記録物。 - 【請求項3】 固体微粒子がセラミクスである請求項1
又は2に記載の記録物。 - 【請求項4】 固体微粒子が無機酸化物である請求項3
に記載の記録物。 - 【請求項5】 無機酸化物が、シリカ、アルミナ、チタ
ニア、ジルコニア、SiO2・Al2O3、SiO2・B2
O3、TiO2・CeO2、SnO2・Sb2O5、SiO2
・Al2O3・TiO2、又はTiO2・CeO2・SiO2
のいずれかである請求項4に記載の記録物。 - 【請求項6】 固体微粒子が合成樹脂である請求項1又
は2に記載の記録物。 - 【請求項7】 合成樹脂が付加重合体である請求項6に
記載の記録物。 - 【請求項8】 合成樹脂が、メタクリル系樹脂、アクリ
ル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、或いは
ビニルエステル系樹脂のいずれかである請求項6に記載
の記録物。 - 【請求項9】 固体微粒子の数平均粒径が100〜10
00nmの範囲にある請求項1〜8のいずれか1項に記
載の記録物。 - 【請求項10】 撥液性面がC−H結合或いはC−F結
合を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の記録
物。 - 【請求項11】 撥液性面が合成樹脂よりなる請求項1
0に記載の記録物。 - 【請求項12】 撥液性面の表面エネルギーが45mN
/m以下である請求項1〜11のいずれか1項に記載の
記録物。 - 【請求項13】 撥液性面に対する水の接触角が70度
以上である請求項1〜11のいずれか1項に記載の記録
物。 - 【請求項14】 被記録材の撥液性面上の所望の位置に
固体微粒子を付着させて凝集配列して規則的周期構造を
形成する記録方法において、標準色票明度6以下かつ彩
度8以下の黒色或いは暗色の撥液性面に、光透過性の単
分散の固体微粒子を懸濁した懸濁液を液滴状として付着
させ、該懸濁液を乾燥させることで単分散固体微粒子が
凝集配列した規則的周期構造を形成することを特徴とす
る記録方法。 - 【請求項15】 固体微粒子がセラミクスである請求項
14に記載の記録方法。 - 【請求項16】 固体微粒子が無機酸化物である請求項
14に記載の記録方法。 - 【請求項17】 無機酸化物が、シリカ、アルミナ、チ
タニア、ジルコニア、SiO2・Al2O3、SiO2・B
2O3、TiO2・CeO2、SnO2・Sb2O5、SiO2
・Al2O3・TiO2、又はTiO2・CeO2・SiO2
のいずれかである請求項16に記載の記録方法。 - 【請求項18】 固体微粒子が合成樹脂である請求項1
4に記載の記録方法。 - 【請求項19】 合成樹脂が付加重合体である請求項1
8に記載の記録方法。 - 【請求項20】 合成樹脂が、メタクリル系樹脂、アク
リル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、或い
はビニルエステル系樹脂である請求項19に記載の記録
方法。 - 【請求項21】 固体微粒子の数平均粒径が100nm
から1000nmの範囲にある請求項14〜20のいず
れか1項に記載の記録方法。 - 【請求項22】 撥液性面がC−H結合或いはC−F結
合を有する請求項14〜21のいずれか1項に記載の記
録方法。 - 【請求項23】 撥液性面が合成樹脂よりなる請求項2
2に記載の記録方法。 - 【請求項24】 撥液性面の表面エネルギーが45mN
/m以下である請求項14〜23のいずれか1項に記載
の記録方法。 - 【請求項25】 撥液性面に対する水の接触角が70度
以上である請求項14〜23のいずれか1項に記載の記
録方法。
Priority Applications (1)
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JP2000054435A JP2001239661A (ja) | 2000-02-25 | 2000-02-25 | 記録物、および記録方法 |
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JP2000054435A JP2001239661A (ja) | 2000-02-25 | 2000-02-25 | 記録物、および記録方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001239661A true JP2001239661A (ja) | 2001-09-04 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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