JP2001172402A - レトルトフィルムおよびレトルトフィルム用樹脂組成物 - Google Patents
レトルトフィルムおよびレトルトフィルム用樹脂組成物Info
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Abstract
な低温耐衝撃性を備えたレトルトフィルム、およびその
フィルムの製造に適したポリプロピレン系の樹脂組成物
を提供すること。 【解決手段】 23℃におけるヘイズが5%以
下、かつ−10℃における衝撃強度が40(kg・cm
/mm)以上であって、これを50℃の雰囲気下に置い
た時および熱水処理した時におけるその前後のヘイズ差
が5%以下のレトルトフィルムである。そのフィルムの
成形に適した樹脂組成物は、ポリプロピレン65〜95
(重量%)およびMw/Mnが3.0以下のエチレン・
プロピレン・1−ブテン共重合体5〜35(重量%)と
から構成されている。
Description
されるレトルトフィルム、およびそれを製造するための
ポリプロピレン系の樹脂組成物に関する。
の需要はますます増大しているが、その包装用フィルム
には透明性、耐熱性および耐衝撃性を必要とすることか
ら、エチレン含量の高いプロピレン系共重合体フィルム
が使われてきた。しかし、最近は包装形態が大型化して
おり、被包装物の重量増に対応したフィルムの強度アッ
プが求められ、特に低温保存時の破袋強度を高めること
への要望が強まっている。
ずしも低温での機械的強度が十分ではないために、ポリ
プロピレン系樹脂にゴム等を添加する処方をとることが
一般的に行われている。また、レトルト用フィルムは常
に被包装物を透視することのできる透明性が必要とされ
ているが、一般的にゴムを添加したポリプロピレン系フ
ィルムは経時変化や滅菌処理によって透明性が低下する
現象が見られ、さらにフィルムに加熱冷却を繰り返すと
透明性が低下する傾向が表われてくる。従って、透明性
と耐衝撃性とのバランスをとる改良処方が求められてい
た。
化していくレトルト食品包装に適した耐熱性を有し、高
い透明性と良好な低温耐衝撃性とを備えたフィルムの提
供を目的とする。また、本発明は、レトルトフィルムの
製造に適したポリプロピレン系樹脂組成物の提供を目的
とする。
℃におけるヘイズが5%以下、かつ−10℃における衝
撃強度が40(kg・cm/mm)以上のフィルムであ
って、これを50℃で20日間経過前後のヘイズ差が5
%以下であり、また125℃で30分間加圧熱水処理前
後のヘイズ差が5%以下であるレトルトフィルムに関す
る。
(重量%)およびエチレン・プロピレン・1−ブテン共
重合体5〜35(重量%)とからなり、この共重合体の
物性が、(1)共重合体を構成する各成分含量が、エチ
レン10〜40、プロピレン30〜60、および1−ブ
テン20〜60(重量%)であって、(2)テトラリン溶
媒中の極限粘度[η]が1.0〜3.0(dl/g)であ
って、(3)p−キシレン可溶部が95(重量%)以上
存在して、(4)重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.0以下であるレ
トルトフィルム用樹脂組成物に関する。
ルトフローレートが0.1〜20(g/10分)であ
り、(2)示差走査型熱量計で測定される吸熱曲線の最
大ピーク位置の温度が125〜170℃にあり、(3)
アイソタクティクペンタッド分率が80〜100%であ
り、(4)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)が1.5〜3.5であり、
(5)室温p−キシレン可溶成分量が8.0(重量%)以
下であることが望ましい。特に、メタロセン系触媒を用
いて製造され、前記の物性を保持したプロピレン単独重
合体またはプロピレン・エチレンランダム共重合体が好
ましい。
ルムおよびその製造に適した樹脂組成物の各構成につい
て説明する。レトルトフィルム このフィルムの透明性は、ASTM D−1003に準
拠して23℃で測定したヘイズが5%以下である。この
フィルムは、それを50℃の恒温槽中で20日間処理し
た後も透明性の低下はわずかであり、前記23℃におけ
るヘイズとの差は5%以下である。また、通常のレトル
ト処理条件である125℃で30分間加圧熱水処理した
後の透明性も、前記23℃におけるヘイズとの差は5%
以下である。従って、レトルト食品の保存時およびレト
ルト処理後においても、このフィルムは最初の透明性を
ほとんど失うことがない。
れており、ASTM D−3420に準拠して測定した
−10℃における衝撃強度が40(kg・cm/mm)
以上の値を有している。従って、このフィルムから作成
したパウチは、その中に重量のある被包装物を入れても
低温で破袋する懸念は少ない。
ルムは、広い温度範囲で優れた透明性を有しており、か
つ低温耐衝撃性に優れていることから、レトルト食品の
包装に好適である。
独重合体およびプロピレンとプロピレン以外の炭素数2
〜20のα−オレフィンとの共重合体である。ここで、
α−オレフィンとしては、例えばエチレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテン、1−デセンを挙げることがで
き、共重合体中にこのα−オレフィン単位を0.1〜1
0、好ましくは0.5〜8重量%含有するランダム共重
合体は、高い透明性を有しているのでレトルトフィルム
の材質として適している。
ロピレンは、次に述べる物性を有していることが望まし
い。 (1)ASTM D−1238に準拠し、230℃、
2.16kg荷重下で測定したメルトフローレート値
(MFR)が、0.1〜20、好ましくは0.5〜15
(g/10分)である。MFRがこの範囲内にあると、
高い分子量を有しながらも押出成形性がよく、また高い
フィルム強度を示す。
て測定される吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm)
が、125〜170、好ましくは127〜165℃の範
囲内にある。
80〜100%、好ましくは85〜99.5%であっ
て、結晶性の高い樹脂である。ここでアイソタクチック
ペンタッド分率(ペンタッドアイソタクティシティ:m
mmm分率)とは、13C−NMRを使用して測定され
た、ポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイ
ソタクチック連鎖の割合である。具体的には、プロピレ
ンモノマー単位で5個連続してメソ結合した連鎖の中心
(第3単位目)にあるメチル基に由来する吸収強度(P
mmmm)のプロピレン単位の全メチル基に由来する吸
収強度(Pw)に対する割合、すなわち、 {(Pmmmm)/(Pw)}×100(%) として求められる値である。
次の方法で行うことができる。試料0.35gをヘキサ
クロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させ、その溶液
をグラスフィルター(G2)でろ過し、ろ液に重水素化
ベンゼン0.5mlを加えて内径10mmのチューブに
入れ、NMR測定装置(日本電子株式会社製、GX−5
00型)を用いて120℃で行う。この際、積算回数を
10,000回以上とする。
フィー(GPC)によって測定される重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)とから計算される分子
量分布の指標になるMw/Mn値が、1.5〜3.5、
好ましくは1.5〜3.0、より好ましくは2.0〜
2.5であって、比較的に狭い分子量分布を有してい
る。この範囲内にあるポリプロピレンは透明性に優れ、
また機械的強度の高いフィルムが得られると共に、低分
子量成分が少ないという特徴を有している。
方法で測定される。すなわち、GPC(Waters社製15
0−CV型機)に分離カラム(昭和電工株式会社製 Sh
odexAD−80M/S)を取り付け、カラム温度を13
5℃とした。溶媒としてo−ジクロロベンゼンを用い、
試料濃度8mg/4mlで注入し、移動相を1.0(m
l/分)で移動させた。検出器として示差屈折計を用
い、分子量の算出に当たっては標準ポリスチレンで作成
した検量線を使用した。
量が、8.0重量%以下、好ましくは6.0重量%以下
であることが望ましい。p−キシレンによるポリプロピ
レンの分別は次の方法で行った。すなわち、平底フラス
コにp−キシレン500mlおよび試料5gを入れ、試
料が完全に溶解するまで加熱しながら攪拌し、その後フ
ラスコを室温まで冷却した。さらに、20℃の恒温槽に
4時間放置し、その後その溶液をグラスフィルターを用
いてろ別した。そのろ液から300mlを採取し、ロー
タリーエバポレーターを用いて約20mlまでに濃縮し
た。濃縮液を60℃で1時間真空乾燥して、可溶成分量
を測定した。
ば、三塩化チタンとアルキルアルミニウム化合物とを主
体としたチーグラー・ナッタ型触媒、またはそれにマグ
ネシウム化合物を担体に使用したり、電子供与体のよう
な第三成分を添加した複合型触媒、あるいはシクロペン
タジエニル環を有する化合物またはその誘導体が遷移金
属に配位したメタロセン化合物と有機アルミニウムオキ
シ化合物等とを組み合わせたメタロセン型触媒の存在下
に、通常の重合条件によってプロピレンを重合し、必要
に応じて他のα−オレフィンを共に重合することによっ
て製造することができる。本発明に使用されるポリプロ
ピレンは、特に、メタロセン型重合触媒を用いて製造し
た単独重合体またはランダム共重合体がフィルム成形し
た時に高い透明性を示すことから好ましい。
律表IV族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物
に、有機アルミニウムオキシ化合物、担体、有機アルミ
ニウム化合物、イオン化イオン性化合物を適宜組み合わ
せて構成される。次に各成分について説明する。
この化合物は、シクロぺンタジエニル骨格を有する配位
子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物であって、
次の一般式で表される。 ML1(x) ・・・・・・・(I) (式中、Mは周期律表第IV族から選ばれる遷移金属を
示し、具体的には、ジルコニウム、チタンまたはハフニ
ウムであり、好ましくはジルコニウムであり、L1は遷
移金属原子に配位する配位子を示し、これらのうち少な
くとも2個の配位子L1は、シクロペンタジエニル基、
あるいは炭素数2〜10の炭化水素基から選ばれる置換
基を一種以上有する置換シクロペンタジエニル基であ
り、それ以外の配位子L1は、炭素数1〜12の炭化水
素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、
トリアルキルシリル基または水素原子であって、各配位
子および各置換基は同一であっても異なっていてもよ
く、xは遷移金属原子Mの原子価を示す。)
金属化合物の内、特に好ましい化合物を例示する。 ビス(n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド ビス(1-メチル-3-n-プロピルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド ビス(1-メチル-3-n-ブチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド ビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド ビス(1,3-ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド ビス(1-メチル-3-エチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド
であってもよい。 エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド エチレンビス(4-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジ
クロリド エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド
アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のベンゼン可溶
性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよく、ま
た特開平2−276807号公報に開示されているよう
なベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であ
ってもよい。そのような有機アルミニウムオキシ化合物
は、トリアルキルアルミニウムのような有機アルミニウ
ム化合物と水とを反応させることによって得ることがで
きる。
は有機の化合物であって、粒径が10〜300μm、好
ましくは20〜200μmの顆粒状ないしは微粒子状の
固体が使用される。この内、多孔質酸化物が好ましく、
具体的にはSiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、Ti
O2、Sb2O3、CaO、ZnO、BaO、ThO2等を
例示することができる。 [(d)有機アルミニウム化合物]必要に応じて加えられる
有機アルミニウム化合物は、次の一般式で表されるアル
キルアルミニウム化合物、アルキルアルミニウムハロゲ
ン化物、アルキルアルミニウムアルコキサイド化合物等
を例示することができる。 ・R1 (n)AlX(3-n) ・R1 (n)Al(OR2)(3-n) ・R1 (n)Al(OAl(R2)2)(3-n) (式中、R1およびR2は炭素数1〜12の炭化水素基を
示し、Xはハロゲン原子または水素原子を示し、nは1
〜3である。)
ロボロン、トリフェニルボロンのようなルイス酸、トリ
アルキル置換アンモニウム塩のようなイオン性化合物、
ボラン化合物、カルボラン化合物を例示することができ
る。
体 この共重合体は、エチレン、プロピレン、および1−ブ
テンをモノマー構成成分とする三元ランダム共重合体で
あって、各成分の含量は、エチレンが10〜40、好ま
しくは15〜35重量%、プロピレン30〜60、好ま
しくは35〜55重量%、1−ブテン20〜60、好ま
しくは25〜55重量%とから構成されている。必要に
応じて他の成分を少量含有していてもよい。各成分含量
がこの範囲内にあると、非晶性ないし低結晶性のゴム的
な性質を有する重合体になることから、フィルムに透明
性と低温での耐衝撃性を付与することができるので望ま
しい。
明する物性を有している。 (1)135℃、テトラリン溶媒中で測定した極限粘度
[η]が、1.0〜3.0、好ましくは1.5〜2.5
(dl/g)である。 (2)23℃におけるp−キシレン溶媒に溶解する部分
が、95重量%以上、好ましくは97〜100重量%存
在している。 (3)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
との比(Mw/Mn)が3.0以下、好ましくは1.5
〜2.5であって、比較的に狭い分子量分布を有してお
り、低分子量成分が少ない。
体規則性重合触媒を用い、各モノマーの共存下に共重合
反応を進めることによって製造することができ、重合触
媒はチーグラー系触媒であっても、メタロセン系触媒で
あってもよい。特に、メタロセン系触媒によって製造し
た三元共重合体は、前記の物性を満たし、またフィルム
の低温での機械的強度を高めることから好ましい。その
ようなメタロセン系触媒は、前項で説明したと同様の成
分から調製できる。
までに説明したポリプロピレンおよびエチレン・プロピ
レン・1−ブテン共重合体とから構成されている。各成
分の配合割合は、ポリプロピレンが65〜95、好まし
くは70〜90重量%、エチレン・プロピレン・1−ブ
テン共重合体が5〜35、好ましくは10〜30重量%
であることが望ましい。この配合割合の範囲内にある
と、透明かつ低温耐衝撃性のあるフィルムを製造するこ
とができる。
逸脱しない範囲内で、他の重合体や、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、帯電防止剤、造核剤、中和剤、アンチブロッ
キング剤、スリップ剤、顔料等の添加剤を適宜配合する
ことができる。その後、押出機、バンバリーミキサー、
タンブラー、ブラベンダー、ニーダー、リボンブレンダ
ー等の混合装置を用いて均一混合し、樹脂組成物にする
ことができる。
は、低温から高温にわたって優れた透明性を保持してお
り、かつ良好な耐熱性を示し、また低温耐衝撃性を有し
ていることから、過酷な条件下で使用されるレトルトフ
ィルムとして好適である。
ーキュラーダイを通してフィルム状に成形すると、未延
伸フィルムを製造することができる。フィルムの厚さは
特に限定されないが、10〜200μmの範囲が好まし
く、比較的薄いフィルムにすると低温での耐衝撃性の違
いが明確に表われてくる。
トフィルムとして使用できる他、延伸または未延伸ポリ
アミドフィルム、一軸または二軸延伸ポリエステルフィ
ルム、アルミニウム箔、紙等とラミネーションして、複
層のレトルトフィルムにすることもできる。
発明はそれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。まず、実施例で使用したポリプロピレンおよびエチ
レン・プロピレン・1−ブテン共重合体について説明す
る。
iO2を窒素雰囲気下でシュレンクフラスコに秤量し、
トルエン中に懸濁させた。一方、トルエンに溶解させた
1,2−ジメチルシリレンビス(2−メチルベンズイン
デニル)ジルコニウムジクロリド)0.25mg(0.
000433mmol)をシュリンクフラスコ内に加
え、室温で15分間攪拌した。さらに、トリエチルアル
ミニウムをジルコニウムに対して1700倍量(モル
比)になるように加えた。その後、5リットル容量のオ
ートクレーブに前記の触媒調製懸濁液、1500gのプ
ロピレン、および18NLのエチレンを加え、60℃で
2時間重合した。得られた共重合体パウダーの収量は、
411gであった。
ポットに塩化マグネシウム300g、フタル酸ジイソブ
チル115ml、四塩化チタン60mlを入れ、40時
間振動ミルを用いて粉砕した。この共粉砕物5gにトル
エン100mlを加えて114℃で30分間攪拌し、静
置後、上澄液を除去した。その後、固形分をn−ヘプタ
ン100mlを用いて20℃で3回洗浄を繰り返し、最
終的にn−ヘプタン100mlに分散させて遷移金属触
媒スラリーを得た。このスラリーは、チタンを1.8w
t%およびフタル酸ジイソブチルを18wt%含有して
いた。
移金属触媒スラリーを固形分として0.30g、トリエ
チルアルミニウム1.5ml、シクロヘキシルメチルジ
メトキシシラン2.2ml、n−ヘプタン500ml、
およびプロピレン25kgを装入した。次いで、70℃
における気相濃度がエチレンおよび水素共に3.0モル
%に保てるようにエチレンおよび水素を供給しながら、
プロピレンを5kg/hで供給し、3時間重合を続け
た。その後、ジエチレングリコールモノイソプロピルエ
ーテル6.0mlを加えて、重合を終了させた。
/hで導入し、一方下部からプロピレン洗浄液を110
kg/hで供給し、40kg/hで取り出されたスラリ
ーをスチーム加熱し、さらに減圧乾燥してパウダーを得
た。
レンランダム共重合体の物性を表1に示す。なお、モノ
マー組成は13C−NMRによって測定し、その他の物性
値は、前述した方法で測定した。
び(B)のそれぞれ100重量部に、リン系酸化防止剤
を0.04重量部、フェノール系酸化防止剤を0.04
重量部、アンチブロッキング剤(富士シリシア株式会社
製、商品名サイリシア730)を0.15重量部配合
し、ヘンシェルミキサーで混合した後、65mmφ押出
機を用いて造粒した。このペレットを実施例において使
用した。
造 7.5l容量のオートクレーブにヘプタン2.9l、1,
2-dimethylsililene-bis(2-methylbenzu-indenyl)zirco
nium dichloride1.0mgを含むトルエン溶液、メチ
ルアルミノオキサントルエン溶液(Zr/Al=300
0)、エチレン31.4g(1.12mol)、プロピ
レン47.1g(1.19mol)および1−ブテン2
50.9g(4.47mol)を供給し、30℃で3時
間重合を行った。その後、メタノールを加え、ポリマー
を取り出した。
造 参考例3において、モノマー供給量をエチレン68.9
g(2.45mol)、プロピレン103.1g(2.
45mol)および1−ブテン213g(3.68mo
l)に変更した以外は参考例3と同様に操作し、ポリマ
ーを取り出した。
造 参考例3において、モノマー供給量をエチレン75.6
2g(2.69mol)、プロピレン169.8g
(4.03mol)、および1−ブテン156.4g
(2.69mol)に変更した以外は参考例3と同様に
操作し、ポリマーを取り出した。
造 参考例3において、モノマー供給量をエチレン99.8
g(3.55mol)、プロピレン150.2g(2.
68mol)、および1−ブテン156.4g(2.6
9mol)に変更した以外は参考例3と同様に操作し、
ポリマーを取り出した。
した。
した。
ン・1−ブテン共重合体等の物性を表2に示す。なお、
モノマー組成は13C−NMRによって測定し、その他の
物性値は、前述した方法で測定した。
(B)、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体
(C)〜(F)を表3に記載した割合で混合し、25m
mφの一軸押出機に供給し、樹脂温度230℃でTダイ
より押出し、厚さ60μmの未延伸フィルムを製造し
た。このフィルムの物性値を測定し、表3に記載した。
ン・プロピレン・1−ブテン共重合体(C)の代わりに
エチレン・1−ブテン共重合体(G)または(H)を用
いた以外は実施例1と同様に行い、厚さ60μmの未延
伸フィルムを得た。そのフィルムの物性を測定し、表3
に併せて記載した。
測定し、評価した。 (1)ヘイズ :ASTM D−1003に準拠して
測定した。 (2)経時ヘイズ:製膜後、35℃および50℃のそれ
ぞれに加熱された循環式恒温槽中で20日間処理を行っ
たの後のヘイズを測定した。 (3)滅菌処理後のヘイズ:フィルムを10cm×20
cmに切断し、125℃の加圧水中で30分間滅菌処理
を行ってから冷却し、その後にヘイズを測定した。
0に準拠して測定した。 (5)表面光沢 :ASTM D−523−62Tに準
拠して測定した。 (6)ヤング率 :ASTM D−882に準拠して測
定した。 (7)降伏点応力:ASTM D−882に準拠して測
定した。
さに切り取ったフィルムを2枚重ね合わせ、その上に2
0(g/cm2)の荷重をかけ、50℃の恒温槽中に一
定時間静置する。その後、恒温槽から取り出し、フィル
ムの密着面積比率を目視で求めた。
シール試験機(東洋精機株式会社製品)を使用して、温
度を数点変えてヒートシールを行い、シール部の剥離強
度を測定する。測定値をグラフ表示し、剥離強度が30
0(g/25mm幅)になる温度を求め、ヒートシール
温度とした。
のフィルムが実際に使用される低温から高温にわたる広
い温度範囲で高い透明性が維持され、また高い低温耐衝
撃性を有していることから、レトルト食品の保存、流通
および調理に好適に使用することができる。
プロピレンおよび特定のエチレン・プロピレン・1−ブ
テン共重合体とから構成されているので、良好にフィル
ム成形することができると共に、成形されたフィルムは
前述した光学的ならびに機械的特性に優れていることか
ら、レトルトフィルム用樹脂組成物として好適である。
Claims (5)
- 【請求項1】23℃におけるヘイズが5%以下、かつ−
10℃における衝撃強度が40(kg・cm/mm)以
上のフィルムであって、これを50℃で20日間経過前
後のヘイズ差が5%以下であり、また125℃で30分
間加圧熱水処理前後のヘイズ差が5%以下であることを
特徴とするレトルトフィルム。 - 【請求項2】ポリプロピレン65〜95(重量%)およ
びエチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体5〜35
(重量%)とからなり、この共重合体の物性が、 (1)共重合体を構成する各成分含量が、エチレン10
〜40、プロピレン30〜60、および1−ブテン20
〜60(重量%)であって、 (2)テトラリン溶媒中の極限粘度[η]が1.0〜3.
0(dl/g)であって、 (3)p−キシレン可溶部が95(重量%)以上存在し
て、 (4)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
との比(Mw/Mn)が3.0以下であることを特徴と
するレトルトフィルム用樹脂組成物。 - 【請求項3】前記ポリプロピレンは、その物性が、 (1)メルトフローレートが0.1〜20(g/10
分)であり、 (2)示差走査型熱量計で測定される吸熱曲線の最大ピ
ーク位置の温度が125〜170℃にあり、 (3)アイソタクティクペンタッド分率が80〜100
%であり、 (4)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
との比(Mw/Mn)が1.5〜3.5であり、 (5)室温p-キシレン可溶成分量が8.0(重量%)以
下であることを特徴とする請求項2に記載のレトルトフ
ィルム用樹脂組成物。 - 【請求項4】前記のポリプロピレンが、メタロセン系触
媒を用いて製造されたプロピレン単独重合体またはプロ
ピレン・エチレンランダム共重合体であることを特徴と
する請求項2または3に記載のレトルトフィルム用樹脂
組成物。 - 【請求項5】請求項2〜4のいずれかに記載の樹脂組成
物を押出成形してフィルム状物に形成してなることを特
徴とするレトルトフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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