JP2001092077A - 画像記録媒体 - Google Patents

画像記録媒体

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JP2001092077A
JP2001092077A JP26748199A JP26748199A JP2001092077A JP 2001092077 A JP2001092077 A JP 2001092077A JP 26748199 A JP26748199 A JP 26748199A JP 26748199 A JP26748199 A JP 26748199A JP 2001092077 A JP2001092077 A JP 2001092077A
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compound
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action
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JP26748199A
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English (en)
Inventor
Tatsuhiko Obayashi
達彦 大林
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ロイコ色素の発色または色素の消色を利用した
非銀塩の画像記録媒体において、非平衡系の安定な画像
を与え、かつ画像形成に関わる素材をマイクロカプセル
等の手段を用いなくても単一層に塗布可能で保存安定性
の良好な非銀塩画像記録媒体を提供し、感度も向上させ
る。 【解決手段】 塩基または求核剤の作用により除去され
得る置換基Pを有し、その離脱または離脱に引き続く後
続反応により360〜900nmの吸収域に変化を生じ
る化合物および熱または光の作用により塩基または求核
剤を発生する化合物を含有することを特徴とする非銀塩
画像記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱または光の作用
により塩基または求核剤を発生する化合物および塩基ま
たは求核剤の作用により発色または消色する化合物を含
有する保存性の改良された非銀塩画像記録媒体に関する
ものであり、さらに塩基または求核剤の作用により新た
に塩基または求核剤を発生する化合物を含有する高感度
な画像記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は画像部と非画像部を温度
差分布として表現するもので、加熱溶融やカプセル破壊
による2成分間の発色反応、着色剤の溶融転写や昇華転
写、相転位による光学特性の変化等、多くの方式が考案
されてきた。この種の記録媒体においては、乾式でかつ
簡単なシステムで記録像が得られ、しかもメンテナンス
フリーという利点があるため各種プリンター、ワードプ
ロセッサー、ファクシミリ等の出力材料として広く利用
されている。
【0003】加熱による発色反応を利用した方式では、
電子供与性無色染料と電子受容性化合物の2成分間の発
色反応を利用したものが一般的であり、例えば特公昭4
3−4160号、同45−14039号等に開示されて
いる。
【0004】しかしながらこれらの発色反応は平衡反応
であり、酸または塩基によって発色濃度が影響を受け易
いという問題点を抱えていた。
【0005】一方、非平衡系の発色システムとして求核
剤の作用による保護基の離脱により発色する化合物と有
機求核試薬あるいは塩基性化合物とを組み合わせた記録
材料に関して提案がなされている。例えば、特開平8−
80666号、同8−80667号、同8−25298
1号には製版フィルム等を目的とした紫外領域(約36
0〜420nm)の画像形成が可能な記録材料としてヒ
ドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体とヒドロキ
サム酸等を組み合わせた記録材料に関して記載されてお
り、特開平6−255256号には青色発色が可能なロ
イコインジゴ誘導体とグアニジン誘導体等の塩基性化合
物を組み合わせた記録材料に関して記載されている。
【0006】しかしながら、これらの記録材料では塩基
または求核剤とロイコ色素を別層塗布あるいはマイクロ
カプセル化等の手段により十分に隔離しなければ保存時
にも徐々にロイコ色素の発色が起こるという問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はロイコ
色素の発色または色素の消色を利用した非銀塩の画像記
録媒体において、非平衡系の安定な画像を与え、かつ画
像形成に関わる素材をマイクロカプセル等の手段を用い
なくても単一層に塗布可能で保存安定性の良好な非銀塩
画像記録媒体を提供することにあり、さらに感度を向上
させる技術を提供することにある。
【0008】
【発明を解決するための手段】本発明の課題は、以下に
示す1)〜9)の本発明によって達成された。 1)塩基または求核剤の作用により除去され得る置換基
Pを有し、その離脱または離脱に引き続く後続反応によ
り360〜900nmの吸収域に変化を生じる化合物お
よび熱または光の作用により塩基または求核剤を発生す
る化合物を含有することを特徴とする非銀塩画像記録媒
体。
【0009】2)上記1)記載の360〜900nmの
吸収域に変化を生じる化合物が、Pの離脱により分子内
水素結合を形成することが可能な構造であることを特徴
とする上記1)記載の非銀塩画像記録媒体。
【0010】3)上記2)記載の化合物が、下記一般式
(1)で表されることを特徴とする上記2)記載の非銀
塩画像記録媒体。
【0011】
【化5】
【0012】式(1)中、Pは塩基または求核剤の作用
によって除去され得る置換基を表し、KおよびMはそれ
ぞれ酸素原子、硫黄原子または窒素原子を表す。Kまた
はMが窒素原子を表すとき、窒素原子は必要に応じて水
素原子または置換基を有していても良い。またMが酸素
原子または硫黄原子を表すとき、酸素原子または硫黄原
子は必要に応じて水素原子または置換基を有していても
良い。L1、L2およびL3はそれぞれ窒素原子または炭
素原子を表し、これらは必要に応じて水素原子または置
換基を有していても良い。また、K、L1、L2、L3
よびMはそれぞれ互いに環を形成しても良く、K−
1、L1−L2、L2−L3およびL3−Mの結合は二重結
合を形成しても良い。
【0013】4)上記一般式(1)記載の化合物が下記
一般式(2)で表されることを特徴とする上記3)記載
の非銀塩画像記録媒体。
【0014】
【化6】
【0015】式(2)中、P、KおよびMは一般式
(1)と同じ意味を表し、R1、R2、およびR3はそれ
ぞれ水素原子または置換基を表し、K、R1、R2、R3
およびMはそれぞれ互いに環を形成しても良い。
【0016】5)上記1)記載の360〜900nmの
吸収域に変化を生じる化合物が、Pの離脱に引き続く酸
化反応により吸収が長波化する化合物であることを特徴
とする上記1)記載の非銀塩画像記録媒体。
【0017】6)上記5)記載の化合物が下記一般式
(3)で表されることを特徴とする上記5)記載の非銀
塩画像記録媒体。
【0018】
【化7】
【0019】式(3)中、P、KおよびMは一般式
(1)と同じ意味を表し、R4、R5、R 6およびR7はそ
れぞれ水素原子または置換基を表し、K、R4、R5、R
6、R7およびMはそれぞれ互いに環を形成しても良い。
【0020】7)熱の作用により塩基を発生する化合物
が有機塩基と酸の塩であり、加熱時に脱炭酸して塩基を
発生する化合物であることを特徴とする上記1)〜6)
のいずれかに記載の非銀塩画像記録媒体。
【0021】8)上記7)記載の熱の作用により塩基を
発生する化合物が、下記一般式(4)で表される化合物
であることを特徴とする上記7)記載の非銀塩画像記録
媒体。
【0022】
【化8】
【0023】式(4)中、Bは有機塩基を表し、R8
アルキル基、アルキレン基、アリール基、アリーレン
基、または複素環1価残基もしくは複素環2価残基を表
し、これらはさらに他の置換基で置換されていてもよ
い。xはR8が1価残基の時は1を表し、2価残基の時
は2を表し、yはBが1酸塩基の時xと等しく、2酸塩
基の時1を表す。zはR8が1価残基でBが2酸塩基の
時2を表し、これ以外の場合は1を表す。
【0024】9)塩基または求核剤の作用により360
〜900nmの吸収域に変化を生じる化合物、熱または
光の作用により塩基または求核剤を発生する化合物およ
び塩基または求核剤の作用により新たに塩基または求核
剤を発生する化合物を含有することを特徴とする画像記
録媒体。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳しく述べ
る。本発明の画像形成に用いられる化合物は塩基または
求核剤の作用により除去される置換基Pによって置換さ
れた基(水酸基、メルカプト基、アミノ基等)を有し、
塩基または求核剤の作用による置換基Pの離脱または離
脱に引き続く後続反応によって、吸収が長波化または短
波化して360〜900nmの吸収領域に変化を生じる
化合物である。
【0026】塩基又は求核剤の作用によって離脱する置
換基Pとしては、アシル基(例えばアセチル基、i−ブ
チリル基、ベンゾイル基、2,4−ジクロロベンゾイル
基、ナフトイル基等)、アルコキシカルボニル基(例え
ばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−
ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等)、
カルバモイル基(例えばn−フェニルカルバモイル基、
n−メチルカルバモイル基、i−プロピルカルバモイル
基、n−ブチルカルバモイル基等)、スルホニル基(例
えばメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、トル
エンスルホニル基、ナフタレンスルホニル基等)、β位
に塩基による引き抜きが可能な水素原子を有する基(例
えば2−クロロエチル基、2−メタンスルホニルエチル
基、2−シアノエチル基、−N=CHPh等)、1、4
付加脱離が可能な基(例えば下記a〜e等)、シリル基
(例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基等)
が挙げられるが、本発明ではアシル基、カルバモイル
基、アルコキシカルボニル基およびスルホニル基を特に
好ましい例として挙げることができる。
【0027】
【化9】
【0028】これらの置換基Pは後述する熱または光の
作用により塩基または求核剤を発生する化合物から発生
した塩基又は求核剤(例えば、グアニジン、イミダゾー
ル、アンモニア、アニリン、アルキルアミン、ヒドロキ
シルアミン、メルカプタン、オキシム、ヒドロキサム酸
等)の作用により、求核置換、β離脱、あるいは1、4
付加離脱等によって離脱するものである。
【0029】本発明の「塩基または求核剤の作用により
除去され得る置換基Pを有し、その離脱または離脱に引
き続く後続反応により360〜900nmの吸収域に変
化を生じる化合物」には、Pの離脱または離脱に引き続
く後続反応により、360〜900nmの範囲内で吸収
変化を生じる化合物(例えば、800nmから500n
mに吸収が変化する化合物、500nmから800nm
に吸収が変化する化合物など)、もともと360〜90
0nmの吸収域に吸収がなく、Pの離脱または離脱に引
き続く後続反応により360〜900nmに吸収を生じ
る化合物、及び360〜900nmに存在した吸収が、
Pの離脱または離脱に引き続く後続反応により360〜
900nmに吸収域に吸収がなくなる化合物が含まれ
る。
【0030】本発明の画像記録媒体が発色型である場合
には、400nm以上に吸収がなく、Pの離脱または離
脱に引き続く後続反応によって400〜900nmに吸
収を生じるものが好ましい。更に好ましくは、360n
m以上に吸収がなく、Pの離脱又は離脱に引き続く後続
反応によって360〜900nmに吸収を生じるもので
ある。本発明では当該化合物を、単に「吸収域に変化を
生じる化合物」あるいは「吸収変化を生じる化合物」と
称することもある。
【0031】消色型記録媒体の場合には、400〜90
0nmの吸収が、Pの離脱又は離脱に引き続く後続反応
によって400nm以下の吸収となるものが好ましい。
更に好ましくは、360〜900nmの吸収が、Pの離
脱又は離脱に引き続く後続反応によって360nm以下
の吸収となるものである。
【0032】更に、本発明の画像形成に用いられる化合
物は、Pの離脱に伴い吸収が長波化又は短波化して36
0〜900nmの吸収領域に変化を生じるもの(タイプ
1)、あるいはPの離脱に引き続く後続反応によって吸
収が長波化又は短波化して前記吸収領域に変化を生じる
もの(タイプ2)の2つがある。
【0033】タイプ1の化合物として好ましくは、Pの
離脱に伴い吸収が長波化する化合物であり、アミノ基、
水酸基等の助色団がPで置換された化合物が例として挙
げられるが、より好ましくはPの離脱によって分子内で
水素結合を形成して大きく長波化する化合物が挙げら
れ、特に好ましくは分子内水素結合によって5員または
6員環を形成する化合物が挙げられる。
【0034】特に好ましい形態としては前記一般式
(1)で示される構造が挙げられる。式(1)で示され
る構造は、Pの離脱により分子内水素結合によって6員
環を形成するものである。式(1)において、Pは塩基
又は求核剤の作用によって離脱する置換基として前記し
た通りであり、KおよびMはそれぞれ酸素原子、硫黄原
子または窒素原子を表す。KまたはMが窒素原子を表す
とき、窒素原子は必要に応じて水素原子または置換基を
有していても良く、置換基の例としては、アルキル基
(置換基を有するものを含む。炭素数は1〜40が好ま
しい。例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、トリ
フルオロメチル基、クロルメチル基、ジメチルアミノメ
チル基など)、アリール基(置換基を有するものを含
む。炭素数は6〜40が好ましい。例えばフェニル基、
ナフチル基、4−ジメチルアミノフェニル基、2−メト
キシフェニル基、4−ニトロフェニル基、3−スルホフ
ェニル基など)、アルケニル基(置換基を有するものを
含む。炭素数は2〜40が好ましい。例えばビニル基、
2−クロロビニル基、2−ジメチルアミノビニル基、2
−フェニルビニル基、1−メチルビニル基、アリル基な
ど)、アルキニル基(置換基を有するものを含む。炭素
数は2〜40が好ましい。例えばエチニル基、1−プロ
ピニル基など)、アラルキル基(置換基を有するものを
含む。炭素数は7〜40が好ましい。例えば、ベンジル
基など)、ヘテロ環残基(置換基を有するものを含む。
炭素数は1〜40が好ましい。例えば2−ピリジル基、
1−イミダゾリル基、ベンゾチアゾール−2−イル基、
モルホリノ基、ベンゾオキサゾール−2−イル基、6−
ヘキサデシルスルホニルアミノベンゾチアゾール−2−
イル基など)、−N(R92{R9は水素原子、アルキ
ル基(例については前記したものと同様)、アリール基
(例については前記したものと同様)、アルケニル基
(例については前記したものと同様)、アルキニル基
(例については前記したものと同様)、アラルキル基
(例については前記したものと同様)またはヘテロ環残
基(例については前記したものと同様)を表し、2つの
9は同じであっても、異なっていても良く、互いに結
合して複素環を形成してもよい。}、−NR9COR
9(R9は前述した通りであり、2つのR9は同じであっ
ても異なっていてもよい)、−NR9COOR9(R9
前述した通りであり、2つのR9は同じであっても異な
っていてもよい)、−NR9SO29(R9は前述した通
りであり、2つのR9は同じであっても異なっていても
よい)、−CON(R92(R9は前述した通りであ
り、2つのR9は同じであっても異なっていてもよ
い)、−COOR9(R9は前述した通り)、−COR9
(R9は前述した通り)、−SO29(R9は前述した通
り)、−SO2N(R92(R9は前述した通りであり、
2つのR9は同じであっても異なっていてもよい)、−
OR9(R9は前述した通り)、または−SR9(R9は前
述した通り)が挙げられる。
【0035】L1、L2およびL3はそれぞれ窒素原子ま
たは炭素原子を表し、好ましくはそれぞれ炭素原子を表
す場合である。これらは必要に応じて水素原子または置
換基を有していても良く、置換基の例としては、Kまた
はMが置換基を有する場合の例として前記したものまた
はハロゲン原子(例えばF,Cl,Brなど)、ニトロ
基、シアノ基等が挙げられる。
【0036】K、L1、L2、L3およびMはそれぞれ互
いに環を形成しても良く、K−L1、L1−L2、L2−L
3およびL3−Mの結合は二重結合を形成しても良い。
【0037】一般式(1)で表されるタイプ1の化合物
として特に好ましい形態は、一般式(2)で表される構
造である。式(2)においてP、KおよびMは式(1)
と同じ意味を表す。R3、R4、およびR5は水素原子ま
たは置換基を表し、例としてはL1、L2およびL3が置
換基を有する場合の例として上記したものが挙げられ
る。K、R1、R2、R3およびMはそれぞれ互いに環を
形成しても良い。
【0038】以下にタイプ1の化合物であって、Pの分
解によって長波化するものの具体例として、下記LD−
(1)〜LD−(39)を例示するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0039】
【化10】
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】
【化14】
【0044】
【化15】
【0045】
【化16】
【0046】
【化17】
【0047】
【化18】
【0048】タイプ2の化合物としてPの離脱に引き続
く後続反応としては、酸化反応、離脱反応、分子内閉環
又は開環反応、あるいは分子間でのカップリング反応等
が例として挙げられる。
【0049】好ましくはPの離脱に引き続く酸化反応に
より長波化する化合物であり特に好ましくは上記一般式
(3)で表される化合物である。 式(3)において、
P、KおよびMは式(1)と同じ意味を表すが、Mの置
換基としては上記で例示したもの以外にPであってもよ
く、この場合KおよびMに置換した2つのPは同じであ
っても異なっていてもよい。R4、R5、R6およびR7
水素原子または置換基を表し、置換基の例としては式
(1)においてL1、L2およびL3が置換基を有する場
合の例として上記したものが挙げられる。K、R4
5、R6、R7およびMはそれぞれ互いに環を形成して
も良い。
【0050】以下にタイプ2の化合物の具体例として、
下記LD−(40)〜LD−(54)を示すが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0051】
【化19】
【0052】
【化20】
【0053】
【化21】
【0054】
【化22】
【0055】
【化23】
【0056】更に、本発明においては、Pの分解に引き
続き共役系が切断される後続反応により短波化する化合
物も包含される。それらの具体例として、下記LD−
(55)〜LD−(58)を示すが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0057】
【化24】
【0058】
【化25】
【0059】本発明の一般式(1)で表される化合物
は、例えば特願平10−250081号、特開平6−2
55256号記載の化合物と同様にして色素又は色素前
駆体分子中のアミノ基、水酸基又はメルカプト基に対し
て、常法に従い、酸ハライドあるいは酸無水物等を、ピ
リジン、トリエチルアミン、水素化ナトリウム、t−ブ
トキシカリウム又はDBU等の塩基の存在下作用させる
ことによって合成することができる。
【0060】例えば例示化合物LD−(1)〜(24)
に関しては、キノリン−N−オキシドに対してクロロホ
ルム溶媒中で無水酢酸及びカプラー(イソオキサゾロ
ン、ピラゾロン等)を作用させることにより得られるレ
モンイエローの色素に対して、THF、DMF等の溶媒
中で水素化ナトリウム、カリウムt-ブトキシド等の塩基
を作用させた後、酸ハライド、酸無水物、イソシアネー
トなどを添加することにより合成することができる。
【0061】本発明では、上記した吸収変化を生じる化
合物の添加量は0.01〜3g/m 2であることが好ま
しく、特に好ましくは0.1〜1g/m2の場合であ
る。
【0062】本発明において熱または光の作用により塩
基または求核剤を発生する化合物はそれ自体は塩基また
は求核剤として作用しないが、熱又は光の作用により塩
基あるいは求核剤を発生する化合物である。
【0063】熱の作用により塩基あるいは求核剤を発生
する化合物としては、60℃以上、300℃以下で分解
して塩基あるいは求核剤を発生する化合物が好ましく、
特に好ましくは80℃以上、200℃以下で分解する化
合物である。
【0064】このような化合物の例としては有機塩基
(求核剤)と酸の塩であり、加熱による酸成分の分解あ
るいは揮散により有機塩基(求核剤)を発生する化合物
(例えば特開昭59−168441号、同59−180
537号、米国特許第5135842号等に記載の化合
物)、加熱による脱炭酸によりカルバニオンを生成する
化合物(例えばEP605285A、同605286
A)、加熱によるt−Boc基等保護基の分解によりア
ミノ基、水酸基あるいはメルカプト基等の求核基を生成
する化合物、分子内求核置換、ロッセン転位、ベックマ
ン転位、などの反応により分解してアミン類を放出する
化合物、あるいは加熱によるβ離脱により求核剤を生成
する化合物等が挙げられるが、好ましくは有機塩基(求
核剤)と酸の塩であり、加熱により有機塩基(求核剤)
を発生する化合物である。更に好ましくは、有機塩基
(求核剤)と酸の塩であり加熱時に脱炭酸して塩基を発
生する化合物であり、特に好ましくは上記一般式(4)
で示される構造のものである。
【0065】式(4)で表される化合物においてR8
アルキル基(好ましい例はKおよびMの置換基の例とし
て前記したものが挙げられる)、アルキレン基(例えば
メチレン、エチレン、プロピレン等)、アリール基(好
ましい例はKおよびMの置換基の例として前記したもの
が挙げられる)、アリーレン基(例えば1,3−フェニ
レン基、1,4−フェニレン基、1,5−ナフチレン基
等)または複素環1価残基および複素環2価残基(例え
ばチエニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリ
ル基、チエニレン基等)を表し、これらはさらに他の置
換基(例えばKおよびMの置換基の例として前記したも
の)で置換されていてもよい。
【0066】式(4)においてBは有機塩基を表し、好
ましい例としてはグアニジン誘導体、アミンジン誘導
体、アニリン誘導体、アルキルアミン誘導体、アンモニ
ア、含窒素ヘテロ環類(例えばピリジン、イミダゾール
等)等が挙げられるが、特に好ましくはグアニジン誘導
体である。
【0067】xはR8が1価残基の時は1を表し、2価
残基の時は2を表し、yはBが1酸塩基の時xと等し
く、2酸塩基の時1を表す。zはR8が1価残基でBが
2酸塩基の時2を表し、これ以外の場合は1を表す。
【0068】光の作用により塩基または求核基を発生す
る化合物としては、ニトロベンジル基の光分解に引き続
いて塩基または求核基を発生する化合物(例えばニトロ
ベンジルオキシカルボニル基の導入されたアミン類、ニ
トロベンジルエーテル類等)が好ましい例として挙げら
れる。光照射によりこれらの化合物から発生した塩基ま
たは求核剤とロイコ色素の反応性を高めるために通常は
光照射後に熱現像を行って画像を形成する。熱現像を行
う場合の加熱温度は60〜150℃の範囲であることが
好ましく、特に好ましくは80〜120℃の範囲にある
場合である
【0069】以下に本発明に有用な熱または光の作用に
より塩基または求核基を発生する化合物の具体例を例示
するが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0070】
【化26】
【0071】
【化27】
【0072】
【化28】
【0073】
【化29】
【0074】
【化30】
【0075】
【化31】
【0076】
【化32】
【0077】
【化33】
【0078】
【化34】
【0079】これらの塩基または求核剤を発生する化合
物は、上記した吸収変化を生じる化合物に対して、0.
1〜20当量添加することが好ましく、特に好ましく
は、1〜10当量添加する場合である。
【0080】本発明においては少量の塩基または求核剤
の作用により塩基または求核剤を新たに発生する化合物
を添加することにより感度をさらに向上させることがで
きる。この様な化合物は、塩基発生剤を利用したさまざ
まな発色・消色画像形成法(例えば、特開平2−136
286号、特開昭62−146678号、特開昭61−
291183号等に記載されている、芳香族ジアゾニウ
ム化合物およカプラーを含有する画像記録媒体、米国特
許第5135842号、EP特許第0605286号等
に記載の求核剤の作用により消色するポリメチン色素を
含有する画像記録媒体等)において高感度化技術として
有用である。これらの化合物としては、例えば以下のも
のを例として挙げることができる。
【0081】
【化35】
【0082】
【化36】
【0083】
【化37】
【0084】これらの化合物の好ましい添加量は、吸収
変化を生じる化合物に対して、0.1〜20当量であ
り、特に好ましくは、1〜10当量である。
【0085】本発明の画像記録媒体は、一般に前記した
吸収変化を生じる化合物、塩基または求核剤を発生する
化合物および必要に応じて塩基または求核剤の作用によ
り新たに塩基または求核剤を発生する化合物を主成分と
してバインダーに分散し、支持体上に塗布して作製され
る。
【0086】この際、上記化合物が水あるいは溶剤に対
して溶解性が良い場合にはにこれらをバインダーととも
に溶解した塗布液を支持体上に塗布して画像記録媒体を
作製することができる。この際バインダーとしては、ゼ
ラチン、カゼイン、デンプン類、ヒドロキシエチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアル
コール、ポリアクリルアミド、エチレン−無水マレイン
酸コポリマー等の水溶性バインダー、およびポリビニル
ブチラール、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、
アクリル酸メチル−ブタジエンコポリマー、アクリロニ
トリル−ブタジエンコポリマー等の水不溶性バインダー
のいずれも用いることができる。
【0087】一方、特に前記式(4)で示される化合物
に代表される塩基発生剤等、溶剤にも水にも溶解性が低
いものに関しては、通常は結晶を水性媒体中で微細分散
した微粒子の状態で用いる。平均粒径は好ましくは5μ
m以下、特に好ましくは1μm以下、0.01μm以上
である。
【0088】微粒子分散液調製法としては、例えば結晶
を1ないし10%程度の濃度の水溶性高分子の分散剤中
で、ペイントシェーカー等により微細に粉砕する方法が
挙げられる。この時、分散剤として用いられる水溶性高
分子の例としてはポリビニルアルコール、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチ
レン無水マレイン酸共重合体、スチレン無水マレイン酸
共重合体、イソブチレン無水マレイン酸共重合体、ポリ
アクリル酸、ポリアクリルアミド、澱粉誘導体、カゼイ
ン、ゼラチン等が挙げられる。
【0089】有機溶剤に可溶な素材は、適当な溶剤、例
えば酢酸エチル、酢酸イソプロピル等に溶解し、水性媒
体中に乳化分散して微小油滴とした後、溶剤を除去する
ことにより微細分散した微粒子を調整してもよい。この
時燐酸エステル系、フタル酸エステル系、炭化水素系等
の高沸点のオイルを共存させてもよい。また分散剤とし
ては上記した水溶性高分子と同様のものを用いることが
できる。さらに、アルキルベンゼンスルホン酸塩等の界
面活性剤を使用することもできる。
【0090】分散剤として使用する上記水溶性高分子
は、塗布後バインダーとしても働くが、塗布時に更に同
様の高分子を追添しても良い。またバインダーに耐水性
を付与する目的で塗布時に耐水化剤(ゲル化剤、架橋
剤)を加えたり、疎水性ポリマーのエマルジョン、具体
的にはスチレンブタジエンラテックス、アクリル樹脂エ
マルジョン等を加えることもできる。
【0091】バインダーの好ましい使用量は1〜10g
/m2であり、特に好ましくは1〜5g/m2の場合であ
る。
【0092】さらに本発明では上記した添加物以外に、
必要に応じてケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオ
リン、酸化チタン、酸化ケイ素、炭酸マグネシウム、炭
酸カルシウム、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン
樹脂等の顔料、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系化合物等の紫外線吸収剤、ステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩からなるヘッド
摩耗およびスティッキング防止剤、パラフィン、酸化パ
ラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、カスター
ワックス等のワックス類、ナフトール誘導体、ビフェニ
ル誘導体、ポリエーテル化合物、炭酸またはシュウ酸ジ
エステル等の増感剤等、種々の添加物を添加することも
できる。
【0093】また、画像形成層を保護するためにオーバ
ーコート層を設けたり、支持体の裏面にバックコート層
を設けても良い。なお、画像形成層と支持体との間に単
層あるいは複数層の顔料あるいは樹脂からなるアンダー
コート層を設けるなど、感熱記録材料等における種々の
公知技術を用いることもできる。
【0094】さらに本発明では、目的に応じた画像を得
るために、本発明の画像形成を損なわない範囲におい
て、塩基の作用で発色または消色する他の画像形成素材
を同時に添加することもできる。例えば特開平2−13
6286号、特開昭62−146678号、特開昭61
−291183号などに記載されている、芳香族ジアゾ
ニウム化合物および熱時、塩基性の条件でこれと反応す
るカプラー等を挙げることができる。
【0095】本発明の画像記録媒体に用いられる支持体
としては、上質紙、バライタ紙、コート紙、キャストコ
ート紙、合成紙等の紙類、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフチレンジカルボキシレート、ポリアリーレン、
ポリイミド、ポリカーボネート、トリアセチルセルロー
ス等のポリマーフィルム、ガラス、金属箔、不織布等を
挙げることができる。本発明の画像記録媒体を利用して
透過型の画像、例えばOHP用フィルムや製版用フィル
ム等の用途に供する場合には、透明な支持体が用いられ
る。また、製版フィルム用には、熱膨張率が小さく寸度
安定性が良好で、かつ、PS版の感光域に吸収を持たな
い支持体が選ばれる。
【0096】本発明の画像記録媒体に含まれる塩基また
は求核剤を発生する化合物が熱の作用によって塩基また
は求核剤を発生する化合物である場合、画像形成手段と
しての加熱方法には、加熱されたブロックやプレートと
接触させる方法、熱ローラーや熱ドラムと接触させる方
法、ハロゲンランプや赤外ないし遠赤外ランプヒーター
を照射させる方法、感熱プリンターの熱ヘッドで画像状
に加熱する方法、レーザー光を照射する方法等がある
が、本発明では特に感熱プリンターの熱ヘッドで画像状
に加熱する方法が好ましい。
【0097】塩基または求核剤の作用によって塩基また
は求核剤を増殖する化合物を併用する場合には、レーザ
ー光照射によって画像状に加熱し、イメージワイズに塩
基または求核剤を発生させた後、全面加熱することによ
りイメージを増幅させる手段も好ましい画像形成方法と
して挙げることができる。全面加熱する温度としては非
画像部の塩基または求核剤発生化合物の分解が起こらな
い温度であることが必須であり、また製版材料用途に共
する場合にはベースの寸法安定性が保障される温度でな
くてはいけない。本発明における熱現像温度としては6
0℃〜150℃の範囲にあることが好ましく、特に好ま
しくは60〜120℃の場合である。
【0098】また、上記のごとくレーザー光照射により
加熱する場合には、レーザー光を熱エネルギーに変換す
るために、該レーザー光の波長の光を吸収する色素を存
在させる必要がある。レーザー光源としては、エキシマ
レーザー、アルゴンレーザー、ヘリウムネオンレーザ
ー、半導体レーザー、ガラス(YAG)レーザー、炭酸
ガスレーザー、色素レーザー等があるが、ヘリウムネオ
ンレーザー、半導体レーザーおよびガラスレーザーが本
発明に有用なレーザー光源である。その中でも装置が小
型で安価なことから、半導体レーザーが特に有用であ
る。半導体レーザーの発振波長は通常、670〜830
nmであり、該近赤外に吸収を持つ色素が用いられる。
近赤外吸収色素としては、シアニン色素、スクアリリウ
ム色素、メロシアニン色素、オキソノール色素、フタロ
シアニン色素等が用いられる。
【0099】本発明の画像記録媒体に含まれる塩基また
は求核剤を発生する化合物が光の作用によって塩基また
は求核剤を発生する化合物である場合には、レーザー光
によって画像を記録する形態が好ましい。この際、該化
合物、あるいは感光域を広げるために添加された増感剤
の吸収波長に合わせてレーザー光源が選択される。さら
に前記したレーザー光照射による発熱を使用した場合と
同様、全面加熱により画像を形成することが好ましい。
【0100】
【実施例】以下に実施例を掲げ、本発明を更に詳しく説
明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0101】実施例1 <塩基プレカーサーの固体分散物(KB−1)の調整>
300mlの分散コンテナ中にPVA205(クラレ
製)の3%水溶液59.0g、セロゲン4A(クラレ
製)の3%水溶液59.0gおよび熱の作用により塩基
を発生する化合物(BP−(1))31.9gおよび直
径0.5〜0.75mmのガラスビーズ150mlを加
え、ダイノミルを用いて3000r.p.m.で30分
間分散し、2N硫酸でpHを6.5に調整して粒径約1
μmの塩基プレカーサーの固体分散物(KB−1)を得
た。
【0102】<ロイコ色素LD−(1)の固体分散物
(LB−1)の調整>ロイコ色素(LD−(1))2.
03gを酢酸エチル30gに溶解した。一方、PVA2
05の20%水溶液34.6g、水24.9g、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーダ5%水溶液10gを混合
し、200ccのホモジナイザーカップに入れた。この
中に先の色素溶液を加え、1000r.p.mで5分間
撹拌し、ロイコ色素の乳化物を得た。この乳化液を50
℃で2時間撹拌し、酢酸エチルを除去した後、蒸発した
量と同量の水を加え、粒径約0.4μmのロイコ色素の
微粒子分散物(LB−1)を得た。
【0103】<サンプル−1の作成>ロイコ色素の微粒
子分散物(LB−1)5.1gに水0.5g、PVA2
05の20%水溶液1.43gを加え、混合した。この
液に前記塩基プレカーサー固体分散物(KB−1)1.
56gを加え、混合後厚さ100μmのゼラチン下塗り
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布量31.
5gになるように塗布乾燥した。一方、PVAの10%
水溶液4g、下記構造の界面活性剤(WW−1)の2%
水溶液1g、粒径0.2μmのステアリン酸亜鉛の20
%水分散物0.5g、水4.8gを混合し、保護層液と
した。この液を先の色素塗布シート上に塗布17.5g
/m2で塗布、乾燥し、本発明の画像記録媒体としてサ
ンプル−1を得た。この際、ロイコ色素LD−(1)の
塗布量は約1mmol/m2、塩基プレカーサーBP−
(1)の塗布量は約3mmol/m2である。
【0104】
【化38】
【0105】同様にして、サンプル−1におけるロイコ
色素LD−(1)および塩基プレカーサーBP−(1)
を下記のものに置き換えたサンプル−2〜7および比較
サンプル−1を作成した。
【0106】 サンプル−2 LD−(1) 1mmol/m2 BP−(3) 4mmol/m2
【0107】 サンプル−3 LD−(12) 1mmol/m2 BP−(1) 4mmol/m2
【0108】 サンプル−4 LD−(13) 1mmol/m2 BP−(1) 4mmol/m2
【0109】 サンプル−5 LD−(1) 1mmol/m2 BP−(1) 2mmol/m2
【0110】 サンプル−6 LD−(1) 1mmol/m2 BP−(1) 2mmol/m2 BP−(59) 2mmol/m2
【0111】 サンプル−7 LD−(1) 1mmol/m2 BP−(1) 2mmol/m2
【0112】上記各サンプルを富士サーマルイメージャ
ーFTI210にて130mj/mm2の記録エネルギ
ーで加熱記録したところいずれも鮮明な発色画像が得ら
れることが分かった。サンプル−1〜6に関しては42
0nmにおける発色濃度を、サンプル−7に関しては6
00nmにおける発色濃度をそれぞれ分光光度計にて測
定した。結果を表1に示す。また本発明に於て塩基の作
用により塩基を増殖する化合物を添加したサンプル−5
は対応する無添加のサンプル−6に比べて高感度化して
いることが分かる。
【0113】
【表1】
【0114】実施例2 上記各サンプルおよびサンプル−1における塩基プレカ
ーサーBP−(1)を下記の参考化合物−1に置き換え
た比較サンプル−1に関して、45℃、湿度60%の保
存条件で3日保存した時の発色濃度を同様に測定した。
得られた結果を表2に示す。
【0115】 比較サンプル−1 LD−(1) 1mmol/m2 参考試料−(1) 4mmol/m2
【0116】
【化39】
【0117】
【表2】
【0118】本発明の画像記録媒体は塩基を直接添加し
た比較サンプル−1に比べて大幅に保存性が改良されて
いることが分かる。
【0119】
【発明の効果】本発明によれば、ロイコ色素の発色また
は色素の消色を利用した非銀塩の画像記録媒体におい
て、非平衡系の安定な画像を与え、かつ画像形成に関わ
る素材をマイクロカプセル等の手段を用いなくても単一
層に塗布可能で保存安定性の良好な非銀塩画像記録媒体
を得ることができる。さらに、非銀塩画像記録媒体の感
度を向上させることができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基または求核剤の作用により除去され
    得る置換基Pを有し、その離脱または離脱に引き続く後
    続反応により360〜900nmの吸収域に変化を生じ
    る化合物および熱または光の作用により塩基または求核
    剤を発生する化合物を含有することを特徴とする非銀塩
    画像記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の360〜900nmの吸
    収域に変化を生じる化合物が、Pの離脱により分子内水
    素結合を形成することが可能な構造であることを特徴と
    する請求項1記載の非銀塩画像記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の化合物が、下記一般式
    (1)で表されることを特徴とする請求項2記載の非銀
    塩画像記録媒体。 【化1】 式(1)中、Pは塩基または求核剤の作用によって除去
    され得る置換基を表し、KおよびMはそれぞれ酸素原
    子、硫黄原子または窒素原子を表す。KまたはMが窒素
    原子を表すとき、窒素原子は必要に応じて水素原子また
    は置換基を有していても良い。またMが酸素原子または
    硫黄原子を表すとき、酸素原子または硫黄原子は必要に
    応じて水素原子または置換基を有していても良い。
    1、L2およびL3はそれぞれ窒素原子または炭素原子
    を表し、これらは必要に応じて水素原子または置換基を
    有していても良い。また、K、L1、L2、L3およびM
    はそれぞれ互いに環を形成しても良く、K−L1、L1
    2、L2−L3およびL3−Mの結合は二重結合を形成し
    ても良い。
  4. 【請求項4】 上記一般式(1)記載の化合物が下記一
    般式(2)で表されることを特徴とする請求項3記載の
    非銀塩画像記録媒体。 【化2】 式(2)中、P、KおよびMは一般式(1)と同じ意味
    を表し、R1、R2、およびR3はそれぞれ水素原子また
    は置換基を表し、K、R1、R2、R3およびMはそれぞ
    れ互いに環を形成しても良い。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の360〜900nmの吸
    収域に変化を生じる化合物が、Pの離脱に引き続く酸化
    反応により吸収が長波化する化合物であることを特徴と
    する請求項1記載の非銀塩画像記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の化合物が下記一般式
    (3)で表されることを特徴とする請求項5記載の非銀
    塩画像記録媒体。 【化3】 式(3)中、P、KおよびMは一般式(1)と同じ意味
    を表し、R4、R5、R 6およびR7はそれぞれ水素原子ま
    たは置換基を表し、K、R4、R5、R6、R7およびMは
    それぞれ互いに環を形成しても良い。
  7. 【請求項7】 熱の作用により塩基を発生する化合物が
    有機塩基と酸の塩であり、加熱時に脱炭酸して塩基を発
    生する化合物であることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載の非銀塩画像記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の熱の作用により塩基を発
    生する化合物が、下記一般式(4)で表される化合物で
    あることを特徴とする請求項7記載の非銀塩画像記録媒
    体。 【化4】 式(4)中、Bは有機塩基を表し、R8はアルキル基、
    アルキレン基、アリール基、アリーレン基、または複素
    環1価残基もしくは複素環2価残基を表し、これらはさ
    らに他の置換基で置換されていてもよい。xはR8が1
    価残基の時は1を表し、2価残基の時は2を表し、yは
    Bが1酸塩基の時xと等しく、2酸塩基の時1を表す。
    zはR8が1価残基でBが2酸塩基の時2を表し、これ
    以外の場合は1を表す。
  9. 【請求項9】 塩基または求核剤の作用により360〜
    900nmの吸収域に変化を生じる化合物、熱または光
    の作用により塩基または求核剤を発生する化合物および
    塩基または求核剤の作用により新たに塩基または求核剤
    を発生する化合物を含有することを特徴とする画像記録
    媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006015740A (ja) * 2004-05-31 2006-01-19 Fuji Photo Film Co Ltd 色画像形成方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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