JP2001002567A - 水溶性薬物を含有する徐放性製剤 - Google Patents

水溶性薬物を含有する徐放性製剤

Info

Publication number
JP2001002567A
JP2001002567A JP2000123673A JP2000123673A JP2001002567A JP 2001002567 A JP2001002567 A JP 2001002567A JP 2000123673 A JP2000123673 A JP 2000123673A JP 2000123673 A JP2000123673 A JP 2000123673A JP 2001002567 A JP2001002567 A JP 2001002567A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
preparation
acid
weight
matrix
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000123673A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Doken
一浩 道券
Jun Sato
純 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP2000123673A priority Critical patent/JP2001002567A/ja
Publication of JP2001002567A publication Critical patent/JP2001002567A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】生体内、特に消化管内に長時間滞留し、水溶性
薬物が長時間にわたり徐放されることにより、その効果
を持続させる新しい製剤の提供。 【解決手段】水溶性薬物が担持されたマトリックス及び
ジビニルグリコールで架橋されたアクリル酸系ポリマー
またはその塩を含有する徐放性製剤。上記水溶性薬物と
しては、特に限定されないが、α−グルコシダーゼ阻害
剤であるボグリボース〔N−(1,3−ジヒドロキシ−
2−プロピル)バリオールアミン〕に利用するのが特に
好ましい。 【効果】上記徐放性製剤は糖尿病、それに付随する合併
症、腫瘍、解熱、鎮痛、消炎、潰瘍、うつ病、アレルギ
ー、心臓病、不整脈、結核等疾患の治療剤として有効に
利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘膜付着性を有し
かつ水溶性薬物を含有する徐放性製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】水溶性薬物を含有する徐放性製剤につい
ては、特開昭62-201816号(EP-A 190833)、特開平11−
79975号にマイクロカプセル(主として注射剤)のもの
が記載されている。また、特開平5−132416には、水難
溶性薬物を含有させ、消化管粘膜に付着して、消化管内
での滞留時間を長くするマトリックス剤およびコーティ
ング剤が記載されている。さらに、WO99/1001
0には水溶性薬物である炭水化物分解酵素阻害剤を含有
する製剤が記載されているが、薬効持続時間が比較的短
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】薬効成分の放出制御性
を有する持続性製剤は、薬効成分の効力を持続させて投
与回数を少なくできるとともに、薬効成分の局所濃度も
減じ副作用を軽減できる可能性がある。経口製剤の場
合、消化管での滞留時間には限界があるため、長時間の
持続効果を得るためには薬効成分を徐放しかつ消化管内
により長時間滞留する機能をもつ製剤が望まれる。とこ
ろが、水溶性薬物を消化管に投与した場合、製剤が消化
管に長時間滞留しても製剤からの薬物の溶出が比較的速
く、水に溶解した薬物は水と共に消化管を短時間で通過
し、長時間の薬効を持続させるのは困難であった。その
問題を解決するために徐放性製剤の開発が試みられてき
た。しかしながら、徐放性を高められたとしても、その
徐放性製剤を消化管に滞留させる時間を長くできなけれ
ば、薬効をより長時間持続させることは不可能である。
また、製剤を消化管内に滞留させるために、消化管付着
性ポリマーがこのような製剤に使用される例もある。し
かし、そのポリマーはほとんどが水に溶解しやすいもの
であるため、ポリマーが溶解し、そのために生じた隙間
から薬物が速く放出され、希望する長時間の水溶性薬物
の徐放性が達成されない。ひいては、長時間の薬効の持
続性が実現できていない。そのため、生体内、特に消化
管内に長時間滞留し、水溶性薬物が長時間にわたり徐放
されることにより、その効果を持続させる新しい製剤の
開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み、より長時間の薬効の持続を示し、かつより安
全性が高く、速放性を抑制する水溶性薬物を含有する徐
放性製剤について検討したところ、ジビニルグリコール
で架橋されたアクリル酸系ポリマーまたはその塩と水溶
性薬物が担持されたマトリックスを含有する製剤が優れ
た消化管、鼻腔、口腔、膣、直腸付着性および徐放性を
呈し、ひいては薬効持続性が増強することを見出し、さ
らに検討を重ねて本発明を完成した。即ち、本発明は、 (1)水溶性薬物が担持されたマトリックス及びジビニ
ルグリコールで架橋されたアクリル酸系ポリマーまたは
その塩を含有する徐放性製剤; (2)消化管内滞留延長型製剤である前記(1)記載の
製剤; (3)水溶性薬物の水に対する溶解度が10mg/ml
以上である前記(1)記載の製剤; (4)水溶性薬物が炭水化物分解酵素阻害剤である前記
(1)記載の製剤; (5)炭水化物分解酵素阻害剤がα−グルコシダーゼ阻
害剤である前記(4)記載の製剤; (6)α−グルコシダーゼ阻害剤がボグリボースである
前記(5)記載の製剤; (7)抗糖尿病薬用である前記(1)記載の製剤; (8)経口徐放性製剤である前記(1)記載の製剤; (9)固形製剤である前記(1)記載の製剤; (10)固形製剤が錠剤、細粒剤または顆粒剤である前
記(9)記載の製剤; (11)1日当りの投与回数が2回以下である前記
(1)記載の製剤; (12)ジビニルグリコールで架橋されたアクリル酸系
ポリマーまたはその塩がマトリックス全体の0.05重
量%〜99重量%である前記(1)記載の製剤; (13)水溶性薬物がマトリックス全体の0.05重量
%〜5.0重量%である前記(1)記載の製剤に関す
る。
【0005】本発明において使用される水溶性薬物とし
ては、特に限定されないが、水に対する溶解度が10m
g/ml以上のものが挙げられ、100mg/ml以上
のものであってもよく、具体的には炭水化物分解酵素阻
害剤等の抗糖尿病薬、生理活性を有するペプチド、抗生
物質、抗腫瘍剤、解熱剤、鎮痛剤、消炎剤、鎮咳去たん
剤、鎮静剤、筋弛緩剤、抗てんかん剤、抗潰瘍剤、抗う
つ剤、抗アレルギー剤、強心剤、不整脈治療剤、血管拡
張剤、降圧利尿剤、抗凝血剤、止血剤、抗結核剤、ホル
モン剤、麻薬拮抗剤、ビタミン類などが挙げられる。前
記炭水化物分解酵素阻害剤としては、例えば特開昭57
−200335などに記載のN−(1,3−ジヒドロキ
シ−2−プロピル)バリオールアミンや特公昭54−3
9474に記載のアカルボースなどで代表されるα−グ
ルコシダーゼ阻害剤などが知られているが、このような
α−グルコシダーゼ阻害剤としては、例えば特開昭57−
200335号、特開昭58−59946号、特開昭58−162597号、
特開昭58−216145号、特開昭59−73549号および特開昭5
9−95297号などの明細書に記載の一般式:
【化1】 [式中、Aは水酸基,フェノキシ,チエニル,フリル,
ピリジル,シクロヘキシル,置換されていてもよいフェ
ニル基を有しうる炭素数1ないし10の鎖状炭化水素
基;水酸基,ヒドロキシメチル基,メチル基,アミノ基
を有しうる炭素数5,6員の環状炭化水素基または糖残
基を示す]で表されるバリオールアミン誘導体が挙げら
れる。上記一般式[I]におけるAには、例えば炭素数1
ないし10の直鎖状または分枝状の飽和または不飽和脂
肪族炭化水素基が含まれ、これは水酸基,フェノキシ,
チエニル,フリル,ピリジル,シクロヘキシル,置換さ
れていてもよいフェニル基などの基によって置換されて
いてもよい。また、ここでいう、置換されていてもよい
フェニル基の置換基としては、低級(C1-6)アルキル
基、低級(C1-6)アルコキシ基、ハロゲン(例、塩
素、臭素、フッ素、ヨウ素)、フェニル基などが挙げら
れる。また、Aには炭素数5,6員の環状炭化水素基お
よび糖残基が含まれる。これらは、水酸基,ヒドロキシ
メチル基,メチル基,アミノ基を置換基として有してい
てもよい。ここでいう糖残基とは、糖類の分子から水素
原子1個を除いた残りの基を意味し、例えば単糖類
(例:グルコース、フルクトース、ガラクトース等)、
少糖類(例:スクロース、ラクトース、マルトース、イ
ソマルトース、セロビオース等)等から導かれた糖残基
が挙げられる。これらの誘導体は、例えば塩酸などの無
機酸あるいはクエン酸などの有機酸と塩を形成している
ものであってもよい。
【0006】一般式[I]で表わされるN−置換バリオー
ルアミン誘導体の具体例としては、例えば (1)N−フェネチルバリオールアミン; (2)N−(3−フェニルアリル)バリオールアミン; (3)N−フルフリルバリオールアミン; (4)N−テニルバリオールアミン; (5)N−(3−ピリジルメチル)バリオールアミン; (6)N−(4−ブロモベンジル)バリオールアミン; (7)N−[(R)−β−ヒドロキシフェネチル]バリオール
アミン; (8)N−[(S)−β−ヒドロキシフェネチル]バリオール
アミン; (9)N−(β−ヒドロキシ−2−メトキシフェネチル)バ
リオールアミン; (10)N−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)バリオールアミン; (11)N−(シクロヘキシルメチル)バリオールアミン; (12)N−ゲラニルバリオールアミン; (13)N−(1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル)バリオ
ールアミン; (14)N−(1,3−ジヒドロキシ−1−フェニル−2−プ
ロピル)バリオールアミン; (15)N−[(R)−α−(ヒドロキシメチル)ベンジル]バリ
オールアミン;
【0007】(16)N−シクロヘキシルバリオールアミ
ン; (17)N−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)バリオールア
ミン; (18)N−[(1R,2R)−2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル]バリオールアミン; (19)N−(2−ヒドロキシシクロペンチル)バリオールア
ミン; (20)メチル 4−[(1S,2S)−(2,4,5(OH)/3,
5)−2,3,4,5−テトラヒドロキシ−5−(ヒドロキ
シメチル)シクロヘキシル]アミノ−4,6−ジデオキシ
−α−D−グルコピラノシド; (21)メチル 4−[(1S,2S)−(2,4,5(OH)/3,
5)−2,3,4,5−テトラヒドロキシ−5−(ヒドロキ
シメチル)シクロヘキシル]アミノ−4−デオキシ−α−
D−グルコピラノシド; (22)[(1S,2S)−(2,4,5(OH)/3,5)−2,3,
4,5−テトラヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)シ
クロヘキシル] [(1R,2S)−(2,6/3,4)−4−ア
ミノ−2,3−ジヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)
シクロヘキシル]アミン; (23)N−[(1R,2S)−(2,4/3,5)−2,3,4−ト
リヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシ
ル]バリオールアミン;
【0008】(24)N−[(1R,2S)−(2,6/3,4)−
4−アミノ−2,3−ジヒドロキシ−6−メチルシクロ
ヘキシル]バリオールアミン; (25)N−[(1R,2S)−(2,6/3,4)−2,3,4−ト
リヒドロキシ−6−メチルシクロヘキシル]バリオール
アミン; (26)N−[(1R,2S)−(2,4,6/3)−2,3,4−ト
リヒドロキシ−6−メチルシクロヘキシル]バリオール
アミン; (27)4−O−α−[4−[((1S)−(1,2,4,5(OH)
/3,5)−2,3,4,5−テトラヒドロキシ−5−(ヒド
ロキシメチル)シクロヘキシル)アミノ]−4,6−ジデオ
キシ−D−グルコピラノシル]−D−グルコピラノー
ス; (28)1,6−アンヒドロ−4−O−α−[4−[((1S)−
(1,2,4,5(OH)/3,5)−2,3,4,5−テトラヒ
ドロキシ−5−C−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシ
ル)アミノ]−4,6−ジデオキシ−D−グルコピラノシ
ル]−β−D−グルコピラノースなどが挙げられる。
【0009】式中、N−(1,3−ジヒドロキシ−2−プ
ロピル)バリオールアミン、すなわち[2−ヒドロキシ
−1−(ヒドロキシメチル)エチル]バリオールアミン
又は1L−(1(OH),2,4,5/3)−5−[[2−ヒド
ロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ]−1−
C−(ヒドロキシメチル)−1,2,3,4−シクロヘキサ
ンテトロール(以下、ボグリボースと称することがあ
る。)が特に好ましい。また、特開昭57−64648号公報
等に記載の一般式:
【化2】 [式中、A は前記と同義。]で表わされるバリエナミン
N−置換誘導体や、特開昭57−114554号公報等に記載の
一般式:
【化3】 [式中、Aは前記と同義。]で表わされるバリダミンのN
−置換誘導体もα−グルコシダーゼ阻害剤として好適に
使用される。前記した一般式[I]で表わされるN−置換
バリオールアミン誘導体、一般式[II]で表わされるバリ
エナミンN−置換誘導体、および一般式[III]で表わさ
れるバリダミンのN−置換誘導体(好ましくはボグリボ
ース)は、塩を形成していてもよく、かかる塩として
は、例えば、無機酸との塩(例:塩酸、臭化水素酸、硝
酸、硫酸、リン酸等)、有機酸との塩(例:ギ酸、酢
酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石
酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスル
ホン酸等)等が挙げられる。
【0010】さらに、アカルボース[(acarbose),BA
Yg 5421,ナツールヴイッセンシャフテン(Naturwissen
schaften),第64巻,535〜537頁(1997年),特公昭54−3
9474]、トレスタチン[(trestatin),ザ・ジャーナル・
オブ・アンティバイオティクス(J. Antibiotics),第36
巻,1157〜1175頁(1983年)および第37巻,182〜186頁(1
984年);特開昭54−163511]、アディポシン[(adiposin
s),ザ・ジャーナル・オブ・アンティバイオティクス
(J. Antibiotics),第35巻,1234〜1236頁(1982年);澱
粉化学(J. Jap. Soc. Starch Sci.),第26巻,134〜144
頁(1979年),第27巻,107〜113頁(1980年);特開昭54−
106402;特開昭54−106403;特開昭55−64509;特開昭5
6−123986;特開昭56−125398]、アミロスタチン[(amyl
ostatins),アグリカルチュラル・アンド・バイオロジ
カル・ケミストリー(Agric. Biol.Chem.),第46巻,194
1〜1945頁(1982年);特開昭50−123891;特開昭55−714
94;特開昭55−157595]、オリゴスタチン[(oligostatin
s),SF−1130X,特開昭53−26398;特開昭56−4329
4,ザ・ジャーナル・オブ・アンティバイオティクス(J.
Antibiotics),第34巻,1424〜1433頁(1981年)]、アミ
ノ糖化合物(特開昭54−92909)などもα−グルコシダー
ゼ阻害剤として使用できる。なお、上記の化合物を含む
微生物起源のα−グルコシダーゼ阻害物質については、
エー・トルシヤイト(E. Truscheit)らの総説[アンゲバ
ンテ・ヘミー(Angewandte Chemie),第93巻,738〜755
頁(1981年)]が報告されている。
【0011】さらにまた、アカルボース(acarbose)およ
びオリゴスタチンC(oligostatinsC)のメタノリシスに
より得られるメチル4−[(1S,6S)−(4,6/5)−
4,5,6−トリヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−2
−シクロヘキセン−1−イル]アミノ−4,6−ジデオキ
シ−α−D−グルコピラノシド[第182回アメリカ化学会
講演要旨集(182nd ACS National meeting Abstracts
paper)MEDI 69,1981年8月,ニューヨーク;ザ・
ジャーナル・オブ・アンティバイオティクス(J. Antibi
otics),第34巻,1429〜1433頁(1981年);および特開昭
57−24397]、1−デオキシノジリマイシン[(1−deoxyn
ojirimycin), ナツールヴイッセンシャフテン(Naturwis
senschaften),第66巻,584〜585頁(1979年)]およびそ
のN−置換誘導体、例えばBAYm 1099(ミグリトー
ル)やBAYo 1248[ザ・ジャーナル・オブ・クリニカ
ル・インベスティゲーション(J. Clin. Invest.),第14
巻(2−II),47(1984);ダイアベトロジア第27巻(2),
288A,346A,323A(1984)]などもα−グルコシダーゼ
阻害剤として使用しうる。前記の炭水化物分解酵素阻害
剤以外の抗糖尿病薬としては、グリミジンナトリウム、
グリビザイド、塩酸フェンフォルミン、塩酸ブフォルミ
ン、メトフォルミンなどが挙げられる。
【0012】前記生理活性を有するペプチドとしては、
LHRH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)アゴニスト
(米国特許第3,853,837号、同第4,008,209号、同第3,97
2,859号、英国特許第1,423,083号、プロシーデイングス
・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエン
ス・オブ・ジ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリ
カ(Proceedings of the National Academy of Sciences
of the United States of America)第78巻、第6509〜6
512頁(1981年)参照)、LHRHアンタゴニスト(米国
特許第4,086,219号、同第4,124,577号、同第4,253,997
号、同第4,317,815号、特開平3-101695(EP-A 41320
9)、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー
(Journal of Medicinal Chemistry)、35巻、3942頁、
(1992)参照)、インスリン、ソマトスタチン、ソマト
スタチン誘導体(サンドスタチン、米国特許第4,087,39
0号、同第4, 093,574号、同第4,100,117号、同第4,253,
998号参照)、成長ホルモン、プロラクチン、副腎皮質
刺激ホルモン(ACTH)、ACTH誘導体(エビラタ
イドなど)、メラノサイト刺激ホルモン(MSH)、甲
状腺ホルモン放出ホルモン〔以下TRHと略記すること
もある〕その塩およびその誘導体(特開昭50-121273
号、特開昭52-116465号公報参照)、甲状腺刺激ホルモ
ン(TSH)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホ
ルモン(FSH)、バソプレシン、バソプレシン誘導体
{デスモプレシン〔日本内分泌学会雑誌,第54巻第5
号第676〜691頁(1978)〕参照}、オキシトシン、カルシ
トニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、グルカゴン、ガ
ストリン、セクレチン、パンクレオザイミン、コレシス
トキニン、アンジオテンシン、ヒト胎盤ラクトーゲン、
ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、エンケファリ
ン、エンケファリン誘導体〔米国特許第4,277,394号、
ヨーロッパ特許出願公開第31567号公報参照〕、エンド
ルフィン、キョウトルフィン、インターフェロン類
(例、α型,β型,γ型等)、インターロイキン類
(例、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,
12等)、タフトシン、サイモポイエチン、サイモシン、
サイモスチムリン、胸腺液性因子(THF)、血中胸腺
因子(FTS)およびその誘導体(米国特許第4,229,43
8号参照)、およびその他の胸腺因子〔医学のあゆみ,
第125巻,第10号,835−843頁(1983年)〕、腫瘍壊死因
子(TNF)、コロニー誘発因子(CSF,GCSF,
GMCSF,MCSF等)、モチリン、ダイノルフィ
ン、ボンベシン、ニューロテンシン、セルレイン、ブラ
ディキニン、ウロキナーゼ、アスパラギナーゼ、カリク
レイン、サブスタンスP、神経成長因子(NGF)、血
液凝固因子の第VIII因子、第IX因子、塩化リゾチーム、
ポリミキシンB、コリスチン、グラミシジン、バシトラ
シン、タンパク合成刺激ペプチド(イギリス特許第8,23
2,082号)、胃酸分泌抑制ポリペプチド(GIP)、vas
oactive intestinal polypeptide(VIP)、platelet
-derived growth factor(PDGF)、成長ホルモン分
泌因子(GRP、ソマトクリニン)、bone morphagenet
ic protein(BMP)、上皮成長因子(EGF)などが
挙げられる。
【0013】前記抗生物質としては、ゲンタマイシン,
ジベカシン,カネンドマイシン,リビドマイシン,トブ
ラマイシン,アミカシン,フラジオマイシン,シソマイ
シン,塩酸テトラサイクリン,塩酸オキシテトラサイク
リン,ロリテトラサイクリン,塩酸ドキシサイクリン,
アンピシリン,ピペラシリン,チカルシリン,セファロ
チン,セファロリジン,セフォチアム,セフスロジン,
セフメノキシム,セフメタゾール,セファゾリン,セフ
ォタキシム,セフォペラゾン,セフチゾキシム,モキサ
ラクタム,チエナマイシン,スルファゼシン,アズスレ
オナムなどが挙げられる。前記抗腫瘍剤としては、塩酸
ブレオマイシン,メソトレキセート,アクチノマイシン
D,マイトマイシンC,硫酸ビンブラスチン,硫酸ビン
クリスチン,塩酸ダウノルビシン,アドリアマイシン,
ネオカルチノスタチン,シトシンアラビノシド,フルオ
ロウラシル,テトラヒドロフリル−5−フルオロウラシ
ル,クレスチン,ピシバニール,レンチナン,レバミゾ
ール,ベスタチン,アジメキソン,グリチルリチン,ポ
リI:C,ポリA:U,ポリICLCなどが挙げられ
る。
【0014】前記解熱,鎮痛,消炎剤としては、サリチ
ル酸ナトリウム,スルピリン,フルフェナム酸ナトリウ
ム,ジクロフェナックナトリウム,インドメタシンナト
リウム,塩酸モルヒネ,塩酸ペチジン,酒石酸レボルフ
ァノール,オキシモルフォンなどが挙げられる。前記鎮
咳去たん剤としては、塩酸エフェドリン,塩酸メチルエ
フェドリン,塩酸ノスカピン,リン酸コデイン,リン酸
ジヒドロコデイン,塩酸アロクラマイド,塩酸クロフェ
ダノール,塩酸ピコペリダミン,クロペラスチン,塩酸
プロトキロール,塩酸イソプロテレノール,硫酸サルブ
タモール,硫酸テルブタリンなどが挙げられる。前記鎮
静剤としては、塩酸クロルプロマジン,プロクロルペラ
ジン,トリフロペラジン,硫酸アトロピン,臭化メチル
スコポラミンなどが挙げられる。前記筋弛緩剤として
は、メタンスルホン酸プリジノール,塩化ツボクラリ
ン,臭化パンクロニウムなどが挙げられる。前記抗てん
かん剤としては、フェニトインナトリウム,エトサクシ
ミド,アセタゾラミドナトリウム,塩酸クロルジアゼポ
キシドなどが挙げられる。前記抗潰瘍剤としては、メト
クロプロミド,塩酸ヒスチジンなどがなどが挙げられ
る。前記抗うつ剤としては、イミプラミン,クロミプラ
ミン,ノキシプチリン,硫酸フェネルジンなどが挙げら
れる。
【0015】前記抗アレルギー剤としては、塩酸ジフェ
ンヒドラミン,マレイン酸クロルフェニラミン,塩酸ト
リペレナミン,塩酸メトジラジン,塩酸クレミゾール,
塩酸ジフェニルピラリン,塩酸メトキシフェナミンなど
が挙げられる。前記強心剤としては、トランスパイオキ
ソカンファー,テオフィロール,アミノフィリン,塩酸
エチレフリンなどが挙げられる。前記不整脈治療剤とし
ては、塩酸プロプラノール,塩酸アルプレノロール,塩
酸ブフェトロール,塩酸オキシプレノロールなどが挙げ
られる。前記血管拡張剤としては、塩酸オキシフェドリ
ン,塩酸ジルチアゼム,塩酸トラゾリン,ヘキソベンジ
ン,硫酸バメタンなどが挙げられる。前記降圧利尿剤と
しては、ヘキサメトニウムブロミド,ペントリニウム,
塩酸メカミルアミン,塩酸エカラジン,塩酸クロニジン
などが挙げられる。前記抗脂血症剤としては、例えばプ
ラバスタチンナトリウム,シンバスタチン,クリノフィ
ブラート,クロフィブラート,シンフィブラート,ベザ
フィブラートなどが挙げられる。
【0016】前記抗凝血剤としては、ヘパリンナトリウ
ム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。前記止血剤
としては、トロンボプラスチン,トロンビン,メナジオ
ン亜硫酸水素ナトリウム,アセトメナフトン,ε−アミ
ノカプロン酸,トラネキサム酸,カルバゾクロムスルホ
ン酸ナトリウム,アドレノクロムモノアミノグアニジン
メタンスルホン酸塩などが挙げられる。前記抗結核剤と
しては、イソニアジド,エタンブトール,パラアミノサ
リチル酸ナトリウムなどが挙げられる。前記ホルモン剤
としては、コハク酸プレドニゾロン,リン酸ナトリウム
プレドニゾロン,デキサメタゾン硫酸ナトリウム,ベタ
メタゾンリン酸ナトリウム,リン酸ヘキセストロール,
酢酸ヘキセストロール,メチマゾールなどが挙げられ
る。前記麻薬拮抗剤としては、酒石酸レバロルファン,
塩酸ナロルフィン,塩酸ナロキソンなどが挙げられる。
前記ビタミン類としては、ビタミンB1、B2、B6、ア
スコルビン酸、葉酸などが挙げられる。上記水溶性薬物
は、塩を形成していてもよく、例えば無機塩基との塩、
アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機
酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などを形成
していてもよい。無機塩基との塩の好適な例としては、
例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属
塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類
金属塩、アルミニウム塩などが挙げられる。有機塩基と
の塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジ
シクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレン
ジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適
な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、
リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な
例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フ
マール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、
コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられ
る。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば
アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げら
れ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばア
スパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
【0017】これらの水溶性薬物は、二種以上を適宜の
割合で組み合わせて用いてもよい。本発明の徐放性製剤
において、水溶性薬物は、用いる他の成分によっても異
なるが、マトリックス全体に対し、通常0.05〜5%
(w/w)、好ましくは0.1〜5.0%(w/w)、さ
らに好ましくは0.1〜1.0%含有される。本発明の徐
放性製剤は、例えば点眼剤、経口投与製剤(例、散剤、
顆粒剤、カプセル剤、錠剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤
等)、経鼻投与製剤、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤な
ど)等、投与後水溶性薬物の放出制御が可能ないずれの
形態であってもよい。このような放出制御型製剤として
は、とりわけ経口投与に適した型のものがよく、マトリ
ックス型などの拡散型やコーティング型など水溶性薬物
の放出を制御するものが特に好ましい。本発明の徐放性
製剤としては、好ましくは消化管内滞留延長型製剤で消
化管粘膜に付着あるいは消化管内で浮遊などして、長く
滞留するものがよい。また、本発明の徐放性製剤は、水
溶性薬物を適当な速度で徐々に放出するか、断続ないし
間欠的に放出しながら消化管内滞留時間を延長させるこ
とによって、薬効を発揮、増強する製剤であればよい。
ここで消化管内の滞留時間は、好ましくは4時間〜20
時間、少なくとも4〜6時間、さらに好ましくは6〜1
2時間である。また、滞留部位としては、胃、十二指
腸、小腸上部までの消化管に長く滞留するのが効能の持
続性を長くすることになり好ましい。
【0018】このような消化管内滞留延長型製剤として
は、水で粘性を生じる物質(以下、粘性物質と略記する
こともある)を含有する消化管内滞留延長型マトリック
スを含有させるのがよく、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ルおよび/または脂質および粘性物質を配合してなる消
化管内滞留延長型マトリックスが好ましく用いられる。
消化管内滞留延長型マトリックスとしては、ポリグリセ
リン脂肪酸エステルおよび/または脂質を含むマトリッ
クスの中に粘性物質が一様に分散しているもの、または
そのマトリックスが粘性物質で被覆されているものなど
が好ましい。消化管内滞留延長型マトリックスの融点
は、例えば30〜120℃、好ましくは40〜120℃
である。ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、ポリ
グリセリンと脂肪酸のエステルである限り、モノエステ
ルおよびジエステル、トリエステル等のポリエステルの
いずれでもよい。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、結
晶多形を示さず、しかも水溶性薬物との相互作用が殆ど
ないという特性を有するため、水溶性薬物と共存する場
合、水溶性薬物が殆ど失活せず、長期にわたり安定であ
る。
【0019】ポリグリセリンは、「1分子中にn個(環
状)〜(n+2)個(直鎖・分枝状)の水酸基と、(n
―1)個(直鎖・分枝状)〜n個(環状)のエーテル結
合を有する多価アルコール」{“ポリグリセリンエステ
ル”阪本薬品工業株式会社編集、発行(1994年10月4
日)}であり、直鎖もしくは分枝状のいずれでもよい。
ポリグリセリンとしては、例えば式:
【化4】 (式中、nは重合度を示し、2以上の整数である。)で
表される化合物などが使用できる。nは、通常2〜5
0、好ましくは2〜20、さらに好ましくは2〜10で
ある。該ポリグリセリンの具体例としては、例えばジグ
リセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタ
グリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグリセリン、オ
クタグリセリン、ノナグリセリン、デカグリセリン、ペ
ンタデカグリセリン、エイコサグリセリン、トリアコン
タグリセリンなどが挙げられる。これらポリグリセリン
の中で、例えばテトラグリセリン、ヘキサグリセリン、
デカグリセリンなどが汎用される。脂肪酸としては、例
えば炭素数8〜40、好ましくは炭素数12〜22の飽
和または不飽和脂肪酸などが挙げられる。該脂肪酸とし
ては、例えばステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、
リノール酸、ベヘン酸などが好ましい。
【0020】ポリグリセリン脂肪酸エステルの具体例と
しては、例えばベヘン酸ヘキサ(テトラ)グリセリド、
カプリル酸モノ(デカ)グリセリド、カプリル酸ジ(ト
リ)グリセリド、カプリン酸ジ(トリ)グリセリド、ラ
ウリン酸モノ(テトラ)グリセリド、ラウリン酸モノ
(ヘキサ)グリセリド、ラウリン酸モノ(デカ)グリセ
リド、オレイン酸モノ(テトラ)グリセリド、オレイン
酸モノ(ヘキサ)グリセリド、オレイン酸モノ(デカ)
グリセリド、オレイン酸ジ(トリグリセリド、オレイン
酸ジ(テトラ)グリセリド、オレイン酸セスキ(デカ)
グリセリド、オレイン酸ペンタ(テトラ)グリセリド、
オレイン酸ペンタ(ヘキサ)グリセリド、オレイン酸デ
カ(デカ)グリセリド、リノール酸モノ(ヘフタ)グリ
セリド、リノール酸ジ(トリ)グリセリド、リノール酸
ジ(トリ)グリセリド、リノール酸ジ(テトラ)グリセ
リド、リノール酸ジ(ヘキサ)グリセリド、ステアリン
酸モノ(ジ)グリセリド、ステアリン酸モノ(テトラ)
グリセリド、ステアリン酸ペンタ(テトラ)グリセリ
ド、ステアリン酸モノ(デカ)グリセリド、ステアリン
酸トリ(テトラ)グリセリド、ステアリン酸ペンタ(ヘ
キサ)グリセリド、ステアリン酸トリ(ヘキサ)グリセ
リド、ステアリン酸デカ(デカ)グリセリド、パルミチ
ン酸モノ(テトラ)グリセリド、パルミチン酸モノ(ヘ
キサ)グリセリド、パルミチン酸モノ(デカ)グリセリ
ド、パルミチンテ酸トリ(テトラ)グリセリド、パルミ
チン酸トリ(ヘキサ)グリセリド、パルミチン酸セスキ
(ヘキサ)グリセリド、パルミチン酸ペンタ(テトラ)
グリセリド、パルミチン酸ペンタ(ヘキサ)グリセリ
ド、パルミチン酸デカ(デカ)グリセリドなどが挙げら
れる。
【0021】好ましいポリグリセリン脂肪酸エステルと
しては、例えばベヘン酸ヘキサ(テトラ)グリセリド
(例えば阪本薬品(株)製、商品名HB−310、理研ビ
タミン(株)製、ポエムJ−46Bなど)、ステアリン酸
ペンタ(テトラ)グリセリド(例えば阪本薬品(株)
製、商品名PS−310など)、ステアリン酸モノ(テ
トラ)グリセリド(例えば阪本薬品(株)製、商品名M
S−310など)、ステアリン酸ペンタ(ヘキサ)グリ
セリド(例えば阪本薬品(株)製、商品名PS−500
など)、ステアリン酸モノ(デカ)グリセリドまたはそ
れらの混合物などが挙げられる。上記したポリグリセリ
ン脂肪酸エステルは、2種以上、好ましくは2ないし3
種の混合物として用いてもよい。ポリグリセリン脂肪酸
エステルの分子量は、通常200〜5000、好ましく
は300〜2000、さらに好ましくは500〜200
0である。ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLB(親
水性親油性バランス(Hydrophile-lipophile balanc
e))は、通常1〜22、好ましくは1〜15、さらに
好ましくは1〜9、特に好ましくは2〜9である。HL
Bの異なる2種以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを
適宜混合して目的とするHLBを調整してもよい。ポリ
グリセリン脂肪酸エステルのHLBを調整すると、水溶
性薬物の放出性および溶出性をコントロールできる。
【0022】ポリグリセリン脂肪酸エステルは、水溶性
薬物、さらには、併用する粘性物質およびマトリックス
の形態に応じて適宜選択することができるが、好ましく
は常温(約15℃)で固型のものが使用される。ポリグ
リセリン脂肪酸エステルの融点は、例えば、15℃〜8
0℃、好ましくは30℃〜75℃、さらに好ましくは4
5℃〜75℃程度である。2種以上のポリグリセリン脂
肪酸エステルを混合物として使用する場合、消化管内滞
留延長型マトリックスが常温で固型である限り、液状の
ポリグリセリン脂肪酸エステルと併用してもよい。消化
管内滞留延長型マトリックスとして、ポリグリセリン脂
肪酸エステルが用いられる場合、ポリグリセリン脂肪酸
エステルの使用量は、例えば重量換算で、徐放性製剤中
の水溶性薬物に対して、0.01〜10000倍、好ま
しくは0.1〜2000倍である。脂質としては、融点
40〜120℃、好ましくは40〜90℃のものが用い
られる。
【0023】脂質としては、例えば炭素数14〜22の
飽和脂肪酸(例えばミリスチン酸、ステアリン酸、パル
ミチン酸、べヘン酸)またはその塩(例えばナトリウム
塩、カリウム塩);炭素数16〜22の高級アルコール
(例えばセチルアルコール、ステアリルアルコールな
ど);上記脂肪酸とのモノグリセリド、ジグリセリド、
トリグリセリド(例えば1−モノステアリン、1−モノ
パルミチン)などである脂肪酸グリセリンエステル;油
脂類(例えば、ヒマシ油、綿実油、牛脂など)およびこ
れらの硬化油;ロウ(例えば、ミツロウ、カルナウバロ
ウ、鯨ロウなど);炭化水素類(例えばパラフィン、マ
イクロクリスタリン、ワックスなど);ホスホリピッド
(例えば水添レシチンなど)などが挙げられる。これら
の脂質のなかで、付着性の点では例えば炭素数14〜2
2の飽和脂肪酸、炭素数16〜22の高級アルコール、
油脂類またはその硬化油、ロウ類、炭化水素類などが好
ましく、より具体的には、硬化綿実油、硬化ヒマシ油、
硬化大豆油、カルナウバロウ、ステアリン酸、ステアリ
ルアルコール、マイクロクリスタリンワックスなどが好
ましい。脂質は、特に好ましくは硬化ヒマシ油、カルナ
ウバロウである。また水溶性薬物の持続放出性および徐
放性の点では、硬化ヒマシ油、カルナウバロウ、マイク
ロクリスタリンワックスが特に好ましい。消化管内滞留
延長型マトリックスとして脂質が用いられる場合、脂質
の使用量は、水溶性薬物に対して、0.01〜1000
0倍、好ましくは0.1から1000倍である。
【0024】前記ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび
脂質は混合して用いてもよく、例えばポリグリセリン脂
肪酸エステルとロウ類との混合物、ポリグリセリン脂肪
酸エステルと硬化油との混合物などが用いられる。具体
的には、べヘン酸ヘキサ(テトラ)グリセリド、ステア
リン酸ペンタ(テトラ)グリセリドおよびステアリン酸
ペンタ(ヘキサ)グリセリトから選ばれる1種または2
種以上と、カルナウバロウ、硬化ヒマシ油およびマイク
ロクリスタリンワックスから選ばれる1種または2種以
上との混合物が用いられる。
【0025】本発明で用いられる粘性物質としては、ジ
ビニルアルコールで架橋されたアクリル酸系ポリマーま
たはその塩が好ましい。例えば、架橋度は0.01〜5
0%(好ましくは0.5〜1%)、pHは1〜7(水中
濃度1%のとき、好ましくは2〜4)、比重は1.0〜
3.0(好ましくは1.3〜1.5)、粒子径は200
メッシュ(74μm)パスが80%以上(好ましくは9
9%以上)のものが挙げられ、具体例としては、アメリ
カ薬局方USP23収載のポリカーボフィルまたはその
塩(商標NOVEON AA-1等)が挙げられる。ポリカーボフ
ィルの塩としては、例えばナトリウム、カリウム、カル
シウム、マグネシウム、アルミニウム塩等が挙げられ
る。これらの粘性物質は、2種以上を適宜の割合で併用
してもよい。粘性物質の使用量は、マトリックス(好ま
しくは消化管内滞留延長型マトリックス)全体に対し、
例えば0.005〜99重量%、好ましくは0.5〜45
重量%、さらに好ましくは5〜30重量%である。例え
ば、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび/または脂質
を含むマトリックス中に粘性物質が分散している場合、
粘性物質の使用量は、マトリックス全体に対し、0.0
05〜95重量%、好ましくは0.5〜30重量%、さ
らに好ましくは5〜25重量%である。このとき、粘性
物質は固体の状態でマトリックス内に均一に分布してい
る。マトリックスが粘性物質でコーティングされている
場合、粘性物質の使用量は、マトリックス全体に対し、
0.005〜95重量%、好ましくは0.5〜30重量
%、さらに好ましくは5〜25重量%である。一般に、
優れた放出性を示す水溶性薬物含有製剤の製造は困難で
ある。しかしながら、前記粘性物質を用いることによ
り、粘膜付着性を有し、長時間にわたって持続的に水溶
性薬物を放出しうる製剤を製造することができる。消化
管内滞留延長型マトリックスとして、例えばポリグリセ
リン脂肪酸エステルに粘性物質を配合してなる消化管内
滞留延長型マトリックスまたは脂質に粘性物質を配合し
てなる消化管内滞留延長型マトリックスなどが用いられ
る場合、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび脂質の使
用量は、重量換算で徐放性製剤中の水溶性薬物に対し
て、それぞれ0.01〜10000倍、好ましくは0.1
〜1000倍である。さらに前記ポリグリセリン脂肪酸
エステルを含むマトリックスに、脂質を含有させてもよ
い。脂質としては、製剤上許容しうる水不溶物質であ
り、かつ水溶性薬物の溶出速度を調整する作用を有する
ものが用いられる。このような脂質としては、例えば前
記した脂質が挙げられる。
【0026】脂質とポリグリセリン脂肪酸エステルとを
併用する場合、脂質およびポリグリセリン脂肪酸エステ
ルの使用量は、消化管粘膜への付着性が損なわれない範
囲であればよく、例えば重量換算で、徐放性製剤中の水
溶性薬物に対して、ポリグリセリン脂肪酸エステルは
0.01〜10000倍、好ましくは0.1〜1000
倍、脂質はポリグリセリン脂肪酸エステルの0.01〜
10000倍、好ましくは0.1〜2000倍、さらに
好ましくは0.1〜1000倍である。前記ポリグリセ
リン脂肪酸エステルおよび/または脂質を含むマトリッ
クスの中に粘性物質が分散している消化管内滞留延長型
製剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび/
または脂質中に、粘性物質、および活性成分である水溶
性薬物が分散していればよい。分散方法としては、自体
公知の方法が採用される。本発明の徐放性製剤、とりわ
け消化管内滞留延長型製剤は、水溶性薬物の吸収を促進
させるために、有機酸を適量含んでいてもよい。有機酸
としては、例えば酒石酸、クエン酸、コハク酸、アスコ
ルビン酸などが用いられる。
【0027】さらに徐放性製剤が固型製剤である場合、
該製剤は、固型医薬製剤(例、錠剤、細粒剤、顆粒剤な
ど)の製造に用いられる慣用の添加剤を含んでいてもよ
い。添加剤としては、例えばコーンスターチ、タルク、
結晶セルロース(アビセル、粉糖、ステアリン酸マグネ
シウム、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシ
ウム、炭酸カルシウム、L−システイン、乳糖などの賦
形剤;澱粉、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム粉末、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、プルラン、デキストリンなどの結
合剤;カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換
度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロース
ナトリウムなどの崩壊剤;アルキル硫酸ナトリウムなど
のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル
およびポリオキシエチレンヒマシ油誘導体などの非イオ
ン系界面活性剤;水酸化マグネシウム、ケイ酸アルミン
酸マグネシウム、スクラルファートなどの制酸剤や粘膜
保護剤;ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢
剤;着色剤;矯味剤; 吸着剤; 防腐剤;潤滑剤;帯電
防止剤などが挙げられる。これらの添加剤の添加量は、
製剤の粘膜に対する付着性を損なわない範囲で適宜選択
される。
【0028】本発明の徐放性製剤は、固形製剤であって
も、又液状製剤であってもよい。徐放性製剤は、好まし
くは固形製剤である。固形製剤の剤形としては、例えば
細粒剤;顆粒剤;錠剤;丸剤;前記細粒剤または顆粒剤
を前記した賦形剤、結合剤、崩壊剤および滑沢剤と混合
した後打錠した錠剤;カプセル内に前記細粒剤や顆粒剤
を充填したカプセル剤などが挙げられる。このうち、細
粒剤、顆粒剤が好ましい。細粒剤の粒径分布は、例え
ば、10〜500μmの粒子75重量%以上、500μ
m以上の粒子5重量%以下、10μm以下の粒子10重
量%以下である。好ましい細粒剤の粒径分布は、105
〜500μmの粒子75重量%以上、500μm以上の
粒子5重量%以下、74μm以下の粒子10重量%以下
である。顆粒剤の粒径分布は、例えば500〜1410
μmの粒子90重量%以上、177μm以下の粒子5重
量%以下である。液状製剤の剤形としては、例えばシロ
ップ剤;乳剤;懸濁剤;カプセル内にシロップ剤、乳剤
または懸濁剤を充填したカプセル剤などが挙げられる。
【0029】本発明の徐放性製剤は、自体公知の方法並
びに慣用技術に従って製造することができる。例えば、
以下に、消化管内滞留延長型製剤の代表的製造方法を示
す。 1)消化管内滞留延長型製剤が常温で固型である場合、
消化管内滞留延長型固型製剤の製造方法としては、自体
公知の方法が採用される。例えば、ポリグリセリン脂肪
酸エステルおよび/または脂質を融点以上に加熱して溶
融し、粘性物質および水溶性薬物を同時にまたは別々に
添加して分散した後、冷却する方法が挙げられる。加熱
温度は、例えば40〜150℃、好ましくは50〜11
0℃、さらに好ましくは50〜90℃である。前記の方
法は、慣用の造粒機などを用いればよく、例えば噴霧冷
却、例えばスプレーチリングなどにより球形の固型製剤
(例、細粒剤)とするのが望ましい。スプレーチリング
は、例えば10〜6000回転/分、好ましくは900
〜6000回転/分、より好ましくは1000〜300
0回転/分の高速回転ディスク上に、溶融したポリグリ
セリン脂肪酸エステルおよび/または脂質中に粘性物質
および水溶性薬物が分散した混合物を、一定流速で滴下
することにより行うことができる。回転ディスクとして
は、例えば直径5〜100cm、好ましくは直径10〜2
0cmの平滑円盤、例えばアルミニウム製円盤などが使用
できる。また、前記混合物の滴下速度は、所望する粒径
に応じて選択できるが、通常2〜200g/分、好まし
くは5〜100g/分である。このようにして得られた
粒状物は、より真球に近いため、後工程でのコーティン
グ時に、均一なコーティング被膜を効率よく形成でき
る。
【0030】前記方法以外に、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルおよび/または脂質中、粘性物質および水溶性薬
物を練合などにより分散して造粒する方法を採用しても
よい。この際使用する溶媒としては、慣用の溶媒(例、
メタノール、アセトニトリル、クロロホルムなど)が挙
げられる。さらに例えば溶融造粒法を用いて固型製剤を
製造してもよい。溶融造粒法としては、ポリグリセリン
脂肪酸エステルおよび/または脂質を、それらの融点近
傍、例えば融点から約5℃下回る温度範囲で加熱溶融
し、上記スプレーチリングなどの造粒工程に付し、細粒
とし、これと粘性物質および水溶性薬物を所望の温度で
加熱しながら浮遊させて消化管内滞留延長型マトリック
スとする方法などが挙げられる。この場合には、水溶性
薬物に対する熱の作用を抑制できるので、その薬物の失
活を抑制しながらマトリックスを容易に得ることができ
る。本発明の徐放性製剤は、コーティング剤でコーティ
ングされていてもよい。例えばポリグリセリン脂肪酸エ
ステルおよび/または脂質を含むマトリックスを有する
固型製剤の場合は前記マトリックスが粘性物質を含有す
るコーティング剤でコーティングされていてもよい。コ
ーティング剤は、前記ポリグリセリン脂肪酸エステル、
前記脂質および下記するような水不溶性ポリマーの少な
くとも1つの成分を含んでいてもよい。この場合、前記
固型製剤中の成分に対して相溶性に乏しいか、相溶しな
い粘性物質を用いると、粘性物質が分散した被膜でマト
リックスをコーティングできる。さらにコーティング剤
は、前記した固型医薬製剤で慣用されるような添加物を
含有していてもよい。
【0031】コーティング部分を含まない製剤として
は、以下の製剤が挙げられる。 (1)マトリックスに粘性物質が均一に分布している製
剤。 (2)マトリックスの表面近傍に粘性物質が多く分散し
ている製剤。コーティング部分を含む製剤としては、以
下の製剤が挙げられる。 (3)コーティング部分のみに粘性物質が含まれている
製剤。 (4)コーティング部分とマトリックス部分の両方に粘
性物質が含まれており、マトリックス部分の粘性物質は
均一に分散している製剤。 (5)コーティング部分とマトリックス部分の両方に粘
性物質が含まれており、マトリックス部分の粘性物質は
マトリックスの表面近傍に多く分散している製剤。 (6)マトリックス部分のみに粘性物質が含まれてお
り、マトリックス部分の粘性物質は均一に分散している
製剤。 (7)マトリックス部分のみに粘性物質が含まれてお
り、マトリックス部分の粘性物質はマトリックスの表面
近傍に多く分散している製剤。 このうち、前記(6)、(7)の製剤については、マト
リックス部分に含まれている粘性物質が、コーティング
部分を通過してマトリックス部分に浸入した水により、
粘性が発現し粘膜に付着する仕組み、または、コーティ
ング部分が生体内で溶解し、マトリックス部分に含まれ
ている粘性物質が粘膜に付着する仕組みになっている。
例えば、経口投与された前記(6)、(7)の製剤が、
胃内でコーティング部分がマトリックス部分がはずれ、
腸内でマトリックス部分が粘膜に付着する仕組みになっ
ているもの等が挙げられる。また、水溶性薬物はマトリ
ックスの中に存在している。水溶性薬物が担持されたマ
トリックスというのは、マトリックス中に水溶性薬物
が、例えば、分布、分散、配合または混合されているも
のを示す。しかし、該薬物がコーティング部分に含まれ
ることは排除されない。
【0032】水不溶性ポリマーとしては、例えば、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースフタレート(第12改
正日本薬局方)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
アセテートサクシネート(信越化学工業(株)製)、カ
ルボキシメチルエチルセルロース(フロイント産業社
製,CMEC、日本薬局方外医薬品規格1986)、セ
ルロースアセテートトリメリテート(イーストマン(Ea
stman)社製)、セルロースアセテートフタレート(第
12改正日本薬局方)、エチルセルロース(旭化成
(株)社製)、アミノアルキルメタクリレートコポリマ
ー(ロームファルマ社製、商品名、オイドラギットRS
−100、RL−100、RL−PO、RS−PO、R
S−30D、RL−30D)、メタアクリル酸アクリル
酸エチルコポリマー(ロームファルマ社製、商品名、オ
イドラギットL100−55)、メタアクリル酸メタア
クリル酸メチルコポリマー(ロームファルマ社製、商品
名、オイドラギットL100、S−100)、オイドラ
ギット L30D−55、オイドラギット NE−30
D(ロームファルマ社製)、ポリビニルアセテート(カ
ラルコン(COLORCON)社製)などが挙げられる。これら
の水不溶性ポリマーは、2種以上を適宜の割合で混合し
て用いてもよい。コーティング剤中の粘性物質の使用量
は、コーティング剤中の固型分全体の0〜100重量
%、好ましくは0.05〜95重量%、さらに好ましく
は1〜10重量%である。
【0033】またコーティング剤として、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、脂質および水不溶性ポリマーから選
択された少なくとも1つの成分と粘性物質を併用する場
合、粘性物質の使用量は、コーティング剤中の固型成分
全体に対して、0〜95重量%、好ましくは0.5〜9
5重量%、さらに好ましくは5〜30重量%である。さ
らにコーティング剤において、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステル、脂質および水不溶性ポリマーから選択された2
種以上の成分を併用してもよく、この場合、ポリグリセ
リン脂肪酸エステルおよび/または脂質の総量1重量部
に対して、他の成分の使用量は、0.0001〜100
0重量部、好ましくは0.01〜100重量部、さらに
好ましくは0.01〜10重量部である。コーティング
剤の被覆量は、マトリックスなどのコーティング用組成
物の種類、所望する粘膜に対する付着性などに応じて選
択できる。コーティング用組成物に対するコーティング
量は、例えば錠剤では0.1〜30重量%、好ましくは
0.5〜20重量%であり、細粒剤では0.1〜100重
量%、好ましくは1〜50重量%である。コーティング
に際しては、必要に応じて、一般的に用いられる前記添
加剤をコーティング剤に添加してコーティングしてもよ
く、コーティング剤と前記添加剤をそれぞれ別々に用い
てコーティングしてもよい。添加剤の使用量は、例えば
コーティング剤の固型分に対して、0.1〜70重量
%、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは20〜
50重量%である。
【0034】コーティング方法としては、自体公知の方
法、例えば、パンコーティング法、流動コーティング
法、転動コーティング法などが採用できる。コーティン
グ剤が水または有機溶媒を含む溶液または分散液である
場合には、スプレーコーティング法も採用できる。前記
水または有機溶媒の種類は特に制限されず、例えばメタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのア
ルコール類;アセトンなどのケトン類;クロロホルム、
ジクロロメタン、トリクロロメタンなどのハロゲン化炭
化水素類などが使用できる。コーティング剤において、
ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび/または脂質を用
いる場合、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび/また
は脂質と必要に応じてその他の添加剤とを加熱溶融して
混合し、水と混和して乳化した後、マトリックスなどの
コーティング用組成物の表面に噴霧し、乾燥することに
より、コーティング組成物としてもよい。またコーティ
ングパンのような装置で、予熱したコーティング用組成
物にコーティング剤を投入して溶融、展延させることに
よりコーティング組成物としてもよい。コーティング
は、通常25〜60℃、好ましくは25〜40℃で行わ
れる。コーティングに要する時間は、コーティング方
法、コーティング剤の特性や使用量、コーティング用組
成物の特性などを考慮して適宜選択できる。
【0035】消化管内滞留延長型固型製剤において、消
化管内で前記粘性物質による粘膜付着性が確保される限
り、必要に応じて、さらに、慣用の胃溶解性または水溶
性コーティング剤などでコーティングされていてもよ
い。又、上記のようにして得た細粒剤や顆粒剤を用い、
錠剤やカプセル剤を、常法により製造することができ
る。このようにして製造される経口用の錠剤は、水と同
時に服用しても食道への付着が少なく、嚥下力の弱い患
者にとって特に有用である。本発明の徐放性製剤は、低
置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどの膨潤助剤を
含有していてもよい。具体的には、前記した「粘性物質
を含有するマトリックス」および「粘性物質を含有する
コーティング剤」は、低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースなどの膨潤助剤を含有していてもよい。ここで、
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとしては、ヒド
ロキシプロポキシル基の含量が5.0〜16.0重量%
の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが用いられ
る。低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとしては、
例えばLH−11(ヒドロキシプロポキシル基の含量:
10.0〜13.0重量%、粒度:149μmパス98
重量%以上、177μmオン0.5重量%以下)、LH
−20(ヒドロキシプロポキシル基の含量:13.0〜
16.0重量%、粒度:74μmパス90重量%以上、
105μmオン1.0重量%以下)、LH−21(ヒド
ロキシプロポキシル基の含量:10.0〜13.0重量
%、粒度:74μmパス90重量%以上、105μmオ
ン1.0重量%以下)、LH−22(ヒドロキシプロポ
キシル基の含量:7.0〜10.0重量%、粒度:74
μmパス90重量%以上、105μmオン1.0重量%
以下)、LH−31(ヒドロキシプロポキシル基の含
量:10.0〜13.0重量%、平均粒子径:約30μ
m以下)などが挙げられる。膨潤助剤の使用量は、徐放
性製剤全体に対し、例えば0.5〜50重量%、好まし
くは1〜40重量%、さらに好ましくは1〜30重量%
である。2)液状の消化管内滞留延長型製剤の場合の製
造方法としては、自体公知の方法が採用される。例えば
常温で液状のポリグリセリン脂肪酸エステルおよび/ま
たは脂質、粘性物質および水溶性薬物を同時にまたは別
々に添加して分散または溶解する方法などが挙げられ
る。これらの方法に準じ、常法に従い、シロップ剤、乳
剤、懸濁剤、カプセル剤等を製造することができる。
【0036】経口投与製剤は、例えば上記の製剤に賦形
剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、デ
ンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプ
ン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースな
ど)、滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウ
ム、ポリエチレングリコール6000など)などを添加して
圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング,腸溶
性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーテ
ィングすることにより製造できる。コーティング剤とし
ては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース,エ
チルセルロース,ヒドロキシメチルセルロース,ヒドロ
キシプロピルセルロース,ポリオキシエチレングリコー
ル,ツイーン80,ブルロニックF68,セルロースアセテ
ートフタレート,ヒドロキシプロピルメチルセルロース
フタレート,ヒドロキシメチルセルロースアセテートサ
クシネート,オイドラギット(ローム社製,ドイツ,メ
タアクリル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、酸
化チタン,ベンガラなど)などが用いられる。
【0037】経鼻投与製剤は、固状、半固状または液状
のいずれであってもよい。固状の経鼻投与製剤は、例え
ば上記した製剤そのままであってもよいが、通常賦形剤
(例、グルコース、マンニトール、デンプン、微結晶セ
ルロースなど)、増粘剤(例、天然ガム類、セルロース
誘導体など)などを添加、混合することにより製造でき
る。例えば液状の経鼻投与製剤は上記した製剤を水性あ
るいは油性の分散媒に分散することにより製造される。
水性分散媒としては、例えば蒸留水に等張化剤(例、塩
化ナトリウム、ブドウ糖、D-マンニトール、ソルビトー
ル、グリセリンなど)、分散剤(例、Tween 80、HCO-5
0、HCO-60、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸
ナトリウムなど)、保存剤(例、ベンジルアルコール、
塩化ベンザルコニウム、フェノールなど)、無痛化剤
(例、ブドウ糖、グルコン酸カルシウム、塩酸プロカイ
ンなど)などを溶解した溶液が挙げられる。また、油性
分散媒としては、例えばオリーブ油、ゴマ油、ラッカセ
イ油、大豆油、コーン油、中鎖脂肪酸グリセリドなどが
挙げられる。。また、これらの経鼻投与製剤は、いずれ
も、pH調節剤(例、炭酸、リン酸、クエン酸、塩酸、
水酸化ナトリウムなど)、防腐剤(例、パラオキシ安息
香酸エステル類、クロロブタノール、塩化ベンザルコニ
ウムなど)などを含んでいてもよい。
【0038】坐剤は、油性または水性であってよく、ま
た、固状、半固状あるいは液状のいずれであってもよ
い。坐剤は、通常油性基剤、水性基剤または水性ゲル基
剤を用いて製造される。油性基剤としては、例えば高級
脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類
(ダイナマイトノーベル社、ドイツ)など〕、中級脂肪
酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社、ド
イツ)など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、
綿実油など)などが挙げられる。水性基剤としては、例
えばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール
などが挙げられる。水性ゲル基剤としては、例えば天然
ガム類、セルロース誘導体、ビニールポリマーなどが挙
げられる。
【0039】本発明の徐放性製剤は、毒性も低く、前記
水溶性薬物による疾病の治療・予防を必要とする哺乳動
物(例えば、ネコ、ウシ、イヌ、ウマ、ヤギ、サル、ヒ
トに安全に投与できる。とりわけ、本発明に用いられる
バリオールアミン誘導体、例えば[2−ヒドロキシ−1
−(ヒドロキシメチル)エチル]バリオールアミン(ボ
グリボース)は、安全性が極めて高く、マウス(NRM
1)およびラット(Wistar)に経口投与した場合の急性
毒性(LD50)は14.7〜21.5グラム/キログラム
体重(マウス)、約20グラム/キログラム体重(ラッ
ト)である。対象疾患としては、例えば、インスリン依
存型糖尿病、インスリン非依存型糖尿病、異常インスリ
ン血症、インスリンレセプター異常症、腎性糖尿病、お
よびこれらに付随する急性合併症(感染症など)あるい
は慢性合併症(神経障害、腎障害、心、血管、脳、血管
障害、皮ふ、骨合併症)、腫瘍、解熱、鎮痛、消炎てん
かん、潰瘍、うつ病、アレルギー、心臓病、不整脈、結
核などが挙げられる。本発明の徐放性製剤は、ヒトを含
む哺乳動物に経口的及び非経口的に投与することができ
る。なお所望により、前記したように、薬理学的、製剤
学的に許容されうる添加剤(例えば、希釈剤、賦形剤、
結合剤、崩壊剤、着色剤、安定剤など)を使用すること
もできる。本発明の徐放性製剤の投与量は、剤形、投与
方法、あるいは投与しようとする水溶性薬物の種類によ
って異なるが、本発明の製剤を糖尿病の治療に用いる場
合は、比較的微量の投与でよい。例えばボグリボースな
どの上記したバリオールアミン誘導体の投与量は、通常
0.01〜100ミリグラム/日、好ましくは0.05〜
10ミリグラム/日、より好ましくは0.1〜2ミリグ
ラム/日(成人)であり、この投与量を通常1回あるい
は2回に分けて、好ましくは食前に服用する。とりわ
け、本発明の製剤は、1日1〜2回程度投与するだけ
で、水溶性薬物が徐々に少量づつ放出されることによ
り、効果が発生する。
【0040】本発明の徐放性製剤は、必要により、他の
薬剤と併用することにより、より治療効果を高めること
ができる。このような薬剤は、本発明製剤に含有させて
もよく、又別に投与してもよい。このような薬剤として
は、インスリン、インスリン感受性増強薬((塩酸)ピ
オグリタゾン、トログリタゾン、ロジグリタゾンな
ど)、スルホニル尿素系インスリン分泌促進剤(オイグ
ルコン、ダオニール、グリミクロン、メルビン、ジベト
スB、パミルコン、シメリン、キネダック、グリミラ
ン、塩酸ブフォルミン、ダイアグリコなど)、α2−ア
ンタゴニスト、β3−アゴニストなどの抗糖尿病薬;ビ
タミンB12、ビタミンB1、ビタミンB6などのビタミン
類;血小板凝集抑制剤;抗潰瘍剤:抗コレステロール薬
やトリグリセリン低下薬などの高脂血症剤;動脈硬化症
予防・治療薬;漢方薬;腎症予防・治療薬;心筋症予防
・治療薬;高血圧症予防・治療薬等が挙げられる。これ
らの薬剤の投与量は、それぞれ臨床上用いられる用量を
基準として適宜選択される。本発明によれば、水溶性薬
物の投与量を、単独投与に比べて減量できる。具体的に
は、水溶性薬物の投与量を、単独投与に比べて2分の1
から20分の1程度に減量できる可能性がある。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に実施例および実験例を掲げ
て本発明をさらに具体的に説明するが、これらは本発明
を限定するものではない。
【実施例】実施例 テトラグリセリンペンタステアレート(阪本薬品
(株)、商品名 PS−310)8.95gを秤量し、
85℃に加熱、融解した。これにボグリボース(すなわ
ち、[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチ
ル]バリオールアミン)0.05g、次いでアクリル酸
系ポリマーであるポリカーボフィル(BF goodrich
社、商品名 Noveon AA-1)1.0gを順次添加し、85
℃に保って20分間攪拌し分散させた。溶融混合物を
2,100rpmで回転している直径15cmのアルミ製デ
ィスクに10g/分の速度で滴下することにより、42
メッシュ(350μm)の篩を通過し、かつ83メッシ
ュ(180μm)の篩を通過しない(以下、42/83
メッシュのように略記する)球状の細粒剤が得られた。
【0042】比較例1 テトラグリセリンペンタステアレート(阪本薬品
(株)、商品名 PS−310)8.95gを秤量し、
85℃に加熱、融解した。これにボグリボース0.05
g、次いでアクリル酸系ポリマー(和光純薬(株)、商
品名 ハイビスワコー104)1.0gを順次添加し、
85℃に保って20分間攪拌し分散させた。溶融混合物
を2,100rpmで回転している直径15cmのアルミ製
ディスクに10g/分の速度で滴下することにより、4
2/83メッシュの球状の細粒剤が得られた。
【0043】比較例2 硬化ヒマシ油(フロイント産業(株)、商品名 ラブリ
ワックス101)8.95g秤量し、95℃に加熱、融
解した。これにボグリボース0.05g、次いでアクリ
ル酸系ポリマー(和光純薬(株)、商品名 ハイビスワ
コー104)1.0gを順次添加し、95℃に保って2
0分間攪拌し分散させた。溶融混合物を2,100rpm
で回転している直径15cmのアルミ製ディスクに10g
/分の速度で滴下することにより、42/83メッシュ
の球状の細粒剤が得られた。
【0044】比較例3 テトラグリセリンペンタステアレート(阪本薬品
(株)、商品名 PS−310)8.95gを秤量し、
85℃に加熱、融解した。これにボグリボース0.05
g、次いでアクリル酸系ポリマー(BF goodrich社、
商品名 カーボポール974P)1.0gを順次添加
し、85℃に保って20分間攪拌し分散させた。溶融混
合物を2,100rpmで回転している直径15cmのアル
ミ製ディスクに10g/分の速度で滴下することによ
り、42/83メッシュの球状の細粒剤が得られた。
【0045】実験例1 ポリエチレン製スクリューキャップ遠心管に実施例およ
び比較例1〜3で得られた細粒剤を100mgずつ秤量
し、日本薬局方第I液を50ml加え、往復振とう機
(タイテック社、SR−2s型)にて200min-1
振とう速度で振とうした。各時間に200μlずつサン
プリング後、0.22μmのフィルター(ゲルマンサイ
エンス社、商品名 アクロLC13)にてろ過し、その
溶液中のボグリボース量をHPLC法にて測定した。仕
込み量に対する全水溶液中のボグリボース量を溶出%と
した。HPLC条件は以下の通りである。 カラム:Unisil QNH2、5μm、4.6mm×15cm (GLサイエ
ンス社) 移動層:アセトニトリル:pH6.5のリン酸ナトリウム(2
0mM)緩衝混液=2:1 蛍光試液:タウリン6.25g、過ヨウ素酸ナトリウム2.56
gを蒸留水1000mlに溶解 流量:0.8ml/min 反応コイル:100℃ 冷却コイル:15℃ 検出:励起350nm、蛍光430nm サンプルインジェクション:50μl 結果を[表1]に示す。
【表1】
【0046】実験例2 投与20時間前から絶食させたSDラット(雄性、7週
齢)に実施例及び比較例1,3で得られた細粒剤をボグ
リボースとしての投与量が1.25mg/kgとなるよ
うに投与した。1時間後にラットを麻酔下、胃を摘出
し、胃内に残存しているボグリボース量をHPLC法に
て測定した。投与量に対する残存量の百分率を比較し
た。HPLC条件は、実験例1と同様である。結果を表
2に示す。
【表2】
【0047】実験例3 投与20時間前から絶食させたSDラット(雄性、7週
齢)に実施例で得られた細粒剤をボグリボースとしての
投与量が0.25mg/kgとなるように投与した。投
与直後にラットに水溶性でんぷんを1.0g/kg体重
負荷し、さらに6時間後に再負荷した。水溶性でんぷん
負荷前及び負荷30分後にラット尾静脈より採血し、血
漿中のグルコース濃度を測定した。なお、水溶性でんぷ
ん負荷30分後が血糖値のピークであったため、水溶性
でんぷん負荷前から負荷30分後までの血糖上昇量を算
出して得られる値を薬効の指標とした。結果を表3に示
す。
【表3】
【0048】
【発明の効果】本発明の徐放性製剤は、投与後、哺乳動
物の消化管内に付着するなどして滞留し、徐々に、長時
間に亘って持続的に、水溶性薬物を放出する。その結
果、1日当り3回投与しなければならなかった水溶性薬
物を2回以下の投与でよくなり、投与対象の哺乳動物へ
の負担が減少する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 3/10 A61P 3/10 9/04 9/04 9/06 9/06 11/00 11/00 25/04 25/04 25/08 25/08 25/24 25/24 37/00 37/00 43/00 111 43/00 111

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性薬物が担持されたマトリックス及び
    ジビニルグリコールで架橋されたアクリル酸系ポリマー
    またはその塩を含有する徐放性製剤。
  2. 【請求項2】消化管内滞留延長型製剤である請求項1記
    載の製剤。
  3. 【請求項3】水溶性薬物の水に対する溶解度が10mg
    /ml以上である請求項1記載の製剤。
  4. 【請求項4】水溶性薬物が炭水化物分解酵素阻害剤であ
    る請求項1記載の製剤。
  5. 【請求項5】炭水化物分解酵素阻害剤がα−グルコシダ
    ーゼ阻害剤である請求項4記載の製剤。
  6. 【請求項6】α−グルコシダーゼ阻害剤がボグリボース
    である請求項5記載の製剤。
  7. 【請求項7】抗糖尿病薬用である請求項1記載の製剤。
  8. 【請求項8】経口徐放性製剤である請求項1記載の製
    剤。
  9. 【請求項9】固形製剤である請求項1記載の製剤。
  10. 【請求項10】固形製剤が錠剤、細粒剤または顆粒剤で
    ある請求項9記載の製剤。
  11. 【請求項11】1日当りの投与回数が2回以下である請
    求項1記載の製剤。
  12. 【請求項12】ジビニルグリコールで架橋されたアクリ
    ル酸系ポリマーまたはその塩がマトリックス全体の0.
    05〜99重量%である請求項1記載の製剤。
  13. 【請求項13】水溶性薬物がマトリックス全体の0.0
    5〜5.0重量%である請求項1記載の製剤。
JP2000123673A 1999-04-20 2000-04-19 水溶性薬物を含有する徐放性製剤 Withdrawn JP2001002567A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000123673A JP2001002567A (ja) 1999-04-20 2000-04-19 水溶性薬物を含有する徐放性製剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11285999 1999-04-20
JP11-112859 1999-04-20
JP2000123673A JP2001002567A (ja) 1999-04-20 2000-04-19 水溶性薬物を含有する徐放性製剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001002567A true JP2001002567A (ja) 2001-01-09

Family

ID=26451928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000123673A Withdrawn JP2001002567A (ja) 1999-04-20 2000-04-19 水溶性薬物を含有する徐放性製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001002567A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004014932A1 (ja) 2002-08-08 2004-02-19 Kissei Pharmaceutical Co., Ltd. ピラゾール誘導体、それを含有する医薬組成物、その医薬用途及びその製造中間体
WO2005085267A1 (ja) 2004-03-04 2005-09-15 Kissei Pharmaceutical Co., Ltd. 含窒素縮合環誘導体、それを含有する医薬組成物およびその医薬用途
WO2013115741A1 (en) * 2012-01-31 2013-08-08 Mahmut Bilgic Pharmaceutical compositions comprising alpha-glucosidase inhibitor
WO2013115742A1 (en) * 2012-01-31 2013-08-08 Mahmut Bilgic Pharmaceutical composition comprising alpha-glucosidase inhibitor

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004014932A1 (ja) 2002-08-08 2004-02-19 Kissei Pharmaceutical Co., Ltd. ピラゾール誘導体、それを含有する医薬組成物、その医薬用途及びその製造中間体
WO2005085267A1 (ja) 2004-03-04 2005-09-15 Kissei Pharmaceutical Co., Ltd. 含窒素縮合環誘導体、それを含有する医薬組成物およびその医薬用途
WO2013115741A1 (en) * 2012-01-31 2013-08-08 Mahmut Bilgic Pharmaceutical compositions comprising alpha-glucosidase inhibitor
WO2013115742A1 (en) * 2012-01-31 2013-08-08 Mahmut Bilgic Pharmaceutical composition comprising alpha-glucosidase inhibitor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4758064B2 (ja) 有効物質を徐放する3−(3−ジメチルアミノ−1−エチル−2−メチル−プロピル)フェノール含有医薬
KR100459363B1 (ko) 양성자펌프억제제를함유하는다단위발포성제형
RU2728824C1 (ru) Препарат активатора глюкокиназы для перорального введения и способ его получения
US6638535B2 (en) Modified release formulations containing a hypnotic agent
US20110159049A1 (en) Pharmaceutical composition
JP7296185B2 (ja) 重水素化ドンペリドン組成物及び疾患の治療方法
WO2013124340A1 (en) Oral pharmaceutical compositions of dabigatran etexilate
KR101122447B1 (ko) 신규 제제
BR112015026418B1 (pt) Formulação de liberação prolongada de colchicina e uso da referida formulação de liberação prolongada de colchicina
US20030157169A1 (en) Controlled release dosage form of [R-(Z)]-alpha-(methoxyimino)-alpha-(1-azabicyclo[2.2.2]oct-3-yl)acetonitrile monohydrochloride
JP3134187B2 (ja) 放出制御組成物
WO2008064202A2 (en) Modified-release formulations of calcium receptor-active compounds
EP2153834A2 (en) Extended release pharmaceutical compositions comprising quetiapine salts
JP2006512358A (ja) タムスロシンの放出制御薬剤組成物
KR20090122344A (ko) 실로스타졸을 함유하는 제어방출 제제 및 이의 제조방법
CN1623533A (zh) 控释活性化合物的药物制剂
JP2022529189A (ja) 持続放出製剤
US9713592B2 (en) Matrix-based pulse release pharmaceutical formulation
JP2009537455A (ja) プロトンポンプインヒビターに基づく経口薬
JP2009191034A (ja) 時限放出製剤
JP2001002567A (ja) 水溶性薬物を含有する徐放性製剤
HU204998B (en) Process for producing peroral pharmaceuticdal compositions comprising buspirone and its salts
EP1618873A1 (de) Granulat zur kontrollierten Freisetzung von Tamsulosin, enthaltend Alginat
WO2004047811A1 (en) Controlled release formulation of tamsulosin or pharmaceutically acceptable salts thereof for treatment of the signs and symptoms of benign prostatic hyperplasia
WO2012035409A1 (en) Sustained release compositions of anti-alzheimer's agents

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070703