JP2000245460A - 核酸固定化中空繊維並びに核酸固定化中空繊維配列体及びその薄片 - Google Patents

核酸固定化中空繊維並びに核酸固定化中空繊維配列体及びその薄片

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JP2000245460A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 核酸固定化中空繊維並びに核酸固定化中
空繊維配列体及びその薄片。 【効果】 核酸が任意に高密度且つ正確に配列された核
酸固定化中空繊維配列体の繊維断面を有する薄片を再現
性よく効率的に得ることができる。この薄片を用いて、
検体中の核酸の種類および量を調べることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核酸が固定化され
た高分子材料に関する。詳しくは、核酸が固定化された
中空繊維並びに核酸が固定化された中空繊維配列体及び
その薄片に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種生物におけるゲノムプロジェ
クトが進められており、ヒト遺伝子をはじめとして、多
数の遺伝子とその塩基配列が急速に明らかにされつつあ
る。配列の明らかにされた遺伝子の機能については、各
種の方法で調べることができるが、その有力な方法の一
つとして、明らかにされた塩基配列情報を利用した遺伝
子発現解析が知られている。例えば、ノーザンハイブリ
ダイゼーションに代表されるような、各種の核酸:核酸
間ハイブリダイゼーション反応や各種のPCR反応を利用
した方法が開発され、当該方法により各種遺伝子とその
生体機能発現との関係を調べることができる。しかしな
がら、これらの方法では適用し得る遺伝子の数に制限が
ある。したがって、今日のゲノムプロジェクトを通して
明らかにされつつあるような、一個体レベルという極め
て多数の遺伝子から構成される複雑な反応系全体からみ
ると、上記方法により遺伝子の総合的・系統的解析を行
うことは困難である。最近になって、多数遺伝子の一括
発現解析を可能とするDNAマイクロアレイ法(DNA
チップ法)と呼ばれる新しい分析法、ないし方法論が開
発され、注目を集めている。
【0003】これらの方法は、いずれも核酸:核酸間ハ
イブリダイゼーション反応に基づく核酸検出・定量法で
ある点で原理的には従来の方法と同じであるが、マイク
ロアレイ又はチップと呼ばれる平面基盤片上に、多数の
DNA断片が高密度に整列固定化されたものが用いられ
ている点に大きな特徴がある。マイクロアレイ法の具体
的使用法としては、例えば、研究対象細胞の発現遺伝子
等を蛍光色素等で標識したサンプルを平面基盤片上でハ
イブリダイゼーションさせ、互いに相補的な核酸(DN
AあるいはRNA)同士を結合させ、その箇所を蛍光色
素等でラベル後、高解像度解析装置で高速に読みとる方
法が挙げられる。こうして、サンプル中のそれぞれの遺
伝子量を迅速に推定できる。即ち、この新しい方法の本
質は、基本的には反応試料の微量化と、その反応試料を
再現性よく多量・迅速・系統的に分析、定量しうる形に
配列・整列する技術との統合であると理解される。核酸
を基盤上に固定化するための技術としては、上記ノーザ
ン法同様、ナイロンシート等の上に高密度に固定化する
方法の他、更に密度を高めるため、ガラス等の基盤の上
にポリリジン等をコーティングして固定化する方法、あ
るいはシリコン等の基盤の上に短鎖の核酸を直接固相合
成していく方法などが開発されている。
【0004】しかし、例えば、ガラス等の固体表面を化
学的又は物理的に修飾した基盤上に核酸をスポッティン
グ固定化する方法[Science 270, 467-470(1995)]は、ス
ポット密度でシート法より優れるものの、スポット密度
及びスポット当たり固定できる核酸量がシリコン基盤上
における直接合成法(U.S.Patent 5,445,934、U.S.Paten
t 5,774,305)と比較して少量であり、再現が困難であ
る点が指摘されている。他方、シリコン等の基盤の上に
フォトリソグラフィー技術を用い、多種の短鎖核酸をそ
の場で規則正しく固相合成していく方法に関しては、単
位面積当たりに合成しうる核酸種数(スポット密度)及
びスポット当たりの固定化量(合成量)、並びに再現性
等において、スポッティング法より優れるとされるもの
の、固定化しうる化合物種は、フォトリソグラフィーに
より制御可能な比較的短鎖の核酸に限られる。さらに、
高価な製造装置と多段の製造プロセスにより、チップ当
たりの大きなコストダウンが困難とされる。その他、微
小な担体上に核酸を固相合成しライブラリー化する手法
として、微小なビーズを利用する方法が知られている。
この方法は、チップ法より長鎖の核酸を多種・安価に合
成することが可能であり、またcDNA等より長鎖の核
酸も固定可能と考えられる。しかしながら、チップ法と
異なり、指定の化合物を指定の配列基準で再現性よく整
列させたものを作製することは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下、鎖
長によらず核酸を所定の濃度に固定化でき、測定可能な
形に高密度に再現よく配列化可能で、安価な大量製造に
適応しうる新たな体系的方法論の確立は、今後重要性を
増すと考えられる遺伝子解析に強く求められるものであ
り、本発明が解決しようとする課題である。
【0006】具体的には、本発明が解決しようとする課
題は、ナイロンシートやガラス基盤のような二次元担体
上への微量スポッティングや微量分注による核酸配列体
製造法に比べ、核酸固定化量が高く、単位面積あたり配
列される核酸分子種の高密度化が可能で、大量生産によ
り適した配列体、すなわち核酸が固定化された二次元的
(平面的)配列体(固定化核酸二次元配列体という)の
製造法の確立である。また、本発明が解決しようとする
課題はシリコン基盤上へのフォトリソグラフィーと固相
合成との組み合わせによる高密度オリゴ核酸配列体製造
法と比べ、cDNAを含む長鎖の核酸にも適応可能で、
製造コストのより低い固定化核酸二次元配列体製造法の
確立である。そこで、本発明は、核酸が固定化された中
空繊維並びに核酸が固定化された中空繊維配列体及びそ
の薄片を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の如
き課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、核酸整列
化プロセスと固定化プロセスとを同一の二次元担体上で
行う従来法の発想を改め、核酸の固定化プロセスを一次
元構造体としての繊維上(1本の繊維上)に独立して行
い、それらの整列化プロセスに各種の繊維賦形化技術を
導入することにより三次元構造体としての繊維束を作製
し、得られる繊維束の切片化プロセスを経ることで、固
定化核酸二次元高密度配列体を作製し得ることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、核酸が固定化された
中空繊維である。さらに、本発明は、前記中空繊維の束
を含む核酸固定化中空繊維配列体である。該配列体とし
ては、例えば配列体中の中空繊維が規則的に配列された
ものが挙げられ、1cm2あたり100本以上の中空繊
維を含むものが挙げられる。また、これらの中空繊維に
固定化された核酸の種類としては、各中空繊維の全部又
は一部において異なるものが挙げられる。さらに、本発
明は、前記核酸固定化中空繊維配列体の繊維軸と交差す
る切断面を有する、前記核酸固定化中空繊維配列体の薄
片である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、繊維に固定化する対象となる核酸とし
ては、デオキシリボ核酸(DNA)やリボ核酸(RN
A)が挙げられる。本発明に用いる核酸は、市販のもの
でもよく、また、生細胞などから得られた核酸でもよ
い。
【0010】生細胞からのDNA又はRNAの調製は、
公知の方法、例えばDNAの抽出については、Blinらの
方法( Blin et al., Nucleic Acids Res. 3: 2303 (19
76))等により、また、RNAの抽出については、Faval
oroらの方法( Favaloro et al., Methods Enzymol.65:
718 (1980))等により行うことができる。固定化する
核酸としては、更に、鎖状若しくは環状のプラスミドD
NAや染色体DNA、これらを制限酵素により若しくは
化学的に切断したDNA断片、試験管内で酵素等により
合成されたDNA、あるいは、化学合成したオリゴヌク
レオチド等を用いることもできる。
【0011】本発明では、核酸をそのまま中空繊維に固
定化してもよく、また、核酸に化学的修飾を施した誘導
体や、必要に応じて変成させた核酸を固定化してもよ
い。核酸の化学的修飾には、アミノ化、ビオチン化、デ
ィゴキシゲニン化等が知られており[Current Protocols
In Molecular Biology, Ed.; Frederick M. Ausubel e
t al.(1990)、脱アイソトープ実験プロトコール(1)DI
Gハイブリダイゼーション(秀潤社)] 、本発明ではこ
れらの修飾法を採用することができる。一例として、核
酸へのアミノ基導入に関して説明する。
【0012】アミノ基を有する脂肪族炭化水素鎖と一本
鎖核酸との結合位置は特に限定されるものではなく、核
酸の5’末端または3’末端のみならず核酸の鎖中(例
えば、リン酸ジエステル結合部位または塩基部位)であ
ってもよい。この一本鎖核酸誘導体は、特公平3-74239
号公報、米国特許4,667,025号、米国特許4,789,737号等
に記載の方法にしたがって調製することができる。この
方法以外にも、例えば、市販のアミノ基導入用試薬[例
えば、アミノリンクII(商標名);PEバイオシステム
ズジャパン社、Amino Modifiers(商標名);クロンテ
ック社]などを用いて、又はDNAの5’末端のリン酸
にアミノ基を有する脂肪族炭化水素鎖を導入する周知の
方法(Nucleic Acids Res.,11(18),6513-(1983) )にし
たがって調製することができる。
【0013】本発明において、核酸の固定化に用いるこ
とができる中空繊維としては、合成繊維、半合成繊維、
再生繊維、天然繊維等が挙げられる。合成繊維の代表例
としては、ナイロン6、ナイロン66、芳香族ポリアミ
ド等のポリアミド系の各種繊維、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリ
グリコール酸等のポリエステル系の各種繊維、ポリアク
リロニトリル等のアクリル系の各種繊維、ポリエチレン
やポリプロピレン等のポリオレフィン系の各種繊維、ポ
リビニルアルコール系の各種繊維、ポリ塩化ビニリデン
系の各種繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリウレタン系
の各種繊維、フェノール系繊維、ポリフッ化ビニリデン
やポリテトラフルオロエチレン等からなるフッ素系繊
維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系の各種繊
維などが挙げられる。
【0014】半合成繊維の代表例としては、ジアセテー
ト、トリアセテート、キチン、キトサン等を原料とした
セルロース系誘導体系各種繊維、プロミックスと呼称さ
れる蛋白質系の各種繊維などが挙げられる。再生繊維の
代表例としては、ビスコース法や銅−アンモニア法、あ
るいは有機溶剤法により得られるセルロース系の各種再
生繊維(レーヨン、キュプラ、ポリノジック等)などが
挙げられる。
【0015】天然繊維の代表例としては、亜麻、苧麻、
黄麻などが挙げられる。これらの植物繊維は、中空状の
繊維形態を示すので本発明に用いることができる。天然
繊維以外の中空繊維は、特殊なノズルを用いて公知の方
法で製造することができる。ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリオレフィン等は溶融紡糸法が好ましく、ノズル
としては馬蹄型やC型ノズル、2重管ノズルなどを使用
することができる。本発明においては、連続した均一な
中空部を形成させることができる点で2重管ノズルを用
いるのが好ましい。
【0016】溶融紡糸ができない合成高分子、半合成繊
維又は再生繊維に用いられる高分子の紡糸は溶剤紡糸が
好ましく用いられる。この場合も、溶融紡糸と同じく2
重管ノズルを用いて、中空部に芯材として適切な液体を
充填しながら紡糸することにより連続した中空部を有す
る中空繊維を得ることができる。本発明に用いる繊維
は、特にその形態が規定されるものではない。また、モ
ノフィラメントであってもよく、マルチフィラメントで
あってもよい。さらに、短繊維を紡績した紡績糸でもよ
い。尚、マルチフィラメントや紡績糸の繊維を用いる場
合には、核酸の固定に、単繊維間の空隙等を利用するこ
とも可能である。
【0017】本発明に用いる中空繊維は、無処理の状態
でそのまま用いてもよいが、必要に応じて、反応性官能
基を導入したものであってもよく、また、プラズマ処理
やγ線、電子線などの放射線処理を施したものであって
もよい。これら中空繊維に核酸を固定化する方法として
は、中空繊維の中空部に核酸を含む試料を注入した後、
中空繊維の内壁面と核酸との間の各種化学的又は物理的
な相互作用、すなわち、中空繊維の内壁面に存在する官
能基と核酸のヌクレオチド、ヌクレオシドを構成する成
分との間の化学的又は物理的な相互作用を利用すること
ができる。
【0018】例えば、無修飾の核酸を中空繊維に固定化
する場合には、核酸と中空繊維とを作用させた後、ベー
キングや紫外線照射により固定できる。また、アミノ基
で修飾された核酸を中空繊維に固定化する用いる場合に
は、グルタルアルデヒドや1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)等の架橋剤
を用いて繊維の官能基と結合させることができる。核酸
を含む試料を中空繊維に作用させる際の温度は、5℃〜
95℃が好ましく、15℃〜60℃が更に好ましい。処
理時間は通常5分〜24時間であり、1時間以上が好ま
しい。
【0019】中空繊維の場合、上述のごとく中空部分に
核酸を固定化できるのが特徴である。但し、本発明にお
いては、内壁部に固定化したのと同様、その繊維の外壁
部にも固定することができる。従って、繊維断面から見
れば外壁部及び内壁部の両方に固定化が可能であり、単
位断面積あたりの核酸固定量が通常の繊維に比べて大き
くできることが特徴である。また、内壁部だけに核酸を
固定した場合は、配列体を作製(後述)するときに使用
する接着剤が付着しないため、有効に(接着剤の影響を
受けることなく正確に)固定化核酸プローブとして使用
することができる。
【0020】上述の方法により得られた核酸固定化中空
繊維は、適当な処理をすることができる。例えば、熱処
理、アルカリ処理、界面活性剤処理などを行うことによ
り、中空繊維の内壁面に固定化された核酸を変成させ
る。あるいは、細胞、菌体などの生材料から得られた核
酸を使用する場合は、不要な細胞成分などを除去する。
そして、処理後の繊維を核酸を検出する材料として用い
ることができる。なお、これらの処理は別々に実施して
もよく、同時に実施してもよい。また、核酸を含む試料
を中空繊維内部に固定化する前に、適宜実施してもよ
い。
【0021】上記の通り調製された核酸固定化中空繊維
は、本発明の繊維配列体を構成する基本単位とすること
ができる。そして、これらの核酸固定化中空繊維を集束
した後に接着して、繊維配列体となすことができる。こ
の際、核酸固定化中空繊維を規則的に配列し、樹脂接着
剤等で接着することにより、例えば、縦横に核酸固定化
中空繊維が整然と規則的に配列した核酸固定化中空繊維
配列体を得ることができる。中空繊維配列体の形状は特
に限定されるものではないが、通常は、繊維を規則的に
配列させることにより正方形又は長方形に形成される。
【0022】「規則的に」とは、一定の大きさの枠の中
に含まれる繊維の本数が一定となるように順序よく配列
させることをいう。例えば、直径1mmの繊維を束にし
て断面が縦10mm、横10mmの正方形となるように
配列させようとする場合は、その正方形の枠内(1cm
2)における1辺に含まれる繊維の数を10本とし、この1
0本の繊維を1列に束ねて1層のシートとした後、このシ
ートが10層になるように重ねる。その結果、縦に10本、
横に10本、合計100本の繊維を配列させることができ
る。但し、繊維を規則的に配列させる手法は、上記のよ
うにシートを重層するものに限定されるものではない。
【0023】この場合に、特定の核酸が固定化された繊
維の位置があらかじめ決められた状態で配列することが
望ましいが、必ずしもそのように配列させる必要はな
い。その理由は、配列体を形成した段階では特定の核酸
を固定化した繊維がどの位置に存在するのかが不明で
も、配列体の断面を切断した後、一旦ハイブリダイゼー
ション手法等を用いて断面における核酸の配置位置を決
定することにより、特定の核酸が固定された繊維の位置
を確認することができるためである。従って、この手法
を用いて、一度、薄片内に配置された複数種類の核酸の
位置を決定しておけば、同一配列体から得られる薄片は
すべて同一の位置配置であるので、同一配列体から得ら
れるすべての薄片の核酸の位置配置がわかる。
【0024】なお、本発明において束にする繊維の本数
は100本以上、好ましくは1,000〜10,000,
000本であり、目的に応じて適宜設定することができ
る。但し、配列体における繊維の密度が、1cm2当た
り100〜1,000,000本となるように調製するこ
とが好ましい。そして、高密度に核酸が固定化された繊
維配列体の薄片を得るべく繊維を配列させるためには、
繊維の太さは細い方が好ましい。本発明の好ましい実施
態様においては、繊維1本の太さは1mm以下であるこ
とが必要である。
【0025】本発明において直径50μmのモノフィラ
メントを用いた場合、1cmあたり200本の繊維を配
列させることができるため、1cm2の正方形内に配列
させることのできる繊維の本数は40,000本であ
る。したがって、この場合は1cm2あたり最高40,0
00種類の核酸を固定化することができる。各繊維配列
体中の各々の中空繊維内部に固定化されている核酸の種
類は、それぞれ異なる種類の核酸とすることが可能であ
り、また、同一の核酸が固定化された繊維から任意の本
数の繊維を選択し、その選択された繊維を束ねて適宜配
列させることも可能である。即ち、本発明によれば、固
定化された核酸の種類と配列の順序に関しては、目的に
応じて任意に設定することが可能である。
【0026】本発明においては、上述の核酸固定化中空
繊維配列体を繊維軸と交差する方向、好ましくは繊維軸
に対して垂直方向に切断することにより、任意に配列さ
れた核酸固定化中空繊維配列体断面を有する薄片を得る
ことができる。この際の切断方法としては、例えば、ミ
クロトームを用いて配列体から薄片を切り出す方法等が
挙げられる。薄片の厚みに関しては任意に調整すること
ができるが、通常1〜5,000μm、好ましくは10
〜2,000μmである。
【0027】得られた核酸固定化中空繊維配列体断面を
有する薄片には、該配列体を構成する中空繊維の数に応
じた核酸が存在する。薄片の断面積あたりの核酸の数に
関しては、用いる中空繊維の外径や配列体作製時の方法
等を適宜選択することにより、薄片断面積1cm2あた
り100個以上の核酸が固定化された薄片を作製するこ
とが可能であり、更には、薄片断面積1cm2あたり1
000個以上の核酸が固定化された薄片を作製すること
も可能である。
【0028】得られた核酸固定化中空繊維配列体断面を
有する薄片は、固定化された核酸をプローブとして、検
体と反応させてハイブリダイゼーションを行うことによ
り、検体中の特定のポリヌクレオチドの塩基配列の検出
に用いることができる。本発明で言うプローブとは、検
出すべき遺伝子の塩基配列に相補的な塩基配列を有する
核酸を指す。即ち、本発明の核酸固定化中空繊維配列体
断面を有する薄片を検体と反応させてハイブリダイゼー
ションを行い、プローブと相補的な検体中に存在する核
酸とのハイブリッドを形成させ、このハイブリッドを検
出することにより、目的とする塩基配列を有する検体中
の核酸を検出することができる。
【0029】ハイブリッドの検出には、ハイブリッドを
特異的に認識することができる公知の手段を用いること
ができる。例えば、検体中の核酸に、蛍光物質、発光物
質、ラジオアイソトープなどの標識体を作用させ、この
標識体を検出することができる。これら標識体の種類や
標識体の導入方法等に関しては、何ら制限されることは
なく、従来公知の各種手段を用いることができる。
【0030】これら薄片は、固定化された核酸をプロー
ブとして、検体と反応させてハイブリダイゼーションを
行うことにより、検体中の特定の塩基配列を有する核酸
の検出に用いることができる。本発明で言うプローブと
は、狭義には検出すべき遺伝子の塩基配列に相補的な塩
基配列を有する核酸を指す。即ち、本発明の核酸固定化
中空繊維配列体断面を有する薄片を検体と反応させてハ
イブリダイゼーションを行い、プローブと相補的な検体
中に存在する核酸とのハイブリッドを形成させ、このハ
イブリッドを検出することにより、目的とする塩基配列
を有する検体中の核酸を検出することができる。また、
本発明で言うプローブとは、広義には検体中に存在する
するタンパク質や低分子化合物等と特異的に結合するこ
とができる核酸を指す。従って、これらの薄片の利用法
としては、固定化された核酸(プローブ)とハイブリッ
ドを形成する核酸を検出するための利用に留まらず、固
定化された核酸と特異的に結合するタンパク質や低分子
化合物等の各種試料(例えば生体成分等)を検出するた
めの利用が挙げられる。
【0031】固定化された核酸とハイブリッドを形成す
る核酸や、固定化された核酸と特異的に結合する各種生
体成分の検出には、公知の手段を用いることができる。
例えば、検体中の核酸、タンパク質又は低分子化合物等
に、蛍光物質、発光物質、ラジオアイソトープなどの標
識体を作用させ、この標識体を検出することができる。
これら標識体の種類や標識体の導入方法等に関しては、
何ら制限されることはなく、従来公知の各種手段を用い
ることができる。
【0032】
【実施例】本発明を以下の実施例によって更に詳細に説
明する。但し、本発明はこれら実施例によりその技術的
範囲が限定されるものではない。 参考例1 中空繊維の前処理(1):ナイロン製中空繊維(外径約
300μm)約1mの中空部に、室温の蟻酸(純度99
%)0.1mlを注入し、10秒間保持した。次に、中
空部に室温の水を多量に注入して十分洗浄後、乾燥し
て、ナイロン製中空繊維の前処理を行った。
【0033】参考例2 中空繊維の前処理(2):蟻酸(純度99%)の代り
に、硫酸の10%エタノール溶液を用いた以外は、実施
例1と同様にナイロン製中空繊維のた前処理を行った。
【0034】参考例3 5'末端にアミノ基を有するオリゴヌクレオチドの調製:
以下に示したオリゴヌクレオチド(プローブA、プロー
ブB)を合成した。 プローブA: GCGATCGAAACCTTGCTGTACGAGCGAGGGCTC(配
列番号1) プローブB: GATGAGGTGGAGGTCAGGGTTTGGGACAGCAG(配
列番号2)
【0035】オリゴヌクレオチドの合成はPEバイオシ
ステムズ社の自動合成機DNA/RNA synthesizer (model39
4)を用いて行い、DNA合成の最終ステップでアミノリ
ンクII(商標名)(アプライドバイオシステム社)を用
いてそれぞれのオリゴヌクレオチドの5′未端にNH2
(CH26−を導入し、一般的手法により、脱保護及び
精製して使用した。
【0036】実施例1 核酸固定化中空繊維の作製(1):参考例1及び参考例
2で前処理したナイロン製中空繊維に対し、参考例3に
おいて作製したにアミノ基を有するオリゴヌクレオチド
(プローブA及びプローブB)をそれぞれ、以下の方法
により中空繊維内部に固定化した。
【0037】10 mMリン酸カリウム溶液(pH8)緩衝液に、
参考例3において作製したにアミノ基を有するオリゴヌ
クレオチド(0.1〜30 mM)を加えた溶液を、実施例1及
び実施例2で前処理したナイロン製中空繊維に注入した
後、20℃で終夜反応を行った。反応後、10 mMリン酸カ
リウム溶液(pH8)緩衝液、1Mリン酸カリウム溶液(pH
8)緩衝液、1M KCl溶液、水で、中空繊維を洗浄
し、オリゴヌクレオチドが中空繊維の内壁面に固定化さ
れた核酸固定化中空繊維を得た(図1)。図1におい
て、(1)はプローブAが固定された中空繊維、(2)はプロ
ーブBが固定された中空繊維を表す。また、(3)及び(4)
の繊維束のうち白丸(○)で表示した繊維はプローブA
が固定化されたものを、黒丸(●)で表示した繊維はプ
ローブBが固定されたものを表す。
【0038】実施例2 核酸固定化中空繊維の作製(2):参考例1及び参考例
2で前処理したナイロン製中空繊維に対し、参考例3に
おいて作製したにアミノ基を有するオリゴヌクレオチド
(プローブA及びプローブB)をそれぞれ、以下の方法
により中空繊維内部に固定化した。
【0039】参考例3において作製したにアミノ基を有
するオリゴヌクレオチドの溶液(核酸濃度10μg/ml、溶
媒として0.1M MgCl2を含むリン酸緩衝液−生理食塩水
を使用)の2500μlと、1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)−カルボジイミド(EDC)の0.06gとを
混合した溶液を、参考例1及び参考例2で前処理したナ
イロン中空繊維に注入した。その後、1/15 mol/lリン酸
塩緩衝液(pH8.0)で洗浄し、同緩衝液5mlに浸した。
これに、EDCの0.12gを加え、室温で3時間振とうした
後、1/15 mol/lリン酸塩緩衝液(pH8.0)で更に洗浄し、
オリゴヌクレオチドが中空繊維の内壁面に固定化された
核酸固定化中空繊維を得た。
【0040】実施例3 核酸固定化中空繊維の作製(3):ナイロン製中空繊維
の代わりに、表面を親水化処理したポリエチレン製中空
繊維(外径約300μm、ポリエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体で表面を被覆)を用いて、実施例1と同様
の方法により、オリゴヌクレオチドが中空繊維の内壁面
に固定化された核酸固定化中空繊維を得た。
【0041】実施例4 核酸固定化繊維配列体の作製:実施例1で得たプローブ
Aが固定化されたナイロン繊維(参考例1の表面処理を
行ったもの、長さ20cm)20本を、テフロン(登録
商標)板上に互いに重なることなく且つ密着させて配列
し、両端を固定した。これに、ポリウレタン樹脂接着剤
(日本ポリウレタン工業(株)コロネート4403、ニッポラ
ン4223)を薄く塗布し、ポリウレタン樹脂が十分に固ま
った後、これをテフロン板上から剥がし、プローブAが
固定化された繊維が一列に配列したシート状物を得た。
一方、プローブBが固定化された繊維についても、同様
の操作によりシート状物を得た。次いで、これらのシー
ト状物を図1(3)の配列となるように20枚積層し、
上記接着剤を使用して接着し、縦横各々20本ずつ、計
400本の繊維が規則的に正方に配列した核酸固定化繊
維配列体を得た。参考例2及び3により表面処理を行っ
た繊維それぞれに対しても同様の操作により核酸固定化
繊維配列体を得た。さらに、実施例2及び3で得られた
核酸固定化繊維についても、上記と同様にして核酸固定
化繊維配列体を得た。
【0042】実施例5 核酸固定化繊維配列体の作製:実施例1で得たプローブ
Aが固定化された表面処理の異なる2種のナイロン中空
繊維(長さ20cm)20本を、それぞれテフロン板上
に互いに重なることなく且つ密着させて配列し、両端を
固定した。これに、ポリウレタン樹脂接着剤(日本ポリ
ウレタン工業(株)コロネート4403、ニッポラン4223)を
薄く塗布し、ポリウレタン樹脂が十分に固まった後、こ
れをテフロン板上から剥がしプローブAが固定化された
繊維が一列に配列したシート状物を得た。一方、プロー
ブBが固定化された繊維についても同様の操作を行っ
た。
【0043】次いで、表面処理の同じ繊維同士につい
て、プローブAが固定化された繊維からなるシート状
物、プローブBが固定化された繊維からなるシート状
物、及び繊維配列体の一列を構成する繊維のうち一部を
プローブBが固定化された繊維、残りの一部をプローブ
Aが固定化された繊維としたシート状物を作製した。こ
れらのシート状物を図1(3)に示すように20枚積層
し、上記接着剤を使用して接着し、縦横各々20本ず
つ、計400本の繊維が規則的に正方に配列した2種の
核酸固定化繊維配列体を得た。さらに、実施例2、3及
び4で得られた核酸固定化中空繊維についても、上記と
同様にして4種の核酸固定化中空繊維配列体を得た。
【0044】実施例6 核酸固定化繊維配列体の薄片の作製:実施例5で得られ
た核酸固定化繊維配列体を、繊維軸に直角方向にミクロ
トームを用いて100μmの厚さに切り出すことによ
り、縦横各々20本、計400本の繊維断面が規則的に
正方に配列された核酸固定化繊維配列体の薄片を得た
(図1(4))。
【0045】参考例5 試料核酸の標識:試料核酸のモデルとして、参考例3で
合成したオリゴヌクレオチド(プローブA、プローブ
B)の配列の一部に相補的なオリゴヌクレオチド(C,
D)を合成した。
【0046】オリゴヌクレオチドC:GAGCCCTCGCTCGTAC
AGCAAGGTTTCG(配列番号3) オリゴヌクレオチドD:CTGCTGTCCCAAACCCTGACCTCCACC
(配列番号4) これらのオリゴヌクレオチドの5'末端を、参考例3と同
様にしてアミノリンクII(商標名)(PEバイオシステ
ムズジャパン社)を用いてそれぞれのオリゴヌクレオチ
ドの5′未端にNH2(CH26−を導入した後、以下
のようにしてディゴキシゲニン(DIG: Digoxigenin、ロ
シュ・ダイアグノスティックス株式会社)で標識した。
【0047】末端アミノ化されたオリゴヌクレオチドを
それぞれ100 mMホウ酸緩衝液(pH8.5)に終濃度2 mMにな
るように溶かした。等量のDigoxigenin-3-O-methylcarb
onyl-ε-aminocapronic acid-N-hydroxy-succinimide e
ster (26mg / mlジメチルホルムアミド溶液)を加え、室
温にて一晩静置した。
【0048】量を100μlに調整し、2μlのグリコーゲン
(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)、10μl
の3M酢酸ナトリウム(pH5.2)、300μlの冷エタノールを加
え、15,000rpm 15分の遠心により沈殿を回収した。沈殿
に500μlの70%エタノールを加え15,000rpm 5分の遠心に
より沈殿を再びチューブの底に集めた。沈殿を風乾し、
100μlの10 mM Tris-HCl (pH7.5),1 mM EDTAに溶かし
た。こうして得られたDIG標識オリゴヌクレオチドを試
料核酸のモデルとして用いた。
【0049】参考例5 ハイブリダイゼーション:実施例6で作製した核酸固定
化薄片をハイブリダイゼーション用のバッグに入れ、以
下の組成からなるハイブリダイゼーション溶液を注ぎ込
み、45℃で30分間プレハイブリダイゼーションを行っ
た。参考例4で得られたDIG標識DNAを加え、45
℃で 15時間ハイブリダイゼーションを行った。
【0050】 ハイブリダイゼーション溶液組成: 5xSSC(0.75M塩化ナトリウム、0.075Mクエン酸ナトリウム、pH7.0) 5% ブロッキング試薬(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社) 0.1% N- ラウロイルザルコシンナトリウム 0.02% SDS (ラウリル硫酸ナトリウム) 50%ホルムアミド
【0051】参考例6 検出:ハイブリダイゼーション終了後、核酸固定化薄片
を、あらかじめ保温しておいた50mlの0.1 x SSC,
0.1% SDS溶液に移し、振盪しながら20分間の洗浄を45
℃で3回行った。
【0052】DIG緩衝液1を加え、室温で振盪しながらS
DSの除去を行った。これを再度繰り返した後、DIG緩衝
液2を加え1時間振盪した。緩衝液を除いた後、DIG緩
衝液2に10000分の1量の抗DIGアルカリフォスファター
ゼ標識抗体溶液を加えた溶液10mlを加え、30分間ゆっ
くり振盪させることにより抗原抗体反応を行わせた。次
に0.2% Tween 20を含むDIG緩衝液1で15分間2回振盪す
ることにより洗浄し、引き続き DIG緩衝液3に3分間浸
した。 DIG緩衝液3を除いた後、AMPPDを含むDIG緩衝液
3mlを加え、10分間平衡化した。
【0053】水分をきり、新しいハイブリダイゼーショ
ン用バッグに移し、37℃で1時間おいた後、X線フィル
ム用のバインダーにX線フィルムとともに挟みフィルム
を感光させた。その結果、何れも、プローブAが配置さ
れた場所には、オリゴヌクレオチドCが結合し、プロー
ブBが配置された場所には、オリゴヌクレオチドDが結
合していることが確認された。
【0054】DIG緩衝液1: 0.1 Mマレイン酸、0.15M塩
化ナトリウム(pH7.5) DIG緩衝液2: DIG緩衝液1に0.5%濃度でブロッキング
試薬を添加したもの DIG緩衝液3: 0.1 Mトリス−塩酸(pH9.5)、0.1 M塩化
ナトリウム、0.05M塩化マグネシウム ブロッキング試薬 : 抗DIGアルカリフォスファター
ゼ標識抗体溶液および AMPPDはDIG Detectionキット
(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)中の試薬
である。
【0055】
【発明の効果】本発明により、核酸が固定化された中空
繊維並びに核酸が固定化された中空繊維配列体及びその
薄片が提供される。本発明によれば、核酸が任意に高密
度且つ正確に配列された核酸固定化中空繊維配列体の繊
維断面を有する薄片を再現性よく効率的に得ることがで
きる。この薄片を用いて、検体中の核酸の種類および量
を調べることができる。
【0056】本発明を従来法と比較した利点、有用性と
しては、例えば、固定化プロセスを二次元平面上で行わ
ず、一次元構造体としての繊維上で分離・独立して行う
ことにより、鎖長によらず核酸の定量的固定が可能とな
ったこと、整列化プロセスに各種の繊維腑形化技術、な
いし織物作製技術の導入による高密度化が可能となった
こと、また、その結果得られる選られる三次元構造体と
しての繊維束から目的とする二次元配列体を作製するた
め、従来法にはない薄片化プロセスが新たに導入された
が、それに伴いスポッティング法のような誤差の多い微
量分注操作が不要となり、連続切片化を通した多量生産
が可能となったこと等があげられる。
【0057】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> MITSUBISHI RAYON CO., LTD. <120> NUCLEIC ACID-FIXED HOLLOW FIBER, AN ARRAY OF THE FIBERS AND A SLICE OF THE ARRAY. <130> P99-0105 <140> <141> <160> 4 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic DNA <400> 1 gcgatcgaaa ccttgctgta cgagcgaggg ctc 33 <210> 2 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic DNA <400> 2 gatgaggtgg aggtcagggt ttgggacagc ag 32 <210> 3 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic DNA <400> 3 gagccctcgc tcgtacagca aggtttcg 28 <210> 4 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic DNA <400> 4 ctgctgtccc aaaccctgac ctccacc 27
【0058】
【配列表フリーテキスト】配列番号1:合成DNA 配列番号2:合成DNA 配列番号3:合成DNA 配列番号4:合成DNA
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は核酸固定化中空繊維並びに核酸固定化中
空繊維配列体及びその薄片の模式図である。(1)はプロ
ーブAが固定化された核酸固定化中空繊維、(2)はプロ
ーブBが固定化された核酸固定化中空繊維、(3)はこれ
ら2種の核酸固定化中空繊維からなる核酸固定化繊維配
列体、及び(4)はこの核酸固定化中空繊維配列体を繊維
軸に対して垂直方向に切断した断面を示す。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 AA35 BB22 DA12 DA13 DA14 FB01 FB02 FB07 FB08 FB12 FB15 GC30 4B024 AA20 BA80 CA01 HA12 4B033 NA01 NA45 NB65 ND05 ND20 4B063 QA01 QA18 QQ42 QQ89 QR32 QR35 QR82 QS34 4L033 AB02 BA53 BA91 CA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸が固定化された中空繊維。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の繊維の束を含む核酸固定
    化中空繊維配列体。
  3. 【請求項3】 繊維配列体中の各繊維が規則的に配列さ
    れたものである請求項2記載の核酸固定化中空繊維配列
    体。
  4. 【請求項4】繊維の束が、1cm2あたり100本以上
    の中空繊維を含むものである請求項2又は3記載の核酸
    固定化中空繊維配列体。
  5. 【請求項5】 核酸の種類が、各繊維の全部又は一部に
    おいて異なるものである請求項2〜4のいずれか1項に
    記載の核酸固定化中空繊維配列体。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれか1項に記載の核
    酸固定化中空繊維配列体の繊維軸と交差する切断面を有
    する、前記核酸固定化中空繊維配列体の薄片。
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