JP2000242197A - 発光体並びに表示パネル及びその製造方法 - Google Patents

発光体並びに表示パネル及びその製造方法

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JP2000242197A
JP2000242197A JP11038249A JP3824999A JP2000242197A JP 2000242197 A JP2000242197 A JP 2000242197A JP 11038249 A JP11038249 A JP 11038249A JP 3824999 A JP3824999 A JP 3824999A JP 2000242197 A JP2000242197 A JP 2000242197A
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JP11038249A
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Ichiro Izumi
一朗 和泉
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光の利用効率に優れた発光体と、微細な画素の
表示パネルとを提供する。 【解決手段】 透明体と、透明な第1電極層、発光層及
び第2電極層が該透明体の表面上に積層されてなるEL
素子とから構成し、透明体の表面の一部にEL素子で発
光した光が反射される反射面を設けるとともに、透明体
の視認される面に反射面で反射された反射光が放光され
る放光面を設ける。この発光体では、反射光を利用でき
るため光の利用効率が向上する。また、この発光体を複
数配列させて表示パネルを製造する。この表示パネルで
は、マスクを使用せずに製造できるため、マスクの使用
上の問題がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、EL(エレクトロ
ルミネッセンス)素子を備えた発光体、並びにEL素子
を表示手段に用いた表示パネル及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、板状の透明体(透明基板)
と、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)などか
らなる透明な第1電極層、発光層、及びMg−Ag共蒸
着などからなる第2電極層(該発光層側から入射する光
を反射できる)が該透明体の表面上に該透明体側からこ
の順に積層されてなるEL素子とから構成された発光体
がある。特に、その発光層の材料に有機材料を用いた有
機EL素子には、優れた発光特性が得られる上、赤色光
や青色光、緑色光など有色光を発光できるものがある。
【0003】こうした発光体が用いられて画像を表示す
る表示パネルがある。例えば図13に示すように、透明
基板の表面上にドット状のEL素子がマトリックス状に
配列されて形成され、かつ各EL素子が別々に発光でき
るようにされた表示パネルはその一例である。この表示
パネルでは、発光させるEL素子を適切に選択すること
により、様々な画像を表示することができる。こうした
表示パネルは、従来より次の製造方法によって製造され
ている。
【0004】先ず、蒸着法により、ストライプ状の貫通
孔をもつマスクを用いて、透明基板上にITOなどから
なる第1電極層をストライプ状に形成する。次いで、発
光層をその表面全体に一様に形成する。最後に、図14
に示すように、ストライプ状の貫通孔をもつマスクを用
意し、それらの貫通孔が透明基板に対する投影面で見て
第1電極層に直交するように、発光層の上方にそのマス
クを固定して、蒸着法により(気相原料物質を上方から
基体の表面へ蒸着させることにより)Mg−Ag共蒸着
などからなる第2電極層をストライプ状に形成する。
【0005】こうして、EL素子が、第1電極層及び第
2電極層が透明基板に対する投影面で見て重なり合う部
分に形成され、ドット状のEL素子がマトリックス状に
配列された表示パネルを得ることができる。この表示パ
ネルでは、電流を流す第1電極層のライン及び第2電極
層のラインをそれぞれ選択することにより、任意の部位
(座標)のEL素子を発光させることができる。
【0006】このような表示パネルでは、各EL素子の
電極層が互いに短絡しないように、それらの電極層を互
いに間隔をとって形成する必要がある。また、図15に
示すように、異なる発光色の複数種のEL素子を互いに
隣り合わせて形成する場合には、各EL素子の発光層が
互いに隣接しないように、それらの発光層も互いに間隔
をとって形成することが好ましい。従って、従来の表示
パネルでは、各EL素子は互いに間隔がとられてそれぞ
れ形成されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の発光体では、E
L素子で発光した光の中に、基板の界面で反射するなど
して透明基板内を拡散し、透明基板の側面などから漏れ
出るなど、視認方向とは別の方向に放光される光が少な
からずあった。従って、EL素子で発光した光の全量が
視認されていたわけではなく、発光量から別の方向に放
光された光量を差し引いた量の光が視認されていたので
ある。その視認方向とは別の方向に放光される光の量
は、透明基板の材質及び厚さなどによって異なってくる
が、EL素子で発光した光の全量の4割にも達すること
があった。
【0008】このような光の損失は、EL素子から発光
された光の利用効率を低下させてしまう。それゆえ、従
来の発光体では、画素の輝度を高くしたい場合には、発
光輝度の高いEL素子を用いたり、透光性に優れた透明
体を用いたりするなどして画素の輝度を高くしていた。
しかし、このような材質的な改善方法では、材料コスト
の増大によって、発光体のコストが大きなものとなって
しまう。
【0009】他方、上述の表示パネルにおいては、より
鮮明な画像を得るために、EL素子の微細化が進められ
ている。EL素子を微細化するためには、EL素子自体
を小さくするだけでなく、各EL素子の間隔を小さくす
る必要がある。上述のEL素子の電極層の形成方法で
は、マスクの貫通孔の幅が電極層の幅と同じ大きさとな
っているとともに、マスクの遮蔽部の幅が、電極層の間
隔の大きさと同じ大きさとなっている。従って、その遮
蔽部の幅を小さくすれば、EL素子の間隔を小さくする
ことができる。しかし、マスクの遮蔽部の幅を小さくす
ると、次の問題が生じてくる。
【0010】気相原料物質をマスクの貫通孔を通過させ
て発光層上に堆積させるときに、マスクの遮蔽部が小さ
いと、貫通孔を通過した気相原料物質は、第2電極層が
本来形成される場所だけでなく、EL素子の間隔となる
場所にも回り込んで堆積してしまうことがある。こうし
たことが起こると、薄膜どうしが互いにつながって形成
されてしまうことがある。それが電極層であると、EL
素子どうしの短絡が生じるなどして、所望のEL素子を
発光させることができなくなってしまう。
【0011】また、図14に示したマスクにおいては、
遮蔽部を小さくすると、それらの遮蔽部は機械的強度が
低下して変形が起こりやすくなる。すなわち、遮蔽部に
自重によりたわみが生じたり、歪みが生じたりすること
がある。それゆえ、遮蔽部を寸法精度良く形成すること
が困難となる。実際に、既存のメタルマスクの形成方法
での加工限界は、貫通孔及び遮蔽部の幅をメタルマスク
の板厚(遮蔽部の厚さ)より大きくせざるを得ないもの
であった。逆に言えば、遮蔽部の厚さは、遮蔽部の幅よ
りも小さくせざるを得なかった。
【0012】さらに、たとえ遮蔽部を寸法精度良く形成
したとしても、その寸法精度を常に維持して使用するこ
とが困難となる。例えば、成膜時にそのマスクが加熱さ
れる条件で使用されれば、遮蔽部の部分は、熱膨張によ
って変形が生じやすくなる。その熱膨張はわずかであっ
ても、微細な貫通孔に対しては、その寸法精度に大きな
影響を与えてしまう。それゆえ、各EL素子の電極層及
び発光層を寸法精度良く形成することが困難となる。
【0013】そこで、図16に示すように、電極層の一
定数のラインおきに(図16では1ラインおきに)貫通
孔を有するマスクを用い、所定のラインの電極層を形成
した後、マスクの位置を一ライン分ずらして残りの電極
層を形成することにより、ストライプ状の電極層を形成
する方法が提案されている。この方法で用いるマスクに
は、遮蔽部を一定数のラインの分だけ大きくしたものを
用いることができる。それゆえ、成膜時において、貫通
孔を通過した気相原料物質の回り込みが生じにくくな
り、電極層どうしが互いにつながって形成されてしまう
ことを防ぐことができる。また、マスクの機械的強度を
大きくすることができるため、マスクが温度変化などに
よって変形しにくいものとなる。従って、貫通孔の寸法
精度を正確に維持して、ストライプ状の電極層を形成す
ることができる。その結果、EL素子を寸法精度良く形
成することができる。
【0014】一方、EL素子には、赤色、青色及び緑色
の光をそれぞれ発光することができるものがあることは
先に述べた。これらのEL素子を表示面に対して適切な
部位にそれぞれ形成して発光させることにより、画像を
フルカラーで表示することが可能となり、文字や、数
字、記号、模様など、様々な画像を色彩豊かに表示させ
ることができるようになる。
【0015】このように画像をフルカラーで表示できる
EL表示パネルは、例えば特開平8−227276号公
報に開示されているように、次の製造方法によって製造
することができる。先ず、平坦な表面を有する透明基板
を用意して、その表面に第1電極層を一様に形成する。
次いで、図17に示すように、所定の間隔で貫通孔が設
けられたマスクを用意し、マスクの遮蔽位置を変えなが
ら各発光層の気相原料物質を蒸着させることにより、各
画素の発光層を形成する。その発光層上に第2電極層を
表示面全体にわたって一様に形成する。
【0016】しかし、上述のようにマスクを移動させて
EL素子を形成する方法では、微細な貫通孔が精度良く
形成されたマスクを用意しても、そのマスクの位置を正
確にずらして、マスクを精度良く位置合わせすることが
極めて困難である。それゆえ、各EL素子の電極層及び
発光層を正確な位置に形成することが困難となる。従っ
て、上記従来の表示パネルでは、各EL素子の間の間隔
を十分に小さくすることが困難であった。それゆえ、各
画素の間隔を十分に小さくすることが困難となってい
た。
【0017】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、EL素子から発せられた光の利用効率に優れた発
光体を提供することを課題とする。また、微細でかつ寸
法精度の良好な画素を有する表示パネルを提供するとと
もに、そのような表示パネルを容易にかつ安価に製造で
きる表示パネルの製造方法を提供することを課題とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の請求項1に記載の発光体は、透明体と、透明な第1
電極層、発光層及び第2電極層が該透明体の表面上に該
透明体側からこの順に積層されてなるEL素子とから構
成され、該透明体の表面の一部に、該EL素子で発光し
て該透明体内を透過した光が反射される反射面を有する
とともに、該透明体の視認される面に、該反射面で反射
され該透明体を透過した反射光が放光される放光面を有
することを特徴とする。
【0019】また、上記課題を解決する本発明の請求項
2に記載の発光体は、請求項1に記載の発光体におい
て、前記透明体は棒状の形状を有するとともに、前記E
L素子は該透明体の側周面上に形成され、かつ前記反射
面の少なくとも一部を形成しており、該透明体の軸方向
の端面に前記放光面を有することを特徴とする。上記課
題を解決する本発明の請求項3に記載の表示パネルは、
棒状の透明体と、透明な第1電極層、発光層及び第2電
極層が該透明体の側周面上に該透明体側から順に積層さ
れてなるEL素子とから構成され、該EL素子は、該E
L素子で発光して該透明体内を透過した光が反射される
反射面の少なくとも一部を形成しており、該透明体の軸
方向の端面に該EL素子で発光した光を放光する放光面
を有する発光体を複数備え、該各発光体の該放光面が視
認方向にそれぞれ向けられて配列されてなることを特徴
とする。
【0020】上記課題を解決する本発明の請求項4に記
載の表示パネルは、請求項3に記載の表示パネルにおい
て、前記放光面には、前記第1電極層及び前記第2電極
層のいずれか一方をリードする透明な第1リード皮膜が
形成されているとともに、該第1リード皮膜が、透明板
の表面に形成された透明な第2リード皮膜に接続され、
該放光面から放光された光が該透明板を通じて視認され
ることを特徴とする。
【0021】上記課題を解決する本発明の請求項5に記
載の表示パネルは、請求項4に記載の表示パネルにおい
て、前記発光体は、前記第1リード皮膜がリードする前
記第1電極層及び前記第2電極層のうちの他方をリード
できる第3リード皮膜を有し、かつ該第3リード膜が含
まれる該発光体の少なくとも一部を差し込める差込孔を
有するとともに該第3リード皮膜を外部電源に接続する
底部を有する箱状の容器に収納され、前記透明板は該容
器の蓋部を構成していることを特徴とする。
【0022】上記課題を解決する本発明の請求項6に記
載の表示パネルは、請求項3〜5のいずれかに記載の表
示パネルにおいて、前記複数の発光体は、赤色、青色及
び緑色の光をそれぞれ放光する3種類の前記発光体から
なることを特徴とする。上記課題を解決する本発明の請
求項7に記載の表示パネルの製造方法は、請求項5に記
載の表示パネルの製造方法であって、前記発光体を所定
数形成する発光体形成工程と、該発光体を、それぞれの
該放光面が視認方向に向けられて配列されるように前記
容器内に配置した後、該容器内に溶融した樹脂を注入し
て該樹脂を固化させ、該発光体を固定する発光体収納工
程と、前記透明板を該容器に組み付けて、前記第2リー
ド皮膜を前記第1リード皮膜に電気的に接続させる透明
板組付工程と、からなることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】[請求項1に記載の発光体]本発
明の発光体では、EL素子の発光層で発した光は、透明
な第1電極層を透過して透明体内に入射する。こうして
透明体内に入射した光は、その一部を透明体内に拡散さ
せながら透明体内を透過する。
【0024】本発明の発光体では、透明体の表面の一部
に、EL素子で発光して透明体内を透過した光が反射さ
れる反射面を有する。すなわち、EL素子から入射した
光の入射方向の少なくとも一部の方向に反射面が設けら
れている。それゆえ、反射面の方向に入射した光は、透
明体内を透過して、その入射方向の先に設けられている
反射面で反射される。
【0025】このように反射面で反射された光は、その
反射方向の先に放光面があれば、その一部を透明体内に
拡散させて放光面から放光される。一方、その反射方向
の先に反射面があれば、その一部を透明体内に拡散させ
て反射面で再び反射される。反射面で再び反射された反
射光は、上記のことを繰り返して放光面から放光され
る。
【0026】一方、透明体内に拡散された拡散光は、そ
の拡散方向の先に放光面があれば、その一部をさらに透
明体内に拡散させて放光面から放光される。一方、その
拡散方向の先に反射面があれば、その一部をさらに透明
体内に拡散させてその反射面で反射される。反射面で反
射された拡散光は、上記のことを繰り返して放光面から
放光される。
【0027】以上のように、本発明の発光体では、EL
素子から発せられた光のうち、反射面で反射した反射光
を、透明体及び放光面を通じて間接的に視認することが
できる。従って、透明体において、視認されることのな
い面や、光を放光させたくない面に反射面を設ければ、
従来では漏れ又は逃げとなっていた光を有効に活用する
ことができる。このように本発明の発光体によれば、E
L素子で発光した光の利用効率を向上させることができ
る。
【0028】本発明の発光体では、EL素子から発せら
れた光の全部を反射面で反射させて放光面から放光して
もよいし、EL素子から発せられた光の一部を透明体及
び放光面を通じて放光させ、その残部を反射面で反射さ
せて放光面から放光してもよい。すなわち、前者の発光
体は、EL素子から発せられた光を全て間接的に視認で
きるようにしたものであり、後者の発光体は、EL素子
から発せられた光を直接的かつ間接的に視認できるよう
にしたものである。
【0029】他方、従来の発光体では、EL素子から発
せられた光は透明体を通じて直接視認されていたため、
EL素子の面積が画素の面積にそのまま対応していた。
これに対し、本発明の発光体では、放光面の面積が画素
の面積となり、EL素子の面積と画素の面積とは必ずし
も同じである必要はない。また、EL素子の面積を放光
面の面積よりも大きくとっても、そのEL素子から発せ
られた光の全光束を放光面から放光することができる。
EL素子の面積を放光面の面積よりも大きくとること
は、透明体の表面積を適切に選択することで容易に可能
である。すなわち、放光面が形成される面よりも、EL
素子が形成される面の方が大きな面積をもつ透明体を選
択するのである。
【0030】従って、本発明の発光体では、EL素子を
画素よりも大きな面積で形成して、その発光面積を増や
せば、画素の輝度をEL素子の単位面積から発せられる
光量を増やさずに、画素の輝度を高くすることができる
ようになる。本発明では、透明体の材質については、光
を透過させることができれば特に限定されるものではな
く、公知の透明な材料を用いることができる。
【0031】また、透明体の形状についても特に限定さ
れるものではなく、用途に応じて適宜選択することがで
きる。反射面は、金属膜など光を反射することのできる
膜を透明体の表面上に成膜して形成することができる。
また、EL素子が形成された面も反射面となる。反射面
は、平滑な面であってもよいし、凹凸のある面であって
もよい。後者の反射面に当たった光は乱反射される。
【0032】さらに、反射面の透明体における形成箇所
についても特に限定されるものではなく、透明体の形状
及びEL素子の形成箇所に応じて適切に選択する。EL
素子の積層構造についても、透明な第1電極層、発光
層、及び該発光層側から入射する光を反射できる第2電
極層が該透明体の表面上に該透明体側からこの順に積層
されてなる他は特に限定されるものではない。このEL
素子では、第1電極層を陽極にして第2電極層を陰極に
してもよいし、第1電極層を陰極にして第2電極層を陽
極にしてもよい。ただし、先述したように、ほとんどの
EL素子では、第1電極層を陽極にし、第2電極層を陰
極にしており、本発光体でもこのような電極層の組み合
わせを採用することが好ましい。
【0033】第1電極層は透明な導電材料から形成する
必要がある。その透明な導電材料として、ITO、AZ
O(Al添加ZnO)、SnO2などを挙げることがで
きる。ここに挙げたいずれの材料からなる第1電極層
も、スパッタリング法などの蒸着法によって形成するこ
とができる。一方、第2電極層については、発光層側か
ら入射してくる光を反射できれば、導電材料の種類で特
に限定されるものではない。そのような導電材料として
Mg−Ag、Alなどの導電性金属を挙げることができ
る。これらいずれの導電性金属からなる第2電極層も、
スパッタリング法などの蒸着法によって形成することが
できる。
【0034】発光層は無機材料から形成してもよいし、
有機材料から形成してもよい。発光層を有機材料から形
成する場合には、陽極となる電極層と発光層との間に正
孔注入層や正孔輸送層を介装するとともに、陰極となる
電極層と発光層との間に電子注入層や電子輸送層などを
介装することが好ましい。また、EL素子には、赤色光
を発光する赤色EL素子と、青色光を発光する青色EL
素子と、緑色光を発光する緑色EL素子とがある。例え
ば、赤色EL素子の発光層の材料には、DCM1がドー
プされたAlq3などが挙げられる。また、青色EL素
子の発光層の材料には、DSAがドープされたジスチリ
ルアリーレン誘導体(DPVBi)などが挙げられる。
緑色EL素子の発光層の材料には、トリスキノリノアル
ミニム錯体(Alq3)や、メチル化キナクリドンがド
ープされたAlq3などが挙げられる。
【0035】また、正孔注入層は、銅フタロシアニン
(CuPc)や、VOX、MOX、RuOXなどから形成
することができる。正孔輸送層は、トリフェニルジアミ
ン誘導体などの第3級アミン誘導体や、MTDATA、
ヒドラゾンなどから形成することができる。電子輸送層
は、ポリシランや、Bebq2、オキサジアゾール誘導
体などから形成することができる。電子注入層はLiF
などから形成することができる。
【0036】これらEL素子を構成する各層は、真空蒸
着法、ラングミュアブロジェット蒸着法、有機分子線エ
ピタキシ法など、公知の蒸着方法を用いて形成すること
ができる。また、各層の厚さについても特に限定される
ものではなく、所望の発光特性が得られるように適切に
選択する。なお、以下では、これら正孔輸送層、正孔注
入層、発光層、電子注入層及び電子輸送層が積層された
層を有機層と総称することにする。
【0037】また、本発明の発光体では、放光面に、透
明な導電材料からなり、かつ第1電極層及び第2電極層
の少なくとも一方を外部電源にリードするリード皮膜を
形成してもよい。また、反射面に、光を反射する導電材
料からなり、かつ第1電極層及び第2電極層の少なくと
も一方を外部電源にリードするリード皮膜を形成しても
よい。
【0038】以上のように本発明の発光体を構成するこ
とができるが、具体的には例えば次の実施例1のように
構成することができる。 (実施例1)本実施例の発光体は、図1に示すように、
板状の透明体と、透明な第1電極層、発光層、及び該発
光層側から入射する光を反射できる第2電極層が該透明
体の底面上に該透明体側からこの順に積層されてなるE
L素子とから構成され、該透明体の側面及び上面の一部
に、該EL素子で発光して該透明体内を透過した光が反
射される反射面を有するとともに、該透明体の視認され
る面(上面)に、該反射面で反射され該透明体を透過し
た反射光が放光される放光面を有する。
【0039】EL素子は、上記有機EL素子など公知の
EL素子を公知の形成方法によって形成することができ
る。反射面は、アルミニウムなどよりなる金属膜を蒸着
法により透明体の所定の箇所に成膜して形成することが
できる。放光面は、透明体の上面に金属膜を蒸着法によ
り形成する際に、適切な形状の遮蔽部を有するマスクを
用いて形成することができる。
【0040】この発光体では、図2に示すように、EL
素子から発せられた光は、透明体中に入射し、透明体を
透過して、放光面から直接放光されるものもあれば、反
射膜に反射してから透明体を透過して放光面から直接放
光されるものがある。このように、本実施例の発光体で
は、EL素子から発せられた全て光束を、画素を光らせ
ることに利用することができる。 [請求項2に記載の発光体]本発明の発光体では、図3
に例示するように、側周面にEL素子が形成され、その
EL素子が、光を発光するとともに反射面を形成する。
EL素子から発せられた光は、透明体内に入射し、その
一部を透明体内に拡散させながら透明体を透過する。こ
の入射光の中には、放光面の方向へ向かって放光面から
放光される光もあるが、そのほとんどの入射光は、対向
するEL素子の方向へ向かってそのEL素子により反射
される。このとき、EL素子の反射面に対して垂直方向
に反射された反射光は、その一部を透明体内に拡散させ
ながら透明体を透過して、対向するEL素子により再び
反射される。
【0041】一方、図4(a)に示すように、EL素子
の反射面に対して斜めに入射したり、または反射面で乱
反射されたりして、EL素子の反射面に対して斜めに反
射される反射光もある。その斜めに反射された反射光の
うち、放光面の方向に反射された反射光は透明体及び放
光面を通じて外部へ放光される一方で、対向するEL素
子の方向に反射された光はその一部を透明体内に拡散さ
せながら透明体を透過してEL素子により再び反射され
る。
【0042】他方、透明体内に拡散された拡散光につい
ても、放光面の方向へ向かって放光面から放光されるも
のもあれば、図4(b)に示すように、EL素子の反射
面に反射してから放光面から放光されるものもある。以
上のように、本発明の発光体では、EL素子から発せら
れた光のほとんどは、透明体を透過して対向するEL素
子に反射され、透明体を透過してやがては放光面から放
光される。すなわち、放光面から放出される光の大部分
はEL素子の反射面で反射した反射光である。
【0043】従来の発光体では、EL素子から発せられ
た光は透明体を通じて直接視認されていたため、EL素
子の発光面が画素の面となっていた。それゆえ、EL素
子において、エッジの部分からの劣化や、ダークスポッ
トなどの劣化が生じると、それらの劣化も視認され、画
素の見栄えが低下していた。これに対し、本発明の発光
体では、EL素子が形成される面と、視認される面とが
透明体の異なる面にあり、上述のようにEL素子から発
せられた光のほとんどは間接的に視認される。それゆ
え、EL素子において、エッジの部分からの劣化や、ダ
ークスポットなどの劣化が生じても、それらの劣化は視
認されることはない。
【0044】従って、本発明の発光体では、EL素子の
劣化による画素の見栄えの低下が直ぐに現れることはな
い。それゆえ、その劣化が相当に進んで、放光面から放
光される光の量の低下が明確になるまで使用が可能であ
る。すなわち、発光体の寿命を長くすることができる。
本発明の発光体での透明体には、棒状の形状をしていれ
ばその横断面形状や軸方向の長さなどで特に限定される
ものではない。例えば、円形(円柱形状)や方形などの
横断面形状を有する棒状の透明体を用いることができ
る。また、その軸が直線的に延びているものを用いても
よいし、曲がっているものを用いてもよい。発光体の材
質については特に限定されるものではなく、請求項1に
記載の発光体で説明したとおりである。
【0045】EL素子は、透明体の側周面の少なくとも
一部の面上に形成されていればよい。なお、EL素子を
側周面の一部に形成したときには、EL素子が形成され
ていない側周面の残部に、光を反射することのできる反
射膜を形成して反射面を形設することが好ましい。EL
素子の積層構造及び形成方法については特に限定される
ものではなく、請求項1に記載の発光体と同様にするこ
とができる。
【0046】放光面は、軸方向にある2つの端面の少な
くとも一方に設けられていればよい。また、その端面の
少なくとも一部に放光面が設けられていればよい。な
お、放光面をその端面の一部に形成するときには、放光
面とならない端面の残部に、光を反射することのできる
反射膜を形成して反射面を形設することが好ましい。ま
た、EL素子のエッジとなる部分において、有機層が表
出する場合には、外気に含まれる水分がその有機層のエ
ッジの部分から有機層内に侵入しないように、図5に示
すように保護膜で有機層のエッジの部分を被覆すること
が好ましい。この保護膜は、MgF2や、GeO、Si
2などから形成することができる。
【0047】以上のように本発明の発光体を構成するこ
とができるが、具体的には例えば次の実施例1のように
構成することができる。 (実施例2)本実施例の発光体は、図3に示したよう
に、透明ガラスよりなる透明体が、円柱形状(φ0.1
mm、高さ2〜3mm)を有する(ガラスファイバー)
とともに、EL素子がその透明体の側周面上に形成さ
れ、かつその透明体の軸方向の一方の端面に前記放光面
を有するものである。この発光体は次のようにして形成
することができる。
【0048】先ず、図6(a)に示すように放光面とな
る端面と側周面とに、側周面の一部(下方の部分)を
0.1mm程度の高さで残して、ITOよりなるITO
皮膜を形成する。このITO皮膜は、ゾル・ゲル法によ
って形成してもよいし、蒸着法によって形成してもよ
い。いずれの形成方法においても、ITO皮膜が形成さ
れない表面部分をテープなどの被覆膜で被覆して、IT
O皮膜を形成することが好ましい。
【0049】続いて、図6(b)に示すように、透明体
の側周面上に形成されたITO皮膜上に、上方の一部を
0.1mm程度の高さで残して、公知の形成方法によっ
て有機層を形成する。従って、先に形成したITO皮膜
のうち、表面上に有機層が形成された部分を第1電極層
とすることができ、残りの部分を、第1電極層と外部電
源とをリードするリード膜(第1リード皮膜)とするこ
とができる。
【0050】このように透明体の側周面の所定の部分に
有機層の形成方法としては、次の2つの形成方法を挙げ
ることができる。一つは、ITO皮膜及び透明体の表出
面において、有機層を形成しない表出面の部分を予めテ
ープなどの被覆膜で被覆しておき、それらの表出面の全
面に有機層を形成した後にその被覆膜を剥がす方法であ
る。この方法では、透明体の側周面の所定の部分に極め
て簡便に有機層を形成することができる。
【0051】もう一つは、ITO皮膜及び透明体の表出
面において、有機層を形成しない表出面部分を予め有機
層よりも沸点の低い低沸点皮膜を形成しておき、それら
の表出面の全面に有機層を形成した後、低沸点皮膜の沸
点から有機層の沸点の間の温度で加熱して低沸点皮膜を
蒸発させ、低沸点皮膜とともにその表面上に形成された
有機層を飛ばす方法である。
【0052】有機層には沸点が600〜700℃程度の
ものが多く用いられている。このような有機層に対して
は、有機層より低い温度で蒸発する低沸点皮膜を形成す
ればよい。以上のように有機層を形成した後、図3に示
したように、有機層上と、ITO皮膜が形成されていな
い側周面の残部と、透明体の軸方向の他方の端面(放光
面が形成されない端面)とに、Mg−Agよりなる金属
皮膜を形成する。この金属皮膜のうち、有機層上に形成
された部分を第2電極層とすることができ、その他の部
分を、第2電極層と外部電源とをリードするリード膜と
することができる。
【0053】この金属皮膜も蒸着法によって形成するこ
とができる。この形成方法でも、金属皮膜が形成されな
い表出面部分をテープなどで被覆して、金属皮膜を形成
することが好ましい。最後に、有機層のエッジの部分
に、例えばMgF2よりなる保護膜を形成して、図3に
示した発光体を完成した(保護膜は図3(c)のみに図
示)。 [請求項3に記載の表示パネル]本発明の表示パネル
は、請求項2に記載の発光体を備え、該各発光体の該放
光面が視認方向にそれぞれ向けられて配列されてなる表
示パネルである。従って、各発光体の放光面の形状が画
素の形状となる。また、その放光面の配列形態により、
画素の配列形態を任意に選択することができる。従っ
て、放光面をドット状にすれば、本発明の表示パネルは
ドット表示式の表示パネルとなる。
【0054】本発明の表示パネルは、上述した発光体を
複数用い、それらの放光面を適切に配列させて形成する
ことができるため、上述したようにマスクを用いずに複
数の画素を形成することができる。従って、前述のマス
クの使用上の問題が生じることがない。軸方向の端面の
全面を放光面とするならば、放光面の形状及びその寸法
は、透明体の軸方向の端面の形状及びその寸法により決
まる。それゆえ、軸方向の端面の形状及びその寸法が微
細な透明体を用いることにより、画素の形状及びその寸
法を微細なものとすることが容易に可能となる。
【0055】また、本発明の表示パネルでは、各発光体
の放光面を互いに近づけて配列させれば、画素の間隔を
小さくすることができる。このとき、各発光体の表面に
絶縁性皮膜を形成し、各発光体を互いに絶縁して隣接さ
せれば、画素の間隔をなくすこともできる。以上のよう
に、本発明の表示パネルによれば、各画素の形状及び寸
法、並びに各画素の間隔を容易に微細化することができ
る。それゆえ、画像を鮮明に表示することができるよう
になる。
【0056】放光面の配列形態については特に限定され
るものではなく、画素の所望の配列形態に応じて適宜選
択することができる。また、発光体を配列させる際、エ
ポキシ樹脂など硬化樹脂で発光体を固定してもよい。第
1電極層及び第2電極層をそれぞれ外部電源に接続する
方法については特に限定されるものではなく、電極層に
導線を取り付けてその電極層と外部電極とを導線を介し
て接続する方法などが挙げられる。 [請求項4に記載の表示パネル]本発明の表示パネルで
は、図3で示したように、放光面には、第1電極層及び
第2電極層のいずれか一方(図3では第1電極層)をリ
ードする透明な第1リード皮膜が形成されているととも
に、その第1リード皮膜が、透明板の表面に形成された
透明な第2リード皮膜に接続されている。その第1リー
ド皮膜は透明であるため、放光面からの光の放光を妨げ
ることはない。
【0057】電極層と外部電極とを接続する方法とし
て、先述したように電極層に導線を付けてその電極層と
外部電極とを導線を介して接続する方法がある。しか
し、棒状の透明体の側周面に形成された電極層に導線を
取り付けることは必ずしも容易であるとは言えない。特
に、発光体が微小なものである場合、導線を電極層に取
り付けることには相当な困難が予想される。また、各発
光体の側周面の間に導線を導くためのスペースが必要と
なり、各発光体の側周面の間隔をそのスペースより小さ
くすることができなくなってしまう。その結果、各発光
体の放光面の間隔を小さくすることが難しくなってしま
う。
【0058】また、本発明の表示パネルでは、第1リー
ド皮膜を、その膜厚を小さくしても十分に大きな面積で
形成することができるため、電流が流れる断面積を十分
に大きくすることができる。一方、第2リード皮膜は放
光面の上方に設けられている。従って、第1リード皮膜
及び第2リード皮膜の両者とも、各発光体の側周面の間
にスペースを取ることがない。それゆえ、本発明では、
各発光体の側周面の間に電極層と外部電極とを接続する
接続手段を設けるためのスペースが必要とされなくなる
ため、各発光体の側周面の間隔をそのスペースの分だけ
小さくすることができ、各発光体の放光面の間隔を容易
に小さくすることができる。
【0059】以上のように、本発明の表示パネルによれ
ば、各画素の間隔をさらに小さくすることができる。そ
の結果、画像をさらに鮮明に表示することができるよう
になる。第1リード皮膜が第1電極層をリードするもの
であれば、その第1リード皮膜を第1電極層と同時に形
成することができる。一方、第1リード皮膜が、光を反
射する第2電極層をリードするものであれば、その第1
リード皮膜は第2電極層と別に形成されることになる。
【0060】他方、第1リードと第2リードとは直接当
接させて接続してもよいが、このような接続方法では、
各発光体の放光面を同じ高さに揃えて配列させていない
と、各発光体の第1リードを第2リードに当接させるこ
とが難しくなってしまう。そこで、各発光体の放光面を
同じ高さに揃えて配列させておくことが難しい場合に
は、第1リードと第2リードとの間に異方性導電性樹脂
(ACF)などを介在させて接続することが好ましい。
この接続方法によれば、各発光体の放光面が同じ高さに
揃えられていなくとも、第1リードと第2リードとをさ
らに確実に接続することができるようになる。さらに、
ACFとして熱可塑性樹脂を用いれば、第2リード皮膜
とACFとを強固に接続することができる。すなわち、
第2リード皮膜をACFに当接させた後に、ACFを加
熱すればACFが硬化して第2リード皮膜に強固に接着
する。
【0061】なお、ACFの材料には、放光面から放光
された光を透過させるため、透明な材料を用いる必要が
ある。こうした材料として、例えば日立化成(株)製ア
ニソルムを挙げることができる。また、第2リード膜を
フレキシブルプリンティドコネクタ(FPC)のリード
膜とすることもできる。FPCは、柔軟性及び絶縁性の
ある基材の表面上に導電性のリード膜を形成したもので
ある。ここでは、放光面から放光された光を透過させる
必要があるため、基材の材料には、透明な材料を用いる
必要がある。こうした基材の材料には、ポリイミド樹脂
などの透明樹脂を用いることができる。 (実施例3)本実施例の表示パネルでは、図7(a)に
示すように、各発光体を硬化樹脂で固定した後、ACF
を用いて放光面上の第1リード皮膜を被覆する。
【0062】また、図7(a)に示したように、透明板
の表面上に、ポリイミドよりなる基材と、該基材上に形
成された銅よりなる第2リード膜とから構成されるFP
Cを形成した。図7(b)に示すように、第2リード膜
を視認方向から見て放光面の間隔となる部分に(放光面
に重ならないように)合わせて、第2リード膜をACF
に当接させる。こうして、第1リード膜と第2リード膜
とがACFを介して接続される。 [請求項5に記載の表示パネル]棒状の発光体は倒れや
すいため、それら複数の発光体を平面上に並べてそれら
の第1リード皮膜に透明板の第2リード皮膜を一度に接
続することは必ずしも容易であるとは言えない。また、
電極層と外部電極とを接続する方法として、電極層に導
線を付けてその電極層と外部電極とを導線を介して接続
する方法があるが、先述したように、棒状の透明体の側
周面に形成された電極層に導線を取り付けることは必ず
しも容易であるとは言えない。
【0063】本発明の表示パネルでは、発光体は、容器
の底部に設けられた差込孔(図8に例示)に、図9に例
示するように差し込まれて固定されるため、倒れにくい
ものとなっている。それゆえ、各発光体を並列させて立
てて、それらの各第1リード皮膜に透明板の第2リード
皮膜を一度に接続することが容易となる。それゆえ、そ
の接続にかかる時間及びコストを容易に低く抑えること
ができるようになる。その結果、表示パネルの製造コス
トを小さくすることができる。
【0064】また、発光体は、前記第1リード皮膜がリ
ードする前記第1電極層及び前記第2電極層のうちの他
方(図9では第2電極層)をリードできる第3リード皮
膜を有し、かつ該第3リード皮膜を含む該発光体の一部
が差込孔に差し込まれているため、容器の底部を介して
発光体の第3リード膜を外部電源に接続することができ
る。
【0065】それゆえ、本発明の表示パネルでは、前記
第1電極層及び前記第2電極層のうちの他方を導線で外
部電源に接続しなくても、第1電極層及び第2電極層の
うちの他方を外部電源に接続することができる。従っ
て、部品点数を減らすことができる上、容易に第1電極
層及び第2電極層のうちの他方を外部電源に接続するこ
とができるようになる。
【0066】さらに、各発光体が差し込まれている差込
孔と外部電源との接続を制御できるようにすれば、電流
を流す発光体を選択して、各発光体を自在に発光させる
ことができるようになる。従って、発光させる発光体を
適宜選択することにより、任意の画像を表示させること
ができるようになる。一方、透明板が容器の蓋部となる
ため、その透明板で容器内を容易に密閉することができ
る。それゆえ、表示パネルの使用中に水分などが容器内
に侵入することを防ぐことができる。従って、発光体が
外気に含まれる水分等で劣化することを容易に防止する
ことができる。 [請求項6に記載の表示パネル]本発明の表示パネルで
は、赤色、青色及び緑色の光をそれぞれ放光する3種類
の発光体を配列させるため、それらを規則的に配列させ
れば、フルカラーで画像を表示することができる。
【0067】また、容易に3種類の各発光体を配列させ
ることができるため、従来の表示パネルのように各EL
素子の有機層をマスクを用いるなどして形成し分けなく
とも、3色の画素をそれぞれ適切な配列で形成すること
ができる。従って、前述したようなマスクの使用上の問
題が起こることなく、容易に3色の画素を形成すること
ができる。
【0068】以上のように、本発明の表示パネルによれ
ば、ドット表示式のフルカラー表示パネルを安価に作製
することができる。本発明では、赤色、青色及び緑色の
光をそれぞれ放光する3種類の発光体については、請求
項1に記載の発光体で説明した発光体を用いることがで
きる。 [請求項7に記載の表示パネルの製造方法]発光体形成
工程においては、請求項2に記載の発光体の説明で先述
したように、複数の発光体を容易に形成することができ
る。
【0069】また、発光体収納工程では、請求項5に記
載の表示パネルで説明したように、発光体を容易に容器
内に倒れないように収納することができるとともに、第
3リード皮膜を外部電源に接続することができるため、
第1電極層及び第2電極層の他方を外部電源に接続され
たリード線を配設する必要がない。それゆえ、この工程
にかかる時間及びコストを低く抑えることができる。
【0070】また、溶融した樹脂を固化させて発光体を
固定するため、発光体が強固に固定される。従って、後
述の透明板組付工程において、発光体の第1リード皮膜
に蓋部の第2リード部を確実に接続することができるよ
うになる。さらに、この樹脂により、製造中に水分等が
発光体に付着することを防ぐこともできる。一方、透明
板組付工程では、請求項4に記載の表示パネルの説明で
先述したように、第1リード皮膜を透明板の第2リード
皮膜に接続することができる。
【0071】以上のように、本発明の表示パネルの製造
方法によれば、請求項5に記載の表示パネルを容易にか
つ安価に製造することができる。 (実施例4)本実施例では、円形の放光面を有し、かつ
赤、緑及び青の3色の光をそれぞれ発光する発光体(赤
色発光体、緑色発光体及び青色発光体)を備え、それら
の放光面が図10に示すようにマトリックス状にかつ順
に規則正しく配列された表示パネルを次の手順で製造し
た。
【0072】先ず、発光体形成工程において、実施例2
と同様にして3種類の発光体をそれぞれ所定数形成し
た。次いで、発光体収納工程として、図8に示したよう
に、底部に前記差込孔を有する容器本体部と、第2リー
ド皮膜であるITO皮膜が片側の表面に一様に形成され
た蓋部とから構成される容器を用意し、図11(a)に
示すように、各発光体を差込孔に差し込んで固定した。
続いて、図11(b)に示すように、容器本体部の中
に、溶融したポリイミド樹脂を流し込み、冷却して固化
させた。
【0073】最後に、図11(c)に示すように、発光
体の第1リード皮膜と蓋部の第2リード皮膜とが当接す
るように蓋部を容器本体部に組み付けた。以上のように
して表示パネルを完成させた。なお、本実施例では、図
12に示すように第2リード皮膜がストライプ状に形成
された蓋部を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の発光体を概略的に示す図である。
(a)は、その発光体の外観の様子を示す斜視図であ
る。(b)は、発光体の縦断面図である。
【図2】 実施例1の発光体において、EL素子から発
せられた光の挙動を模式的に示す断面図である。
【図3】 実施例2の発光体を概略的に示す図である。
(a)は、発光体の外観を示す斜視図である。(b)
は、発光体の縦断面図である。(c)は、発光体のA−
A’における横断面図である。
【図4】 実施例2の発光体において、EL素子から発
せられた光の挙動を模式的に示す断面図である。
【図5】 本発明の発光体の変形態様を概略的に示す断
面図である。
【図6】 実施例2の発光体を製造する際の製造過程を
示すそれぞれ概略図である。
【図7】 実施例3において、第1リード皮膜と第2リ
ード皮膜とを接続している様子を示す断面図である。
【図8】 実施例4において、表示パネルに使用する容
器の様子を概略的に示す斜視図である。
【図9】 実施例4において、発光体を容器の底部の差
込孔に差し込んだ様子を示す断面図である。
【図10】 実施例4において、放光面(画素)の配列
を模式的に示す表示パネルの正面拡大図である。
【図11】 実施例4において、発光体収納工程及び透
明板組付工程の各過程の様子をそれぞれ示す断面図であ
る。
【図12】 実施例4において、蓋部の変形態様を示す
蓋部の斜視図である。
【図13】 ドット状のEL素子がマトリックス状に配
列されてなる表示パネルを模式的に示す図である。
(a)図は、各画素の配列を示す表示パネルの正面図で
ある。(b)図は、(a)図のA−A’における表示パ
ネルの一部断面図である。
【図14】 従来の表示パネルにおいて、EL素子の第
2電極層を形成している様子を模式的に示す斜視図であ
る。
【図15】 ドット状のEL素子がマトリックス状に配
列されてなり、かつフルカラーで表示することができる
表示パネルを模式的に示す図である。(a)図は、各画
素の配列を示す表示パネルの正面図である。(b)図
は、(a)図のA−A’における表示パネルの一部断面
図である。
【図16】 従来の表示パネルにおいて、EL素子の第
2電極層を形成している様子を模式的に示す斜視図であ
る。
【図17】 従来の表示パネルの製造方法により、EL
素子の発光層を形成している様子を示す図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明体と、透明な第1電極層、発光層及
    び第2電極層が該透明体の表面上に該透明体側からこの
    順に積層されてなるEL素子とから構成され、該透明体
    の表面の一部に、該EL素子で発光して該透明体内を透
    過した光が反射される反射面を有するとともに、該透明
    体の視認される面に、該反射面で反射され該透明体を透
    過した反射光が放光される放光面を有することを特徴と
    する発光体。
  2. 【請求項2】 前記透明体は棒状の形状を有するととも
    に、前記EL素子は該透明体の側周面上に形成され、か
    つ前記反射面の少なくとも一部を形成しており、該透明
    体の軸方向の端面に前記放光面を有する請求項1に記載
    の発光体。
  3. 【請求項3】 棒状の透明体と、透明な第1電極層、発
    光層及び第2電極層が該透明体の側周面上に該透明体側
    から順に積層されてなるEL素子とから構成され、該E
    L素子は、該EL素子で発光して該透明体内を透過した
    光が反射される反射面の少なくとも一部を形成してお
    り、該透明体の軸方向の端面に該EL素子で発光した光
    を放光する放光面を有する発光体を複数備え、該各発光
    体の該放光面が視認方向にそれぞれ向けられて配列され
    てなることを特徴とする表示パネル。
  4. 【請求項4】 前記放光面には、前記第1電極層及び前
    記第2電極層のいずれか一方をリードする透明な第1リ
    ード皮膜が形成されているとともに、該第1リード皮膜
    が、透明板の表面に形成された透明な第2リード皮膜に
    接続され、該放光面から放光された光が該透明板を通じ
    て視認される請求項3に記載の表示パネル。
  5. 【請求項5】 前記発光体は、前記第1リード皮膜がリ
    ードする前記第1電極層及び前記第2電極層のうちの他
    方をリードできる第3リード皮膜を有し、かつ該第3リ
    ード膜が含まれる該発光体の少なくとも一部を差し込め
    る差込孔を有するとともに該第3リード皮膜を外部電源
    に接続する底部を有する箱状の容器に収納され、前記透
    明板は該容器の蓋部を構成している請求項4に記載の表
    示パネル。
  6. 【請求項6】 前記複数の発光体は、赤色、青色及び緑
    色の光をそれぞれ放光する3種類の前記発光体からなる
    請求項3〜5のいずれかに記載の表示パネル。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の表示パネルの製造方法
    であって、 前記発光体を所定数形成する発光体形成工程と、 該発光体を、それぞれの該放光面が視認方向に向けられ
    て配列されるように前記容器内に配置した後、該容器内
    に溶融した樹脂を注入して該樹脂を固化させ、該発光体
    を固定する発光体収納工程と、 前記透明板を該容器に組み付けて、前記第2リード皮膜
    を前記第1リード皮膜に電気的に接続させる透明板組付
    工程と、 からなることを特徴とする表示パネルの製造方法。
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