JP2000201967A - 医療用貼付材および救急絆創膏 - Google Patents
医療用貼付材および救急絆創膏Info
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Abstract
膏、ドレッシング材、ドレープ材などの皮膚貼付用途に
使用されるものであって、フィルムに巻き皺の発生が少
なく、フィルム表面の印刷不良がない医療用貼付材およ
び救急絆創膏を提供する。 【解決手段】 オレフィン系フィルムの片面に医療用粘
着剤層を形成し、他面に多色印刷層を形成してなり、印
刷層形成側のオレフィン系フィルム表面の表面粗さ(十
点平均粗さ)が2〜12μmに調整する。オレフィン系
フィルムとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィ
ルム、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体層/A−
B−A型ブロック共重合体層/エチレン−メタクリル酸
メチル共重合体層からなる三層フィルムが好適である。
オレフィン系フィルムの両表面の表面粗さは異なってい
ることが好ましく、好適には医療用粘着剤層形成側の表
面粗さを大きくする。オレフィン系フィルムに白色充填
剤を含有させることが、キャラクター印刷などの多色印
刷を施した際の鮮明度や隠蔽度を向上させるために効果
的である。
Description
皮膚貼付用途に使用される医療用貼付材に関するもので
あり、詳しくは救急絆創膏や大型絆創膏、ドレッシング
材、ドレープ材などに好適に使用される医療用貼付材に
関する。
片面に粘着剤層を設けてなるものであり、該粘着剤層を
介して適用すべき皮膚面に貼着使用される。
フィルムは、貼付中の皮膚追従性(柔軟性)や伸縮性、
風合いなどの点から、軟質のポリ塩化ビニルを主成分と
するものが主に用いられている。
は柔軟性を付与するために、可塑剤が多く配合されてお
り、この可塑剤が粘着剤層中に移行して粘着剤層の凝集
力を低下させ糊残り現象が生じたり、粘着力が低下する
などの問題を有することが指摘されている。さらに近
年、環境問題重視の観点から、ハロゲンである塩素を含
有しているポリ塩化ビニル樹脂の使用量を減少させよう
とする動きが各分野で進んでいる。
ポリオレフィン系樹脂が注目されており、本発明のよう
な医療用途の貼付材の基材フィルムとしても検討、利用
されるようになっている。これらポリオレフィン系樹脂
からなる基材フィルムは、柔軟性や伸縮性には優れてお
り、ポリ塩化ビニル代替フィルムとして有用である。
の医療用貼付材を製品化するにおいて、例えば救急絆創
膏や大型絆創膏などでは片面に印刷層を施して製品化す
ることがあるが、印刷層を形成する際に、オレフィン系
フィルムの場合では、フィルム表面の表面粗さに最適範
囲があることが判明した。
囲に調整することによってオレフィン系フィルムをロー
ル状に巻き取る際に巻き込まれた空気の逃げ道が確保で
き、その結果、フィルムに巻き皺を発生しがたくなり、
巻き皺に起因する後工程での印刷不良(印刷欠け)を防
止できることが判ったのである。
合、高精度に合わせて一色ずつ印刷するので、フィルム
の巻き取りなどで僅かなシワが入っても印刷に欠けが生
じ易くなり、印刷面の表面粗さの調整が極めて重要とな
るのである。
を巻き戻して片面に医療用粘着剤層を形成する場合、フ
ィルム表面の表面粗さを最適範囲に調整しておくと、巻
き戻し時のフィルムの滑り性が良好となり、特にフィル
ム厚が薄い場合でのフィルム切れも起こさず、また、巻
き取りロールへの密着による巻き皺の発生もなくなるこ
とが判った。
記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、印刷層
形成側のフィルム表面の粗さを特定範囲に調整すること
で、印刷層形成性に優れ、貼付使用中の印刷層の磨耗も
少なくなることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
面に医療用粘着剤層を形成し、他面に多色印刷層を形成
してなる貼付材であって、印刷層形成側のオレフィン系
フィルム表面の表面粗さ(十点平均粗さ)が2〜12μ
mであることを特徴とする医療用貼付材、および上記医
療用貼付材における粘着剤層表面の中央域に、吸液性パ
ッドを設けてなる救急絆創膏を提供するものである。
ムとして、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムや、
エチレン−メタクリル酸メチル共重合体層/A−B−A
型ブロック共重合体層/エチレン−メタクリル酸メチル
共重合体層からなる3層フィルムを用いることが好まし
く、A−B−A型ブロック共重合体としては、スチレン
−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、またはスチ
レン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を用いる
ことが好ましい。
層フィルムを用いた場合には、エチレン−メタクリル酸
メチル共重合体層はエチレン−メタクリル酸メチル共重
合体と低密度ポリエチレンを含有した層とすることが好
ましく、特に、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体
を連続相とし、低密度ポリエチレンを分散相とするミク
ロドメイン構造(海島構造)を有するものが好ましい。
とができるオレフィン系フィルムとは、ポリエチレンや
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体などに
代表される炭化水素系不飽和単量体の重合物だけでな
く、これらの炭化水素系不飽和単量体と他の改質用単量
体との共重合体も含まれる。具体的には、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン/1−ブテン共重合体、エチレン/1−オクテ
ン共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、
エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリプロピレン−ポリブテン混合物、ポリ
エチレン−ポリブテン混合物から選ばれる少なくとも一
種であるポリオレフィン系の樹脂が好ましいものとして
挙げられる。
フィルムは単層フィルムだけでなく、複層フィルムであ
ってもよく、複層フィルムの場合には何れかの層がオレ
フィン系フィルムであればよいので、オレフィン系フィ
ルム/改質用樹脂フィルムやオレフィン系フィルム/改
質用樹脂フィルム/オレフィン系フィルム、改質用樹脂
フィルム/オレフィン系フィルム/改質用樹脂フィルム
などの構造であってもよい。このような改質用樹脂とし
ては、例えばスチレン/ブタジエン/スチレントリブロ
ック共重合体や、スチレン/イソプレン/スチレントリ
ブロック共重合体のようなA−B−A型ブロック共重合
体などが挙げられる。
や伸縮性、適度な引張強度などの点から好ましく用いる
ことができるフィルムとしては、エチレン−酢酸ビニル
共重合体フィルム、またはエチレン−メタクリル酸メチ
ル共重合体層/A−B−A型ブロック共重合体層/エチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体層からなる3層フィ
ルムであり、A−B−A型ブロック共重合体としてスチ
レン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、または
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を用
いたものがさらに好適である。
酸ビニル共重合体フィルムを用いた場合、適度な弾性や
柔軟性、伸縮性を有するという点から、酢酸ビニル含量
が15〜28重量%、好ましくは20〜25重量%の範
囲のものを用いることが好ましく、また、重量平均分子
量が1×104 〜1×105 であり、分子量分布が4以
下、好ましくは3.5以下の比較的分子量分布の狭いも
のを用いることが好ましい。さらに、JISK−673
0に準じて測定するメルトフローレートが3g/10分
以下の流動性の低いものを用いることが、フィルム化し
た際の適度な引張強度の付与の点で好ましいものであ
る。
ン−メタクリル酸メチル共重合体層は、エチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体と低密度ポリエチレンを含有し
た層とすることが好ましい。低密度ポリエチレンを含有
させると、フィルム内に低密度ポリエチレンが相溶せず
に微粒子状に分散した状態で存在するので、フィルム表
面にこの微粒子によって適度な凹凸が生じ、その結果、
得られるフィルムに高級感を付与できると共に、目的と
する表面粗さが得られやすくなるのである。この場合、
低密度ポリエチレンの配合量は、エチレン−メタクリル
酸メチル共重合体層中に、5〜45重量%、好ましくは
15〜35重量%程度にすることがよい。
ンを含有させた場合、各樹脂成分が相溶して均一化する
よりも、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体が連続
相(海)としてマトリックスを形成し、低密度ポリエチ
レンがこのマトリックス中に分散相(島)として分散し
てなる、所謂ミクロドメイン構造(海島構造)を有する
ようにすることが好ましい。
と、各樹脂成分が有する特性の中間的な特性しか得るこ
とができないが、上記のようなミクロドメイン構造をと
ることによって、各樹脂成分が有する特性もある程度発
揮できるので、配合量の調整によって所望する特性を得
ることが容易になるのである。
ィルムは、本発明の医療用貼付材に用いるためには、そ
の厚みが10〜200μm、好ましくは30〜130μ
m程度になるように成形される。また、得られたフィル
ムの表面には、粘着剤層を形成した際の投錨性を良好に
するために、コロナ放電処理や公知の下塗り剤塗布など
の処理を施すことが好ましい。
レフィン系フィルムの片面に粘着剤層を形成して本発明
の医療用貼付材を作製するが、形成する粘着剤として
は、医療用粘着剤として用いられているものであれば特
に限定されない。好ましく用いることができる粘着剤と
しては、アクリル系粘着剤やゴム系粘着剤、シリコーン
系粘着剤、これらのブレンド系粘着剤などがある。
素数が1〜18、好ましくは4〜12のアルキル基を有
する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体
や該エステルを主成分単量体として他の単量体(例え
ば、官能性単量体など)を3〜50重量%、好ましくは
5〜40重量%の範囲で共重合してなる共重合体などが
用いられる。
としては、ブチルエステル、ヘキシルエステル、オクチ
ルエステル、デシルエステル、ラウリルエステル、ステ
アリルエステルなどのエステルが挙げられ、これらのエ
ステル鎖は直鎖状や分岐鎖状であってもよい。
きる単量体としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シエチルエステルや(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ
プロピルエステルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
アルキルエステル、(メタ)アクリル酸やマレイン酸、
フマル酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有不飽和
単量体、(メタ)アクリルアミドやジメチル(メタ)ア
クリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミドなどの
(メタ)アクリルアミドおよびその誘導体、N−ブトキ
シメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)
アクリルアミドなどのN−アルコキシアルキル(メタ)
アクリルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチル
アミノエチルエステルなどの(メタ)アクリル酸N,N
−アルキルアミノアルキルエステル、N−ビニルピロリ
ドンなどの酸アミド基含有不飽和単量体などの官能性単
量体が挙げられる。なお、これらの官能性単量体以外
に、酢酸ビニルやスチレン、α−メチルスチレン、(メ
タ)アクリロニトリルなどの無官能性の単量体も共重合
することができる。
着剤としては、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリイソ
プレン、ポリブテン、スチレン−イソプレン(またはブ
タジエン)系ブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体などの主材料樹脂に副資材としてロジン系樹脂
やテルペン系樹脂、クマロン−インデン樹脂、テルペン
−フェノール系樹脂、石油系樹脂などの粘着付与剤を配
合して用いることができる。さらに、必要に応じて液状
ポリブテンや鉱油、ラノリン、液状ポリイソプレンなど
の軟化剤や、酸化チタン、クレーなどの充填剤、ブチル
ヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤などを適宜配合し
てもよい。なお、このような副資材は前記アクリル系粘
着剤に配合してもよい。
ン系粘着剤としては、ポリジメチルシロキサンを主成分
とする粘着剤などが挙げられる。
ルム上に10〜200μm、好ましくは20〜100μ
m程度の厚みで形成されることによって、本発明の医療
用貼付材とすることができる。
て用いるオレフィン系フィルムの片面(粘着剤層形成面
と反対の面)に多色の印刷層を形成する。印刷層は、シ
アンやマゼンタ、イエロー、ブラック、金、銀などの複
数の色のインクを用いて多段印刷によって形成すればよ
いが、好ましくは紫外線硬化型のインクを用いることが
よい。紫外線硬化型のインクを用いて印刷層を形成する
と、印刷速度の向上や、印刷精度の向上が望め、特にキ
ャラクター印刷などに効果的なのである。
表面にキャラクターなどを多色印刷によって形成する
が、印刷の鮮明度や隠蔽度を向上させるために、フィル
ム中にチタン白やゼオライト、亜鉛華などのフィルムを
白色にするための充填剤を含有させておくことが好まし
い。
おいて、支持基材として用いるオレフィン系フィルムの
表面粗さを、特定の範囲、つまり印刷層形成側の表面粗
さを2〜12μmの範囲、好ましくは3〜8μmの範囲
に調整することが最大の特徴である。なお、本発明にお
ける表面粗さとは、JIS B0601に規定する方法
に準じて測定した十点平均粗さを云う。
〜12μmの範囲に調整することによって、オレフィン
系フィルムをロール状に巻き取る際に巻き込まれた空気
の逃げ道が確保でき、その結果、フィルムに巻き皺を発
生させることがない。その結果、巻き皺による後工程で
の印刷不良(印刷欠け)を防止することができるのであ
る。
を巻き戻して片面に医療用粘着剤層を形成する場合、巻
き戻し時にフィルムの滑り性が良好となるので、特にフ
ィルム厚が薄い場合でのフィルム切れなどが起こらず、
また、巻き取りロールへの密着による巻き皺の発生もな
くなるのである。表面粗さが2μmに満たない場合には
上記のような効果を発揮しがたく、12μmを超える表
面粗さでは上記効果は発揮するものの、印刷層を形成し
がたくなるのである。
ムの表面粗さは、印刷層形成側は上記のように2〜12
μmの範囲に調整するが、他面側(粘着剤層形成側)の
表面粗さも2〜40μm、好ましくは10〜30μmの
範囲に調整することが好ましい。
用粘着剤層を密着性よく、しかも強固に接着させる、つ
まりオレフィン系フィルムと医療用粘着剤層との投錨性
を良好にするためには、前記したようにフィルム表面に
コロナ放電処理や下塗り処理を施すことが好ましいが、
密着面積(接着面積)を増大させることも投錨力向上の
一手段である。従って、フィルム表面を荒らすことが効
果的であり、効果的な表面粗さとしては2μm以上であ
る。また、40μmを超える表面粗さの場合、投錨性は
良好となるが、反対表面の表面粗さに対しても影響し、
印刷用インクがきれいに印刷面に塗工できなくなるおそ
れがあり、これらのバランスから2〜40μmの範囲が
良好である。
作業性とを最適な状態で両立させるという点から、オレ
フィン系フィルムの表裏面の表面粗さが異なっているこ
とが好ましく、医療用粘着剤層を形成する側の表面粗さ
が印刷層を形成する側の表面粗さよりも大きくすること
が、医療用粘着剤層との投錨性確保の点でさらに好まし
いものである。
製造する方法としては、例えば以下の方法が挙げられ
る。
ー押出法やインフレーション押出法などの方法によって
所定厚さに成形し、得られたオレフィン系フィルムの両
面を、エンボスロールなどの公知の手段によってその両
面の表面粗さを特定の範囲内に調整する。
医療用粘着剤層形成側に、医療用粘着剤層形成用の粘着
剤溶液を直接塗布、乾燥する直写法によるか、もしくは
片面を剥離処理したセパレータの剥離処理面に、医療用
粘着剤溶液を塗工、乾燥して、所定厚さの医療用粘着剤
層を形成し、この粘着剤層をオレフィン系フィルムの表
面に転着する転写法によって医療用貼付材を得る。この
とき、粘着剤層とオレフィン系フィルムとの投錨性を向
上させるために、オレフィン系フィルムの粘着剤層形成
面にコロナ放電処理を施すことが好ましい。
整したオレフィン系フィルム表面に、必要に応じて印刷
前にインクの密着性向上を目的としたコロナ放電処理を
施したのち、紫外線硬化型インクを用いて印刷インクを
塗工、乾燥、硬化し、片面に多色印刷層を設けた本発明
の医療用貼付材を作製する。
るには、上記にて作製した医療用貼付材(原反)の粘着
剤層表面の中央域に、ガーゼや不織布、織布、発泡体な
どの吸液性パッドを設け、さらにその表面を1枚もしく
は複数枚のセパレータを積層し、所定形状に裁断して本
発明の救急絆創膏を得ることができる。
は、以上のように特定の表面粗さを有するオレフィン系
フィルムを用い、その表面に印刷層を形成したものであ
って、従来から使用されているポリ塩化ビニル系フィル
ムを用いた医療用貼付材の代替品として、柔軟性や伸縮
性などの特性を充分に発揮できるものである。特に、印
刷層形成に際してはフィルムに巻き皺の発生がなく作業
性に優れると共に、巻き皺発生による印刷不良もなく、
さらに使用中の印刷層の磨耗も少ないという効果を発揮
するのである。
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の応
用が可能である。
合体100重量部に対して、脂肪酸系滑剤1重量部を添
加し、100〜140℃の温度下でカレンダー法によっ
て約80g/m2 のシート状に成形した。
の温度下で、印刷層形成面側は約5μmの表面粗さを有
するロールで、粘着剤層形成側は約5μmの表面粗さを
有するロールで圧着し、オレフィン系フィルム基材を作
製した。
重量部、酢酸ビニル12重量部、アクリル酸3重量部か
らなる単量体混合物を、酢酸エチル60重量部に溶解
し、重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル
0.3重量部を添加し、55〜65℃で約10時間重合
反応を行い、そののち、酢酸エチルで希釈して、固形分
濃度が30重量%の医療用粘着剤溶液を調製した。
セパレータの処理面に、上記にて調製した医療用粘着剤
溶液を、乾燥後の厚みが35μmとなるように塗布、乾
燥して医療用粘着剤を形成した。
ルム基材の片面をコロナ放電処理し、この処理面が医療
用粘着剤層に接するように、上記医療用粘着剤層の表面
にオレフィンフィルム基材を圧着し、医療用貼付材を作
製した。
キャラクター印刷を多色印刷によって施し、その後救急
絆創膏に加工して、本発明の救急絆創膏を作製した。
チレン−メタクリル酸メチル共重合体100重量部に低
密度ポリエチレン25重量部を添加したシート、中間層
にメルトフロー速度2g/10分のスチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体100重量部にブチルヒ
ドロキシトルエン1重量部を添加したシート、医療用粘
着剤層形成側にメタクリル酸メチル含量25重量%のエ
チレン−メタクリル酸メチル共重合体からなるシートが
位置するように、150〜200℃の温度下で3層同時
インフレーション法にて約80g/m2 の3層積層のシ
ート状(厚み比率20%/60%/20%)に成形し
た。
材を用いた以外は、実施例1と同様の医療用粘着剤を用
いて、救急絆創膏を作製した。
ソプレン−スチレンブロック共重合体100重量部にブ
チルヒドロキシトルエン1重量部、酸化チタン5重量部
を添加したシートを用いた以外は、実施例2と同様にし
て3層フィルムを作製した。
材を用いた以外は、実施例1と同様の医療用粘着剤を用
いて、救急絆創膏を作製した。
合体100重量部に対して、脂肪酸系滑剤1重量部、酸
化チタン5重量部を添加し、100〜140℃の温度下
でカレンダー法によって約80g/m2 のシート状に成
形した。
の温度下で、印刷層形成面側は約5μmの表面粗さを有
するロールで、粘着剤層形成側は約20μmの表面粗さ
を有するロールで圧着し、オレフィン系フィルム基材を
作製した。
材を用いた以外は、実施例1と同様の医療用粘着剤を用
いて、救急絆創膏を作製した。
で、印刷層形成面側は約10μmの表面粗さを有するロ
ールで、粘着剤層形成側は約5μmの表面粗さを有する
ロールで圧着し、オレフィン系フィルム基材を作製し
た。
材を用いた以外は、実施例4と同様の医療用粘着剤を用
いて、救急絆創膏を作製した。
を、鏡面ロールで圧着して非常に平滑な表面(表面粗さ
約1μm)にした以外は、実施例4と同様にして、救急
絆創膏を作製した。
で、印刷層形成面側は約20μmの表面粗さを有するロ
ールで、粘着剤層形成側は約5μmの表面粗さを有する
ロールで圧着して作製したオレフィン系フィルムを用い
た以外は、実施例4と同様の医療用粘着剤を用いて、救
急絆創膏を作製した。
急絆創膏について、以下に示す評価を行い、結果を表1
に示した。
の救急絆創膏を作製するに当たって、オレフィン系フィ
ルムや医療用貼付材原反をロール状に巻き取りする際、
およびコロナ放電処理後の巻き取り時に、気泡を抱き込
むことによる巻き皺の発生の度合いを調べた。判断基準
は以下の通りである。 ◎:巻き皺の発生なし。 〇:ごく軽微な巻き皺の発生がある。 ×:印刷不良を起こすような巻き皺の発生がある。
B0601に準じてオレフィン系フィルム表面に表面
粗さを測定した。測定装置は株式会社ミツトヨ製のサー
フテスト501を使用し、十点平均粗さを求めた。
市販の印刷装置を用い、各医療用貼付材の表面に紫外線
硬化型インクを塗工、キュアーして4色のキャラクター
印刷を施した際、キャラクター印刷が鮮明に印刷できる
かを判定した。判定基準は以下の通りである。 ◎:印刷良好。 〇:わずかに印刷がぼやける。 ×:印刷が不鮮明。
Claims (14)
- 【請求項1】 オレフィン系フィルムの片面に医療用粘
着剤層を形成し、他面に多色印刷層を形成してなる貼付
材であって、印刷層形成側のオレフィン系フィルム表面
の表面粗さ(十点平均粗さ)が2〜12μmであること
を特徴とする医療用貼付材。 - 【請求項2】 オレフィン系フィルムがエチレン−酢酸
ビニル共重合体フィルム、またはエチレン−メタクリル
酸メチル共重合体層/A−B−A型ブロック共重合体層
/エチレン−メタクリル酸メチル共重合体層からなる3
層フィルムである請求項1記載の医療用貼付材。 - 【請求項3】 エチレン−酢酸ビニル共重合体が、酢酸
ビニル含量が15〜28重量%である請求項2記載の医
療用貼付材。 - 【請求項4】 エチレン−酢酸ビニル共重合体が、重量
平均分子量が1×104〜1×105 で、分子量分布が
4以下で、かつメルトフローレートが3g/10分以下
である請求項2または3記載の医療用貼付材。 - 【請求項5】 A−B−A型ブロック共重合体がスチレ
ン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、またはス
チレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体である
請求項2記載の医療用貼付材。 - 【請求項6】 エチレン−メタクリル酸メチル共重合体
層が、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体と低密度
ポリエチレンを含有した層である請求項2記載の医療用
貼付材。 - 【請求項7】 エチレン−メタクリル酸メチル共重合体
層が、連続相としてのエチレン−メタクリル酸メチル共
重合体と、分散相としての低密度ポリエチレンからなる
ミクロドメイン構造(海島構造)を有する請求項6記載
の医療用貼付材。 - 【請求項8】 印刷層が紫外線硬化型インクから形成さ
れる請求項1記載の医療用貼付材。 - 【請求項9】 医療用粘着剤層の形成側のオレフィン系
フィルムの表面粗さが、2〜40μmである請求項1記
載の医療用貼付材。 - 【請求項10】 オレフィン系フィルムの表面と裏面の
表面粗さが、異なっている請求項1または9記載の医療
用貼付材。 - 【請求項11】 医療用粘着剤層形成側のオレフィン系
フィルムの表面粗さが、印刷層形成側のオレフィン系フ
ィルムの表面粗さよりも大きい請求項10記載の医療用
貼付材。 - 【請求項12】 オレフィン系フィルムが、白色充填剤
の含有によって白色を呈している請求項1〜11記載の
医療用貼付材。 - 【請求項13】 医療用粘着剤層の表面にセパレータを
被着してなる請求項1〜12記載の医療用貼付材。 - 【請求項14】 請求項1〜13記載の医療用貼付材に
おける粘着剤層表面の中央域に、吸液性パッドを設けて
なる救急絆創膏。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00717899A JP4465729B2 (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 医療用貼付材および救急絆創膏 |
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CA002295244A CA2295244C (en) | 1999-01-14 | 2000-01-10 | Medical adhesive dressing and first-aid adhesive tape |
DE60016050T DE60016050T2 (de) | 1999-01-14 | 2000-01-13 | Medizinischer Klebeverband und Erste-Hilfe Klebeband |
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