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2012年ロンドンオリンピックのサッカー競技・男子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2012年ロンドンオリンピックのサッカー競技・男子
大会概要
開催国 イギリスの旗 イギリス
開催都市 ロンドン
マンチェスター
ニューカッスル
コヴェントリー
カーディフ
グラスゴー
日程 2012年7月26日 - 8月11日
チーム数 16 (6連盟)
開催地数(6都市)
大会結果
優勝  メキシコ (1回目)
準優勝  ブラジル
3位  韓国
4位  日本
大会統計
試合数 32試合
ゴール数 76点
(1試合平均 2.38点)
総入場者数 1,938,134人
(1試合平均 60,567人)
得点王 ブラジル レアンドロ・ダミアン (6得点)
2008
2016
2012 ロンドンオリンピック
サッカー競技

大会詳細
男子  女子
選手
男子  女子

2012年ロンドンオリンピックサッカー競技・男子(2012ねんロンドンオリンピックのサッカーきょうぎ だんし)は、ロンドンのほか5都市で開会式前の7月26日から8月11日まで行なわれた。開催国のイギリスと各大陸予選を通過した23歳以下の代表15チーム、合わせて16チームが争う。また、24歳以上の選手(オーバーエイジ。正確には1988年12月31日迄に生まれた選手)を最大3名加えることが出来る[1]

出場国

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出場は国内サッカー協会単位ではなく国内オリンピック委員会単位となる(オリンピックのサッカー競技・グレートブリテン代表も参照)。

大陸連盟 出場
枠数
予選大会 予選順位 出場国・地域 出場回数
UEFA 1+3 開催国 イギリスの旗 イギリス 13大会ぶり10回目
UEFA U-21欧州選手権2011 優勝  スペイン 3大会ぶり10回目
準優勝  スイス 18大会ぶり3回目
3位  ベラルーシ 初出場
AFC 3.5 アジア予選 A組 1位  韓国 7大会連続9回目
B組  アラブ首長国連邦 初出場
C組  日本 5大会連続9回目
CAF 3.5 アフリカ U-23選手権2011 優勝  ガボン 初出場
準優勝  モロッコ 2大会ぶり7回目
3位  エジプト 5大会ぶり11回目
4位※  セネガル 初出場
CONCACAF 2 北中米カリブ海予選 1位  メキシコ 2大会ぶり10回目
2位  ホンジュラス 2大会連続3回目
CONMEBOL 2 2011 南米ユース選手権 優勝  ブラジル 2大会連続12回目
準優勝  ウルグアイ 18大会ぶり3回目
OFC 1 オセアニア予選 1位  ニュージーランド 2大会連続2回目
  • 出場回数は、男子サッカー競技としての出場回数の総数である。
  • ※AFC第4代表( オマーン)とCAF第4代表( セネガル)が、2012年4月23日に中立地(イギリス)にて1試合勝負の大陸間プレーオフを行い、0-2で勝利したセネガルが本大会出場権を獲得した。


審判員

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2012年4月19日に国際サッカー連盟(FIFA)から主審および副審が発表された[3]

結果

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組み合わせ抽選

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本大会のグループステージの組み合わせ抽選は2012年4月24日(現地時間午前11時、日本時間同日午後7時。実際の抽選は午後7時20分から)にイギリスのウェンブリー・スタジアムで1時間程度で女子の抽選、男子の抽選の順に行われ、英BBCなどで生中継された[4]。日本ではNHK総合テレビNHKニュース7内でなでしこジャパンの抽選のみ生中継された(男子は番組終了間際からの抽選だった為、中継されず)。司会には元イングランド代表FWゲーリー・リネカーとTVスポーツ司会者マーク・チャップマンが、抽選を引き当てる代表として元ブラジル代表FWロナウド、歌手のメラニー・チズム、イギリスの女性スターケリー・スミスらが登場した。

イギリス、メキシコ、ブラジル、スペインはシードとし、事前に別の組に割り振る[5]。さらに、シードチームを含む各チームを以下の通りにポット(pot)に分け、ポットごとに抽選で1組1チームを割り振る。ただし、同じ地域連盟加盟国同士は同じ組に入らないように割り振り、同時に組内の順番も抽選で決め試合順を決定する[6]

ポット1
ヨーロッパ
ポット2
南北アメリカ
ポット3
アジア, オセアニア
ポット4
アフリカ

グループステージ

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準々決勝進出
グループステージ敗退

各組上位2カ国が準々決勝に進出できる。

※開始時刻はすべて英国夏時間 (UTC+1)

グループ A

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チーム







1 イギリスの旗 イギリス 7 3 2 1 0 5 2 +3
2  セネガル 5 3 1 2 0 4 2 +2
3  ウルグアイ 3 3 1 0 2 2 4 -2
4  アラブ首長国連邦 1 3 0 1 2 3 6 -3







グループ B

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チーム







1  メキシコ 7 3 2 1 0 3 0 +3
2  韓国 5 3 1 2 0 2 1 +1
3  ガボン 2 3 0 2 1 1 3 -2
4  スイス 1 3 0 1 2 2 4 -2







グループ C

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チーム







1  ブラジル 9 3 3 0 0 9 3 +6
2  エジプト 4 3 1 1 1 6 5 +1
3  ベラルーシ 3 3 1 0 2 3 6 -3
4  ニュージーランド 1 3 0 1 2 1 5 -4







グループ D

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チーム







1  日本 7 3 2 1 0 2 0 +2
2  ホンジュラス 5 3 1 2 0 3 2 +1
3  モロッコ 2 3 0 2 1 2 3 -1
4  スペイン 1 3 0 1 2 0 2 -2







決勝トーナメント

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準々決勝準決勝決勝
 
          
 
8月4日 19:30 - カーディフ
 
 
 イギリス1 (4)
 
8月7日 19:45 - マンチェスター
 
 韓国 (PK)1 (5)
 
 韓国0
 
8月4日 17:00 - ニューカッスル
 
 ブラジル3
 
 ブラジル3
 
8月11日 15:00 - ロンドン
 
 ホンジュラス2
 
 ブラジル1
 
8月4日 14:30 - ロンドン
 
 メキシコ2
 
 メキシコ (aet)4
 
8月7日 17:00 - ロンドン
 
 セネガル2
 
 メキシコ3
 
8月4日 12:00 - マンチェスター
 
 日本1 3位決定戦
 
 日本3
 
8月10日 19:45 - カーディフ
 
 エジプト0
 
 韓国2
 
 
 日本0
 

準々決勝

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準決勝

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3位決定戦

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決勝

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優勝国

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 2012年ロンドンオリンピック
男子サッカー競技優勝国 

メキシコ
初優勝

最終結果

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チーム







ベスト4
1  メキシコ 16 6 5 1 0 12 4 +8
2  ブラジル 15 6 5 0 1 16 7 +9
3  韓国 9 6 2 3 1 5 5 0
4  日本 10 6 3 1 2 6 5 +1
ベスト8
5 イギリスの旗 イギリス 8 4 2 2 0 6 3 +3
6  セネガル 5 4 1 2 1 6 6 0
7  ホンジュラス 5 4 1 2 1 5 5 0
8  エジプト 4 4 1 1 2 6 8 -2
グループリーグ敗退
9  ウルグアイ 3 3 1 0 2 2 4 -2
10  ベラルーシ 3 3 1 0 2 3 6 -3
11  モロッコ 2 3 0 2 1 2 3 -1
12  ガボン 2 3 0 2 1 1 3 -2
13  スイス 1 3 0 1 2 2 4 -2
14  スペイン 1 3 0 1 2 0 2 -2
15  アラブ首長国連邦 1 3 0 1 2 3 6 -3
16  ニュージーランド 1 3 0 1 2 1 5 -4

問題点

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  • スイスのミシェル・モルガネラ選手がツイッターで韓国人に対する人種差別的な発言をし、スイス選手団は7月30日の会見で同選手が「差別的、冒涜的な言葉で、韓国サッカー代表と韓国国民を侮辱した」としてモルガネラを選手団から追放し、彼は強制的に帰国させられることになった。モルガネラは自身の発言について謝罪し、ツイートを削除している[7]。原因は、韓国のネットユーザーがモルガネラのプレーに怒り、彼のSNSを探しサイバー攻撃を仕掛けたからだとされている[8]
  • 3位決定戦の日本対韓国戦が終了した後のスタジアムにおいて、韓国選手の朴鍾佑が「독도는 우리 땅!(独島はわが領土)」と書かれたプラカードを掲げるパフォーマンスを行った[9]。大会における選手の政治的主張は国際オリンピック委員会(IOC)の憲章国際サッカー連盟(FIFA)の規定により厳重に禁止されているため、IOCは暫定的な処分として朴の表彰式出席を禁止し、表彰式では朴の名前がアナウンスされず銅メダルも授与されなかった。ジャック・ロゲIOC会長によれば、IOCによる最終的な裁定は、大韓体育会(KOC)から正式な調査回答が返信され、FIFAの規律委員会が9月16日までに処分を決定した後に決定する予定であるとされた[10]。なお、試合に先立つこと14時間ほど前の日本および韓国時間10日14時頃には、韓国の李明博大統領が竹島(韓国名・独島)に上陸したため両国に緊張が走っていた[11]
10月5日にFIFAはチューリッヒにて聴聞会を開いたが、処分の決定は延期された[12]。同月31日、大韓サッカー協会は国際オリンピック委員会が朴に対して銅メダル証明書を発行したことを発表した[13]。また、銅メダル獲得にともない韓国政府から与えられる兵役免除の特権も、韓国政府は認める方針であることが報じられた[14]11月20日にFIFA規律委員会による二度目の聴聞会が開かれ、処分が決定した[15]。通常ではFIFAが選手の懲戒を決定をすれば速やかに結果を公表するが、朴の処分に限っては処分結果の発表がされず、日本の一部メディアから「特別待遇ではないか」と批判を浴びた[16]。結局、12月3日に大韓サッカー協会により初めて朴に対するFIFAの処分結果が発表され、朴は国際Aマッチ2試合の出場停止と3500スイス・フラン(31万円)の罰金、大韓サッカー協会は警告の処分であった[17]
このFIFAの決定を受けてIOC規律委員会は朴から聞き取り調査を行い、2013年2月12日に開催されたIOC理事会で、朴と韓国オリンピック委員会に警告を行い、韓国オリンピック委員会に今後の選手教育プログラム計画を策定しIOCに提出することを義務付けた上で、朴に銅メダルを授与することを最終決定した[18]。上記のように国際サッカー連盟は試合会場での政治的な宣伝活動を禁じているが、2014年6月7日にはアルゼンチン中部ラプラタで行われた国際親善試合(国際親善試合なども国際サッカー連盟の監督下にある)で、サッカーアルゼンチン代表が試合開始直前に朴に続いて「マルビナス(英領フォークランド)諸島はアルゼンチンだ(LAS MALVINAS SON ARGENTINAS)[19] 」と書いた横断幕を掲げた[20]

脚注

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  1. ^ Regulations of the Olympic Football Tournaments London 2012, Page 15, Article 8.3” (英語). fifa.com. FIFA. 2012年7月15日閲覧。
  2. ^ Play-off details confirmed”. 国際サッカー連盟 (2012年1月26日). 2012年2月3日閲覧。
  3. ^ Olympic Football Tournament London 2012 - Appointments of Match Officials” (英語). fifa.com. FIFA. 2012年7月14日閲覧。
  4. ^ Here we go: Team GB fixture dates confirmed and London 2012 Football tickets to go back on sale” (英語). London2012.com (2011年11月10日). 2012年7月14日閲覧。
  5. ^ Britain, Spain, Brazil, Mexico top seeds in Olympic football” (英語). Reuters.com (23 April 2012-04-23). 2012年7月14日閲覧。
  6. ^ London 2012 Olympics: Team GB men's side avoid Brazil and Spain in group stage of football tournament” (英語). telegraph.co.uk (2012年4月23日). 2012年7月14日閲覧。
  7. ^ https://web.archive.org/web/20120804025537/https://japanese.joins.com/article/569/156569.html
  8. ^ https://web.archive.org/web/20120801090833/https://japanese.joins.com/article/572/156572.html?servcode=600
  9. ^ 韓国選手「独島はわが領土」パフォーマンス 五輪評論家「メダル剥奪も」 MSN産経ニュース 2012年8月12日付記事
  10. ^ 銅「IOC預かり」…竹島メッセージの韓国選手 読売新聞 2012年8月13日付記事
  11. ^ 李大統領が竹島上陸 日韓関係の悪化必至 MSN産経ニュース 2012年8月10日付記事
  12. ^ 竹島メッセージ朴鍾佑の処分決定延期 nikkansports.com 2012年10月6日
  13. ^ ロンドン五輪:IOC、朴鍾佑にメダル証明書=独島プラカード問題 朝鮮日報 2012年10月31日
  14. ^ 五輪「竹島プラカード」朴も兵役免除 nikkansports.com 2012年8月26日
  15. ^ 竹島男の処分決定 近日中に発表 nikkansports.com 2012年11月21日
  16. ^ 竹島選手は特別待遇? 処分を公表しないFIFAの不思議、産経ニュース 2012年12月2日
  17. ^ 韓国の朴鍾佑 2試合出場停止と罰金 FIFA、産経ニュース 2012年12月3日
  18. ^ “領土主張”の韓国選手にメダル、NHKニュース 2013年2月13日
  19. ^ アルゼンチンがW杯前に政治的横断幕、フォークランド問題で火種 AFP 2014年6月8日
  20. ^ 親善試合で領土主張の横断幕 アルゼンチン 共同通信 2014年6月8日

関連項目

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外部リンク

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