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エジャリン・ジェームス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エジャリン・ジェームス
Edgerrin James
refer to caption
2009年シーホークス時代のジェームス
基本情報
ポジション ランニングバック
生年月日 (1978-08-01) 1978年8月1日(46歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
フロリダ州イモカリー
身長: 6' 0" =約182.9cm
体重: 219 lb =約99.3kg
経歴
大学 マイアミ大学
NFLドラフト 1999年 / 1巡目全体4位
所属歴
1999-2005 インディアナポリス・コルツ
2006-2008 アリゾナ・カージナルス
2009 シアトル・シーホークス
受賞歴・記録
オールプロ選出(2回)
1999, 2005
プロボウル選出(4回)
1999, 2000, 2004, 2005
その他受賞・記録
NFL 最優秀新人攻撃選手(1999)
NFL リーディングラッシャー(1999, 2000)
IND リング・オブ・オナー
NFL 通算成績
ラッシングヤード 12,246
平均ヤード 4.0
ラッシングTD 80
レシーブ 433
レシーブヤード 3,364
レシーブTD 11
Player stats at NFL.com
Player stats at PFR

エジャリン・ジェームス(Edgerrin Tyree James [ˈɛərɪn], 1978年8月1日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州イモカリー英語版出身のアメリカンフットボールの元選手である。ランニングバックとして、NFLの主にインディアナポリス・コルツで11年間プレーした。1999年、インディアナポリス・コルツに入団したルーキーイヤーから活躍し、1999年から2年連続でリーディングラッシャーになった。アリゾナ・カージナルスに移籍するまでの7シーズンの内、4シーズンでプロボウルに選出され、2020年にプロフットボール殿堂入りした[1]。コルツ時代はペイトン・マニングマービン・ハリソンとともに「トリプレッツ」を形成した[2]

カレッジフットボール

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ジェームスは地元の高校ではランニングバックの他にラインバッカープレースキッカーとしてもプレー、パレード誌のオールアメリカンに選ばれた[3]。高校卒業後、フロリダ州のマイアミ大学に入学し、カレッジフットボールでプレーした。マイアミ大学は多くのプロフットボール殿堂入り選手を輩出する名門大学であるが、ジェームスは学校の歴史上最も成功したランニングバックの一人となった[4]

1998年にはチームメートのナジェ・ダベンポート、ジェームス・ジャクソンとともにThree headed Monster(3人の怪物的なランニングバック)と呼ばれた[5]。この年彼はそれまでの大学記録を60年ぶりに更新する17タッチダウンをあげた[3]。同年12月に全米2位のUCLAと対戦したオレンジボウルでは39回のランで大学記録となる299ヤードを獲得、49-42で勝利する原動力となった[3]

大学最終年には進級せず、ドラフトアーリーエントリーを行った[6]

ジェームスがマイアミ大学で記録したラッシングヤードは歴代3位となり、2年連続1000ヤードを超えるラッシングヤードを記録した初めての選手となった。また先発出場がわずか17試合でありながら大学歴代2位の2.960ヤードを走った。ランレシーブ合計で35タッチダウンは歴代最多タイ、32タッチダウンランは歴代2位の記録となっている[3]。また14試合で100ヤード以上を走った最初の選手となった。1シーズンのラッシングヤード大学記録も樹立したが、この記録は後にウィリス・マゲイヒーによって更新された。2009年4月、マイアミ大学のスポーツ殿堂入りを果たしている。

成績

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ラン レシーブ
チーム GP Att Yds Avg TD Rec Yds Avg TD
1996 Miami 7 71 446 6.3 2 6 90 15.0 0
1997 10 184 1,098 6.0 13 19 250 13.2 1
1998 11 242 1,416 5.9 17 17 255 15.0 2
通算 28 497 2,960 6.0 32 42 595 14.2 3

[7]

NFL

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インディアナポリス・コルツ

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2004年

ジェームスは、1999年のNFLドラフトで1順目全体4位の指名をインディアナポリス・コルツから受け、NFL入りした。コルツはドラフト2日前にマーシャル・フォークをトレードでセントルイス・ラムズに放出した。コルツがジェームスを指名した時点で、同じランニングバックでハイズマン賞を受賞したリッキー・ウィリアムスセインツが全体5位指名)を指名することが可能であったため、多くの評論家がこの指名が誤りであると指摘した[8][9]。しかし、シーズンが始まるとジェームスは新人でありながら、リーディングラッシャーになる活躍をし、この指名が誤りでなかったことを証明した。この年、最優秀新人攻撃選手に選ばれた。新人でリーディングラッシャーになる選手はその後2016年シーズンエジキール・エリオットまで現れなかった。

翌年もリーディングラッシャーになり、2001年シーズンにはエミット・スミス以来の3年連続リーディングラッシャーの期待がかかったが、第7週のカンザスシティ・チーフス戦で前十字靭帯断裂、シーズン絶望となる怪我を負い[10]、6試合の出場に留まった。

負傷後は、2002年7月下旬のトレーニングキャンプでチームに合流した[11]

2003年11月のニューヨーク・ジェッツ戦でコルツ歴代リーディングラッシャーであるライデル・ミッチェルの記録を更新した[12]

怪我から完全に復調した2004年シーズン2005年シーズンには、リーディングラッシャーになれなかったものの、1500ヤードを超えるラッシングヤードを記録した。

コルツからカージナルスに移籍した直後のシーズンにコルツが第41回スーパーボウルを制覇したため、ジェームスはコルツのスーパーボウル制覇に加わることはできなかった。しかし、チーム史上最高の9,226ヤードラッシングを記録したジェームスの功績から、オーナーがジェームスにもスーパーボウルリングを贈った[13]

2012年、インディアナポリス・コルツのRing of Honor入りを果たした。

アリゾナ・カージナルス

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2006年3月23日、ジェームスはアリゾナ・カージナルスと4年3000万ドルで契約した[14]。カージナルスは前年ラン攻撃がリーグ最下位であった[15]。カージナルスに移籍後も2006年、2007年と2年連続で1000ヤードラッシュを記録し、2007年にはコーリー・ディロンの引退に伴い、現役通算リーディングラッシャーになった。しかし、2008年シーズンケン・ウィゼンハントヘッドコーチがジェームスをパスプロテクターとして起用するプレーを多用したため、ボールキャリーの機会が激減し、ラッシングヤードが激減した。そのため、ジェームスは2009年シーズンから他チームに移籍することを表明した[16]。この年第17週のシアトル・シーホークス戦で14回のランで100ヤードを走った。チームは1998年以来10年ぶりにプレーオフに進出、プレーオフ初戦で平均4.7ヤードを獲得、100ヤードを走った。カロライナ・パンサーズとのディビジョナルプレーオフでは57ヤードを走り、1タッチダウン、フィラデルフィア・イーグルスとのNFCチャンピオンシップゲームでは73ヤードを走りチームは32-25で勝利、第43回スーパーボウルに進出した。スーパーボウルでは9回のランで33ヤードを獲得、ピッツバーグ・スティーラーズに23-27で敗れた。

シアトル・シーホークス

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事実上の妻であり、4人の子供の母親であった恋人を2009年4月に癌で失ったジェームスは、2009年シーズン前のオフシーズンを子供と過ごし、NFLからのオファーを断り続けた[17]。最終的には8月24日にシアトル・シーホークスと1年200万ドルで契約したが、契約時期が開幕直前となり、チームのトレーニングキャンプにも参加できなかった[18]。チームはジェームスを迎え入れるロースター枠を空けるためにランニングバックのT・J・ダケットを解雇したが[19]、ジェームスは往年のプレーをすることができず、11月3日に解雇された[17]。この年自己ワーストとなる46回のランで125ヤードを獲得するにとどまった。

2011年7月26日、引退を表明した[20]

家族

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再従兄のダーウィン・ジェームズもNFL選手で、ダーウィンの従兄のビンス・ウィリアムズ英語版カルロス・ウィリアムズ英語版も元NFL選手である[21]

成績

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備考
リーグトップ
太字 自己最高
チーム 試合 ラン レシーブ
G GS Att Yds Avg Lng TD Rec Yds Avg Lng TD
1999 IND 16 16 369 1,553 4.2 72 13 62 586 9.5 54 4
2000 16 16 387 1,709 4.4 30 13 63 594 9.4 60 5
2001 6 6 151 662 4.4 29 3 24 193 8.0 27 0
2002 14 14 277 989 3.6 20 2 61 354 5.8 23 1
2003 13 13 310 1,259 4.1 43 11 51 292 5.7 17 0
2004 16 16 334 1,548 4.6 40 9 51 483 9.5 56 0
2005 15 15 360 1,506 4.2 33 13 44 337 7.7 20 1
2006 ARI 16 16 337 1,159 3.4 18 6 38 217 5.7 14 0
2007 16 16 324 1,222 3.8 27 7 24 204 8.5 26 0
2008 13 7 133 514 3.9 35 3 12 85 7.1 16 0
2009 SEA 7 0 46 125 2.7 10 0 3 19 6.3 7 0
通算 148 135 3,028 12,246 4.0 72 80 433 3,364 7.8 60 11

[22]

脚注

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  1. ^ Legwold, Jeff (1 February 2020). “Steelers' Troy Polamalu, Colts' Edgerrin James elected to Hall of Fame”. ESPN. https://www.espn.com/nfl/story/_/id/28614718/steelers-troy-polamalu-colts-edgerrin-james-elected-hall-fame 2 February 2020閲覧。 
  2. ^ インディアナポリス・コルツ”. 朝日新聞 (2006年). 2020年6月3日閲覧。
  3. ^ a b c d EDGERRIN JAMES 1996-1998”. マイアミ大学. 2020年6月3日閲覧。
  4. ^ Matt Washington (2019年6月15日). “Top 5 Pro Canes: Running Backs”. stateoftheu.com. 2020年6月3日閲覧。
  5. ^ Justin Dottavio (2018年4月19日). “Greatest position rooms in ‘Canes history: 2001 Running Backs”. 2020年6月3日閲覧。
  6. ^ Eric Kennedy (1999年4月12日). “New York Giants 1999 NFL Draft Preview”. bigblueinteractive.com. 2020年6月3日閲覧。
  7. ^ Archived copy”. December 21, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。December 7, 2016閲覧。
  8. ^ Adam Lazarus. “The 50 Most Shocking Draft Selections in NFL History”. bleacherreport.com. 2020年6月3日閲覧。
  9. ^ Yep, the 1999 NFL draft was just as crazy as you thought”. ESPN (12019-04-23). 2020年6月3日閲覧。
  10. ^ コルツRBジェームズ、今期絶望”. NFL JAPAN (2001年11月22日). 2020年6月3日閲覧。
  11. ^ RBジェームズが手術後初めてチームに合流”. NFL JAPAN (2002年7月28日). 2020年6月3日閲覧。
  12. ^ ジェイムズがチームのラン記録を更新”. NFL JAPAN (2003年11月17日). 2020年6月3日閲覧。
  13. ^ Colts to honor Edgerrin James”. ESPN.com (July 24, 2012). November 3, 2016閲覧。
  14. ^ Get In Line”. ESPN (2006年4月15日). 2020年6月3日閲覧。
  15. ^ NFC 各地区の展望”. 朝日新聞 (2006年). 2020年6月3日閲覧。
  16. ^ James expecting to leave Cardinals
  17. ^ a b Dorsey, David (January 6, 2010). “Edgerrin James eyes return to playing”. The News-Press. February 3, 2010閲覧。
  18. ^ Edgerrin James lands in Seattle | ProFootballTalk”. Profootballtalk.nbcsports.com. September 20, 2011閲覧。
  19. ^ Seahawks dump Duckett | ProFootballTalk”. Profootballtalk.nbcsports.com. September 20, 2011閲覧。
  20. ^ Edgerrin James announces retirement from NFL”. Procanes.com. September 20, 2011閲覧。
  21. ^ Football Recruiting - Derwin James - Player Profiles - ESPN”. ESPN.com. 2023年4月17日閲覧。
  22. ^ Edgerrin James Stats”. pro-football-reference.com. January 5, 2019閲覧。