ゲッターロボ號とは、テレビ東京系列で放映されたロボットアニメならびにそれと平行して少年キャプテンに連載された石川賢の漫画である。また、同作品に登場するロボットの名前でもある。
概要
アニメ『ゲッターロボ』の第3作目にあたる。
特徴は前シリーズまでとは違い、ゲッターが合理的な変形をする部分である。これはおもちゃでも再現されており、差し替え用のパーツは本体に関する部分は手首だけという優秀さである(関連動画参照)。
元々は『マジンガーZ』のリメイクとして企画されるも、版権の都合によりゲッターロボのリメイクとなる。
その名残はゲッターの武装であるナックルボンバー(ロケットパンチ)やブレストボンバー(おっぱいミサイル)、ブレストビーム(ブレストファイヤー)、敵メカのメタル・ビースト(直訳すると機械獣)、爵位を持った敵幹部などからも伺える。
ちなみに、漫画版『ゲッターロボ』の原作者で、ゲッター號の漫画版の作者でもある石川賢によれば、最初は漫画を描くつもりも無かったが、東映アニメーションで見せられた完全変形の合金おもちゃに心を動かされて漫画を描くことになったとか。そういう経緯があったので漫画版を「原作版」と呼ぶのは間違いである。
アニメ版
多国籍企業「ポーラー・ステイション」が突如プロフェッサー・ランドウに乗っ取られ世界征服に乗り出した。
襲い来るメタルビースト軍団。だが、NISARの橘博士は宇宙作業用として開発した大型ロボット「ゲッターロボ」を対ランドウ用の戦闘ロボットとして使うことを迷っていた。
ゲッターロボは平和利用のために作られた作業用ロボなので、戦うための武器なども無い。しかしパイロット訓練生の一文字號、大道剴、そして博士の娘の橘翔はゲッターロボとバトルヘリでメタルビースト軍団に立ち向かう。
なお、アニメ版は以前のゲッターロボシリーズとはストーリー上の繋がりはないが、中盤に旧作の登場人物である神隼人を指揮官として登場させ、旧作との繋がりを明確にさせる案があったが、隼人役の声優であるキートン山田のスケジュールの都合で没になったという。
2021年8月現在、バンダイチャンネルやDアニメストアでの配信が行われている。2014年8月時点での視聴方法はDVDを買うしかなかったそうだが、それは昔の話である。
キャスト
- 一文字號:草尾毅
- 橘翔:小林優子
- 大道剴:神谷明
- 武藤由自:金丸淳一
- 吉井レミ:遠藤みやこ
- 橘博士:永井一郎
- Dr.タマ:田の中勇
- Dr.ポチ:佐藤正治
- ナルキス子爵:堀川亮
- ヤシャ男爵:池水通洋
- ラセツ伯爵:阿部道子
- プロフェッサー・ランドウ:郷里大輔
主題歌
「21世紀少年(21st Century Boy)」(作詞:尾上文、作曲:岡井大二、歌:貴水博之)
「GRIEVOUS RAIN」(作詞:尾上文、作曲:岡井大二、歌:貴水博之)
この2曲は最初の1クールのみしか使われなかった。貴水博之的には黒歴史らしい。
「ゲッターロボ號」(作詞:康珍化、作曲:渡辺宙明、歌:水木一郎、森の木児童合唱団)
「友だちになりたい」(作詞:康珍化、作曲:渡辺宙明、歌:水木一郎)
ゲッターロボ號
宇宙作業用として開発された巨大ロボット。
話を追うごとに戦闘用として改造されて行き、第11話で3機のゲッターマシン(旧シリーズにおけるゲットマシン)が合体してその組み合わせにより陸空海の地形に合わせた3形態に変形するロボットになる。
ロボット本体が(ゲッター剴を除き)2機の合体のみでほぼ成立してしまうため、ゲッターロボらしくないという意見もある。ただし、プロポーションについては(ゲッター剴を除き)非常に良好で、バックパックが巨大過ぎるという難点こそあるものの、おもちゃもほぼ完全な合体変形を成し遂げている(ゲッター翔は立たせるのも一苦労だが)。
プロトゲッター
変形機構がつく前のゲッターロボ。正式名称は不明(単にゲッターロボと呼ばれている)。メインパイロットは一文字號(第5話では大道剴も乗っている)。
姿形は後のゲッター號とほぼ同じであるが、第2話までは単色で第3話以降はゲッター號と同じ配色になる。
元々戦闘用ではないのでろくな武装が無く(第2話で手首を油圧で飛ばした技は第3話で「ナックルボンバー」として実装され(ただし劇中未使用)、第4話以降はナックルボンバーに加えてダブルナックルボンバーも披露している)、バトルヘリと呼ばれるサポートメカが必要だったこともあり、あんまり強くない。
ゲッター號
第11話から登場する陸戦用のメイン形態。メインパイロットは一文字號。
ゲッターマシン1号機の機首・ローター部(以降ローター部に統一)を分離し、本体を上半身に、3号機を下半身として合体した後、ローター部と2号機を背負った形状となっている。
最大の特徴は背中のローター。これはブーメランソーサーという武器になる。
主な武器はナックルボンバー、マグフォースサンダー、レッグブレード。改修前同様に肉弾戦で戦うことも。また、第41話ではゲッター號のままソードトマホークを出し、旧作のゲッター1を思わせる「トマホークブーメラン」を使用している。
ゲッター翔
第12話から登場する空戦用&スピード重視の形態(旧作でもゲッター2やゲッターライガーが空中で戦う事があったが、この形態は空中戦に特化している)でシリーズ初の女性型ロボット。メインパイロットは橘翔。
ゲッターマシン2号機を上半身に(ドリルの付いた機首を分離して右手に装着)、1号機の本体を下半身として合体した後、ローター部と3号機を背負った形状となっている。
腕にドリルを装備しているが、地面に潜ることは出来ない。主な武器はトルネードアタック、ブレストボンバー。
ゲッター剴
第13話から登場する顔はマジンガー、体はゲッター3の水中用形態。メインパイロットは大道剴。
ゲッターマシン3号機が上半身となるのは他の合体と同様だが、この形態のみ二足歩行とはなっておらず、1号機(本体)を一番下に来る2号機で挟み込む(ローター部は後部に連結)形状となっている。ある意味、一番ゲッターロボらしいと言えるかも知れない。
股間にドリルがついていて地面に潜れる。ゲッター號の足がそのまま腕になっているため、一番パワーがある。
主な武器はハープンキャノン、ブレストビーム。また、第46話では落ちていたソードトマホーク(斧状)を拾って「トマホークブーメラン」を使用しているが、剴の中の人が旧作で流竜馬を演じた神谷明なので、一種のファンサービスと言える。
3形態の中では出番は少ない(が、第13話から第50話までの37話中14回は登場しているので、極端に少ないというわけではない)。
スーパーゲッター號
サポートメカ「Gアームライザー」とゲッター號が合体した形態。
この形態になることによって、ゲッターロボの最大の必殺武器「ソードトマホーク」を生成できる。
Gアームライザー無しだと柄の斧の部分までしか生成できないが、上述の通りゲッター號と剴は斧部分を投げる必殺技「トマホークブーメラン」を1回ずつ披露している。
ちなみに本編で「スーパーゲッター號」と呼称されたことはない。
漫画版
漫画版の『ゲッターロボ』および『ゲッターロボG』の続編である。詳細は『ゲッターロボ・サーガ』を参照。
関連動画
関連商品
関連項目
- 5
- 0pt