摂政太政大臣家に五首歌よみ侍けるに またや見む交野のみ野の桜狩花の雪降る春のあけぼの 藤原俊成(皇太后宮大夫俊成) (新古今和歌集 巻第一 春歌下 114) 桜狩雨は降りきぬおなじくは濡るとも花の影に隠れむ 詠人不知 (拾遺集 春歌 50) intojapanwaraku.com 和樂様以下引用 3月、雛の節句が終わると人はたちまち桜の気配に敏感になりはじめる。桜前線がどこまで北上してきたかはニュースとして報道されたりする。桜はどうしてこうも人の心をさわがせるのであろう。 ここに掲げた俊成(しゅんぜい)の歌は建久(けんきゅう)6年(1195)2月に行なわれた摂政(せっしょう)太政大臣(だじょう…