STS-94
名称:STS-94
オービター名称:コロンビア
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1997年7月1日
着陸年月日:1997年7月17日
宇宙飛行士:ジェームス・D・ハルセル/スーザン・L・スティル/ジャニス・E・ボス/ドナルド・A・トーマス/ミッシェル・L・ジャーンハードト/ロジャー・クローチ/グレッグ・リンテリス
飛行時間:376時間46分
STS-94ミッションは、STS-83ミッションをやりなおすための再飛行でした。1997年4月に打ち上げられたSTS-83は、コロンビア号の燃料設備にトラブルが発生したために、予定された実験を行なえずに帰還したためです。
STS-94のコロンビアにはスペースラブ(宇宙実験室)が積まれ、その内部にはSTS-83のときと同じMSL(微小重力実験室)が設けられていました。MSLは、宇宙の微小重力のもとで金属を溶かし、物質について研究するためのもので、そのための大きな等温炉がありました。この等温炉は、日本の宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))が開発したもので、STS-47ミッションとSTS-65ミッションのときにも使われていました。
コロンビア号の宇宙飛行士たちはMSLを使って、国際宇宙ステーションに役立つ実験を行ない、約17日間の飛行の後地球へ帰還しました。
1.どんな形をして、どのような性能を持っているの
スペースシャトル・コロンビアは、オービター(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船(コロンビア)と、それを打ち上げるための固体燃料ブースターロケット2基、液体燃料を入れてある外部タンクからなっています。全体の長さは56m、高さ23m、重さ2,000tで、オービターだけの長さは37m、高さ17m、重さ85tです。外部タンクは使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくりかえし使われます。
2.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンクの液体燃料を使うオービターの噴射で打ち上げます。2分後に、燃料の燃えつきたブースターロケットが切り離され、パラシュートで落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンクが切り離され、オービターは軌道修正用エンジンで地球周回軌道に乗ります。オービターが地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します。
3.宇宙飛行の目的は?
STS-83で行うことが出来なかったMSL(微小重力実験室)を使った科学実験です。
4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?
日本の宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))が開発した等温炉が、宇宙での科学実験に活躍しました。
※参考文献:「Newton CollectionII 宇宙開発」竹内 均・監修(教育社)1992年発行「SPACE ATLAS 宇宙のすべてがわかる本」河島信樹・監修/三品隆司・著(PHP研究所)1995年発行
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