歯科医師国家試験(しかいしこっかしけん)
大学の歯学課程修了者を対象として実施される国家試験である。合格すると歯科医師の国家資格を取得できる。試験は年1回、マークシート方式で行われる。一般歯科や保存科などの試験科目があり、科目全体で 280問が出題される。
試験問題は約70人の出題委員が作成する。出題委員の名前は、8月に官報で公示される。出題委員が問題を持ち寄る形で、9月頃に試験問題を決める。その後、試験問題の検討・修正が行われる。年明けに問題が印刷されて、3月に国家試験が実施される。
2000年は、東京や大阪など全国計8会場で約3200人が受験した。合格者数は2102人、合格率は69.7%だった。
歯科医師国家試験の場合、試験問題を委員が持ち寄る形で問題を作成するため、出題委員から試験問題が漏えいしやすいということである。過去にも、出題委員が受験生に試験問題を教えていた事件が起きている。
背景には、歯科課程をもつ大学間の競争が激化していることがある。少子化時代に入学者を確保するため、各大学は国家試験の合格率を競っている。合格率の上下で教授の給与や地位に差がつけられることもあるようである。
厚生労働省によると、問題漏えい事件を受けて、2002年からは問題数増加など、試験改革を実施する模様である。
(2001.01.22更新)
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