<少子化vs世界の国々>イスラエル
世界各国で少子化が進む中、中東イスラエルの合計特殊出生率は3.04(2020年)で、主に先進国が加盟する経済協力開発機構(OECD)では最も高い。子だくさんで知られるユダヤ教超正統派の人口増加が一因だ。超正統派に限れば出生率は6.64に達し、イスラエル全体の数字を押し上げている。(蜘手美鶴、写真も)
世界各国で少子化が進む中、中東イスラエルの合計特殊出生率は3.04(2020年)で、主に先進国が加盟する経済協力開発機構(OECD)では最も高い。子だくさんで知られるユダヤ教超正統派の人口増加が一因だ。超正統派に限れば出生率は6.64に達し、イスラエル全体の数字を押し上げている。(蜘手美鶴、写真も)
ユダヤ教超正統派 ユダヤ教の戒律と伝統を厳格に守り、法律書にあたる「トーラー」の定める613の戒律に忠実に従って生活することで知られる。男性は黒い衣装と帽子、長く伸ばしたもみあげが特徴で、19世紀ごろの東欧文化を引き継いでいるとされる。現代の価値を否定し、テレビやインターネットも使わない人が大多数。
旧約聖書には「産めよ、増えよ、地に満ちよ」との記述があり、イスラエルでは「子どもは多いほどよい」という考えが一般的だ。超正統派を除いた人口の出生率も2.47と高い。
出生率がその3倍近い超正統派はユダヤ教の聖典である旧約聖書の教えを厳格に守って生活する。避妊や中絶も禁止されているとされ、小さな家に大家族で暮らす世帯が多い。
超正統派の人口は約120万人...
残り 497/994 文字
「東京新聞デジタル」スタート
この記事は会員限定です。
- 有料会員に登録すると
- 会員向け記事が読み放題
- 記事にコメントが書ける
- 紙面ビューアーが読める(プレミアム会員)
※宅配(紙)をご購読されている方は、お得な宅配プレミアムプラン(紙の購読料+300円)がオススメです。
おすすめ情報
コメントを書く
有料デジタル会員に登録してコメントを書く。(既に会員の方)ログインする。