俳優中尾彬さんが心不全のため、16日までに亡くなっていたことが22日、分かった。81歳だった。関係者によると、中尾さんは5月に入っても仕事をこなしており、「突然のことだった」という。
中尾さんは近年、「終活」への意識を強めていた。昨年6月にも、妻で俳優池波志乃とそろってテレビに出演し、沖縄と千葉にあるアトリエなどを片付けたことなどを明かしていた。
「大きいものから片付けていった」と言い、墓も中尾さん自らがデザインしたことも話していた。
墓に名前は刻んでおらず、志乃も「私たちは子どもがいないのを選んだので、後から面倒みてくれる人がいたら、名字が違っても誰が入ってもいいようにしてある」と話していた。
さらに、物だけではなく、仕事、人間関係も整理していたとも語っていた。
人生の引き際をめぐっても活動は、ここ数年継続しており、18年5月には夫婦での共著「終活夫婦」(講談社)を発売し、出版記念イベントの席上でも、終活にともなう行動を報告。
不動産や写真など大小問わずに不要な物を処分。中尾さんはトレードマークであるストールを大量に捨てられたことには嘆きつつも、取材陣を笑わせるなど、人生の締めへ前向きに取り組む姿を見せていた。